JP2022159737A - X線ct装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】適切なコリメータ制御を実行できる。【解決手段】本実施形態に係るX線CT装置は、X線管と、X線検出器と、コリメータと、制御部とを含む。X線管は、X線を照射する。X線検出器は、前記X線を検出する。コリメータは、前記X線管側に配置され、X線を遮蔽する複数の絞り羽根を有する。制御部は、スキャン中のビューの位置に応じて前記絞り羽根の位置を変更することにより、前記絞り羽根により形成される開口の大きさを制御する開口制御を実行する第1の制御と、前記スキャン中に前記第1の制御に関するエラーが検出された場合、前記開口を所定の開口状態に遷移させる第2の制御とを実行する。【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線CT装置及び制御方法に関する。
X線CT(Computed Tomography)装置の光学系では、一般にコーン角方向においてX線の照射野を絞るべく、コリメータにより形成される開口を制御する開口制御が実行される。コーン角方向の開口制御では、スキャン範囲に応じて、スキャン中にコリメータに含まれる2枚のコリメータ板が1度だけ動き、コリメータの動作にエラーが発生すると、スキャンを停止する。
一方、さらなる被ばくの低減の観点から、チャンネル方向にもコリメータによる開口制御を実行することが望まれる。チャンネル方向において開口制御することは、例えば、いわゆるダイナミックボリューム撮影のような同一位置を経時的に撮影する場合に、より効果的である。ただし、コーン角方向と同様の開口制御をチャンネル方向の開口制御に適用すると、上述のエラーが発生した場合はスキャンを停止することとなり、その後のスキャン及び検査を継続できないという問題がある。
特開2007-229441号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、適切なコリメータ制御を実行できることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
本実施形態に係るX線CT装置は、X線管と、X線検出器と、コリメータと、制御部とを含む。X線管は、X線を照射する。X線検出器は、前記X線を検出する。コリメータは、前記X線管側に配置され、X線を遮蔽する複数の絞り羽根を有する。制御部は、スキャン中のビューの位置に応じて前記絞り羽根の位置を変更することにより、前記絞り羽根により形成される開口の大きさを制御する開口制御を実行する第1の制御と、前記スキャン中に前記第1の制御に関するエラーが検出された場合、前記開口を所定の開口状態に遷移させる第2の制御とを実行する。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置を示す概念図である。 図2は、X線CT装置の絞り羽根の動作状態を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る開口制御を示すフローチャートである。 図4は、第1の実施形態に係る開口制御の第1例を示す概念図である。 図5は、第1の実施形態に係る開口制御の第2例を示す概念図である。 図6は、第1の実施形態に係る開口制御の第3例を示す概念図である。 図7は、第1の実施形態に係る開口制御の第4例を示す概念図である。 図8は、第1の実施形態に係る開口制御の第5例を示す概念図である。 図9は、第2の実施形態に係る開口制御を示すフローチャートである。 図10は、第2の実施形態に係る開口制御の第1例を示す概念図である。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係るX線CT(Computed Tomography)装置及び制御方法について説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明を適宜省略する。以下、一実施形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
以下、本実施形態に係るX線CT装置について図1のブロック図を参照して説明する。図1に示すX線CT装置1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。図1では説明の都合上、架台装置10を複数描画している。
なお、本実施形態に係るX線CT装置1及び制御方法は、臥位型のX線CT装置を例に説明するが、立位型のX線CT装置でも同様に適用できる。また、スキャンモードに応じて立位及び臥位の両方の体位の被検体をスキャン可能なX線CT装置にも同様に適用できる。
本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸の長手方向をZ軸、Z軸に直交しかつ回転中心から回転フレーム13を支持する支柱に向かう方向をX軸、当該Z軸及びX軸と直交する方向をY軸とそれぞれ定義するものとする。
例えば、架台装置10及び寝台装置30はCT検査室に設置され、コンソール装置40はCT検査室に隣接する制御室に設置される。なお、コンソール装置40は、必ずしも制御室に設置されなくてもよい。例えば、コンソール装置40は、架台装置10及び寝台装置30とともに同一の部屋に設置されてもよい。いずれにしても架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とは互いに通信可能に有線又は無線で接続されている。
架台装置10は、被検体PをX線CT撮影するための構成を有するスキャン装置である。架台装置10は、X線管11と、X線検出器12と、回転フレーム13と、X線高電圧装置14と、制御装置15と、ウェッジ16と、コリメータ17と、データ収集装置18(以下、DAS(Data Acquisition System)18ともいう)とを含む。
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加及びフィラメント電流の供給により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生する真空管である。具体的には、熱電子がターゲットに衝突することによりX線が発生される。例えば、X線管11には回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。X線管11で発生したX線は、例えばコリメータ17を介してコーンビーム形に成形され、被検体Pに照射される。
X線検出器12は、X線管11から照射され、被検体Pを通過したX線を検出し、当該X線量に対応した電気信号をDAS18へと出力する。X線検出器12は、例えば、X線管11の焦点を中心として1つの円弧に沿ってチャンネル方向に複数のX線検出素子が配列された複数のX線検出素子列を有する。X線検出器12は、例えば、チャンネル方向に複数のX線検出素子が配列されたX線検出素子列がスライス方向(列方向、row方向)に複数配列された列構造を有する。
X線検出器12は、具体的には、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。X線検出器12は、一般的な積分型検出器と、フォトンカウンティング型検出器とのどちらも想定可能である。X線検出器12は、検出部の一例である。
X線検出器12が、積分型検出器である場合について説明する。
シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。シンチレータは、入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。
グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドはコリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。
光センサアレイは、シンチレータから受けた光を増幅して電気信号に変換する機能を有し、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。
次に、X線検出器12が、フォトンカウンティング型検出器である場合について説明する。
シンチレータは、入射X線を、当該入射X線の強度に応じた個数の光子に変換する。光センサアレイは、シンチレータから受けた光を増幅して電気信号に変換し、当該入射X線のエネルギーに応じた波高値を有する出力信号(エネルギー信号)を生成する機能を有する。
なお、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向支持し、後述する制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。なお、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とに加えて、X線高電圧装置14やDAS18を更に備えて支持する。
回転フレーム13は、アルミニウム等の金属により形成された固定フレーム(図示せず)に回転可能に支持される。詳しくは、回転フレーム13は、ベアリングを介して固定フレームの縁部に接続されている。回転フレーム13は、制御装置15の駆動機構からの動力を受けて回転軸Z回りに一定の角速度で回転する。
回転フレーム13は、架台装置の非回転部分(例えば固定フレーム。図1での図示は省略している)により回転可能に支持される。回転機構は例えば回転駆動力を生ずるモータと、当該回転駆動力を回転フレーム13に伝達して回転させるベアリングとを含む。モータは例えば当該非回転部分に設けられ、ベアリングは回転フレーム13及び当該モータと物理的に接続され、モータの回転力に応じて回転フレームが回転する。
回転フレーム13と非回転部分にはそれぞれ、非接触方式又は接触方式の通信回路が設けられ、これにより回転フレーム13に支持されるユニットと当該非回転部分あるいは架台装置10の外部装置との通信が行われる。例えば非接触の通信方式として光通信を採用する場合、DAS18が生成した検出データは、回転フレーム13に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から光通信によって架台装置の非回転部分に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、さらに送信機により当該非回転部分からコンソール装置40へと転送される。なお通信方式としては、この他に容量結合式や電波方式などの非接触型のデータ伝送の他、スリップリングと電極ブラシを使った接触型のデータ伝送方式を採用しても構わない。
X線高電圧装置14は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧及びX線管11に供給するフィラメント電流を発生する機能を有する高電圧発生装置と、X線管11が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。なお、X線高電圧装置14は、後述する回転フレーム13に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(図示しない)側に設けられても構わない。
制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理回路と、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構とを有する。処理回路は、ハードウェア資源として、CPUやMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサとROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。また、制御装置15は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)やフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)、他の複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)により実現されてもよい。制御装置15は、コンソール装置40からの指令に従い、X線高電圧装置14及びDAS18等を制御する。前記プロセッサは、前記メモリに保存されたプログラムを読み出して実現することで上記制御を実現する。
また、制御装置15は、コンソール装置40若しくは架台装置10に取り付けられた、後述する入力インターフェース43からの入力信号を受けて、架台装置10及び寝台装置30の動作制御を行う機能を有する。例えば、制御装置15は、入力信号を受けて回転フレーム13を回転させる制御や、架台装置10をチルトさせる制御、及び寝台装置30及び天板33を動作させる制御を行う。なお、架台装置10をチルトさせる制御は、架台装置10に取り付けられた入力インターフェース43によって入力される傾斜角度(チルト角度)情報により、制御装置15がX軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させることによって実現される。また、制御装置15は架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられても構わない。なお、制御装置15は、前記メモリにプログラムを保存する代わりに、前記プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、前記プロセッサは、前記回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで上記制御を実現する。
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ16(ウェッジフィルタ(wedge filter)、ボウタイフィルタ(bow-tie filter))は、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したフィルタである。
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線の照射範囲を絞り込むための複数の絞り羽根(ブレードともいう)であり、複数の絞り羽根の組み合わせによってスリット(開口ともいう)を形成する。絞り羽根は、例えば鉛板などのX線の遮蔽能が高い材料で形成される。なお、コリメータ17は、X線絞りと呼ばれる場合もある。
DAS18は、X線検出器12が積分型検出器である場合、X線検出器12から電気信号を読み出し、読み出した電気信号に基づいて、X線検出器12により検出されたX線の線量に関するデジタルデータ(以下、検出データともいう)を生成する。検出データは、生成元のX線検出素子のチャネル番号、列番号、収集されたビュー(投影角度ともいう)を示すビュー番号、及び検出されたX線の線量の積分値を示すデータのセットである。
また、DAS18は、X線検出器12がフォトンカウンティング型検出器である場合、X線検出器12からエネルギー信号を読み出し、読み出したエネルギー信号に基づいて、X線検出器12により検出されたX線のカウントを示す検出データを、複数のエネルギー帯域(エネルギー・ビン)ごとに生成する。検出データは、生成元の検出器画素のチャネル番号、列番号、収集されたビューを示すビュー番号、及びエネルギー・ビン番号により識別されたカウント値のデータのセットである。
DAS18は、例えば、検出データを生成可能な回路素子を搭載したASIC(Application Specific Integrated Circuit)により実現される。検出データは、コンソール装置40へと転送される。
例えば、DAS18は、検出器画素各々について前置増幅器、可変増幅器、積分回路及びA/D変換器を含む。前置増幅器は、接続元のX線検出素子からの電気信号を所定のゲインで増幅する。可変増幅器は、前置増幅器からの電気信号を可変のゲインで増幅する。積分回路は、前置増幅器からの電気信号を、1ビュー期間に亘り積分して積分信号を生成する。積分信号の波高値は、1ビュー期間に亘り接続元のX線検出素子により検出されたX線の線量値に対応する。A/D変換器は、積分回路からの積分信号をアナログデジタル変換して検出データを生成する。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを備えている。
基台31は、支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。
寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を天板33の長軸方向に移動するモータあるいはアクチュエータである。寝台駆動装置32は、コンソール装置40による制御、又は制御装置15による制御に従い、天板33を移動する。例えば、寝台駆動装置32は、天板33に載置された被検体Pの体軸が回転フレーム13の開口の中心軸に一致するよう、天板33を被検体Pに対して直交方向に移動する。また、寝台駆動装置32は、架台装置10を用いて実行されるX線CT撮影に応じて、天板33を被検体Pの体軸方向に沿って移動してもよい。寝台駆動装置32は、制御装置15からの駆動信号のデューティ比等に応じた回転速度で駆動することにより動力を発生する。寝台駆動装置32は、例えば、ダイレクトドライブモータやサーボモータ等のモータにより実現される。
支持フレーム34の上面に設けられた天板33は、被検体Pが載置される板である。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長軸方向に移動してもよい。
コンソール装置40は、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44とを有する。メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44との間のデータ通信は、バス(BUS)を介して行われる。なお、コンソール装置40は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40又はコンソール装置40の各構成要素の一部が含まれてもよい。
メモリ41は、種々の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。メモリ41は、例えば、投影データや再構成画像データを記憶する。メモリ41は、HDDやSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体や、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。また、メモリ41の保存領域は、X線CT装置1内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。例えば、メモリ41は、CT画像や表示画像のデータを記憶する。また、メモリ41は、本実施形態に係る制御プログラムを記憶する。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ42としては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイ又は他の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。また、ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。また、ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末などで構成されることにしても構わない。
入力インターフェース43は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、投影データを収集する際の収集条件や、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等を操作者から受け付ける。入力インターフェース43としては、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等が適宜、使用可能となっている。なお、本実施形態において、入力インターフェース43は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等の物理的な操作部品を備えるものに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース43の例に含まれる。入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。又、入力インターフェース43は、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末などで構成されることにしても構わない。
処理回路44は、入力インターフェース43から出力される入力操作の電気信号に応じてX線CT装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路44は、ハードウェア資源として、CPUやMPU、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。処理回路44は、メモリに展開されたプログラムを実行するプロセッサにより、システム制御機能441、前処理機能442、再構成処理機能443、コリメータ制御機能444、駆動判定機能445、エラー判定機能446及びスキャン制御機能447を実行する。なお、各機能(システム制御機能441、前処理機能442、再構成処理機能443、コリメータ制御機能444、駆動判定機能445、エラー判定機能446及びスキャン制御機能447)は単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各機能を実現するものとしても構わない。
システム制御機能441は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、処理回路44の各機能を制御する。具体的には、システム制御機能441は、メモリ41に記憶されている制御プログラムを読み出して処理回路44内のメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従ってX線CT装置1の各部を制御する。例えば、処理回路44は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、処理回路44の各機能を制御する。例えば、システム制御機能441は、スキャン範囲、撮影条件等を決定するための被検体Pの2次元の位置決め画像を取得する。なお、位置決め画像は、スキャノ画像又はスカウト画像とも呼ばれる。
前処理機能442は、DAS18から出力された検出データに対して、対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施したデータを生成する。なお、前処理前のデータ(検出データ)及び前処理後のデータを総称して投影データと称する場合もある。
再構成処理機能443は、前処理機能442にて生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法(FBP法:Filtered Back Projection)や逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行ってCT画像データを生成する。
コリメータ制御機能444は、スキャン中のビューの位置に応じて複数の絞り羽根の位置を変更することにより、複数の絞り羽根により形成される開口の大きさを制御する開口制御を実行する(第1の制御ともいう)。コリメータ制御機能444は、エラー判定機能446によりスキャン中に第1の制御に関するエラーが検出された場合、複数の絞り羽根により形成される開口を所定の開口状態に遷移させる(第2の制御ともいう)。コリメータ制御機能444は、駆動判定機能445により開口制御が実行可能であると判定された場合、開口制御を再開する。
駆動判定機能445は、所定の開口状態へ遷移させたときの絞り羽根の駆動状況から、開口制御が実行可能か否かを判定する。
エラー判定機能446は、絞り羽根の制御に関するエラーが発生したか否かを判定する。
スキャン制御機能447は、X線高電圧装置14に高電圧を供給させて、X線管11からX線を照射させるなど、X線スキャンに関する各種動作を制御する。
なお、処理回路44は、画像処理も行う。画像処理は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、再構成処理機能443によって生成されたCT画像データを公知の方法により、任意断面の断層画像データや3次元画像データに変換する処理である。なお、3次元画像データの生成は、再構成処理機能443が直接行なっても構わない。
処理回路44は、コンソール装置40に含まれる場合に限らず、複数の医用画像診断装置にて取得されたデータに対する処理を一括して行う統合サーバに含まれてもよい。
なお、コンソール装置40は、単一のコンソールにて複数の機能を実行するものとして説明したが、複数の機能を別々のコンソールが実行することにしても構わない。例えば、前処理機能442、再構成処理機能443等の処理回路44の機能を分散して有しても構わない。
次に、本実施形態に係るX線CT装置1の絞り羽根の動作状態について図2を参照して説明する。
図2は、Z軸方向から見た被検体PとX線管11との位置関係を示す。本実施形態では、被検体Pに対して4DのCTデータ、すなわちボリュームデータの動画を撮影する、いわゆるダイナミックボリューム撮影を想定する。図2の例では、説明の便宜上、X線管11の位置を4つ例示する。なお、ダイナミックボリューム撮影に限らず、モニタリングスキャンなどの経時的に同一領域を撮影するスキャンに適用してもよい。さらにヘリカルスキャンなど連続的にスキャンが実行される場合に適用してもよい。
また、一対の絞り羽根201を被検体Pの体厚に合わせてチャンネル方向に動作させることで、撮影中に絞り羽根201を連続的に制御する。絞り羽根201の駆動は、モータなどによる、コーン角方向において一般に用いられている駆動方式であればよい。一対の絞り羽根201が間隔202を有して対向することにより、間隔202が開口に相当する。
例えば、X線管11が被検体Pの正面又は背面に位置する場合、被検体Pの体幅が一番広くなるため、絞り羽根201の間隔202を拡げる。一方、X線管11が被検体Pの側方に位置する場合、被検体Pの体幅が一番狭くなるため、絞り羽根201の間隔202を狭める。このように、被検体Pの体幅を考慮して絞り羽根201の開閉動作を制御することで、開口制御を実行する。これにより、X線管11の位置、つまりビューの位置に応じてX線の照射範囲を制御できる。
次に、第1の実施形態に係る開口制御について図3のフローチャートを参照して説明する。
ステップS301では、コリメータ制御機能444により処理回路44が、スキャンの開始と共に、絞り羽根による開口制御を開始する。なお、スキャンを停止する明示的な制御をしない、つまり図3では、ステップS309に係るスキャンを停止するブロックの処理を実行しない限り、スキャンが継続される。
ステップS302では、エラー判定機能446により処理回路44が、絞り羽根による開口制御にエラーが発生したか否かを判定する。絞り羽根による開口制御にエラーが発生した場合、ステップS303に進み、エラーが発生していない場合は、エラーが発生するまでエラー判定機能446によるエラー検出を継続する。
ステップS303では、コリメータ制御機能444により処理回路44が、絞り羽根により形成される開口が機械的に最大開口となるように、絞り羽根を駆動させる。
ステップS304では、駆動判定機能445により処理回路44が、最大開口となる位置まで絞り羽根を駆動できたか否かを判定する。具体的には、ロータリーエンコーダ、リニアエンコーダなどの位置情報を取得可能な位置センサにより、予め最大開口となる絞り羽根の位置情報をメモリ41などに記憶する。ステップS303で最大開口となる位置まで絞り羽根を駆動させた場合に、ステップS303の処理により得られた位置と、予め取得した正常動作時の最大開口の位置との差分がゼロ又は閾値以内であれば、駆動判定機能445により処理回路44が、最大開口となる位置まで絞り羽根を駆動できたと判定すればよい。絞り羽根を最大開口となる位置まで駆動できた場合は、ステップS305に進む。一方、絞り羽根を駆動できない、又は差分が閾値よりも大きいなど、絞り羽根を最大開口となる位置まで駆動できない場合は、ステップS309に進む。
ステップS305では、コリメータ制御機能444により処理回路44が、最大開口の位置から開口制御の起点となる絞り羽根の初期位置まで、絞り羽根を駆動させる。
ステップS306では、駆動判定機能445により処理回路44が、初期位置まで絞り羽根を駆動できたか否かを判定する。初期位置まで絞り羽根を駆動できたか否かの判定は、ステップS304と同様に位置センサによる位置情報を用いて、ステップS305の処理により得られた初期位置と、予め取得した正常動作時の初期位置との比較を行えばよい。初期位置まで絞り羽根を駆動できた場合はステップS307に進み、初期位置まで絞り羽根を駆動できない場合はステップS310に進む。
このように、ステップS303からステップS306までの処理により、駆動判定機能445により処理回路44が、所定の開口状態へ遷移させたときの駆動状況から、開口制御が実行可能な否かを判定できる。
ステップS307では、コリメータ制御機能444により処理回路44が、絞り羽根201による開口制御を再開するタイミングを決定する。具体的には、例えば、絞り羽根201が初期位置に戻ったときのビューの位置に応じて、開口を拡げる方向に初期位置から絞り羽根を駆動させるのか、開口を狭くする方向に初期位置から絞り羽根を駆動させるのかを決定する。その後、次に絞り羽根が初期位置となるビューのタイミングを、開口制御を再開するタイミングとして決定すればよい。
ステップS308では、コリメータ制御機能444により処理回路44が、ステップS307で決定したタイミングで絞り羽根201による開口制御を再開する。
ステップS309では、駆動判定機能445により処理回路44が、絞り羽根が最大開口と最大スキャン開口との間に存在するか否かを判定する。最大スキャン開口は、被検体Pのスキャンにおいて必要な最大の開口である。絞り羽根が最大開口と最大スキャン開口との間に存在する場合、当該一でスキャンを継続することで、開口制御はできないものの、画像再構成処理に必要な投影データを収集できるため、スキャンを継続する。
ステップS310では、絞り羽根を正常に駆動できず、現状の絞り羽根の位置でスキャンを継続しても必要な投影データを取得できないため、スキャン制御機能447により処理回路44が、スキャンを停止する。
ステップS311では、例えば最大開口まで駆動したつもりが駆動できていない、又は初期位置に移動したはずが初期位置に戻れておらず、絞り羽根の位置情報が正しい位置情報からずれている場合であり、この場合は正常に開口制御を再開できない可能性がある。よって、コリメータ制御機能444により処理回路44が、最大開口まで絞り羽根を移動させ、スキャンを継続する。これにより、開口制御を実行できないものの、画像再構成処理に必要な投影データの取得を継続できる。なお、初期位置に戻れない場合にスキャンを停止してもよい。
ステップS312では、スキャンが終了したか否かを判定する。スキャンが終了した場合、処理を終了し、スキャンが終了していない、つまりスキャンが係属中であれば、ステップS302に戻り、同様の処理を繰り返す。
なお、図3の例では、最大開口となる位置が、絞り羽根の位置情報に関する位置センサの基準位置(例えば、位置情報がゼロとなる位置)と同一の位置であることを想定する。つまり、ステップS303において最大開口となる位置まで絞り羽根を駆動するのは、絞り羽根の位置情報をリセットするためである。よって、位置センサの基準位置が最大開口と異なる場合は、ステップS303において、最大開口の代わりに、位置センサの基準位置に駆動できるか否かを判定してもよい。
次に、第1の実施形態に係る開口制御の第1例について図4の概念図を参照して説明する。
図4は、時系列に沿ったスキャン中のビューごとの絞り羽根の位置を示し、ダイナミックボリューム撮影を想定するため、周期的に開口制御が実行される例を示す。
図4(a)は、1つのボリュームデータを生成するために必要な該当区間に係る投影データ群ごとに、画像再構成処理に利用できるか、つまり投影データ群が有効であるか否かを示す付帯情報の例である。ここでは、1つのボリュームデータを生成するための投影データ群ごとに付帯情報を設定するものとするが、1つのビューに対応する投影データごとに付帯情報が付与されてもよい。また、「有効」「無効」の文字列による情報を付帯情報とする場合を示すが、「0」「1」のフラグでもよく、投影データの画像再構成処理への有効性を判別できればどのような情報の態様であってもよい。
図4(b)は、投影データとして取得する撮影タイミングに係るビューの位置を示す。例えば、クロック波形状のピーク位置が撮影タイミングに係るビューの位置とする。
図4(c)は、2つの絞り羽根の開口中心を基準とした開口の大きさ(言い換えれば、絞り羽根の開閉量)を示す。波形401-1及び波形401-2はそれぞれ、片方の絞り羽根の位置を示し、波形401-1及び波形401-2との間に形成されるギャップが開口405となる。
図4に示すように、開口制御中に、片方の絞り羽根にエラー402が発生した場合、コリメータ制御機能444により処理回路44が、最大開口となる位置403まで絞り羽根を移動させる。その後、絞り羽根を初期位置404に戻すように駆動させる。ここでは、正常に最大開口となる位置403及び初期位置404まで絞り羽根を駆動できたとする。
その後、コリメータ制御機能444により処理回路44が、開口制御を再開するタイミングを決定する。例えば、ここではエラーが発生した絞り羽根が初期位置404に到達した場合、まだエラーが発生したn番目のボリュームデータのスキャン周期内であるため、n+1番目のボリュームデータのスキャン周期から絞り羽根による開口制御を再開すると決定する。
なお、この場合、エラー402が発生したビューに対応する投影データを含むn番目のボリュームデータを生成するために必要な投影データ群は、スキャンに必要な開口で撮影できていない可能性があるため、画像再構成処理において重みを下げるか、画像再構成処理から除外してもよい。図4の例では、n番目及びn+1番目のボリュームデータを生成するための投影データ群の付帯情報を「無効」として対応付けて、投影データと付帯情報との組を、例えばメモリ41に格納すればよい。
次に、第1の実施形態に係る開口制御の第2例について図5の概念図を参照して説明する。
図5は、図4と同様の時系列に沿ったスキャン中のビューごとの絞り羽根位置を示す。図5の例では、エラーが発生した絞り羽根が初期位置404に到達した場合、すでにn+1番目のボリュームデータのスキャン周期における初期位置404で撮影すべきビューのスキャンが終了している。よって、コリメータ制御機能444により処理回路44は、n+2番目のボリュームデータのスキャン周期から絞り羽根による開口制御を再開すると決定する。コリメータ制御機能444により処理回路44は、初期位置に到達したタイミングで、絞り羽根の開口制御を再開するスキャン周期のタイミングを決定すればよい。
なお、図4のようなエラー402が発生したビューに対応する投影データに加えて、図5のように、開口制御を再開した時点のビューが、あるボリュームデータを生成するために必要なビューの先頭ではない場合も考えられる。この場合、開口制御を再開した時点のビューに対応する投影データを含む投影データ群は、開口制御の再開前の投影データがスキャンに必要な開口で撮影できていない可能性があるため、画像再構成処理において重みを下げるか、画像再構成処理から除外してもよい。図5の例では、n番目及びn+1番目のボリュームデータを生成するための投影データ群の付帯情報を「無効」として対応付けて、投影データと付帯情報との組を、例えばメモリ41に格納すればよい。
次に、第1の実施形態に係る開口制御の第3例について図6の概念図を参照して説明する。
図6も、図4と同様の時系列に沿ったスキャン中のビューごとの絞り羽根位置を示し、ステップS311の処理、つまり最大開口でスキャンを継続する場合を示す。
図6の例では、エラー402が発生したのち、一度最大開口となる位置403まで絞り羽根を駆動したが、最大開口となる位置403から初期位置404に向けて駆動する間に再びエラー601が発生した場合を想定する。つまり、初期位置404に移動できていないか、初期位置404には移動できたが絞り羽根の駆動ができなくなった状態を想定する。
コリメータ制御機能444により処理回路44は、両方の絞り羽根を最大開口の位置まで駆動させる。その後、最大開口のままスキャンを継続することで、画像再構成処理に利用できる投影データを継続して取得できる。
なお、図6の例では、両方の絞り羽根を最大開口まで移動させたが、正常に絞り羽根の開口制御が動作している、波形401-2に対応する絞り羽根については、継続して開口制御を実行してもよい。
また、エラー601において、絞り羽根の駆動が出来なくなった位置が最大開口と最大スキャン開口との間の範囲602であれば、最大スキャン開口での撮影は可能であるため、スキャンを継続してもよい。
次に、第1の実施形態に係る開口制御の第4例について図7の概念図を参照して説明する。
図7も、図4と同様の時系列に沿ったスキャン中のビューごとの絞り羽根位置を示し、片側の絞り羽根の開口制御を継続する場合を示す。図7では、エラー601が発生していない絞り羽根については、そのまま絞り羽根の開口制御を継続する。
なお、片側の絞り羽根のみ開口制御を実行する場合、基本的には想定されない制御であるため、例えば駆動判定機能445により処理回路44が、スキャン前に実行されるCT値のキャリブレーションと不整合が生じるかどうかを判定してもよい。キャリブレーションと不整合が生じない場合は、片側の絞り羽根のみ開口制御を実行する。一方、キャリブレーションと不整合が生じる場合は、片側の絞り羽根のみ開口制御を実行して取得された投影データが画像再構成に利用できない可能性があるため、片側の絞り羽根のみの開口制御を実行せず、図6のような両方の絞り羽根を最大開口にしてスキャンを継続するか、スキャンを停止すればよい。
次に、第1の実施形態に係る開口制御の第5例について図8の概念図を参照して説明する。
絞り羽根に発生したエラーにより、エラーが発生した位置から開口を狭める方向に移動できなくなった場合、当該エラーが発生した位置よりも開口を広げる方向にのみ開口制御を実行してもよい。
図8に示すように、エラー801が発生し、エラー801よりも開口を狭めることができない場合、エラーが発生した位置よりも開口が広がる範囲において、絞り羽根の開口制御を実行してもよい。
以上に示した第1の実施形態によれば、絞り羽根によるコリメータの開口制御を実行しながら、経時的にスキャンデータを収集する場合において、絞り羽根の制御にエラーが発生したときに、絞り羽根が最大開口及び初期位置に移動可能かを判定し、絞り羽根の開口制御の再開タイミングを決定する。これにより、動作エラーが発生しても一律にスキャンを停止することなく、可能な限りスキャンを継続することができ、関心領域以外の被ばくも低減できる。結果として、適切なコリメータ制御を実行できる。
また、スキャンデータに画像再構成処理に利用可能か否かを示す付帯情報を付与することで、エラーが発生したビュー又は当該ビューを含むボリュームデータを特定できるため、例えばエラーが発生したビューを含むボリュームデータについては画像再構成処理から外すことで、画質を向上させることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、エラーが発生した場合に絞り羽根を最大開口に移動したのちに初期位置に移動していたが、第2の実施形態ではエラーの種類に応じて、絞り羽根に関する開口制御を選択する。
第2の実施形態に係る絞り羽根の制御方法について図9のフローチャートを参照して説明する。
ステップS302でエラーが発生したと判定した後、エラー判定機能446により処理回路44が、後段のステップS901及びステップS902を通じて、エラーの種類を判定する。エラーの種類としては、例えば、モータにかかる負荷が閾値以上である、モータなどの絞り羽根の駆動系における温度が許容値を超えるといった、絞り羽根の駆動を開口制御できない、又はこのまま継続することが困難であるといった重篤なエラーが挙げられる。さらに、絞り羽根の駆動自体は可能であるが、最大スキャン開口まで駆動できない、又は最小の開口となるまで駆動できないといった絞り羽根の位置情報のエラーが挙げられる。さらに、絞り羽根の位置情報は問題ないが、ビューにおいて開口制御の正常位置から遅れて駆動しているような追従エラーが挙げられる。
ステップS901では、エラー判定機能446により処理回路44が、発生したエラーの種類が絞り羽根に関する重篤なエラーであるか否かを判定する。発生したエラーが重篤なエラーである場合、ステップS309に進む。一方、発生したエラーが重篤なエラーではない場合、ステップS902に進む。
ステップS902では、発生したエラーの種類が制御不能な重篤なエラーではないため、さらにエラーの種類を特定すべく、エラー判定機能446により処理回路44が、位置情報のエラーであるか否かを判定する。発生したエラーが位置情報のエラーである場合、ステップS310に進み、絞り羽根の位置情報をリセットするため、最大開口(又は、位置センサの基準位置が最大開口でない場合は、当該基準位置)まで絞り羽根を駆動させる。一方、発生したエラーが位置情報のエラーではない場合、追従エラーであると判定し、ステップS306に進む。追従エラーであれば、絞り羽根の位置情報をリセットしなくとも、絞り羽根の位置とビューとの関係が正常の開口制御における絞り羽根の位置とビューとの関係と整合すればよいため、直接初期位置に絞り羽根を駆動すればよい。
次に、第2の実施形態に係る開口制御の第1例について図10の概念図を参照して説明する。
図10は、図4と同様に時系列に沿ったスキャン中のビューごとの絞り羽根の位置を示す図であり、エラーの種類が追従エラーである場合を示す。追従エラーであるか否かは、例えば、正常な開口制御における絞り羽根の位置情報と、追従エラーが発生している場合の位置情報との差分が、時系列に沿って略一定値又は差分が大きくなるのであれば、ビューに対する正常な絞り羽根位置から遅れていることが示されるため、追従エラーであると判定できる。
この場合、追従エラーと判定した時点の絞り羽根位置1001から、直接、初期位置404に絞り羽根を駆動させる。その後、正常な開口制御の位置情報に基づくタイミング、ここでは、絞り羽根の位置が初期位置となるビューのタイミングから、絞り羽根を駆動して開口制御を再開すればよい。
なお、エラーの種類が追従エラーである場合は、絞り羽根の位置情報を定めるエンコーダの位置情報自体は誤っていないと考えられる。よって、絞り羽根を初期位置に移動させずにエラーが発生した絞り羽根位置1001のまま待機し、正常な開口制御において当該絞り羽根位置1001を通過するタイミングで、開口制御を再開してもよい。
上述のように、駆動判定機能445により処理回路44は、エラーの重篤度合いに応じて、スキャンを停止するか、開口制御せずにスキャンを継続するか、又は前記開口制御を再開するかのいずれかを判定する。さらに、モータの負荷などの重篤なエラーとして判定される条件について、複数の閾値を設け、重篤度合いが低い場合は、スキャンを停止せずに警告を通知してもよい。具体的には、モータの負荷に関する閾値として、第1閾値<第2閾値<第3閾値を設定し、第3閾値を超えた場合はスキャンを停止するが、第1閾値及び第2閾値である場合は、スキャンを停止せずに警告を通知してもよい。
以上に示した第2の実施形態によれば、エラーの種類を判定し、エラーの種類に応じて絞り羽根の開口制御を再開する位置及びタイミングを決定する。これにより、絞り羽根の位置情報自体に誤りがない場合は、例えば絞り羽根が最小の開口となる位置でエラーが発生した場合、一律に、一度最大開口まで絞り羽根を移動させて初期位置に移動させず、直接初期位置に移動させることにより、絞り羽根の開口制御を再開するタイミングを早めることができる。よって、動作エラーに対してより柔軟に絞り羽根の開口制御を実行でき、画像再構成処理に利用できないボリュームデータのスキャンを減らすことができる。
なお、上述の実施形態において、エラーが発生した後に開口制御を再開し、再びエラーが発生する状況が所定回数発生した場合、正常に開口制御できていないため、コリメータ制御機能444により処理回路44が、最大開口となる位置(又は最大開口と最大スキャン開口との間のいずれかの位置)に絞り羽根を駆動し、スキャンを継続してもよい。又は、エラーが発生する状況が所定回数発生した場合、スキャン制御機能447により処理回路44が、スキャンを停止してもよい。
本実施形態においては、一管球型のX線CT装置にも、X線管とX線検出器との複数のペアを回転リングに搭載した、いわゆる多管球型のX線CT装置にも適用可能である。
加えて、実施形態に係る各機能は、前記処理を実行するプログラムをワークステーション等のコンピュータにインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても実現することができる。このとき、コンピュータに前記手法を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(ハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することも可能である。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、適切なコリメータ制御を実行できる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線CT装置
10 架台装置
11 X線管
12 X線検出器
13 回転フレーム
14 X線高電圧装置
15 制御装置
16 ウェッジ
17 コリメータ
18 データ収集装置
30 寝台装置
31 基台
32 寝台駆動装置
33 天板
34 支持フレーム
40 コンソール装置
41 メモリ
42 ディスプレイ
43 入力インターフェース
44 処理回路
201 絞り羽根
202 間隔
401-1,401-2 波形
402,601,801 エラー
403 最大開口となる位置
404 初期位置
405 開口
441 システム制御機能
442 前処理機能
443 再構成処理機能
444 コリメータ制御機能
445 駆動判定機能
446 エラー判定機能
447 スキャン制御機能
602 範囲
1001 絞り羽根位置

Claims (19)

  1. X線を照射するX線管と、
    前記X線を検出するX線検出器と、
    前記X線管側に配置され、X線を遮蔽する複数の絞り羽根を有するコリメータと、
    スキャン中のビューの位置に応じて前記絞り羽根の位置を変更することにより、前記絞り羽根により形成される開口の大きさを制御する開口制御を実行する第1の制御と、前記スキャン中に前記第1の制御に関するエラーが検出された場合、前記開口を所定の開口状態に遷移させる第2の制御とを実行する制御部と、
    を具備するX線CT装置。
  2. 前記所定の開口状態へ遷移させたときの前記絞り羽根の駆動状況から、前記開口制御が実行可能か否かを判定する第1判定部を、さらに具備し、
    前記制御部は、前記開口制御が実行可能であると判定された場合、前記開口制御を再開する、請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記第1判定部は、前記開口制御の起点となる初期位置に前記絞り羽根を駆動可能であるか否かを判定し、
    前記制御部は、前記初期位置に前記絞り羽根を駆動可能である場合、前記開口制御において次に前記絞り羽根が前記初期位置となるビューのタイミングで前記開口制御を再開する、請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記第1判定部は、前記開口制御の起点となる初期位置に前記絞り羽根を駆動可能であるか否かを判定し、
    前記制御部は、前記初期位置に前記絞り羽根を駆動できない場合、被検体のスキャンにおいて必要な最大の開口である最大スキャン開口から前記開口が機械的な最大開口となる位置までの間のいずれかの位置に前記絞り羽根を駆動し、スキャンを継続する、請求項2または請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記第1判定部は、被検体のスキャンにおいて必要な最大の開口である最大スキャン開口よりも前記開口が広くなるように前記絞り羽根を駆動可能であるか否かを判定し、
    前記制御部は、前記最大スキャン開口よりも前記開口が広くなるように前記絞り羽根を駆動できない場合、スキャンを停止する、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  6. 前記制御部は、前記エラーが検出された場合、前記所定の開口状態として、前記絞り羽根の位置情報を取得する位置センサにおける前記位置情報の基準位置、または、前記開口が機械的な最大開口となる位置に前記絞り羽根を駆動する、請求項1に記載のX線CT装置。
  7. 前記絞り羽根の位置情報を取得する位置センサの基準位置と前記最大開口となる位置とは同一位置である、請求項6に記載のX線CT装置。
  8. 前記制御部は、前記基準位置または前記最大開口となる位置に駆動したのち、前記開口制御の起点となる初期位置に前記絞り羽根を駆動し、前記開口制御において次に前記絞り羽根が前記初期位置となるビューのタイミングで前記開口制御を再開する、請求項6または請求項7に記載のX線CT装置。
  9. 前記スキャンは、同一領域に関するボリュームデータを経時的に取得するダイナミックボリューム撮影である、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  10. 1つのボリュームデータを生成するために要する投影データ群において前記エラーが発生したビューに対応する投影データが含まれる場合、前記投影データ群は画像再構成処理から除外される、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  11. 1つのボリュームデータを生成するために要する投影データ群において前記開口制御を再開した時点のビューに対応する投影データが含まれる場合、前記投影データ群は画像再構成処理から除外される、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  12. 前記エラーを検出してから前記開口制御を再開するまでに収集された投影データと、エラーが発生したことに関する付帯情報とを対応付けて記憶する記憶部をさらに具備する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  13. 前記エラーの種類を判定する第2判定部をさらに具備し、
    前記制御部は、前記エラーの種類に応じて、前記絞り羽根の位置情報を取得する位置センサの基準位置、前記開口が最大開口となる位置及び前記開口制御の起点となる絞り羽根の初期位置のうちのいずれかの位置に前記コリメータを駆動する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  14. 前記第1判定部は、前記エラーの重篤度合いに応じて、スキャンを停止するか、前記開口制御せずにスキャンを継続するか、または前記開口制御を再開するかのいずれかを判定する、請求項2に記載のX線CT装置。
  15. 前記制御部は、前記第2判定部により前記エラーが前記絞り羽根の位置情報に関するエラーであると判定された場合、前記基準位置に前記絞り羽根を駆動する、請求項13又は請求項14に記載のX線CT装置。
  16. 前記制御部は、前記第2判定部により前記エラーが前記絞り羽根の開口制御における正常位置から遅れた位置となる追従エラーであると判定された場合、前記初期位置に前記絞り羽根を駆動する、請求項13または請求項14に記載のX線CT装置。
  17. 前記コリメータは、一対の絞り羽根を含み、
    前記一対の絞り羽根の間隔を有して対向することにより前記開口が形成され、
    前記制御部は、前記一対の絞り羽根のうちの一方の駆動に前記エラーが発生した場合、前記エラーが発生した一方の絞り羽根については前記開口を所定の開口状態に遷移させ、他方の絞り羽根は前記開口制御を継続する、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  18. 前記コリメータは、一対の絞り羽根を含み、
    前記一対の絞り羽根が間隔を有して対向することにより前記開口が形成され、
    前記制御部は、前記一対の絞り羽根のうちの一方の駆動に前記エラーが発生した場合、前記エラーが発生した一方の絞り羽根は前記開口が最大開口となる位置に駆動し、他方の絞り羽根は前記開口制御を継続する、または前記最大開口となる位置に駆動する、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  19. X線を照射するX線管側に配置され、X線を遮蔽する複数の絞り羽根を有するコリメータに関する制御方法であって、
    スキャン中のビューの位置に応じて前記絞り羽根の位置を変更することにより、前記絞り羽根により形成される開口の大きさを制御する開口制御を実行し、前記スキャン中に前記絞り羽根の制御に関するエラーが検出された場合、前記開口を所定の開口状態に遷移させる、制御方法。
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