JP2004234365A - 収録地域気象モニタリングサーバ、収録地域気象モニタリングプログラムおよび収録地域気象モニタリング方法ならびに収録地域気象モニタリング端末 - Google Patents
収録地域気象モニタリングサーバ、収録地域気象モニタリングプログラムおよび収録地域気象モニタリング方法ならびに収録地域気象モニタリング端末 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】気象庁用サーバ等の各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる収録地域気象モニタリングサーバ、プログラムおよび方法ならびに端末を提供する。
【解決手段】放送収録予定地域の位置データおよび放送収録予定時刻である時刻データを蓄積する放送予定サーバと、気象データを蓄積する気象データサーバとから各種データを収集し、配信する収録地域気象モニタリングサーバ3であって、位置データ、時刻データおよび気象データを収集するデータ収集手段7と、これらに基づいて、収録地域の気象を報知する収録地域気象モニタリング情報を生成する収録地域気象モニタリング情報生成手段11aと、この情報を配信する収録地域気象モニタリング情報配信手段13とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】放送収録予定地域の位置データおよび放送収録予定時刻である時刻データを蓄積する放送予定サーバと、気象データを蓄積する気象データサーバとから各種データを収集し、配信する収録地域気象モニタリングサーバ3であって、位置データ、時刻データおよび気象データを収集するデータ収集手段7と、これらに基づいて、収録地域の気象を報知する収録地域気象モニタリング情報を生成する収録地域気象モニタリング情報生成手段11aと、この情報を配信する収録地域気象モニタリング情報配信手段13とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気象状態の変化を、放送収録予定地域に待機する中継車等に配信する収録地域気象モニタリングサーバ、収録地域気象モニタリングプログラムおよび収録地域気象モニタリング方法ならびに配信された気象データを受信する収録地域気象モニタリング端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、中継先である放送収録予定地域に待機する中継車からの映像データや音声データ等を、通信衛星を介して放送局等に送信する場合、当該放送収録予定地域における気象状態(雲量、降雨量、雷等)により、映像データの送信に影響(ノイズ等の発生)がおよぶので、この気象状態を確認(モニタリング)しながら影響を受けないように送信を行っていた。
【0003】
従来のシステムを図9に示す。この図9のシステム101では、各種のサーバ「気象庁」(気象庁用サーバ)、「国土交通省」(国土交通省用サーバ)、「雷」(雷用サーバ)、「CSK」(CSK;Communication Satellite Kuruma[中継車;outside broadcast van])(CSK用サーバ)からネットワークを介して得られた気象状態に関する気象状態情報および中継車の位置に関する位置情報が、アメダスモニタ、レーダーモニタ、雷モニタおよびCSKモニタに個別に表示されていた。これらのモニタを使用して、ユーザ(中継車のクルー、放送局の指示者)がこれら各種の情報を確認して、中継車に対し個別に指示を出していた。
【0004】
また、例えば、送信側から気象データを受信側の端末に送信するシステムが開示されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−148061号公報(段落32〜39、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の気象状態の確認は、放送収録予定地域に待機する中継車のクルー(ユーザ)から、気象庁に備えられている気象庁用サーバ、国土交通省に備えられている国土交通省用サーバ、雷の発生を予測する雷発生予測会社に備えられている雷用サーバ等に、個別にアクセスして確認しなければならず、手間がかかるという問題がある。
【0007】
また、例えば、放送収録予定地域にて局地的な降雨が発生した場合、降雨減衰によって、放送局と中継車とを結ぶ回線であるオーダーワィアー(OW)も不通になってしまうという事態が生じ、放送収録予定地域の気象状態を即座に把握できなければ、中継車から安定した映像データ等の送信(伝送)を確保することができないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は前記した従来の技術が有する課題を解消し、気象庁用サーバ、国土交通省用サーバ、雷用サーバ等の各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる収録地域気象モニタリングサーバ、収録地域気象モニタリングプログラムおよび収録地域気象モニタリング方法ならびに収録地域気象モニタリング端末を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記した目的を達成するため、以下に示す構成とした。
請求項1記載の収録地域気象モニタリングサーバは、放送収録予定地域の位置データ、放送収録予定時刻である時刻データおよび気象データを収集し、配信する収録地域気象モニタリングサーバであって、データ収集手段と、収録地域気象モニタリング情報生成手段と、収録地域気象モニタリング情報配信手段と、を備える構成とした。
【0010】
かかる構成によれば、データ収集手段で収集された位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて、収録地域気象モニタリング情報生成手段で、収録地域気象モニタリング情報が生成され、収録地域気象モニタリング情報配信手段で受信側の端末に配信される。この収録地域気象モニタリング情報は、従来、別々のサーバに蓄積されていたデータを収集したもので、位置データおよび時刻データによって特定した放送収録予定地域および放送収録予定時刻に対応した「天気予報」といえるものである。例えば、生放送等において、収録地域気象モニタリング情報によって、中継元である放送収録予定地域の気象状態の変化が受信側の端末を使用するユーザに報知される。この情報によって、当該ユーザは、放送収録予定地域の気象状態の変化(降雨量の急激な増加等)が、放送収録予定地域から送信する放送電波に影響する場合を予測することができ、中継元を移動する等の回避行動を行うことができる。
【0011】
より詳細には、データ収集手段では、気象データサーバ(気象庁用サーバ、国土交通省用サーバ、雷用サーバ)から気象データが、番組の放送予定を管理する放送予定サーバから位置データおよび時刻データが収集される。なお、位置データは、放送収録予定地域の少なくとも都道府県名、市町村名が含まれているものである。さらに、位置データには、放送収録予定地域に配置される受信側の端末のIDが含まれているものである。時刻データは、放送収録予定時刻の少なくとも日付、時刻が含まれているものである。気象データには、雲量、降雨量、雷等に関するものであり、主に放送電波の伝搬に影響を及ぼすものである。また、このデータ収集手段によって収集対象となる気象データサーバや放送予定サーバは複数個(複数台)であってもよく、気象データが更新される更新間隔や、気象データが反映される地域数(ポイント数;例えば、愛知県の場合、尾張地方、三河地方のポイント数が2であり、また、岐阜県の場合、美濃地方、飛騨地方のポイント数が2である)によって、気象データを収集する気象データサーバが適宜変更されてもよい。
【0012】
収録地域気象モニタリング情報生成手段では、位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて収録予定地域気象モニタリング情報が生成される。この収録予定地域気象モニタリング情報は、放送収録予定時刻前後における放送収録予定地域の気象状態の変化を予測した予測結果であり、特に、放送電波の伝搬に影響を及ぼす要因(気象に係るもの)について詳細に示したデータ群である。収録地域気象モニタリング情報配信手段では、収録地域気象モニタリング情報生成手段によって生成された収録地域気象モニタリング情報が受信側の端末に配信される。なお、この収録地域気象モニタリング情報配信手段は、地上波のみならず、通信衛星または通信回線網を介して、収録地域気象モニタリング情報を配信可能にするものである。また、この収録地域気象モニタリング情報配信手段は、時刻データに基づいて、収録地域気象モニタリング情報を配信する他、任意の時刻に収録地域気象モニタリング情報を配信することや、受信側からの要求に基づいて、収録地域気象モニタリング情報を配信することが可能である。
【0013】
請求項2記載の収録地域気象モニタリングサーバは、請求項1に記載の収録地域気象モニタリングサーバにおいて、前記収録地域気象モニタリング情報配信手段が、前記収録地域気象モニタリング情報を受信する端末からの要求により、当該端末の現在の位置に基づいた当該収録地域気象モニタリング情報を配信する構成とした。
【0014】
かかる構成によれば、収録地域気象モニタリング情報配信手段では、受信側の端末の要求に基づいて、収録地域気象モニタリング情報が配信される。つまり、この場合、受信側の端末の位置データが反映され、この端末の存在する地域に対応した収録地域気象モニタリング情報が配信されることになる。
【0015】
請求項3記載の収録地域気象モニタリングサーバは、請求項1または請求項2に記載の収録地域気象モニタリングサーバにおいて、前記位置データに基づいて、前記収録地域気象モニタリング情報に収録地域周辺の地図に関する地図データを付加する地図データ付加手段を備える構成とした。
【0016】
かかる構成によれば、地図データ付加手段で、収録地域周辺の地図に関する地図データが収録地域気象モニタリング情報に付加される。地図データは、収録地域を中心に、周辺の地理、構造物、道路等が示された平面画像、3次元CG画像等で描かれたものである。
【0017】
請求項4記載の収録地域気象モニタリングサーバは、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の収録地域気象モニタリングサーバにおいて、前記位置データは、緯度および経度を含むと共に、前記気象データは、積算雨量を示す降雨データを含み、受信可能判定手段を備える構成とした。
【0018】
かかる構成によれば、受信可能判定手段で、位置データに含まれている緯度および経度と、気象データに含まれている放送予定収録地域の降雨データとに基づいて、端末の存在する位置から送信される放送電波が当該放送電波を受信する受信側(例えば、放送局等)で受信可能かを判定する判定結果が生成される。
【0019】
請求項5記載の収録地域気象モニタリングプログラムは、放送収録予定地域の位置データ、放送収録予定時刻である時刻データおよび気象データを収集して、配信する装置を、以下に示す手段として機能させることを特徴とする。当該装置を機能させる手段は、データ収集手段、収録地域気象モニタリング情報生成手段、収録地域気象モニタリング情報配信手段、である。
【0020】
かかる構成によれば、データ収集手段では、気象データサーバから気象データが、放送予定サーバから位置データおよび時刻データが収集される。収録地域気象モニタリング情報生成手段では、位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて収録予定地域気象モニタリング情報が生成される。収録地域気象モニタリング情報配信手段では、収録地域気象モニタリング情報生成手段によって生成された収録地域気象モニタリング情報が受信側の端末に配信される。なお、この収録地域気象モニタリング情報配信手段は、地上波のみならず、通信衛星または通信回線網を介して、収録地域気象モニタリング情報を配信可能にするものである。
【0021】
請求項6記載の収録地域気象モニタリング方法は、放送収録予定地域の位置データ、放送収録予定時刻である時刻データおよび気象データを収集して、配信する収録地域気象モニタリング方法であって、データ収集ステップと、収録地域気象モニタリング情報生成ステップと、収録地域気象モニタリング情報配信ステップと、を含むものとした。
【0022】
この方法によれば、データ収集ステップにおいて、気象データサーバから気象データが、放送予定サーバから位置データおよび時刻データが収集される。収録地域気象モニタリング情報生成ステップにおいて、位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて収録予定地域気象モニタリング情報が生成される。収録地域気象モニタリング情報配信ステップにおいて、収録地域気象モニタリング情報生成ステップにて生成された収録地域気象モニタリング情報が受信側の端末に配信される。
【0023】
請求項7記載の収録地域気象モニタリング端末は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の収録地域気象モニタリングサーバから配信される収録地域気象モニタリング情報を受信する収録地域気象モニタリング端末であって、収録地域気象モニタリング情報受信手段と、表示手段と、配信要求手段と、を備える構成とした。
【0024】
かかる構成によれば、収録地域気象モニタリング情報受信手段で、送信側の収録地域気象モニタリングサーバから配信された収録地域気象モニタリング情報が受信される。この収録地域気象モニタリング情報受信手段は、送信側に対応して、地上電波以外にも、通信衛星や通信回線網を介して収録地域気象モニタリング情報を受信可能なものである。表示手段で、収録地域気象モニタリング情報が表示される。また、配信要求手段で、任意の時刻に、収録地域気象モニタリング情報が送信側に要求される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(収録地域気象モニタリングシステムの構成)
図1は、収録地域気象モニタリングシステムのブロック図を示しており、この図1に示すように、収録地域気象モニタリングシステム1は、データの提供元である複数のサーバと、収録地域気象モニタリングサーバ3と、複数の収録地域気象モニタリング端末5とを備えている。
【0026】
この収録地域気象モニタリングシステム1は、放送番組の収録を行う地域である放送収録地域の気象状態の変化を通知(報知)するもので、収録地域気象モニタリングサーバ3で収集した各種のデータを集約した収録地域気象モニタリング情報を、各中継車等に備えられている(当該中継車のクルー[ユーザ]が取り扱う)収録地域気象モニタリング端末5に配信するものである。この収録地域気象モニタリングシステム1は、気象状態の変化に伴って生じる放送電波の悪化を予測可能にしたものである。
【0027】
また、データの提供元である複数のサーバは、図1に示したように、気象庁用サーバ、国土交通省用サーバ、雷用サーバ、放送予定サーバ、CSK用サーバ等である。
【0028】
気象庁用サーバは、気象データ全般を蓄積しているもので、多数のポイント(地域、観測地)にて、温度、湿度、風向き、雲量、降雨量、降雪量等の気象に係る情報を観測し(取得し)、一定時間毎(通常、1時間毎)に更新した最新の気象データを蓄積しているものである。
【0029】
国土交通省用サーバは、気象データ全般を蓄積しているもので、限定した少数のポイントにて、気象に係る情報を観測し(取得し)、一定時間毎(通常、10分毎)に更新した最新の気象データを蓄積しているものである。なお、この国土交通省用サーバには、河川情報(河川の経路、水かさ等)も蓄積されている。
【0030】
雷用サーバは、雷に関する情報を蓄積しているもので、雷に関する情報は、例えば、過去に発生した雷の場所、時刻等である。
【0031】
放送予定サーバは、放送番組の番組名と、この放送番組に中継がある場合に、放送番組の収録予定地域の位置データと、収録予定時刻の時刻データとを蓄積しているものである。
【0032】
CSK用サーバは、中継車(CSK)の現在位置に関する情報を蓄積しているものである。この中継車(CSK)の現在位置に関する情報は、GPSによって正確な緯度、経度が計測されて入力されたものである。また、この中継車(CSK)の現在位置に関する情報は、収録地域気象モニタリングサーバ3を管理する放送局が所有する中継車(CSK)のうち、稼働中のものすべてについて把握されている。
【0033】
これより、収録地域気象モニタリングサーバ3の構成を説明する。
[収録地域気象モニタリングサーバの構成]
図1に示すように、収録地域気象モニタリングサーバ3は、各サーバからネットワークを介して、各種のデータを収集して、収録地域気象モニタリング情報を生成して配信するもので、データ収集手段7と、蓄積手段9と、制御手段11と、収録地域気象モニタリング情報配信手段13と、配信要求受信手段15とを備えている。
【0034】
なお、この収録地域気象モニタリングサーバ3には、図示を省略した表示手段(図示せず)が備えられており、この収録地域気象モニタリングサーバ3で生成された収録地域気象モニタリング情報を表示手段(図示せず)で表示することができると共に、この収録地域気象モニタリング情報は、LANを介して、複数のPC(収録地域気象モニタリングサーバ3が放送局内に設置されている場合、LANで接続されている放送局内のPC)によって表示することができるように構成されている。
【0035】
データ収集手段7は、各サーバ(気象庁用サーバ、国土交通省用サーバ、雷用サーバ、放送予定サーバ、CSK用サーバ等)からネットワークを介して、各種のデータ(位置データ、時刻データ、気象データ等)を収集して、蓄積手段9および制御手段11に出力するものである。このデータ収集手段7は、一定時間毎にネットワークに接続されている各サーバに自動的にアクセスして、常に最新の各種のデータを蓄積手段9に蓄積させるものである。例えば、気象庁用サーバは1時間毎に当該サーバ内部に記録されている気象データ全般を更新するので、データ収集手段7は、このタイミングで気象庁用サーバにアクセスしており、或いはまた、国土交通省用サーバは10分毎に当該サーバ内部に記録されている気象データ全般を更新するので、データ収集手段7は、このタイミングで国土交通省用サーバにアクセスしている。
【0036】
蓄積手段9は、予め、地図データMを記録していると共に、データ収集手段7で収集したデータ(位置データP、時刻データSおよび気象データW)を蓄積しておくものである。
【0037】
地図データMは、地形、地理、構造物、道路等に関する、いわゆる“地図”をデジタルデータ化したもの(平面画像、3次元CG画像等で描かれたもの)である。この地図データMが収録地域気象モニタリング情報に付加された場合には、受信側の収録地域気象モニタリング端末5の表示手段(後記)で表示される際に、当該地図データ上に、収録地域気象モニタリング端末5の現在位置が表示されることになる。
【0038】
位置データPは、放送番組名(中継のある)と、放送収録予定地域の少なくとも都道府県名、市町村名とが含まれているものである。また、放送収録予定地域に配置される受信側の収録地域気象モニタリング端末5のIDが含まれているものである。さらに、この位置データPには、CSK用サーバから取得された中継車(CSK)のID(識別信号;収録地域気象モニタリング端末5の識別番号と一義的に関連付けられたもの)および正確な緯度、経度、標高が含まれている。
【0039】
時刻データSは、放送番組名(中継のある)と、放送番組(中継のある)の放送開始時刻および放送終了時刻と、中継開始予定時刻および中継終了予定時刻とが含まれているものである。なお、中継開始予定時刻に放送収録予定地域の気象状態が変化(天候が悪化)することが予測される場合、この時刻データSには、中継開始予定時刻および中継終了予定時刻を変更させる変更時刻データが含められている。
【0040】
気象データWは、地点(都道府県名、市町村名)と、温度、湿度、風向き、風速、雷発生の有無、雲量、降雨量、降雪量とが含まれているものである。
【0041】
制御手段11は、当該装置3の制御を司るもので、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aと、地図データ付加手段11bと、受信可能判定手段11cとを備えている。
【0042】
収録地域気象モニタリング情報生成手段11aは、データ収集手段7で収集された位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて、収録地域気象モニタリング情報を生成し、収録地域気象モニタリング情報配信手段13に出力するものである。収録地域気象モニタリング情報は、放送番組を収録する地域(中継元)の気象状態の変化を、スポット的(局所的)に、放送番組の放送開始時刻(中継開始時刻)から放送終了時刻(中継終了時刻)までの間について、高精度に予測したものである。
【0043】
地図データ付加手段11bは、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aによって生成した収録地域気象モニタリング情報に、蓄積手段9に蓄積されている地図データを、位置データに基づいて付加するものである。
【0044】
受信可能判定手段11cは、気象データに含まれている降雨データ(降雨量)と、位置データに含まれている緯度、経度および標高とに基づいて、受信側の収録地域気象モニタリング端末5のある位置から送信された放送電波が当該放送電波を受信する受信側(この実施の形態では、放送局、収録地域気象モニタリングサーバ3が設定されている場所)で受信可能か判定する(判定結果を生成する)ものである。つまり、この受信可能判定手段11cは、降雨量が増加したときに生じる放送電波の降雨減衰によって、放送電波が受信不能に陥るか否かを判定するものである。なお、局地的に降雨量が増加して、降雨減衰が激しくなると、OW(オーダーワィアー[放送局と中継車との連絡回線])も不通になる。
【0045】
また、この受信可能判定手段11cの判定結果に基づいて、受信側の収録地域気象モニタリング端末5の表示手段(後記)に付随する音出手段(音声出力手段)にアラーム音を発生させるアラーム音発生信号が制御手段11で生成され、このアラーム音発生信号が収録地域気象モニタリング情報配信手段13から収録地域気象モニタリング端末5に配信される。
【0046】
さらに、この受信可能判定手段11cでは、判定結果に基づいて、受信側の収録地域気象モニタリング端末5の表示手段(後記)に表示させる地図データ(地図データ付加手段11bによる)上に、放送収録予定地域の近くの受信可能地域を示す(オーバーレイヤー;地図データの表示色とは異なる色を重ね書きして表示)ことも可能である。
【0047】
収録地域気象モニタリング情報配信手段13は、制御手段11の収録地域気象モニタリング情報生成手段11aで生成された収録地域気象モニタリング情報を一定時間間隔(例えば、10分間隔)で、または、時刻データに基づいて(例えば、放送開始時刻[中継開始時刻]の少なくとも30分前)、或いは、受信側の収録地域気象モニタリング端末5からの配信要求に基づいて、配信するものである。この収録地域気象モニタリング情報配信手段13は、地上波(地上アナログ波、地上デジタル波)だけではなく、通信衛星や通信回線網を介して、収録地域気象モニタリング情報を配信可能に構成されている。
【0048】
配信要求受信手段15は、受信側の収録地域気象モニタリング端末5から送信された配信要求(現時刻における他の地域の収録地域気象モニタリング情報や過去[例えば、数時間前]における収録地域気象モニタリング情報の配信要求)を受信するものである。
【0049】
この収録地域気象モニタリングサーバ3によれば、データ収集手段7で、気象庁用サーバ、国土交通省用サーバおよび雷用サーバから気象データが、放送予定サーバおよびCSK用サーバから位置データおよび時刻データが収集される。収録地域気象モニタリング情報生成手段11aで、位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて収録予定地域気象モニタリング情報が生成され、収録地域気象モニタリング情報配信手段13に出力される。収録地域気象モニタリング情報配信手段13で、収録地域気象モニタリング情報が受信側の収録地域気象モニタリング端末5に配信される。このため、受信側のユーザは、収録地域気象モニタリング情報を参照すれば、気象庁用サーバ、国土交通省用サーバ、雷用サーバ等の各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0050】
また、この収録地域気象モニタリングサーバ3によれば、収録地域気象モニタリング情報配信手段13で、受信側の収録地域気象モニタリング端末5の配信要求に基づいて、収録地域気象モニタリング情報が配信される。つまり、この場合、受信側の端末の位置データが反映され、この端末の存在する地域に対応した収録地域気象モニタリング情報が配信されることになる。このため、受信側のユーザは、常時(所望の場合)、収録地域気象モニタリング情報を取得することができ、この収録地域気象モニタリング情報を参照すれば、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0051】
さらに、この収録地域気象モニタリングサーバ3によれば、地図データ付加手段11で、収録地域周辺の地図に関する地図データが収録地域気象モニタリング情報に付加される。このため、受信側のユーザは、分析、視覚化された収録地域気象モニタリング情報を得ることができ、この収録地域気象モニタリング情報を参照すれば、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0052】
さらにまた、この収録地域気象モニタリングサーバ3によれば、受信可能判定手段11cで、位置データに含まれている緯度および経度と、気象データに含まれている放送予定収録地域の降雨データ(降雨量)とに基づいて、収録地域気象モニタリング端末5の存在する位置から送信される放送電波が当該放送電波を受信する受信側(放送局)で受信可能かを判定する判定結果が生成される。これによって、受信側のユーザは、判定結果に従って中継元の位置を適宜、迅速に変更することができる。
【0053】
[収録地域気象モニタリング端末の構成]
また、収録地域気象モニタリング端末5は、送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3から配信された収録地域気象モニタリング情報を受信するもので、収録地域気象モニタリング情報受信手段17と、表示手段19と、操作手段21と、配信要求手段23とを備えている。なお、この実施の形態では、収録地域気象モニタリング端末5は、当該端末5の使用者(ユーザ)が携帯できるように小型に設計されているものである。或いは、収録地域気象モニタリング端末5は、中継車に搭載可能(設置可能)な大きさに構成されていてもよい。
【0054】
収録地域気象モニタリング情報受信手段17は、送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3から配信された収録地域気象モニタリング情報を受信して、検波し、復調後に表示手段19に出力するものである。この収録地域気象モニタリング情報受信手段17は、送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3から配信された収録地域気象モニタリング情報に含まれている位置データ(収録地域気象モニタリング端末5のID)に基づいて、当該収録地域気象モニタリング端末5自体のIDと照合し、該当する収録地域気象モニタリング情報を抽出して出力するものである。
【0055】
表示手段19は、表示画面と音出手段(図示せず)とを備え、収録地域気象モニタリング情報受信手段17で受信した収録地域気象モニタリング情報を分析、視覚化して表示するものである。また、送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3からアラーム音発生信号が配信されている場合には、音出手段(図示せず)でアラーム音を出力する(発生させる)ものである。
【0056】
操作手段21は、複数の操作ボタン(図1には図示せず、図6に後記する)によって構成され、当該収録地域気象モニタリング端末5を操作するためのものである。
【0057】
配信要求手段23は、地上波により、または、通信衛星や通信回線網を介して、送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3に、収録地域気象モニタリング情報の配信を、任意の時刻(例えば、受信側のユーザが収録地域気象モニタリング情報[他の地域の収録地域気象モニタリング情報や過去の収録地域気象モニタリング情報]を必要としたとき)に要求するものである。
【0058】
この収録地域気象モニタリング端末5によれば、収録地域気象モニタリング情報受信手段17で、送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3から配信された収録地域気象モニタリング情報が受信される。表示手段19で、収録地域気象モニタリング情報が表示される。このため、収録地域気象モニタリング端末5のユーザは、収録地域気象モニタリング情報を参照することによって、気象庁用サーバ、国土交通省用サーバ、雷用サーバ等の各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0059】
また、収録地域気象モニタリング端末5のユーザは、配信要求手段23で、任意の時刻に、収録地域気象モニタリング情報を送信側に要求することができる。
【0060】
(収録地域気象モニタリングシステムの動作)
次に、収録地域気象モニタリングシステムの動作について、図2〜図4に示すシーケンスチャートを参照して説明する。図2に示すシーケンスチャートでは、収録地域気象モニタリング情報を生成して配信し、さらに、配信要求があった場合の動作を説明したものであり、図3に示すシーケンスチャートでは、収録地域気象モニタリング端末5が移動した後に、配信要求手段23によって、収録地域気象モニタリング情報を要求する場合の動作を説明したものであり、図4に示すシーケンスチャートでは、地図データを付加した収録地域気象モニタリング情報を生成して配信した際に、放送収録予定地域において降雨量が急激に増加した場合の動作を説明したものである。
【0061】
[収録地域気象モニタリングシステムの動作例1(生成配信、配信要求)]
図2に示すシーケンスチャートを参照して、収録地域気象モニタリングシステム1の動作例1(生成配信、配信要求)を説明する(適宜、図1参照)。
【0062】
まず、収録地域気象モニタリングサーバ3のデータ収集手段7で位置データ、時刻データおよび気象データが収集される(A1)。このデータ収集手段7で収集された各種データ(位置データ、時刻データおよび気象データ)が一旦、蓄積手段9に蓄積される(A2)。
【0063】
すると、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aで、位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて、収録地域気象モニタリング情報が生成される(A3)。そして、収録地域気象モニタリング情報配信手段13で、収録地域気象モニタリング情報が配信される(A4)。
【0064】
この収録地域気象モニタリングサーバ3から配信された収録地域気象モニタリング情報が、収録地域気象モニタリング端末5の収録地域気象モニタリング情報受信手段17で受信される(B1)。そして、表示手段19で、収録地域気象モニタリング情報受信手段17にて受信された収録地域気象モニタリング情報が表示(出力)される(B2)。
【0065】
その後、収録地域気象モニタリング端末5のユーザの要求(過去の収録地域気象モニタリング情報や他の場所の収録地域気象モニタリング情報を参照してみたくなった場合)に従って、操作手段21で収録地域気象モニタリング端末5が操作され(B3)、配信要求手段23で、収録地域気象モニタリング情報の配信要求が収録地域気象モニタリングサーバ3になされる(B4)。
【0066】
すると、収録地域気象モニタリングサーバ3の配信要求受信手段15で配信要求が受信される(A5)。この配信要求により、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aで、蓄積手段9に蓄積されている位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて、新たに収録地域気象モニタリング情報が生成される(A6)。その後、収録地域気象モニタリング情報配信手段13で、収録地域気象モニタリング情報が配信される(A7)。
【0067】
この動作によれば、収録地域気象モニタリングサーバ3によって、各種のデータが収集され、収録地域気象モニタリング情報が適宜生成され、配信される。受信側の収録地域気象モニタリング端末5において、収録地域気象モニタリング情報を参照することによって、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0068】
[収録地域気象モニタリングシステムの動作例2(移動後、配信要求)]
図3に示すシーケンスチャートを参照して、収録地域気象モニタリングシステム1の動作例2(移動後、配信要求)を説明する(適宜、図1参照)。
【0069】
収録地域気象モニタリング端末5を携帯する使用者(ユーザ)の乗降する中継車(CSK)が移動した場合、まず、収録地域気象モニタリング端末5の操作手段21で当該端末5が操作され(B5)、配信要求手段23で、収録地域気象モニタリング情報の配信要求が送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3になされる(B6)。
【0070】
すると、収録地域気象モニタリングサーバ3では、配信要求受信手段15で、収録地域気象モニタリング端末5から送信された配信要求が受信される(A8)。そして、まず、データ収集手段7でCSK用サーバより、当該配信要求を送信してきた中継車(CSK)の現在位置に関する情報であるCSK位置データが収集される(A9)。
【0071】
続いて、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aで、配信要求に従い、CSK位置データ、時刻データ、気象データに基づいて、収録地域気象モニタリング情報が生成される(A10)。そして、収録地域気象モニタリング情報配信手段13で、配信要求をしてきた収録地域気象モニタリング端末5に向け、収録地域気象モニタリング情報が配信される(A11)。
【0072】
すると、配信要求をしてきた収録地域気象モニタリング端末5では、収録地域気象モニタリング情報受信手段17で、収録地域気象モニタリング情報が受信される(B7)。
【0073】
この動作によれば、収録地域気象モニタリング端末5で、使用者(ユーザ)が、収録地域気象モニタリング情報を欲した際に、配信要求手段23によって即時に収録地域気象モニタリング情報を入手(取得)することができる。
【0074】
[収録地域気象モニタリングシステムの動作例3(地図付加、降雨量増加)]
図4に示すシーケンスチャートを参照して、収録地域気象モニタリングシステム1の動作例3(地図付加、降雨量増加)を説明する(適宜、図1参照)。
【0075】
まず、収録地域気象モニタリングサーバ3のデータ収集手段7で、気象データ、位置データ、時刻データ(変更時刻データを含む)が収集される(A12)。蓄積手段9で、収集した各種データ(気象データ、位置データ、時刻データ[変更時刻データを含む])が蓄積される(A13)。
【0076】
なお、この各種データにおいて、気象データには、短時間のうちに局所的(位置データで示される放送収録予定地域)に降雨量が急激に増加することが予測されており、それゆえ、予め、放送予定サーバから入手した時刻データには、変更時刻データ(放送収録予定地域からの中継開始時刻および中継終了時刻を変更する時刻データ)が含まれている。
【0077】
そして、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aで、収集された各種データに基づいて、収録地域気象モニタリング情報が生成される(A14)。さらに、地図データ付加手段11bで、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aによって生成された収録地域気象モニタリング情報に地図データが付加される。
【0078】
さらに、受信可能判定手段11cで、各種データ(気象データ、位置データ、時刻データ[変更時刻データを含む])により、放送収録予定地域において、収録された映像データが受信可能であるか否かが判定される(A16)。特に、変更開始データに従って中継開始時刻および中継終了時刻を変更した場合であっても、気象データに含められている降雨データ(降雨量の急激な増加が示されている)により、収録された映像データが受信可能であるか否かが判定される。
【0079】
ここで、受信不可能であると判定された場合には、収録地域気象モニタリング端末5でアラーム音を発生させる信号であるアラーム音発生信号が収録地域気象モニタリング情報に含められる。
【0080】
そして、受信可能判定手段11cの判定結果に基づいて、アラーム音発生信号が付加された収録地域気象モニタリング情報が配信される(A17)。すると、収録地域気象モニタリング端末5の収録地域気象モニタリング情報受信手段17で収録地域気象モニタリング情報が受信される(B8)。
【0081】
その後、収録地域気象モニタリング情報にアラーム音発生信号が含められていた場合、表示手段19の音出手段(図示せず)より、アラーム音が発生される。
【0082】
この動作によれば、収録地域気象モニタリング情報に含まれている気象データにより、放送収録予定地域において降雨量が急激に増加し、降雨減衰が発生することが予測される場合(アラーム音で認識)には、当該端末5の使用者(ユーザ)は、収録地域気象モニタリング情報に付加されている地図データ(受信可能判定手段11cの判定結果によって受信可能地域がオーバーレイヤーされている))を手がかりに、中継車から送信する映像データ等が放送局側で受信可能な位置(受信可能地域)に中継車の位置を移動させる等の迅速な対処行動をとることができる。
【0083】
(データ構造について)
次に、図5を参照して、各サーバのデータ構造について説明する。ここで取り上げて説明するものは、(a)収録地域気象モニタリングサーバ3内のデータ構造(一部)、(b)放送予定サーバ内のデータ構造、(c)CSK用サーバ内のCSK位置データ構造である。
【0084】
図5(a)に示した収録地域気象モニタリングサーバ3内のデータ構造(一部)は、データ収集手段7で収集した気象データを統合したものを示したもので、現在の時間(観測開始時刻、観測終了時刻)を示す「時間」、気象データを採取した地域名を示す「地点」、現在の降雨量を示す「雨量」(単位「mm」)、雷発生の回数を示す「雷」(単位「回数」)、観測レーダーによってとらえた雲の個数(雲量)を示す「レーダー」にまとめられている。
【0085】
図5(b)に示した放送予定サーバ内のデータ構造は、放送番組の放送予定と中継の有無と、場所とを統合したものを示したもので、放送局を示す「メディア」、現在の時刻を示す「時刻」、番組の名前を示す「番組名」、中継の有無を示す「中継フラグ」、中継場所(放送収録予定地域)を示す「場所」にまとめられている。
【0086】
図5(c)に示したCSK用サーバ内のCSK位置データ構造は、中継車(CSK)のIDと、現在位置である緯度および経度とを統合したものを示したもので、中継車(CSK)に識別番号を示す「ID」、現在の時刻を示す「時刻」、現在の緯度を示す「緯度」、現在の経度を示す「経度」にまとめられている。
【0087】
(収録地域気象モニタリング端末の構成例について)
次に、図6を参照して、収録地域気象モニタリング端末5の構成例について説明する。この図6に示したように、収録地域気象モニタリング端末5の表示手段19にて「データ日時」、「各データ受信時間」を表示する部分と、収録地域気象モニタリング情報の配信要求をする際に押下するリクエストボタンと、受信可能判定手段による判定結果を表示する判定結果表示画面19aとが備えられている。
【0088】
そして、表示手段19の表示画面には、中継車付近の表示(図柄は省略)がなされている。また、操作手段21は9個の操作キー(図6に示した操作キーは9個であるが、これに限定されるものではない)によって構成されている。
(補足1:サーバの表示画面について)
次に、図7を参照して、収録地域気象モニタリングサーバ3の表示手段(図示せず)の表示画面について説明する。この表示画面には、図7中上端に「ツールバー」が備えられており、この「ツールバー」の下に「データ日時」、「データ更新モード(AUTO/手動)」、「各データ受信時間」を表示する部分が備えられている。そして、日本地図の平面図が表示されている。
【0089】
また、「ツールバー」には、表示の仕方を設定する「表示設定」、日本地図のどこの場所かを検索する「市町村検索」、表示部分の拡大縮小をする「表示の拡大、縮小」、アニメーション表示の有無を設定する「アニメーション表示」、自動更新か手動更新かを設定する「自動更新/手動」、アラーム音発生信号に基づき表示、アラーム条件を設定する「表示、アラーム条件設定」、中継車の位置を手動で通知するか設定する「中継車の手動設定」、受信局を設定する「受信局の設定」、中継する衛星を設定する「衛星の設定」とが含まれている。
【0090】
(補足2:積算雨量について)
最後に、図8を参照して、積算雨量(累積した降雨量)について説明する。図8は、積算雨量の増加に伴って、各中継車α(CSK)から、通信衛星β(CS)への放送電波の伝搬が困難になることを示したものである。
【0091】
予め、複数の通信衛星β(CS)の軌道上の空間位置が登録されており、収録地域気象モニタリングサーバ3のデータ収集手段7で、CSK用サーバから収集される中継車α(CSK)の現在位置に関する情報(CSK位置データ)の緯度および経度に基づいて、複数の通信衛星β(CS)から特定の通信衛星が選択され、衛星の経度が決定される。
【0092】
これにより、放送収録予定地域における断面図が作成でき、気象データに含まれている「雲のエコー頂高度の情報」に基づいて、中継車α(CSK)と通信衛星β(CS)とを結ぶ経路上の雲の様子を把握することができる。これによって積算雨量を把握することができ、放送電波の困難になる地域(場所)を特定することができる。
【0093】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、収録地域気象モニタリング端末5を使用するユーザが当該収録地域気象モニタリング端末5の配置されている位置で撮像した映像データを、収録地域気象モニタリングサーバ3が配置されている位置にある放送局に通信衛星を介して送信する場合、通信衛星と放送局(収録地域気象モニタリングサーバ3)間における気象状態が悪化して放送局側で受信不可能になる場合が想定される。こういった場合も想定して、収録地域気象モニタリングサーバ3が気象データを収集すると共に、受信可能判定手段11cによって受信判定を行って、収録地域気象モニタリング端末5に配信することも可能である。
また、例えば、収録地域気象モニタリングサーバ3の各構成の処理を一つずつの過程ととらえた収録地域気象モニタリング方法とみなすことや、各構成の処理を汎用のコンピュータ言語で記述した収録地域気象モニタリングプログラムとみなすことは可能である。これらの場合、収録地域気象モニタリングサーバ3と同様な効果を得ることができる。
【0094】
【発明の効果】
請求項1、5、6記載の発明によれば、気象データサーバから気象データが、放送予定サーバから位置データおよび時刻データが収集され、これらに基づいて収録予定地域気象モニタリング情報が生成され、出力される。このため、受信側のユーザは、収録地域気象モニタリング情報を参照すれば、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0095】
請求項2記載の発明によれば、受信側の端末の配信要求に基づいて、収録地域気象モニタリング情報が配信される。つまり、この場合、受信側の端末の位置データが反映され、この端末の存在する地域に対応した収録地域気象モニタリング情報が配信されることになる。このため、受信側のユーザは、常時(所望の場合)、収録地域気象モニタリング情報を取得することができ、この収録地域気象モニタリング情報を参照すれば、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0096】
請求項3記載の発明によれば、収録地域周辺の地図に関する地図データが収録地域気象モニタリング情報に付加される。このため、受信側のユーザは、視覚化された収録地域気象モニタリング情報を得ることができ、この収録地域気象モニタリング情報を参照すれば、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0097】
請求項4記載の発明によれば、位置データに含まれている緯度および経度と、気象データに含まれている放送予定収録地域の降雨データ(降雨量)とに基づいて、受信側の端末の存在する位置から送信される放送電波が受信可能かを判定する判定結果が生成される。これによって、受信側のユーザは、判定結果に従って中継元の位置を適宜、迅速に変更することができる。
【0098】
請求項7記載の発明によれば、送信側から配信された収録地域気象モニタリング情報が受信され、表示される。このため、収録地域気象モニタリング端末のユーザは、収録地域気象モニタリング情報を参照することによって、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。また、収録地域気象モニタリング端末のユーザは、任意の時刻に、収録地域気象モニタリング情報を送信側に要求することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施の形態である収録地域気象モニタリングシステムのブロック図である。
【図2】図1に示した収録地域気象モニタリングシステムの動作例(生成配信、配信要求)を説明したシーケンスチャートである。
【図3】図1に示した収録地域気象モニタリングシステムの動作例(移動後、配信要求)を説明したシーケンスチャートである。
【図4】図1に示した収録地域気象モニタリングシステムの動作例(地図付加、降雨量
増加)を説明したシーケンスチャートである。
【図5】データ構造を説明した図である。
【図6】収録地域気象モニタリング端末の構成例を示した図である。
【図7】収録地域気象モニタリングサーバの表示手段(図示せず)の表示例を示した図
である。
【図8】積算雨量について説明した図である。
【図9】従来のシステムを説明した図である。
【符号の説明】
1 収録地域気象モニタリングシステム
3 収録地域気象モニタリングサーバ
5 収録地域気象モニタリング端末
7 データ収集手段
9 蓄積手段
11 制御手段
11a 収録地域気象モニタリング情報生成手段
11b 地図データ付加手段
11c 受信可能判定手段
13 収録地域気象モニタリング情報配信手段
15 配信要求受信手段
17 収録地域気象モニタリング情報受信手段
19 表示手段
21 操作手段
23 配信要求手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、気象状態の変化を、放送収録予定地域に待機する中継車等に配信する収録地域気象モニタリングサーバ、収録地域気象モニタリングプログラムおよび収録地域気象モニタリング方法ならびに配信された気象データを受信する収録地域気象モニタリング端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、中継先である放送収録予定地域に待機する中継車からの映像データや音声データ等を、通信衛星を介して放送局等に送信する場合、当該放送収録予定地域における気象状態(雲量、降雨量、雷等)により、映像データの送信に影響(ノイズ等の発生)がおよぶので、この気象状態を確認(モニタリング)しながら影響を受けないように送信を行っていた。
【0003】
従来のシステムを図9に示す。この図9のシステム101では、各種のサーバ「気象庁」(気象庁用サーバ)、「国土交通省」(国土交通省用サーバ)、「雷」(雷用サーバ)、「CSK」(CSK;Communication Satellite Kuruma[中継車;outside broadcast van])(CSK用サーバ)からネットワークを介して得られた気象状態に関する気象状態情報および中継車の位置に関する位置情報が、アメダスモニタ、レーダーモニタ、雷モニタおよびCSKモニタに個別に表示されていた。これらのモニタを使用して、ユーザ(中継車のクルー、放送局の指示者)がこれら各種の情報を確認して、中継車に対し個別に指示を出していた。
【0004】
また、例えば、送信側から気象データを受信側の端末に送信するシステムが開示されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−148061号公報(段落32〜39、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の気象状態の確認は、放送収録予定地域に待機する中継車のクルー(ユーザ)から、気象庁に備えられている気象庁用サーバ、国土交通省に備えられている国土交通省用サーバ、雷の発生を予測する雷発生予測会社に備えられている雷用サーバ等に、個別にアクセスして確認しなければならず、手間がかかるという問題がある。
【0007】
また、例えば、放送収録予定地域にて局地的な降雨が発生した場合、降雨減衰によって、放送局と中継車とを結ぶ回線であるオーダーワィアー(OW)も不通になってしまうという事態が生じ、放送収録予定地域の気象状態を即座に把握できなければ、中継車から安定した映像データ等の送信(伝送)を確保することができないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は前記した従来の技術が有する課題を解消し、気象庁用サーバ、国土交通省用サーバ、雷用サーバ等の各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる収録地域気象モニタリングサーバ、収録地域気象モニタリングプログラムおよび収録地域気象モニタリング方法ならびに収録地域気象モニタリング端末を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記した目的を達成するため、以下に示す構成とした。
請求項1記載の収録地域気象モニタリングサーバは、放送収録予定地域の位置データ、放送収録予定時刻である時刻データおよび気象データを収集し、配信する収録地域気象モニタリングサーバであって、データ収集手段と、収録地域気象モニタリング情報生成手段と、収録地域気象モニタリング情報配信手段と、を備える構成とした。
【0010】
かかる構成によれば、データ収集手段で収集された位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて、収録地域気象モニタリング情報生成手段で、収録地域気象モニタリング情報が生成され、収録地域気象モニタリング情報配信手段で受信側の端末に配信される。この収録地域気象モニタリング情報は、従来、別々のサーバに蓄積されていたデータを収集したもので、位置データおよび時刻データによって特定した放送収録予定地域および放送収録予定時刻に対応した「天気予報」といえるものである。例えば、生放送等において、収録地域気象モニタリング情報によって、中継元である放送収録予定地域の気象状態の変化が受信側の端末を使用するユーザに報知される。この情報によって、当該ユーザは、放送収録予定地域の気象状態の変化(降雨量の急激な増加等)が、放送収録予定地域から送信する放送電波に影響する場合を予測することができ、中継元を移動する等の回避行動を行うことができる。
【0011】
より詳細には、データ収集手段では、気象データサーバ(気象庁用サーバ、国土交通省用サーバ、雷用サーバ)から気象データが、番組の放送予定を管理する放送予定サーバから位置データおよび時刻データが収集される。なお、位置データは、放送収録予定地域の少なくとも都道府県名、市町村名が含まれているものである。さらに、位置データには、放送収録予定地域に配置される受信側の端末のIDが含まれているものである。時刻データは、放送収録予定時刻の少なくとも日付、時刻が含まれているものである。気象データには、雲量、降雨量、雷等に関するものであり、主に放送電波の伝搬に影響を及ぼすものである。また、このデータ収集手段によって収集対象となる気象データサーバや放送予定サーバは複数個(複数台)であってもよく、気象データが更新される更新間隔や、気象データが反映される地域数(ポイント数;例えば、愛知県の場合、尾張地方、三河地方のポイント数が2であり、また、岐阜県の場合、美濃地方、飛騨地方のポイント数が2である)によって、気象データを収集する気象データサーバが適宜変更されてもよい。
【0012】
収録地域気象モニタリング情報生成手段では、位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて収録予定地域気象モニタリング情報が生成される。この収録予定地域気象モニタリング情報は、放送収録予定時刻前後における放送収録予定地域の気象状態の変化を予測した予測結果であり、特に、放送電波の伝搬に影響を及ぼす要因(気象に係るもの)について詳細に示したデータ群である。収録地域気象モニタリング情報配信手段では、収録地域気象モニタリング情報生成手段によって生成された収録地域気象モニタリング情報が受信側の端末に配信される。なお、この収録地域気象モニタリング情報配信手段は、地上波のみならず、通信衛星または通信回線網を介して、収録地域気象モニタリング情報を配信可能にするものである。また、この収録地域気象モニタリング情報配信手段は、時刻データに基づいて、収録地域気象モニタリング情報を配信する他、任意の時刻に収録地域気象モニタリング情報を配信することや、受信側からの要求に基づいて、収録地域気象モニタリング情報を配信することが可能である。
【0013】
請求項2記載の収録地域気象モニタリングサーバは、請求項1に記載の収録地域気象モニタリングサーバにおいて、前記収録地域気象モニタリング情報配信手段が、前記収録地域気象モニタリング情報を受信する端末からの要求により、当該端末の現在の位置に基づいた当該収録地域気象モニタリング情報を配信する構成とした。
【0014】
かかる構成によれば、収録地域気象モニタリング情報配信手段では、受信側の端末の要求に基づいて、収録地域気象モニタリング情報が配信される。つまり、この場合、受信側の端末の位置データが反映され、この端末の存在する地域に対応した収録地域気象モニタリング情報が配信されることになる。
【0015】
請求項3記載の収録地域気象モニタリングサーバは、請求項1または請求項2に記載の収録地域気象モニタリングサーバにおいて、前記位置データに基づいて、前記収録地域気象モニタリング情報に収録地域周辺の地図に関する地図データを付加する地図データ付加手段を備える構成とした。
【0016】
かかる構成によれば、地図データ付加手段で、収録地域周辺の地図に関する地図データが収録地域気象モニタリング情報に付加される。地図データは、収録地域を中心に、周辺の地理、構造物、道路等が示された平面画像、3次元CG画像等で描かれたものである。
【0017】
請求項4記載の収録地域気象モニタリングサーバは、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の収録地域気象モニタリングサーバにおいて、前記位置データは、緯度および経度を含むと共に、前記気象データは、積算雨量を示す降雨データを含み、受信可能判定手段を備える構成とした。
【0018】
かかる構成によれば、受信可能判定手段で、位置データに含まれている緯度および経度と、気象データに含まれている放送予定収録地域の降雨データとに基づいて、端末の存在する位置から送信される放送電波が当該放送電波を受信する受信側(例えば、放送局等)で受信可能かを判定する判定結果が生成される。
【0019】
請求項5記載の収録地域気象モニタリングプログラムは、放送収録予定地域の位置データ、放送収録予定時刻である時刻データおよび気象データを収集して、配信する装置を、以下に示す手段として機能させることを特徴とする。当該装置を機能させる手段は、データ収集手段、収録地域気象モニタリング情報生成手段、収録地域気象モニタリング情報配信手段、である。
【0020】
かかる構成によれば、データ収集手段では、気象データサーバから気象データが、放送予定サーバから位置データおよび時刻データが収集される。収録地域気象モニタリング情報生成手段では、位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて収録予定地域気象モニタリング情報が生成される。収録地域気象モニタリング情報配信手段では、収録地域気象モニタリング情報生成手段によって生成された収録地域気象モニタリング情報が受信側の端末に配信される。なお、この収録地域気象モニタリング情報配信手段は、地上波のみならず、通信衛星または通信回線網を介して、収録地域気象モニタリング情報を配信可能にするものである。
【0021】
請求項6記載の収録地域気象モニタリング方法は、放送収録予定地域の位置データ、放送収録予定時刻である時刻データおよび気象データを収集して、配信する収録地域気象モニタリング方法であって、データ収集ステップと、収録地域気象モニタリング情報生成ステップと、収録地域気象モニタリング情報配信ステップと、を含むものとした。
【0022】
この方法によれば、データ収集ステップにおいて、気象データサーバから気象データが、放送予定サーバから位置データおよび時刻データが収集される。収録地域気象モニタリング情報生成ステップにおいて、位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて収録予定地域気象モニタリング情報が生成される。収録地域気象モニタリング情報配信ステップにおいて、収録地域気象モニタリング情報生成ステップにて生成された収録地域気象モニタリング情報が受信側の端末に配信される。
【0023】
請求項7記載の収録地域気象モニタリング端末は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の収録地域気象モニタリングサーバから配信される収録地域気象モニタリング情報を受信する収録地域気象モニタリング端末であって、収録地域気象モニタリング情報受信手段と、表示手段と、配信要求手段と、を備える構成とした。
【0024】
かかる構成によれば、収録地域気象モニタリング情報受信手段で、送信側の収録地域気象モニタリングサーバから配信された収録地域気象モニタリング情報が受信される。この収録地域気象モニタリング情報受信手段は、送信側に対応して、地上電波以外にも、通信衛星や通信回線網を介して収録地域気象モニタリング情報を受信可能なものである。表示手段で、収録地域気象モニタリング情報が表示される。また、配信要求手段で、任意の時刻に、収録地域気象モニタリング情報が送信側に要求される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(収録地域気象モニタリングシステムの構成)
図1は、収録地域気象モニタリングシステムのブロック図を示しており、この図1に示すように、収録地域気象モニタリングシステム1は、データの提供元である複数のサーバと、収録地域気象モニタリングサーバ3と、複数の収録地域気象モニタリング端末5とを備えている。
【0026】
この収録地域気象モニタリングシステム1は、放送番組の収録を行う地域である放送収録地域の気象状態の変化を通知(報知)するもので、収録地域気象モニタリングサーバ3で収集した各種のデータを集約した収録地域気象モニタリング情報を、各中継車等に備えられている(当該中継車のクルー[ユーザ]が取り扱う)収録地域気象モニタリング端末5に配信するものである。この収録地域気象モニタリングシステム1は、気象状態の変化に伴って生じる放送電波の悪化を予測可能にしたものである。
【0027】
また、データの提供元である複数のサーバは、図1に示したように、気象庁用サーバ、国土交通省用サーバ、雷用サーバ、放送予定サーバ、CSK用サーバ等である。
【0028】
気象庁用サーバは、気象データ全般を蓄積しているもので、多数のポイント(地域、観測地)にて、温度、湿度、風向き、雲量、降雨量、降雪量等の気象に係る情報を観測し(取得し)、一定時間毎(通常、1時間毎)に更新した最新の気象データを蓄積しているものである。
【0029】
国土交通省用サーバは、気象データ全般を蓄積しているもので、限定した少数のポイントにて、気象に係る情報を観測し(取得し)、一定時間毎(通常、10分毎)に更新した最新の気象データを蓄積しているものである。なお、この国土交通省用サーバには、河川情報(河川の経路、水かさ等)も蓄積されている。
【0030】
雷用サーバは、雷に関する情報を蓄積しているもので、雷に関する情報は、例えば、過去に発生した雷の場所、時刻等である。
【0031】
放送予定サーバは、放送番組の番組名と、この放送番組に中継がある場合に、放送番組の収録予定地域の位置データと、収録予定時刻の時刻データとを蓄積しているものである。
【0032】
CSK用サーバは、中継車(CSK)の現在位置に関する情報を蓄積しているものである。この中継車(CSK)の現在位置に関する情報は、GPSによって正確な緯度、経度が計測されて入力されたものである。また、この中継車(CSK)の現在位置に関する情報は、収録地域気象モニタリングサーバ3を管理する放送局が所有する中継車(CSK)のうち、稼働中のものすべてについて把握されている。
【0033】
これより、収録地域気象モニタリングサーバ3の構成を説明する。
[収録地域気象モニタリングサーバの構成]
図1に示すように、収録地域気象モニタリングサーバ3は、各サーバからネットワークを介して、各種のデータを収集して、収録地域気象モニタリング情報を生成して配信するもので、データ収集手段7と、蓄積手段9と、制御手段11と、収録地域気象モニタリング情報配信手段13と、配信要求受信手段15とを備えている。
【0034】
なお、この収録地域気象モニタリングサーバ3には、図示を省略した表示手段(図示せず)が備えられており、この収録地域気象モニタリングサーバ3で生成された収録地域気象モニタリング情報を表示手段(図示せず)で表示することができると共に、この収録地域気象モニタリング情報は、LANを介して、複数のPC(収録地域気象モニタリングサーバ3が放送局内に設置されている場合、LANで接続されている放送局内のPC)によって表示することができるように構成されている。
【0035】
データ収集手段7は、各サーバ(気象庁用サーバ、国土交通省用サーバ、雷用サーバ、放送予定サーバ、CSK用サーバ等)からネットワークを介して、各種のデータ(位置データ、時刻データ、気象データ等)を収集して、蓄積手段9および制御手段11に出力するものである。このデータ収集手段7は、一定時間毎にネットワークに接続されている各サーバに自動的にアクセスして、常に最新の各種のデータを蓄積手段9に蓄積させるものである。例えば、気象庁用サーバは1時間毎に当該サーバ内部に記録されている気象データ全般を更新するので、データ収集手段7は、このタイミングで気象庁用サーバにアクセスしており、或いはまた、国土交通省用サーバは10分毎に当該サーバ内部に記録されている気象データ全般を更新するので、データ収集手段7は、このタイミングで国土交通省用サーバにアクセスしている。
【0036】
蓄積手段9は、予め、地図データMを記録していると共に、データ収集手段7で収集したデータ(位置データP、時刻データSおよび気象データW)を蓄積しておくものである。
【0037】
地図データMは、地形、地理、構造物、道路等に関する、いわゆる“地図”をデジタルデータ化したもの(平面画像、3次元CG画像等で描かれたもの)である。この地図データMが収録地域気象モニタリング情報に付加された場合には、受信側の収録地域気象モニタリング端末5の表示手段(後記)で表示される際に、当該地図データ上に、収録地域気象モニタリング端末5の現在位置が表示されることになる。
【0038】
位置データPは、放送番組名(中継のある)と、放送収録予定地域の少なくとも都道府県名、市町村名とが含まれているものである。また、放送収録予定地域に配置される受信側の収録地域気象モニタリング端末5のIDが含まれているものである。さらに、この位置データPには、CSK用サーバから取得された中継車(CSK)のID(識別信号;収録地域気象モニタリング端末5の識別番号と一義的に関連付けられたもの)および正確な緯度、経度、標高が含まれている。
【0039】
時刻データSは、放送番組名(中継のある)と、放送番組(中継のある)の放送開始時刻および放送終了時刻と、中継開始予定時刻および中継終了予定時刻とが含まれているものである。なお、中継開始予定時刻に放送収録予定地域の気象状態が変化(天候が悪化)することが予測される場合、この時刻データSには、中継開始予定時刻および中継終了予定時刻を変更させる変更時刻データが含められている。
【0040】
気象データWは、地点(都道府県名、市町村名)と、温度、湿度、風向き、風速、雷発生の有無、雲量、降雨量、降雪量とが含まれているものである。
【0041】
制御手段11は、当該装置3の制御を司るもので、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aと、地図データ付加手段11bと、受信可能判定手段11cとを備えている。
【0042】
収録地域気象モニタリング情報生成手段11aは、データ収集手段7で収集された位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて、収録地域気象モニタリング情報を生成し、収録地域気象モニタリング情報配信手段13に出力するものである。収録地域気象モニタリング情報は、放送番組を収録する地域(中継元)の気象状態の変化を、スポット的(局所的)に、放送番組の放送開始時刻(中継開始時刻)から放送終了時刻(中継終了時刻)までの間について、高精度に予測したものである。
【0043】
地図データ付加手段11bは、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aによって生成した収録地域気象モニタリング情報に、蓄積手段9に蓄積されている地図データを、位置データに基づいて付加するものである。
【0044】
受信可能判定手段11cは、気象データに含まれている降雨データ(降雨量)と、位置データに含まれている緯度、経度および標高とに基づいて、受信側の収録地域気象モニタリング端末5のある位置から送信された放送電波が当該放送電波を受信する受信側(この実施の形態では、放送局、収録地域気象モニタリングサーバ3が設定されている場所)で受信可能か判定する(判定結果を生成する)ものである。つまり、この受信可能判定手段11cは、降雨量が増加したときに生じる放送電波の降雨減衰によって、放送電波が受信不能に陥るか否かを判定するものである。なお、局地的に降雨量が増加して、降雨減衰が激しくなると、OW(オーダーワィアー[放送局と中継車との連絡回線])も不通になる。
【0045】
また、この受信可能判定手段11cの判定結果に基づいて、受信側の収録地域気象モニタリング端末5の表示手段(後記)に付随する音出手段(音声出力手段)にアラーム音を発生させるアラーム音発生信号が制御手段11で生成され、このアラーム音発生信号が収録地域気象モニタリング情報配信手段13から収録地域気象モニタリング端末5に配信される。
【0046】
さらに、この受信可能判定手段11cでは、判定結果に基づいて、受信側の収録地域気象モニタリング端末5の表示手段(後記)に表示させる地図データ(地図データ付加手段11bによる)上に、放送収録予定地域の近くの受信可能地域を示す(オーバーレイヤー;地図データの表示色とは異なる色を重ね書きして表示)ことも可能である。
【0047】
収録地域気象モニタリング情報配信手段13は、制御手段11の収録地域気象モニタリング情報生成手段11aで生成された収録地域気象モニタリング情報を一定時間間隔(例えば、10分間隔)で、または、時刻データに基づいて(例えば、放送開始時刻[中継開始時刻]の少なくとも30分前)、或いは、受信側の収録地域気象モニタリング端末5からの配信要求に基づいて、配信するものである。この収録地域気象モニタリング情報配信手段13は、地上波(地上アナログ波、地上デジタル波)だけではなく、通信衛星や通信回線網を介して、収録地域気象モニタリング情報を配信可能に構成されている。
【0048】
配信要求受信手段15は、受信側の収録地域気象モニタリング端末5から送信された配信要求(現時刻における他の地域の収録地域気象モニタリング情報や過去[例えば、数時間前]における収録地域気象モニタリング情報の配信要求)を受信するものである。
【0049】
この収録地域気象モニタリングサーバ3によれば、データ収集手段7で、気象庁用サーバ、国土交通省用サーバおよび雷用サーバから気象データが、放送予定サーバおよびCSK用サーバから位置データおよび時刻データが収集される。収録地域気象モニタリング情報生成手段11aで、位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて収録予定地域気象モニタリング情報が生成され、収録地域気象モニタリング情報配信手段13に出力される。収録地域気象モニタリング情報配信手段13で、収録地域気象モニタリング情報が受信側の収録地域気象モニタリング端末5に配信される。このため、受信側のユーザは、収録地域気象モニタリング情報を参照すれば、気象庁用サーバ、国土交通省用サーバ、雷用サーバ等の各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0050】
また、この収録地域気象モニタリングサーバ3によれば、収録地域気象モニタリング情報配信手段13で、受信側の収録地域気象モニタリング端末5の配信要求に基づいて、収録地域気象モニタリング情報が配信される。つまり、この場合、受信側の端末の位置データが反映され、この端末の存在する地域に対応した収録地域気象モニタリング情報が配信されることになる。このため、受信側のユーザは、常時(所望の場合)、収録地域気象モニタリング情報を取得することができ、この収録地域気象モニタリング情報を参照すれば、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0051】
さらに、この収録地域気象モニタリングサーバ3によれば、地図データ付加手段11で、収録地域周辺の地図に関する地図データが収録地域気象モニタリング情報に付加される。このため、受信側のユーザは、分析、視覚化された収録地域気象モニタリング情報を得ることができ、この収録地域気象モニタリング情報を参照すれば、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0052】
さらにまた、この収録地域気象モニタリングサーバ3によれば、受信可能判定手段11cで、位置データに含まれている緯度および経度と、気象データに含まれている放送予定収録地域の降雨データ(降雨量)とに基づいて、収録地域気象モニタリング端末5の存在する位置から送信される放送電波が当該放送電波を受信する受信側(放送局)で受信可能かを判定する判定結果が生成される。これによって、受信側のユーザは、判定結果に従って中継元の位置を適宜、迅速に変更することができる。
【0053】
[収録地域気象モニタリング端末の構成]
また、収録地域気象モニタリング端末5は、送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3から配信された収録地域気象モニタリング情報を受信するもので、収録地域気象モニタリング情報受信手段17と、表示手段19と、操作手段21と、配信要求手段23とを備えている。なお、この実施の形態では、収録地域気象モニタリング端末5は、当該端末5の使用者(ユーザ)が携帯できるように小型に設計されているものである。或いは、収録地域気象モニタリング端末5は、中継車に搭載可能(設置可能)な大きさに構成されていてもよい。
【0054】
収録地域気象モニタリング情報受信手段17は、送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3から配信された収録地域気象モニタリング情報を受信して、検波し、復調後に表示手段19に出力するものである。この収録地域気象モニタリング情報受信手段17は、送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3から配信された収録地域気象モニタリング情報に含まれている位置データ(収録地域気象モニタリング端末5のID)に基づいて、当該収録地域気象モニタリング端末5自体のIDと照合し、該当する収録地域気象モニタリング情報を抽出して出力するものである。
【0055】
表示手段19は、表示画面と音出手段(図示せず)とを備え、収録地域気象モニタリング情報受信手段17で受信した収録地域気象モニタリング情報を分析、視覚化して表示するものである。また、送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3からアラーム音発生信号が配信されている場合には、音出手段(図示せず)でアラーム音を出力する(発生させる)ものである。
【0056】
操作手段21は、複数の操作ボタン(図1には図示せず、図6に後記する)によって構成され、当該収録地域気象モニタリング端末5を操作するためのものである。
【0057】
配信要求手段23は、地上波により、または、通信衛星や通信回線網を介して、送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3に、収録地域気象モニタリング情報の配信を、任意の時刻(例えば、受信側のユーザが収録地域気象モニタリング情報[他の地域の収録地域気象モニタリング情報や過去の収録地域気象モニタリング情報]を必要としたとき)に要求するものである。
【0058】
この収録地域気象モニタリング端末5によれば、収録地域気象モニタリング情報受信手段17で、送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3から配信された収録地域気象モニタリング情報が受信される。表示手段19で、収録地域気象モニタリング情報が表示される。このため、収録地域気象モニタリング端末5のユーザは、収録地域気象モニタリング情報を参照することによって、気象庁用サーバ、国土交通省用サーバ、雷用サーバ等の各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0059】
また、収録地域気象モニタリング端末5のユーザは、配信要求手段23で、任意の時刻に、収録地域気象モニタリング情報を送信側に要求することができる。
【0060】
(収録地域気象モニタリングシステムの動作)
次に、収録地域気象モニタリングシステムの動作について、図2〜図4に示すシーケンスチャートを参照して説明する。図2に示すシーケンスチャートでは、収録地域気象モニタリング情報を生成して配信し、さらに、配信要求があった場合の動作を説明したものであり、図3に示すシーケンスチャートでは、収録地域気象モニタリング端末5が移動した後に、配信要求手段23によって、収録地域気象モニタリング情報を要求する場合の動作を説明したものであり、図4に示すシーケンスチャートでは、地図データを付加した収録地域気象モニタリング情報を生成して配信した際に、放送収録予定地域において降雨量が急激に増加した場合の動作を説明したものである。
【0061】
[収録地域気象モニタリングシステムの動作例1(生成配信、配信要求)]
図2に示すシーケンスチャートを参照して、収録地域気象モニタリングシステム1の動作例1(生成配信、配信要求)を説明する(適宜、図1参照)。
【0062】
まず、収録地域気象モニタリングサーバ3のデータ収集手段7で位置データ、時刻データおよび気象データが収集される(A1)。このデータ収集手段7で収集された各種データ(位置データ、時刻データおよび気象データ)が一旦、蓄積手段9に蓄積される(A2)。
【0063】
すると、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aで、位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて、収録地域気象モニタリング情報が生成される(A3)。そして、収録地域気象モニタリング情報配信手段13で、収録地域気象モニタリング情報が配信される(A4)。
【0064】
この収録地域気象モニタリングサーバ3から配信された収録地域気象モニタリング情報が、収録地域気象モニタリング端末5の収録地域気象モニタリング情報受信手段17で受信される(B1)。そして、表示手段19で、収録地域気象モニタリング情報受信手段17にて受信された収録地域気象モニタリング情報が表示(出力)される(B2)。
【0065】
その後、収録地域気象モニタリング端末5のユーザの要求(過去の収録地域気象モニタリング情報や他の場所の収録地域気象モニタリング情報を参照してみたくなった場合)に従って、操作手段21で収録地域気象モニタリング端末5が操作され(B3)、配信要求手段23で、収録地域気象モニタリング情報の配信要求が収録地域気象モニタリングサーバ3になされる(B4)。
【0066】
すると、収録地域気象モニタリングサーバ3の配信要求受信手段15で配信要求が受信される(A5)。この配信要求により、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aで、蓄積手段9に蓄積されている位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて、新たに収録地域気象モニタリング情報が生成される(A6)。その後、収録地域気象モニタリング情報配信手段13で、収録地域気象モニタリング情報が配信される(A7)。
【0067】
この動作によれば、収録地域気象モニタリングサーバ3によって、各種のデータが収集され、収録地域気象モニタリング情報が適宜生成され、配信される。受信側の収録地域気象モニタリング端末5において、収録地域気象モニタリング情報を参照することによって、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0068】
[収録地域気象モニタリングシステムの動作例2(移動後、配信要求)]
図3に示すシーケンスチャートを参照して、収録地域気象モニタリングシステム1の動作例2(移動後、配信要求)を説明する(適宜、図1参照)。
【0069】
収録地域気象モニタリング端末5を携帯する使用者(ユーザ)の乗降する中継車(CSK)が移動した場合、まず、収録地域気象モニタリング端末5の操作手段21で当該端末5が操作され(B5)、配信要求手段23で、収録地域気象モニタリング情報の配信要求が送信側の収録地域気象モニタリングサーバ3になされる(B6)。
【0070】
すると、収録地域気象モニタリングサーバ3では、配信要求受信手段15で、収録地域気象モニタリング端末5から送信された配信要求が受信される(A8)。そして、まず、データ収集手段7でCSK用サーバより、当該配信要求を送信してきた中継車(CSK)の現在位置に関する情報であるCSK位置データが収集される(A9)。
【0071】
続いて、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aで、配信要求に従い、CSK位置データ、時刻データ、気象データに基づいて、収録地域気象モニタリング情報が生成される(A10)。そして、収録地域気象モニタリング情報配信手段13で、配信要求をしてきた収録地域気象モニタリング端末5に向け、収録地域気象モニタリング情報が配信される(A11)。
【0072】
すると、配信要求をしてきた収録地域気象モニタリング端末5では、収録地域気象モニタリング情報受信手段17で、収録地域気象モニタリング情報が受信される(B7)。
【0073】
この動作によれば、収録地域気象モニタリング端末5で、使用者(ユーザ)が、収録地域気象モニタリング情報を欲した際に、配信要求手段23によって即時に収録地域気象モニタリング情報を入手(取得)することができる。
【0074】
[収録地域気象モニタリングシステムの動作例3(地図付加、降雨量増加)]
図4に示すシーケンスチャートを参照して、収録地域気象モニタリングシステム1の動作例3(地図付加、降雨量増加)を説明する(適宜、図1参照)。
【0075】
まず、収録地域気象モニタリングサーバ3のデータ収集手段7で、気象データ、位置データ、時刻データ(変更時刻データを含む)が収集される(A12)。蓄積手段9で、収集した各種データ(気象データ、位置データ、時刻データ[変更時刻データを含む])が蓄積される(A13)。
【0076】
なお、この各種データにおいて、気象データには、短時間のうちに局所的(位置データで示される放送収録予定地域)に降雨量が急激に増加することが予測されており、それゆえ、予め、放送予定サーバから入手した時刻データには、変更時刻データ(放送収録予定地域からの中継開始時刻および中継終了時刻を変更する時刻データ)が含まれている。
【0077】
そして、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aで、収集された各種データに基づいて、収録地域気象モニタリング情報が生成される(A14)。さらに、地図データ付加手段11bで、収録地域気象モニタリング情報生成手段11aによって生成された収録地域気象モニタリング情報に地図データが付加される。
【0078】
さらに、受信可能判定手段11cで、各種データ(気象データ、位置データ、時刻データ[変更時刻データを含む])により、放送収録予定地域において、収録された映像データが受信可能であるか否かが判定される(A16)。特に、変更開始データに従って中継開始時刻および中継終了時刻を変更した場合であっても、気象データに含められている降雨データ(降雨量の急激な増加が示されている)により、収録された映像データが受信可能であるか否かが判定される。
【0079】
ここで、受信不可能であると判定された場合には、収録地域気象モニタリング端末5でアラーム音を発生させる信号であるアラーム音発生信号が収録地域気象モニタリング情報に含められる。
【0080】
そして、受信可能判定手段11cの判定結果に基づいて、アラーム音発生信号が付加された収録地域気象モニタリング情報が配信される(A17)。すると、収録地域気象モニタリング端末5の収録地域気象モニタリング情報受信手段17で収録地域気象モニタリング情報が受信される(B8)。
【0081】
その後、収録地域気象モニタリング情報にアラーム音発生信号が含められていた場合、表示手段19の音出手段(図示せず)より、アラーム音が発生される。
【0082】
この動作によれば、収録地域気象モニタリング情報に含まれている気象データにより、放送収録予定地域において降雨量が急激に増加し、降雨減衰が発生することが予測される場合(アラーム音で認識)には、当該端末5の使用者(ユーザ)は、収録地域気象モニタリング情報に付加されている地図データ(受信可能判定手段11cの判定結果によって受信可能地域がオーバーレイヤーされている))を手がかりに、中継車から送信する映像データ等が放送局側で受信可能な位置(受信可能地域)に中継車の位置を移動させる等の迅速な対処行動をとることができる。
【0083】
(データ構造について)
次に、図5を参照して、各サーバのデータ構造について説明する。ここで取り上げて説明するものは、(a)収録地域気象モニタリングサーバ3内のデータ構造(一部)、(b)放送予定サーバ内のデータ構造、(c)CSK用サーバ内のCSK位置データ構造である。
【0084】
図5(a)に示した収録地域気象モニタリングサーバ3内のデータ構造(一部)は、データ収集手段7で収集した気象データを統合したものを示したもので、現在の時間(観測開始時刻、観測終了時刻)を示す「時間」、気象データを採取した地域名を示す「地点」、現在の降雨量を示す「雨量」(単位「mm」)、雷発生の回数を示す「雷」(単位「回数」)、観測レーダーによってとらえた雲の個数(雲量)を示す「レーダー」にまとめられている。
【0085】
図5(b)に示した放送予定サーバ内のデータ構造は、放送番組の放送予定と中継の有無と、場所とを統合したものを示したもので、放送局を示す「メディア」、現在の時刻を示す「時刻」、番組の名前を示す「番組名」、中継の有無を示す「中継フラグ」、中継場所(放送収録予定地域)を示す「場所」にまとめられている。
【0086】
図5(c)に示したCSK用サーバ内のCSK位置データ構造は、中継車(CSK)のIDと、現在位置である緯度および経度とを統合したものを示したもので、中継車(CSK)に識別番号を示す「ID」、現在の時刻を示す「時刻」、現在の緯度を示す「緯度」、現在の経度を示す「経度」にまとめられている。
【0087】
(収録地域気象モニタリング端末の構成例について)
次に、図6を参照して、収録地域気象モニタリング端末5の構成例について説明する。この図6に示したように、収録地域気象モニタリング端末5の表示手段19にて「データ日時」、「各データ受信時間」を表示する部分と、収録地域気象モニタリング情報の配信要求をする際に押下するリクエストボタンと、受信可能判定手段による判定結果を表示する判定結果表示画面19aとが備えられている。
【0088】
そして、表示手段19の表示画面には、中継車付近の表示(図柄は省略)がなされている。また、操作手段21は9個の操作キー(図6に示した操作キーは9個であるが、これに限定されるものではない)によって構成されている。
(補足1:サーバの表示画面について)
次に、図7を参照して、収録地域気象モニタリングサーバ3の表示手段(図示せず)の表示画面について説明する。この表示画面には、図7中上端に「ツールバー」が備えられており、この「ツールバー」の下に「データ日時」、「データ更新モード(AUTO/手動)」、「各データ受信時間」を表示する部分が備えられている。そして、日本地図の平面図が表示されている。
【0089】
また、「ツールバー」には、表示の仕方を設定する「表示設定」、日本地図のどこの場所かを検索する「市町村検索」、表示部分の拡大縮小をする「表示の拡大、縮小」、アニメーション表示の有無を設定する「アニメーション表示」、自動更新か手動更新かを設定する「自動更新/手動」、アラーム音発生信号に基づき表示、アラーム条件を設定する「表示、アラーム条件設定」、中継車の位置を手動で通知するか設定する「中継車の手動設定」、受信局を設定する「受信局の設定」、中継する衛星を設定する「衛星の設定」とが含まれている。
【0090】
(補足2:積算雨量について)
最後に、図8を参照して、積算雨量(累積した降雨量)について説明する。図8は、積算雨量の増加に伴って、各中継車α(CSK)から、通信衛星β(CS)への放送電波の伝搬が困難になることを示したものである。
【0091】
予め、複数の通信衛星β(CS)の軌道上の空間位置が登録されており、収録地域気象モニタリングサーバ3のデータ収集手段7で、CSK用サーバから収集される中継車α(CSK)の現在位置に関する情報(CSK位置データ)の緯度および経度に基づいて、複数の通信衛星β(CS)から特定の通信衛星が選択され、衛星の経度が決定される。
【0092】
これにより、放送収録予定地域における断面図が作成でき、気象データに含まれている「雲のエコー頂高度の情報」に基づいて、中継車α(CSK)と通信衛星β(CS)とを結ぶ経路上の雲の様子を把握することができる。これによって積算雨量を把握することができ、放送電波の困難になる地域(場所)を特定することができる。
【0093】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、収録地域気象モニタリング端末5を使用するユーザが当該収録地域気象モニタリング端末5の配置されている位置で撮像した映像データを、収録地域気象モニタリングサーバ3が配置されている位置にある放送局に通信衛星を介して送信する場合、通信衛星と放送局(収録地域気象モニタリングサーバ3)間における気象状態が悪化して放送局側で受信不可能になる場合が想定される。こういった場合も想定して、収録地域気象モニタリングサーバ3が気象データを収集すると共に、受信可能判定手段11cによって受信判定を行って、収録地域気象モニタリング端末5に配信することも可能である。
また、例えば、収録地域気象モニタリングサーバ3の各構成の処理を一つずつの過程ととらえた収録地域気象モニタリング方法とみなすことや、各構成の処理を汎用のコンピュータ言語で記述した収録地域気象モニタリングプログラムとみなすことは可能である。これらの場合、収録地域気象モニタリングサーバ3と同様な効果を得ることができる。
【0094】
【発明の効果】
請求項1、5、6記載の発明によれば、気象データサーバから気象データが、放送予定サーバから位置データおよび時刻データが収集され、これらに基づいて収録予定地域気象モニタリング情報が生成され、出力される。このため、受信側のユーザは、収録地域気象モニタリング情報を参照すれば、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0095】
請求項2記載の発明によれば、受信側の端末の配信要求に基づいて、収録地域気象モニタリング情報が配信される。つまり、この場合、受信側の端末の位置データが反映され、この端末の存在する地域に対応した収録地域気象モニタリング情報が配信されることになる。このため、受信側のユーザは、常時(所望の場合)、収録地域気象モニタリング情報を取得することができ、この収録地域気象モニタリング情報を参照すれば、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0096】
請求項3記載の発明によれば、収録地域周辺の地図に関する地図データが収録地域気象モニタリング情報に付加される。このため、受信側のユーザは、視覚化された収録地域気象モニタリング情報を得ることができ、この収録地域気象モニタリング情報を参照すれば、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。
【0097】
請求項4記載の発明によれば、位置データに含まれている緯度および経度と、気象データに含まれている放送予定収録地域の降雨データ(降雨量)とに基づいて、受信側の端末の存在する位置から送信される放送電波が受信可能かを判定する判定結果が生成される。これによって、受信側のユーザは、判定結果に従って中継元の位置を適宜、迅速に変更することができる。
【0098】
請求項7記載の発明によれば、送信側から配信された収録地域気象モニタリング情報が受信され、表示される。このため、収録地域気象モニタリング端末のユーザは、収録地域気象モニタリング情報を参照することによって、各サーバに個別にアクセスすることなく、放送収録予定地域の気象状態を把握することができる。また、収録地域気象モニタリング端末のユーザは、任意の時刻に、収録地域気象モニタリング情報を送信側に要求することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施の形態である収録地域気象モニタリングシステムのブロック図である。
【図2】図1に示した収録地域気象モニタリングシステムの動作例(生成配信、配信要求)を説明したシーケンスチャートである。
【図3】図1に示した収録地域気象モニタリングシステムの動作例(移動後、配信要求)を説明したシーケンスチャートである。
【図4】図1に示した収録地域気象モニタリングシステムの動作例(地図付加、降雨量
増加)を説明したシーケンスチャートである。
【図5】データ構造を説明した図である。
【図6】収録地域気象モニタリング端末の構成例を示した図である。
【図7】収録地域気象モニタリングサーバの表示手段(図示せず)の表示例を示した図
である。
【図8】積算雨量について説明した図である。
【図9】従来のシステムを説明した図である。
【符号の説明】
1 収録地域気象モニタリングシステム
3 収録地域気象モニタリングサーバ
5 収録地域気象モニタリング端末
7 データ収集手段
9 蓄積手段
11 制御手段
11a 収録地域気象モニタリング情報生成手段
11b 地図データ付加手段
11c 受信可能判定手段
13 収録地域気象モニタリング情報配信手段
15 配信要求受信手段
17 収録地域気象モニタリング情報受信手段
19 表示手段
21 操作手段
23 配信要求手段
Claims (7)
- 放送収録予定地域の位置データ、放送収録予定時刻である時刻データおよび気象データを収集して、配信する収録地域気象モニタリングサーバであって、
前記位置データ、前記時刻データおよび前記気象データを収集するデータ収集手段と、
このデータ収集手段で収集した位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて、収録地域の気象を報知するための収録地域気象モニタリング情報を生成する収録地域気象モニタリング情報生成手段と、
この収録地域気象モニタリング情報生成手段で生成した収録地域気象モニタリング情報を配信する収録地域気象モニタリング情報配信手段と、
を備えることを特徴とする収録地域気象モニタリングサーバ。 - 前記収録地域気象モニタリング情報配信手段は、前記収録地域気象モニタリング情報を受信する端末からの要求により、当該端末の現在の位置に基づいた当該収録地域気象モニタリング情報を配信することを特徴とする請求項1に記載の収録地域気象モニタリングサーバ。
- 前記位置データに基づいて、前記収録地域気象モニタリング情報に収録地域周辺の地図に関する地図データを付加する地図データ付加手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の収録地域気象モニタリングサーバ。
- 前記位置データは、緯度および経度を含むと共に、前記気象データは、積算雨量を示す降雨データを含み、
前記緯度および前記経度と、前記降雨データとに基づいて、前記収録地域気象モニタリング情報を受信する端末の位置から送信される放送電波が当該放送電波を受信する受信側で受信可能かを判定する判定結果を生成する受信可能判定手段と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の収録地域気象モニタリングサーバ。 - 放送収録予定地域の位置データ、放送収録予定時刻である時刻データおよび気象データを収集して、配信する装置を、
前記位置データ、前記時刻データおよび前記気象データを収集するデータ収集手段、
このデータ収集手段で収集した位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて、収録地域の気象を報知するための収録地域気象モニタリング情報を生成する収録地域気象モニタリング情報生成手段、
この収録地域気象モニタリング情報生成手段で生成した収録地域気象モニタリング情報を配信する収録地域気象モニタリング情報配信手段、
として機能させることを特徴とする収録地域気象モニタリングプログラム。 - 放送収録予定地域の位置データ、放送収録予定時刻である時刻データおよび気象データを収集して、配信する収録地域気象モニタリング方法であって、
前記位置データ、前記時刻データおよび前記気象データを収集するデータ収集ステップと、
このデータ収集ステップにて収集した位置データ、時刻データおよび気象データに基づいて、収録地域の気象を報知するための収録地域気象モニタリング情報を生成する収録地域気象モニタリング情報生成ステップと、
この収録地域気象モニタリング情報生成ステップにて生成した収録地域気象モニタリング情報を配信する収録地域気象モニタリング情報配信ステップと、
を含むことを特徴とする収録地域気象モニタリング方法。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の収録地域気象モニタリングサーバから配信される収録地域気象モニタリング情報を受信する収録地域気象モニタリング端末であって、
前記収録地域気象モニタリング情報を受信する収録地域気象モニタリング情報受信手段と、
この受信手段で受信した収録地域気象モニタリング情報を表示する表示手段と、
前記収録地域気象モニタリング情報を送信側に要求する配信要求手段と、
を備えることを特徴とする収録地域気象モニタリング端末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003022458A JP2004234365A (ja) | 2003-01-30 | 2003-01-30 | 収録地域気象モニタリングサーバ、収録地域気象モニタリングプログラムおよび収録地域気象モニタリング方法ならびに収録地域気象モニタリング端末 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003022458A JP2004234365A (ja) | 2003-01-30 | 2003-01-30 | 収録地域気象モニタリングサーバ、収録地域気象モニタリングプログラムおよび収録地域気象モニタリング方法ならびに収録地域気象モニタリング端末 |
Publications (1)
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JP2004234365A true JP2004234365A (ja) | 2004-08-19 |
Family
ID=32951523
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003022458A Pending JP2004234365A (ja) | 2003-01-30 | 2003-01-30 | 収録地域気象モニタリングサーバ、収録地域気象モニタリングプログラムおよび収録地域気象モニタリング方法ならびに収録地域気象モニタリング端末 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004234365A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0541683A (ja) * | 1991-08-07 | 1993-02-19 | Kokusai Denshin Denwa Co Ltd <Kdd> | 衛星通信・放送の送信電力制御方式 |
JP2002148061A (ja) * | 2000-08-31 | 2002-05-22 | Casio Comput Co Ltd | 情報端末、気象予測情報サービスシステム、気象予測情報サービス方法及び天気情報付きカーナビゲーションシステム |
-
2003
- 2003-01-30 JP JP2003022458A patent/JP2004234365A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0541683A (ja) * | 1991-08-07 | 1993-02-19 | Kokusai Denshin Denwa Co Ltd <Kdd> | 衛星通信・放送の送信電力制御方式 |
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Non-Patent Citations (2)
Title |
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"『いまいる場所の天気を確認』画期的な天気予報音声サービスを最新の音声処理ボードが支える", コンピューターテレフォニー 特別編集版, vol. p.52〜53, CSND200100295018, 20 May 2002 (2002-05-20), JP, ISSN: 0000887685 * |
"『いまいる場所の天気を確認』画期的な天気予報音声サービスを最新の音声処理ボードが支える", コンピューターテレフォニー 特別編集版, vol. p.52〜53, JPN6007013389, 20 May 2002 (2002-05-20), JP, ISSN: 0000944919 * |
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