JP2004233448A - 放射線像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】残存する放射線エネルギが消去された消去済の放射線像変換パネル10へ励起光Leを照射したときに、参照欠陥取得手段60により参照用の発光欠陥部位を表す画像データを取得する。その後、被写体を通して放射線が曝射された上記放射線像変換パネル10へ励起光Leを照射したときに、検出欠陥取得手段65により検出用の発光欠陥部位を表す画像データを取得する。発光欠陥特定手段70により、上記参照用の発光欠陥部位を表す画像データを検出用の発光欠陥部位を表す画像データに対して所定の範囲内で移動させながらパターンマッチング手法を用いて上記発光欠陥部位間の相関値の最大値を各発光欠陥部位毎に求め真の発光欠陥部位を特定し、補正手段75で上記診断用の画像データ中の真の発光欠陥部位を補正する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線像読取装置に関し、詳しくは、励起光の照射により放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光の検出に基づいて取得された画像データが表す画像に含まれる欠陥部位を補正する放射線像読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、X線等の放射線を照射するとこの放射線エネルギの一部を蓄積し、その後、可視光等の励起光を照射するとこの蓄積された放射線エネルギに応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線像を蓄積性蛍光体層に一旦潜像として記録し、この蓄積性蛍光体層にレーザ光等の励起光を照射して輝尽発光光を生じせしめ、この輝尽発光光を光電的に検出して被写体の放射線像を表す画像データを取得する放射線像記録装置および放射線像読取装置等からなる放射線像記録再生システムがCR(ComputedRadiography)としてが知られている。
【0003】
この放射線像記録再生システムに使用される記録媒体としては、支持基板上に蓄積性蛍光体層を積層して作成した放射線像変換パネルが知られている。上記放射線像変換パネルに被写体を通った放射線を曝射してこの放射線像変換パネルに上記被写体の放射線像が記録され、その後、励起光の照射により上記放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出してこの放射線像変換パネルに記録された上記被写体の放射線像を表す画像データが取得される。上記のように被写体の放射線像を表す画像データが読み取られた放射線像変換パネルは、消去光の照射によりこの放射線像変換パネルに残存する放射線エネルギが放出されて再び放射線像の記録が可能となるので、この放射線像変換パネルは上記被写体を表す放射線像の記録および再生に繰り返し使用することができる。
【0004】
また、上記放射線像変換パネルの部分的な損傷等によって生じた欠陥部位が、上記取得された画像データが表す画像中に欠陥部位として表示されることがあり、このような欠陥部位の位置を予め記憶しておき、新たに取得された画像データ中の上記記憶された欠陥部位の位置に対応する画像データを、この欠陥部位の周囲を表す画像データを用いて補正する補正手法も知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−284059号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記放射線像を表す画像中に表示される欠陥部位には、励起光の照射を受けて放射線像変換パネル上に付着した塵埃から発っせられる蛍光に起因するものがあり、上記蛍光は輝尽発光光と区別されることなく検出され放射線像を表す画像の観察の大きな妨げとなるので、このような発光欠陥部位をより確実に画像から除去したいという要請がある。
【0007】
特に、主走査方向に延びる線状の励起光の照射により放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光を、上記主走査方向に並べられた多数の屈折率分布型レンズ等で構成された結像光学系を通してCCD等からなるラインセンサで検出する装置においては、発光欠陥部位をより確実に除去したいという要請がある。
【0008】
なぜなら、上記励起光の照射を受けて塵埃から発生する蛍光は上記輝尽発光光の波長より長波長側の光である赤外光成分を含む場合が多く、この赤外蛍光を上記結像光学系を通してラインセンサ上に結像させると、上記輝尽発光光を結像させる結像光学系にこの輝尽発光光より波長が長い赤外蛍光を通したことによる色収差が生じ、この色収差のために結像領域が上記主走査方向に広がって、点状の塵埃から発生した赤外蛍光であってもラインセンサ上においては線状に結像されてしまい、放射線像を表す画像の観察を著しく妨げるからである。
【0009】
なお、上記結像光学系の色収差のために赤外蛍光の結像領域が主走査方向に線状に広がる理由は以下の作用による。すなわち、ラインセンサを用いた検出器では、主走査方向に関してはラインセンサの受光部の空間的な配置により画素が分割されるのに対して、副走査方向に関しては時間的に画素が分割される。そして、上記塵埃から発生した赤外蛍光はレンズの色収差によって主走査方向や副走査方向の区別なく広がるが、塵埃に励起光が照射されている時にのみ上記赤外蛍光が検出されるため、この赤外蛍光が副走査方向に塵埃以上の大きさとなって検出されることはない。よって上記塵埃から発生した赤外蛍光は主走査方向のみに広がった線状の欠陥となる。
【0010】
上記励起光の照射を受けて塵埃から発生した赤外光成分を示す画像中の発光欠陥部位は、上記補正手法により、この発光欠陥部位の周囲を表す画像データを用いて補正することが考えられる。
【0011】
しかしながら、上記のような装置においては検出器であるラインセンサと放射線像変換パネルとを相対的に移動させて読み取るため、この相対的な移動の開始と上記輝尽発光光の検出開始とのタイミングがずれる等の原因により画像データ上での塵埃の位置が変動してしまう。そのため、塵埃に起因する発光欠陥部位の位置を予め記憶しておいて画像データに補正を施す上記手法では、取得された画像データ中の上記発光欠陥部位を表す画像データの正確な特定が困難であり、画像データの補正品質が低下してしまうという問題がある。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、放射線像を表す画像中の発光欠陥部位をより正確に特定して補正を行ない、これにより放射線像を表す画像データの品質を向上することができる放射線像読取装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の放射線像読取装置は、励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光の検出に基づいてこの放射線像変換パネルに記録された被写体の放射線像を表す画像データを取得する検出手段を備えた放射線像読取装置であって、残存する放射線エネルギが消去された消去済の放射線像変換パネルへ励起光を照射したときに、検出手段で検出され取得された欠陥検出用の画像データに基づいて参照用の発光欠陥部位を示す参照欠陥画像を表す画像データを取得する参照欠陥取得手段と、被写体を通して放射線が曝射された前記放射線像変換パネルへ励起光を照射したときに、検出手段で検出され取得された診断用の画像データに基づいて検出用の発光欠陥部位を示す検出欠陥画像を表す画像データを取得する検出欠陥取得手段と、パターンマッチング手法を用いて、前記参照欠陥画像と前記検出欠陥画像とを所定の範囲内で相対的に移動させながら前記検出欠陥画像中の各発光欠陥部位について該発光欠陥部位と該発光欠陥部位に対応する前記参照欠陥画像中の発光欠陥部位との間の相関値の最大値を求め、この最大値が所定の閾値以上となった検出欠陥画像中の発光欠陥部位を真の発光欠陥部位として特定する発光欠陥特定手段と、診断用の画像データ中の前記真の発光欠陥部位に位置する画像データを、この真の発光欠陥部位の周囲に位置する診断用の画像データを用いて補正する補正手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0014】
前記発光欠陥部位とは、励起光の照射により光を発する欠陥部位を意味するものであり、上記光は、必ずしも放射線像変換パネル上に付着した塵埃から発生する蛍光の場合に限らない。この光は、例えば放射線像変換パネルの欠陥部位等から発生した蛍光等をも含むものであってもよい。
【0015】
前記所定の範囲は、例えば画像中の縦方向および横方向へそれぞれ±5画素の範囲とすることができる。
【0016】
前記「真の発光欠陥部位に位置する画像データを、この真の発光欠陥部位の周囲を表す画像データを用いて補正する手法」としては、画像データの置き換えや、画像データの補間の手法等を採用することができる。
【0017】
【発明の効果】
本発明の放射線像読取装置は、パターンマッチング手法を用いて、参照欠陥画像と検出欠陥画像とを所定の範囲内で相対的に移動させながら検出欠陥画像中の各発光欠陥部位について該発光欠陥部位と該発光欠陥部位に対応する上記参照欠陥画像中の発光欠陥部位との間の相関値の最大値を求め、この最大値が所定の閾値以上となった検出欠陥画像中の発光欠陥部位を真の発光欠陥部位として特定する発光欠陥特定手段と、診断用の画像データ中の上記真の発光欠陥部位に位置する画像データを、この真の発光欠陥部位の周囲に位置する診断用の画像データを用いて補正する補正手段とを備えているので、例えば、励起光の照射を受けて放射線像変換パネル上の塵埃から発生した赤外蛍光を検出して参照用の発光欠陥部位を表す画像データが取得された後に、画像データ上での塵埃の位置が変動したとしても、上記パターンマッチング手法を用いて、診断用の画像データ中の真の発光欠陥部位をより正確に特定することができ、放射線像を表す画像中の真の発光欠陥部位を表す画像データを補正することができる。これにより放射線像を表す画像データの品質を向上することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態による放射線像読取装置の概略構成を示す斜視図、図2は読取ユニットの拡大側面図である。
【0019】
本発明の実施の形態による放射線像読取装置100は、励起光を照射する励起光照射部20と、励起光の照射を受けて放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光の検出に基づいて放射線像変換パネル10に記録された被写体の放射線像を表す画像データを取得する検出手段である検出部30とを備えている。
【0020】
この放射線像読取装置100は、残存する放射線エネルギが消去された消去済の放射線像変換パネル10へ励起光を照射したときに、検出部30で検出され取得された欠陥検出用の画像データに基づいて参照用の発光欠陥部位を示す参照欠陥画像を表す画像データを取得する参照欠陥取得手段60と、被写体を通して放射線が曝射された放射線像変換パネル10へ励起光を照射したときに、検出部30で検出され取得された診断用の画像データに基づいて検出用の発光欠陥部位を示す検出欠陥画像を表す画像データを取得する検出欠陥取得手段65と、パターンマッチング手法を用いて、上記参照欠陥画像と検出欠陥画像とを所定の範囲内で相対的に移動させながら検出欠陥画像中の各発光欠陥部位について該発光欠陥部位と該発光欠陥部位に対応する参照欠陥画像中の発光欠陥部位との間の相関値の最大値を求め、この最大値が所定の閾値以上となった上記検出欠陥画像中の発光欠陥部位を真の発光欠陥部位として特定する発光欠陥特定手段70と、診断用の画像データ中の真の発光欠陥部位に位置する画像データを、この真の発光欠陥部位の周囲に位置する診断用の画像データを用いて補正する補正手段75とを備えている。
【0021】
励起光照射部20は、励起光Leを射出する複数の半導体レーザが主走査方向(図中矢印X方向、以後、主走査X方向という)に並べられた励起光光源であるLD光源21、およびLD光源21から射出された励起光Leを放射線像変換パネル10上の主走査X方向に延びる線状領域Sに集光させるシリンドリカルレンズ22等からなる。
【0022】
検出部30は、放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光を結像させる結像レンズ31と、この結像レンズ31を通して結像された輝尽発光光を検出する主走査X方向に延びるラインセンサ32と、放射線像変換パネル10とラインセンサ32との間の上記輝尽発光光の光路中に配置された、この輝尽発光光を透過させ励起光を遮断する励起光カットフィルタ33とを有する。なお、結像レンズ31は主走査X方向に並べられた多数の屈折率分布型レンズ等からなるものである。
【0023】
ラインセンサ32は、上記結像レンズ31を通して結像された輝尽発光光を光電変換する多数の受光部32Aを有するCCD素子と、受光部32Aで光電変換された信号を増幅しA/D変換してデジタル値からなる画像データとして出力する読出部32Bとを有している。
【0024】
励起光照射部20と検出部30とは一体化されて読取ユニット40を構成しており、この一体化された読取ユニット40は、搬送部50によって上記主走査X方向と交わる副走査方向(図中矢印Y方向、以後、副走査Y方向という)に一定の速度で搬送される。
【0025】
次に上記実施の形態における作用について説明する。
【0026】
始めに、上記参照用の発光欠陥部位を表す画像データの取得について説明する。図3は欠陥検出用の画像データに基づいて参照用の発光欠陥部位を表す画像データを取得する様子を示す図である。
【0027】
残存する放射線エネルギが消去された消去済の放射線像変換パネル10を用意し、この放射線像変換パネル10へ励起光照射部20から射出された励起光Leを照射する。線状の励起光Leの照射を受けた放射線像変換パネル10上に付着している塵埃5から発生した赤外蛍光は結像レンズ31および励起光カットフィルタ33を通してラインセンサ32の受光部32A上に結像され、この結像された赤外蛍光が受光部32Aで光電変換される。なお、このとき放射線像変換パネル10に残存する放射線エネルギが消去されているので、上記励起光の照射を受けても放射線像変換パネル10から輝尽発光光が発生することはない。また、上記赤外蛍光は、結像レンズ31の色収差のため、主走査X方向にのみ拡大された像として受光部32A上に結像され、上記塵埃5が概略円形状を成すものであっても主走査X方向に延びる線状の像として受光部32A上に結像される。
【0028】
上記励起光照射部20による励起光Leの照射と検出部30による検出を実行しながら、励起光照射部20と検出部30とを一体化してなる上記読取ユニット40が搬送部50によって副走査Y方向へ搬送されて、上記赤外蛍光が受光部32Aで光電変換され、さらに読出部32Bでデジタル値からなる画像データに変換されて出力される。
【0029】
参照欠陥取得手段60は、上記出力された欠陥検出用の画像データを入力し、この画像データ中の、予めこの参照欠陥取得手段60内に記憶されている閾値より大きな値を持つ画像データによって表される部位を参照用の発光欠陥部位として取得する。また、上記欠陥検出用の画像データの標準偏差を求め、それに定数倍した値を上記閾値として用いてもよい。なお、欠陥検出用の画像データにオフセット成分が載り上記参照用の発光欠陥部位の取得がうまくいかない場合には、この欠陥検出用の画像データに対してメディアンフィルターまたは移動平均の処理を施して欠陥除去済画像データを作成する。そして、上記欠陥検出用の画像データからこの欠陥除去済画像データを差し引くことでオフセットを取り除くようにすればよい。
【0030】
なお、上記放射線像変換パネル10には放射線像が記録されていないので上記欠陥検出用の画像データで表される画像G1には、図3(a)に示すように、主に上記塵埃5から発生した赤外蛍光を表す欠陥部位A1、A2、A3、…が示される。この、欠陥検出用の画像データに対してメディアンフィルターまたは移動平均の処理を施した欠陥除去済画像データで表される画像G2は、図3(b)に示すように、高周波成分で表される欠陥等が除かれたものとなる。さらに欠陥検出用の画像データ(画像1を表す)から上記欠陥除去済画像データ(画像2を表す)を差し引いて取得された参照用の発光欠陥部位は、低周波成分の領域(例えば、画像G1中の領域D1)が除去されて、図3(c)に示すように、略上記赤外蛍光を表す欠陥部位A1、A2、A3、…のみを示すものとなる。
【0031】
次に、上記検出用の発光欠陥部位を表す画像データの取得について説明する。図4は診断用の画像データに基づいて検出用の発光欠陥部位を表す画像データを取得する様子を示す図である。
【0032】
上記残存する放射線エネルギが消去された消去済の放射線像変換パネル10へ被写体を通して放射線を曝射してこの放射線像変換パネル10に上記被写体を表す放射線像を記録した後、この放射線像変換パネル10へ励起光照射部20から射出された励起光Leを照射する。線状の励起光Leの照射を受けた放射線像変換パネル10から発生した輝尽発光光、および放射線像変換パネル10上に付着した塵埃5から発生した赤外蛍光は結像レンズ31および励起光カットフィルタ33を通してラインセンサ32の受光部32A上に結像され、この結像された輝尽発光光および赤外蛍光が受光部32Aで光電変換される。
【0033】
上記と同様に励起光照射部20による励起光Leの照射と検出部30による検出を実行しながら、読取ユニット40が搬送部50によって副走査Y方向へ搬送されて、上記受光部32Aで光電変換された輝尽発光光、および赤外蛍光がさらに読出部32Bでデジタル値からなる画像データに変換されて出力される。
【0034】
検出欠陥取得手段65は、上記出力された診断用の画像データを入力し、この画像データに対してメディアンフィルターまたは移動平均の処理を施して欠陥除去済画像データを取得する。そして、欠陥検出用の画像データから上記欠陥除去済画像データを差し引いた画像データを作成し、予めこの検出欠陥取得手段65内に記憶されている閾値より大きな値を持つ画像データによって表される部位を検出用の発光欠陥部位として取得する。
【0035】
なお、上記放射線像変換パネル10には被写体を表す放射線像が記録されているので上記診断用の画像データで表される画像G11には、図4(a)に示すように、被写体を表す放射線像C1と上記塵埃5から発生した赤外蛍光を表す欠陥部位B1、B2、B3、…が示される。この、診断用の画像データに対してメディアンフィルターまたは移動平均の処理を施した欠陥除去済画像データで表される画像G12は、図4(b)に示すように、高周波成分で表される欠陥等が除かれて被写体を表す放射線像C1のみが表されたものとなる。さらに診断用の画像データ(画像11を表す)から上記欠陥除去済画像データ(画像12を表す)を差し引いて作成された検出用の発光欠陥部位は、図4(c)に示すように、低周波成分で示される被写体を表す放射線像C1等が除去されて、略上記赤外蛍光を表す欠陥部位B1、B2、B3、…のみを示すものとなる。
【0036】
つづいて、真の発光欠陥部位の特定について説明する。図5は参照用の発光欠陥部位を示す座標軸と検出用の発光欠陥部位を示す座標軸とを一致させた様子を示す図、図6は参照用の発光欠陥部位を検出用の発光欠陥部位に対して移動させながらパターンマッチング手法を用いて上記発光欠陥部位間の相関値の最大値を各発光欠陥部位毎に求める様子を示す図である。
【0037】
発光欠陥特定手段70は、参照欠陥取得手段60から参照用の発光欠陥部位A1、A2、A3、…を表す画像データを入力するとともに、検出欠陥取得手段65から検出用の発光欠陥部位B1、B2、B3、…を表す画像データを入力し、図5に示すように、参照用の発光欠陥部位A1、A2、A3、…を表す画像データの座標軸(Xa,Ya)を検出用の発光欠陥部位B1、B2、B3、…を表す画像データの座標軸(Xb,Yb)と一致させた後、参照用の発光欠陥部位A1、A2、A3、…を表すそれぞれの画像データを検出用の発光欠陥部位B1、B2、B3、…を表すそれぞれの画像データに対して所定の範囲内で移動させながらパターンマッチング手法を用いて上記発光欠陥部位間の相関値の最大値を各発光欠陥部位毎に求める。
【0038】
すなわち、図6に示すように、参照用の発光欠陥部位A1を表す画像データE0からEn−1を検出用の発光欠陥部位B1を表す画像データF0からFn−1に対してx=±5画素、y=±5画素の範囲内で移動させながらパターンマッチング手法を用いて各移動位置において発光欠陥部位間の相関値を求め、これらの相関値の中の最大値を求める。なお、ここでは参照用の発光欠陥部位A1を表す画素数と検出用の発光欠陥部位B1を表す画素数とは等しいものとし、その数をnとする。
【0039】
ここで、上記各移動位置における相関値を求める際の相関関数T(x、y)は以下の式で表すことができ、
【数1】
ここで、(x、y)は、X軸方向およびY軸方向の移動画素数、E(i)は画像データEiの値、F(i)は画像データFiの値を示す。
【0040】
上記相関値の中の最大値Tmax(x、y)は、例えばTmax(−2、3)として求められる。すなわち、参照用の発光欠陥部位A1を−X方向に2画素、+Y方向に3画素移動させたときに上記検出用の発光欠陥部位B1との相関値が最大となる。
【0041】
さらに、発光欠陥特定手段70は、上記最大値が所定の閾値以上であるか否かを判定し、この最大値が所定の閾値以上であったときに、この発光欠陥部位を真の発光欠陥部位として特定する。上記所定の閾値は、例えば、画像データE0からEn−1の値の2乗和EEに係数0.7を乗じた値等に定めることができる。すなわち、上記係数0.7を共通に用いて、各発光欠陥部位毎に閾値を定めることができる。
【0042】
上記のようにして、検出用の発光欠陥部位B1、B2,B3、…のうちから真の発光欠陥部位が特定される。
【0043】
次に、補正手段75が、上記診断用の画像データ中の真の発光欠陥部位を表す画像データを、この真の発光欠陥部位の周囲に位置する画像データを用いて補正する。
【0044】
例えば、上記補正は、上記X方向に延びる真の発光欠陥部位を、Y方向に隣り合う画像データで置き換える補正とすることができる。より具体的には、図7に示すように、診断用の画像データ中の真の発光欠陥部位C1の画素J0の値をこの画素J0に対してY方向に隣り合う画素P1とP2の平均値で置き換えたり、互いにY方向に隣り合う画素J6および画素J5の値をこれらの画素とY方向に隣り合う画素P7および画素P4の値で置き換えたりする補正とすることができる。
【0045】
上記のことにより、被写体の放射線像を表す画像に含まれる、塵埃から発生した蛍光等によって生じた発光欠陥部位をより正確に特定し補正することができ、放射線像を表す画像データの品質を向上することができる。
【0046】
なお、上記実施の形態においては、読取ユニットが、放射線像変換パネルに対して移動される例を示したが、このような場合に限らず、放射線像変換パネルが、読取ユニットに対して移動されるようにしたり、あるいは放射線像変換パネルと読取ユニットとが共に移動されるようにしても上記と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による放射線像読取装置の概略構成を示す斜視図
【図2】読取ユニットの拡大側面図
【図3】欠陥検出用の画像データに基づいて参照用の発光欠陥部位を取得する様子を示す図
【図4】診断用の画像データに基づいて検出用の発光欠陥部位を取得する様子を示す図
【図5】参照用の発光欠陥部位を表す座標軸と検出用の発光欠陥部位を表す座標軸とを一致させた様子を示す図
【図6】参照用の発光欠陥部位を検出用の発光欠陥部位に対して移動させながらパターンマッチング手法により各移動位置における相関値を求める様子を示す図
【図7】診断用の画像データ中の真の発光欠陥部位の画素の値を隣り合う画素の値で置き換える様子を示す図
【符号の説明】
10 放射線像変換パネル
20 励起光照射部
30 検出部
60 参照欠陥取得手段
65 検出欠陥取得手段
70 発光欠陥特定手段
75 補正手段
100 放射線像読取装置
Claims (1)
- 励起光の照射を受けて放射線像変換パネルから発生した輝尽発光光の検出に基づいて前記放射線像変換パネルに記録された被写体の放射線像を表す画像データを取得する検出手段を備えた放射線像読取装置であって、
残存する放射線エネルギが消去された消去済の前記放射線像変換パネルへ前記励起光を照射したときに、前記検出手段で検出され取得された欠陥検出用の画像データに基づいて参照用の発光欠陥部位を示す参照欠陥画像を表す画像データを取得する参照欠陥取得手段と、
被写体を通して放射線が曝射された前記放射線像変換パネルへ前記励起光を照射したときに、前記検出手段で検出され取得された診断用の画像データに基づいて検出用の発光欠陥部位を示す検出欠陥画像を表す画像データを取得する検出欠陥取得手段と、
パターンマッチング手法を用いて、前記参照欠陥画像と前記検出欠陥画像とを所定の範囲内で相対的に移動させながら前記検出欠陥画像中の各発光欠陥部位について該発光欠陥部位と該発光欠陥部位に対応する前記参照欠陥画像中の発光欠陥部位との間の相関値の最大値を求め、該最大値が所定の閾値以上となった前記検出欠陥画像中の発光欠陥部位を真の発光欠陥部位として特定する発光欠陥特定手段と、
前記診断用の画像データ中の前記真の発光欠陥部位に位置する画像データを、この真の発光欠陥部位の周囲に位置する前記診断用の画像データを用いて補正する補正手段とを備えたことを特徴とする放射線像読取装置。
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JP (1) | JP2004233448A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017221376A1 (ja) * | 2016-06-23 | 2017-12-28 | オリンパス株式会社 | 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム |
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2003
- 2003-01-28 JP JP2003019144A patent/JP2004233448A/ja active Pending
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