JP2004233234A - 配管漏洩検査装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】配管に生じた流体の漏洩箇所の漏洩音を簡単に精度よく計測し、配管の漏洩箇所を特定する。
【解決手段】配管内に挿入して漏洩音を計測する検出部12の一端を、配管16外にある処理装置14に接続してなる配管漏洩検査装置10において、前記検出部12はワイヤ18に複数の音センサ20が間隔をあけて配設されてなり、前記処理装置14は前記音センサ20で計測した周波数帯域と、音強度と、音センサの位置とのプロファイルを表示する表示手段と、前記プロファイルより音強度の閾値処理を行い、漏洩箇所の特定を行う処理手段とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】配管内に挿入して漏洩音を計測する検出部12の一端を、配管16外にある処理装置14に接続してなる配管漏洩検査装置10において、前記検出部12はワイヤ18に複数の音センサ20が間隔をあけて配設されてなり、前記処理装置14は前記音センサ20で計測した周波数帯域と、音強度と、音センサの位置とのプロファイルを表示する表示手段と、前記プロファイルより音強度の閾値処理を行い、漏洩箇所の特定を行う処理手段とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は配管漏洩検査装置及び方法に係り、特に配管に生じた漏洩箇所の漏洩音を計測して、簡単に精度よく漏洩箇所を特定するのに好適な配管漏洩検査装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
上水、プロパンガス、都市ガス、原油、化学物質などの配管における漏洩を防止することは資源の有効活用をなす上で極めて重要である。このため、従来から配管で生じた漏洩の位置を測定する方法は各種存在し、その一つとして相関法を用いて検査を行う方法がある。この方法は、配管に固定した2箇所に音響センサを設置し、流体中を伝わる漏洩音の相互関係を相関法により計算することで漏洩位置を特定する方法である。また、流体が流れる配管内にマイクロホンを装着したセンサを挿入し、この装置を流体内で移動させて漏洩個所で生じる漏洩音を計測し、相関法により漏洩個所を特定する方法もある。
【0003】
このマイクロホンを装着したセンサを配管内に挿入して、漏洩個所を特定する方法として特許文献1が挙げられる。特許文献1の技術は、センサ装置が水中マイクロホンを装着した2個の音響センサを、ある間隔を保って直列に接続されてなり、センサ装置が流体の流れる配管に挿入される。このセンサ装置が流体中を移動しながら漏洩個所で発生する漏洩音を測定し、相関法に基づいて測定する漏洩音の時間差を求め、漏洩個所を特定している。
【0004】
【特許文献1】
特公平2−8643号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この相関法では漏洩位置の特定に管内を流れる流体の音速が必要となるが、管種や管径によって流体の音速が異なるため、正確に流体の音速を求めることができない。また、配管の途中で管径が変わる場合は、流体の音速を求めるのが複雑になり、上述と同様に正確に流体の音速を求めることができない。このため、正確に配管の漏洩位置を特定できず、実際の漏洩位置との間にずれが生じる場合があった。また、配管に音響センサを装着して配管の漏洩個所を特定する場合は、配管が地中に埋設されているために、音響センサを設置する場所が限られる。また、漏洩位置から音響センサまでの距離が遠い場合や、音響センサで計測できない微量な漏洩量の場合は、漏洩位置の特定ができない。
【0006】
また、これとは別に1個のセンサを配管内に入れて操作し、漏洩音がする位置を探す方法もある。そのためには、外部からセンサの位置を操作する必要があるなど、センサの構造や機器の操作性が複雑になってしまう問題がある。
【0007】
本発明は従来技術の欠点を解消するために、配管に生じた流体の漏洩箇所の漏洩音を簡単に精度よく計測し、配管の漏洩箇所を特定する配管漏洩検査装置及び方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明の配管漏洩検査装置は、配管内に挿入して漏洩音を計測する検出部の一端を、配管外にある処理装置に接続してなる配管漏洩検査装置において、前記検出部はワイヤに複数の音センサが間隔をあけて配設されてなり、前記処理装置は前記音センサで計測した周波数帯域と、音強度と、音センサの位置とのプロファイルを表示する表示手段と、前記プロファイルより音強度の閾値処理を行い、漏洩箇所の特定を行う処理手段とを備えてなることを特徴としている。
【0009】
この場合、音センサはハイドロホンまたはマイクロホンと、当該ハイドロホンまたはマイクロホンで計測した音をA/D変換して周波数分解し、当該周波数分解した各帯域の信号強度を測定する信号処理モジュールとで構成している。
【0010】
また、前述した音センサの他に、次のような構成をした音センサを用いることもできる。この場合、音センサは音を受けるダイアフラムと、周波数分解を行う長さの異なる複数個のカンチレバーと、周波数分解した各帯域の信号強度を測定する信号強度測定部とで構成している。
【0011】
また、本発明の配管漏洩検査方法は、配管内を流れる流体の方向に沿って複数の音センサで配管内に生じる音を計測し、計測した音を高速フーリエ変換又はカンチレバーにより周波数帯域に分解して音強度を測定し、測定した音強度を処理装置へ伝送して前記音強度が一定値以上あるか判定を行い、漏洩に対応する周波数帯域の音強度が一定値以上にある場合には漏洩音であると判定し、前記漏洩音を計測した位置が漏洩箇所であると特定することを特徴としている。
【0012】
【作用】
配管内に挿入した検出部の音センサで計測した結果より、処理装置が配管の漏洩箇所を特定する構成とした。検出部を配管内に挿入していくと、検出部は配管内でほぼ直線となる。この状態となったときに、音センサは計測を行っているので、漏洩箇所の近くで漏洩音の計測を行うことができる。また、音センサで計測したプロファイル表示と、漏洩音の閾値処理により、音強度が一番大きな値を計測した音センサの位置に漏洩箇所があると特定できる。
【0013】
音センサは音を受けて、そのまま処理装置に伝送するのではなく、音を受けた後に電気的な方法又は機械的な方法により各周波数帯域に分解を行い、各周波数帯域において強度の測定を行い、測定結果を処理装置へ伝送する。これにより、処理装置における処理量が減り、処理速度を速くすることができる。
【0014】
流体が配管内を流れる方向に沿って複数箇所で配管内に生じる音を計測しているので、漏洩箇所の近くで音を計測する場合は大きな音強度を計測できる。また、漏洩箇所が近くにない場合は計測する音強度は小さくなる。計測される音は複数の周波数帯域に分解されているので、漏洩音に対応する周波数帯域の音強度がある一定値以上であれば漏洩音であると判定したときは、その漏洩音を計測した箇所に漏洩があると特定しているので、漏洩位置を正確に特定できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る配管漏洩検査装置及び方法の具体的実施の形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る配管漏洩検査装置の全体構成を示す図である。配管漏洩検査装置10は、配管16内に流れる流体(例えば、上水、原油若しくは化学物質等の液体、又はプロパンガス若しくは都市ガス等の気体)の中に挿入され、配管16の漏洩箇所で発生する漏洩音を計測する検出部12と、配管16の外側に設けられ、検出部12の一端が接続された処理装置14とで構成されている。
【0016】
検出部12は一本のワイヤ18に、ある間隔をあけて配設された音センサ20と、音センサ20に電力供給等をする複数の配線とで構成されている。本実施形態では、音センサ20はワイヤ18中に埋設された形態で説明する。ワイヤ18は音センサ20と前記配線とを埋設できる太さがあり、音センサ20のハイドロホン22が位置する部分には音を計測するために孔が空けられている。配管漏洩検査装置10を液体が流れる配管の漏洩検査に使うときはハイドロホン22を用いればよく、気体が流れる配管の漏洩検査に使うときはハイドロホン22の代わりにマイクロホンを用いればよい。
【0017】
図2に示すように、音センサ20は1つのチップにハイドロホン22と、信号処理モジュールとで構成される。この音センサ20のハイドロホン22は、入力される音の振動で静電容量が変化するコンデンサ方式である。このハイドロホン22で計測された漏洩音や配管16内を流れる流体により生じる音は信号処理モジュールに送られる。この信号処理モジュール内には、音をアナログ信号からディジタル信号へ変換するA/D変換部24と、このディジタル信号を高速フーリエ変換(FFT)して各帯域に周波数分解する周波数分解部26と、周波数分解された各帯域の音強度を測定する信号強度測定部28とが備えられる。
【0018】
また、前述したハイドロホン22と、信号処理モジュールとで構成された音センサ20だけではなく、音を受けるダイアフラム32と周波数分解を行うカンチレバー34とで構成された音センサ20を用いることもできる(図3参照)。ダイアフラム32は漏洩音や配管16を流れる流体により生じる音を受ける板状の構造である。このダイアフラム32はカンチレバー34に接続されており、ダイアフラム32で受けた音の振動をそのままカンチレバー34に伝搬させる構造となっている。カンチレバー34は長さの異なる複数の共振子36から構成されており、それぞれの共振子36は特定の周波数で共振するよう調整されている。また、カンチレバー34で周波数分解された音を電気信号に変換する図示しない検出回路があり、ダイアフラム32と、カンチレバー34と、前記検出回路で一つのモジュールを構成している。また、音センサ20はカンチレバー34で周波数分解された各帯域の音強度を測定する信号強度測定部38を備えている。また、音を受けるためにダイアフラム32が位置する部分は、ワイヤ18に孔が空けられている。
【0019】
図4に示すように、前記配線は、各音センサ20にそれぞれ接続された電源線42と、スイッチ線44と、信号線46とがワイヤ18中に埋設されている。電源線42は各音センサ20に電力を供給し、スイッチ線44は各音センサ20で得られる帯域の信号を処理装置14に伝送するよう、処理装置14が各音センサ20に指示する指示信号を伝送し、信号線46は各音センサ20で測定された各帯域の信号(出力信号)を、ワイヤ18の一端に接続された処理装置14へ伝送する構成となっている。
【0020】
処理装置14は、各音センサ20に指示信号を送出する指示部と、各センサより伝送された帯域の信号である音強度をプロファイル表示する表示部と、音強度を閾値処理する処理部とを備える(図示しない)。
【0021】
前記指示部はスイッチ線44に接続し、音センサ20で測定された周波数帯域の信号を処理装置14へ伝送するよう、各音センサ20へ順番に指示信号を送出する構成である。前記表示部は信号線46に接続し、各音センサ20より伝送される周波数帯域の信号を基に各音センサ20の位置と、周波数と、音強度とをプロファイル表示する構成である。前記処理部は前記表示部に接続し、前記表示部で処理されたプロファイルを基に、ある一定値の音強度を閾値として、この値を超えた音強度が漏洩音と判断し、この音強度を測定した音センサ20を特定する構成である。
【0022】
このように構成した配管漏洩検査装置10を用いた配管漏洩の検査は、次のように行われる。図5に配管の漏洩箇所を特定する手順を示すブロック図を示す。流体が流れている配管16内に、検出部12を流体の流れに合わせて順に挿入する。検出部12のワイヤ18がほぼ直線となった後に、処理装置14の前記指示部から複数ある音センサ20の一つへ(m番目の音センサ)、周波数分解した中のある一つの周波数帯域(n番目の帯域)を出力するように指示信号を送出する(ステップ110)。この指示信号を受信したm番目の音センサ20は音を入力し、A/D変換部24で音をアナログ信号からディジタル信号に変換する(ステップ120)。このディジタル信号は周波数分解部26でFFTされ、各周波数帯域に分解される。そして、信号強度測定部28で各周波数帯域に分解された音信号の中から、n番目の帯域の音信号を音強度測定し、m番目のセンサのn番目の帯域の信号(出力信号)として処理装置14へ出力される(ステップ130)。処理装置14はこの伝送されたn番目の帯域の信号は出力信号として入力し(ステップ140)、入力が完了すると前記指示部はm番目の音センサ20にn+1番目の帯域の信号を伝送するように、指示信号を送出する(ステップ110)。m番目の音センサ20は前述したステップ120を行い、n+1番目の帯域の信号を処理装置14へ出力する(ステップ130)。そして処理装置14は前述したステップ140を行う。このステップ110からステップ140までの処理は、m番目の音センサ20で周波数分解される全ての周波数帯域が処理装置14に出力されるまで、又は前記指示部で指示した周波数帯域のみが処理装置14に出力されるまで行われる。そして、m番目の音センサ20について周波数帯域の処理装置への出力が終了すると、m+1番目の音センサ20において前述と同様にステップ110からステップ140までの処理が行われる。この処理は検出部12に設けられた音センサ20の全ての計測が終わるまで続けられる。
【0023】
このステップ110からステップ140までの処理は、m番目の音センサ20においてn番目の周波数帯域から順次全ての周波数帯域を計測し、その後m+1番目の音センサ20についてn番目の順次全ての周波数帯域から計測をする、音センサ20毎に全ての周波数帯域の計測を行う順序である。また、この順序とは別に、n番目の周波数帯域においてm番目の音センサ20から順に全ての音センサ20で計測を行い、その後、n+1番目の周波数帯域においてm番目の音センサ20から順に全ての音センサ20で計測を行う、周波数帯域毎に全ての音センサ20において計測を行う順序とすることもできる。
【0024】
全ての音センサ20において全ての周波数帯域の計測は、雑音等による影響を防ぐため複数回行われる。すなわち、ある計測時のみに発生した雑音は、次回の計測時に発生しないので、複数回数の全ての音センサ20において全ての周波数帯域の計測を行い、各音センサ20の周波数帯域毎に処理の結果を平均化すると、常に音が発生している箇所のみで音強度が強くなる。この計測をした結果は、各音センサ20で計測した各周波数帯域の音強度を示すプロファイルとして処理装置14の前記表示部に表示される(ステップ150)。図6にプロファイル表示した模式図を示す。また、全ての音センサ20において全ての周波数帯域の計測を行う回数は、雑音が発生する頻度によって変わり、雑音の発生が多ければ計測回数を多くすればよい。
【0025】
処理装置14の前記処理部ではステップ150で行ったプロファイル表示を基に音強度の閾値処理を行い、漏洩箇所の特定を行う。すなわち、音強度において閾値を設定しておき、プロファイル表示された音強度から閾値を超えた値を計測した音センサ20を漏洩箇所の候補とする。そして、閾値を超えた値を計測した音センサ20が複数ある場合には、最も音強度が高い音センサ20を漏洩箇所として特定する。また、漏洩音の周波数帯域が予め特定できている場合には、この周波数帯域で音強度の閾値を超えた値を計測した音センサ20を漏洩箇所として特定する(ステップ160)。ここで、検出部12の音センサ20は、ある間隔をもってワイヤ18に埋設されているので、この間隔を予め処理装置に記憶させている。このため、音センサ20がとる間隔は一定間隔でなくともよく、任意の間隔を取ることができる。これにより、検出部12の配管16への挿入位置から音センサ20までの距離を特定することができ、漏洩箇所も特定することができる。
【0026】
また、隣り合う音センサ20、例えばm番目とm+1番目の音センサ20においてほぼ同じ音強度を測定し、このm番目とm+1番目の音センサ20の位置が漏洩箇所と特定された場合は、m番目とm+1番目の音センサ20の間に漏洩箇所があると判断すればよい。また、プロファイル表示した中の音強度に閾値に達する値がない場合は、検出部12を挿入した配管16の区間において漏洩はなかったと判断する。
【0027】
また、カンチレバーを用いて周波数分解を行う音センサ20を用いた場合は、ステップ120を行わず、直接ステップ110からステップ130へ進む流れとなる。すなわち、ダイアフラム32で受けた音は、そのままカンチレバー34へ伝わる。このカンチレバー34に設けられた共振子36の共振周波数において、ダイアフラムから伝わった音は周波数分解され、それぞれ信号強度測定部38に送られる。信号強度測定部38では周波数帯域の音強度を測定して処理装置14に出力される。
【0028】
このような実施形態によれば、配管漏洩検査装置10は流体の流れる配管16内に検出部12を挿入し、検出部12のワイヤ18に埋設された音センサ20により漏洩音を含む配管16内で発生する音を計測し、処理装置14で漏洩箇所を特定する構成なので、配管16内を流れる流体の音速を求める必要がなく、正確に漏洩箇所を特定することができる。また、従来の相関法を用いて行われていた漏洩箇所の特定方法と異なり、直接音センサ20を配管16内に送り込んで漏洩箇所により近い位置で計測を行うことができるため、漏洩音が小さい微小な漏洩の場合にも漏洩箇所を特定することができる。
【0029】
また、音センサ20において各周波数帯域に分けて処理装置14に伝送する構成なので、処理装置14で各センサより伝送された信号をFFT等で周波数帯域に分解するよりも処理速度が高速になる。また、予め漏洩音の周波数帯域が分かっていれば、その周波数帯域の近傍のみを処理装置14に伝送するよう音センサ20に指示すれば、より早く処理を終えることができる。
【0030】
また、漏洩箇所を特定する精度はワイヤ18に埋設する音センサ20の間隔によって決まるので、音センサ20の間隔を短くすれば精度が高くなる。
また、1本のワイヤに多数の音センサ20を埋設した検出部12を配管内に挿入して計測を行い、計測が終われば検出部12を回収するだけであるから、配管16に音センサを取付けて相関法により漏洩箇所を特定する場合や、1個の音センサを配管内に挿入して操作を行うことにより漏洩箇所を特定する場合に比べ、より簡便に漏洩箇所を特定できる。
【0031】
また、配管漏洩検査装置10の検出部12はワイヤ18内に音センサ20を埋設する構成なので、配管に流れる流体により検出部12に抵抗が生じて雑音が発生することはない。また、配管16中を流れる流体の流速により検出部12が波を打ってしまう場合は、検出部12を配管16内に挿入された側の一端に、波を打つことを防ぐ吹流しを設ければよい。
【0032】
【発明の効果】
本発明に係る配管漏洩検査装置は、配管内に挿入して漏洩音を検出する検出部の一端を、配管外にある処理装置に接続してなる配管漏洩検査装置において、前記検出部はワイヤに複数の音センサが間隔をあけて埋設されてなり、前記処理装置は前記音センサで計測した周波数帯域と、音強度と、音センサの位置とのプロファイルを表示する表示手段と、前記プロファイルより音強度の閾値処理を行って、漏洩箇所の特定を行う処理手段とを備えてなる構成である。これにより、配管に生じた流体の漏洩箇所の漏洩音を簡単に精度よく計測し、配管の漏洩箇所を正確に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る配管漏洩検査装置の全体を示す図である。
【図2】本実施形態に係る高速フーリエ変換により周波数分解する音センサを示すブロック図である。
【図3】本実施形態に係るカンチレバーにより周波数分解する音センサを示すブロック図である。
【図4】本実施形態に係る音センサの回路を示す図である。
【図5】本実施形態に係る漏洩箇所を特定する手順を示すブロック図である。
【図6】本実施形態に係る音レベルを示す図である。
【符号の説明】
10………配管漏洩検査装置、12………検出部、14………処理装置、18………ワイヤ、20………音センサ、22………ハイドロホン、24………A/D変換部、26………周波数分解部、28………信号強度測定部、32………ダイアフラム、34………カンチレバー、36………共振子、38………信号強度測定部。
【発明の属する技術分野】
本発明は配管漏洩検査装置及び方法に係り、特に配管に生じた漏洩箇所の漏洩音を計測して、簡単に精度よく漏洩箇所を特定するのに好適な配管漏洩検査装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
上水、プロパンガス、都市ガス、原油、化学物質などの配管における漏洩を防止することは資源の有効活用をなす上で極めて重要である。このため、従来から配管で生じた漏洩の位置を測定する方法は各種存在し、その一つとして相関法を用いて検査を行う方法がある。この方法は、配管に固定した2箇所に音響センサを設置し、流体中を伝わる漏洩音の相互関係を相関法により計算することで漏洩位置を特定する方法である。また、流体が流れる配管内にマイクロホンを装着したセンサを挿入し、この装置を流体内で移動させて漏洩個所で生じる漏洩音を計測し、相関法により漏洩個所を特定する方法もある。
【0003】
このマイクロホンを装着したセンサを配管内に挿入して、漏洩個所を特定する方法として特許文献1が挙げられる。特許文献1の技術は、センサ装置が水中マイクロホンを装着した2個の音響センサを、ある間隔を保って直列に接続されてなり、センサ装置が流体の流れる配管に挿入される。このセンサ装置が流体中を移動しながら漏洩個所で発生する漏洩音を測定し、相関法に基づいて測定する漏洩音の時間差を求め、漏洩個所を特定している。
【0004】
【特許文献1】
特公平2−8643号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この相関法では漏洩位置の特定に管内を流れる流体の音速が必要となるが、管種や管径によって流体の音速が異なるため、正確に流体の音速を求めることができない。また、配管の途中で管径が変わる場合は、流体の音速を求めるのが複雑になり、上述と同様に正確に流体の音速を求めることができない。このため、正確に配管の漏洩位置を特定できず、実際の漏洩位置との間にずれが生じる場合があった。また、配管に音響センサを装着して配管の漏洩個所を特定する場合は、配管が地中に埋設されているために、音響センサを設置する場所が限られる。また、漏洩位置から音響センサまでの距離が遠い場合や、音響センサで計測できない微量な漏洩量の場合は、漏洩位置の特定ができない。
【0006】
また、これとは別に1個のセンサを配管内に入れて操作し、漏洩音がする位置を探す方法もある。そのためには、外部からセンサの位置を操作する必要があるなど、センサの構造や機器の操作性が複雑になってしまう問題がある。
【0007】
本発明は従来技術の欠点を解消するために、配管に生じた流体の漏洩箇所の漏洩音を簡単に精度よく計測し、配管の漏洩箇所を特定する配管漏洩検査装置及び方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明の配管漏洩検査装置は、配管内に挿入して漏洩音を計測する検出部の一端を、配管外にある処理装置に接続してなる配管漏洩検査装置において、前記検出部はワイヤに複数の音センサが間隔をあけて配設されてなり、前記処理装置は前記音センサで計測した周波数帯域と、音強度と、音センサの位置とのプロファイルを表示する表示手段と、前記プロファイルより音強度の閾値処理を行い、漏洩箇所の特定を行う処理手段とを備えてなることを特徴としている。
【0009】
この場合、音センサはハイドロホンまたはマイクロホンと、当該ハイドロホンまたはマイクロホンで計測した音をA/D変換して周波数分解し、当該周波数分解した各帯域の信号強度を測定する信号処理モジュールとで構成している。
【0010】
また、前述した音センサの他に、次のような構成をした音センサを用いることもできる。この場合、音センサは音を受けるダイアフラムと、周波数分解を行う長さの異なる複数個のカンチレバーと、周波数分解した各帯域の信号強度を測定する信号強度測定部とで構成している。
【0011】
また、本発明の配管漏洩検査方法は、配管内を流れる流体の方向に沿って複数の音センサで配管内に生じる音を計測し、計測した音を高速フーリエ変換又はカンチレバーにより周波数帯域に分解して音強度を測定し、測定した音強度を処理装置へ伝送して前記音強度が一定値以上あるか判定を行い、漏洩に対応する周波数帯域の音強度が一定値以上にある場合には漏洩音であると判定し、前記漏洩音を計測した位置が漏洩箇所であると特定することを特徴としている。
【0012】
【作用】
配管内に挿入した検出部の音センサで計測した結果より、処理装置が配管の漏洩箇所を特定する構成とした。検出部を配管内に挿入していくと、検出部は配管内でほぼ直線となる。この状態となったときに、音センサは計測を行っているので、漏洩箇所の近くで漏洩音の計測を行うことができる。また、音センサで計測したプロファイル表示と、漏洩音の閾値処理により、音強度が一番大きな値を計測した音センサの位置に漏洩箇所があると特定できる。
【0013】
音センサは音を受けて、そのまま処理装置に伝送するのではなく、音を受けた後に電気的な方法又は機械的な方法により各周波数帯域に分解を行い、各周波数帯域において強度の測定を行い、測定結果を処理装置へ伝送する。これにより、処理装置における処理量が減り、処理速度を速くすることができる。
【0014】
流体が配管内を流れる方向に沿って複数箇所で配管内に生じる音を計測しているので、漏洩箇所の近くで音を計測する場合は大きな音強度を計測できる。また、漏洩箇所が近くにない場合は計測する音強度は小さくなる。計測される音は複数の周波数帯域に分解されているので、漏洩音に対応する周波数帯域の音強度がある一定値以上であれば漏洩音であると判定したときは、その漏洩音を計測した箇所に漏洩があると特定しているので、漏洩位置を正確に特定できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る配管漏洩検査装置及び方法の具体的実施の形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る配管漏洩検査装置の全体構成を示す図である。配管漏洩検査装置10は、配管16内に流れる流体(例えば、上水、原油若しくは化学物質等の液体、又はプロパンガス若しくは都市ガス等の気体)の中に挿入され、配管16の漏洩箇所で発生する漏洩音を計測する検出部12と、配管16の外側に設けられ、検出部12の一端が接続された処理装置14とで構成されている。
【0016】
検出部12は一本のワイヤ18に、ある間隔をあけて配設された音センサ20と、音センサ20に電力供給等をする複数の配線とで構成されている。本実施形態では、音センサ20はワイヤ18中に埋設された形態で説明する。ワイヤ18は音センサ20と前記配線とを埋設できる太さがあり、音センサ20のハイドロホン22が位置する部分には音を計測するために孔が空けられている。配管漏洩検査装置10を液体が流れる配管の漏洩検査に使うときはハイドロホン22を用いればよく、気体が流れる配管の漏洩検査に使うときはハイドロホン22の代わりにマイクロホンを用いればよい。
【0017】
図2に示すように、音センサ20は1つのチップにハイドロホン22と、信号処理モジュールとで構成される。この音センサ20のハイドロホン22は、入力される音の振動で静電容量が変化するコンデンサ方式である。このハイドロホン22で計測された漏洩音や配管16内を流れる流体により生じる音は信号処理モジュールに送られる。この信号処理モジュール内には、音をアナログ信号からディジタル信号へ変換するA/D変換部24と、このディジタル信号を高速フーリエ変換(FFT)して各帯域に周波数分解する周波数分解部26と、周波数分解された各帯域の音強度を測定する信号強度測定部28とが備えられる。
【0018】
また、前述したハイドロホン22と、信号処理モジュールとで構成された音センサ20だけではなく、音を受けるダイアフラム32と周波数分解を行うカンチレバー34とで構成された音センサ20を用いることもできる(図3参照)。ダイアフラム32は漏洩音や配管16を流れる流体により生じる音を受ける板状の構造である。このダイアフラム32はカンチレバー34に接続されており、ダイアフラム32で受けた音の振動をそのままカンチレバー34に伝搬させる構造となっている。カンチレバー34は長さの異なる複数の共振子36から構成されており、それぞれの共振子36は特定の周波数で共振するよう調整されている。また、カンチレバー34で周波数分解された音を電気信号に変換する図示しない検出回路があり、ダイアフラム32と、カンチレバー34と、前記検出回路で一つのモジュールを構成している。また、音センサ20はカンチレバー34で周波数分解された各帯域の音強度を測定する信号強度測定部38を備えている。また、音を受けるためにダイアフラム32が位置する部分は、ワイヤ18に孔が空けられている。
【0019】
図4に示すように、前記配線は、各音センサ20にそれぞれ接続された電源線42と、スイッチ線44と、信号線46とがワイヤ18中に埋設されている。電源線42は各音センサ20に電力を供給し、スイッチ線44は各音センサ20で得られる帯域の信号を処理装置14に伝送するよう、処理装置14が各音センサ20に指示する指示信号を伝送し、信号線46は各音センサ20で測定された各帯域の信号(出力信号)を、ワイヤ18の一端に接続された処理装置14へ伝送する構成となっている。
【0020】
処理装置14は、各音センサ20に指示信号を送出する指示部と、各センサより伝送された帯域の信号である音強度をプロファイル表示する表示部と、音強度を閾値処理する処理部とを備える(図示しない)。
【0021】
前記指示部はスイッチ線44に接続し、音センサ20で測定された周波数帯域の信号を処理装置14へ伝送するよう、各音センサ20へ順番に指示信号を送出する構成である。前記表示部は信号線46に接続し、各音センサ20より伝送される周波数帯域の信号を基に各音センサ20の位置と、周波数と、音強度とをプロファイル表示する構成である。前記処理部は前記表示部に接続し、前記表示部で処理されたプロファイルを基に、ある一定値の音強度を閾値として、この値を超えた音強度が漏洩音と判断し、この音強度を測定した音センサ20を特定する構成である。
【0022】
このように構成した配管漏洩検査装置10を用いた配管漏洩の検査は、次のように行われる。図5に配管の漏洩箇所を特定する手順を示すブロック図を示す。流体が流れている配管16内に、検出部12を流体の流れに合わせて順に挿入する。検出部12のワイヤ18がほぼ直線となった後に、処理装置14の前記指示部から複数ある音センサ20の一つへ(m番目の音センサ)、周波数分解した中のある一つの周波数帯域(n番目の帯域)を出力するように指示信号を送出する(ステップ110)。この指示信号を受信したm番目の音センサ20は音を入力し、A/D変換部24で音をアナログ信号からディジタル信号に変換する(ステップ120)。このディジタル信号は周波数分解部26でFFTされ、各周波数帯域に分解される。そして、信号強度測定部28で各周波数帯域に分解された音信号の中から、n番目の帯域の音信号を音強度測定し、m番目のセンサのn番目の帯域の信号(出力信号)として処理装置14へ出力される(ステップ130)。処理装置14はこの伝送されたn番目の帯域の信号は出力信号として入力し(ステップ140)、入力が完了すると前記指示部はm番目の音センサ20にn+1番目の帯域の信号を伝送するように、指示信号を送出する(ステップ110)。m番目の音センサ20は前述したステップ120を行い、n+1番目の帯域の信号を処理装置14へ出力する(ステップ130)。そして処理装置14は前述したステップ140を行う。このステップ110からステップ140までの処理は、m番目の音センサ20で周波数分解される全ての周波数帯域が処理装置14に出力されるまで、又は前記指示部で指示した周波数帯域のみが処理装置14に出力されるまで行われる。そして、m番目の音センサ20について周波数帯域の処理装置への出力が終了すると、m+1番目の音センサ20において前述と同様にステップ110からステップ140までの処理が行われる。この処理は検出部12に設けられた音センサ20の全ての計測が終わるまで続けられる。
【0023】
このステップ110からステップ140までの処理は、m番目の音センサ20においてn番目の周波数帯域から順次全ての周波数帯域を計測し、その後m+1番目の音センサ20についてn番目の順次全ての周波数帯域から計測をする、音センサ20毎に全ての周波数帯域の計測を行う順序である。また、この順序とは別に、n番目の周波数帯域においてm番目の音センサ20から順に全ての音センサ20で計測を行い、その後、n+1番目の周波数帯域においてm番目の音センサ20から順に全ての音センサ20で計測を行う、周波数帯域毎に全ての音センサ20において計測を行う順序とすることもできる。
【0024】
全ての音センサ20において全ての周波数帯域の計測は、雑音等による影響を防ぐため複数回行われる。すなわち、ある計測時のみに発生した雑音は、次回の計測時に発生しないので、複数回数の全ての音センサ20において全ての周波数帯域の計測を行い、各音センサ20の周波数帯域毎に処理の結果を平均化すると、常に音が発生している箇所のみで音強度が強くなる。この計測をした結果は、各音センサ20で計測した各周波数帯域の音強度を示すプロファイルとして処理装置14の前記表示部に表示される(ステップ150)。図6にプロファイル表示した模式図を示す。また、全ての音センサ20において全ての周波数帯域の計測を行う回数は、雑音が発生する頻度によって変わり、雑音の発生が多ければ計測回数を多くすればよい。
【0025】
処理装置14の前記処理部ではステップ150で行ったプロファイル表示を基に音強度の閾値処理を行い、漏洩箇所の特定を行う。すなわち、音強度において閾値を設定しておき、プロファイル表示された音強度から閾値を超えた値を計測した音センサ20を漏洩箇所の候補とする。そして、閾値を超えた値を計測した音センサ20が複数ある場合には、最も音強度が高い音センサ20を漏洩箇所として特定する。また、漏洩音の周波数帯域が予め特定できている場合には、この周波数帯域で音強度の閾値を超えた値を計測した音センサ20を漏洩箇所として特定する(ステップ160)。ここで、検出部12の音センサ20は、ある間隔をもってワイヤ18に埋設されているので、この間隔を予め処理装置に記憶させている。このため、音センサ20がとる間隔は一定間隔でなくともよく、任意の間隔を取ることができる。これにより、検出部12の配管16への挿入位置から音センサ20までの距離を特定することができ、漏洩箇所も特定することができる。
【0026】
また、隣り合う音センサ20、例えばm番目とm+1番目の音センサ20においてほぼ同じ音強度を測定し、このm番目とm+1番目の音センサ20の位置が漏洩箇所と特定された場合は、m番目とm+1番目の音センサ20の間に漏洩箇所があると判断すればよい。また、プロファイル表示した中の音強度に閾値に達する値がない場合は、検出部12を挿入した配管16の区間において漏洩はなかったと判断する。
【0027】
また、カンチレバーを用いて周波数分解を行う音センサ20を用いた場合は、ステップ120を行わず、直接ステップ110からステップ130へ進む流れとなる。すなわち、ダイアフラム32で受けた音は、そのままカンチレバー34へ伝わる。このカンチレバー34に設けられた共振子36の共振周波数において、ダイアフラムから伝わった音は周波数分解され、それぞれ信号強度測定部38に送られる。信号強度測定部38では周波数帯域の音強度を測定して処理装置14に出力される。
【0028】
このような実施形態によれば、配管漏洩検査装置10は流体の流れる配管16内に検出部12を挿入し、検出部12のワイヤ18に埋設された音センサ20により漏洩音を含む配管16内で発生する音を計測し、処理装置14で漏洩箇所を特定する構成なので、配管16内を流れる流体の音速を求める必要がなく、正確に漏洩箇所を特定することができる。また、従来の相関法を用いて行われていた漏洩箇所の特定方法と異なり、直接音センサ20を配管16内に送り込んで漏洩箇所により近い位置で計測を行うことができるため、漏洩音が小さい微小な漏洩の場合にも漏洩箇所を特定することができる。
【0029】
また、音センサ20において各周波数帯域に分けて処理装置14に伝送する構成なので、処理装置14で各センサより伝送された信号をFFT等で周波数帯域に分解するよりも処理速度が高速になる。また、予め漏洩音の周波数帯域が分かっていれば、その周波数帯域の近傍のみを処理装置14に伝送するよう音センサ20に指示すれば、より早く処理を終えることができる。
【0030】
また、漏洩箇所を特定する精度はワイヤ18に埋設する音センサ20の間隔によって決まるので、音センサ20の間隔を短くすれば精度が高くなる。
また、1本のワイヤに多数の音センサ20を埋設した検出部12を配管内に挿入して計測を行い、計測が終われば検出部12を回収するだけであるから、配管16に音センサを取付けて相関法により漏洩箇所を特定する場合や、1個の音センサを配管内に挿入して操作を行うことにより漏洩箇所を特定する場合に比べ、より簡便に漏洩箇所を特定できる。
【0031】
また、配管漏洩検査装置10の検出部12はワイヤ18内に音センサ20を埋設する構成なので、配管に流れる流体により検出部12に抵抗が生じて雑音が発生することはない。また、配管16中を流れる流体の流速により検出部12が波を打ってしまう場合は、検出部12を配管16内に挿入された側の一端に、波を打つことを防ぐ吹流しを設ければよい。
【0032】
【発明の効果】
本発明に係る配管漏洩検査装置は、配管内に挿入して漏洩音を検出する検出部の一端を、配管外にある処理装置に接続してなる配管漏洩検査装置において、前記検出部はワイヤに複数の音センサが間隔をあけて埋設されてなり、前記処理装置は前記音センサで計測した周波数帯域と、音強度と、音センサの位置とのプロファイルを表示する表示手段と、前記プロファイルより音強度の閾値処理を行って、漏洩箇所の特定を行う処理手段とを備えてなる構成である。これにより、配管に生じた流体の漏洩箇所の漏洩音を簡単に精度よく計測し、配管の漏洩箇所を正確に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る配管漏洩検査装置の全体を示す図である。
【図2】本実施形態に係る高速フーリエ変換により周波数分解する音センサを示すブロック図である。
【図3】本実施形態に係るカンチレバーにより周波数分解する音センサを示すブロック図である。
【図4】本実施形態に係る音センサの回路を示す図である。
【図5】本実施形態に係る漏洩箇所を特定する手順を示すブロック図である。
【図6】本実施形態に係る音レベルを示す図である。
【符号の説明】
10………配管漏洩検査装置、12………検出部、14………処理装置、18………ワイヤ、20………音センサ、22………ハイドロホン、24………A/D変換部、26………周波数分解部、28………信号強度測定部、32………ダイアフラム、34………カンチレバー、36………共振子、38………信号強度測定部。
Claims (4)
- 配管内に挿入して漏洩音を計測する検出部の一端を、配管外にある処理装置に接続してなる配管漏洩検査装置において、前記検出部はワイヤに複数の音センサが間隔をあけて配設されてなり、前記処理装置は前記音センサで計測した周波数帯域と、音強度と、音センサの位置とのプロファイルを表示する表示手段と、前記プロファイルより音強度の閾値処理を行い、漏洩箇所の特定を行う処理手段とを備えてなることを特徴とした配管漏洩検査装置。
- 前記音センサはハイドロホンまたはマイクロホンと、当該ハイドロホンまたはマイクロホンで計測した音をA/D変換して周波数分解し、当該周波数分解した各帯域の信号強度を測定する信号処理モジュールとで構成されることを特徴とした請求項1記載の配管漏洩検査装置。
- 前記音センサは音を受けるダイアフラムと、周波数分解を行う長さの異なる複数個のカンチレバーと、周波数分解した各帯域の信号強度を測定する信号強度測定部とで構成されることを特徴とした請求項1記載の配管漏洩検査装置。
- 配管内を流れる流体の方向に沿って複数の音センサで配管内に生じる音を計測し、計測した音を高速フーリエ変換又はカンチレバーにより周波数帯域に分解して音強度を測定し、測定した音強度を処理装置へ伝送して前記音強度が一定値以上あるか判定を行い、漏洩に対応する周波数帯域の音強度が一定値以上にある場合には漏洩音であると判定し、前記漏洩音を計測した位置が漏洩箇所であると特定することを特徴とした配管漏洩検査方法。
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Cited By (2)
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KR20190001228U (ko) * | 2019-05-15 | 2019-05-23 | (주)에스엠인스트루먼트 | Mems 마이크로폰 어레이를 이용한 음향 스캐너 |
-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003023149A patent/JP2004233234A/ja active Pending
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WO2012165825A3 (ko) * | 2011-05-31 | 2013-03-28 | 수자원기술 주식회사 | 부유형 관로 프로브 |
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KR200490782Y1 (ko) * | 2019-05-15 | 2020-01-02 | (주)에스엠인스트루먼트 | 형상 변경 유지 기능을 구비한 자바라식 mems 마이크로폰 어레이 음향 스캐너 |
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