JP2004224761A - ナフトール配糖体およびそれを含有する美白外用剤組成物 - Google Patents

ナフトール配糖体およびそれを含有する美白外用剤組成物 Download PDF

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克也 佐久間
Ichiro Yokoe
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Abstract

【課題】皮膚への刺激性が少なく、美白効果の優れた美白外用剤組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】式(I)
【化1】
Figure 2004224761

(式中、Gは、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、キシロースおよびN−アセチルグルコサミンから選択される単糖類、またはマルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、プリメベロース、ルチノース、ストロファントビオース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレチトース、マルトトリオース、セロトリオースおよびマンニノトリオースから選択される少糖類を示す)を有するナフトール配糖体を含有する美白外用剤組成物。Gとしては、グルコース、特に7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドが好ましい。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はナフトールの配糖体および該化合物を含有する美白外用剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚の黒色化はメラニンの沈着による皮膚のくすみ、黒ずみが主な原因と言われている。メラニンは、L−チロシンを基質として紫外線により惹起されたチロシナーゼの酸化触媒作用によってL−ドーパ、ドーパキノン等を経て生合成される黒色色素である。
【0003】
メラニン生合成は、チロシナーゼの酸化触媒作用によってL−チロシンが酸化されることから始まる。基質L−チロシンはチロシナーゼのモノフェノール・モノオキシゲナーゼ活性によって酸素分子のうち1原子が取り込まれてL−ドーパに置換され、もう一段階チロシナーゼのジフェノールオキシダーゼ活性により酸化されてドーパキノンになる。
【0004】
ドーパキノンは自動酸化により自発的にロイコドーパクロムとなる。また、ロイコドーパクロムはドーパキノンと反応し、ドーパクロム(赤色)が生合成される。さらに、ドーパクロム以降の生成物質とドーパクロムが異なる比率で重合してメラニンが生合成される。(非特許文献1)
【0005】
チロシナーゼはこの一連の反応に関与し、その活性部位において基質の一価フェノール部位を分子状酸素によって相当するo−二価フェノール、さらに相当するo−キノンへ酸化触媒する酵素である。
チロシナーゼはメラニン生合成の過程で4箇所に関与しているが、メラニン生合成の律速段階はL−チロシンからドーパクロムに至る過程なので、チロシナーゼの主な介在部位は基質L−チロシンからL−ドーパを経てドーパキノンまで2箇所となる。(非特許文献2)
【0006】
一般に、美白剤はこの2箇所に介在しているチロシナーゼの活性を抑制することによって効果を発現すると言われている。
美白作用を目的とした医薬部外品、化粧品の場合、L−アスコルビン酸及びその誘導体をはじめとしてコウジ酸、アルブチン等がすでに美白剤として使用されている。(例えば特許文献1、非特許文献3、非特許文献4)
【0007】
一方、日焼けによる色素沈着や肝斑、雀卵班、老人性色素班等の表皮性色素沈着性は、メラニン生合成と排泄のバランスが崩れ、表皮内でメラニンが異常増加することが原因である。(非特許文献5)
【0008】
これらの疾患の治療にはチロシナーゼ活性抑制作用を目的としたヒドロキノン、レゾルシン等フェノール誘導体のメラニン生合成抑制剤を配合した医薬品が以前より使用されていることが記載されている。(例えば、非特許文献6)
しかしながら、ヒドロキノンはメラニン細胞に対して刺激性を有している。そのため日本においては化粧品、医薬部外品への配合が禁止されている。
【0009】
また、ヒドロキシ−もしくはジヒドロキシナフタレン類も美白作用を有すること(特許文献2)が開示されているが皮膚への刺激性等未解決な問題が存在している。
今後は効力の高いメラニン生合成抑制作用を有しかつ皮膚に対する刺激性のない美白剤が望まれている。
【0010】
【特許文献1】
特公昭56−18569号公報
【特許文献2】
特開平7−309737号公報
【非特許文献1】
赤堀四郎編、酵素研究法、11版、2巻、株式会社朝倉書店、1971年、p.356−368
【非特許文献2】
高木啓二、他4名、生薬学雑誌、日本生薬学会、平成11年、53巻、1号、p.15−21
【非特許文献3】
高島弘道、他3名、ビタミン、ビタミン学会、1970年、41号、p.387−398
【非特許文献4】
Maeda,Kazuhisa、Fukuda,Minoru、Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics、(USA)、1996年、276号、p.765−769
【非特許文献5】
清寺真、他3名編、色素増加症 肝班 現代皮膚科学大系、1版、15巻、中山書店株式会社、1983年 p.104−107
【非特許文献6】
Giuseppe Prota 他7名、Biochimica et Biophysica Acta、(NLD)、1991年、1115号、p.85−90
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はナフトールの上述した有用な作用を維持しつつその皮膚への刺激性が解消した化合物を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討した結果、ナフトール類を配糖体とすることによって高いメラニン生成抑制作用を維持しつつ皮膚刺激が解消することを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、式(I)
【化3】
Figure 2004224761
(式中、Gは、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、キシロースおよびN−アセチルグルコサミンから選択された単糖類または、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、プリメベロース、ルチノース、ストロファントビオース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレチトース、マルトトリオース、セロトリオースおよびマンニノトリオースから選択された少糖類を示す)を有するナフトール配糖体である。Gは前記単糖類、特にグルコースが好ましい。
【0013】
特に式(II)
【化4】
Figure 2004224761
を有する7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドであるナフトール配糖体が好ましい。
【0014】
また本発明は、前記ナフトール配糖体を含有する美白外用剤組成物であり、さらに、L−アスコルビン酸及びその誘導体、コウジ酸、エラグ酸、アルブチン、ヒドロキノン、オキシレスベラトール及びその誘導体、プラセンタエキス、ヒノキチオール、レゾルシノールからなる群から選ばれる美白剤の一種又は二種以上と前記ナフトール配糖体とを含有することを特徴とする美白外用剤組成物である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の化合物(I)は、ルイス酸存在下に2,7−ジヒドロキシナフタレンと、水酸基が保護された糖とを反応させ、次いで加溶媒分解することによりジヒドロキシナフタレンモノ配糖体が容易に、かつ、収率よく合成できる
【0016】
本発明で用いられるルイス酸は、ルイス酸であれば特に限定されることはなく、例えば五塩化アンチモン、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、四塩化チタン、四塩化スズ、三弗化硼素、塩化亜鉛、塩化銅、塩化鉄などが例示され、三弗化硼素エーテル錯体が取り扱いに優れており特に好ましく用いられる。
【0017】
本発明で用いられる保護された糖は、糖であれば特に限定されることはなく、例えばグルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、キシロースおよびN−アセチルグルコサミンなどの単糖類、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、プリメベロース、ルチノース、ストロファントビオース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレチトース、マルトトリオース、セロトリオースおよびマンニノトリオースなどの少糖類が例示され、好ましくは単糖類が用いられ、グルコースが最も好ましく用いられる。保護されるのは糖における全ての水酸基であり、保護基は特に限定されることはないが、酢酸エステルが好ましく用いることができる。したがって、本発明で特に好ましい保護された糖は、ペンタアセチルグルコースである。
【0018】
本発明のナフトール配糖体を含有する美白外用剤組成物は、主として、化粧水、クリーム、乳液、パックなどの皮膚化粧料、または軟膏剤、パック剤などの医薬品及び医薬部外品として使用されるものであり、各外用剤に使用される基剤に助剤などとともに、ナフトール配糖体を配合して製造される。
【0019】
本発明のナフトール配糖体の配合量は使用する系によって様々で、一概には言えないが、以下の実施例からも明らかなように既存のこの種の物質と同等もしくはかなり低濃度でよく、外用組成物全体の0.01〜15.0%、好ましくは0.1〜10%を用いることができる。
【0020】
本発明のナフトール配糖体を含有する美白外用剤組成物には、必要に応じて、通常、化粧品、医薬品、医薬部外品等の皮膚外用剤に配合される油脂類、保湿剤類、色素類、界面活性剤類、香料類、抗酸化剤類、紫外線吸収剤類、防腐剤類、水溶性高分子類、樹脂類等を適宜配合することができる。
【0021】
また、軟膏類、ローション類、乳液類、クリーム類、パック類、顆粒類等の任意の剤型とすることができる。
【0022】
【実施例】
次に実施例を示して本発明を更に具体的に説明する。
【0023】
実施例1
2,7−ジヒドロキシナフタレン1 g、ペンタアセチル−β−D−グルコース3.17 gをメチレンクロライド15 mL、ジエチルエーテル16 mLに溶解し、ボロントリフルオリドエチルエーテルコンプレックス(BF・EtO)2.52 mLを滴下して加え無水条件下、室温で48時間撹拌する。この間4時間後にBF・EtOを1.5 mL、36時間後にぺンタアセチルグルコース1.0 gとBF・EtO 1.0 mL、を加える。反応液にクロロホルム 30 mLを加え、飽和NaHCO水、食塩水で洗浄、有機溶媒をNaS0で乾燥した後溶媒を留去し、得られた油状物質をシリカゲルクロマトグラフィ−で分離精製し、7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−2’,3’,4’,6’−テトラ−О−アセチル−β−D−グルコピラノサイドを1.20 g 得る(収率39.4 %)。
【0024】
(III)mp 172〜174 ℃、FAB−MS m/z 513 [M+Na] ,490(M
H−NMR(500MHz、DMSO−d)δ:7.69(2H,d,J=8.9 Hz,H−4,H−5)、
7.17(1H,d,J=2.4 Hz,H−8)、7.05(1H,d, J=2.4 Hz,H−1)、7.01(2H,2dd,J=8.9,2.4 Hz,H−3,H−6)、5.33(2H,m,H−1’,H−2’)、5.20(2H,m,H−6’)、4.31(1H,dd,J=5.3,12.7,H−5’)、4.20(1H,dd,J=2.4,12.5,H−4’)、3.93(1H,m,H−3’)、2.09−2.04 (12H,OAc−2’,3’,4’,6’)
【0025】
式(III):
【化5】
Figure 2004224761
【0026】
7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−2’,3’,4’,6’−テトラ−О−アセチル−β−D−グルコピラノサイド200 mg を5%水酸化カリウム溶液(メタノール/精製水=75:25)40 mL、メタノール10 mLに溶解し室温で2時間撹拌する。
酢酸で中和し溶媒を留去した後、残渣をイオン交換樹脂(Diaion HP−20カラムクロマトグラフィー)に付し、蒸留水、次いで精製水/メタノール(75:25)溶液で溶出させる。溶媒を留去し、7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドを124.4 mg 得る(収率94.7%)。
【0027】
(II)dp 255〜258℃ H−NMR(500MHz、DMSO−d)δ:7.66(2H,d,J=8.5 Hz,H−4,H−5)、7.21(1H,d,J=2.1 Hz,H−8)、6.98(2H,m, H−1,H−6)、6.91(1H,dd,J=8.7,2.3 Hz,H−3)、4.96(1H,d,J=7.3 Hz,H−1’)、3.70(1H,m,H−6’)、3.46(1H,m,H−6’)、3.37(1H,m,H−3’)、3.26(2H,m,H−2’,H−5’)、3.27(1H,m,H−4’)、13C−NMR(DMSO−d)δ:60.8(C−6’),79.8(C−4’),73.4(C−2’),76.7(C−5’),77.1(C−3’),100.5(C−1’),108.2(C−1),109.0(C−8),115.4(C−6),116.6(C−3),128.9(C−5),129.0(C−4),135.7, 155.7,155.7(C−2,C−7)、[α]20 −75°(c 0.01,MeOH)
【0028】
式(II):
【化6】
Figure 2004224761
【0029】
次に、7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドのメラニン生成抑制効果を明らかにする。
【0030】
7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドのメラニン生成抑制効果は、チロシナーゼ活性抑制作用の測定を行うことで評価した。チロシナーゼ活性抑制作用によるメラニン生成抑制効果の評価は、美白剤のスクリーニングに繁用されている常法である。この方法はJ. Pharmacol. Exp. Ther.誌、1996年276号、765−769頁、アメリカ生物医薬研究会、韓国薬学会発行、Arch. Pharm. Res.誌、1999年22巻第4号、335−339頁をはじめとして多くの論文に掲載されている方法である。
【0031】
試験例1:
この試験はL−チロシンからメラニン生成の反応鎖の間に生成されたドーパクロム色素の量を475nmの可視スペクトルにより検出する方法である。
L−チロシンからL−ドーパへのヒドロキシル化反応、次いでL−ドーパからドーパキノン、さらにドーパクロム色素への酸化はマッシュルーム由来のチロシナーゼによりイン−ビトロで触媒されメラニン生成過程における中間生成物ドーパクロムを生成する。
このチロシナーゼ活性抑制作用は美白剤なしで得られたドーパクロム色素の可視スペクトルの吸光度を抑制率0%としたときの抑制率増加によって表わす。美白剤の効力は、抑制率50%に到達したときの抑制剤のモル濃度(mM)で比較した。
【0032】
L−チロシン溶液(0.5mg/mL)0.5mL、1/15Mゼーレンゼンリン酸緩衝液(pH6.8)1.0mL、チロシナーゼ溶液(0.04mg/mLに1/15Mゼーレンゼンリン酸緩衝液で稀釈)0.5mL、及び試料溶液(所定濃度にリン酸緩衝液で稀釈)1.0mLを加え、37±0.1℃の恒温水槽において、5分間反応後、475nm吸光度(S)を測定した。
また、試料非存在下における酵素活性を得る目的で、試料溶液の代わりに1/15Mゼーレンゼンリン酸緩衝液を1mL加え反応後475nmにおける吸光度を測定した。(B)。
【0033】
次に、試料溶液の着色による影響を考慮し、チロシナーゼ溶液の代わりに1/15Mゼーレンゼンリン酸緩衝液を0.5mL加え反応後475nmにおける吸光度を測定した。(C)。
測定した吸光度S、B、Cを次式に代入し、抑制率を算出した。
抑制率(%)=[B−(S−C)]/B×100
試料濃度を変化させた試料溶液を調製し、求めた各抑制率から50%抑制時の濃度(mM)を算出した。
【0034】
測定結果を表1に示す。
Figure 2004224761
【0035】
表1の結果から、本発明のナフトール配糖体は、医薬品、化粧品等に汎用されているコウジ酸に比してはやや劣るが、L−アスコルビン酸に比して2倍、アルブチンとほぼ同等である優れたメラニン生成抑制効果を持つ事が判った。
【0036】
次に、2,7−ジヒドロキシナフタレンの持つ皮膚への刺激性が7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドでは解消されたことを明らかにする。
【0037】
皮膚に対する刺激試験は、モルモットの背部皮膚に対する刺激試験を行うことで評価した。モルモットの背部皮膚に対する刺激試験の評価は、刺激物質のスクリーニングに繁用されている常法である。この方法は日本薬学会発行、薬学雑誌、1983年103巻第4号、455−465頁、同誌、1982年12巻第1号、89−98頁に論文が掲載されている方法である。
【0038】
試験例2:
この試験はモルモットを一群10匹とし、その背部抜毛部の皮膚に2,7−ジヒドロキシナフタレン及び7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドの1%親水軟膏を1日1回8日間塗布し、この間毎日刺激の有無強弱を観察した。
【0039】
抜毛した皮膚における刺激試験の結果、1%7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドが添加された試料及び試験物質を含まない親水軟膏には発赤等が観察されなかった。しかし、1%2,7−ジヒドロキシナフタレンが添加された試料では10例中5例に軽い発赤が見られた。
【0040】
評価結果を表2に示す。
Figure 2004224761
【0041】
表2の結果から、本発明のナフトール配糖体は2,7−ジヒドロキシナフタレンの持つ皮膚への刺激性が解消されたことが判った。
【0042】
次に、本発明の7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドを配合した具体的な美白(メラニン生成抑制)外用組成物について説明する。
【0043】
実施例2(化粧水)
処方例1に示すように、精製水に1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの保湿剤、オレイルアルコールなどの皮膚栄養剤と防腐剤、香料などを溶解したエチルアルコールとを室温にて混合した化粧料基剤に、前記7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドを0.3%配合する。
【0044】
Figure 2004224761
【0045】
実施例3(クリーム)
処方例2に示すように水相部として、精製水に、1,3−ブチレングリコール、PEG1500などの保湿剤を配合したものを用意し、これに前記7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドを0.3%配合する。
【0046】
油相部として、ステアリン酸、ステアリルアルコール、水添ラノリンなどの固形油分、スクワラン、オクチルドデカノールなどの液体油分、防腐剤、界面活性剤などの油性成分を配合したものを用意する。
【0047】
次に、水相部を徐々に加熱し、約80℃になったところで、これに、ほぼ同じ温度に加熱された油相部を少しずつ添加し、乳化してクリームとする。
【0048】
Figure 2004224761
【0049】
実施例4(乳液)
処方例3に示すように水相部として、精製水に、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの保湿剤を配合したものを用意し、これに前記7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドを0.3%配合する。
【0050】
油相部として、ミツロウ、セチルアルコール、ワセリンなどの固形油分、スクワランなどの液体油分、防腐剤、界面活性剤などの油性成分を配合し、約70℃に加熱したものを用意する。
この油相部を、70℃に加熱した水相部にクインスシードなどの増粘剤を加え、ホモミキサーで攪拌しながら徐々に加え乳化し、乳液とする。
【0051】
Figure 2004224761
【0052】
実施例5(パック)
処方例4に示すように精製水に、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの保湿剤を配合し、それに前記7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドを0.3%配合する。
【0053】
これを70〜80℃に加熱し、カルボキシメチルセルロースなどの増粘剤、ポリビニルアルコールなどの皮膜剤を添加し攪拌溶解する。
さらにエチルアルコールに防腐剤、界面活性剤などを溶解したものを添加して可溶化し、パックとする。
【0054】
Figure 2004224761
【0055】
実施例6(軟膏剤)
処方例5に示すように水相部は、精製水に1,3−ブチレングリコールなどの保湿剤を配合し、それに前記7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドを0.3%配合する。
【0056】
油相部は、ミツロウ、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、高級脂肪酸などの固形油分、ワセリンなどの半固形分、流動パラフィン、ソルビタン脂肪酸エステルなどの液状油分に防腐剤、界面活性剤と馬油を混合し、80℃に加熱溶解する。
【0057】
次に、水相部を80℃に加熱溶解し、攪拌しながら同程度に加熱された油相部を徐々に加えて乳化し、軟膏剤とする。
【0058】
このように、本発明における7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドは、任意に外用組成物基剤に配合されるものであるが、外用組成物が水相と油相からなるものである場合は、必ず、水相部に配合されることが必要である。
【0059】
Figure 2004224761
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、前記ナフトール配糖体(I)を外用剤に配合することにより、美白外用剤組成物を得ることができる。本発明の美白外用剤組成物は美白効果が優れており、皮膚への刺激性が少ないという特徴を有している。

Claims (6)

  1. 式(I)
    Figure 2004224761
    (式中、Gは、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、キシロースおよびN−アセチルグルコサミンから選択される単糖類または、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、プリメベロース、ルチノース、ストロファントビオース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレチトース、マルトトリオース、セロトリオースおよびマンニノトリオースから選択される少糖類を示す)を有するナフトール配糖体。
  2. 請求項1において、Gが単糖類であるナフトール配糖体。
  3. 請求項2において、Gがグルコースであるナフトール配糖体。
  4. 式(II)
    Figure 2004224761
    を有する7−ヒドロキシ−2−ナフタレニル−β−D−グルコピラノサイドである請求項3記載のナフトール配糖体。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のナフトール配糖体を含有する美白外用剤組成物。
  6. L−アスコルビン酸及びその誘導体、コウジ酸、エラグ酸、アルブチン、ヒドロキノン、オキシレスベラトール及びその誘導体、プラセンタエキス、ヒノキチオール、レゾルシノールからなる群から選ばれる美白剤の一種又は二種以上と請求項1乃至4のいずれかの項に記載のナフトール配糖体とを含有することを特徴とする美白外用剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2500585A (en) * 2012-03-23 2013-10-02 Univ Manchester Use of oligosaccharides to reduce skin pigmentation

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