JP2004226390A - 勾配定規 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来品よりも小型であり、足場の悪い場所でも安全に正確な勾配測定を容易に行える勾配定規を提供する。
【解決手段】被計測面2に当接する当接面11を有する計測部材10と、当接面11に平行な回動中心軸30をもって計測部材10と軸支され、少なくとも回動中心軸30に垂直な面内での水平度を検出する水準器26を有する水平基準部材20と、からなり、当接面11が被計測面2に当接した状態で、水準器26を用いて水平基準部材20が水平平面1と平行となるように水平基準部材20を回動することにより、水平平面1に対する測定部材10の回動角度を被計測面2の勾配として計測する。
【選択図】 図5
【解決手段】被計測面2に当接する当接面11を有する計測部材10と、当接面11に平行な回動中心軸30をもって計測部材10と軸支され、少なくとも回動中心軸30に垂直な面内での水平度を検出する水準器26を有する水平基準部材20と、からなり、当接面11が被計測面2に当接した状態で、水準器26を用いて水平基準部材20が水平平面1と平行となるように水平基準部材20を回動することにより、水平平面1に対する測定部材10の回動角度を被計測面2の勾配として計測する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木工事、建築工事、設備工事の際の勾配計測に用いる勾配定規に関する。
【0002】
【従来の技術】
勾配定規は、土木・建築工事・設備工事の際、道路勾配や屋根の流れ、配水管の勾配などを計測するのに用いられる計測器具である。
【0003】
勾配の計測には、「水平平面は重力方向に対して垂直である」という原理が利用されている。そのため、液体の表面は常に水平になろうとする性質、また、おもりが重力方向に作用したときに静止する性質を利用した勾配定規が一般的である。
【0004】
液体の性質を利用した例として、図11の正面図に示す勾配定規がある。この勾配定規は、底面に当接面1’を有する定規本体10’と、定規本体10’の側面に設けられた角度目盛をもつドーナツ状の目盛板5’と、目盛板5’の中央に位置し円柱気泡管からなる水準器6’と、水準器6’と共に同軸的に回転し角度目盛を示す針7’からなる。被計測面の勾配を計測するには、被計測面に勾配定規の当接面1’を当接する。そして、水準器6’を回転することにより気泡を標線の中央で静止させる。水準器6’の回転と共に移動した針7’の示す目盛を読みとることで、被計測面の勾配を測定する。
【0005】
しかしながら、上記の勾配定規は、当接面を被計測面に当てた状態で水準器を回転さる必要があり、例えば足場の悪い急斜面での作業においても水準器を回転させて気泡を標線の中央に合わせなければならないので、勾配の測定が困難である。また、幅の広い面の勾配を測定する際には、勾配定規の当接面を被計測面にまっすぐに当てるのが難しい。そのため、被計測に当接面を当てる位置にずれが生じ、被計測面と水平平面とに垂直な面内で勾配が計測されない場合も考えられ、計測が不正確となる恐れがある。
【0006】
また、図12の正面図に示す円弧状気泡管からなる水準器16’を用いた勾配定規がある。円弧型気泡管とは、円柱状のガラス製容器を任意の半径の円弧状に曲げ、適当な大きさの気泡を残して液体を封入したものである。図12に示す勾配定規は、底面に当接面11’を有する定規本体100’と、定規本体100’側面に配設された円弧状気泡管からなる水準器16’と、からなる。水準器16’の両脇には、水準器16’と同軸的に目盛15’が設けられている。被計測面に当接面11’を当てると、被計測面の勾配に合わせて気泡が移動するため、気泡が接した目盛を読みとることで、被計測面の勾配を測定する。
【0007】
しかしながら、上記の勾配定規は、円弧型気泡管の脇に設けられた目盛を気泡の位置から読みとる形式なので、勾配定規の小型化を目的として円弧の曲率半径を小さくすると、勾配測定の精度が落ちる。また、被計測面に当接面を当てる位置にずれが生じ、計測が不正確となる恐れがある。
【0008】
さらに、特許文献1に開示されている勾配定規は、両端部に脚をもつ基準台と、基準台に取り付けられた気泡管と、からなる。両端部の脚を被計測面に載置した状態で、一方の脚をギア機構を用いて上下に微調整することにより気泡管を用いて基準台を水平状態とし、勾配を測定する。
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の勾配定規を用いて正確な測定を行うためには2本の脚の間にある程度の間隔が必要であるため、上記の勾配定規は携帯に便利であるとは言い難い。また、特許文献1に記載の勾配定規は、被計測面には脚が2本載置されるだけなので安定が悪く、足場の悪い作業条件の下で基準台を水平状態に正確に調整することは、困難である。
【0010】
【特許文献1】
特開平09−145365号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来品よりも小型であり、足場の悪い場所でも安全に正確な勾配測定を容易に行える勾配定規を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の勾配定規は、被計測面に当接する当接面を有する計測部材と、該当接面に平行な回動中心軸をもって該計測部材と軸支され、少なくとも該回動中心軸に垂直な面内での水平度を検出する水準器を有する水平基準部材と、からなり、前記当接面が被計測面に当接した状態で、前記水準器を用いて前記水平基準部材が水平平面と平行となるように該水平基準部材を回動することにより、水平平面に対する前記測定部材の回動角度を前記被計測面の勾配として計測することを特徴とする。
【0013】
本発明の勾配定規は、計測部材と水平基準部材の2つの部材からなる簡単な構成である。そして、計測部材と水平基準部材は回動中心で軸支されているので、携帯する場合には小さく折り畳むことが可能である。また勾配測定時には、当接面を被計測面に当接した状態で、水平基準部材が水平平面と平行となるように水平基準部材を回動するだけなので、足場の悪い作業条件でも、簡単に被計測面の勾配を測定することができる。
【0014】
前記水平基準部材および前記計測部材は、前記回動中心軸に垂直かつ前記回動中心軸を中心とした角度目盛をもつ目盛表示面および回動角度を示す基準線部の一方および他方を有するのが好ましい。
【0015】
前記水平基準部材は、コンベックススケールのケースであるのが好ましい。コンベックススケールと勾配定規とが一体であれば、携帯に便利である。また、コンベックススケールと勾配定規を同時に持つことがないので、ロープにぶら下がった状態や、急斜面などの足場の悪い場所でも、安全に勾配と寸法の測定ができる。
【0016】
前記水準器は、水平面を検出する平面計であるのが好ましい。水平基準部材の水準器が平面計であれば、当接面を被計測面の適切な方向に当接させることができるので、正確な測定が可能となる。
【0017】
前記計測部材は、前記水平基準部材と嵌合する断面コ字型形状であるのが好ましい。計測部材が水平基準部材と嵌合する断面コ字型形状であると、携帯する場合に小さく折り畳むことが可能である。また、断面コ字型形状の計測部材は、計測部材が歪んだり、ねじれたりするのを防止できる。さらに、計測部材が断面コ字型形状であれば当接面を広くすることができるので、当接面を被計測面に対して安定に当接することができる。
【0018】
前記計測部材は、前記回動中心軸の水平度を検出する水準器を有するのが好ましい。前記回動中心軸の水平度を検出すれば、当接面を被計測面の適切な方向に当接させることができるので、正確な測定が可能となる。
【0019】
また、本発明の別の形態の勾配定規は、被計測面に当接させる当接面と、水平平面を検出する平面計と、水平平面に対する該当接面の傾きを前記被計測面の勾配として計測する勾配計測手段と、を有することを特徴とする。平面計を有する勾配定規は、当接面を被計測面の適切な方向に当接させることができるので、従来の勾配定規よりもさらに正確に勾配を測定することができる。
【0020】
前記平面計は、互いに直交する方向の水平度を検知する2個の線型水準器からなるのが望ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の勾配定規の実施の形態を説明する。
【0022】
本発明の勾配定規は、当接面を有する計測部材と、該当接面に平行な回動中心軸をもって該計測部材と軸支され、少なくとも該回動中心軸に垂直な面内での水平度を検出する水準器を有する水平基準部材と、からなる。
【0023】
計測部材は、勾配定規の使用中や携帯の際に変形しない材質であれば特に限定はないが、金属製や樹脂製などの材質が好ましい。また、計測部材は、当接面を有する。当接面は、回動中心軸に平行で、被計測面に当接できる平面を有するものであれば特に限定はないが、面積の広い当接面であれば、被計測面に当接面を当接させる際に、被計測面に対して垂直に当接することができ、傾くことを防止できる。すなわち、被計測面に対して直角方向に安定に当接させることが容易にでき、正確な勾配計測を行うことができる。
【0024】
計測部材の形状に特に限定はないが、板状のほか、直交した2つの面からなり一方の面を当接面とした断面L字型形状や、コ字型に配した3つの面からなり他の2つの面に直交した面を当接面とした断面コ字型形状であるのが好ましい。計測部材が断面L字型形状や断面コ字型形状であれば、計測部材に強度を持たせることができ、当接面が屈曲する心配がない。また、どちらか一方または両方の部材を回動させることにより、水平基準部材を計測部材の凹部に収納することができるため、勾配定規を小さく折り畳むことができる。さらに、計測部材が断面コ字型形状であれば、回動中心軸を2か所で固定できるので、計測部材のねじれが防止できる。
【0025】
水平基準部材は、勾配定規の使用中や携帯の際に変形しない材質であれば特に限定はないが、金属製や樹脂製などの材質が好ましい。また、水平基準部材の形状にも特に限定はないが、水平基準部材がコンベックススケールのケースであるのが好ましい。水平基準部材にコンベックススケールのケースを用いると、コンベックススケールと勾配定規とを一体にすることがでる。
【0026】
水平基準部材が有する水準器は、少なくとも回動中心軸に垂直な面内での水平度を検出するものが好ましい。したがって、一方向(一次元)の水平度を測定する円柱(太鼓型)気泡管からなる線型水準器、面(二次元)の水平度を測定する丸型(円形)気泡管や、円柱気泡管を2本垂直方向に組み合わせてなる平面計などの水準器などを用いることができる。
【0027】
水平基準部材が有する水準器が、水平平面を検出する平面計であれば、勾配計測時に回動中心軸に垂直方向かつ平行方向の水平度を計測することができ、正確な勾配計測が可能となる。水平基準部材が有する水準器が、回動中心軸に垂直方向の水平度のみを計測するものであれば、さらに計測部材に水準器を設けるとよい。この際、計測部材の水準器は、少なくとも回動中心軸の水平度を計測するものが好ましい。水平基準部材に平面計を設けたり、計測部材に少なくとも回動中心軸の水平度を計測する水準器を設けることにより、勾配計測時に回動中心軸に垂直方向かつ平行方向の水平度を計測することが可能となる。その結果、当接面を被計測面の適切な方向に当接させることができるので、正確な勾配計測を行える。
【0028】
また、水平基準部材および計測部材は、角度目盛をもつ目盛表示面および回動角度を示す基準線部の一方および他方を有するのが好ましい。目盛表示面は、回動中心軸を中心とした角度目盛を有するものが望ましい。角度目盛は、一般に用いられる角度(°)の他、土木工事等で用いられる法勾配や、屋根の勾配を示す寸勾配など、用途に合わせて任意の単位で目盛を設ければよい。基準線部は、V字型の凸部や凹部を設けたり、線や矢印を付けるなどするのが望ましい。
【0029】
上記以外にも、水平基準部材に携帯用のハンドルやストラップを付けたり、計測部材の当接面に磁石や滑り止めをつける等してもよい。
【0030】
上記勾配定規で勾配を測定する場合、計測部材の当接面を被計測面に当接した状態で、水平基準部材に設けられた水準器が水平状態を示すように水平基準部材を回動する。なお、計測部材が水準器を有する場合は、当接面を被計測面に当接する際に水平状態を確保する。そして、水平平面に対する測定部材の回動角度が、被計測面の勾配となる。このとき、目盛表示面があれば、基準線部の示す値を読みとればよい。
【0031】
また、所望の勾配の分だけ水平基準部材に対して測定部材を回動させた状態で、被計測面に計測部材の当接面を当接し、水平基準部材に設けられた水準器が水平状態を示すかどうかを確認することにより、被計測面が所望の勾配を満たしているかどうかの判定を行うことも可能である。
【0032】
本発明の別の形態の勾配定規は、被計測面に当接させる当接面と、水平平面を検出する平面計と、水平平面に対する該当接面の傾きを前記被計測面の勾配として計測する勾配計測手段と、を有することを特徴とする。
【0033】
本発明の勾配定規は、従来より一般的に用いられている勾配定規において、水準器を平面計としたものである。平面計としては、丸型(円形)気泡管からなる水準器の他、互いに直交する方向の水平度を検知する2個の線型水準器などを用いることができる。
【0034】
具体的には、図11に示した従来の勾配定規において中央に位置する回転可能な気泡管6’の回転軸方向に線形水準器を配設したり、図12に示した従来の勾配定規において円弧型気泡管16’と直交するように線形水準器を配設して、水平平面を検出する形態とすればよい。また、図11や特許文献1に記載の従来の勾配定規において、気泡管を平面計としてもよい。
【0035】
上記の勾配定規で勾配を測定する際には、水準器が水平状態を示すように当接面を被計測面に当接させればよい。
【0036】
【実施例】
本発明の勾配定規の実施例を、図を用いて説明する。
【0037】
(実施例1)
図1〜6は、実施例1の勾配定規を示したものである。図1,2,3は、それぞれ本実施例の勾配定規の正面図、平面図、左側面図である。
【0038】
本実施例の勾配定規は、計測部材10と、水平基準部材であるコンベックススケールのケース20(以下、ケース20とする)と、からなる。
【0039】
本実施例の計測部材10は、図4の斜視図に示す形状を有する。計測部材10は、断面コ字型形状を有し、長方形のアルミ板材をコ字型に曲げた形状である。向かい合う平面部12,13は互いに平行で、平面部12,13と直交する平面部11が、勾配を計測する場合に被計測面に当接させる当接面11となる。平面12,13の当接面11側の角部には、計測部材10とケース20とを軸支するための貫通孔14が設けられており、向かい合う平面部12,13を垂直に貫通する孔である。したがって、貫通孔14は、当接面11とは平行である。また、平面部12の当接面11と平行な辺部には、V字型の凹部からなる基準線部15が形成されている。
【0040】
ケース20は、樹脂製で、内部に巻き尺テープ29が収納された一般的なコンベックススケールのケースである。ケース20は、ほぼ正方形であって、上記した測定部材10の凹部(コ字型断面)に嵌合する厚みを有する。
【0041】
ケース20の角部には、計測部材10とケース20とを軸支するための貫通孔24が、ケース20に対して垂直に設けられている。また、ケース20の上部に水準器26が設置される。水準器26は、アルコール266を入れた円柱状のガラス管260に気泡261を入れて密封された円柱気泡管からなる。なお、水準器26は、貫通孔24(つまり後述する回動軸30)に垂直な面内での水平度を検出する。
【0042】
ケース20の正面には、貫通孔24を中心として角度を示した角度目盛25を表示する。本実施例では、土木工事で用いられる法勾配による勾配の値を角度目盛25に表示した。ケース20および角度目盛25の部分拡大図を図6に示す。例えば、図6のA,B,Cの値は、それぞれ、図7のA,B,Cに図示した垂直距離に対する水平距離の割合で表現される。ここで、図7の1は水平平面を、2は被計測面を示す。
【0043】
計測部材10とケース20は、それぞれの貫通孔14,24に差し込まれた回動軸30により回動可能に軸支される。回動軸30は、当接面11と平行となる。
【0044】
図5は、本実施例の勾配定規を用いて勾配測定を行った場合の正面図である。本実施例の勾配定規で被計測面2を計測する場合は、はじめに、計測部材10の当接面11を被計測面2に当接する。その後、水準器26の気泡261が2本の標線265の間の中央で静止するようにケース20を回動して、ケース20を水平にする。この際、水準器26は、回動軸30に垂直な面内での水平度を検出できるように設置されているため、ケース20は、水平平面1に対して平行となる。このとき、基準線部15が指し示している角度目盛25の値(図5の場合は1.00割)が被計測面2の勾配となる。
【0045】
また、被計測面の勾配が所望の勾配であることを確認するためには、基準線部15が角度目盛25の所望の値を示すように、計測部材10を回動させる。次に、基準線部15が所望の値を示した状態を保ったまま、当接面11を被計測面に当接する。このとき、ケース20の水準器26が水平状態を示せば、被計測面が所望の勾配をもつことが確認できる。逆に、水準器26が水平状態を示さなければ、被計測面は、所望の勾配になっていないことが分かる。
【0046】
(実施例2)
図8は、実施例2の勾配定規のD.正面図とE.左側面図を示したものである。
【0047】
本実施例の勾配定規は、計測部材10に水準器16を設置した以外は、実施例1と同様である。
【0048】
計測部材10の水準器16は、円柱気泡管からなり、当接面11の上部に当接面と平行に設置されている。すなわち水準器16は、当接面11と平行である回動軸30の水平度を計測する。
【0049】
本実施例の勾配定規を用いて勾配測定を行うには、はじめに、計測部材10の当接面11を被計測面に当接する。この際、水準器16の気泡161が2本の標線165の間の中央で静止するように当接する向きを調整し、回動軸30を水平にする。その後、水準器26の気泡261が2本の標線265の間の中央で静止するようにケース20を回動して、ケース20を水平にする。このとき、基準線部15が指し示している角度目盛25の値が、被計測面の勾配となる。
【0050】
また、被計測面の勾配が所望の勾配であることを確認するためには、基準線部15が角度目盛25の所望の値を示すように、計測部材10を回動させる。次に、基準線部15が所望の値を示した状態を保ったまま、当接面11を被計測面に当接する。当接の際には、計測部材10の水準器16が水平を示すように当接面11の向きを調整する。このとき、ケース20の水準器26が水平状態を示せば、被計測面が所望の勾配をもつことが確認できる。逆に、水準器26が水平状態を示さなければ、被計測面は、所望の勾配になっていないことが分かる。
【0051】
本実施例の勾配定規を使用すれば、正確な勾配測定が可能となる。
【0052】
(実施例3)
図9は、実施例3の勾配定規のF.正面図とG.平面図を示したものである。
【0053】
本実施例の勾配定規は、水平基準部材20の水準器26を丸型気泡管からなる水準器27とし、水平基準部材20の角度目盛25に変えて計測部材10に角度目盛18を表示した以外は、実施例1と同様である。
【0054】
計測部材10は、実施例1と同様な平面部11〜13からなる断面コ字型形状であって、平面部11は当接面11である。互いに平行に向かい合う平面部12,13のうち、平面部12には、回動軸30を中心とした角度目盛18(角度の値は図示せず)が表示される。平面部12の辺部は、角度目盛18に沿って円弧状に切り取られている。
【0055】
ケース20の上部には、水準器27が設置される。水準器27は、アルコール276を入れた円筒形のガラス管270に気泡271を入れて密封された円柱気泡管である。なお、水準器27は、回動軸30に垂直な面内での水平度を検出する。
【0056】
また、ケース20の正面には、回動角度を矢印で示す基準線部28を表示する。基準線部28は、平面部12が円弧状の形状となっているため、計測部材10のケース20に対する回動角度を表示することができる。
【0057】
本実施例の勾配定規を用いて勾配測定を行うには、計測部材10の当接面11を被計測面に当接した状態で、水準器27の気泡271がガラス管270と同心円の円形の標線275の中心で静止するように、計測部材10の当接位置を調整しつつケース20を回動する。このとき、基準線部28が指し示している角度目盛18の値が、被計測面の勾配となる。
【0058】
また、被計測面の勾配が所望の勾配であることを確認するためには、基準線部28が角度目盛18の所望の値を示すように、計測部材10を回動させる。次に、基準線部28が所望の値を示した状態を保ったまま、当接面11を被計測面に当接する。当接位置を調整して、ケース20の水準器27が水平状態を示せば、被計測面が所望の勾配をもつことが確認できる。逆に、水準器27が水平状態を示さなければ、被計測面は、所望の勾配になっていないことが分かる。
【0059】
本実施例の勾配定規を使用すれば、正確な勾配測定が可能となる。
【0060】
(実施例4)
図10は、実施例4の勾配定規の斜視図を示す。
【0061】
本実施例の勾配定規は、被計測面に当接する当接面111と、水平平面を検出するための水準器112,113と、勾配測定手段110と、からなる。
【0062】
勾配測定手段110は、樹脂製で、内部に巻き尺テープ129が収納された一般的なコンベックススケールのケースである。ケース20はほぼ正方形で、ケース20の底面は勾配計測時に被計測面に当接する当接面111である。また、ケース20の側面には、円弧型の気泡管からなる水準器113が埋め込まれている。水準器113として用いられる円弧型気泡管は、任意の半径の円弧状に曲げられた円柱状のガラス管130に、適当な大きさの気泡131を残してアルコール136を封入したものである。水準器113の両側には、ガラス管130と同軸的に、角度目盛125を表示する。
【0063】
水準器112は、円柱気泡管であり、水準器113が埋め込まれた面に対して垂直となるように、勾配測定手段110の上部に設置されている。すなわち、水準器112と水準器113とで、水平平面を検出できる。
【0064】
当接面111が水平平面と平行になっている場合は、水準器112の気泡121は標線125の間の中央で静止し、水準器113の気泡131は角度目盛125の0°を示す。
【0065】
本実施例の勾配定規を用いて勾配測定を行う場合は、水準器112の気泡121が2本の標線125の間の中央で静止するように、当接面111を被計測面に当接させる。このとき、水準器130の気泡131と接した角度目盛125を読みとることにより、被計測面の勾配が得られる。
【0066】
【発明の効果】
本発明の勾配定規は、被計測面に当接する当接面を有する計測部材と、該当接面に平行な回動中心軸をもって該計測部材と軸支され、少なくとも該回動中心軸に垂直な面内での水平度を検出する水準器を有する水平基準部材と、からなり、前記当接面が被計測面に当接した状態で、前記水準器を用いて前記水平基準部材が水平平面と平行となるように該水平基準部材を回動することにより、水平平面に対する前記測定部材の回動角度を前記被計測面の勾配として計測することを特徴とする。
【0067】
本発明の勾配定規は、計測部材と水平基準部材の2つの部材からなる簡単な構成である。そして、計測部材と水平基準部材は回動中心で軸支されているので、携帯する場合には小さく折り畳むことが可能である。また勾配測定時には、当接面を被計測面に当接した状態で、水平基準部材が水平平面と平行となるように水平基準部材を回動するだけなので、簡単に被計測面の勾配を測定することができる。
【0068】
さらに、コンベックススケールと勾配定規とを一体とした構成の勾配定規は、携帯に便利で、コンベックススケールと勾配定規を同時に持つ必要がないため、ロープにぶら下がった状態や、急斜面などの足場の悪い場所でも、安全に勾配と寸法の測定ができる。
【0069】
また、本発明の別の形態の勾配定規は、被計測面に当接させる当接面と、水平平面を検出する平面計と、水平平面に対する該当接面の傾きを前記被計測面の勾配として計測する勾配計測手段と、を有することを特徴とする。平面計を有する勾配定規は、従来の勾配定規よりもさらに正確に勾配を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の勾配定規の正面図である。
【図2】実施例1の勾配定規の平面図である。
【図3】実施例1の勾配定規の左側面図である。
【図4】実施例1の勾配定規の計測部材の斜視図である。
【図5】実施例1の勾配定規を用いて勾配を計測した場合の平面図である。
【図6】実施例1の勾配定規の水平基準部材(ケース)の部分拡大図である。
【図7】実施例1の勾配定規に用いた角度目盛の説明図である。
【図8】実施例2の勾配定規のD.正面図とE.左側面図である。
【図9】実施例3の勾配定規のF.正面図とG.平面図である。
【図10】実施例4の勾配定規の斜視図である。
【図11】従来の勾配定規の正面図である。
【図12】従来の勾配定規の正面図である。
【符号の説明】
10:計測部材
20:水平基準部材(ケース)
30:回動中心軸(回動軸)
11,111:当接面
15,28:基準線部
18,25,125:角度目盛
16,26,27,112,113:水準器
29,129:巻き尺テープ
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木工事、建築工事、設備工事の際の勾配計測に用いる勾配定規に関する。
【0002】
【従来の技術】
勾配定規は、土木・建築工事・設備工事の際、道路勾配や屋根の流れ、配水管の勾配などを計測するのに用いられる計測器具である。
【0003】
勾配の計測には、「水平平面は重力方向に対して垂直である」という原理が利用されている。そのため、液体の表面は常に水平になろうとする性質、また、おもりが重力方向に作用したときに静止する性質を利用した勾配定規が一般的である。
【0004】
液体の性質を利用した例として、図11の正面図に示す勾配定規がある。この勾配定規は、底面に当接面1’を有する定規本体10’と、定規本体10’の側面に設けられた角度目盛をもつドーナツ状の目盛板5’と、目盛板5’の中央に位置し円柱気泡管からなる水準器6’と、水準器6’と共に同軸的に回転し角度目盛を示す針7’からなる。被計測面の勾配を計測するには、被計測面に勾配定規の当接面1’を当接する。そして、水準器6’を回転することにより気泡を標線の中央で静止させる。水準器6’の回転と共に移動した針7’の示す目盛を読みとることで、被計測面の勾配を測定する。
【0005】
しかしながら、上記の勾配定規は、当接面を被計測面に当てた状態で水準器を回転さる必要があり、例えば足場の悪い急斜面での作業においても水準器を回転させて気泡を標線の中央に合わせなければならないので、勾配の測定が困難である。また、幅の広い面の勾配を測定する際には、勾配定規の当接面を被計測面にまっすぐに当てるのが難しい。そのため、被計測に当接面を当てる位置にずれが生じ、被計測面と水平平面とに垂直な面内で勾配が計測されない場合も考えられ、計測が不正確となる恐れがある。
【0006】
また、図12の正面図に示す円弧状気泡管からなる水準器16’を用いた勾配定規がある。円弧型気泡管とは、円柱状のガラス製容器を任意の半径の円弧状に曲げ、適当な大きさの気泡を残して液体を封入したものである。図12に示す勾配定規は、底面に当接面11’を有する定規本体100’と、定規本体100’側面に配設された円弧状気泡管からなる水準器16’と、からなる。水準器16’の両脇には、水準器16’と同軸的に目盛15’が設けられている。被計測面に当接面11’を当てると、被計測面の勾配に合わせて気泡が移動するため、気泡が接した目盛を読みとることで、被計測面の勾配を測定する。
【0007】
しかしながら、上記の勾配定規は、円弧型気泡管の脇に設けられた目盛を気泡の位置から読みとる形式なので、勾配定規の小型化を目的として円弧の曲率半径を小さくすると、勾配測定の精度が落ちる。また、被計測面に当接面を当てる位置にずれが生じ、計測が不正確となる恐れがある。
【0008】
さらに、特許文献1に開示されている勾配定規は、両端部に脚をもつ基準台と、基準台に取り付けられた気泡管と、からなる。両端部の脚を被計測面に載置した状態で、一方の脚をギア機構を用いて上下に微調整することにより気泡管を用いて基準台を水平状態とし、勾配を測定する。
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の勾配定規を用いて正確な測定を行うためには2本の脚の間にある程度の間隔が必要であるため、上記の勾配定規は携帯に便利であるとは言い難い。また、特許文献1に記載の勾配定規は、被計測面には脚が2本載置されるだけなので安定が悪く、足場の悪い作業条件の下で基準台を水平状態に正確に調整することは、困難である。
【0010】
【特許文献1】
特開平09−145365号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来品よりも小型であり、足場の悪い場所でも安全に正確な勾配測定を容易に行える勾配定規を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の勾配定規は、被計測面に当接する当接面を有する計測部材と、該当接面に平行な回動中心軸をもって該計測部材と軸支され、少なくとも該回動中心軸に垂直な面内での水平度を検出する水準器を有する水平基準部材と、からなり、前記当接面が被計測面に当接した状態で、前記水準器を用いて前記水平基準部材が水平平面と平行となるように該水平基準部材を回動することにより、水平平面に対する前記測定部材の回動角度を前記被計測面の勾配として計測することを特徴とする。
【0013】
本発明の勾配定規は、計測部材と水平基準部材の2つの部材からなる簡単な構成である。そして、計測部材と水平基準部材は回動中心で軸支されているので、携帯する場合には小さく折り畳むことが可能である。また勾配測定時には、当接面を被計測面に当接した状態で、水平基準部材が水平平面と平行となるように水平基準部材を回動するだけなので、足場の悪い作業条件でも、簡単に被計測面の勾配を測定することができる。
【0014】
前記水平基準部材および前記計測部材は、前記回動中心軸に垂直かつ前記回動中心軸を中心とした角度目盛をもつ目盛表示面および回動角度を示す基準線部の一方および他方を有するのが好ましい。
【0015】
前記水平基準部材は、コンベックススケールのケースであるのが好ましい。コンベックススケールと勾配定規とが一体であれば、携帯に便利である。また、コンベックススケールと勾配定規を同時に持つことがないので、ロープにぶら下がった状態や、急斜面などの足場の悪い場所でも、安全に勾配と寸法の測定ができる。
【0016】
前記水準器は、水平面を検出する平面計であるのが好ましい。水平基準部材の水準器が平面計であれば、当接面を被計測面の適切な方向に当接させることができるので、正確な測定が可能となる。
【0017】
前記計測部材は、前記水平基準部材と嵌合する断面コ字型形状であるのが好ましい。計測部材が水平基準部材と嵌合する断面コ字型形状であると、携帯する場合に小さく折り畳むことが可能である。また、断面コ字型形状の計測部材は、計測部材が歪んだり、ねじれたりするのを防止できる。さらに、計測部材が断面コ字型形状であれば当接面を広くすることができるので、当接面を被計測面に対して安定に当接することができる。
【0018】
前記計測部材は、前記回動中心軸の水平度を検出する水準器を有するのが好ましい。前記回動中心軸の水平度を検出すれば、当接面を被計測面の適切な方向に当接させることができるので、正確な測定が可能となる。
【0019】
また、本発明の別の形態の勾配定規は、被計測面に当接させる当接面と、水平平面を検出する平面計と、水平平面に対する該当接面の傾きを前記被計測面の勾配として計測する勾配計測手段と、を有することを特徴とする。平面計を有する勾配定規は、当接面を被計測面の適切な方向に当接させることができるので、従来の勾配定規よりもさらに正確に勾配を測定することができる。
【0020】
前記平面計は、互いに直交する方向の水平度を検知する2個の線型水準器からなるのが望ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の勾配定規の実施の形態を説明する。
【0022】
本発明の勾配定規は、当接面を有する計測部材と、該当接面に平行な回動中心軸をもって該計測部材と軸支され、少なくとも該回動中心軸に垂直な面内での水平度を検出する水準器を有する水平基準部材と、からなる。
【0023】
計測部材は、勾配定規の使用中や携帯の際に変形しない材質であれば特に限定はないが、金属製や樹脂製などの材質が好ましい。また、計測部材は、当接面を有する。当接面は、回動中心軸に平行で、被計測面に当接できる平面を有するものであれば特に限定はないが、面積の広い当接面であれば、被計測面に当接面を当接させる際に、被計測面に対して垂直に当接することができ、傾くことを防止できる。すなわち、被計測面に対して直角方向に安定に当接させることが容易にでき、正確な勾配計測を行うことができる。
【0024】
計測部材の形状に特に限定はないが、板状のほか、直交した2つの面からなり一方の面を当接面とした断面L字型形状や、コ字型に配した3つの面からなり他の2つの面に直交した面を当接面とした断面コ字型形状であるのが好ましい。計測部材が断面L字型形状や断面コ字型形状であれば、計測部材に強度を持たせることができ、当接面が屈曲する心配がない。また、どちらか一方または両方の部材を回動させることにより、水平基準部材を計測部材の凹部に収納することができるため、勾配定規を小さく折り畳むことができる。さらに、計測部材が断面コ字型形状であれば、回動中心軸を2か所で固定できるので、計測部材のねじれが防止できる。
【0025】
水平基準部材は、勾配定規の使用中や携帯の際に変形しない材質であれば特に限定はないが、金属製や樹脂製などの材質が好ましい。また、水平基準部材の形状にも特に限定はないが、水平基準部材がコンベックススケールのケースであるのが好ましい。水平基準部材にコンベックススケールのケースを用いると、コンベックススケールと勾配定規とを一体にすることがでる。
【0026】
水平基準部材が有する水準器は、少なくとも回動中心軸に垂直な面内での水平度を検出するものが好ましい。したがって、一方向(一次元)の水平度を測定する円柱(太鼓型)気泡管からなる線型水準器、面(二次元)の水平度を測定する丸型(円形)気泡管や、円柱気泡管を2本垂直方向に組み合わせてなる平面計などの水準器などを用いることができる。
【0027】
水平基準部材が有する水準器が、水平平面を検出する平面計であれば、勾配計測時に回動中心軸に垂直方向かつ平行方向の水平度を計測することができ、正確な勾配計測が可能となる。水平基準部材が有する水準器が、回動中心軸に垂直方向の水平度のみを計測するものであれば、さらに計測部材に水準器を設けるとよい。この際、計測部材の水準器は、少なくとも回動中心軸の水平度を計測するものが好ましい。水平基準部材に平面計を設けたり、計測部材に少なくとも回動中心軸の水平度を計測する水準器を設けることにより、勾配計測時に回動中心軸に垂直方向かつ平行方向の水平度を計測することが可能となる。その結果、当接面を被計測面の適切な方向に当接させることができるので、正確な勾配計測を行える。
【0028】
また、水平基準部材および計測部材は、角度目盛をもつ目盛表示面および回動角度を示す基準線部の一方および他方を有するのが好ましい。目盛表示面は、回動中心軸を中心とした角度目盛を有するものが望ましい。角度目盛は、一般に用いられる角度(°)の他、土木工事等で用いられる法勾配や、屋根の勾配を示す寸勾配など、用途に合わせて任意の単位で目盛を設ければよい。基準線部は、V字型の凸部や凹部を設けたり、線や矢印を付けるなどするのが望ましい。
【0029】
上記以外にも、水平基準部材に携帯用のハンドルやストラップを付けたり、計測部材の当接面に磁石や滑り止めをつける等してもよい。
【0030】
上記勾配定規で勾配を測定する場合、計測部材の当接面を被計測面に当接した状態で、水平基準部材に設けられた水準器が水平状態を示すように水平基準部材を回動する。なお、計測部材が水準器を有する場合は、当接面を被計測面に当接する際に水平状態を確保する。そして、水平平面に対する測定部材の回動角度が、被計測面の勾配となる。このとき、目盛表示面があれば、基準線部の示す値を読みとればよい。
【0031】
また、所望の勾配の分だけ水平基準部材に対して測定部材を回動させた状態で、被計測面に計測部材の当接面を当接し、水平基準部材に設けられた水準器が水平状態を示すかどうかを確認することにより、被計測面が所望の勾配を満たしているかどうかの判定を行うことも可能である。
【0032】
本発明の別の形態の勾配定規は、被計測面に当接させる当接面と、水平平面を検出する平面計と、水平平面に対する該当接面の傾きを前記被計測面の勾配として計測する勾配計測手段と、を有することを特徴とする。
【0033】
本発明の勾配定規は、従来より一般的に用いられている勾配定規において、水準器を平面計としたものである。平面計としては、丸型(円形)気泡管からなる水準器の他、互いに直交する方向の水平度を検知する2個の線型水準器などを用いることができる。
【0034】
具体的には、図11に示した従来の勾配定規において中央に位置する回転可能な気泡管6’の回転軸方向に線形水準器を配設したり、図12に示した従来の勾配定規において円弧型気泡管16’と直交するように線形水準器を配設して、水平平面を検出する形態とすればよい。また、図11や特許文献1に記載の従来の勾配定規において、気泡管を平面計としてもよい。
【0035】
上記の勾配定規で勾配を測定する際には、水準器が水平状態を示すように当接面を被計測面に当接させればよい。
【0036】
【実施例】
本発明の勾配定規の実施例を、図を用いて説明する。
【0037】
(実施例1)
図1〜6は、実施例1の勾配定規を示したものである。図1,2,3は、それぞれ本実施例の勾配定規の正面図、平面図、左側面図である。
【0038】
本実施例の勾配定規は、計測部材10と、水平基準部材であるコンベックススケールのケース20(以下、ケース20とする)と、からなる。
【0039】
本実施例の計測部材10は、図4の斜視図に示す形状を有する。計測部材10は、断面コ字型形状を有し、長方形のアルミ板材をコ字型に曲げた形状である。向かい合う平面部12,13は互いに平行で、平面部12,13と直交する平面部11が、勾配を計測する場合に被計測面に当接させる当接面11となる。平面12,13の当接面11側の角部には、計測部材10とケース20とを軸支するための貫通孔14が設けられており、向かい合う平面部12,13を垂直に貫通する孔である。したがって、貫通孔14は、当接面11とは平行である。また、平面部12の当接面11と平行な辺部には、V字型の凹部からなる基準線部15が形成されている。
【0040】
ケース20は、樹脂製で、内部に巻き尺テープ29が収納された一般的なコンベックススケールのケースである。ケース20は、ほぼ正方形であって、上記した測定部材10の凹部(コ字型断面)に嵌合する厚みを有する。
【0041】
ケース20の角部には、計測部材10とケース20とを軸支するための貫通孔24が、ケース20に対して垂直に設けられている。また、ケース20の上部に水準器26が設置される。水準器26は、アルコール266を入れた円柱状のガラス管260に気泡261を入れて密封された円柱気泡管からなる。なお、水準器26は、貫通孔24(つまり後述する回動軸30)に垂直な面内での水平度を検出する。
【0042】
ケース20の正面には、貫通孔24を中心として角度を示した角度目盛25を表示する。本実施例では、土木工事で用いられる法勾配による勾配の値を角度目盛25に表示した。ケース20および角度目盛25の部分拡大図を図6に示す。例えば、図6のA,B,Cの値は、それぞれ、図7のA,B,Cに図示した垂直距離に対する水平距離の割合で表現される。ここで、図7の1は水平平面を、2は被計測面を示す。
【0043】
計測部材10とケース20は、それぞれの貫通孔14,24に差し込まれた回動軸30により回動可能に軸支される。回動軸30は、当接面11と平行となる。
【0044】
図5は、本実施例の勾配定規を用いて勾配測定を行った場合の正面図である。本実施例の勾配定規で被計測面2を計測する場合は、はじめに、計測部材10の当接面11を被計測面2に当接する。その後、水準器26の気泡261が2本の標線265の間の中央で静止するようにケース20を回動して、ケース20を水平にする。この際、水準器26は、回動軸30に垂直な面内での水平度を検出できるように設置されているため、ケース20は、水平平面1に対して平行となる。このとき、基準線部15が指し示している角度目盛25の値(図5の場合は1.00割)が被計測面2の勾配となる。
【0045】
また、被計測面の勾配が所望の勾配であることを確認するためには、基準線部15が角度目盛25の所望の値を示すように、計測部材10を回動させる。次に、基準線部15が所望の値を示した状態を保ったまま、当接面11を被計測面に当接する。このとき、ケース20の水準器26が水平状態を示せば、被計測面が所望の勾配をもつことが確認できる。逆に、水準器26が水平状態を示さなければ、被計測面は、所望の勾配になっていないことが分かる。
【0046】
(実施例2)
図8は、実施例2の勾配定規のD.正面図とE.左側面図を示したものである。
【0047】
本実施例の勾配定規は、計測部材10に水準器16を設置した以外は、実施例1と同様である。
【0048】
計測部材10の水準器16は、円柱気泡管からなり、当接面11の上部に当接面と平行に設置されている。すなわち水準器16は、当接面11と平行である回動軸30の水平度を計測する。
【0049】
本実施例の勾配定規を用いて勾配測定を行うには、はじめに、計測部材10の当接面11を被計測面に当接する。この際、水準器16の気泡161が2本の標線165の間の中央で静止するように当接する向きを調整し、回動軸30を水平にする。その後、水準器26の気泡261が2本の標線265の間の中央で静止するようにケース20を回動して、ケース20を水平にする。このとき、基準線部15が指し示している角度目盛25の値が、被計測面の勾配となる。
【0050】
また、被計測面の勾配が所望の勾配であることを確認するためには、基準線部15が角度目盛25の所望の値を示すように、計測部材10を回動させる。次に、基準線部15が所望の値を示した状態を保ったまま、当接面11を被計測面に当接する。当接の際には、計測部材10の水準器16が水平を示すように当接面11の向きを調整する。このとき、ケース20の水準器26が水平状態を示せば、被計測面が所望の勾配をもつことが確認できる。逆に、水準器26が水平状態を示さなければ、被計測面は、所望の勾配になっていないことが分かる。
【0051】
本実施例の勾配定規を使用すれば、正確な勾配測定が可能となる。
【0052】
(実施例3)
図9は、実施例3の勾配定規のF.正面図とG.平面図を示したものである。
【0053】
本実施例の勾配定規は、水平基準部材20の水準器26を丸型気泡管からなる水準器27とし、水平基準部材20の角度目盛25に変えて計測部材10に角度目盛18を表示した以外は、実施例1と同様である。
【0054】
計測部材10は、実施例1と同様な平面部11〜13からなる断面コ字型形状であって、平面部11は当接面11である。互いに平行に向かい合う平面部12,13のうち、平面部12には、回動軸30を中心とした角度目盛18(角度の値は図示せず)が表示される。平面部12の辺部は、角度目盛18に沿って円弧状に切り取られている。
【0055】
ケース20の上部には、水準器27が設置される。水準器27は、アルコール276を入れた円筒形のガラス管270に気泡271を入れて密封された円柱気泡管である。なお、水準器27は、回動軸30に垂直な面内での水平度を検出する。
【0056】
また、ケース20の正面には、回動角度を矢印で示す基準線部28を表示する。基準線部28は、平面部12が円弧状の形状となっているため、計測部材10のケース20に対する回動角度を表示することができる。
【0057】
本実施例の勾配定規を用いて勾配測定を行うには、計測部材10の当接面11を被計測面に当接した状態で、水準器27の気泡271がガラス管270と同心円の円形の標線275の中心で静止するように、計測部材10の当接位置を調整しつつケース20を回動する。このとき、基準線部28が指し示している角度目盛18の値が、被計測面の勾配となる。
【0058】
また、被計測面の勾配が所望の勾配であることを確認するためには、基準線部28が角度目盛18の所望の値を示すように、計測部材10を回動させる。次に、基準線部28が所望の値を示した状態を保ったまま、当接面11を被計測面に当接する。当接位置を調整して、ケース20の水準器27が水平状態を示せば、被計測面が所望の勾配をもつことが確認できる。逆に、水準器27が水平状態を示さなければ、被計測面は、所望の勾配になっていないことが分かる。
【0059】
本実施例の勾配定規を使用すれば、正確な勾配測定が可能となる。
【0060】
(実施例4)
図10は、実施例4の勾配定規の斜視図を示す。
【0061】
本実施例の勾配定規は、被計測面に当接する当接面111と、水平平面を検出するための水準器112,113と、勾配測定手段110と、からなる。
【0062】
勾配測定手段110は、樹脂製で、内部に巻き尺テープ129が収納された一般的なコンベックススケールのケースである。ケース20はほぼ正方形で、ケース20の底面は勾配計測時に被計測面に当接する当接面111である。また、ケース20の側面には、円弧型の気泡管からなる水準器113が埋め込まれている。水準器113として用いられる円弧型気泡管は、任意の半径の円弧状に曲げられた円柱状のガラス管130に、適当な大きさの気泡131を残してアルコール136を封入したものである。水準器113の両側には、ガラス管130と同軸的に、角度目盛125を表示する。
【0063】
水準器112は、円柱気泡管であり、水準器113が埋め込まれた面に対して垂直となるように、勾配測定手段110の上部に設置されている。すなわち、水準器112と水準器113とで、水平平面を検出できる。
【0064】
当接面111が水平平面と平行になっている場合は、水準器112の気泡121は標線125の間の中央で静止し、水準器113の気泡131は角度目盛125の0°を示す。
【0065】
本実施例の勾配定規を用いて勾配測定を行う場合は、水準器112の気泡121が2本の標線125の間の中央で静止するように、当接面111を被計測面に当接させる。このとき、水準器130の気泡131と接した角度目盛125を読みとることにより、被計測面の勾配が得られる。
【0066】
【発明の効果】
本発明の勾配定規は、被計測面に当接する当接面を有する計測部材と、該当接面に平行な回動中心軸をもって該計測部材と軸支され、少なくとも該回動中心軸に垂直な面内での水平度を検出する水準器を有する水平基準部材と、からなり、前記当接面が被計測面に当接した状態で、前記水準器を用いて前記水平基準部材が水平平面と平行となるように該水平基準部材を回動することにより、水平平面に対する前記測定部材の回動角度を前記被計測面の勾配として計測することを特徴とする。
【0067】
本発明の勾配定規は、計測部材と水平基準部材の2つの部材からなる簡単な構成である。そして、計測部材と水平基準部材は回動中心で軸支されているので、携帯する場合には小さく折り畳むことが可能である。また勾配測定時には、当接面を被計測面に当接した状態で、水平基準部材が水平平面と平行となるように水平基準部材を回動するだけなので、簡単に被計測面の勾配を測定することができる。
【0068】
さらに、コンベックススケールと勾配定規とを一体とした構成の勾配定規は、携帯に便利で、コンベックススケールと勾配定規を同時に持つ必要がないため、ロープにぶら下がった状態や、急斜面などの足場の悪い場所でも、安全に勾配と寸法の測定ができる。
【0069】
また、本発明の別の形態の勾配定規は、被計測面に当接させる当接面と、水平平面を検出する平面計と、水平平面に対する該当接面の傾きを前記被計測面の勾配として計測する勾配計測手段と、を有することを特徴とする。平面計を有する勾配定規は、従来の勾配定規よりもさらに正確に勾配を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の勾配定規の正面図である。
【図2】実施例1の勾配定規の平面図である。
【図3】実施例1の勾配定規の左側面図である。
【図4】実施例1の勾配定規の計測部材の斜視図である。
【図5】実施例1の勾配定規を用いて勾配を計測した場合の平面図である。
【図6】実施例1の勾配定規の水平基準部材(ケース)の部分拡大図である。
【図7】実施例1の勾配定規に用いた角度目盛の説明図である。
【図8】実施例2の勾配定規のD.正面図とE.左側面図である。
【図9】実施例3の勾配定規のF.正面図とG.平面図である。
【図10】実施例4の勾配定規の斜視図である。
【図11】従来の勾配定規の正面図である。
【図12】従来の勾配定規の正面図である。
【符号の説明】
10:計測部材
20:水平基準部材(ケース)
30:回動中心軸(回動軸)
11,111:当接面
15,28:基準線部
18,25,125:角度目盛
16,26,27,112,113:水準器
29,129:巻き尺テープ
Claims (8)
- 被計測面に当接する当接面を有する計測部材と、該当接面に平行な回動中心軸をもって該計測部材と軸支され、少なくとも該回動中心軸に垂直な面内での水平度を検出する水準器を有する水平基準部材と、からなり、
前記当接面が前記被計測面に当接した状態で、前記水準器を用いて前記水平基準部材が水平平面と平行となるように該水平基準部材を回動することにより、水平平面に対する前記測定部材の回動角度を前記被計測面の勾配として計測することを特徴とする勾配定規。 - 前記水平基準部材および前記計測部材は、前記回動中心軸に垂直かつ前記回動中心軸を中心とした角度目盛をもつ目盛表示面および回動角度を示す基準線部の一方および他方を有する請求項1記載の勾配定規。
- 前記水平基準部材は、コンベックススケールのケースである請求項1記載の勾配定規。
- 前記水準器は、水平面を検出する水平面計である請求項1記載の勾配定規。
- 前記計測部材は、前記水平基準部材と嵌合する断面コ字型形状である請求項1記載の勾配定規。
- 前記計測部材は、前記回動中心軸の水平度を検出する水準器を有する請求項1記載の勾配定規。
- 被計測面に当接させる当接面と、水平平面を検出する平面計と、水平平面に対する該当接面の傾きを前記被計測面の勾配として計測する勾配計測手段と、を有することを特徴とする勾配定規。
- 前記平面計は、互いに直交する方向の水平度を検知する2個の線型水準器からなる請求項7記載の勾配定規。
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