JP2004232808A - 車両用発進クラッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】ドライブ状態からコースト状態に遷移する際、応答性よくトルク伝達し、かつ、電力消費を抑え燃費を向上することが可能な車両用発進クラッチを提供すること。
【解決手段】エンジンと自動変速機の変速機構部とを前記発進クラッチにより断接する車両用発進クラッチにおいて、電磁パイロットクラッチを、通電時に解放状態、非通電時に締結状態となるクラッチとし、カム機構を、エンジン側からトルクが入力されるドライブ状態のときに軸方向の推力に変換するドライブカム面と、変速機構部側からトルクが入力されるコースト状態のときに軸方向の推力に変換するコーストカム面から構成し、前記コーストカム面のカム角度を、前記ドライブカム面のカム角度よりも大きく設定した。
【選択図】 図2
【解決手段】エンジンと自動変速機の変速機構部とを前記発進クラッチにより断接する車両用発進クラッチにおいて、電磁パイロットクラッチを、通電時に解放状態、非通電時に締結状態となるクラッチとし、カム機構を、エンジン側からトルクが入力されるドライブ状態のときに軸方向の推力に変換するドライブカム面と、変速機構部側からトルクが入力されるコースト状態のときに軸方向の推力に変換するコーストカム面から構成し、前記コーストカム面のカム角度を、前記ドライブカム面のカム角度よりも大きく設定した。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンと自動変速機の変速機構部との間に介在され、エンジン駆動力を断接可能に変速機構部へ伝達する発進クラッチの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トルクカム機構を備えたクラッチとして、特許文献1に記載の技術が知られている。この技術では、電磁石への通電時に締結状態とし、非通電時に解放状態としている。また、エンジンと変速機との締結・解放を行うためにトルクカム機構を備えた電磁クラッチを用いている。このとき、コースト状態においてもカム機構による締結力を得るために、エンジン側からのトルク入力に対して軸力を発生するドライブカム面と、変速機側からのトルク入力に対して軸力を発生するコーストカム面を設けている。これにより、ドライブ状態であってもコースト状態であってもカム機構による締結力を得ることを可能としている(図3(b)参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−269593号公報(第5頁参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術にあっては、下記に示す問題があった。すなわち、通常走行時においては、電磁クラッチが締結状態となる運転シーンが多いため、常に電磁クラッチへ通電する必要があり、電力消費が多く燃費の悪化を招くという問題があった。
【0005】
また、ドライブ状態からコースト状態に遷移する際、ドライブカム面からコーストカム面にローラカムが移動する。この移動中は締結力が発生しないため、トルク抜けの発生した区間となる。このとき、ドライブカム面のカム角度とコーストカム面のカム角度が同じに設定されているため、ローラの移動距離が長く、トルク抜けの発生する区間が長くなってしまうという問題があった。これに対応すべく、ドライブ状態からコースト状態遷移の間のトルク抜けを防止するために、ワンウェイクラッチを設けているが、コストの増大を招き、構造が複雑化するという問題があった。
【0006】
本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、ドライブ状態からコースト状態に遷移する際、応答性よくトルク伝達し、かつ、電力消費を抑え燃費を向上することが可能な車両用発進クラッチを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため本願発明では、電磁パイロットクラッチを、通電時に解放状態、非通電時に締結状態となるクラッチとしたことで、運転シーンにおいて発進クラッチの締結状態が多い車両の場合、締結による無駄な電力消費を極力抑制することができる。
【0008】
また、カム機構において、コーストカム面のカム角度を、ドライブカム面のカム角度よりも大きく設定したことで、ドライブ状態からコースト状態へ遷移する際、トルク抜けの区間を短くすることが可能となり、トルク伝達状態を応答性よく切り換えることができる。また、カム角度を大きくすると、得られる締結力は小さくなる。ここで、コースト状態では、エンジンへの燃料噴射が少ない(もしくは、所定エンジン回転数までは噴射量0)ため、エンジン側のトルクが小さい。このとき、例えば運転者が急ブレーキを踏んだとしても、過大なトルクがエンジン側に伝達されることを防止することが可能となり、エンジンストールを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
図1は、第1実施例におけるアイドルストップ車両の全体構成を表すシステム図である。1はエンジン、2は自動変速機、40はエンジン1と自動変速機2の動力伝達状態を切り換える発進クラッチである。
【0010】
また、10はエンジンの駆動状態を制御するエンジンコントロールユニット(以下、ECUと記載する)、20は自動変速機コントロールユニット(以下、ATCUと記載する)である。ECU10には、エンジン回転数センサ11により検出されたエンジン回転数、スロットル開度センサ12により検出されたスロットル開度等が入力され、エンジンの駆動状態を制御する。
【0011】
ATCU20には、車速センサ21により検出された車速、インヒビタスイッチ22からのレンジ信号、アクセル開度センサ23により検出されたアクセル開度等の信号が入力され、変速制御を実行すると共に、発進クラッチ40の締結制御を実行する。ECU10及びATCU20は、それぞれ相互通信により情報を送受信し、最適な変速制御を達成している。
【0012】
図2は、発進クラッチ40の具体的構成を表す断面図である。発進クラッチ40は、電磁パイロットクラッチ40aと、トルクカム機構40bと、メインクラッチ40cから構成されている。以下、構成について詳細に説明する。
【0013】
41はエンジン出力軸1aと一体に回転するフライホイールである。このフライホイール41には、メインクラッチ40cのクラッチプレート49を押圧する押圧部41aが設けられている。このように、フライホイール41を設けることで、エンジンの曲げ捩り振動を抑制することが可能となり、後述するトルクカム機構40bのカム面を常に一定の傾きを得ることができる。
【0014】
42はフライホイール41に固定された入力ドラムである。この入力ドラム42には、内周側に電磁パイロットクラッチ40aのアーマチュア45aを兼ねる第1ロータ45及び、第1ロータ45をスプリング44bにより締結側に付勢するピストン44aを支持する支持部42aと、スプリング44bを保持する押圧部42bから構成されている。また、軸力伝達部材48の軸方向位置を調整する調整ねじ43が設けられている。また、入力ドラム42と変速機入力軸2aの間にはダストシール42cが設けられ、発進クラッチ内の耐久性の向上を図っている。
【0015】
44はハウジングに固定され、電磁力を発生する電磁石である。この電磁石44の吸引力により、スプリング44bのスプリング力に抗してアーマチュア45aを軸方向変速機側に引きつけることで第1ロータ45の回転を停止する。また、第1ロータ45には、ローラ46を保持するローラ保持部45bが設けられている。第1ロータ45の回転によりローラ46も共に回転方向に移動する。
【0016】
47は第2ロータである。図3(a)は第1ロータ45,ローラ46及び第2ロータ47部分の拡大断面図である。第2ロータ47には、ローラ46を押圧するドライブカム面47a(カム角度θd)とコーストカム面47b(カム角度θc)が設けられている。ここで、カム角度はθd<θcとなる関係で設けられている。
【0017】
エンジン側からトルクが入力されるドライブ時には、第1ロータ45及びローラ46がスプリング力により図3中左方に移動し、スプリング力Tpに対してドライブカム面47aとの間にスラスト力Tdが働き、第2ロータ47を軸方向エンジン側へ軸力Tdで押圧する。ここで、θdは小さく設定されているため、大きな軸力を発生することができる。
【0018】
一方、変速機側からトルクが入力されるコースト時には、第1ロータ45及びローラ46が図3中右方に移動し、スプリング力Tpに対してコーストカム面47bとの間にスラスト力Tcが働き、第2ロータ47を軸方向エンジン側へ軸力Tcで押圧する。ここで、θcは大きく設定されているため、軸力は小さいが、ローラ46の中立位置からの回転方向への移動距離が短くなるように設定されている。
【0019】
また、第2ロータ47には、変速機入力軸2aと軸方向摺動可能にスプライン嵌合するスプライン部47dが設けられている。また、軸力伝達部材48を軸方向に摺動可能なスライドベアリング47fと、回転方向に摺動可能なスラストベアリング47eが設けられ、軸力伝達部材48が回転方向及び軸方向にスムーズに回転できるよう構成されている。
【0020】
軸力伝達部材48には、メインクラッチ40cのクラッチプレートを押圧する押圧部48aが設けられている。また、クラッチプレート49にはフェーシング材49aがエンジン側と変速機側の両面に設けられている。クラッチプレート49はダンパ50を介して変速機入力軸2aとスプライン嵌合するハブ51と連結されている。
【0021】
次に発進クラッチ40の作用について説明する。
(ドライブ状態の締結時)
電磁石43を非通電状態とし、アーマチュア45aがスプリング44bにより押圧され、第1ロータ45がフライホイール41と共に回転する。この回転力によりローラ46が回転し、第1ロータ45と第2ロータ47の間で軸力が発生する。この軸力により第2ロータ47がエンジン側に移動する。この移動によって軸力伝達部材48がメインクラッチ40cのクラッチプレート49を押圧し、フライホール41の押圧部41aとの間で締結される。この締結力はダンパ50,ハブ51を介して変速機入力軸2aに伝達される。メインクラッチ40cを押圧する押圧力伝達経路としては、スプリング44b→ピストン44a→第1ロータ45→ローラ46→第2ロータ47→軸力伝達部材48となる。また、主なトルク伝達経路はエンジン1→メイン2クラッチ40c→変速機入力軸2aとなる。
【0022】
(コースト状態の締結時)
基本的な電磁パイロットクラッチ40aの締結作用はドライブ状態と同じである。ただし、変速機入力軸2aからトルクが入力されるため、メインクラッチ40cを押圧する押圧力伝達経路としては、変速機入力軸2a→スプライン47d→第2ロータ47→ローラ46→第1ロータ45及び軸力伝達部材48となる点が異なる。また、主なトルク伝達経路は変速機入力軸2a→メインクラッチ40c→エンジン1となる。
【0023】
(解放時)
電磁石44を通電状態とすることで、アーマチュア45aをスプリング力に抗して軸方向変速機側へ吸引し、第1ロータ45と第2ロータ47が解放状態となる。これにより、発進クラッチ40は解放状態となる。
【0024】
(ドライブ状態→コースト状態遷移時の作用)
次に、ドライブ状態からコースト状態へ遷移するときのトルクカム機構40bの作用について図3を用いて説明する。ドライブ状態では、第1ロータ45からトルクが入力されているため、図3(a)の実線で示す位置にローラ46が位置する。このとき、コースト状態になると、上述したように第2ロータ47からトルクが入力されるため、第1ロータ45と第2ロータ47は相対的に移動し、図3(a)の点線で示す位置にローラ46が移動する。このとき、コーストカム面47bのカム角度θcが大きく設定されているため、ローラ46の回転方向移動距離が短くなり、素早く締結トルクを発生することができる。
【0025】
図3(b)は、従来技術のドライブカム面及びコーストカム面を表す図である。図に示すように、どちらのカム面のカム角度も同じに設定している場合、ドライブ状態→コースト状態遷移におけるローラの移動距離が長く、トルク抜け区間が長くなってしまう。しかしながら、本実施例では、さほど締結トルクを要求されないコースト状態でのカム角度を大きく設定することで、トルク抜け区間を短くすることが可能となり、トルク伝達状態を応答性よく切り換えることができる。また、カム角度を大きくすると、得られる締結力は小さくなる。ここで、コースト状態では、エンジンへの燃料噴射が少ない(もしくは、所定エンジン回転数までは噴射量0)ため、エンジン側のトルクが小さい。このとき、例えば運転者が急ブレーキを踏んだとしても、過大なトルクがエンジン側に伝達されることを防止することが可能となり、エンジンストールを防止することができる(請求項1に対応)。
【0026】
また、運転シーンにおいて発進クラッチ40を締結している状態が多い車両では、電磁パイロットクラッチ40aを通電により解放状態とすることで、通常走行時の電力消費量を低減することが可能となり、燃費の向上を図ることができる。
【0027】
また、乾式の電磁パイロットクラッチ40aと、乾式のメインクラッチ40cを設けたことで、湿式に比べ大きな締結力を得ることが可能となり、構成のコンパクト化を図ることができる(請求項2に対応)。
【0028】
(第2実施例)
次に第2実施例について説明する。基本的な構成は第1実施例と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。
【0029】
図4は第2実施例における発進クラッチ40の構成を表す断面図である。図に示すように、第1実施例では電磁パイロットクラッチ40aとしてアーマチュアを兼ねる単板プレート45を用いたが、第2実施例では湿式多板クラッチを用いた点が異なる。入力ドラム42の内周側にはスプライン420aが設けられ、アーマチュア420c及び多板プレート420dを軸方向摺動可能にスプライン嵌合している。また、第1ロータ450にも同様にスプライン450aが設けられ、多板プレート420dを軸方向摺動可能にスプライン嵌合している。また、湿式であるため、入力ドラム42と変速機入力軸2aの間にはオイルシール420eが設けられ、更に入力ドラム42と第2ロータ47との間にもオイルシール420fが設けられている。また、第2ロータ47と変速機入力軸2aの間にもオイルシール47gが設けられ、電磁パイロットクラッチ40aを画成している。
【0030】
このように、電磁パイロットクラッチ40aに湿式の多板クラッチを用いることで、耐久性の向上を図ることが可能となる。
【0031】
(第3実施例)
図5は第3実施例のハイブリッド車両の全体構成を表すシステム図である。本実施例では、駆動力としても使用可能なモータジェネレータ60をエンジンと発進クラッチ40の間に設けた点が異なる。また、ハイブリッドコントロールユニット30(以下、HEVCUと記載する)を設けた点が異なる。基本的な制御としては、バッテリ状態や走行状態に応じて、モータジェネレータ60のみ、もしくはエンジン1と併用で走行することができる点が異なる。
【0032】
図6は第3実施例のハイブリッド車両における発進クラッチの具体的構成を表す断面図である。エンジン出力軸1aは、入力ドラム420と連結されている。この入力ドラム420の内周には、乾式の多板クラッチ410aを軸方向摺動可能にスプライン嵌合するスプラインが設けられている。第1実施例では、メインクラッチ40cとして乾式の単板プレートを用いたが、第3実施例では、乾式の多板プレート490,490aを用いた点が異なる。それに伴い、ダンパ500及びハブ510をそれぞれのプレートに設け、スプライン510aを介して変速機入力軸2aと嵌合されている。
【0033】
また、この多板クラッチ410aの外周には、モータジェネレータ60が設けられている。モータジェネレータ60は、入力ドラム420の外周に設けられたロータ61と、変速機ハウジングに固定されたステータ62から構成され、HEVCU30aからの制御信号によりモータ駆動もしくはジェネレータとして作用する。
【0034】
以上説明したように、第3実施例では、ハイブリッド車両に本発明の発進クラッチを用い、更にメインクラッチ40cを乾式の多板クラッチとした。すなわち、コースト状態において、モータジェネレータ60により回生作動させる際、トルクカム機構40bのトルクが小さい場合であっても、摩擦力の大きな乾式の多板クラッチにより十分な締結力を得ることが可能となり、十分な回生力を得ることができる(請求項3に対応)。
【0035】
(第4実施例)
次に第4実施例について説明する。基本的な構成は第3実施例と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。
【0036】
図7は第4実施例における発進クラッチ40の構成を表す断面図である。図に示すように、第3実施例では電磁パイロットクラッチ40aとしてアーマチュアを兼ねる単板プレート45を用いたが、第4実施例では湿式多板クラッチを用いた点が異なる。入力ドラム420の内周側にはスプライン420aが設けられ、アーマチュア420c及び多板プレート420dを軸方向摺動可能にスプライン嵌合している。また、第1ロータ450にも同様にスプライン450aが設けられ、多板プレート420dを軸方向摺動可能にスプライン嵌合している。また、湿式であるため、入力ドラム420と変速機入力軸2aの間にはオイルシール420eが設けられ、更に入力ドラム420と第2ロータ47との間にもオイルシール420fが設けられている。また、第2ロータ47と変速機入力軸2aの間にもオイルシール47gが設けられ、電磁パイロットクラッチ40aを画成している。このように、電磁パイロットクラッチとして、湿式の多板クラッチを用いることで、耐久性の向上を図ることが可能となる。
【0037】
更に、上記実施の形態及び実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
【0038】
(イ)請求項1または2に記載の車両用発進クラッチにおいて、前記電磁パイロットクラッチとエンジンとの間に、フライホイールを設けたことを特徴とするアイドルストップ車両用発進クラッチ。
【0039】
すなわち、フライホイールを設けることで、エンジンの曲げ捩り振動を抑制することが可能となり、トルクカム機構のカム面の傾きを常に一定にすることが可能となり、安定した締結トルクを得ることができる。
【0040】
(ロ)請求項1,3及び上記(イ)に記載のアイドルストップ車両用発進クラッチにおいて、前記電磁パイロットクラッチを、湿式の電磁多板クラッチとしたことを特徴とするアイドルストップ車両用発進クラッチ。
【0041】
すなわち、湿式の電磁多板クラッチとすることで、耐久性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における車両の全体構成を表すシステム図である。
【図2】第1実施例における発進クラッチの構成を表す断面図である。
【図3】第1実施例におけるトルクカム機構の断面図である。
【図4】第2実施例における発進クラッチの構成を表す断面図である。
【図5】第3実施例におけるハイブリッド車両の全体構成を表すシステム図である。
【図6】第3実施例における発進クラッチの構成を表す断面図である。
【図7】第4実施例における発進クラッチの構成を表す断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 自動変速機
10 エンジンコントロールユニット(ECU)
11 エンジン回転数センサ
12 スロットル開度センサ
20 自動変速機コントロールユニット(ATCU)
21 車速センサ
22 インヒビタスイッチ
23 アクセル開度センサ
30a ハイブリッドコントロールユニット(HEVCU)
31 ブレーキスイッチ
40 発進クラッチ
40a 電磁パイロットクラッチ
40b トルクカム機構
40c メインクラッチ
41 フライホイール
42 入力ドラム
43 調整ねじ
44 電磁石
44a ピストン
44b スプリング
45 第1ロータ
46 ローラ
47 第2ロータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンと自動変速機の変速機構部との間に介在され、エンジン駆動力を断接可能に変速機構部へ伝達する発進クラッチの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トルクカム機構を備えたクラッチとして、特許文献1に記載の技術が知られている。この技術では、電磁石への通電時に締結状態とし、非通電時に解放状態としている。また、エンジンと変速機との締結・解放を行うためにトルクカム機構を備えた電磁クラッチを用いている。このとき、コースト状態においてもカム機構による締結力を得るために、エンジン側からのトルク入力に対して軸力を発生するドライブカム面と、変速機側からのトルク入力に対して軸力を発生するコーストカム面を設けている。これにより、ドライブ状態であってもコースト状態であってもカム機構による締結力を得ることを可能としている(図3(b)参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−269593号公報(第5頁参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術にあっては、下記に示す問題があった。すなわち、通常走行時においては、電磁クラッチが締結状態となる運転シーンが多いため、常に電磁クラッチへ通電する必要があり、電力消費が多く燃費の悪化を招くという問題があった。
【0005】
また、ドライブ状態からコースト状態に遷移する際、ドライブカム面からコーストカム面にローラカムが移動する。この移動中は締結力が発生しないため、トルク抜けの発生した区間となる。このとき、ドライブカム面のカム角度とコーストカム面のカム角度が同じに設定されているため、ローラの移動距離が長く、トルク抜けの発生する区間が長くなってしまうという問題があった。これに対応すべく、ドライブ状態からコースト状態遷移の間のトルク抜けを防止するために、ワンウェイクラッチを設けているが、コストの増大を招き、構造が複雑化するという問題があった。
【0006】
本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、ドライブ状態からコースト状態に遷移する際、応答性よくトルク伝達し、かつ、電力消費を抑え燃費を向上することが可能な車両用発進クラッチを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため本願発明では、電磁パイロットクラッチを、通電時に解放状態、非通電時に締結状態となるクラッチとしたことで、運転シーンにおいて発進クラッチの締結状態が多い車両の場合、締結による無駄な電力消費を極力抑制することができる。
【0008】
また、カム機構において、コーストカム面のカム角度を、ドライブカム面のカム角度よりも大きく設定したことで、ドライブ状態からコースト状態へ遷移する際、トルク抜けの区間を短くすることが可能となり、トルク伝達状態を応答性よく切り換えることができる。また、カム角度を大きくすると、得られる締結力は小さくなる。ここで、コースト状態では、エンジンへの燃料噴射が少ない(もしくは、所定エンジン回転数までは噴射量0)ため、エンジン側のトルクが小さい。このとき、例えば運転者が急ブレーキを踏んだとしても、過大なトルクがエンジン側に伝達されることを防止することが可能となり、エンジンストールを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
図1は、第1実施例におけるアイドルストップ車両の全体構成を表すシステム図である。1はエンジン、2は自動変速機、40はエンジン1と自動変速機2の動力伝達状態を切り換える発進クラッチである。
【0010】
また、10はエンジンの駆動状態を制御するエンジンコントロールユニット(以下、ECUと記載する)、20は自動変速機コントロールユニット(以下、ATCUと記載する)である。ECU10には、エンジン回転数センサ11により検出されたエンジン回転数、スロットル開度センサ12により検出されたスロットル開度等が入力され、エンジンの駆動状態を制御する。
【0011】
ATCU20には、車速センサ21により検出された車速、インヒビタスイッチ22からのレンジ信号、アクセル開度センサ23により検出されたアクセル開度等の信号が入力され、変速制御を実行すると共に、発進クラッチ40の締結制御を実行する。ECU10及びATCU20は、それぞれ相互通信により情報を送受信し、最適な変速制御を達成している。
【0012】
図2は、発進クラッチ40の具体的構成を表す断面図である。発進クラッチ40は、電磁パイロットクラッチ40aと、トルクカム機構40bと、メインクラッチ40cから構成されている。以下、構成について詳細に説明する。
【0013】
41はエンジン出力軸1aと一体に回転するフライホイールである。このフライホイール41には、メインクラッチ40cのクラッチプレート49を押圧する押圧部41aが設けられている。このように、フライホイール41を設けることで、エンジンの曲げ捩り振動を抑制することが可能となり、後述するトルクカム機構40bのカム面を常に一定の傾きを得ることができる。
【0014】
42はフライホイール41に固定された入力ドラムである。この入力ドラム42には、内周側に電磁パイロットクラッチ40aのアーマチュア45aを兼ねる第1ロータ45及び、第1ロータ45をスプリング44bにより締結側に付勢するピストン44aを支持する支持部42aと、スプリング44bを保持する押圧部42bから構成されている。また、軸力伝達部材48の軸方向位置を調整する調整ねじ43が設けられている。また、入力ドラム42と変速機入力軸2aの間にはダストシール42cが設けられ、発進クラッチ内の耐久性の向上を図っている。
【0015】
44はハウジングに固定され、電磁力を発生する電磁石である。この電磁石44の吸引力により、スプリング44bのスプリング力に抗してアーマチュア45aを軸方向変速機側に引きつけることで第1ロータ45の回転を停止する。また、第1ロータ45には、ローラ46を保持するローラ保持部45bが設けられている。第1ロータ45の回転によりローラ46も共に回転方向に移動する。
【0016】
47は第2ロータである。図3(a)は第1ロータ45,ローラ46及び第2ロータ47部分の拡大断面図である。第2ロータ47には、ローラ46を押圧するドライブカム面47a(カム角度θd)とコーストカム面47b(カム角度θc)が設けられている。ここで、カム角度はθd<θcとなる関係で設けられている。
【0017】
エンジン側からトルクが入力されるドライブ時には、第1ロータ45及びローラ46がスプリング力により図3中左方に移動し、スプリング力Tpに対してドライブカム面47aとの間にスラスト力Tdが働き、第2ロータ47を軸方向エンジン側へ軸力Tdで押圧する。ここで、θdは小さく設定されているため、大きな軸力を発生することができる。
【0018】
一方、変速機側からトルクが入力されるコースト時には、第1ロータ45及びローラ46が図3中右方に移動し、スプリング力Tpに対してコーストカム面47bとの間にスラスト力Tcが働き、第2ロータ47を軸方向エンジン側へ軸力Tcで押圧する。ここで、θcは大きく設定されているため、軸力は小さいが、ローラ46の中立位置からの回転方向への移動距離が短くなるように設定されている。
【0019】
また、第2ロータ47には、変速機入力軸2aと軸方向摺動可能にスプライン嵌合するスプライン部47dが設けられている。また、軸力伝達部材48を軸方向に摺動可能なスライドベアリング47fと、回転方向に摺動可能なスラストベアリング47eが設けられ、軸力伝達部材48が回転方向及び軸方向にスムーズに回転できるよう構成されている。
【0020】
軸力伝達部材48には、メインクラッチ40cのクラッチプレートを押圧する押圧部48aが設けられている。また、クラッチプレート49にはフェーシング材49aがエンジン側と変速機側の両面に設けられている。クラッチプレート49はダンパ50を介して変速機入力軸2aとスプライン嵌合するハブ51と連結されている。
【0021】
次に発進クラッチ40の作用について説明する。
(ドライブ状態の締結時)
電磁石43を非通電状態とし、アーマチュア45aがスプリング44bにより押圧され、第1ロータ45がフライホイール41と共に回転する。この回転力によりローラ46が回転し、第1ロータ45と第2ロータ47の間で軸力が発生する。この軸力により第2ロータ47がエンジン側に移動する。この移動によって軸力伝達部材48がメインクラッチ40cのクラッチプレート49を押圧し、フライホール41の押圧部41aとの間で締結される。この締結力はダンパ50,ハブ51を介して変速機入力軸2aに伝達される。メインクラッチ40cを押圧する押圧力伝達経路としては、スプリング44b→ピストン44a→第1ロータ45→ローラ46→第2ロータ47→軸力伝達部材48となる。また、主なトルク伝達経路はエンジン1→メイン2クラッチ40c→変速機入力軸2aとなる。
【0022】
(コースト状態の締結時)
基本的な電磁パイロットクラッチ40aの締結作用はドライブ状態と同じである。ただし、変速機入力軸2aからトルクが入力されるため、メインクラッチ40cを押圧する押圧力伝達経路としては、変速機入力軸2a→スプライン47d→第2ロータ47→ローラ46→第1ロータ45及び軸力伝達部材48となる点が異なる。また、主なトルク伝達経路は変速機入力軸2a→メインクラッチ40c→エンジン1となる。
【0023】
(解放時)
電磁石44を通電状態とすることで、アーマチュア45aをスプリング力に抗して軸方向変速機側へ吸引し、第1ロータ45と第2ロータ47が解放状態となる。これにより、発進クラッチ40は解放状態となる。
【0024】
(ドライブ状態→コースト状態遷移時の作用)
次に、ドライブ状態からコースト状態へ遷移するときのトルクカム機構40bの作用について図3を用いて説明する。ドライブ状態では、第1ロータ45からトルクが入力されているため、図3(a)の実線で示す位置にローラ46が位置する。このとき、コースト状態になると、上述したように第2ロータ47からトルクが入力されるため、第1ロータ45と第2ロータ47は相対的に移動し、図3(a)の点線で示す位置にローラ46が移動する。このとき、コーストカム面47bのカム角度θcが大きく設定されているため、ローラ46の回転方向移動距離が短くなり、素早く締結トルクを発生することができる。
【0025】
図3(b)は、従来技術のドライブカム面及びコーストカム面を表す図である。図に示すように、どちらのカム面のカム角度も同じに設定している場合、ドライブ状態→コースト状態遷移におけるローラの移動距離が長く、トルク抜け区間が長くなってしまう。しかしながら、本実施例では、さほど締結トルクを要求されないコースト状態でのカム角度を大きく設定することで、トルク抜け区間を短くすることが可能となり、トルク伝達状態を応答性よく切り換えることができる。また、カム角度を大きくすると、得られる締結力は小さくなる。ここで、コースト状態では、エンジンへの燃料噴射が少ない(もしくは、所定エンジン回転数までは噴射量0)ため、エンジン側のトルクが小さい。このとき、例えば運転者が急ブレーキを踏んだとしても、過大なトルクがエンジン側に伝達されることを防止することが可能となり、エンジンストールを防止することができる(請求項1に対応)。
【0026】
また、運転シーンにおいて発進クラッチ40を締結している状態が多い車両では、電磁パイロットクラッチ40aを通電により解放状態とすることで、通常走行時の電力消費量を低減することが可能となり、燃費の向上を図ることができる。
【0027】
また、乾式の電磁パイロットクラッチ40aと、乾式のメインクラッチ40cを設けたことで、湿式に比べ大きな締結力を得ることが可能となり、構成のコンパクト化を図ることができる(請求項2に対応)。
【0028】
(第2実施例)
次に第2実施例について説明する。基本的な構成は第1実施例と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。
【0029】
図4は第2実施例における発進クラッチ40の構成を表す断面図である。図に示すように、第1実施例では電磁パイロットクラッチ40aとしてアーマチュアを兼ねる単板プレート45を用いたが、第2実施例では湿式多板クラッチを用いた点が異なる。入力ドラム42の内周側にはスプライン420aが設けられ、アーマチュア420c及び多板プレート420dを軸方向摺動可能にスプライン嵌合している。また、第1ロータ450にも同様にスプライン450aが設けられ、多板プレート420dを軸方向摺動可能にスプライン嵌合している。また、湿式であるため、入力ドラム42と変速機入力軸2aの間にはオイルシール420eが設けられ、更に入力ドラム42と第2ロータ47との間にもオイルシール420fが設けられている。また、第2ロータ47と変速機入力軸2aの間にもオイルシール47gが設けられ、電磁パイロットクラッチ40aを画成している。
【0030】
このように、電磁パイロットクラッチ40aに湿式の多板クラッチを用いることで、耐久性の向上を図ることが可能となる。
【0031】
(第3実施例)
図5は第3実施例のハイブリッド車両の全体構成を表すシステム図である。本実施例では、駆動力としても使用可能なモータジェネレータ60をエンジンと発進クラッチ40の間に設けた点が異なる。また、ハイブリッドコントロールユニット30(以下、HEVCUと記載する)を設けた点が異なる。基本的な制御としては、バッテリ状態や走行状態に応じて、モータジェネレータ60のみ、もしくはエンジン1と併用で走行することができる点が異なる。
【0032】
図6は第3実施例のハイブリッド車両における発進クラッチの具体的構成を表す断面図である。エンジン出力軸1aは、入力ドラム420と連結されている。この入力ドラム420の内周には、乾式の多板クラッチ410aを軸方向摺動可能にスプライン嵌合するスプラインが設けられている。第1実施例では、メインクラッチ40cとして乾式の単板プレートを用いたが、第3実施例では、乾式の多板プレート490,490aを用いた点が異なる。それに伴い、ダンパ500及びハブ510をそれぞれのプレートに設け、スプライン510aを介して変速機入力軸2aと嵌合されている。
【0033】
また、この多板クラッチ410aの外周には、モータジェネレータ60が設けられている。モータジェネレータ60は、入力ドラム420の外周に設けられたロータ61と、変速機ハウジングに固定されたステータ62から構成され、HEVCU30aからの制御信号によりモータ駆動もしくはジェネレータとして作用する。
【0034】
以上説明したように、第3実施例では、ハイブリッド車両に本発明の発進クラッチを用い、更にメインクラッチ40cを乾式の多板クラッチとした。すなわち、コースト状態において、モータジェネレータ60により回生作動させる際、トルクカム機構40bのトルクが小さい場合であっても、摩擦力の大きな乾式の多板クラッチにより十分な締結力を得ることが可能となり、十分な回生力を得ることができる(請求項3に対応)。
【0035】
(第4実施例)
次に第4実施例について説明する。基本的な構成は第3実施例と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。
【0036】
図7は第4実施例における発進クラッチ40の構成を表す断面図である。図に示すように、第3実施例では電磁パイロットクラッチ40aとしてアーマチュアを兼ねる単板プレート45を用いたが、第4実施例では湿式多板クラッチを用いた点が異なる。入力ドラム420の内周側にはスプライン420aが設けられ、アーマチュア420c及び多板プレート420dを軸方向摺動可能にスプライン嵌合している。また、第1ロータ450にも同様にスプライン450aが設けられ、多板プレート420dを軸方向摺動可能にスプライン嵌合している。また、湿式であるため、入力ドラム420と変速機入力軸2aの間にはオイルシール420eが設けられ、更に入力ドラム420と第2ロータ47との間にもオイルシール420fが設けられている。また、第2ロータ47と変速機入力軸2aの間にもオイルシール47gが設けられ、電磁パイロットクラッチ40aを画成している。このように、電磁パイロットクラッチとして、湿式の多板クラッチを用いることで、耐久性の向上を図ることが可能となる。
【0037】
更に、上記実施の形態及び実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
【0038】
(イ)請求項1または2に記載の車両用発進クラッチにおいて、前記電磁パイロットクラッチとエンジンとの間に、フライホイールを設けたことを特徴とするアイドルストップ車両用発進クラッチ。
【0039】
すなわち、フライホイールを設けることで、エンジンの曲げ捩り振動を抑制することが可能となり、トルクカム機構のカム面の傾きを常に一定にすることが可能となり、安定した締結トルクを得ることができる。
【0040】
(ロ)請求項1,3及び上記(イ)に記載のアイドルストップ車両用発進クラッチにおいて、前記電磁パイロットクラッチを、湿式の電磁多板クラッチとしたことを特徴とするアイドルストップ車両用発進クラッチ。
【0041】
すなわち、湿式の電磁多板クラッチとすることで、耐久性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における車両の全体構成を表すシステム図である。
【図2】第1実施例における発進クラッチの構成を表す断面図である。
【図3】第1実施例におけるトルクカム機構の断面図である。
【図4】第2実施例における発進クラッチの構成を表す断面図である。
【図5】第3実施例におけるハイブリッド車両の全体構成を表すシステム図である。
【図6】第3実施例における発進クラッチの構成を表す断面図である。
【図7】第4実施例における発進クラッチの構成を表す断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 自動変速機
10 エンジンコントロールユニット(ECU)
11 エンジン回転数センサ
12 スロットル開度センサ
20 自動変速機コントロールユニット(ATCU)
21 車速センサ
22 インヒビタスイッチ
23 アクセル開度センサ
30a ハイブリッドコントロールユニット(HEVCU)
31 ブレーキスイッチ
40 発進クラッチ
40a 電磁パイロットクラッチ
40b トルクカム機構
40c メインクラッチ
41 フライホイール
42 入力ドラム
43 調整ねじ
44 電磁石
44a ピストン
44b スプリング
45 第1ロータ
46 ローラ
47 第2ロータ
Claims (3)
- 電磁石と該電磁石の発生する電磁力により締結可能なクラッチプレートを有する電磁パイロットクラッチと、前記電磁パイロットクラッチの締結力を軸方向の推力に変換しトルク増幅するカム機構と、前記カム機構により増幅された軸方向の推力によって締結するメインクラッチと、電流制御により前記電磁パイロットクラッチを断続操作する操作手段とから構成される発進クラッチであって、
エンジンと自動変速機の変速機構部とを前記発進クラッチにより断接する車両用発進クラッチにおいて、
前記電磁パイロットクラッチを、通電時に解放状態、非通電時に締結状態となるクラッチとし、
前記カム機構を、エンジン側からトルクが入力されるドライブ状態のときに軸方向の推力に変換するドライブカム面と、変速機構部側からトルクが入力されるコースト状態のときに軸方向の推力に変換するコーストカム面から構成し、前記コーストカム面のカム角度を、前記ドライブカム面のカム角度よりも大きく設定したことを特徴とする車両用発進クラッチ。 - 請求項1に記載の車両用発進クラッチにおいて、
前記電磁パイロットクラッチ及び前記メインクラッチを乾式のクラッチとしたことを特徴とする車両用発進クラッチ。 - 請求項1または2に記載の車両用発進クラッチにおいて、
前記エンジンと前記発進クラッチの間に駆動源及び発電源となるモータジェネレータを設け、
前記メインクラッチを乾式多板クラッチとしたことを特徴とする車両用発進クラッチ。
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