JP2004232329A - 排水取付管の補修方法及び使用する支持台車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】合成樹脂を含浸させた筒状の補修布材51を含む補修材5と、筒状の反転ゴム4とを連係させて反転ガイド2内に装着し、高圧流体Aの反転ゴム4への作用によって、反転ゴム4及び補修材5を反転ガイド2から排水取付管P1内へ、補修材5が反転ゴム4の外側になるように反転挿入して補修布材先端51Eを本管P0内に突出し、反転ゴム4を本管P0内に配置した支持プレート94に当接加圧膨張して反転ゴム4の先端に膨出バルーン4Bを形成し、補修材5を取付管P1内周面に圧接すると共に、補修布材先端51Eを取付管口PEを覆う鍔R形態に拡開圧接した状態で含浸合成樹脂を硬化し、硬化後に反転ゴム4を引抜き、1本の補修布材51によって補修更生管を形成る。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工場や家庭の汚水桝や雨水桝から地中へと連設された排水取付管の補修方法及び該方法に用いる補修装置に関するものであり、より詳しくは、工場や宅内に設置された汚水桝や雨水桝から下水道本管に接続された既設の埋設排水取付管に亀裂や破損が生じた際に、掘り起こすことなく非開削で取付管内面に補修材層を張設して取付管を更生する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
〔特許文献1〕特開2001−30357号公報
各家庭内には宅内桝、即ち汚水桝が設置してあり、該汚水桝から道路下面の下水道本管までは地中に埋設した排水取付管で連通してあるが、取付管は経年変化による老朽化や外的荷重、或いは地震等によって破損や継目の開離が生じ、これに伴う地下水や土砂の流入、或いは汚水の地中への流出等が生じるため、取付管の修繕改築が必要となる。
【0003】
従来の、宅内桝から下水道本管へ連結した排水取付管の最も一般的な修繕改築方法は、取付管に単にひび割れ等で漏水を生じている程度の場合でも、埋設されている取付管を掘り出して既設取付管を撤去し、新たに取付管を設置埋設する開削工法である。
しかし、市街地での該開削工法では、道路を掘り返すため、交通事情に悪影響を及ぼす点、近隣住民への影響等、住環境問題面から好ましくない。
従って、近年は、このような開削工法に代る非開削工法が開発され、実用化されている。
【0004】
非開削工法としては、IPC(Inversion Chemical Pipe)ブリース工法やLIP(Lateral in Pipe)工法の反転工法があり、IPCブリース工法は、合成樹脂含浸補修材の反転挿入を本管側から取付管側へ圧縮空気によって行い、温水を補修材内へ充填注入して補修材を硬化させるものであり、LIP工法は、宅内の汚水桝側で補修材の端部を取付け、圧縮空気によって既設取付管内に補修材を反転挿入し、補修材を硬化後、本管内及び汚水桝内に突出した部分を切断除去するものである。
【0005】
本発明者は、IPCブリース工法やLIP工法とは全く異なる画期的な排水取付管補修の新規工法を、特願2000−309158号(特開2001−30357号)として提案した。
即ち、該提案発明は、図16に示すものであって、硬化性合成樹脂を含浸させた補修材5を反転ゴム4と接続紐12で連係させて共に反転ガイド2内に装着し、高圧流体Aを供給しながら反転ロープ11によって反転ゴム4と補修材5とを共に排水取付管P1内に反転挿入し、図16(B)の如く、補修材5の布材51で取付管P1の内面を被覆圧接した状態で補修材の布材51を硬化処理し、図16(C)の如く、排水取付管P1の内周全面を布材51の硬化管層で更生補修するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図16の画期的な排水取付管補修方法は、補修材5を反転ゴム4が圧接した状態で補修材を硬化処理するため、布材51によって形成される更生管層の内面は、流水に支障を生ずるような皺は発生せず平滑面となり、また、反転ゴム4の反転挿入可能な形態の取付管全てに補修施工が可能となるもので、作業面からも、補修更生管の品質面からも、極めて優れたものである。
【0007】
しかし、図16(B),(C)に示す如く、取付管P1の内周面に対する布材51による新規更生管層の形成であるため、排水取付管P1の管口PEでは、取付管P1内から本管P0内に至るクラックK1や、取付管P1と本管P0との連結部の隙間K2の補修は出来ない。
そして、クラックK1や隙間K2の存在は、取付管周囲の地層からの雨水や地下水、土砂等の本管P0内への流入を生ずるため、必要に応じて、別途本管P0内側から別の補修材で、取付管口PE周囲を補修する必要がある。
本発明は、該図16の補修方法を画期的に改善するものであり、特願2000−309158号(特開2001−30357号)の発明の実施に際し、1本の補修布材51によって取付管内周面の更生補修と同時に、取付管口PEの周囲をも補修可能とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段、及び作用】
本願の補修方法の発明は、例えば図1、図2に示す如く、合成樹脂を含浸させた筒状の補修布材51を含む補修材5と、筒状の反転ゴム4とを連係させて反転ガイド2内に装着し、高圧流体Aの反転ゴム4への作用によって、反転ゴム4及び補修材5を反転ガイド2から排水取付管P1内へ、補修材5が反転ゴム4の外側になるように反転挿入して補修布材先端51E(図13)を本管P0内に突出し、反転ゴム4を本管P0内に配置した支持プレート94に当接加圧膨張して反転ゴム4の先端に膨出バルーン4Bを形成し、補修材5を取付管P1内周面に圧接すると共に、補修布材先端51Eを取付管P1の管口PEを覆う鍔R形態に拡開圧接した状態で含浸合成樹脂を硬化し、補修布材51の硬化後に反転ゴム4を引抜き、反転ガイド2を補修材5から切離すものである。
【0009】
尚、補修布材としては、長さ方向及び径方向に自在に変形する従来の補修材が適用出来、布材先端51Eが鍔R状に拡開変形可能な編地組織、又は拡開用切れ目を入れた布の重層形態としても使用可能であるが、典型的には、合成樹脂の含浸保持能、及び変形自在性を備えている横メリヤスパイル組織の筒状編布である。
また、膨出バルーン4Bは、図1に示す如く、補修布材先端51Eを管口PEの外側に鍔R形態に押圧すれば良く、支持プレート94による膨出バルーン4Bの変形形態も補修布材先端51Eの寸法に応じて決定すれば良い。
また、筒状の補修材5の筒状の反転ゴム4との連係は、反転ゴム4の反転挿入時に補修材5が共に反転挿入されれば良く、補修材の基端5Eが反転ガイドに保持され、補修布材先端51Eが反転ゴム4の内側に引込まれていれば良い。
また、支持プレート94は、反転ゴム4の頭部の膨出を支持して膨出バルーン4Bが補修布材先端51Eを管口PEに押圧するように膨出バルーン4Bを規制すれば良く、手作業で本管P0内に配置固定した板材でも、或いは本管P0内で移動可能な車台に取付けた板材でも良い。
【0010】
尚、ここで言う、「取付管P1」は、宅内桝から下水道本管へ連結した取付管をはじめ、家庭や工場の雨水桝から下水道本管に連結した排水取付管や、工場の廃液処理桝からの排水用取付管等、地表に設置した水溜め(桝)から地下の排水本管P0(下水道本管)に連結した地中埋設の取付管を広く意味するものであり、「反転ゴム」は、合成ゴム、天然ゴム等、ゴム弾性を有するシート材等、膨出バルーン4Bの形成出来る材料を広く意味するものであり、「合成樹脂」は、光硬化、熱硬化、自然硬化(経時硬化)する合成樹脂を広く意味するものであり、「流体」は、空気、加熱又は常温の水、ガス等を意味するものである。
【0011】
従って、補修材5は、高圧流体作用を受ける反転ゴム4と共に反転ガイド2から取付管P1内へ連係して一緒に反転挿入されるため、反転ゴム4の反転挿入可能な場所は全て補修材の反転挿入も可能であり、取付管P1が弯曲、或いは屈曲していても補修材の取付管P1内への挿入配置は可能である。
更に、寸法安定性に乏しい補修材5が反転ゴムの外側へ反転されて行くため、補修材の反転挿入部が反転ゴム4の膨張加圧力で、順次取付管P1内周面に押圧されて行き、取付管P1の屈曲部での補修材の皺の発生も最小限となり、例え少し発生する皺も反転ゴム4の加圧によって補修材5の反転ゴム4と当接した内周面は流路として支障のない程度の平滑面となる。
【0012】
更に、補修材5の反転挿入作業は、反転ガイド2先端を取付管P1の入口部に近接配置して実施出来るため、補修材5の必要長は補修対象取付管P1の長さに対応設定出来、従来の反転硬化工法(LIP工法)の如き補修材の先端部と基部での長寸の切断廃棄部分が生じなく、補修材及び合成樹脂等の材料の使用が合理化出来る。
更に、補修材5の反転挿入のための準備作業が補修対象取付管P1から離れた地上で実施可能であるため、施工準備作業が合理化出来る。
【0013】
しかも、補修布材先端51Eを本管P0内に突出した段階で反転ゴム4の先端を支持プレート94に当接して加圧膨張させるため、膨出バルーン4Bは、比較的小径のバルーンを横方向拡開偏平形態とすることにより、補修布材先端51Eを管口PEに鍔Rの形態で当接出来、鍔Rの形成が、反転ゴムの負荷を最少限に抑制して合理的に実施出来る。
そして、鍔Rは取付管P1の管口PEに当接硬化するため、図16に示す如き取付管P1から本管P0へと連なるクラックK1や、取付管P1と本管P0との取付部の隙間K2を閉止補修出来、本発明の補修は、取付管内周面の更生補修施工に加え、従来では別施工でしか実施出来なかった取付管口PEの補修も同時に施工出来る。
従って、本発明によれば、取付管P1の内周全面と、取付管P1の本管P0への取付部の管口PEとが、同時に補修布材51によって更生補修出来、排水取付管の画期的な補修手段の提供が可能となる。
【0014】
また、本願補修方法の発明にあっては、反転ゴム4が支持プレート94に当接した状態で反転ゴム4の反転作用を停止し、次いで、反転ゴム4内の高圧流体Aの圧力のみを増加し、反転ゴム4の先端を支持プレート94と管口PE間で偏平に変形した膨出バルーン4Bとするのが好ましい。
支持プレート94は、図13に示す如く、本管P0内で移動可能であるので、補修布材先端51Eが本管P0内に露出した段階で反転作業を中断して支持プレート94を取付管口PEに配置すれば良い。
そして、反転ゴム4は、先端の突出長を支持プレート94への当接で固定するため、反転ゴム4の膨出負荷を鍔Rの形成に必要な程度に抑制出来る。
【0015】
従って、反転ゴム4が支持プレート94に当接した状態で反転ゴムの反転作用を停止するため、反転ゴム4の先端の突出量を最少限に抑制出来、支持プレート94による規制された膨出バルーン4Bの偏平形態変形によって、補修布材先端51Eへの合理的な当接押圧が可能となり、反転ゴム4の膨出負荷の規制された比較的小さな偏平形態の膨出バルーン4Bによって、補修布材先端51Eでの管口PEの被覆に必要な鍔Rの形成が可能となる。
【0016】
また、本願補修方法の発明にあっては、支持プレート94を取付管P1の管口PEに略平行に配置するのが好ましい。
尚、「管口PEに略平行」の意味は、管口PEの仮想平面と支持プレート94が略平行を意味し、取付管口PEが地面に対して傾斜して本管P0に開口しておれば、支持プレート94も傾斜配置することを意味する。
従って、支持プレート94を管口PEに略平行配置するため、反転ゴム4の先端の膨出バルーン4Bの支持プレート94による偏平化変形は管口PEに対して均斉となり、比較的小さな膨出バルーン4Bであっても布材先端51Eによる均斉な鍔Rの形成が合理的に実施出来、強度劣下及び損傷の生じ易い反転ゴム4の耐久性が向上する。
【0017】
また、補修材5の基端5Eを反転ガイド2の先端2Tの外周に締着し、補修材先端5Tを反転ゴム4内に引込んで接続紐12によって反転ゴム先端4Tと接続し、反転機1の巻芯13から巻戻しされる反転ロープ11に反転ゴム先端4Tを接続し、反転ゴム4の反転ガイド2からの排水取付管P1内への反転延出によって補修材5を反転ゴム4の外側へ反転延出するのが好ましい。
この場合、接続紐12と補修材先端5Tとの接続は、反転ゴム4の引抜き作用により解除される程度の弱い仮固定で実施出来る。
【0018】
従って、補修材基端5Eが反転ガイド2の先端2Tの外周に締着されているため、補修材5の反転ガイド先端2Tからの反転作用がスムーズとなり、反転ガイド先端2Tを取付管P1の口部に近接して施工することにより補修材5の補修後の廃棄長を最少限に節約出来、使用材料の合理化が可能となる。
更に、補修材先端5Tと反転ゴム先端4T間には接続紐12が存在するため、補修材5の反転ゴム4内への挿入作業は、接続紐12を引張ることによって容易となり、反転ガイド2内への補修材5及び反転ゴム4の装着作業も容易となる。そして、反転ゴム4は、補修材5全長を取付管P1内に反転挿入した後も補修材先端5Tを越えて反転挿入出来、反転ゴム先端の膨出バルーン4Bの選択形成も可能となり、補修材5の鍔R部分を含む全長を覆って加圧することにより、補修材5の取付管P1内周面全長と取付管口PEの鍔Rに対する押圧硬化が均斉に実施出来る。
【0019】
また、補修材5が、少なくとも合成樹脂の含浸した布材51と、外側のシート52と、内側のシート53の遊離重層形態の3層を含んでいるのが好ましい。
布材51、外側シート52、内側シート53が遊離形態であれば、図7の如く、補修材5への合成樹脂液の含浸注入作業が容易であると共に、補修材5の取付管P1内周面への当接順応性、及び布材先端51Eの鍔R形態での管口PEへの当接性も良くなり、しかも、硬化処理後の内周面のシート52(外側シートが反転したもの)の引き剥がしも容易である。
【0020】
布材51としては、合成樹脂を含浸保持し易い厚みを備え、且つ変形自在なもの、即ち、径及び長さ変化(縦、横変化)の容易な横メリヤスパイル布が好ましく、また、内外層のシート53としては、施工過程で合成樹脂液を保持する機能を奏すれば良いが、反転作用で取付管P1内周面に当接する内側シート53は補修後も取付管P1内周面と補修布材51間に残存するため、取付管P1からの漏水を閉止する機能を発揮する耐水性フィルムが好ましく、ゴムシートを適用すれば、小地震等による補修更生管層51への小振動応力も好適に吸収して補修取付管P1を保護する機能が期待出来るので好ましい。
また、外側シート52は、反転により補修布材51の内側となるため、補修施行後の反転ゴム4の引抜きと共に剥離破断出来るものが良い。
典型的には、外側シートも内側シートも、薄くて水不透過の合成樹脂フィルムが施工面、及び入手面から好適である。
【0021】
また、補修材5の外側シート52が先端に延出部52Tを備え、布材51が内側シート先端53Tから補修材先端51Eを突出しているのが好ましい。
この場合、外側シートの延出部52Tのみを接続紐12に止着して補修材先端5Tを反転ゴム先端4Tと接続出来、補修材5の硬化後の反転ゴム4の引抜き作用により、硬化補修材5の内面に存在する外側シート52を小さな引張り力で補修布材51からきれいに剥離除去出来、従って、延出部52Tの存在により、補修材5の反転ゴム4との仮固定及び切離しが容易となる。
そして、延出部52Tは、外側シート52のみであって、反転ゴム4の反転作用によって布材51の内側となるため、反転ゴム4の膨出バルーン4B形成時には、反転ゴム4の拡開作用によって破れるが、反転ゴム引抜き時には接続紐12によって支障なく剥離脱去出来る。
【0022】
また、外側シート52の延出部52Tには、図6(D)の如く、長手方向の裂け目C52を形成しておくのが好ましい。
この場合、補修材5及び反転ゴム4の反転作用終了後の反転ゴム先端による膨出バルーン4B形成作業時に、反転ゴム4による外側シート52の裂開が所定位置から縦方向にスムーズに遂行出来、膨出バルーン4Bで破られた外側シート52が接続紐12と連なった形態となるため、鍔Rの硬化処理後の反転ゴム4の引抜きに伴う接続紐12による外側シート52の剥離脱去が、スムーズに実施出来る。
【0023】
また、反転ゴム基端4E及び補修材基端5Eを共に反転ガイド2に対して空密的に保持し、補修材5の反転中の先導部5Lに高圧流体aの圧力を付与した状態で補修材5を反転ゴム4で反転挿入するのが好ましい。
補修材5を、先端5Tの垂れた状態で反転ゴム4によって反転挿入する場合は、取付管内面の直角屈曲角や小さな摩擦突起等により補修材5に皺を生ずる危険があるが、図16に示す如く、補修材5の反転先導部5Lに高圧流体aの圧力を作用させながら反転ゴム4に先導的に反転挿入するので、補修材5自体も反転ゴム同様に、取付管P1内の角や小突起に関係なく、膨張形態で平滑に順次反転挿入出来、従って、補修材5は皺を発生することなく取付管P1内に反転挿入出来て、補修布材先端51Eも設計どおりに本管P0内に突出出来、結局、取付管P1内周面の形態に関係なく内面の平滑な取付管補修、及び取付管口PEの均斉な鍔R被覆補修が可能となる。
【0024】
また、反転ゴム4に反転機1からの高圧流体Aを供給する反転ガイド2の流路に流路遮断用のバルブVを配置し、反転ゴム4が補修材5全長を反転挿入して取付管P1内周面に圧接加圧すると共に、先端の膨出バルーン4Bで補修布材先端51Eを管口PEに鍔R形態で圧接した段階でバルブVが反転ガイド2の流路を遮断し、反転ゴム4の高圧膨張状態を維持して補修材5を硬化するのが好ましい。
【0025】
この場合、反転機1は、バルブVの流路遮断作用中は圧力付与のための稼動の必要は無く、従って、比較的長時間を要する補修材5の硬化作業(自然硬化:85〜115分)中は、反転機1は休止することが出来、バルブ作用によって反転機の稼動エネルギーが節約出来るのは勿論、反転機に次の作業の準備をすることも、或いは硬化作業中の反転ガイド2から反転機を切離して次の現場へ移動して稼動することも可能となるため、設備費のかかる反転機の稼動率向上が達成出来、排水取付管P1補修作業の経済的、合理的施工が可能となる。
【0026】
また、バルブVが反転ガイド2の流路に設けたゴム筒25と、該ゴム筒25の圧接手段33,34,35とを含み、ゴム筒25の圧接手段の下流には調整バルブV0を介した高圧流体調整用のチューブt1を付設するのが好ましい。
この場合は、ゴム筒25を両側から圧接するだけでバルブVの閉止が可能となるため、例えば、図9(B)に示す如き、進退用スクリューロッド34の先端に圧接板35を取付けた単純なバルブ開閉手段で容易に実施出来る。
しかも、消耗品としてのゴム筒25の空密的取付けも、両端をバルブ装着用に切離した両側の反転ガイド端にバンドで空密的に締着するだけで可能であり、ゴム筒25の取換えが容易となる。
【0027】
そして、バルブVには圧力計M及び調整バルブV0を設けてバルブVの下流側(加圧力維持側)の圧力を検知し、圧力減が生じた際には、調整バルブV0から圧力流体を補充する慣用の圧力機器からチューブt1を介して圧力流体A1を付加することにより、膨出バルーン4Bの高圧状態が維持出来、少々の圧力漏れの生ずる若干ラフなバルブVの採用も可能となり、バルブの製作面からも、作業実施面からも有利となる。
【0028】
また、本願補修方法の発明の実施に用いるための支持台車SVは、図10に示す如く、車輪91を備え、ロープ92aによって前後移動可能な車台90の前部と後部に一対の角度調整枠93を配置し、下面にステ−95を備えた支持プレート94を前後の角度調整枠93間に張設し、支持プレート94の加圧降下によってステ−95が着地し、車台90の移動を阻止する構造である。
【0029】
尚、角度調整枠93は、支持プレート94が反転ゴム4先端の膨出バルーン4Bを適切に支持出来るように、排水取付管P1の管口PEの本管P0に対する接続角度に応じて車台90に対して、即ち水平面に対して、支持プレート94を傾斜調整付設可能とするものであるので、支持プレート94を角度調整可能に取付けられれば良く、支持プレート94を角度0°(水平)から左右45°位まで調整傾斜可能であれば通常の排水取付管P1の補修が可能である。
また、ステ−95は、支持プレート94の自由状態、即ち、無負荷状態では、下端95Eが車台90の下面から若干下方に突出した形態に構成すれば良く、支持プレート94の降下寸法との関係でステ−下端95Eの突出寸法を決定すれば良い。
また、支持プレート94は、前後両端をゴム板、スプリング等のバネ弾性を備えた形態で角度調整枠93に取付ければ良い。
【0030】
本発明の支持台車SVは、支持プレート94が排水取付管P1の管口PEの取付角度に対応して角度調整の下に取付けるため、補修対象取付管P1に応じて支持プレート94を管口PE面に平行に配置出来、反転ゴム4の頭部に形成する膨出バルーン4Bを、合理的に、且つ、補修布材先端51Eが均斉な鍔Rを管口PEの周囲に形成出来るように、支持プレート94を配置出来る。
【0031】
また、膨出バルーン4Bが支持プレート94を押圧すれば、支持プレート94の降下によってステ−下端95Eが着地して支持台車SVの移動を阻止するため、膨出バルーン4Bによる補修布材先端51Eの鍔R形態での硬化処理中の長時間の押圧状態を適切に維持出来、鍔Rの硬化処理が高品質に実施出来る。
しかも、ステ−95は、支持プレート94の自由状態では、下端95Eが地面から浮上った状態であるため、支持台車SVの本管P0内での移動は、ステ−下端95Eが本管P0底部の土石に妨害されずに、車輪のみで平滑に実施出来る。
【0032】
また、本発明の支持台車SVにあっては、前後の角度調整枠93間に弾性変位可能にゴム板96を張設し、支持プレート94とステ−95とをゴム板96に挟着固定するのが好ましい。
この場合は、ゴム板96の前端及び後端を角度調整枠93に取付け、前後の角度調整枠93と支持プレート94の前後端の間にゴム板のみの弾性変位域96Fを形成するだけで、支持プレート94及びステ−95に所望機能が付与出来、図12の如く、ゴム板96を、弾性変形域96Fを残して上面の支持プレート94と下面のステ−95とで締着ボルト等で挟着固定すれば良いので、支持台車SVの製作が簡単、且つ容易となる。
【0033】
また、前後一対の角度調整枠93が左右両側に調整孔Ahを備え、ゴム板96の前後端部96Eの左右側端を調整孔Ahへ選択固定して、ゴム板96を車台90に対して角度調整自在とするのが好ましい。
この場合、ゴム板96の前後端の各左右側端と角度調整枠93の調整孔Ahとを慣用の締着ボルト、係止ピン等で固定すれば良く、ゴム板側にネジボルトや係止ピンを付設して置けば良いが、図12(B)の如く、ボルト孔98hを備えた挟着板(取付プレート)97Bを固定し、ゴム板の左右側端に亘って1本の調整ボルト(ネジボルト)98を挿通するのが好ましい。
従って、ゴム板96の前後端部96Eを角度調整枠93に選択固定するだけで、支持プレート94は取付管口PEの傾斜に対応した傾斜角に設定出来、ゴム板96の着脱が容易であるため、各作業場所での支持プレート94の傾斜調整が容易であると共に、消耗品であるゴム板の取換えも容易である。
【0034】
また、本発明の支持台車SVにあっては、図11に示す如く、角度調整枠93が環状板C93であり、左右両側の略1/4周長に、スリットSと切込み溝g群から成る調整孔Ahを備え、ゴム板端96Eに貫入した調整ボルト98を調整孔Ahに係止するのが好ましい。
角度調整枠93は、力学的強度付与に有利な環状板体であるため、比較的薄い鋼板での製作が可能となり、支持プレート94の角度調整も、左右対称円弧の調整孔Ah上での位置変更であるため、傾斜角調整も容易となり、支持プレート94のゴム板96やスプリング等の取付弾性部材の引張りによって調整ボルト98をスリットS内で摺動させ、所定の切込溝g内に再嵌合させることにより、支持プレート94の角度調整も簡便に実施出来る。
【0035】
また、本発明の支持台車にあっては、車台90が、前部及び後部に広幅の取付部90aと、両取付部90a間に細幅の連結部90bとを備え、ステ−95が連結部90bを広く跨いでいるのが好ましい。
この場合、連結部90bとその前後に連なる取付部90aとを、図11に示す如き、上向き円弧凹面板とすれば、環状板C93の固定が容易であると共に、比較的薄い鋼板でも十分な力学的強度が得られて有利である。
従って、ステ−95が、連結部90bを広く跨いでいるため、支持プレート94の角度調整によるステー95の必要傾斜回動も、車台の連結部90bと干渉無しに実施出来る。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明を宅内汚水桝から下水道本管に埋設連結した下水道取付管に実施する場合について詳述する。
本願発明の補修方法で下水道取付管P1の補修更生を実施する場合は、まず、事前調査工としての施工箇所の確認、障害物の確認をTVカメラで行い、次いで、事前処理工としての障害物等の除去を了えた後、図2に略示する如く、反転機1と、該反転機1に接続する反転ガイド2と、反転機1により巻取り巻戻しする反転ロープ11によって反転ガイド2から出没させる反転ゴム4とを含む補修装置と、反転機1に高圧流体Aを供給するための慣用のコンプレッサーとを用い、事前調査に基づいて選定準備した補修材5を該装置の反転ガイド2に装着し、反転ゴム4によって補修対象取付管P1内へ補修材5を反転挿入する。
【0037】
次いで、補修布材先端51Eが本管P0内に突出した状態で、本管P0内に対応配置した支持プレート94に反転ゴム先端を当接加圧して膨出バルーン4Bを形成し、該バルーン4Bによって補修布材先端51Eを鍔R形態に変形して取付管口PEに圧接し、反転ゴム4による補修材5の取付管P1内周面、及び管口PEへの加圧硬化を達成し、反転ゴム4を取付管P1内から抜取り、硬化した補修材の入口端部を処理して補修施工を終了する。
【0038】
〔反転機(図8)〕
反転機1は、特願2000−309158号の発明の実施に採用したものであって、本体が耐圧空密構造のドラム形態であり、図8に示す如く、車輪WとステイYを備えた機台14に支持脚15及び調節脚16で支持し、上部には作業用の開閉ハッチ17、及びコンプレッサー(図示せず)と接続するための供給口金18を設け、前方には反転ガイド2に接続するための接続口19を備え、本体内部には外側のハンドル(図示せず)により回動させる巻芯13を備えており、調節脚16の調節孔h群による本体前部の選択支持により接続口19が上下に位置調節出来る構造である。尚、接続口19先端にはカプラーC0を螺合し、反転ガイド2の基端との着脱を容易にしている。
また、機台14が車輪WとステイYとを備えているため、移動時は前方のステイYを持ち上げて車輪Wによる移動を行い、現場に設置すればステイYが反転機の移動を阻止するものである。
【0039】
〔反転ガイド〕
反転ガイドも、特願2000−309158号の発明の実施に採用したものであって、反転ガイド2全体構造は、反転機1側より、反転機1の接続口19と接続するための第1ガイド片21、第2ガイド片22、弯曲した第3ガイド片23、可撓ガイド片20、及び弯曲した先端ガイド片24相互を着脱自在に連結したものであり、第1ガイド片21、第2ガイド片22、第3ガイド片23及び先端ガイド片24は等径(140mm径)の軽量金属パイプであり、可撓ガイド片20はサニーパイプ(商品名)である。
【0040】
そして、図8に示す如く、第1ガイド片基端21Eは、反転機1の接続口19上のカプラー手段C0と螺合着脱出来る構造であり、第2ガイド片22と第3ガイド片23との間にはバルブVを介装して着脱する構造(図9)であり、図2に示す如く、第3ガイド片23下端にはクランプ手段C1を介して中空の第1接続管7を連結し、第1接続管7外周に可撓ガイド片20上端をバンドB2により締着し、図3に示す如く、可撓ガイド片20の下端は、中空の第2接続管8上端にバンドB3により締着し、図2に示す如く、第2接続管8の下端を先端ガイド片24上端とクランプ手段C2で連結する構造である。
【0041】
クランプ手段C1は、図4に示すとおり、第3ガイド片23下端には係合環71をネジS1,S2で螺合連結し、第1接続管7の上端の嵌入部74を係合環71内に嵌入してパッキン71´に当接し、係合環上の係止片72の回動により突起72´を第1接続管7の嵌入部74上の凹部74´に嵌入止着する構造である。
また、クランプ手段C2は、図5に示す如く、先端ガイド片24の上端に係合環81をネジS3,S4で螺合連結し、第2接続管8下端の嵌合部84内に係合環81を嵌入してその上端を嵌合部84のパッキン84´に当接し、嵌合部84上の係止片82の回動により突起82´を係止環81上の凹部81´に嵌入止着する構造である。即ち、クランプ手段C1とクランプ手段C2とは、共に係止片72(82)の手動起伏操作により、ワンタッチ着脱可能とする。
【0042】
また、先端ガイド片24は、中間部には口金t0を配置し、加圧流体供給機(図示せず)からのチューブtを口金t0に接続して先端ガイド片24の内周面に高圧流体a(図16)の供給を可能とし、ガイド片24先端外周には補修材5の基端5Eの空密締着を容易とするための締着溝Mを配置する。
また、第1接続管7には、図2に示す如く、ゴム製の弾性パイプ9を取付け、可撓ガイド片20内を垂下させてその先端に反転ゴム基端4E装着用の取付部材10を締着可能とする。
尚、先端ガイド片24は、種々の取付管P1内径に対応した種々の径の補修材5が装着出来るように、先端24Tの径のみの異なるもの(例えば、取付管径100用の75,150用の130,200用の170)を用意しておく。
【0043】
〔バルブV(図9)〕
バルブVは、図9に示す如く、鉄板で溶接形成した方形筒のカバー31を、取付片32によって、第2ガイド片22端から第3ガイド片23端にかかり、ゴム筒25を覆う形態に取付ける。カバー31の中間部には補強板31´で補強し、両側の補強板31´にはガイドナットNを固定し、各ネジロッド34を各ガイドナットNに螺合嵌入し、各ネジロッド34の先端には厚さ3cm、幅2.5cmで長さがカバー31の内面縦寸法に略等しいゴム製の角棒状の圧接板35をネジロッド34の回転が伝達されないように慣用の手段で取付け、ネジロッド34の外側基端にはハンドル33´を備えたプーリー33を固定する。
【0044】
そして、カバー31の内面四隅には圧接板35を両側から挟持する形態にガイド板Gを固定する。即ち、ハンドル33´を回転すればネジロッド34がガイドナットNに案内されて出没し、各圧接板35がカバー31内で上下左右のガイド板Gに案内されながら前進又は後退出来る構造であり、両側の圧接板35の内方進出作用によってゴム筒25の中央部分を両側面から圧接出来る構造である。
尚、上下左右計8板の四隅のガイド板Gに換えて、カバー31の内面にガイド溝を形成して圧接板35の両端がガイド溝内を摺動するようにしても良い。
【0045】
また、ゴム筒25の内部と圧力計M及び調整バルブV0とは連通形態であり、ゴム筒25内部の圧力低下を圧力計Mが検出すれば調整バルブV0を開いて高圧源(図示せず)から高圧流体(空気)を付加してゴム筒25内部の圧力を所望の値に回復出来、高圧源と切離して調整バルブV0を開けばゴム筒25内の高圧流体(空気)を放出出来る構造である。
【0046】
〔反転ゴム4の装着(図2、図3、図6)〕
反転ゴム4は、反転ガイド2の内径より小径のゴム管であり、基端4Eを可撓ガイド片20内に延出した取付部材に装着し、先端4Tを反転ロープ11に係止する。
即ち、図2及び図3に示す如く、クランプ手段C1で第3ガイド片23下端に着脱自在で第3ガイド片23と略同径の金属製筒部材から成る第1接続管7の先端外周に、反転ゴム4より伸縮性が小で厚手のゴム管から成る弾性パイプ9の基端9Eを嵌めてスクリューバンドB5で空密的に締着し(図3)、弾性パイプ9の先端をプラスチック成形体の中空取付部材10の基端10E上に空密的にスクリューバンドB6で締着する。
【0047】
そして、反転ガイド2内に挿通した反転ゴム4の基端4Eを取付部材先端10T(図3)から外側へ折り曲げて取付部材10の先端外周面にスクリューバンドB4で空密的に締着し、反転ゴム先端4Tは、図6に示す如く、中心にネジ孔H0を備えた閉止形態の50mm径の面板部41を有する円筒状の先端金具40の外周に固定バンドで空密的に締着し、面板部41の周縁部に突設した止め環42に反転ロープ11の先端を結び付け、反転ロープ11の基端は反転機内の巻芯13に係止巻回する。
【0048】
〔補修材の準備(図7)〕
補修材5は、図7に示す如く、取付管P1と略同径で、ガラス繊維又は合繊のマルチフィラメントの太い無撚糸の横メリヤスパイル組織筒編物を布材51として採用し、布材51を被覆するシートとしてプラスチックフィルムを採用し、外側フィルム52及び内側フィルム53を重ねた各層間がルーズな3層構造筒状体であって、補修布材51の長さは、補修対象取付管P1より100mm前後長い物を用意する。
【0049】
そして、図7(C)に示す如き、前後二対の絞りローラ56を備えたテーブル55を用いて布材51と内側フィルム53との層間に注入パイプ57を挿入し、所定時間(2時間〜2時間30分)で硬化するように設定したビニールエステル樹脂(又はポリエステル樹脂)を矢印F0の如く注入パイプ57より注入し、絞りローラ56で合成樹脂液を均質浸澗させながら絞って矢印F5の如く補修材5を取出す。
尚、補修材5の先端5T側では、図6(C)の如く、外側フィルム52を布材51端より更に外方に延びた延出部52Tとし、内側フィルムの端部53Tから布材先端51Eを150mm突出させ、内側フィルム53は取付管P1の先端から50mm手前まで延出する形態とする。
【0050】
〔補修材5の反転ガイド2への装着(図2、図6)〕
図6(C)に示す如く、補修材5の外側フィルム延出部52Tを紐又は粘着テープ等で接続紐12基端のループLに固定すると共に、図6(D)に示す如く、延出部52Tには、外側フィルム52をスムーズに破裂させるために、縦方向に20mm前後の裂け目C52を形成し、紐12を引張って補修材5の先端5Tが反転ゴム先端4T近くに到るまで反転ゴム4内に挿入し、図6(A),(B)に示す如く、紐12の先端を予め中空ボルト43及び閉止ボルト44を外した先端金具40のネジ孔H0に挿通して、補修材先端5Tが反転ゴム先端4Tから適宜長さを保った状態で紐12の先端部を中空ナット43の中心小径孔O1を貫通した状態で中空ナット43をネジ孔H0に螺着すると共に、紐12の端部に結び目を形成して結び目を大径孔O2の底部に着座し、閉止ボルト44の中空ボルト43への螺着により紐12の先端を先端金具40に止着する。
【0051】
また、補修材5の基端5Eは、図2に示す如く、先端ガイド片24の端部2Tから外方に折曲げて先端ガイド片24の溝M(図5)上にバンドB7,B8で締着する。
尚、補修材5の反転ガイド2内、及び反転ゴム4内への挿入時も、クランプ手段C1,C2を外して反転ガイド2を分割し、反転ゴム4を反転ロープ11の巻戻しにより後方へ出した状態で作業すれば、補修材先端5Tの装着固定も、補修材5の反転ガイド2、及び反転ゴム4内への挿入も容易に実施出来る。
【0052】
〔支持台車SV(図10、図11、図12)〕
支持台車SVは、図10に示す如く、車輪91を備えた車台90と、車台90の前後に取付けた角度調整枠93と、角度調整枠93間に張設したゴム板96と、ゴム板96の前後にゴム板露見部96Fを残して、ゴム板96の上面には支持プレート94を、下面にはステ−95を取付けたものであり、ステ−95の下端95Eが地面から浮上っており、角度調整枠93には、調整孔Ahを形成し、車台90の前後にはロープ固定環92があり、ロープ固定環92に牽引ロープ92aを取付け、マンホール(図示せず)から本管P0内に入れて本管P0内を移動させて取付管P1の補修施工に用い、施工作業終了後はマンホールから地上に回収するものである。
【0053】
内径250mmの本管P0に好適に適用出来る支持台車SVは、図11に示す如く、車台は全長L90が550mm、取付部90aの幅Waが80mm、連結部幅Wbが30mm、連結部長Lbが300mmであって、鋼板を円弧凹面に成形したものであり、前後取付部90aの下面の円弧凸面には、図11(C)の如く、左右一対の車輪91を円弧面から放射状に有し、中央の前後端部にはロープ固定環92を備えている。
また、角度調整枠93は、幅W93が50mm、径D93が180mmの金属製環状板体であって、車台90の取付部90aの凹曲面に固定したものであり、左右両側の各1/4周長に亘って、幅Wsが10mmのスリットSと、スリットSから切り込んだ幅Wgが10mmの溝g群を備えた長尺の調整孔Ahを備えたものである。
【0054】
また、図12に示す如く、ゴム板96は、幅W96が170mm、長さL96が520mmで、厚さt96が5mmであり、ゴム板96の両端には、幅W97が60mmの鋼製の上側取付プレート97Aと中央にボルト孔98hを備えた下側取付プレート97Bとを挟着してボルト99で固定し、ゴム板96の中央部には、幅W94が200mm、長さL94が300mmで10mm厚の木製の支持プレート94を上部に配し、下面には、支持プレート94の前部及び後部にステ−95を配し、支持プレート94とステ−95とでゴム板96をボルト99で挟着固定する。
【0055】
また、ステ−95は、図12(C)に示す如く、車台90を広く跨ぐように、ステ−下端95E間を広くした2脚タイプとし、支持台車SVの移動時には、本管P0内の土石と干渉しないように、図10の如く、ステ−下端95Eが地面より浮上った形態に配置する。
そして、ゴム板96の角度調整枠93への取付けは、ネジボルト98を前後の下側取付プレート97Bのボルト孔98h、及び角度調整枠93の調整孔Ahの溝gに挿通し、蝶ネジ98sで両端を固定する。
【0056】
従って、本実施例の支持台車SVは、本管P0内の移動は、ステ−95が浮上ってステ−下端95Eが土石に干渉しないで平滑移動出来、支持プレート94に反転ゴムの膨出バルーン4Bの圧力が加われば、ステ−95の着地によって膨出バルーン4Bを定位置で支持出来、また、支持プレート94の角度変更は、両頭ネジボルト98の調整孔Ahの所望溝gへの変更取付けにより可能であり、本管P0の径寸法に応じて、支持プレート94の上下配置変更も、角度調整枠93の上部又は下部にネジボルト98の差渡し位置を変更することにより可能である。
【0057】
〔取付管P1の補修工程〕
補修施工は下記の1)から14)までの工程で実施する。尚、所要時間は、宅内汚水桝から本管への下水道取付管P1での所要時間である。
1) まず、補修の必要な取付管P1の内周面を高圧洗浄により洗浄する(所要時間約5分)。
2) 次いで、洗浄済取付管内部の状況を調査する(所要時間約5分)。
3) 次いで、反転機1を現場に設置し、反転ガイド2、反転ゴム4及び反転ロープ11を準備し(所要時間約10分)、同時並行作業で補修材5に樹脂を含浸する(所要時間約20分)。
【0058】
4) 次いで、合成樹脂を含浸させた補修材5を反転ゴム4内に引込み反転ガイド2に装着し、同時並行作業で支持台車SVを調整して本管P0内に入れる(所要時間約20分)。
5) 次いで、先端ガイド片24の先端2Tを位置決め設置する(所要時間約5分)。
6) 次いで、用意した慣用のエアーコンプレッサー(図示せず)からチューブtを介して先端ガイド片24と補修材5との間に高圧空気aを供給し、反転機1の本体ドラム内にも高圧空気Aを供給し、図16に示す如く、圧力計Mを見ながら反転ロープ11を徐々に巻戻し(矢印R1)、チューブtから供給した高圧空気aで膨張した補修材先導部5Lで自力先行する補修材5と、高圧空気Aで加圧膨張した後方の反転ゴム4とを取付管P1内へ反転進出させて、補修材5の全長が取付管P1内に挿入され、外側フィルム52及び補修布材先端51Eが本管P0内へ突出した状態を本管P0内のテレビカメラが検出した状態で反転作用を一時停止する(反転の所要時間約10分)。
尚、補修材先導部5L内への高圧空気aの供給は、反転ゴム4が反転開始して補修材5の内面に当接すれば供給不能となるが、その後、先導部5Lは高圧空気aの封入された状態を維持して補修材5を先導し、補修材先端5Tが挟圧中の反転ゴム4から突出した状態(図13)となれば、高圧空気aは外側フィルム52の裂け目C52から放出する。
【0059】
7) 次いで、図13の如く、予め取付管P1の傾斜角に調整した支持台車SVを、テレビカメラで目視しながら牽引ロープ92aによって補修管口PEに位置合せする(所要時間約5分)。
8) 次いで、再び反転ロープ11を徐々に緩め、反転ゴム4及び外側フィルム52を本管P0内に出して、図14の如く、支持台車SV上の支持プレート94上に当接した段階で反転ロープ11を固定保持する(所要時間約5分)。
9) 次いで、反転ゴム4内の圧力を最大圧0.8kg/cm2まで徐々に上昇させ、図1に示す如く、反転ゴム先端を外側フィルム52の裂け目C52から外側フィルム52を破って突出させ、反転ゴム先端には支持プレート94で支承された偏平形態の膨出バルーン4Bを形成して、管口PEから100mm突出した布材先端51Eを管口PE周囲へ鍔R状に押圧する(所要時間約5分)。
【0060】
10) 膨出バルーン4Bの形成と同時にバルブVを操作し、両側のゴム製の圧接板35によってゴム筒25を圧接して空密的に遮断した後、反転機1側の高圧空気を抜き、反転機1を開けて反転ロープ11を巻芯から外すと共に、カプラーC0によって反転機1を第1ガイド片21から切離して反転機を撤去する(所要時間約10分)。
尚、切離した反転機1は次の現場へ移動し、前述の3)から9)までの工程遂行に使用する。
11) 補修材の硬化(所要時間約85分〜115分)
前述10)の工程で反転機1を切離し撤去した後も、反転ガイド2は、補修材5の合成樹脂が硬化するまでは反転作業時の状態を維持し続け、圧力計Mによって硬化処理中の反転ゴム4の内圧(補修材5への圧接力)を維持管理し、内圧降下に対しては調整バルブV0からの高圧空気供給調整で対処する。
【0061】
補修材5が硬化すれば、12)管口切断(所要時間約10分)、→13)反転ガイド2の分解撤去及び管口仕上(所要時間20分)、→14)取付管内の補修状態調査確認(所要時間約10分)する。
1本の取付管P1の標準的な補修施工は、以上の1)乃至14)の工程で終了し、所要時間は約3時間である。
しかし、反転機1は、工程3)から工程10)まででのみ使用するだけであるので、1台の反転機1を複数個所へ移動使用出来、反転機の稼動率が従来の工法での使用に比して3倍以上に高まる。
【0062】
しかも、補修布材51が横メリヤス筒編物であるため、布材先端51Eが好適に拡開して鍔Rを形成し、管口PEのクラックK1や隙間K2を完全に被覆し、内側フィルム53を短くして取付管P1の管口PEから管口PE周囲に亘る範囲を布材先端51Eのみで接着硬化したため、従来の別途施工で補修する管口PEの仕上げと同等、又はそれ以上の高品質の管口PEの更生補修となる。
そして、取付管P1の本体部と本管P0内の管口PE部の補修施工が同時に実施出来るため、従来の本管P0内側からの排水取付管口PEへの別途の施工が不要となる。
上述の施工順に従って略真直ぐな形態の取付管P1から略直角状屈曲部形態の取付管P1までの種々の形態の下水道取付管に就いて試験施工を実施したところ、満足な結果が得られた。
【0063】
本実施例の施工にあっては、支持台車SVは、車輪91が車台90の円弧下面から放射状に配置されているため、車輪91が本管P0の底面の土石を避け、且つ、本管P0の円弧内面に略垂直に着地してスムーズに転がると共に、ステ−下端95Eも浮上って土石と干渉しないため、牽引ロープ92aを引張るだけで本管P0内を水平姿勢でスムーズに移動し、所定位置で水平状態を維持する。
【0064】
また、補修材先端の外側フィルム延出部52Tには裂け目C52が存在するが、反転作用の初期は、補修材5の大部分は反転ゴム4で挟圧されて送り出されるため、チューブtから供給する高圧空気aによって補修材5の膨出先導部5Lが形成出来、外側フィルム延出部52Tの裂け目C52が反転ゴム4の挟圧から開放されるまで、即ち、補修材5の布材51の反転挿入終了の直前まで、先導部5L(図16)が補修材5の反転をスムーズに遂行する。
そして、裂け目C52が反転ゴム4から突出した段階(図13)で高圧空気aが裂け目C52から出るが、以後の反転末期段階は、高圧空気Aによって取付管P1周面に圧接して進行する反転ゴム4の作用により、補修材5は、布材先端51Eが本管P0内に突出するまで取付管P1内周に圧接引伸ばし作用を受け、補修材5の反転挿入が出来る。
【0065】
そして、図14に示す段階では、即ち、補修材先端5T及び反転ゴム4の先端が支持台車SV上の支持プレート94に当接して反転ロープ11を固定した段階では、もはや外側フィルム52内には高圧空気aが存在せず、外側フィルム52は、反転ゴム4への高圧空気Aの加圧供給によって裂け目C52からきれいに破れ、反転ゴム4は、外側フィルム52から外側へ出てスムーズに膨出バルーン4Bを形成する。
従って、布材51の硬化処理完了後の、反転ゴム4の引抜き時に、外側フィルム52は、反転ロープ11と連なる接続紐12の引抜きによって硬化布材51からきれいに剥離出来る。
【0066】
また、反転ゴム4の先端の膨出バルーン4Bは、高圧の下での長時間(合成樹脂の硬化時間)維持となり、反転ゴム4の劣下を生じるが、支持プレート94を管口PEに略平行に保持して膨出バルーン4Bを均斉に偏平変形するため、比較的小径の膨出バルーン4Bでも布材先端51Eの管口PEへの鍔R形態での押圧が可能となり、消耗品である反転ゴム4の耐久性が向上し、管口PEを被覆する鍔Rも均斉に仕上がる。
【0067】
また、取付管口PEが本管P0の曲面に開口しているため、鍔Rは、本管P0の長手方向に長く、円周方向に短い外周楕円形態となるが、布材先端51Eを本管P0内に100mm位突出させて補修すれば、図16に示すクラックK1及び隙間K2の被覆は十分である。
しかも、補修材5の先端5T側では、内側フィルム53が布材51より150mm短く、取付管口PEの50mm手前までであるため、布材先端51Eは、取付管口PEから本管P0内面に亘るコーナーを屈曲して鍔Rを形成するため、鍔Rは、管口PEに対する接着硬化となり、強固なる補修鍔Rを形成する。
【0068】
〔変形例〕
補修材5は、実施例では、ゴム編みの横メリヤスパイル組織筒状布の布材先端51Eを内側フィルム53より突出させたが、補修材5の先端で布材51と内側フィルム53とを同長とし、補修布材先端51Eと管口PEとの間に内側フィルム53が存在しても、布材51は鍔R形態で硬化するため、更生補修管口PEとしては、クラックK1や隙間K2を内側フィルム53を介して閉止出来、実用上は支障を生じない。
また、布材先端51Eは鍔R形態に拡開出来れば良く、従来のLIP工法等の補修布材の複数板重層タイプとし、先端51Eに拡開用の縦方向切れ目を散在させ、各切れ目が重ならないようにしても、本発明の実施が可能である。
また、実施例では、外側フィルム52の延出部52Tに縦方向の裂け目C52を設けたが、裂け目C52は反転ゴム4が膨出バルーン4B形成時に外側フィルム52を容易に破裂するためであるので、ミシン目又はピンホール等を設けても外側フィルム52の破裂は容易となり、外側フィルム52の材料を適切に選択すれば、裂け目C52等の破断部を設けなくとも本発明は実施可能である。
【0069】
また、実施例では、角度調整枠93は環状板体としたが、車台90の取付部90aの左側と右側に、一対の板状又はバー状片を平行立設して1つの角度調整枠とし、支持プレート94及びステ−95を備えたゴム板96を一対の立設枠間に慣用の係止スプリングで調整自在に張設しても良い。
この場合は、傾斜角変更による立設枠間の寸法変化にも係止スプリングの伸縮で対応出来、同時に、適用本管の内径変化に応じた支持プレート94の上下保持位置変化にも自在に対応出来る。
また、ステ−95を、例えば、望遠鏡式等、長さ変更可能に形成しておけば、本管P0の径変化に対応した支持プレート94の高さ位置調整が容易となり、ゴム板96の降下によるステ−95の着地保持作用が合理化出来る。
【0070】
また、支持プレート94及びステ−95は、実施例ではゴム板96に挟着固定したが、支持プレート94の下面に長短調整可能のステー95を固定し、支持プレート94の前部及び後部の左右両側端縁からフックを備えた引張スプリングを延出し、引張スプリングのフックを角度調整枠93の調整用孔Ahに調整自在に係止しても、所期の目的は達成出来、この場合は、支持プレート94の傾斜角調整、及び支持プレート94の本管P0の内径の変化に対応するステ−95の作用位置調整(長さ調整)も容易である。
【0071】
【発明の効果】
補修布材51を含む補修材5は、高圧流体の作用で反転進出する反転ゴム4と共に反転ガイド2から取付管P1内へ連係して一緒に反転進出するため、補修更生対象の取付管P1が弯曲、或いは屈曲していても、反転ゴム4の反転挿入可能な取付管内へは機械的に挿通可能であり、しかも、反転ゴム4が寸法安定性に乏しい補修材5の挿入部分を順次拡開して取付管内周へ加圧して行くため、硬化補修材5は内周面が反転ゴム4の外周面によって平滑に仕上げられ、挿入部に補修材5内面に例え皺が発生していても、流水障害を生じない滑らかな状態に硬化処理出来る。
【0072】
また、補修材5も反転ゴム4と共に反転ガイド2に装着した状態で取付管P1を更生補修施工するため、補修施工の準備作業の全てが、補修対象取付管P1から離れた地上での作業となり、作業性及び施工性が向上する。
また、施工時には、反転ゴム4及び補修材5を装着した反転ガイド2の先端2Tを補修対象の取付管P1入口部に近接配置出来るため、補修材5の必要材料長も補修対象取付管P1の必要補修長(取付管P1長+鍔R長)と略同一と出来、従来の反転硬化法(LIP工法)の如き補修材の先端部と基部での長寸の切断廃棄部分が生じなく、補修材5及び使用硬化剤(含浸合成樹脂)の使用量が最少限に節約、合理化出来る。
【0073】
しかも、補修布材先端51Eを本管P0内に突出した段階で、反転ゴム4の先端を支持プレート94に当接して加圧膨張させるため、膨出バルーン4Bは、比較的小径のバルーンを横方向拡開偏平形態とすることにより、補修布材先端51Eを管口PEに鍔R形態で当接出来、鍔Rの形成が、反転ゴム4の膨出負荷を抑制して合理的に実施出来る。
そして、鍔Rは取付管P1の管口PEを被覆当接して硬化するため、取付管P1から本管P0内へと連なるクラックK1も、取付管P1と本管P0との取付部の隙間K2を閉止補修出来る。
【0074】
従って、本願補修方法の発明は、排水取付管P1の全長に亘る内周面と、取付管P1の本管P0への取付部の取付管口PEとが同時に1本の補修布材51によって更生補修出来、従来の取付管の補修施工と、取付管補修施工後に別途実施する取付管P1と本管P0との取付部の補修施工とが1本の補修材での1回の施工によって同時に実施出来、しかも、連続補修布材51による高品質な更生補修管が得られるものであり、排水取付管の画期的な補修手段の提供を可能とするものである。
【0075】
また、本願方法発明の実施に用いる支持台車SVは、支持プレート94を前後の角度調整枠93間に張設するため、各補修対象取付管P1毎の本管P0への取付角度の相違に対しても、支持プレート94が、補修対象取付管P1の取付角度に略平行形態に配置出来、支持プレート94によって支承される反転ゴム4の膨出バルーン4Bを均斉な偏平変形バルーン4Bと出来、最少限に抑制された膨出バルーン4Bによる補修布材先端51Eの均質確実な鍔Rの形成を可能とし、膨出バルーン4Bを高圧力で形成し、長時間維持する反転ゴムの劣下を最少限に抑制出来る。
【0076】
また、支持プレート94は下面にステ−95を浮上り状態で保持しているため、支持台車SVの本管P0内での移動時は、ステ−95が本管P0底面の土石の干渉を受けないで平滑に移動出来、支持プレート94が膨出バルーン4Bを支持する際は、ステ−95が降下着地して支持台車SVの移動変位を阻止し、膨出バルーン4Bの定位置での長時間支持が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施状態説明図である。
【図2】本発明に用いる反転装置の全体略示図である。
【図3】図2のA1部拡大説明図であって、(A)は可撓ガイド片20を装着した状態図、(B)は可撓ガイド片20を除いた状態図である。
【図4】図2のクランプ手段C1部の拡大説明図である。
【図5】図2のA2部拡大分解説明図である。
【図6】本発明の要部説明図であって、(A)は反転ゴム取付状態図、(B)は(A)のB部拡大図、(C)は補修材先端5Tの取付状態説明図、(D)は補修材の取付状態外観図である。
【図7】補修材図であって、(A)は拡大部分断面図、(B)は注入パイプ57の配置を示す横断面図、(C)は合成樹脂含浸状態説明図である。
【図8】本発明に用いる反転機1の略示説明図である。
【図9】反転ガイドのバルブの図であって、(A)は縦断面図、(B)は横断面図である。
【図10】本発明支持台車SVの実施例の側面図である。
【図11】図10の分解部分説明図であって、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は部分斜視図、(D)は(C)のD部拡大図である。
【図12】図10の分解部分説明図であって、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は(B)の矢印C−C視図である。
【図13】本発明の支持台車SVを管口PEに対応配置した状態説明図である。
【図14】本発明の膨出バルーン形成開始状態説明図である。
【図15】本発明の補修材硬化後の反転ゴム4及び外側フィルム52の引抜き状態説明図である。
【図16】従来例図であって、(A)は反転作用説明図、(B)は反転終了状態説明図、(C)は更生補修済取付管口PEの説明図である。
【符号の説明】
1:反転機、 2:反転ガイド、
4:反転ゴム、 4B:膨出バルーン、
4E:反転ゴム基端、 4T:反転ゴム先端、
5:補修材、 5E:補修材基端、
5T:補修材先端、
7:第1接続管、 8:第2接続管、
9:弾性パイプ、 10:取付部材、
11:反転ロープ、 12:接続紐、
13:巻芯、 14:機台、
15:支持脚、 16:調節脚、
17:ハッチ、 18:供給口金、
19:接続口、 20:可撓ガイド片、
21:第1ガイド片、 22:第2ガイド片、
23:第3ガイド片、 24:先端ガイド片、
40:先端金具、 41:面板部、
42:止め環、 43:中空ボルト、
44:閉止ボルト、 51:補修布材(布材)、
51E:布材先端、 52:外側シート(外側フィルム)、
53:内側シート(内側フィルム)、 55:テーブル、
56:絞りローラ、 57:注入パイプ、
71,81:係合環、 72,82:係止片、
71´,82´:突起、 74:嵌入部、
74´,81´:凹部、 84:嵌合部、
90:車台、 90a:取付部、
90b:連結部、 91:車輪、
92:ロープ固定環、 92a:牽引ロープ、
93:角度調整枠、 94:支持プレート、
95:ステ−、 95E:ステ−下端、
96:ゴム板、 97A,97B:挟着板(取付プレート)、
98:ネジボルト(調整ボルト)、 98h:貫入孔、
98s:蝶ネジ、 99:締着ボルト、
A,a:高圧流体、 Ah:調整孔、
B1〜B8:止具(バンド)、 C1,C2:クランプ手段、
C52:裂け目、 C93:環状板、
F1:第1取付位置、 F2:第2取付位置、
g:溝、 K1:クラック、
K2:隙間、 P0:本管、
P1:排水取付管、 PE:取付管口(管口)、
R:鍔、 S:スリット、
SV:支持台車、 V:バルブ
Claims (15)
- 合成樹脂を含浸させた筒状の補修布材(51)を含む補修材(5)と、筒状の反転ゴム(4)とを連係させて反転ガイド(2)内に装着し、高圧流体(A)の反転ゴム(4)への作用によって、反転ゴム(4)及び補修材(5)を反転ガイド(2)から排水取付管(P1)内へ、補修材(5)が反転ゴム(4)の外側になるように反転挿入して補修布材先端(51E)を本管(P0)内に突出し、反転ゴム(4)を本管(P0)内に配置した支持プレート(94)に当接加圧膨張して反転ゴム(4)の先端に膨出バルーン(4B)を形成し、補修材(5)を取付管(P1)内周面に圧接すると共に、補修布材先端(51E)を取付管(P1)の管口(PE)を覆う鍔(R)形態に拡開圧接した状態で含浸合成樹脂を硬化し、補修布材(51)の硬化後に反転ゴム(4)を引抜き、反転ガイド(2)を補修材(5)から切離すことを特徴とする、排水取付管(P1)の補修方法。
- 反転ゴム(4)が支持プレート(94)に当接した状態で反転ゴム(4)の反転作用を停止し、次いで、反転ゴム(4)内の高圧流体(A)の圧力のみを増加し、反転ゴム(4)の先端を支持プレート(94)と管口(PE)間で変形した膨出バルーン(4B)とする、請求項1の補修方法。
- 支持プレート(94)を取付管(P1)の管口(PE)に略平行に配置する、請求項1又は2の補修方法。
- 補修材(5)の基端(5E)を反転ガイド(2)の先端(2T)の外周に締着し、補修材先端(5T)を反転ゴム(4)内に引込んで接続紐(12)によって反転ゴム先端(4T)と接続し、反転機(1)の巻芯(13)から巻戻しされる反転ロープ(11)に反転ゴム先端(4T)を接続し、反転ゴム(4)の反転ガイド(2)からの排水取付管(P1)内への反転延出によって補修材(5)を反転ゴム(4)の外側へ反転延出する請求項1乃至3のいずれか1項の補修方法。
- 補修材(5)が、少なくとも合成樹脂の含浸した布材(51)と、外側のシート(52)と、内側のシート(53)の遊離重層形態の3層を含んでいる請求項1乃至4のいずれか1項の補修方法。
- 補修材(5)は、外側シート(52)が先端に延出部(52T)を備え、布材(51)が内側シート先端(53T)から補修材先端(51E)を突出している請求項1乃至5のいずれか1項の補修方法。
- 外側シート(52)の延出部(52T)に長手方向の裂け目(C52)を形成した請求項6の補修方法。
- 反転ゴム基端(4E)及び補修材基端(5E)を共に反転ガイド(2)に対して空密的に保持し、補修材(5)の反転中の先導部(5L)に高圧流体(a)の圧力を付与した状態で補修材(5)を反転ゴム(4)で反転挿入する請求項1乃至7のいずれか1項の補修方法。
- 反転ゴム(4)に反転機(1)からの高圧流体(A)を供給する反転ガイド(2)の流路に流路遮断用のバルブ(V)を配置し、反転ゴム(4)が補修材(5)を反転挿入して取付管(P1)内周面に圧接加圧すると共に、先端の膨出バルーン(4B)で補修布材先端(51E)を管口(PE)に鍔(R)形態で圧接した段階でバルブ(V)が反転ガイド(2)の流路を遮断し、反転ゴム(4)の高圧膨張状態を維持して補修材(5)を硬化する請求項1乃至8のいずれか1項の補修方法。
- バルブ(V)が反転ガイド(2)の流路に設けたゴム筒(25)と、該ゴム筒(25)の圧接手段(33,34,35)とを含み、ゴム筒(25)の圧接手段の下流には調整バルブ(V0)を介した高圧流体調整用のチューブ(t1)を付設した請求項9の補修方法。
- 車輪(91)を備え、ロープ(92a)によって前後移動可能な車台(90)の前部と後部に一対の角度調整枠(93)を配置し、下面にステ−(95)を備えた支持プレート(94)を前後の角度調整枠(93)間に張設し、支持プレート(94)の加圧降下によってステ−(95)が着地し、車台(90)の移動を阻止するようにした、排水取付管補修用の支持台車。
- 前後の角度調整枠(93)間に弾性変位可能にゴム板(96)を張設し、支持プレート(94)とステ−(95)とをゴム板(96)に挟着固定した、請求項11の支持台車。
- 前後一対の角度調整枠(93)が左右両側に調整孔(Ah)を備え、ゴム板(96)の前後端部(96E)の左右側端を調整孔(Ah)へ選択固定して、ゴム板(96)を車台(90)に対して角度調整自在とした、請求項11又は12の支持台車。
- 角度調整枠(93)が環状板(C93)であり、左右両側の略1/4周長に、スリット(S)と切込み溝(g)群から成る調整孔(Ah)を備え、ゴム板端(96E)に貫入した調整ボルト(98)を調整孔(Ah)に係止した、請求項11乃至13のいずれか1項の支持台車。
- 車台(90)が、前部及び後部に広幅の取付部(90a)と、両取付部(90a)間に細幅の連結部(90b)とを備え、ステ−(95)が連結部(90b)を広く跨いだ請求項11乃至14のいずれか1項の支持台車。
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