JP2004227445A - 記憶装置サブシステムにおけるコピー方法および記憶装置サブシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】記憶装置サブシステムの負荷を大きく上げることなく、記憶装置内のある一つのエリアのデータを、複数のエリアにコピーすること。
【解決手段】記憶装置内のある一つのエリアのデータを複数のエリアにコピーする場合、当該コピー元データをキャッシュメモリへ読み出したとき、この1回の読み出しにつきそのデータをキャッシュメモリ上の複数のコピー先エリアへコピー処理を実施する。
【選択図】 図4
【解決手段】記憶装置内のある一つのエリアのデータを複数のエリアにコピーする場合、当該コピー元データをキャッシュメモリへ読み出したとき、この1回の読み出しにつきそのデータをキャッシュメモリ上の複数のコピー先エリアへコピー処理を実施する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記憶システムにおけるコピー処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、論理ボリュームのコピーを実施する技術として、例えば、特開2000−339104号公報(特許文献1)に記載のものが知られている。特開2000−339104号公報に記載のものは、同一ディスクシステム内での論理ボリュームのコピー方法に関するものである。これは、一つの論理ボリュームを別の一つの論理ボリュームにコピーする方法を示し、また、論理ボリュームのコピー実施時にホストチャネルを使用しないことによる制御装置の負荷軽減を図ったものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−339104号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のコピー方法は一つのエリアを別のエリアにコピー処理を実施する方法(1:1コピー)を示すものである。この方法を一つのエリアを複数N個のエリアへのコピー処理(1:Nコピー)に対応させると、1:1コピーをそれぞれ独立にN回実施することとなる。
【0005】
この方法では、キャッシュメモリ上にデータがない場合、それぞれのコピー処理で、コピー元のエリアからキャッシュメモリへの読み出しを実施するため、最大Nに依存する負荷(記憶装置からのコピー元データの読み出し)を記憶制御装置及びコピー元のエリアが属するディスク記憶装置等の記憶装置に与えることとなる。
【0006】
即ち、1:1のコピーではコピー元のデータがキャッシュメモリ上にない場合はそれを記憶装置から一旦キャッシュメモリ上に読み出し、これをキャッシュメモリ上のコピー先となる他のエリアにコピーしていた。キャッシュメモリはダイナミックに、記憶されているデータが置き換えられるから、コピー後はキャッシュメモリ上のコピー元のデータは他のデータに置き換えられている可能性が高い。または、コピー元のデータをキャッシュに格納し、これをコピー先にコピーした後、このキャッシュ上のコピー元のデータは不要であるから積極的に消去されるという方法も取られる。これをそのまま1:Nのコピーに適用し、上記の処理を繰り返すとするとコピーの度に記憶装置からコピー元のデータをキャッシュメモリに読み出さなければならない可能性が高い。特にNの値が大きくなってくると記憶装置に負荷がかかり、ひいてはホスト(処理装置)の性能に影響が現れる。
【0007】
本発明の目的は1:Nコピー実施時の、記憶装置サブシステムの負荷を軽減することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、キャッシュメモリを含む制御装置と記憶装置とを有する記憶装置サブシステムにおいて、一つのエリアのデータを複数のエリアへコピーする場合、当該コピー元データを記憶装置からキャッシュメモリへ読み出したとき、この1回の読み出しにつきそのデータをキャッシュメモリ上の複数のコピー先エリアへコピー処理を実施する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施する場合の一形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は本実施例のシステム構成を示す。制御装置102は、処理装置101からのデータ及び記憶装置103からのデータを一時的に保存するバッファとしてのキャッシュメモリ104と、処理装置101とのデータ転送、及び処理装置101からのコピー要求を受けるチャネルアダプタ106、記憶装置103とのデータ転送を制御するディスクアダプタ107、制御装置102の制御情報を記録する共有メモリ105とこれらを接続するパスから構成される。記憶装置103と制御装置102で記憶装置サブシステムが構成される。
【0010】
制御装置102は記憶装置103を制御し、データの記憶、及び読み出しを制御し、更に、処理装置101からの要求を実行する。この装置構成としてはRAIDシステムを想定するが、RAIDを構成しない記憶装置にも適用され得るものであり、これに限定されるものではない。
【0011】
図2はコピー元とコピー先のペアを管理するデータ構造を示したもので、本例では共有メモリ105に記憶される。管理データ210や220は処理装置101からのコピー要求を受けたときに、制御装置102が共有メモリ105上の管理テーブル230の空きエントリを検索し、当該エントリ内に情報を設定することで作成される。
【0012】
管理テーブル230を図2で詳細に説明する。管理テーブル230はコピー元とコピー先論理ボリューム番号のペアごとの管理データエントリ210を含む。各エントリはコピー元論理ボリューム番号211、コピー先論理ボリューム番号212、コピーポインタ213、コピー終了ポインタ214、コピー要否管理データ215を含んでいる。コピー元論理ボリューム番号211は対応するコピー元の論理ボリューム番号、コピー先論理ボリューム番号212は対応するコピー先の論理ボリューム番号を示す。コピーポインタ213は図4に示すコピー処理において更新して参照されるものである。コピー終了ポインタ214はコピー終了位置でコピー終了を判定するために使用される。コピー要否管理データ215はコピー要否を識別するデータで詳細を図3に示す。
【0013】
図3に示すように、論理ボリューム310を複数のブロック311〜317に分割し、それぞれに対して1エントリずつ321〜327を割り当て、コピー処理が必要なブロック312、314,316に対応するコピー要否管理データ322,324,326は1、コピーが不要なブロック311,313、315,317に対応するコピー要否管理データ321,323,325,327は0となるような形式で管理し、コピー要否を識別できるデータである。
【0014】
1:Nの組み合わせでは管理テーブル230に、同一コピー元論理ボリューム番号211に対して異なるN個のコピー先212、222の管理データ210、220を保持する。
【0015】
図4、図5を用いてコピー処理を説明する。図4はディスクアダプタ107による複数論理ボリュームへのコピー処理手順を示すフローチャート、図5はコピー処理におけるデータの流れを示したものである。以下図4、図5を合わせて参照しながら説明する。
【0016】
コピー処理実施契機は処理装置101からコピー要求をチャネルアダプタ106で受領して管理テーブル230の空きエントリに管理データ210の各データ211〜215を設定した後、ディスクアダプタ107で管理テーブル230にコピーするべき管理データ210の内容211〜215が設定されていることを検出したときである。
【0017】
最初にコピーポインタ213からコピー位置を決められるか判定する。(ステップ411)。コピー位置を決定すると、次にコピー対象データがキャッシュメモリ104に存在するかどうかを判定し(ステップ412)、キャッシュメモリ104に無ければ記憶装置103からコピー元論理ボリューム501のコピー対象データ502をキャッシュメモリ104に読み出し(ステップ413、512)、ステップ414に進む。キャッシュメモリ104にコピー対象データ502がある場合は記憶装置からの読み出しは行わずステップ414に進む。
【0018】
ステップ414でキャッシュメモリ上のコピー先論理ボリュームデータエリア504へのコピー処理を実行する(ステップ414、508)。次に、例えば、管理データ210からコピー処理を実施したコピー元論理ボリューム番号211と、コピー先論理ボリューム212と異なるコピー先論理ボリュームのペアを検出できるか判定する(ステップ415)。
【0019】
管理テーブル230の各エントリを検索し、例えば、管理データ220のコピー元が同じでコピー先論理ボリューム番号が異なるペアが存在すれば、ステップ413でキャッシュ104に読み出したデータのコピー要否をコピー要否管理データ225から判定し(ステップ416)、コピーが必要であればコピー先論理ボリューム222へのコピー、即ち、コピー元データ502からコピー先データ505へのコピー処理を実施する(ステップ417、509)。コピーが不要であれば管理テーブル230から次のペアを検索する(ステップ415)。これをステップ415のコピー元ボリューム番号211と異なるコピー先ボリュームのペアの検索が完了するまで繰り返す(ステップ415)ことで、ステップ413、512の1回のキャッシュメモリ104への読み出しで複数のコピーを実施する。
【0020】
検索が終了したときコピーポインタ213を更新し(ステップ418)、コピー位置の決定(ステップ411)に戻る。以上の処理を繰り返し、ステップ411においてコピーポインタ213がコピー終了ポインタ214と一致したときに管理データ210のコピー処理を完了する。コピー先データエリア504、505上のデータの記憶装置上の論理ボリューム510,511への物理的な書き込み506,507は任意の契機で実施する。
【0021】
以上のように本実施例によれば、1:Nのコピーにおいても記憶装置からキャッシュメモリへのコピーデータの読み出しは1:1のコピーと同じように最大1回で済み、記憶装置への負荷を抑えることが出来る。ひいてはホスト(処理装置)へのI/Oレスポンス等の性能に寄与するという効果がある。
【0022】
次に、本発明を実施する場合の別の一形態を、図面を参照して具体的に説明する。前例との違いはコピー処理のみであるので、その点のみ説明する。
【0023】
図6、図7を用いてコピー処理を説明する。図6は複数論理ボリュームへのコピー処理手順を示すフローチャート、図7はコピー処理におけるデータの流れを示したものである。コピー処理実施契機は処理装置101からコピー要求をチャネルアダプタ106で受領して管理テーブル230の空きエントリに管理データ210を設定した後、ディスクアダプタ107で管理テーブル230にコピーするべき管理データ210が設定されていることを検出したときである。
【0024】
最初にコピーポインタ213からコピー位置を決定する(ステップ611)。次にコピー対象データを記憶装置からコピー元論理ボリューム701のコピー対象データをキャッシュメモリ104上のコピー先データエリア704に読み出し(ステップ613、712)、管理テーブル230から、キャッシュメモリへの読み出し(ステップ613,712)によりコピー処理を実施したコピー元論理ボリューム番号211と、コピー先論理ボリューム212と異なるコピー先論理ボリュームのペアを検索する(ステップ615)。管理テーブル220のペアが存在すれば、ステップ613でキャッシュメモリ104に読み出したデータのコピーが必要かをコピー要否管理データ225から判定する(ステップ616)。コピーが必要であれば、コピー先論理ボリューム222へのコピー、即ち、コピー先データエリア704からコピー先データエリア705へのコピー処理を実施する(ステップ617、713)。コピーが不要であれば管理テーブル230から次ペアを検索する(ステップ615)。これをステップ615のコピー元ボリューム番号211と異なるコピー先ボリュームのペアの検索が完了するまで繰り返す(ステップ615)ことで、ステップ613、712の1回のキャッシュメモリ104への読み出しで複数のコピーを実施する。
【0025】
検索が終了したときコピーポインタ213を更新し(ステップ618)、ステップ611に戻る。これをステップ615の検索が完了するまで繰り返すことで、ステップ613、712の1回のキャッシュメモリ104への読み出しで複数のコピーを実施する。以上の処理を繰り返し、ステップ611においてコピーポインタ213がコピー終了ポインタ214と一致したときに管理データ210のコピー処理を完了する。コピー先データエリア704、705の記憶装置上の論理ボリューム710,711への物理的な書き込み706,707は任意の契機で実施する。
【0026】
このように、コピー元のデータを記憶装置から読み出し、これを一旦キャッシュメモリ上のコピー元の論理ボリュームのエリアに格納することなく直接コピー先のエリアに格納する。この場合複数のコピー先のうちの1つのエリアにコピーすると、他のエリアにはそのコピーがなされたエリアから更にコピーされる。
【0027】
以上の実施例では、前述の実施例における効果に加え、キャッシュメモリ上にコピー元のコピーデータが書き込まれないからコピーのためのキャッシュメモリの領域を必要としない。更に、コピー終了後のキャッシュメモリ上のコピー元のデータを消去する必要がないという効果がある。
【0028】
図6、図7では求めるコピー元データがキャッシュメモリにない場合を示したが、キャッシュメモリ上にある場合は図5に示すようにキャッシュメモリ上のコピー元データをキャッシュメモリ上の他のエリアにシリアルにコピーをしていっても良いし、また、図7のようにコピー元からコピー先エリアの1つにだけコピーをし、他のエリアにはこのコピー先のエリアから更にコピーするようにしても良い。
【0029】
更に、他の実施例として、図7においてキャッシュ上のコピー先データを記憶するエリアを一つだけとし、記憶装置710,711に書き込むときに、そのエリアから読み出されたデータをこれらの記憶装置に多重書きをするようにすることも出来る。
【0030】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、1つのエリアのデータを複数のエリアにコピーする場合、記憶装置サブシステムへの負荷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すシステム構成図。
【図2】本発明の一実施形態におけるコピー処理を管理するデータの構造の例を示す図。
【図3】本発明の一実施形態におけるコピーエリアとコピー要否管理データの関係の例を説明するための説明図。
【図4】本発明の一実施形態における複数のコピー処理を実施するときの処理手順を示すフローチャート。
【図5】本発明の一実施形態における複数のコピー処理を実施するときのデータの流れを示す説明図。
【図6】本発明の他の一実施形態における複数のコピー処理を実施するときの処理手順を示すフローチャート。
【図7】本発明の他の一実施形態における複数のコピー処理を実施するときのデータの流れを示す説明図。
【符号の説明】
101・・・処理装置、102・・・制御装置、103・・・記憶装置、104・・・キャッシュメモリ、105・・・共有メモリ、106・・・チャネルアダプタ、107・・・ディスクアダプタ、210・・・管理データ、211・・・コピー元論理ボリューム番号、212・・・コピー先論理ボリューム番号、213・・・コピーポインタ、214・・・コピー終了ポインタ、215・・・コピー要否管理データ、230・・・管理テーブル、411・・・コピー処理位置決定処理、412・・・コピーデータキャッシュメモリ上有無判定処理、413・・・キャッシュメモリへのデータ読み出し処理、414・・・コピー処理、415・・・コピー元論理ボリューム同一ペア検索処理、416・・・コピー処理要否判定処理、417・・・コピー処理、418・・・コピーポインタ更新処理、508・・・キャッシュメモリ上コピー処理、512・・・キャッシュメモリへの読み出し処理、611・・・コピー処理位置決定処理、613・・・キャッシュメモリへの読み出し処理、615・・・コピー元論理ボリューム同一ペア検索処理、616・・・コピー処理要否判定処理、617・・・コピー処理、618・・・コピーポインタ更新処理、712・・・キャッシュメモリへの読み出し処理、713・・・キャッシュメモリ上コピー処理。
【発明の属する技術分野】
本発明は記憶システムにおけるコピー処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、論理ボリュームのコピーを実施する技術として、例えば、特開2000−339104号公報(特許文献1)に記載のものが知られている。特開2000−339104号公報に記載のものは、同一ディスクシステム内での論理ボリュームのコピー方法に関するものである。これは、一つの論理ボリュームを別の一つの論理ボリュームにコピーする方法を示し、また、論理ボリュームのコピー実施時にホストチャネルを使用しないことによる制御装置の負荷軽減を図ったものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−339104号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のコピー方法は一つのエリアを別のエリアにコピー処理を実施する方法(1:1コピー)を示すものである。この方法を一つのエリアを複数N個のエリアへのコピー処理(1:Nコピー)に対応させると、1:1コピーをそれぞれ独立にN回実施することとなる。
【0005】
この方法では、キャッシュメモリ上にデータがない場合、それぞれのコピー処理で、コピー元のエリアからキャッシュメモリへの読み出しを実施するため、最大Nに依存する負荷(記憶装置からのコピー元データの読み出し)を記憶制御装置及びコピー元のエリアが属するディスク記憶装置等の記憶装置に与えることとなる。
【0006】
即ち、1:1のコピーではコピー元のデータがキャッシュメモリ上にない場合はそれを記憶装置から一旦キャッシュメモリ上に読み出し、これをキャッシュメモリ上のコピー先となる他のエリアにコピーしていた。キャッシュメモリはダイナミックに、記憶されているデータが置き換えられるから、コピー後はキャッシュメモリ上のコピー元のデータは他のデータに置き換えられている可能性が高い。または、コピー元のデータをキャッシュに格納し、これをコピー先にコピーした後、このキャッシュ上のコピー元のデータは不要であるから積極的に消去されるという方法も取られる。これをそのまま1:Nのコピーに適用し、上記の処理を繰り返すとするとコピーの度に記憶装置からコピー元のデータをキャッシュメモリに読み出さなければならない可能性が高い。特にNの値が大きくなってくると記憶装置に負荷がかかり、ひいてはホスト(処理装置)の性能に影響が現れる。
【0007】
本発明の目的は1:Nコピー実施時の、記憶装置サブシステムの負荷を軽減することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、キャッシュメモリを含む制御装置と記憶装置とを有する記憶装置サブシステムにおいて、一つのエリアのデータを複数のエリアへコピーする場合、当該コピー元データを記憶装置からキャッシュメモリへ読み出したとき、この1回の読み出しにつきそのデータをキャッシュメモリ上の複数のコピー先エリアへコピー処理を実施する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施する場合の一形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は本実施例のシステム構成を示す。制御装置102は、処理装置101からのデータ及び記憶装置103からのデータを一時的に保存するバッファとしてのキャッシュメモリ104と、処理装置101とのデータ転送、及び処理装置101からのコピー要求を受けるチャネルアダプタ106、記憶装置103とのデータ転送を制御するディスクアダプタ107、制御装置102の制御情報を記録する共有メモリ105とこれらを接続するパスから構成される。記憶装置103と制御装置102で記憶装置サブシステムが構成される。
【0010】
制御装置102は記憶装置103を制御し、データの記憶、及び読み出しを制御し、更に、処理装置101からの要求を実行する。この装置構成としてはRAIDシステムを想定するが、RAIDを構成しない記憶装置にも適用され得るものであり、これに限定されるものではない。
【0011】
図2はコピー元とコピー先のペアを管理するデータ構造を示したもので、本例では共有メモリ105に記憶される。管理データ210や220は処理装置101からのコピー要求を受けたときに、制御装置102が共有メモリ105上の管理テーブル230の空きエントリを検索し、当該エントリ内に情報を設定することで作成される。
【0012】
管理テーブル230を図2で詳細に説明する。管理テーブル230はコピー元とコピー先論理ボリューム番号のペアごとの管理データエントリ210を含む。各エントリはコピー元論理ボリューム番号211、コピー先論理ボリューム番号212、コピーポインタ213、コピー終了ポインタ214、コピー要否管理データ215を含んでいる。コピー元論理ボリューム番号211は対応するコピー元の論理ボリューム番号、コピー先論理ボリューム番号212は対応するコピー先の論理ボリューム番号を示す。コピーポインタ213は図4に示すコピー処理において更新して参照されるものである。コピー終了ポインタ214はコピー終了位置でコピー終了を判定するために使用される。コピー要否管理データ215はコピー要否を識別するデータで詳細を図3に示す。
【0013】
図3に示すように、論理ボリューム310を複数のブロック311〜317に分割し、それぞれに対して1エントリずつ321〜327を割り当て、コピー処理が必要なブロック312、314,316に対応するコピー要否管理データ322,324,326は1、コピーが不要なブロック311,313、315,317に対応するコピー要否管理データ321,323,325,327は0となるような形式で管理し、コピー要否を識別できるデータである。
【0014】
1:Nの組み合わせでは管理テーブル230に、同一コピー元論理ボリューム番号211に対して異なるN個のコピー先212、222の管理データ210、220を保持する。
【0015】
図4、図5を用いてコピー処理を説明する。図4はディスクアダプタ107による複数論理ボリュームへのコピー処理手順を示すフローチャート、図5はコピー処理におけるデータの流れを示したものである。以下図4、図5を合わせて参照しながら説明する。
【0016】
コピー処理実施契機は処理装置101からコピー要求をチャネルアダプタ106で受領して管理テーブル230の空きエントリに管理データ210の各データ211〜215を設定した後、ディスクアダプタ107で管理テーブル230にコピーするべき管理データ210の内容211〜215が設定されていることを検出したときである。
【0017】
最初にコピーポインタ213からコピー位置を決められるか判定する。(ステップ411)。コピー位置を決定すると、次にコピー対象データがキャッシュメモリ104に存在するかどうかを判定し(ステップ412)、キャッシュメモリ104に無ければ記憶装置103からコピー元論理ボリューム501のコピー対象データ502をキャッシュメモリ104に読み出し(ステップ413、512)、ステップ414に進む。キャッシュメモリ104にコピー対象データ502がある場合は記憶装置からの読み出しは行わずステップ414に進む。
【0018】
ステップ414でキャッシュメモリ上のコピー先論理ボリュームデータエリア504へのコピー処理を実行する(ステップ414、508)。次に、例えば、管理データ210からコピー処理を実施したコピー元論理ボリューム番号211と、コピー先論理ボリューム212と異なるコピー先論理ボリュームのペアを検出できるか判定する(ステップ415)。
【0019】
管理テーブル230の各エントリを検索し、例えば、管理データ220のコピー元が同じでコピー先論理ボリューム番号が異なるペアが存在すれば、ステップ413でキャッシュ104に読み出したデータのコピー要否をコピー要否管理データ225から判定し(ステップ416)、コピーが必要であればコピー先論理ボリューム222へのコピー、即ち、コピー元データ502からコピー先データ505へのコピー処理を実施する(ステップ417、509)。コピーが不要であれば管理テーブル230から次のペアを検索する(ステップ415)。これをステップ415のコピー元ボリューム番号211と異なるコピー先ボリュームのペアの検索が完了するまで繰り返す(ステップ415)ことで、ステップ413、512の1回のキャッシュメモリ104への読み出しで複数のコピーを実施する。
【0020】
検索が終了したときコピーポインタ213を更新し(ステップ418)、コピー位置の決定(ステップ411)に戻る。以上の処理を繰り返し、ステップ411においてコピーポインタ213がコピー終了ポインタ214と一致したときに管理データ210のコピー処理を完了する。コピー先データエリア504、505上のデータの記憶装置上の論理ボリューム510,511への物理的な書き込み506,507は任意の契機で実施する。
【0021】
以上のように本実施例によれば、1:Nのコピーにおいても記憶装置からキャッシュメモリへのコピーデータの読み出しは1:1のコピーと同じように最大1回で済み、記憶装置への負荷を抑えることが出来る。ひいてはホスト(処理装置)へのI/Oレスポンス等の性能に寄与するという効果がある。
【0022】
次に、本発明を実施する場合の別の一形態を、図面を参照して具体的に説明する。前例との違いはコピー処理のみであるので、その点のみ説明する。
【0023】
図6、図7を用いてコピー処理を説明する。図6は複数論理ボリュームへのコピー処理手順を示すフローチャート、図7はコピー処理におけるデータの流れを示したものである。コピー処理実施契機は処理装置101からコピー要求をチャネルアダプタ106で受領して管理テーブル230の空きエントリに管理データ210を設定した後、ディスクアダプタ107で管理テーブル230にコピーするべき管理データ210が設定されていることを検出したときである。
【0024】
最初にコピーポインタ213からコピー位置を決定する(ステップ611)。次にコピー対象データを記憶装置からコピー元論理ボリューム701のコピー対象データをキャッシュメモリ104上のコピー先データエリア704に読み出し(ステップ613、712)、管理テーブル230から、キャッシュメモリへの読み出し(ステップ613,712)によりコピー処理を実施したコピー元論理ボリューム番号211と、コピー先論理ボリューム212と異なるコピー先論理ボリュームのペアを検索する(ステップ615)。管理テーブル220のペアが存在すれば、ステップ613でキャッシュメモリ104に読み出したデータのコピーが必要かをコピー要否管理データ225から判定する(ステップ616)。コピーが必要であれば、コピー先論理ボリューム222へのコピー、即ち、コピー先データエリア704からコピー先データエリア705へのコピー処理を実施する(ステップ617、713)。コピーが不要であれば管理テーブル230から次ペアを検索する(ステップ615)。これをステップ615のコピー元ボリューム番号211と異なるコピー先ボリュームのペアの検索が完了するまで繰り返す(ステップ615)ことで、ステップ613、712の1回のキャッシュメモリ104への読み出しで複数のコピーを実施する。
【0025】
検索が終了したときコピーポインタ213を更新し(ステップ618)、ステップ611に戻る。これをステップ615の検索が完了するまで繰り返すことで、ステップ613、712の1回のキャッシュメモリ104への読み出しで複数のコピーを実施する。以上の処理を繰り返し、ステップ611においてコピーポインタ213がコピー終了ポインタ214と一致したときに管理データ210のコピー処理を完了する。コピー先データエリア704、705の記憶装置上の論理ボリューム710,711への物理的な書き込み706,707は任意の契機で実施する。
【0026】
このように、コピー元のデータを記憶装置から読み出し、これを一旦キャッシュメモリ上のコピー元の論理ボリュームのエリアに格納することなく直接コピー先のエリアに格納する。この場合複数のコピー先のうちの1つのエリアにコピーすると、他のエリアにはそのコピーがなされたエリアから更にコピーされる。
【0027】
以上の実施例では、前述の実施例における効果に加え、キャッシュメモリ上にコピー元のコピーデータが書き込まれないからコピーのためのキャッシュメモリの領域を必要としない。更に、コピー終了後のキャッシュメモリ上のコピー元のデータを消去する必要がないという効果がある。
【0028】
図6、図7では求めるコピー元データがキャッシュメモリにない場合を示したが、キャッシュメモリ上にある場合は図5に示すようにキャッシュメモリ上のコピー元データをキャッシュメモリ上の他のエリアにシリアルにコピーをしていっても良いし、また、図7のようにコピー元からコピー先エリアの1つにだけコピーをし、他のエリアにはこのコピー先のエリアから更にコピーするようにしても良い。
【0029】
更に、他の実施例として、図7においてキャッシュ上のコピー先データを記憶するエリアを一つだけとし、記憶装置710,711に書き込むときに、そのエリアから読み出されたデータをこれらの記憶装置に多重書きをするようにすることも出来る。
【0030】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、1つのエリアのデータを複数のエリアにコピーする場合、記憶装置サブシステムへの負荷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すシステム構成図。
【図2】本発明の一実施形態におけるコピー処理を管理するデータの構造の例を示す図。
【図3】本発明の一実施形態におけるコピーエリアとコピー要否管理データの関係の例を説明するための説明図。
【図4】本発明の一実施形態における複数のコピー処理を実施するときの処理手順を示すフローチャート。
【図5】本発明の一実施形態における複数のコピー処理を実施するときのデータの流れを示す説明図。
【図6】本発明の他の一実施形態における複数のコピー処理を実施するときの処理手順を示すフローチャート。
【図7】本発明の他の一実施形態における複数のコピー処理を実施するときのデータの流れを示す説明図。
【符号の説明】
101・・・処理装置、102・・・制御装置、103・・・記憶装置、104・・・キャッシュメモリ、105・・・共有メモリ、106・・・チャネルアダプタ、107・・・ディスクアダプタ、210・・・管理データ、211・・・コピー元論理ボリューム番号、212・・・コピー先論理ボリューム番号、213・・・コピーポインタ、214・・・コピー終了ポインタ、215・・・コピー要否管理データ、230・・・管理テーブル、411・・・コピー処理位置決定処理、412・・・コピーデータキャッシュメモリ上有無判定処理、413・・・キャッシュメモリへのデータ読み出し処理、414・・・コピー処理、415・・・コピー元論理ボリューム同一ペア検索処理、416・・・コピー処理要否判定処理、417・・・コピー処理、418・・・コピーポインタ更新処理、508・・・キャッシュメモリ上コピー処理、512・・・キャッシュメモリへの読み出し処理、611・・・コピー処理位置決定処理、613・・・キャッシュメモリへの読み出し処理、615・・・コピー元論理ボリューム同一ペア検索処理、616・・・コピー処理要否判定処理、617・・・コピー処理、618・・・コピーポインタ更新処理、712・・・キャッシュメモリへの読み出し処理、713・・・キャッシュメモリ上コピー処理。
Claims (5)
- 記憶装置と、この記憶装置からのデータ及び処理装置からのデータを一時的に記録するキャッシュメモリを備えた制御装置とを有する記憶装置サブシステムにおいて、前記処理装置からのコピー要求に基づきコピー元データが前記キャッシュメモリに存在しない場合前記記憶装置に保存されたコピー元のデータを前記キャッシュメモリのコピー元エリアに読み出し、1回の前記読み出しについて前記コピー元エリアのデータを前記キャッシュメモリ上にある複数のコピー先エリアにコピーすることを特徴とする記憶装置サブシステムにおけるコピー方法。
- 記憶装置と、この記憶装置からのデータ及び処理装置からのデータを一時的に記録するキャッシュメモリを備えた制御装置とを有する記憶装置サブシステムにおいて、前記処理装置からのコピー要求に基づきコピー元データが前記キャッシュメモリに存在しない場合前記記憶装置に保存されたコピー元のデータを前記キャッシュメモリ上の1又は複数のコピー先エリアに読み出し、1回の前記読み出しについて前記コピー先エリアのデータを残余の前記キャッシュメモリ上にあるコピー先エリアにコピーすることを特徴とする記憶装置サブシステムにおけるコピー方法。
- 記憶装置と、前記記憶装置からのデータおよび処理装置からのデータを一時的に記憶するキャッシュメモリと前記記憶装置へのデータ転送を制御しまたキャッシュメモリ上のデータのコピーを制御するディスクアダプタと前記処理装置とデータ処理を行いまた前記処理装置からのコピー要求等の命令を受領するチャネルダプタを備えた制御装置とを有し、前記キャッシュメモリはコピー元エリアと複数のコピー先エリアとを有し、前記ディスクアダプタは前記チャネルアダプタがコピー要求を受けたことを条件の一つとして前記キャッシュメモリ上にコピー元データがない場合前記記億装置からコピー元データを読み出し前記コピー元エリアに格納する手段と、前記コピー元エリアから前記複数のコピー先エリアへデータをコピーする手段とを有することを特徴とする記憶装置サブシステム。
- 前記制御装置は更にコピー元を示す情報とコピー先を示す情報とのペアの情報を含む管理テーブルを有し、前記ディスクアダプタは前記管理テーブルを検索し同一コピー元を持つ前記ペアを順次読み出して同一コピー元を持つコピー先にデータをコピーする手段を有することを特徴とする請求項3記載の記憶装置サブシステム。
- 前記管理テーブルは前記ペアの情報ごとにコピー要否管理データを有し、前記ディスクアダプタは前記コピー要否管理データがコピー要を示しているペアについてコピーを実施することを特徴とする請求項4記載の記憶装置サブシステム。
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---|---|---|---|
JP2003017018A JP2004227445A (ja) | 2003-01-27 | 2003-01-27 | 記憶装置サブシステムにおけるコピー方法および記憶装置サブシステム |
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JP2006146580A (ja) * | 2004-11-19 | 2006-06-08 | Nec Corp | ストレージシステムとそのレプリケーション方法並びにプログラム |
JP2007164769A (ja) * | 2005-12-13 | 2007-06-28 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | ミラーリングされたシステム内の障害を管理するための方法、システム、およびプログラム(ミラーリングされたシステム内の障害の管理) |
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2003
- 2003-01-27 JP JP2003017018A patent/JP2004227445A/ja active Pending
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