JP4189852B2 - 遠隔商談装置及びコンピュータ・プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品や役務の提供者とその提供を受ける被提供者とが、各種の通信回線を介して商談するための遠隔商談システムの技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、商品や役務の提供者とその提供を受ける被提供者とが、現実に対面することなく、各種の通信回線を介して商談(遠隔商談)する技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−183583号公報
【特許文献2】
特開2002−215944号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては、遠隔商談に関する基本的な概念は記載されているものの、実現する上での具体的なシステム構成について十分には開示されていない。
【0005】
また、上記従来の遠隔商談システムにおいては、一般に、セールススタッフと顧客とが現実には対面することなく商談が進められ、その商談の過程においては、利用される通信手段によってお互いのコミュニケーションが制約される。
【0006】
このため、例えば、遠隔商談中の顧客からの各種問合せ事項に対してセールススタッフが即答できない場合には、他者との相談や、手元にない資料を取りに行く、或いは調べに行く等のために席を立つ必要があるため、係る遠隔商談システム用の操作端末の前から離れなければならず、結果としてそのセールススタッフは、当該操作端末に設けられた撮像装置の画角から外れることになる。そしてこの場合、遠隔商談中の顧客は、その画角外のセールススタッフ側の状況を把握することはできず、席を立ったセールススタッフがいつ戻るかは判らない。従って、顧客自身は、そのセールススタッフの姿が写されない状態の使用中の操作端末を前にしてその操作端末の前から離れることができず、いつ戻るか判らないセールススタッフを待ったままの状態で、自らが使用する操作端末の前に拘束されることになる。
【0007】
前記のような状況が遠隔商談中に発生し、商談が進まない状況に陥ることは、遠隔商談によって時間を有効利用しようとしている顧客の本来の目的に反することであり、その顧客にとって大変煩わしいことなので、商品購入への動機付けが下がってしまうことが容易に予想され、セールススタッフ側にも大きな損失となる。
【0008】
そこで本発明は、商品や役務の提供者とその提供を受ける被提供者とが、通信環境を介して遠隔商談する際に、その被提供者を商談が進まない状況において操作端末の前に長時間拘束することなく、効率的に遠隔商談を進めることができる遠隔商談装置及びコンピュータ・プログラムの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る遠隔商談装置は、以下の構成を特徴とする。
【0018】
即ち、役務を含む商品の提供に先立って、その提供者と被提供者とが通信環境を介して遠隔商談するための遠隔商談装置であって、
予め設定された問合せ事項に関連付けて、その問合せ事項に提供者が対応するための所要時間が記憶された記憶手段と、
遠隔商談に先立って前記被提供者の使用する操作端末から前記問合せ事項に対する応答要求を受信した場合に、その問合せ事項に関連付けられた前記所要時間を前記記憶手段から読み出し、現在時刻から読み出した前記所要時間経過後の時刻を前記遠隔商談の開始予定時刻として設定する設定手段と、
前記設定手段が設定した前記開始予定時刻を、前記被提供者の使用する操作端末及び前記提供者の使用する操作端末に、それぞれ送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0019】
尚、同目的は、上記の各構成の遠隔商談装置に対応する方法によっても達成される。
【0020】
また、同目的は、上記の各構成の遠隔商談装置または方法を、コンピュータによって実現するプログラムコード、及びそのプログラムコードが格納されている、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体によっても達成される。
【0021】
【発明の効果】
上記の本発明によれば、商品や役務の提供者とその提供を受ける被提供者とが、通信環境を介して遠隔商談する際に、その被提供者を商談が進まない状況において操作端末の前に長時間拘束することなく、効率的に遠隔商談を進めることができる遠隔商談装置及びコンピュータ・プログラムの提供が実現する。
【0026】
即ち、本発明によれば、遠隔商談に先立って被提供者から問合せがなされた場合には、その問合せ事項に提供者側が対応するための所要時間経過後に、商談開始時刻が自動設定され、提供者及び被提供者に通知される。これにより、その被提供者を、商談が進まない状況において操作端末の前に長時間拘束することを未然に防止することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遠隔商談装置(遠隔商談システム)を、商品の一例としての自動車(車検や定期点検等の各種サービス(役務)を含むものとする)の販売に関する遠隔商談に適用した実施形態として、図面を参照して詳細に説明する。各実施形態においては、見積書、契約書、発注書等の商取引上必要な各種書面(書類)を総称して、「商取引書面」と称する。
【0030】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態における遠隔商談システムのシステム構成を例示する図である。
【0031】
同図において、遠隔商談システム1と、顧客(ユーザA、ユーザB、・・・)が使用するユーザ端末5と、セールススタッフ(セールススタッフA、セールススタッフB、・・・)が使用するセールススタッフ端末6とは、通信回線の一例として、例えばインターネットやイントラネット等の通信ネットワーク(以下、単にネットワーク)4を介して双方向通信可能に接続されている。
【0032】
ここで、遠隔商談システム1とは、ネットワーク4に接続されている遠隔商談システム用サーバ(不図示)内及び各操作端末5、6内で実行される遠隔商談システム用ソフトウエア群を総称するものである。また、ネットワークは、インターネットやイントラネット等に限られるものではなく、他のあらゆる通信インフラを含むものとする。
【0033】
本実施形態において、セールススタッフA、セールススタッフB、・・・は、商品である自動車の提供者であり、ユーザA、ユーザB・・・は、その提供を受ける被提供者である。
【0034】
個々のユーザ端末(第2の操作端末)5及びセールススタッフ端末(第1の操作端末)6は、図1に示すように、例えば、撮影機能、音声出力機能、並びに音声入力機能を有するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置(操作端末)であって、撮影デバイス(カメラ)101、スピーカ102、マイク103を備えており、後述する遠隔商談処理が遠隔商談システム1にて実行されることにより、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6とは、遠隔商談が可能な状態に接続される。
【0035】
尚、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6とは、図1に例示する如く据置型の情報処理装置ではなく、携帯情報端末(PDA)、携帯電話型の情報端末等を採用することができるが、本実施形態におけるハードウエアの詳細な説明は省略する。
【0036】
そして、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6とは、本実施形態において、一般的な通信プロトコルのソフトウエア(ソフトウエアプログラム)、そのソフトウエアに従って、ネットワーク4を介してデータを送受信する、例えばインターネットブラウザ機能及びメール機能、並びに描画機能等のためのソフトウエア群を有しており、これらのソフトウエアが不図示のCPUによって適宜実行されることにより、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6とは、遠隔商談システム1に接続された(例えばログインした)状態において、ネットワーク4を介して、遠隔商談な状態に接続される。尚、これらの装置における通信手段自体には、一般的な構成を採用するものとし、本実施形態における詳細な説明は省略する。
【0037】
また、遠隔商談システム1は、商談情報保存メモリ(データベース)2及び各種データベース(以下、単にデータベース)3にアクセス可能であり、それらの記憶内容を読み書き可能である。
【0038】
商談情報保存メモリ(データベース)2には、
・ユーザ情報:顧客(見込み客、既存ユーザ等)を特定する情報、
・セールススタッフ情報:本システムを利用して自動車の販売を行なうセールス担当者に関する情報、
・見積書情報:当該顧客に対して作成した見積書に関する情報、
・発注書情報:当該顧客に対して作成した発注書に関する情報、
・契約書情報:当該顧客に対して作成した契約書に関する情報、
・商品ステータス情報:当該顧客との商談の進捗及び契約後の納車までの進捗に関する情報、
・商談履歴情報:当該顧客との商談に関する履歴情報、
等がユーザ毎に関連付けされて登録される。
【0039】
データベース(DB)3には、
・商取引書面のテンプレート情報:遠隔商談に伴って作成する見積書、契約書、発注書等の所定フォーマットの書面(書類)情報、
・商品情報:本システムを利用して販売可能な自動車等の商品、並びに競合車両に関する情報(画像情報を含む)、
・仕様情報:本システムを利用して選択可能な自動車等の商品の詳細な仕様情報、
・各種回答(応答)情報及び参考情報:本システムを利用して回答可能な、個々の商品等についての各種問合せ事項を表わす識別情報、個々の問合せ事項に対する回答(応答)情報、並びに、その問合せ事項に関連する参考情報(例えば、対象商品のコマーシャルや購入までの手続き等)とが関連付けされた情報、
・対応可能セールススタッフ情報:個々のセールススタッフの識別情報(ID)と、個々のセールススタッフが対応可能な上記問合せ事項を表わす識別情報とが関連付けされた情報、
・回答所要時間情報:上記問合せ事項を表わす識別情報と、その問合せ事項に対応するための所要時間としての所定時間とが関連付けされた情報、
等が予め登録されている。
【0040】
ここで、本実施形態では、説明の便宜上から、上記の如く商談情報保存メモリ(データベース)2及びDB3の2つのデータベースに遠隔商談システム1がアクセスするシステム構成にて説明するが、このシステム構成に限られるものではなく、大規模なデータベース内に一括して記憶されているシステム構成であっても良い。
【0041】
以下、遠隔商談システム1の動作を中心として、本システム全体の処理を説明する。
【0042】
尚、本実施形態では、以下に説明する遠隔商談処理が遠隔商談システム1において実行されるのに応じて、ネットワーク4等の通信回線を介して遠隔商談システム11から受信した所定のデータ形式(例えば、HTML:Hypertext Markup Language,XML:Extensible Markup Language等)に基づくデータを利用して、ユーザ端末5及びセールススタッフ端末6にて例えばインターネットブラウザ機能を利用して、表示画面等の必要なマンマシン・インタフェース(ユーザインタフェース)が提供される場合を例に説明する。
【0043】
しかしながら、本実施形態に係る遠隔商談処システムはこのシステム構成に限られるものではなく、以下に説明する処理の一部或いは全てが、ユーザ端末5及びセールススタッフ端末6の少なくとも一方において実行されるシステム構成であっても良い。
【0044】
図2は、第1の実施形態に係る遠隔商談システムの遠隔商談処理を示すフローチャートであり、本遠隔商談システムにおけるソフトウエア・プログラムの動作手順を表わす。
【0045】
同図において、ステップI(接続):ユーザ端末5またはセールススタッフ端末6の何れかからの所定の接続要求操作が検出されるのに応じて、相互に接続対象となる少なくとも2つの操作端末を、遠隔商談が可能な状態にする。本ステップにおける接続処理自体は一般的な手順を採用することができるので、本実施形態における詳細な説明は省略する。本ステップからは、所定の操作によって以下のステップII(購入契約が未だ行なわれていない場合)またはステップV(購入契約が既に行なわれている場合)に遷移することができる。
【0046】
ステップII(商談、商談開始):ステップIにて通信回線を介して接続されたユーザ端末5とセールススタッフ端末6との間において、個々の操作端末に備えられた撮影デバイス(カメラ)101、スピーカ102、マイク103、並びに表示画面(後述する図3及び図4に例示する表示画面における表示エリア23、25)が適宜機能することによって、ユーザ端末5を使用する顧客と、セールススタッフ端末6を使用するセールススタッフとのリアルタイムな遠隔商談が開始され、その顧客とセールススタッフとは、従来からの対面商談の如く様々な会話(仕様説明や価格交渉等)を行なうことができる状態となる。本ステップからは、所定の操作によって以下のステップIII(見積書の作成が必要な場合)またはステップIV(契約書の作成が必要な場合)に遷移することができる。
【0047】
ステップIII(商談:見積書作成→提示):ステップIIにおける遠隔商談において交わされた顧客の要望、各種条件から、セールススタッフは、後述する図3に例示する表示画面を利用して、商談相手である顧客が希望する自動車(商品)についての商取引書面のうち、正式契約に向けた見積書を作成する。見積書を作成する過程においては、同一内容の見積書が、後述する図4に例示する表示画面によって顧客に提示される。本ステップからは、所定の操作によって以下のステップIV(契約書の作成が可能な場合)への遷移または遠隔商談を終了する(提示された見積書を顧客が検討する場合)ことができる。
【0048】
ステップIV(商談:契約書作成→締結):ステップIIIにて提示された見積書の内容に顧客が納得して、購入の意向を示した場合に、セールススタッフは、後述する図3に例示する表示画面を利用して、商談相手である顧客が希望する自動車(商品)についての商取引書面のうち、契約書(発注書)を作成すると共に、その契約書の内容に基づく売買契約を顧客との間で締結する。契約書を作成する過程においては、同一内容の契約書が、後述する図4に例示する表示画面によって顧客に提示される。本ステップからは、所定の操作によって以下のステップVへの遷移または遠隔商談を終了することができる。
【0049】
ステップV(契約締結後情報提供):ステップIVにて購入契約が既に行なわれている場合、顧客は、購入契約を行なった対象車両に関する情報提供(例えば、納車までの進捗状況、公共機関への手続き等に関する情報)を受けることができ、係る情報提供は、問合せの内容に応じて、セールススタッフとのリアルタイムな会話、或いは自動応答によって行われる。
【0050】
次に、上述した遠隔商談処理(図2)のステップII乃至ステップIVにおいて、遠隔商談のためのマンマシンインタフェースとして、ユーザ端末5に表示される表示画面(図4)、並びにセールススタッフ端末6に表示される表示画面(図3)について説明する。
【0051】
図3は、第1の実施形態における遠隔商談処理においてセールススタッフ端末6に表示される表示画面を例示する図であり、図4は、第1の実施形態における遠隔商談処理においてユーザ端末5に表示される表示画面を例示する図である。これら表示画面は、上述したステップIにて遠隔商談システム1を介してユーザ端末5とセールススタッフ端末6との間において遠隔商談が可能な状態となるのに応じて表示が開始される。
【0052】
図3及び図4に示す表示画面は、セールススタッフと顧客とがお互いの合意及び共通の認識の基に遠隔商談を円滑に進めるためのものであるため、当該表示画面に含まれる情報の内容は基本的に同一に構成されている。
【0053】
即ち、図3及び図4に示す表示画面において、表示エリア21には、データベース3から読み出された情報を利用して、係る遠隔商談の対象となっている同一の車両の画像が表示され、表示エリア22には、データベース3から読み出された情報を利用して、当該車両の仕様説明が表示される。
【0054】
また、表示エリア23には、ユーザ端末5に備えられた撮影デバイス101にて撮影された顧客(即ち、当該ユーザ端末5のユーザ)の画像が表示され、表示エリア25には、セールススタッフ端末6に備えられた撮影デバイス101にて撮影されたセールススタッフ(即ち、当該セールススタッフ端末6を使用するセールススタッフ)の画像が表示される。
【0055】
表示エリア24には、データベース3から読み出された情報を利用して、作成対象の商取引書面(見積書、契約書)の所定フォーマットが表示される。
【0056】
また、図3及び図4に示す表示画面において、操作ボタン(ソフトウエアボタン)11乃至13(「文字」、「音声」、「画像」)は、ユーザ端末5とセールススタッフ端末6との間の遠隔商談における顧客とセールススタッフとのコミュニケーションの具体的な態様として、文字、音声、画像の少なくとも何れか1つを選択するための選択手段であり、遠隔商談が可能な状態に接続されたユーザ端末5とセールススタッフ端末6とがそれぞれ図1に示す如くが撮影デバイス101、スピーカ102、マイク103を備えている場合には、これらの操作ボタンを全て操作(押下)した状態にすることにより、遠隔商談においてより現実的な対面商談を行なうことができる。
【0057】
そして、操作ボタン(ソフトウエアボタン)14(「終了(完了)」)は、少なくともセールススタッフ端末6に表示され、この操作ボタンが操作(押下)された後、okボタン16が操作されると、それまでに入力された情報内容によって商取引書面の作成が完了し、入力された情報内容は、担当したセールススタッフを特定する情報と共に商談情報保存メモリ(データベース)2内の当該顧客用の記憶領域に格納される。
【0058】
そして、上記のような表示内容を有する遠隔商談用表示画面(図3、図4)を利用してステップII乃至ステップIVにおいて遠隔商談が行われるのに先立って、本実施形態では、以下に説明する商談開始前の問合せ回答処理が行われる。
【0059】
図5及び図6は、第1の実施形態における商談開始前の問合せ回答処理を示すフローチャートであり、遠隔商談システム1が行なうソフトウエア・プログラムの動作手順を表わす。
【0060】
同図において、ステップS1,ステップS2:ユーザ端末5からのアクセス操作が検出された場合には、本システムが提供可能な商品(自動車)の仮想展示機能や遠隔商談機能を含むバーチャルショールームのWebページ(不図示)を表示するための情報を、そのユーザ端末5に提供する。これにより、当該ユーザ端末5には、係るバーチャルショールームのWebページが表示される。
【0061】
尚、本実施形態において、ユーザ端末5のユーザは、例えば所望の地域内に実際に存在する店舗に対応するバーチャルショールームへのアクセス方法を予め知り得るものとする。
【0062】
ステップS3:ステップS2にて表示されたWebページに対して、上記ステップIII(見積段階)及びステップIV(契約段階)における遠隔商談機能を開始するための所定の操作が行なわれた場合には、商談事項入力画面(図7)を表示するための情報を、そのユーザ端末5に提供する。これにより、当該ユーザ端末5には、図7に例示する商談事項入力画面が表示される。
【0063】
即ち、図7は、第1の実施形態において、遠隔商談開始前にユーザ端末5に表示される商談事項入力画面を例示する図であり、以下に説明する表示エリアを含む。
【0064】
・表示エリア31:ユーザ端末5のユーザは、同表示エリアを利用して、遠隔商談の対象となる商品等に関する問合せ事項を、所望の選択肢の選択操作によって入力することができる。この表示エリア31に表示される各項目は、上述したデータベース(DB)3内の、個々の商品等についての各種問合せ事項を表わす識別情報に従って表示される。図7に示す例では、「新車」、「中古車」等の商品の選択、並びに「車検」、「オイル交換」等の役務の選択を行なうことができ、何れかの選択肢が選択されるのに応じて、選択された事項に関する更に詳細な選択肢が表示され、ユーザは、選択操作を適宜繰り返すことによって所望の問合せ事項を設定することができる。
【0065】
・表示エリア32:ユーザ端末5のユーザは、同表示エリアを利用して、本システムを利用するための識別情報(ID)を入力することができ、この表示エリア32に情報が入力され、「ok」ボタンが操作された場合に、遠隔商談システム1は、その情報が商談情報保存メモリ(データベース)2内のユーザ情報に既に登録されている識別情報に含まれるか否かを判断する。
【0066】
・表示エリア33:ユーザ端末5のユーザは、同表示エリアを利用して、当該ユーザ端末5とは異なる携帯端末を特定可能な情報(例えば、携帯電話の電話番号、PDAにて受信可能な電子メールアドレス等)を入力することができる。
【0067】
ステップS5:商談事項入力画面(図7)において、同画面の表示エリア31を利用して問合せ事項が入力された後、「ok」ボタンが操作された場合には、その問合せ事項に対応可能なセールススタッフが選択される。本ステップにおける選択処理は、表示エリア31を利用して入力された問合せ事項を表わす識別情報を基に、データベース(DB)3内の対応可能セールススタッフ情報から、その識別情報が関連付けされているセールススタッフの識別情報(ID)が選択されることによってなされる。
【0068】
ステップS7:商談事項入力画面(図7)において、同画面の表示エリア32を利用してユーザIDが入力された後、「ok」ボタンが操作された場合には、その情報が商談情報保存メモリ(データベース)2内のユーザ情報に既に登録されている識別情報に含まれるか否かの判断がなされ、該当する識別情報が存在する場合には、同データベース内において当該識別情報に関連付けされている各種情報(例えば、商談履歴情報等)が読み出される。
【0069】
ステップS8,ステップS9:商談事項入力画面(図7)において、同画面の表示エリア31を利用して問合せ事項が入力された後、「ok」ボタンが操作された場合には、その問合せ事項に対する回答(応答)情報を入手する(ステップS8)と共、その問合せ事項に対応するための所要時間が参照され、現在時刻から当該所定時間経過後の時刻が、遠隔商談の開始予定時刻として自動的に設定される(ステップS9)。
【0070】
ここで、ステップS8及びステップS9における回答(応答)情報及び所要時間の入手処理は、表示エリア31を利用して入力された問合せ事項を表わす識別情報を基に、データベース(DB)3内の各種回答(応答)情報及び参考情報から、その識別情報が関連付けされている回答(応答)情報及び参考情報が選択されることによってなされる。
【0071】
尚、ステップS9では、実際の遠隔商談は未だ開始されていない段階なので、ステップS6にて自動選択されたセールススタッフに問合せ事項を連絡し、そのセールススタッフが予想する所要時間を適宜設定するように構成しても良い。
【0072】
ステップS10,ステップS11:ステップS9にて設定された遠隔商談の開始予定時刻が、ステップS4において問合せ事項が入力されたユーザ端末5に表示され(ステップS10)、その開始予定時刻までの間、当該ユーザ端末5には、入力された問合せ事項に関連する参考情報(例えば、対象商品のコマーシャルや購入までの手続き等)が表示される(ステップS11)。ステップS10により、当該ユーザ端末5のユーザは、遠隔商談の開始予定時刻を認識することができるので、例えばその開始予定時刻までの間は席を立って他のことを行なう、或いはステップS11にてユーザ端末5に提示される参考情報を閲覧する等、自らが使用するユーザ端末5の前に拘束されることなく、自分自身の判断で、時間を有効に利用することができる。
【0073】
ここで、ステップS11における参考情報の入手処理は、例えば、表示エリア31を利用して入力された問合せ事項を表わす識別情報を基に、データベース(DB)3内の各種回答(応答)情報及び参考情報から、その識別情報が関連付けされている参考情報が選択されることによってなされる。これにより、提供者(顧客であるユーザ)の対象商品の購入への認識を高め、更なる問合せへの対応や商談過程の短縮化を図ることができる。
【0074】
ステップS12:ステップS6にて選択されたセールススタッフが使用するセールススタッフ端末6に、当該ユーザ端末5のユーザからの遠隔商談の開始要求がなされていることが報知される。
【0075】
ステップS13:当該セールススタッフ端末6に、ステップS8にてデータベース(DB)3から入手した回答(応答)情報及び参考情報、ステップS9にて設定された商談開始予定時刻、並びに上記ステップS4及びステップS5において商談事項入力画面(図7)の表示エリア32においてユーザIDが入力されている場合には、ステップS7にて商談情報保存メモリ(データベース)2から入手したユーザ情報が表示される。
【0076】
ステップS14,ステップS15:ステップS9にて設定された商談開始予定時刻が到来した場合には、当該セールススタッフ端末6における所定の遠隔商談開始操作が促され、担当セールススタッフによって係る操作が行われた場合には、ステップS16に進む。これにより、遠隔商談中に被提供者から問合せがなされた際に提供者が即答できずに離席した状況下で、その被提供者を、商談が進まない状況において操作端末の前に長時間拘束することを未然に防止することができる。
【0077】
ステップS16:上記ステップS4及びステップS5において商談事項入力画面(図7)の表示エリア33に携帯電話、PDA等の携帯端末についての情報(電話番号等)が入力されている場合には、その携帯端末に対して所定の報知がなされる。これにより、係る携帯端末を所持するユーザ(問合せを行なったユーザ)は、遠隔商談が開始されることを認識することができる。
【0078】
ステップS17:上記遠隔商談用表示画面(図3及び図4)が当該ユーザ端末5とセールススタッフ端末6に表示され、遠隔商談処理(図2)のステップII乃至ステップIVとして、当該両端末間における遠隔商談が可能な環境がユーザとセールススタッフとに対して提供される。このとき、ステップS13にてセールススタッフ端末6に表示した応答情報や参考情報等の情報内容は、継続して表示され、当該セールススタッフは、係る情報内容を参照しながら、顧客である当該ユーザ端末5のユーザからの問合せ事項に対する回答等を行ないながら、適宜商談を進めることができる(情報を共有すべく、同様な情報内容をユーザ端末5にも表示しても良い)。
【0079】
以上説明した本実施形態によれば、遠隔商談に先立って被提供者(ユーザ端末5を使用するユーザ)から問合せがなされた場合に、提供者(セールススタッフ端末6を使用するセールススタッフ)は、遠隔商談の開始前に、その問合せ事項及びその応答情報を把握することができる。これにより、遠隔商談中に被提供者から問合せがなされた際に提供者が即答できずに離席した状況下で、その被提供者を、商談が進まない状況において操作端末の前に長時間拘束するという従来の問題を未然に防止することができる。
【0080】
また、本実施形態によれば、遠隔商談に先立って、ユーザ端末5に表示された商談事項入力画面(図7)の表示エリア32に被提供者のユーザID(識別情報)が入力され場合に、提供者は、遠隔商談の開始前に、その識別情報に対応する被提供者に関する関連情報を、ステップS13において取得することができる。これにより、提供者は、その被提供者が問合せしそうな事項を商談前にある程度予想して準備することができので、遠隔商談中に被提供者から問合せがなされた場合であっても、即答できな可能性を低減することができ、その被提供者を、商談が進まない状況において操作端末の前に長時間拘束することを未然に防止することができる。
【0081】
また、本実施形態によれば、遠隔商談に先立って、被提供者から問合せがなされた場合には、ステップS6において、その問合せ事項に対応可能な特定の提供者(セールススタッフ)がデータベース3内から自動的に特定され、ステップS12乃至ステップS16では、その特定の提供者から、当該問合せ事項を入力した被提供者に対して遠隔商談を開始するための操作の支援がなされる。これにより、遠隔商談の開始に先立って、被提供者の問合せに回答可能な最適な提供者が割り当てられるので、遠隔商談中に被提供者から問合せがなされた際に提供者が即答できずに離席した状況下で、その被提供者を、商談が進まない状況において操作端末の前に長時間拘束するという従来の問題を未然に防止することができる。
【0082】
また、本実施形態によれば、遠隔商談に先立って、ユーザ端末5に表示された商談事項入力画面(図7)の表示エリア33には、その遠隔商談に被提供者が使用する操作端末とは異なる携帯端末を特定可能な情報を設定することができる。これにより、その被提供者から問合せがなされた場合であっても、その問合せ事項に対する回答を提供者側で準備された時点で、当該被提供者の使用する携帯端末を呼び出す(ステップS16)ことによって知らせることができ、その回答内容の報告や、遠隔商談の開始を促すことができるので、遠隔商談中に被提供者から問合せがなされた際に提供者が即答できずに離席した状況下で、その被提供者を、商談が進まない状況において操作端末の前に長時間拘束するという従来の問題を未然に防止することができる。
【0083】
また、本実施形態によれば、遠隔商談に先立って被提供者から問合せがなされた場合には、提供者が使用する操作端末(セールススタッフ端末6)に、ステップS13においてその問合せ事項及びその応答情報の提示がなされるまで、ステップS15乃至ステップS17による遠隔商談の開始が制限されるので、遠隔商談中に被提供者から問合せがなされた際に提供者が即答できずに離席した状況下で、その被提供者を、商談が進まない状況において操作端末の前に長時間拘束することを、より確実に防止することができる。
【0084】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る遠隔商談装置(遠隔商談システム)について説明する。以下の説明においては、第1の実施形態と同様な構成については重複する説明を省略し、本実施形態における特徴的な部分を中心に説明する。
【0085】
上述した第1の実施形態では、実際の遠隔商談が開始される前にユーザからの問合せ事項に関する回答情報が準備され、準備が整った時点で遠隔商談が開始されたのに対して、本実施形態では、上記遠隔商談用表示画面(図3及び図4)が当該ユーザ端末5とセールススタッフ端末6に表示された状態で、遠隔商談処理(図2)のステップII乃至ステップIVにおいて商談が行われている場合におけるユーザからの問合せに回答するための実施形態であり、以下に説明する処理以外のシステム構成、並びにハードウエアの構成例は、上述した第1の実施形態と同様であり、以下に説明する遠隔商談中の問合せ回答処理(図8)は、実行されるタイミングが異なるので、例えば、第1の実施形態に係る商談開始前の問合せ回答処理(図5及び図6)と共に実行することも可能である。
【0086】
図8は、第2の実施形態における遠隔商談中の問合せ回答処理を示すフローチャートであり、遠隔商談システム1が行なうソフトウエア・プログラムの動作手順を表わす。
【0087】
同図において、ステップS21,ステップS22:遠隔商談中のユーザ端末5において所定の問い合わせ操作がなされた場合には、商談事項入力画面(図7)を表示するための情報を、そのユーザ端末5に提供する。これにより、遠隔商談用表示画面(図4)が表示されていた当該ユーザ端末5には、商談事項入力画面(図7)が更に表示される。但し、この場合には、表示エリア33は表示しなくても良い。
【0088】
ステップS24:商談事項入力画面(図7)において、同画面の表示エリア32を利用してユーザIDが入力された後、「ok」ボタンが操作された場合には、その情報が商談情報保存メモリ(データベース)2内のユーザ情報に既に登録されている識別情報に含まれるか否かの判断がなされ、該当する識別情報が存在する場合には、同データベース内において当該識別情報に関連付けされている各種情報(例えば、商談履歴情報等)が読み出される。
【0089】
ステップS25:商談事項入力画面(図7)において、同画面の表示エリア31を利用して問合せ事項が入力された後、「ok」ボタンが操作された場合には、その問合せ事項に対する回答(応答)情報を入手する。
【0090】
ここで、ステップS25における回答(応答)情報の入手処理は、表示エリア31を利用して入力された問合せ事項を表わす識別情報を基に、データベース(DB)3内の各種回答(応答)情報及び参考情報から、その識別情報が関連付けされている回答(応答)情報が選択されることによってなされる。
【0091】
ステップS26:ステップS25にて入手した回答(応答)情報が、遠隔商談中のユーザ端末5及びセールススタッフ端末6に表示される。
【0092】
以上説明した本実施形態によれば、遠隔商談中に被提供者(ユーザ端末5を使用するユーザ)から問合せがなされた場合であっても、提供者(セールススタッフ端末6を使用するセールススタッフ)は、その問合せ事項及びその応答情報を把握することができる。これにより、遠隔商談中に被提供者から問合せがなされた際に提供者が即答できずに離席した状況下で、その被提供者を、商談が進まない状況において操作端末の前に長時間拘束するという従来の問題を未然に防止することができる。
【0093】
また、本実施形態によれば、ユーザ端末5に表示された商談事項入力画面(図7)の表示エリア32に被提供者のユーザID(識別情報)が入力され場合に、提供者は、遠隔商談中に、その識別情報に対応する被提供者に関する関連情報を、ステップS26において取得することができる。これにより、提供者は、その被提供者が問合せした事項に関連する事項や今までの経緯等を考慮することができので、遠隔商談中に被提供者から問合せがなされた場合であっても、即答できな可能性を低減することができ、その被提供者を、商談が進まない状況において操作端末の前に長時間拘束することを未然に防止することができる。
【0094】
<第2の実施形態の変形例>
ここで、遠隔商談中にユーザから問合せがなされた内容によっては、セールススタッフが回答に時間を要する場合もあり、このような場合は、当該ユーザをユーザ端末5の前に拘束してしまうことも予想される。そこで、本変形例では、第2の実施形態において、ステップS25にて回答に要する所要時間を入手すると共にその所要時間を当該両端末に表示し、ユーザがそのまま遠隔商談の継続を希望する場合には、例えばセールススタッフ側の所定の操作に応じて関連する参考情報をユーザ端末5に提示する一方で、商談の中断を希望する場合には、上記回答に要する所要時間と現在時刻とを基に商談開始予定時刻(この場合は商談を再開する予定時刻)を自動または手動設定すると共に、第1の実施形態におけるステップS12乃至ステップS17と同様な処理を行なうように構成しても良い。
【0095】
このような本変形例によれば、遠隔商談中の問合せに対する回答に時間を要する場合であっても、そのまま商談を継続する或いは中断することをユーザ自身が適宜選択することができ、ユーザ端末5のユーザは、商談が進まない状況において操作端末の前に長時間拘束されることなく、中断後の商談再開までの時間を有効に利用することができるので利便性に優れる。
【0096】
尚、上述した各実施形態では、本発明を、ネットワーク通信を利用したコンピュータ、PDA、携帯電話等の情報処理装置間の通信環境に適用した例を説明したが、この構成に限られるものではなく、例えば、ケーブルテレビ、ハイビジョンテレビ等の、双方向通信が可能な各種テレビシステムに適用して好適である。
【0097】
また、上述した各実施形態を例に説明した本発明は、上述した遠隔商談システム1に対して、その説明において参照したフローチャートの機能を実現可能なコンピュータ・プログラムを供給した後、そのシステムを構成する装置のCPUに読み出して実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータ・プログラムは、読み書き可能なメモリまたはハードディスク装置等の記憶デバイスに格納すれば良い。
【0098】
また、前記の場合において、当該各装置内へのコンピュータ・プログラムの供給方法は、フレキシブルディスク等の各種記録媒体を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等のように、現在では一般的な手順を採用することができ、このような場合において、本発明は、係るコンピュータ・プログラムのコード或いは記憶媒体によって構成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における遠隔商談システムのシステム構成を例示する図である。
【図2】第1の実施形態に係る遠隔商談システムの遠隔商談処理を示すフローチャートである。
【図3】第1の実施形態における遠隔商談処理においてセールススタッフ端末6に表示される表示画面を例示する図である。
【図4】第1の実施形態における遠隔商談処理においてユーザ端末5に表示される表示画面を例示する図である。
【図5】第1の実施形態における商談開始前の問合せ回答処理を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施形態における商談開始前の問合せ回答処理を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施形態において、遠隔商談開始前にユーザ端末5に表示される商談事項入力画面を例示する図である。
【図8】第2の実施形態における遠隔商談中の問合せ回答処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:遠隔商談システム,
2:商談情報保存メモリ(データベース),
3:データベース,
4:インターネット,
5:ユーザ端末,
6:セールススタッフ端末,
101:撮影デバイス(カメラ),
102:スピーカ,
103:マイク
Claims (3)
- 役務を含む商品の提供に先立って、その提供者と被提供者とが通信環境を介して遠隔商談するための遠隔商談装置であって、
予め設定された問合せ事項に関連付けて、その問合せ事項に提供者が対応するための所要時間が記憶された記憶手段と、
遠隔商談に先立って前記被提供者の使用する操作端末から前記問合せ事項に対する応答要求を受信した場合に、その問合せ事項に関連付けられた前記所要時間を前記記憶手段から読み出し、現在時刻から読み出した前記所要時間経過後の時刻を前記遠隔商談の開始予定時刻として設定する設定手段と、
前記設定手段が設定した前記開始予定時刻を、前記被提供者の使用する操作端末及び前記提供者の使用する操作端末に、それぞれ送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする遠隔商談装置。 - 前記記憶手段は、
前記問合せ事項に関連付けて、前記問合せ事項に対する回答情報及び前記問合せ事項に関連する参考情報とを記憶し、
前記送信手段は、前記応答要求に係る前記問合せ事項に関連付けられた前記回答情報及び前記参考情報を前記記憶手段から読み出し、前記開始予定時刻と共に前記提供者の使用する操作端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の遠隔商談装置。 - 役務を含む商品の提供に先立って、その提供者と被提供者とが通信環境を介して遠隔商談するために、コンピュータを、
予め設定された問合せ事項に関連付けて、その問合せ事項に提供者が対応するための所要時間が記憶された記憶手段、
遠隔商談に先立って前記被提供者の使用する操作端末から前記問合せ事項に対する応答要求を受信した場合に、その問合せ事項に関連付けられた前記所要時間を前記記憶手段から読み出し、現在時刻から読み出した前記所要時間経過後の時刻を前記遠隔商談の開始予定時刻として設定する設定手段、
前記設定手段が設定した前記開始予定時刻を、前記被提供者の使用する操作端末及び前記提供者の使用する操作端末に、それぞれ送信する送信手段、
として機能させるコンピュータ・プログラム。
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