JP2004221931A - 高周波結合器およびこれを用いた高周波システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1外部導体と第2外部導体とに分離可能な外部筐体を備える高周波結合器であって、前記第1外部導体は、一端が前記第1外部導体に接続されて短絡端とされ、他端が開放端とされる第1励振素子を有し、前記第2外部導体は、一端が前記第2外部導体に接続されて短絡端とされ、他端が開放端とされる第2励振素子を有し、前記第1励振素子と前記第2励振素子とは、前記第1外部導体と第2外部導体とが結合された状態において、前記第1励振素子の前記短絡端と、前記第2励振素子の前記開放端とが互いに対向し、かつ、前記第1励振素子の前記開放端と、前記第2励振素子の短絡端とが互いに対向する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波結合器およびこれを用いた高周波システムに係わり、特に、着脱が簡単で、相互変調歪(PIM)の発生もない高周波結合器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、通常、マイクロ波機器を接続する手段として、同軸コネクタが使用される。同軸コネクタは、通常、外導体をネジ式にし、ネジを締めることにより、内導体同士、および外導体同士を電気的に接触させ、高周波信号を伝送する。
また、ネジを締めなくても良い着脱が簡単なプッシュオンタイプのコネクタも開発されている。
【0003】
なお、本願発明に関連する先行技術文献情報としては以下のものがある。
【特許文献1】
特開2002−185206号公報
【特許文献2】
特許第3307214号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
屋外に設置するアクティブ素子(例えば、低雑音増幅器、電力増幅器、PINスイッチなど)を用いたマイクロ波機器は故障することがあり、故障したマイクロ波機器を交換する必要がある。
マイクロ波機器を接続する手段として、前述した同軸コネクタを使用する場合には、故障したマイクロ波機器の取り外し、あるいは、新しいマイクロ波機器の取り付けに、ネジを締める必要があるため、マイクロ波機器の取り外し、あるいは、取り付け時(使用時)にスパナなどの工具が使用できるように、マイクロ波機器の周囲にスペースを空ける必要があるという問題点があった。
また、ネジを締めるために、着脱が面倒であり、さらに、同軸コネクタの着脱のために、手が入るスペースも必要とし、しかも、前述したマイクロ波機器は、鉄塔上などに設置されるため、故障した回路装置の交換は容易ではないという問題点もあった。
【0005】
そのため、ネジを締めなくても良い着脱が簡単なプッシュオンタイプのコネクタも開発されているが、プッシュオンタイプのコネクタは、PIM(受動回路の相互変調歪)が発生し、また、接触状態が変化する可能性が大きく、そのたびに雑音が発生するなどの問題があった。
また、前述の特許文献1、2には、2個のマイクロ波機器を直流的には遮断し、交流的に接続する結合器が開示されているが、これらの特許文献には、故障したマイクロ波機器を交換するための構成は開示されていない。
【0006】
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、同軸コネクタのように接触による手段でなく非接触の状態で高周波信号を伝達し、しかも、着脱が容易で、かつ接触に起因する相互変調歪のない高周波結合器を提供する。
また、本発明の他の目的は、前述の高周波結合器を使用する高周波システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
即ち、本発明は、第1外部導体と第2外部導体とに分離可能な外部筐体を備える高周波結合器であって、前記第1外部導体は、一端が前記第1外部導体に接続されて短絡端とされ、他端が開放端とされる第1励振素子を有し、前記第2外部導体は、一端が前記第2外部導体に接続されて短絡端とされ、他端が開放端とされる第2励振素子を有し、前記第1励振素子と前記第2励振素子とは、前記第1外部導体と第2外部導体とが結合された状態において、前記第1励振素子の前記短絡端と、前記第2励振素子の前記開放端とが互いに対向し、かつ、前記第1励振素子の前記開放端と、前記第2励振素子の短絡端とが互いに対向することを特徴とする。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態では、前記第1励振素子と前記第2励振素子とは、前記短絡端と前記開放端との間に給電点を有するマイクロストリップラインで構成される。
本発明の好ましい実施の形態では、高周波結合器を通過する高周波の中心周波数の波長をλoとするとき、前記第1外部導体および前記第2外部導体の少なくとも一方の外部導体は、他方の外部導体との結合面における外部導体の内壁と外壁との間の距離がλo/4であり、前記第1外部導体と前記第2外部導体とが非接触とされる。
また、本発明は、第1の高周波回路部と、第2の高周波回路部と、前記第1の高周波回路と前記第2の高周波回路部との間に設置される高周波結合器とを備える高周波システムであって、前記高周波結合器は、前述した高周波結合器であり、前記第1外部導体が前記第1の高周波回路部と一体化され、前記第2外部導体が前記第2の高周波回路部と一体化されていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1の高周波結合器の正面を示す正面図、図2は、本発明の実施の形態1の高周波結合器の概略構成を示す要部断面図である。
なお、図2は、図1に示す入出力コネクタの延長方向に沿って切断した断面図である。
図1、図2に示すように、本実施の形態の高周波結合器は、互いに分離可能な第1外部導体21と、第2外部導体22とを備え、この第1外部導体21と、第2外部導体22とは、結合ネジ5により両者を結合した状態において外部筐体を構成する。
第1外部導体21は、一端が第1外部導体21に接続されて短絡端とされ、他端が開放端とされる第1共振素子(共振棒ともいう;本発明の第1励振素子)31を有し、第2外部導体22は、一端が第2外部導体22に接続されて短絡端とされ、他端が開放端とされる第2共振素子(本発明の第2励振素子)32を有する。
【0010】
ここで、第1共振素子31と第2共振素子32とは、第1外部導体21と第2外部導体22とを結合した状態において、第1共振素子31の短絡端と、第2共振素子32の開放端とが互いに対向し、かつ、第1共振素子31の開放端と、第2共振素子32の短絡端とが互いに対向する。
第1共振素子31と第2共振素子32の長さ(L)は、高周波結合器を通過する高周波信号の中心周波数の波長をλoとするとき、0.8λo/4≦L≦1.2λo/4とされる。
第1共振素子31と第2共振素子32とは、短絡端と開放端との間に、入出力コネクタ1の内導体と接続される給電点(41,42)を有する。
なお、この給電点(41,42)の位置、および共振素子(31,32)の間隔を変化させることにより、高周波結合器の入出力インピーダンスを変化させることができ、即ち、給電点(41,42)の位置は、本実施の形態の高周波結合器に接続される高周波装置に応じて決定される。
【0011】
本実施の形態の高周波結合器は、2段構成のインターディジタル型バンドパスフィルタであり、例えば、第1外部導体側の入出力コネクタ1に供給される高周波信号(マイクロ波)は、第1共振素子31の給電点41に供給され、第1共振素子31を励振する。これにより、第2共振素子32に高周波信号が励起され、この高周波信号は、第2共振素子32の給電点42から第2外部導体側の入出力コネクタ1を介して外部に出力される。
このように、本実施の形態の高周波結合器によれば、信号伝送路に接触部分がなく、非接触の状態で高周波信号が伝送される。
前述したように、本実施の形態の高周波結合器は、2段構成のインターディジタル型バンドパスフィルタであり、その入出力特性は、共振素子(31,32)の間隔で決定される。
しかしながら、本実施の形態の高周波結合器を構成するバンドパスフィルタは、通過帯域が広帯域であるため、共振素子(31,32)の間隔寸法が、製作誤差や取り付け時のばらつきで多少ずれても、性能に大きな変化がない。
したがって、製作精度もそれほど厳しくなく、そのため、安価で高性能な高周波結合器を得ることが可能となる。
なお、本実施の形態において、入出力コネクタ1と共振素子(31,32)との間の結合素子として、ループ素子を使用することも可能である。
【0012】
図3は、図2に示す結合ネジ5を説明するための図である。
図3に示すように、結合ネジ5は、先端部に雄ネジが形成されたネジ部51と、摘み部52とから構成される。ここで、この結合ネジ5は、金属製のネジ、あるいは絶縁性のネジであってもよい。
結合ネジ5のネジ部51に対応して、第1外部導体21、あるいは第2外部導体22の一方には、雌ねじが形成される。図2では、第1外部導体21に雌ねじが形成されている。
このように、本実施の形態の高周波結合器は、第1外部導体21と第2外部導体22とを結合する場合(取り付け時)に、結合ネジ5の摘み部52を手で廻すだけてよいので、従来の同軸コネクタの場合のように、スパナなどの工具を使用する必要がない。
そのため、マイクロ波機器の周囲に、スパナなどの工具を使用するためのスペースを空ける必要がない。さらに、従来の同軸コネクタの場合のように、スパナなどの工具を使用してネジを締める必要がないので、着脱を簡単に行うことが可能となる。
【0013】
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の形態2の高周波結合器の概略構成を示す要部断面図であり、図5は、図4に示す第1外部導体を第2外部導体と対向する側から見た図、図6は、図4に示す第2外部導体を第1外部導体と対向する側から見た図である。
なお、図4は、入出力コネクタの延長方向に沿って切断した断面図である。
本実施の形態の高周波結合器は、前述の実施の形態1の共振素子(31,32)に代えて、マイクロストリップライン(71,72)を使用したものである。
本実施の形態の高周波結合器も、互いに分離可能な第1外部導体21と、第2外部導体22とを備え、この第1外部導体21と、第2外部導体22とは、結合ネジ5により両者を結合した状態において外部筐体を構成する。
第1外部導体21は、一端が第1外部導体21に接続されて短絡端101とされ、他端が開放端とされる第1マイクロストリップライン71を有し、第2外部導体22は、一端が第2外部導体22に接続されて短絡端102とされ、他端が開放端とされる第2マイクロストリップライン72を有する。
【0014】
第1マイクロストリップライン71および第2マイクロストリップライン72は、誘電体6の一方の面に形成され、この誘電体6は、第1および第2外部導体(21,22)上に形成される。
また、この誘電体6には、入出力コネクタ1の内導体と給電点(41,42)とを接続するためのスルーホール(バイアホール)91と、第1および第2マイクロストリップライン(71,72)の短絡端(101,102)と、第1および第2外部導体とを接続するためのスルーホール92が形成される。
なお、図5において、11は結合ネジ5がネジ止めされるネジ穴(雌ネジが形成されたネジ穴)、また、図6において、12は取り付けネジが挿入される孔である。
第1マイクロストリップライン71と第2マイクロストリップライン72とは、第1外部導体21と第2外部導体22とを結合した状態において、第1マイクロストリップライン71の短絡端101と、第2マイクロストリップライン72の開放端とが互いに対向し、かつ、第1マイクロストリップライン71の開放端と、第2マイクロストリップライン72の短絡端102とが互いに対向する。
【0015】
ここで、第1マイクロストリップライン71と、第2マイクロストリップライン72の長さ(L)は、高周波結合器を通過する高周波信号の中心周波数のマイクロストリップライン上での波長をλmとするとき、0.8λm/4≦L≦1.2λm/4とされる。
なお、給電点(41,42)の位置、およびマイクロストリップライン(71,72)の間隔を変化させることにより、高周波結合器の入出力インピーダンスを変化させることができ、即ち、給電点(41,42)の位置は、本実施の形態の高周波結合器に接続される高周波装置に応じて決定される。
本実施の形態の高周波結合器も、2段構成のバンドパスフィルタであり、例えば、第1外部導体側の入出力コネクタ1に供給される高周波信号(マイクロ波)は、第1マイクロストリップライン71の給電点41に供給され、第1マイクロストリップライン71を励振する。これにより、第2マイクロストリップライン72に高周波信号が励起され、この高周波信号は、第2マイクロストリップライン72の給電点42から第2外部導体側の入出力コネクタ1を介して外部に出力される。
【0016】
図7は、本実施の形態の高周波結合器の一例の周波数特性を示すグラフであり、図7(a)は、反射減衰量の周波数特性を示すグラフ、図7(b)は、減衰量(挿入損失)の周波数特性を示すグラフである。
図7に示すように、本実施の形態の高周波結合器では、1.7GHz〜2.2GHzの周波数帯において、25dB以上の反射減衰量と、0.2dB以下の挿入損失を得ることが可能となる。
このように、本実施の形態の高周波結合器においても、信号伝送路に接触部分がなく、非接触の状態で高周波信号が伝送される。
また、本実施の形態の高周波結合器を構成するバンドパスフィルタも、通過帯域が広帯域であるため、マイクロストリップライン(71,72)の間隔寸法が、製作誤差や取り付け時のばらつきで多少ずれても、性能に大きな変化がない。
したがって、製作精度もそれほど厳しくなく、そのため、安価で高性能な高周波結合器を得ることが可能となる。
【0017】
また、本実施の形態の高周波結合器も、第1外部導体21と第2外部導体22とを結合する場合(取り付け時)に、結合ネジ5の摘み部52を手で廻すだけてよいので、従来の同軸コネクタの場合のように、スパナなどの工具を使用する必要がない。
そのため、マイクロ波機器の周囲に、スパナなどの工具を使用するためのスペースを空ける必要がない。さらに、従来の同軸コネクタの場合のように、スパナなどの工具を使用してネジを締める必要がないので、着脱を簡単に行うことが可能となる。
また、本実施の形態の高周波結合器は、マイクロストリップラインを使用するため、高周波結合器の厚みが、入出力コネクタ1より薄くでき、より小型化を達成することが可能となる。
【0018】
[実施の形態3]
図8は、本発明の実施の形態3の高周波結合器の概略構成を示す要部断面図であり、図9は、図8に示す第1外部導体を第2外部導体と結合される結合面側から見た図、図10は、図8に示す第2外部導体を第1外部導体と結合される結合面側から見た図である。
なお、図8は、入出力コネクタの延長方向に沿って切断した断面図である。
本実施の形態の高周波結合器は、外部筐体も非接触にした点で、前述の実施の形態2の高周波結合器と相違する。
以下、本実施の形態の高周波結合器について、前述の実施の形態2の高周波結合器との相違点を中心に説明する。
本実施の形態では、第2外部導体22が平面上とされ、かつ、第2外部導体22の誘電体6の周囲に絶縁体15が設けられる。
また、第1外部導体21には、フランジ13が設けられ、フランジ13の内壁から外壁までの距離(T)、即ち、第2外部導体22と結合される結合面(開口面)における、外部導体の内壁から外壁までの距離(T)が、λo/4(T=λo/4)となっている。ここで、λoは、高周波結合器を通過する高周波信号の中心周波数の波長である。
また、16は、第2外部導体22に形成された絶縁性のガイドピンであり、このガイドピン16により、第1外部導体21が第2外部導体22上に位置決めされる。
【0019】
第1外部導体21の分割点(外壁)において、内壁は、開放端(外壁)からλo/4離れているため高周波的に短絡され、非接触であっても信号の漏洩は無い。
このように、本実施の形態の高周波結合器では、第1外部導体21と第2外部導体22とを非接触として、直流的に接続されていないため、PIMの発生がなく、また、隙間を設けることにより、第1外部導体21と第2外部導体22とを別々のユニットに取り付けて高周波結合器を構成する際に、前記結合ネジ5を用いなくてもよいのでより一層作業が容易となる。
なお、本実施の形態において、例えば、第2外部導体22にもフランジ13を設け、第2外部導体22の第1外部導体21と結合される結合面(開口面)における、外部導体の内壁から外壁までの距離(T)を、λo/4(T=λo/4)としてもよい。さらに、第2外部導体22の誘電体6の周囲に設けられる絶縁体15は省略することも可能である。
また、前述の説明では、第1外部導体21を第2外部導体22上に配置した場合について説明したが、第1外部導体21と第2外部導体22とは、所定の間隔(隙間)をおいて配置することも可能である。
なお、本実施の形態において、第1外部導体21を第2外部導体22上に配置する場合、通常使用時に、例えば、衝撃などにより、第1外部導体21と第2外部導体22との位置ずれを防止するために、第1外部導体21と第2外部導体22とを絶縁性の結合ネジ、あるいは、絶縁性のクリップなどで固定するようにしてもよい。絶縁性のクリップで第1外部導体21と第2外部導体22とを固定する場合は、絶縁性の結合ネジを使用する場合よりも、固定作業が容易となる。
【0020】
[実施の形態4]
屋外に設置するアクティブ素子(例えば、低雑音増幅器、電力増幅器、PINスイッチなど)を用いた回路装置は、故障することがあり、故障した回路装置を交換する必要がある。
しかしながら、前述した回路装置は、鉄塔上などに設置されるため、故障した回路装置の交換は容易ではない。
本実施の形態は、前述の各実施の形態で説明した高周波結合器を使用することにより、前述した回路装置の交換を容易に行えるようにした高周波システムである。
図11は、本発明の実施の形態4の高周波システムの回路構成を示す回路図である。
図11に示す回路において、端子Tから供給される送信用の高周波信号は、電力増幅器24で電力増幅された後、前述の各実施の形態で説明した高周波結合器22、分波器21を経て、アンテナ20から送信される。
アンテナ20で受信された高周波信号は、分波器21、高周波結合器22を介して低雑音増幅器23で増幅され、端子Rから出力される。
前述した高周波システムは、例えば、屋外の鉄塔上に設置される。
【0021】
図12は、本実施の形態の高周波システムの取り付け方法を説明するための図である。
図12において、30は第1の高周波回路部であり、この第1の高周波回路部30は、図11に示すアンテナ20と分波器21とで構成される。
また、31は第2の高周波回路部であり、この第2の高周波回路部31は、図11に示す低雑音増幅器23あるいは電力増幅器24で構成される。
本実施の形態では、高周波結合器22の一方の外部導体(例えば、第1外部導体21)が、第1の高周波回路部30と一体化され、高周波結合器22の他方の外部導体(例えば、第2外部導体22)が、第2の高周波回路部31と一体化される。
そして、高周波結合器22として、例えば、前述の実施の形態1,2の高周波結合器を使用する場合であれば、高周波結合器22の一方の外部導体と、他方の外部導体とが結合ネジ5で結合される。
【0022】
本実施の形態において、高周波結合器22として、例えば、前述の実施の形態1,2の高周波結合器を使用する場合には、第2の高周波回路部31が故障した場合、結合ネジ5を緩めて、故障した第2の高周波回路部31と一体化された他方の外部導体を取り外した後、新しい第2の高周波回路部31と一体化された他方の外部導体を、第1の高周波回路部30と一体化された一方の外部導体に結合ネジ5を用いて取り付けることにより、第2の高周波回路部31の交換が行われる。
このように、本実施の形態の高周波システムでは、指で回せる結合ネジ5により、第2の高周波回路部31の交換が可能であり、従来のように、スパナなどの工具を用いる必要がない。
そのため、本実施の形態の高周波システムが、屋外の鉄塔上に設置される場合であっても、鉄塔上でスパナを廻すような面倒な作業を行うことなく、容易に第2の高周波回路部31の交換作業を行うことが可能となる。
【0023】
さらに、第2の高周波回路部31の交換のために、第2の高周波回路部31の周囲にスパナなどの工具を使用するためのスペースを取る必要もないため、本実施の形態では、高周波システム全体の設置容積を小さくすることが可能となる。
また、本実施の形態の高周波結合器22として、前述の実施の形態3の高周波結合器を使用する場合には、第1外部導体21と第2外部導体22とを非接触状態とすることができるので、第2の高周波回路部31を交換する場合には、第1外部導体21と第2外部導体22とを所定の間隔を置いて配置するだけでよく、前述の実施の形態1、2の高周波結合器のように、結合ネジ5を用いて取り付ける場合よりも、より一層第2の高周波回路部31の交換が容易となる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0024】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、同軸コネクタのように接触による手段でなく、非接触の状態で高周波信号を伝達し、しかも、着脱が容易で、かつ接触に起因する相互変調歪のない高周波結合器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の高周波結合器の正面を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態1の高周波結合器の概略構成を示す要部断面図である。
【図3】図2に示す結合ネジを説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態2の高周波結合器の概略構成を示す要部断面図である。
【図5】図4に示す第1外部導体を第2外部導体と対向する側から見た図である。
【図6】図4に示す第2外部導体を第1外部導体と対向する側から見た図である。
【図7】本発明の実施の形態2の高周波結合器の一例の周波数特性を示すグラフである。
【図8】本発明の実施の形態3の高周波結合器の概略構成を示す要部断面図である。
【図9】図8に示す第1外部導体を第2外部導体と結合される結合面側から見た図である。
【図10】図8に示す第2外部導体を第1外部導体と結合される結合面側から見た図である。
【図11】本発明の実施の形態4の高周波システムの回路構成を示す回路図である。
【図12】本発明の実施の形態4の高周波システムの取り付け方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1…入出力コネクタ、2…外部導体、3…共振素子、4…給電点、5…結合ネジ、6…誘電体、7…マイクロストリップライン、9…スルーホール(バイアホール)、10…短絡端、11…ネジ穴、12…孔、13…フランジ、15…絶縁体、16…ガイドピン、20…アンテナ、21…分波器、22…高周波結合器、23…低雑音増幅器、24…電力増幅器、30…第1の高周波回路部、31…第2の高周波回路部、51…ネジ部、52…摘み部。
Claims (4)
- 第1外部導体と第2外部導体とに分離可能な外部筐体を備える高周波結合器であって、
前記第1外部導体は、一端が前記第1外部導体に接続されて短絡端とされ、他端が開放端とされる第1励振素子を有し、
前記第2外部導体は、一端が前記第2外部導体に接続されて短絡端とされ、他端が開放端とされる第2励振素子を有し、
前記第1励振素子と前記第2励振素子とは、前記第1外部導体と第2外部導体とが結合された状態において、前記第1励振素子の前記短絡端と、前記第2励振素子の前記開放端とが互いに対向し、かつ、前記第1励振素子の前記開放端と、前記第2励振素子の短絡端とが互いに対向することを特徴とする高周波結合器。 - 前記第1励振素子と前記第2励振素子とは、前記短絡端と前記開放端との間に給電点を有するマイクロストリップラインで構成されることを特徴とする請求項1に記載の高周波結合器。
- 高周波結合器を通過する高周波の中心周波数の波長をλoとするとき、前記第1外部導体および前記第2外部導体の少なくとも一方の外部導体は、他方の外部導体との結合面における外部導体の内壁と外壁との間の距離がλo/4であり、前記第1外部導体と前記第2外部導体とを非接触にしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高周波結合器。
- 第1の高周波回路部と、
第2の高周波回路部と、
前記第1の高周波回路と前記第2の高周波回路部との間に設置される高周波結合器とを備える高周波システムであって、
前記高周波結合器は、前記請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の高周波結合器であり、
前記第1外部導体が前記第1の高周波回路部と一体化され、前記第2外部導体が前記第2の高周波回路部と一体化されていることを特徴とする高周波システム。
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JP2003006822A JP3992625B2 (ja) | 2003-01-15 | 2003-01-15 | 高周波結合器およびこれを用いた高周波システム |
Applications Claiming Priority (1)
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