JP2004222853A - 化粧料容器 - Google Patents

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Yukitomo Yuzuhara
幸知 柚原
Hidemi Tokushita
秀美 禿下
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Abstract

【課題】化粧料容器において、通常の使用状態と化粧料を補給する状態とを容易に変更すること。
【解決手段】化粧料を底部に収納する化粧料容器において、化粧料を収納する容器本体と、前記容器本体に嵌合し、複数の小穴と化粧料の補給用開口とが形成される中皿と、前記中皿の底板と重なるように回転可能に取り付けられ、複数の小穴と化粧料の補給用開口が形成される回転部材と、を有し、前記中皿若しくは前記回転部材の一方に、他方の前記補給用開口と同形であって嵌合可能な凸面を形成することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパウダー状の化粧料を収納する化粧料容器に関し、特に化粧料を補給することのできる化粧料容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
フェイスパウダー等のパウダー状の化粧料を収納する化粧料容器は、化粧料が収納される容器本体と、該容器本体に蓋をする蓋体とから構成される。また、容器本体には、その底部に化粧料を収納するレフィル容器が着脱可能に配置され、該レフィル容器の上部にパフを保持するための穴空き中皿が配置される。尚、化粧料容器の穴空き中皿は、粉漏れ防止等の理由から、容器ときつく嵌合しているのが通常である。
【0003】
化粧料容器の使用時には、穴空き中皿の小穴から浮き上がった化粧料を、穴空き中皿に置いたパフにより保持して使用する。そして、化粧料を使用することでレフィル容器内の化粧料がなくなると、使用者は容器本体から穴空き中皿を外し、容器本体の底部に配置されているレフィル容器ごと交換している(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−125928
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の技術においては、使用者が使用後のレフィル容器を交換する際に、穴空き中皿を外した後、更にレフィル容器を取り外す必要がある。ここで上記のように、レフィル容器は、きつく容器本体に嵌め込まれているため、レフィル容器を取り外す作業が困難であった。このため、使用者は化粧料容器の通常の使用状態から化粧料補給状態にする際、又はその逆の動作をする際に、多大な労力をかけねばならないという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、化粧料容器において、通常の使用状態と化粧料を補給する状態とを容易に変更することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための、本発明の代表的な構成は、化粧料を底部に収納する化粧料容器において、化粧料を収納する容器本体と、前記容器本体に嵌合し、複数の小穴と化粧料の補給用開口とが形成される中皿と、前記中皿の底板と重なるように回転可能に取り付けられ、複数の小穴と化粧料の補給用開口が形成される回転部材と、を有し、前記中皿若しくは前記回転部材の一方に、他方の前記補給用開口と同形であって嵌合可能な凸面を形成することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、図面を用いて本発明の第1実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る化粧料容器の分解斜視図であり、図2は容器本体の構成を詳細に説明した分解斜視図であり、図3は通常使用時の回転部材と中皿の位置関係を示した図であり、図4は化粧料容器に化粧料を補給する際の説明図である。
【0009】
図1に示すように、本実施形態の化粧料容器Aは、底部50aに化粧料を収納する容器本体50と、容器本体50の開口部50bに嵌合して配置される穴空き中皿40と、穴空き中皿40の上で回転して化粧料の使用状態と補給状態とを変更するための回転部材30と、穴空き中皿40内に収納されるパフ20と、容器本体50に蓋をする蓋体10とを有する。このような構成で、化粧料容器Aは、未使用時には穴空き中皿40の中にパフ20を収納した状態で蓋体10にて閉じられる。
【0010】
回転部材30、穴空き中皿40及び容器本体50の詳細構成について、図2を用いて説明する。図2に示すように、容器本体50は、ガラスやプラスチックから構成され、底部50aに化粧料Pを収納する。
【0011】
穴空き中皿40は、プラスチックや金属で構成され、容器本体50の開口部50bに中皿縁部40eを掛け、中皿側部40fを容器本体50の内縁に嵌合させて容器本体50に固定する。穴空き中皿40の底板の中央には、軸穴40cが配設され、回転部材30の回転中心となる。また、穴空き中皿40の底板において、軸穴40cの周囲には、複数の小穴40aと、小穴40aよりも大きい径の補給用開口40bと、軸穴40cを挟んで補給用開口40bと対向する位置に凸面40dと、が配設される。
【0012】
回転部材30は、プラスチックや金属で構成され、穴空き中皿40の底板上に配設される部材である。回転部材30には、穴空き中皿40と同様に、複数の小穴30aと、穴空き中皿40の凸面40dに嵌合する大きさの補給用開口30bとを有する。また、回転部材30の底部には、穴空き中皿40の軸穴40cに挿通させて回転軸とする軸部30cを有し、かつ表面には回転部材30を回転させやすいように取手30dを有する。尚、軸部30cには軸穴40cと一体に形成するために逆三角形形状の抜け止めが形成されている。こうして、回転部材30は、穴空き中皿40の軸穴40cを中心に回転自在に一体的に構成されている。
【0013】
以上のように構成された化粧料容器Aの使用状態、即ち、パフ20を用いて化粧料Pを使用する通常の使用状態と、容器本体50内の化粧料Pが無くなったとき等に化粧料Pを補給する化粧料補給状態とを説明する。
【0014】
まず、化粧料容器Aの通常の使用状態の説明を図3を用いて行う。図3に示すように、化粧料容器Aの通常使用時には、互いに径が同じである回転部材の補給用開口30b及び穴空き中皿の凸面40dを嵌合させた状態にする。すると、回転部材30は回転することなく穴空き中皿40に対して確実に位置決めがなされ(A−A断面図参照)、回転部材の小穴30aと穴空き中皿の小穴40aが連続的に構成される(B−B断面図参照)。
【0015】
このように、回転部材の補給用開口30bと穴空き中皿の凸面40dとを嵌合するのみで、確実に回転部材30と穴空き中皿40とを通常使用状態になるように位置決めをすることができる。また、このように位置決めをすることで、小穴30a、40aを穴空き中皿40の底面の全面に容易に配置することができ、化粧料Pをパフ20に対してムラなく供給することができる。更に、凸面40dは、回転部材30の厚みと同じだけ穴空き中皿40の底板よりも高く構成されているため、位置決めをした時には、回転部材30の表面と凸面40dの天面の高さとが同じ高さになる。このため、パフ20を置く面が平面になり、段差部が生じないため、化粧料が穴空き中皿40上面に溜まることを防止することができる。
【0016】
次に、化粧料容器Aの化粧料補給状態の説明を図4を用いて行う。図4(a)に示すように、化粧料容器Aの化粧料補給時には、取手30dをつまんで、回転部材30を通常補給状態から180°回転させる。すると、回転部材の補給用開口30bと、穴空き中皿の補給用開口40bとが合致し、大きな補給用の開口部が形成される。このとき、回転部材30の補給用開口30bの無い半面が、穴空き中皿40の凸面40d上に乗り上げることで、回転部材30と穴空き中皿40とが互いに当接する。すると、回転部材30と穴空き中皿40との互いの摩擦によりズレることがないため、補給用の開口部を確実に確保することができる。こうして、使用者は容易に化粧料補給状態にすることができ、かつ、図4(b)に示すように、化粧料容器Aとは別個の補給用容器Bに収納された化粧料Pを、補給用開口30bと補給用開口40bとが合致して形成された開口から容器本体50の底部50aに容易に補給することができる。
【0017】
このように、本実施形態においては、使用者が化粧料容器Aに化粧料Pを補給する際に、回転部材30を回転させるのみの動作で化粧料Pを補給可能な状態にすることができ、従来のように穴空き中皿40を取り外す必要がなくなる。このため、容器本体50と穴空き中皿40との嵌合をきつくすることができ、化粧料Pの漏れを効果的に防止することができる。
【0018】
また、本実施形態においては、容器本体50の底部50aに、化粧料Pを入れるために従来例で示したようなレフィル容器を必要としない。このため、レフィル容器を配置するためのスペースを化粧料Pを収納するスペースとして確保することができ、同じ化粧料容器の大きさであっても、より多くの化粧料Pを収納することができる。更に、本実施形態においては、レフィル容器を配置するための構造が必要ない。このため、化粧料容器の構成が簡単になり、従来例よりも低コストで化粧料容器を提供することができる。
【0019】
また、補給用容器Bを使用して補給する構成であるため、使用者の好みの色の化粧料の入った補給用容器Bにて補給することができる。そうすると、容器本体の底部50aに補給されている化粧料Pと、補給用容器B内の化粧料を混ぜ合わせることができ、容器本体50に収納される化粧料の色を使用者の好みに合わせて調整することができる。
【0020】
(第2実施形態)
以下、図面を用いて本発明の第2実施形態を詳細に説明する。図5は第2実施形態に係る化粧料容器の説明図である。前述した実施形態と同様の構成については、同符号を付して説明を省略する。
【0021】
図5に示すように、前述の第1実施形態で穴空き中皿40上に形成した凸面40dを形成したが、本実施形態においては、回転部材30の下面に凸面30eを形成することを特徴としている。
【0022】
このため、本発明の化粧料容器の回転部材30には、全面に空けられた複数の小穴30aと、下向きに形成される凸面30eと、軸部30cを挟んで凸面30eと反対側にある補給用開口30bと、取手30dと、が配設される。一方、穴空き中皿40には、通常使用時において前記小穴30aと合致するように空けられた複数の小穴40aと、補給用開口40bと、軸穴40cと、が配設される。
【0023】
このように、本実施形態の化粧料容器の構成によっても、凸面30eが補給用開口40bに嵌合することで、回転部材30と穴空き中皿40の位置決めを確実にすることができる。これにより、通常の使用状態と化粧料を補給する状態とを容易に変更することができる。
【0024】
(他の実施形態)
前述した実施形態においては、凸面及び補給用開口を円形としたが、これに限るものではなく、多様な形状を選択することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、化粧料を底部に収納する化粧料容器において、化粧料を収納する容器本体と、前記容器本体に嵌合し、複数の小穴と化粧料の補給用開口とが形成される中皿と、前記中皿の底板と重なるように回転可能に取り付けられ、複数の小穴と化粧料の補給用開口が形成される回転部材と、を有し、前記中皿若しくは前記回転部材の一方に、他方の前記補給用開口と同形であって嵌合可能な凸面を形成する。
【0026】
このように、前記補給用開口を前記凸面に嵌合させることで、通常使用状態に容易に設定することができ、また前記回転部材を回転させることで、容易に化粧料を補給する状態に変更することができる。
【0027】
特に、前記回転部材を回転させて、前記回転部材及び前記中皿に配設されている前記小穴を連続させる位置決めは、前記パフ上に化粧料をムラなく供給するためには重要なことであるが、この動作を前記補給用開口と前記凸面とが嵌合する構成にすることで容易になる。これにより、通常使用状態と化粧料補給状態の変更を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る化粧料容器の分解斜視図である。
【図2】容器本体の構成を詳細に説明した分解斜視図である。
【図3】化粧料容器の通常使用時の状態を示す図である。
【図4】化粧料容器の化粧料補給時の状態を示す図である。
【図5】第2実施形態に係る化粧料容器の説明図である。
【符号の説明】
A …化粧料容器、B …補給用容器、P …化粧料、
10 …蓋体、20 …パフ、30 …回転部材、30a …小穴、30b …補給用開口、
30c …軸部、30d …取手、30e …凸面、
40 …穴空き中皿、40a …小穴、40b …補給用開口、40c …軸穴、
40d …凸面、40e …中皿縁部、40f …中皿側部、
50 …容器本体、50a …底部、50b …開口部、

Claims (2)

  1. 化粧料を底部に収納する化粧料容器において、
    化粧料を収納する容器本体と、
    前記容器本体に嵌合し、複数の小穴と化粧料の補給用開口とが形成される中皿と、
    前記中皿の底板と重なるように回転可能に取り付けられ、複数の小穴と化粧料の補給用開口が形成される回転部材と、
    を有し、
    前記中皿若しくは前記回転部材の一方に、他方の前記補給用開口と同形であって嵌合可能な凸面を形成することを特徴とする化粧料容器。
  2. 請求項1に記載の化粧料容器において、
    前記中皿側に凸面を形成し、前記回転部材側に該凸面と嵌合する補給用開口を形成することを特徴とする化粧料容器。
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