JP2004228832A - 通信情報転送判定装置、方法、プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】スパムメールを有効に識別する。
【解決手段】スパムメールの送信者S2がスパムメールである電子メール2を受信者に向けて送る(S10)と、電子メール2はメール転送判定装置1に記録される。そして、メール転送判定装置1は、送信者S2に、応答を要請する旨を記載した問い合わせ情報3を送る(S20)。しかし、スパムメールの送信者S2は、自らに送られたメールに応答するだけの余裕は無いので応答しない(S24、Yes)ことが通常である。そこで、メール転送判定装置1は、問い合わせ情報3に応答が無い場合は、電子メール2を削除する(S26)。これにより、スパムメールを有効に識別し、さらにスパムメールである電子メール2は受信者の下に届かない。
【選択図】 図9
【解決手段】スパムメールの送信者S2がスパムメールである電子メール2を受信者に向けて送る(S10)と、電子メール2はメール転送判定装置1に記録される。そして、メール転送判定装置1は、送信者S2に、応答を要請する旨を記載した問い合わせ情報3を送る(S20)。しかし、スパムメールの送信者S2は、自らに送られたメールに応答するだけの余裕は無いので応答しない(S24、Yes)ことが通常である。そこで、メール転送判定装置1は、問い合わせ情報3に応答が無い場合は、電子メール2を削除する(S26)。これにより、スパムメールを有効に識別し、さらにスパムメールである電子メール2は受信者の下に届かない。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スパムメールの識別に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットを介して電子メールを利用することが広く行われている。しかし、電子メールの中には、受信者にとって迷惑でしかない広告等が記載されているに過ぎないメール、いわゆるスパムメールが多々存在する。電子メールの受信者にとって、大量に届くスパムメールをいちいち読んでから削除するのは多大な労力を要する。
【0003】
そこで、受信者が受け取りを許可していない広告メールには、その件名欄に「未承諾広告※」と表示することを義務付けるようにしている。これにより、受信者は、件名を見るだけで広告メールだということがわかる。よって、受信者は、広告メールに興味が無ければ、読まずに削除することができ、読むための労力を節減できる。
【0004】
また、電子メールの閲覧ソフトたるメーラには、受信したメールが特定の送信者からのものである場合や特定の単語を含んでいるような場合は、かかるメールを削除するような機能を有しているものもある。この機能によって、スパムメールを識別して削除することができるので、読むための労力を節減できる。
【0005】
なお、上記の従来技術について記載された特許文献の存在を出願人は知らない。ただし、「未承諾広告※」については法で定められていることは知っている。
また、メーラのスパムメール識別機能については、一般的なメーラにはこのような機能を有するものがあることを知っている。
【0006】
このように、受信メールの件名、送信者名および本文といった内容に基づき、スパムメールを識別することが行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、件名欄に「未承諾広告※」と表示することを守らないで広告メールを送る者も存在する。また、メーラのスパムメール識別機能にも限界がある。例えば、特定の送信者から送られてきたメールを削除するようにしても、メールの送信者名を記載しない等すれば、このようなメールを削除できない。さらに、特定の単語を含むメールを削除するようにしても、スパムメールであれば必ず含むが必要なメールならば含まない単語というものを選ぶのは難しい。よって、スパムメールを削除しきれないか、必要なメールまで削除してまうことにもなりかねない。
【0008】
このように、受信メールの内容に基づきスパムメールを識別することには限界がある。
【0009】
そこで、本発明は、スパムメールのより有効な識別を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、宛先識別情報と送信者識別情報とを有する通信情報を受信する通信情報受信手段と、通信情報受信手段により受信された通信情報が有する送信者識別情報の示す送信者に対して問い合わせ情報を発信する問い合わせ発信手段と、問い合わせ情報に対する応答に基づき、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送の可否を判定する応答判定手段とを備えるように構成される。
【0011】
上記のように構成された通信情報転送判定装置によれば、通信情報(例えば、電子メール)を受信すれば、問い合わせ情報が通信情報の送信者識別情報(例えば、電子メールの送信者のe−mailアドレス)に向けて発信される。ここで、スパムメールのような不要なメールは、送信者識別情報が無効であることが多い。よって、スパムメール等について問い合わせ情報を発信しても有効な応答が返ってこない。したがって、問い合わせ情報に対する応答に基づき、通信情報が宛先への転送にふさわしいものであるか、あるいはスパムメールのように不要なメールであるかを識別できる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、通信情報および問い合わせ情報は電子メールであるように構成される。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明であって、応答は、問い合わせ情報への返信たる電子メールであるように構成される。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、電子メールが通信情報あるいは応答のいずれであるかを判定する応答識別手段を備えるように構成される。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明であって、応答識別手段は、電子メールが所定の識別子を有するか否かにより、電子メールが通信情報あるいは応答のいずれであるかを判定するように構成される。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、応答判定手段は、応答の作成を人間が行ったことを示唆する情報が応答に表示されているか否かに基づき、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送の可否を判定するように構成される。
【0017】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明であって、応答の作成を人間が行ったことを示唆する情報は、メーラの表示であるように構成される。
【0018】
請求項8に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、応答判定手段は、応答がエラーメッセージであることを示唆する情報が応答に表示されているか否かに基づき、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送の可否を判定するように構成される。
【0019】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明であって、応答がエラーメッセージであることを示唆する情報が、応答における送信者識別情報であるように構成される。
【0020】
請求項10に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、応答判定手段は、問い合わせ情報の発信から所定時間を経過してもなお応答を取得できない場合に、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送を否と判定するように構成される。
【0021】
請求項11に記載の発明は、請求項2に記載の発明であって、応答は、文字認識装置によっては認識し難いように表示した文字を入力させるものであるように構成される。
【0022】
請求項12に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、応答判定手段によって、通信情報の転送が可であると判定された場合に、宛先識別情報の示す宛先へ通信情報を転送する通信情報転送手段を備えるように構成される。
【0023】
請求項13に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、通信情報受信手段により受信された通信情報を記録する通信情報記録手段と、応答判定手段によって、通信情報の転送が否であると判定された場合に、通信情報記録手段に記録された通信情報を削除する通信情報削除手段とを備えるように構成される。
【0024】
請求項14に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、転送を許可する通信情報が有する送信者識別情報を記録する転送許可情報記録手段と、通信情報受信手段により受信された通信情報が有する送信者識別情報が、転送許可情報記録手段の記録内容に含まれるか否かを判定する送信元判定手段とを備えるように構成される。
【0025】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の発明であって、送信元判定手段により、通信情報受信手段により受信された通信情報が有する送信者識別情報が、転送許可情報記録手段の記録内容に含まれると判定された場合に、宛先識別情報の示す宛先へ通信情報を転送する通信情報転送手段を備えるように構成される。
【0026】
請求項16に記載の発明は、請求項14に記載の発明であって、送信元判定手段により、通信情報受信手段により受信された通信情報が有する送信者識別情報が、転送許可情報記録手段の記録内容に含まれていないと判定された場合に、問い合わせ発信手段により問い合わせ情報の発信を行うように構成される。
【0027】
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の発明であって、応答判定手段によって、通信情報の転送が可であると判定された場合に、転送許可情報記録手段に、通信情報の送信者識別情報を記録する転送許可情報更新手段を備えるように構成される。
【0028】
請求項18に記載の発明は、請求項14に記載の発明であって、転送許可情報記録手段は、転送を許可する通信情報が有する送信者識別情報を転送先識別情報に対応づけて記録し、転送許可情報記録手段の記録内容を転送先識別情報の示す転送先に送るように構成される。
【0029】
請求項19に記載の発明は、宛先識別情報と送信者識別情報とを有する通信情報を受信する通信情報受信工程と、通信情報受信工程において受信された通信情報が有する送信者識別情報の示す送信者に対して問い合わせ情報を発信する問い合わせ発信工程と、問い合わせ情報に対する応答に基づき、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送の可否を判定する応答判定工程とを備えるように構成される。
【0030】
請求項20に記載の発明は、宛先識別情報と送信者識別情報とを有する通信情報を受信する通信情報受信処理と、通信情報受信処理において受信された通信情報が有する送信者識別情報の示す送信者に対して問い合わせ情報を発信する問い合わせ発信処理と、問い合わせ情報に対する応答に基づき、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送の可否を判定する応答判定処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0031】
請求項21に記載の発明は、宛先識別情報と送信者識別情報とを有する通信情報を受信する通信情報受信処理と、通信情報受信処理において受信された通信情報が有する送信者識別情報の示す送信者に対して問い合わせ情報を発信する問い合わせ発信処理と、問い合わせ情報に対する応答に基づき、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送の可否を判定する応答判定処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体である。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0033】
第一の実施形態
図1は、本発明の第一の実施形態に係るメール転送判定装置(通信情報転送判定装置)が配置される通信ネットワークの構成を示すブロック図である。
【0034】
図1を参照して、LAN(ローカルエリアネットワーク)100と、LAN200とはインターネット300により接続されている。LAN100は、複数のPC(パーソナルコンピュータ)110を有し、その内の一つのPC110aからメールサーバ120を介して電子メールを送る。電子メールはインターネット300を介して、LAN200のメールサーバ220に送られる。メールサーバ220は、電子メールの宛先識別情報(例えば、「To」、「Cc」、「Bcc」欄に記載されている電子メールアドレス)の示す宛先者が使用するPC210aに電子メールを送る。なお、PC210aは、LAN200が有する複数のPC210の内の一つである。
【0035】
ただし、上記のようなネットワーク構成では、必要なメールのみならず、宛先者にとって不要なスパムメールまでもが、宛先者が使用するPC210aに送られてしまう。
【0036】
そこで、メール転送判定装置を図1に示す位置A(インターネット300とメールサーバ220との間)、位置B(メールサーバ220とPC210aとの間)、位置C(PC210a内部)に配置する。メール転送判定装置は電子メールを受け、この電子メールをPC210aに転送するか否かを判定する。ただし、メール転送判定装置を位置Cに配置した場合は、電子メール(スパムメールを含む)はPC210aまで到達してしまう。この場合は、PC210aのメール受信部とメール表示部(ユーザに受信したメールを表示する部分)との間に、メール転送判定装置を位置させる。この場合、メール転送判定装置は、電子メールをPC210aのメール表示部に転送するか否かを判定する。
【0037】
図2は、第一の実施形態にかかるメール転送判定装置1の構成を示すブロック図である。メール転送判定装置1は、メール受信部10、受信メール記録部12、応答識別部14、転送許可情報記録部16、送信元判定部18、メール転送部20、問い合わせ送信部22、応答判定部24、受信メール削除部26、転送許可情報更新部28を備える。
【0038】
メール受信部10は、PC110aから送られてくる電子メールを受信する。
電子メールの一例を図3に示す。電子メール2は、ヘッダおよび本文を有する。
ヘッダには、Return−Path(返信先)、From(送信者)、To(宛先)、Received(送信経路)、Mailer(電子メール作成時に使用したメーラ)が記載されている。この他にも、色々な情報が表示されている。例えば、宛先を識別するための情報として、Cc、Bccが記載されていることがある。以後、説明の便宜上、宛先を識別するための情報がToの欄だけであるように記載しているが、CcおよびBccの欄に記載された電子メールアドレスをも、宛先を識別するための情報とみて後述するような処理を行うことが可能である。
【0039】
まず、ヘッダについて説明する。Return−Pathの欄には、この電子メールについて返事を送るときの宛先とすべき電子メールアドレス(返信先)2aが記載されている。Fromの欄には、この電子メールを送信した者の電子メールアドレス(送信者)2bが記載されている。Toの欄には、この電子メールの宛先の電子メールアドレス(宛先)2cが記載されている。電子メールアドレス(宛先)2cが、宛先を識別するための情報である。Received(送信経路)の欄には、電子メールを中継したメールサーバのIPアドレス2fが記載されている。Mailer(メーラ)の欄には、電子メール作成時に使用したメーラの名称2dが記載されている。ここで、電子メールアドレス(返信先)2a、電子メールアドレス(送信者)2bおよびIPアドレス2fによれば送信者を識別できる。よって、これらが送信者を識別するための情報である。
【0040】
ヘッダは、上記のように、宛先識別情報(電子メールアドレス(宛先)2c)および送信者識別情報(電子メールアドレス(返信先)2a、電子メールアドレス(送信者)2bおよびIPアドレス2f)を有する。よって、電子メールは、宛先識別情報および送信者識別情報を有する通信情報である。ただし、後述するように、問い合わせ情報に対する応答もまた電子メールである。
【0041】
本文は、電子メールの内容2eが記載されている。例えば、”Hello World!”といったメッセージが記載されている。
【0042】
図2に戻り、メール受信部10は、受信した電子メール(通信情報)を受信メール記録部12に出力する。このとき、メール受信部10において、予め、転送を拒否すべき電子メールの送信者識別情報(いわゆる、ブラックリスト)を記録しておいてもよい。この場合は、受信した電子メールの送信者識別情報を、記録しておいた送信者識別情報とを比較する。比較の結果、一致しないものに関する電子メールのみを受信メール記録部12に出力し、一致したものに関する電子メールは特に記録しない。あるいは、比較の結果、一致したものに関する電子メールは、特定の記号や文言を付加してから受信メール記録部12に出力し、一致しないものに関する電子メールは、そのまま受信メール記録部12に出力するようにしてもよい。また、メール受信部10は、応答識別部14に電子メール(通信情報)を受信した旨を示す信号を送る。
【0043】
受信メール記録部12は、メール受信部10から出力された電子メール(通信情報)を記録する。
【0044】
応答識別部14は、電子メールが通信情報あるいは問い合わせ情報に対する応答のいずれであるかを判定する。判定法については、後で説明する。そして、電子メールが通信情報であれば、送信元判定部18に送信元を判定する旨の信号を送る。また、電子メールが問い合わせ情報に対する応答であれば、この応答を応答判定部24に送り、応答の判定を行わせる。
【0045】
転送許可情報記録部16は、転送を許可する電子メール(通信情報)が有する送信者識別情報を記録する。転送許可情報記録部16の記録内容の一例を図4に示す。電子メール(通信情報)の転送先メールアドレスに対応付けて、転送を許可する電子メールの送信者識別情報(例えば、送信者のメールアドレス)を記録する。図4の例でいえば、A@B.jpという電子メールアドレスを持つユーザの使用するPC210aには、送信者のメールアドレスがP@Q.jpあるいはX@Y.comである電子メールを転送してもよいということを意味する。
【0046】
送信元判定部18は、メール受信部10により受信された電子メール(通信情報)が有する送信者識別情報が、転送許可情報記録部16の記録内容に含まれるか否かを判定する。この判定は、送信元を判定する旨の信号を受けた後に行われる。また、受信された電子メール(通信情報)は、受信メール記録部12から読み出す。判定の結果が「含まれる」ならば、電子メールを転送してもよいということである。そこで、送信元判定部18は、メール転送部20に電子メール転送を許可する旨の信号を送る。一方、判定の結果が「含まれない」ならば、電子メールを転送してもよいか否かは不明である。そこで、送信元判定部18は、問い合わせ送信部22に問い合わせ情報の送信を指示する旨の信号を送る。
【0047】
メール転送部20は、電子メール転送を許可する旨の信号を受けると、受信メール記録部12から電子メール(通信情報)を読み出して、この電子メールの宛先へ転送する。
【0048】
問い合わせ送信部22は、問い合わせ情報の送信を指示する旨の信号を受けると、問い合わせ情報の送信を行う。問い合わせ情報の送信の宛先は、受信メール記録部12から電子メール(通信情報)を読み出し、その送信者識別情報により決定する。例えば、図3に示すような電子メールを受信した場合は、電子メールアドレス(返信先)2aあるいは電子メールアドレス(送信者)2bを、問い合わせ情報の送信の宛先とする。なお、問い合わせ情報もまた電子メールである。
【0049】
問い合わせ情報3の一例を図5に示す。図5は、問い合わせ情報の本文のみを示している。問い合わせ情報3の本文は、電子メール(通信情報)の送信者に、問い合わせ情報をそのまま引用して、返信を呼びかける返信要請部3aと、電子メール(通信情報)をそのまま引用した引用部3bを有する。図5においては、返信要請部3aは、”Please reply!”といった単純な文言であるが、もっと複雑な文言(例えば、「下記のメールにお心あたりがあれば、このまま送り返してください。」)でもかまわない。なお、返信要請部3aには、識別子という所定の文言あるいは記号を含めておく。識別子は、通常の電子メールには含まれていないようなものが好ましい。または、返信要請部3aそのものを識別子とすることも考えられる。図5の例では、返信要請部3aが短いので、返信要請部3aそのものを識別子とする。引用部3bは、図3の内容2eを引用記号“>”を付けて引き写したものである。なお、引用部3bは電子メール(通信情報)をそのまま引用したものではなくてもよく、電子メール(通信情報)の受信日(あるいは送信日)およびタイトルだけでもよい。例えば、電子メール(通信情報)を2月1日に受信し、そのタイトルが「お買い得情報」ならば、引用部3bを「2月1日付けのタイトル“お買い得情報”のメール」とすることも可能である。
【0050】
応答判定部24は、問い合わせ情報3に対する応答に基づき、宛先識別情報の示す宛先への電子メール(通信情報)の転送の可否を判定する。
【0051】
応答判定部24による応答の判定法を説明する前に、応答識別部14による、電子メールが通信情報あるいは問い合わせ情報3に対する応答のいずれであるかの判定法を説明する。問い合わせ情報3(図5参照)に対する応答としては、(1)正常な応答、(2)何ら応答が無い、(3)エラーメッセージ、が考えられる。
【0052】
「(1)正常な応答」とは、問い合わせ情報3を電子メール(通信情報)の送信者がメーラを使用するなどして読み、そのまま応答するものである。電子メール(通信情報)の送信者が多数の者にメールを無差別に送りつけるような者でなければ、「(1)正常な応答」が期待できる。「(1)正常な応答4」の一例を、図6に示す。なお、図6においては、ヘッダはMailer(メーラ)の欄のみ示して残りの欄は図示省略している。図6に示すように、「(1)正常な応答4」には、Mailer(メーラ)の欄にメーラの名称4aが記載される。これは、人間が応答の作成を行ったことを示唆している。コンピュータにより自動的に応答を作成した場合は、メーラが使用されないからである。しかも、問い合わせ情報3がそのまま引用されて送り返されるので、返信要請部3aに含まれる識別子4bが本文に記載される。なお、図5においては、識別子を返信要請部3aそのものとしたので、識別子4bは返信要請部3aと同一である。
【0053】
応答を「(1)正常な応答」であると判定するには、応答に識別子4bが含まれていること、あるいは、応答のヘッダのMailer(メーラ)の欄にメーラの名称4aが記載されているか否かを見ればよい。応答判定部24は、応答が「(1)正常な応答」であると判定したならば、宛先識別情報の示す宛先への電子メール(通信情報)の転送を許可する旨の信号をメール転送部20に送る。さらに、転送許可情報更新部28に、電子メール(通信情報)の送信者識別情報を送る。
【0054】
「(2)何ら応答が無い」とは、電子メール(通信情報)の送信者が多数の者にメールを無差別に送りつけるような者によく見うけられる現象である。無差別に送りつけられるメールは受信者にとっては迷惑であり、スパムメールである。
このようなメールには、広告の文言とともにホームページのリンクがはってある。広告に興味を持った者はかかるリンクをたどってホームページにアクセスすることになる。ここで重要なことは、スパムメールそのものに返事をしても、スパムメールの送信者には応答する態勢に無いことである。広告に興味を持った者はホームページにアクセスすることを想定しているからである。また、送信したスパムメールの全てについて返事が返ってきたら、その返事の量は膨大であり、とてもその返事に対して応答しきれるものではない。よって、何ら応答が無い。問い合わせ情報3に対する応答が、問い合わせ情報3の発信から所定時間を経過しても、何ら無ければ、応答判定部24は、電子メール(通信情報)の転送を否と判定する。
【0055】
「(3)エラーメッセージ」は、電子メール(通信情報)2の電子メールアドレス(返信先)2aあるいは電子メールアドレス(送信者)2bが不正である場合に見うけられる現象である。電子メールアドレス(返信先)2aあるいは電子メールアドレス(送信者)2bが不正であるということは、スパムメールの送信者によく見うけられる現象である。例えば、「未承諾広告※」と表示することを守らないスパムメールの送信者は、自分の身元を特定されないようにするため、電子メールアドレス(返信先)2a等を空欄あるいは架空のアドレスにすることが多い。自分の身元を特定されると、行政処分等の対象になるからである。この場合、問い合わせ情報3を送ろうとしても送信できず、いずれかのメールサーバによりエラーメッセージが返ってくることになる。
【0056】
エラーメッセージ5の一例を図7に示す。エラーメッセージ5のヘッダはFromの欄のみ示し、後は図示省略する。エラーメッセージのFromの欄には、エラーメッセージであることを示唆する情報5aが記載されている。情報5aには、例えば”Mailer−Daemon”と記載されている。また、本文にはエラーメッセージであることを示唆する情報5b(errors)、情報5c(unknown)といった情報が記載されている。なお、情報5c(unknown)は、「知らない」という意味であり、メールサーバが「記載された宛先は知らない」といったような意味である。
【0057】
応答を(3)エラーメッセージであると判定するには、応答のヘッダや本文に上記のような情報が記載されているか否かを見ればよい。応答判定部24は、応答が(3)エラーメッセージであると判定したならば、電子メール(通信情報)の転送を否と判定する。なお、エラーメッセージ5は、問い合わせ情報3をそのまま送り返してしまうので、識別子5d(返信要請部3aと同一)を含んでしまう。よって、識別子5dを応答の本文が含んでいても、応答が上記のような情報5a〜5cを含んでいれば(3)エラーメッセージであると判定することが好ましい。
【0058】
なお、ここで、応答識別部14による、電子メールが通信情報あるいは問い合わせ情報に対する応答のいずれであるかを判定するための判定法を説明する。判定法としては、電子メールが、「(1)正常な応答」でも「(3)エラーメッセージ」でもなければ、通信情報であると判定すればよい。例えば、電子メールが、識別子を含まず、かつエラーメッセージでもなければ、「(1)正常な応答」でも「(3)エラーメッセージ」でもないとみなして、通信情報であると判定する。
【0059】
受信メール削除部26は、応答判定部24から電子メール(通信情報)の転送を否と判定した旨の信号を受け、受信メール記録部12に記録された電子メール(通信情報)を削除する。
【0060】
転送許可情報更新部28は、送られてきた電子メール(通信情報)の送信者識別情報を転送許可情報記録部16に記録する。これにより、一度、転送を許可した電子メールの送信者から、再度、電子メールが送られてきた場合は、問い合わせ情報3の発信を行わないで、電子メールを転送できる。
【0061】
次に、第一の実施形態の動作を図8のフローチャートおよび図9の電子メールの送受信の模式図を参照して説明する。
【0062】
まず、メール受信部10が電子メール(通信情報)を受信する(S10)。受信された電子メール(通信情報)は、受信メール記録部12に記録される。そして、応答識別部14は、メール受信部10から電子メール受信の旨の信号を受け、電子メール(通信情報)の識別を行う。この電子メールは通信情報なので、送信元判定部18が送信元の判定を行い、電子メール(通信情報)の転送を許可するか否かを決定する(S12)。
【0063】
電子メール(通信情報)が有する送信者識別情報が、転送許可情報記録部16の記録内容に含まれるならば、電子メール(通信情報)の転送を許可する(S12、Yes)。これにより、メール転送部20は、受信メール記録部12に記録された電子メール(通信情報)を読み出し、この電子メールの宛先へ転送する(S14)。これは、図9(a)に相当する。受信者にとって、送信者S1が信頼がおける場合は、電子メール2を受信(S10)すれば、その電子メール2を受信者の下に転送する(S14)ことには問題が無い。
【0064】
電子メール(通信情報)が有する送信者識別情報が、転送許可情報記録部16の記録内容に含まれないならば、電子メール(通信情報)の転送を許可しない(S12、No)。これにより、問い合わせ送信部22は問い合わせ情報の送信を、電子メール(通信情報)の送信者に対して行う(S20)。その後、応答判定部24は、問い合わせに対する応答を受信したか否かを判定する(S22)。これは、応答識別部14が問い合わせ情報に対する応答を受け、応答判定部24に送ってくるか否かにより判定できる。
【0065】
応答を受信していないならば(S22、No)、問い合わせ情報の発信から所定時間を経過したか否かを応答判定部24が判定する(S24)。経過していないならば(S24、No)、応答を受信したか否かの判定(S22)に戻る。経過していれば(S24、Yes)、「(2)何ら応答が無い」とみなし、電子メールの宛先への転送を拒否する。さらに、受信メール削除部26により、この電子メール(通信情報)を受信メール記録部12から削除する(S26)。これは、図9(b)に相当する。電子メール2を受信(S10)し、問い合わせ情報3を送信者S2に発信(S20)したが、何の応答も無い(S24、Yes)ならば、受信した電子メール2はスパムメールであると思われるので、削除(S26)してしまう。
【0066】
応答を受信したならば(S22、Yes)、応答判定部24は応答が正当であるか否かを判定する(S28)。例えば、応答が「(1)正常な応答」あるいは「(3)エラーメッセージ」であるかを判定する。
【0067】
応答が正当ではないならば(S28、No)、電子メールの宛先への転送を拒否する。さらに、受信メール削除部26により、この電子メール(通信情報)を受信メール記録部12から削除する(S26)。
【0068】
応答が正当であれば(S28、Yes)、応答判定部24は、電子メールの宛先への転送を許可する。そして、転送許可情報更新部28は、この電子メール(通信情報)の送信者識別情報を転送許可情報記録部16に記録する(S30)。
最後に、メール転送部20が、受信メール記録部12に記録された電子メール(通信情報)を読み出し、この電子メールの宛先へ転送する(S14)。これは、図9(c)に相当する。電子メール2を受信(S10)し、問い合わせ情報3を送信者S3に発信(S20)したところ、正当な応答があった(S28、Yes)。これならば、受信した電子メール2はスパムメールではないと思われるので、その電子メール2を受信者の下に転送する(S14)。なお、この場合、送信者S3の識別情報が転送許可情報記録部16に記録される。よって、再度、この送信者S3が電子メールを受信者に送る場合は、図9(a)に示すように、問い合わせ情報3に応答する必要もなく、受信者に電子メールが到達する。
【0069】
第一の実施形態によれば、電子メール(通信情報)2を受信すれば、問い合わせ情報3が、電子メール(通信情報)2の送信者識別情報(例えば、電子メールの送信者のe−mailアドレス)に向けて発信される。ここで、スパムメールのような不要なメールは、送信者識別情報が無効であることが多い。よって、スパムメール等について問い合わせ情報3を発信しても有効な応答が返ってこない(図9(b)参照)。したがって、問い合わせ情報3に対する応答に基づき、電子メール(通信情報)2が宛先への転送にふさわしいものであるか、あるいはスパムメールのように不要なメールであるかを識別できる。
【0070】
さらに、送信者は一回、正当な応答を行えば、次に送信するときは、問い合わせ情報3も送られてこないので、送信者にかける負担は軽微なものである。
【0071】
第二の実施形態
第二の実施形態は、応答が電子メールではなく、ホームページへの文字入力である点が第一の実施形態と異なる。
【0072】
図10は、本発明の第二の実施形態に係るメール転送判定装置(通信情報転送判定装置)1が配置される通信ネットワークの構成を示すブロック図である。なお、LAN100は、図1と同様なので、図示省略する。図10においては、メール転送判定装置1を図1における位置Bに配置しているが、位置Aあるいは位置Cに配置してもよい。図10に示すように、ウェブサーバ230がインターネット300およびメール転送判定装置1の間に配置されている。ウェブサーバ230は、電子メールの送信者たるPC110aのユーザからの操作を受け、その結果を、メール転送判定装置1の応答判定部24に送る。
【0073】
図11は、第二の実施形態にかかるメール転送判定装置1の構成を示すブロック図である。メール転送判定装置1は、メール受信部10、受信メール記録部12、転送許可情報記録部16、送信元判定部18、メール転送部20、問い合わせ送信部22、応答判定部24、受信メール削除部26、転送許可情報更新部28を備える。以下、第一の実施形態と同様な部分は同一の番号を付して説明を省略する。
【0074】
メール受信部10、受信メール記録部12、転送許可情報記録部16、送信元判定部18、メール転送部20、問い合わせ送信部22、受信メール削除部26、転送許可情報更新部28は第一の実施形態と同様である。
【0075】
ただし、受信された電子メールが応答である場合は無いため、送信元判定部18は、メール受信部10からメール受信の旨の信号を受ければ、転送の可否を判定する。
【0076】
また、問い合わせ送信部22の発信する問い合わせ情報3には、メールをそのまま送り返すことを要請する文面に代えて、ウェブサーバ230へのリンクをはっておく。よって、電子メールの送信者は、ウェブサーバ230にアクセスして操作を行うことになる。この操作が応答となる。
【0077】
応答判定部24は、ウェブサーバ230が受けた、メール送信者の操作結果を受けて、応答の正否を判定する。
【0078】
ウェブサーバ230がウェブクライアントに表示する画面240を図12に示す。画面240は、認識対象文字240a、文字入力欄240b、送信ボタン240cが表示されている。認識対象文字240aは解像度を粗くした表示した文字である。このような文字は、人間であれば読み取ることができるものの、機械(例えばスキャナ)によって読み取ることは困難である。文字入力欄240bは、認識対象文字240aに表示された文字をタイプ入力する欄である。送信ボタン240cは、文字入力欄240bに入力した文字をウェブサーバ230に送るためのボタンである。送信ボタン240cを押せば、文字データが送られる。このような場合、人間が認識対象文字240aを見て、文字入力欄240bにタイプ入力しなければ、正確な入力はできない。
【0079】
応答判定部24は、ウェブサーバ230から送られてきた文字データが、認識対象文字240aにおいて表示した文字と一致するか否かを判定する。一致すれば正当な応答であり、一致しなければ不当な応答である。
【0080】
第二の実施形態の動作は第一の実施形態の動作と同様である。
【0081】
第二の実施形態によれば、第一の実施形態と同様な効果を奏する。さらに、第一の実施形態のように「メールをそのまま送り返す」ということを応答とした場合に比べて、応答を人間が作成したということがより確実にいえることになる。よって、スパムメールの転送を、より確実に拒否できる。
【0082】
なお、第一および第二の実施形態においては、PC210aのユーザについて、スパムメールの転送を拒否するための技術を説明してきた。しかし、PC210aのユーザは、他のPC410も操作するかもしれない。例えば、PC210aがユーザの勤務先のパーソナルコンピュータ、他のPC410がユーザの自宅のパーソナルコンピュータといった場合が考えられる。ここで、他のPC410についても、スパムメールの転送を拒否できればより好適である。
【0083】
そこで、他のPC410についても、スパムメールの転送を拒否するための技術を図13を参照して説明する。図13を参照して、メール転送判定装置1はPC210aおよび他のPC410に実装されている。例えば、PC210aおよび他のPC410のメディア読み取り装置に、メール転送判定装置1の各部分を実現するプログラムを記録したメディアを読み取らせて、ハードディスクにインストールすることで実装可能である。
【0084】
転送許可情報記録部16には、転送先メールアドレス(すなわち、PC210aのユーザの電子メールアドレス)に対応づけて、転送を許可する電子メール(通信情報)が有する送信者識別情報が記録されている。そこで、メール転送判定装置1がメールサーバ220およびインターネット300を介して、転送先メールアドレスに転送許可情報記録部16の記録内容のうち、転送先メールアドレスに対応づけられているものを電子メールとして、あるいは電子メールに添付して送る。この記録内容は、メールサーバ420に記録される。PC410において実装されたメール転送判定装置1はメールサーバ420から転送許可情報記録部16の記録内容を受信する。これにより、PC210aのユーザがPC410を使用する際にも、転送許可情報記録部16の記録内容を利用できる。よって、PC410を使用する際にも、スパムメールの転送を拒否できる。
【0085】
なお、上記の実施形態において、CPU、ハードディスク、メディア(フロッピーディスク、CD−ROMなど)読み取り装置を備えたコンピュータのメディア読み取り装置に、上記の各部分を実現するプログラムを記録したメディアを読み取らせて、ハードディスクにインストールする。このような方法でも、メール転送判定装置1を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係るメール転送判定装置(通信情報転送判定装置)が配置される通信ネットワークの構成を示すブロック図である。
【図2】第一の実施形態にかかるメール転送判定装置1の構成を示すブロック図である。
【図3】電子メール2の一例を示す図である。
【図4】転送許可情報記録部16の記録内容の一例を示す図である。
【図5】問い合わせ情報3の一例を示す図である。
【図6】「(1)正常な応答4」の一例を、示す図である。
【図7】エラーメッセージ5の一例を示す図である。
【図8】第一の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図9】電子メールの送受信の模式図である。
【図10】本発明の第二の実施形態に係るメール転送判定装置(通信情報転送判定装置)1が配置される通信ネットワークの構成を示すブロック図である。
【図11】第二の実施形態にかかるメール転送判定装置1の構成を示すブロック図である。
【図12】ウェブサーバ230がウェブクライアントに表示する画面240を示す図である。
【図13】他のPC410についても、スパムメールの転送を拒否するための技術を説明するための図である。
【符号の説明】
1 メール転送判定装置
2 電子メール
3 問い合わせ情報
4 正常な応答
5 エラーメッセージ
10 メール受信部
12 受信メール記録部
14 応答識別部
16 転送許可情報記録部
18 送信元判定部
20 メール転送部
22 問い合わせ送信部
24 応答判定部
26 受信メール削除部
28 転送許可情報更新部
【発明の属する技術分野】
本発明は、スパムメールの識別に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットを介して電子メールを利用することが広く行われている。しかし、電子メールの中には、受信者にとって迷惑でしかない広告等が記載されているに過ぎないメール、いわゆるスパムメールが多々存在する。電子メールの受信者にとって、大量に届くスパムメールをいちいち読んでから削除するのは多大な労力を要する。
【0003】
そこで、受信者が受け取りを許可していない広告メールには、その件名欄に「未承諾広告※」と表示することを義務付けるようにしている。これにより、受信者は、件名を見るだけで広告メールだということがわかる。よって、受信者は、広告メールに興味が無ければ、読まずに削除することができ、読むための労力を節減できる。
【0004】
また、電子メールの閲覧ソフトたるメーラには、受信したメールが特定の送信者からのものである場合や特定の単語を含んでいるような場合は、かかるメールを削除するような機能を有しているものもある。この機能によって、スパムメールを識別して削除することができるので、読むための労力を節減できる。
【0005】
なお、上記の従来技術について記載された特許文献の存在を出願人は知らない。ただし、「未承諾広告※」については法で定められていることは知っている。
また、メーラのスパムメール識別機能については、一般的なメーラにはこのような機能を有するものがあることを知っている。
【0006】
このように、受信メールの件名、送信者名および本文といった内容に基づき、スパムメールを識別することが行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、件名欄に「未承諾広告※」と表示することを守らないで広告メールを送る者も存在する。また、メーラのスパムメール識別機能にも限界がある。例えば、特定の送信者から送られてきたメールを削除するようにしても、メールの送信者名を記載しない等すれば、このようなメールを削除できない。さらに、特定の単語を含むメールを削除するようにしても、スパムメールであれば必ず含むが必要なメールならば含まない単語というものを選ぶのは難しい。よって、スパムメールを削除しきれないか、必要なメールまで削除してまうことにもなりかねない。
【0008】
このように、受信メールの内容に基づきスパムメールを識別することには限界がある。
【0009】
そこで、本発明は、スパムメールのより有効な識別を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、宛先識別情報と送信者識別情報とを有する通信情報を受信する通信情報受信手段と、通信情報受信手段により受信された通信情報が有する送信者識別情報の示す送信者に対して問い合わせ情報を発信する問い合わせ発信手段と、問い合わせ情報に対する応答に基づき、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送の可否を判定する応答判定手段とを備えるように構成される。
【0011】
上記のように構成された通信情報転送判定装置によれば、通信情報(例えば、電子メール)を受信すれば、問い合わせ情報が通信情報の送信者識別情報(例えば、電子メールの送信者のe−mailアドレス)に向けて発信される。ここで、スパムメールのような不要なメールは、送信者識別情報が無効であることが多い。よって、スパムメール等について問い合わせ情報を発信しても有効な応答が返ってこない。したがって、問い合わせ情報に対する応答に基づき、通信情報が宛先への転送にふさわしいものであるか、あるいはスパムメールのように不要なメールであるかを識別できる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、通信情報および問い合わせ情報は電子メールであるように構成される。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明であって、応答は、問い合わせ情報への返信たる電子メールであるように構成される。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、電子メールが通信情報あるいは応答のいずれであるかを判定する応答識別手段を備えるように構成される。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明であって、応答識別手段は、電子メールが所定の識別子を有するか否かにより、電子メールが通信情報あるいは応答のいずれであるかを判定するように構成される。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、応答判定手段は、応答の作成を人間が行ったことを示唆する情報が応答に表示されているか否かに基づき、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送の可否を判定するように構成される。
【0017】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明であって、応答の作成を人間が行ったことを示唆する情報は、メーラの表示であるように構成される。
【0018】
請求項8に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、応答判定手段は、応答がエラーメッセージであることを示唆する情報が応答に表示されているか否かに基づき、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送の可否を判定するように構成される。
【0019】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明であって、応答がエラーメッセージであることを示唆する情報が、応答における送信者識別情報であるように構成される。
【0020】
請求項10に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、応答判定手段は、問い合わせ情報の発信から所定時間を経過してもなお応答を取得できない場合に、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送を否と判定するように構成される。
【0021】
請求項11に記載の発明は、請求項2に記載の発明であって、応答は、文字認識装置によっては認識し難いように表示した文字を入力させるものであるように構成される。
【0022】
請求項12に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、応答判定手段によって、通信情報の転送が可であると判定された場合に、宛先識別情報の示す宛先へ通信情報を転送する通信情報転送手段を備えるように構成される。
【0023】
請求項13に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、通信情報受信手段により受信された通信情報を記録する通信情報記録手段と、応答判定手段によって、通信情報の転送が否であると判定された場合に、通信情報記録手段に記録された通信情報を削除する通信情報削除手段とを備えるように構成される。
【0024】
請求項14に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、転送を許可する通信情報が有する送信者識別情報を記録する転送許可情報記録手段と、通信情報受信手段により受信された通信情報が有する送信者識別情報が、転送許可情報記録手段の記録内容に含まれるか否かを判定する送信元判定手段とを備えるように構成される。
【0025】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の発明であって、送信元判定手段により、通信情報受信手段により受信された通信情報が有する送信者識別情報が、転送許可情報記録手段の記録内容に含まれると判定された場合に、宛先識別情報の示す宛先へ通信情報を転送する通信情報転送手段を備えるように構成される。
【0026】
請求項16に記載の発明は、請求項14に記載の発明であって、送信元判定手段により、通信情報受信手段により受信された通信情報が有する送信者識別情報が、転送許可情報記録手段の記録内容に含まれていないと判定された場合に、問い合わせ発信手段により問い合わせ情報の発信を行うように構成される。
【0027】
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の発明であって、応答判定手段によって、通信情報の転送が可であると判定された場合に、転送許可情報記録手段に、通信情報の送信者識別情報を記録する転送許可情報更新手段を備えるように構成される。
【0028】
請求項18に記載の発明は、請求項14に記載の発明であって、転送許可情報記録手段は、転送を許可する通信情報が有する送信者識別情報を転送先識別情報に対応づけて記録し、転送許可情報記録手段の記録内容を転送先識別情報の示す転送先に送るように構成される。
【0029】
請求項19に記載の発明は、宛先識別情報と送信者識別情報とを有する通信情報を受信する通信情報受信工程と、通信情報受信工程において受信された通信情報が有する送信者識別情報の示す送信者に対して問い合わせ情報を発信する問い合わせ発信工程と、問い合わせ情報に対する応答に基づき、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送の可否を判定する応答判定工程とを備えるように構成される。
【0030】
請求項20に記載の発明は、宛先識別情報と送信者識別情報とを有する通信情報を受信する通信情報受信処理と、通信情報受信処理において受信された通信情報が有する送信者識別情報の示す送信者に対して問い合わせ情報を発信する問い合わせ発信処理と、問い合わせ情報に対する応答に基づき、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送の可否を判定する応答判定処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0031】
請求項21に記載の発明は、宛先識別情報と送信者識別情報とを有する通信情報を受信する通信情報受信処理と、通信情報受信処理において受信された通信情報が有する送信者識別情報の示す送信者に対して問い合わせ情報を発信する問い合わせ発信処理と、問い合わせ情報に対する応答に基づき、宛先識別情報の示す宛先への通信情報の転送の可否を判定する応答判定処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体である。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0033】
第一の実施形態
図1は、本発明の第一の実施形態に係るメール転送判定装置(通信情報転送判定装置)が配置される通信ネットワークの構成を示すブロック図である。
【0034】
図1を参照して、LAN(ローカルエリアネットワーク)100と、LAN200とはインターネット300により接続されている。LAN100は、複数のPC(パーソナルコンピュータ)110を有し、その内の一つのPC110aからメールサーバ120を介して電子メールを送る。電子メールはインターネット300を介して、LAN200のメールサーバ220に送られる。メールサーバ220は、電子メールの宛先識別情報(例えば、「To」、「Cc」、「Bcc」欄に記載されている電子メールアドレス)の示す宛先者が使用するPC210aに電子メールを送る。なお、PC210aは、LAN200が有する複数のPC210の内の一つである。
【0035】
ただし、上記のようなネットワーク構成では、必要なメールのみならず、宛先者にとって不要なスパムメールまでもが、宛先者が使用するPC210aに送られてしまう。
【0036】
そこで、メール転送判定装置を図1に示す位置A(インターネット300とメールサーバ220との間)、位置B(メールサーバ220とPC210aとの間)、位置C(PC210a内部)に配置する。メール転送判定装置は電子メールを受け、この電子メールをPC210aに転送するか否かを判定する。ただし、メール転送判定装置を位置Cに配置した場合は、電子メール(スパムメールを含む)はPC210aまで到達してしまう。この場合は、PC210aのメール受信部とメール表示部(ユーザに受信したメールを表示する部分)との間に、メール転送判定装置を位置させる。この場合、メール転送判定装置は、電子メールをPC210aのメール表示部に転送するか否かを判定する。
【0037】
図2は、第一の実施形態にかかるメール転送判定装置1の構成を示すブロック図である。メール転送判定装置1は、メール受信部10、受信メール記録部12、応答識別部14、転送許可情報記録部16、送信元判定部18、メール転送部20、問い合わせ送信部22、応答判定部24、受信メール削除部26、転送許可情報更新部28を備える。
【0038】
メール受信部10は、PC110aから送られてくる電子メールを受信する。
電子メールの一例を図3に示す。電子メール2は、ヘッダおよび本文を有する。
ヘッダには、Return−Path(返信先)、From(送信者)、To(宛先)、Received(送信経路)、Mailer(電子メール作成時に使用したメーラ)が記載されている。この他にも、色々な情報が表示されている。例えば、宛先を識別するための情報として、Cc、Bccが記載されていることがある。以後、説明の便宜上、宛先を識別するための情報がToの欄だけであるように記載しているが、CcおよびBccの欄に記載された電子メールアドレスをも、宛先を識別するための情報とみて後述するような処理を行うことが可能である。
【0039】
まず、ヘッダについて説明する。Return−Pathの欄には、この電子メールについて返事を送るときの宛先とすべき電子メールアドレス(返信先)2aが記載されている。Fromの欄には、この電子メールを送信した者の電子メールアドレス(送信者)2bが記載されている。Toの欄には、この電子メールの宛先の電子メールアドレス(宛先)2cが記載されている。電子メールアドレス(宛先)2cが、宛先を識別するための情報である。Received(送信経路)の欄には、電子メールを中継したメールサーバのIPアドレス2fが記載されている。Mailer(メーラ)の欄には、電子メール作成時に使用したメーラの名称2dが記載されている。ここで、電子メールアドレス(返信先)2a、電子メールアドレス(送信者)2bおよびIPアドレス2fによれば送信者を識別できる。よって、これらが送信者を識別するための情報である。
【0040】
ヘッダは、上記のように、宛先識別情報(電子メールアドレス(宛先)2c)および送信者識別情報(電子メールアドレス(返信先)2a、電子メールアドレス(送信者)2bおよびIPアドレス2f)を有する。よって、電子メールは、宛先識別情報および送信者識別情報を有する通信情報である。ただし、後述するように、問い合わせ情報に対する応答もまた電子メールである。
【0041】
本文は、電子メールの内容2eが記載されている。例えば、”Hello World!”といったメッセージが記載されている。
【0042】
図2に戻り、メール受信部10は、受信した電子メール(通信情報)を受信メール記録部12に出力する。このとき、メール受信部10において、予め、転送を拒否すべき電子メールの送信者識別情報(いわゆる、ブラックリスト)を記録しておいてもよい。この場合は、受信した電子メールの送信者識別情報を、記録しておいた送信者識別情報とを比較する。比較の結果、一致しないものに関する電子メールのみを受信メール記録部12に出力し、一致したものに関する電子メールは特に記録しない。あるいは、比較の結果、一致したものに関する電子メールは、特定の記号や文言を付加してから受信メール記録部12に出力し、一致しないものに関する電子メールは、そのまま受信メール記録部12に出力するようにしてもよい。また、メール受信部10は、応答識別部14に電子メール(通信情報)を受信した旨を示す信号を送る。
【0043】
受信メール記録部12は、メール受信部10から出力された電子メール(通信情報)を記録する。
【0044】
応答識別部14は、電子メールが通信情報あるいは問い合わせ情報に対する応答のいずれであるかを判定する。判定法については、後で説明する。そして、電子メールが通信情報であれば、送信元判定部18に送信元を判定する旨の信号を送る。また、電子メールが問い合わせ情報に対する応答であれば、この応答を応答判定部24に送り、応答の判定を行わせる。
【0045】
転送許可情報記録部16は、転送を許可する電子メール(通信情報)が有する送信者識別情報を記録する。転送許可情報記録部16の記録内容の一例を図4に示す。電子メール(通信情報)の転送先メールアドレスに対応付けて、転送を許可する電子メールの送信者識別情報(例えば、送信者のメールアドレス)を記録する。図4の例でいえば、A@B.jpという電子メールアドレスを持つユーザの使用するPC210aには、送信者のメールアドレスがP@Q.jpあるいはX@Y.comである電子メールを転送してもよいということを意味する。
【0046】
送信元判定部18は、メール受信部10により受信された電子メール(通信情報)が有する送信者識別情報が、転送許可情報記録部16の記録内容に含まれるか否かを判定する。この判定は、送信元を判定する旨の信号を受けた後に行われる。また、受信された電子メール(通信情報)は、受信メール記録部12から読み出す。判定の結果が「含まれる」ならば、電子メールを転送してもよいということである。そこで、送信元判定部18は、メール転送部20に電子メール転送を許可する旨の信号を送る。一方、判定の結果が「含まれない」ならば、電子メールを転送してもよいか否かは不明である。そこで、送信元判定部18は、問い合わせ送信部22に問い合わせ情報の送信を指示する旨の信号を送る。
【0047】
メール転送部20は、電子メール転送を許可する旨の信号を受けると、受信メール記録部12から電子メール(通信情報)を読み出して、この電子メールの宛先へ転送する。
【0048】
問い合わせ送信部22は、問い合わせ情報の送信を指示する旨の信号を受けると、問い合わせ情報の送信を行う。問い合わせ情報の送信の宛先は、受信メール記録部12から電子メール(通信情報)を読み出し、その送信者識別情報により決定する。例えば、図3に示すような電子メールを受信した場合は、電子メールアドレス(返信先)2aあるいは電子メールアドレス(送信者)2bを、問い合わせ情報の送信の宛先とする。なお、問い合わせ情報もまた電子メールである。
【0049】
問い合わせ情報3の一例を図5に示す。図5は、問い合わせ情報の本文のみを示している。問い合わせ情報3の本文は、電子メール(通信情報)の送信者に、問い合わせ情報をそのまま引用して、返信を呼びかける返信要請部3aと、電子メール(通信情報)をそのまま引用した引用部3bを有する。図5においては、返信要請部3aは、”Please reply!”といった単純な文言であるが、もっと複雑な文言(例えば、「下記のメールにお心あたりがあれば、このまま送り返してください。」)でもかまわない。なお、返信要請部3aには、識別子という所定の文言あるいは記号を含めておく。識別子は、通常の電子メールには含まれていないようなものが好ましい。または、返信要請部3aそのものを識別子とすることも考えられる。図5の例では、返信要請部3aが短いので、返信要請部3aそのものを識別子とする。引用部3bは、図3の内容2eを引用記号“>”を付けて引き写したものである。なお、引用部3bは電子メール(通信情報)をそのまま引用したものではなくてもよく、電子メール(通信情報)の受信日(あるいは送信日)およびタイトルだけでもよい。例えば、電子メール(通信情報)を2月1日に受信し、そのタイトルが「お買い得情報」ならば、引用部3bを「2月1日付けのタイトル“お買い得情報”のメール」とすることも可能である。
【0050】
応答判定部24は、問い合わせ情報3に対する応答に基づき、宛先識別情報の示す宛先への電子メール(通信情報)の転送の可否を判定する。
【0051】
応答判定部24による応答の判定法を説明する前に、応答識別部14による、電子メールが通信情報あるいは問い合わせ情報3に対する応答のいずれであるかの判定法を説明する。問い合わせ情報3(図5参照)に対する応答としては、(1)正常な応答、(2)何ら応答が無い、(3)エラーメッセージ、が考えられる。
【0052】
「(1)正常な応答」とは、問い合わせ情報3を電子メール(通信情報)の送信者がメーラを使用するなどして読み、そのまま応答するものである。電子メール(通信情報)の送信者が多数の者にメールを無差別に送りつけるような者でなければ、「(1)正常な応答」が期待できる。「(1)正常な応答4」の一例を、図6に示す。なお、図6においては、ヘッダはMailer(メーラ)の欄のみ示して残りの欄は図示省略している。図6に示すように、「(1)正常な応答4」には、Mailer(メーラ)の欄にメーラの名称4aが記載される。これは、人間が応答の作成を行ったことを示唆している。コンピュータにより自動的に応答を作成した場合は、メーラが使用されないからである。しかも、問い合わせ情報3がそのまま引用されて送り返されるので、返信要請部3aに含まれる識別子4bが本文に記載される。なお、図5においては、識別子を返信要請部3aそのものとしたので、識別子4bは返信要請部3aと同一である。
【0053】
応答を「(1)正常な応答」であると判定するには、応答に識別子4bが含まれていること、あるいは、応答のヘッダのMailer(メーラ)の欄にメーラの名称4aが記載されているか否かを見ればよい。応答判定部24は、応答が「(1)正常な応答」であると判定したならば、宛先識別情報の示す宛先への電子メール(通信情報)の転送を許可する旨の信号をメール転送部20に送る。さらに、転送許可情報更新部28に、電子メール(通信情報)の送信者識別情報を送る。
【0054】
「(2)何ら応答が無い」とは、電子メール(通信情報)の送信者が多数の者にメールを無差別に送りつけるような者によく見うけられる現象である。無差別に送りつけられるメールは受信者にとっては迷惑であり、スパムメールである。
このようなメールには、広告の文言とともにホームページのリンクがはってある。広告に興味を持った者はかかるリンクをたどってホームページにアクセスすることになる。ここで重要なことは、スパムメールそのものに返事をしても、スパムメールの送信者には応答する態勢に無いことである。広告に興味を持った者はホームページにアクセスすることを想定しているからである。また、送信したスパムメールの全てについて返事が返ってきたら、その返事の量は膨大であり、とてもその返事に対して応答しきれるものではない。よって、何ら応答が無い。問い合わせ情報3に対する応答が、問い合わせ情報3の発信から所定時間を経過しても、何ら無ければ、応答判定部24は、電子メール(通信情報)の転送を否と判定する。
【0055】
「(3)エラーメッセージ」は、電子メール(通信情報)2の電子メールアドレス(返信先)2aあるいは電子メールアドレス(送信者)2bが不正である場合に見うけられる現象である。電子メールアドレス(返信先)2aあるいは電子メールアドレス(送信者)2bが不正であるということは、スパムメールの送信者によく見うけられる現象である。例えば、「未承諾広告※」と表示することを守らないスパムメールの送信者は、自分の身元を特定されないようにするため、電子メールアドレス(返信先)2a等を空欄あるいは架空のアドレスにすることが多い。自分の身元を特定されると、行政処分等の対象になるからである。この場合、問い合わせ情報3を送ろうとしても送信できず、いずれかのメールサーバによりエラーメッセージが返ってくることになる。
【0056】
エラーメッセージ5の一例を図7に示す。エラーメッセージ5のヘッダはFromの欄のみ示し、後は図示省略する。エラーメッセージのFromの欄には、エラーメッセージであることを示唆する情報5aが記載されている。情報5aには、例えば”Mailer−Daemon”と記載されている。また、本文にはエラーメッセージであることを示唆する情報5b(errors)、情報5c(unknown)といった情報が記載されている。なお、情報5c(unknown)は、「知らない」という意味であり、メールサーバが「記載された宛先は知らない」といったような意味である。
【0057】
応答を(3)エラーメッセージであると判定するには、応答のヘッダや本文に上記のような情報が記載されているか否かを見ればよい。応答判定部24は、応答が(3)エラーメッセージであると判定したならば、電子メール(通信情報)の転送を否と判定する。なお、エラーメッセージ5は、問い合わせ情報3をそのまま送り返してしまうので、識別子5d(返信要請部3aと同一)を含んでしまう。よって、識別子5dを応答の本文が含んでいても、応答が上記のような情報5a〜5cを含んでいれば(3)エラーメッセージであると判定することが好ましい。
【0058】
なお、ここで、応答識別部14による、電子メールが通信情報あるいは問い合わせ情報に対する応答のいずれであるかを判定するための判定法を説明する。判定法としては、電子メールが、「(1)正常な応答」でも「(3)エラーメッセージ」でもなければ、通信情報であると判定すればよい。例えば、電子メールが、識別子を含まず、かつエラーメッセージでもなければ、「(1)正常な応答」でも「(3)エラーメッセージ」でもないとみなして、通信情報であると判定する。
【0059】
受信メール削除部26は、応答判定部24から電子メール(通信情報)の転送を否と判定した旨の信号を受け、受信メール記録部12に記録された電子メール(通信情報)を削除する。
【0060】
転送許可情報更新部28は、送られてきた電子メール(通信情報)の送信者識別情報を転送許可情報記録部16に記録する。これにより、一度、転送を許可した電子メールの送信者から、再度、電子メールが送られてきた場合は、問い合わせ情報3の発信を行わないで、電子メールを転送できる。
【0061】
次に、第一の実施形態の動作を図8のフローチャートおよび図9の電子メールの送受信の模式図を参照して説明する。
【0062】
まず、メール受信部10が電子メール(通信情報)を受信する(S10)。受信された電子メール(通信情報)は、受信メール記録部12に記録される。そして、応答識別部14は、メール受信部10から電子メール受信の旨の信号を受け、電子メール(通信情報)の識別を行う。この電子メールは通信情報なので、送信元判定部18が送信元の判定を行い、電子メール(通信情報)の転送を許可するか否かを決定する(S12)。
【0063】
電子メール(通信情報)が有する送信者識別情報が、転送許可情報記録部16の記録内容に含まれるならば、電子メール(通信情報)の転送を許可する(S12、Yes)。これにより、メール転送部20は、受信メール記録部12に記録された電子メール(通信情報)を読み出し、この電子メールの宛先へ転送する(S14)。これは、図9(a)に相当する。受信者にとって、送信者S1が信頼がおける場合は、電子メール2を受信(S10)すれば、その電子メール2を受信者の下に転送する(S14)ことには問題が無い。
【0064】
電子メール(通信情報)が有する送信者識別情報が、転送許可情報記録部16の記録内容に含まれないならば、電子メール(通信情報)の転送を許可しない(S12、No)。これにより、問い合わせ送信部22は問い合わせ情報の送信を、電子メール(通信情報)の送信者に対して行う(S20)。その後、応答判定部24は、問い合わせに対する応答を受信したか否かを判定する(S22)。これは、応答識別部14が問い合わせ情報に対する応答を受け、応答判定部24に送ってくるか否かにより判定できる。
【0065】
応答を受信していないならば(S22、No)、問い合わせ情報の発信から所定時間を経過したか否かを応答判定部24が判定する(S24)。経過していないならば(S24、No)、応答を受信したか否かの判定(S22)に戻る。経過していれば(S24、Yes)、「(2)何ら応答が無い」とみなし、電子メールの宛先への転送を拒否する。さらに、受信メール削除部26により、この電子メール(通信情報)を受信メール記録部12から削除する(S26)。これは、図9(b)に相当する。電子メール2を受信(S10)し、問い合わせ情報3を送信者S2に発信(S20)したが、何の応答も無い(S24、Yes)ならば、受信した電子メール2はスパムメールであると思われるので、削除(S26)してしまう。
【0066】
応答を受信したならば(S22、Yes)、応答判定部24は応答が正当であるか否かを判定する(S28)。例えば、応答が「(1)正常な応答」あるいは「(3)エラーメッセージ」であるかを判定する。
【0067】
応答が正当ではないならば(S28、No)、電子メールの宛先への転送を拒否する。さらに、受信メール削除部26により、この電子メール(通信情報)を受信メール記録部12から削除する(S26)。
【0068】
応答が正当であれば(S28、Yes)、応答判定部24は、電子メールの宛先への転送を許可する。そして、転送許可情報更新部28は、この電子メール(通信情報)の送信者識別情報を転送許可情報記録部16に記録する(S30)。
最後に、メール転送部20が、受信メール記録部12に記録された電子メール(通信情報)を読み出し、この電子メールの宛先へ転送する(S14)。これは、図9(c)に相当する。電子メール2を受信(S10)し、問い合わせ情報3を送信者S3に発信(S20)したところ、正当な応答があった(S28、Yes)。これならば、受信した電子メール2はスパムメールではないと思われるので、その電子メール2を受信者の下に転送する(S14)。なお、この場合、送信者S3の識別情報が転送許可情報記録部16に記録される。よって、再度、この送信者S3が電子メールを受信者に送る場合は、図9(a)に示すように、問い合わせ情報3に応答する必要もなく、受信者に電子メールが到達する。
【0069】
第一の実施形態によれば、電子メール(通信情報)2を受信すれば、問い合わせ情報3が、電子メール(通信情報)2の送信者識別情報(例えば、電子メールの送信者のe−mailアドレス)に向けて発信される。ここで、スパムメールのような不要なメールは、送信者識別情報が無効であることが多い。よって、スパムメール等について問い合わせ情報3を発信しても有効な応答が返ってこない(図9(b)参照)。したがって、問い合わせ情報3に対する応答に基づき、電子メール(通信情報)2が宛先への転送にふさわしいものであるか、あるいはスパムメールのように不要なメールであるかを識別できる。
【0070】
さらに、送信者は一回、正当な応答を行えば、次に送信するときは、問い合わせ情報3も送られてこないので、送信者にかける負担は軽微なものである。
【0071】
第二の実施形態
第二の実施形態は、応答が電子メールではなく、ホームページへの文字入力である点が第一の実施形態と異なる。
【0072】
図10は、本発明の第二の実施形態に係るメール転送判定装置(通信情報転送判定装置)1が配置される通信ネットワークの構成を示すブロック図である。なお、LAN100は、図1と同様なので、図示省略する。図10においては、メール転送判定装置1を図1における位置Bに配置しているが、位置Aあるいは位置Cに配置してもよい。図10に示すように、ウェブサーバ230がインターネット300およびメール転送判定装置1の間に配置されている。ウェブサーバ230は、電子メールの送信者たるPC110aのユーザからの操作を受け、その結果を、メール転送判定装置1の応答判定部24に送る。
【0073】
図11は、第二の実施形態にかかるメール転送判定装置1の構成を示すブロック図である。メール転送判定装置1は、メール受信部10、受信メール記録部12、転送許可情報記録部16、送信元判定部18、メール転送部20、問い合わせ送信部22、応答判定部24、受信メール削除部26、転送許可情報更新部28を備える。以下、第一の実施形態と同様な部分は同一の番号を付して説明を省略する。
【0074】
メール受信部10、受信メール記録部12、転送許可情報記録部16、送信元判定部18、メール転送部20、問い合わせ送信部22、受信メール削除部26、転送許可情報更新部28は第一の実施形態と同様である。
【0075】
ただし、受信された電子メールが応答である場合は無いため、送信元判定部18は、メール受信部10からメール受信の旨の信号を受ければ、転送の可否を判定する。
【0076】
また、問い合わせ送信部22の発信する問い合わせ情報3には、メールをそのまま送り返すことを要請する文面に代えて、ウェブサーバ230へのリンクをはっておく。よって、電子メールの送信者は、ウェブサーバ230にアクセスして操作を行うことになる。この操作が応答となる。
【0077】
応答判定部24は、ウェブサーバ230が受けた、メール送信者の操作結果を受けて、応答の正否を判定する。
【0078】
ウェブサーバ230がウェブクライアントに表示する画面240を図12に示す。画面240は、認識対象文字240a、文字入力欄240b、送信ボタン240cが表示されている。認識対象文字240aは解像度を粗くした表示した文字である。このような文字は、人間であれば読み取ることができるものの、機械(例えばスキャナ)によって読み取ることは困難である。文字入力欄240bは、認識対象文字240aに表示された文字をタイプ入力する欄である。送信ボタン240cは、文字入力欄240bに入力した文字をウェブサーバ230に送るためのボタンである。送信ボタン240cを押せば、文字データが送られる。このような場合、人間が認識対象文字240aを見て、文字入力欄240bにタイプ入力しなければ、正確な入力はできない。
【0079】
応答判定部24は、ウェブサーバ230から送られてきた文字データが、認識対象文字240aにおいて表示した文字と一致するか否かを判定する。一致すれば正当な応答であり、一致しなければ不当な応答である。
【0080】
第二の実施形態の動作は第一の実施形態の動作と同様である。
【0081】
第二の実施形態によれば、第一の実施形態と同様な効果を奏する。さらに、第一の実施形態のように「メールをそのまま送り返す」ということを応答とした場合に比べて、応答を人間が作成したということがより確実にいえることになる。よって、スパムメールの転送を、より確実に拒否できる。
【0082】
なお、第一および第二の実施形態においては、PC210aのユーザについて、スパムメールの転送を拒否するための技術を説明してきた。しかし、PC210aのユーザは、他のPC410も操作するかもしれない。例えば、PC210aがユーザの勤務先のパーソナルコンピュータ、他のPC410がユーザの自宅のパーソナルコンピュータといった場合が考えられる。ここで、他のPC410についても、スパムメールの転送を拒否できればより好適である。
【0083】
そこで、他のPC410についても、スパムメールの転送を拒否するための技術を図13を参照して説明する。図13を参照して、メール転送判定装置1はPC210aおよび他のPC410に実装されている。例えば、PC210aおよび他のPC410のメディア読み取り装置に、メール転送判定装置1の各部分を実現するプログラムを記録したメディアを読み取らせて、ハードディスクにインストールすることで実装可能である。
【0084】
転送許可情報記録部16には、転送先メールアドレス(すなわち、PC210aのユーザの電子メールアドレス)に対応づけて、転送を許可する電子メール(通信情報)が有する送信者識別情報が記録されている。そこで、メール転送判定装置1がメールサーバ220およびインターネット300を介して、転送先メールアドレスに転送許可情報記録部16の記録内容のうち、転送先メールアドレスに対応づけられているものを電子メールとして、あるいは電子メールに添付して送る。この記録内容は、メールサーバ420に記録される。PC410において実装されたメール転送判定装置1はメールサーバ420から転送許可情報記録部16の記録内容を受信する。これにより、PC210aのユーザがPC410を使用する際にも、転送許可情報記録部16の記録内容を利用できる。よって、PC410を使用する際にも、スパムメールの転送を拒否できる。
【0085】
なお、上記の実施形態において、CPU、ハードディスク、メディア(フロッピーディスク、CD−ROMなど)読み取り装置を備えたコンピュータのメディア読み取り装置に、上記の各部分を実現するプログラムを記録したメディアを読み取らせて、ハードディスクにインストールする。このような方法でも、メール転送判定装置1を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係るメール転送判定装置(通信情報転送判定装置)が配置される通信ネットワークの構成を示すブロック図である。
【図2】第一の実施形態にかかるメール転送判定装置1の構成を示すブロック図である。
【図3】電子メール2の一例を示す図である。
【図4】転送許可情報記録部16の記録内容の一例を示す図である。
【図5】問い合わせ情報3の一例を示す図である。
【図6】「(1)正常な応答4」の一例を、示す図である。
【図7】エラーメッセージ5の一例を示す図である。
【図8】第一の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図9】電子メールの送受信の模式図である。
【図10】本発明の第二の実施形態に係るメール転送判定装置(通信情報転送判定装置)1が配置される通信ネットワークの構成を示すブロック図である。
【図11】第二の実施形態にかかるメール転送判定装置1の構成を示すブロック図である。
【図12】ウェブサーバ230がウェブクライアントに表示する画面240を示す図である。
【図13】他のPC410についても、スパムメールの転送を拒否するための技術を説明するための図である。
【符号の説明】
1 メール転送判定装置
2 電子メール
3 問い合わせ情報
4 正常な応答
5 エラーメッセージ
10 メール受信部
12 受信メール記録部
14 応答識別部
16 転送許可情報記録部
18 送信元判定部
20 メール転送部
22 問い合わせ送信部
24 応答判定部
26 受信メール削除部
28 転送許可情報更新部
Claims (21)
- 宛先識別情報と送信者識別情報とを有する通信情報を受信する通信情報受信手段と、
前記通信情報受信手段により受信された前記通信情報が有する前記送信者識別情報の示す送信者に対して問い合わせ情報を発信する問い合わせ発信手段と、
前記問い合わせ情報に対する応答に基づき、前記宛先識別情報の示す宛先への前記通信情報の転送の可否を判定する応答判定手段と、を備えた通信情報転送判定装置。 - 請求項1に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記通信情報および前記問い合わせ情報は電子メールである、通信情報転送判定装置。 - 請求項2に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記応答は、前記問い合わせ情報への返信たる電子メールである、通信情報転送判定装置。 - 請求項3に記載の通信情報転送判定装置であって、
電子メールが前記通信情報あるいは前記応答のいずれであるかを判定する応答識別手段、を備えた通信情報転送判定装置。 - 請求項4に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記応答識別手段は、電子メールが所定の識別子を有するか否かにより、電子メールが前記通信情報あるいは前記応答のいずれであるかを判定する、通信情報転送判定装置。 - 請求項3に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記応答判定手段は、前記応答の作成を人間が行ったことを示唆する情報が前記応答に表示されているか否かに基づき、前記宛先識別情報の示す宛先への前記通信情報の転送の可否を判定する、通信情報転送判定装置。 - 請求項6に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記応答の作成を人間が行ったことを示唆する情報は、メーラの表示である、通信情報転送判定装置。 - 請求項3に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記応答判定手段は、前記応答がエラーメッセージであることを示唆する情報が前記応答に表示されているか否かに基づき、前記宛先識別情報の示す宛先への前記通信情報の転送の可否を判定する、通信情報転送判定装置。 - 請求項8に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記応答がエラーメッセージであることを示唆する情報が、前記応答における送信者識別情報である、通信情報転送判定装置。 - 請求項3に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記応答判定手段は、前記問い合わせ情報の発信から所定時間を経過してもなお前記応答を取得できない場合に、前記宛先識別情報の示す宛先への前記通信情報の転送を否と判定する、通信情報転送判定装置。 - 請求項2に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記応答は、文字認識装置によっては認識し難いように表示した文字を入力させるものである、通信情報転送判定装置。 - 請求項1に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記応答判定手段によって、前記通信情報の転送が可であると判定された場合に、前記宛先識別情報の示す宛先へ前記通信情報を転送する通信情報転送手段、を備えた通信情報転送判定装置。 - 請求項1に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記通信情報受信手段により受信された前記通信情報を記録する通信情報記録手段と、
前記応答判定手段によって、前記通信情報の転送が否であると判定された場合に、前記通信情報記録手段に記録された前記通信情報を削除する通信情報削除手段と、を備えた通信情報転送判定装置。 - 請求項1に記載の通信情報転送判定装置であって、
転送を許可する前記通信情報が有する前記送信者識別情報を記録する転送許可情報記録手段と、
前記通信情報受信手段により受信された前記通信情報が有する前記送信者識別情報が、前記転送許可情報記録手段の記録内容に含まれるか否かを判定する送信元判定手段と、を備えた通信情報転送判定装置。 - 請求項14に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記送信元判定手段により、前記通信情報受信手段により受信された前記通信情報が有する前記送信者識別情報が、前記転送許可情報記録手段の記録内容に含まれると判定された場合に、前記宛先識別情報の示す宛先へ前記通信情報を転送する通信情報転送手段、を備えた通信情報転送判定装置。 - 請求項14に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記送信元判定手段により、前記通信情報受信手段により受信された前記通信情報が有する前記送信者識別情報が、前記転送許可情報記録手段の記録内容に含まれていないと判定された場合に、前記問い合わせ発信手段により前記問い合わせ情報の発信を行う、通信情報転送判定装置。 - 請求項16に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記応答判定手段によって、前記通信情報の転送が可であると判定された場合に、前記転送許可情報記録手段に、前記通信情報の前記送信者識別情報を記録する転送許可情報更新手段、を備えた通信情報転送判定装置。 - 請求項14に記載の通信情報転送判定装置であって、
前記転送許可情報記録手段は、転送を許可する前記通信情報が有する前記送信者識別情報を転送先識別情報に対応づけて記録し、
前記転送許可情報記録手段の記録内容を前記転送先識別情報の示す転送先に送る、通信情報転送判定装置。 - 宛先識別情報と送信者識別情報とを有する通信情報を受信する通信情報受信工程と、
前記通信情報受信工程において受信された前記通信情報が有する前記送信者識別情報の示す送信者に対して問い合わせ情報を発信する問い合わせ発信工程と、前記問い合わせ情報に対する応答に基づき、前記宛先識別情報の示す宛先への前記通信情報の転送の可否を判定する応答判定工程と、を備えた通信情報転送判定方法。 - 宛先識別情報と送信者識別情報とを有する通信情報を受信する通信情報受信処理と、
前記通信情報受信処理において受信された前記通信情報が有する前記送信者識別情報の示す送信者に対して問い合わせ情報を発信する問い合わせ発信処理と、前記問い合わせ情報に対する応答に基づき、前記宛先識別情報の示す宛先への前記通信情報の転送の可否を判定する応答判定処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 宛先識別情報と送信者識別情報とを有する通信情報を受信する通信情報受信処理と、
前記通信情報受信処理において受信された前記通信情報が有する前記送信者識別情報の示す送信者に対して問い合わせ情報を発信する問い合わせ発信処理と、前記問い合わせ情報に対する応答に基づき、前記宛先識別情報の示す宛先への前記通信情報の転送の可否を判定する応答判定処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体。
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060404 |