JP2004229992A - 多機能靴中敷き - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒールを有する婦人靴の中敷きとしての機能、すなわち、踵部の保持・安定性、土踏まず部アーチ機能の維持・補強、足の指の付け根にかかる負担の軽減、靴の中での足の前方へのズレ防止、外反母趾の予防等を総合的になす歩行性に優れ、足の健康によい靴半中敷きを提供することである。
【解決手段】本発明の構成上の特徴は、踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有し、踵安定用凹部と、土踏まず支持用凸部と、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側と外甲側との位置付近の凸部と、第2中足骨骨頭位置付近の凸部とを一体に有する軟らかいクッション性のある弾性又は粘弾性パッドよりなる靴半中敷きである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の構成上の特徴は、踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有し、踵安定用凹部と、土踏まず支持用凸部と、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側と外甲側との位置付近の凸部と、第2中足骨骨頭位置付近の凸部とを一体に有する軟らかいクッション性のある弾性又は粘弾性パッドよりなる靴半中敷きである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、婦人靴等のヒール付きの靴に用いる半中敷きであって、踵部のフイット性と安定性に優れ、靴の中で足が前にずれるのを防止し、歩行性に優れた靴半中敷きに関する。
【0002】
【従来の技術】
今まで各種の靴中敷きが提供されている。外反母趾対策用の中敷きや、足部のアーチ機能補強の中敷きや、踵部を安定させて、運動性を向上させる中敷きなどが提供されている。これらの中敷きは各種の靴に利用できるとしているが、婦人靴、特にヒールのある婦人靴に使用した場合、歩行中靴の中で足が前にずれるのを防止する効果に乏しい。足が前にずれた場合、長期間履用すると足の指に支障を来たす可能性がある。
【0003】
婦人靴に使用する中敷きとして、足底全体の輪郭を有し、踵部は薄肉で中足骨位置付近を厚肉とし、中足骨の中間部位から基節骨の基端部位へと到って薄肉とし、中央厚肉部の中心部位には楕円状を呈する膨出部を設けたものが提供されている(例えば、3項文献1参照。)。
【0004】
(参考文献1) 特開平10−234417号公報 (要約)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、いずれの中敷きにおいても、ヒールを有する婦人靴の中敷きとしての機能、すなわち、踵部の保持・安定性、土踏まず部アーチ機能の維持・補強、足の指の付け根にかかる負担の軽減、靴の中での足の前方へのズレ防止、外反母趾の予防等を総合的に提供するものではない。
【0006】
本発明は、従来品にみられた上記課題を解決し、ヒールを有する婦人靴において、安定感のある快適な歩行を可能とした靴中敷きを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成すべく成されたものであり、その構成上の特徴は、踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有し、踵安定用凹部と、土踏まず支持用凸部と、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側と外甲側との位置付近の凸部と、第2中足骨骨頭位置付近の凸部とを一体に有する弾性又は粘弾性パッドよりなる靴半中敷きである。
【0008】
又、踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有し、土踏まず部分、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側と外甲側との位置付近部分及び第2中足骨骨頭位置付近部分に相当する部分にそれぞれ相当する下に凸状のパッド部を設け、更に踵部の位置に相当する部分に下に凹状のパッド部を一体に有する弾性又は粘弾性パッドよりなる靴半中敷きであってもよい。
【0009】
弾性又は粘弾性パッドとしては、例えばEVA発泡樹脂、ラバーラテックスフォーム、ウレタンフォーム、シリコーンスポンジ等の軟らかいクッション性のあるものが好適である。
【0010】
本発明の靴半中敷きは使用する際、靴中底の所定の位置に全面接着し、その上に上布を貼りつけて覆う。上布としては、伸縮性のある表面が滑り難い起毛状況等の布が好ましい。
【0011】
靴半中敷きは、靴中底の所定の位置に全面接着するために、靴半中敷きの形状は成型時に上面が凹凸の形状をなし下面が平面状であっても又、上面が平面状で下面が凹凸の形状を成していても、靴中底に全面接着した後は同一形状となり、同一の機能を果たす。
【0012】
本発明の靴半中敷きは踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有するので、足指部はパッドである靴半中敷きに拘束されず自由に屈曲可能となり、運動機能を損ねない。
【0013】
本発明の靴半中敷きは軟らかいクッション性のある弾性又は粘弾性パッドよりなり、踵部に凹部を設け、踵部領域と土踏まず領域との境界部の内甲側と外甲側との位置付近に凸部を設けることにより、歩行時、足の踵部から、踵部と土踏まず領域との境界部の内甲側と外甲側の周縁部において、足と靴底の隙間をなくし、足を靴に密着せしめて踵部を安定させる。踵部領域と土踏まず領域との境界部に設けた内甲側と外甲側の凸部の形状は幅約15〜25mmの緩やかな三角錐又は四角錐で高さは7〜12mmである。踵部に凹部の深さは約2〜4mmで、直径は約20〜40mmである。
踵部領域と土踏まず領域との境界部に設けた内甲側と外甲側との凸部位置は内甲側は足長の後端部から約40〜30%の範囲にあり、外甲側は足長の後端部から約35〜25%の範囲にある。この範囲が踵の安定性、足と靴との密着性において最適な効果が期待できる。
【0014】
又、土踏まず支持用凸部は、足の土踏まず付近に対応する部位に隆起し、足の裏形状に沿って湾曲形成され、しっかりと縦アーチを支持する。これにより縦のアーチの崩れを防止し偏平足の防止と共に、靴の中での足の前方へのズレ防止効果も有する。土踏まず支持用凸部のピークの高さは約7〜12mmとする
【0015】
第2中足骨骨頭位置付近に幅約30〜40mm、長さ約30〜50mm、高さ約7〜12mmの、概ね踵部から見て前方が円で手前が尖った形状の凸部を設けることにより、第2中足骨骨頭を中心に、第1中足骨骨頭や第3中足骨骨頭付近までの範囲を凸部が接触し支える。
【0016】
人の足は、26個の主要な骨と、種子骨及び過剰骨よりなり、趾骨、中足骨及び足根骨の骨の群の3部分に分けることができる。
又、歩く時や運動する時、即ち人が体重を移動させる時外側に位置する踵骨、立法骨、第5中足骨、内側に位置する踵骨、距骨、舟状骨、楔状骨、第1中足骨及び前足部の中足骨骨頭より成る弓状形状が体重を支えるように働くと言われている。
【0017】
この内、特に重要なことは、第1中足骨骨頭(親指の付け根)は、立体の状態、運動時に体重を支えるために負担が大きくなる。
親指の付け根に負担がかかり続けると、足の痛みや疲れの原因となる。
【0018】
第2中足骨骨頭を中心に、第1中足骨骨頭や第3中足骨骨頭付近までの範囲を靴半中敷きに設けられた凸部が接触し支えるので足裏の横アーチを効果的に支持することが出来ると共に、歩行中の足の親指の付け根にかかる負担が和らげられると共に、靴の中での足の前方へのズレ防止効果を有する。
【0019】
又、上記それぞれの効果が一体と成って更に総合的な相乗効果を生み、目的とするヒールを有する婦人靴の中敷きとしての機能、すなわち、踵部の保持・安定性、土踏まず部アーチ機能の維持・補強、足の指の付け根にかかる負担の軽減、靴の中での足の前方へのズレ防止、及び外反母趾の予防等を総合的になす歩行性に優れ、足の健康によい靴半中敷きを提供することができる。
【0020】
本発明の靴半中敷きはヒール付き婦人靴において、ヒール高さが35〜80mm、履用時の中底の傾斜角度である中底傾斜角度が15〜25度の婦人靴に好適である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳しく説明する。
実施例では、上面が平面状で下面が凹凸の形状のものを製作した。サイズは通称23.0cmもので、パッドの素材としてはラバーラテックスを使用しフォーム状とした。まず図1を参照する。図1は右足用の半中敷きを足の裏面側から見た底面図である。半中敷き(1)は踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有し、土踏まず部分(2)、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側(3)と外甲側(4)との位置付近部分及び第2中足骨骨頭位置付近部分(5)に相当する部分にそれぞれ相当する、下に凸状のパッド部を設け、更に踵部の位置(6)に相当する部分に下に凹状のパッド部を一体に設けている。
【0022】
図1では凹凸の状況がわかりずらいので各部分の断面図を図2〜図6に示す。図2は図1のA−A断面図であり、図3は図1のB−B断面図であり、図4は図1のC−C断面図であり、図5は図1のD−D断面図であり、図6は図1のE−E断面図である。このような形状の複雑なものも金型により容易に得られる。
【0023】
踵安定用凹部(6)の寸法は深さ3mm、直径27mmであり、土踏まず支持用凸部(2)は高さ10mmの弓状であり、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側の凸部(3)の高さは10mmで、外甲側の凸部(4)の高さは8mmで、第2中足骨骨頭位置付近の凸部(5)の高さは10mm、幅30mm、長さ40mmであった。
また、土踏まず支持用凸部(2)と、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側の凸部(3)とは、なだらかに連結一体化させても良い。
【0024】
本発明の靴半中敷きは製造が容易である。粘弾性用の素材が流動性のある液状の場合は、下型に製品形状となる成形空洞を成し、上型が平面状の金型を使用する。粘弾性用の素材が流動性の無い固体状又はゲル状であれば、いずれか一方の金型が製品形状となる成形空洞を成し、他方の金型が平面状であればよい。
【0025】
実施例では、ゴムラテックフォームを製作するため、予め計量した所定量のラテックス配合液を下型の成形空洞に装入し、上型をのせ金型を閉じ、金型を所定の温度および圧力にて加硫を行なった。
【0026】
こうして作成した靴半中敷きを接着剤にて中底傾斜角度20度の婦人靴の中底の所定の位置に貼り合せた後、上布を貼って覆った。この婦人靴は歩行安定性がよく、疲れがなく、足が前にズレることなく、足指の痛みのない快適な靴であった。
【0027】
【発明の効果】
踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有し、踵安定用凹部と、土踏まず支持用凸部と、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側と外甲側との位置付近の凸部と、第2中足骨骨頭位置付近の凸部とを一体に有する弾性又は粘弾性パッドよりなる靴半中敷きを使用することにより、ヒールを有する婦人靴の中敷きとしての機能、すなわち、踵部の保持・安定性、土踏まず部アーチ機能の維持・補強、足の指の付け根にかかる負担の軽減、靴の中での足の前方へのズレ防止、外反母趾の予防等を総合的に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】右足用の半中敷きを足の裏面側から見た底面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】図1のB−B断面図。
【図4】図1のC−C面図。
【図5】図1のD−D断面図。
【図6】図1のE−E断面図。
【符号の説明】
1 半中敷き
2 土踏まず部分の凸部
3 土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側の凸部
4 土踏まず領域と踵部領域の境界部の外甲側の凸部
5 第2中足骨骨頭位置付近部分の凸部
6 踵部の位置の凹部
【発明の属する技術分野】
本発明は、婦人靴等のヒール付きの靴に用いる半中敷きであって、踵部のフイット性と安定性に優れ、靴の中で足が前にずれるのを防止し、歩行性に優れた靴半中敷きに関する。
【0002】
【従来の技術】
今まで各種の靴中敷きが提供されている。外反母趾対策用の中敷きや、足部のアーチ機能補強の中敷きや、踵部を安定させて、運動性を向上させる中敷きなどが提供されている。これらの中敷きは各種の靴に利用できるとしているが、婦人靴、特にヒールのある婦人靴に使用した場合、歩行中靴の中で足が前にずれるのを防止する効果に乏しい。足が前にずれた場合、長期間履用すると足の指に支障を来たす可能性がある。
【0003】
婦人靴に使用する中敷きとして、足底全体の輪郭を有し、踵部は薄肉で中足骨位置付近を厚肉とし、中足骨の中間部位から基節骨の基端部位へと到って薄肉とし、中央厚肉部の中心部位には楕円状を呈する膨出部を設けたものが提供されている(例えば、3項文献1参照。)。
【0004】
(参考文献1) 特開平10−234417号公報 (要約)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、いずれの中敷きにおいても、ヒールを有する婦人靴の中敷きとしての機能、すなわち、踵部の保持・安定性、土踏まず部アーチ機能の維持・補強、足の指の付け根にかかる負担の軽減、靴の中での足の前方へのズレ防止、外反母趾の予防等を総合的に提供するものではない。
【0006】
本発明は、従来品にみられた上記課題を解決し、ヒールを有する婦人靴において、安定感のある快適な歩行を可能とした靴中敷きを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成すべく成されたものであり、その構成上の特徴は、踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有し、踵安定用凹部と、土踏まず支持用凸部と、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側と外甲側との位置付近の凸部と、第2中足骨骨頭位置付近の凸部とを一体に有する弾性又は粘弾性パッドよりなる靴半中敷きである。
【0008】
又、踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有し、土踏まず部分、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側と外甲側との位置付近部分及び第2中足骨骨頭位置付近部分に相当する部分にそれぞれ相当する下に凸状のパッド部を設け、更に踵部の位置に相当する部分に下に凹状のパッド部を一体に有する弾性又は粘弾性パッドよりなる靴半中敷きであってもよい。
【0009】
弾性又は粘弾性パッドとしては、例えばEVA発泡樹脂、ラバーラテックスフォーム、ウレタンフォーム、シリコーンスポンジ等の軟らかいクッション性のあるものが好適である。
【0010】
本発明の靴半中敷きは使用する際、靴中底の所定の位置に全面接着し、その上に上布を貼りつけて覆う。上布としては、伸縮性のある表面が滑り難い起毛状況等の布が好ましい。
【0011】
靴半中敷きは、靴中底の所定の位置に全面接着するために、靴半中敷きの形状は成型時に上面が凹凸の形状をなし下面が平面状であっても又、上面が平面状で下面が凹凸の形状を成していても、靴中底に全面接着した後は同一形状となり、同一の機能を果たす。
【0012】
本発明の靴半中敷きは踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有するので、足指部はパッドである靴半中敷きに拘束されず自由に屈曲可能となり、運動機能を損ねない。
【0013】
本発明の靴半中敷きは軟らかいクッション性のある弾性又は粘弾性パッドよりなり、踵部に凹部を設け、踵部領域と土踏まず領域との境界部の内甲側と外甲側との位置付近に凸部を設けることにより、歩行時、足の踵部から、踵部と土踏まず領域との境界部の内甲側と外甲側の周縁部において、足と靴底の隙間をなくし、足を靴に密着せしめて踵部を安定させる。踵部領域と土踏まず領域との境界部に設けた内甲側と外甲側の凸部の形状は幅約15〜25mmの緩やかな三角錐又は四角錐で高さは7〜12mmである。踵部に凹部の深さは約2〜4mmで、直径は約20〜40mmである。
踵部領域と土踏まず領域との境界部に設けた内甲側と外甲側との凸部位置は内甲側は足長の後端部から約40〜30%の範囲にあり、外甲側は足長の後端部から約35〜25%の範囲にある。この範囲が踵の安定性、足と靴との密着性において最適な効果が期待できる。
【0014】
又、土踏まず支持用凸部は、足の土踏まず付近に対応する部位に隆起し、足の裏形状に沿って湾曲形成され、しっかりと縦アーチを支持する。これにより縦のアーチの崩れを防止し偏平足の防止と共に、靴の中での足の前方へのズレ防止効果も有する。土踏まず支持用凸部のピークの高さは約7〜12mmとする
【0015】
第2中足骨骨頭位置付近に幅約30〜40mm、長さ約30〜50mm、高さ約7〜12mmの、概ね踵部から見て前方が円で手前が尖った形状の凸部を設けることにより、第2中足骨骨頭を中心に、第1中足骨骨頭や第3中足骨骨頭付近までの範囲を凸部が接触し支える。
【0016】
人の足は、26個の主要な骨と、種子骨及び過剰骨よりなり、趾骨、中足骨及び足根骨の骨の群の3部分に分けることができる。
又、歩く時や運動する時、即ち人が体重を移動させる時外側に位置する踵骨、立法骨、第5中足骨、内側に位置する踵骨、距骨、舟状骨、楔状骨、第1中足骨及び前足部の中足骨骨頭より成る弓状形状が体重を支えるように働くと言われている。
【0017】
この内、特に重要なことは、第1中足骨骨頭(親指の付け根)は、立体の状態、運動時に体重を支えるために負担が大きくなる。
親指の付け根に負担がかかり続けると、足の痛みや疲れの原因となる。
【0018】
第2中足骨骨頭を中心に、第1中足骨骨頭や第3中足骨骨頭付近までの範囲を靴半中敷きに設けられた凸部が接触し支えるので足裏の横アーチを効果的に支持することが出来ると共に、歩行中の足の親指の付け根にかかる負担が和らげられると共に、靴の中での足の前方へのズレ防止効果を有する。
【0019】
又、上記それぞれの効果が一体と成って更に総合的な相乗効果を生み、目的とするヒールを有する婦人靴の中敷きとしての機能、すなわち、踵部の保持・安定性、土踏まず部アーチ機能の維持・補強、足の指の付け根にかかる負担の軽減、靴の中での足の前方へのズレ防止、及び外反母趾の予防等を総合的になす歩行性に優れ、足の健康によい靴半中敷きを提供することができる。
【0020】
本発明の靴半中敷きはヒール付き婦人靴において、ヒール高さが35〜80mm、履用時の中底の傾斜角度である中底傾斜角度が15〜25度の婦人靴に好適である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳しく説明する。
実施例では、上面が平面状で下面が凹凸の形状のものを製作した。サイズは通称23.0cmもので、パッドの素材としてはラバーラテックスを使用しフォーム状とした。まず図1を参照する。図1は右足用の半中敷きを足の裏面側から見た底面図である。半中敷き(1)は踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有し、土踏まず部分(2)、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側(3)と外甲側(4)との位置付近部分及び第2中足骨骨頭位置付近部分(5)に相当する部分にそれぞれ相当する、下に凸状のパッド部を設け、更に踵部の位置(6)に相当する部分に下に凹状のパッド部を一体に設けている。
【0022】
図1では凹凸の状況がわかりずらいので各部分の断面図を図2〜図6に示す。図2は図1のA−A断面図であり、図3は図1のB−B断面図であり、図4は図1のC−C断面図であり、図5は図1のD−D断面図であり、図6は図1のE−E断面図である。このような形状の複雑なものも金型により容易に得られる。
【0023】
踵安定用凹部(6)の寸法は深さ3mm、直径27mmであり、土踏まず支持用凸部(2)は高さ10mmの弓状であり、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側の凸部(3)の高さは10mmで、外甲側の凸部(4)の高さは8mmで、第2中足骨骨頭位置付近の凸部(5)の高さは10mm、幅30mm、長さ40mmであった。
また、土踏まず支持用凸部(2)と、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側の凸部(3)とは、なだらかに連結一体化させても良い。
【0024】
本発明の靴半中敷きは製造が容易である。粘弾性用の素材が流動性のある液状の場合は、下型に製品形状となる成形空洞を成し、上型が平面状の金型を使用する。粘弾性用の素材が流動性の無い固体状又はゲル状であれば、いずれか一方の金型が製品形状となる成形空洞を成し、他方の金型が平面状であればよい。
【0025】
実施例では、ゴムラテックフォームを製作するため、予め計量した所定量のラテックス配合液を下型の成形空洞に装入し、上型をのせ金型を閉じ、金型を所定の温度および圧力にて加硫を行なった。
【0026】
こうして作成した靴半中敷きを接着剤にて中底傾斜角度20度の婦人靴の中底の所定の位置に貼り合せた後、上布を貼って覆った。この婦人靴は歩行安定性がよく、疲れがなく、足が前にズレることなく、足指の痛みのない快適な靴であった。
【0027】
【発明の効果】
踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有し、踵安定用凹部と、土踏まず支持用凸部と、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側と外甲側との位置付近の凸部と、第2中足骨骨頭位置付近の凸部とを一体に有する弾性又は粘弾性パッドよりなる靴半中敷きを使用することにより、ヒールを有する婦人靴の中敷きとしての機能、すなわち、踵部の保持・安定性、土踏まず部アーチ機能の維持・補強、足の指の付け根にかかる負担の軽減、靴の中での足の前方へのズレ防止、外反母趾の予防等を総合的に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】右足用の半中敷きを足の裏面側から見た底面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】図1のB−B断面図。
【図4】図1のC−C面図。
【図5】図1のD−D断面図。
【図6】図1のE−E断面図。
【符号の説明】
1 半中敷き
2 土踏まず部分の凸部
3 土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側の凸部
4 土踏まず領域と踵部領域の境界部の外甲側の凸部
5 第2中足骨骨頭位置付近部分の凸部
6 踵部の位置の凹部
Claims (1)
- 踵部後端から中足骨骨頭位置付近までの範囲において足底の輪郭を有し、踵安定用凹部と、土踏まず支持用凸部と、土踏まず領域と踵部領域の境界部の内甲側と外甲側との位置付近の凸部と、第2中足骨骨頭位置付近の凸部とを一体に有する弾性又は粘弾性パッドよりなる靴半中敷き。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003023711A JP2004229992A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 多機能靴中敷き |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003023711A JP2004229992A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 多機能靴中敷き |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004229992A true JP2004229992A (ja) | 2004-08-19 |
Family
ID=32952438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003023711A Pending JP2004229992A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 多機能靴中敷き |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2004229992A (ja) |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010000275A (ja) * | 2008-06-23 | 2010-01-07 | Brace Fit Kk | インソール及びインソール部品 |
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