JP2004223856A - 筆記具用ペン先 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクが蛍光インクである場合であっても、外周面部から蛍光が発生せず、出来るだけ目に刺激が少なく、それでいて使用インクの制限がなく、しかも、ペン先横断面積の全て即ち外周面部まで含めた全表面積がインク供給能力を有している筆記具用ペン先を提供すること。
【解決手段】合成樹脂系接着剤で接着されて隣り合う合成繊維間に液体が通る連続状の気孔を有する多孔質の集束繊維体からなる筆記具用ペン先において、前記集束繊維体における少なくとも外周面部1aの全面または一部には前記気孔が露出している光隠蔽部1bを形成し、この光隠蔽部1bを同部における合成繊維に光隠蔽材が練り込まれている混合繊維で形成してある。
【選択図】 図2
【解決手段】合成樹脂系接着剤で接着されて隣り合う合成繊維間に液体が通る連続状の気孔を有する多孔質の集束繊維体からなる筆記具用ペン先において、前記集束繊維体における少なくとも外周面部1aの全面または一部には前記気孔が露出している光隠蔽部1bを形成し、この光隠蔽部1bを同部における合成繊維に光隠蔽材が練り込まれている混合繊維で形成してある。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は蛍光インク等に有用な筆記具用ペン先に関する。
【0002】
【従来の技術】
蛍光インク用のペン先として、例えば先行文献1に記載されているペン先が有り、蛍光インクが通る連続状の気孔を有する多孔質の集束繊維体を合成樹脂製被覆部材で被覆して形成している。
この先行文献1におけるペン先では、蛍光インクによって蛍光色に染まる集束繊維体外側面が被覆部材で覆われて隠されていることにより、ペン先の外周面部からは蛍光色を視覚できず、人によっては蛍光色の刺激から不快を感じることもある使用上の問題が発生しない。
ところで、被覆部材はインク不浸透材料で出来ていてインクが通ることは不可能になっているため、インクの供給面積はペン先の横断面積から被覆部材の横断面積を差し引いた値になり、ペン先の横断面積がそのままインクの供給面積になるという構造のものではない。
また先行文献2に記載されているペン先があり、ペン先そのものをインクの色相と異なる色相に着色することで、ペン先の色相と異なる色相のインクによる筆記を可能にしてある。
ところが、かかるペン先では、ペン先を染浴に浸して染色することにより着色しているものであるため、単一色のペン先しか得られない制限がある。また、染色による着色であるために、使用対象のインクに制限が生じることも起こり得る問題がある。
【0003】
【先行文献1】
特許第3284337号
【先行文献2】
特開2003−11579
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする課題は、第1には、インクが蛍光インクである場合であっても、外周面部から蛍光が発生せず、出来るだけ目に刺激が少なく、それでいて使用インクの制限がなく、しかも、ペン先の横断面積の全て即ち筆先部を含む外周面部までがインク供給能力を有している筆記具用ペン先を、第2には、さらに、デザイン的に嗜好性に富んだ筆記具用ペン先を、第3には、さらに、安定して量産可能な筆記具用ペン先を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した課題を達成するため、合成樹脂系接着剤で接着されて隣り合う合成繊維間に液体が通る連続状の気孔を有する多孔質の集束繊維体からなる筆記具用ペン先において、前記集束繊維体における少なくとも外周面部の全面または一部には前記気孔が露出している光隠蔽部を形成し、この光隠蔽部を同部における合成繊維に光隠蔽材が練り込まれている混合繊維で形成してあることを特徴とする。
また本発明では、光隠蔽部と非光隠蔽部が倍数軸対称状に形成されていることを特徴とする。
また本発明では、混合繊維に練り込まれている光隠蔽材が0を除く10重量%以下であることを特徴とする。
【0006】
本発明における混合繊維とは、合成繊維に光隠蔽材が練り込まれている単糸を意味し、また、外周面部には筆先部も含まれる。そして、筆先形状は、砲弾状、チゼル状、その他の公知の形状のいずれであっても良い。光隠蔽部は、外周面部および内部まで含めてペン先全体に形成される態様、外周面部の全面に形成される態様、外周面部の一部に形成される態様等のいずれであっても良く、少なくとも筆先部を含む外周面部の全面または一部に形成されることで蛍光を隠蔽することになる。この光隠蔽部は非光隠蔽部と倍数軸対称状に形成される態様では、光隠蔽部と非光隠蔽部が軸線回りに交互に等角度状に形成される態様のものであっても良いし、光隠蔽部と非光隠蔽部が軸線回りに交互に不等角度状に形成される態様のものであっても良い。
合成繊維は、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、アクリル等であり、中でも、接着剤の熱硬化時に着色し難く且つ耐熱性があり、溶融紡糸による押出成形が採用できるポリエステル、ナイロンが好ましい。合成樹脂系接着剤としては、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂になる。混合繊維における光隠蔽材としては、カーボンブラック、チタンブラック、黒鉄、クロム鉄等の無機系顔料が挙げられ、混合繊維を蛍光が隠蔽されて目立たなくなる暗色系のものに押出し成形し得るものであれば良い。この混合繊維に練り込まれている光隠蔽材は0を除く10重量%以下になり、10重量%を超える場合には繊維として押出し成形が難しくなる。光隠蔽材の練り込み比は、望ましくは1〜3重量%である。
かかる混合繊維および合成繊維の単糸の径は、1〜40dtexになり、下限を下回る場合には毛細管が強すぎてインク吐出が少ない問題点があり、上限を上回る場合には毛細管が弱すぎてインク保持力が足りずにインクのボタ落ちを起こし易いため、望ましくは2〜20dtexであり、使用する用途(一般筆記用、ペイントマーカー用)に合わせて適宜選択される。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1および図2には本発明の筆記具用ペン先における実施の1形態を例示しており、ペン先1は、合成樹脂系接着剤で接着されて隣り合う繊維間に液体が通る連続状の気孔を有する多孔質の集束繊維体からなっている。そして、このペン先1は軸線a回りに等角度状に4分割されていて、軸線方向および径方向に連続状を呈し且つ外周面部1aに露出している気孔を有する光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cがそれぞれ軸対称状に形成されている。この光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cにおける気孔は相互に連続状になっており、軸対称状に配設された光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cからなる筆先部1dに向けてインクを供給可能にしてある。
光隠蔽部1bは、同部における合成繊維に光隠蔽材が練り込まれている混合繊維からなる集束体であり、この光隠蔽材はカーボンブラック製のもので、0を除く10重量%以下の配合比に練り込まれている。非光隠蔽部1cは、光隠蔽材が混在していない無色或いは白色系の合成繊維からなる集束体である。
【0008】
図3には本発明の筆記具用ペン先における実施の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態様のものと基本的に同一であるため、共通している構成についての説明は符号を準用して省略し、相違する構成について説明する。
(A)のペン先1では、軸線a回りに等角度状に6分割されて、光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cがそれぞれ軸対称状に形成されており、黒色系の光隠蔽部1bと無色系の非光隠蔽部1cが軸線回りに交互した外周面部1aを形成している。
(B)のペン先1では、軸線a回りに等角度状に8分割されて、光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cがそれぞれ軸対称状に形成されており、黒色系の光隠蔽部1bと無色系の非光隠蔽部1cが軸線回りに交互した外周面部1aを形成している。(C)のペン先1では、核1eが非光隠蔽部1cで形成され、外郭1fが軸線a回りに等角度状に4分割されて、光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cがそれぞれ軸対称状に形成されており、黒色系の光隠蔽部1bと無色系の非光隠蔽部1cが軸線回りに交互した外周面部1aを形成している。(D)のペン先1では、核1eが非光隠蔽部1cで形成され、外郭1fが軸線a回りに等角度状に6分割されて、光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cがそれぞれ軸対称状に形成されており、黒色系の光隠蔽部1bと無色系の非光隠蔽部1cが軸線回りに交互した外周面部1aを形成している。(E)のペン先1では、外郭1fと核1eに2分割されて、外郭1fが黒色系の光隠蔽部1bで、核1eが無色系の非光隠蔽部1cで、それぞれ形成されている。(F)のペン先1では、全体が黒色系の光隠蔽部1bで形成されている。
【0009】
図4および図5には本発明の筆記具用ペン先における実施の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態様のものと基本的に同一であるため、共通している構成についての説明は符号を準用して省略し、相違する構成について説明する。
ペン先1は、筆先部1dをチゼル状に成形してある。
【0010】
次に、本発明品の製造例について説明する。図1のペン先1の製造例を説明すれば、単糸が3.33dtexでカーボンブラックを2重量%練り込んだ黒色のポリエステル繊維からなる混合繊維を1.8g/mの綿紐状にしたもの2本と、単糸が3.33dtexの無色のポリエステル繊維を1.8g/mの綿紐状にしたもの2本とを、それぞれ十字に配置させて7.2g/mの綿紐状に集束して、210〜230℃の温度の成形金型に0.22m/minの引き抜きスピードで加熱成形して4.5mmの径の棒状体を成形し、続いて10%固形分のポリウレタン樹脂溶液に浸漬した後、乾燥硬化させて、黒色系の混合繊維と無色系の合成繊維とバインダーとしてのポリウレタン樹脂とからなる集束繊維体を成形し、然る後に、カット・研磨して、筆先部1dを含む外周面部1aおよび断面内部が黒色系の光隠蔽部1bと無色系の非光隠蔽部1cとで形成されている蛍光インク用ペン先1を成形した。
【0011】
また、図4のペン先1の製造例を説明すれば、単糸が3.33dtexでカーボンブラックを2重量%練り込んだ黒色のポリエステル繊維からなる混合繊維を5.5g/mの綿紐状に集束して、210〜230℃の温度の成形金型に0.26m/minの引き抜きスピードで加熱成形して4.0mmの径の棒状体を成形し、続いて10%固形分のポリウレタン樹脂溶液に浸漬した後、乾燥硬化させて、黒色の混合繊維とバインダーとしてのポリウレタン樹脂とからなる集束繊維体を成形し、然る後に、カット・研磨して、筆先部1dを含む外周面部1aおよび断面内部の全てが黒色系の光隠蔽部1bで形成されている蛍光インク用ペン先1を成形した。
【0012】
【発明の効果】
A.請求項1により、インクが蛍光インクである場合であっても、外周面部から蛍光が発生せず、出来るだけ目に刺激が少なく、それでいて使用インクの制限がなく、しかも、ペン先の横断面積の全て即ち筆先部を含む外周面部までがインク供給能力を有しているので、使用上の利便性が高い
B.請求項2により、さらに、デザイン的に嗜好性に富んだ意匠性の高い外観のものになり商品価値が高い。
C.請求項3により、さらに、安定して量産可能で経済的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の筆記具用ペン先における実施の1形態を例示している側面図。
【図2】図1の(2)−(2)拡大横断面図。
【図3】(A)〜(F)は本発明の筆記具用ペン先における実施の他の1形態を例示している各拡大横断面図。
【図4】本発明の筆記具用ペン先における実施の他の1形態を例示している側面図。
【図5】図4の(5)−(5)拡大横断面図。
【符号の説明】
1 ペン先
1a 外周面部
1b 光隠蔽部
1c 非光隠蔽部
1d 筆先部
a 軸線
1e 核
1f 外郭
【発明の属する技術分野】
本発明は蛍光インク等に有用な筆記具用ペン先に関する。
【0002】
【従来の技術】
蛍光インク用のペン先として、例えば先行文献1に記載されているペン先が有り、蛍光インクが通る連続状の気孔を有する多孔質の集束繊維体を合成樹脂製被覆部材で被覆して形成している。
この先行文献1におけるペン先では、蛍光インクによって蛍光色に染まる集束繊維体外側面が被覆部材で覆われて隠されていることにより、ペン先の外周面部からは蛍光色を視覚できず、人によっては蛍光色の刺激から不快を感じることもある使用上の問題が発生しない。
ところで、被覆部材はインク不浸透材料で出来ていてインクが通ることは不可能になっているため、インクの供給面積はペン先の横断面積から被覆部材の横断面積を差し引いた値になり、ペン先の横断面積がそのままインクの供給面積になるという構造のものではない。
また先行文献2に記載されているペン先があり、ペン先そのものをインクの色相と異なる色相に着色することで、ペン先の色相と異なる色相のインクによる筆記を可能にしてある。
ところが、かかるペン先では、ペン先を染浴に浸して染色することにより着色しているものであるため、単一色のペン先しか得られない制限がある。また、染色による着色であるために、使用対象のインクに制限が生じることも起こり得る問題がある。
【0003】
【先行文献1】
特許第3284337号
【先行文献2】
特開2003−11579
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする課題は、第1には、インクが蛍光インクである場合であっても、外周面部から蛍光が発生せず、出来るだけ目に刺激が少なく、それでいて使用インクの制限がなく、しかも、ペン先の横断面積の全て即ち筆先部を含む外周面部までがインク供給能力を有している筆記具用ペン先を、第2には、さらに、デザイン的に嗜好性に富んだ筆記具用ペン先を、第3には、さらに、安定して量産可能な筆記具用ペン先を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した課題を達成するため、合成樹脂系接着剤で接着されて隣り合う合成繊維間に液体が通る連続状の気孔を有する多孔質の集束繊維体からなる筆記具用ペン先において、前記集束繊維体における少なくとも外周面部の全面または一部には前記気孔が露出している光隠蔽部を形成し、この光隠蔽部を同部における合成繊維に光隠蔽材が練り込まれている混合繊維で形成してあることを特徴とする。
また本発明では、光隠蔽部と非光隠蔽部が倍数軸対称状に形成されていることを特徴とする。
また本発明では、混合繊維に練り込まれている光隠蔽材が0を除く10重量%以下であることを特徴とする。
【0006】
本発明における混合繊維とは、合成繊維に光隠蔽材が練り込まれている単糸を意味し、また、外周面部には筆先部も含まれる。そして、筆先形状は、砲弾状、チゼル状、その他の公知の形状のいずれであっても良い。光隠蔽部は、外周面部および内部まで含めてペン先全体に形成される態様、外周面部の全面に形成される態様、外周面部の一部に形成される態様等のいずれであっても良く、少なくとも筆先部を含む外周面部の全面または一部に形成されることで蛍光を隠蔽することになる。この光隠蔽部は非光隠蔽部と倍数軸対称状に形成される態様では、光隠蔽部と非光隠蔽部が軸線回りに交互に等角度状に形成される態様のものであっても良いし、光隠蔽部と非光隠蔽部が軸線回りに交互に不等角度状に形成される態様のものであっても良い。
合成繊維は、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、アクリル等であり、中でも、接着剤の熱硬化時に着色し難く且つ耐熱性があり、溶融紡糸による押出成形が採用できるポリエステル、ナイロンが好ましい。合成樹脂系接着剤としては、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂になる。混合繊維における光隠蔽材としては、カーボンブラック、チタンブラック、黒鉄、クロム鉄等の無機系顔料が挙げられ、混合繊維を蛍光が隠蔽されて目立たなくなる暗色系のものに押出し成形し得るものであれば良い。この混合繊維に練り込まれている光隠蔽材は0を除く10重量%以下になり、10重量%を超える場合には繊維として押出し成形が難しくなる。光隠蔽材の練り込み比は、望ましくは1〜3重量%である。
かかる混合繊維および合成繊維の単糸の径は、1〜40dtexになり、下限を下回る場合には毛細管が強すぎてインク吐出が少ない問題点があり、上限を上回る場合には毛細管が弱すぎてインク保持力が足りずにインクのボタ落ちを起こし易いため、望ましくは2〜20dtexであり、使用する用途(一般筆記用、ペイントマーカー用)に合わせて適宜選択される。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1および図2には本発明の筆記具用ペン先における実施の1形態を例示しており、ペン先1は、合成樹脂系接着剤で接着されて隣り合う繊維間に液体が通る連続状の気孔を有する多孔質の集束繊維体からなっている。そして、このペン先1は軸線a回りに等角度状に4分割されていて、軸線方向および径方向に連続状を呈し且つ外周面部1aに露出している気孔を有する光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cがそれぞれ軸対称状に形成されている。この光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cにおける気孔は相互に連続状になっており、軸対称状に配設された光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cからなる筆先部1dに向けてインクを供給可能にしてある。
光隠蔽部1bは、同部における合成繊維に光隠蔽材が練り込まれている混合繊維からなる集束体であり、この光隠蔽材はカーボンブラック製のもので、0を除く10重量%以下の配合比に練り込まれている。非光隠蔽部1cは、光隠蔽材が混在していない無色或いは白色系の合成繊維からなる集束体である。
【0008】
図3には本発明の筆記具用ペン先における実施の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態様のものと基本的に同一であるため、共通している構成についての説明は符号を準用して省略し、相違する構成について説明する。
(A)のペン先1では、軸線a回りに等角度状に6分割されて、光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cがそれぞれ軸対称状に形成されており、黒色系の光隠蔽部1bと無色系の非光隠蔽部1cが軸線回りに交互した外周面部1aを形成している。
(B)のペン先1では、軸線a回りに等角度状に8分割されて、光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cがそれぞれ軸対称状に形成されており、黒色系の光隠蔽部1bと無色系の非光隠蔽部1cが軸線回りに交互した外周面部1aを形成している。(C)のペン先1では、核1eが非光隠蔽部1cで形成され、外郭1fが軸線a回りに等角度状に4分割されて、光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cがそれぞれ軸対称状に形成されており、黒色系の光隠蔽部1bと無色系の非光隠蔽部1cが軸線回りに交互した外周面部1aを形成している。(D)のペン先1では、核1eが非光隠蔽部1cで形成され、外郭1fが軸線a回りに等角度状に6分割されて、光隠蔽部1bと非光隠蔽部1cがそれぞれ軸対称状に形成されており、黒色系の光隠蔽部1bと無色系の非光隠蔽部1cが軸線回りに交互した外周面部1aを形成している。(E)のペン先1では、外郭1fと核1eに2分割されて、外郭1fが黒色系の光隠蔽部1bで、核1eが無色系の非光隠蔽部1cで、それぞれ形成されている。(F)のペン先1では、全体が黒色系の光隠蔽部1bで形成されている。
【0009】
図4および図5には本発明の筆記具用ペン先における実施の他の1形態を例示しており、構成は前記した図1の態様のものと基本的に同一であるため、共通している構成についての説明は符号を準用して省略し、相違する構成について説明する。
ペン先1は、筆先部1dをチゼル状に成形してある。
【0010】
次に、本発明品の製造例について説明する。図1のペン先1の製造例を説明すれば、単糸が3.33dtexでカーボンブラックを2重量%練り込んだ黒色のポリエステル繊維からなる混合繊維を1.8g/mの綿紐状にしたもの2本と、単糸が3.33dtexの無色のポリエステル繊維を1.8g/mの綿紐状にしたもの2本とを、それぞれ十字に配置させて7.2g/mの綿紐状に集束して、210〜230℃の温度の成形金型に0.22m/minの引き抜きスピードで加熱成形して4.5mmの径の棒状体を成形し、続いて10%固形分のポリウレタン樹脂溶液に浸漬した後、乾燥硬化させて、黒色系の混合繊維と無色系の合成繊維とバインダーとしてのポリウレタン樹脂とからなる集束繊維体を成形し、然る後に、カット・研磨して、筆先部1dを含む外周面部1aおよび断面内部が黒色系の光隠蔽部1bと無色系の非光隠蔽部1cとで形成されている蛍光インク用ペン先1を成形した。
【0011】
また、図4のペン先1の製造例を説明すれば、単糸が3.33dtexでカーボンブラックを2重量%練り込んだ黒色のポリエステル繊維からなる混合繊維を5.5g/mの綿紐状に集束して、210〜230℃の温度の成形金型に0.26m/minの引き抜きスピードで加熱成形して4.0mmの径の棒状体を成形し、続いて10%固形分のポリウレタン樹脂溶液に浸漬した後、乾燥硬化させて、黒色の混合繊維とバインダーとしてのポリウレタン樹脂とからなる集束繊維体を成形し、然る後に、カット・研磨して、筆先部1dを含む外周面部1aおよび断面内部の全てが黒色系の光隠蔽部1bで形成されている蛍光インク用ペン先1を成形した。
【0012】
【発明の効果】
A.請求項1により、インクが蛍光インクである場合であっても、外周面部から蛍光が発生せず、出来るだけ目に刺激が少なく、それでいて使用インクの制限がなく、しかも、ペン先の横断面積の全て即ち筆先部を含む外周面部までがインク供給能力を有しているので、使用上の利便性が高い
B.請求項2により、さらに、デザイン的に嗜好性に富んだ意匠性の高い外観のものになり商品価値が高い。
C.請求項3により、さらに、安定して量産可能で経済的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の筆記具用ペン先における実施の1形態を例示している側面図。
【図2】図1の(2)−(2)拡大横断面図。
【図3】(A)〜(F)は本発明の筆記具用ペン先における実施の他の1形態を例示している各拡大横断面図。
【図4】本発明の筆記具用ペン先における実施の他の1形態を例示している側面図。
【図5】図4の(5)−(5)拡大横断面図。
【符号の説明】
1 ペン先
1a 外周面部
1b 光隠蔽部
1c 非光隠蔽部
1d 筆先部
a 軸線
1e 核
1f 外郭
Claims (3)
- 合成樹脂系接着剤で接着されて隣り合う合成繊維間に液体が通る連続状の気孔を有する多孔質の集束繊維体からなる筆記具用ペン先において、前記集束繊維体における少なくとも外周面部の全面または一部には前記気孔が露出している光隠蔽部を形成し、この光隠蔽部を同部における合成繊維に光隠蔽材が練り込まれている混合繊維で形成してあることを特徴とする筆記具用ペン先。
- 光隠蔽部と非光隠蔽部が倍数軸対称状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の筆記具用ペン先。
- 混合繊維に練り込まれている光隠蔽材が0を除く10重量%以下であることを特徴とする請求項1または2記載の筆記具用ペン先。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003013779A JP2004223856A (ja) | 2003-01-22 | 2003-01-22 | 筆記具用ペン先 |
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JP2003013779A JP2004223856A (ja) | 2003-01-22 | 2003-01-22 | 筆記具用ペン先 |
Publications (1)
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JP (1) | JP2004223856A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109664639A (zh) * | 2018-11-28 | 2019-04-23 | 温州大学 | 一种混纺结构环保高分子笔头制造工艺 |
JP2019185653A (ja) * | 2018-04-17 | 2019-10-24 | 株式会社ワコム | 電子ペン用の芯 |
-
2003
- 2003-01-22 JP JP2003013779A patent/JP2004223856A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019185653A (ja) * | 2018-04-17 | 2019-10-24 | 株式会社ワコム | 電子ペン用の芯 |
JP7144178B2 (ja) | 2018-04-17 | 2022-09-29 | 株式会社ワコム | 電子ペン |
CN109664639A (zh) * | 2018-11-28 | 2019-04-23 | 温州大学 | 一种混纺结构环保高分子笔头制造工艺 |
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