JP2004225268A - 給水システム - Google Patents
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Abstract
【課題】特定の給水設備からの吐水が他の給水設備からの吐水に優先されるため、給水圧が低い地域などにおいても特定の給水設備から常に十分な量の吐水を行うことができる給水システムを提供する。
【解決手段】水栓22,32による水の合計吐水量(f1+f2)がゼロ又は少量のときは流量調節弁10の開度を100%とし、中量のときは流量調節弁10の開度を50%とし、多量のときは流量調節弁10の開度を10%とする。水の合計吐水量(f1+f2)が中量又は多量のときは流量調節弁10の開度が制限されるため、洋風便器12を水洗しても水栓22,32からの吐水量が十分に確保される。
【選択図】 図1
【解決手段】水栓22,32による水の合計吐水量(f1+f2)がゼロ又は少量のときは流量調節弁10の開度を100%とし、中量のときは流量調節弁10の開度を50%とし、多量のときは流量調節弁10の開度を10%とする。水の合計吐水量(f1+f2)が中量又は多量のときは流量調節弁10の開度が制限されるため、洋風便器12を水洗しても水栓22,32からの吐水量が十分に確保される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は給水システムに係り、特に給水幹管に対し複数の給水設備が連なっている給水システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般家庭の給水システムにあっては、給水幹管に対しそれぞれ給水枝管を介して水栓や便器等の複数の給水設備が連なっている構成となっていることが多い。これらの給水設備のうち、例えば便器への単位時間当たりの給水量は水栓への単位時間当たりの給水量よりも多いので、給水幹管が細い場合、あるいは水道水圧が低い地域などにあっては、便器洗浄動作中に他の給水設備への給水圧が低下し、該給水設備からの吐水が細くなることがある。
【0003】
なお、特許第2833127号には、便器への給水管に定流量弁を設け、給水圧力にかかわらず便器への給水量を定量化することが記載されているが、水栓からの吐水を十分なものとするための構成は記載されていない。
【0004】
【特許文献1】
特許第2833127号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、給水圧が低い地域などにおいても特定の給水設備からは常に十分な量の吐水が行われる給水システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の給水システムは、給水幹管と、該給水幹管に対しそれぞれ給水枝管を介して連なる少なくとも1つの第1の給水設備及び少なくとも1つの第2の給水設備とを有する給水システムにおいて、該第1の給水設備の使用を検知する検知手段と、該検知手段からの検知信号に基づいて該第2の給水設備への給水を制限する制限手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
かかる給水システムによると、第1の給水設備の使用中には第2の給水設備への給水が制限されるので、第1の給水設備からの吐水量が十分なものとなる。
【0008】
本発明では、第1の給水設備からの吐水量を検知する手段が設けられており、制限手段は、第1の給水設備からの吐水量に応じて制限手段を作動させるものであることが好ましい。このようにすれば、第1の給水設備から所定量以上の水を吐水させるときだけ第2の給水設備への給水が制限され、第1の給水設備から少量の水を吐水させるときには第2の給水設備に通常通り給水することができる。
【0009】
第1の給水設備が水栓であり、第2の給水設備がロータンク等のタンクを備えた便器であるときには、制限手段は水栓からの吐水量に応じてこのタンクへの給水量を減少させるものであることが好ましい。
【0010】
便器が水道給水圧によって洗浄水を便器に供給する水道直圧式便器である場合には、便器給水量を少なくすると洗浄不良となるおそれがあるので、この場合には、水栓からの吐水量が所定量以上となったときには便器への給水を停止することが好ましい。
【0011】
便器が水道直圧式便器であるときには、便器の洗浄水供給を行う電気駆動式弁と、該電気駆動式弁を開弁させるための洗浄スイッチと、制限手段による給水停止期間中の該洗浄スイッチの操作を記憶する記憶手段とが設けられており、制限手段は、前記水栓への給水量が前記所定量よりも少なくなった後、便器への給水停止を解除し且つ該電気駆動式弁を開弁させて便器洗浄を行うよう構成してもよい。
【0012】
このように構成した場合には、便器への給水停止期間中に便器洗浄スイッチを操作してあるときには、便器給水停止が終了すると自動的に便器洗浄が実行されるので、便器洗浄忘れが防止される。
【0013】
本発明では、制限手段が給水制限動作中であることを示す表示手段が設けられていることが望ましい。この表示により給水設備使用者が給水停止期間中であることを認識することにより、断水あるいは洗浄機構に故障が生じたものと誤解することが防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。図1は実施の形態に係る給水システムの概要を示す構成図である。
【0015】
給水幹管2からは、3本の給水枝管4,6,8が分岐している。給水枝管4は、電動式の流量調節弁10を介して洋風便器12に設置されたロータンク14のボールタップ16に接続されている。
【0016】
ロータンク14には便器水洗用のハンドル18が設けられている。ロータンク14内には、図示はしないが周知のフロート弁装置が設けられている。
【0017】
給水枝管6は、流量計20を介してキッチン水栓22に接続されている。給水枝管8は、流量計30を介してバス水栓32に接続されている。
【0018】
流量計20,30により計測された流量値は、制御回路40に入力される。この制御回路40からは、流量調節弁10に向けて開度制御信号が出力される。
【0019】
このように構成された給水システムの作動内容について以下に説明する。
【0020】
キッチン水栓22による水の吐水量f1とバス水栓32による水の吐水量f2とは、各々流量計20,30によって計測され、これらの値は制御回路40に入力される。制御回路40は、キッチン水栓22及びバス水栓32による水の合計吐水量(f1+f2)に応じて給水枝管4の流量調節弁10の開度を制御する。表1に示す通り、この実施の形態では、水栓22,32による水の合計吐水量(f1+f2)がゼロ又は少量(1L/min未満)のときは流量調節弁10の開度を100%とし、水の合計吐水量(f1+f2)が中量(1L/min超5L/min未満)のときは、流量調節弁10の開度を50%とし、水の合計吐水量(f1+f2)が多量(5L/min以上)のときは、流量調節弁10の開度を10%とする。
【0021】
【表1】
【0022】
洋風便器12の使用者がハンドル18を回すと、フロート弁装置のフロート弁体が引き上げられて弁座部から離れ、この弁座部内を通ってロータンク14内の水が洋風便器12内に放出される。ロータンク14内の水位が低下すると、フロート弁体が弁座部に着座して水の洋風便器12への放出が停止し、ボールタップ16からロータンク14内に水が流入する。
【0023】
このように給水枝管4に水が流れると、給水枝管6,8への給水圧が低下し、流量調節弁10の開度が100%のままであるとキッチン水栓22、バス水栓32からの吐水量が減少することになる。そこで、この実施の形態では、キッチン水栓22とバス水栓32による水の合計吐水量(f1+f2)に応じて表1に示すように水栓22,32の水の合計吐水量(f1+f2)が中量(1L/min超5L/min未満)のときは、流量調節弁10の開度を50%に制限し、水栓22,32からの吐水量を十分なものとする。水栓22,32の水の合計吐水量(f1+f2)が多量(5L/min以上)のときは、流量調節弁10の開度をさらに小さく(例えば10%)するため、水栓22,32からの吐水量が十分に確保される。なお、その後、水栓22,32の水の合計吐水量(f1+f2)が5L/min未満又はゼロになると、流量調節弁10の開度が50%又は100%となり、ロータンク14内に水が貯留される。
【0024】
なお、上記の閾値としての1L/min、5L/minや、開度50%、10%は一例であり、給水管径や、給水元圧、水栓の設置数などに応じて適宜選定される。水栓は洗面水栓などであってもよい。
【0025】
また、本実施の形態では、表1に示す通り流量調節弁10の開度を3段階に制御したが、これに限定はなく、2段階あるいは4段階以上としてもよい。
【0026】
ロータンクに手洗鉢が設けられている場合、ロータンクへの給水を制限したときには、手洗吐水管への給水をロータンク本体への給水よりも優先させるようにしてもよい。
【0027】
この実施の形態にあっては、流量調節弁10の開度を制限する場合、その旨の表示(例えば液晶表示、ランプ表示、音声表示など)を行うようにしてもよい。これにより、断水あるいはボールタップ故障等と誤認することが防止される。
【0028】
図2は別の実施の形態に係る給水システムを示す構成図である。図2の給水システムにおいては、給水幹管2から給水枝管4が分岐しており、この給水枝管4は電磁式の開閉弁10A、流量計50及びフラッシュ弁17を介して水道直圧式の洋風便器12Aに接続されている。流量計50の信号は制御回路40に入力されている。
【0029】
この給水システムにおいても、図1の給水システムと同様に、キッチン水栓22による水の吐水量f1とバス水栓32による水の吐水量f2とが各々流量計20,30によって計測され、これらの値が制御回路40に入力される。
【0030】
この実施の形態では、キッチン水栓22及びバス水栓32が使用されていないか又は少量吐水即ち水の合計吐水量(f1+f2)が比較的少量(5L/min未満)のときには、制御回路40は開閉弁10Aを開のままとする。この状態で洋風便器12Aの使用者がフラッシュ弁17のハンドル17Aを操作すると、給水幹管2から給水枝管4を介して洋風便器12A内に水が放出し、便器12A内が水洗される。この場合、フラッシュ弁17の開弁に伴って、水栓22及び/又は水栓32からの吐水量は減少するが、元々の使用量が少ないので、水栓使用者にはさほどの不便はない。なお、この場合、水栓22及び/又は水栓32の開度を少し増大させるだけで使用量を回復させることができる。
【0031】
一方、給水枝管4に水が流れていない状態にあるときにキッチン水栓22及びバス水栓32による水の合計吐水量(f1+f2)が比較的多量(5L/min超)になると、制御回路40は開閉弁10Aを閉とする。そのため、洋風便器12Aの使用者がフラッシュ弁17のハンドル17Aを操作しても洋風便器12Aへの水の供給はされず、洋風便器12Aの水洗は行われない。従って、水栓22及び/又は水栓32からはそれまでと同量の多量吐水が継続して行われる。
【0032】
この実施の形態にあっては、電磁式開閉弁10Aが閉止状態のときに水洗が不能である旨の表示をするようにするのが好ましい。この場合、使用者は断水や、便器12A、フラッシュ弁17等の故障ではないことを認識することができる。
【0033】
フラッシュ弁17を操作して給水枝管4中に水が流れている便器洗浄途中において水栓22,32の合計吐水量(f1+f2)が5L/min以上になった場合には、開閉弁10Aは開のままとし、便器洗浄を完了させ、便器洗浄不良が発生しないようにする。
【0034】
図2では、フラッシュ弁17は手動操作式であるが、リモコンや便座ボックスに設けられ、フラッシュ用スイッチの操作によって開弁する電動式フラッシュ弁であってもよい。この電動式フラッシュ弁の場合には、流量計50を省略し、フラッシュ用スイッチの操作信号に基づいて便器洗浄中であることを検知するのが好ましい。
【0035】
本発明では第2の給水設備は便器であるが、他の給水設備であってもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の給水システムによると、給水圧が低い地域などにおいても特定の給水設備から常に十分な量の吐水を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る給水システムを示す構成図である。
【図2】別の実施の形態に係る給水システムを示す構成図である。
【符号の説明】
2 給水幹管
4,6,8 給水枝管
10 流量調節弁
10A 開閉弁
12 洋風便器
14 ロータンク
16 ボールタップ
17 フラッシュ弁
17A ハンドル
18 ハンドル
20,30,50 流量計
22 キッチン水栓
32 バス水栓
40 制御回路
【発明の属する技術分野】
本発明は給水システムに係り、特に給水幹管に対し複数の給水設備が連なっている給水システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般家庭の給水システムにあっては、給水幹管に対しそれぞれ給水枝管を介して水栓や便器等の複数の給水設備が連なっている構成となっていることが多い。これらの給水設備のうち、例えば便器への単位時間当たりの給水量は水栓への単位時間当たりの給水量よりも多いので、給水幹管が細い場合、あるいは水道水圧が低い地域などにあっては、便器洗浄動作中に他の給水設備への給水圧が低下し、該給水設備からの吐水が細くなることがある。
【0003】
なお、特許第2833127号には、便器への給水管に定流量弁を設け、給水圧力にかかわらず便器への給水量を定量化することが記載されているが、水栓からの吐水を十分なものとするための構成は記載されていない。
【0004】
【特許文献1】
特許第2833127号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、給水圧が低い地域などにおいても特定の給水設備からは常に十分な量の吐水が行われる給水システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の給水システムは、給水幹管と、該給水幹管に対しそれぞれ給水枝管を介して連なる少なくとも1つの第1の給水設備及び少なくとも1つの第2の給水設備とを有する給水システムにおいて、該第1の給水設備の使用を検知する検知手段と、該検知手段からの検知信号に基づいて該第2の給水設備への給水を制限する制限手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
かかる給水システムによると、第1の給水設備の使用中には第2の給水設備への給水が制限されるので、第1の給水設備からの吐水量が十分なものとなる。
【0008】
本発明では、第1の給水設備からの吐水量を検知する手段が設けられており、制限手段は、第1の給水設備からの吐水量に応じて制限手段を作動させるものであることが好ましい。このようにすれば、第1の給水設備から所定量以上の水を吐水させるときだけ第2の給水設備への給水が制限され、第1の給水設備から少量の水を吐水させるときには第2の給水設備に通常通り給水することができる。
【0009】
第1の給水設備が水栓であり、第2の給水設備がロータンク等のタンクを備えた便器であるときには、制限手段は水栓からの吐水量に応じてこのタンクへの給水量を減少させるものであることが好ましい。
【0010】
便器が水道給水圧によって洗浄水を便器に供給する水道直圧式便器である場合には、便器給水量を少なくすると洗浄不良となるおそれがあるので、この場合には、水栓からの吐水量が所定量以上となったときには便器への給水を停止することが好ましい。
【0011】
便器が水道直圧式便器であるときには、便器の洗浄水供給を行う電気駆動式弁と、該電気駆動式弁を開弁させるための洗浄スイッチと、制限手段による給水停止期間中の該洗浄スイッチの操作を記憶する記憶手段とが設けられており、制限手段は、前記水栓への給水量が前記所定量よりも少なくなった後、便器への給水停止を解除し且つ該電気駆動式弁を開弁させて便器洗浄を行うよう構成してもよい。
【0012】
このように構成した場合には、便器への給水停止期間中に便器洗浄スイッチを操作してあるときには、便器給水停止が終了すると自動的に便器洗浄が実行されるので、便器洗浄忘れが防止される。
【0013】
本発明では、制限手段が給水制限動作中であることを示す表示手段が設けられていることが望ましい。この表示により給水設備使用者が給水停止期間中であることを認識することにより、断水あるいは洗浄機構に故障が生じたものと誤解することが防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。図1は実施の形態に係る給水システムの概要を示す構成図である。
【0015】
給水幹管2からは、3本の給水枝管4,6,8が分岐している。給水枝管4は、電動式の流量調節弁10を介して洋風便器12に設置されたロータンク14のボールタップ16に接続されている。
【0016】
ロータンク14には便器水洗用のハンドル18が設けられている。ロータンク14内には、図示はしないが周知のフロート弁装置が設けられている。
【0017】
給水枝管6は、流量計20を介してキッチン水栓22に接続されている。給水枝管8は、流量計30を介してバス水栓32に接続されている。
【0018】
流量計20,30により計測された流量値は、制御回路40に入力される。この制御回路40からは、流量調節弁10に向けて開度制御信号が出力される。
【0019】
このように構成された給水システムの作動内容について以下に説明する。
【0020】
キッチン水栓22による水の吐水量f1とバス水栓32による水の吐水量f2とは、各々流量計20,30によって計測され、これらの値は制御回路40に入力される。制御回路40は、キッチン水栓22及びバス水栓32による水の合計吐水量(f1+f2)に応じて給水枝管4の流量調節弁10の開度を制御する。表1に示す通り、この実施の形態では、水栓22,32による水の合計吐水量(f1+f2)がゼロ又は少量(1L/min未満)のときは流量調節弁10の開度を100%とし、水の合計吐水量(f1+f2)が中量(1L/min超5L/min未満)のときは、流量調節弁10の開度を50%とし、水の合計吐水量(f1+f2)が多量(5L/min以上)のときは、流量調節弁10の開度を10%とする。
【0021】
【表1】
【0022】
洋風便器12の使用者がハンドル18を回すと、フロート弁装置のフロート弁体が引き上げられて弁座部から離れ、この弁座部内を通ってロータンク14内の水が洋風便器12内に放出される。ロータンク14内の水位が低下すると、フロート弁体が弁座部に着座して水の洋風便器12への放出が停止し、ボールタップ16からロータンク14内に水が流入する。
【0023】
このように給水枝管4に水が流れると、給水枝管6,8への給水圧が低下し、流量調節弁10の開度が100%のままであるとキッチン水栓22、バス水栓32からの吐水量が減少することになる。そこで、この実施の形態では、キッチン水栓22とバス水栓32による水の合計吐水量(f1+f2)に応じて表1に示すように水栓22,32の水の合計吐水量(f1+f2)が中量(1L/min超5L/min未満)のときは、流量調節弁10の開度を50%に制限し、水栓22,32からの吐水量を十分なものとする。水栓22,32の水の合計吐水量(f1+f2)が多量(5L/min以上)のときは、流量調節弁10の開度をさらに小さく(例えば10%)するため、水栓22,32からの吐水量が十分に確保される。なお、その後、水栓22,32の水の合計吐水量(f1+f2)が5L/min未満又はゼロになると、流量調節弁10の開度が50%又は100%となり、ロータンク14内に水が貯留される。
【0024】
なお、上記の閾値としての1L/min、5L/minや、開度50%、10%は一例であり、給水管径や、給水元圧、水栓の設置数などに応じて適宜選定される。水栓は洗面水栓などであってもよい。
【0025】
また、本実施の形態では、表1に示す通り流量調節弁10の開度を3段階に制御したが、これに限定はなく、2段階あるいは4段階以上としてもよい。
【0026】
ロータンクに手洗鉢が設けられている場合、ロータンクへの給水を制限したときには、手洗吐水管への給水をロータンク本体への給水よりも優先させるようにしてもよい。
【0027】
この実施の形態にあっては、流量調節弁10の開度を制限する場合、その旨の表示(例えば液晶表示、ランプ表示、音声表示など)を行うようにしてもよい。これにより、断水あるいはボールタップ故障等と誤認することが防止される。
【0028】
図2は別の実施の形態に係る給水システムを示す構成図である。図2の給水システムにおいては、給水幹管2から給水枝管4が分岐しており、この給水枝管4は電磁式の開閉弁10A、流量計50及びフラッシュ弁17を介して水道直圧式の洋風便器12Aに接続されている。流量計50の信号は制御回路40に入力されている。
【0029】
この給水システムにおいても、図1の給水システムと同様に、キッチン水栓22による水の吐水量f1とバス水栓32による水の吐水量f2とが各々流量計20,30によって計測され、これらの値が制御回路40に入力される。
【0030】
この実施の形態では、キッチン水栓22及びバス水栓32が使用されていないか又は少量吐水即ち水の合計吐水量(f1+f2)が比較的少量(5L/min未満)のときには、制御回路40は開閉弁10Aを開のままとする。この状態で洋風便器12Aの使用者がフラッシュ弁17のハンドル17Aを操作すると、給水幹管2から給水枝管4を介して洋風便器12A内に水が放出し、便器12A内が水洗される。この場合、フラッシュ弁17の開弁に伴って、水栓22及び/又は水栓32からの吐水量は減少するが、元々の使用量が少ないので、水栓使用者にはさほどの不便はない。なお、この場合、水栓22及び/又は水栓32の開度を少し増大させるだけで使用量を回復させることができる。
【0031】
一方、給水枝管4に水が流れていない状態にあるときにキッチン水栓22及びバス水栓32による水の合計吐水量(f1+f2)が比較的多量(5L/min超)になると、制御回路40は開閉弁10Aを閉とする。そのため、洋風便器12Aの使用者がフラッシュ弁17のハンドル17Aを操作しても洋風便器12Aへの水の供給はされず、洋風便器12Aの水洗は行われない。従って、水栓22及び/又は水栓32からはそれまでと同量の多量吐水が継続して行われる。
【0032】
この実施の形態にあっては、電磁式開閉弁10Aが閉止状態のときに水洗が不能である旨の表示をするようにするのが好ましい。この場合、使用者は断水や、便器12A、フラッシュ弁17等の故障ではないことを認識することができる。
【0033】
フラッシュ弁17を操作して給水枝管4中に水が流れている便器洗浄途中において水栓22,32の合計吐水量(f1+f2)が5L/min以上になった場合には、開閉弁10Aは開のままとし、便器洗浄を完了させ、便器洗浄不良が発生しないようにする。
【0034】
図2では、フラッシュ弁17は手動操作式であるが、リモコンや便座ボックスに設けられ、フラッシュ用スイッチの操作によって開弁する電動式フラッシュ弁であってもよい。この電動式フラッシュ弁の場合には、流量計50を省略し、フラッシュ用スイッチの操作信号に基づいて便器洗浄中であることを検知するのが好ましい。
【0035】
本発明では第2の給水設備は便器であるが、他の給水設備であってもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の給水システムによると、給水圧が低い地域などにおいても特定の給水設備から常に十分な量の吐水を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る給水システムを示す構成図である。
【図2】別の実施の形態に係る給水システムを示す構成図である。
【符号の説明】
2 給水幹管
4,6,8 給水枝管
10 流量調節弁
10A 開閉弁
12 洋風便器
14 ロータンク
16 ボールタップ
17 フラッシュ弁
17A ハンドル
18 ハンドル
20,30,50 流量計
22 キッチン水栓
32 バス水栓
40 制御回路
Claims (7)
- 給水幹管と、該給水幹管に対しそれぞれ給水枝管を介して連なる少なくとも1つの第1の給水設備及び少なくとも1つの第2の給水設備とを有する給水システムにおいて、
該第1の給水設備の使用を検知する検知手段と、
該検知手段からの検知信号に基づいて該第2の給水設備への給水を制限する制限手段と、
を備えたことを特徴とする給水システム。 - 請求項1において、前記第1の給水設備からの吐水量を検知する手段が設けられており、前記制限手段は、該第1の給水設備からの吐水量に応じて前記制限手段を作動させることを特徴とする給水システム。
- 請求項1又は2において、前記第1の給水設備は水栓であり、前記第2の給水設備は便器であることを特徴とする給水システム。
- 請求項3において、前記便器は便器洗浄水を貯留するタンクを備えており、
前記制限手段は、水栓からの吐水量に応じて該タンクへの給水量を減少させるものであることを特徴とする給水システム。 - 請求項3において、前記便器は水道給水圧によって洗浄水を便器に流す水道直圧式便器であり、
前記制限手段は、水栓からの吐水量が所定量以上になった場合に便器への給水を停止するものであることを特徴とする給水システム。 - 請求項5において、該便器の洗浄水供給を行なう電気駆動式弁と、該電気駆動式弁を開弁させるための洗浄スイッチと、前記制限手段による給水停止期間中の該洗浄スイッチの操作を記憶する記憶手段とが設けられており、
前記制限手段は、前記水栓からの吐水量が前記所定量よりも少なくなった後、便器への給水停止を解除し且つ該電気駆動式弁を開弁させて便器洗浄を行うよう構成されていることを特徴とする給水システム。 - 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記制限手段が給水制限動作中であることを示す表示手段が設けられていることを特徴とする給水システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003011281A JP2004225268A (ja) | 2003-01-20 | 2003-01-20 | 給水システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009068195A (ja) * | 2007-09-11 | 2009-04-02 | Tabuchi Corp | 節水設備用の配管構造 |
JP2012149460A (ja) * | 2011-01-20 | 2012-08-09 | Panasonic Corp | 手洗い器付き便器装置 |
CN103290886A (zh) * | 2013-03-21 | 2013-09-11 | 王娇 | 一种卫浴水资源控制系统 |
CN114960838A (zh) * | 2022-07-04 | 2022-08-30 | 深圳市正邦工业自动化有限公司 | 一种公共场所供水管理方法以及系统 |
CN115115409A (zh) * | 2022-07-04 | 2022-09-27 | 深圳市正邦工业自动化有限公司 | 一种智慧公厕数字化综合管理系统 |
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2003
- 2003-01-20 JP JP2003011281A patent/JP2004225268A/ja active Pending
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