JP2004221723A - 画像形成装置 - Google Patents

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Yasumasa Tsukamoto
恭正 塚本
Jun Yokobori
潤 横堀
Akio Ueda
章生 上田
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Abstract

【課題】複数の通信手段を有する画像形成装置において、迅速な通信を可能にする。
【解決手段】ホストコンピュータ2への発信指示があると、通信手段判定部33において、使用可能な通信手段の判定が行われ、通信制御部34において、通信手段判定部33で決定された通信手段によるホストコンピュータ2との通信制御が行われる。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、イメージ(画像)データを、モデムを使用した電話回線により送信したり、LAN(Local Area Network)を使用して電子メールで送信したりすることが可能になってきている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1では、イメージデータを、電話回線を使用してファクシミリ手順で送信するか、LANを使用して電子メールの手順で送信するかを、ユーザが操作パネルより選択する手段を備えたファクシミリ型電子メール装置が提案されている。また、最近では、複写機やプリンタ等の画像形成装置と、この画像形成装置を遠隔診断するためのホストコンピュータとが、モデムを使用した電話回線による通信手段や、インターネットを介した電子メールによる通信手段により通信可能になってきている。
【0003】
【特許文献1】
特許第3160177号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された技術や、上述の画像形成装置等のような複数の通信手段を有する装置では、電子メールの送信時に、メールサーバやネットワーク上の問題による通信エラーが生じた場合、ユーザによって通信手段を切り換えるなどの処置が施されない限り、エラー通知から所定時間が経過した後にリトライ(再送)を行っても、再度エラーになっていた。モデムによる通信においても、モデムの故障等のモデム自体の問題や電話回線上の問題による通信エラーが生じた場合、人手による処置が施されない限り、リトライを行っても再度エラーになっていた。従って、上述のような通信エラーに対処するには、人手が必要である上に、何度もリトライ処理を実行しなければならないため、送信先(ホストコンピュータ)に故障等の緊急通報が伝わるまでにかなりの時間を要するという問題があった。
【0005】
本発明の課題は、複数の通信手段を有する画像形成装置において、迅速な通信を可能にすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、遠隔診断をするためのホストコンピュータに接続され、複数の通信手段を有する画像形成装置において、前記ホストコンピュータへの発信指示があった場合、前記複数の通信手段の各々が使用可能であるか否かを判定する通信手段判定部と、前記複数の通信手段のうち、前記通信手段判定部により使用可能であると判定された通信手段を用いて、前記ホストコンピュータとの通信を制御する通信制御部と、を備えることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ホストコンピュータへの通信内容を記憶する通信内容記憶部を備え、
前記ホストコンピュータとの通信がエラーである場合、前記通信制御部は、前記通信手段判定部により使用可能であると判定された他の通信手段を用いて、前記通信内容記憶部に記憶された通信内容を再送信するための制御を行うことを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記複数の通信手段の一つは、インターネットを介した電子メールによる通信であることを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記複数の通信手段の一つは、モデムを用いた電話回線による通信であることを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、前記通信内容記憶部は、前記通信手段判定部により、前記複数の通信手段の何れも使用可能でないと判定された場合、前記ホストコンピュータへの通信内容を記憶することを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明において、優先的に使用する通信手段を選択するための、通信手段の優先順位のデータを記憶する通信手段記憶部を備え、前記通信手段判定部は、前記優先順位の高い通信手段から、使用の可否を判定することを特徴としている。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記通信手段記憶部に記憶される優先順位のデータを設定する操作部を備えることを特徴としている。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載の発明において、前記通信手段判定部は、判定の対象となる通信手段が前記ホストコンピュータとの通信以外の用途で使用中であるか否かの判定に基づいて、当該通信手段の使用の可否を判定することを特徴としている。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載の発明において、前記通信手段判定部は、判定の対象となる通信手段が、前記ホストコンピュータとの前回の通信で使用された場合、当該通信手段による前回の通信結果がエラーであるか否かの判定に基づいて、当該通信手段の使用の可否を判定することを特徴としている。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記ホストコンピュータとの前回の通信手段が、インターネットを介した電子メールによる通信である場合、前記通信手段判定部は、前記ホストコンピュータから、当該電子メールが前記ホストコンピュータに送達されたことを示す応答メールが届かない場合に、前記通信結果がエラーであると判定することを特徴としている。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記ホストコンピュータとの前回の通信手段が、モデムを用いた電話回線による通信である場合、前記通信手段判定部は、当該電話回線による通信が正常に終了しなかった場合に、前記通信結果がエラーであると判定することを特徴としている。
【0017】
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11の何れか一項に記載の発明において、前記ホストコンピュータへの発信指示の内容は、画像形成装置において自動的に検知された故障情報の通知、トナー補給要求の通知、画質異常の通知の少なくとも一つを含むことを特徴としている。
【0018】
請求項13に記載の発明は、請求項1〜11の何れか一項に記載の発明において、前記ホストコンピュータへの発信指示の内容は、ユーザからの指示によるジャムトラブル発生の通知、装置故障の通知、トナー補給要求の通知の少なくとも1つを含むことを特徴としている。
【0019】
請求項14に記載の発明は、請求項1〜11の何れか一項に記載の発明において、前記ホストコンピュータへの発信指示の内容は、予め設定された時刻になったことの通知、プリント枚数が予め設定された枚数に達したことの通知の少なくとも一方を含むことを特徴としている。
【0020】
本発明によれば、ホストコンピュータへの発信指示があった場合、使用可能な通信手段を自動的に判定して通信を行うようにしたことにより、画像形成装置が有する複数の通信手段を有効に利用することができ、迅速な通信が可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
【0022】
図1は、本実施の形態における通信システム100の構成を示す図である。図1に示すように、通信システム100は、画像形成装置1、メールサーバ11、ファイアウォール12、ルータ13、モデム14、ホストコンピュータ2、メールサーバ21、ファイアウォール22、ルータ23、モデム24により構成される。
【0023】
画像形成装置1は、NIC(Network Interface Card)▲1▼、NIC▲2▼によりLAN15に接続され、LAN15は、ルータ13を介してインターネットN1に接続されている。また、画像形成装置1は、モデム14を介して電話回線N2に接続されている。ホストコンピュータ2は、LAN25に接続され、LAN25は、ルータ23を介してインターネットN1に接続されている。また、ホストコンピュータ2は、モデム24を介して電話回線N2に接続されている。このように、画像形成装置1は、インターネットN1、電話回線N2を介してホストコンピュータ2に接続されている。
【0024】
なお、図1においては、本実施の形態における説明を簡略化するため、ホストコンピュータ2と画像形成装置1が1対1で構成される場合を示しているが、1台のホストコンピュータ2に接続される画像形成装置1の台数は特に限定されない。
【0025】
画像形成装置1は、コピー機能、プリント機能及びスキャナ機能が搭載されており、ホストコンピュータ2と、インターネットN1を介した電子メールによる通信が可能であるとともに、モデム14を用いた電話回線N2による通信が可能である。画像形成装置1の内部構成の詳細は、図2において後述する。
【0026】
メールサーバ11は、LAN15内に接続された機器の電子メールの送受信を管理する。ファイアウォール12は、LAN15とルータ13の間に設置され、外部との境界を流れるデータを監視し、インターネットN1からの通信要求、LAN15からの通信要求を監視し、不正な通信を遮断する。ルータ13は、LAN15とインターネットN1を相互接続し、通信経路が記述されたルーティングテーブルに従って、データを宛先のネットワークまで中継する。
【0027】
モデム14は、画像形成装置1から出力されたデジタル信号をアナログ信号に変換し、電話回線N2を通して入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して画像形成装置1に出力する。
【0028】
ホストコンピュータ2は、インターネットN1や電話回線N2を介して接続された画像形成装置1から送信された各種情報により、画像形成装置1を遠隔診断するためのコンピュータである。画像形成装置1から送信される各種情報には、画像形成装置1の故障情報、トナー補給の通知、画質異常通知等が含まれる。
【0029】
メールサーバ21は、LAN25内に接続された機器の電子メールの送受信を管理する。ファイアウォール22は、LAN25とルータ23の間に設置され、外部との境界を流れるデータを監視し、インターネットN1からの通信要求、LAN25からの通信要求を監視し、不正な通信を遮断する。ルータ23は、LAN25とインターネットN1を相互接続し、通信経路が記述されたルーティングテーブルに従って、データを宛先のネットワークまで中継する。
【0030】
モデム24は、ホストコンピュータ2から出力されたデジタル信号をアナログ信号に変換し、電話回線N2を通して入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換してホストコンピュータ2に出力する。
【0031】
次に、図2を参照して画像形成装置1の内部構成を詳細に説明する。画像形成装置1は、図2に示すように、制御部3、操作部4、スキャナ部5、プリンタ部6を備える本体と、プリントコントローラ部7を備えて構成され、本体とプリントコントローラ部7は、PCIバスにより接続されている。
【0032】
制御部3は、画像制御CPU(Central Processing Unit)301、不揮発性メモリ302、DRAM(Dynamic Random Access Memory)制御IC303、画像メモリ304、読み取り処理部305、圧縮IC306、伸張IC307、書き込み処理部308、通信部309、シリアルIF310、NIC▲2▼ 311により構成されている。
【0033】
画像制御CPU301は、ROM(Read Only Memory)(図示略)に記憶されている制御処理プログラムに従って画像形成装置1の各部の動作を集中制御する。例えば、画像制御CPU301は、操作部4から入力される操作信号や通信部309から入力される信号に従って、コピーモード、プリンタモード、スキャナモードを切り換え、ROMに記憶されている各モードに対応する処理プログラムを読み出して、複写、印刷等の制御を行う。
【0034】
不揮発性メモリ302は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、画像形成装置1の動作に必要な各種設定情報を記憶する。この不揮発性メモリ302は、通信内容記憶部302aと、通信手段記憶部302bを備えている。
【0035】
通信内容記憶部302aは、通信エラーが生じた場合や、使用可能な通信手段が現時点で存在しない場合に通信部309から入力された通信内容のデータを記憶する。通信内容記憶部302aに通信内容を記憶させるようにするのは、通信エラーが生じた場合や、使用可能な通信手段が現時点で存在しない場合に、所定時間経過後に再度、通信内容を送信できるようにするためである。
【0036】
通信手段記憶部302bは、図3に示すように、優先順位テーブル312を記憶している。優先順位テーブル312は、使用する通信手段の優先順位のデータを格納したもので、「順位」と「通信手段」の各項目を対応付けて記憶している。
【0037】
優先順位テーブル312において「順位」項目は、対応する通信手段の優先順位のデータを記憶し、「通信手段」項目は、画像形成装置1が有する通信手段を示すデータを記憶している。通信手段としては、NIC▲2▼や、プリントコントローラ部7が備えるNIC▲1▼を使用した、いわゆるインターネットN1を介した電子メールによる通信と、モデム14を使用した電話回線N2による通信がある。
【0038】
なお、優先順位テーブル312の設定内容を操作部4により変更することが可能である。また、どの通信手段が画像形成装置1に備わっているかを、操作部4により入力することも可能である。
【0039】
DRAM制御IC303は、画像制御CPU301の制御に従って、画像メモリ304への画像データの入出力の制御や、画像データの圧縮/伸長処理の制御を行う。
【0040】
DRAM制御IC303は、圧縮IC306から入力された圧縮済画像データを圧縮メモリ304aに格納させる。また、DRAM制御IC303は、プリントコントローラ部7からPCIバスを介して入力される非圧縮画像データをページメモリ304bに一旦格納させる。そして、DRAM制御IC303は、ページメモリ304bから非圧縮画像データを読み出し、圧縮IC306に出力して画像データの圧縮を行わせ、圧縮された画像データを圧縮メモリ304aに格納させる。
【0041】
また、DRAM制御IC303は、プリンタ部6に画像データを出力する場合、圧縮メモリ304aから圧縮された画像データを読み出し、伸長IC307に出力して画像データを伸長させる。更に、DRAM制御IC303は、プリントコントローラ部7に画像データを出力する場合、圧縮メモリ304aから圧縮された画像データを読み出し、伸長IC307に出力して画像データを伸長させ、伸長された画像データをページメモリ304bに一旦格納させる。そして、ページメモリ304bから伸長された画像データを読み出して、PCIバスを介して、プリントコントローラ部7に伸長された画像データを出力する。
【0042】
画像メモリ304は、DRAMにより構成され、圧縮メモリ304a及びページメモリ304bを有している。圧縮メモリ304aは、圧縮IC306で圧縮された画像データを一時的に格納する。ページメモリ304bは、プリントコントローラ部7から出力された画像データや、伸長された画像データを一時的に格納する。
【0043】
読み取り処理部305は、スキャナ部5により読み取られたアナログ電気信号を制御部3内で処理可能なデジタルデータに変換して圧縮IC306に出力する。圧縮IC306は、読み取り処理部305から出力された画像データを圧縮する。
【0044】
伸長IC307は、DRAM制御IC303から出力された圧縮データを伸長する。書き込み処理部308は、画像制御CPU301から入力される制御信号に従って、伸長IC307から出力された伸長済の画像データに基づいて、画像形成のための印刷データを生成する。
【0045】
通信部309は、NIC▲1▼やNIC▲2▼を使用したインターネットN1を介した電子メールによる通信や、モデム14を使用した電話回線N2による通信を制御する。通信部309の内部構成の詳細は、図4において後述する。
【0046】
シリアルIF310は、モデム14に接続されたインターフェイスで、画像形成装置1の本体とモデム14との間でデジタルデータを1ビットずつ連続的に送信する。
【0047】
NIC▲2▼311は、LAN15に接続された伝送媒体に接続可能なインターフェイスであり、LAN15を介して接続された外部機器とデータの送受信を行う。
【0048】
操作部4は、操作部制御部41、LCD(Liquid Crystal Display)42により構成されている。
【0049】
操作部制御部41は、画像制御CPU301から入力される表示信号に従って、LCD42における表示制御を行う。また、LCD42上を覆うように設けられたタッチパネル(後述)から入力される操作信号を画像制御CPU301に出力する。
【0050】
LCD42は、操作部制御部41から入力される表示信号に従って、画面上に各種操作ボタンや画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。また、操作部4は、LCD42の表示画面上を覆うように設けられたタッチパネルを備え、電磁誘導式、磁気歪式、感圧式等の座標読み取り原理でタッチ指示された座標を検出し、検出した座標を位置信号として操作制御部41に出力する。
【0051】
更に、操作部4は、図示しない数字ボタンや各種設定を切替える機能ボタン、スタートボタン等の各種操作ボタンを備えており、これらのボタン操作による操作信号を操作部制御部41に出力する。
【0052】
スキャナ部5は、原稿を載置するコンタクトガラスの下部に設けられており、スキャナ制御部51、CCD(Charge Coupled Device)52等を備えて構成されている。
【0053】
スキャナ制御部51は、画像制御CPU301からの制御信号に従って、CCD52を駆動制御する。
【0054】
CCD52は、図示しない光源から原稿へ照明走査した光の反射光を結像して光電変換することにより原稿画像を読み取り、読み取った画像信号を読み取り処理部305へ出力する。ここで、画像は、図形や写真等のイメージデータに限らず、文字や記号等のテキストデータ等も含む。
【0055】
プリンタ部6は、プリンタ制御部61、プリント部62等により構成されている。
【0056】
プリンタ制御部61は、画像制御CPU301からの制御信号に従って、プリンタ部6の各部の動作を制御する。
【0057】
プリント部62は、LD(Laser Diode)、感光ドラム、給紙部、排出部等を備えて構成され、プリンタ制御部61からの印刷指示に従って、書き込み処理部308から入力された印刷データに基づいてLDを駆動制御して、感光ドラム表面に静電潜像を形成する。更に、プリント部62は、感光ドラム表面の静電潜像を含む領域にトナーを付着させ、給紙部から搬送される印刷用紙にトナーを転写して定着させた後、排出部から排出する。
【0058】
プリントコントローラ部7は、コントローラ制御部71、DRAM制御IC72、画像メモリ73、NIC▲1▼74等により構成されている。
【0059】
コントローラ制御部71は、ROM(図示略)に記憶された制御処理プログラムに従って、プリントコントローラ部7を構成する各部の動作を集中制御する。
【0060】
DRAM制御IC72は、画像メモリ73へのデータの読み込みや、画像メモリ73からのデータの読み出しを制御する。また、DRAM制御IC72は、制御部3内のDRAM制御IC303とPCIバスにより接続されており、プリントコントローラ部7と制御部3とのデータの入出力を制御する。
【0061】
画像メモリ73は、DRAMにより構成されており、DRAM制御IC72の制御により、LAN15を介して受信した画像データや、PCIバスを通じて制御部3から出力された画像データ等を一時的に格納する。
【0062】
NIC▲1▼74は、LAN15に接続された伝送媒体に接続可能なインターフェイスであり、LAN15を介して接続された外部機器とデータの送受信を行う。
【0063】
次に、図4のブロック図を参照して、通信部309の内部構成について説明する。通信部309は、図4に示すように、装置監視部31、通信管理部32、通信手段判定部33、通信制御部34により構成される。
【0064】
装置監視部31は、画像形成装置1の異常を監視しており、異常を検知した場合、通信管理部32に対し、ホストコンピュータ2への異常の通知を指示する発信指示信号を出力する。
【0065】
通信管理部32は、装置監視部31又は操作部4から、ホストコンピュータ2への発信指示信号が入力されると、通信手段判定部33に対し、使用可能な通信手段の判定を指示する信号を出力する。通信管理部32は、通信手段判定部33において決定された通信手段を取得すると、通信制御部34に対し、その決定された通信手段によるホストコンピュータ2との通信を指示する信号と、通信内容を示す信号を出力する。
【0066】
ホストコンピュータ2に対する発信事象を図5に示す。発信の種類は、ユーザ要求通信、緊急通信、定期送信の3種類がある。
【0067】
図5において、ユーザ要求通信とは、ユーザによる操作部4の操作によって、ホストコンピュータ2への発信を要求した場合の通信であり、通信内容としては、ジャム関連のトラブルの発生の通知、故障関連のトラブルの発生の通知、トナー補給が必要であることの通知等がある。
【0068】
図5において、緊急通信とは、装置監視部31によって、画像形成装置1の異常が自動的に検知された場合の通信であり、通信内容としては、ユーザ要求通信と同様に、ジャム関連のトラブルの発生の通知、故障関連のトラブルの発生の通知、トナー補給が必要であることの通知等がある。
【0069】
図5において、定期送信とは、緊急通信以外の画像形成装置1に関する情報をホストコンピュータ2に自動的に通報する場合の通信であり、通信内容としては、プリント枚数が設定された枚数に達した時の通知、所定時刻における画像形成装置1の動作状況の通知等がある。
【0070】
図4に戻り、通信管理部32は、また、通信手段判定部33から、使用可能な通信手段が存在しないという判定結果が入力された場合、通信内容を通信内容記憶部302aに記憶させ、所定時間経過した後に、再度、通信手段判定部33に対し、使用可能な通信手段の判定を指示する信号を出力する。
【0071】
更に、通信管理部32は、通信制御部34から、ホストコンピュータ2との通信結果を取得する。通信結果がエラーである場合は、通信管理部32は、通信内容を通信内容記憶部302aに記憶させ、再度、通信手段判定部33に対し、使用可能な通信手段の判定を指示する信号を出力する。
【0072】
通信エラーの判断基準を図6に示す。図6に示すように、通信手段がモデムを使用した電話回線による通信の場合に通信エラーとなるのは、通信が最後まで正常に終了しなかった場合である。ここで、通信が最後まで終了しない場合とは、回線が切断された場合や、モデムからのエラー通知等の回線異常があった場合、ホストコンピュータ2からのエラー応答があった場合等である。
【0073】
通信手段が電子メールの場合に通信エラーとなるのは、図6に示すように、電子メール送信時にメールサーバからの応答がない場合、電子メール送信時にメールサーバからのエラー応答があった場合、電子メール送信後に、ホストコンピュータ2から送達確認メールが所定時間以内に届かない場合等である。
【0074】
図4において、通信手段判定部33は、通信管理部32からの指示に従って、通信手段選択処理を実行する(図9参照)。通信手段選択処理において、通信手段判定部33は、通信手段記憶部302bに格納された優先順位テーブル312から、通信手段の優先順位のデータを取得し、優先順位の高い順に、通信手段が使用可能であるか否かを判定する。通信手段判定部33は、通信手段が使用可能であると判定した場合、その通信手段をホストコンピュータ2への通信手段として決定し、決定された通信手段を通知する信号を通信管理部32に出力する。通信手段判定部33は、通信手段が使用不可であると判定した場合、優先順位テーブル312で次に優先順位の高い通信手段について、使用可能であるか否かを判定する。通信手段判定部33は、判定の結果、現在使用可能な通信手段が存在しないと判定した場合、通信可能な通信手段が存在しない旨を通知する信号を通信管理部32に出力する。
【0075】
通信手段の使用可否の判断基準を図7に示す。通信手段が使用不可となるのは以下の場合である。▲1▼判定の対象となっている通信手段が、前回の通信で使用された通信手段であり、その通信結果がエラーと判断された場合(但し、所定時間後の再送信の場合は除く)、▲2▼通信手段が電子メールの場合で、電子メールが、ホストコンピュータ2との通信以外の他の用途で既に使用中である場合(例えば、NICがコピーや、プリント時の画像転送に使用されていた場合等)、▲3▼通信手段がモデムの場合で、モデムの電源が入っていない場合又はモデムに接続されていない場合、▲4▼通信手段がモデムの場合で、モデムの初期化が完了していない(モデムからの応答がない)場合等である。
【0076】
通信制御部34は、通信管理部32から指定された通信手段を用いて、ホストコンピュータとの通信を制御する。指定された通信手段がNIC▲1▼又はNIC▲2▼である場合、通信制御部34は、通信内容を電子メールのフォーマットに変換し、予め登録されたホストコンピュータ2のメールアドレスへ電子メールを送信する。指定された通信手段がモデムである場合、通信制御部34は、予め登録されたホストコンピュータ2の電話番号に発呼することによりホストコンピュータ2と接続し、通信内容を送信する。また、通信制御部34は、ホストコンピュータ2との通信結果を通知する信号を通信管理部32に出力する。
【0077】
次に、本実施の形態における動作を説明する。
まず、図8のフローチャートを参照して、画像形成装置1において実行されるホスト通信処理について説明する。
【0078】
まず、通信管理部32において、操作部4の操作によるホストコンピュータ2への発信指示の有無の判定(ステップS1)、装置監視部31による画像形成装置の異常検知の有無の判定(ステップS2)及び送信エラーの有無の判定が行われる(ステップS3)。ステップS3における送信エラーの有無の判定は、図6の通信エラー判定基準に基づいて行われる。
【0079】
ステップS1において、操作部4の操作によりホストコンピュータ2への発信指示があると判定された場合(ステップS1;YES)、通信手段判定部33に、使用可能な通信手段の選択を指示する信号が出力され、後述の通信手段選択処理(図9参照)が実行される(ステップS5)。
【0080】
ステップS2において、画像形成装置の異常が検知されたと判定された場合も(ステップS2;YES)、通信手段判定部33に、使用可能な通信手段の選択を指示する信号が出力され、後述の通信手段選択処理(図9参照)に移行される。
【0081】
ステップS3において、通信制御部34からの通信結果の通知によって、送信エラーがあると判定された場合(ステップS3;YES)、ホストコンピュータ2への通信内容が通信内容記憶部302aに記憶され(ステップS4)、後述の通信手段選択処理(図9参照)に移行される(ステップS5)。
【0082】
ステップS5における通信手段選択処理が終了すると、通信管理部32において、ステップS5の通信手段選択処理により、使用可能な通信手段が選択されたか否かが判定される(ステップS6)。ステップS6において、使用可能な通信手段が選択されないと判定された場合(ステップS6;NO)、所定時間後の通信のために、ホストコンピュータ2への通信内容が通信内容記憶部302aに記憶される(ステップS4)。
【0083】
ステップS6において、使用可能な通信手段が選択されたと判定された場合(ステップS6;YES)、通信制御部34に、通信内容を示す信号と、選択された通信手段での通信を指示する信号が出力される。通信制御部34では、通信管理部32から指定された通信手段を用いて、ホストコンピュータ2への通信処理が行われる(ステップS7)。ホストコンピュータ2への通信処理が終了すると、ステップS1に戻る。
【0084】
次に、図9のフローチャートを参照して、通信手段判定部33において実行される通信手段選択処理(図8のステップS5)について説明する。
【0085】
通信管理部32から、使用可能な通信手段の判定を指示する信号が入力されると、通信手段記憶部302bに格納されている優先順位テーブル312の優先順位の高い通信手段から、使用可否の判定が開始され、優先順位テーブル312内の全ての通信手段に対する使用可否の判定が終了したか否かが判定される(ステップS51)。ステップS51において、全ての通信手段に対する判定が終了したと判定された場合(ステップS51;YES)、本通信手段選択処理が終了する。
【0086】
ステップS51において、全ての通信手段に対する使用可否の判定が未だ終了していないと判定された場合(ステップS51;NO)、図7に示した通信手段の使用可否判断基準より、現在判定中の通信手段が使用可能であるか否かが判定される(ステップS52)。
【0087】
ステップS52において、現在判定中の通信手段が使用可能でないと判定された場合(ステップS52;NO)、優先順位テーブル312において次の優先順位の通信手段が判定の対象として決定され(ステップS57)、ステップS51の判定が再度行われる。
【0088】
ステップS52において、現在判定中の通信手段が使用可能であると判定された場合(ステップS52;YES)、前回の通信から所定時間が経過したか否かが判定される(ステップS53)。
【0089】
ステップS53において、通信エラー時の再送信であって、前回送信してから所定時間が経過していない場合(ステップS53;NO)、現在判定中の通信手段は、前回の通信で使用された通信手段であるか否かが判定される(ステップS54)。
【0090】
ステップS53において、通信エラー時の再送信でない場合や、再送信でも所定時間が経過している場合(ステップS53;YES)、現在判定中の通信手段が、使用される通信手段として決定され(ステップS56)、その決定された通信手段を通知する信号が通信管理部32に出力される。
【0091】
ステップS54において、現在判定中の通信手段が、前回の通信で使用された通信手段ではないと判定された場合(ステップS54;NO)、その現在判定中の通信手段が、使用される通信手段として決定され(ステップS56)、その決定された通信手段を通知する信号が通信管理部32に出力される。
【0092】
ステップS54において、現在判定中の通信手段が、前回の通信で使用された通信手段であると判定された場合(ステップS54;YES)、その前回の通信でエラーが発生したか否かが判定される(ステップS55)。
【0093】
ステップS55において、前回の通信が正常に終了し、エラーが発生しなかったと判定された場合(ステップS55;NO)、現在判定中の通信手段が、使用される通信手段として決定され(ステップS56)、その決定された通信手段を通知する信号が通信管理部32に出力される。
【0094】
ステップS55において、前記の通信でエラーが発生したと判定された場合(ステップS55;YES)、優先順位テーブル312において次の優先順位の通信手段が判定の対象として決定され(ステップS57)、ステップS51の判定が行われる。
【0095】
以上のように、本実施の形態の画像形成装置1によれば、ホストコンピュータ2への発信指示があった場合、使用可能な通信手段を自動的に判定して通信を行うようにしたことにより、画像形成装置1が有する複数の通信手段を有効に利用することができ、迅速な通信が可能になる。
【0096】
特に、選択された通信手段が不可能である場合や、使用可能であっても通信エラーが生じる場合は、他の通信手段を用いてホストコンピュータ2との通信が可能になることにより、緊急通報等の通知に遅延が生じることが防止され、信頼性の向上を図ることができる。
【0097】
また、優先順位テーブル312内の通信手段の優先順位のデータを、操作部4から設定可能にしたことにより、ユーザが希望する通信手段を優先的に選択することが可能になる。
【0098】
なお、本実施の形態における記述内容は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0099】
例えば、本実施の形態では、画像形成装置1が有する複数の通信手段として、インターネットを介した電子メールによる通信、モデムを使用した電話回線による通信の場合を取り上げたが、これらに限定されるものではなく、例えば、無線通信や、光通信等の通信手段であってもよい。
【0100】
【発明の効果】
本発明によれば、ホストコンピュータへの発信指示があった場合、使用可能な通信手段を自動的に判定して通信を行うようにしたことにより、画像形成装置が有する複数の通信手段を有効に利用することができ、迅速な通信が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態の通信システム100の構成を示す図。
【図2】画像形成装置1の内部構成を示すブロック図。
【図3】通信手段記憶部302bに格納された優先順位テーブル312のデータ構成例を示す図。
【図4】通信部309の内部構成を示すブロック図。
【図5】ホストコンピュータ2への発信事象の内容を示す図。
【図6】通信エラーの判断基準を示す図。
【図7】通信手段の使用可否の判断基準を示す図。
【図8】画像形成装置1において実行されるホスト通信処理を示すフローチャート。
【図9】通信手段判定部33において実行される、図8のステップS5における通信手段選択処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 画像形成装置
14 モデム
2 ホストコンピュータ
24 モデム
3 制御部
301 画像制御CPU
302 不揮発性メモリ
302a 通信内容記憶部
302b 通信手段記憶部
312 優先順位テーブル
303 DRAM制御部
304 画像メモリ
304a 圧縮メモリ
304b ページメモリ
305 読み取り処理部
306 圧縮IC
307 伸長IC
308 書き込み処理部
309 通信部
31 装置監視部
32 通信管理部
33 通信手段判定部
34 通信制御部
310 シリアルIF
311 NIC▲2▼
4 操作部
5 スキャナ部
6 プリンタ部
7 プリントコントローラ部
71 コントローラ制御部
72 DRAM制御IC
73 画像メモリ
74 NIC▲1▼
100 通信システム
N1 インターネット
N2 電話回線

Claims (14)

  1. 遠隔診断をするためのホストコンピュータに接続され、複数の通信手段を有する画像形成装置において、
    前記ホストコンピュータへの発信指示があった場合、前記複数の通信手段の各々が使用可能であるか否かを判定する通信手段判定部と、
    前記複数の通信手段のうち、前記通信手段判定部により使用可能であると判定された通信手段を用いて、前記ホストコンピュータとの通信を制御する通信制御部と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ホストコンピュータへの通信内容を記憶する通信内容記憶部を備え、
    前記ホストコンピュータとの通信がエラーである場合、前記通信制御部は、前記通信手段判定部により使用可能であると判定された他の通信手段を用いて、前記通信内容記憶部に記憶された通信内容を再送信するための制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記複数の通信手段の一つは、インターネットを介した電子メールによる通信であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記複数の通信手段の一つは、モデムを用いた電話回線による通信であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 前記通信内容記憶部は、前記通信手段判定部により、前記複数の通信手段の何れも使用可能でないと判定された場合に、前記ホストコンピュータへの通信内容を記憶することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像形成装置。
  6. 優先的に使用する通信手段を選択するための、通信手段の優先順位のデータを記憶する通信手段記憶部を備え、
    前記通信手段判定部は、前記優先順位の高い通信手段から、使用の可否を判定することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記通信手段記憶部に記憶される優先順位のデータを設定する操作部を備えることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記通信手段判定部は、判定の対象となる通信手段が前記ホストコンピュータとの通信以外の用途で使用中であるか否かの判定に基づいて、当該通信手段の使用の可否を判定することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記通信手段判定部は、判定の対象となる通信手段が、前記ホストコンピュータとの前回の通信で使用された場合、当該通信手段による前回の通信結果がエラーであるか否かの判定に基づいて、当該通信手段の使用の可否を判定することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記ホストコンピュータとの前回の通信手段が、インターネットを介した電子メールによる通信である場合、前記通信手段判定部は、前記ホストコンピュータから、当該電子メールが前記ホストコンピュータに送達されたことを示す応答メールが届かない場合に、前記通信結果がエラーであると判定することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記ホストコンピュータとの前回の通信手段が、モデムを用いた電話回線による通信である場合、前記通信手段判定部は、当該電話回線による通信が正常に終了しなかった場合に、前記通信結果がエラーであると判定することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  12. 前記ホストコンピュータへの発信指示の内容は、画像形成装置において自動的に検知された故障情報の通知、トナー補給要求の通知、画質異常の通知の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の画像形成装置。
  13. 前記ホストコンピュータへの発信指示の内容は、ユーザからの指示によるジャムトラブル発生の通知、装置故障の通知、トナー補給要求の通知の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の画像形成装置。
  14. 前記ホストコンピュータへの発信指示の内容は、予め設定された時刻になったことの通知、プリント枚数が予め設定された枚数に達したことの通知の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7725775B2 (en) 2005-09-26 2010-05-25 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Network system, printing device, and control program for printing device
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JP2019185088A (ja) * 2018-04-02 2019-10-24 コニカミノルタ株式会社 情報通信制御プログラム、情報通信制御方法及びプリンタコントローラ

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