JP2004231943A - 中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物 - Google Patents

中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】白色無機顔料または白色樹脂粒子を用いず、パステル調の色調を得ることができるとともに、筆記具とした場合インキの分散安定性が得られ、またインキドロップ、筆記具の正倒立による色の濃淡を防ぐことができる効果があり、さらに筆記具容器からのインキ洩れの恐れもない中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物を得る。
【解決手段】 顔料0.5〜7重量%、水溶性樹脂2〜10重量%及びインキ粘度を3.5〜10mPa・sとすることで、パステル調の色調を得ることができるとともに、筆記具とした場合インキの分散安定性を得られ、またインキドロップ、筆記具の正倒立放置後の色の濃淡を防ぐことができる効果がある。さらに筆記具容器からのインキ洩れの恐れもない。
【選択図】なし

Description

本発明は中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物に関するものである。更に詳しく言えば、筆跡が白い紙の上でパステル調を有し、且つインキ洩れ、筆跡の濃淡等の不具合がない中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物に関するものである。
従来、パステル調筆記具用水性顔料インキ組成物としては、特公平08−009703号公報(特許文献1参照)や特公平08−009704号公報(特許文献2参照)に開示されているものが公知である。かかるパステル筆記具用水性顔料インキ組成物は、パステル調(筆跡を不透明とする)を出すために、酸化チタン等の白色無機顔料又は白色樹脂粒子を用いている。
特公平08−009703号公報 特公平08−009704号公報
しかしながら、前記従来のパステル筆記具用水性顔料インキ組成物は、中芯式筆記具に用いた場合、該白色無機顔料または白色樹脂粒子が沈降するため中芯内での経時分散安定性が悪く、またペン先からのインキ流出性が悪いという問題があった。
本発明の目的は、前記のような中芯式筆記具における経時分散安定性及びインキ流出性の欠点を克服し、かつパステル調の筆跡が得られる筆記具用水性顔料インキ組成物を提供することである。
本発明は、着色材として白色無機顔料または白色樹脂粒子を含まない中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物において、顔料がインキ全量に対し0.5〜7重量%、水溶性樹脂が2〜10重量%であつて、且つ粘度が3.5〜10mPa・sであることを特徴とする中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物である。
これにより、かかるインキを筆記具の中芯に収容させても、筆跡はパステル調が得られるとともに、ペン先でのインキドロップが起らず、また中芯内でインキの分散安定性が良いという効果がある。
なお、本発明における粘度は、ELD型粘度計を用いて測定され、3°14′コーンローターを使用し、20℃、50rpmの条件での測定値である。
また前記白色無機顔料または白色樹脂粒子以外の顔料が、キナクリドンレッド、DPPレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アゾイエロー、ジスアゾイエローの中から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物とすることで、耐光性が良いという効果がある。さらに前記水溶性樹脂がアクリル酸樹脂、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂の中から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は請求項2記載の中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物とすることで、さらに分散安定性が良くなる効果があることを見出した。
即ち、本発明の中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物は、着色剤として白色無機顔料または白色樹脂粒子を含まず、白色無機顔料または白色樹脂粒子以外の顔料がインキ全量に対し0.5〜7重量%とすることでパステル調が得られる。しかし、水溶性樹脂の含有量が従来のように2重量%未満では、インキの粘度が2mPa・s程度となり、インキドロップ、分散安定性が悪いという問題があった。そこで、該水溶性樹脂を2〜10重量%と従来に比較して配合比率を高め、インキ粘度を3.5〜10mPa・sに調整することで上記問題を解決した。
さらに本発明では、着色材として、キナクリドンレッド、DPPレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アゾイエロー、ジスアゾイエローから選択された少なくとも1種が含まれていることが好ましい。
特に本発明ではキナクリドンレッド、DPPレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アゾイエロー、ジスアゾイエローから選択された少なくとも1種が組成物全量に対し少なくとも0.1重量%〜7重量%含まれていることが好ましい。
更に水溶性樹脂がアクリル酸樹脂、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂から選択された少なくとも1種又は2種以上であることが好ましい。
以上のように本発明の中芯式筆記具用水性顔料インキは、白色顔料を用いず、特定量の顔料と特定量の水溶性樹脂及び特定のインキ粘度としたことで、パステル調の色調を得ることができるとともに、筆記具とした場合インキの分散安定性が得られ、またインキドロップ、筆記具の正倒立による色の濃淡を防ぐことができる効果がある。さらに筆記具容器からのインキ洩れの恐れもない。
従って、本発明のインキ組成物は、公知の構造を備えた中芯式筆記具に適用することができる。例えば、インキ収容部として繊維束が収束された中芯を有し、中芯に貯蔵されたインキを流出するペン先(チップ)を有する筆記具であり、例えば前記ペン先としては例えばボール、繊維、プラスチック芯、ブラシ状物、筆状物が備えられている筆記具である。
本発明の中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物には、着色材として白色無機顔料または白色樹脂粒子を含まない中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物であり、白色無機顔料または白色樹脂粒子以外の顔料がインキ全量に対し0.5〜7重量%、水溶性樹脂が2〜10重量%であつて、且つ粘度が3.5〜10mPa・sであることで、経時分散安定性及びパステル調が得られることを特徴とする中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物である。
本発明に使用される着色材としては、通常の有機顔料が使用でき、アゾ顔料として不溶性アゾ顔料であるモノアゾ顔料(β−ナフトール系、ナフトールAS系、アセト酢酸アリールアミド系、ピラゾロン系アセト酢酸アリニド系、ハンザーエロー系、ファーストイエロー系)やジスアゾ系(縮合アゾ顔料を除く)(アセト酢酸アリールアミド系、ピラゾロン系)及びアゾレーキ(溶性アゾ顔料)(β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系(BON酸系)、ナフトールAS系、アセト酢酸アリリド系)、さらに縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、また多環式顔料としてフタロシアニン系、アントラキノン系(スレン系)(バット染料系、キレート型)、 ペリレン系・ペリノン系、インジゴ系・チオインジゴ系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、金属錯体顔料(ニトロ系Ni錯体、アゾメチン系Cu錯体、アゾ系Ni錯体)、メチン・アゾメチン系等の顔料が使用でき、耐光性の点でキナクリドンレッド、DPPレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アゾイエロー、ジスアゾイエローの顔料が好ましい。尚、これらの着色材は単独又は二種以上組合わせて使用できる。
これらの顔料の使用量は組成物全量に対して0.5〜7重量%使用でき、好ましくは1〜5重量%使用できる。0.5重量%未満では筆跡が薄くなり、7重量%を超えるとパステル調の色調が得られない。また、キナクリドンレッド、DPPレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アゾイエロー、ジスアゾイエローの中から少なくとも1種使用する場合は、これら以外の顔料を併用できるが、その場合キナクリドンレッド、DPPレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アゾイエロー、ジスアゾイエローの使用量は、0.1〜7重量%の範囲で使用することが、耐光性及び筆記特性の点で好ましい。さらに好ましい使用範囲は、1〜5重量%である。
本発明に使用する水溶性樹脂としては、水性筆記具に使用する水溶性樹脂が使用でき、具体的にはアクリル酸樹脂、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂等が挙げられる。水溶性樹脂の使用量は、組成物全量に対して2〜10重量%使用でき、好ましくは2〜5重量%の使用できる。2重量%未満ではインキ粘度が低くなり、インキドロップや顔料の分散安定性が悪くなる。また、10重量%を超えるとインキ粘度が高くなり過ぎインキの流出が悪くなる。
溶媒としては、水を用いる。その使用量は通常40〜60重量%の範囲である。水の使用量が40重量%未満ではインキ粘度が高くなり過ぎインキ流出が悪くなる。60重量%を超えると筆跡の乾燥性が悪くなる。
本発明には湿潤剤として水溶性有機溶剤を用いることもできる。水溶性有機溶剤を用いる場合、その水溶性有機溶剤としては、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等が使用できる。これらの水溶性有機溶剤は単独又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの水溶性有機溶剤の使用量は組成物全量に対して10〜30重量%の範囲が好ましい。使用量が10重量%未満では湿潤効果が弱く、筆記カスレが生じ、30重量%を超えると筆跡の乾燥性が悪くなり、また耐水性が弱くなる。
また、界面活性剤を使用しても良い。界面活性剤としては、アニオン活性剤(カルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン型、燐酸エステル型)、ノニオン活性剤(エーテル型、エステル型、アミノエーテル型、アルキルアミド型)及びその他フッ素系活性剤、シリコーン系活性剤、反応性活性剤が使用できる。これらの活性剤は単独又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの活性剤の使用量は組成物全量に対して5重量%以下,好ましくは0.05〜3重量%の範囲が好ましい。5重量%を超えるとインキ組成物の分散安定性を阻害させる。
さらに、キャップオフ性(ペン先の乾燥防止)向上の目的で尿素及びその誘導体、糖、糖エステル等を添加しても良い。
その他、必要に応じてpH調整剤、防錆剤、防腐防黴剤等も適宜選択して使用可能である。pH調整剤としては、カセイソーダ、アンモニア等が使用可能である。防錆剤、防腐剤としては公知のものが使用可能である。
インキ粘度は3.5〜10mPa・sに調整する必要がある。当該粘度が3.5mPa・s未満のときは、顔料分散安定性が悪くなり、またインキドロップ、筆跡の濃淡、インキ漏れ等の不具合が生じる。一方、10mPa・sを越えるときはインキ流出が悪くなる。インキの粘度調整の方法としては、顔料、水溶性樹脂、水溶性有機溶剤の使用量の他、活性剤その他の添加剤の使用により調整できる。
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明の範囲は、これらの実施例の範囲に限定されるものではない。なお実施例及び比較例における粘度の測定にはELD型粘度計を用いて測定した。測定条件は、既述の通り、3°14′をコーンローター使用し、20℃、50rpmで測定した。
実施例
実施例1
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。先ず、水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)25重量部にアゾ系黄色顔料25重量部、エチレングリコール20重量部、ブチルセロソルブ2重量部、水28重量部を加え、公知のビーズミルで分散し、顔料濃度が水性顔料分散体A全量に対して17重量%になるように水32重量部を更に加え、水性顔料分散体Aを得た。次に、この水性顔料分散体Aに、表1に示す配合量で、グリセリン27重量部、尿素10重量部、水28.8重量部、防腐・防黴剤としてコートサイドH(武田薬品製)0.1重量部及びプロクセルXL−2(アビシア製)0.1重量部、前記水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)5重量部を加え、水性顔料インキを得た。
実施例2
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。まず、水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)25重量部にキナクリドン系赤色顔料25重量部、エチレングリコール20重量部、ブチルセロソルブ2重量部、水28重量部を加え、公知のビーズミルで分散し、顔料濃度が17重量%になるように水32重量部を加え、水性顔料分散体Bを得た。次に、この水性顔料分散体Bに、グリセリン28重量部、尿素10重量部、水41.5重量部、コートサイドH 0.1重量部、プロクセルXL−2 0.1重量部、前記水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)15重量部を加え、水性顔料インキを得た。
実施例3
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。まず、水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)25重量部にDPP系赤色顔料25重量部、エチレングリコール20重量部、ブチルセロソルブ2重量部、水28重量部を加え、公知のビーズミルで分散し、顔料濃度が17重量%になるように水32重量部を加え、水性顔料分散体Cを得た。次に、この水性顔料分散体Cに、グリセリン25重量部、尿素10重量部、水41.0重量部、コートサイドH 0.1重量部、プロクセルXL−2 0.1重量部、前記水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)15重量部を加え、水性顔料インキを得た。
実施例4
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。まず、水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)25重量部にフタロシアニン系緑色顔料25重量部、エチレングリコール20重量部、ブチルセロソルブ2重量部、水28重量部を加え、公知のビーズミルで分散し、顔料濃度が17重量%になるように水32重量部を加え、水性顔料分散体Dを得た。次に、この水性顔料分散体Dに、グリセリン25重量部、尿素10重量部、水41.7重量部、コートサイドH 0.1重量部、プロクセルXL−2 0.1重量部、前記水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)15重量部を加え、水性顔料インキを得た。
実施例5
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。まず、水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)25重量部にフタロシアニン系青色顔料25重量部、エチレングリコール20重量部、ブチルセロソルブ2重量部、水28重量部を加え、公知のビーズミルで分散し、顔料濃度が17重量%になるように水32重量部を加え、水性顔料分散体Eを得た。次に、この水性顔料分散体Eに、グリセリン28重量部、尿素10重量部、水43.0重量部、コートサイドH 0.1重量部、プロクセルXL−2 0.1重量部、前記水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)15重量部を加え、水性顔料インキを得た。
比較例1
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。先ず、水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)25重量部にアゾ系黄色顔料25重量部、エチレングリコール20重量部、ブチルセロソルブ2重量部、水28重量部を加え、公知のビーズミルで分散し、顔料濃度が17重量%になるように水32重量部を加え、水性顔料分散体Aを得た。次に、この水性顔料分散体Aの29重量部に、酸化チタン分散体3.0重量部、グリセリン27重量部、尿素10重量部、水28.8重量部、防腐・防黴剤としてコートサイドH(武田薬品製)0.1重量部及びプロクセルXL−2(アビシア製)0.1重量部、前記水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)5重量部を加え、水性顔料インキを得た。
比較例2
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。まず、水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)25重量部にアゾ系黄色顔料25重量部、エチレングリコール20重量部、ブチルセロソルブ2重量部、水28重量部を加え、公知のビーズミルで分散し、顔料濃度が17重量%になるように水32重量部を加え、水性顔料分散体Aを得た。次に、この水性顔料分散体Aに、グリセリン27重量部、尿素10重量部、水33.8重量部、コートサイドH 0.1重量部、プロクセルXL−2 0.1重量部を加え、水性顔料インキを得た。
比較例3
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。まず、水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)25重量部にキナクリドン系赤色顔料25重量部、エチレングリコール20重量部、ブチルセロソルブ2重量部、水28重量部を加え、公知のビーズミルで分散し、顔料濃度が17重量%になるように水32重量部を加え、水性顔料分散体Bを得た。次に、この水性顔料分散体Bに、グリセリン28重量部、尿素10重量部、水56.5重量部、コートサイドH 0.1重量部、プロクセルXL−2 0.1重量部を加え、水性顔料インキを得た。
比較例4
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。まず、水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)25重量部にDPP系赤色顔料25重量部、エチレングリコール20重量部、ブチルセロソルブ2重量部、水28重量部を加え、公知のビーズミルで分散し、顔料濃度が17重量%になるように水32重量部を加え、水性顔料分散体Cを得た。次に、この水性顔料分散体Cに、グリセリン25重量部、尿素10重量部、水56.0重量部、コートサイドH 0.1重量部、プロクセルXL−2 0.1重量部を加え、水性顔料インキを得た。
比較例5
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。まず、水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)25重量部にフタロシアニン系緑色顔料25重量部、エチレングリコール20重量部、ブチルセロソルブ2重量部、水28重量部を加え、公知のビーズミルで分散し、顔料濃度が17重量%になるように水32重量部を加え、水性顔料分散体Dを得た。次に、この水性顔料分散体Dに、グリセリン25重量部、尿素10重量部、水56.7重量部、コートサイドH 0.1重量部、プロクセルXL−2 0.1重量部を加え、水性顔料インキを得た。
比較例6
表1に示す組成のインキをそれぞれ調製した。まず、水溶性樹脂液(スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%)25重量部にフタロシアニン系青色顔料25重量部、エチレングリコール20重量部、ブチルセロソルブ2重量部、水28重量部を加え、公知のビーズミルで分散し、顔料濃度が17重量%になるように水32重量部を加え、水性顔料分散体Eを得た。次に、この水性顔料分散体Eに、グリセリン28重量部、尿素10重量部、水58.0重量部、コートサイドH 0.1重量部、プロクセルXL−2 0.1重量部を加え、水性顔料インキを得た。
(表注)
1)酸化チタン分散体:水溶性樹脂液25重量部に酸化チタン25重量部、エチレングリコール20重量部、水30重量部を加え、公知のビーズミルで分散し、酸化チタン濃度が17重量%になるように水32重量部を添加した組成からなる。なお、水溶性樹脂液は、スチレン−アクリル酸樹脂20重量%、カセイソーダ2重量%および水78重量%で構成され、水溶性樹脂はスチレン−アクリル酸樹脂である。
2)顔料濃度:インキ全量中の顔料濃度(重量%)
3)水溶性樹脂:顔料分散体A〜E中に含まれるスチレン−アクリル酸樹脂であって、インキ全量中における濃度(重量%)
4)水溶性樹脂:スチレン−アクリル酸樹脂であって、インキ全量中における濃度(重量%)
5)紙面にて手書き筆記して、保存前後の筆跡濃度を目視評価した。
◎は、濃度変化が全くない。○は、ほとんど濃度変化しない。△は、濃度変化が良くわかる。×は、濃度変化が著しい。
実施例及び比較例に示す既述の顔料成分は以下の通りである。
(顔料)
キナクリドン(商品名:クロモフタルピンクPT、チバスペシャリティケミカルズ社製)
フタロシアニンブルー(商品名:ファストゲンブルーTGR、大日本インキ社製)
フタロシアニングリーン(商品名:ファストゲングリーンB、大日本インキ社製)
アゾイエロー(商品名:リオノールイエロー10GPT、東洋インキ社製)
DPPレッド(商品名:クロモフタルレッド2030、チバスペシャリティーケミカルズ社製)
(インキ組成物の評価)
実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた水性インキ組成物を、中芯式筆記具に充填し、紙面に筆記して、その筆跡を調べた。更に、筆記した後、その筆記具をそれぞれ正立状態(ペン先を上に向けた状態)又は倒立状態(ペン先を下に向けた状態)にて50℃でlヶ月間、放置した後、筆記して、筆跡の当初との濃度変化を調べた。結果を表1に示す。
(筆記線と白紙との色差)
白紙上に実施例のインキを筆記し、その筆記線と白紙との色差を評価した。測定器は、ミノルタ社製、商品名「CR−241」の色彩色差計であり、JIS Z 8729に準拠して測定した。その結果、白紙のL*は93.8、a*は0.6、b*は−1.1であるのに対して、各実施例のインキのL*は68以上、白紙との色差△E*(ab)が45以下であった。これにより、各実施例のインキは、パステル色としての発色の程度が大きいことを確認した。
(評価結果)
実施例1〜5に係る水性インキ組成物は、パステル調の筆跡を得られ、且つ、正倒立濃度変化筆記性も濃度変化が全く無かった。一方、比較例1〜5に係る水性インキ組成物では、パステル調の筆跡は得られたが、正倒立濃度変化、筆記性は著しく悪かった。
以上のように本発明の中芯式筆記具用水性顔料インキは、白色顔料を用いず、特定量の顔料と特定量の水溶性樹脂及び特定のインキ粘度としたことで、パステル調の色調を得ることができるとともに、中芯式筆記具に適用した場合、インキの分散安定性が得られ、またインキドロップ、筆記具の正倒立による色の濃淡を防ぐことができる効果がある。さらに筆記具容器からのインキ洩れの恐れもない。

Claims (7)

  1. 着色材として白色無機顔料または白色樹脂粒子を含まない中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物において、顔料がインキ全量に対し0.5〜7重量%、水溶性樹脂が2〜10重量%であって、且つ粘度が3.5〜10mPa・sであることを特徴とする中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物。
  2. 前記白色無機顔料または白色樹脂粒子以外の顔料が、キナクリドンレッド、DPPレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アゾイエロー、ジスアゾイエローの中から選ばれる1種又は2種以上を含む請求項1記載の中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物。
  3. 前記キナクリドンレッド、DPPレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アゾイエロー、ジスアゾイエローの中から選ばれる1種又は2種以上の顔料がインキ全量に対し少なくとも0.1〜7重量%含む請求項2記載の中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物。
  4. 前記水溶性樹脂がアクリル酸樹脂、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂の中から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の中芯式筆記具用水性顔料インキ組成物。
  5. インキ収容部として繊維束が収束された中芯と、当該中芯に収容されたインキを流出するペン先を有する中芯式筆記具であって、
    上記インキが、着色材として白色無機顔料または白色樹脂粒子を含まないインキであり、顔料がインキ全量に対し0.5〜7重量%、水溶性樹脂が2〜10重量%であって、且つ粘度が3.5〜10mPa・sである中芯式筆記具。
  6. インキ収容部として繊維束が収束された中芯と、当該中芯に収容されたインキを流出するペン先を有する中芯式筆記具であって、
    上記インキが、着色材として白色無機顔料または白色樹脂粒子を含まないインキであり、
    前記白色無機顔料または白色樹脂粒子以外の顔料、及び水溶性樹脂が含まれ、
    前記白色無機顔料または白色樹脂粒子以外の顔料が、キナクリドンレッド、DPPレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アゾイエロー、ジスアゾイエローの中から選ばれる1種又は2種以上であり、
    前記水溶性樹脂が、アクリル酸樹脂、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂の中から選ばれる1種又は2種以上であり、
    インキ全量に対し、
    前記白色無機顔料または白色樹脂粒子以外の顔料が0.5〜7重量%、
    前記水溶性樹脂が2〜10重量%であって、
    且つ粘度が3.5〜10mPa・sである、
    中芯式筆記具。
  7. 前記ペン先が、ボール、繊維、プラスチック芯、ブラシ状物、筆状物のいずれかからなる請求項6記載の中芯式筆記具。
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