JP2004225380A - トンネル掘削機並びにトンネル施工工法 - Google Patents

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Yoshio Iwai
義雄 岩井
Masami Ichikawa
政美 市川
Akihiko Saito
昭彦 斉藤
Satoshi Tabata
覚士 田畑
Taizo Nakamura
太三 中村
Minoru Hokari
実 保苅
Masahiko Sugiyama
雅彦 杉山
Masaru Murakami
賢 村上
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Abstract

【課題】トンネル掘削機において、地中に埋設された障害物を効率良く破砕することでトンネルを継続して掘削可能として作業性の向上を図ると共に構造の簡素化及び低コスト化を図る。
【解決手段】カッタヘッド18のカッタスポーク19に多数の地盤掘削用のカッタビット21を固定すると共に、障害物切断用カッタ26を傾斜状態で配設し、移動ねじ36の回転により障害物切断ビット32をカッタビット21の後方の退避位置と前方の突出位置との間で移動可能とすると共に、移動ジャッキ33の伸縮によりカッタヘッド18の径方向に沿って移動可能とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前方の地中に地盤掘削用カッタでは掘削困難な障害物があった場合でも、これを切断してトンネルを継続して掘削可能なトンネル掘削機並びにトンネル施工工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なトンネル掘削機は、掘削機本体の前部に多数のカッタビットを有するカッタヘッドが回転自在に装着され、駆動モータにより回転駆動可能となっている。また、掘削機本体の後部には円周方向に沿って複数のシールドジャッキが並設されると共に、エレクタ装置が装着されている。従って、駆動モータによりカッタヘッドを回転しながら、シールドジャッキを伸長して既設のセグメントへの押し付け反力により掘削機本体を前進させることで、多数のカッタビットが前方の地盤を掘削し、この地盤の掘削に伴ってエレクタ装置が既設トンネルの内周面にセグメントを組み付けることで、トンネルを構築する。
【0003】
ところで、このようなトンネルを掘削中に、前方の地盤に予期せぬ障害物、例えば、シートパイルや鉄筋コンクリート杭などが発見された場合、地盤掘削用のカッタビットではこれらを破砕することができず、誤って地盤掘削用のカッタビットにより障害物を掘削したときには、このカッタビットが破損してしまい、トンネルを継続して掘削することができなくなってしまう。そのため、従来は、トンネル掘削作業を行う前に、地中レーダなどにより地中に存在する障害物を事前に探査し、障害物が埋設された上方の地面を開削してこの障害物を除去したり、上方の地面に建造物が立設されて地面を開削できないときには、この障害物をさけるようにトンネル掘削コースを変更していた。
【0004】
また、立坑から撤去治具を用いて、地中に埋設された障害物を切断するもの(例えば、特許文献1参照。)やトンネル掘削機のカッタヘッドに障害物切断用のカッタを複数設けたもの(例えば、特許文献2参照。)がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−139288号公報
【特許文献2】
特開平8−218773号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述したような障害物の上方の地面を開削してこの障害物を除去する方法は、この除去作業に長期間を要すると共に、この間はトンネル掘削作業を行うことができず、作業性がよくない。そして、障害物の上方の地面に建造物があった場合には、トンネル掘削コースを変更しなければならず、施工コストが大幅に増加してしまう。一方、立坑から撤去治具を用いて障害物を切断するものにあっても、トンネル掘削作業を行う前にこの処理作業実施しなければならず、作業性がよくない。また、カッタヘッドに障害物切断用のカッタを複数設けたものにあっては、障害物がシートパイルの場合、複数のカッタにより広い領域をカバーする必要があり、カッタヘッドの全域にカッタを装着することとなり、装置が大型化すると共に製造コストも上昇してしまう。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するものであって、地中に埋設された障害物を効率良く破砕することでトンネルを継続して掘削可能として作業性の向上を図ると共に構造の簡素化及び低コスト化を図ったトンネル掘削機並びにトンネル施工工法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明のトンネル掘削機は、筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の前部に駆動回転可能に装着されたカッタヘッドと、該カッタヘッドにその径方向に沿って移動自在に装着された障害物切断手段とを具えたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項2の発明のトンネル掘削機では、前記障害物切断手段は、前記カッタヘッドの中心部と外周部との間で径方向に沿って移動自在に支持され、第1移動手段により移動可能であることを特徴としている。
【0010】
請求項3の発明のトンネル掘削機では、前記カッタヘッドの中心部に対して一方の外周部側に前記障害物切断手段が配設され、他方の外周部側に前記第1移動手段が配設されたことを特徴としている。
【0011】
請求項4の発明のトンネル掘削機では、前記障害物切断手段は、前記カッタヘッドの前部に装着された地盤掘削用カッタに対してその後方の退避位置と前方の突出位置とに移動自在に支持され、第2移動手段により移動可能であることを特徴としている。
【0012】
請求項5の発明のトンネル掘削機では、前記障害物切断手段は、先端部が前記カッタヘッドの径方向外方を向いた傾斜状態に支持されたことを特徴としている。
【0013】
請求項6の発明のトンネル掘削機では、前記障害物切断手段は、所定の切削幅を有するカッタであることを特徴としている。
【0014】
請求項7の発明のトンネル掘削機では、前記カッタヘッドの後部に前記カッタを取り外し可能な開口部が形成されると共に、該開口部を開閉可能な開閉蓋が設けられたことを特徴としている。
【0015】
請求項8の発明のトンネル掘削機では、前記障害物切断手段は、高圧流体を噴出可能なジェットノズルであることを特徴としている。
【0016】
また、請求項9の発明のトンネル施工工法は、地中に埋設された障害物に対して、カッタヘッドを回転すると共に障害物切断手段を該カッタヘッドの径方向に移動することで前記障害物を切断することを特徴とするものである。
【0017】
請求項10の発明のトンネル施工工法では、前記障害物切断手段を前記カッタヘッドの中心部から外周部側に移動して前記障害物を切断することを特徴としている。
【0018】
請求項11の発明のトンネル施工工法では、前記障害物を前記障害物切断用カッタによりチャンバに取込可能な大きさとなるように複数に切断することを特徴としている。
【0019】
請求項12の発明のトンネル施工工法では、該カッタヘッドの回転動作と前記障害物切断手段の径方向移動動作を交互に行うことで前記障害物を切断することを特徴としている。
【0020】
請求項13の発明のトンネル施工工法では、前記障害物切断手段を前記カッタヘッドの中心部から螺旋状に移動して前記障害物を切断した後、前記障害物切断手段を複数の位置で前記カッタヘッドの径方向に移動して前記障害物を切断することを特徴としている。
【0021】
請求項14の発明のトンネル施工工法では、前記障害物の周辺地盤を固化してから前記障害物切断手段により前記障害物を切断することを特徴としている。
【0022】
請求項15の発明のトンネル施工工法では、前記障害物がプレート形状をなしているときには、該プレート形状をなす障害物の手前側の地盤と向こう側の地盤を固化することを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図1に本発明の第1実施形態に係るトンネル掘削機の概略断面、図2にトンネル掘削機の正面視、図3に図2のIII−III断面、図4乃至図5に第1実施形態のトンネル掘削機によるトンネル掘削作業を表す概略、図6に薬液注入作業を表す概略、図7乃至図9に第1実施形態のトンネル掘削機によるシートパイルの切断作業を表す概略を示す。
【0025】
第1実施形態のトンネル掘削機において、図1乃至図3に示すように、掘削機本体11は円筒形状をなす前胴12と後胴13とが屈曲自在に連結され、複数の中折ジャッキ14によって屈曲可能となっている。この前胴12の前部には軸受15によって回転リング16が回転自在に支持され、この回転リング16には円錐形状をなすセンタコーン17を介してカッタヘッド18が連結されている。このカッタヘッド18は、中心部を通って径方向に設けられたカッタスポーク19と面板20を有し、このカッタスポーク19の両側部に多数のカッタビット(地盤掘削用カッタ)21が固定されると共に、面板20に土砂取込開口22が形成されている。
【0026】
回転リング16の後部にはリングギア23が固定される一方、掘削機本体11にはカッタ旋回モータ24が取付けられ、このカッタ旋回モータ24の駆動ギア25がこのリングギア23に噛み合っている。従って、カッタ旋回モータ24を駆動して駆動ギア25を回転駆動すると、リングギア23、回転リング16、センタコーン17を介してカッタヘッド18を回転することができる。
【0027】
また、カッタヘッド18には地中に埋設されたシートパイルや鉄筋コンクリート杭などの障害物を切断する障害物切断手段としての障害物切断用カッタ26が設けられている。図1乃至図3に示すように、カッタスポーク19内にはカッタヘッド18の中心部から一方の外周部にかけて左右一対のガイドレール27が固定されると共に、カッタスポーク19の前面に直線状をなす開口部28が形成されている。障害物切断用カッタ26はカッタヘッド18のほぼ中央部で、且つ、開口部28の一端部側に位置し、先端部がこのカッタヘッド18の径方向外方、つまり、開口部28の他端部側を向いた傾斜状態で配設されている。
【0028】
即ち、円筒形状をなす支持フレーム29は所定の傾斜角度のまま左右のガイド突起30によりガイドレール27に沿って移動自在に支持されている。障害物切断用カッタ26は円柱形状をなす本体31の先端部に所定の切削幅を有する障害物切断ビット32が固定されてなり、本体31が支持フレーム29内に軸方向移動自在で且つ周方向回動不能に嵌合している。開口部28と反対側のカッタスポーク19内には第1移動手段としての移動ジャッキ33が装着され、駆動ロッド34の先端部が支持フレーム29に連結されている。
【0029】
また、カッタヘッド18内にて、障害物切断ビット32の後方には支持フレーム29に取付けられたブラケット35を介して第2移動手段としての移動ねじ36が回転自在に装着され、先端部が本体31に螺合しており、通常掘削時は固定ねじ37により回転不能に固定されている。そして、カッタヘッド18の後部には障害物切断ビット32の後方に対応して掘削機本体11内に貫通する作業孔(開口部)38が形成され、この作業孔38には開閉可能な開閉蓋39が取付けられている。
【0030】
従って、開閉蓋39により作業孔38を開口した状態で、固定ねじ37を弛緩し、移動ねじ36に操作ハンドル40を連結して回転することで、障害物切断ビット32を支持フレーム29に沿って移動し、カッタビット21の後方の退避位置と前方の突出位置とに移動することができる。また、移動ジャッキ33を伸縮することで、障害物切断ビット32をカッタヘッド18の径方向に沿って移動することができる。更に、作業孔38を開口した状態で、支持フレーム29とブラケット35の連結を解除することで、障害物切断ビット32を移動ねじ36と共に後方に移動し、作業孔38を通して掘削機本体11内に取り込んで新しいものと交換することができる。
【0031】
前胴12の前部にはカッタヘッド18の後方に位置してバルクヘッド41が取付けられており、カッタヘッド18とこのバルクヘッド41との間にチャンバ42が形成されている。そして、このチャンバ42の上部には一端が機外に延設された送泥管43の他端が開口し、チャンバ42の下部には一端が機外に延設された排泥管44の他端が開口している。また、カッタヘッド18の後部には薬注管45が所定角度だけ揺動自在に装着され、この薬注管45には注入ボーリングマシン46(図4(b)参照)が着脱自在となっている。更に、カッタヘッド18の後部には前方の地盤を探査する探査ボーリングマシン47が装着されている。
【0032】
後胴13の前部内周辺に周方向に沿って複数のシールドジャッキ(推進ジャッキ)48が並設されており、このシールドジャッキ48を後方に伸長してスプレッダ49を既設セグメントSに押し付けることで、その反力により掘削機本体11を前進することができる。また、後胴13には既設トンネルの内壁面にこのセグメントSを組立てるエレクタ装置50が設けられている。
【0033】
ここで、第1実施形態のトンネル掘削機によるトンネル掘削作業について説明する。
【0034】
トンネルを掘削形成するには、図1及び図2に示すように、まず、カッタ旋回モータ24によってカッタヘッド18を回転しながら、複数のシールドジャッキ48を伸長して既設セグメントSへの押し付け反力によって掘削機本体11を前進させる。すると、多数のカッタビット21が前方の地盤を掘削し、トンネルを形成することができる。この場合、障害物切断ビット32はカッタビット21より後方の退避位置に移動しており、地盤掘削に対して機能はしておらず、障害物切断ビット32の摩耗や破損が防止される。そして、カッタビット21の地盤掘削により発生した土砂はカッタヘッド18の取込開口部22からチャンバ42内に取り込まれ、送泥管43から供給された泥水と共に排泥管35によって外部に排出される。
【0035】
次に、シールドジャッキ48の何れか一つを縮み方向に作動して既設のセグメントSとの間に空所を形成し、エレクタ装置50によってこの空所に新しいセグメントSをリング状に組み付ける。この作業の繰り返しによって所定長さのトンネルを掘削形成していく。
【0036】
このようなトンネル掘削作業中に、前方の地盤にシートパイルや鉄筋コンクリート杭などの障害物が検出されると、障害物切断用カッタ26を用いてこの障害物を切断してトンネル掘削作業を継続する。
【0037】
図4(a)に示すように、地盤を掘削中に、掘削機本体11内から探査ボーリングマシン47を用いて探査ロッドを前方の地盤に突出し、前方の地盤を探査することで障害物としてのシートパイルPを検出する。探査ボーリングマシン47によりシートパイルPが検出されると、図4(b)に示すように、薬注管45に注入ボーリングマシン46を装着し、掘削機本体11内からこの薬注管45を用いてシートパイルPの手前側の地盤と向こう側の地盤に薬液を注入し、周辺地盤を固化する。この場合、図6に示すように、シートパイルPが凹凸形状をなしているため、カッタヘッド18を所定角度ずつ回動し、その度に薬注管45を所定の地盤に対して突出し、シートパイルPの手前側の凹部周辺と、シートパイルPを貫通して向こう側の凹部周辺とに薬液を注入して固化し、カッタヘッド18が貫通する範囲内で、且つ、所定厚さの地盤をシートパイルPと共に一体化する。
【0038】
このようにシートパイルPと周辺地盤とを一体化すると、図4(c)に示すように、地盤掘削作業により掘削機本体11を前進し、カッタヘッド18がシートパイルPにほぼ密着する位置に停止する。ここで、開閉蓋39により作業孔38を開口し、移動ねじ36に操作ハンドル40を連結して回転することで、退避位置にある障害物切断ビット32を前方に移動し、カッタビット21より前方の突出位置に移動する。そして、この状態で、移動ジャッキ33を伸長すると共にカッタヘッド18を回転することで、障害物切断ビット32をカッタヘッド18の径方向に移動すると共に旋回し、この障害物切断ビット32によりシートパイルPを切断していく。この場合、シールドジャッキ48による掘削機本体11の前進動作は行わない。
【0039】
即ち、図7に示すように、まず、カッタヘッドの18の中心部で前方に突出した障害物切断ビット32を径方向外側に所定距離移動し、この移動位置で360度旋回し、障害物切断ビット32によりシートパイルPをほぼ円形状に切断する。次に、障害物切断ビット32を径方向外側に再び所定距離移動し、この移動位置で360度旋回し、シートパイルPにおける始めに切断した円形部の上部及び下部を扇形状に切断する。この障害物切断ビット32の移動動作と旋回動作によりシートパイルPの凸部側のみを切断し、この障害物切断ビット32がカッタヘッド18の最外周部まで移動して旋回させると、図8に示すように、カッタヘッド18に対向するシートパイルPの凸部のみを切断することができる。この場合、障害物切断ビット32は径方向への所定距離ずつ移動して旋回時に凸部のみを所定幅だけ切削するため、シートパイルPの切断片は小形となり、取込開口部22からチャンバ42に容易に取り込んで外部に排出することができる。また、障害物切断ビット32は傾斜状態にあるため、カッタヘッド18の外周部より外側のシートパイルPまで切断する。
【0040】
そして、障害物切断ビット32がカッタヘッド18の外周部まで到達したら、移動ジャッキ33を収縮して障害物切断ビット32をカッタヘッド18の中心部まで戻す。そして、シールドジャッキ48を伸長して掘削機本体11を前進し、カッタヘッド18と共に障害物切断ビット32を若干前方に移動する。この状態で、前述と同様に、移動ジャッキ33の伸長による障害物切断ビット32の径方向移動動作と、カッタヘッド18に回転による障害物切断ビット32の旋回動作を交互に行うことで、この障害物切断ビット32によりシートパイルPの残留部分を継続して切断する。
【0041】
この障害物切断ビット32の移動動作と旋回を交互に繰り返し行うと共に、掘削機本体11を前進して障害物切断ビット32を所定量ずり送り込むことで、図9に示すように、最終的にシートパイルPの凹部まで障害物切断ビット32を送り、この障害物切断ビット32によりシートパイルPを切断し、カッタヘッド18より若干大きい円形孔を形成する。
【0042】
そして、障害物切断ビット32によりシートパイルPに貫通孔が形成されると、図5(a)に示すように、障害物切断ビット32をカッタヘッド18の中心部まで戻し、カッタヘッド18の回転を停止する。ここで、移動ねじ36に操作ハンドル40を連結して回転することで、突出位置にある障害物切断ビット32を後方に移動し、カッタビット21より後方の退避位置に移動し、開閉蓋39により作業孔38を閉止する。この状態で、図5(b)に示すように、掘削機本体11内から探査ボーリングマシン47を用いて探査ロッドを前方の地盤に突出し、シートパイルPの切断を確認する。そして、カッタ旋回モータ24によってカッタヘッド18を回転しながら、シールドジャッキ48を伸長することで掘削機本体11を前進させると、多数のカッタビット21が前方の地盤を掘削しながらシートパイルPの円形孔を通過し、トンネル継続して形成することができる。
【0043】
このように第1実施形態のトンネル掘削機にあっては、カッタヘッド18のカッタスポーク19に多数の地盤掘削用のカッタビット21を固定すると共に、障害物切断用カッタ26を傾斜状態で配設し、移動ねじ36の回転により障害物切断ビット32をカッタビット21の後方の退避位置と前方の突出位置との間で移動可能とすると共に、移動ジャッキ33の伸縮によりカッタヘッド18の径方向に沿って移動可能としている。
【0044】
従って、障害物切断カッタ26はカッタヘッド18の中心部から径方向外側への移動動作と360度の旋回動作を交互に繰り返すことで、シートパイルPは外側が支持された状態で内側から弧状に切断されることとなり、このシートパイルPを確実に所定の大きさに切断することができる。このとき、掘削機本体11内から薬注管45を用いてシートパイルPの手前側の地盤と向こう側の地盤に薬液を注入して周辺地盤を固化することで、シートパイルPを周辺地盤と一体化した状態で切断することとなり、シートパイルPのばたつきを防止して確実に切断することができる。
【0045】
また、カッタヘッドの18を回転しながら障害物切断カッタ26を移動してシートパイルPを切断するため、この障害物切断カッタ26は一つでよく、カッタヘッドの18に多数の障害物切断カッタを装着する必要はなく、構造を簡素化することができると共に、製造コストを低減することができる。更に、シートパイルPを細かく切断するため、切断片を掘削土砂と一緒にスムースに排出することができる。
【0046】
図10に本発明の第2実施形態に係るトンネル掘削機の概略断面、図11に第2実施形態のトンネル掘削機によるシートパイルの切断作業を表す概略を示す。なお、前述した実施形態で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0047】
第2実施形態のトンネル掘削機において、図10に示すように、掘削機本体11前部にはカッタヘッド18が回転自在に支持され、カッタ旋回モータ24によって回転駆動可能となっている。このカッタヘッド18には地中に埋設されたシートパイルや鉄筋コンクリート杭などの障害物を切断する障害物切断手段としてのジェットノズル61が設けられている。即ち、カッタスポーク19内にはカッタヘッド18の中心部から一方の外周部にかけてガイドレール62が固定されると共に、カッタスポーク19の前面にこのガイドレール62に対応して直線状をなす開口部63が形成されている。ジェットノズル61はカッタヘッド18のほぼ中央部で、且つ、開口部63の一端部側に位置し、ノズル先端部がこのカッタヘッド18の径方向外方、つまり、開口部63の他端部側を向いた傾斜状態で配設されている。
【0048】
また、カッタスポーク19の開口部63と反対側には第1移動手段としての移動ジャッキ64が装着され、駆動ロッド65の先端部がジェットノズル61に連結されている。そして、カッタヘッド18の後部には配管継手66が装着されており、ジェットノズル61が高圧水供給ホース67を介して配管継手66に連結され、この配管継手66には連結ホース68を介して図示しない高圧水供給装置に連結されている。更に、カッタヘッド18の後部にはジェットノズル61の後方に対応して掘削機本体11内に貫通する作業孔(開口部)69が形成され、この作業孔70には開閉可能な開閉蓋70が取付けられている。
【0049】
従って、移動ジャッキ64を伸縮することで、ジェットノズル61をカッタヘッド18の径方向に沿って移動することができる。そして、開閉蓋70を取り外して作業孔69を開口することで、ジェットノズル61や移動ジャッキ64、高圧水供給ホース67などのメンテナンスを行うことができる。
【0050】
ここで、第2実施形態のトンネル掘削機による障害物の切断作業について説明する。
【0051】
トンネル掘削作業中に、探査ボーリングマシン47により前方の地盤に障害物としてのシートパイルPが検出されると、薬注管45を用いてこのシートパイルPの周辺地盤に薬液を注入して固化する。そして、シートパイルPと周辺地盤とを一体化すると、トンネル掘削作業を継続してカッタヘッド18がシートパイルPにほぼ密着する位置に停止する。ここで、ジェットノズル61から高圧水を噴出し、まず、図11に示すように、この高圧水噴出状態でカッタヘッド18を所定速度で360度回転することで、ジェットノズル61の高圧水によりシートパイルPを円形状に切断(切断線L1)する。次に、移動ジャッキ64を所定速度で伸長しながらカッタヘッド18を所定速度で回転することで、ジェットノズル61をカッタヘッド18の中心から外方へ螺旋状に移動し、ジェットノズル61の高圧水によりシートパイルPを螺旋状に切断(切断線L2)していく。この場合、シールドジャッキ48による掘削機本体11の前進動作は行わない。
【0052】
この切断作業によりジェットノズル61がカッタヘッド18の外周部まで到達し、シートパイルPにおけるカッタヘッド18の対応部分が螺旋状に切断されたら、ジェットノズル61からの高圧水の噴出を一次停止し、移動ジャッキ64を収縮してジェットノズル61をカッタヘッド18の中心部まで戻す。そして、ジェットノズル61から再び高圧水を噴出し、カッタヘッド18を停止したまま移動ジャッキ64を所定速度で伸長し、ジェットノズル61をカッタヘッド18の中心から径方向に沿って移動することで、ジェットノズル61の高圧水により螺旋状に切断されたシートパイルPを小さく切断(切断線L3,L4)する。このジェットノズル61の径方向移動動作をカッタヘッド18の所定角度ごとに行うことで、シートパイルPを所定の大きさ、つまり、排土と共に排泥管44を通して排出できる大きさに細かく切断する。
【0053】
上述したシートパイルPの切断作業によりカッタヘッド18より若干大きい円形孔をシートパイルPに形成する。そして、ジェットノズル61からの高圧水の噴出を停止し、移動ジャッキ64を収縮することでジェットノズル61をカッタヘッド18の中心部まで戻す。そして、探査ボーリングマシン47を用いてシートパイルPの切断を確認した後、カッタ旋回モータ24によってカッタヘッド18を回転しながらシールドジャッキ48を伸長して掘削機本体11を前進させると、多数のカッタビット21が前方の地盤を掘削しながらシートパイルPの円形孔を通過し、トンネル継続して形成することができる。
【0054】
なお、シートパイルPは凹凸形状をなしており、カッタヘッド18をシートパイルPに密着するまで接近させても、凹部にはまで固化した土砂が残留しているため、ジェットノズル61から低圧水をシートパイルPに噴射して残留土砂を排除してから、ジェットノズル61からの高圧水によりシートパイルPを切断してもよい。
【0055】
このように第2実施形態のトンネル掘削機にあっては、カッタヘッド18のカッタスポーク19に多数の地盤掘削用のカッタビット21を固定すると共に、高圧流体を噴出可能なジェットノズル61を傾斜状態で配設し、移動ジャッキ64の伸縮によりカッタヘッド18の径方向に沿って移動可能としている。
【0056】
従って、ジェットノズル61をカッタヘッド18の中心部から径方向外側へ移動しながら旋回することで、高圧水によりシートパイルPをらせん状に切断し、続いて、ジェットノズル61をカッタヘッド18の各所定角度位置で径方向外側へ移動することで、高圧水によりシートパイルPを径方向に切断することとなり、このシートパイルPを確実に所定の大きさに切断することができる。また、ジェットノズル61の高圧水によりシートパイルPを切断するため、作業前にジェットノズル61を前方に移動する必要はなく、移動するための装置を不要として構造の簡素化及び低コスト化を図ることができ、また、掘削機本体の停止位置で、ジェットノズル61の高圧水によりシートパイルPを円形状に切断することができ、切断作業を短時間で容易に行うことができる。
【0057】
なお、上述した実施形態では、ジェットノズル61の高圧水によりシートパイルPを螺旋状に切断(切断線L2)してから、径方向に切断(切断線L3,L4)したが、ジェットノズル61の高圧水によりシートパイルPカッタヘッド18の径方向に切断(切断線L3,L4)してから、螺旋状に切断(切断線L2)してもよい。
【0058】
また、上述した各実施形態では、障害物切断手段を障害物切断カッタ26またはジェットノズル61としたが、これらに限るものではなく、シートパイルや鉄筋コンクリート杭などの障害物を切断可能なレーザー切断機などでも良く、そして、カッタヘッド18の開口部28,63に開閉蓋を設けることで、障害物切断手段を使用しないときには、開口部28,63を閉塞して土砂の侵入を防止して障害物切断手段の損傷を防止するようにしてもよい。
【0059】
更に、上述した実施形態では、障害物としてシートパイルPを用いてその切断方法について説明したが、障害物が平滑なプレートや鉄筋コンクリート杭であっても同様の方法で切断することができ、障害物の種類に応じて障害物切断手段の種類や障害物切断手段による障害物の切断方法を選択すればよい。
【0060】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように請求項1の発明のトンネル掘削機によれば、掘削機本体の前部に駆動回転可能なカッタヘッドを装着し、このカッタヘッドにその径方向に沿って移動自在な障害物切断手段を装着したので、障害物切断手段をカッタヘッドの中心部から径方向外側に移動する動作と旋回する動作を組み合わせることで、障害物の外側が支持された状態で内側から切断することで、障害物を効率良く適正に破砕することができ、トンネルを継続して掘削可能として作業性の向上を図ることができると共に、一つの障害物切断用カッタで所定の大きさの障害物を切断することができ、構造の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【0061】
請求項2の発明のトンネル掘削機によれば、障害物切断手段をカッタヘッドの中心部と外周部との間で径方向に沿って移動自在に支持し、第1移動手段により移動可能としたので、障害物切断手段の移動範囲を小さくして装置の小型化を可能とすることができる。
【0062】
請求項3の発明のトンネル掘削機によれば、カッタヘッドの中心部に対して一方の外周部側に障害物切断手段を配設し、他方の外周部側に第1移動手段を配設したので、障害物切断手段と第1カッタ移動手段を効率よく収容することで、装置の大型化を防止することができる。
【0063】
請求項4の発明のトンネル掘削機によれば、障害物切断手段をカッタヘッドの前部に装着された地盤掘削用カッタに対してその後方の退避位置と前方の突出位置とに移動自在に支持し、第2カッタ移動手段により移動可能としたので、地盤の掘削時には障害物切断手段を後方に退避し、障害物を検出したときに障害物切断手段を前方に突出して使用することとなり、障害物切断手段の早期磨耗や破損を抑制することができる。
【0064】
請求項5の発明のトンネル掘削機によれば、障害物切断手段を先端部がカッタヘッドの径方向外方を向いた傾斜状態に支持したので、カッタヘッド及び掘削機本体よりも若干大きい領域で障害物を切断除去することができ、掘削機本体の掘進を阻害せずに適正にトンネルを構築することができる。
【0065】
請求項6の発明のトンネル掘削機によれば、障害物切断手段を所定の切削幅を有するカッタとしたので、このカッタを前方に突出して障害物を確実に切断することができ、切断作業の作業性を向上することができる。
【0066】
請求項7の発明のトンネル掘削機によれば、カッタヘッドの後部にカッタを取り外し可能な開口部を形成すると共に、開口部を開閉可能な開閉蓋を設けたので、カッタが磨耗したときには、開閉蓋を開けて開口部からこの磨耗したカッタを取出し、新しいものと交換することができ、地中に埋設された障害物の量の拘らず、長距離トンネルを継続して掘削することができる。
【0067】
請求項8の発明のトンネル掘削機によれば、障害物切断手段を高圧流体を噴出可能なジェットノズルとしたので、ジェットノズルをカッタヘッドの前方に移動する必要はなく、移動するための装置を不要として構造の簡素化及び低コスト化を図ることができ、また、掘削機本体の停止位置で、ジェットノズルの高圧水により障害物を切断することができ、切断作業を短時間で容易に行うことができる。
【0068】
また、請求項9の発明のトンネル施工工法によれば、地中に埋設された障害物に対して、カッタヘッドを回転すると共に障害物切断手段を該カッタヘッドの径方向に移動することで障害物を切断するようにしたので、障害物を効率良く適正に破砕することができ、トンネルを継続して掘削可能として作業性の向上を図ることができる。
【0069】
請求項10の発明のトンネル施工工法によれば、障害物切断用カッタをカッタヘッドの中心部から外周部側に移動して障害物を切断するようにしたので、障害物の外側が支持された状態で内側から切断することとなり、障害物を効率良く適正に破砕することができる。
【0070】
請求項11の発明のトンネル施工工法によれば、障害物切断用カッタにより障害物をチャンバに取込可能な大きさとなるように複数に切断するようにしたので、障害物の切断片を掘削土砂と一緒にスムースに排出することができる。
【0071】
請求項12の発明のトンネル施工工法によれば、カッタヘッドの回転動作と障害物切断手段の径方向移動動作を交互に行うことで障害物を切断するようにしたので、障害物を所定の大きさに確実に切断することができる。
【0072】
請求項13の発明のトンネル施工工法によれば、障害物切断手段をカッタヘッドの中心部から螺旋状に移動して障害物を切断した後、障害物切断手段を複数の位置でカッタヘッドの径方向に移動して障害物を切断するようにしたので、障害物を所定の大きさに容易に切断することができる。
【0073】
請求項14の発明のトンネル施工工法によれば、障害物の周辺地盤を固化してから障害物切断用カッタにより障害物を切断するようにしたので、障害物を周辺地盤と一体化した状態で切断することとなり、障害物のばたつきを防止して確実に切断することができる。
【0074】
請求項15の発明のトンネル施工工法によれば、障害物がプレート形状をなしているときには、プレート形状をなす障害物の手前側の地盤と向こう側の地盤を固化するようにしたので、障害物をばたつきなく周辺地盤と確実に一体化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るトンネル掘削機の概略断面図である。
【図2】本実施形態のトンネル掘削機の正面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】第1実施形態のトンネル掘削機によるトンネル掘削作業を表す概略図である。
【図5】第1実施形態のトンネル掘削機によるトンネル掘削作業を表すの概略図である。
【図6】薬液注入作業を表す概略図である。
【図7】第1実施形態のトンネル掘削機によるシートパイルの切断作業を表す概略図である。
【図8】第1実施形態のトンネル掘削機によるシートパイルの切断作業を表す概略図である。
【図9】第1実施形態のトンネル掘削機によるシートパイルの切断作業を表す概略図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るトンネル掘削機の概略断面図である。
【図11】第2実施形態のトンネル掘削機によるシートパイルの切断作業を表す概略図である。
【符号の説明】
11 掘削機本体
14 中折ジャッキ
18 カッタヘッド
19 カッタスポーク
21 カッタビット(地盤掘削用カッタ)
24 カッタ旋回モータ
26 障害物切断用カッタ(障害物切断手段)
27,62 ガイドレール
28,63 開口部
29 支持フレーム
31 本体
32 障害物切断ビット
33,64 移動ジャッキ(第1移動手段)
36 移動ねじ(第2移動手段)
38,69 作業孔(開口部)
39,70 開閉蓋
40 操作ハンドル
45 薬注管
46 注入ボーリングマシン
47 探査ボーリングマシン
48 シールドジャッキ(推進ジャッキ)
50 エレクタ装置
61 ジェットノズル(障害物切断手段)
67 高圧水供給ホース

Claims (15)

  1. 筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の前部に駆動回転可能に装着されたカッタヘッドと、該カッタヘッドにその径方向に沿って移動自在に装着された障害物切断手段とを具えたことを特徴とするトンネル掘削機。
  2. 請求項1記載のトンネル掘削機において、前記障害物切断手段は、前記カッタヘッドの中心部と外周部との間で径方向に沿って移動自在に支持され、第1移動手段により移動可能であることを特徴とするトンネル掘削機。
  3. 請求項2記載のトンネル掘削機において、前記カッタヘッドの中心部に対して一方の外周部側に前記障害物切断手段が配設され、他方の外周部側に前記第1移動手段が配設されたことを特徴とするトンネル掘削機。
  4. 請求項1記載のトンネル掘削機において、前記障害物切断手段は、前記カッタヘッドの前部に装着された地盤掘削用カッタに対してその後方の退避位置と前方の突出位置とに移動自在に支持され、第2移動手段により移動可能であることを特徴とするトンネル掘削機。
  5. 請求項1記載のトンネル掘削機において、前記障害物切断手段は、先端部が前記カッタヘッドの径方向外方を向いた傾斜状態に支持されたことを特徴とするトンネル掘削機。
  6. 請求項1記載のトンネル掘削機において、前記障害物切断手段は、所定の切削幅を有するカッタであることを特徴とするトンネル掘削機。
  7. 請求項6記載のトンネル掘削機において、前記カッタヘッドの後部に前記カッタを取り外し可能な開口部が形成されると共に、該開口部を開閉可能な開閉蓋が設けられたことを特徴とするトンネル掘削機。
  8. 請求項1記載のトンネル掘削機において、前記障害物切断手段は、高圧流体を噴出可能なジェットノズルであることを特徴とするトンネル掘削機。
  9. 地中に埋設された障害物に対して、カッタヘッドを回転すると共に障害物切断手段を該カッタヘッドの径方向に移動することで前記障害物を切断することを特徴とするトンネル施工工法。
  10. 請求項9記載のトンネル施工工法において、前記障害物切断手段を前記カッタヘッドの中心部から外周部側に移動して前記障害物を切断することを特徴とするトンネル施工工法。
  11. 請求項9記載のトンネル施工工法において、前記障害物を前記障害物切断用カッタによりチャンバに取込可能な大きさとなるように複数に切断することを特徴とするトンネル施工工法。
  12. 請求項9記載のトンネル施工工法において、該カッタヘッドの回転動作と前記障害物切断手段の径方向移動動作を交互に行うことで前記障害物を切断することを特徴とするトンネル施工工法。
  13. 請求項9記載のトンネル施工工法において、前記障害物切断手段を前記カッタヘッドの中心部から螺旋状に移動して前記障害物を切断した後、前記障害物切断手段を複数の位置で前記カッタヘッドの径方向に移動して前記障害物を切断することを特徴とするトンネル施工工法。
  14. 請求項9記載のトンネル施工工法において、前記障害物の周辺地盤を固化してから前記障害物切断手段により前記障害物を切断することを特徴とするトンネル施工工法。
  15. 請求項14記載のトンネル施工工法において、前記障害物がプレート形状をなしているときには、該プレート形状をなす障害物の手前側の地盤と向こう側の地盤を固化することを特徴とするトンネル施工工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017025630A (ja) * 2015-07-24 2017-02-02 鹿島建設株式会社 構造物の解体方法

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