JP2004236752A - X線コンピュータトモグラフィ装置及びx線撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、X線コンピュータ断層撮影装置及びX線撮影装置において、非常に短いパルス幅のパルスX線を非常に短い周期で被検体に照射することにある。
【解決手段】X線コンピュータトモグラフィ装置は、X線を発生するX線管10と、被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器23と、X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニット36と、X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線にX線管からの連続X線を変換するためのシャッター機構28とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】X線コンピュータトモグラフィ装置は、X線を発生するX線管10と、被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器23と、X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニット36と、X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線にX線管からの連続X線を変換するためのシャッター機構28とを具備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線コンピュータトモグラフィ装置及びX線撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線コンピュータ断層撮影装置に関する重要な課題の一つは、被曝低減である。被曝低減に最も効果的なのは、X線の照射強度を低下させることである。しかし、X線の照射強度を低下させると、X線検出器のSNRが低下し、画質が劣化するという反面性がある。従って被曝低減を目的とした検出器の感度向上技術の開発が進められている。また、被曝低減の他のアプローチとして、パルスX線の使用が上げられる。パルスX線の発生は、陰極カップの電圧制御により陽極への熱電子の放出を制御することにより行われる。
【0003】
最近のX線検出器に用いられる半導体検出器の多くは、X線又は光を電荷に変換し、その電荷をキャパシタに蓄積し、電荷蓄積期間を経過した後に、電荷を電流信号として読み出し、この動作を一定の周期で繰り返す。パルスX線の使用の目的は、電荷蓄積期間に限定してX線を被検体に照射し、信号読み出し期間を含む電荷蓄積以外の期間にはX線を被検体に照射しないことにある。
【0004】
ここで最近のスキャン時間(1回転時間)の短縮化及び1回転当たりのサンプリング数(ビュー数)の増加傾向に伴って電荷蓄積期間が益々短くなる傾向にある。上記陰極カップの電圧制御では、パルスX線のパルス幅及び周期の短縮要求に実質的に答えられない。そのため現在では連続X線の使用が一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、X線コンピュータ断層撮影装置及びX線撮影装置において、非常に短いパルス幅のパルスX線を非常に短い周期で被検体に照射することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1局面によるX線コンピュータトモグラフィ装置は、X線を発生するX線管と、被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットと、前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線に前記X線管からの連続X線を変換するためのシャッター機構とを具備する。
本発明の第2局面によるX線コンピュータトモグラフィ装置は、陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットとを具備し、前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は、前記熱電子の衝突によりX線を発生する前記ターゲットとしての材料と、X線を実質的に発生しない非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿ってストライプ状に構成される。
本発明の第3局面によるX線コンピュータトモグラフィ装置は、陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットとを具備し、前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は傘歯車状に構成される。
本発明の第4局面によるX線コンピュータトモグラフィ装置は、陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットとを具備し、前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は、前記熱電子の衝突によりX線を発生する前記ターゲットとしての材料とX線を実質的に発生しない非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿ってストライプ状に構成される部分と、前記ターゲットとしての材料が円周方向に沿って連続的に構成される部分とを有する。
本発明の第5局面によるX線コンピュータトモグラフィ装置は、陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットとを具備し、前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は、前記熱電子の衝突によりX線を発生する前記ターゲットとしての材料とX線を実質的に発生しない非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿って第1のピッチでストライプ状に構成される部分と、前記ターゲットとしての材料と前記非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿って前記第1のピッチより短い第2のピッチでストライプ状に構成される部分とを有する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明によるX線コンピュータ断層撮影装置(X線CT装置)の実施形態を説明する。なお、X線CT装置には、X線管と放射線検出器とが1体として被検体の周囲を回転する回転/回転タイプと、リング状に多数の検出素子がアレイされ、X線管のみが被検体の周囲を回転する固定/回転タイプ等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本発明を適用可能である。ここでは、現在、主流を占めている回転/回転タイプとして説明する。また、1スライスの断層像データを再構成するには、被検体の周囲1周、約360°分の投影データが、またハーフスキャン法でも180°+ビュー角分の投影データが必要とされる。いずれの再構成方式にも本発明を適用可能である。ここでは、前者の例で説明する。また、入射X線を電荷に変換するメカニズムは、シンチレータ等の蛍光体でX線を光に変換し更にその光をフォトダイオード等の光電変換素子で電荷に変換する間接変換形と、X線による半導体内の電子正孔対の生成及びその電極への移動すなわち光導電現象を利用した直接変換形とが主流である。X線検出素子としては、それらのいずれの方式を採用してもよいが、ここでは、前者の間接変換形として説明する。また、近年では、X線管とX線検出器との複数のペアを回転リングに搭載したいわゆる多管球型のX線CT装置の製品化が進み、その周辺技術の開発が進んでいる。本発明では、従来からの一管球型のX線CT装置であっても、多管球型のX線CT装置であってもいずれにも適用可能である。ここでは、一管球型として説明する。
【0008】
図1に、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の主要部の構成を示している。ガントリ1は、Z軸を中心として回転自在に支持された略リング形状の回転フレーム12を収容する。回転フレーム12には、回転陽極型のX線管10と多チャンネル型のX線検出器23とが寝台2の天板2a上に載置された被検体を挟んで対向して取り付けられている。X線検出器23は、チャンネル方向(Y軸方向)に沿って配列された複数のX線検出素子を有する。高電圧発生装置21は、X線管10から連続的にX線を発生させるために、X線管10の陰極陽極間に所定の高電圧(管電圧)を継続的に印加するとともに、陰極のフィラメントにフィラメント電流を継続的に供給する。
【0009】
X線管10のX線放射窓には、X線管10で連続的に発生されたX線を、パルス幅が非常に短く、しかも周期の短いパルスX線に変換するための高速シャッター機構28が取り付けられる。高速シャッター機構28は、シャッター制御部26から供給される電力により高速で開閉する。開閉同期パルス発生部27は、高速シャッター機構28の開閉動作に同期した同期パルスを発生する。高速シャッター機構28のX線出力口には開口可変のX線絞り機構29が取り付けられている。X線絞り機構29の開口は、絞り制御部25により可変される。
【0010】
キャビネット3は、システム全体の動作を制御するシステムコントローラ31、スキャンコントローラ30、前処理ユニット34、データストアリングユニット35、再構成ユニット36、表示プロセッサ37、ディスプレイ38及び入力器(コンソール)39、クロックパルス発生部33を備えている。
【0011】
図2(a)は、高速シャッター機構28の主用構造物であるシャッターシリンダ41の外形を示している。鉛等のX線遮蔽材料製のシャッターシリンダ41は、図2(b)に示すように、複数のスリット4が一定間隔で円周方向に形成された略円柱形状を有する。シャッターシリンダ41は、図2(c)に示すように、略円筒形状であってもよい。高速シャッター機構28は、シャッターシリンダ41とともに、図示しないが、シャッターシリンダ41をY軸に略平行に配置される回転軸RAを中心に軸回転可能に支持する支持機構と、スキャンコントローラ30の制御のもとでシャッターシリンダ41を一定速度で軸回転するための電動機(好ましくはステッピングモータ)とを有している。
【0012】
複数のスリット4は全て同じ幅で同じ長さを有し、回転軸RAを中心に点対称の位置関係で配置されている。X線管10のX線放射窓11の前を、あるスリット4が通過するときに、そのスリット4とそれと点対称の位置にあるスリット4との間のX線パスを通してX線がシャッターシリンダ41を通過し、スリット4の間の斜線で示す遮蔽部分5がX線管10のX線放射窓を通過するときには、X線は遮蔽される。
【0013】
なお、シャッターシリンダ41のスリット4及び内部は、開口状態でも良いが、高速回転時の挙動安定及び共鳴音防止のために、スリット4をX線遮蔽性の低い樹脂性の蓋で塞ぎ、内部にX線遮蔽性の低い樹脂やオイル等の物質を充填するようにしてもよい。また、スリット4に、形状を整合させた金属ウェッジをはめ込むことで線量や線質を調整することもできる。
【0014】
なお、具体的な寸法の一例として、シャッターシリンダ41の直径は略75mm、周囲長は略240mm、スリット4の幅は略10mm(スリット4の円周上での開口幅では略12mmに相当)、シャッターシリンダ41の周囲に12個のスリット4が等間隔で整然と配置される。この場合、スリット4は円周上で略12mmの遮蔽部分5を隔てて配置される。
【0015】
これらの寸法は、シャッターシリンダ41の回転速度と、X線検出器23の検出周期とにより設計されている。具体的には、次の通りである。周知のとおり、X線検出器23の1サイクル期間には、一般的に、電荷蓄積期間と、読み出し期間と、リセット等を行う付加期間とが含まれる。スリット4の幅は、シャッターシリンダ41の回転速度×電荷蓄積期間の時間幅に決定される。隣り合うスリット4の間隔は、シャッターシリンダ41の回転速度×(読み出し期間の時間幅+付加期間の時間幅)に決定される。スリット4の周期、つまりスリット4の中心点間距離は、シャッターシリンダ41の回転速度×(電荷蓄積期間の時間幅+読み出し期間の時間幅+付加期間の時間幅)に決定される。
【0016】
シャッターシリンダ41は、その高速回転により、X線管10から連続的に発生されたX線を、パルスX線に変換する。その際、図3(a)に示すように、シャッターシリンダ41において散乱線が発生する。この散乱線を除去するために、図3(b)に示すように、X線管10からのX線パスを除き、シャッターシリンダ41を囲む鉛等のX線遮蔽部材製のシャッターシリンダカバー42が設けられている。
【0017】
上述したようにシャッターシリンダ41の回転中、スリット4がX線管10の放射窓11の前を通過する期間、パルスX線が被検体に照射される。パルスX線が被検体に照射される期間と、X線検出器23の電荷蓄積期間とが同期する必要がある。実際には、パルスX線が被検体に照射されるタイミングに、X線検出器23の電荷蓄積期間を同期させる。パルスX線が被検体に照射されるタイミングを検出するために、高速シャッター機構28には、図4に示すように、発光ダイオード(LED)43とフォトダイオード44とが、シャッターシリンダ41の回転軸RAを挟んで対向するように配置される。発光ダイオード43とフォトダイオード44との間をスリット4が通過する時、フォトダイオード44は信号を出力する。フォトダイオード44から信号が出力されたタイミングに同期してパルスX線が被検体に照射されるように、発光ダイオード43とフォトダイオード44とが配置される回転軸RA回りの角度が設計されている。フォトダイオード44から出力された信号に基づいて、開閉同期パルス発生部27は、シャッターが開いたことを表す同期パルスを発生する。スキャンコントローラ30は、開閉同期パルス発生部27から供給される同期パルスに同期してX線検出器23の各検出素子からデータ収集装置24に電荷が読み出されるようにX線検出器23及びデータ収集装置24を制御する。
【0018】
なお、開閉同期パルス発生部27は発光ダイオード43からの光がスリット4を通過してフォトダイオード44に到達したときにフォトダイオード44からの信号出力に従って同期パルスを発生したが、発光ダイオード43とフォトダイオード44は、シャッターシリンダ41の外側面に貼り付けられた磁石とその回転軌道に近接する任意の位置に配置されたMRセンサ(磁気抵抗センサ)とに代替可能である。磁石がMRセンサの正面を通過することによるMRセンサの低効率が変化する。開閉同期パルス発生部27はこのMRセンサの低効率変化を検出して同期パルスを発生する。
【0019】
図5(a)には、図1のX線絞り機構29の構成を示している。本実施形態では、高速シャッター機構28により、パルス幅及び周期の短いパルスX線を被検体に照射するとともに、X線絞り機構29により、X線の立ち上がり期間と立ち下がり期間とにX線を遮蔽することにより、最大限の被曝低減を実現している。X線の立ち上がり期間と立ち下がり期間は比較的短く、そのためX線絞り機構29の開閉動作にも高速性が要求される。そのため本実施形態では、図5(a)に示すように、3枚のX線遮蔽板45−47を重ねてX線パスに対して垂直に配置し、その面の向きに移動可能に支持している。さらに、中央の1枚のX線遮蔽板46を、その両側2枚のX線遮蔽板45、47と逆向きに移動させる。このような構造によりX線絞り機構29は高速な開閉動作を実現している。このような構造には限定されず、シャッターシリンダ41と同様の構造でX線絞り機構29の高速な開閉動作を実現しても良い。つまり、図5(b)に示すように、略円柱形状の鉛等のX線遮蔽部材製のチョークシリンダ48が軸回転可能に支持される。チョークシリンダ48は鉛等のX線遮蔽部材製のチョークシリンダカバー49で囲まれ、散乱線を除去するようにしている。
【0020】
図6には、本実施形態の動作を示している。高電圧発生器21は、スキャンコントローラ30の制御に従って、X線管10の陰極陽極間に所定の高電圧(管電圧)を継続的に印加するとともに、陰極のフィラメントにフィラメント電流を継続的に供給する。それによりX線管10から連続的にX線が発生される。シャッター制御部26は、スキャンコントローラ30の制御に従って、高速シャッター機構28のシャッターシリンダ41を一定速度で連続的に回転するために、高速シャッター機構28の電動機に電流を供給する。
【0021】
シャッターシリンダ41の回転により、X線管10で連続的に発生されたX線が、パルスX線に変換され、断続的に被検体に照射される。シャッターシリンダ41の回転速度は、パルスX線のパルス幅が、X線検出器23の電荷蓄積期間の時間幅Pcに同一又は略同一になるように、調整される。この回転速度のもとでは、パルスX線は、X線検出器23の検出周期Ps(=電荷蓄積期間の時間幅Pc+読み出し期間の時間幅Pr+付加期間の時間幅Pu)と同一又は略同一の周期で発生される。
【0022】
X線検出器23の電荷蓄積期間は、スキャンコントローラ30により、開閉同期パルス発生部27からの開閉同期パルスに対して同期ががられる。それによりX線検出器23の電荷蓄積期間とパルスX線とは同期される。
【0023】
以上の結果として、図6,図7,図8に示すように、X線検出器23の電荷蓄積期間に限定して、被検体にX線が照射され、読み出し期間と付加期間とには被検体にはX線が照射されない。X線検出器23の電荷蓄積期間には被検体にX線が照射されるので、連続的にX線を照射する場合に比べて、SNRの低下は生じない。しかも、電荷蓄積期間以外の読み出し期間と付加期間とには被検体にはX線が照射されないので、連続的にX線を照射する場合に比べて、被曝低減効果を達成できる。
【0024】
図8に示すように、X線は瞬時に立ち上がり、また瞬時に立ち下がることはない。この立ち上がり期間と立ち下がり期間は、X線の強度が低くしかも安定していないので、通常、信号収集には用いていない。本実施形態では、X線の立ち上がり期間と立ち下がり期間の全期間又は少なくとも一部期間において、X線絞り機構29の開口が閉じられ、被検体にX線が照射されないように、スキャンコントローラ30は絞り制御部25を制御する。X線の立ち上がり期間と立ち下がり期間は、X線管10の管球内部に配置されたリファレンス検出器により実時間で検出したX線強度に基づいてスキャンコントローラ30により検出するようにしても良いし、事前に測定するようにしても良い。それにより被曝低減効果をさらに向上させることができる。
【0025】
図9(a)には、高速シャッター機構28の主用構造物であるシャッターシリンダの他の構造を示している。この他の構造では、2つの略円筒形状のX線遮蔽材料製のシャッターシリンダ52、53が設けられる。一方のシャッターシリンダ52の内径は、他方のシャッターシリンダ53の外径より大きく、一方のシャッターシリンダ52の内側に他方のシャッターシリンダ53が同軸で軸回転可能に支持されている。なお、内側のシャッターシリンダ53は、図9(b)に示すように、略円柱形状のシャッターシリンダ54であってもよい。
【0026】
外側のシャッターシリンダ52には、複数のスリットが一定間隔で円周方向に形成されている。内側のシャッターシリンダ53にも、外側のシャッターシリンダ52のそれと同数のスリットが一定間隔で円周方向に形成されている。なお、スリットは、開口状態でも良いが、高速回転時の挙動安定及び共鳴音防止のために、スリットをX線遮蔽性の低い樹脂性の蓋で塞ぎ、内部にX線遮蔽性の低い樹脂やオイル等の物質を充填するようにしてもよい。また、スリットに、形状を整合させた金属ウェッジをはめ込むことで線量や線質を調整することもできる。
【0027】
なお、具体的な寸法の一例として、外側のシャッターシリンダ52の外径は略75mm、周囲長は略240mm、スリットの幅は略10mm(スリット4の円周上での開口幅では略12mmに相当)、シャッターシリンダ52の周囲に12個のスリットが等間隔で整然と配置される。内側のシャッターシリンダ53の外径は略65mm、周囲長は略205mm、スリットの幅は略8.5mm、シャッターシリンダ53の周囲に12個のスリットが等間隔で整然と配置される。
【0028】
外側のシャッターシリンダ52は、電動機(好ましくはステッピングモータ)により、順方向に軸回転駆動される。内側のシャッターシリンダ53は、電動機により、外側のシャッターシリンダ52の回転に同期して、逆方向に軸回転駆動される。内側のシャッターシリンダ53が外側のシャッターシリンダ52と逆方向に回転することで、外側のシャッターシリンダ52又は内側のシャッターシリンダ53が装備されていない場合に比べて、シャッターが完全に閉じた状態から完全に開いた状態に変化するのに要する時間、およびシャッターが完全に開いた状態から完全に閉じた状態に変化するのに要する時間が短縮され得る。また、内外のシャッターシリンダ52、53の同軸反転回転により、ジャイロ効果を低減することができる。
【0029】
高速シャッター機構28は、さらに他の構造であっても良い。例えば、図10(a)に示すように、高速シャッター機構28は、X線遮蔽材料製の円板形のシャッターディスク55を備える。シャッターディスク55には、その中心から放射状に一定間隔で複数のスリット56が形成されている。シャッターディスク55は、X軸と平行な回転軸で高速回転される。
【0030】
また、高速シャッター機構28は、図10(b)に示すように、X線遮蔽材料製の円板形のシャッター板57を備える。シャッター板57は、Z軸と平行な回転軸で高速回転される。
【0031】
上述の説明では、X線管10のX線放射窓61の前側に高速シャッター機構28のシャッターシリンダが配置されていた。しかし、図10(c)に示すように、直径の大きなシャッターシリンダ58でX線管10の管球60を放射窓61とともに包囲するようにしてもよいし、図10(d)に示すように、シャッターシリンダ59をX線管10の管球60の外周に配置して、管球60を包囲するようにしてもよいし、図10(e)に示すように、シャッターシリンダ62をX線管10の管球60の内側に配置して、X線管10の管球60の内側の陰極陽極をシャッターシリンダ62でを包囲するようにしてもよい。
【0032】
上述した高速シャッター機構28では、X線管10で連続的に発生された連続X線をパルスX線に変換するために構成されている。高電圧発生器21からX線管10の電極間への管電圧を断続的に印加し、及び/又は陰極フィラメントへのフィラメント電流を断続的に供給することにより、パルスX線の発生は可能である。しかし、例えば、1乃至0.5秒/回転という高速回転のなかで、1,800ビュー/回転という非常に短い周期で、さらに短いパルス幅のパルスX線を、管電圧の断続的な印加及び/又はフィラメント電流の断続的な供給により実現することは、管電圧及び/又はフィラメント電流の立ち上がり/立下りにある程度の時間を要することを考慮すると現実的ではなかった。しかし、本実施形態の高速シャッター機構28は、管電圧の連続的な印加及びフィラメント電流の連続的な供給のもとで、上述したような非常に短い周期で、さらに短いパルス幅のパルスX線の照射を実現し、それにより被曝線量の低減を実現し得る。
【0033】
管電圧の連続的な印加及びフィラメント電流の連続的な供給のもとで、上述したような非常に短い周期で、さらに短いパルス幅のパルスX線の発生を、回転陽極の工夫により実現することもできる。
【0034】
図11(a)に示すように、回転軸65の回転により高速回転する傘形状の回転陽極64の表面に、陰極63からの熱電子ビームが管電圧により加速されて衝突する。回転陽極64は、図11(b)に示すように、タングステン等のターゲット部分66と、チタン等の軽金属の非ターゲット部分67とが円周方向に関して交互に配置され、ストライプ模様を構成している。加速された電子ビームがターゲット部分66に衝突するとき、ターゲット部分66からX線が発生する。加速された電子ビームが非ターゲット部分67に衝突するとき、非ターゲット部分67からはX線は発生しない。回転陽極64の回転速度を、ターゲット部分66の幅に基づいて調整することにより、例えば、1乃至0.5秒/回転という高速回転のなかで、1,800ビュー/回転という非常に短い周期で、しかもそれより短いパルス幅のパルスX線を、管電圧の連続的な印加及びフィラメント電流の連続的な供給のもとで発生することができる。
【0035】
回転陽極64は、図11(c)に示すように、タングステン等のターゲット材料で構成した回転陽極本体68に、チタン等の軽金属の非ターゲット部分69を部分的に埋め込むように構成しても良いし、それとは逆に図11(d)に示すように、チタン等の軽金属の非ターゲット材料で構成した回転陽極本体71に、タングステン等のターゲット部分70を部分的に埋め込むように構成しても良い。さらに、回転陽極64は、図11(e)に示すように、タングステン等のターゲット材料で構成した回転陽極本体72の表面を、チタン等の軽金属の非ターゲット部分73で部分的に被うように構成しても良いし、それとは逆に図11(f)に示すように、チタン等の軽金属の非ターゲット材料で構成した回転陽極本体74の表面に、タングステン等のターゲット部分75を部分的に貼り付けるように構成しても良い。
【0036】
また、図12(a)、図12(b)、図12(c)に示すように、タングステン等の単一のターゲット材料で構成した回転陽極64の表面に、断面コ字形状又はV字形状の複数の溝を放射状に形成し、傘歯車状に構成しても良い。熱電子ビームが回転陽極64の溝と溝との間の平面部分に衝突したとき、発生したX線は、射出口(X線放射窓)から外部に出力される。一方、熱電子ビームが回転陽極64の溝に衝突したとき、X線の大部分は、射出口以外の向きに発生し、射出口からほとんど外部に出力されない。
【0037】
また、図13(a)、図13(b)に示すように、タングステン等の単一のターゲット材料で構成した傘形状のターゲット86の外周を、複数のスリットを有する略円筒状のX線遮蔽材料性のシリンダー87で囲むことにより、連続的に発生したX線を、パルスX線として射出口から出力するようにしても良い。
【0038】
このような回転陽極の工夫によるパルスX線の発生は、連続X線の発生とパルスX線の発生との切り替えを容易に実現することができる。例えば、図14に示すように、タングステン等の単一のターゲット材料で構成した傘形状のターゲット78の裾部分の表面を、非ターゲット部分79で部分的に被う。電子ビームがターゲット78の裾部分に衝突するように電子ビームを電磁気的に偏光させることにより、パルスX線を発生させることができる。また、電子ビームがターゲット78の頂部分に衝突するように電子ビームを電磁気的に偏光させることにより、連続X線を発生させることができる。電子ビームの衝突位置の切り替えは、偏光作用を使った方法に限らず、回転軸65からの距離が異なる複数の陰極を管球内に装備させ、陰極の選択により行うようにしてもよいし、回転陽極と陰極との相対的な位置及び/又は角度を物理的に変更可能な構造を管球内に設け、その位置及び/又は角度の変更により実現するようにしてもよい。
【0039】
さらに、図15(a)に示すように、タングステン等のターゲット材料で構成したターゲット部分81、82の幅を、裾部分と頂部分とで実質的に違えることにより、電子ビームの衝突位置の切り替えによってパルス幅を2段階で変更することができる。さらに、ターゲット部分の幅を、複数の部分で実質的に違えることにより、電子ビームの衝突位置の切り替えによってパルス幅を3段階又は4段階以上で変更することも可能である。
【0040】
さらに、図15(b)に示すように、傘の拡がり角の異なる複数のターゲット83、84、85を同軸65に取り付けるようにしてもよい。この場合、拡がり角の調整により、連続X線とパルスX線との切り替え、パルス幅の切り替えに伴って電子ビームの衝突位置が変化しても、X線を射出口に向かって発生させることができる。
【0041】
また、上述では、高速シャッター機構をX線コンピュータ断層撮影装置へ適用する例で説明したが、高速シャッター機能が必要とされる他のX線撮影装置、例えばX線テレビジョンシステムに適用することも可能である。
【0042】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されてもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、X線コンピュータ断層撮影装置及びX線撮影装置において、非常に短いパルス幅のパルスX線を非常に短い周期で被検体に照射することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るX線コンピュータトモグラフィ装置の構成を示す図。
【図2】図1の高速シャッター機構のシャッターシリンダを示す図。
【図3】図1の高速シャッター機構の散乱線遮蔽ブロックを示す断面図。
【図4】図1の高速シャッター機構の開閉同期検出部を示す図。
【図5】図1のX線絞り機構の構成を示す断面図。
【図6】図1のX線管からのX線の発生動作、高速シャッター機構の開閉動作、X線検出器の電荷蓄積/読み出し動作を示すタイムチャート。
【図7】図1の高速シャッター機構の開閉動作による被曝低減の効果を模式的に示す図。
【図8】図1の高速シャッター機構及びX線絞り機構の開閉動作による被曝低減の効果を示す図。
【図9】図1の高速シャッター機構の他の構成を示す断面図。
【図10】図1の高速シャッター機構の他の構成を示す断面図。
【図11】図1のX線管の回転陽極の変形例であって、パルスX線発生に対応した回転陽極の構成を示す図。
【図12】図1のX線管の回転陽極の変形例であって、パルスX線発生に対応した回転陽極の他の構成を示す図。
【図13】図1のX線管の回転陽極の変形例であって、パルスX線発生に対応した回転陽極の他の構成を示す図。
【図14】図1のX線管の回転陽極の変形例であって、パルスX線と連続X線との選択的な発生に対応した回転陽極の構成を示す図。
【図15】図1のX線管の回転陽極の変形例であって、パルスX線の発生及びパルス幅可変に対応した回転陽極の構成を示す図。
【符号の説明】
1…ガントリ、2…寝台、2a…天板、2b…寝台駆動装置、3…キャビネット、10…X線管、23…X線検出器、12…回転フレーム、21…高電圧発生装置、25…絞り制御装置、26…シャッター制御部、27…開閉同期パルス発生部、
28…高速シャッター機構、29…X線絞り機構、30…スキャンコントローラ、31…システムコントローラ、32…寝台コントローラ、33…クロックパルス発生部、34…前処理ユニット、35…データストアリングユニット、36…再構成ユニット、37…表示プロセッサ、38…ディスプレイ、39…入力器(コンソール)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線コンピュータトモグラフィ装置及びX線撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線コンピュータ断層撮影装置に関する重要な課題の一つは、被曝低減である。被曝低減に最も効果的なのは、X線の照射強度を低下させることである。しかし、X線の照射強度を低下させると、X線検出器のSNRが低下し、画質が劣化するという反面性がある。従って被曝低減を目的とした検出器の感度向上技術の開発が進められている。また、被曝低減の他のアプローチとして、パルスX線の使用が上げられる。パルスX線の発生は、陰極カップの電圧制御により陽極への熱電子の放出を制御することにより行われる。
【0003】
最近のX線検出器に用いられる半導体検出器の多くは、X線又は光を電荷に変換し、その電荷をキャパシタに蓄積し、電荷蓄積期間を経過した後に、電荷を電流信号として読み出し、この動作を一定の周期で繰り返す。パルスX線の使用の目的は、電荷蓄積期間に限定してX線を被検体に照射し、信号読み出し期間を含む電荷蓄積以外の期間にはX線を被検体に照射しないことにある。
【0004】
ここで最近のスキャン時間(1回転時間)の短縮化及び1回転当たりのサンプリング数(ビュー数)の増加傾向に伴って電荷蓄積期間が益々短くなる傾向にある。上記陰極カップの電圧制御では、パルスX線のパルス幅及び周期の短縮要求に実質的に答えられない。そのため現在では連続X線の使用が一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、X線コンピュータ断層撮影装置及びX線撮影装置において、非常に短いパルス幅のパルスX線を非常に短い周期で被検体に照射することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1局面によるX線コンピュータトモグラフィ装置は、X線を発生するX線管と、被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットと、前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線に前記X線管からの連続X線を変換するためのシャッター機構とを具備する。
本発明の第2局面によるX線コンピュータトモグラフィ装置は、陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットとを具備し、前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は、前記熱電子の衝突によりX線を発生する前記ターゲットとしての材料と、X線を実質的に発生しない非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿ってストライプ状に構成される。
本発明の第3局面によるX線コンピュータトモグラフィ装置は、陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットとを具備し、前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は傘歯車状に構成される。
本発明の第4局面によるX線コンピュータトモグラフィ装置は、陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットとを具備し、前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は、前記熱電子の衝突によりX線を発生する前記ターゲットとしての材料とX線を実質的に発生しない非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿ってストライプ状に構成される部分と、前記ターゲットとしての材料が円周方向に沿って連続的に構成される部分とを有する。
本発明の第5局面によるX線コンピュータトモグラフィ装置は、陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットとを具備し、前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は、前記熱電子の衝突によりX線を発生する前記ターゲットとしての材料とX線を実質的に発生しない非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿って第1のピッチでストライプ状に構成される部分と、前記ターゲットとしての材料と前記非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿って前記第1のピッチより短い第2のピッチでストライプ状に構成される部分とを有する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明によるX線コンピュータ断層撮影装置(X線CT装置)の実施形態を説明する。なお、X線CT装置には、X線管と放射線検出器とが1体として被検体の周囲を回転する回転/回転タイプと、リング状に多数の検出素子がアレイされ、X線管のみが被検体の周囲を回転する固定/回転タイプ等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本発明を適用可能である。ここでは、現在、主流を占めている回転/回転タイプとして説明する。また、1スライスの断層像データを再構成するには、被検体の周囲1周、約360°分の投影データが、またハーフスキャン法でも180°+ビュー角分の投影データが必要とされる。いずれの再構成方式にも本発明を適用可能である。ここでは、前者の例で説明する。また、入射X線を電荷に変換するメカニズムは、シンチレータ等の蛍光体でX線を光に変換し更にその光をフォトダイオード等の光電変換素子で電荷に変換する間接変換形と、X線による半導体内の電子正孔対の生成及びその電極への移動すなわち光導電現象を利用した直接変換形とが主流である。X線検出素子としては、それらのいずれの方式を採用してもよいが、ここでは、前者の間接変換形として説明する。また、近年では、X線管とX線検出器との複数のペアを回転リングに搭載したいわゆる多管球型のX線CT装置の製品化が進み、その周辺技術の開発が進んでいる。本発明では、従来からの一管球型のX線CT装置であっても、多管球型のX線CT装置であってもいずれにも適用可能である。ここでは、一管球型として説明する。
【0008】
図1に、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の主要部の構成を示している。ガントリ1は、Z軸を中心として回転自在に支持された略リング形状の回転フレーム12を収容する。回転フレーム12には、回転陽極型のX線管10と多チャンネル型のX線検出器23とが寝台2の天板2a上に載置された被検体を挟んで対向して取り付けられている。X線検出器23は、チャンネル方向(Y軸方向)に沿って配列された複数のX線検出素子を有する。高電圧発生装置21は、X線管10から連続的にX線を発生させるために、X線管10の陰極陽極間に所定の高電圧(管電圧)を継続的に印加するとともに、陰極のフィラメントにフィラメント電流を継続的に供給する。
【0009】
X線管10のX線放射窓には、X線管10で連続的に発生されたX線を、パルス幅が非常に短く、しかも周期の短いパルスX線に変換するための高速シャッター機構28が取り付けられる。高速シャッター機構28は、シャッター制御部26から供給される電力により高速で開閉する。開閉同期パルス発生部27は、高速シャッター機構28の開閉動作に同期した同期パルスを発生する。高速シャッター機構28のX線出力口には開口可変のX線絞り機構29が取り付けられている。X線絞り機構29の開口は、絞り制御部25により可変される。
【0010】
キャビネット3は、システム全体の動作を制御するシステムコントローラ31、スキャンコントローラ30、前処理ユニット34、データストアリングユニット35、再構成ユニット36、表示プロセッサ37、ディスプレイ38及び入力器(コンソール)39、クロックパルス発生部33を備えている。
【0011】
図2(a)は、高速シャッター機構28の主用構造物であるシャッターシリンダ41の外形を示している。鉛等のX線遮蔽材料製のシャッターシリンダ41は、図2(b)に示すように、複数のスリット4が一定間隔で円周方向に形成された略円柱形状を有する。シャッターシリンダ41は、図2(c)に示すように、略円筒形状であってもよい。高速シャッター機構28は、シャッターシリンダ41とともに、図示しないが、シャッターシリンダ41をY軸に略平行に配置される回転軸RAを中心に軸回転可能に支持する支持機構と、スキャンコントローラ30の制御のもとでシャッターシリンダ41を一定速度で軸回転するための電動機(好ましくはステッピングモータ)とを有している。
【0012】
複数のスリット4は全て同じ幅で同じ長さを有し、回転軸RAを中心に点対称の位置関係で配置されている。X線管10のX線放射窓11の前を、あるスリット4が通過するときに、そのスリット4とそれと点対称の位置にあるスリット4との間のX線パスを通してX線がシャッターシリンダ41を通過し、スリット4の間の斜線で示す遮蔽部分5がX線管10のX線放射窓を通過するときには、X線は遮蔽される。
【0013】
なお、シャッターシリンダ41のスリット4及び内部は、開口状態でも良いが、高速回転時の挙動安定及び共鳴音防止のために、スリット4をX線遮蔽性の低い樹脂性の蓋で塞ぎ、内部にX線遮蔽性の低い樹脂やオイル等の物質を充填するようにしてもよい。また、スリット4に、形状を整合させた金属ウェッジをはめ込むことで線量や線質を調整することもできる。
【0014】
なお、具体的な寸法の一例として、シャッターシリンダ41の直径は略75mm、周囲長は略240mm、スリット4の幅は略10mm(スリット4の円周上での開口幅では略12mmに相当)、シャッターシリンダ41の周囲に12個のスリット4が等間隔で整然と配置される。この場合、スリット4は円周上で略12mmの遮蔽部分5を隔てて配置される。
【0015】
これらの寸法は、シャッターシリンダ41の回転速度と、X線検出器23の検出周期とにより設計されている。具体的には、次の通りである。周知のとおり、X線検出器23の1サイクル期間には、一般的に、電荷蓄積期間と、読み出し期間と、リセット等を行う付加期間とが含まれる。スリット4の幅は、シャッターシリンダ41の回転速度×電荷蓄積期間の時間幅に決定される。隣り合うスリット4の間隔は、シャッターシリンダ41の回転速度×(読み出し期間の時間幅+付加期間の時間幅)に決定される。スリット4の周期、つまりスリット4の中心点間距離は、シャッターシリンダ41の回転速度×(電荷蓄積期間の時間幅+読み出し期間の時間幅+付加期間の時間幅)に決定される。
【0016】
シャッターシリンダ41は、その高速回転により、X線管10から連続的に発生されたX線を、パルスX線に変換する。その際、図3(a)に示すように、シャッターシリンダ41において散乱線が発生する。この散乱線を除去するために、図3(b)に示すように、X線管10からのX線パスを除き、シャッターシリンダ41を囲む鉛等のX線遮蔽部材製のシャッターシリンダカバー42が設けられている。
【0017】
上述したようにシャッターシリンダ41の回転中、スリット4がX線管10の放射窓11の前を通過する期間、パルスX線が被検体に照射される。パルスX線が被検体に照射される期間と、X線検出器23の電荷蓄積期間とが同期する必要がある。実際には、パルスX線が被検体に照射されるタイミングに、X線検出器23の電荷蓄積期間を同期させる。パルスX線が被検体に照射されるタイミングを検出するために、高速シャッター機構28には、図4に示すように、発光ダイオード(LED)43とフォトダイオード44とが、シャッターシリンダ41の回転軸RAを挟んで対向するように配置される。発光ダイオード43とフォトダイオード44との間をスリット4が通過する時、フォトダイオード44は信号を出力する。フォトダイオード44から信号が出力されたタイミングに同期してパルスX線が被検体に照射されるように、発光ダイオード43とフォトダイオード44とが配置される回転軸RA回りの角度が設計されている。フォトダイオード44から出力された信号に基づいて、開閉同期パルス発生部27は、シャッターが開いたことを表す同期パルスを発生する。スキャンコントローラ30は、開閉同期パルス発生部27から供給される同期パルスに同期してX線検出器23の各検出素子からデータ収集装置24に電荷が読み出されるようにX線検出器23及びデータ収集装置24を制御する。
【0018】
なお、開閉同期パルス発生部27は発光ダイオード43からの光がスリット4を通過してフォトダイオード44に到達したときにフォトダイオード44からの信号出力に従って同期パルスを発生したが、発光ダイオード43とフォトダイオード44は、シャッターシリンダ41の外側面に貼り付けられた磁石とその回転軌道に近接する任意の位置に配置されたMRセンサ(磁気抵抗センサ)とに代替可能である。磁石がMRセンサの正面を通過することによるMRセンサの低効率が変化する。開閉同期パルス発生部27はこのMRセンサの低効率変化を検出して同期パルスを発生する。
【0019】
図5(a)には、図1のX線絞り機構29の構成を示している。本実施形態では、高速シャッター機構28により、パルス幅及び周期の短いパルスX線を被検体に照射するとともに、X線絞り機構29により、X線の立ち上がり期間と立ち下がり期間とにX線を遮蔽することにより、最大限の被曝低減を実現している。X線の立ち上がり期間と立ち下がり期間は比較的短く、そのためX線絞り機構29の開閉動作にも高速性が要求される。そのため本実施形態では、図5(a)に示すように、3枚のX線遮蔽板45−47を重ねてX線パスに対して垂直に配置し、その面の向きに移動可能に支持している。さらに、中央の1枚のX線遮蔽板46を、その両側2枚のX線遮蔽板45、47と逆向きに移動させる。このような構造によりX線絞り機構29は高速な開閉動作を実現している。このような構造には限定されず、シャッターシリンダ41と同様の構造でX線絞り機構29の高速な開閉動作を実現しても良い。つまり、図5(b)に示すように、略円柱形状の鉛等のX線遮蔽部材製のチョークシリンダ48が軸回転可能に支持される。チョークシリンダ48は鉛等のX線遮蔽部材製のチョークシリンダカバー49で囲まれ、散乱線を除去するようにしている。
【0020】
図6には、本実施形態の動作を示している。高電圧発生器21は、スキャンコントローラ30の制御に従って、X線管10の陰極陽極間に所定の高電圧(管電圧)を継続的に印加するとともに、陰極のフィラメントにフィラメント電流を継続的に供給する。それによりX線管10から連続的にX線が発生される。シャッター制御部26は、スキャンコントローラ30の制御に従って、高速シャッター機構28のシャッターシリンダ41を一定速度で連続的に回転するために、高速シャッター機構28の電動機に電流を供給する。
【0021】
シャッターシリンダ41の回転により、X線管10で連続的に発生されたX線が、パルスX線に変換され、断続的に被検体に照射される。シャッターシリンダ41の回転速度は、パルスX線のパルス幅が、X線検出器23の電荷蓄積期間の時間幅Pcに同一又は略同一になるように、調整される。この回転速度のもとでは、パルスX線は、X線検出器23の検出周期Ps(=電荷蓄積期間の時間幅Pc+読み出し期間の時間幅Pr+付加期間の時間幅Pu)と同一又は略同一の周期で発生される。
【0022】
X線検出器23の電荷蓄積期間は、スキャンコントローラ30により、開閉同期パルス発生部27からの開閉同期パルスに対して同期ががられる。それによりX線検出器23の電荷蓄積期間とパルスX線とは同期される。
【0023】
以上の結果として、図6,図7,図8に示すように、X線検出器23の電荷蓄積期間に限定して、被検体にX線が照射され、読み出し期間と付加期間とには被検体にはX線が照射されない。X線検出器23の電荷蓄積期間には被検体にX線が照射されるので、連続的にX線を照射する場合に比べて、SNRの低下は生じない。しかも、電荷蓄積期間以外の読み出し期間と付加期間とには被検体にはX線が照射されないので、連続的にX線を照射する場合に比べて、被曝低減効果を達成できる。
【0024】
図8に示すように、X線は瞬時に立ち上がり、また瞬時に立ち下がることはない。この立ち上がり期間と立ち下がり期間は、X線の強度が低くしかも安定していないので、通常、信号収集には用いていない。本実施形態では、X線の立ち上がり期間と立ち下がり期間の全期間又は少なくとも一部期間において、X線絞り機構29の開口が閉じられ、被検体にX線が照射されないように、スキャンコントローラ30は絞り制御部25を制御する。X線の立ち上がり期間と立ち下がり期間は、X線管10の管球内部に配置されたリファレンス検出器により実時間で検出したX線強度に基づいてスキャンコントローラ30により検出するようにしても良いし、事前に測定するようにしても良い。それにより被曝低減効果をさらに向上させることができる。
【0025】
図9(a)には、高速シャッター機構28の主用構造物であるシャッターシリンダの他の構造を示している。この他の構造では、2つの略円筒形状のX線遮蔽材料製のシャッターシリンダ52、53が設けられる。一方のシャッターシリンダ52の内径は、他方のシャッターシリンダ53の外径より大きく、一方のシャッターシリンダ52の内側に他方のシャッターシリンダ53が同軸で軸回転可能に支持されている。なお、内側のシャッターシリンダ53は、図9(b)に示すように、略円柱形状のシャッターシリンダ54であってもよい。
【0026】
外側のシャッターシリンダ52には、複数のスリットが一定間隔で円周方向に形成されている。内側のシャッターシリンダ53にも、外側のシャッターシリンダ52のそれと同数のスリットが一定間隔で円周方向に形成されている。なお、スリットは、開口状態でも良いが、高速回転時の挙動安定及び共鳴音防止のために、スリットをX線遮蔽性の低い樹脂性の蓋で塞ぎ、内部にX線遮蔽性の低い樹脂やオイル等の物質を充填するようにしてもよい。また、スリットに、形状を整合させた金属ウェッジをはめ込むことで線量や線質を調整することもできる。
【0027】
なお、具体的な寸法の一例として、外側のシャッターシリンダ52の外径は略75mm、周囲長は略240mm、スリットの幅は略10mm(スリット4の円周上での開口幅では略12mmに相当)、シャッターシリンダ52の周囲に12個のスリットが等間隔で整然と配置される。内側のシャッターシリンダ53の外径は略65mm、周囲長は略205mm、スリットの幅は略8.5mm、シャッターシリンダ53の周囲に12個のスリットが等間隔で整然と配置される。
【0028】
外側のシャッターシリンダ52は、電動機(好ましくはステッピングモータ)により、順方向に軸回転駆動される。内側のシャッターシリンダ53は、電動機により、外側のシャッターシリンダ52の回転に同期して、逆方向に軸回転駆動される。内側のシャッターシリンダ53が外側のシャッターシリンダ52と逆方向に回転することで、外側のシャッターシリンダ52又は内側のシャッターシリンダ53が装備されていない場合に比べて、シャッターが完全に閉じた状態から完全に開いた状態に変化するのに要する時間、およびシャッターが完全に開いた状態から完全に閉じた状態に変化するのに要する時間が短縮され得る。また、内外のシャッターシリンダ52、53の同軸反転回転により、ジャイロ効果を低減することができる。
【0029】
高速シャッター機構28は、さらに他の構造であっても良い。例えば、図10(a)に示すように、高速シャッター機構28は、X線遮蔽材料製の円板形のシャッターディスク55を備える。シャッターディスク55には、その中心から放射状に一定間隔で複数のスリット56が形成されている。シャッターディスク55は、X軸と平行な回転軸で高速回転される。
【0030】
また、高速シャッター機構28は、図10(b)に示すように、X線遮蔽材料製の円板形のシャッター板57を備える。シャッター板57は、Z軸と平行な回転軸で高速回転される。
【0031】
上述の説明では、X線管10のX線放射窓61の前側に高速シャッター機構28のシャッターシリンダが配置されていた。しかし、図10(c)に示すように、直径の大きなシャッターシリンダ58でX線管10の管球60を放射窓61とともに包囲するようにしてもよいし、図10(d)に示すように、シャッターシリンダ59をX線管10の管球60の外周に配置して、管球60を包囲するようにしてもよいし、図10(e)に示すように、シャッターシリンダ62をX線管10の管球60の内側に配置して、X線管10の管球60の内側の陰極陽極をシャッターシリンダ62でを包囲するようにしてもよい。
【0032】
上述した高速シャッター機構28では、X線管10で連続的に発生された連続X線をパルスX線に変換するために構成されている。高電圧発生器21からX線管10の電極間への管電圧を断続的に印加し、及び/又は陰極フィラメントへのフィラメント電流を断続的に供給することにより、パルスX線の発生は可能である。しかし、例えば、1乃至0.5秒/回転という高速回転のなかで、1,800ビュー/回転という非常に短い周期で、さらに短いパルス幅のパルスX線を、管電圧の断続的な印加及び/又はフィラメント電流の断続的な供給により実現することは、管電圧及び/又はフィラメント電流の立ち上がり/立下りにある程度の時間を要することを考慮すると現実的ではなかった。しかし、本実施形態の高速シャッター機構28は、管電圧の連続的な印加及びフィラメント電流の連続的な供給のもとで、上述したような非常に短い周期で、さらに短いパルス幅のパルスX線の照射を実現し、それにより被曝線量の低減を実現し得る。
【0033】
管電圧の連続的な印加及びフィラメント電流の連続的な供給のもとで、上述したような非常に短い周期で、さらに短いパルス幅のパルスX線の発生を、回転陽極の工夫により実現することもできる。
【0034】
図11(a)に示すように、回転軸65の回転により高速回転する傘形状の回転陽極64の表面に、陰極63からの熱電子ビームが管電圧により加速されて衝突する。回転陽極64は、図11(b)に示すように、タングステン等のターゲット部分66と、チタン等の軽金属の非ターゲット部分67とが円周方向に関して交互に配置され、ストライプ模様を構成している。加速された電子ビームがターゲット部分66に衝突するとき、ターゲット部分66からX線が発生する。加速された電子ビームが非ターゲット部分67に衝突するとき、非ターゲット部分67からはX線は発生しない。回転陽極64の回転速度を、ターゲット部分66の幅に基づいて調整することにより、例えば、1乃至0.5秒/回転という高速回転のなかで、1,800ビュー/回転という非常に短い周期で、しかもそれより短いパルス幅のパルスX線を、管電圧の連続的な印加及びフィラメント電流の連続的な供給のもとで発生することができる。
【0035】
回転陽極64は、図11(c)に示すように、タングステン等のターゲット材料で構成した回転陽極本体68に、チタン等の軽金属の非ターゲット部分69を部分的に埋め込むように構成しても良いし、それとは逆に図11(d)に示すように、チタン等の軽金属の非ターゲット材料で構成した回転陽極本体71に、タングステン等のターゲット部分70を部分的に埋め込むように構成しても良い。さらに、回転陽極64は、図11(e)に示すように、タングステン等のターゲット材料で構成した回転陽極本体72の表面を、チタン等の軽金属の非ターゲット部分73で部分的に被うように構成しても良いし、それとは逆に図11(f)に示すように、チタン等の軽金属の非ターゲット材料で構成した回転陽極本体74の表面に、タングステン等のターゲット部分75を部分的に貼り付けるように構成しても良い。
【0036】
また、図12(a)、図12(b)、図12(c)に示すように、タングステン等の単一のターゲット材料で構成した回転陽極64の表面に、断面コ字形状又はV字形状の複数の溝を放射状に形成し、傘歯車状に構成しても良い。熱電子ビームが回転陽極64の溝と溝との間の平面部分に衝突したとき、発生したX線は、射出口(X線放射窓)から外部に出力される。一方、熱電子ビームが回転陽極64の溝に衝突したとき、X線の大部分は、射出口以外の向きに発生し、射出口からほとんど外部に出力されない。
【0037】
また、図13(a)、図13(b)に示すように、タングステン等の単一のターゲット材料で構成した傘形状のターゲット86の外周を、複数のスリットを有する略円筒状のX線遮蔽材料性のシリンダー87で囲むことにより、連続的に発生したX線を、パルスX線として射出口から出力するようにしても良い。
【0038】
このような回転陽極の工夫によるパルスX線の発生は、連続X線の発生とパルスX線の発生との切り替えを容易に実現することができる。例えば、図14に示すように、タングステン等の単一のターゲット材料で構成した傘形状のターゲット78の裾部分の表面を、非ターゲット部分79で部分的に被う。電子ビームがターゲット78の裾部分に衝突するように電子ビームを電磁気的に偏光させることにより、パルスX線を発生させることができる。また、電子ビームがターゲット78の頂部分に衝突するように電子ビームを電磁気的に偏光させることにより、連続X線を発生させることができる。電子ビームの衝突位置の切り替えは、偏光作用を使った方法に限らず、回転軸65からの距離が異なる複数の陰極を管球内に装備させ、陰極の選択により行うようにしてもよいし、回転陽極と陰極との相対的な位置及び/又は角度を物理的に変更可能な構造を管球内に設け、その位置及び/又は角度の変更により実現するようにしてもよい。
【0039】
さらに、図15(a)に示すように、タングステン等のターゲット材料で構成したターゲット部分81、82の幅を、裾部分と頂部分とで実質的に違えることにより、電子ビームの衝突位置の切り替えによってパルス幅を2段階で変更することができる。さらに、ターゲット部分の幅を、複数の部分で実質的に違えることにより、電子ビームの衝突位置の切り替えによってパルス幅を3段階又は4段階以上で変更することも可能である。
【0040】
さらに、図15(b)に示すように、傘の拡がり角の異なる複数のターゲット83、84、85を同軸65に取り付けるようにしてもよい。この場合、拡がり角の調整により、連続X線とパルスX線との切り替え、パルス幅の切り替えに伴って電子ビームの衝突位置が変化しても、X線を射出口に向かって発生させることができる。
【0041】
また、上述では、高速シャッター機構をX線コンピュータ断層撮影装置へ適用する例で説明したが、高速シャッター機能が必要とされる他のX線撮影装置、例えばX線テレビジョンシステムに適用することも可能である。
【0042】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されてもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、X線コンピュータ断層撮影装置及びX線撮影装置において、非常に短いパルス幅のパルスX線を非常に短い周期で被検体に照射することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るX線コンピュータトモグラフィ装置の構成を示す図。
【図2】図1の高速シャッター機構のシャッターシリンダを示す図。
【図3】図1の高速シャッター機構の散乱線遮蔽ブロックを示す断面図。
【図4】図1の高速シャッター機構の開閉同期検出部を示す図。
【図5】図1のX線絞り機構の構成を示す断面図。
【図6】図1のX線管からのX線の発生動作、高速シャッター機構の開閉動作、X線検出器の電荷蓄積/読み出し動作を示すタイムチャート。
【図7】図1の高速シャッター機構の開閉動作による被曝低減の効果を模式的に示す図。
【図8】図1の高速シャッター機構及びX線絞り機構の開閉動作による被曝低減の効果を示す図。
【図9】図1の高速シャッター機構の他の構成を示す断面図。
【図10】図1の高速シャッター機構の他の構成を示す断面図。
【図11】図1のX線管の回転陽極の変形例であって、パルスX線発生に対応した回転陽極の構成を示す図。
【図12】図1のX線管の回転陽極の変形例であって、パルスX線発生に対応した回転陽極の他の構成を示す図。
【図13】図1のX線管の回転陽極の変形例であって、パルスX線発生に対応した回転陽極の他の構成を示す図。
【図14】図1のX線管の回転陽極の変形例であって、パルスX線と連続X線との選択的な発生に対応した回転陽極の構成を示す図。
【図15】図1のX線管の回転陽極の変形例であって、パルスX線の発生及びパルス幅可変に対応した回転陽極の構成を示す図。
【符号の説明】
1…ガントリ、2…寝台、2a…天板、2b…寝台駆動装置、3…キャビネット、10…X線管、23…X線検出器、12…回転フレーム、21…高電圧発生装置、25…絞り制御装置、26…シャッター制御部、27…開閉同期パルス発生部、
28…高速シャッター機構、29…X線絞り機構、30…スキャンコントローラ、31…システムコントローラ、32…寝台コントローラ、33…クロックパルス発生部、34…前処理ユニット、35…データストアリングユニット、36…再構成ユニット、37…表示プロセッサ、38…ディスプレイ、39…入力器(コンソール)。
Claims (22)
- X線を発生するX線管と、
被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、
前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットと、
前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線に前記X線管からの連続X線を変換するためのシャッター機構とを具備することを特徴とするX線コンピュータトモグラフィ装置。 - 前記パルスX線は、前記X線検出器の検出周期と実質的に同じ周期で前記被検体に照射されることを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
- 前記パルスX線の周期と前記X線検出器の検出周期とを同期させる制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
- 前記シャッター機構は、前記シャッター機構の開閉を検出するための開閉検出部を有することを特徴とする請求項3記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
- 前記シャッター機構は、複数のスリットが一定間隔で円周方向に形成された略円柱形状を有するX線遮蔽材料製のシャッターシリンダと、前記シャッターシリンダを軸回転可能に支持する支持機構と、前記シャッターシリンダの軸回転を駆動する動力源とを有することを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
- 前記シャッター機構は、複数のスリットが一定間隔で円周方向に形成された略円筒形状を有するX線遮蔽材料製のシャッターシリンダと、前記シャッターシリンダを軸回転可能に支持する支持機構と、前記シャッターシリンダの軸回転を駆動する動力源とを有することを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
- 前記シャッター機構は、前記シャッターシリンダで発生する散乱線を遮蔽するためにシャッターシリンダカバーを有することを特徴とする請求項5記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
- 前記シャッター機構と前記被検体との間に配置されたX線絞り機構をさらに備え、
前記制御部は、前記X線の立ち上がり及び立下り期間の少なくとも一部期間に前記X線絞り機構を閉じるように前記X線絞り機構を制御することを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 - 前記シャッター機構は、複数の第1スリットが一定間隔で円周方向に形成された略円筒形状を有する軸回転可能に支持されたX線遮蔽材料製の第1のシャッターシリンダと、前記第1のシャッターシリンダの内側に同心で軸回転可能に支持され、複数の第2スリットが一定間隔で円周方向に形成された略円筒又は略円柱形状を有するX線遮蔽材料製の第2のシャッターシリンダと、前記第1のシャッターシリンダと前記第2のシャッターシリンダとを互いに逆方向に軸回転させるための機構とを有することを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
- 前記シャッター機構は、複数のスリットが放射状に形成された略円板形状を有するX線遮蔽材料製のスリットディスクと、前記スリットディスクを回転可能に支持する支持機構と、前記スリットディスクの軸回転を駆動する動力源とを有することを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
- 前記シャッター機構は、略平板形状を有するX線遮蔽材料製の遮蔽板と、前記遮蔽板を前記X線の中心軸に略直交する回転中心軸まわりに回転可能に支持する支持機構と、前記遮蔽板の回転を駆動する動力源とを有することを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
- 前記シャッターシリンダの内側に、前記X線管が収容されることを特徴とする請求項6記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
- 前記シャッターシリンダは、前記X線管の管球内に収容されることを特徴とする請求項6記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
- 陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、
被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、
前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットとを具備し、
前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は、前記熱電子の衝突によりX線を発生する前記ターゲットとしての材料と、X線を実質的に発生しない非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿ってストライプ状に構成されることを特徴とするX線コンピュータトモグラフィ装置。 - 陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、
被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、
前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットとを具備し、
前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は傘歯車状に構成されることを特徴とするX線コンピュータトモグラフィ装置。 - 陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、
被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、
前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットとを具備し、
前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は、前記熱電子の衝突によりX線を発生する前記ターゲットとしての材料とX線を実質的に発生しない非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿ってストライプ状に構成される部分と、前記ターゲットとしての材料が円周方向に沿って連続的に構成される部分とを有することを特徴とするX線コンピュータトモグラフィ装置。 - 陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、
被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、
前記X線検出器の出力に基づいて画像データを再構成する再構成ユニットとを具備し、
前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は、前記熱電子の衝突によりX線を発生する前記ターゲットとしての材料とX線を実質的に発生しない非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿って第1のピッチでストライプ状に構成される部分と、前記ターゲットとしての材料と前記非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿って前記第1のピッチより短い第2のピッチでストライプ状に構成される部分とを有することを特徴とするX線コンピュータトモグラフィ装置。 - X線を発生するX線管と、
被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、
前記X線検出器の出力に基づいて画像データを発生するユニットと、
前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線に前記X線管からの連続X線を変換するためのシャッター機構とを具備することを特徴とするX線撮影装置。 - 陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、
被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、
前記X線検出器の出力に基づいて画像データを発生するユニットとを具備し、
前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は、前記熱電子の衝突によりX線を発生する前記ターゲットとしての材料と、X線を実質的に発生しない非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿ってストライプ状に構成されることを特徴とするX線撮影装置。 - 陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、
被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、
前記X線検出器の出力に基づいて画像データを発生するユニットとを具備し、
前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は傘歯車状に構成されることを特徴とするX線撮影装置。 - 陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、
被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、
前記X線検出器の出力に基づいて画像データを発生するユニットとを具備し、
前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は、前記熱電子の衝突によりX線を発生する前記ターゲットとしての材料とX線を実質的に発生しない非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿ってストライプ状に構成される部分と、前記ターゲットとしての材料が円周方向に沿って連続的に構成される部分とを有することを特徴とするX線撮影装置。 - 陰極から発生した熱電子を加速して回転陽極のターゲットに衝突させることによりX線を発生する回転陽極型のX線管と、
被検体を透過したX線を周期的な動作によって繰り返し検出するためのX線検出器と、
前記X線検出器の出力に基づいて画像データを発生するユニットとを具備し、
前記回転陽極への前記熱電子の連続的な衝突に対して前記X線検出器の検出周期より短いパルス幅のパルスX線を発生するために、前記回転陽極の表面は、前記熱電子の衝突によりX線を発生する前記ターゲットとしての材料とX線を実質的に発生しない非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿って第1のピッチでストライプ状に構成される部分と、前記ターゲットとしての材料と前記非ターゲットとしての材料とが円周方向に沿って前記第1のピッチより短い第2のピッチでストライプ状に構成される部分とを有することを特徴とするX線撮影装置。
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