JP2004225015A - 低臭性酸素吸収性樹脂組成物及びこれを用いた低臭性酸素吸収性積層体 - Google Patents

低臭性酸素吸収性樹脂組成物及びこれを用いた低臭性酸素吸収性積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】臭気物質の生成が有効に抑制され、実用的な酸素吸収性能を有する低臭気性酸素吸収性樹脂組成物及びこの樹脂組成物を用いて成る積層体を提供することである。
【解決手段】炭素−炭素不飽和結合及び水酸基を有する樹脂成分(a)、及び酸触媒(b)から成り、酸素吸収量が5ml/g(22℃、0%RH)以上であることを特徴とする低臭性酸素吸収性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低臭性酸素吸収性樹脂組成物及びこれを用いた低臭性酸素吸収性積層体に関し、より詳細には酸素吸収反応に伴う高分子鎖の結合開裂により発生する低分子量酸化物量を抑制した低臭性酸素吸収性樹脂組成物及びこれを用いた低臭性酸素吸収性積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、包装容器の内容物の保存性を高めるために、外側からの酸素の透過を防止するガスバリヤー性樹脂と共に、容器内の残存酸素を捕集すべく酸素吸収性材料が組み合わされた容器が使用されている(例えば、特許文献1等)。酸素吸収性材料として一般に用いられている鉄系酸素吸収剤では、水分の存在が不可欠であることから、包装すべき内容物の水分活性の違いによって、酸素吸収性能に大きな差が出るという問題があると共に、透明性が要求される用途には適用できないという問題を有している。
このような問題を解決するものとして、酸化可能樹脂成分の遷移金属触媒酸化により酸素を捕集することを特徴とする酸素吸収性材料も提案されており(例えば特許文献2および3)、酸化可能樹脂として、芳香族ポリアミドあるいは炭素−炭素不飽和結合を有する樹脂が使用されている。
【0003】
【特許文献1】
特公平4−60826号公報
【特許文献2】
特許第2991437号公報
【特許文献3】
特許第3183704号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記組成物は、酸化可能樹脂成分が遷移金属触媒の作用により専ら酸化されることにより酸素を吸収する作用を示すものであり、遷移金属触媒により樹脂中の活性なメチレン基の水素原子の引き抜きが容易に行われ、これによりラジカルが発生し、酸素吸収反応が生じている。
しかしながら、かかる酸素吸収反応に伴って生ずる高分子鎖の開裂反応により低分子量酸化物が生成し、この低分子量酸化物が臭気を有することから、フレーバー性に劣るという問題が生じる。
【0005】
従って本発明の目的は、臭気物質の生成が有効に抑制され、実用的な酸素吸収性能を有する低臭気性酸素吸収性樹脂組成物及びこの樹脂組成物を用いて成る積層体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、炭素−炭素不飽和結合及び水酸基を有する樹脂成分(a)、及び酸触媒(b)から成り、酸素吸収量が5ml/g(22℃、0%RH)以上であることを特徴とする低臭性酸素吸収性樹脂組成物が提供される。
本発明の樹脂組成物においては、
1.樹脂成分(a)の炭素−炭素不飽和結合として、ジビニルメタン型構造(−C=C−C−C=C−)を含有すること、
2.樹脂成分(a)が、アルキド樹脂であること、
3.酸触媒(b)が、有機スルホン酸であること、
が好適である。
【0007】
本発明によればまた、上記樹脂組成物を含む酸素吸収層を有する低臭性酸素吸収性積層体が提供される。
上記積層体においては、
1.酸素吸収層が、上記樹脂組成物と架橋剤から成る酸素吸収性塗膜であること、
2.酸素吸収層が、上記樹脂組成物と他の樹脂成分との混合物から成ること、
3.酸素吸収層よりも外側に酸素透過度が50ml/m/day/atm(25℃、60%RH)以下の酸素バリヤー層を有すること、
4.酸素吸収層より内側に、低分子量酸化物遮断層を有すること、
5.酸素吸収層及び/又は酸素吸収層よりも内側に位置する層に、アミン化合物などの脱臭成分を含有すること
が好適である。
【0008】
【発明の実施形態】
本発明の樹脂組成物においては、炭素−炭素不飽和結合及び水酸基を有する樹脂成分(a)及び酸触媒(b)から成り、酸素吸収量が5ml/g(22℃、0%RH)以上であることが重要な特徴である。
本発明においては、炭素−炭素不飽和結合及び水酸基を有する樹脂(a)に酸触媒(b)を組み合わせて使用すると、5ml/g(22℃、0%RH)以上の実用的な酸素吸収量を有すると共に、酸素吸収反応に伴う樹脂(a)の鎖の分断が抑制され、低分子量酸化物の生成が有効に抑制されるため、前述したような、従来の遷移金属触媒による炭素−炭素不飽和結合を有する樹脂の酸化の際生じていたアルデヒド、ケトン等の臭気成分の発生が有効に低減されることを見出したのである。このことは後述する実施例からも明らかである。
【0009】
すなわち図1は、樹脂(a)として、ペンタエリスリトール、無水フタル酸およびリノール酸から合成されたアルキド樹脂を用いて、パラトルエンスルホン酸(実施例1)、メタンスルホン酸(実施例2)、あるいは遷移金属触媒としてネオデカン酸コバルト(比較例2)を添加した樹脂組成物、および触媒を添加しない場合(比較例1)についての酸素吸収量1ml当たりの有機揮発成分量を示すものである。
この図1から明らかなように、触媒未配合の比較例1及び触媒としてネオデカン酸コバルトを用いた比較例2では著しく高い揮発成分量を示しているのに対し、本発明の塗料組成物(実施例1及び2)では、これらに比して、顕著に揮発成分量すなわち低分子量酸化物量が低減していることが明らかである。
【0010】
また本発明においては、上記樹脂組成物と架橋剤から成る塗料樹脂組成物より酸素吸収性塗膜層を形成することもでき、この場合においても同様に臭気成分である低分子量酸化物の発生を有効に抑制できる。
図2は、樹脂(a)として、ペンタエリスリトール、無水フタル酸およびリノール酸から合成されたアルキド樹脂を使用し、硬化剤としてブチル化メラミンを用いる共に触媒としてパラトルエンスルホン酸を用いた場合(実施例4)、硬化剤としてイソシアネート系硬化剤を用いると共に触媒としてパラトルエンスルホン酸を用いた場合(実施例5)、硬化剤としてブチル化メラミンを用いると共に触媒を用いない場合(比較例3)、硬化剤としてブチル化メラミンを用いると共に触媒としてネオデカン酸コバルトを用いた場合(比較例4)の塗料樹脂組成物より形成された硬化塗膜についての有機揮発成分量を示すものである。
この図2から明らかなように、触媒未配合の比較例3及び触媒としてネオデカン酸コバルトを用いた比較例4では著しく高い揮発成分量を示しているのに対し、本発明の塗料組成物(実施例4及び5)では、これらに比して、顕著に揮発成分量すなわち低分子量酸化物量が低減していることが明らかである。
【0011】
(樹脂組成物)
[樹脂成分(a)]
本発明に用いる樹脂成分(a)は、炭素−炭素不飽和結合及び水酸基を有する樹脂であり、酸触媒によって酸素吸収が促進され、5ml/g(22℃、0%RH)以上の酸素吸収量を示す酸素吸収性樹脂である。
本発明に用いる樹脂成分(a)の炭素−炭素不飽和結合としては、炭素−炭素二重結合、炭素−炭素三重結合を挙げることができるが、好適には後述するように、ジビニルメタン型構造(−C=C−C−C=C−)を有するものであることが特に好ましい。
【0012】
このような炭素−炭素不飽和結合及び水酸基を有する樹脂(a)としては、これに限定されないが、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシエステル樹脂等の脂肪酸変性樹脂、水酸基変性されたポリブタジエン及びポリイソプレンなどの一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。なかでもアルキド樹脂を好適に使用することができる。
アルキド樹脂は、一般に多塩基酸と多価アルコールから成るポリエステルを脂肪酸によって変性したものである。
多塩基酸としては、これに限定されないが、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、シクロペンタジエン−無水マレイン酸付加物、テルペン−無水マレイン酸付加物、ロジン−無水マレイン酸付加物などを挙げることができるが、特にイソフタル酸、無水フタル酸を好適に用いることができる。
【0013】
また多価アルコールとしては、これに限定されないが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、マンニトール、ソルビトール等を挙げることができるが、特にグリセリン、ペンタエリスリトールを好適に用いることができる。
脂肪酸としては、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、リシノール酸等の炭素−炭素不飽和結合を有する脂肪酸、或いはあまに油、麻実油、キリ油、エゴマ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、トール油、大豆油、綿実油、ヌカ油、サフラワー油等の不飽和脂肪酸のトリグリセライドを多く含有する脂肪油及びこれらの脂肪酸を挙げることができる。
本発明においては、特にジビニルメタン構造(−C=C−C−C=C−)を有するリノール酸、リノレン酸およびこれらを含有する脂肪油により変性されたものであることが好ましい。ジビニルメタン構造のビニル基に挟まれたメチレン基の水素は引き抜かれてラジカルを発生しやすく、速やかな酸素吸収反応を発現することができる。
【0014】
アルキド樹脂における炭素−炭素不飽和結合の含有量は、例えばヨウ素価(JIS K0070準拠)を測定することにより求めることができ、本発明においては、ヨウ素価が20〜250、特に30〜200の範囲にある樹脂であることが好ましい。ヨウ素価が20未満では、酸素吸収反応におけるラジカル発生の起因となる不飽和結合が少なく、酸素吸収能力に劣るようになり、一方ヨウ素価が250を超えると低分子量酸化生成物量が比較的多くなり、また塗膜の保色性が低下する場合があるので好ましくない。
【0015】
また水酸基の量は、樹脂成分中の水酸基価(JIS K0070準拠)を測定して求めることができ、本発明においては、水酸基価が10〜500mgKOH/g、特に20〜300mgKOH/gの範囲にある樹脂であることが好ましい。上記範囲よりも水酸基価が大きい場合には、酸素吸収性能に劣る場合があり、一方上記範囲よりも水酸基価が小さい場合には、低分子量酸化生成物量が比較的多くなる。
【0016】
本発明において好適に用いられるアルキド樹脂においては、樹脂中の脂肪酸の含有量(油長)は、20乃至80重量%の範囲にあることが好ましい。上記範囲よりも油長が小さいと、満足する酸素吸収性能が得られない場合があり、一方上記範囲よりも油長が大きいと、低分子量酸化生成物量が比較的多くなり、また塗膜の保色性が低下する場合がある。
アルキド樹脂の合成法としては、これに限定されないが、多価アルコールと多塩基酸、脂肪酸を同時にエステル化する脂肪酸法、グリセリンエステルを触媒の存在下グリセリン或いは他の多価アルコールと反応させグリセリンモノエステルを生成させ、これに二塩基酸を加えて反応させるアルコリシス法等を挙げることができる。
【0017】
[酸触媒(b)]
本発明において、上記樹脂(a)と組み合わせて用いられる酸触媒(b)は、上記樹脂(a)の酸化反応を促進し、酸素吸収性能を向上し、特に酸素吸収機能発現までの誘導期間を短縮するものである。
酸触媒としては、従来公知のものを使用することができるが、本発明においては特に、特にパラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機スルホン酸を好適に用いることができる。
酸触媒は、樹脂(a)100重量部に対して、0.01乃至30重量部、特に0.1乃至20重量部配合されるのが好ましい。上記範囲よりも触媒量が少ないと、酸素吸収性能向上および低分子量酸化物抑制の充分な効果が得られない場合があり、一方上記範囲より多いと、透明性や加工性等が損なわれる場合がある。
【0018】
(積層体)
本発明の積層体は、上記樹脂(a)及び酸触媒(b)から成る樹脂組成物を含む酸素吸収層を有することを特徴とするものであり、この酸素吸収層は、上記樹脂組成物単独或いは上記樹脂組成物と他の樹脂成分との混合物、また上記樹脂組成物と架橋剤から成る酸素吸収性塗膜からなる。
本発明の積層体は、上記酸素吸収層を有する限り、種々の態様を採用することができ、後述するように、ガスバリヤー層、低分子量酸化物遮断層、脱臭層、耐湿性樹脂等から成る内外層、等の層から成るものである。
【0019】
[酸素吸収層]
酸素吸収層は、上記樹脂組成物単独或いは上記樹脂組成物に他の樹脂成分を配合した樹脂組成物から形成することができる。
他の樹脂成分との混合方法としては、溶融混練する方法、或いは溶剤を用いて分散、乳化、溶解させて混合塗料化し、溶剤を蒸発させて酸素吸収性塗膜を形成させる、いわゆる溶剤蒸発形塗膜とする方法が挙げられる。
【0020】
溶融混練する場合は、他の樹脂成分として、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、環状オレフィン共重合体(COC)等のオレフィン系樹脂、エチレン−プロピレンゴム(EPR)やエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等の熱可塑性エラストマー、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレンイソプレン共重合体、ABS樹脂等のスチレン系樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート等のポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール等従来公知のすべての熱可塑性樹脂、或いはこれらの混合物を挙げることができる。中でも例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体、芳香族ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、バリヤー性ポリエステル等のガスバリヤー性樹脂を使用した場合、酸素吸収層自体にガスバリヤー性を付与した酸素吸収ガスバリヤー層とすることができる。
【0021】
溶剤を用いて塗料化して混合する場合は、他の樹脂成分として、各種溶剤に溶解し易い樹脂を好適に使用することができる。例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、エチルセルロース、アセチルブチルセルロース等の多糖類、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル共重合物等のビニル系樹脂、塩素化ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、環状オレフィンコポリマー等のポリオレフィン、フェノール樹脂、或いはこれらの混合物を挙げることができる。
また、難溶性、不溶性の樹脂成分も微粉末として塗料に添加・混合することもでき、水溶性樹脂を混合することも可能である。
【0022】
また、酸素吸収性塗膜は、前述した樹脂(a)及び酸触媒(b)から成る樹脂組成物に架橋剤成分を配合した塗料樹脂組成物から形成することができる。
架橋剤成分としては、これに限定されないが、アミノ樹脂、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、アルデヒド化合物等を挙げることができ、これらの一種又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
アミノ樹脂としては、例えば尿素、メラミン、ベンゾグアナミン等のホルムアルデヒド付加物、更にこれらの炭素数が1〜6のアルコールによるアルキルエーテル化合物等が挙げられる。具体的には、メトキシ化メチロール尿素、メトキシ化メチロール−N,N−エチレン尿素、メトキシ化メチロールジシアンジアミド、メトキシ化メチロールメラミン、メトキシ化メチロールベンゾグアナミン、ブトキシ化メチロールメラミン、ブトキシ化メチロールベンゾグアナミン等が挙げられる。
【0023】
イソシアネート化合物としては、ジイソシアネート類、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等やこれらの三量体及びプレポリマーが使用される。またポットライフを必要とする場合等は、これらのイソシアネート化合物をアルコール類、フェノール類、ラクタム類等によりブロック化したブロック化イソシアネート化合物を使用することができる。
【0024】
エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル及びそのオリゴマー、オルトフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、及びポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル類、トリメリット酸トリグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、1,4−グリシジルオキシベンゼン、ジグリシジルプロピレン尿素、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、グリセローラルキレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテル等を挙げることができる。
【0025】
カルボジイミド化合物としては、例えば、分子中、特に主鎖中に−N=C=N−基を含む化合物が使用される。
アルデヒド化合物としては、例えばグリオキザール類、スクシンアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等を挙げることができる。
【0026】
これらの架橋剤は、樹脂組成物100重量部に対して、0.1乃至200重量部、特に1乃至100重量部の範囲で配合することが好ましい。上記範囲よりも少ない場合には、架橋構造が充分に形成されず、塗膜の形成が不十分となる場合がある。一方、上記範囲よりも多い場合には、充分な酸素吸収性能が得られない場合がある。
【0027】
本発明の酸素吸収層には、充填剤、着色剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、酸化防止剤、老化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、金属セッケンやワックス等の滑剤、改質用樹脂乃至ゴム等の公知の樹脂配合剤を、それ自体公知の処方に従って配合できる。
また酸素吸収層が、塗膜から成る場合には上記配合剤の他、熱開始剤や光酸化促進剤等を公知の処方に従って配合できる。
【0028】
[酸素バリヤー層]
上述した樹脂組成物或いは及び塗料組成物から成る酸素吸収層よりも外側には、酸素バリヤー層を設けることが好ましい。特にこの酸素バリヤー層は、酸素透過度が50ml/m/day/atm(25℃、60%RH)以下であることが特に好ましい。これにより外側からの酸素の透過を遮断して酸素吸収層の酸素吸収性能の低下を防止することができる。
酸素バリヤー層を構成する樹脂としては、これに限定されないが、上述したガスバリヤー性樹脂を用いることができる。
また酸素バリヤー層としては、上述したガスバリヤー性樹脂の他、アルミニウムなどの軽金属箔、鉄箔、ブリキ箔、表面処理鋼箔等の金属箔や金属蒸着フィルム、シリカ、アルミナ等を蒸着した透明蒸着フィルム、或いはポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、多糖類或いはエポキシアミン等のガスバリヤー性コーティングを使用することができる。
【0029】
[低分子量酸化物遮断層]
本発明の積層体においては、酸素吸収層より内側に低分子量酸化物遮断層が形成されていることが好ましい。この低分子量酸化物遮断層により、酸素吸収層における酸化反応により生じた臭気成分が内側に移行することを有効に防止できる。
低分子量酸化物遮断層を構成する樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、オレフィン系樹脂等を挙げることができる。
ポリエステル樹脂及びポリアミド樹脂は、酸素吸収層で例示したものを酸化物遮断層でも好適に用いることができ、オレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン、環状オレフィン共重合体を好適に用いることができる。ヒートシール性に優れたオレフィン系樹脂やポリエステル樹脂の場合、この低分子量酸化物遮断層をシーラント層とすることができ、例えば積層体をパウチとして用いる場合に好適である。
【0030】
[脱臭層]
本発明の積層体においては、酸素吸収層及び/又は酸素吸収層よりも内側に脱臭成分を含有する脱臭層を設けることが特に好ましい。
すなわち本発明の積層体においては、酸素吸収層の酸化反応に伴う、アルデヒド、ケトン等の低分子化合物の発生が抑制され、臭気が低減されているが、その発生を完全に抑制することは困難であり、臭気成分が多少発生する場合があることから、脱臭成分を含有する脱臭層を形成し、かかる臭気成分を吸着して内側への臭気成分の移行を防止することが好ましい。
脱臭層は、酸素吸収層、或いは上述した低分子量酸化物遮断層や内層など、酸素吸収層よりも内側に位置する層に脱臭成分を配合して、これらの層に脱臭層を兼ねさせてもよいし、酸素吸収層よりも内側に脱臭層として単独の層を設けてもよい。
脱臭成分としては、活性炭、活性白土、シリカゲル、活性アルミナ、粘土鉱物及びこれらの吸着剤に低級アルデヒド類及びケトン類と反応性を有する化合物、例えばアミン化合物を担持させたもの等を有効に使用することができる。
脱臭層を単独で設ける場合には、上述した酸素吸収層、酸素バリヤー層、低分子量酸化物遮断層等で用いる熱可塑性樹脂を用い、この樹脂中に上記脱臭成分を分散配合することにより形成できる。また、各層間を接着する接着剤成分に脱臭成分を配合して脱臭層とすることもできる。
【0031】
[内層及び外層]
内層及び外層を構成する材料として、上述の酸素吸収層に用いられるオレフィン系樹脂やポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
尚、本発明の積層体をフィルムとして使用する場合には、外層には耐熱性及び耐突き刺し性に優れたものを用いることが特に好ましいことから、ポリオレフィン、ポリエステル或いはポリアミド等の樹脂フィルムを一軸又は二軸に延伸したものが好適に用いられる。また、紙や不織布等の材料を使用することもできる。
【0032】
[層構成]
本発明の積層体の層構成はこれに限定されるものではないが、図5乃至図11に本発明の積層体の断面構造の具体例を示す。
図5は、全体を1で示す積層体において、ガスバリヤー層6、内層3、及び中間層として酸素吸収層4が形成されている。
図6は、全体を1で示す積層体において、外層2、内層3、及び中間層として酸素吸収ガスバリヤー層5が形成されている例である。
図7は、中間層として、外層側にガスバリヤー層6、内層側に酸素吸収層4が形成されている例である。
図8は、中間層として、外層側にガスバリヤー層6、内層側に酸素吸収脱臭層7が形成されている例である。
図9は、中間層として外層側から内層側に向かって順に、ガスバリヤー層6、酸素吸収層4、脱臭層8が形成されている例である。
図10は、中間層として外層側から内層側に向かって順に、ガスバリヤー層6、酸素吸収層4、低分子量酸化物遮断層9が形成されている例である。
図11は、中間層として外層側から内層側に向かって順に、ガスバリヤー層6、酸素吸収層4、脱臭層8、低分子量酸化物遮断層9が形成されている例である。
【0033】
なお、上記積層体の製造に当たって、各樹脂層間には必要により接着剤樹脂を介在させることもできる。
このような接着剤樹脂としては、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸塩、カルボン酸アミド、カルボン酸エステル等に基づくカルボニル(−CO−)基を主鎖又は側鎖に、1乃至700ミリイクイバレント(meq)/100g樹脂、特に10乃至500meq /100g樹脂の濃度で含有する熱可塑性樹脂が挙げられる。接着剤樹脂の適当な例は、エチレン−アクリル酸共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体、無水マレイン酸グラフトポリエチレン、無水マレイン酸グラフトポリプロピレン、アクリル酸グラフトポリオレフフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、共重合ポリエステル、共重合熱可塑性等の1種又は2種以上の組合せである。これらの樹脂は、同時押出或いはサンドイッチラミネーション等による積層に有用である。
また、予じめ形成された各層フィルムの接着積層には、イソシアネート系或いはエポキシ系等の熱硬化型接着剤樹脂も使用される。
【0034】
本発明の積層体において、酸素吸収層の厚みは、特に制限はないが、一般に1乃至500μm、特に4乃至300μmの範囲にあるのが好ましい。すなわち、酸素吸収性層の厚みが上記範囲よりも薄くなると酸素吸収性能が劣り、また上記範囲よりも厚い場合、樹脂量が増大するなど経済性の点、材料の可撓性や柔軟性が低下するなどの容器特性の点では不利となるからである。
【0035】
本発明の積層体は、前述のように酸素吸収層を塗膜として形成する場合を除けば、それ自体公知の方法で製造が可能である。
多層押出成形体の製造には、公知の共押出成形法を用いることができ、例えば樹脂の種類に応じた数の押出機を用いて、多層多重ダイを用いて通常の押出成形を行えばよい。
また、多層射出成形体の製造には、樹脂の種類に応じた数の射出成形機を用いて、共射出法や逐次射出法により多層射出成形体を製造することができる。
更に、多層フィルムや多層シートの製造には、押出コート法や、サンドイッチラミネーションを用いることができ、また、予め形成されたフィルムのドライラミネーションによって多層フィルムあるいはシートを製造することもできる。
更にまた、予めフィルムを形成する場合には、形成されたフィルムを一軸或いは二軸に延伸することも勿論できる。
【0036】
酸素吸収層を塗膜で形成する場合には、本発明の樹脂組成物及び他の樹脂成分から成る塗料組成物を他の層を構成するフィルム上に塗布した後、溶剤を蒸発させることにより形成させる。或いは本発明の樹脂組成物及び架橋剤から成る塗料組成物を他の層を構成するフィルム上に塗布した後、硬化させることによって形成させる。
塗布の方法は、ロールコート、ナイフコート、グラビアコート、リップコート、スピンコート、スプレーコートなどの従来公知の方法で塗布することができる。
また塗料組成物は、接着剤として使用することもでき、この場合には酸素吸収層の両側の層の接着と酸素吸収層の形成とを同時に行うことが可能となる。この際接着強度を向上させるために、ウレタン樹脂等の接着剤成分やカップリング剤、粘着付与剤等を添加することもできる。
【0037】
本発明の積層体は、フィルム等の包装材料や、種々の形態の包装袋として用いることができ、その製袋は、それ自体公知の製袋法で行うことができ、三方或いは四方シールの通常のパウチ類、ガセット付パウチ類、スタンディングパウチ類、ピロー包装袋などが挙げられるが、この例に限定されない。
また本発明の積層体は公知の方法によって、カップ、トレイ、ボトル、深絞り容器、チューブ容器、或いは蓋等の種々の形状にすることができる。
また、フィルム状、シート状、ボトル状、カップ状、トレイ状、缶状、蓋状等の任意の予備成形体に塗料組成物をコーティングすることにより酸素吸収層を形成させることもできる。
【0038】
本発明の多層容器は、酸素による内容物の品質低下を防止しうる容器として有用である。
充填できる内容物としては、食品ではコーヒー豆、茶葉、スナック類、米菓、生・半生菓子、果物、ナッツ、野菜、魚・肉製品、練り製品、干物、薫製、佃煮、生米、米飯類、幼児食品、ジャム、マヨネーズ、ケチャップ、食用油、ドレッシング、ソース類、乳製品等、飲料ではビール、ワイン、フルーツジュース、炭酸ソフトドリンク、ウーロン茶、緑茶等、その他では医薬品、化粧品、電子部品等酸素存在下で劣化を起こしやすい内容品などが挙げられるが、これらの例に限定されない。
【0039】
【実施例】
本発明を次の例よりさらに説明する。
【0040】
(実施例1)
1Lのセパラブルフラスコにペンタエリスリトール(キシダ化学製)44.9g、無水フタル酸(キシダ化学製)44.4g、リノール酸(キシダ化学製)64.4g、トルエン(キシダ化学製)10mlを仕込み、窒素ガス雰囲気下、撹拌しながら220℃に加熱した。生成する水をDean−Stark型水分離器により除きながら、この温度で約3.5時間反応させた。反応終了後、反応系よりトルエンを除いてメチルエチルケトンを加え、不揮発分60%、酸価1.5mgKOH/g(固形分)、水酸基価190.5mgKOH/g(固形分)、ヨウ素価60.7(固形分)のアルキド樹脂Aを調製した。
アルキド樹脂Aに酸触媒としてパラトルエンスルホン酸(和光純薬工業製)を添加して(固形分重量比 アルキド樹脂A:パラトルエンスルホン酸=100:5)調製した塗料を、#30バーコーターにて12μm二軸延伸PETフィルム(東レ製、ルミラーP−60(商品名))に塗布し、100℃、2分間の条件での電気オーブンによる加熱により溶剤を蒸発させて、未硬化アルキド樹脂塗膜を得た。
得られた塗膜19.6cmを切り出し、内容積85cmの酸素不透過性のスチール箔積層カップに入れてアルミ箔積層フィルム蓋でヒートシール密封し、22℃、乾燥雰囲気下で保存した。一定時間保存後のカップ内ガス組成(水素、酸素、窒素、二酸化炭素)をマイクロガスクロマトグラフ装置(アジレント・テクノロジー製、M−200)にて評価して、塗膜の酸素吸収量を算出した。結果を表1に示す。
さらに塗膜4.6cmを切り出し、20mlバイアル瓶に入れてアルミ積層セプタムキャップで密封し、22℃、乾燥雰囲気下で保存した。30日保存後のヘッドスペースガス中の有機成分量をヘッドスペースサンプラー(アジレント・テクノロジー製、7694)付きガスクロマトグラフ装置(アジレント・テクノロジー製、6890)で測定し、ピーク面積Total値で有機揮発成分すなわち低分子量酸化物量を評価することとし、酸素吸収量1mlあたりの揮発成分量を算出した。結果を図1に示す。また、ヘッドスペースサンプラーおよびガスクロマトグラフ装置の測定条件の詳細をそれぞれ表2、3に示す。
【0041】
(実施例2)
酸触媒としてパラトルエンスルホン酸の代わりにメタンスルホン酸(キシダ化学製)(固形分重量比 アルキド樹脂A:メタンスルホン酸=100:1)を添加した以外は実施例1と同様にして未硬化アルキド樹脂塗膜を調製し、酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表1および図1に示す。
【0042】
(比較例1)
パラトルエンスルホン酸を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして未硬化アルキド樹脂塗膜を調製し、酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表1および図1に示す。
【0043】
(比較例2)
パラトルエンスルホン酸の代わりにネオデカン酸コバルト(大日本インキ化学工業製、DICNATE5000(商品名))(固形分重量比 アルキド樹脂A:ネオデカン酸コバルト=100:1)を添加した以外は、実施例1と同様にして未硬化アルキド樹脂塗膜を調製し、酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表1および図1に示す。
【0044】
(実施例3)
300mlのセパラブルフラスコにペンタエリスリトール39.2g、無水フタル酸30.0g、リノール酸50.5g、リノレン酸(東京化成製)25g、トルエン10mlを仕込み、窒素ガス雰囲気下、撹拌しながら220℃に加熱した。生成する水をDean−Stark型水分離器により除きながら、この温度で約3.5時間反応させた。反応終了後、反応系よりトルエンを除いてメチルエチルケトンを加え、不揮発分60%、酸価2.4mgKOH/g(固形分)、水酸基価193.8mgKOH/g(固形分)、ヨウ素価87.9(固形分)のアルキド樹脂Bを調製した。
この後、実施例1と同様にして未硬化アルキド樹脂塗膜を調製し、酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表1および図1に示す。
【0045】
(未硬化アルキド樹脂塗膜の酸素吸収量と揮発成分量)
表1および図1から、酸触媒を添加した系は触媒無添加系およびコバルト触媒添加系に比べ、酸素吸収量に劣るものの揮発生成物量は著しく少ないことから、特に包装材料用の酸素吸収材として実用的である。また、触媒無添加系の1日区では酸素吸収が全く認められなかったが、パラトルエンスルホン酸触媒を添加した系では7ml/gの酸素吸収が認められたことから、酸触媒により初期の酸素吸収反応が促進されていることがわかる。
【0046】
(実施例4)
アルキド樹脂A、ブチル化メラミン架橋剤(ハリマ化成製、バンセミン125−60(商品名))およびパラトルエンスルホン酸を混合して塗料組成物を得た(固形分重量比 アルキド樹脂A:ブチル化メラミン架橋剤:パラトルエンスルホン酸=100:10:5.5)。
この塗料組成物を#30バーコーターにて12μm二軸延伸PETフィルムに塗布し、120℃で2分間、電気オーブンによる加熱硬化を行った。得られたアルキド樹脂塗膜は無色透明であり、乾燥状態は半硬化〜硬化乾燥レベルであった。
得られた塗膜について、実施例1と同様の方法で酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表4および図2に示す。
【0047】
(実施例5)
アルキド樹脂A、イソシアネート系架橋剤(武田薬品工業製、タケネートA−50(商品名))およびパラトルエンスルホン酸を混合して塗料組成物を得た(固形分重量比 アルキド樹脂A:イソシアネート系架橋剤:パラトルエンスルホン酸=100:20:6)。
この塗料組成物を#30バーコーターにて12μm二軸延伸PETフィルムに塗布し、120℃で2分間、電気オーブンによる加熱硬化を行った。得られたアルキド樹脂塗膜は無色透明であり、乾燥状態は半硬化〜硬化乾燥レベルであった。
得られた塗膜について、実施例1と同様の方法で酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表4および図2に示す。
【0048】
(比較例3)
アルキド樹脂Aおよびブチル化メラミン架橋剤を混合して塗料組成物を得た(固形分重量比 アルキド樹脂A:ブチル化メラミン架橋剤=100:50)。
この塗料組成物を#30バーコーターにて12μm二軸延伸PETフィルムに塗布し、150℃で2分間、電気オーブンによる加熱硬化を行った。得られたアルキド樹脂塗膜は無色透明であり、乾燥状態は指触乾燥レベルであった。
得られた塗膜について、実施例1と同様の方法で酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表4および図2に示す。
【0049】
(比較例4)
アルキド樹脂A、ブチル化メラミン架橋剤およびネオデカン酸コバルトを混合して塗料組成物を得た(固形分重量比 アルキド樹脂A:ブチル化メラミン架橋剤:ネオデカン酸コバルト=100:50:1.5)。
この塗料組成物を#30バーコーターにて12μm二軸延伸PETフィルムに塗布し、150℃で2分間、電気オーブンによる加熱硬化を行った。得られたアルキド樹脂塗膜は薄い黄色を呈し、乾燥状態は半硬化〜硬化乾燥レベルであった。
得られた塗膜について、実施例1と同様の方法で酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表4および図2に示す。
【0050】
(アルキド樹脂硬化塗膜の酸素吸収量と揮発成分量)
表4および図2から、酸触媒を添加した硬化塗膜は酸素吸収性を有し、触媒無添加系およびコバルト触媒添加系に比べて、揮発生成物量すなわち低分子量酸化物量が著しく少ないことが明らかである。
【0051】
(実施例6)
1Lのセパラブルフラスコにペンタエリスリトール38.1g、無水フタル酸38.5g、リノール酸75.7g、トルエン(キシダ化学製)10mlを仕込み、窒素ガス雰囲気下、撹拌しながら220℃に加熱した。生成する水をDean−Stark型水分離器により除きながら、この温度で約4時間反応させた。反応終了後、反応系よりトルエンを除いてメチルエチルケトンを加え、不揮発分60%、酸価1.9mgKOH/g(固形分)、水酸基価129.6mgKOH/g(固形分)、ヨウ素価72.0(固形分)のアルキド樹脂Cを調製した。
アルキド樹脂C、第2樹脂成分としてエチルセルロース(和光純薬工業製)を配合し、さらにパラトルエンスルホン酸を添加して塗料組成物を得た(固形分重量比 アルキド樹脂C:エチルセルロース:パラトルエンスルホン酸=100:40:7)。
この塗料組成物を#30バーコーターにて12μm二軸延伸PETフィルムに塗布し、100℃で2分間、電気オーブンにより乾燥した。得られたアルキド樹脂−エチルセルロース混合塗膜の乾燥状態は指触乾燥レベルであった。
得られた塗膜について、実施例1と同様の方法で酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表5および図3に示す。
【0052】
(比較例5)
アルキド樹脂C、エチルセルロースおよびネオデカン酸コバルトを混合して塗料組成物を得た(固形分重量比 アルキド樹脂C:エチルセルロース:ネオデカン酸コバルト=100:40:1.4)。
この塗料組成物を#30バーコーターにて12μm二軸延伸PETフィルムに塗布し、100℃で2分間、電気オーブンにより乾燥した。得られたアルキド樹脂−エチルセルロース混合塗膜の乾燥状態は指触乾燥レベルであった。
得られた塗膜について、実施例1と同様の方法で酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表5および図3に示す。
【0053】
(アルキド樹脂ブレンド塗膜の酸素吸収量と揮発成分量)
表5および図3から、酸触媒を添加したブレンド塗膜はコバルト触媒添加系に比べて、酸素吸収量は少ないものの、揮発生成物量すなわち低分子量酸化物量が著しく少ないことから、酸素吸収性包材としてより実用的であることが明らかである。
【0054】
(実施例7)
アルキド樹脂C、イソシアネート系架橋剤およびパラトルエンスルホン酸を混合して塗料組成物を得た(固形分重量比 アルキド樹脂A:イソシアネート系架橋剤:パラトルエンスルホン酸=100:10:5.5)。
この塗料組成物を#30バーコーターにて12μm透明蒸着二軸延伸PETフィルム(凸版印刷製、GL−AE(商品名))の蒸着面側に塗布し、100℃で2分間、電気オーブンで乾燥してアルキド樹脂塗装フィルムを得た。得られたフィルムについて、実施例1と同様の方法で酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表6および図4に示す。
【0055】
(実施例8)
実施例7で得られたアルキド樹脂塗装フィルムに、内層として30μmLDPEフィルム(タマポリ製、V−1(商品名))をアルキド塗装フィルムの塗装面とLDPEフィルムのコロナ処理面が対向するように圧着した後、酸素遮断下35℃で3日間エージングして、透明蒸着PETフィルム層/酸素吸収性塗膜層/LDPE層から成る酸素吸収性積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムについて、実施例1と同様の方法で酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表6および図4に示す。
【0056】
(実施例9)
30μmLDPEフィルムの代わりに、内面材として50μm無延伸ポリプロピレンフィルム(PP)(東レ合成製、トレファンNO3701T(商品名))を使用した以外は、実施例8と同様にして透明蒸着PETフィルム層/酸素吸収性塗膜層/PP層から成る酸素吸収性積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムについて、実施例1と同様の方法で酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表6および図4に示す。
【0057】
(実施例10)
30μmLDPEフィルムの代わりに20μmCOC(三井化学製、APL8008T)/10μmLLDPE(三井化学製、UZ2023L)から成る二層フィルムを使用した以外は、実施例8と同様にして透明蒸着PETフィルム層/酸素吸収性塗膜層/COC層/LLDPE層から成る酸素吸収性積層フィルムを得た。なお、COC/LLDPE二層フィルムは、多層T−ダイ法による共押出で作製し、COC面にコロナ処理を施した。
得られた積層フィルムについて、実施例1と同様の方法で酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表6および図4に示す。
【0058】
(実施例11)
二軸押出機による溶融混練により、COC樹脂に脱臭剤としてアミン担持シリカ(東亞合成製、ケスモンNS−103(商品名))を配合したコンパウンド(アミン担持シリカ含有量;10重量部)を作製した。このコンパウンドを使用して、20μmCOC(脱臭)/10μmLLDPEから成る二層フィルムを共押出法により作製し、COC(脱臭)面をコロナ処理した。
この20μmCOC(脱臭)/10μmLLDPEフィルムを30μmLDPEフィルムの代わりに使用した以外は、実施例8と同様にして透明蒸着PETフィルム層/酸素吸収性塗膜層/COC(脱臭)層/LLDPE層から成る酸素吸収性積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムについて、実施例1と同様の方法で酸素吸収量および揮発成分量を算出した。結果を表6および図4に示す。
【0059】
(アルキド樹脂塗膜積層フィルムの酸素吸収量と揮発成分量)
内層樹脂としてLDPE、PP、COC/LLDPEを積層したが、いずれの内面材においても優れた酸素吸収性能が認められた。また、内層樹脂にPPおよびCOCの様な低分子量酸化物遮断層を使用した場合、揮発生成物量は低下した。さらに、COC樹脂に脱臭成分を配合することにより、揮発生成物量は著しく低下した。
【0060】
【表1】
Figure 2004225015
【0061】
【表2】
Figure 2004225015
【0062】
【表3】
Figure 2004225015
【0063】
【表4】
Figure 2004225015
【0064】
【表5】
Figure 2004225015
【0065】
【表6】
Figure 2004225015
【0066】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物によれば、炭素−炭素不飽和結合及び水酸基を有する樹脂成分(a)、及び酸触媒(b)から成り、酸素吸収量が5ml/g(22℃、0%RH)以上であることにより、遷移金属触媒による酸素吸収反応の際に生じていたアルデヒド、ケトン等の臭気成分の発生を有効に抑制しつつ、実用的な酸素吸収性能を発現する酸素吸収性材料が実現した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂組成物及び比較例の樹脂組成物の30日経過後の揮発成分量を示す図である。
【図2】本発明に用いる酸素吸収性塗膜及び比較例の酸素吸収性塗膜の30日経過後の揮発成分量を示す図である。
【図3】本発明に用いる酸素吸収層及び比較例の酸素吸収層の30日経過後の揮発成分量を示す図である。
【図4】本発明の積層体の30日経過後の揮発成分量を示す図である。
【図5】本発明の積層体の断面構造の一例を示す図である。
【図6】本発明の積層体の断面構造の他の一例を示す図である。
【図7】本発明の積層体の断面構造の他の一例を示す図である。
【図8】本発明の積層体の断面構造の他の一例を示す図である。
【図9】本発明の積層体の断面構造の他の一例を示す図である。
【図10】本発明の積層体の断面構造の他の一例を示す図である。
【図11】本発明の積層体の断面構造の他の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 積層体、
2 外層、
3 内層、
4 酸素吸収層、
5 酸素吸収ガスバリヤー層、
6 ガスバリヤー層、
7 酸素吸収脱臭層、
8 脱臭層、
9 低分子量酸化物遮断層

Claims (11)

  1. 炭素−炭素不飽和結合及び水酸基を有する樹脂成分(a)、及び酸触媒(b)から成り、酸素吸収量が5ml/g(22℃、0%RH)以上であることを特徴とする低臭性酸素吸収性樹脂組成物。
  2. 前記樹脂成分(a)の炭素−炭素不飽和結合として、ジビニルメタン型構造(−C=C−C−C=C−)を含有する請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 前記樹脂成分(a)が、アルキド樹脂である請求項1又は2記載の樹脂組成物。
  4. 前記酸触媒(b)が、有機スルホン酸である請求項1乃至3の何れかに記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の樹脂組成物を含む酸素吸収層を有する低臭性酸素吸収性積層体。
  6. 請求項1乃至4の何れかに記載の樹脂組成物と架橋剤から形成された酸素吸収性塗膜から成る酸素吸収層を有する低臭性酸素吸収性積層体。
  7. 請求項1乃至4の何れかに記載の樹脂組成物と他の樹脂成分との混合物から成る酸素吸収層を有する低臭性酸素吸収性積層体。
  8. 前記酸素吸収層よりも外側に酸素透過度が50ml/m/day/atm(25℃、60%RH)以下の酸素バリヤー層を有する請求項5乃至7の何れかに記載の積層体。
  9. 前記酸素吸収層より内側に、低分子量酸化物遮断層を有する請求項5乃至8の何れかに記載の積層体。
  10. 前記酸素吸収層及び/又は酸素吸収層よりも内側に位置する層に脱臭成分を含有する請求項5乃至9の何れかに記載の積層体。
  11. 前記脱臭成分が、アミン化合物を含有するものである請求項10記載の積層体。
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