JP2004233449A - 放射線像読取システム - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線像読取システムにおいて、放射線像変換パネルに記録された放射線像を表すより品質の高い画像データを取得する。
【解決手段】励起光Leの照射を受けて放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光を検出部30で検出するときに、この検出部30により、向き識別マーク61、基準位置マーク62、基準光発生部63、バーコード64から発せられた蛍光等を検出して(A)向き識別情報、(B)基準位置情報、(C)受光部感度バラツキ情報、(D)パネル識別情報、(E)ΔY間隔情報等を取得する。上記各情報を入力した補正設定部70が、▲1▼シェーディング補正、▲2▼漏れ光補正、▲3▼X線損傷補正、▲4▼鮮鋭度補正、▲5▼受光部感度補正、▲6▼受光部欠陥補正、▲7▼消去光量設定、▲8▼アンプゲイン設定、▲9▼ΔY間隔補正を実施する。
【選択図】 図1
【解決手段】励起光Leの照射を受けて放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光を検出部30で検出するときに、この検出部30により、向き識別マーク61、基準位置マーク62、基準光発生部63、バーコード64から発せられた蛍光等を検出して(A)向き識別情報、(B)基準位置情報、(C)受光部感度バラツキ情報、(D)パネル識別情報、(E)ΔY間隔情報等を取得する。上記各情報を入力した補正設定部70が、▲1▼シェーディング補正、▲2▼漏れ光補正、▲3▼X線損傷補正、▲4▼鮮鋭度補正、▲5▼受光部感度補正、▲6▼受光部欠陥補正、▲7▼消去光量設定、▲8▼アンプゲイン設定、▲9▼ΔY間隔補正を実施する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線像変換パネルと、励起光の照射を受けて上記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出してこの放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する放射線像読取装置とからなる放射線像読取システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、X線等の放射線を照射するとこの放射線エネルギの一部を蓄積し、その後、可視光等の励起光を照射するとこの蓄積された放射線エネルギに応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線像を蓄積性蛍光体層に一旦潜像として記録し、この蓄積性蛍光体層にレーザ光等の励起光を照射して輝尽発光光を生じせしめ、この輝尽発光光を光電的に検出して被写体の放射線像を表す画像データを取得する放射線像記録装置および放射線像読取装置等からなるシステムがCR(Computed Radiography)としてが知られている。
【0003】
このシステムに使用される記録媒体としては、支持基板上に蓄積性蛍光体層を積層して作成した放射線像変換パネルが知られており、この放射線像変換パネルと放射線像読取装置とで放射線像読取システムが構成される。
【0004】
放射線像記録装置により、上記放射線像変換パネルに被写体を通った放射線を照射してこの放射線像変換パネルに上記被写体の放射線像が記録され、この放射線像変換パネルがカセッテに収容されて放射線像記録装置から取り出される。その後、このカセッテが放射線像読取装置に装着され、この放射線像読取装置が上記カセッテから放射線像変換パネルを取り出すとともに、上記輝尽発光光を検出する検出手段を上記放射線像変換パネルに対して副走査方向に相対的に移動させつつ、励起光の照射を受けて上記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を上記検出手段で検出してこの放射線像変換パネルに記録された上記被写体の放射線像を表す画像データが取得される。上記のようにして被写体の放射線像を表す画像データが取得された放射線像変換パネルは、消去光が照射されてこの放射線像変換パネルに残存する放射線エネルギが放出されることにより再び放射線像の記録が可能となるので、この放射線像変換パネルは上記被写体を表す放射線像の記録および再生に繰り返し使用することができる。
【0005】
上記放射線像読取システムは複数の放射線像変換パネルを使用した構成とされることがあり、放射線像変換パネルには、この放射線像変換パネルから取得された画像データとこの放射線像変換パネルに記録された被写体の情報(例えば、患者名、生年月日、撮影年月日、放射線照射量、撮影部位等)とを関連付けたり、あるいは放射線像変換パネルから取得された画像データとこの画像データに施す画像処理内容とを関連付けたりするバーコードを配置した放射線像変換パネルが知られており、さらに、励起光の照射により放射線像読取装置で読取可能な蛍光を発生する蛍光体で形成された上記副走査方向に延びる線分で示されるバーコードを配置した放射線像変換パネルも知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−87085号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば、画像データにシェーディング補正を施す際には、放射線を一様曝射した放射線像変換パネルへの上記励起光の照射によりこの放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光の検出に基づいて作成されたシェーディング補正用の補正データを予め放射線像読取装置に記憶させておき、上記放射線像変換パネルを使用して新たに取得された被写体の放射線像を表す画像データに対して上記補正データを用いて補正を実施しているが、上記補正データが示す放射線像変換パネル上の位置と上記画像データが示す放射線像変換パネル上の位置とをより正確に一致させて上記シェーディング補正を実施することにより、シェーディングの影響がより抑制された画像データを取得したいという要請がある。
【0008】
また、検出手段にラインセンサを用いた放射線像読取システムにおいては、ラインセンサを構成する各受光部間の感度のバラツキの影響を抑制した画像データを取得したいという要請がある。さらに、検出手段にラインセンを用いるとともに蛍光を発生する蛍光体で形成された上記副走査方向に延びる線分で示されるバーコードを配置した放射線像変換パネルを使用した放射線像読取システムにおいては、励起光の照射を受けて輝尽発光光より長い波長の赤外蛍光を発する蛍光体で形成されたバーコードの像がラインセンサの受光部に結像されるときの色収差によるボケでバーコードの読取り精度が低下することを防止したいという要請がある。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、放射線像変換パネルに記録された放射線像を表すより品質の高い画像データを取得することができる放射線像読取システムを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルと、主走査方向に沿って励起光を照射する励起光照射手段、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出してこの放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する検出手段、および放射線像変換パネルを検出手段に対して主走査方向と交わる副走査方向に相対的に移動させる移動手段を有する放射線像読取装置とを備えた放射線像読取システムであって、前記放射線像変換パネルが、励起光の照射を受けて検出手段で検出可能な蛍光を発する、この放射線像変換パネルの向きを示す向き識別マークを有するものであり、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに励起光の照射を受けて前記向き識別マークから発せられた蛍光を検出手段により検出して取得された向き識別データに基づいて、前記検出手段により前記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光が検出されたときのこの放射線像変換パネルの向きを識別する向き識別手段を備えていることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の第2の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルと、主走査方向に沿って励起光を照射する励起光照射手段、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出してこの放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する検出手段、および放射線像変換パネルを検出手段に対して主走査方向と交わる副走査方向に相対的に移動させる移動手段を有する放射線像読取装置とを備えた放射線像読取システムであって、放射線像変換パネルが、励起光の照射を受けて検出手段で検出可能な蛍光を発する、この放射線像変換パネル上に予め設定された基準位置を示す基準位置マークを有するものであり、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに前記励起光の照射を受けて前記基準位置マークから発せられた蛍光を前記検出手段により検出して取得された基準位置データに基づいて、この放射線像変換パネル上の前記画像データの取得位置と前記基準位置との位置関係を認識する位置関係認識手段を備えていることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の第3の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルと、主走査方向に沿って励起光を照射する励起光照射手段、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出する多数の受光部が並べられたラインセンサを有しこのラインセンサにより輝尽発光光を検出して放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する検出手段、および放射線像変換パネルを検出手段に対して主走査方向と交わる副走査方向に相対的に移動させる移動手段を有する放射線像読取装置とを備えた放射線像読取システムであって、放射線像変換パネルが、励起光の照射を受けて検出手段で検出可能な所定の光強度の蛍光を発する、主走査方向に延びる基準光発生部を有するものであり、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに前記励起光の照射を受けて前記基準光発生部から発せられた蛍光を前記検出手段により検出して取得された前記所定の光強度を示す所定光強度データに基づいて、各受光部間の感度バラツキを示す感度バラツキデータを取得する感度情報取得手段を備えていることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の第4の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルと、主走査方向に沿って励起光を照射する励起光照射手段、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出する多数の受光部が並べられたラインセンサを有しこのラインセンサにより輝尽発光光を検出して放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する検出手段、および放射線像変換パネルを検出手段に対して主走査方向と交わる副走査方向に相対的に移動させる移動手段を有する放射線像読取装置とを備えた放射線像読取システムであって、放射線像変換パネルが、励起光の照射を受けて検出手段で検出可能な蛍光を発する、主走査方向に延びる線分で示されるバーコードを有するものであり、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに前記励起光の照射を受けて前記バーコードから発せられた蛍光を前記検出手段により検出して取得されたバーコードデータに基づいて、この放射線像変換パネルを識別するパネル識別手段を備えていることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の効果】
本発明の第1の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルが向き識別マークを有するものであり、励起光の照射を受けて上記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに上記励起光の照射を受けて向き識別マークから発せられた蛍光を上記検出手段により検出して取得した向き識別データに基づいて、上記放射線像変換パネルから上記輝尽発光光が検出されたときのこの放射線像変換パネルの向きを識別する向き識別手段を備えているので、例えば、上記画像データに対してシェーディング補正等を施す際に、予め上記放射線像変換パネルを用いて取得され装置内に記憶された上記シェーディング補正等に用いられる補正用データが示す上記識別マークの向きと、上記画像データが示す上記識別マークの向きとが一致されるようにして補正を施すことができ、この画像データに対してより正確な補正を施すことができるので、上記放射線像変換パネルに記録された放射線像を表すより品質の高い画像データを取得することができる。
【0015】
本発明の第2の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルが基準位置マークを有するものであり、励起光の照射を受けてこの放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに励起光の照射を受けて基準位置マークから発せられた蛍光を上記検出手段により検出して取得された基準位置データに基づいて、放射線像変換パネル上の画像データの取得位置と上記基準位置との位置関係を認識する位置関係認識手段を備えているので、例えば、上記画像データに対してシェーディング補正等を施す際に、予め上記放射線像変換パネルを用いて取得され放射線像読取装置内に記憶された上記シェーディング補正等に用いられる補正用データが示す放射線像変換パネル上の位置と、上記画像データが示す上記放射線像変換パネル上の位置とがより正確に一致されるようにして補正を施すことができるので、上記放射線像変換パネルに記録された放射線像を表すより品質の高い画像データを取得することができる。
【0016】
本発明の第3の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルが、励起光の照射を受けて検出手段で検出可能な所定の光強度の蛍光を発する主走査方向に延びる基準光発生部を有するものであり、励起光の照射を受けて上記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに励起光の照射を受けて基準光発生部から発せられた蛍光を上記検出手段により検出して取得された所定の光強度を示す所定光強度データに基づいて、各受光部間の感度バラツキを示す感度バラツキデータを取得する感度情報取得手段を備えているので、例えば、上記感度バラツキデータを用いて上記各受光部間の感度バラツキに起因する画像データへの影響を抑制することができ、上記放射線像変換パネルに記録された放射線像を表すより品質の高い画像データを取得することができる。
【0017】
本発明の第4の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルが励起光の照射を受けて前記検出手段で検出可能な蛍光を発する、主走査方向に延びる線分で示されるバーコードを有するものであり、励起光の照射を受けて上記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに励起光の照射を受けて上記バーコードから発せられた蛍光を上記検出手段により検出して取得されたバーコードデータに基づいてこの放射線像変換パネルを識別するパネル識別手段を備えているので、例えば、上記蛍光が上記輝尽発光光の波長より長波長の赤外蛍光であり、検出手段を通して受光部上に結像される際に、色収差の影響によって主走査方向にこの赤外蛍光の像がボケた場合であっても、このバーコードを構成する線分が主走査方向に延びているので、受光部上に結像されたバーコードを表す像の色収差によるボケに起因する読取り精度の低下を抑制することができる。したがって、検出手段により取得されたバーコードデータを用いて実施されるパネル識別手段による上記識別の識別能の低下を防止することができ、この識別情報に基づいて施される補正等をより正確に実行することができる。これにより、上記放射線像変換パネルに記録された放射線像を表すより品質の高い画像データを取得することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態による放射線像読取システムの概略構成を示す斜視図、図2は上記放射線像読取システムの励起光照射部および検出部等を示す拡大側面図である。
【0019】
本発明の実施の形態による放射線像読取システムは、放射線像変換パネル10と、主走査方向(図中矢印X方向、以後主走査X方向という)に延びる線状の励起光Leを照射する励起光照射部20、励起光Leの照射を受けて放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光を検出して放射線像変換パネル10に記録された放射線像を表す画像データを取得する検出部30、および放射線像変換パネル10を検出部30に対して主走査X方向と交わる副走査方向(図中矢印Y方向、以後副走査Y方向という)に相対的に移動させる搬送部50を有する放射線像読取装置100とを備えている。
【0020】
放射線像変換パネル10は、励起光Leの照射を受けて検出部30で検出可能な蛍光を発するこの放射線像変換パネル10の向きを示す向き識別マーク61、励起光Leの照射を受けて検出部30で検出可能な蛍光を発するこの放射線像変換パネル上に予め設定された基準位置を示す基準位置マーク62、励起光Leの照射を受けて検出部30で検出可能な所定の光強度の蛍光を発する主走査X方向に延びる基準光発生部63、および励起光Leの照射を受けて検出部30で検出可能な蛍光を発する、主走査方向に延びる線分で示されるバーコード64を有する。なお、上記向き識別マーク61、基準位置マーク62、基準光発生部63、バーコード64は、例えばこの放射線像変換パネル10のヘッダー部10Fに配置される。
【0021】
上記放射線像変換パネル10はカセッテ19に収容されており、この放射線像変換パネル10に記録された放射線像が読み取られる際には、このカセッテ19が放射線像読取装置100に装着され、上記放射線像読取装置100のパネル引出機構85によりカセッテ19から放射線像変換パネル10が引き出され、この放射線像変換パネル10は放射線像読取装置100内の所定の読取位置Kに配置される。
【0022】
励起光照射部20は、線状の励起光Leを射出する複数の半導体レーザが主走査方向に並べられた励起光光源であるLD光源21、およびLD光源21から射出された励起光Leを放射線像変換パネル10上の主走査X方向に延びる線状領域Sに集光させるシリンドリカルレンズ22等からなる。
【0023】
検出部30は、放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光を結像させる結像レンズ31と、この結像レンズ31を通して結像された輝尽発光光を検出するラインセンサ32と、放射線像変換パネル10とラインセンサ32との間の上記輝尽発光光の光路中に配置された、この輝尽発光光を透過させ励起光を遮断する励起光カットフィルタ33とを有する。
【0024】
なお、結像レンズ31は主走査X方向に並べられた多数の屈折率分布型レンズ等からなるものである。また、ラインセンサ32は、主走査X方向に多数並べられるとともに、結像レンズ31を通してラインセンサ32に入射する輝尽発光光の伝播方向および上記主走査X方向に対して概略直交する方向に2列に並べられた受光ライン38Aおよび受光ライン38Bを有し、上記結像レンズ31を通して結像された輝尽発光光を光電変換する受光部38を有するCCD素子と、受光部38で光電変換された信号を増幅しA/D変換してデジタル値からなる画像データとして出力する読出部39とを有している。
【0025】
消去部45は、放射線像変換パネルに蓄積された放射線エネルギを消去する消去光光源46を有している。
【0026】
励起光照射部20と検出ユニット30と消去部45とは一体化されて読取ユニット40を構成しており、この一体化された読取ユニット40は、搬送部50によって副走査Y方向に一定の速度で搬送される。
【0027】
上記、放射線像読取装置100は、さらに、検出部30により励起光の照射を受けて向き識別マーク61から発せられた蛍光を検出して取得された向き識別データに基づいて、検出部30により放射線像変換パネル10から輝尽発光光が検出されたときのこの放射線像変換パネル10の向きを示す向き識別情報を取得する向き識別手段71、検出部30により励起光Leの照射を受けて基準位置マーク62から発せられた蛍光を検出して取得された基準位置データに基づいて、放射線像変換パネル10上の画像データの取得位置と上記基準位置との位置関係を認識し、この位置関係を示す基準位置情報を取得する位置関係認識手段72、検出部30により励起光Leの照射を受けて基準光発生部63から発せられた蛍光を検出して取得された所定の光強度を示す所定光強度データに基づいて、各受光部間の感度バラツキを示す受光部感度バラツキ情報を取得する感度情報取得手段73、検出部30により励起光の照射を受けてバーコード64から発せられた蛍光を検出して取得されたバーコードデータに基づいてこの放射線像変換パネル10の種類を識別するパネル識別情報を取得するパネル識別手段74、放射線像変換パネル10上の励起光が照射された線状の領域の中心線位置である励起光照射位置Joと結像光学系31によってラインセンサの受光部上に結像された放射線像変換パネル10上の線状の領域の中心線位置である被結像中心位置Hoとの間隔ΔYを示すΔY間隔情報を輝尽発光光の検出中に取得する間隔検出部75、および検出部30によって取得された画像データの補正等を行なう補正設定部70とを備えている。
【0028】
補正設定部70は、上記(A)向き識別情報、(B)基準位置情報、(C)受光部感度バラツキ情報、(D)パネル識別情報、(E)ΔY間隔情報に基づいて、▲1▼シェーディング補正、▲2▼漏れ光補正、▲3▼X線損傷補正、▲4▼鮮鋭度補正、▲5▼受光部感度補正、▲6▼受光部欠陥補正、▲7▼消去光量設定、▲8▼アンプゲイン設定、▲9▼ΔY間隔補正を実施する。
【0029】
上記▲1▼シェーディング補正は、画像データを表示する際に画像に生じる濃淡ムラ(シェーディング)を補正する処理であり、この濃淡ムラ(シェーディング)は、放射線像変換パネルの種類やΔY間隔等によって変化する。なお、補正設定部70は、予め作成された上記シェーディング補正に用いられるシェーディング補正用の補正データを記憶している。
【0030】
▲2▼漏れ光補正は、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルや結像光学系等から発生し励起光カットフィルタを透過して検出される赤外光成分の影響を補正する処理であり、この赤外光成分の影響は放射線像変換パネルの種類やΔY間隔等によって変化する。なお、補正設定部70は、予め作成された上記漏れ光補正に用いられる漏れ光補正用の補正データを記憶している。
【0031】
▲3▼X線損傷補正は、放射線の曝射による劣化による放射線像変換パネルの放射線エネルギの蓄積特性および輝尽発光光の発生特性の変化を補正する処理であり、上記蓄積特性および発光特性は放射線像変換パネルの種類、放射線の曝射量によって変化する。したがって、このX線損傷補正は、パネル識別手段からのパネル識別情報に基づいて放射線像変換パネルに対応するように補正データを切り換えて補正を実施するものである。
【0032】
▲4▼鮮鋭度補正は、画像データを表示する際の画像の鮮鋭性を補正する処理であり、この鮮鋭性は、放射線像変換パネルの種類やΔY間隔によって変化する。なお、上記画像データで表される画像中の互いに異なるΔY間隔で取得された画像部分では上記鮮鋭度を向上させるパラメータが変更される。また、このパラメータの変更は、ΔY間隔の大きさに応じて段階的に変更される。
【0033】
▲5▼受光部感度補正は、受光部38を構成する個別の受光部それぞれの感度バラツキによる画像データへの影響を補正するものである。
【0034】
▲6▼受光部欠陥補正は、受光部38を構成する個別の受光部の欠陥による画像データへの影響を補正するものであり、欠陥のある受光部から取得された画像データを補正するものである。
【0035】
▲7▼消去光量設定は、放射線像変換パネルの残留放射線エネルギを消去する際の消去光の光量を過不足のない光量に設定するものである。この光量の設定は放射線像変換パネルの種類によって変更される。なお、補正設定部70は、予め作成された上記消去光量設定に用いられる消去光量設定用のデータを記憶している。
【0036】
▲8▼アンプゲイン設定は、受光部38に結像された輝尽発光光を光電変換した信号を増幅する際のアンプのゲインを設定するものであり、このアンプゲインの設定は放射線像変換パネルの種類によって変更される。なお、補正設定部70は、予め作成された上記アンプゲイン設定に用いられるアンプゲイン設定用のパラメータを記憶している。
【0037】
▲9▼ΔY間隔補正は、上記ΔY間隔情報に基づいて、間隔ΔYが小さくなるようにする補正である。
【0038】
次に上記実施の形態における作用について説明する。
【0039】
上記放射線像が記録された放射線像変換パネル10を収容したカセッテ19が放射線像読取装置100に装着され、放射線像読取装置100のパネル引出機構85によりカセッテ19から放射線像変換パネル10が引き出され、この放射線像変換パネル10は放射線像読取装置100内の所定の読取位置Kに配置される。
【0040】
次に、励起光照射部20から射出された励起光Leが放射線像変換パネル10上の線状領域Sに集光される。この励起光Leの照射によって線状領域Sから発生した輝尽発光光は結像レンズ31および励起光カットフィルタ33を通してラインセンサ32の受光部38上に結像され、この結像された輝尽発光光が受光部38で光電変換される。
【0041】
上記励起光照射部20による励起光Leの照射と検出ユニット30による輝尽発光光の検出を実行しながら、励起光照射部20と検出ユニット30と消去部45とを一体化してなる上記読取ユニット40が搬送部50によって副走査Y方向へ搬送されて、放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光がラインセンサ32の受光部38で光電変換され、さらに読出部39でデジタル値からなる画像データに変換されて出力される。
【0042】
また、上記輝尽発光光の検出に基づいて検出され出力された画像データとともに、上記励起光の照射を受けて、放射線像変換パネル10のヘッダー部10Fに配置された向き識別マーク61、基準位置マーク62、基準光発生部63、およびバーコード64のそれぞれから発せられた蛍光がラインセンサ32の受光部38で光電変換され、さらに読出部39でデジタル値からなるデータに変換されて出力される。
【0043】
放射線像変換パネル10に記録された放射線像を表す画像データ、および放射線像変換パネル10のヘッダー部10Fから発っせられた蛍光を示すデータが読み出された後、消去光光源46が点灯され、読取ユニット40が上記搬送部50によって上記搬送方向とは反対方向へ搬送され、この放射線像変換パネル10に残存する残存放射線エネルギが消去される。
【0044】
向き識別手段71は、上記ラインセンサ32から出力されたデータを入力し、このデータの中から上記向き識別マーク61を示す向き識別データを抽出して放射線像変換パネル10の向きを示す上記(A)向き識別情報を取得し、この(A)向き識別情報を補正設定部70に出力する。
【0045】
位置関係認識手段72は、上記ラインセンサ32から出力されたデータを入力し、このデータの中から上記基準位置マーク62を示す基準位置データを抽出して放射線像変換パネル10上の画像データの取得位置と上記基準位置との位置関係を示す上記(B)基準位置情報を取得し、この(B)基準位置情報を補正設定部70に出力する。
【0046】
感度情報取得手段73は、上記ラインセンサ32から出力されたデータを入力し、このデータの中から上記基準光発生部63から発せられた蛍光の強度を示す所定光強度データを抽出して受光部38の感度バラツキを示す上記(C)受光部感度バラツキ情報を取得し、この(C)受光部感度バラツキ情報を補正設定部70に出力する。すなわち、主走査X方向に延びる基準光発生部63から発せられた蛍光の強度は位置によらず一定の強度を示すので、検出部30により取得された所定光強度データにバラツキが生じた場合には、その原因は受光部38中の個別の受光部の感度の違いによるものとなり、この所定光強度データに基づいて上記受光部感度バラツキ情報を得ることができる。
【0047】
パネル識別手段74は、上記ラインセンサ32から出力されたデータを入力し、このデータの中から上記バーコードを示すバーコードデータを抽出して、この放射線像変換パネルの種類(製造方法の違い等による種類)、および放射線像変換パネルの製造年月を示す上記(D)パネル識別情報を取得し、この(D)パネル識別情報を補正設定部70に出力する。
【0048】
間隔検出部75は、受光部38の副走査Y方向に沿って互いに並ぶ上記受光ライン38Aから取得された輝尽発光光の光量を示すデータの値と、および受光ライン38Bから取得された輝尽発光光の光量を示すデータとの比率に基づいて上記間隔ΔYの概略値を示す(E)ΔY間隔情報を取得し、この(E)ΔY間隔情報を補正設定部70に出力する。
【0049】
補正設定部70は、上記各情報を入力し、これらの情報を用いて、▲1▼シェーディング補正、▲2▼漏れ光補正、▲3▼X線損傷補正、▲4▼鮮鋭度補正、▲5▼受光部感度補正、▲6▼受光部欠陥補正、▲7▼消去光量設定、▲8▼アンプゲイン設定、▲9▼ΔY間隔補正を実施する。
【0050】
以下、補正設定部70によって実施される上記補正および設定について説明する。
【0051】
<▲1▼シェーディング補正>
シェーディング補正を実施する場合には、補正設定部70が、上記(D)パネル識別情報および(E)ΔY間隔情報に基づいて選択されたシェーディング補正用の補正データと、(A)向き識別情報および(B)基準位置情報とを用いてシェーディング補正を実施する。
【0052】
すなわち、補正設定部70により、始めに(D)パネル識別情報に基づいて識別された放射線像変換パネル10の種類と、(E)ΔY間隔情報によって示される輝尽発光光の検出中に取得された間隔ΔYの変化の平均値とに対応する補正データが選択される。つづいて、上記(A)向き識別情報および(B)基準位置情報に基づいて、取得された画像データが示す放射線像変換パネル10上の位置と上記補正データが示す放射線像変換パネル10上の位置とが一致されるようにして、上記画像データに対して上記補正データを用いたシェーディング補正が施される。
【0053】
<▲2▼漏れ光補正>
漏れ光補正を実施する場合には、補正設定部70が、上記(D)パネル識別情報および(E)ΔY間隔情報に基づいて選択された漏れ光補正用の補正データと、(A)向き識別情報および(B)基準位置情報とを用いて漏れ光補正X線損傷補正を実施する。
【0054】
すなわち、補正設定部70により、始めに(D)パネル識別情報に基づいて識別された放射線像変換パネル10の種類と(E)ΔY間隔情報によって示される輝尽発光光を検出中の間隔ΔYの変化の平均値とに対応する補正データが選択される。つづいて、上記(A)向き識別情報および(B)基準位置情報に基づいて、取得された画像データが表す放射線像変換パネル10上の位置と上記補正データが表す放射線像変換パネル10上の位置とが一致されるようにして、上記画像データに対して上記補正データを用いた漏れ光補正が施される。
【0055】
<▲3▼X線損傷補正>
X線損傷補正を実施する場合には、補正設定部70が、上記(D)パネル識別情報に基づいて選択されたX線損傷補正用の補正データと、(A)向き識別情報および(B)基準位置情報とを用いて上記X線損傷補正を実施する。
【0056】
すなわち、補正設定部70により、始めに(D)パネル識別情報に基づいて識別されたパネルに対応する補正データが選択される。つづいて、上記(A)向き識別情報、および(B)基準位置情報に基づき、取得された画像データが表す放射線像変換パネル10上の位置と上記補正データが表す放射線像変換パネル10上の位置とが一致されるようにして、上記画像データに対して上記補正データを用いたX線損傷補正が施される。
【0057】
<▲4▼鮮鋭度補正>
鮮鋭度補正を実施する場合には、補正設定部70が、(D)パネル識別情報および(E)ΔY間隔情報を用いて上記鮮鋭度補正を実施する。
【0058】
すなわち、補正設定部70により、(D)パネル識別情報に基づいて識別された放射線像変換パネル10の種類と(E)ΔY間隔情報によって示される輝尽発光光を検出中の間隔ΔYの変化とに応じて鮮鋭度を向上させるパラメータが変更され、この変更されたパラメータを用いて上記画像データに対して上記鮮鋭度補正が施される。この場合には、上記画像データで表される画像中の互いに異なるΔY間隔において取得された画像部分毎に上記パラメータが段階的に変更される。
【0059】
<▲5▼受光部感度補正>
受光部感度補正を実施する場合には、補正設定部70が、(C)受光部感度バラツキ情報に基づいて作成された主走査X方向に多数並ぶ受光部間の感度のバラツキの画像データへの影響を補正する受光部感度補正パラメータを用いて上記受光部感度補正を実施する。
【0060】
すなわち、補正設定部70により、上記画像データが示す画像中の互いに感度が異なる受光部で取得された画像部分(副走査Y方向に対応して延びる画像部分)において互いに異なる受光部感度補正パラメータが適用されて画像データが補正される。
【0061】
<▲6▼受光部欠陥補正>
受光部感度補正を実施する場合には、補正設定部70が、(C)受光部感度バラツキ情報に基づいて受光部中の感度を示さない受光部、すなわち欠陥受光部を特定し、この受光部から取得された画像データを補正する。
【0062】
すなわち、補正設定部70により、上記欠陥受光部から取得された画像データが、この欠陥受光部の隣に位置する受光部から取得された画像データによって補完される。
【0063】
なお、上記欠陥受光部が特定されたときには、受光部中に欠陥受光部が存在することを示す報知信号Hoがこの補正設定部70から出力される。
【0064】
<▲7▼消去光量設定>
消去光量設定を実施する場合には、補正設定部70が、(D)パネル識別情報に基づいて選択された消去光量設定用パラメータを用いて上記消去光量設定を実施する。
【0065】
すなわち、補正設定部70により、始めに(D)パネル識別情報に基づいて識別された放射線像変換パネル10の種類(上記種類によって残存放射線エネルギの消去特性が異なる)に対応する消去光量設定用パラメータが選択される。つづいて、上記パラメータが消去部45に出力され、放射線像変換パネル10に残存する残存放射線エネルギの消去が行なわれる際の消去光光源46から照射される消去光光量が過不足ない適正な光量となるように設定される。
【0066】
<▲8▼アンプゲイン設定>
アンプゲイン設定を実施する場合には、補正設定部70が、パネル識別マークを先読みして(D)パネル識別情報を得、その後、この(D)パネル識別情報に基づいて選択されたアンプゲインパラメータを用いて上記画像データの取得が実施される。
【0067】
すなわち、補正設定部70により、始めに(D)パネル識別情報に基づいて識別された放射線像変換パネル10の種類(上記種類によって輝尽発光光の発光特性が異なる)に対応するアンプゲインパラメータが選択される。つづいて、上記パラメータを検出部30に出力し、検出部30が読出部39の増幅ゲインを設定する。これにより、放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光が受光部38で光電変換された後、この信号が読出部39によって適正なゲインで増幅されA/D変換されて画像データとして出力される。
【0068】
<▲9▼ΔY間隔補正>
ΔY間隔補正を実施する場合には、補正設定部70が、輝尽発光光の検出中に取得されたΔY間隔を示す(E)ΔY間隔情報に基づいてΔY間隔の補正を実施する。
【0069】
すなわち、補正設定部70により、圧電素子制御部81を介して圧電素子82へ供給する電圧を変更し、ΔY間隔が0に近づくように圧電素子82の伸縮により励起光照射部20を移動させて補正を行なう。この、ΔY間隔補正は(E)ΔY間隔情報に基づいてリアルタイムに実施される。
【0070】
なお、上記実施の形態においては、線状の励起光の照射により放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光をラインセンサで検出する、いわゆるラインビーム方式の放射線像読取装置を使用した放射線像読取システムの例を示したが、本発明は、点状の励起光の走査により放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光をフォトマルチプライヤで検出する、いわゆるポイントスキャン方式の放射線像読取装置を使用した放射線像読取システムに適用することもできる。
【0071】
なお、ポイントスキャン方式の放射線像読取システムの場合には、▲5▼受光部感度補正および▲9▼ΔY間隔補正が実施されないので、ΔY間隔補正間隔検出部75および位置関係認識手段72を備える必要はなく、基準位置マーク62、圧電素子制御部81、および圧電素子82も不用となる。
【0072】
また、上記実施の形態においては、カセッテから放射線像変換パネルを取り出して、この放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する例を示したが、本発明は、放射線像変換パネルを装置内に一体的に収容した放射線像読取システム、いわゆるカセッテを用いないビルトインタイプの放射線像読取システムにも適用することができる。
【0073】
なお、ビルトインタイプの放射線像読取システムにおいて、放射線像変換パネルの位置再現性が非常に高い場合には、向きの識別と基準位置の取得が不用となり、向き識別手段71および位置関係認識手段72を備える必要はなく、放射線像変換パネルへの向き識別マーク61および基準位置マーク62の配置も不用となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による放射線像読取システムの概略構成を示す斜視図
【図2】励起光照射部および検出部等を示す拡大側面図
【符号の説明】
10 放射線像変換パネル
20 励起光照射部
30 検出部
50 搬送部
61 向き識別マーク
62 基準位置マーク
63 基準光発生部
64 バーコード
100 放射線像読取装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線像変換パネルと、励起光の照射を受けて上記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出してこの放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する放射線像読取装置とからなる放射線像読取システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、X線等の放射線を照射するとこの放射線エネルギの一部を蓄積し、その後、可視光等の励起光を照射するとこの蓄積された放射線エネルギに応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線像を蓄積性蛍光体層に一旦潜像として記録し、この蓄積性蛍光体層にレーザ光等の励起光を照射して輝尽発光光を生じせしめ、この輝尽発光光を光電的に検出して被写体の放射線像を表す画像データを取得する放射線像記録装置および放射線像読取装置等からなるシステムがCR(Computed Radiography)としてが知られている。
【0003】
このシステムに使用される記録媒体としては、支持基板上に蓄積性蛍光体層を積層して作成した放射線像変換パネルが知られており、この放射線像変換パネルと放射線像読取装置とで放射線像読取システムが構成される。
【0004】
放射線像記録装置により、上記放射線像変換パネルに被写体を通った放射線を照射してこの放射線像変換パネルに上記被写体の放射線像が記録され、この放射線像変換パネルがカセッテに収容されて放射線像記録装置から取り出される。その後、このカセッテが放射線像読取装置に装着され、この放射線像読取装置が上記カセッテから放射線像変換パネルを取り出すとともに、上記輝尽発光光を検出する検出手段を上記放射線像変換パネルに対して副走査方向に相対的に移動させつつ、励起光の照射を受けて上記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を上記検出手段で検出してこの放射線像変換パネルに記録された上記被写体の放射線像を表す画像データが取得される。上記のようにして被写体の放射線像を表す画像データが取得された放射線像変換パネルは、消去光が照射されてこの放射線像変換パネルに残存する放射線エネルギが放出されることにより再び放射線像の記録が可能となるので、この放射線像変換パネルは上記被写体を表す放射線像の記録および再生に繰り返し使用することができる。
【0005】
上記放射線像読取システムは複数の放射線像変換パネルを使用した構成とされることがあり、放射線像変換パネルには、この放射線像変換パネルから取得された画像データとこの放射線像変換パネルに記録された被写体の情報(例えば、患者名、生年月日、撮影年月日、放射線照射量、撮影部位等)とを関連付けたり、あるいは放射線像変換パネルから取得された画像データとこの画像データに施す画像処理内容とを関連付けたりするバーコードを配置した放射線像変換パネルが知られており、さらに、励起光の照射により放射線像読取装置で読取可能な蛍光を発生する蛍光体で形成された上記副走査方向に延びる線分で示されるバーコードを配置した放射線像変換パネルも知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−87085号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば、画像データにシェーディング補正を施す際には、放射線を一様曝射した放射線像変換パネルへの上記励起光の照射によりこの放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光の検出に基づいて作成されたシェーディング補正用の補正データを予め放射線像読取装置に記憶させておき、上記放射線像変換パネルを使用して新たに取得された被写体の放射線像を表す画像データに対して上記補正データを用いて補正を実施しているが、上記補正データが示す放射線像変換パネル上の位置と上記画像データが示す放射線像変換パネル上の位置とをより正確に一致させて上記シェーディング補正を実施することにより、シェーディングの影響がより抑制された画像データを取得したいという要請がある。
【0008】
また、検出手段にラインセンサを用いた放射線像読取システムにおいては、ラインセンサを構成する各受光部間の感度のバラツキの影響を抑制した画像データを取得したいという要請がある。さらに、検出手段にラインセンを用いるとともに蛍光を発生する蛍光体で形成された上記副走査方向に延びる線分で示されるバーコードを配置した放射線像変換パネルを使用した放射線像読取システムにおいては、励起光の照射を受けて輝尽発光光より長い波長の赤外蛍光を発する蛍光体で形成されたバーコードの像がラインセンサの受光部に結像されるときの色収差によるボケでバーコードの読取り精度が低下することを防止したいという要請がある。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、放射線像変換パネルに記録された放射線像を表すより品質の高い画像データを取得することができる放射線像読取システムを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルと、主走査方向に沿って励起光を照射する励起光照射手段、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出してこの放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する検出手段、および放射線像変換パネルを検出手段に対して主走査方向と交わる副走査方向に相対的に移動させる移動手段を有する放射線像読取装置とを備えた放射線像読取システムであって、前記放射線像変換パネルが、励起光の照射を受けて検出手段で検出可能な蛍光を発する、この放射線像変換パネルの向きを示す向き識別マークを有するものであり、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに励起光の照射を受けて前記向き識別マークから発せられた蛍光を検出手段により検出して取得された向き識別データに基づいて、前記検出手段により前記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光が検出されたときのこの放射線像変換パネルの向きを識別する向き識別手段を備えていることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の第2の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルと、主走査方向に沿って励起光を照射する励起光照射手段、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出してこの放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する検出手段、および放射線像変換パネルを検出手段に対して主走査方向と交わる副走査方向に相対的に移動させる移動手段を有する放射線像読取装置とを備えた放射線像読取システムであって、放射線像変換パネルが、励起光の照射を受けて検出手段で検出可能な蛍光を発する、この放射線像変換パネル上に予め設定された基準位置を示す基準位置マークを有するものであり、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに前記励起光の照射を受けて前記基準位置マークから発せられた蛍光を前記検出手段により検出して取得された基準位置データに基づいて、この放射線像変換パネル上の前記画像データの取得位置と前記基準位置との位置関係を認識する位置関係認識手段を備えていることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の第3の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルと、主走査方向に沿って励起光を照射する励起光照射手段、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出する多数の受光部が並べられたラインセンサを有しこのラインセンサにより輝尽発光光を検出して放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する検出手段、および放射線像変換パネルを検出手段に対して主走査方向と交わる副走査方向に相対的に移動させる移動手段を有する放射線像読取装置とを備えた放射線像読取システムであって、放射線像変換パネルが、励起光の照射を受けて検出手段で検出可能な所定の光強度の蛍光を発する、主走査方向に延びる基準光発生部を有するものであり、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに前記励起光の照射を受けて前記基準光発生部から発せられた蛍光を前記検出手段により検出して取得された前記所定の光強度を示す所定光強度データに基づいて、各受光部間の感度バラツキを示す感度バラツキデータを取得する感度情報取得手段を備えていることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の第4の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルと、主走査方向に沿って励起光を照射する励起光照射手段、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出する多数の受光部が並べられたラインセンサを有しこのラインセンサにより輝尽発光光を検出して放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する検出手段、および放射線像変換パネルを検出手段に対して主走査方向と交わる副走査方向に相対的に移動させる移動手段を有する放射線像読取装置とを備えた放射線像読取システムであって、放射線像変換パネルが、励起光の照射を受けて検出手段で検出可能な蛍光を発する、主走査方向に延びる線分で示されるバーコードを有するものであり、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに前記励起光の照射を受けて前記バーコードから発せられた蛍光を前記検出手段により検出して取得されたバーコードデータに基づいて、この放射線像変換パネルを識別するパネル識別手段を備えていることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の効果】
本発明の第1の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルが向き識別マークを有するものであり、励起光の照射を受けて上記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに上記励起光の照射を受けて向き識別マークから発せられた蛍光を上記検出手段により検出して取得した向き識別データに基づいて、上記放射線像変換パネルから上記輝尽発光光が検出されたときのこの放射線像変換パネルの向きを識別する向き識別手段を備えているので、例えば、上記画像データに対してシェーディング補正等を施す際に、予め上記放射線像変換パネルを用いて取得され装置内に記憶された上記シェーディング補正等に用いられる補正用データが示す上記識別マークの向きと、上記画像データが示す上記識別マークの向きとが一致されるようにして補正を施すことができ、この画像データに対してより正確な補正を施すことができるので、上記放射線像変換パネルに記録された放射線像を表すより品質の高い画像データを取得することができる。
【0015】
本発明の第2の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルが基準位置マークを有するものであり、励起光の照射を受けてこの放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに励起光の照射を受けて基準位置マークから発せられた蛍光を上記検出手段により検出して取得された基準位置データに基づいて、放射線像変換パネル上の画像データの取得位置と上記基準位置との位置関係を認識する位置関係認識手段を備えているので、例えば、上記画像データに対してシェーディング補正等を施す際に、予め上記放射線像変換パネルを用いて取得され放射線像読取装置内に記憶された上記シェーディング補正等に用いられる補正用データが示す放射線像変換パネル上の位置と、上記画像データが示す上記放射線像変換パネル上の位置とがより正確に一致されるようにして補正を施すことができるので、上記放射線像変換パネルに記録された放射線像を表すより品質の高い画像データを取得することができる。
【0016】
本発明の第3の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルが、励起光の照射を受けて検出手段で検出可能な所定の光強度の蛍光を発する主走査方向に延びる基準光発生部を有するものであり、励起光の照射を受けて上記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに励起光の照射を受けて基準光発生部から発せられた蛍光を上記検出手段により検出して取得された所定の光強度を示す所定光強度データに基づいて、各受光部間の感度バラツキを示す感度バラツキデータを取得する感度情報取得手段を備えているので、例えば、上記感度バラツキデータを用いて上記各受光部間の感度バラツキに起因する画像データへの影響を抑制することができ、上記放射線像変換パネルに記録された放射線像を表すより品質の高い画像データを取得することができる。
【0017】
本発明の第4の放射線像読取システムは、放射線像変換パネルが励起光の照射を受けて前記検出手段で検出可能な蛍光を発する、主走査方向に延びる線分で示されるバーコードを有するものであり、励起光の照射を受けて上記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出手段で検出するときに励起光の照射を受けて上記バーコードから発せられた蛍光を上記検出手段により検出して取得されたバーコードデータに基づいてこの放射線像変換パネルを識別するパネル識別手段を備えているので、例えば、上記蛍光が上記輝尽発光光の波長より長波長の赤外蛍光であり、検出手段を通して受光部上に結像される際に、色収差の影響によって主走査方向にこの赤外蛍光の像がボケた場合であっても、このバーコードを構成する線分が主走査方向に延びているので、受光部上に結像されたバーコードを表す像の色収差によるボケに起因する読取り精度の低下を抑制することができる。したがって、検出手段により取得されたバーコードデータを用いて実施されるパネル識別手段による上記識別の識別能の低下を防止することができ、この識別情報に基づいて施される補正等をより正確に実行することができる。これにより、上記放射線像変換パネルに記録された放射線像を表すより品質の高い画像データを取得することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態による放射線像読取システムの概略構成を示す斜視図、図2は上記放射線像読取システムの励起光照射部および検出部等を示す拡大側面図である。
【0019】
本発明の実施の形態による放射線像読取システムは、放射線像変換パネル10と、主走査方向(図中矢印X方向、以後主走査X方向という)に延びる線状の励起光Leを照射する励起光照射部20、励起光Leの照射を受けて放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光を検出して放射線像変換パネル10に記録された放射線像を表す画像データを取得する検出部30、および放射線像変換パネル10を検出部30に対して主走査X方向と交わる副走査方向(図中矢印Y方向、以後副走査Y方向という)に相対的に移動させる搬送部50を有する放射線像読取装置100とを備えている。
【0020】
放射線像変換パネル10は、励起光Leの照射を受けて検出部30で検出可能な蛍光を発するこの放射線像変換パネル10の向きを示す向き識別マーク61、励起光Leの照射を受けて検出部30で検出可能な蛍光を発するこの放射線像変換パネル上に予め設定された基準位置を示す基準位置マーク62、励起光Leの照射を受けて検出部30で検出可能な所定の光強度の蛍光を発する主走査X方向に延びる基準光発生部63、および励起光Leの照射を受けて検出部30で検出可能な蛍光を発する、主走査方向に延びる線分で示されるバーコード64を有する。なお、上記向き識別マーク61、基準位置マーク62、基準光発生部63、バーコード64は、例えばこの放射線像変換パネル10のヘッダー部10Fに配置される。
【0021】
上記放射線像変換パネル10はカセッテ19に収容されており、この放射線像変換パネル10に記録された放射線像が読み取られる際には、このカセッテ19が放射線像読取装置100に装着され、上記放射線像読取装置100のパネル引出機構85によりカセッテ19から放射線像変換パネル10が引き出され、この放射線像変換パネル10は放射線像読取装置100内の所定の読取位置Kに配置される。
【0022】
励起光照射部20は、線状の励起光Leを射出する複数の半導体レーザが主走査方向に並べられた励起光光源であるLD光源21、およびLD光源21から射出された励起光Leを放射線像変換パネル10上の主走査X方向に延びる線状領域Sに集光させるシリンドリカルレンズ22等からなる。
【0023】
検出部30は、放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光を結像させる結像レンズ31と、この結像レンズ31を通して結像された輝尽発光光を検出するラインセンサ32と、放射線像変換パネル10とラインセンサ32との間の上記輝尽発光光の光路中に配置された、この輝尽発光光を透過させ励起光を遮断する励起光カットフィルタ33とを有する。
【0024】
なお、結像レンズ31は主走査X方向に並べられた多数の屈折率分布型レンズ等からなるものである。また、ラインセンサ32は、主走査X方向に多数並べられるとともに、結像レンズ31を通してラインセンサ32に入射する輝尽発光光の伝播方向および上記主走査X方向に対して概略直交する方向に2列に並べられた受光ライン38Aおよび受光ライン38Bを有し、上記結像レンズ31を通して結像された輝尽発光光を光電変換する受光部38を有するCCD素子と、受光部38で光電変換された信号を増幅しA/D変換してデジタル値からなる画像データとして出力する読出部39とを有している。
【0025】
消去部45は、放射線像変換パネルに蓄積された放射線エネルギを消去する消去光光源46を有している。
【0026】
励起光照射部20と検出ユニット30と消去部45とは一体化されて読取ユニット40を構成しており、この一体化された読取ユニット40は、搬送部50によって副走査Y方向に一定の速度で搬送される。
【0027】
上記、放射線像読取装置100は、さらに、検出部30により励起光の照射を受けて向き識別マーク61から発せられた蛍光を検出して取得された向き識別データに基づいて、検出部30により放射線像変換パネル10から輝尽発光光が検出されたときのこの放射線像変換パネル10の向きを示す向き識別情報を取得する向き識別手段71、検出部30により励起光Leの照射を受けて基準位置マーク62から発せられた蛍光を検出して取得された基準位置データに基づいて、放射線像変換パネル10上の画像データの取得位置と上記基準位置との位置関係を認識し、この位置関係を示す基準位置情報を取得する位置関係認識手段72、検出部30により励起光Leの照射を受けて基準光発生部63から発せられた蛍光を検出して取得された所定の光強度を示す所定光強度データに基づいて、各受光部間の感度バラツキを示す受光部感度バラツキ情報を取得する感度情報取得手段73、検出部30により励起光の照射を受けてバーコード64から発せられた蛍光を検出して取得されたバーコードデータに基づいてこの放射線像変換パネル10の種類を識別するパネル識別情報を取得するパネル識別手段74、放射線像変換パネル10上の励起光が照射された線状の領域の中心線位置である励起光照射位置Joと結像光学系31によってラインセンサの受光部上に結像された放射線像変換パネル10上の線状の領域の中心線位置である被結像中心位置Hoとの間隔ΔYを示すΔY間隔情報を輝尽発光光の検出中に取得する間隔検出部75、および検出部30によって取得された画像データの補正等を行なう補正設定部70とを備えている。
【0028】
補正設定部70は、上記(A)向き識別情報、(B)基準位置情報、(C)受光部感度バラツキ情報、(D)パネル識別情報、(E)ΔY間隔情報に基づいて、▲1▼シェーディング補正、▲2▼漏れ光補正、▲3▼X線損傷補正、▲4▼鮮鋭度補正、▲5▼受光部感度補正、▲6▼受光部欠陥補正、▲7▼消去光量設定、▲8▼アンプゲイン設定、▲9▼ΔY間隔補正を実施する。
【0029】
上記▲1▼シェーディング補正は、画像データを表示する際に画像に生じる濃淡ムラ(シェーディング)を補正する処理であり、この濃淡ムラ(シェーディング)は、放射線像変換パネルの種類やΔY間隔等によって変化する。なお、補正設定部70は、予め作成された上記シェーディング補正に用いられるシェーディング補正用の補正データを記憶している。
【0030】
▲2▼漏れ光補正は、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルや結像光学系等から発生し励起光カットフィルタを透過して検出される赤外光成分の影響を補正する処理であり、この赤外光成分の影響は放射線像変換パネルの種類やΔY間隔等によって変化する。なお、補正設定部70は、予め作成された上記漏れ光補正に用いられる漏れ光補正用の補正データを記憶している。
【0031】
▲3▼X線損傷補正は、放射線の曝射による劣化による放射線像変換パネルの放射線エネルギの蓄積特性および輝尽発光光の発生特性の変化を補正する処理であり、上記蓄積特性および発光特性は放射線像変換パネルの種類、放射線の曝射量によって変化する。したがって、このX線損傷補正は、パネル識別手段からのパネル識別情報に基づいて放射線像変換パネルに対応するように補正データを切り換えて補正を実施するものである。
【0032】
▲4▼鮮鋭度補正は、画像データを表示する際の画像の鮮鋭性を補正する処理であり、この鮮鋭性は、放射線像変換パネルの種類やΔY間隔によって変化する。なお、上記画像データで表される画像中の互いに異なるΔY間隔で取得された画像部分では上記鮮鋭度を向上させるパラメータが変更される。また、このパラメータの変更は、ΔY間隔の大きさに応じて段階的に変更される。
【0033】
▲5▼受光部感度補正は、受光部38を構成する個別の受光部それぞれの感度バラツキによる画像データへの影響を補正するものである。
【0034】
▲6▼受光部欠陥補正は、受光部38を構成する個別の受光部の欠陥による画像データへの影響を補正するものであり、欠陥のある受光部から取得された画像データを補正するものである。
【0035】
▲7▼消去光量設定は、放射線像変換パネルの残留放射線エネルギを消去する際の消去光の光量を過不足のない光量に設定するものである。この光量の設定は放射線像変換パネルの種類によって変更される。なお、補正設定部70は、予め作成された上記消去光量設定に用いられる消去光量設定用のデータを記憶している。
【0036】
▲8▼アンプゲイン設定は、受光部38に結像された輝尽発光光を光電変換した信号を増幅する際のアンプのゲインを設定するものであり、このアンプゲインの設定は放射線像変換パネルの種類によって変更される。なお、補正設定部70は、予め作成された上記アンプゲイン設定に用いられるアンプゲイン設定用のパラメータを記憶している。
【0037】
▲9▼ΔY間隔補正は、上記ΔY間隔情報に基づいて、間隔ΔYが小さくなるようにする補正である。
【0038】
次に上記実施の形態における作用について説明する。
【0039】
上記放射線像が記録された放射線像変換パネル10を収容したカセッテ19が放射線像読取装置100に装着され、放射線像読取装置100のパネル引出機構85によりカセッテ19から放射線像変換パネル10が引き出され、この放射線像変換パネル10は放射線像読取装置100内の所定の読取位置Kに配置される。
【0040】
次に、励起光照射部20から射出された励起光Leが放射線像変換パネル10上の線状領域Sに集光される。この励起光Leの照射によって線状領域Sから発生した輝尽発光光は結像レンズ31および励起光カットフィルタ33を通してラインセンサ32の受光部38上に結像され、この結像された輝尽発光光が受光部38で光電変換される。
【0041】
上記励起光照射部20による励起光Leの照射と検出ユニット30による輝尽発光光の検出を実行しながら、励起光照射部20と検出ユニット30と消去部45とを一体化してなる上記読取ユニット40が搬送部50によって副走査Y方向へ搬送されて、放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光がラインセンサ32の受光部38で光電変換され、さらに読出部39でデジタル値からなる画像データに変換されて出力される。
【0042】
また、上記輝尽発光光の検出に基づいて検出され出力された画像データとともに、上記励起光の照射を受けて、放射線像変換パネル10のヘッダー部10Fに配置された向き識別マーク61、基準位置マーク62、基準光発生部63、およびバーコード64のそれぞれから発せられた蛍光がラインセンサ32の受光部38で光電変換され、さらに読出部39でデジタル値からなるデータに変換されて出力される。
【0043】
放射線像変換パネル10に記録された放射線像を表す画像データ、および放射線像変換パネル10のヘッダー部10Fから発っせられた蛍光を示すデータが読み出された後、消去光光源46が点灯され、読取ユニット40が上記搬送部50によって上記搬送方向とは反対方向へ搬送され、この放射線像変換パネル10に残存する残存放射線エネルギが消去される。
【0044】
向き識別手段71は、上記ラインセンサ32から出力されたデータを入力し、このデータの中から上記向き識別マーク61を示す向き識別データを抽出して放射線像変換パネル10の向きを示す上記(A)向き識別情報を取得し、この(A)向き識別情報を補正設定部70に出力する。
【0045】
位置関係認識手段72は、上記ラインセンサ32から出力されたデータを入力し、このデータの中から上記基準位置マーク62を示す基準位置データを抽出して放射線像変換パネル10上の画像データの取得位置と上記基準位置との位置関係を示す上記(B)基準位置情報を取得し、この(B)基準位置情報を補正設定部70に出力する。
【0046】
感度情報取得手段73は、上記ラインセンサ32から出力されたデータを入力し、このデータの中から上記基準光発生部63から発せられた蛍光の強度を示す所定光強度データを抽出して受光部38の感度バラツキを示す上記(C)受光部感度バラツキ情報を取得し、この(C)受光部感度バラツキ情報を補正設定部70に出力する。すなわち、主走査X方向に延びる基準光発生部63から発せられた蛍光の強度は位置によらず一定の強度を示すので、検出部30により取得された所定光強度データにバラツキが生じた場合には、その原因は受光部38中の個別の受光部の感度の違いによるものとなり、この所定光強度データに基づいて上記受光部感度バラツキ情報を得ることができる。
【0047】
パネル識別手段74は、上記ラインセンサ32から出力されたデータを入力し、このデータの中から上記バーコードを示すバーコードデータを抽出して、この放射線像変換パネルの種類(製造方法の違い等による種類)、および放射線像変換パネルの製造年月を示す上記(D)パネル識別情報を取得し、この(D)パネル識別情報を補正設定部70に出力する。
【0048】
間隔検出部75は、受光部38の副走査Y方向に沿って互いに並ぶ上記受光ライン38Aから取得された輝尽発光光の光量を示すデータの値と、および受光ライン38Bから取得された輝尽発光光の光量を示すデータとの比率に基づいて上記間隔ΔYの概略値を示す(E)ΔY間隔情報を取得し、この(E)ΔY間隔情報を補正設定部70に出力する。
【0049】
補正設定部70は、上記各情報を入力し、これらの情報を用いて、▲1▼シェーディング補正、▲2▼漏れ光補正、▲3▼X線損傷補正、▲4▼鮮鋭度補正、▲5▼受光部感度補正、▲6▼受光部欠陥補正、▲7▼消去光量設定、▲8▼アンプゲイン設定、▲9▼ΔY間隔補正を実施する。
【0050】
以下、補正設定部70によって実施される上記補正および設定について説明する。
【0051】
<▲1▼シェーディング補正>
シェーディング補正を実施する場合には、補正設定部70が、上記(D)パネル識別情報および(E)ΔY間隔情報に基づいて選択されたシェーディング補正用の補正データと、(A)向き識別情報および(B)基準位置情報とを用いてシェーディング補正を実施する。
【0052】
すなわち、補正設定部70により、始めに(D)パネル識別情報に基づいて識別された放射線像変換パネル10の種類と、(E)ΔY間隔情報によって示される輝尽発光光の検出中に取得された間隔ΔYの変化の平均値とに対応する補正データが選択される。つづいて、上記(A)向き識別情報および(B)基準位置情報に基づいて、取得された画像データが示す放射線像変換パネル10上の位置と上記補正データが示す放射線像変換パネル10上の位置とが一致されるようにして、上記画像データに対して上記補正データを用いたシェーディング補正が施される。
【0053】
<▲2▼漏れ光補正>
漏れ光補正を実施する場合には、補正設定部70が、上記(D)パネル識別情報および(E)ΔY間隔情報に基づいて選択された漏れ光補正用の補正データと、(A)向き識別情報および(B)基準位置情報とを用いて漏れ光補正X線損傷補正を実施する。
【0054】
すなわち、補正設定部70により、始めに(D)パネル識別情報に基づいて識別された放射線像変換パネル10の種類と(E)ΔY間隔情報によって示される輝尽発光光を検出中の間隔ΔYの変化の平均値とに対応する補正データが選択される。つづいて、上記(A)向き識別情報および(B)基準位置情報に基づいて、取得された画像データが表す放射線像変換パネル10上の位置と上記補正データが表す放射線像変換パネル10上の位置とが一致されるようにして、上記画像データに対して上記補正データを用いた漏れ光補正が施される。
【0055】
<▲3▼X線損傷補正>
X線損傷補正を実施する場合には、補正設定部70が、上記(D)パネル識別情報に基づいて選択されたX線損傷補正用の補正データと、(A)向き識別情報および(B)基準位置情報とを用いて上記X線損傷補正を実施する。
【0056】
すなわち、補正設定部70により、始めに(D)パネル識別情報に基づいて識別されたパネルに対応する補正データが選択される。つづいて、上記(A)向き識別情報、および(B)基準位置情報に基づき、取得された画像データが表す放射線像変換パネル10上の位置と上記補正データが表す放射線像変換パネル10上の位置とが一致されるようにして、上記画像データに対して上記補正データを用いたX線損傷補正が施される。
【0057】
<▲4▼鮮鋭度補正>
鮮鋭度補正を実施する場合には、補正設定部70が、(D)パネル識別情報および(E)ΔY間隔情報を用いて上記鮮鋭度補正を実施する。
【0058】
すなわち、補正設定部70により、(D)パネル識別情報に基づいて識別された放射線像変換パネル10の種類と(E)ΔY間隔情報によって示される輝尽発光光を検出中の間隔ΔYの変化とに応じて鮮鋭度を向上させるパラメータが変更され、この変更されたパラメータを用いて上記画像データに対して上記鮮鋭度補正が施される。この場合には、上記画像データで表される画像中の互いに異なるΔY間隔において取得された画像部分毎に上記パラメータが段階的に変更される。
【0059】
<▲5▼受光部感度補正>
受光部感度補正を実施する場合には、補正設定部70が、(C)受光部感度バラツキ情報に基づいて作成された主走査X方向に多数並ぶ受光部間の感度のバラツキの画像データへの影響を補正する受光部感度補正パラメータを用いて上記受光部感度補正を実施する。
【0060】
すなわち、補正設定部70により、上記画像データが示す画像中の互いに感度が異なる受光部で取得された画像部分(副走査Y方向に対応して延びる画像部分)において互いに異なる受光部感度補正パラメータが適用されて画像データが補正される。
【0061】
<▲6▼受光部欠陥補正>
受光部感度補正を実施する場合には、補正設定部70が、(C)受光部感度バラツキ情報に基づいて受光部中の感度を示さない受光部、すなわち欠陥受光部を特定し、この受光部から取得された画像データを補正する。
【0062】
すなわち、補正設定部70により、上記欠陥受光部から取得された画像データが、この欠陥受光部の隣に位置する受光部から取得された画像データによって補完される。
【0063】
なお、上記欠陥受光部が特定されたときには、受光部中に欠陥受光部が存在することを示す報知信号Hoがこの補正設定部70から出力される。
【0064】
<▲7▼消去光量設定>
消去光量設定を実施する場合には、補正設定部70が、(D)パネル識別情報に基づいて選択された消去光量設定用パラメータを用いて上記消去光量設定を実施する。
【0065】
すなわち、補正設定部70により、始めに(D)パネル識別情報に基づいて識別された放射線像変換パネル10の種類(上記種類によって残存放射線エネルギの消去特性が異なる)に対応する消去光量設定用パラメータが選択される。つづいて、上記パラメータが消去部45に出力され、放射線像変換パネル10に残存する残存放射線エネルギの消去が行なわれる際の消去光光源46から照射される消去光光量が過不足ない適正な光量となるように設定される。
【0066】
<▲8▼アンプゲイン設定>
アンプゲイン設定を実施する場合には、補正設定部70が、パネル識別マークを先読みして(D)パネル識別情報を得、その後、この(D)パネル識別情報に基づいて選択されたアンプゲインパラメータを用いて上記画像データの取得が実施される。
【0067】
すなわち、補正設定部70により、始めに(D)パネル識別情報に基づいて識別された放射線像変換パネル10の種類(上記種類によって輝尽発光光の発光特性が異なる)に対応するアンプゲインパラメータが選択される。つづいて、上記パラメータを検出部30に出力し、検出部30が読出部39の増幅ゲインを設定する。これにより、放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光が受光部38で光電変換された後、この信号が読出部39によって適正なゲインで増幅されA/D変換されて画像データとして出力される。
【0068】
<▲9▼ΔY間隔補正>
ΔY間隔補正を実施する場合には、補正設定部70が、輝尽発光光の検出中に取得されたΔY間隔を示す(E)ΔY間隔情報に基づいてΔY間隔の補正を実施する。
【0069】
すなわち、補正設定部70により、圧電素子制御部81を介して圧電素子82へ供給する電圧を変更し、ΔY間隔が0に近づくように圧電素子82の伸縮により励起光照射部20を移動させて補正を行なう。この、ΔY間隔補正は(E)ΔY間隔情報に基づいてリアルタイムに実施される。
【0070】
なお、上記実施の形態においては、線状の励起光の照射により放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光をラインセンサで検出する、いわゆるラインビーム方式の放射線像読取装置を使用した放射線像読取システムの例を示したが、本発明は、点状の励起光の走査により放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光をフォトマルチプライヤで検出する、いわゆるポイントスキャン方式の放射線像読取装置を使用した放射線像読取システムに適用することもできる。
【0071】
なお、ポイントスキャン方式の放射線像読取システムの場合には、▲5▼受光部感度補正および▲9▼ΔY間隔補正が実施されないので、ΔY間隔補正間隔検出部75および位置関係認識手段72を備える必要はなく、基準位置マーク62、圧電素子制御部81、および圧電素子82も不用となる。
【0072】
また、上記実施の形態においては、カセッテから放射線像変換パネルを取り出して、この放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する例を示したが、本発明は、放射線像変換パネルを装置内に一体的に収容した放射線像読取システム、いわゆるカセッテを用いないビルトインタイプの放射線像読取システムにも適用することができる。
【0073】
なお、ビルトインタイプの放射線像読取システムにおいて、放射線像変換パネルの位置再現性が非常に高い場合には、向きの識別と基準位置の取得が不用となり、向き識別手段71および位置関係認識手段72を備える必要はなく、放射線像変換パネルへの向き識別マーク61および基準位置マーク62の配置も不用となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による放射線像読取システムの概略構成を示す斜視図
【図2】励起光照射部および検出部等を示す拡大側面図
【符号の説明】
10 放射線像変換パネル
20 励起光照射部
30 検出部
50 搬送部
61 向き識別マーク
62 基準位置マーク
63 基準光発生部
64 バーコード
100 放射線像読取装置
Claims (4)
- 放射線像変換パネルと、主走査方向に沿って励起光を照射する励起光照射手段、該励起光の照射を受けて前記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出して該放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する検出手段、および前記放射線像変換パネルを前記検出手段に対して前記主走査方向と交わる副走査方向に相対的に移動させる移動手段を有する放射線像読取装置とを備えた放射線像読取システムであって、
前記放射線像変換パネルが、前記励起光の照射を受けて前記検出手段で検出可能な蛍光を発する、該放射線像変換パネルの向きを示す向き識別マークを有するものであり、
前記励起光の照射を受けて前記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を前記検出手段で検出するときに前記励起光の照射を受けて前記向き識別マークから発せられた前記蛍光を前記検出手段により検出して取得された向き識別データに基づいて、前記検出手段により前記放射線像変換パネルから発生した前記輝尽発光光が検出されたときの該放射線像変換パネルの向きを識別する向き識別手段を備えていることを特徴とする放射線像読取システム。 - 放射線像変換パネルと、主走査方向に沿って励起光を照射する励起光照射手段、該励起光の照射を受けて前記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出して該放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する検出手段、および前記放射線像変換パネルを前記検出手段に対して前記主走査方向と交わる副走査方向に相対的に移動させる移動手段を有する放射線像読取装置とを備えた放射線像読取システムであって、
前記放射線像変換パネルが、前記励起光の照射を受けて前記検出手段で検出可能な蛍光を発する、該放射線像変換パネル上に予め設定された基準位置を示す基準位置マークを有するものであり、
前記励起光の照射を受けて前記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を前記検出手段で検出するときに前記励起光の照射を受けて前記基準位置マークから発せられた前記蛍光を前記検出手段により検出して取得された基準位置データに基づいて、前記放射線像変換パネル上の前記画像データの取得位置と前記基準位置との位置関係を認識する位置関係認識手段を備えていることを特徴とする放射線像読取システム。 - 放射線像変換パネルと、主走査方向に沿って励起光を照射する励起光照射手段、該励起光の照射を受けて前記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出する多数の受光部が並べられたラインセンサを有し該ラインセンサにより前記輝尽発光光を検出して前記放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する検出手段、および前記放射線像変換パネルを前記検出手段に対して前記主走査方向と交わる副走査方向に相対的に移動させる移動手段を有する放射線像読取装置とを備えた放射線像読取システムであって、
前記放射線像変換パネルが、前記励起光の照射を受けて前記検出手段で検出可能な所定の光強度の蛍光を発する、前記主走査方向に延びる基準光発生部を有するものであり、
前記励起光の照射を受けて前記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を前記検出手段で検出するときに前記励起光の照射を受けて前記基準光発生部から発せられた前記蛍光を前記検出手段により検出して取得された前記所定の光強度を示す所定光強度データに基づいて、前記各受光部間の感度バラツキを示す感度バラツキデータを取得する感度情報取得手段を備えていることを特徴とする放射線像読取システム。 - 放射線像変換パネルと、主走査方向に沿って励起光を照射する励起光照射手段、該励起光の照射を受けて前記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出する多数の受光部が並べられたラインセンサを有し該ラインセンサにより前記輝尽発光光を検出して前記放射線像変換パネルに記録された放射線像を表す画像データを取得する検出手段、および前記放射線像変換パネルを前記検出手段に対して前記主走査方向と交わる副走査方向に相対的に移動させる移動手段を有する放射線像読取装置とを備えた放射線像読取システムであって、
前記放射線像変換パネルが、前記励起光の照射を受けて前記検出手段で検出可能な蛍光を発する、前記主走査方向に延びる線分で示されるバーコードを有するものであり、
前記励起光の照射を受けて前記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を前記検出手段で検出するときに前記励起光の照射を受けて前記バーコードから発せられた前記蛍光を前記検出手段により検出して取得されたバーコードデータに基づいて、該放射線像変換パネルを識別するパネル識別手段を備えていることを特徴とする放射線像読取システム。
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