JP2004224738A - 血管新生関連疾患の予防又は治療用医薬組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規の血管新生関連疾患の予防及び治療用医薬組成物にも関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、血管新生が、悪性腫瘍、糖尿病性網膜症又はリウマチ等の疾患の、病因又は病態の悪化に関与していることが知られている。血管新生を阻害することはこれら疾患の予防及び治療に重要である。
【0003】
プラスミノゲン/プラスミン系は血栓溶解のみならず、炎症、組織リモデリング、腫瘍転移、及び血管形成など、局在化蛋白分解を必要とする様々な生理学的及び病理学的イベントにも非常に重要な役割を演じる。プラスミノゲンは、N−末端ペプチドと、5個のクリングルドメインと、セリンプロテアーゼドメインとからなる。2種のセリンプロテアーゼ、つまり組織型プラスミノゲン活性化因子とウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(ウロキナーゼ)は、Arg561−Val562結合を切断することにより、プラスミノゲンの活性化を触媒する。生じたプラスミンは、Lys77−Lys78及び/又はLys78−Val79を切断して、二硫化物架橋によって結合した2個のポリペプチド鎖からなる成熟したプラスミンを生成する。この重鎖(A鎖;Lys78−又はVal79−Asp561)は、5個のクリングルドメインを含み、軽鎖(B鎖; Val562−Asn791)は、セリンプロテアーゼドメインを有する。循環するプラスミノゲンでは、N末端ペプチド内のLys50 及び/又はLys62が5番目のクリングルドメイン(K5)のリシン結合部位(アミノヘキシル部位)に分子内結合することによって緊密ならせん形コンホメーションが維持されるため、活性化が困難である。フィブリン及び細胞リセプターは、プラスミノゲンに結合し、プラスミノゲンコンホメーションを緩めて高度に活性化することできるため、効率的な局在化蛋白分解が促進される。同様に、リシン類似体は、プラスミノゲンクリングルに結合して、そのコンホメーションを緩めて、プラスミンへの活性化を増強する。このように、プラスミノゲンのコンホメーション調整は、プラスミノゲンの活性化にとって重要である。
【0004】
腫瘍の進行及び炎症など特定の状況下では、プラスミン(プラスミノゲン)は蛋白分解を受けて、様々なクリングル含有A鎖フラグメント(集合的にアンジオスタチンと呼ばれる)を形成する。部分的な二硫化物還元の前又は後に行われる生理的プラスミン(プラスミノゲン)切断は、プラスミン自身、マトリックス・メタロプロテイナーゼ、メタロエラスターゼ、及び/又は腫瘍細胞か炎症マクロファージが産生するカテプシンDに介されると仮定されている。典型的アンジオスタチンは、プラスミンの最初の4個のクリングルドメイン(K1−4)からなる。アンジオスタチン及びその類縁物(K1、K2、K3、K5、K1−3、K1−41/2、及びA61など)は、血管内皮細胞に影響を与えて、血管形成の基本的過程である内皮細胞の増殖、遊走、及び管形成を阻害する。アンジオスタチンは、血管形成の阻害により、動物モデルでの原発性腫瘍及び転移性腫瘍の両方の成長の両者を抑制する。
【0005】
最近、プラスミノゲン活性化の新規な非リシン類似モジュレータ(non−lysine−analog modulators)が発見された。例えば、特許文献1では、スタキボトリス・ミクロスポラ(Stachybotrys microspora)は、トリプトファンおよびリジンを添加した培地で培養すると、それらのアミノ酸部分を構造成分として有するトリプレニルフェノール化合物(以下「SMTP」という)を選択的に産生することが開示されている。
このようなスタプラビンおよびSMTP、さらにチオプラビン(thioplabins)などの非リシン類似モジュレータは、プラスミノゲン活性化及びプラスミノゲン−フィブリン結合の両者を増強し、フィブリン溶解を増加させる。
【0006】
しかし、これらSMTPが、血管新生阻害作用を有していることは知られてはいなかった。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−65288号公報
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、新規の血管新生関連疾患の予防又は治療用医薬組成物を提供することにある。
【0009】
非リシン類似モジュレータの、プラスミノゲン活性化とプラスミノゲン−フィブリン結合の両者を増強し、フィブリン溶解を増加させる効果は、プラスミノゲンの活性は高めても、プラスミノゲン−フィブリン結合及びフィブリン溶解は阻害するリシン類似モジュレータの作用とは著しく異なり、そのため、そのような非リシン類似モジュレータが誘導するコンホメーション変化は、リシン類似体に誘導された変化と識別できる。本発明者は、非リシン類似モジュレータによるプラスミノゲンのコンホメーション調整は、プラスミノゲン活性化を増強するだけでなく、並はずれた蛋白分解感度をプラスミン(プラスミノゲン)に付与することを見出している。さらに、本発明者は、そのような化合物のうちの3種(SMTP−6、チオプラビンB、及びコンプレスタチン(complestatin))が、広範なフラグメント形成を受けた触媒ドメイン(B鎖)によって、プラスミン(プラスミノゲン)誘導体(PMDと呼ばれる)の自己触媒的生成を促進し、血管内皮細胞の増殖、遊走、及び管形成を阻害することも見出している。
【0010】
【課題を解決するための手段】
発明者は、鋭意研究を重ねた結果、トリプレニルフェノール化合物に血管新生阻害活性を有することを見出し、また、その化合物が腫瘍成長を阻害するのに有効であることも見出し、本願発明を完成させた。
【0011】
すなわち、本発明は、式I:
【化2】
〔式中、
Xは、−CHY−C(CH3)2Zであり、
Y及びZは、それぞれ−H若しくは−OHであるか、又は一緒になって単結合を形成し、
mは、1又は2であり、
mが1であるとき、点線(……)は結合を示さず、
R1は、
(1)天然アミノ酸、
(2)天然アミノ酸のD体、及び
(3)天然アミノ酸又は天然アミノ酸のD体において、カルボキシル基を、水素、ヒドロキシル基又はヒドロキシルメチル基に置き換えた化合物
からなる群より選択されるアミノ化合物から、1個のアミノ基を除いた残基であり、
mが2であるとき、点線(……)は結合を示し、
R2は、二価の結合基となり、
(1)2個のアミノ基を有する天然アミノ酸、
(2)2個のアミノ基を有する天然アミノ酸のD体、
(3)2個のアミノ基を有する天然アミノ酸又は2個のアミノ基を有する天然アミノ酸のD体において、カルボキシル基を、水素、ヒドロキシル基又はヒドロキシルメチル基に置き換えた化合物、及び
(4)H2N−CH(COOH)−(CH2)n−NH2(nは0〜9の整数である)で示される化合物
からなる群より選択されるアミノ化合物から、2個のアミノ基を除いた残基である〕
で示される、少なくとも一つの化合物又はその薬学的に許容され得る塩、エステル若しくは溶媒和物を含む、血管新生関連疾患の予防又は治療用医薬組成物に関する。
【0012】
上記の式Iの化合物において、mが1であるとき、式Iの化合物は、式II:
【0013】
【化3】
【0014】
(式中、X、Y、Z及びR1は上記で定義されたのと同じ意味である)
で表すこともでき、また、mが2であるとき、式Iの化合物は、式III:
【0015】
【化4】
【0016】
(式中、X、Y、Z及びR2は上記で定義されたのと同じ意味である)
で表すこともできる。
【0017】
また、本発明は、式I、II又IIIで示される、少なくとも一つの化合物を含む、血管新生関連疾患の予防又は治療用医薬組成物にも関する。
【0018】
【発明の実施の形態】
【0019】
前記の式中の置換基Xは、好ましくは、Y及びZがそれぞれ−OHであるか、又は一緒になって単結合を形成した、−CHY−C(CH3)2Zであり、特に好ましくは、Y及びZが一緒になって単結合を形成した、−CHY−C(CH3)2Zである。
【0020】
上記の式において、mが1であるとき、置換基R1は、
(1)天然アミノ酸、
(2)天然アミノ酸のD体、及び
(3)天然アミノ酸又は天然アミノ酸のD体において、カルボキシル基を、水素、ヒドロキシル基又はヒドロキシルメチル基に置き換えた化合物
からなる群より選択されるアミノ化合物から、1個のアミノ基を除いた残基である。
上記の、mが1であるときの(1)〜(3)の天然アミノ酸は、天然に存在し得るアミノ酸であれば、特に制限されず、例えば、α−アミノ酸、β−アミノ酸、γ−アミノ酸及びδ−アミノ酸などがある。このようなアミノ酸は、天然物から得られるものであってもよく、又は人為的に有機合成などの手法により得られるものでもよい。
【0021】
上記の、mが1であるときの(1)〜(3)のアミノ酸として、例えば、α−アミノ酸として、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、システイン、シスチン、メチオニン、トリプトファン、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、アルギニン、リジン、ヒドロキシリジン、オルニチン、シトルリン、ホモシステイン、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン、ホモシスチン、ジアミノピメリン酸及びジアミノプロピオン酸などが挙げられ、β−アミノ酸として、β−アラニンなどが挙げられ、γ−アミノ酸として、γ−アミノ酪酸及びカルニチンなどが挙げられ、δ−アミノ酸として、5−アミノレブリン酸及び5−アミノ吉草酸などが挙げられる。
【0022】
上記のmが1であるときの(3)の天然アミノ酸若しくは天然アミノ酸のD体において、カルボキシル基を、水素、ヒドロキシル基若しくはヒドロキシルメチル基に置き換えた化合物として、例えばアミノアルコール及びアミンが挙げられる。このようなアミノアルコールとして、例えば2−アミノエタノール及びイソプロピルアルコールなどが挙げられる。
【0023】
R1は、疎水性であることが好ましく、mが1であるときの(1)〜(3)の天然アミノ酸として、例えば、イソロイシン、バリン、トリプトファン、フェニルアラニン及びロイシンなどが好ましい。
【0024】
上記の式において、mが2であるとき、置換基R2は、二価の結合基であり、(1)2個のアミノ基を有する天然アミノ酸、
(2)2個のアミノ基を有する天然アミノ酸のD体、
(3)2個のアミノ基を有する天然アミノ酸又は2個のアミノ基を有する天然アミノ酸のD体において、カルボキシル基を、水素、ヒドロキシル基又はヒドロキシルメチル基に置き換えた化合物、及び
(4)H2N−CH(COOH)−(CH2)n−NH2(nは0〜9の整数である)で示される化合物
からなる群より選択されるアミノ化合物から、2個のアミノ基を除いた残基である。
上記の、mが2であるときの(1)〜(3)の2個のアミノ基を有する天然アミノ酸は、天然に存在し得るアミノ酸で、2個のアミノ基を有していれば、特に制限されず、例えば、α−アミノ酸、β−アミノ酸、γ−アミノ酸及びδ−アミノ酸などがある。このようなアミノ酸は、天然物から得られるものであってもよく、又は人為的に有機合成などの手法により得られるものでもよい。
【0025】
上記の、mが2であるときの(1)〜(3)の2個のアミノ基を有する天然アミノ酸として、例えば、α−アミノ酸として、リジン、ヒドロキシリジン、オルニチン、シトルリン、シスチン、ホモシスチン、ジアミノピメリン酸及びジアミノプロピオン酸などが挙げられる。
【0026】
上記の、mが2であるときの(3)の2個のアミノ基を有する天然アミノ酸若しくは2個のアミノ基を有する天然アミノ酸のD体において、カルボキシル基を、水素、ヒドロキシル基若しくはヒドロキシルメチル基に置き換えた化合物として、H2N−(CH2)l−NH2(lは1〜10、好ましくは2〜6、より好ましくは3又は4の整数である)が挙げられる。
【0027】
上記のnが2であるときの(4)の化合物は、nは0〜9、好ましくは1〜5、より好ましくは2又は3の整数である。
【0028】
又、R2は上記のnが2であるときの(4)の化合物において、カルボキシル基を、水素、ヒドロキシル基又はヒドロキシルメチル基に置き換えた化合物から2個のアミノ基を除いた残基であってもよい。
【0029】
本発明の化合物には、式I〜IIIで示される化合物の鏡像異性体又はこれらの鏡像異性体が混在してなるラセミ混合物も含まれる。好ましい鏡像異性体として、式IV:
【0030】
【化5】
で示される、本発明の化合物が挙げられる。
【0031】
本発明の化合物として、好ましくは、図5〜7に示すように、SMTP−1、SMTP−2、SMTP−3、SMTP−4、SMTP−5、SMTP−6、SMTP−7、SMTP−8、SMTP−9、SMTP−10及びSMTP−11が挙げられる。また、これら化合物の鏡像異性体及びこれらの鏡像異性体が混在してなるラセミ混合物も本発明の化合物として使用できる。
【0032】
本明細書において、本発明の化合物の鏡像異性体は以下の表現を用いる。すなわち、上記の鏡像異性体として、上記のSMTP−3〜SMTP−11の、化学式中27位の炭素原子を不斉中心としたR配置をとるものをそれぞれSMTP−3D〜SMTP−11Dと表現する。また、上記のSMTP−3〜SMTP−11の、化学式中27位の炭素原子を不斉中心としたS配置をとるものをSMTP−3L〜SMTP−11Lと表現する。また、化学式中27位の炭素原子を不斉中心としたR配置をとるSMTPをSMTP−Dと、化学式中27位の炭素原子を不斉中心としたS配置をとるSMTPをSMTP−Lと表現する。
【0033】
本発明の化合物は、有機化学的合成手法により得てもよいが、好ましくは特許文献1に記載されたように、真菌を培養し、その代謝物より得ることができる。
詳細には、生産菌としては、スタキボトリス属の糸状菌が選択される。特に好ましい生産菌はスタキボトリス・ミクロスポラ(Stachybotrys microspora)IFO30018株であるが、本発明は、この菌に限定されるものではない。基本培地は、以下組成を示すA培地が好ましいが、本発明はこの組成の培地に限定されるものではない。A培地:グルコース20g、ペプトン5g、酵母エキス3g、リン酸二カリウム3g、硫酸マグネシウム7水和物1gを1リットルの精製水に溶解し、塩酸あるいは水酸化ナトリウムでpHを5.5に調整する。培地組成で最も重要な点は、目的とする本発明の化合物に応じて、適切なアミノ酸、アミノアルコールまたはアミンを培地に添加することである。
例えば、SMTP−1およびSMTP−2は2−アミノエタノールを、SMTP−3はセリンを、SMTP−4はフェニルアラニンを、SMTP−5はロイシンを、SMTP−6はトリプトファンを、SMTP−7はオルニチンを、SMTP−8はリジンを、SMTP−9はシスチンを、SMTP−10はイソロイシンを、SMTP−11はバリンを、それぞれ培地に添加することにより選択的に生産することができる。
また、本発明の化合物の鏡像異性体を得るには、SMTP−3D〜11Dは、上記アミノ酸としてD−アミノ酸を使用すれば得られ、SMTP−3L〜11Lは、上記アミノ酸としてL−アミノ酸を使用すれば得られる。
アミノ酸あるいはアミノアルコールの添加濃度は、0.5から2mg/mlが望ましいが、本発明はこの濃度に限定されるものではない。アミノ酸あるいはアミノアルコールの添加時期は、培養直後から培養3日目までが望ましい。培養温度は25℃が最適であるが、この温度に限定されるものではない。培養時間は、アミノ酸あるいはアミノアルコール添加後3から6日で充分な生産量が得られる。通気攪拌条件は、500ml容の三角フラスコに100mlのA培地を入れ、適当な通気栓をした場合、180rpmの旋回培養で得られる条件が適当である。ジャーファーメンターを用いる場合、これに相当する条件が望ましい。本発明の方法により、極めて多様なトリプレニルフェノール化合物の一群を生産できる。
【0034】
本発明において、前記の式中の置換基Xが、−CH2−CH(CH3)2、−CH2−C(CH3)2OH、−CH(OH)−CH(CH3)2又は−CH(OH)−C(CH3)2OHである本発明の化合物は、Xが−CH=(CH3)2である本発明の化合物から、慣用の方法に従い、例えば、接触還元、酸触媒、オキシ水銀化−脱水銀法、ヒドロボレーション−酸化法、又は冷アルカリ性KMnO4若しくは過ギ酸HCO2OHによる処理法などから、当業者が適宜選択される方法で、得ることもできる。
【0035】
本発明の化合物は、遊離形態、薬学的に許容され得る塩若しくはエステルの形態、又は溶媒和物の形態で用いることができる。塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、またはクエン酸、ギ酸、フマール酸、リンゴ酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の無機酸または有機酸が、本発明の化合物の薬学的に許容され得る塩の形成に好適である。また、例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む化合物、塩基性アミン、または塩基性アミノ酸も、本発明の化合物の薬学的に許容され得る塩の形成に好適である。
【0036】
また、炭素数1〜10個のアルコールまたはカルボン酸など、好ましくは、メチルアルコール、エチルアルコール、酢酸、又はプロピオン酸などが、本発明の化合物の薬学的に許容され得るエステルの形成に好適である。
【0037】
また、水などが、本発明の化合物の薬学的に許容され得る溶媒和の形成に好適である。
【0038】
本発明の化合物は、強い血管新生阻害作用を有するので、血管新生阻害剤として使用できる。血管新生阻害剤として、血管新生関連疾患、例えば、血管新生が病因あるいは病態の悪化に関与している疾患の予防及び治療に有用である。このような疾患として、例えば、悪性腫瘍、糖尿病性網膜症、リウマチなどが挙げられる。
【0039】
本発明の化合物を血管新生関連疾患の予防及び治療用医薬組成物として用いることができる。これら化合物を成分とする医薬組成物の投与形態は経口的あるいは非経口的に投与でき、経口投与に適する製剤の例としては、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤又はシロップ剤等を挙げることができ、非経口投与に適する製剤の例としては、注射剤、点滴剤、坐剤、吸入剤、貼付剤等を挙げることができる。これら化合物を成分とする薬剤の投与量は特に制限されないが、投与形態、年齢、体重、症状に応じて適宜選択すればよい。例えば静脈内投与の場合には、成人1日当り有効成分量として1から25mg/kgの投与、経口投与の場合には、成人1日当り有効成分量として2から200mg/kgの投与が望ましい。投与期間は、年齢、症状に応じて任意に定めることができる。
【0040】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【0041】
【実施例】
実験材料
ヒトウロキナーゼは日本ケミカルリサーチ(日本)から、H−Val−Leu−Lys−p−ニトロアニリド(VLK−pNA)はバッケム(スイス)から得た。ヒトプラスミノゲンは、ヒト血漿からアフィニティー精製した。インビトロ実験で使用する場合は、本発明の化合物を緩衝液(TBS/T;50mM Tris−HCl、100mM NaCl、及び0.01%Tween80、pH7.4)に直接溶解した。動物実験では、希NaOHで約pH7に調整した、本発明の化合物を、生理食塩水に溶解した。日本チャールスリバー(横浜)からC57BL/6マウス(6週齢)を得て、1週間維持した後実験に使用した。
【0042】
本発明の化合物の産生方法
S. microspora IFO 30018の斜面培養のループフル(loopful)を、3%グルコース、1%大豆粉、0.3%ペプトン、0.3%肉エキス、0.3%酵母エキス、0.05%KH2PO4、0.05%MgSO4・7H2O、及び0.01%CB442(消泡剤、日本油脂(日本))からなる培地100mlを含む500ml三角フラスコに播種した。そのフラスコを、180rpmのロータリーシェーカーで25℃で3日間インキュベートした。種培養物のうちの1mlを、2%グルコース、0.5%ペプトン、0.3%酵母エキス、0.3%KH2PO4、0.1%MgSO4・7H2O、アミノ酸100mg、及び0.01%CB442(pH5.5)からなる培地100mlを含む500ml三角フラスコに播種し、そのフラスコを4〜6日間上記のようにインキュベートした。
【0043】
プラスミノゲン活性化の測定方法
VLK−pNA加水分解及びSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を測定することにより、ウロキナーゼ触媒によるプラスミノゲン活性化を測定した。プラスミノゲン(100nM)をTBS/T〔50mM Tris−HCl、100mM NaCl、及び0.01%(w/v)Tween80、pH7.4〕中の50U/mlウロキナーゼと37℃で最長60分間インキュベートした。インキュベーションの後、その混合物にTBS/T中の1mM VLK−pNAを1/9量添加して、更に37℃でインキュベートし、405nmの吸光度を2分間隔で測定した。pNA放出の初速度から、プラスミン濃度を決定した。SDS−PAGEを利用した分子種の決定のために、上述の反応混合物(0〜60分間インキュベートしたもの)を10%トリクロロ酢酸で処理し、得られた沈殿をアセトンで洗浄して、5%(v/v) 2−メルカプトエタノールを含むSDS試料緩衝液〔2%(w/v)SDS、62.5mM Tris−HCl、pH6.8、10%(w/v)スクロース、及び0.02%(w/v)ブロモフェノールブルー〕11μlに溶解した。混合物の一部(10μl)を10%ゲルのSDS−PAGEに供試し、そのゲルをクーマシーブリリアントブルーR250で染色した。
【0044】
動物実験
最初の実験では、10%ウシ胎児血清を含有するRPMI−1640培地で継代したルイス肺がん細胞を、使用前に2mM EDTA含有リン酸緩衝生理食塩水(PBS)に分散させた。PBSで洗浄した後、細胞をPBSに1x107個/mlになるよう懸濁させ、その懸濁液0.1mlをC57BL/6マウスの背部に皮下注射した。SMTP−7は、移植日以降、連日腹腔内投与した。その他の実験では、C57BL/6マウス内でインビボで継代したルイス肺がん細胞を用いた。腫瘍を注入するために、マウスから切除し、0.25%トリプシンを含むハンクス液に分散させた。細胞を図の凡例に示した密度になるようPBSに懸濁させて、その懸濁液0.2mlをC57BL/6マウスのそけい部に皮下注射した。マウスは、どの実験でも22℃、湿度50%、12時間の明暗周期で維持し、標準食及び飲水を自由に摂取させた。腫瘍サイズは、以下の式:幅2x長さx0.52を用いて計算した容積(mm3)として表した。
【0045】
実施例1 SMTP−7Dの合成
アミノ酸としてD−オルニチンを使用して、前記のようにして培養物を得た。
培養物の上清(0.9リットル)を2−ブタノンで抽出し(等量で1回と半量で2回)、ひとまとめにした有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固した。得られた油状残渣(165mg)を、MeOHで約100mg/mlに溶解して、LiChrolut(登録商標)RP−18固相抽出カラムに通して、Inertsil PREP−ODSカラム(30x250mm;GLサイエンス(日本、東京))での分取HPLCに供試した。80%の水性MeOH中の50mM酢酸アンモニウムを用いて、そのカラムを40℃で25ml/分の速度で展開した。保持時間34〜39分で溶出された分画を蒸発させてMeOHを除去し、酢酸エチルで抽出して、精製SMTP−7Dを17.9mg得た。
【0046】
実施例2 SMTP−7Lの合成
アミノ酸としてL−オルニチンを使用した以外は、実施例1と同様な方法で行なった。
【0047】
実施例3 SMTP−8Dの合成
アミノ酸としてD−リジンを使用して、前記のようにして培養物を得た。培養物の上清(1.8リットル)を2−ブタノンで抽出し(等量で1回と半量で2回)、ひとまとめにした有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固した。得られた油状残渣(752mg)を、シリカゲルカラム(30x240mm)に負荷し、そのカラムをヘキサン200ml、n−ヘキサン−酢酸エチル(60:40及び20:80)300ml、及び酢酸エチル−MeOH(100:0、98:2、95:5、90:10)300mlで逐次展開した。酢酸エチル−MeOH(95:5及び90:10)分画を濃縮して残渣163mgを得た。その残渣をシリカゲルカラム(30x240mm)のクロマトグラフィーに再度供試し、ヘキサン100ml、酢酸エチル200ml、及び酢酸エチル−MeOH(98:2及び95:5)で逐次展開した。酢酸エチル−MeOH (95:5)分画を濃縮して、残渣143mgを得た。Inertsil PREP−ODSカラム(30x250mm)による分取HPLCでは、80%水性MeOH中の50mM酢酸アンモニウムを用いて、40℃で25ml/分の速度で展開し、その残渣を更に精製した。SMTP−8Dを含む分画(保持時間42〜50分)を蒸発させてMeOHを除去し、酢酸エチルで抽出して精製SMTP−8Dを33.7mg得た。
【0048】
実施例4 SMTP−8Lの合成
アミノ酸としてL−リジンを使用した以外は、実施例3と同様な方法で行なった。
【0049】
実施例5 SMTP−4Dの合成
アミノ酸としてD−フェニルアラニンを使用し、70%の水性MeOH中の50mM酢酸アンモニウムを使用した以外は、実施例1と同様な方法で行なった。0.9リットルの培養液から得られた油状残渣(379mg)を分取HPLCに供試し、保持時間46.5〜50分で溶出された分画からSMTP−4Dを42.4mg得た。
【0050】
実施例6 SMTP−5Dの合成
アミノ酸としてD−ロイシンを使用し、70%の水性MeOH中の50mM酢酸アンモニウムを使用した以外は、実施例1と同様な方法で行なった。0.6リットルの培養液から得られた油状残渣(236mg)を分取HPLCに供試し、保持時間59〜62分で溶出された分画からSMTP−5Dを15.7mg得た。
【0051】
実施例7 SMTP−6Dの合成
アミノ酸としてD−トリプトファンを使用して、前記のようにして培養物を得た。培養物の上清(1.6リットル)を2−ブタノンで抽出し(等量で1回と半量で2回)、ひとまとめにした有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固した。得られた油状残渣(789mg)を、シリカゲルカラム(30x240mm)に負荷し、そのカラムをヘキサン200ml、n−ヘキサン−酢酸エチル(60:40及び20:80)300ml、及び酢酸エチル−MeOH(100:0、98:2、95:5、90:10)300mlで逐次展開した。n−ヘキサン−酢酸エチル(20:80)分画を濃縮して精製SMTP−6Dを79.5mg得た。
【0052】
実施例8 SMTP−9Lの合成
アミノ酸としてL−シスチンを使用し、70%の水性MeOH中の50mM酢酸アンモニウムを使用した以外は、実施例1と同様な方法で行なった。0.9リットルの培養液から得られた油状残渣(358mg)を分取HPLCに供試し、保持時間49.5〜51.3分で溶出された分画からSMTP−9Lを23.4mg得た。
【0053】
実施例10 SMTP−10Lの合成
アミノ酸としてL−イソロイシンを使用し、60%の水性MeOH中の50mM酢酸アンモニウムを使用した以外は、実施例1と同様な方法で行なった。0.6リットルの培養液から得られた油状残渣(160mg)を分取HPLCに供試し、保持時間41〜45分で溶出された分画からSMTP−10Lを19.0mg得た。
【0054】
実施例11 SMTP−11Lの合成
アミノ酸としてL−バリンを使用し、70%の水性MeOH中の50mM酢酸アンモニウムを使用した以外は、実施例1と同様な方法で行なった。0.6リットルの培養液から得られた油状残渣(193mg)を分取HPLCに供試し、保持時間28〜32分で溶出された分画からSMTP−11Lを4.4mg得た。
【0055】
プラスミノゲンフラグメント生成に対する影響
実施例1〜4の化合物(図1)の、プラスミン(プラスミノゲン)フラグメント生成の能力についてテストした。SMTP−7Lの存在下でウロキナーゼ触媒によりプラスミノゲンを活性化したところ、5分以内にプラスミンのB鎖に対応する27kDaのバンドが出現し、その後そのバンド強度が急速に低下するのが、還元SDS−PAGEで観察された。その一方で、A鎖に対応する68/70kDaの二重バンドの強度は、経時的に増大した。非還元SDS−PAGEでは、68〜77kDaの広いバンドがインキュベーションの10分後に現われ、その強度は最長で50分間増大した。対照実験では、A鎖及びB鎖の緩やかで着実な増加が還元SDS−PAGEで観察され、68〜77kDaのバンドの出現は非還元ゲルでは検出されなかった。これらの結果から、SMTP−7Lが、プラスミンの急速な生成と、主にB鎖内のプラスミン分解の両者を誘導して、68〜77kDaのプラスミンフラグメント(PMD)を生成することが示された。図2Cに示すように、B鎖の急速な分解は、プラスミン活性の低下を伴ったが、ウロキナーゼ触媒によるプラスミン形成は、直線的に増加した。
【0056】
次に、PMD生成を促進する複数のSMTPの活性を、奏効に必要な濃度に関して比較した。テスト化合物は、これまでに250μMの濃度でPMD生成の促進を示したSMTP−6Lと比較すると、プラスミノゲン活性化を増強する活性が高かった。図3に示すように、テストした実施例の化合物は全て、SMTP−6Lの奏効に必要な濃度よりも低濃度でPMD生成の活性を有した。活性を発揮するのに必要な濃度は、プラスミノゲン活性化を増強する濃度と同一であった。このように、4種のテスト化合物のうちではSMTP−7Lが最も強力で、90μMという低濃度で効果が示された。SMTP−8LとSMTP−7Lの活性は同じく90μMで認められたが、PMD生成の規模は、SMTP−7Lよりも小さかった。SMTP−8Dは、3種の化合物よりも活性が有意に低く、120μMで活性を示した。
【0057】
これらの結果から、実施例の化合物がPMD生成を促進する活性を有することが実証される。プラスミノゲンを増強する活性が高い化合物ほど、PMD生成が強力であり、PMD生成に必要なSMTP濃度は、プラスミノゲン活性化の増大に必要な各濃度に類似していた。そのため、おそらくプラスミノゲンコンホメーションの調整は、プラスミノゲン活性化を増強する根本的なメカニズムであり、SMTPによるPMD生成の促進でも役割を演じていると思われた。
【0058】
SMTP−7Lによる腫瘍成長の阻害
プラスミノゲンフラグメントであるアンジオスタチンの高用量を担腫瘍マウスに全身処理したところ(40〜50mg/kgを1日2回)、原発性腫瘍の成長阻害が示されたため、次にルイス肺がん細胞を移植されたマウスモデルを用いて、インビボで腫瘍成長を抑制するSMTP−7Lの能力についてテストした。最初の実験では、インビトロ培養したルイス肺がん細胞をC57BL/6マウスに皮下注射して、SMTP−7Lを移植の翌日から連日腹腔内投与した。その結果から、SMTP−7Lの投与が移植腫瘍の有意な阻害を引き起こすことが実証された。阻害は、13日後に明確になり、それぞれ5及び50mg/kgの日用量で処理した20日後に、腫瘍容積の65%及び75%減少が観察された(図4A)。処理したマウスの体重変化を図4Bに示しているが、その図から、50mg/kgのSMTP−7L投与が体重減少を引き起こさず、腫瘍による体重増加分の減少さえも防止することが示された。
【0059】
2番目に行った1組の実験では、C57BL/6マウス内でインビボで保持したルイスラットの癌の分散細胞を、0日目にマウスに皮下注入し、移植した腫瘍が認識できるサイズに成長した7又は8日目に、体重及び腫瘍サイズが群間で均等に分配されるようにマウスを群分けした。群分けの日とその後3日毎に、SMTP−7Lを腹腔内投与した。図4Cに示すように、腫瘍成長の阻害は、10日目より後(SMTP−7Lで処置した後3日間)に観察され、その阻害は、それぞれ1.5及び20mg/kgの用量で56%及び62%であった。腫瘍の重量も、SMTP−7L処置により有意に減少した(図4D)。1.5mg/kg及び20mg/kgの用量で有効性は同様であったことから、次に、その薬物をより低用量でテストした。その結果(図4E)から、0.015及び0.15mg/kg用量の有効性は統計学的に有意でなかったが、1.5mg/kgの有効性は10日目から16日目まで有意であることが示された。しかし、対照と1.5mg/kg群の間の腫瘍容積の差は、19日目には有意でなくなった。
【0060】
3番目の実験では、移植後4日目に行ったSMTP−7L単回投与の有効性をテストした。図4Dに示すように、1.5mg/kg群の腫瘍容積の減少は穏やかで、対照群と比較して統計学的に有意でなかった。
【0061】
一連の動物実験から、SMTP−7Lが腫瘍成長を遅延させる活性があることが実証された。その効果は、1.5mg/kgの腹腔内投与で認められたが、その用量は、成長初期の腫瘍を抑制するために用いられる蛋白質様の薬剤アンジオスタチンの用量(40〜50mg/kgを1日2回)よりもはるかに低かった。こうして、アンジオスタチン様プラスミン(プラスミノゲン)フラグメントの内因的生成をSMTPにより薬理学的に促進することは、有利な腫瘍治療となる可能性がある。プラスミノゲン活性化因子の供給が多ければ、そのような低分子量化合物を用いた宿主媒介反応を活用することにより、PMDが腫瘍内で現場生成させることになり、それゆえ有効性及び選択性だけでなく、高レベルの蛋白質様薬剤の投与で問題となる耐容性に関しても有利になる。SMTP−7Lは、有効用量より30倍高い日用量50mg/kgの腹腔内投与では毒性を示さなかったため、その薬剤が抗腫瘍薬として有望である。
【0062】
【発明の効果】
本発明の化合物は、血管新生阻害作用を有し、血管新生関連疾患の治療と予防に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】SMTP−7D、−8D、−7L、及び−8Lの構造を表す図である。
ジヒドロピラン部分の立体配置は相対的なものである。
【図2】SMTP−7LによるPMD生成の促進を表す図である。
(A〜D)プラスミノゲン(100nM)を、120μMSMTP−7Lの非存在下(A及びC;対照)又は存在下(B及びD)でウロキナーゼ(50U/ml)とインキュベートした。記載した時間インキュベートした後、インキュベーションの一部(2μg蛋白質)を非還元(A及びB)又は還元(C及びD)条件下で10%ゲルのSDS−PAGEに供試した。分子量マーカ(左)に加えプラスミン及びPMDのA鎖及びB鎖(右)の位置を示している。(E)プラスミノゲンとウロキナーゼをA〜Dと同様にインキュベートし、記載した時間にVLK−pNAを添加して、プラスミン活性を測定した。各値は、三重測定の平均±S.D.を表す。
【図3】SMTP−7D、−8D、−7L、及び−8Lの活性の比較を表す図である。記載した濃度のSMTP−7D、−8D、−7L、及び−8Lの存在下で、プラスミノゲン(100nM)をウロキナーゼ(50U/ml)と30分間インキュベートした。インキュベーションの一部(2μg蛋白質)を非還元条件下で10%ゲルのSDS−PAGEに供試した。分子量マーカの位置を示している。
【図4】SMTP−7Lによるインビボでの腫瘍成長の阻害を表す図である。
(A及びB)0日目に、インビトロ培養したルイスラットの肺癌の懸濁液(100μl;1x107細胞/ml)を、C57BL/6マウスの背部に皮下注射した。生理食塩水中のSSMTP−7L又は生理食塩水のみを、移植の翌日から連日腹腔内投与し、腫瘍容積及び体重を測定した(各群n=3〜4)。
(C及びD)インビボで保持したルイスラットの肺癌の分散細胞を、2x106細胞/mlに懸濁させ、その懸濁液200μlを0日目にC57BL/6マウスのそけい部に皮下注射した。7日目に、体重と腫瘍サイズが群間で均等に分配されるように、マウスを群分けした(n=3〜4)。7日目及びその後3日毎に、生理食塩水又はSMTP−7Lを腹腔内投与した。15日目に腫瘍を切除して、重量(D)を測定した。
(E)インビボ培養したルイス肺がん細胞の懸濁液(200μl;1.14x106細胞/ml)を、0日目にC57BL/6マウスのそけい部に皮下注射した。6日目に、体重と腫瘍サイズが群間で均等に分配されるように、マウスを群分けした(n=5〜6)。6日目及びその後3日毎に、生理食塩水又はSMTP−7Lを腹腔内投与した。
(F)インビボ培養したルイス肺がん細胞の懸濁液(200μl;2x106細胞/ml)を、0日目にC57BL/6マウスのそけい部に皮下注射した。4日目にマウスを群分けして(n=4)、4日目だけ生理食塩水又はSMTP−7Lを腹腔内投与した。記載したP値は、正規分布した変数を用いるスチューデントt検定の両側P値である。
【図5】SMTP−4D、−5D、−6D、−7D、及び−8D構造を表す図である。
【図6】SMTP−9、−10、及び−11の構造を表す図である。
【図7】SMTP−1、−2、及び−3の構造を表す図である。
Claims (6)
- 式I:
Xは、−CHY−C(CH3)2Zであり、
Y及びZは、それぞれ−H若しくは−OHであるか、又は一緒になって単結合を形成し、
mは、1又は2であり、
mが1であるとき、点線(……)は結合を示さず、
R1は、
(1)天然アミノ酸、
(2)天然アミノ酸のD体、及び
(3)天然アミノ酸又は天然アミノ酸のD体において、カルボキシル基を、水素、ヒドロキシル基又はヒドロキシルメチル基に置き換えた化合物
からなる群より選択されるアミノ化合物から、1個のアミノ基を除いた残基であり、
mが2であるとき、点線(……)は結合を示し、
R2は、二価の結合基となり、
(1)2個のアミノ基を有する天然アミノ酸、
(2)2個のアミノ基を有する天然アミノ酸のD体、及び
(3)2個のアミノ基を有する天然アミノ酸又は2個のアミノ基を有する天然アミノ酸のD体において、カルボキシル基を、水素、ヒドロキシル基又はヒドロキシルメチル基に置き換えた化合物、及び
(4)H2N−CH(COOH)−(CH2)n−NH2(nは0〜9の整数である)で示される化合物
からなる群より選択されるアミノ化合物から、2個のアミノ基を除いた残基である〕
で示される、少なくとも一つの化合物又はその薬学的に許容され得る塩、エステル若しくは溶媒和物を含む、血管新生関連疾患の予防又は治療用医薬組成物。 - mが1であり、
R1が、
(1)天然α−アミノ酸、
(2)天然α−アミノ酸のD体、及び
(3)天然α−アミノ酸若しくは天然α−アミノ酸のD体において、カルボキシル基を、水素、ヒドロキシル基若しくはヒドロキシルメチル基に置き換えた化合物
からなる群より選択されるアミノ化合物から、1個のアミノ基を除いた残基である、請求項1記載の医薬組成物。 - (1)、(2)及び(3)の天然α−アミノ酸が、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、システイン、シスチン、メチオニン、トリプトファン、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、アルギニン、リジン、ヒドロキシリジン、オルニチン、シトルリン、ホモシステイン、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン、ホモシスチン、ジアミノピメリン酸又はジアミノプロピオン酸である、請求項2記載の医薬組成物。
- mが2であり、
R2が、
(1)2個のアミノ基を有する天然α−アミノ酸、
(2)2個のアミノ基を有する天然α−アミノ酸のD体、及び
(3)2個のアミノ基を有する天然α−アミノ酸若しくは2個のアミノ基を有する天然アミノ酸のD体において、カルボキシル基を、水素、ヒドロキシル基若しくはヒドロキシルメチル基に置き換えた化合物
からなる群より選択されるアミノ化合物から、2個のアミノ基を除いた残基である、請求項1記載の医薬組成物。 - (1)、(2)及び(3)の天然α−アミノ酸が、リジン、ヒドロキシリジン、オルニチン、シトルリン、シスチン、ホモシスチン、ジアミノピメリン酸又はジアミノプロピオン酸である、請求項4記載の医薬組成物。
- 血管新生関連疾患が腫瘍である、請求項1〜5いずれか一項記載の医薬組成物。
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