JP2004223319A - 移動式クラッシャー - Google Patents
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Abstract
【課題】トンネル内などのように高さに制約のある場所でも作業がしやすい投入装置を有する移動式クラッシャーを提供する。
【解決手段】走行体1上に設置した車体2に破砕装置5を搭載し、車体2の前部に、被破砕物を破砕装置5に投入する投入装置6を搭載する。投入装置6は、ホッパ18と、ホッパ18の下に、後上がりの傾斜姿勢で設けられた被破砕物の搬送装置19とを有する。搬送装置19は、左右一対の無端チェーン24と、左右の無端チェーン24のリンク間に等間隔に架設された横架材29とを有する。横架材29は投入すべき被破砕物の搬送手段と篩い手段として機能を兼有する。
【選択図】 図1
【解決手段】走行体1上に設置した車体2に破砕装置5を搭載し、車体2の前部に、被破砕物を破砕装置5に投入する投入装置6を搭載する。投入装置6は、ホッパ18と、ホッパ18の下に、後上がりの傾斜姿勢で設けられた被破砕物の搬送装置19とを有する。搬送装置19は、左右一対の無端チェーン24と、左右の無端チェーン24のリンク間に等間隔に架設された横架材29とを有する。横架材29は投入すべき被破砕物の搬送手段と篩い手段として機能を兼有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、岩石、鉄筋コンクリート等の建築廃材、アスファルトなどの被破砕物を破砕する破砕装置を車体に搭載した移動式クラッシャーに係わり、特に被破砕物を破砕装置に投入するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
岩石、コンクリートあるいはアスファルトなどを破砕する従来の移動式クラッシャーには、ロールクラッシャーからなる破砕装置の上部にホッパを設け、破砕装置へ被破砕物を直接的に投入するもの(例えば特許文献1参照)や、ジョークラッシャーからなる破砕装置に、ホッパに投入される被破砕物を、水平に設置される短いフィーダーを介して破砕装置に投入するもの(特許文献2参照)などがある。
【0003】
【特許文献1】
実開平7−13442号公報
【特許文献2】
特開平9−967号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
トンネル工事において、発破作業により生じた岩塊を掘進先端付近でクラッシャー(破砕機)により破砕し、破砕により生じた岩石をコンベアにより構内に搬送する工法を採用する場合がある。このとき、掘進先端部で破砕する破砕機として前記移動式のクラッシャーが用いられることが多いが、高さの制約が発生する。従来の移動式クラッシャーは、前述のようにホッパが破砕装置の上に位置するので、投入高さが3mを超える高さとなる。特許文献2に記載のクラッシャーにおいて、コンベアの代わりに振動式フィーダーを用いたものが多様されるが、この振動式フィーダーはその機構上規模の大きなものとなる。このため、高さの制約があるトンネル内での油圧ショベル等による岩石のホッパへの投入作業が困難になるという問題点がある。
【0005】
このような問題点を解決するため、インパクトタイプのクラッシャー(羽根の回転により破砕装置の壁面に岩石を衝突させて破砕する破砕機)を用いることによって投入高さを抑えているものもあるが、インパクトタイプのクラッシャーでは大きな岩石を破砕することができない上、破砕板等の消耗が著しいという実用上の不都合がある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑み、トンネル内などのように高さに制約のある場所でも作業がしやすい投入装置を有する移動式クラッシャーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の移動式クラッシャーは、走行体に設置した車体上に破砕装置を搭載すると共に、前記車体上の前部に、被破砕物を前記破砕装置に投入する投入装置を搭載し、
前記投入装置は、ホッパと、後上がりの傾斜姿勢で設けられ、かつ前部が前記ホッパの下に位置する被破砕物の搬送装置とを有し、
前記搬送装置は、左右一対の無端チェーンと、左右の無端チェーンのリンク間に等間隔をなすように架設された横架材とを有し、
前記横架材は投入すべき被破砕物の搬送手段と篩い手段として機能を兼有することを特徴とする。
【0008】
(2)また、本発明の移動式クラッシャーは、
被破砕物の転げ落ち防止部材を、横架材の配列により形成される搬送面から突出させて設けたことを特徴とする。
【0009】
(3)また、本発明の移動式クラッシャーは、
前記無端チェーンの下面部の前部をほぼ水平に設置したことを特徴とする。
【0010】
(4)また、本発明の移動式クラッシャーは、
前記投入装置の下に投入装置から篩い落とされた被破砕物を搬送するコンベアを設置したことを特徴とする。
【0011】
(5)また、本発明の移動式クラッシャーは、前記投入装置の高さをクラッシャーの破砕装置の高さ以下に設定したことを特徴とする。
【0012】
(6)また、本発明の移動式クラッシャーは、前記左右の無端チェーンのリンクにそれぞれブラケットを設け、各ブラケットに複数個の横架材取付け穴を設けると共に、1つのブラケットの取付け穴間の間隔を、隣接するブラケットとの間で隣接する取付け穴の間隔と等しく設定し、横架材の両端を取付ける取付け穴を選択することにより、横架材の間隔を設定する構造を有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1、図2、図3はそれぞれ本発明の移動式クラッシャーの一実施の形態を示す側面図、平面図、正面図である。この移動式クラッシャーは、クローラ式走行体1上に設置した車体2にエンジン駆動の油圧パワーユニット3と、電動モータ駆動の油圧パワーユニット4と、ジョークラッシャー式破砕装置5とを搭載すると共に、車体2の前部に、被破砕物を破砕装置5に投入する投入装置6を搭載する。
【0014】
前記投入装置6の下方の左右のクローラ1a、1aの間に位置する箇所には、走行体フレームに取付けた支持フレーム7により支持させて一次排出コンベア8を取付け、クローラ1a、1a間にはまた、前記一次排出コンベア8から排出される被破砕物と、破砕装置5により破砕された破砕屑とを受けて車体後方に排出する二次排出コンベア9とを設置する。11は電源ケーブルをトンネル内に引き込むためのケーブルリールである。
【0015】
前記破砕装置5は、電動モータ(油圧モータでもよい)からなる駆動モータ12によりベルト13を介して回転されるプーリ14に偏心させて取付けた軸(図示せず)に、可動破砕板16の上部を相対回動自在に嵌合して取付け、プーリ14の回転に伴い、この可動破砕板16を固定破砕板17に対して上下動させながら近接、離反させることにより、投入装置6から投入される岩石などの被破砕物を破砕して二次搬出コンベア9により後方に排出するものである。
【0016】
前記投入装置6は、ホッパ18と、該ホッパ18の下に前部が位置し、後部が破砕装置5上に位置するように傾斜して車体2に支持された搬送装置19とからなる。搬送装置19は、車体2に支持されたフレーム20の後部の左右に油圧モータ(電動モータでもよい)からなる駆動モータ21、21と、これらの駆動モータ21、21によりそれぞれ回転される駆動スプロケット22、22とを取付け、フレーム20の前部の左右には、前記駆動スプロケット22、22にそれぞれ対応する従動スプロケット23、23を取付ける。そして左右の駆動スプロケット22、22、従動スプロケット23、23間にそれぞれチェーン24、24を掛ける。
【0017】
図4は前記搬送装置19の構造を説明する図であり、図4(A)、(B)に示すように、左右のチェーン24のリンク25には各リンク25ごとあるいは図示のように1本あるいは複数本のリンクごとにブラケット26を、ボルト27をブラケット26に設けた穴に挿通して、ナット28に螺合するかあるいはリンク25に設けたねじ穴に螺合することにより取付ける。また、このブラケット26はリンク25に溶接により取付けてもよい。
【0018】
そして図4(C)に示すように、左右のブラケット26、26間に図示のようなロッド状またはフレーム状の横架材29を設けて、隣接する横架材29間が一定の間隔W(例えば8cm)をなすように架設し、横架材29により岩石などの被破砕物を載せて移動することにより搬送手段としての機能を持たせると共に、横架材29、29間の隙間よりサイズの小さい岩石などを落下させることにより、篩手段としての機能を持たせている。ここで、横架材29間の隙間は、ブラケット26により取付け間隔を調整するものの他に、横架材29の太さや幅を変更することによっても行える。
【0019】
図1に示すように、搬送装置19の上面部19aは後部が高くなるように傾斜し、ホッパ18の下面部の前部19bはほぼ水平にしている。
【0020】
前記横架材29には、図4(A)、(D)に示すように、搬送装置19の上面部19aに載せられた被破砕物が上面部19aに沿って転げ落ちないように、ピン状またはフレーム状をなす転げ落ち防止部材30を、横架材29の配列により形成される搬送面から突出するように設ける。このような転げ落ち防止部材30は、必ずしも各横架材29ごとに設ける必要はなく、横架材29の複数本跳びに設ければよい。また、転げ落ち防止部材30は、例えば横架材29と一体に形成されたLチャンネルなどにより構成してもよい。
【0021】
このように構成されたクラッシャーは、図3に示すように、トンネル31内において、不図示の油圧ショベル等により、掘削された岩石を投入すると、搬送装置19にその岩石が落下し、搬送装置19の駆動モータ21が作動することにより、横架材29は搬送装置19の上面部19aにおいて破砕装置5へと搬送され、破砕装置5へ投入される。この搬送の際に、横架材29間の隙間より小さいサイズの岩石は、上面部19aの横架材29間を通過し、さらに下面前部19bを通過して一次排出コンベア8に落下し、二次排出コンベア9により、破砕装置5で破砕された破砕屑と共に搬送され、二次排出コンベア9から、別に設置される不図示のコンベアにより構内に搬出する。
【0022】
前述のように、搬送装置19のホッパ18の下方に位置する下面の前部19bはほぼ水平に設定しているので、平面視で見た場合、下面部の前部19bにおける横架材29の間隔は広くなり、上面部19aから篩い落とされた比較的小さいサイズの被破砕物は、下面部の前部19bをスムーズに落下させることができ、この部分に留まることがない。
【0023】
このクラッシャーは、搬送装置19の前部を下にし、後部を上にした傾斜姿勢としているので、図1に示すように、搬送装置19の前部に設けるホッパ18の高さH2を低くすることができる。好ましくは、この投入高さH2を破砕装置5の高さH1以下に設定する(H2≦H1)。このように、投入高さH2を低く設定sできるため、トンネル31内など高さの制約がある場所での被破砕物の投入が容易となる。また、破砕の必要がない比較的小さい被破砕物は搬送装置19の横架材29間を通過させるようにしたので、破砕装置5においては無駄な破砕が行われず、破砕効率が向上する。また、横架材29に転げ落ち防止部材30を設けたので、搬送装置19の上面部19aの傾斜角度を大きくすることができ、これにより、ホッパ18の高さをより低く設定でき、さらに被破砕物の投入が容易となる。
【0024】
なお、横架材29の両端はブラケット26に固定して取付けるのではなく、回転自在に設ければ、岩石等を横架材29間にスムーズに通過させることができる。また、転げ落ち防止部材30は横架材29に取付けるのではなく、ブラケット26またはリンク25に両端を固定して取付けてもよい。
【0025】
図4(E)は本発明による搬送装置の他の例を示す側面図であり、この例の搬送装置は、リンク25に設けるブラケット26Aの前後幅を広くして、ブラケット26Aに設ける横架材29の取付け穴32を1つのブラケット26Aに対して複数個設け、ブラケット26A内の取付け穴32の相互の間隔aを隣接するブラケット26Aの端部の取付け穴32どうしの間隔bと等しくした(a=b)ものである。この構成によれば、横架材29を取付け穴32の何個おきに取付けるかにより、用途に対応して任意の横架材間隔を容易に得ることができる。
【0026】
本発明を実施する場合、一次排出コンベア8は二次排出コンベア9と一体に設けてよい。また、駆動モータ21、従動スプロケット23、チェーン24、リンク25は、クローラ式走行体1に使用されるものを利用することができる。また、本発明においては、破砕装置としてローラ式クラッシャーやインパクトタイプのクラッシャーを用いてもよい。
【0027】
【発明の効果】
本発明のクラッシャーは、ホッパと、該ホッパの下に、後上がりの傾斜姿勢で設けられた被破砕物の搬送装置とを有する投入装置を備え、前記搬送装置は、左右一対の無端チェーンと、左右の無端チェーンのリンク間に等間隔に架設された横架材とを有し、前記横架材は投入すべき被破砕物の搬送手段と篩い手段として機能を兼有する構成としたので、ホッパの高さを低くすることができ、その結果、トンネル内などのように高さに制約のある場所でも作業がしやすいクラッシャーが提供できる。また、比較的サイズの小さい被破砕物は搬送装置で選別されて除去されるようにしたので、破砕装置における破砕効率をあげることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による移動式クラッシャーの一実施の形態を示す側面図である。
【図2】図1の移動式クラッシャーの平面図である。
【図3】図1の移動式クラッシャーの正面図である。
【図4】(A)は本実施の形態の搬送装置の部分拡大側面図、(B)はその部分拡大側面図、(C)はその横架材の取付け構造を示す正面図、(D)はその転げ落ち防止部材の取付け構造を示す正面図、(E)は本発明の搬送装置の他の例を示す部分拡大側面図である。
【符号の説明】
1:走行体、2:車体、3:エンジン油圧パワーユニット、4:電動モータ駆動油圧パワーユニット、5:破砕装置、6:投入装置、7:支持フレーム、8:一次排出コンベア、9:二次排出コンベア、11:ケーブルリール、12:駆動モータ、13:ベルト、14:プーリ、16:可動破砕板、17:固定破砕板、18:ホッパ、19:搬送装置、19a:上面部、19b:下面部の前部、20:フレーム、21:駆動モータ、22:駆動スプロケット、23:従動スプロケット、24:チェーン、25:リンク、26、26A:ブラケット、27:ボルト、28:ナット、29:横架材、30:転げ落ち防止部材、31:トンネル、32:取付け穴
【発明の属する技術分野】
本発明は、岩石、鉄筋コンクリート等の建築廃材、アスファルトなどの被破砕物を破砕する破砕装置を車体に搭載した移動式クラッシャーに係わり、特に被破砕物を破砕装置に投入するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
岩石、コンクリートあるいはアスファルトなどを破砕する従来の移動式クラッシャーには、ロールクラッシャーからなる破砕装置の上部にホッパを設け、破砕装置へ被破砕物を直接的に投入するもの(例えば特許文献1参照)や、ジョークラッシャーからなる破砕装置に、ホッパに投入される被破砕物を、水平に設置される短いフィーダーを介して破砕装置に投入するもの(特許文献2参照)などがある。
【0003】
【特許文献1】
実開平7−13442号公報
【特許文献2】
特開平9−967号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
トンネル工事において、発破作業により生じた岩塊を掘進先端付近でクラッシャー(破砕機)により破砕し、破砕により生じた岩石をコンベアにより構内に搬送する工法を採用する場合がある。このとき、掘進先端部で破砕する破砕機として前記移動式のクラッシャーが用いられることが多いが、高さの制約が発生する。従来の移動式クラッシャーは、前述のようにホッパが破砕装置の上に位置するので、投入高さが3mを超える高さとなる。特許文献2に記載のクラッシャーにおいて、コンベアの代わりに振動式フィーダーを用いたものが多様されるが、この振動式フィーダーはその機構上規模の大きなものとなる。このため、高さの制約があるトンネル内での油圧ショベル等による岩石のホッパへの投入作業が困難になるという問題点がある。
【0005】
このような問題点を解決するため、インパクトタイプのクラッシャー(羽根の回転により破砕装置の壁面に岩石を衝突させて破砕する破砕機)を用いることによって投入高さを抑えているものもあるが、インパクトタイプのクラッシャーでは大きな岩石を破砕することができない上、破砕板等の消耗が著しいという実用上の不都合がある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑み、トンネル内などのように高さに制約のある場所でも作業がしやすい投入装置を有する移動式クラッシャーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の移動式クラッシャーは、走行体に設置した車体上に破砕装置を搭載すると共に、前記車体上の前部に、被破砕物を前記破砕装置に投入する投入装置を搭載し、
前記投入装置は、ホッパと、後上がりの傾斜姿勢で設けられ、かつ前部が前記ホッパの下に位置する被破砕物の搬送装置とを有し、
前記搬送装置は、左右一対の無端チェーンと、左右の無端チェーンのリンク間に等間隔をなすように架設された横架材とを有し、
前記横架材は投入すべき被破砕物の搬送手段と篩い手段として機能を兼有することを特徴とする。
【0008】
(2)また、本発明の移動式クラッシャーは、
被破砕物の転げ落ち防止部材を、横架材の配列により形成される搬送面から突出させて設けたことを特徴とする。
【0009】
(3)また、本発明の移動式クラッシャーは、
前記無端チェーンの下面部の前部をほぼ水平に設置したことを特徴とする。
【0010】
(4)また、本発明の移動式クラッシャーは、
前記投入装置の下に投入装置から篩い落とされた被破砕物を搬送するコンベアを設置したことを特徴とする。
【0011】
(5)また、本発明の移動式クラッシャーは、前記投入装置の高さをクラッシャーの破砕装置の高さ以下に設定したことを特徴とする。
【0012】
(6)また、本発明の移動式クラッシャーは、前記左右の無端チェーンのリンクにそれぞれブラケットを設け、各ブラケットに複数個の横架材取付け穴を設けると共に、1つのブラケットの取付け穴間の間隔を、隣接するブラケットとの間で隣接する取付け穴の間隔と等しく設定し、横架材の両端を取付ける取付け穴を選択することにより、横架材の間隔を設定する構造を有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1、図2、図3はそれぞれ本発明の移動式クラッシャーの一実施の形態を示す側面図、平面図、正面図である。この移動式クラッシャーは、クローラ式走行体1上に設置した車体2にエンジン駆動の油圧パワーユニット3と、電動モータ駆動の油圧パワーユニット4と、ジョークラッシャー式破砕装置5とを搭載すると共に、車体2の前部に、被破砕物を破砕装置5に投入する投入装置6を搭載する。
【0014】
前記投入装置6の下方の左右のクローラ1a、1aの間に位置する箇所には、走行体フレームに取付けた支持フレーム7により支持させて一次排出コンベア8を取付け、クローラ1a、1a間にはまた、前記一次排出コンベア8から排出される被破砕物と、破砕装置5により破砕された破砕屑とを受けて車体後方に排出する二次排出コンベア9とを設置する。11は電源ケーブルをトンネル内に引き込むためのケーブルリールである。
【0015】
前記破砕装置5は、電動モータ(油圧モータでもよい)からなる駆動モータ12によりベルト13を介して回転されるプーリ14に偏心させて取付けた軸(図示せず)に、可動破砕板16の上部を相対回動自在に嵌合して取付け、プーリ14の回転に伴い、この可動破砕板16を固定破砕板17に対して上下動させながら近接、離反させることにより、投入装置6から投入される岩石などの被破砕物を破砕して二次搬出コンベア9により後方に排出するものである。
【0016】
前記投入装置6は、ホッパ18と、該ホッパ18の下に前部が位置し、後部が破砕装置5上に位置するように傾斜して車体2に支持された搬送装置19とからなる。搬送装置19は、車体2に支持されたフレーム20の後部の左右に油圧モータ(電動モータでもよい)からなる駆動モータ21、21と、これらの駆動モータ21、21によりそれぞれ回転される駆動スプロケット22、22とを取付け、フレーム20の前部の左右には、前記駆動スプロケット22、22にそれぞれ対応する従動スプロケット23、23を取付ける。そして左右の駆動スプロケット22、22、従動スプロケット23、23間にそれぞれチェーン24、24を掛ける。
【0017】
図4は前記搬送装置19の構造を説明する図であり、図4(A)、(B)に示すように、左右のチェーン24のリンク25には各リンク25ごとあるいは図示のように1本あるいは複数本のリンクごとにブラケット26を、ボルト27をブラケット26に設けた穴に挿通して、ナット28に螺合するかあるいはリンク25に設けたねじ穴に螺合することにより取付ける。また、このブラケット26はリンク25に溶接により取付けてもよい。
【0018】
そして図4(C)に示すように、左右のブラケット26、26間に図示のようなロッド状またはフレーム状の横架材29を設けて、隣接する横架材29間が一定の間隔W(例えば8cm)をなすように架設し、横架材29により岩石などの被破砕物を載せて移動することにより搬送手段としての機能を持たせると共に、横架材29、29間の隙間よりサイズの小さい岩石などを落下させることにより、篩手段としての機能を持たせている。ここで、横架材29間の隙間は、ブラケット26により取付け間隔を調整するものの他に、横架材29の太さや幅を変更することによっても行える。
【0019】
図1に示すように、搬送装置19の上面部19aは後部が高くなるように傾斜し、ホッパ18の下面部の前部19bはほぼ水平にしている。
【0020】
前記横架材29には、図4(A)、(D)に示すように、搬送装置19の上面部19aに載せられた被破砕物が上面部19aに沿って転げ落ちないように、ピン状またはフレーム状をなす転げ落ち防止部材30を、横架材29の配列により形成される搬送面から突出するように設ける。このような転げ落ち防止部材30は、必ずしも各横架材29ごとに設ける必要はなく、横架材29の複数本跳びに設ければよい。また、転げ落ち防止部材30は、例えば横架材29と一体に形成されたLチャンネルなどにより構成してもよい。
【0021】
このように構成されたクラッシャーは、図3に示すように、トンネル31内において、不図示の油圧ショベル等により、掘削された岩石を投入すると、搬送装置19にその岩石が落下し、搬送装置19の駆動モータ21が作動することにより、横架材29は搬送装置19の上面部19aにおいて破砕装置5へと搬送され、破砕装置5へ投入される。この搬送の際に、横架材29間の隙間より小さいサイズの岩石は、上面部19aの横架材29間を通過し、さらに下面前部19bを通過して一次排出コンベア8に落下し、二次排出コンベア9により、破砕装置5で破砕された破砕屑と共に搬送され、二次排出コンベア9から、別に設置される不図示のコンベアにより構内に搬出する。
【0022】
前述のように、搬送装置19のホッパ18の下方に位置する下面の前部19bはほぼ水平に設定しているので、平面視で見た場合、下面部の前部19bにおける横架材29の間隔は広くなり、上面部19aから篩い落とされた比較的小さいサイズの被破砕物は、下面部の前部19bをスムーズに落下させることができ、この部分に留まることがない。
【0023】
このクラッシャーは、搬送装置19の前部を下にし、後部を上にした傾斜姿勢としているので、図1に示すように、搬送装置19の前部に設けるホッパ18の高さH2を低くすることができる。好ましくは、この投入高さH2を破砕装置5の高さH1以下に設定する(H2≦H1)。このように、投入高さH2を低く設定sできるため、トンネル31内など高さの制約がある場所での被破砕物の投入が容易となる。また、破砕の必要がない比較的小さい被破砕物は搬送装置19の横架材29間を通過させるようにしたので、破砕装置5においては無駄な破砕が行われず、破砕効率が向上する。また、横架材29に転げ落ち防止部材30を設けたので、搬送装置19の上面部19aの傾斜角度を大きくすることができ、これにより、ホッパ18の高さをより低く設定でき、さらに被破砕物の投入が容易となる。
【0024】
なお、横架材29の両端はブラケット26に固定して取付けるのではなく、回転自在に設ければ、岩石等を横架材29間にスムーズに通過させることができる。また、転げ落ち防止部材30は横架材29に取付けるのではなく、ブラケット26またはリンク25に両端を固定して取付けてもよい。
【0025】
図4(E)は本発明による搬送装置の他の例を示す側面図であり、この例の搬送装置は、リンク25に設けるブラケット26Aの前後幅を広くして、ブラケット26Aに設ける横架材29の取付け穴32を1つのブラケット26Aに対して複数個設け、ブラケット26A内の取付け穴32の相互の間隔aを隣接するブラケット26Aの端部の取付け穴32どうしの間隔bと等しくした(a=b)ものである。この構成によれば、横架材29を取付け穴32の何個おきに取付けるかにより、用途に対応して任意の横架材間隔を容易に得ることができる。
【0026】
本発明を実施する場合、一次排出コンベア8は二次排出コンベア9と一体に設けてよい。また、駆動モータ21、従動スプロケット23、チェーン24、リンク25は、クローラ式走行体1に使用されるものを利用することができる。また、本発明においては、破砕装置としてローラ式クラッシャーやインパクトタイプのクラッシャーを用いてもよい。
【0027】
【発明の効果】
本発明のクラッシャーは、ホッパと、該ホッパの下に、後上がりの傾斜姿勢で設けられた被破砕物の搬送装置とを有する投入装置を備え、前記搬送装置は、左右一対の無端チェーンと、左右の無端チェーンのリンク間に等間隔に架設された横架材とを有し、前記横架材は投入すべき被破砕物の搬送手段と篩い手段として機能を兼有する構成としたので、ホッパの高さを低くすることができ、その結果、トンネル内などのように高さに制約のある場所でも作業がしやすいクラッシャーが提供できる。また、比較的サイズの小さい被破砕物は搬送装置で選別されて除去されるようにしたので、破砕装置における破砕効率をあげることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による移動式クラッシャーの一実施の形態を示す側面図である。
【図2】図1の移動式クラッシャーの平面図である。
【図3】図1の移動式クラッシャーの正面図である。
【図4】(A)は本実施の形態の搬送装置の部分拡大側面図、(B)はその部分拡大側面図、(C)はその横架材の取付け構造を示す正面図、(D)はその転げ落ち防止部材の取付け構造を示す正面図、(E)は本発明の搬送装置の他の例を示す部分拡大側面図である。
【符号の説明】
1:走行体、2:車体、3:エンジン油圧パワーユニット、4:電動モータ駆動油圧パワーユニット、5:破砕装置、6:投入装置、7:支持フレーム、8:一次排出コンベア、9:二次排出コンベア、11:ケーブルリール、12:駆動モータ、13:ベルト、14:プーリ、16:可動破砕板、17:固定破砕板、18:ホッパ、19:搬送装置、19a:上面部、19b:下面部の前部、20:フレーム、21:駆動モータ、22:駆動スプロケット、23:従動スプロケット、24:チェーン、25:リンク、26、26A:ブラケット、27:ボルト、28:ナット、29:横架材、30:転げ落ち防止部材、31:トンネル、32:取付け穴
Claims (6)
- 走行体に設置した車体上に破砕装置を搭載すると共に、前記車体上の前部に、被破砕物を前記破砕装置に投入する投入装置を搭載し、
前記投入装置は、ホッパと、後上がりの傾斜姿勢で設けられ、かつ前部が前記ホッパの下に位置する被破砕物の搬送装置とを有し、
前記搬送装置は、左右一対の無端チェーンと、左右の無端チェーンのリンク間に等間隔をなすように架設された横架材とを有し、
前記横架材は投入すべき被破砕物の搬送手段と篩い手段として機能を兼有することを特徴とする移動式クラッシャー。 - 請求項1に記載の移動式クラッシャーにおいて、
被破砕物の転げ落ち防止部材を、横架材の配列により形成される搬送面から突出させて設けたことを特徴とする移動式クラッシャー。 - 請求項1または2に記載の移動式クラッシャーにおいて、
前記無端チェーンの下面部の前部をほぼ水平に設置したことを特徴とする移動式クラッシャー。 - 請求項1から3までのいずれかに記載の移動式クラッシャーにおいて、
前記投入装置の下に投入装置から篩い落とされた被破砕物を搬送するコンベアを設置したことを特徴とする移動式クラッシャー。 - 請求項1から4までのいずれかに記載の移動式クラッシャーにおいて、
前記投入装置の高さをクラッシャーの破砕装置の高さ以下に設定したことを特徴とする移動式クラッシャー。 - 請求項1から5までのいずれかに記載の移動式クラッシャーにおいて、
前記左右の無端チェーンのリンクにそれぞれブラケットを設け、各ブラケットに複数個の横架材取付け穴を設けると共に、1つのブラケットの取付け穴間の間隔を、隣接するブラケットとの間で隣接する取付け穴の間隔と等しく設定し、横架材の両端を取付ける取付け穴を選択することにより、横架材の間隔を設定する構造を有することを特徴とする移動式クラッシャー。
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