JP2004230407A - 板厚制御方法 - Google Patents

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Takeshi Arinaga
毅 有永
Hajime Nagai
肇 永井
Yasumichi Sunamori
泰理 砂盛
Toshiyuki Kobori
敏之 小堀
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Abstract

【課題】硬度むらに起因する鋼帯の長手方向の板厚変動を抑制する。
【解決手段】圧延荷重から圧延スタンドのミル伸び量を推定して圧下位置を操作するミル剛性可変制御により被圧延材10の板厚を制御するに際して、チューニング率αを1より大とすることにより、圧下位置の補正量を、推定されたミル伸び量に対応する補正量より大として、圧下位置を過制御する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧延荷重から圧延スタンドのミル伸び量を推定して圧下位置を操作するミル剛性可変制御により被圧延材の板厚を制御する板厚制御方法に係り、特に、冷間圧延機等の圧延機により圧延される鋼帯等の被圧延材の板厚を所望値に制御する際に、硬度むら等に起因する被圧延材長手方向の板厚変動を抑制することが可能な板厚制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷間圧延機等の圧延機により圧延される被圧延材の長手方向の板厚精度は、製品品質の重要な要素であるため、従来から種々の板厚制御方法が実施されてきた。
【0003】
通常、冷間タンデム圧延機では、図1に例示するように、上流側の第1(圧延)スタンド11において、圧下位置を操作端とするBISRA−AGCおよびモニタAGCが用いられ、下流側の第2(圧延)スタンド12以降では、ミル速度を操作端とする板厚制御が行われている。図において、10は被圧延材、11〜15は、第1乃至第5(圧延)スタンド、20は油圧圧下装置、22は圧延荷重検出器、24は、BISRA−AGCによる制御装置、30は板厚計、32は、モニタAGCによる板厚制御装置、40は張力検出器である。
【0004】
ところで、冷間圧延では、しばしば母材の硬度むらに起因する板厚変動が発生する。母材の硬度むらは、例えば炭素を約0.4wt%以上含む、いわゆる高炭素鋼で特に発生し易い。これは、高炭素鋼が非常に硬く、変形抵抗の高い鋼種であるため、冷間圧延前にバッチ焼鈍炉にてコイルを焼き鈍す、いわゆる母板焼鈍が行われるためである。このように、母板焼鈍が行われた高炭素鋼は、変形抵抗が大幅に下がり、圧延に必要な荷重や張力が低下するため、冷間圧延が非常に容易になる。
【0005】
しかしながら、この母板焼鈍の過程で、コイルの焼鈍不均一(焼けむら)がしばしば発生し、前記硬度むらの原因となっている。焼けむらによる硬度むらの実態を、引張試験によって測定した降伏応力の変動率(降伏応力のむら)で示したのが図2である。図から明らかなように、コイルの長手方向の位置に応じて、降伏応力(前記変形抵抗と等価と考えてよい)が、大きく変動していることが分かる。又、その周期は、約2πであり、つまりコイルの1巻き分に相当することが分かった。
【0006】
図2のような硬度むらを持つコイルを冷間で圧延すると、コイル長手方向の板厚は、図3の如く変動してしまう。この図は、母板は良好なゲージを保っているにも拘わらず、第1(圧延)スタンド出側で周期的なゲージ変動が現われるようになり、製品になったときには、許容範囲を越えるほどの大振幅且つ周期的なゲージ変動が顕在化することを示している。又、当然のことながら、硬度むらの硬い部分(降伏応力の高い部分)はゲージが過厚に、軟らかい部分(降伏応力の低い部分)はゲージが過薄になっている。
【0007】
板厚偏差が許容範囲を越えてしまうと、その部分は製品になり得ないため、オフゲージ欠陥として切り捨てられることになってしまい、歩留りの深刻な低下を招いていた。
【0008】
前記のように、硬度むらに起因する製品のゲージ変動は、鋼帯が後段の圧延スタンドに進むに従って、次第に増幅することが特徴である。
【0009】
一方、硬度むらに起因する板厚変動に対しては、特許文献1に示されるように、ゲージメータAGC、BISRA−AGC、圧延荷重から圧延スタンドのミル伸び量を推定して圧下位置を操作するミル剛性可変制御等の、ゲージメータ方式の板厚制御が有効である。
【0010】
ゲージメータ方式の板厚制御方法は、次の(1)式に示すように、圧延荷重Pの増加に伴う圧延スタンドのミル伸び量δから圧延スタンド出側板厚hを推定し、該圧延スタンド出側板厚hを所望の板厚に制御するものである。
【0011】
h=S+δ ・・・(1)
ここで、Sは圧下位置である。
【0012】
なお圧延スタンドのミル伸び量δについては、ミル剛性Mを用いて、次の(2)式のように線形化し、なおかつ、比例定数として、チューニング率αを導入する場合もある。
【0013】
δ=(α/M)・P ・・・(2)
【0014】
又、ゲージメータ方式に基づく板厚制御実施時の等価ミル剛性Meqは、次の(3)式となり、入側板厚偏差(スタンド入側において測定した被圧延材の板厚と、予め設定された入側目標板厚との差)ΔHによる出側板厚偏差(スタンド出側において測定した被圧延材の板厚と、予め設定された出側目標板厚との差)Δhへの影響は、次の(4)式で表される。
【0015】
Meq=M/(1−α) ・・・(3)
Δh=[Q/(Meq+Q)]・ΔH ・・・(4)
ここで、Qは塑性定数である。
【0016】
従って、ミル剛性Mが正しく設定され、チューニング率αが1であれば、等価ミル剛性Meqは無限大となり、圧延荷重変動に伴うミル伸び量変動が一切発生せず、入側板厚変動や硬度むらなどに伴う出側板厚偏差を抑制できる。
【0017】
例えば特許文献1には、入側板厚偏差を求め、該入側板厚偏差が減少するように圧延機の圧下位置や被圧延材に与えられる張力を制御するゲインを算出し、算出したゲインを用いて圧下位置や張力を調整して被圧延材の厚さを制御する際に、圧延機の出側で被圧延材の厚さを経時的に測定し、測定した厚さと予め設定した出側目標厚さとの出側板厚偏差を求め、求めた出側板厚偏差のスペクトルを演算し、一方、被圧延材を引き出したコイルの直径及び被圧延材の移動速度を経時的に測定し、測定した直径及び移動速度に基づいて、周期的に現われる被圧延材の変形抵抗の変化の周波数を算出し、算出した周波数、演算したスペクトル及び予め設定した閾値を用いて、変形抵抗の周期的変化が出側板厚偏差に影響を及ぼしているか否かを判断し、影響を及ぼしていると判断した場合、前記ゲインを修正することが記載されている。
【0018】
【特許文献1】
特開平10−211512号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、硬度むらに起因する板厚変動は、主として被圧延材内質の問題であり、第1スタンド入側においては板厚変動が発生していない場合が多い。従って、特許文献1に記載されているように、入側板厚偏差を板厚制御に用いる手法は適用できない。
【0020】
更に、硬度むらに起因する板厚偏差は、前記のように、母板コイルの1巻きに1回発生するような、極めて短い周期で発生するため、従来広く用いられている種々のAGCシステムでは、ほとんど追従・除去することができなかった。
【0021】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、硬度むらに起因する被圧延材の長手方向の板厚変動を抑制することを課題とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、圧延荷重から圧延スタンドのミル伸び量を推定して圧下位置を操作するミル剛性可変制御により被圧延材の板厚を制御する板厚制御方法において、前記圧下位置の補正量を、推定されたミル伸び量に対応する補正量より大として、圧下位置を過制御することにより、前記課題を解決したものである。
【0023】
又、前記圧下位置の過制御を、圧延荷重の変化量から圧下位置の補正量を算出する比例係数を1より大とすることにより行うようにしたものである。
【0024】
又、前記圧下位置の過制御を、冷間タンデム圧延機の第1スタンドで行うようにしたものである。
【0025】
本発明によれば、例えば(3)式において、チューニング率αを1.0より大にするので、圧下位置の補正量が、推定されたミル伸び量に対応する補正量より大となり、ミル剛性可変制御は過制御となって、硬度むらの硬い部分の板厚を予め薄めに、又、軟らかい部分の板厚を予め厚めに圧延することが可能となる。従って、被圧延材が後段(圧延)スタンドに進んだ際、前記のようにゲージ変動の振幅が増大することを利用し、結果として良好なゲージの製品が得られるようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0027】
本実施形態は、図1に示した従来例と同様の冷間タンデム圧延機において、図4に示す如く、1番目の第1圧延スタンド11に本発明を適用した。これは、冷間圧延の場合、前述のように、1番目の圧延スタンド11にBISRA−AGCを用いることが、極めて一般的だからである。
【0028】
硬度むらの無い被圧延材10を圧延する通常の操業では、圧延荷重の変化量から圧下位置の補正量を算出する比例定数であるチューニング率αは0.90程度に設定され、圧下位置の補正量は、推定されたミル伸び量に対応する補正量、即ち、ミル剛性が正しく設定され、α=1.0である場合の補正量よりも小として制御されている。
【0029】
高炭素鋼の圧延中、第1圧延スタンド11の入側、出側、更に最終第5圧延スタンド15の出側に取り付けた、それぞれの板厚計30が、ペンレコーダ50を通して、図3のようなチャートを記録した。そこで、硬度むらによるゲージ変動が現われていると判断し、圧延機の運転室に取り付けられていたモニタ用パソコン52から、チューニング率αを入力し、図5に示す如く、初期値の0.90から次第に上昇させていった。
【0030】
この例では、チューニング率αが1.0を超え、およそ1.20に達したところで、各々の板厚計30の実績値が、図6に示すように、板厚許容範囲に入り、良好なゲージの製品が得られるようになった。
【0031】
なお、本実施形態では、チューニング率αをパソコン52を用いて手動で上昇させているが、圧延スタンドの荷重変動と板厚変動から相関係数を算出し、その結果に基づいて自動的にチューニング率αを上昇させるようにしてもよい。
【0032】
なお、チューニング率αをむやみに上昇させると、例えばロール偏心等の外乱を助長し、制御が発散するようになるので注意を要する。理論的には、チューニング率αが、次の(5)式で示される値に到達すると、制御が発散する。
【0033】
α=1+M/Q …(5)
【0034】
本実施形態で用いた圧延機では、M=550t/mm程度、又、被圧延材である高炭素鋼の塑性定数Q=800t/mm程度であることから、α≒1.7で制御が発散してしまうので、この場合のαの上限は約1.7である。
【0035】
本実施形態では、ゲージメータ式のチューニング率を1より大とし、、圧下位置の補正量を、推定されたミル伸び量に対応する補正量より大として、圧下位置を過制御したが、圧下位置を過制御する方法はこれに限定されない。
【0036】
又、前記実施形態においては、本発明が、冷間タンデム圧延機の第1スタンドに適用されていたが、本発明の適用対象はこれに限定されず、冷間タンデム圧延機の第2圧延スタンド以降でミル剛性可変制御が行われる場合には、当該スタンドにも同様に適用できる。又、スキッドマーク等による硬度むらが発生する熱間タンデム圧延機にも同様に適用できる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、硬度むらの硬い部分を予め過薄に、又、軟らかい部分を予め過厚に圧延することができるので、硬度むらによるゲージ変動の振幅が後段スタンドで増幅するのを利用し、結果として製品のゲージ変動を効果的に抑制することができる。又、製品のゲージ変動が小さくなった結果、製品の歩留りも飛躍的に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】タンデム圧延機における板厚制御システムの一例を示すブロック図
【図2】硬度むらの程度を引張試験によって求めた降伏応力の変動量で示したグラフ
【図3】硬度むらを持つコイルを圧延したときの板厚変化を示すタイムチャート
【図4】本発明の実施形態の制御ブロックを示す構成図
【図5】チューニング率αを手動によって次第に変化させている状態を示すタイムチャート
【図6】本発明により板厚変動を抑制する効果を示すタイムチャート
【符号の説明】
11〜15…第1〜第5圧延スタンド
10…被圧延材
20…油圧圧下装置
22…圧延荷重検出器
24、32…板厚制御装置
30…板厚計
40…張力検出器
50…ペンレコーダ
52…パソコン

Claims (3)

  1. 圧延荷重から圧延スタンドのミル伸び量を推定して圧下位置を操作するミル剛性可変制御により被圧延材の板厚を制御する板厚制御方法において、
    前記圧下位置の補正量を、推定されたミル伸び量に対応する補正量より大として、圧下位置を過制御することを特徴とする板厚制御方法。
  2. 前記圧下位置の過制御を、圧延荷重の変化量から圧下位置の補正量を算出する比例係数を1より大とすることにより行うことを特徴とする請求項1に記載の板厚制御方法。
  3. 前記圧下位置の過制御を、冷間タンデム圧延機の第1スタンドで行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の板厚制御方法。
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