JP2004234087A - 遠隔商談装置及びコンピュータ・プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】被提供者を煩わすこと無く、その被提供者に対して、提供者が必要な情報を提供することができる遠隔商談装置及びコンピュータ・プログラムの提供。
【解決手段】商品等を提供する提供者(セールススタッフ)が使用する第1の操作端末において、遠隔商談による両者の時間共有が行われること無く、被提供者(顧客)に伝達するためにメッセージ等の情報が入力された場合には、その情報内容が記憶装置に記憶され、その後、当該被提供者が使用する第2の操作端末によるアクセスがなされた際には、該記憶装置に記憶されている情報内容が、その第2の操作端末に提供される。
【選択図】 図7
【解決手段】商品等を提供する提供者(セールススタッフ)が使用する第1の操作端末において、遠隔商談による両者の時間共有が行われること無く、被提供者(顧客)に伝達するためにメッセージ等の情報が入力された場合には、その情報内容が記憶装置に記憶され、その後、当該被提供者が使用する第2の操作端末によるアクセスがなされた際には、該記憶装置に記憶されている情報内容が、その第2の操作端末に提供される。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品や役務の提供者とその提供を受ける被提供者とが、各種の通信回線を介して商談するための遠隔商談システムの技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、商品や役務の提供者とその提供を受ける被提供者とが、現実に対面することなく、各種の通信回線を介して商談(遠隔商談)する技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−183583号公報
【特許文献2】
特開2002−215944号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては、遠隔商談に関する基本的な概念は記載されているものの、実現する上での具体的なシステム構成について十分には開示されていない。
【0005】
また、上記従来の遠隔商談システムにおいては、一般に、セールススタッフ(商品等の提供者)と顧客(商品等の提供を受ける被提供者)とが現実には対面することなく商談が進められ、その商談の過程においては、利用される通信手段によってお互いのコミュニケーションが制約される。このため、遠隔商談システムを利用してセールススタッフと顧客とがコミュニケーションを採る際には、セールススタッフと顧客とはそれぞれ使用する操作端末の前に拘束されることになる。
【0006】
一般的な商談の過程においては、商品等に関する実質的な商談だけではなく、例えば、簡単な問合せや選択肢の提示、或いは提示された選択肢に対する回答等のように、少なくとも何れか一方から他方に情報が伝達されれば、その情報伝達、並びに応答(回答や対応等)がすぐには必要とされない状況も多いが、上記の如く遠隔商談システムを利用する場合には、両者が操作端末の前に存在して時間を共有しなければならないため、このような状況は両者にとって煩わしいものであり、特に、セールススタッフの都合によって係る状況を顧客に強いることは、販売活動を行なう上で好ましくない。
【0007】
そこで本発明は、被提供者を煩わすこと無く、その被提供者に対して、提供者が必要な情報を提供することができる遠隔商談装置及びコンピュータ・プログラムの提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る遠隔商談装置は、以下の構成を特徴とする。
【0009】
即ち、役務を含む商品の提供に先立って、その提供者(例えば、セールススタッフ)と被提供者(例えば、見込み客、ユーザ)とが通信環境を介して遠隔商談するための遠隔商談装置であって、
前記提供者が使用する第1の操作端末(6)において前記被提供者に伝達すべく入力された情報内容が記憶装置(2)に記憶されるように制御すると共に、前記被提供者が使用する第2の操作端末(5)によるアクセスがなされた際に、該記憶装置に記憶されている情報内容を、その第2の操作端末に提供する情報提供手段を備える
ことを特徴とする。
【0010】
尚、同目的は、上記の各構成の遠隔商談装置に対応する方法によっても達成される。
【0011】
また、同目的は、上記の各構成の遠隔商談装置または方法を、コンピュータによって実現するプログラムコード、及びそのプログラムコードが格納されている、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体によっても達成される。
【0012】
【発明の効果】
上記の本発明によれば、被提供者を煩わすこと無く、その被提供者に対して、提供者が必要な情報を提供することができる遠隔商談装置及びコンピュータ・プログラムの提供が実現する。
【0013】
即ち、請求項1、請求項9の発明によれば、遠隔商談として両者が時間を共有するまでもない簡単な問合せや選択肢の提示等のように、提供者(例えば、セールススタッフ)から被提供者(例えば、顧客やユーザ)に情報内容が伝達されれば良い状況において、被提供者を煩わすこと無く、その被提供者に対して、必要な情報を確実に提供することができ、両者にとって利便性が高い。
【0014】
また、請求項2の発明によれば、提供者が先に提示した選択肢に対する回答等の応答内容を、その提供者は、遠隔商談として両者が時間を共有することなく、且つ被提供者の都合を尊重しつつ、確実に入手することができ、両者にとって利便性が高い。
【0015】
また、請求項3の発明によれば、提供者が所望する態様とは異なる応答内容を被提供者から受け取った場合に、改めて問合せ等が必要となる状況の発生を未然に防止することができ、両者にとって利便性が高い。
【0016】
また、請求項4の発明によれば、第2の操作端末を使用する被提供者の実情に応じた合理的な情報提供が実現する。
【0017】
また、被提供者が応答する際には、提供者が所望する応答内容とは異なり、応答に先立っての問合せ等である場合も想定されるところ、請求項5の発明によれば、そのような場合に、被提供者の操作に応じた自動的な対応によって処置することができるので、提供者にとって利便性が高い。
【0018】
また、請求項6の発明によれば、提供者が所望する態様とは異なる応答内容を被提供者から受け取った場合に、改めて問合せ等が必要となる状況の発生を未然に防止することができ、両者にとって利便性が高い。
【0019】
また、請求項7の発明によれば、被提供者からの応答内容を、提供者の都合に応じて入手することができ、提供者にとって利便性が高い。
【0020】
また、見積書や契約書等の商取引書面が作成され、提供者と被提供者との間で正式な合意がなされるまでの過程においては、その被提供者が記載されるべき情報内容(例えば、商品の仕様選択等)を選択する状況が発生するところ、請求項8の発明によれば、そのような状況が発生した場合であっても、遠隔商談によって両者が時間を共有する必要が無く、被提供者は、所望のタイミングで、例えば作成途中の商取引書面に必要とされる情報内容を自らの意志で反映させることができ、一方、提供者は、被提供者に早急な選択を迫ること無く、被提供者の意志を尊重することができるので、結果として、対象となる商取引書面を合理的に完成または更新することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遠隔商談装置(遠隔商談システム)を、商品の一例としての自動車(車検や定期点検等の各種サービス(役務)を含むものとする)の販売に関する遠隔商談に適用した実施形態として、図面を参照して詳細に説明する。各実施形態においては、見積書、契約書、発注書等の商取引上必要な各種書面(書類)を総称して、「商取引書面」と称する。
【0022】
図1は、本実施形態における遠隔商談システムのシステム構成を例示する図である。
【0023】
同図において、遠隔商談システム1と、顧客(ユーザA、ユーザB、・・・)が使用するユーザ端末5と、セールススタッフ(セールススタッフA、セールススタッフB、・・・)が使用するセールススタッフ端末6とは、通信回線の一例として、例えばインターネットやイントラネット等の通信ネットワーク(以下、単にネットワーク)4を介して双方向通信可能に接続されている。
【0024】
ここで、遠隔商談システム1とは、ネットワーク4に接続されている遠隔商談システム用サーバ(不図示)内及び各操作端末5、6内で実行される遠隔商談システム用ソフトウエア群を総称するものである。また、ネットワークは、インターネットやイントラネット等に限られるものではなく、他のあらゆる通信インフラを含むものとする。
【0025】
本実施形態において、セールススタッフA、セールススタッフB、・・・は、商品である自動車の提供者であり、ユーザA、ユーザB・・・は、その提供を受ける被提供者である。
【0026】
個々のユーザ端末(第2の操作端末)5及びセールススタッフ端末(第1の操作端末)6は、図1に示すように、例えば、撮影機能、音声出力機能、並びに音声入力機能を有するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置(操作端末)であって、撮影デバイス(カメラ)101、スピーカ102、マイク103を備えており、後述する遠隔商談処理が遠隔商談システム1にて実行されることにより、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6とは、遠隔商談が可能な状態に接続される。
【0027】
尚、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6とは、図1に例示する如く据置型の情報処理装置ではなく、携帯情報端末(PDA)、携帯電話型の情報端末等を採用することができるが、本実施形態におけるハードウエアの詳細な説明は省略する。
【0028】
そして、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6とは、本実施形態において、一般的な通信プロトコルのソフトウエア(ソフトウエアプログラム)、そのソフトウエアに従って、ネットワーク4を介してデータを送受信する、例えばインターネットブラウザ機能及びメール機能、並びに描画機能等のためのソフトウエア群を有しており、これらのソフトウエアが不図示のCPUによって適宜実行されることにより、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6とは、遠隔商談システム1に接続された(例えばログインした)状態において、ネットワーク4を介して、遠隔商談な状態に接続される。尚、これらの装置における通信手段自体には、一般的な構成を採用するものとし、本実施形態における詳細な説明は省略する。
【0029】
また、遠隔商談システム1は、商談情報保存メモリ(データベース)2及び各種データベース(以下、単にデータベース)3にアクセス可能であり、それらの記憶内容を読み書き可能である。
【0030】
商談情報保存メモリ(データベース)2には、
・ユーザ情報:顧客(見込み客、既存ユーザ等)を特定する情報、
・セールススタッフ情報:本システムを利用して自動車の販売を行なうセールス担当者に関する情報、
・見積書情報:当該顧客に対して作成した見積書に関する情報、
・発注書情報:当該顧客に対して作成した発注書に関する情報、
・契約書情報:当該顧客に対して作成した契約書に関する情報、
・商品ステータス情報:当該顧客との商談の進捗及び契約後の納車までの進捗に関する情報、
・商談履歴情報:当該顧客との商談に関する履歴情報、
・連絡及び応答情報:当該顧客に対してのセールススタッフからの問合せ(連絡)メッセージ、その応答のために要求された返答方法(応答態様)、更に当該顧客によって応答がなされた場合には、その応答の内容を表わすデータ、
等がユーザ毎に関連付けされて登録される。
【0031】
データベース(DB)3には、
・商取引書面のテンプレート情報:遠隔商談に伴って作成する見積書、契約書、発注書等の所定フォーマットの書面(書類)情報、
・商品情報:本システムを利用して販売可能な自動車等の商品、並びに競合車両に関する情報(画像情報を含む)、
・仕様情報:本システムを利用して選択可能な自動車等の商品の詳細な仕様情報、
・各種回答情報:各種問合せ事項に対して予め用意された回答情報(FAQ:Frequently Asked Questions)、
等が予め登録されている。
【0032】
ここで、本実施形態では、説明の便宜上から、上記の如く商談情報保存メモリ(データベース)2及びDB3の2つのデータベースに遠隔商談システム1がアクセスするシステム構成にて説明するが、このシステム構成に限られるものではなく、大規模なデータベース内に一括して記憶されているシステム構成であっても良い。
【0033】
以下、遠隔商談システム1の動作を中心として、本システム全体の処理を説明する。
【0034】
尚、本実施形態では、以下に説明する遠隔商談処理が遠隔商談システム1において実行されるのに応じて、ネットワーク4等の通信回線を介して遠隔商談システム11から受信した所定のデータ形式(例えば、HTML:Hypertext MarkupLanguage,XML:Extensible Markup Language等)に基づくデータを利用して、ユーザ端末5及びセールススタッフ端末6にて例えばインターネットブラウザ機能を利用して、表示画面等の必要なマンマシン・インタフェース(ユーザインタフェース)が提供される場合を例に説明する。
【0035】
しかしながら、本実施形態に係る遠隔商談処システムはこのシステム構成に限られるものではなく、以下に説明する処理の一部或いは全てが、ユーザ端末5及びセールススタッフ端末6の少なくとも一方において実行されるシステム構成であっても良い。
【0036】
図2は、本実施形態に係る遠隔商談システムの遠隔商談処理を示すフローチャートであり、本遠隔商談システムにおけるソフトウエア・プログラムの動作手順を表わす。
【0037】
同図において、ステップI(接続):ユーザ端末5またはセールススタッフ端末6の何れかからの所定の接続要求操作が検出されるのに応じて、相互に接続対象となる少なくとも2つの操作端末を、遠隔商談が可能な状態にする。本ステップにおける接続処理自体は一般的な手順を採用することができるので、本実施形態における詳細な説明は省略する。本ステップからは、所定の操作によって以下のステップII(購入契約が未だ行なわれていない場合)またはステップV(購入契約が既に行なわれている場合)に遷移することができる。
【0038】
ステップII(商談、商談開始):ステップIにて通信回線を介して接続されたユーザ端末5とセールススタッフ端末6との間において、個々の操作端末に備えられた撮影デバイス(カメラ)101、スピーカ102、マイク103、並びに表示画面(後述する図3及び図4に例示する表示画面における表示エリア23、25)が適宜機能することによって、ユーザ端末5を使用する顧客と、セールススタッフ端末6を使用するセールススタッフとのリアルタイムな遠隔商談が開始され、その顧客とセールススタッフとは、従来からの対面商談の如く様々な会話(仕様説明や価格交渉等)を行なうことができる状態となる。本ステップからは、所定の操作によって以下のステップIII(見積書の作成が必要な場合)またはステップIV(契約書の作成が必要な場合)に遷移することができる。
【0039】
ステップIII(商談:見積書作成→提示):ステップIIにおける遠隔商談において交わされた顧客の要望、各種条件から、セールススタッフは、後述する図3に例示する表示画面を利用して、商談相手である顧客が希望する自動車(商品)についての商取引書面のうち、正式契約に向けた見積書を作成する。見積書を作成する過程においては、同一内容の見積書が、後述する図4に例示する表示画面によって顧客に提示される。本ステップからは、所定の操作によって以下のステップIV(契約書の作成が可能な場合)への遷移または遠隔商談を終了する(提示された見積書を顧客が検討する場合)ことができる。
【0040】
ステップIV(商談:契約書作成→締結):ステップIIIにて提示された見積書の内容に顧客が納得して、購入の意向を示した場合に、セールススタッフは、後述する図3に例示する表示画面を利用して、商談相手である顧客が希望する自動車(商品)についての商取引書面のうち、契約書(発注書)を作成すると共に、その契約書の内容に基づく売買契約を顧客との間で締結する。契約書を作成する過程においては、同一内容の契約書が、後述する図4に例示する表示画面によって顧客に提示される。本ステップからは、所定の操作によって以下のステップVへの遷移または遠隔商談を終了することができる。
【0041】
ステップV(契約締結後情報提供):ステップIVにて購入契約が既に行なわれている場合、顧客は、購入契約を行なった対象車両に関する情報提供(例えば、納車までの進捗状況、公共機関への手続き等に関する情報)を受けることができ、係る情報提供は、問合せの内容に応じて、セールススタッフとのリアルタイムな会話、或いは自動応答によって行われる。
【0042】
次に、上述した遠隔商談処理(図2)のステップII乃至ステップIVにおいて、遠隔商談のためのマンマシンインタフェースとして、ユーザ端末5に表示される表示画面(図4)、並びにセールススタッフ端末6に表示される表示画面(図3)について説明する。
【0043】
図3は、本実施形態における遠隔商談処理においてセールススタッフ端末6に表示される表示画面を例示する図であり、図4は、本実施形態における遠隔商談処理においてユーザ端末5に表示される表示画面を例示する図である。これら表示画面は、上述したステップIにて遠隔商談システム1を介してユーザ端末5とセールススタッフ端末6との間において遠隔商談が可能な状態となるのに応じて表示が開始される。
【0044】
図3及び図4に示す表示画面は、セールススタッフと顧客とがお互いの合意及び共通の認識の基に遠隔商談を円滑に進めるためのものであるため、当該表示画面に含まれる情報の内容は基本的に同一に構成されている。
【0045】
即ち、図3及び図4に示す表示画面において、表示エリア21には、データベース3から読み出された情報を利用して、係る遠隔商談の対象となっている同一の車両の画像が表示され、表示エリア22には、データベース3から読み出された情報を利用して、当該車両の仕様説明が表示される。
【0046】
また、表示エリア23には、ユーザ端末5に備えられた撮影デバイス101にて撮影された顧客(即ち、当該ユーザ端末5のユーザ)の画像が表示され、表示エリア25には、セールススタッフ端末6に備えられた撮影デバイス101にて撮影されたセールススタッフ(即ち、当該セールススタッフ端末6を使用するセールススタッフ)の画像が表示される。
【0047】
表示エリア24には、データベース3から読み出された情報を利用して、作成対象の商取引書面(見積書、契約書)の所定フォーマットが表示される。
【0048】
また、図3及び図4に示す表示画面において、操作ボタン(ソフトウエアボタン)11乃至13(「文字」、「音声」、「画像」)は、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6との間の遠隔商談における顧客とセールススタッフとのコミュニケーションの具体的な態様として、文字、音声、画像の少なくとも何れか1つを選択するための選択手段であり、遠隔商談が可能な状態に接続されたユーザ端末5とセールススタッフ端末6とがそれぞれ図1に示す如くが撮影デバイス101、スピーカ102、マイク103を備えている場合には、これらの操作ボタンを全て操作(押下)した状態にすることにより、遠隔商談においてより現実的な対面商談を行なうことができる。
【0049】
そして、操作ボタン(ソフトウエアボタン)14(「終了(完了)」)は、少なくともセールススタッフ端末6に表示され、この操作ボタンが操作(押下)された後、okボタン16が操作されると、それまでに入力された情報内容によって商取引書面の作成が完了し、入力された情報内容は、担当したセールススタッフを特定する情報と共に商談情報保存メモリ(データベース)2内の当該顧客用の記憶領域に格納される。
【0050】
そして、上記のような表示内容を有する遠隔商談用表示画面(図3、図4)を利用してステップII乃至ステップIVにおいて遠隔商談が行われるのに伴って、遠隔商談によって時間を共有することなく、セールススタッフが顧客であるユーザ端末5のユーザに対して何等かの連絡事項を伝達し、必要に応じてその連絡事項に対する応答が必要とされる場合に、本実施形態では、以下に説明する情報提供処理が行われる。
【0051】
図5及び図6は、本実施形態における情報提供処理を示すフローチャートであり、遠隔商談システム1の動作手順を表わす。
【0052】
同図において、ステップS1,ステップS2:セールススタッフが使用するセールススタッフ端末6における所定の操作によって、連絡要求がなされた場合には、そのセールススタッフ端末6に対して、連絡方法指定画面(図7)を表示するための情報が送信される。これにより、当該セールススタッフ端末6のディスプレイには、連絡方法指定画面(図7)が表示される。
【0053】
図7は、本実施形態においてセールススタッフ端末6に表示される連絡方法指定画面を例示する図であり、セールススタッフは、同図に示す連絡方法指定画面が表示された際に、まず、自らの識別情報(セールススタッフID)と、連絡事項を伝えようとする特定の顧客の識別情報(ユーザID)とを入力する必要がある。これらの識別情報が入力されるのに応じて、遠隔商談システム1は、商談情報保存メモリ(データベース)2を参照することにより、当該セールススタッフ及び顧客に関係する商談履歴情報や、見積書情報等の商取引書面に関する情報、並びに当該セールススタッフが使用するセールススタッフ端末6及び当該顧客が使用するユーザ端末5を特定する。
【0054】
次に、表示エリア31において、セールススタッフは、顧客に伝達すべきメッセージの送信の形態を、例えば、「動画+音声」、「テキスト」、「音声」等の選択肢の中から特定すると共に、送信対象のメッセージの送信期限を設定する。
【0055】
また、表示エリア32において、セールススタッフは、送信したメッセージに対する顧客からの返答方法(応答態様)を、「応答不要」、「日時指定」、「日付指定」、「見積書に反映」、「契約書に反映」、「フリー入力」等の選択肢の中から選択することができる。
【0056】
より具体的に、「応答不要」は、送信したメッセージに対する顧客からの返答が必要無い場合に選択するためのものである。
【0057】
「日時指定」、「日付指定」は、送信したメッセージに対する顧客からの返答期限の設定が必要な場合に、その返答期限の日時、日付を設定するためのものである。
【0058】
「見積書に反映」、「契約書に反映」は、送信したメッセージに対する顧客からの返答を、商談情報保存メモリ(データベース)2内の当該顧客に関する見積書情報、契約書情報に反映するためのものである。但し、反映対象の商取引書面のレコードは、両者の間で正式な合意がなされたものではなく、情報内容の追記や更新を当該セールススタッフが未だ許容する段階のものが対象となる。
【0059】
そして、「フリー入力」は、送信したメッセージに対する顧客からの返答を、その顧客が所望する自由文書や音声、動画等の態様で、適宜応答してもらう場合のものである。
【0060】
ステップS3〜ステップS5:上述した表示エリア31及び表示エリア32に必要な選択及び入力がなされた後、「ok」ボタンの操作が行なわれるのに応じて、遠隔商談システム1は、当該セールススタッフ端末6を、表示エリア31にて選択された何れかの形態による顧客へのメッセージを入力可能な状態に遷移し(ステップS3)、その状態において、同端末の撮影デバイス101、スピーカ102、マイク103、或いはキーボード(不図示)等に対して当該セールススタッフによって入力されたメッセージ情報は、遠隔商談システム1の制御によって、商談情報保存メモリ(データベース)2内において、当該セールススタッフの識別情報、当該顧客に対してのセールススタッフからのメッセージとして、表示エリア32にて指定された返答方法を示す情報と関連付けされて、上述した「連絡及び応答情報」のレコードとして格納される(ステップS4,ステップS5)。
【0061】
ここで、上記レコードには、後述するステップS12またはステップS19において当該顧客による応答がなされた場合には、更に、その応答の内容を表わすデータが関連付けされて記憶される。
【0062】
ステップS6:連絡方法指定画面(図7)に対する当該セールススタッフによるユーザIDの入力に応じて特定されたユーザ端末5に対して、そのセールススタッフからのメッセージ(連絡事項)が存在することを伝える電子メールが送信される。
【0063】
ステップS7:上記の電子メールによってセールススタッフからのメッセージの存在を認識したユーザが、そのユーザの都合の良いタイミングで、本システムにアクセスした場合には、商談情報保存メモリ(データベース)2内に上記の如くステップS4にて格納された当該顧客に対してのセールススタッフからのメッセージ情報が、ユーザ端末5に送信される。
【0064】
ステップS8:ステップS7にてメッセージ情報を受信したユーザがそのメッセージ情報の内容に応答するのではなく、その応答に先立って関連する事項について何等かの問合せ事項を入力した場合には、データベース3に予め記憶された各種問合せ事項に対する回答情報を参照し、その問合せ事項に対応する回答情報を読み出して、当該ユーザ端末5に提供することにより、セールススタッフをわずらわせること無く、係る問合せ事項を自動対応によってフォローする。
【0065】
ステップS9:商談情報保存メモリ(データベース)2内に上記の如くステップS4にて当該顧客に対してのセールススタッフからのメッセージ情報と共に格納された返答方法を示す情報を参照することにより、そのセールススタッフが連絡方法指定画面(図7)の表示エリア32にて先に指定した返答方法を判別し、「応答不要」の場合にはステップS1に戻り、「フリー入力」の場合にはステップS10に進み、それ以外の場合(「見積書に反映」等)には、指定された入力内容を反映すべくステップS15に進む。
【0066】
ステップS10,ステップS11,ステップS14:当該ユーザ端末5の機能制約または同端末を操作するユーザの所定の操作に応じて、音声、画像、テキストの少なくとも何れかの態様にて当該ユーザ端末5にて入力された応答内容を入手し(ステップS10)、その応答内容が正しいものかを判断し(ステップS11)、その判断の結果、応答内容が正しい場合にはステップS12に進み、正しくない場合には、ステップS14において当該ユーザ端末5に警告を発して再入力を促した後、ステップS10に戻る。
【0067】
ここで、応答内容が正しいか否かは、例えば、特定のキーワードが応答内容に含まれているか否かを判断すれば良い。これにより、提供者が所望する態様とは異なる応答内容を被提供者から受け取った場合に、改めて問合せ等が必要となる状況の発生を未然に防止することができ、両者にとって利便性が高い。
【0068】
ステップS12,ステップS13:ステップS11にて当該応答内容が正しいと判断されたので、ステップS12では、商談情報保存メモリ(データベース)2内に「連絡及び応答情報」としてステップS4にてメッセージ情報等と共に格納されたレコードに、応答内容を表わすデータを関連付けされて記憶する(ステップS12)と共に、そのレコードに関連付けされているセールススタッフの識別情報に基づいて特定されるセールススタッフ端末6に対して、顧客からの応答がなされた旨を、電子メール等によって連絡する(ステップS13)。これにより、当該セールススタッフは、顧客からの応答がなされたことを認識することができるので、自らの都合の良いタイミングで、ステップS13にて係る応答内容を表わすデータが関連付けられた「連絡及び応答情報」のレコードを閲覧することにより、その応答内容を知ることができる。
【0069】
尚、ステップS13では、対象となる応答内容を表わすデータ自体を、セールススタッフ端末6に提供しても良い。
【0070】
ステップS15:上述したステップS4において「連絡及び応答情報」のレコードにメッセージ情報等と共に記憶されたところの、表示エリア32にて指定された返答方法を示す情報が参照されることによって当該セールススタッフが応答(追記や更新等)を希望している商取引書面の種別が特定されると共に、ユーザIDを基に、商談情報保存メモリ(データベース)2内の、特定された種別の商取引書面を表わす情報(見積書情報、契約書情報、或いは発注書情報)の中から、対応する顧客に関する情報が読み出され、読み出された情報がユーザ端末5に送信される。これにより、当該ユーザ端末5には、当該セールススタッフが追記や更新等を希望している商取引書面(見積書、契約書、或いは発注書)が表示され、この状態においてユーザは、表示された商取引書面のフォームに、追記や更新等を行なうことができる。
【0071】
ステップS16:商取引書面が表示されたユーザ端末5において、応答方法の変更要求のための操作が行なわれた場合にはステップS10に進み、その操作が行なわれない場合には、ステップS17に進む。
【0072】
ステップS17,ステップS18:応答内容が正しいものかを判断し(ステップS17)、その判断の結果、応答内容が正しい場合にはステップS19に進み、正しくない場合には、ステップS18において当該ユーザ端末5に警告を発して再入力を促した後、ステップS15に戻る。
【0073】
ここで、応答内容が正しいか否かは、例えば、特定のキーワードが応答内容に含まれているか否かを判断すれば良い。これにより、提供者が所望する態様とは異なる応答内容を被提供者から受け取った場合に、改めて問合せ等が必要となる状況の発生を未然に防止することができ、両者にとって利便性が高い。
【0074】
ステップS19,ステップS20:ステップS15にてユーザ端末5に表示された商取引書面に対して、ユーザによって入力されたデータを、「一時記憶」の状態として、例えばデータベース2の当該ユーザ専用の記憶領域に格納する(ステップS19)と共に、当該セールススタッフの識別情報に基づいて特定されるセールススタッフ端末6に対して、顧客からの応答がなされた旨を、電子メール等によって連絡する(ステップS20)。これにより、当該セールススタッフは、顧客からの応答がなされたことを認識することができるので、自らの都合の良いタイミングで、一時記憶の状態の応答内容を閲覧することにより、その応答内容を知ることができる。
【0075】
尚、ステップS20では、対象となる応答内容を表わすデータ自体を、セールススタッフ端末6に提供しても良い。
【0076】
ステップS21:一時記憶の状態の応答内容を閲覧したセールススタッフが、セールススタッフ端末6においてその応答内容に関して承認する旨の所定の操作を行なった場合にはステップS22に進み、係る承認のための所定の操作が行われない場合にはステップS2に戻る。
【0077】
ステップS22:ステップS21にて当該セールススタッフによる承認がなされたので、本ステップでは、ステップS19にて一時記憶した応答内容を示す情報を、ステップS15にて読み出した商取引書面を表わす情報(見積書情報、契約書情報、或いは発注書情報)に反映(追加、更新等)した状態で、商談情報保存メモリ(データベース)2内に、当該セールススタッフと顧客(ユーザ)との間で合意がなされた「確定状態」のレコードとして記憶する。
【0078】
また、本実施形態によれば、遠隔商談として両者が時間を共有するまでもない簡単な問合せや選択肢の提示等のように、提供者(セールススタッフ)から被提供者(顧客やユーザ)にメッセージの内容が伝達されれば良い状況において、被提供者を、提供者の都合によって煩わすこと無く、その被提供者に対して、必要なメッセージを確実に提供することができ、両者にとって利便性が高い。
【0079】
また、本実施形態によれば、提供者が先に提示した選択肢に対する回答等のメッセージに対する応答内容を、その提供者は、遠隔商談として両者が時間を共有することなく、且つ被提供者の都合を尊重しつつ、ステップS13またはステップS20において確実に入手することができ、両者にとって利便性が高い。
【0080】
また、見積書や契約書等の商取引書面が作成され、提供者と被提供者との間で正式な合意がなされるまでの過程においては、その被提供者が記載されるべき情報内容(例えば、商品の仕様選択等)を選択する状況が発生するところ、本実施形態によれば、そのような状況が発生した場合であっても、遠隔商談によって両者が時間を共有する必要が無く、被提供者は、本システムに所望のタイミングでアクセスすることにより、上記ステップS15の処理によって、例えば作成途中の商取引書面に必要とされる情報内容(応答内容)を自らの意志で反映(追記等)させることができ、一方、提供者は、被提供者に早急な選択を迫ること無く、ステップS20乃至ステップS22の処理によって、反映された情報内容を把握し、その情報内容の承認の是非を容易に判断することができるので、被提供者の意志を尊重することができると共に、結果として、対象となる商取引書面を合理的に完成または更新することができる。
【0081】
尚、上述した各実施形態では、本発明を、ネットワーク通信を利用したコンピュータ、PDA、携帯電話等の情報処理装置間の通信環境に適用した例を説明したが、この構成に限られるものではなく、例えば、ケーブルテレビ、ハイビジョンテレビ等の、双方向通信が可能な各種テレビシステムに適用して好適である。
【0082】
また、上述した各実施形態を例に説明した本発明は、上述した遠隔商談システム1に対して、その説明において参照したフローチャートの機能を実現可能なコンピュータ・プログラムを供給した後、そのシステムを構成する装置のCPUに読み出して実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータ・プログラムは、読み書き可能なメモリまたはハードディスク装置等の記憶デバイスに格納すれば良い。
【0083】
また、前記の場合において、当該各装置内へのコンピュータ・プログラムの供給方法は、フレキシブルディスク等の各種記録媒体を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等のように、現在では一般的な手順を採用することができ、このような場合において、本発明は、係るコンピュータ・プログラムのコード或いは記憶媒体によって構成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における遠隔商談システムのシステム構成を例示する図である。
【図2】本実施形態に係る遠隔商談システムの遠隔商談処理を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態における遠隔商談処理においてセールススタッフ端末6に表示される表示画面を例示する図である。
【図4】本実施形態における遠隔商談処理においてユーザ端末5に表示される表示画面を例示する図である。
【図5】本実施形態における情報提供処理を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態における情報提供処理を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態においてセールススタッフ端末6に表示される連絡方法指定画面を例示する図である。
【符号の説明】
1:遠隔商談システム,
2:商談情報保存メモリ(データベース),
3:データベース,
4:インターネット,
5:ユーザ端末,
6:セールススタッフ端末,
101:撮影デバイス(カメラ),
102:スピーカ,
103:マイク
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品や役務の提供者とその提供を受ける被提供者とが、各種の通信回線を介して商談するための遠隔商談システムの技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、商品や役務の提供者とその提供を受ける被提供者とが、現実に対面することなく、各種の通信回線を介して商談(遠隔商談)する技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−183583号公報
【特許文献2】
特開2002−215944号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては、遠隔商談に関する基本的な概念は記載されているものの、実現する上での具体的なシステム構成について十分には開示されていない。
【0005】
また、上記従来の遠隔商談システムにおいては、一般に、セールススタッフ(商品等の提供者)と顧客(商品等の提供を受ける被提供者)とが現実には対面することなく商談が進められ、その商談の過程においては、利用される通信手段によってお互いのコミュニケーションが制約される。このため、遠隔商談システムを利用してセールススタッフと顧客とがコミュニケーションを採る際には、セールススタッフと顧客とはそれぞれ使用する操作端末の前に拘束されることになる。
【0006】
一般的な商談の過程においては、商品等に関する実質的な商談だけではなく、例えば、簡単な問合せや選択肢の提示、或いは提示された選択肢に対する回答等のように、少なくとも何れか一方から他方に情報が伝達されれば、その情報伝達、並びに応答(回答や対応等)がすぐには必要とされない状況も多いが、上記の如く遠隔商談システムを利用する場合には、両者が操作端末の前に存在して時間を共有しなければならないため、このような状況は両者にとって煩わしいものであり、特に、セールススタッフの都合によって係る状況を顧客に強いることは、販売活動を行なう上で好ましくない。
【0007】
そこで本発明は、被提供者を煩わすこと無く、その被提供者に対して、提供者が必要な情報を提供することができる遠隔商談装置及びコンピュータ・プログラムの提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る遠隔商談装置は、以下の構成を特徴とする。
【0009】
即ち、役務を含む商品の提供に先立って、その提供者(例えば、セールススタッフ)と被提供者(例えば、見込み客、ユーザ)とが通信環境を介して遠隔商談するための遠隔商談装置であって、
前記提供者が使用する第1の操作端末(6)において前記被提供者に伝達すべく入力された情報内容が記憶装置(2)に記憶されるように制御すると共に、前記被提供者が使用する第2の操作端末(5)によるアクセスがなされた際に、該記憶装置に記憶されている情報内容を、その第2の操作端末に提供する情報提供手段を備える
ことを特徴とする。
【0010】
尚、同目的は、上記の各構成の遠隔商談装置に対応する方法によっても達成される。
【0011】
また、同目的は、上記の各構成の遠隔商談装置または方法を、コンピュータによって実現するプログラムコード、及びそのプログラムコードが格納されている、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体によっても達成される。
【0012】
【発明の効果】
上記の本発明によれば、被提供者を煩わすこと無く、その被提供者に対して、提供者が必要な情報を提供することができる遠隔商談装置及びコンピュータ・プログラムの提供が実現する。
【0013】
即ち、請求項1、請求項9の発明によれば、遠隔商談として両者が時間を共有するまでもない簡単な問合せや選択肢の提示等のように、提供者(例えば、セールススタッフ)から被提供者(例えば、顧客やユーザ)に情報内容が伝達されれば良い状況において、被提供者を煩わすこと無く、その被提供者に対して、必要な情報を確実に提供することができ、両者にとって利便性が高い。
【0014】
また、請求項2の発明によれば、提供者が先に提示した選択肢に対する回答等の応答内容を、その提供者は、遠隔商談として両者が時間を共有することなく、且つ被提供者の都合を尊重しつつ、確実に入手することができ、両者にとって利便性が高い。
【0015】
また、請求項3の発明によれば、提供者が所望する態様とは異なる応答内容を被提供者から受け取った場合に、改めて問合せ等が必要となる状況の発生を未然に防止することができ、両者にとって利便性が高い。
【0016】
また、請求項4の発明によれば、第2の操作端末を使用する被提供者の実情に応じた合理的な情報提供が実現する。
【0017】
また、被提供者が応答する際には、提供者が所望する応答内容とは異なり、応答に先立っての問合せ等である場合も想定されるところ、請求項5の発明によれば、そのような場合に、被提供者の操作に応じた自動的な対応によって処置することができるので、提供者にとって利便性が高い。
【0018】
また、請求項6の発明によれば、提供者が所望する態様とは異なる応答内容を被提供者から受け取った場合に、改めて問合せ等が必要となる状況の発生を未然に防止することができ、両者にとって利便性が高い。
【0019】
また、請求項7の発明によれば、被提供者からの応答内容を、提供者の都合に応じて入手することができ、提供者にとって利便性が高い。
【0020】
また、見積書や契約書等の商取引書面が作成され、提供者と被提供者との間で正式な合意がなされるまでの過程においては、その被提供者が記載されるべき情報内容(例えば、商品の仕様選択等)を選択する状況が発生するところ、請求項8の発明によれば、そのような状況が発生した場合であっても、遠隔商談によって両者が時間を共有する必要が無く、被提供者は、所望のタイミングで、例えば作成途中の商取引書面に必要とされる情報内容を自らの意志で反映させることができ、一方、提供者は、被提供者に早急な選択を迫ること無く、被提供者の意志を尊重することができるので、結果として、対象となる商取引書面を合理的に完成または更新することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遠隔商談装置(遠隔商談システム)を、商品の一例としての自動車(車検や定期点検等の各種サービス(役務)を含むものとする)の販売に関する遠隔商談に適用した実施形態として、図面を参照して詳細に説明する。各実施形態においては、見積書、契約書、発注書等の商取引上必要な各種書面(書類)を総称して、「商取引書面」と称する。
【0022】
図1は、本実施形態における遠隔商談システムのシステム構成を例示する図である。
【0023】
同図において、遠隔商談システム1と、顧客(ユーザA、ユーザB、・・・)が使用するユーザ端末5と、セールススタッフ(セールススタッフA、セールススタッフB、・・・)が使用するセールススタッフ端末6とは、通信回線の一例として、例えばインターネットやイントラネット等の通信ネットワーク(以下、単にネットワーク)4を介して双方向通信可能に接続されている。
【0024】
ここで、遠隔商談システム1とは、ネットワーク4に接続されている遠隔商談システム用サーバ(不図示)内及び各操作端末5、6内で実行される遠隔商談システム用ソフトウエア群を総称するものである。また、ネットワークは、インターネットやイントラネット等に限られるものではなく、他のあらゆる通信インフラを含むものとする。
【0025】
本実施形態において、セールススタッフA、セールススタッフB、・・・は、商品である自動車の提供者であり、ユーザA、ユーザB・・・は、その提供を受ける被提供者である。
【0026】
個々のユーザ端末(第2の操作端末)5及びセールススタッフ端末(第1の操作端末)6は、図1に示すように、例えば、撮影機能、音声出力機能、並びに音声入力機能を有するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置(操作端末)であって、撮影デバイス(カメラ)101、スピーカ102、マイク103を備えており、後述する遠隔商談処理が遠隔商談システム1にて実行されることにより、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6とは、遠隔商談が可能な状態に接続される。
【0027】
尚、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6とは、図1に例示する如く据置型の情報処理装置ではなく、携帯情報端末(PDA)、携帯電話型の情報端末等を採用することができるが、本実施形態におけるハードウエアの詳細な説明は省略する。
【0028】
そして、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6とは、本実施形態において、一般的な通信プロトコルのソフトウエア(ソフトウエアプログラム)、そのソフトウエアに従って、ネットワーク4を介してデータを送受信する、例えばインターネットブラウザ機能及びメール機能、並びに描画機能等のためのソフトウエア群を有しており、これらのソフトウエアが不図示のCPUによって適宜実行されることにより、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6とは、遠隔商談システム1に接続された(例えばログインした)状態において、ネットワーク4を介して、遠隔商談な状態に接続される。尚、これらの装置における通信手段自体には、一般的な構成を採用するものとし、本実施形態における詳細な説明は省略する。
【0029】
また、遠隔商談システム1は、商談情報保存メモリ(データベース)2及び各種データベース(以下、単にデータベース)3にアクセス可能であり、それらの記憶内容を読み書き可能である。
【0030】
商談情報保存メモリ(データベース)2には、
・ユーザ情報:顧客(見込み客、既存ユーザ等)を特定する情報、
・セールススタッフ情報:本システムを利用して自動車の販売を行なうセールス担当者に関する情報、
・見積書情報:当該顧客に対して作成した見積書に関する情報、
・発注書情報:当該顧客に対して作成した発注書に関する情報、
・契約書情報:当該顧客に対して作成した契約書に関する情報、
・商品ステータス情報:当該顧客との商談の進捗及び契約後の納車までの進捗に関する情報、
・商談履歴情報:当該顧客との商談に関する履歴情報、
・連絡及び応答情報:当該顧客に対してのセールススタッフからの問合せ(連絡)メッセージ、その応答のために要求された返答方法(応答態様)、更に当該顧客によって応答がなされた場合には、その応答の内容を表わすデータ、
等がユーザ毎に関連付けされて登録される。
【0031】
データベース(DB)3には、
・商取引書面のテンプレート情報:遠隔商談に伴って作成する見積書、契約書、発注書等の所定フォーマットの書面(書類)情報、
・商品情報:本システムを利用して販売可能な自動車等の商品、並びに競合車両に関する情報(画像情報を含む)、
・仕様情報:本システムを利用して選択可能な自動車等の商品の詳細な仕様情報、
・各種回答情報:各種問合せ事項に対して予め用意された回答情報(FAQ:Frequently Asked Questions)、
等が予め登録されている。
【0032】
ここで、本実施形態では、説明の便宜上から、上記の如く商談情報保存メモリ(データベース)2及びDB3の2つのデータベースに遠隔商談システム1がアクセスするシステム構成にて説明するが、このシステム構成に限られるものではなく、大規模なデータベース内に一括して記憶されているシステム構成であっても良い。
【0033】
以下、遠隔商談システム1の動作を中心として、本システム全体の処理を説明する。
【0034】
尚、本実施形態では、以下に説明する遠隔商談処理が遠隔商談システム1において実行されるのに応じて、ネットワーク4等の通信回線を介して遠隔商談システム11から受信した所定のデータ形式(例えば、HTML:Hypertext MarkupLanguage,XML:Extensible Markup Language等)に基づくデータを利用して、ユーザ端末5及びセールススタッフ端末6にて例えばインターネットブラウザ機能を利用して、表示画面等の必要なマンマシン・インタフェース(ユーザインタフェース)が提供される場合を例に説明する。
【0035】
しかしながら、本実施形態に係る遠隔商談処システムはこのシステム構成に限られるものではなく、以下に説明する処理の一部或いは全てが、ユーザ端末5及びセールススタッフ端末6の少なくとも一方において実行されるシステム構成であっても良い。
【0036】
図2は、本実施形態に係る遠隔商談システムの遠隔商談処理を示すフローチャートであり、本遠隔商談システムにおけるソフトウエア・プログラムの動作手順を表わす。
【0037】
同図において、ステップI(接続):ユーザ端末5またはセールススタッフ端末6の何れかからの所定の接続要求操作が検出されるのに応じて、相互に接続対象となる少なくとも2つの操作端末を、遠隔商談が可能な状態にする。本ステップにおける接続処理自体は一般的な手順を採用することができるので、本実施形態における詳細な説明は省略する。本ステップからは、所定の操作によって以下のステップII(購入契約が未だ行なわれていない場合)またはステップV(購入契約が既に行なわれている場合)に遷移することができる。
【0038】
ステップII(商談、商談開始):ステップIにて通信回線を介して接続されたユーザ端末5とセールススタッフ端末6との間において、個々の操作端末に備えられた撮影デバイス(カメラ)101、スピーカ102、マイク103、並びに表示画面(後述する図3及び図4に例示する表示画面における表示エリア23、25)が適宜機能することによって、ユーザ端末5を使用する顧客と、セールススタッフ端末6を使用するセールススタッフとのリアルタイムな遠隔商談が開始され、その顧客とセールススタッフとは、従来からの対面商談の如く様々な会話(仕様説明や価格交渉等)を行なうことができる状態となる。本ステップからは、所定の操作によって以下のステップIII(見積書の作成が必要な場合)またはステップIV(契約書の作成が必要な場合)に遷移することができる。
【0039】
ステップIII(商談:見積書作成→提示):ステップIIにおける遠隔商談において交わされた顧客の要望、各種条件から、セールススタッフは、後述する図3に例示する表示画面を利用して、商談相手である顧客が希望する自動車(商品)についての商取引書面のうち、正式契約に向けた見積書を作成する。見積書を作成する過程においては、同一内容の見積書が、後述する図4に例示する表示画面によって顧客に提示される。本ステップからは、所定の操作によって以下のステップIV(契約書の作成が可能な場合)への遷移または遠隔商談を終了する(提示された見積書を顧客が検討する場合)ことができる。
【0040】
ステップIV(商談:契約書作成→締結):ステップIIIにて提示された見積書の内容に顧客が納得して、購入の意向を示した場合に、セールススタッフは、後述する図3に例示する表示画面を利用して、商談相手である顧客が希望する自動車(商品)についての商取引書面のうち、契約書(発注書)を作成すると共に、その契約書の内容に基づく売買契約を顧客との間で締結する。契約書を作成する過程においては、同一内容の契約書が、後述する図4に例示する表示画面によって顧客に提示される。本ステップからは、所定の操作によって以下のステップVへの遷移または遠隔商談を終了することができる。
【0041】
ステップV(契約締結後情報提供):ステップIVにて購入契約が既に行なわれている場合、顧客は、購入契約を行なった対象車両に関する情報提供(例えば、納車までの進捗状況、公共機関への手続き等に関する情報)を受けることができ、係る情報提供は、問合せの内容に応じて、セールススタッフとのリアルタイムな会話、或いは自動応答によって行われる。
【0042】
次に、上述した遠隔商談処理(図2)のステップII乃至ステップIVにおいて、遠隔商談のためのマンマシンインタフェースとして、ユーザ端末5に表示される表示画面(図4)、並びにセールススタッフ端末6に表示される表示画面(図3)について説明する。
【0043】
図3は、本実施形態における遠隔商談処理においてセールススタッフ端末6に表示される表示画面を例示する図であり、図4は、本実施形態における遠隔商談処理においてユーザ端末5に表示される表示画面を例示する図である。これら表示画面は、上述したステップIにて遠隔商談システム1を介してユーザ端末5とセールススタッフ端末6との間において遠隔商談が可能な状態となるのに応じて表示が開始される。
【0044】
図3及び図4に示す表示画面は、セールススタッフと顧客とがお互いの合意及び共通の認識の基に遠隔商談を円滑に進めるためのものであるため、当該表示画面に含まれる情報の内容は基本的に同一に構成されている。
【0045】
即ち、図3及び図4に示す表示画面において、表示エリア21には、データベース3から読み出された情報を利用して、係る遠隔商談の対象となっている同一の車両の画像が表示され、表示エリア22には、データベース3から読み出された情報を利用して、当該車両の仕様説明が表示される。
【0046】
また、表示エリア23には、ユーザ端末5に備えられた撮影デバイス101にて撮影された顧客(即ち、当該ユーザ端末5のユーザ)の画像が表示され、表示エリア25には、セールススタッフ端末6に備えられた撮影デバイス101にて撮影されたセールススタッフ(即ち、当該セールススタッフ端末6を使用するセールススタッフ)の画像が表示される。
【0047】
表示エリア24には、データベース3から読み出された情報を利用して、作成対象の商取引書面(見積書、契約書)の所定フォーマットが表示される。
【0048】
また、図3及び図4に示す表示画面において、操作ボタン(ソフトウエアボタン)11乃至13(「文字」、「音声」、「画像」)は、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6との間の遠隔商談における顧客とセールススタッフとのコミュニケーションの具体的な態様として、文字、音声、画像の少なくとも何れか1つを選択するための選択手段であり、遠隔商談が可能な状態に接続されたユーザ端末5とセールススタッフ端末6とがそれぞれ図1に示す如くが撮影デバイス101、スピーカ102、マイク103を備えている場合には、これらの操作ボタンを全て操作(押下)した状態にすることにより、遠隔商談においてより現実的な対面商談を行なうことができる。
【0049】
そして、操作ボタン(ソフトウエアボタン)14(「終了(完了)」)は、少なくともセールススタッフ端末6に表示され、この操作ボタンが操作(押下)された後、okボタン16が操作されると、それまでに入力された情報内容によって商取引書面の作成が完了し、入力された情報内容は、担当したセールススタッフを特定する情報と共に商談情報保存メモリ(データベース)2内の当該顧客用の記憶領域に格納される。
【0050】
そして、上記のような表示内容を有する遠隔商談用表示画面(図3、図4)を利用してステップII乃至ステップIVにおいて遠隔商談が行われるのに伴って、遠隔商談によって時間を共有することなく、セールススタッフが顧客であるユーザ端末5のユーザに対して何等かの連絡事項を伝達し、必要に応じてその連絡事項に対する応答が必要とされる場合に、本実施形態では、以下に説明する情報提供処理が行われる。
【0051】
図5及び図6は、本実施形態における情報提供処理を示すフローチャートであり、遠隔商談システム1の動作手順を表わす。
【0052】
同図において、ステップS1,ステップS2:セールススタッフが使用するセールススタッフ端末6における所定の操作によって、連絡要求がなされた場合には、そのセールススタッフ端末6に対して、連絡方法指定画面(図7)を表示するための情報が送信される。これにより、当該セールススタッフ端末6のディスプレイには、連絡方法指定画面(図7)が表示される。
【0053】
図7は、本実施形態においてセールススタッフ端末6に表示される連絡方法指定画面を例示する図であり、セールススタッフは、同図に示す連絡方法指定画面が表示された際に、まず、自らの識別情報(セールススタッフID)と、連絡事項を伝えようとする特定の顧客の識別情報(ユーザID)とを入力する必要がある。これらの識別情報が入力されるのに応じて、遠隔商談システム1は、商談情報保存メモリ(データベース)2を参照することにより、当該セールススタッフ及び顧客に関係する商談履歴情報や、見積書情報等の商取引書面に関する情報、並びに当該セールススタッフが使用するセールススタッフ端末6及び当該顧客が使用するユーザ端末5を特定する。
【0054】
次に、表示エリア31において、セールススタッフは、顧客に伝達すべきメッセージの送信の形態を、例えば、「動画+音声」、「テキスト」、「音声」等の選択肢の中から特定すると共に、送信対象のメッセージの送信期限を設定する。
【0055】
また、表示エリア32において、セールススタッフは、送信したメッセージに対する顧客からの返答方法(応答態様)を、「応答不要」、「日時指定」、「日付指定」、「見積書に反映」、「契約書に反映」、「フリー入力」等の選択肢の中から選択することができる。
【0056】
より具体的に、「応答不要」は、送信したメッセージに対する顧客からの返答が必要無い場合に選択するためのものである。
【0057】
「日時指定」、「日付指定」は、送信したメッセージに対する顧客からの返答期限の設定が必要な場合に、その返答期限の日時、日付を設定するためのものである。
【0058】
「見積書に反映」、「契約書に反映」は、送信したメッセージに対する顧客からの返答を、商談情報保存メモリ(データベース)2内の当該顧客に関する見積書情報、契約書情報に反映するためのものである。但し、反映対象の商取引書面のレコードは、両者の間で正式な合意がなされたものではなく、情報内容の追記や更新を当該セールススタッフが未だ許容する段階のものが対象となる。
【0059】
そして、「フリー入力」は、送信したメッセージに対する顧客からの返答を、その顧客が所望する自由文書や音声、動画等の態様で、適宜応答してもらう場合のものである。
【0060】
ステップS3〜ステップS5:上述した表示エリア31及び表示エリア32に必要な選択及び入力がなされた後、「ok」ボタンの操作が行なわれるのに応じて、遠隔商談システム1は、当該セールススタッフ端末6を、表示エリア31にて選択された何れかの形態による顧客へのメッセージを入力可能な状態に遷移し(ステップS3)、その状態において、同端末の撮影デバイス101、スピーカ102、マイク103、或いはキーボード(不図示)等に対して当該セールススタッフによって入力されたメッセージ情報は、遠隔商談システム1の制御によって、商談情報保存メモリ(データベース)2内において、当該セールススタッフの識別情報、当該顧客に対してのセールススタッフからのメッセージとして、表示エリア32にて指定された返答方法を示す情報と関連付けされて、上述した「連絡及び応答情報」のレコードとして格納される(ステップS4,ステップS5)。
【0061】
ここで、上記レコードには、後述するステップS12またはステップS19において当該顧客による応答がなされた場合には、更に、その応答の内容を表わすデータが関連付けされて記憶される。
【0062】
ステップS6:連絡方法指定画面(図7)に対する当該セールススタッフによるユーザIDの入力に応じて特定されたユーザ端末5に対して、そのセールススタッフからのメッセージ(連絡事項)が存在することを伝える電子メールが送信される。
【0063】
ステップS7:上記の電子メールによってセールススタッフからのメッセージの存在を認識したユーザが、そのユーザの都合の良いタイミングで、本システムにアクセスした場合には、商談情報保存メモリ(データベース)2内に上記の如くステップS4にて格納された当該顧客に対してのセールススタッフからのメッセージ情報が、ユーザ端末5に送信される。
【0064】
ステップS8:ステップS7にてメッセージ情報を受信したユーザがそのメッセージ情報の内容に応答するのではなく、その応答に先立って関連する事項について何等かの問合せ事項を入力した場合には、データベース3に予め記憶された各種問合せ事項に対する回答情報を参照し、その問合せ事項に対応する回答情報を読み出して、当該ユーザ端末5に提供することにより、セールススタッフをわずらわせること無く、係る問合せ事項を自動対応によってフォローする。
【0065】
ステップS9:商談情報保存メモリ(データベース)2内に上記の如くステップS4にて当該顧客に対してのセールススタッフからのメッセージ情報と共に格納された返答方法を示す情報を参照することにより、そのセールススタッフが連絡方法指定画面(図7)の表示エリア32にて先に指定した返答方法を判別し、「応答不要」の場合にはステップS1に戻り、「フリー入力」の場合にはステップS10に進み、それ以外の場合(「見積書に反映」等)には、指定された入力内容を反映すべくステップS15に進む。
【0066】
ステップS10,ステップS11,ステップS14:当該ユーザ端末5の機能制約または同端末を操作するユーザの所定の操作に応じて、音声、画像、テキストの少なくとも何れかの態様にて当該ユーザ端末5にて入力された応答内容を入手し(ステップS10)、その応答内容が正しいものかを判断し(ステップS11)、その判断の結果、応答内容が正しい場合にはステップS12に進み、正しくない場合には、ステップS14において当該ユーザ端末5に警告を発して再入力を促した後、ステップS10に戻る。
【0067】
ここで、応答内容が正しいか否かは、例えば、特定のキーワードが応答内容に含まれているか否かを判断すれば良い。これにより、提供者が所望する態様とは異なる応答内容を被提供者から受け取った場合に、改めて問合せ等が必要となる状況の発生を未然に防止することができ、両者にとって利便性が高い。
【0068】
ステップS12,ステップS13:ステップS11にて当該応答内容が正しいと判断されたので、ステップS12では、商談情報保存メモリ(データベース)2内に「連絡及び応答情報」としてステップS4にてメッセージ情報等と共に格納されたレコードに、応答内容を表わすデータを関連付けされて記憶する(ステップS12)と共に、そのレコードに関連付けされているセールススタッフの識別情報に基づいて特定されるセールススタッフ端末6に対して、顧客からの応答がなされた旨を、電子メール等によって連絡する(ステップS13)。これにより、当該セールススタッフは、顧客からの応答がなされたことを認識することができるので、自らの都合の良いタイミングで、ステップS13にて係る応答内容を表わすデータが関連付けられた「連絡及び応答情報」のレコードを閲覧することにより、その応答内容を知ることができる。
【0069】
尚、ステップS13では、対象となる応答内容を表わすデータ自体を、セールススタッフ端末6に提供しても良い。
【0070】
ステップS15:上述したステップS4において「連絡及び応答情報」のレコードにメッセージ情報等と共に記憶されたところの、表示エリア32にて指定された返答方法を示す情報が参照されることによって当該セールススタッフが応答(追記や更新等)を希望している商取引書面の種別が特定されると共に、ユーザIDを基に、商談情報保存メモリ(データベース)2内の、特定された種別の商取引書面を表わす情報(見積書情報、契約書情報、或いは発注書情報)の中から、対応する顧客に関する情報が読み出され、読み出された情報がユーザ端末5に送信される。これにより、当該ユーザ端末5には、当該セールススタッフが追記や更新等を希望している商取引書面(見積書、契約書、或いは発注書)が表示され、この状態においてユーザは、表示された商取引書面のフォームに、追記や更新等を行なうことができる。
【0071】
ステップS16:商取引書面が表示されたユーザ端末5において、応答方法の変更要求のための操作が行なわれた場合にはステップS10に進み、その操作が行なわれない場合には、ステップS17に進む。
【0072】
ステップS17,ステップS18:応答内容が正しいものかを判断し(ステップS17)、その判断の結果、応答内容が正しい場合にはステップS19に進み、正しくない場合には、ステップS18において当該ユーザ端末5に警告を発して再入力を促した後、ステップS15に戻る。
【0073】
ここで、応答内容が正しいか否かは、例えば、特定のキーワードが応答内容に含まれているか否かを判断すれば良い。これにより、提供者が所望する態様とは異なる応答内容を被提供者から受け取った場合に、改めて問合せ等が必要となる状況の発生を未然に防止することができ、両者にとって利便性が高い。
【0074】
ステップS19,ステップS20:ステップS15にてユーザ端末5に表示された商取引書面に対して、ユーザによって入力されたデータを、「一時記憶」の状態として、例えばデータベース2の当該ユーザ専用の記憶領域に格納する(ステップS19)と共に、当該セールススタッフの識別情報に基づいて特定されるセールススタッフ端末6に対して、顧客からの応答がなされた旨を、電子メール等によって連絡する(ステップS20)。これにより、当該セールススタッフは、顧客からの応答がなされたことを認識することができるので、自らの都合の良いタイミングで、一時記憶の状態の応答内容を閲覧することにより、その応答内容を知ることができる。
【0075】
尚、ステップS20では、対象となる応答内容を表わすデータ自体を、セールススタッフ端末6に提供しても良い。
【0076】
ステップS21:一時記憶の状態の応答内容を閲覧したセールススタッフが、セールススタッフ端末6においてその応答内容に関して承認する旨の所定の操作を行なった場合にはステップS22に進み、係る承認のための所定の操作が行われない場合にはステップS2に戻る。
【0077】
ステップS22:ステップS21にて当該セールススタッフによる承認がなされたので、本ステップでは、ステップS19にて一時記憶した応答内容を示す情報を、ステップS15にて読み出した商取引書面を表わす情報(見積書情報、契約書情報、或いは発注書情報)に反映(追加、更新等)した状態で、商談情報保存メモリ(データベース)2内に、当該セールススタッフと顧客(ユーザ)との間で合意がなされた「確定状態」のレコードとして記憶する。
【0078】
また、本実施形態によれば、遠隔商談として両者が時間を共有するまでもない簡単な問合せや選択肢の提示等のように、提供者(セールススタッフ)から被提供者(顧客やユーザ)にメッセージの内容が伝達されれば良い状況において、被提供者を、提供者の都合によって煩わすこと無く、その被提供者に対して、必要なメッセージを確実に提供することができ、両者にとって利便性が高い。
【0079】
また、本実施形態によれば、提供者が先に提示した選択肢に対する回答等のメッセージに対する応答内容を、その提供者は、遠隔商談として両者が時間を共有することなく、且つ被提供者の都合を尊重しつつ、ステップS13またはステップS20において確実に入手することができ、両者にとって利便性が高い。
【0080】
また、見積書や契約書等の商取引書面が作成され、提供者と被提供者との間で正式な合意がなされるまでの過程においては、その被提供者が記載されるべき情報内容(例えば、商品の仕様選択等)を選択する状況が発生するところ、本実施形態によれば、そのような状況が発生した場合であっても、遠隔商談によって両者が時間を共有する必要が無く、被提供者は、本システムに所望のタイミングでアクセスすることにより、上記ステップS15の処理によって、例えば作成途中の商取引書面に必要とされる情報内容(応答内容)を自らの意志で反映(追記等)させることができ、一方、提供者は、被提供者に早急な選択を迫ること無く、ステップS20乃至ステップS22の処理によって、反映された情報内容を把握し、その情報内容の承認の是非を容易に判断することができるので、被提供者の意志を尊重することができると共に、結果として、対象となる商取引書面を合理的に完成または更新することができる。
【0081】
尚、上述した各実施形態では、本発明を、ネットワーク通信を利用したコンピュータ、PDA、携帯電話等の情報処理装置間の通信環境に適用した例を説明したが、この構成に限られるものではなく、例えば、ケーブルテレビ、ハイビジョンテレビ等の、双方向通信が可能な各種テレビシステムに適用して好適である。
【0082】
また、上述した各実施形態を例に説明した本発明は、上述した遠隔商談システム1に対して、その説明において参照したフローチャートの機能を実現可能なコンピュータ・プログラムを供給した後、そのシステムを構成する装置のCPUに読み出して実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータ・プログラムは、読み書き可能なメモリまたはハードディスク装置等の記憶デバイスに格納すれば良い。
【0083】
また、前記の場合において、当該各装置内へのコンピュータ・プログラムの供給方法は、フレキシブルディスク等の各種記録媒体を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等のように、現在では一般的な手順を採用することができ、このような場合において、本発明は、係るコンピュータ・プログラムのコード或いは記憶媒体によって構成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における遠隔商談システムのシステム構成を例示する図である。
【図2】本実施形態に係る遠隔商談システムの遠隔商談処理を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態における遠隔商談処理においてセールススタッフ端末6に表示される表示画面を例示する図である。
【図4】本実施形態における遠隔商談処理においてユーザ端末5に表示される表示画面を例示する図である。
【図5】本実施形態における情報提供処理を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態における情報提供処理を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態においてセールススタッフ端末6に表示される連絡方法指定画面を例示する図である。
【符号の説明】
1:遠隔商談システム,
2:商談情報保存メモリ(データベース),
3:データベース,
4:インターネット,
5:ユーザ端末,
6:セールススタッフ端末,
101:撮影デバイス(カメラ),
102:スピーカ,
103:マイク
Claims (9)
- 役務を含む商品の提供に先立って、その提供者と被提供者とが通信環境を介して遠隔商談するための遠隔商談装置であって、
前記提供者が使用する第1の操作端末において前記被提供者に伝達すべく入力された情報内容が記憶装置に記憶されるように制御すると共に、前記被提供者が使用する第2の操作端末によるアクセスがなされた際に、該記憶装置に記憶されている情報内容を、その第2の操作端末に提供する情報提供手段を備える
ことを特徴とする遠隔商談装置。 - 前記情報内容が提供された前記第2の操作端末において、その情報内容に対する応答内容が入力されるのに応じて、その応答内容を、前記第1の操作端末に提供する応答手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1記載の遠隔商談装置。 - 前記制御手段は、
前記情報内容が提供された際に前記第2の操作端末において入力されるべき前記応答内容の態様を、前記第2の操作端末への前記情報内容の提供に先立って、前記第1の操作端末において前記提供者が指定可能な指定手段を含む
ことを特徴とする請求項2記載の遠隔商談装置。 - 前記応答手段は、
前記応答内容を前記第1の操作端末に提供するに際して、前記第2の操作端末の機能制約または前記第2の操作端末を操作する前記被提供者の要求操作に応じて、予め設定されている他の態様で、前記応答内容を前記第1の操作端末に提供する
ことを特徴とする請求項3記載の遠隔商談装置。 - 前記応答手段は、
前記第2の操作端末において前記応答内容が入力された際に、その応答内容に関する前記被提供者の問合せ事項に自動対応する対応手段を含む
ことを特徴とする請求項2記載の遠隔商談装置。 - 前記応答手段は、
前記第2の操作端末において前記応答内容が入力された際に、その応答内容の態様が、前記指定手段を利用して前記提供者が指定した態様と異なる場合には、前記第2の操作端末に警告を与える
ことを特徴とする請求項3記載の遠隔商談装置。 - 前記応答手段は、
前記第2の操作端末において前記応答内容が入力されたことを、前記提供者が使用する前記第1の操作端末に対して報知する
ことを特徴とする請求項2記載の遠隔商談装置。 - 前記商品を提供することに関して、前記提供者と前記被提供者との間で作成された商取引書面を記憶する商取引書面記憶手段を更に備え、
前記応答手段は、
前記第2の操作端末において前記応答内容が入力された際に、その応答内容を、前記商取引書面記憶手段によって記憶されている前記商取引書面の情報内容として反映する
ことを特徴とする請求項2記載の遠隔商談装置。 - 役務を含む商品の提供に先立って、その提供者と被提供者とが通信環境を介して遠隔商談するための遠隔商談装置として、コンピュータのための動作指示をなすコンピュータ・プログラムであって、
前記提供者が使用する第1の操作端末において前記被提供者に伝達すべく入力された情報内容が記憶装置に記憶されるように制御すると共に、前記被提供者が使用する第2の操作端末によるアクセスがなされた際に、該記憶装置に記憶されている情報内容を、その第2の操作端末に提供する情報提供機能のためのプログラム・コードを有する
ことを特徴とするコンピュータ・プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003018813A JP2004234087A (ja) | 2003-01-28 | 2003-01-28 | 遠隔商談装置及びコンピュータ・プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003018813A JP2004234087A (ja) | 2003-01-28 | 2003-01-28 | 遠隔商談装置及びコンピュータ・プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004234087A true JP2004234087A (ja) | 2004-08-19 |
Family
ID=32948845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003018813A Pending JP2004234087A (ja) | 2003-01-28 | 2003-01-28 | 遠隔商談装置及びコンピュータ・プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004234087A (ja) |
-
2003
- 2003-01-28 JP JP2003018813A patent/JP2004234087A/ja active Pending
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