JP2004225034A - 異方性エポキシ樹脂成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】異方性エポキシ樹脂成形体は、エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物から得られる。この異方性エポキシ樹脂成形体おいて、エポキシ樹脂に由来する異方性磁化率Δχは、2×10−8〜1×10−6[emu/g]の範囲である。この異方性磁化率Δχは、異方性エポキシ樹脂成形体の磁化測定から下記式(1)によって求められた値である。
異方性磁化率Δχ=χmax−χmin・・・(1)
(ただし、χmaxは最大磁化率、χminは最小磁化率を表す。)
また、エポキシ樹脂は、メソゲン基を有する液晶性エポキシ樹脂であることが好ましい。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品等から発生する熱を伝導する異方性エポキシ樹脂成形体に関し、さらに詳しくは、熱伝導性や強靭性を向上させることができるとともに熱応力による不具合を低減させることができる異方性エポキシ樹脂成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器においては高性能化、小型化、軽量化等に伴って半導体パッケージの高密度実装化、LSIの高集積化及び高速化等が行われている。これらに伴って、各種の電子部品において発生する熱が増大するため、電子部品から熱を効果的に外部へ放散させる熱対策が非常に重要な課題になっている。このような熱対策として、プリント配線基板、半導体パッケージ、筐体、ヒートパイプ、放熱板、熱拡散板等の放熱部材には、金属、セラミックス、高分子組成物等の放熱材料からなる熱伝導性成形体が適用されている。
【0003】
これらの放熱部材の中でも、エポキシ樹脂組成物から成形される熱伝導性エポキシ樹脂成形体は、電気絶縁性、機械的性質、耐熱性、耐薬品性、接着性等に優れているため、注型品、積層板、封止材、接着剤等として電気電子分野を中心に広く使用されている。
【0004】
熱伝導性エポキシ樹脂成形体を構成するエポキシ樹脂組成物は、樹脂、ゴム等の高分子マトリックス材料中に、熱伝導率の高い熱伝導性充填剤を配合したものが知られている。熱伝導性充填剤としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、石英等の金属酸化物、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等の金属窒化物、炭化ケイ素等の金属炭化物、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、金、銀、銅等の金属、炭素繊維、黒鉛等が用いられている。
【0005】
また、さらに高い熱伝導性が要求される場合には、エポキシ樹脂に特殊な熱伝導性充填剤を配合した熱伝導性エポキシ樹脂組成物や熱伝導性エポキシ樹脂成形体が提唱されている。この種の熱伝導性充填剤としては表面改質酸化アルミニウム、球状クリストバライト、特定粒度の無機フィラー等が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照。)。
【0006】
一方、半導体パッケージやプリント回路基板等の電子部品は、樹脂、金属、セラミックス等の様々な異種材料が接合又は隣接されて構成されている。これらの電子部品等では、周囲の環境温度が変化すると、各材料や材料の界面において熱応力が発生する。特に、電子部品の配線材料に使用される銅等の金属の熱膨張係数とエポキシ樹脂成形体の熱膨張係数との差は大きい。そのため、発生する熱応力によってエポキシ樹脂で構成される電子部品等に亀裂、界面の剥離、配線の断線、ショート等の不具合が生じて問題となっている。強靭性を向上できればこれらの破壊に関する不具合を回避することもできる。しかし、従来のエポキシ樹脂成形体では抜本的な解決は実現できていない。
【0007】
【特許文献1】
特公平6−51778号公報(表1)
【特許文献2】
特開2001−172472号公報(表2)
【特許文献3】
特開2001−348488号公報(表1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、最近の電子部品はその高性能化に伴って発熱量が増大しているため、上記従来の技術の組成物から得られるエポキシ樹脂成形体では熱伝導性や強靭性が不十分となっている。また、上記従来のエポキシ樹脂成形体の熱膨張係数は、金属等と比較して大きいため、熱応力による不具合が発生し易いという問題があった。
【0009】
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、熱伝導性や強靭性を向上させることができるとともに熱応力による不具合を低減させることができる異方性エポキシ樹脂成形体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明の異方性エポキシ樹脂成形体では、エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物を硬化して得られる異方性エポキシ樹脂成形体であって、磁化測定から下記式(1)によって求められる前記エポキシ樹脂に由来する異方性磁化率Δχが、2×10−8〜1×10−6[emu/g]の範囲であることを特徴とする。
【0011】
異方性磁化率Δχ=χmax−χmin・・・(1)
(ただし、χmaxは最大磁化率、χminは最小磁化率を表す。)
請求項2に記載の発明の異方性エポキシ樹脂成形体では、請求項1に記載の発明において、前記エポキシ樹脂は、分子内にメソゲン基を有する液晶性エポキシ樹脂であることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明の異方性エポキシ樹脂成形体では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、シート状をなし、厚さ方向の熱伝導率λが0.5〜30W/(m・K)であることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明の異方性エポキシ樹脂成形体では、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、少なくとも一方向の熱膨張係数が−1×10−6〜5×10−5[/K]であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態における異方性エポキシ樹脂成形体は、エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物を硬化することによって得られる。また、この異方性エポキシ樹脂成形体におけるエポキシ樹脂に由来する異方性磁化率Δχは、2×10−8〜1×10−6[emu/g]である。この異方性磁化率Δχは、異方性エポキシ樹脂高分子成形体の磁化測定から下記式(1)によって求められた値である。
【0015】
異方性磁化率Δχ=χmax−χmin・・・(1)
(ただし、χmaxは最大磁化率、χminは最小磁化率を表す。)
この異方性エポキシ樹脂成形体は、プリント配線基板、半導体パッケージ、筐体、ヒートパイプ、放熱板、熱拡散板等の放熱部材や強靭性が要求される構造材料等の用途に適用することができる。
【0016】
まず、エポキシ樹脂組成物について詳述する。エポキシ樹脂組成物に含有されるエポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有し、硬化剤によって三次元構造を形成することによって硬化される樹脂である。エポキシ樹脂組成物は、上記の異方性磁化率Δχの設定による効果を十分に発現させるためにエポキシ樹脂を主成分とすることが好ましい。エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェノールアルカン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0017】
これらのエポキシ樹脂の中でも分子を配向させ易いことから、好ましくは分子内にメソゲン基を有する液晶性エポキシ樹脂である。メソゲン基とは、液晶性を発現させる官能基を示し、具体的にはビフェニル、シアノビフェニル、ターフェニル、シアノターフェニル、フェニルベンゾエート、アゾベンゼン、アゾメチン、アゾキシベンゼン、スチルベン、フェニルシクロヘキシル、ビフェニルシクロヘキシル、フェノキシフェニル、ベンジリデンアニリン、ベンジルベンゾエート、フェニルピリミジン、フェニルジオキサン、ベンゾイルアニリン、トラン等及びこれらの誘導体が挙げられる。液晶性エポキシ樹脂の1分子内には、少なくとも1つのメソゲン基を有していればよく、2つ以上のメソゲン基を有していてもよい。また、複数のメソゲン基の連結部分やメソゲン基の末端部分は、屈曲鎖(スペーサ)と呼ばれる柔軟構造部によって構成される。柔軟構造部としては、脂肪族炭化水素基、脂肪族エーテル基、脂肪族エステル基、シロキサン結合等が挙げられる。このような液晶性エポキシ樹脂は、ある温度領域でメソゲン基が規則的に配列する液晶状態となる性質を有している。この液晶性は、直交偏光子を利用した偏光検査法によって確認することができ、液晶状態の液晶性エポキシ樹脂は強い複屈折性を発現する。液晶状態の種類としては、ネマティック、スメクティック、コレステリック、ディスコティック等が挙げられる。
【0018】
エポキシ樹脂組成物には、エポキシ樹脂を硬化させるために硬化剤を配合することが好ましい。硬化剤としては、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤、ポリアミノアミド系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤等が挙げられる。これらの硬化剤の配合量は、配合する硬化剤の種類や得られる熱伝導性エポキシ樹脂成形体の物性を考慮して適宜設定すればよい。具体的に硬化剤の配合量は、好ましくはエポキシ基1モルに対して硬化剤の化学当量が0.005〜5当量、さらに好ましくは0.01〜3当量、最も好ましくは0.5〜1.5当量である。この配合量がエポキシ基1モルに対して0.005当量未満であると、エポキシ樹脂を速やかに硬化することができないおそれがある。一方、5当量を超えて配合すると、硬化反応が速すぎるおそれがあり、エポキシ樹脂を配向させることが困難となるおそれがある。なお、ここでの化学当量は、例えば硬化剤としてアミン系硬化剤を使用した際は、エポキシ基1モルに対するアミンの活性水素のモル数を表す。
【0019】
アミン系硬化剤の具体例としては、脂肪族アミン類、ポリエーテルポリアミン類、脂環式アミン類、芳香族アミン類等が挙げられる。脂肪族アミン類としては、エチレンジアミン、1,3‐ジアミノプロパン、1,4‐ジアミノプロパン、ヘキサメチレンジアミン、2,5‐ジメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N‐ヒドロキシエチルエチレンジアミン、テトラ(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等が挙げられる。ポリエーテルポリアミン類としては、トリエチレングリコールジアミン、テトラエチレングリコールジアミン、ジエチレングリコールビス(プロピルアミン)、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン類等が挙げられる。脂環式アミン類としては、イソホロンジアミン、メタセンジアミン、N‐アミノエチルピペラジン、ビス(4‐アミノ‐3‐メチルジシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,9‐ビス(3‐アミノプロピル)2,4,8,10‐テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、ノルボルネンジアミン等が挙げられる。芳香族アミン類としては、テトラクロロ‐p‐キシレンジアミン、m‐キシレンジアミン、p‐キシレンジアミン、m‐フェニレンジアミン、o‐フェニレンジアミン、p‐フェニレンジアミン、2,4‐ジアミノアニゾール、2,4‐トルエンジアミン、2,4‐ジアミノジフェニルメタン、4,4’‐ジアミノジフェニルメタン、4,4’‐ジアミノ‐1,2‐ジフェニルエタン、2,4‐ジアミノジフェニルスルホン、4,4’‐ジアミノジフェニルスルホン、m‐アミノフェノール、m‐アミノベンジルアミン、ベンジルジメチルアミン、2‐ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエタノールアミン、メチルベンジルアミン、α‐(m‐アミノフェニル)エチルアミン、α‐(p‐アミノフェニル)エチルアミン、ジアミノジエチルジメチルジフェニルメタン、α,α’‐ビス(4‐アミノフェニル)‐p‐ジイソプロピルベンゼン等が挙げられる。
【0020】
酸無水物系硬化剤の具体例としては、ドデセニル無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物、ポリ(エチルオクタデカン二酸)無水物、ポリ(フェニルヘキサデカン二酸)無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテート、無水ヘット酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、5‐(2,5‐ジオキソテトラヒドロ‐3‐フラニル)‐3‐メチル‐3‐シクロヘキサン‐1,2‐ジカルボン酸無水物、3,4‐ジカルボキシ‐1,2,3,4‐テトラヒドロ‐1‐ナフタレンコハク酸二無水物、1‐メチル‐ジカルボキシ‐1,2,3,4‐テトラヒドロ‐1‐ナフタレンコハク酸二無水物等が挙げられる。
【0021】
フェノール系硬化剤の具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o‐クレゾールノボラック、m‐クレゾールノボラック、p‐クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ‐p‐ヒドロキシスチレン、レゾルシン、カテコール、t‐ブチルカテコール、t‐ブチルハイドロキノン、フルオログリシノール、ピロガロール、t‐ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4‐ベンゼントリオール、2,3,4‐トリヒドロキシベンゾフェノン、1,2‐ジヒドロキシナフタレン、1,3‐ジヒドロキシナフタレン、1,4‐ジヒドロキシナフタレン、1,5‐ジヒドロキシナフタレン、1,6‐ジヒドロキシナフタレン、1,7‐ジヒドロキシナフタレン、1,8‐ジヒドロキシナフタレン、2,3‐ジヒドロキシナフタレン、2,4‐ジヒドロキシナフタレン、2,5‐ジヒドロキシナフタレン、2,6‐ジヒドロキシナフタレン、2,7‐ジヒドロキシナフタレン、2,8‐ジヒドロキシナフタレン、上記ジヒドロキシナフタレンのアリル化物又はポリアリル化物、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラック、アリル化ピロガロール等が挙げられる。
【0022】
これらの硬化剤は単独で配合してもよく、複数の硬化剤を組み合わせて配合してもよい。また、硬化剤のタイプはエポキシ樹脂と混合した状態で保存することができ、加熱等によってエポキシ樹脂を硬化させる一液性(潜在性)硬化剤でもよく、エポキシ樹脂と混合することによってエポキシ樹脂を硬化させる二液性硬化剤でもよい。一液性(潜在性)硬化剤としては、ジシアンジアミド、グアニジン化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等の窒素含有化合物や、アミンイミド類、3級アミン塩、イミダゾール塩、ルイス酸及びそれらの塩、ブレンステッド酸塩等が挙げられる。
【0023】
エポキシ樹脂組成物に含有されるエポキシ樹脂は、塩化アルミニウム(AlCl3)、四塩化スズ(SnCl4)、四塩化チタン(TiCl4)、三フッ化ホウ素(BF3)、五塩化リン(PCl5)及び五フッ化アンチモン(SbF5)のような酸及びそれらの塩を用いてカチオン重合することにより硬化させることも可能である。また、エポキシ樹脂は、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化ジメチルジベンジルアンモニウム等のようなアンモニウム塩を用いてアニオン重合することによって硬化させることも可能である。
【0024】
エポキシ樹脂組成物には、異方性エポキシ樹脂成形体の熱伝導性や強靭性を向上させるために、充填剤を適量配合することも可能である。充填剤としては、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属水酸化物、金属被覆樹脂、炭素繊維、黒鉛化炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛、球状黒鉛粒子、メソカーボンマイクロビーズ、ウィスカー状カーボン、マイクロコイル状カーボン、ナノコイル状カーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等が挙げられる。金属としては、銀、銅、金、白金、ジルコン等、金属酸化物としては酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等、金属窒化物としては窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等、金属炭化物としては炭化ケイ素等、金属水酸化物としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。これらの充填剤は単独で配合してもよく、二種以上を組み合わせて配合してもよい。また、充填剤とエポキシ樹脂との濡れ性の改善、充填剤の界面の補強、分散性の改善等の目的で充填剤に通常のカップリング剤処理を施してもよい。
【0025】
エポキシ樹脂組成物には、熱伝導性や強靭性を向上させるためにエポキシ樹脂100重量部に対して、100重量部以上1000重量部未満の多量の充填剤を配合することもできる。しかし、これらの充填剤の配合量は、エポキシ樹脂100重量部に対して、好ましくは100重量部未満、より好ましくは80重量部未満、さらに好ましくは70重量部未満である。この配合量がエポキシ樹脂100重量部に対して100重量部以上であると、異方性エポキシ樹脂成形体の密度を高めてしまい、適用物の軽量化を妨げるおそれがある。適用物の軽量化がさらに要求される場合は、エポキシ樹脂組成物には実質的に充填剤を含有しないことが好ましい。ここで、実質的に充填剤を含有しないエポキシ樹脂組成物として、好ましくはエポキシ樹脂100重量部に対して充填剤が5重量部以下のエポキシ樹脂組成物、より好ましくはエポキシ樹脂100重量部に対して充填剤が1重量部以下のエポキシ樹脂組成物、さらに好ましくはエポキシ樹脂のみからなるエポキシ樹脂組成物である。
【0026】
また、エポキシ樹脂組成物には必要に応じて顔料、染料、蛍光増白剤、分散剤、安定剤、紫外線吸収剤、エネルギー消光剤、帯電防止剤、酸化防止剤、難燃剤、熱安定剤、滑剤、可塑剤、溶剤等を少量添加することも可能である。
【0027】
次に、異方性エポキシ樹脂成形体について詳述する。
異方性エポキシ樹脂成形体において、エポキシ樹脂に由来する異方性磁化率Δχは、異方性エポキシ樹脂成形体の磁化測定から上記式(1)によって求められる。磁化測定は、超伝導量子干渉素子、振動試料型磁力計、磁気異方性トルク計等を用いて、異方性エポキシ樹脂成形体の二次元方向や三次元方向に対して行われる。この磁化測定によって、異方性エポキシ樹脂成形体におけるエポキシ樹脂の最大磁化率(χmax)及び最小磁化率(χmin)を求める。ここで、エポキシ樹脂は反磁性体であるため、エポキシ樹脂の磁化率は負の値を示す。従って、最大磁化率(χmax)は、異方性エポキシ樹脂成形体の各方向における磁化測定において、エポキシ樹脂の反磁性が最も小さい方向の磁化率を意味する。一方、最小磁化率(χmin)は、異方性エポキシ樹脂成形体の各方向における磁化測定において、エポキシ樹脂の反磁性が最も大きい方向の磁化率を意味する。
【0028】
異方性エポキシ樹脂成形体の磁化測定から異方性磁化率Δχを算出するには、まず印加した磁場とそれによって生じる磁化を測定することにより、図1に示すような異方性エポキシ樹脂成形体の各方向における磁化特性を得る。次に、磁化特性を示す直線の傾きから最大磁化率(χmax)及び最小磁化率(χmin)を求める。図1に示す磁化特性は、シート状の異方性エポキシ樹脂成形体において、その厚み方向の磁化率が最大磁化率(χmax)である−1.478×10−6[emu/g]を示し、その面内方向の磁化率が最小磁化率(χmin)である−1.547×10−6[emu/g]を示している。これらの最大磁化率(χmax)及び最小磁化率(χmin)を上記(1)式に代入することによって異方性磁化率Δχを算出する。図1におけるシート状の異方性エポキシ樹脂成形体の異方性磁化率Δχは、6.9×10−8[emu/g]である。
【0029】
この異方性磁化率Δχの範囲は、2×10−8〜1×10−6[emu/g]、好ましくは2×10−8〜5×10−7[emu/g]、さらに好ましくは3×10−8〜5×10−7[emu/g]である。この異方性磁化率Δχが2×10−8[emu/g]未満であると、一定方向(本実施形態における最大磁化率(χmax)が得られる方向)の熱伝導性や一定方向(本実施形態における最大磁化率(χmax)が得られる方向に対して垂直な面に沿って亀裂を生じさせた際)の破壊靭性値JICが低く、十分な熱伝導性や強靭性が得られない。一方、1×10−6[emu/g]を超える異方性エポキシ樹脂成形体を得ることはエポキシ樹脂の物性を考慮すると困難である。異方性磁化率Δχの範囲が2×10−8〜1×10−6[emu/g]であると、一定方向の熱伝導率λや強靭性が極めて高くなり、一定方向に優れた熱伝導性や強靭性を発揮することができる。また、一定方向の熱膨張係数を小さくすることができ、熱応力を低減することができる。
【0030】
エポキシ樹脂組成物から異方性エポキシ樹脂成形体を得るには、まず成形装置によってエポキシ組成物を成形するとともに、各種配向方法によってエポキシ樹脂を配向させる。次に、エポキシ樹脂が配向した状態で、エポキシ樹脂を硬化させることにより異方性磁化率Δχの範囲が上記の範囲に制御された異方性エポキシ樹脂成形体を得ることができる。
【0031】
エポキシ樹脂を配向させる方法としては、流動場、せん断場、磁場及び電場から選ばれる少なくとも一種の場による配向方法が挙げられる。これらの配向方法の中でも、配向する方向を容易に制御でき、異方性磁化率Δχを制御し易いことから、磁場による配向方法が好ましい。磁場を利用してエポキシ樹脂を配向させ、異方性磁化率Δχを制御するには、エポキシ樹脂組成物に磁場を印加し、エポキシ樹脂の分子鎖を磁力線と平行方向又は垂直方向に配向させる。続いて、磁場を印加した状態でエポキシ樹脂を硬化させる。ここで、硬化されたエポキシ樹脂の異方性磁化率Δχは、磁場の磁束密度、磁場の印加時間等によって2×10−8〜1×10−6[emu/g]となるように設定される。
【0032】
磁場を発生するための磁場発生手段としては、永久磁石、電磁石、超電導磁石、コイル等が挙げられる。これらの磁場発生手段の中でも、実用的な磁束密度を有する磁場を発生させることができることから超電導磁石が好ましい。
【0033】
エポキシ樹脂組成物に印加する磁場の磁束密度は、好ましくは0.5〜20テスラ(T)、さらに好ましくは1〜20T、最も好ましくは2〜10Tである。この磁束密度が0.5T未満であると、エポキシ樹脂の分子鎖を十分に配向させることができないおそれがあり、異方性磁化率Δχを十分に制御することができないおそれがある。一方、磁束密度が20Tを超える磁場は、実用上得られにくい。この磁束密度の範囲が2〜10Tであると、高い異方性磁化率Δχを有する異方性エポキシ樹脂成形体が得られるとともに、実用的である。
【0034】
成形装置としては、トランスファー成形装置、プレス成形装置、注型成形装置、射出成形装置、押出成形装置等のエポキシ樹脂を成形する装置を用いることができる。エポキシ樹脂組成物は、シート状、フィルム状、ブロック状、粒状、繊維状等の様々な形状の異方性エポキシ樹脂成形体に成形することができる。
【0035】
エポキシ樹脂組成物に含有するエポキシ樹脂を硬化させる方法としては、エポキシ樹脂が有するエポキシ基を自己重合反応させる方法、上記のエポキシ樹脂と上記の硬化剤を反応させる方法等が挙げられる。これらの反応形態としては、熱硬化反応、光硬化反応、放射線硬化反応、湿気硬化反応等が挙げられる。
【0036】
異方性エポキシ樹脂成形体の熱伝導率λは、エポキシ樹脂の分子鎖が一定方向に配向され、その異方性磁化率Δχが上記の範囲に設定されることによって、その分子鎖方向に極めて高くなる。この熱伝導率λの値は、好ましくは0.5〜30W/(m・K)、さらに好ましくは0.6〜20W/(m・K)、最も好ましくは0.7〜10W/(m・K)である。この熱伝導率λが0.5W/(m・K)未満であると、電子部品から発生する熱を効果的に外部へ伝えることが困難になるおそれがある。一方、30W/(m・K)を超える異方性エポキシ樹脂成形体を得るのはエポキシ樹脂の物性を考慮すると困難である。
【0037】
異方性エポキシ樹脂成形体の破壊靭性値JICは、エポキシ樹脂の分子鎖が一定方向に配向され、硬化されたエポキシ樹脂に由来する異方性磁化率Δχが上記の範囲に設定されることによって、一定方向(本実施形態におけるエポキシ樹脂の分子鎖方向に対して垂直な面に沿って亀裂を生じさせた際)に極めて大きくなる。異方性エポキシ樹脂成形体の少なくとも一方向の破壊靭性値JICは、好ましくは5〜30[kN/m]、さらに好ましくは5〜20[kN/m]、最も好ましくは6〜12[kN/m]である。この破壊靭性値JICが5[kN/m]未満であると、電子部品等において十分な強靭性が得られないおそれがある。一方、30[kN/m]を超える異方性エポキシ樹脂成形体を得るのはエポキシ樹脂の物性を考慮すると困難である。
【0038】
異方性エポキシ樹脂成形体の熱膨張係数は、エポキシ樹脂の分子鎖が一定方向に配向され、硬化されたエポキシ樹脂に由来する異方性磁化率Δχが上記の範囲に設定されることによって、一定方向(本実施形態におけるエポキシ樹脂の分子鎖方向)に極めて小さくなる。異方性エポキシ樹脂成形体の少なくとも一方向の熱膨張係数は、好ましくは−1×10−6〜5×10−5[/K]、さらに好ましくは0〜5×10−5[/K]、最も好ましくは0〜3×10−5[/K]である。この熱膨張係数が5×10−5[/K]以上であると、電子部品等において生じる熱応力を低減させることが困難となるおそれがある。一方、−1×10−6[/K]よりも小さい熱膨張係数の異方性エポキシ樹脂成形体を得るのはエポキシ樹脂の物性を考慮すると困難である。
【0039】
この異方性エポキシ樹脂成形体をシート状に成形する場合、その厚さは好ましくは0.02〜10mm、さらに好ましくは0.1〜7mm、最も好ましくは0.2〜5mmである。この厚さが0.02mm未満であると、適用物に適用する際、操作性が悪くなるおそれがある。一方、10mmを超えると、熱伝導性が悪化するおそれがある。
【0040】
次いで、エポキシ樹脂組成物から異方性エポキシ樹脂成形体を製造する方法について図3〜図5に基づいて詳細に説明する。図3に示すように、異方性エポキシ樹脂成形体としてのシート状の異方性エポキシ樹脂シート11は、プリント配線基板、放熱シート等の放熱部材となる電子機器や先進複合材料に適用することができるものである。
【0041】
まず、異方性エポキシ樹脂シート11の厚さ方向(図3におけるZ軸方向)にエポキシ樹脂の分子鎖を配向させる場合について説明する。図4に示すように、金型12aの内部には、キャビティ13aがシート状に形成されている。また、金型12aの上下には磁場発生手段としての一対の永久磁石14aが配設され、永久磁石14aによって発生する磁場の磁力線M1は、キャビティ13aの厚さ方向に一致するようになっている。
【0042】
このキャビティ13aにエポキシ樹脂組成物15を充填させる。ここで、金型12aには図示しない加熱装置が備えられ、キャビティ13aに充填されたエポキシ樹脂組成物15に含有されるエポキシ樹脂は溶融状態に維持される。また、エポキシ樹脂組成物にエポキシ樹脂としての液晶性エポキシ樹脂を含有させた場合には、液晶性エポキシ樹脂は液晶状態に維持される。次に、永久磁石14aによってキャビティ13aに充填されたエポキシ樹脂組成物15に所定の磁束密度の磁場を印加する。なお、磁場はキャビティ13aにエポキシ樹脂組成物15を充填する前に予め印加しておいてもよい。このとき、磁力線M1は、シート状のエポキシ樹脂組成物15の厚さ方向に一致するため、エポキシ樹脂の分子鎖をシート状のエポキシ樹脂組成物15の厚さ方向に配向することができる。この配向状態でエポキシ樹脂を硬化反応させて、金型12aから取り出すとエポキシ樹脂の分子鎖が厚さ方向に配向し、異方性磁化率Δχが、2×10−8〜1×10−6[emu/g]の範囲である異方性エポキシ樹脂シート11を得ることができる。
【0043】
このとき、異方性エポキシ樹脂シート11の厚さ方向の異方性磁化率Δχが、2×10−8〜1×10−6[emu/g]の範囲である。従って、異方性エポキシ樹脂シート11は、厚さ方向に高い熱伝導率λを有するとともに厚さ方向に対して垂直な面に沿って亀裂を生じさせた際に高い破壊靭性値JICを有している。このため、厚さ方向に熱伝導性が要求されるとともに厚さ方向に対して垂直な面に沿って亀裂を生じさせた際高い破壊靭性値JICが要求される回路基板材料、半導体パッケージ用の放熱シート等に適用することができる。また、異方性エポキシ樹脂シート11は、厚さ方向の熱膨張係数が低減され、例えばスルーホールに銅を形成する場合のような厚さ方向に小さい熱膨張係数が要求される回路基板材料、半導体パッケージ用絶縁シート等に適用することができる。
【0044】
次に、異方性エポキシ樹脂シート11の面内方向(図3におけるX軸方向、Y軸方向等)にエポキシ樹脂の分子鎖を配向させる場合について説明する。図5に示すように、金型12bに形成されるキャビティ13bの面内方向に磁力線M2が一致するように、一対の永久磁石14bを金型12bの両側方に対向させて配設する。次に、永久磁石14bによってキャビティ13bに充填されたエポキシ樹脂組成物15に磁場を印加する。このとき、磁力線M2はシート状のエポキシ樹脂組成物15の面内方向に一致するため、エポキシ樹脂の分子鎖をエポキシ樹脂組成物15の面内方向に配向することができる。この配向状態でエポキシ樹脂を硬化反応させ、金型12bから取り出すと、エポキシ樹脂の分子鎖が面内方向に配向した異方性エポキシ樹脂シート11を得ることができる。
【0045】
本実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ この実施形態の異方性エポキシ樹脂成形体においては、エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物から得られ、硬化されたエポキシ樹脂に由来する異方性磁化率Δχが、2×10−8〜1×10−6[emu/g]の範囲である。従って、エポキシ樹脂の配向方向に高い熱伝導率λ及びエポキシ樹脂の配向方向に対して垂直な面に沿って亀裂を生じさせた際に高い破壊靭性値JICを有し、一定方向の熱伝導性や強靭性を向上させることができる。また、エポキシ樹脂の配向方向の熱膨張係数は低減されるため、熱応力による不具合を低減することができる。また、エポキシ樹脂組成物に充填剤や補強剤を配合し、得られる異方性エポキシ樹脂成形体の熱伝導性や強靭性を向上させた場合でも、エポキシ樹脂に由来する異方性磁化率Δχを上記の範囲に設定することによって、その熱伝導性や強靭性がさらに向上されるとともに熱膨張係数が低減される。従って、熱伝導性や強靭性をさらに向上させることができるとともに熱応力による不具合を低減させることができる。
【0046】
・ この実施形態の異方性エポキシ樹脂成形体においては、エポキシ樹脂は分子内にメソゲン基を有する液晶性エポキシ樹脂であることが好ましい。この場合、液晶性エポキシ樹脂の分子は容易に配向させることができるため、熱伝導性や強靭性が向上されるとともに熱応力による不具合を低減させることができる異方性エポキシ樹脂成形体を容易に得ることができる。
【0047】
・ この実施形態の異方性エポキシ樹脂成形体においては、シート状をなし、厚さ方向の熱伝導率λが0.5〜30W/(m・K)であることが好ましい。このように構成した場合、回路基板材料、放熱シート等、シート状であってその厚さ方向に高い熱伝導性が要求される用途に適用することができる。
【0048】
・ この実施形態の異方性エポキシ樹脂成形体においては、少なくとも一方向の熱膨張係数が−1×10−6〜5×10−5[/K]であることが好ましい。このように構成した場合、一定方向に低い熱膨張係数が要求される回路基板材料、半導体パッケージ等の用途に適用することができ、熱応力による不具合を低減させることができる。
【0049】
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 前記エポキシ樹脂組成物には、前記実施形態に記載の充填剤以外の補強材を配合してもよい。補強材としては、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、炭化タングステン繊維、ガラス繊維等の耐熱性、機械的強度に優れた強化繊維等が挙げられる。これらの補強材の形状は限定されず、例えばシート状、織物状、組紐状等が挙げられる。また、エポキシ樹脂成形体中におけるこれらの補強材の配列は限定されず、単一方向、ランダム方向等であってもかまわない。エポキシ樹脂組成物にこれらの補強剤を配合することにより、得られる異方性エポキシ樹脂成形体の強靭性をさらに向上させることができる。
【0050】
・ 前記エポキシ樹脂組成物には、液晶性を有しないエポキシ樹脂のみを含有させてもよく、液晶性エポキシ樹脂のみを含有させてもよい。また、エポキシ樹脂組成物にはエポキシ樹脂と液晶性エポキシ樹脂の両方を含有させてもよい。
【0051】
・ 前記エポキシ樹脂組成物には、メソゲン基を有し、液晶性を示す硬化剤を配合してもよい。
・ 前記永久磁石14a、14bは、金型12a、12bを挟むように一対配設されているが、一方の永久磁石14a、14bを省略してもよい。
【0052】
・ 前記永久磁石14a、14bは、S極とN極とが互いに対向するように一対配設されているが、S極同士又はN極同士が対向するように配設してもよい。・ 前記磁力線M1、M2は、直線状であるが、曲線状等でもよい。また、前記永久磁石14a、14bは磁力線M1、M2が一方向に延びるように配設されているが、磁力線M1、M2が二方向以上に延びるように永久磁石14a、14bを配設してもよい。さらに、磁力線M1、M2又は金型12a、12bを回転させてもよい。
【0053】
【実施例】
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
エポキシ樹脂として液晶性エポキシ樹脂であるテレフタリリデン‐ビス‐(4‐アミノ‐3‐メチルフェノール)ジグリシジルエーテル(以下、液晶性エポキシ樹脂Aという。)と硬化剤として4,4’‐ジアミノ‐1,2‐ジフェニルエタンを、1:0.5のモル比で混合することによってエポキシ樹脂組成物を調製した。このエポキシ樹脂組成物を温度170℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁束密度5テスラの磁場中にて、170℃、10分間で硬化させ、異方性エポキシ樹脂成形体としての厚さ2mmの異方性エポキシ樹脂シートを作製した。なお、磁力線の方向はシート状のエポキシ樹脂組成物の厚み方向とした。
(実施例2及び実施例3)
実施例1と同一のエポキシ樹脂組成物を使用し、表1に記載の磁束密度に変更した以外は実施例1と同様に異方性エポキシ樹脂シートを作製した。
(実施例4)
エポキシ樹脂として液晶性エポキシ樹脂である1,5‐ビス‐[4‐[2‐アザ‐2‐(メチル‐4‐ヒドロキシフェニル)‐ビニル]フェノキシ]ペンタンジグリシジルエーテル(以下、液晶性エポキシ樹脂Bという。)と硬化剤として4,4’‐ジアミノ‐1,2‐ジフェニルエタンを、1:0.5のモル比で混合することによってエポキシ樹脂組成物を調製した。このエポキシ樹脂組成物を温度150℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁束密度10テスラの磁場中にて、105℃、2時間で硬化させ、異方性エポキシ樹脂成形体としての厚さ2mmの異方性エポキシ樹脂シートを作製した。なお、磁力線の方向はシート状のエポキシ樹脂組成物の厚み方向とした。
(実施例5)
エポキシ樹脂として液晶性エポキシ樹脂であるジヒドロキシ‐α‐メチルスチルベンジグリシジルエーテル(以下、液晶性エポキシ樹脂Cという。)と硬化剤として4,4’‐ジアミノ‐1,2‐ジフェニルエタンを、1:0.5のモル比で混合することによってエポキシ樹脂組成物を調製した。このエポキシ樹脂組成物を温度150℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁束密度10テスラの磁場中にて、150℃、1時間で硬化させ、異方性エポキシ樹脂成形体としての厚さ2mmの異方性エポキシ樹脂シートを作製した。なお、磁力線の方向はシート状のエポキシ樹脂組成物の厚み方向とした。
(実施例6)
エポキシ樹脂として液晶性エポキシ樹脂である1,4‐ビス‐[4‐(4‐ヒドロキシベンゾエート)フェノキシ]ブタンジグリシジルエーテル(以下、液晶性エポキシ樹脂Dという。)と硬化剤として4,4’‐ジアミノ‐1,2‐ジフェニルエタンを、1モル:0.5モルで混合することによってエポキシ樹脂組成物を調製した。このエポキシ樹脂組成物を温度150℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁束密度10テスラの磁場中にて、150℃、3時間で硬化させ、異方性エポキシ樹脂成形体としての厚さ2mmの異方性エポキシ樹脂シートを作製した。なお、磁力線の方向はシート状のエポキシ樹脂組成物の厚み方向とした。
(実施例7)
実施例1と同一のエポキシ樹脂組成物を、温度170℃に加熱した金型の柱状をなすキャビティに入れて溶融させた後、磁束密度5テスラの磁場中にて、170℃、10分間で硬化させ、柱状の異方性エポキシ樹脂成形体(幅W4.4×厚さB2.2×長さL40mm)を作製した。なお、磁力線の方向は柱状のエポキシ樹脂組成物の長手方向とした。
(実施例8及び実施例9)
実施例1と同一のエポキシ樹脂組成物を使用し、表2に記載の磁束密度に変更した以外は実施例7と同様に柱状の異方性エポキシ樹脂成形体を作製した。
(実施例10)
実施例4と同一のエポキシ樹脂組成物を、温度150℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁束密度10テスラの磁場中にて、105℃、2時間で硬化させ、柱状の異方性エポキシ樹脂成形体(幅W4.4×厚さB2.2×長さL40mm)を作製した。なお、磁力線の方向は柱状のエポキシ樹脂組成物の長手方向とした。
(実施例11)
実施例5と同一のエポキシ樹脂組成物を、温度150℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁束密度10テスラの磁場中にて、150℃、1時間で硬化させ、柱状の異方性エポキシ樹脂成形体(幅W4.4×厚さB2.2×長さL40mm)を作製した。なお、磁力線の方向は柱状のエポキシ樹脂組成物の長手方向とした。
(実施例12)
実施例6と同一のエポキシ樹脂組成物を、温度150℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁束密度10テスラの磁場中にて、150℃、1時間で硬化させ、柱状の異方性エポキシ樹脂成形体(幅W4.4×厚さB2.2×長さL40mm)を作製した。なお、磁力線の方向は柱状のエポキシ樹脂組成物の長手方向とした。
(比較例1)
実施例1と同一のエポキシ樹脂組成物を、温度170℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁場を印加せずに170℃、10分間で硬化させ、厚さ2mmのシート状の成形体を作製した。
(比較例2)
実施例1と同一のエポキシ樹脂組成物を、温度170℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁束密度0.1テスラの磁場中にて170℃、10分間で硬化させ、厚さ2mmのシート状の成形体を作製した。
(比較例3)
実施例4と同一のエポキシ樹脂組成物を、温度150℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁場を印加せずに105℃、2時間で硬化させ、厚さ2mmのシート状の成形体を作製した。
(比較例4)
実施例1と同一のエポキシ樹脂組成物を、温度170℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁場を印加せずに170℃、10分間で硬化させ、柱状の成形体(幅W4.4×厚さB2.2×長さL40mm)を作製した。
(比較例5)
実施例1と同一のエポキシ樹脂組成物を、温度170℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁束密度0.1テスラの磁場中にて170℃、10分間で硬化させ、柱状の成形体(幅W4.4×厚さB2.2×長さL40mm)を作製した。なお、磁力線の方向は柱状の樹脂組成物の長手方向とした。
(比較例6)
実施例4と同一のエポキシ樹脂組成物を、温度150℃に加熱した金型のキャビティに入れて溶融させた後、磁場を印加せずに105℃、2時間で硬化させ、柱状の成形体(幅W4.4×厚さB2.2×長さL40mm)を作製した。
【0054】
実施例1〜12及び比較例1〜6の異方性磁化率Δχをカンタムデザイン社製の超伝導量子干渉素子を使用した磁化測定から求めた。実施例3の磁化測定による磁化特性を図1に示す。また、実施例1〜6及び比較例1〜3の厚さ方向の熱伝導率λをレーザーフラッシュ法で測定するとともに、厚さ方向及び面内方向の熱膨張係数は、島津製作所製の熱機械分析装置で測定した。実施例1〜6及び比較例1〜3における異方性磁化率Δχ、厚さ方向の熱伝導率λ、厚さ方向の熱膨張係数、面内方向の熱膨張係数を表1に示すとともに、異方性磁化率Δχと厚さ方向の熱伝導率λの関係を図2に示す。
【0055】
さらに、実施例7〜12及び比較例4〜6の破壊靭性値JICをASTM−E399に準拠し、島津製作所(株)製のインストロン型万能試験機(AG−2000E)を使用して測定した。図6に示すようにこの破壊靭性値JICの測定は、一対の支持ピン16に成形体17(幅W4.4×厚さB2.2×長さL40mm)の幅方向を垂直にして載置し、クロスヘッドピン18によって成形体17の中央部分に上方から荷重Pを加える三点曲げによる方法である。なお、一対の支持ピン16間の距離である支点間距離Sは18.48mmとするとともに、クロスヘッドピン18の下降速度であるクロスヘッドスピードは0.5mm/minとした。また、成形体17の下側中央にはその幅の半分まで予め切欠き(precrack)a0を形成し、荷重Pを加えて成形体17の切欠きa0から幅方向に向かって亀裂を生じさせた。破壊靭性値JICの測定結果を表2に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
表1の結果から明らかなように、実施例1〜6では、異方性磁化率Δχが2×10−8〜1×10−6[emu/g]の異方性エポキシ樹脂シートが得られ、いずれも厚さ方向の熱伝導率λが0.5W/(m・K)以上の優れた熱伝導性が発揮されている。また、実施例1〜6では、厚さ方向の熱膨張係数は、30×10−6[/K]以下の小さい熱膨張係数を示している。また、実施例1〜3から印加させる磁場の磁束密度を高くするほど、異方性磁化率Δχが高められ、高い熱伝導率λと小さい熱膨張係数を有する異方性エポキシ樹脂シートが得られることがわかる。
【0058】
一方、比較例1〜3では、異方性磁化率Δχが2×10−8[emu/g]未満の従来のエポキシ樹脂シートであるため、厚さ方向の熱伝導率λは0.44[W/(m・K)]以下を示し、熱伝導性が不十分であり、厚さ方向の熱膨張係数が6.1×10−5[/K]以上を示し、熱応力による不具合を十分に低減することができない。
【0059】
表2の結果から明らかなように、実施例7〜12では、異方性磁化率Δχが2×10−8〜1×10−6[emu/g]の異方性エポキシ樹脂成形体が得られた。一方、比較例4〜6では、異方性磁化率Δχが2×10−8[emu/g]未満であった。従って、実施例7〜12の破壊靭性値JICは、比較例4〜6の破壊靭性値JICよりも高い値を示し、実施例7〜12の強靭性は比較例4〜6に比べて非常に優れていることがわかる。
【0060】
次に、上記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1) 前記異方性磁化率Δχの範囲は、磁場発生手段による磁場の印加によって設定されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の異方性エポキシ樹脂成形体。このように構成した場合、異方性磁化率Δχを容易に設定することができる。
【0061】
(2) 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の異方性エポキシ樹脂成形体の製造方法において、前記エポキシ樹脂組成物に磁場発生手段によって磁場を一定方向に印加させ、前記エポキシ樹脂を硬化させることを特徴とする異方性エポキシ樹脂成形体の製造方法。
【0062】
(3) 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の異方性エポキシ樹脂成形体の製造方法において、前記エポキシ樹脂組成物にはエポキシ樹脂と反応してエポキシ樹脂を硬化させる硬化剤を含有させ、該硬化剤含有するエポキシ樹脂組成物を加熱することによって、エポキシ樹脂を硬化反応させるとともにエポキシ樹脂の硬化反応中に磁場発生手段によって磁場を印加させることを特徴とする異方性エポキシ樹脂成形体の製造方法。この製造方法の場合、エポキシ樹脂の特徴を十分に発揮させることができるとともに、異方性エポキシ樹脂成形体をさらに容易に得ることができる。
【0063】
(4) 請求項2に記載の異方性エポキシ樹脂成形体の製造方法において、前記エポキシ樹脂組成物は液晶性エポキシ樹脂が液晶状態を発現する温度に加熱した状態で磁場発生手段によって磁場を印加させながら硬化されることを特徴とする異方性エポキシ樹脂成形体の製造方法。
【0064】
(5) 請求項2に記載の異方性エポキシ樹脂成形体の製造方法において、前記エポキシ樹脂組成物には液晶性エポキシ樹脂と反応して液晶性エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤を含有させ、該硬化剤含有する液晶性エポキシ樹脂組成物を液晶性エポキシ樹脂が液晶状態を発現する温度に加熱することによって、液晶性エポキシ樹脂を硬化反応させるとともに液晶性エポキシ樹脂の硬化反応中に磁場発生手段によって磁場を印加させることを特徴とする異方性エポキシ樹脂成形体の製造方法。上記(4)及び(5)に記載の製造方法の場合、液晶性エポキシ樹脂の液晶性を十分に発揮させることができ、異方性エポキシ樹脂成形体をさらに容易に得ることができる。
【0065】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の異方性エポキシ樹脂成形体によれば、熱伝導性や強靭性を向上させることができるとともに熱応力による不具合を低減させることができる。
【0066】
請求項2に記載の発明の異方性エポキシ樹脂成形体によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、熱伝導性や強靭性が向上されるとともに熱応力による不具合を低減させることができる異方性エポキシ樹脂成形体を容易に得ることができる。
【0067】
請求項3に記載の発明の異方性エポキシ樹脂成形体によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、シート状であってその厚さ方向に高い熱伝導性が要求される用途に適用することができる。
【0068】
請求項4に記載の発明の異方性エポキシ樹脂成形体によれば、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明の効果に加え、一定方向に低い熱膨張係数が要求される用途に適用することができ、熱応力による不具合を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における異方性エポキシ樹脂成形体(実施例2)の磁化特性を示すグラフ。
【図2】実施の形態における異方性エポキシ樹脂成形体及び従来のエポキシ樹脂成形体の異方性磁化率Δχと熱伝導率λの関係を示すグラフ。
【図3】実施の形態における異方性エポキシ樹脂シートを示す斜視図。
【図4】厚さ方向に高い熱伝導性及び面内方向に亀裂を生じさせた際に高い破壊靭性値を有する異方性エポキシ樹脂シートの製造方法を示す概念図。
【図5】面内方向に高い熱伝導性及び厚さ方向に亀裂を生じさせた際に高い破壊靭性値を有する異方性エポキシ樹脂シートの製造方法を示す概念図。
【図6】破壊靭性値の測定方法を示す概略図。
【符号の説明】
11…異方性エポキシ樹脂成形体としての異方性エポキシ樹脂シート、15…エポキシ樹脂組成物。
Claims (4)
- エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物を硬化して得られる異方性エポキシ樹脂成形体であって、磁化測定から下記式(1)によって求められる前記エポキシ樹脂に由来する異方性磁化率Δχが、2×10−8〜1×10−6[emu/g]の範囲であることを特徴とする異方性エポキシ樹脂成形体。
異方性磁化率Δχ=χmax−χmin・・・(1)
(ただし、χmaxは最大磁化率、χminは最小磁化率を表す。) - 前記エポキシ樹脂は、分子内にメソゲン基を有する液晶性エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の異方性エポキシ樹脂成形体。
- シート状をなし、厚さ方向の熱伝導率λが0.5〜30W/(m・K)であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異方性エポキシ樹脂成形体。
- 少なくとも一方向の熱膨張係数が−1×10−6〜5×10−5[/K]であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の異方性エポキシ樹脂成形体。
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