JP2004219771A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成装置動作停止、再開の間の現像剤放置における現像剤の嵩密度の変化によって、画像形成装置動作再開直後のトナー濃度制御に誤差が生じることを防ぐことができ、良好な画像形成を行うことのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】インダクタンス検知方式の第一の現像剤濃度制御装置は、第一段階として画像形成装置動作直後の検出信号と検出信号の基準値とを比較し、ビデオカウント方式の第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替える必要の有無を判別し、有りと判別した場合、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替え、無いと判別した場合は、第二段階として画像形成装置動作直後の検出信号と前回の画像形成装置動作停止直前の検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替える。
【選択図】 図1
【解決手段】インダクタンス検知方式の第一の現像剤濃度制御装置は、第一段階として画像形成装置動作直後の検出信号と検出信号の基準値とを比較し、ビデオカウント方式の第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替える必要の有無を判別し、有りと判別した場合、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替え、無いと判別した場合は、第二段階として画像形成装置動作直後の検出信号と前回の画像形成装置動作停止直前の検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式、静電記録方式等によって像担持体上に形成された静電潜像を現像して可視画像を形成する複写機、プリンタ、記録画像表示装置、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、特に二成分現像剤のトナー濃度を適正に制御する現像剤濃度制御装置を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置が具備する現像装置には、トナー粒子とキャリア粒子を主成分とした二成分現像剤が用いられている。特に、電子写真方式によりフルカラーやマルチカラー画像を形成するカラー画像形成装置には、画像の色味などの観点から、ほとんどの現像装置が二成分現像剤を使用している。
【0003】
周知のように、この二成分現像剤のトナー濃度、すなわちキャリア粒子及びトナー粒子の合計重量に対するトナー粒子重量の割合は、画像品質を安定化させる上できわめて重要な要素になっている。現像剤のトナー粒子は現像時に消費され、トナー濃度が変化する。このため、自動トナー補給制御装置(ATR)を使用して、適時現像剤のトナー濃度を正確に検出し、その変化に応じてトナー補給を行い、トナー濃度を常に一定に制御し、画像品質を保持する必要がある。
【0004】
このように現像により現像装置内のトナー濃度が変化するのを補正するために、すなわち、現像装置に補給するトナー量を制御するために、現像容器中のトナー濃度検知装置及び濃度制御装置は、従来様々な方式のものが実用化されている。
【0005】
例えば現像剤担持体(一般に現像スリーブが用いられる場合が多いので以下の説明では「現像スリーブ」という。)、又は、現像容器の現像剤搬送路に近接し、現像スリーブ上に搬送された現像剤或いは現像容器内の現像剤に光を当てたときの反射率が、トナー濃度により異なることを利用して、トナー濃度を検知し制御する現像剤濃度制御装置、又は、現像剤の磁性キャリアと非磁性トナーの混合比率による見かけの透磁率を検知して電気信号に変換するインダクタンスヘッドからの検出信号によって現像容器内のトナーの実際の濃度を検知し、基準値との比較によりトナーを補給するようにしたインダクタンス検知方式の現像剤濃度制御装置などが使用されている。
【0006】
また、像担持体(一般に感光体ドラムが用いられる場合が多いので以下の説明では「感光体ドラム」という。)上に形成したパッチ画像濃度を、その表面に対向した位置に設けた光源及びその反射光を受けるセンサーにより読みとり、アナログ−ディジタル変換器でディジタル信号に変換した後CPUに送り、CPUで初期設定値と比較し、初期設定値より濃度が高い場合、初期設定値に戻るまでトナー補給が停止され、初期設定値より濃度が低い場合、初期設定値に戻るまで強制的にトナーが補給され、その結果トナー濃度が間接的に所望の値に維持される方式などがある。
【0007】
また、CCD等で読みとった画像情報信号の画像濃度のビデオカウント数から、トナー消費量を予想し、それに対応する量のトナー補給を行うビデオカウント方式と呼ばれる現像剤濃度制御装置もある。
【0008】
しかし、現像スリーブ上に搬送された現像剤或いは現像容器内の現像剤に光を当てたときの反射率からトナー濃度を検知する方式は、トナー飛散等により検知手段が汚れてしまった場合、正確にトナー濃度を検知できない等の問題がある。
【0009】
また、パッチ画像濃度から間接的にトナー濃度を制御する方式は複写機、或いは画像形成装置の小型化に伴い、パッチ画像を形成するスペースや検知手段を設置するスペースが確保できない等の問題がある。
【0010】
また、ビデオカウント方式によるトナー補給は、画像形成動作一回ごとにトナー補給量を算出し補給するので、高濃度の画像によりトナーが多く消費された場合、前二者に比べて迅速に適正な現像剤濃度になるように制御される。ところがトナー補給を行うトナーホッパー等の精度により、少しでもビデオカウントから算出されたトナー消費量とトナーホッパーによる補給にずれがあった場合、画像形成枚数が大量になっていくと、初期の適正な現像剤濃度から徐々にずれていってしまうことになり、ビデオカウント方式のみによる現像剤濃度制御は困難である。
【0011】
一方、上記インダクタンス検知方式の現像剤濃度制御装置(以下「インダクタンス検知方式ATR」という。)は、上記のような問題がなく、例えば現像剤の見かけの透磁率が大きいと検知された場合、一定体積内で現像剤中のキャリア粒子が占める割合が多くなりトナー濃度が低くなったことを意味するのでトナー補給を開始し、逆に見かけの透磁率が小さくなった場合、一定体積内で現像剤中のキャリア粒子が占める割合が少なくなりトナー濃度が高くなったことを意味するのでトナー補給を停止する、というような制御に基づきトナー濃度を制御することになる。
【0012】
しかし、上記のようなインダクタンス検知方式ATRは、画像形成装置動作停止直前と画像形成装置動作再開直後で、現像剤の放置や環境の変動による現像剤の嵩密度の変化により、見かけの透磁率に対応したセンサー出力が不連続に変化してしまうという問題点がある。
【0013】
つまり、現像容器中のトナー濃度は一定であるにもかかわらず、現像容器中で現像剤の嵩密度が変化してしまうことは、インダクタンス検知方式ATRがセンサー近傍の一定体積内の現像剤(キャリア粒子)量が変わったと検知したことになる。その結果、トナーを消費していないのにトナーが減ったことを示すセンサー出力信号を出しトナーを補給してしまうとか、或いは、トナー量が減っているにもかかわらず、トナーが減っていないようなセンサー出力信号を出してしまいトナー補給をしない等の問題が起こる。
【0014】
前者の場合、トナー過補給により、画像濃度が濃くなる問題や、トナー量増加に伴い現像剤量が増加し、現像剤が現像容器から溢れてしまう問題、或いは、現像剤中のトナー比率の増加に伴うトナー帯電量低下によりトナー飛散等の問題を引き起こす。一方後者の場合、現像剤中のトナー量減少による画像劣化、画像濃度薄、或いは、トナー帯電量増加による画像濃度薄等の問題を引き起こす。
【0015】
また上記の問題は特に装置を停止してから装置を再び動作させるまでの停止時間が長い場合や、その間の環境変動が大きい場合顕著である。
【0016】
これは、長時間の放置により、現像剤自体の自重とトナー帯電量低下によりセンサー近傍の現像剤の嵩密度が増えたり、或いは、環境変動により現像剤が調温・調湿しセンサー近傍の現像剤の嵩密度が変化することで、放置前の現像剤嵩密度と変わってしまうことが原因である。
【0017】
この問題に対し、これまで画像形成装置動作停止、再開の間の環境変動や現像剤放置における現像剤の嵩密度の変化より、画像形成装置動作再開後のトナー濃度制御に誤差が生じることを防ぐために、インダクタンス検知センサーによる第一の現像剤濃度制御装置と、画像情報信号の濃度信号のビデオカウント数によりトナー補給手段を動作させる第二の現像剤濃度制御装置の二つの現像剤濃度制御装置を有し、画像形成装置動作再開直後のインダクタンス検知センサーの検出信号と、画像形成装置動作停止直前のインダクタンス検知センサーの検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、前記第二の現像剤濃度制御装置であるビデオカウント方式による補給制御に切り替えることで、画像形成装置動作停止、再開の間の現像剤放置における現像剤の嵩密度の変化によって、画像形成装置動作再開直後のトナー濃度制御に誤差が生じることを防止していた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法は、長時間の放置や環境変動による現像剤の嵩密度変化により、インダクタンス検知センサーの、放置前と放置後のセンサー検出値が大きいときのみ有効で、以下のような条件下では、その効果を充分に発揮しないことが分かった。
【0019】
(条件)
1.高画質を目的として、微小粒径のトナーとキャリアを用いた場合
2.特に高湿環境下で高画像比率の画像形成を連続して行い、短時間の放置後、再び高画像比率の画像形成を連続して行う場合
【0020】
一般的に使用する現像剤を小粒径化した場合、補給トナーとの攪拌性は低下する傾向にある。また高湿下では、更に現像剤の嵩密度が大きくなる(現像剤がしまる)ため、更に攪拌性が悪化する。
【0021】
一方、従来例において、その補給制御方法を説明したように、インダクタンス検知方式は、高画像比率の画出しでは検知出力値が基準値よりかなり上昇し、その結果、補給トナー量が多くなって、中心トナー濃度を維持するようになっている。
【0022】
長時間の放置による現像剤の嵩密度変動から生じるセンサ出力誤検知は、上述した、放置前後の出力差から補正できるが、短時間の放置では補正しづらい。低湿下、低画像比率画出しの放置後ならば、トナー及びキャリアの摩擦帯電能も充分あり、かつ補給トナー量も少ないので問題はないのだが、上記の条件が重なると、放置前後のセンサ出力差が小さくても(=ビデオカウント制御に切り替わらなくても)、最適補給量よりは確実に補給量が増えるため、攪拌性が厳しくなり、かぶりやトナー飛散が発生しやすくなるのである。
【0023】
特に近年、画像形成装置・現像装置の小型化に伴い、現像剤攪拌スクリューも小型化せざるを得ないので、その攪拌性能も更に低下しているため、上記のような問題が起こり易くなっている。
【0024】
従って、本発明の目的は、画像形成装置動作停止、再開の間の現像剤放置における現像剤の嵩密度の変化によって、画像形成装置動作再開直後のトナー濃度制御に誤差が生じることを防ぐことができ、更には、嵩密度変動が小さくても、高湿下、高画像比率画出し後、短時間放置直後の攪拌不良をも防止することができ、良好な画像形成を行うことのできる画像形成装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明に係る画像形成装置により達成される。要約すれば、第1の本発明によれば、像担持体に画像情報信号に対応した静電潜像を形成し、該静電潜像をトナー粒子とキャリア粒子を含む二成分現像剤を用いて現像して可視画像を形成する画像形成装置において、
二成分現像剤の見かけの透磁率を検知し、該検知結果に基づく検出信号の基準値との比較結果から、トナー補給制御の基準値を基にトナー補給手段を動作させる第一の現像剤濃度制御装置と、画像情報信号の濃度信号のビデオカウント数によりトナー補給手段を動作させる第二の現像剤濃度制御装置を有し、
前記第一の現像剤濃度制御装置は、第一段階として画像形成装置動作直後の検出信号と検出信号の基準値とを比較し、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替える必要の有無を判別し、有りと判別した場合、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替え、無いと判別した場合は、第二段階として画像形成装置動作直後の検出信号と前回の画像形成装置動作停止直前の検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替えることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0026】
また、第2の本発明によれば、像担持体に画像情報信号に対応した静電潜像を形成し、該静電潜像をトナー粒子とキャリア粒子を含む二成分現像剤を用いて現像して可視画像を形成する画像形成装置において、
二成分現像剤の見かけの透磁率を検知し、該検知結果に基づく検出信号の基準値との比較結果から、トナー補給制御の基準値を基にトナー補給手段を動作させる第一の現像剤濃度制御装置と、画像情報信号の濃度信号のビデオカウント数によりトナー補給手段を動作させる第二の現像剤濃度制御装置を有し、
前記第一の現像剤濃度制御装置は、第一段階として画像形成装置動作直後の検出信号と検出信号の基準値とを比較し、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御と併用する必要の有無を判別し、有りと判別した場合、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御を併用し、無いと判別した場合は、第二段階として画像形成装置動作直後の検出信号と前回の画像形成装置動作停止直前の検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御を併用することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0027】
上記本発明の一実施態様によれば、前記画像形成装置動作再開直後の検出信号が、画像形成装置動作再開後、一回目の画像形成動作前に検出される。
【0028】
他の実施態様によれば、所定の時間後に元のトナー補給制御に戻す。このとき、前記所定の時間が画像形成枚数を基に決定されるか、或いは、前記所定の時間が現像剤攪拌部材の動作時間を基に決定することができる。
【0029】
他の実施態様によれば、前記トナー粒子の形状係数SF−1が100〜140、SF−2が100〜120の範囲である。
【0030】
他の実施態様によれば、前記トナー粒子が重合法により生成される。
【0031】
他の実施態様によれば、像担持体上に担持された静電潜像を現像する現像装置は、前記像担持体に対し逆方向に回転する現像剤担持体と、該現像剤担持体上の現像剤を規制する現像剤規制部材を現像剤担持体の下方に配置する。。
【0032】
他の実施態様によれば、前記キャリア粒子の比抵抗が1×1010〜1014Ω・cmである。
【0033】
他の実施態様によれば、前記キャリア粒子をバインダー樹脂と磁性金属酸化物及び非磁性金属酸化物から成る磁性樹脂キャリアから成る樹脂磁性キャリアを重合法により生成する。
【0034】
他の実施態様によれば、前記画像形成装置動作停止時の現像剤濃度制御装置の検出信号が不揮発性メモリーに記憶されている。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0036】
本発明が適用できる画像形成装置は、例えば感光体、誘電体等の像担持体上に電子写真方式、静電記録方式等によって画像情報信号に対応した潜像を形成し、この潜像をトナー粒子とキャリア粒子を主成分とした二成分現像剤を用いた現像装置によって現像して可視画像(トナー像)を形成し、これらの可視画像を直接に、或いは、中間転写体を介して、紙等の転写材に転写し、定着手段にて永久像にする構成のものであればよい。
【0037】
実施例1
まず、図1を参照して本発明による画像形成装置の一実施例の全体構成について説明する。本実施例では本発明を電子写真方式のディジタル複写機に適用した場合を示すが、本発明が電子写真方式や静電記録方式やその他の画像形成装置に等しく適用できることは言うまでもない。
【0038】
図1において、複写されるべき原稿31の画像はレンズ32によってCCD等の撮像素子33に投影される。この撮像素子33は原稿31の画像を多数の画素に分解し、各画素の濃度に対応した光電変換信号を発する。撮像素子33から出力されるアナログ画像信号は画像信号処理回路34に送られ、ここで各画素毎にその画素の濃度に対応した出力レベルを有する画素画像信号に変換され、パルス幅変調回路35に送られる。
【0039】
このパルス幅変調回路35は入力される画素画像信号毎に、そのレベルに対応した幅(時間長)のレーザ駆動パルスを形成して出力する。即ち、図3の(a)に示すように、高濃度の画素画像信号に対してはより幅の広い駆動パルスWを、低濃度の画素画像信号に対してはより幅の狭い駆動パルスSを、中濃度の画素画像信号に対しては中間の幅の駆動パルスIをそれぞれ形成する。
【0040】
パルス幅変調回路35から出力されたレーザ駆動パルスは半導体レーザ36に供給され、半導体レーザ36をそのパルス幅に対応する時間だけ発光させる。従って、半導体レーザ36は高濃度画素に対してはより長い時間駆動され、低濃度画素に対してはより短い時間駆動されることになる。それ故、感光体ドラム40は、次に説明する光学系によって、高濃度画素に対しては主走査方向により長い範囲が露光され、低濃度画素に対しては主走査方向により短い範囲が露光される。つまり、画素の濃度に対応して静電潜像のドットサイズが異なる。従って、当然のことながら、高濃度画素に対するトナー消費量は低濃度画素に対するそれよりも大である。なお、図3の(d)に低、中、高濃度画素の静電潜像をそれぞれL、M、Hで示した。
【0041】
半導体レーザ36から放射されたレーザ光36aは回転多面鏡37によって掃引され、f/θレンズ等のレンズ38及びレーザ光36aを像担持体たる感光体ドラム40方向に指向させる固定ミラー39によって感光体ドラム40上にスポット結像される。かくして、レーザ光36aは感光体ドラム40の回転軸とほぼ平行な方向(主走査方向)にこのドラム40を走査し、静電潜像を形成することになる。
【0042】
感光体ドラム40はアモルファスシリコン、セレン、OPC等を表面に有し、矢印方向に回転する電子写真感光体ドラムであり、露光器41で均一に除電を受けた後、一次帯電器42により均一に帯電される。その後、上述した画像情報信号に対応して変調されたレーザ光で露光走査され、これによって画像情報信号に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像はトナー粒子とキャリア粒子が混合された二成分現像剤43を使用する現像器44によって反転現像され、可視画像(トナー像)が形成される。ここで、反転現像とは、感光体の光で露光された領域に、潜像と同極性に帯電したトナーを付着させてこれを可視化する現像方法である。このトナー像は、2個のローラ45、46間に架張され図示矢印方向に無端駆動される転写材担持ベルト47上に保持された転写材48に転写帯電器49の作用により転写される。
【0043】
なお、説明を簡単にするために1つの画像形成ステーション(感光体ドラム40、露光器41、一次帯電器42、現像器44等を含む)のみを図示するが、カラー画像形成装置の場合には、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの各色に対する4つの画像形成ステーションが転写材担持ベルト47上にその移動方向に沿って順次に配列され、各画像形成ステーションの感光体ドラム上に原稿の画像を色分解した各色毎の静電潜像が順次に形成され、対応する色トナーを有する現像器で現像され、転写材担持ベルト47によって保持、搬送される転写材48に順次に転写されることになる。
【0044】
このトナー像が転写された転写材48は転写材担持ベルト47から分離されて図示しない定着器に搬送され、定着されて永久像に変換される。また、転写後に感光体ドラム40上に残った残留トナーはその後クリーナ50によって除去される。
【0045】
上記現像器44の一例を図2に示す。図示するように、現像器44は感光体ドラム40に対向して配置されており、その内部は垂直方向に延在する隔壁51によって第1室(現像室)52と第2室(攪拌室)53とに区画されている。第1室52には矢印方向に回転する非磁性の現像スリーブ54が配置されており、この現像スリーブ54内にマグネット55が固定配置されている。現像スリーブ54はブレード56によって層厚規制された二成分現像剤(磁性キャリアと非磁性トナーを含む)の層を担持搬送し、感光体ドラム40と対向する現像領域で現像剤を感光体ドラム40に供給して静電潜像を現像する。現像効率、即ち潜像へのトナーの付与率を向上させるために、現像スリーブ54には電源57から直流電圧を交流電圧に重畳した現像バイアス電圧が印加されている。
【0046】
第1室52及び第2室53にはそれぞれ現像剤攪拌スクリュー58及び59が配置されている。スクリュー58は第1室52中の現像剤を攪拌搬送し、また、スクリュー59は、後述するトナー補給槽のトナー排出口61から搬送スクリュー62の回転によって供給されたトナー63と既に現像器内にある現像剤43とを攪拌搬送し、トナー濃度を均一化する。隔壁51には図2における手前側と奥側の端部において第1室52と第2室53とを相互に連通させる現像剤通路(図示せず)が形成されており、上記スクリュー58、59の搬送力により、現像によってトナーが消費されてトナー濃度の低下した第1室52内の現像剤が一方の通路から第2室53内へ移動し、第2室53内でトナー濃度の回復した現像剤が他方の通路から第1室52内へ移動するように構成されている。
【0047】
さて、静電潜像の現像により現像器44内の現像剤濃度が変化するのを補正するために、即ち、現像器44に補給するトナー量を制御するために、本実施例では現像器44の第2室(攪拌室)53の側壁にインダクタンスヘッド20が設置され、このインダクタンスヘッド20からの出力信号によって現像器44内の、具体的には第1現像室52内の、現像剤43の実際のトナー濃度を検知し、基準値との比較によりトナーを補給するようにしたインダクタンス検知方式の現像剤濃度制御装置が設けられている。
【0048】
尚、本実施例ではインダクタンスヘッド20を現像器44の第2室(攪拌室)53の側壁に設置しているが、現像剤の流動が一定で、現像剤の見かけの透磁率変化が検知できる剤面を有している個所であればどこに設置してもかまわない。
【0049】
上述したように、二成分現像剤は磁性キャリアと非磁性トナーを主成分としており、現像剤43のトナー濃度T/D(キャリア粒子C及びトナー粒子Tの合計重量D(=T+C)に対するトナー粒子重量Tの割合)が変化すると磁性キャリアと非磁性トナーの混合比率による見かけの透磁率が変化する。この見かけの透磁率をインダクタンスヘッド20によって検知して電気信号に変換すると、図4に示すように、この電気信号(センサー出力(V))はトナー濃度(T/D比(%))に応じてほぼ直線的に変化する。即ち、インダクタンスヘッド20からの出力電気信号は現像器44内に充填された二成分現像剤の実際のトナー濃度に対応する。
【0050】
図1にて、このインダクタンスヘッド20からの出力電気信号を比較器21の一方の入力に供給する。この比較器21には、予め現像剤43の規定のトナー濃度(初期設定値におけるトナー濃度=初期現像剤トナー濃度)における見かけの透磁率に対応する基準電気信号が入力されている。従って、比較器21は規定トナー濃度と現像器内の実際のトナー濃度とを比較することになり、両入力信号の比較結果としての、比較器21の検出信号がCPU67に供給される。
【0051】
CPU67は、比較器21からの検出信号に基づいて、次回のトナー補給時間を補正するように制御する。例えば、インダクタンスヘッド20によって検出された現像剤43の実際のトナー濃度が規定値よりも小である場合には、つまり、トナーが補給不足である場合には、CPU67は不足分のトナーを現像器44に補給するようにトナー補給槽60の搬送スクリュー62を作動させる。即ち、比較器21からの検出信号に基づいて、不足分のトナーを現像器44に補給するに要するスクリュー回転時間を算出し、モータ駆動回路69を制御してその時間だけモータ70を回転駆動し、不足分のトナーを現像器44に補給する。
【0052】
またインダクタンスヘッド20によって検出された現像剤43の実際のトナー濃度が規定値よりも大である場合には、つまり、トナーが過剰補給である場合には、CPU67は比較器21からの検出信号に基づいて現像剤中の過剰トナー量を算出する。そして、その後の原稿による画像形成に際しては、この過剰トナー量が無くなるようにトナーを補給させるか、或いは過剰トナー量が消費されるまでトナーを補給せずに画像を形成させ、即ち、トナー無補給で画像を形成して過剰トナー量を消費させ、過剰トナー量が消費されたらトナー補給動作を前述の通り行わせる等の制御を行う。
【0053】
次に、図5のフローチャートを参照して上記動作について更に説明する。
【0054】
先ず、画像形成装置をスタートさせると(S501)、トナー濃度検出がスタートする(S502)。次いで、インダクタンスヘッド20からの検出電圧信号aを比較器21に入力し(S503)、比較器21にて基準電圧信号源22による基準電圧信号bと比較し(S504、S505)、その検出信号差(a−b)>0かどうかを判断し(S506)、トナー濃度が基準値より低い場合(YES)にはトナー補給時間を決定する(S507)。次いで、コピー動作を開始し(S508)、S507にて決定されたトナー補給時間だけ像間でトナー補給が行われ(S509)、スタートに戻る。
【0055】
また、S506にて、トナー濃度が基準値よりも高い場合(NO)には、コピー動作が開始され(S510)、トナーが補給されずにスタートに戻る。
【0056】
なお、トナー濃度検出のタイミングはコピー動作再開直前でも、コピー動作中でも構わない。例えば、画像形成動作1枚目はコピー動作再開直前、それ以降はコピー動作中に検出しても構わない。
【0057】
また、本実施例に用いているインダクタンス検知ATRにおいては最適なトナー濃度である6%(本実施例では6±1%である。この値より高すぎるとトナーの飛散などが生じ、低すぎると画像濃度が薄くなるなどの問題が生じることがある。)における検出信号の基準値を2.5Vになるように調整しており、基準値よりセンサーの検出信号が大きければ(例えば3.0V)、トナーを補給し、センサーの検出信号が小さければ(例えば2.0V)、トナー補給を停止することになっている。しかし、本発明は当然上記の信号処理に限定されるものではなく、回路の構成を変更して基準値が2.5V以外の値であってもよく、またトナー濃度が最適値より低いときセンサーの検出信号が小さくなるようにし、トナー濃度が最適値より高いとき大きくなるようにしても構わない。
【0058】
また、本実施例においては、インダクタンス検知センサーのセンサー感度が0.5V/%のものを使用して説明を行う。
【0059】
本発明は、現像剤の放置によるインダクタンス検知方式ATRの誤検知を補正し、放置直後からトナー濃度を所定の値に一定に保つために、ビデオカウント方式による現像剤濃度制御を行い上記の欠点を除去するものである。
【0060】
先ず、画像情報信号の画像濃度のビデオカウント方式について説明する。
【0061】
図1に示されている画像信号処理回路34の出力信号のレベルが画素毎にカウントされる。このカウントは図1の実施例では次のようにして行われる。まず、前記パルス幅変調回路35の出力信号がANDゲート64の一方の入力に供給され、このANDゲートの他方の入力にはクロックパルス発振器65からのクロックパルス(図3(b)に示すパルス)が供給される。従って、ANDゲート64からは図3の(c)に示すようにレーザー駆動パルスS、I、Wの各々のパルス幅に対応した数のクロックパルス即ち、各画素の濃度に対応した数のクロックパルスが出力される。このクロックパルス数は各画素毎にカウンタ66によって積算され、ビデオカウント数が算出される(例えばA4、1枚最大ビデオカウント数は400dpi、256階調で3884×1000000)。そして、このカウンタ66から各画素毎のパルス積算信号C1(ビデオカウント数)は、前記原稿31のトナー像を1つ形成するために現像器44から消費されるトナー量に対応している。
【0062】
そこで、このビデオカウント数をCPU67に供給し、CPU67が有しているビデオカウント数とトナー補給時間との対応関係を示す換算テーブルから、現像器44に適切なトナー補給をし、所望の現像剤濃度制御が行えることになる。本実施例における第二の現像剤濃度制御装置は上記に述べてきたように、ビデオカウント方式を採用しており、以下の制御に基づいて動作する。
【0063】
始めに、図1で説明したように、インダクタンスヘッド20からの出力電気信号を比較器21の一方に入力し、あらかじめ入力されていた基準電圧信号との比較結果をCPU67に供給する。この時、装置動作再開直後の検出信号とトナー濃度の基準値との差値によりCPU67は、第1段階として、その後の現像剤濃度制御を、インダクタンス検知方式による第一の濃度制御装置のみで引き続き行うか、ビデオカウント方式による第二の現像剤濃度制御装置に切り替えるかを判断する。
【0064】
具体的には、装置動作再開直後のセンサーの検出信号aと基準値bとの差がa−b≧0.5Vで、過剰な量のトナーが補給されると判断した場合、その後の現像剤濃度制御をビデオカウント方式により行う。なお、放置後の検出信号と基準値の差がどの程度であればビデオカウント方式に切り替えるかの閾値は適宜選ぶことが可能である。
【0065】
画像形成直後の検出値とトナー濃度制御の基準値との比較により、ビデオカウント方式による第二の現像剤濃度制御装置に切り替えると判断した場合は上記の通りである。
【0066】
次に、CPUにて切り替えの必要がないと判断した場合、第二段階として装置動作停止直前のインダクタンスヘッド20からの検出信号を不揮発メモリーなどの記録保持装置23に予め記憶させておく。次に、装置動作再開直後において、記録保持装置23に記憶されている装置動作停止直前の検出信号を第二比較器24の一方の入力に供給し、他方の入力には装置動作開始直後インダクタンスヘッド20からの検出信号を入力し、その差値を第二CPU25に送る。第二CPU25では、その差値により、その後の現像剤濃度制御を、インダクタンス検知方式による第一の濃度制御装置のみで引き続き行うか、ビデオカウント方式による第二現像剤濃度制御装置に切り替えるかを判断する。
【0067】
例えば、装置動作停止直前のインダクタンス検知センサーの検出信号と装置動作再開直後のセンサー検出信号の差Aが0.4V以上であった場合、現像剤の嵩密度が放置により大きく変化していると判断し、その後の現像剤濃度制御をビデオカウント方式により行う。
【0068】
次に、この第二段階の効果を説明する。
【0069】
例えば装置動作直前の検出信号が2.3Vで、装置動作直後の検出信号が2.8Vになったとする。この場合、第1段階の画像形成直後の検出値とトナー濃度制御の基準値との比較ではビデオカウント方式による第二の現像剤濃度制御装置に切り替えないが、装置動作直前と直後の検出値の差が0.5Vあり、放置による現像剤嵩密度変化が大きいことがわかる。この様な状況でトナー補給を行うと、画像形成停止直前のトナー濃度と同じにもかかわらず補給を行うため、現像剤トナー濃度が上昇し画像濃度が濃くなる問題や、トナー過補給によりトナー帯電量が落ち、現像剤嵩密度が増え、さらに補給してしまう問題にも発展するため、第二段階における装置動作停止直前と装置動作再開直後の比較により第二の現像剤濃度制御装置に切り替える必要がある。
【0070】
なお、放置前後での検出信号差がどの程度であればビデオカウント方式に切り替えるかについては、その閾値も適宜選ぶことが可能である。但し、その閾値を低く設定しビデオカウント方式による補給の使用回数が増えた場合に、正確なトナー濃度制御ができなくなることは「従来技術」で述べたとおりである。
【0071】
このように制御を行うことにより、現像剤放置によって現像剤の嵩密度が変化し、放置直後に嵩密度が上がり、補給トナーがキャリアと充分攪拌しづらい場合があったり、現像剤の長期放置によるインダクタンス検知センサーの誤動作から、センサー出力値が急激に変化した場合でも、現像剤濃度上昇による飛散や地かぶり、現像剤濃度低下による画像濃度薄等の画像品質劣化を防止することが可能となった。
【0072】
なお本実施例においては、画像形成装置動作停止直前の現像剤制御装置の検出信号が不揮発性メモリーに記憶されていることで、画像形成装置のメイン電源がオフの状態で放置されても、装置動作再開後の検出信号を比較できる。
【0073】
実施例2
次に本発明の第二の実施例について説明する。本実施例における特徴は実施例1において述べた第一の現像剤濃度制御装置と、第二の現像剤濃度制御装置を併用することである。
【0074】
本実施例における第二の現像剤濃度制御装置は上記に述べてきたように、ビデオカウント方式を採用しており、以下の制御に基づいて動作する。
【0075】
始めに、図1に示すように、インダクタンスヘッド20からの出力電気信号を比較器21の一方に、トナー濃度制御の基準電気信号を、その他方に入力し、両入力信号の比較結果をCPU67に供給する。この時、装置動作再開直後の検出信号とトナー濃度の基準値との差値によりCPU67は、第1段階として、その後の現像剤濃度制御を、インダクタンス検知方式による第一の濃度制御装置のみで引き続き行うか、ビデオカウント方式による第二の現像剤濃度制御装置を併用するかを判断する。
【0076】
次に、CPUにて併用の必要が無いと判断した場合、第二段階として装置動作停止直前のインダクタンスヘッド20からの検出信号を不揮発性メモリーなどの記憶保持装置23に予め記憶させておく。次に、装置動作再開直後において、記録保持装置23に記憶されている装置動作停止直前の検出信号を第二比較器24の一方の入力に供給し、他方の入力には装置動作開始直後インダクタンスヘッド20からの検出信号を入力し、その差値を第二CPU25に送る。第二CPU25では、その差値により、その後の現像剤濃度制御を、インダクタンス検知方式による第一の濃度制御装置のみで引き続き行うか、ビデオカウント方式による第二の現像剤濃度制御装置を併用するか判断する。
【0077】
具体的には、装置動作停止直前のインダクタンス検知センサーの検出信号が2.5V、装置動作停止直前のセンサー検出信号が3.0Vであった場合、若しくは2.0Vであった場合に現像剤の嵩密度が放置により大きく変化していると判断し、その後の現像剤濃度制御をビデオカウント方式との併用により行う。
【0078】
ここで、インダクタンス検知方式の現像剤濃度制御装置と、ビデオカウント方式による現像剤濃度制御装置を併用したトナー補給制御について述べる。先に述べたようにインダクタンス検知方式の場合、その検出信号と基準信号との差からトナー補給時間t1が求められる。またビデオカウント方式の場合も、ビデオカウント数からトナー補給時間t2が求められる。
【0079】
従って、両者の併用による現像剤濃度制御においては実際のトナー補給時間Tは
T=(1−N)×t1+N×t2(0≦N≦1 N:両方式の割合を示す係数)で表せる。これはNが0であればインダクタンス検知方式のみで現像剤濃度制御を行うことを意味し、Nが1であればビデオカウント方式のみで現像剤濃度制御を行うことを意味する。その間であれば両者を併用することになる。
【0080】
例えば放置前後での検出信号差が0.5Vであった場合、Nの値を0.5とすることで、トナー補給時間Tは
T=0.5×t1+0.5×t2
となる。なお、ここでは検出信号差=Nとしたが、当然これ以外の値でもよく、実際の系に適合するように適宜選ぶことが可能である。
【0081】
このように制御を行うことにより、現像剤放置によって現像剤の嵩密度が変化したとしても、インダクタンス検知センサーの誤動作から、現像剤濃度が急激に変化することを防ぎ、現像剤濃度上昇による飛散や地かぶり、現像剤濃度低下による画像濃度薄等の画像品質劣化を防止することが可能となった。
【0082】
実施例3
特に、上記実施例1、2において、前記画像形成装置動作再開直後の検出信号が、画像形成装置動作再開後、一回目の画像形成動作前に検出されることで、画像形成装置動作再開後一回目の画像形成中に検出される場合と比べて、ビデオカウント方式への切り替え、又は、併用の判断が早く可能となり、画像形成動作一回目のトナー過補給による画像劣化を防止することができた。
【0083】
実施例4
現像剤の嵩密度は、温湿度などの環境が大きく変化したり、放置によるパッキングや帯電量が下がった場合においても、通常画像形成装置の動作が続けられるうちに、その環境に徐々に馴染み、また攪拌による現像剤のパッキングの解消、トナー帯電量の回復などにより、徐々にその環境に適した嵩密度に近づいていくと考えられる。
【0084】
従って、上述されたようなビデオカウント方式による第二の現像剤濃度制御装置は、先に述べたように、大量の画像形成動作を行うと現像剤濃度が適正な範囲からはずれてしまう危険性があり、第二の現像剤濃度制御装置への切り替え、或いは、併用していた現像剤濃度制御を、所定の時間後にもとのインダクタンス検知方式による第一の現像剤濃度制御装置へ戻すことで、放置され嵩密度が大きく変化した直後の現像剤濃度制御も、その後の大量の画像形成動作により、嵩密度が安定した状態での現像剤濃度制御も、所望の値に制御することが可能となった。
【0085】
そこで、例えば、上記所定の時間は画像形成枚数を基に決定されることとし、第二の現像剤濃度制御装置への切り替え、或いは、併用していた現像剤濃度制御を、例えば100枚後に、インダクタンス検知方式による第一の現像剤濃度制御装置へ戻すことで、放置され嵩密度が大きく変化した直後の現像剤濃度制御も、その後の大量の画像形成動作により、嵩密度が安定した状態での現像剤濃度制御も、所望の値に制御することが可能となった。
【0086】
また他の変形例としては、現像剤の嵩密度の回復は攪拌部材の駆動に直接関係するので、第二の現像剤濃度制御装置への切り替え、或いは、併用していた現像剤濃度制御を、例えば攪拌部材の攪拌時間の総和が対象となる現像剤の嵩密度が安定する時間だけ攪拌した後、インダクタンス検知方式による第一の現像剤濃度制御装置へ戻すことで、放置され嵩密度が大きく変化した直後の現像剤濃度制御も、その後の大量の画像形成動作により、嵩密度が安定した状態での現像剤濃度制御も、所望の値に制御することが可能となった。
【0087】
実施例5
本実施例は、上述した第1から第4の実施例と組み合わせることにより、より大きな効果を得ることができる。
【0088】
本実施例のトナー粒子は球形重合トナーであり、その製法は、本実施例においては重合法のモノマーに着色剤及び荷電制御剤を添加したモノマー組成物を、水系の媒体中で懸濁し重合させることで球形状のトナー粒子を得た。この方法は安価に球形状のトナーを作成するには好適である。なお、生成法は上記手法に限るものではなく、球形状のトナーが生成できれば、例えば乳化重合法などで生成してもかまわず、また他の添加物が入っていてもかまわない。
【0089】
この製法により得られる球形重合トナーの形状係数はSF−1が100〜140、SF−2が100〜120である。このSF−1、SF−2とは、日立製作所FE−SEM(S−800)を用い、トナーを100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介してニコレ社製画像解析装置(Lu z ex3)に導入し解析を行い、下式より算出し得られた値を本発明に於いては形状係数SF−1、SF−2と定義した。
SF−1=(MXLNG)2/AREA*(π/4)*100
SF−2=(PERI)2/AREA*(1/4π)*100
(AREA:トナー投影面積、MXLNG:絶対最大長、PERI:周長)
【0090】
上記SF−1は、球形度合いを示し、より大きいと球形から徐々に不定形となる。SF−2は凹凸度合いを示し、より大きいと表面積の凹凸が顕著になる。
【0091】
上記球形重合トナーの形状係数に対し、従来の粉砕トナーの形状係数はSF−1が180〜220、SF−2が180〜200であることから、従来の粉砕トナーに比べて球形重合トナーはトナー粒子の形状が真円に近いことがわかる。もともと真円に近い球形重合トナーは、粉砕トナーに対し形状変化する要因が少ないため、形状変化が少ないことを示す。また粉砕トナーはトナー粒子の形状のばらつきが大きく、よって、空隙率、嵩密度の変化も大きい。これに対し球形重合トナーでは、上記の通りトナー粒子の形状変化が少ないため嵩密度変化も少なく、現像剤を放置した場合の、インダクタンス検知方式ATRの検出信号誤差も少ないものとなる。
【0092】
なお、上記球形重合トナーは特に重合トナーで作成される必要はなく、他の方法で球形トナーが作成できるのであればそれでもかまわない。
【0093】
実施例6
次に、本発明の第6実施例について、図6により説明する。本実施例の構成上の特徴は、図6に示すように、現像剤担持体である現像スリーブ54を感光体回転方向と逆方向(カウンター方向、矢印b)に回転させることにある。
【0094】
図6に示すように、現像スリーブ54を感光体回転方向と逆方向に回転する構成では、S3極を用いて現像室52の現像剤43を搬送し、現像スリーブ54に現像剤43を塗布した後、現像剤規制部材であるブレード56Aによって現像スリーブ54に塗布された現像剤43を規制することで現像スリーブ54上のコート量を制御している。
【0095】
このため、図2に示す感光体回転方向に順方向に回転している構成では、現像スリーブ54の規制ブレード56近傍に現像剤が次々に詰まっていくのに比べて、現像スリーブ54の規制ブレード56A近傍での現像剤の圧縮が少なく、その結果現像剤の劣化を防止することができ、またトナー電荷量の変動を押さえることが可能である。
【0096】
このことは、トナーの形状変化による現像剤の嵩密度変化、或いは、現像剤圧縮によるトナー帯電量変化を抑えることができ、現像剤同士の反発による嵩密度変化を減少させることにつながり、従来の感光体ドラムに対して順方向スリーブが回転している系に対し、インダクタンス検知方式ATRの装置動作再開直後のセンサー検出信号誤差を小さくすることができた。
【0097】
実施例7
次に、本発明の第7実施例について、図7により説明する。本実施例の特徴はキャリアの材質、物性を変えることによりトナー帯電量の変化を抑えることである。図7は従来使用されたフェライト系磁性キャリアと本実施例でのトリボ変化量を抑えることができた高抵抗のキャリアとの、現像剤放置によるトナー帯電量(Q/M)の変動と、それに対応する装置動作停止直前と装置動作再開直後のセンサー検出信号(T/D)の誤差を示したものである。
【0098】
本発明者は、このような違いがでた原因を以下のように考察した。
【0099】
つまり、本実施例の高抵抗キャリアとフェライト系磁性キャリアは、その比抵抗が異なり、それぞれフェライト系磁性キャリアは1×109Ω〜1×1010Ωcmとキャリア自体の抵抗が低いのに対し、高抵抗キャリアが1×1010Ω〜1×1014Ωcmと高いため、一度キャリアに蓄積された電荷が逃げにくく、現像剤を放置したときのキャリア内の電荷変動が少なく、その結果付着するトナーの帯電量の変化も少ないものと考えられる。
【0100】
なお、本発明者は、上記高抵抗キャリアを、バインダー樹脂と、磁性金属酸化物及び非磁性金属酸化物とからなる樹脂磁性キャリアを重合法により生成したが、他の製法により抵抗を調整することができれば、そのキャリアを使用してもかまわない。
【0101】
なお、これまで説明してきた上記各実施例では、本発明を電子写真方式のデジタル複写機に適用した場合を示したが、本発明は実施例以外の電子写真方式、静電記録方式などの種々の複写機、プリンタ等の画像形成装置に等しく適用できるものである。例えば、本発明は画像の濃淡表現をディザ法で行う画像形成装置にも適用でき、また、原稿のコピーではなく、コンピューター等から出力された画像情報信号によりトナー像を形成する画像形成装置にも本発明は適用できる。さらに、画像形成装置や制御系の構成などについて、必要に応じて種々の変形及び変更ができることはいうまでもない。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、像担持体に画像情報信号に対応した静電潜像を形成し、静電潜像をトナー粒子とキャリア粒子を含む二成分現像剤を用いて現像して可視画像を形成する画像形成装置において、二成分現像剤の見かけの透磁率を検知し、該検知結果に基づく検出信号の基準値との比較結果から、トナー補給制御の基準値を基にトナー補給手段を動作させる第一の現像剤濃度制御装置と、画像情報信号の濃度信号のビデオカウント数によりトナー補給手段を動作させる第二の現像剤濃度制御装置を有し、
(A)第一の現像剤濃度制御装置は、第一段階として画像形成装置動作直後の検出信号と検出信号の基準値とを比較し、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替える必要の有無を判別し、有りと判別した場合、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替え、無いと判別した場合は、第二段階として画像形成装置動作直後の検出信号と前回の画像形成装置動作停止直前の検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替えるか、又は、
(B)第一の現像剤濃度制御装置は、第一段階として画像形成装置動作直後の検出信号と検出信号の基準値とを比較し、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御と併用する必要の有無を判別し、有りと判別した場合、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御を併用し、無いと判別した場合は、第二段階として画像形成装置動作直後の検出信号と前回の画像形成装置動作停止直前の検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御を併用する、
構成とされるので、画像形成装置動作停止、再開の間の現像剤放置における現像剤の嵩密度の変化によって、画像形成装置動作再開直後のトナー濃度制御に誤差が生じることを防ぐことができるだけでなく、嵩密度変動が小さくても、高湿下、高画像比率画出し後、短時間放置直後の攪拌不良をも防止でき、良好な画像形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の一例の全体構成を示す説明図である。
【図2】図1の画像形成装置が具備する現像器の概略構成図である。
【図3】図1の画像形成装置において画像情報信号をカウントする方法を説明するための波形図である。
【図4】現像剤のトナー濃度変化によってインダクタンスヘッドからの検出信号が変化する状態を示す特性図である。
【図5】本発明の一実施例の基本動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】実施例6における、現像スリーブを感光体ドラム回転方向と逆方向に回転させる現像器を示す概略構成図である。
【図7】フェライト系磁性キャリアと実施例7におけるトリボ変化量を抑えることができた高抵抗のキャリアとを用いた、現像剤放置によるトナー帯電量(Q/M)の変動と、それに対応する装置動作停止直前と装置動作再開直後のセンサー検出信号(T/D)の誤差を示した説明図である。
【符号の説明】
20 インダクタンスヘッド(第一の現像剤濃度制御装置)
36a レーザ光
40 感光体ドラム(像担持体)
42 一次帯電器
44 現像器
60 トナー補給槽
66 ビデオカウンタ(第二の現像剤濃度制御装置)
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式、静電記録方式等によって像担持体上に形成された静電潜像を現像して可視画像を形成する複写機、プリンタ、記録画像表示装置、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、特に二成分現像剤のトナー濃度を適正に制御する現像剤濃度制御装置を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置が具備する現像装置には、トナー粒子とキャリア粒子を主成分とした二成分現像剤が用いられている。特に、電子写真方式によりフルカラーやマルチカラー画像を形成するカラー画像形成装置には、画像の色味などの観点から、ほとんどの現像装置が二成分現像剤を使用している。
【0003】
周知のように、この二成分現像剤のトナー濃度、すなわちキャリア粒子及びトナー粒子の合計重量に対するトナー粒子重量の割合は、画像品質を安定化させる上できわめて重要な要素になっている。現像剤のトナー粒子は現像時に消費され、トナー濃度が変化する。このため、自動トナー補給制御装置(ATR)を使用して、適時現像剤のトナー濃度を正確に検出し、その変化に応じてトナー補給を行い、トナー濃度を常に一定に制御し、画像品質を保持する必要がある。
【0004】
このように現像により現像装置内のトナー濃度が変化するのを補正するために、すなわち、現像装置に補給するトナー量を制御するために、現像容器中のトナー濃度検知装置及び濃度制御装置は、従来様々な方式のものが実用化されている。
【0005】
例えば現像剤担持体(一般に現像スリーブが用いられる場合が多いので以下の説明では「現像スリーブ」という。)、又は、現像容器の現像剤搬送路に近接し、現像スリーブ上に搬送された現像剤或いは現像容器内の現像剤に光を当てたときの反射率が、トナー濃度により異なることを利用して、トナー濃度を検知し制御する現像剤濃度制御装置、又は、現像剤の磁性キャリアと非磁性トナーの混合比率による見かけの透磁率を検知して電気信号に変換するインダクタンスヘッドからの検出信号によって現像容器内のトナーの実際の濃度を検知し、基準値との比較によりトナーを補給するようにしたインダクタンス検知方式の現像剤濃度制御装置などが使用されている。
【0006】
また、像担持体(一般に感光体ドラムが用いられる場合が多いので以下の説明では「感光体ドラム」という。)上に形成したパッチ画像濃度を、その表面に対向した位置に設けた光源及びその反射光を受けるセンサーにより読みとり、アナログ−ディジタル変換器でディジタル信号に変換した後CPUに送り、CPUで初期設定値と比較し、初期設定値より濃度が高い場合、初期設定値に戻るまでトナー補給が停止され、初期設定値より濃度が低い場合、初期設定値に戻るまで強制的にトナーが補給され、その結果トナー濃度が間接的に所望の値に維持される方式などがある。
【0007】
また、CCD等で読みとった画像情報信号の画像濃度のビデオカウント数から、トナー消費量を予想し、それに対応する量のトナー補給を行うビデオカウント方式と呼ばれる現像剤濃度制御装置もある。
【0008】
しかし、現像スリーブ上に搬送された現像剤或いは現像容器内の現像剤に光を当てたときの反射率からトナー濃度を検知する方式は、トナー飛散等により検知手段が汚れてしまった場合、正確にトナー濃度を検知できない等の問題がある。
【0009】
また、パッチ画像濃度から間接的にトナー濃度を制御する方式は複写機、或いは画像形成装置の小型化に伴い、パッチ画像を形成するスペースや検知手段を設置するスペースが確保できない等の問題がある。
【0010】
また、ビデオカウント方式によるトナー補給は、画像形成動作一回ごとにトナー補給量を算出し補給するので、高濃度の画像によりトナーが多く消費された場合、前二者に比べて迅速に適正な現像剤濃度になるように制御される。ところがトナー補給を行うトナーホッパー等の精度により、少しでもビデオカウントから算出されたトナー消費量とトナーホッパーによる補給にずれがあった場合、画像形成枚数が大量になっていくと、初期の適正な現像剤濃度から徐々にずれていってしまうことになり、ビデオカウント方式のみによる現像剤濃度制御は困難である。
【0011】
一方、上記インダクタンス検知方式の現像剤濃度制御装置(以下「インダクタンス検知方式ATR」という。)は、上記のような問題がなく、例えば現像剤の見かけの透磁率が大きいと検知された場合、一定体積内で現像剤中のキャリア粒子が占める割合が多くなりトナー濃度が低くなったことを意味するのでトナー補給を開始し、逆に見かけの透磁率が小さくなった場合、一定体積内で現像剤中のキャリア粒子が占める割合が少なくなりトナー濃度が高くなったことを意味するのでトナー補給を停止する、というような制御に基づきトナー濃度を制御することになる。
【0012】
しかし、上記のようなインダクタンス検知方式ATRは、画像形成装置動作停止直前と画像形成装置動作再開直後で、現像剤の放置や環境の変動による現像剤の嵩密度の変化により、見かけの透磁率に対応したセンサー出力が不連続に変化してしまうという問題点がある。
【0013】
つまり、現像容器中のトナー濃度は一定であるにもかかわらず、現像容器中で現像剤の嵩密度が変化してしまうことは、インダクタンス検知方式ATRがセンサー近傍の一定体積内の現像剤(キャリア粒子)量が変わったと検知したことになる。その結果、トナーを消費していないのにトナーが減ったことを示すセンサー出力信号を出しトナーを補給してしまうとか、或いは、トナー量が減っているにもかかわらず、トナーが減っていないようなセンサー出力信号を出してしまいトナー補給をしない等の問題が起こる。
【0014】
前者の場合、トナー過補給により、画像濃度が濃くなる問題や、トナー量増加に伴い現像剤量が増加し、現像剤が現像容器から溢れてしまう問題、或いは、現像剤中のトナー比率の増加に伴うトナー帯電量低下によりトナー飛散等の問題を引き起こす。一方後者の場合、現像剤中のトナー量減少による画像劣化、画像濃度薄、或いは、トナー帯電量増加による画像濃度薄等の問題を引き起こす。
【0015】
また上記の問題は特に装置を停止してから装置を再び動作させるまでの停止時間が長い場合や、その間の環境変動が大きい場合顕著である。
【0016】
これは、長時間の放置により、現像剤自体の自重とトナー帯電量低下によりセンサー近傍の現像剤の嵩密度が増えたり、或いは、環境変動により現像剤が調温・調湿しセンサー近傍の現像剤の嵩密度が変化することで、放置前の現像剤嵩密度と変わってしまうことが原因である。
【0017】
この問題に対し、これまで画像形成装置動作停止、再開の間の環境変動や現像剤放置における現像剤の嵩密度の変化より、画像形成装置動作再開後のトナー濃度制御に誤差が生じることを防ぐために、インダクタンス検知センサーによる第一の現像剤濃度制御装置と、画像情報信号の濃度信号のビデオカウント数によりトナー補給手段を動作させる第二の現像剤濃度制御装置の二つの現像剤濃度制御装置を有し、画像形成装置動作再開直後のインダクタンス検知センサーの検出信号と、画像形成装置動作停止直前のインダクタンス検知センサーの検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、前記第二の現像剤濃度制御装置であるビデオカウント方式による補給制御に切り替えることで、画像形成装置動作停止、再開の間の現像剤放置における現像剤の嵩密度の変化によって、画像形成装置動作再開直後のトナー濃度制御に誤差が生じることを防止していた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法は、長時間の放置や環境変動による現像剤の嵩密度変化により、インダクタンス検知センサーの、放置前と放置後のセンサー検出値が大きいときのみ有効で、以下のような条件下では、その効果を充分に発揮しないことが分かった。
【0019】
(条件)
1.高画質を目的として、微小粒径のトナーとキャリアを用いた場合
2.特に高湿環境下で高画像比率の画像形成を連続して行い、短時間の放置後、再び高画像比率の画像形成を連続して行う場合
【0020】
一般的に使用する現像剤を小粒径化した場合、補給トナーとの攪拌性は低下する傾向にある。また高湿下では、更に現像剤の嵩密度が大きくなる(現像剤がしまる)ため、更に攪拌性が悪化する。
【0021】
一方、従来例において、その補給制御方法を説明したように、インダクタンス検知方式は、高画像比率の画出しでは検知出力値が基準値よりかなり上昇し、その結果、補給トナー量が多くなって、中心トナー濃度を維持するようになっている。
【0022】
長時間の放置による現像剤の嵩密度変動から生じるセンサ出力誤検知は、上述した、放置前後の出力差から補正できるが、短時間の放置では補正しづらい。低湿下、低画像比率画出しの放置後ならば、トナー及びキャリアの摩擦帯電能も充分あり、かつ補給トナー量も少ないので問題はないのだが、上記の条件が重なると、放置前後のセンサ出力差が小さくても(=ビデオカウント制御に切り替わらなくても)、最適補給量よりは確実に補給量が増えるため、攪拌性が厳しくなり、かぶりやトナー飛散が発生しやすくなるのである。
【0023】
特に近年、画像形成装置・現像装置の小型化に伴い、現像剤攪拌スクリューも小型化せざるを得ないので、その攪拌性能も更に低下しているため、上記のような問題が起こり易くなっている。
【0024】
従って、本発明の目的は、画像形成装置動作停止、再開の間の現像剤放置における現像剤の嵩密度の変化によって、画像形成装置動作再開直後のトナー濃度制御に誤差が生じることを防ぐことができ、更には、嵩密度変動が小さくても、高湿下、高画像比率画出し後、短時間放置直後の攪拌不良をも防止することができ、良好な画像形成を行うことのできる画像形成装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明に係る画像形成装置により達成される。要約すれば、第1の本発明によれば、像担持体に画像情報信号に対応した静電潜像を形成し、該静電潜像をトナー粒子とキャリア粒子を含む二成分現像剤を用いて現像して可視画像を形成する画像形成装置において、
二成分現像剤の見かけの透磁率を検知し、該検知結果に基づく検出信号の基準値との比較結果から、トナー補給制御の基準値を基にトナー補給手段を動作させる第一の現像剤濃度制御装置と、画像情報信号の濃度信号のビデオカウント数によりトナー補給手段を動作させる第二の現像剤濃度制御装置を有し、
前記第一の現像剤濃度制御装置は、第一段階として画像形成装置動作直後の検出信号と検出信号の基準値とを比較し、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替える必要の有無を判別し、有りと判別した場合、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替え、無いと判別した場合は、第二段階として画像形成装置動作直後の検出信号と前回の画像形成装置動作停止直前の検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替えることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0026】
また、第2の本発明によれば、像担持体に画像情報信号に対応した静電潜像を形成し、該静電潜像をトナー粒子とキャリア粒子を含む二成分現像剤を用いて現像して可視画像を形成する画像形成装置において、
二成分現像剤の見かけの透磁率を検知し、該検知結果に基づく検出信号の基準値との比較結果から、トナー補給制御の基準値を基にトナー補給手段を動作させる第一の現像剤濃度制御装置と、画像情報信号の濃度信号のビデオカウント数によりトナー補給手段を動作させる第二の現像剤濃度制御装置を有し、
前記第一の現像剤濃度制御装置は、第一段階として画像形成装置動作直後の検出信号と検出信号の基準値とを比較し、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御と併用する必要の有無を判別し、有りと判別した場合、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御を併用し、無いと判別した場合は、第二段階として画像形成装置動作直後の検出信号と前回の画像形成装置動作停止直前の検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御を併用することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0027】
上記本発明の一実施態様によれば、前記画像形成装置動作再開直後の検出信号が、画像形成装置動作再開後、一回目の画像形成動作前に検出される。
【0028】
他の実施態様によれば、所定の時間後に元のトナー補給制御に戻す。このとき、前記所定の時間が画像形成枚数を基に決定されるか、或いは、前記所定の時間が現像剤攪拌部材の動作時間を基に決定することができる。
【0029】
他の実施態様によれば、前記トナー粒子の形状係数SF−1が100〜140、SF−2が100〜120の範囲である。
【0030】
他の実施態様によれば、前記トナー粒子が重合法により生成される。
【0031】
他の実施態様によれば、像担持体上に担持された静電潜像を現像する現像装置は、前記像担持体に対し逆方向に回転する現像剤担持体と、該現像剤担持体上の現像剤を規制する現像剤規制部材を現像剤担持体の下方に配置する。。
【0032】
他の実施態様によれば、前記キャリア粒子の比抵抗が1×1010〜1014Ω・cmである。
【0033】
他の実施態様によれば、前記キャリア粒子をバインダー樹脂と磁性金属酸化物及び非磁性金属酸化物から成る磁性樹脂キャリアから成る樹脂磁性キャリアを重合法により生成する。
【0034】
他の実施態様によれば、前記画像形成装置動作停止時の現像剤濃度制御装置の検出信号が不揮発性メモリーに記憶されている。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0036】
本発明が適用できる画像形成装置は、例えば感光体、誘電体等の像担持体上に電子写真方式、静電記録方式等によって画像情報信号に対応した潜像を形成し、この潜像をトナー粒子とキャリア粒子を主成分とした二成分現像剤を用いた現像装置によって現像して可視画像(トナー像)を形成し、これらの可視画像を直接に、或いは、中間転写体を介して、紙等の転写材に転写し、定着手段にて永久像にする構成のものであればよい。
【0037】
実施例1
まず、図1を参照して本発明による画像形成装置の一実施例の全体構成について説明する。本実施例では本発明を電子写真方式のディジタル複写機に適用した場合を示すが、本発明が電子写真方式や静電記録方式やその他の画像形成装置に等しく適用できることは言うまでもない。
【0038】
図1において、複写されるべき原稿31の画像はレンズ32によってCCD等の撮像素子33に投影される。この撮像素子33は原稿31の画像を多数の画素に分解し、各画素の濃度に対応した光電変換信号を発する。撮像素子33から出力されるアナログ画像信号は画像信号処理回路34に送られ、ここで各画素毎にその画素の濃度に対応した出力レベルを有する画素画像信号に変換され、パルス幅変調回路35に送られる。
【0039】
このパルス幅変調回路35は入力される画素画像信号毎に、そのレベルに対応した幅(時間長)のレーザ駆動パルスを形成して出力する。即ち、図3の(a)に示すように、高濃度の画素画像信号に対してはより幅の広い駆動パルスWを、低濃度の画素画像信号に対してはより幅の狭い駆動パルスSを、中濃度の画素画像信号に対しては中間の幅の駆動パルスIをそれぞれ形成する。
【0040】
パルス幅変調回路35から出力されたレーザ駆動パルスは半導体レーザ36に供給され、半導体レーザ36をそのパルス幅に対応する時間だけ発光させる。従って、半導体レーザ36は高濃度画素に対してはより長い時間駆動され、低濃度画素に対してはより短い時間駆動されることになる。それ故、感光体ドラム40は、次に説明する光学系によって、高濃度画素に対しては主走査方向により長い範囲が露光され、低濃度画素に対しては主走査方向により短い範囲が露光される。つまり、画素の濃度に対応して静電潜像のドットサイズが異なる。従って、当然のことながら、高濃度画素に対するトナー消費量は低濃度画素に対するそれよりも大である。なお、図3の(d)に低、中、高濃度画素の静電潜像をそれぞれL、M、Hで示した。
【0041】
半導体レーザ36から放射されたレーザ光36aは回転多面鏡37によって掃引され、f/θレンズ等のレンズ38及びレーザ光36aを像担持体たる感光体ドラム40方向に指向させる固定ミラー39によって感光体ドラム40上にスポット結像される。かくして、レーザ光36aは感光体ドラム40の回転軸とほぼ平行な方向(主走査方向)にこのドラム40を走査し、静電潜像を形成することになる。
【0042】
感光体ドラム40はアモルファスシリコン、セレン、OPC等を表面に有し、矢印方向に回転する電子写真感光体ドラムであり、露光器41で均一に除電を受けた後、一次帯電器42により均一に帯電される。その後、上述した画像情報信号に対応して変調されたレーザ光で露光走査され、これによって画像情報信号に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像はトナー粒子とキャリア粒子が混合された二成分現像剤43を使用する現像器44によって反転現像され、可視画像(トナー像)が形成される。ここで、反転現像とは、感光体の光で露光された領域に、潜像と同極性に帯電したトナーを付着させてこれを可視化する現像方法である。このトナー像は、2個のローラ45、46間に架張され図示矢印方向に無端駆動される転写材担持ベルト47上に保持された転写材48に転写帯電器49の作用により転写される。
【0043】
なお、説明を簡単にするために1つの画像形成ステーション(感光体ドラム40、露光器41、一次帯電器42、現像器44等を含む)のみを図示するが、カラー画像形成装置の場合には、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの各色に対する4つの画像形成ステーションが転写材担持ベルト47上にその移動方向に沿って順次に配列され、各画像形成ステーションの感光体ドラム上に原稿の画像を色分解した各色毎の静電潜像が順次に形成され、対応する色トナーを有する現像器で現像され、転写材担持ベルト47によって保持、搬送される転写材48に順次に転写されることになる。
【0044】
このトナー像が転写された転写材48は転写材担持ベルト47から分離されて図示しない定着器に搬送され、定着されて永久像に変換される。また、転写後に感光体ドラム40上に残った残留トナーはその後クリーナ50によって除去される。
【0045】
上記現像器44の一例を図2に示す。図示するように、現像器44は感光体ドラム40に対向して配置されており、その内部は垂直方向に延在する隔壁51によって第1室(現像室)52と第2室(攪拌室)53とに区画されている。第1室52には矢印方向に回転する非磁性の現像スリーブ54が配置されており、この現像スリーブ54内にマグネット55が固定配置されている。現像スリーブ54はブレード56によって層厚規制された二成分現像剤(磁性キャリアと非磁性トナーを含む)の層を担持搬送し、感光体ドラム40と対向する現像領域で現像剤を感光体ドラム40に供給して静電潜像を現像する。現像効率、即ち潜像へのトナーの付与率を向上させるために、現像スリーブ54には電源57から直流電圧を交流電圧に重畳した現像バイアス電圧が印加されている。
【0046】
第1室52及び第2室53にはそれぞれ現像剤攪拌スクリュー58及び59が配置されている。スクリュー58は第1室52中の現像剤を攪拌搬送し、また、スクリュー59は、後述するトナー補給槽のトナー排出口61から搬送スクリュー62の回転によって供給されたトナー63と既に現像器内にある現像剤43とを攪拌搬送し、トナー濃度を均一化する。隔壁51には図2における手前側と奥側の端部において第1室52と第2室53とを相互に連通させる現像剤通路(図示せず)が形成されており、上記スクリュー58、59の搬送力により、現像によってトナーが消費されてトナー濃度の低下した第1室52内の現像剤が一方の通路から第2室53内へ移動し、第2室53内でトナー濃度の回復した現像剤が他方の通路から第1室52内へ移動するように構成されている。
【0047】
さて、静電潜像の現像により現像器44内の現像剤濃度が変化するのを補正するために、即ち、現像器44に補給するトナー量を制御するために、本実施例では現像器44の第2室(攪拌室)53の側壁にインダクタンスヘッド20が設置され、このインダクタンスヘッド20からの出力信号によって現像器44内の、具体的には第1現像室52内の、現像剤43の実際のトナー濃度を検知し、基準値との比較によりトナーを補給するようにしたインダクタンス検知方式の現像剤濃度制御装置が設けられている。
【0048】
尚、本実施例ではインダクタンスヘッド20を現像器44の第2室(攪拌室)53の側壁に設置しているが、現像剤の流動が一定で、現像剤の見かけの透磁率変化が検知できる剤面を有している個所であればどこに設置してもかまわない。
【0049】
上述したように、二成分現像剤は磁性キャリアと非磁性トナーを主成分としており、現像剤43のトナー濃度T/D(キャリア粒子C及びトナー粒子Tの合計重量D(=T+C)に対するトナー粒子重量Tの割合)が変化すると磁性キャリアと非磁性トナーの混合比率による見かけの透磁率が変化する。この見かけの透磁率をインダクタンスヘッド20によって検知して電気信号に変換すると、図4に示すように、この電気信号(センサー出力(V))はトナー濃度(T/D比(%))に応じてほぼ直線的に変化する。即ち、インダクタンスヘッド20からの出力電気信号は現像器44内に充填された二成分現像剤の実際のトナー濃度に対応する。
【0050】
図1にて、このインダクタンスヘッド20からの出力電気信号を比較器21の一方の入力に供給する。この比較器21には、予め現像剤43の規定のトナー濃度(初期設定値におけるトナー濃度=初期現像剤トナー濃度)における見かけの透磁率に対応する基準電気信号が入力されている。従って、比較器21は規定トナー濃度と現像器内の実際のトナー濃度とを比較することになり、両入力信号の比較結果としての、比較器21の検出信号がCPU67に供給される。
【0051】
CPU67は、比較器21からの検出信号に基づいて、次回のトナー補給時間を補正するように制御する。例えば、インダクタンスヘッド20によって検出された現像剤43の実際のトナー濃度が規定値よりも小である場合には、つまり、トナーが補給不足である場合には、CPU67は不足分のトナーを現像器44に補給するようにトナー補給槽60の搬送スクリュー62を作動させる。即ち、比較器21からの検出信号に基づいて、不足分のトナーを現像器44に補給するに要するスクリュー回転時間を算出し、モータ駆動回路69を制御してその時間だけモータ70を回転駆動し、不足分のトナーを現像器44に補給する。
【0052】
またインダクタンスヘッド20によって検出された現像剤43の実際のトナー濃度が規定値よりも大である場合には、つまり、トナーが過剰補給である場合には、CPU67は比較器21からの検出信号に基づいて現像剤中の過剰トナー量を算出する。そして、その後の原稿による画像形成に際しては、この過剰トナー量が無くなるようにトナーを補給させるか、或いは過剰トナー量が消費されるまでトナーを補給せずに画像を形成させ、即ち、トナー無補給で画像を形成して過剰トナー量を消費させ、過剰トナー量が消費されたらトナー補給動作を前述の通り行わせる等の制御を行う。
【0053】
次に、図5のフローチャートを参照して上記動作について更に説明する。
【0054】
先ず、画像形成装置をスタートさせると(S501)、トナー濃度検出がスタートする(S502)。次いで、インダクタンスヘッド20からの検出電圧信号aを比較器21に入力し(S503)、比較器21にて基準電圧信号源22による基準電圧信号bと比較し(S504、S505)、その検出信号差(a−b)>0かどうかを判断し(S506)、トナー濃度が基準値より低い場合(YES)にはトナー補給時間を決定する(S507)。次いで、コピー動作を開始し(S508)、S507にて決定されたトナー補給時間だけ像間でトナー補給が行われ(S509)、スタートに戻る。
【0055】
また、S506にて、トナー濃度が基準値よりも高い場合(NO)には、コピー動作が開始され(S510)、トナーが補給されずにスタートに戻る。
【0056】
なお、トナー濃度検出のタイミングはコピー動作再開直前でも、コピー動作中でも構わない。例えば、画像形成動作1枚目はコピー動作再開直前、それ以降はコピー動作中に検出しても構わない。
【0057】
また、本実施例に用いているインダクタンス検知ATRにおいては最適なトナー濃度である6%(本実施例では6±1%である。この値より高すぎるとトナーの飛散などが生じ、低すぎると画像濃度が薄くなるなどの問題が生じることがある。)における検出信号の基準値を2.5Vになるように調整しており、基準値よりセンサーの検出信号が大きければ(例えば3.0V)、トナーを補給し、センサーの検出信号が小さければ(例えば2.0V)、トナー補給を停止することになっている。しかし、本発明は当然上記の信号処理に限定されるものではなく、回路の構成を変更して基準値が2.5V以外の値であってもよく、またトナー濃度が最適値より低いときセンサーの検出信号が小さくなるようにし、トナー濃度が最適値より高いとき大きくなるようにしても構わない。
【0058】
また、本実施例においては、インダクタンス検知センサーのセンサー感度が0.5V/%のものを使用して説明を行う。
【0059】
本発明は、現像剤の放置によるインダクタンス検知方式ATRの誤検知を補正し、放置直後からトナー濃度を所定の値に一定に保つために、ビデオカウント方式による現像剤濃度制御を行い上記の欠点を除去するものである。
【0060】
先ず、画像情報信号の画像濃度のビデオカウント方式について説明する。
【0061】
図1に示されている画像信号処理回路34の出力信号のレベルが画素毎にカウントされる。このカウントは図1の実施例では次のようにして行われる。まず、前記パルス幅変調回路35の出力信号がANDゲート64の一方の入力に供給され、このANDゲートの他方の入力にはクロックパルス発振器65からのクロックパルス(図3(b)に示すパルス)が供給される。従って、ANDゲート64からは図3の(c)に示すようにレーザー駆動パルスS、I、Wの各々のパルス幅に対応した数のクロックパルス即ち、各画素の濃度に対応した数のクロックパルスが出力される。このクロックパルス数は各画素毎にカウンタ66によって積算され、ビデオカウント数が算出される(例えばA4、1枚最大ビデオカウント数は400dpi、256階調で3884×1000000)。そして、このカウンタ66から各画素毎のパルス積算信号C1(ビデオカウント数)は、前記原稿31のトナー像を1つ形成するために現像器44から消費されるトナー量に対応している。
【0062】
そこで、このビデオカウント数をCPU67に供給し、CPU67が有しているビデオカウント数とトナー補給時間との対応関係を示す換算テーブルから、現像器44に適切なトナー補給をし、所望の現像剤濃度制御が行えることになる。本実施例における第二の現像剤濃度制御装置は上記に述べてきたように、ビデオカウント方式を採用しており、以下の制御に基づいて動作する。
【0063】
始めに、図1で説明したように、インダクタンスヘッド20からの出力電気信号を比較器21の一方に入力し、あらかじめ入力されていた基準電圧信号との比較結果をCPU67に供給する。この時、装置動作再開直後の検出信号とトナー濃度の基準値との差値によりCPU67は、第1段階として、その後の現像剤濃度制御を、インダクタンス検知方式による第一の濃度制御装置のみで引き続き行うか、ビデオカウント方式による第二の現像剤濃度制御装置に切り替えるかを判断する。
【0064】
具体的には、装置動作再開直後のセンサーの検出信号aと基準値bとの差がa−b≧0.5Vで、過剰な量のトナーが補給されると判断した場合、その後の現像剤濃度制御をビデオカウント方式により行う。なお、放置後の検出信号と基準値の差がどの程度であればビデオカウント方式に切り替えるかの閾値は適宜選ぶことが可能である。
【0065】
画像形成直後の検出値とトナー濃度制御の基準値との比較により、ビデオカウント方式による第二の現像剤濃度制御装置に切り替えると判断した場合は上記の通りである。
【0066】
次に、CPUにて切り替えの必要がないと判断した場合、第二段階として装置動作停止直前のインダクタンスヘッド20からの検出信号を不揮発メモリーなどの記録保持装置23に予め記憶させておく。次に、装置動作再開直後において、記録保持装置23に記憶されている装置動作停止直前の検出信号を第二比較器24の一方の入力に供給し、他方の入力には装置動作開始直後インダクタンスヘッド20からの検出信号を入力し、その差値を第二CPU25に送る。第二CPU25では、その差値により、その後の現像剤濃度制御を、インダクタンス検知方式による第一の濃度制御装置のみで引き続き行うか、ビデオカウント方式による第二現像剤濃度制御装置に切り替えるかを判断する。
【0067】
例えば、装置動作停止直前のインダクタンス検知センサーの検出信号と装置動作再開直後のセンサー検出信号の差Aが0.4V以上であった場合、現像剤の嵩密度が放置により大きく変化していると判断し、その後の現像剤濃度制御をビデオカウント方式により行う。
【0068】
次に、この第二段階の効果を説明する。
【0069】
例えば装置動作直前の検出信号が2.3Vで、装置動作直後の検出信号が2.8Vになったとする。この場合、第1段階の画像形成直後の検出値とトナー濃度制御の基準値との比較ではビデオカウント方式による第二の現像剤濃度制御装置に切り替えないが、装置動作直前と直後の検出値の差が0.5Vあり、放置による現像剤嵩密度変化が大きいことがわかる。この様な状況でトナー補給を行うと、画像形成停止直前のトナー濃度と同じにもかかわらず補給を行うため、現像剤トナー濃度が上昇し画像濃度が濃くなる問題や、トナー過補給によりトナー帯電量が落ち、現像剤嵩密度が増え、さらに補給してしまう問題にも発展するため、第二段階における装置動作停止直前と装置動作再開直後の比較により第二の現像剤濃度制御装置に切り替える必要がある。
【0070】
なお、放置前後での検出信号差がどの程度であればビデオカウント方式に切り替えるかについては、その閾値も適宜選ぶことが可能である。但し、その閾値を低く設定しビデオカウント方式による補給の使用回数が増えた場合に、正確なトナー濃度制御ができなくなることは「従来技術」で述べたとおりである。
【0071】
このように制御を行うことにより、現像剤放置によって現像剤の嵩密度が変化し、放置直後に嵩密度が上がり、補給トナーがキャリアと充分攪拌しづらい場合があったり、現像剤の長期放置によるインダクタンス検知センサーの誤動作から、センサー出力値が急激に変化した場合でも、現像剤濃度上昇による飛散や地かぶり、現像剤濃度低下による画像濃度薄等の画像品質劣化を防止することが可能となった。
【0072】
なお本実施例においては、画像形成装置動作停止直前の現像剤制御装置の検出信号が不揮発性メモリーに記憶されていることで、画像形成装置のメイン電源がオフの状態で放置されても、装置動作再開後の検出信号を比較できる。
【0073】
実施例2
次に本発明の第二の実施例について説明する。本実施例における特徴は実施例1において述べた第一の現像剤濃度制御装置と、第二の現像剤濃度制御装置を併用することである。
【0074】
本実施例における第二の現像剤濃度制御装置は上記に述べてきたように、ビデオカウント方式を採用しており、以下の制御に基づいて動作する。
【0075】
始めに、図1に示すように、インダクタンスヘッド20からの出力電気信号を比較器21の一方に、トナー濃度制御の基準電気信号を、その他方に入力し、両入力信号の比較結果をCPU67に供給する。この時、装置動作再開直後の検出信号とトナー濃度の基準値との差値によりCPU67は、第1段階として、その後の現像剤濃度制御を、インダクタンス検知方式による第一の濃度制御装置のみで引き続き行うか、ビデオカウント方式による第二の現像剤濃度制御装置を併用するかを判断する。
【0076】
次に、CPUにて併用の必要が無いと判断した場合、第二段階として装置動作停止直前のインダクタンスヘッド20からの検出信号を不揮発性メモリーなどの記憶保持装置23に予め記憶させておく。次に、装置動作再開直後において、記録保持装置23に記憶されている装置動作停止直前の検出信号を第二比較器24の一方の入力に供給し、他方の入力には装置動作開始直後インダクタンスヘッド20からの検出信号を入力し、その差値を第二CPU25に送る。第二CPU25では、その差値により、その後の現像剤濃度制御を、インダクタンス検知方式による第一の濃度制御装置のみで引き続き行うか、ビデオカウント方式による第二の現像剤濃度制御装置を併用するか判断する。
【0077】
具体的には、装置動作停止直前のインダクタンス検知センサーの検出信号が2.5V、装置動作停止直前のセンサー検出信号が3.0Vであった場合、若しくは2.0Vであった場合に現像剤の嵩密度が放置により大きく変化していると判断し、その後の現像剤濃度制御をビデオカウント方式との併用により行う。
【0078】
ここで、インダクタンス検知方式の現像剤濃度制御装置と、ビデオカウント方式による現像剤濃度制御装置を併用したトナー補給制御について述べる。先に述べたようにインダクタンス検知方式の場合、その検出信号と基準信号との差からトナー補給時間t1が求められる。またビデオカウント方式の場合も、ビデオカウント数からトナー補給時間t2が求められる。
【0079】
従って、両者の併用による現像剤濃度制御においては実際のトナー補給時間Tは
T=(1−N)×t1+N×t2(0≦N≦1 N:両方式の割合を示す係数)で表せる。これはNが0であればインダクタンス検知方式のみで現像剤濃度制御を行うことを意味し、Nが1であればビデオカウント方式のみで現像剤濃度制御を行うことを意味する。その間であれば両者を併用することになる。
【0080】
例えば放置前後での検出信号差が0.5Vであった場合、Nの値を0.5とすることで、トナー補給時間Tは
T=0.5×t1+0.5×t2
となる。なお、ここでは検出信号差=Nとしたが、当然これ以外の値でもよく、実際の系に適合するように適宜選ぶことが可能である。
【0081】
このように制御を行うことにより、現像剤放置によって現像剤の嵩密度が変化したとしても、インダクタンス検知センサーの誤動作から、現像剤濃度が急激に変化することを防ぎ、現像剤濃度上昇による飛散や地かぶり、現像剤濃度低下による画像濃度薄等の画像品質劣化を防止することが可能となった。
【0082】
実施例3
特に、上記実施例1、2において、前記画像形成装置動作再開直後の検出信号が、画像形成装置動作再開後、一回目の画像形成動作前に検出されることで、画像形成装置動作再開後一回目の画像形成中に検出される場合と比べて、ビデオカウント方式への切り替え、又は、併用の判断が早く可能となり、画像形成動作一回目のトナー過補給による画像劣化を防止することができた。
【0083】
実施例4
現像剤の嵩密度は、温湿度などの環境が大きく変化したり、放置によるパッキングや帯電量が下がった場合においても、通常画像形成装置の動作が続けられるうちに、その環境に徐々に馴染み、また攪拌による現像剤のパッキングの解消、トナー帯電量の回復などにより、徐々にその環境に適した嵩密度に近づいていくと考えられる。
【0084】
従って、上述されたようなビデオカウント方式による第二の現像剤濃度制御装置は、先に述べたように、大量の画像形成動作を行うと現像剤濃度が適正な範囲からはずれてしまう危険性があり、第二の現像剤濃度制御装置への切り替え、或いは、併用していた現像剤濃度制御を、所定の時間後にもとのインダクタンス検知方式による第一の現像剤濃度制御装置へ戻すことで、放置され嵩密度が大きく変化した直後の現像剤濃度制御も、その後の大量の画像形成動作により、嵩密度が安定した状態での現像剤濃度制御も、所望の値に制御することが可能となった。
【0085】
そこで、例えば、上記所定の時間は画像形成枚数を基に決定されることとし、第二の現像剤濃度制御装置への切り替え、或いは、併用していた現像剤濃度制御を、例えば100枚後に、インダクタンス検知方式による第一の現像剤濃度制御装置へ戻すことで、放置され嵩密度が大きく変化した直後の現像剤濃度制御も、その後の大量の画像形成動作により、嵩密度が安定した状態での現像剤濃度制御も、所望の値に制御することが可能となった。
【0086】
また他の変形例としては、現像剤の嵩密度の回復は攪拌部材の駆動に直接関係するので、第二の現像剤濃度制御装置への切り替え、或いは、併用していた現像剤濃度制御を、例えば攪拌部材の攪拌時間の総和が対象となる現像剤の嵩密度が安定する時間だけ攪拌した後、インダクタンス検知方式による第一の現像剤濃度制御装置へ戻すことで、放置され嵩密度が大きく変化した直後の現像剤濃度制御も、その後の大量の画像形成動作により、嵩密度が安定した状態での現像剤濃度制御も、所望の値に制御することが可能となった。
【0087】
実施例5
本実施例は、上述した第1から第4の実施例と組み合わせることにより、より大きな効果を得ることができる。
【0088】
本実施例のトナー粒子は球形重合トナーであり、その製法は、本実施例においては重合法のモノマーに着色剤及び荷電制御剤を添加したモノマー組成物を、水系の媒体中で懸濁し重合させることで球形状のトナー粒子を得た。この方法は安価に球形状のトナーを作成するには好適である。なお、生成法は上記手法に限るものではなく、球形状のトナーが生成できれば、例えば乳化重合法などで生成してもかまわず、また他の添加物が入っていてもかまわない。
【0089】
この製法により得られる球形重合トナーの形状係数はSF−1が100〜140、SF−2が100〜120である。このSF−1、SF−2とは、日立製作所FE−SEM(S−800)を用い、トナーを100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介してニコレ社製画像解析装置(Lu z ex3)に導入し解析を行い、下式より算出し得られた値を本発明に於いては形状係数SF−1、SF−2と定義した。
SF−1=(MXLNG)2/AREA*(π/4)*100
SF−2=(PERI)2/AREA*(1/4π)*100
(AREA:トナー投影面積、MXLNG:絶対最大長、PERI:周長)
【0090】
上記SF−1は、球形度合いを示し、より大きいと球形から徐々に不定形となる。SF−2は凹凸度合いを示し、より大きいと表面積の凹凸が顕著になる。
【0091】
上記球形重合トナーの形状係数に対し、従来の粉砕トナーの形状係数はSF−1が180〜220、SF−2が180〜200であることから、従来の粉砕トナーに比べて球形重合トナーはトナー粒子の形状が真円に近いことがわかる。もともと真円に近い球形重合トナーは、粉砕トナーに対し形状変化する要因が少ないため、形状変化が少ないことを示す。また粉砕トナーはトナー粒子の形状のばらつきが大きく、よって、空隙率、嵩密度の変化も大きい。これに対し球形重合トナーでは、上記の通りトナー粒子の形状変化が少ないため嵩密度変化も少なく、現像剤を放置した場合の、インダクタンス検知方式ATRの検出信号誤差も少ないものとなる。
【0092】
なお、上記球形重合トナーは特に重合トナーで作成される必要はなく、他の方法で球形トナーが作成できるのであればそれでもかまわない。
【0093】
実施例6
次に、本発明の第6実施例について、図6により説明する。本実施例の構成上の特徴は、図6に示すように、現像剤担持体である現像スリーブ54を感光体回転方向と逆方向(カウンター方向、矢印b)に回転させることにある。
【0094】
図6に示すように、現像スリーブ54を感光体回転方向と逆方向に回転する構成では、S3極を用いて現像室52の現像剤43を搬送し、現像スリーブ54に現像剤43を塗布した後、現像剤規制部材であるブレード56Aによって現像スリーブ54に塗布された現像剤43を規制することで現像スリーブ54上のコート量を制御している。
【0095】
このため、図2に示す感光体回転方向に順方向に回転している構成では、現像スリーブ54の規制ブレード56近傍に現像剤が次々に詰まっていくのに比べて、現像スリーブ54の規制ブレード56A近傍での現像剤の圧縮が少なく、その結果現像剤の劣化を防止することができ、またトナー電荷量の変動を押さえることが可能である。
【0096】
このことは、トナーの形状変化による現像剤の嵩密度変化、或いは、現像剤圧縮によるトナー帯電量変化を抑えることができ、現像剤同士の反発による嵩密度変化を減少させることにつながり、従来の感光体ドラムに対して順方向スリーブが回転している系に対し、インダクタンス検知方式ATRの装置動作再開直後のセンサー検出信号誤差を小さくすることができた。
【0097】
実施例7
次に、本発明の第7実施例について、図7により説明する。本実施例の特徴はキャリアの材質、物性を変えることによりトナー帯電量の変化を抑えることである。図7は従来使用されたフェライト系磁性キャリアと本実施例でのトリボ変化量を抑えることができた高抵抗のキャリアとの、現像剤放置によるトナー帯電量(Q/M)の変動と、それに対応する装置動作停止直前と装置動作再開直後のセンサー検出信号(T/D)の誤差を示したものである。
【0098】
本発明者は、このような違いがでた原因を以下のように考察した。
【0099】
つまり、本実施例の高抵抗キャリアとフェライト系磁性キャリアは、その比抵抗が異なり、それぞれフェライト系磁性キャリアは1×109Ω〜1×1010Ωcmとキャリア自体の抵抗が低いのに対し、高抵抗キャリアが1×1010Ω〜1×1014Ωcmと高いため、一度キャリアに蓄積された電荷が逃げにくく、現像剤を放置したときのキャリア内の電荷変動が少なく、その結果付着するトナーの帯電量の変化も少ないものと考えられる。
【0100】
なお、本発明者は、上記高抵抗キャリアを、バインダー樹脂と、磁性金属酸化物及び非磁性金属酸化物とからなる樹脂磁性キャリアを重合法により生成したが、他の製法により抵抗を調整することができれば、そのキャリアを使用してもかまわない。
【0101】
なお、これまで説明してきた上記各実施例では、本発明を電子写真方式のデジタル複写機に適用した場合を示したが、本発明は実施例以外の電子写真方式、静電記録方式などの種々の複写機、プリンタ等の画像形成装置に等しく適用できるものである。例えば、本発明は画像の濃淡表現をディザ法で行う画像形成装置にも適用でき、また、原稿のコピーではなく、コンピューター等から出力された画像情報信号によりトナー像を形成する画像形成装置にも本発明は適用できる。さらに、画像形成装置や制御系の構成などについて、必要に応じて種々の変形及び変更ができることはいうまでもない。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、像担持体に画像情報信号に対応した静電潜像を形成し、静電潜像をトナー粒子とキャリア粒子を含む二成分現像剤を用いて現像して可視画像を形成する画像形成装置において、二成分現像剤の見かけの透磁率を検知し、該検知結果に基づく検出信号の基準値との比較結果から、トナー補給制御の基準値を基にトナー補給手段を動作させる第一の現像剤濃度制御装置と、画像情報信号の濃度信号のビデオカウント数によりトナー補給手段を動作させる第二の現像剤濃度制御装置を有し、
(A)第一の現像剤濃度制御装置は、第一段階として画像形成装置動作直後の検出信号と検出信号の基準値とを比較し、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替える必要の有無を判別し、有りと判別した場合、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替え、無いと判別した場合は、第二段階として画像形成装置動作直後の検出信号と前回の画像形成装置動作停止直前の検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替えるか、又は、
(B)第一の現像剤濃度制御装置は、第一段階として画像形成装置動作直後の検出信号と検出信号の基準値とを比較し、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御と併用する必要の有無を判別し、有りと判別した場合、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御を併用し、無いと判別した場合は、第二段階として画像形成装置動作直後の検出信号と前回の画像形成装置動作停止直前の検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、第二の現像剤濃度制御装置による補給制御を併用する、
構成とされるので、画像形成装置動作停止、再開の間の現像剤放置における現像剤の嵩密度の変化によって、画像形成装置動作再開直後のトナー濃度制御に誤差が生じることを防ぐことができるだけでなく、嵩密度変動が小さくても、高湿下、高画像比率画出し後、短時間放置直後の攪拌不良をも防止でき、良好な画像形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の一例の全体構成を示す説明図である。
【図2】図1の画像形成装置が具備する現像器の概略構成図である。
【図3】図1の画像形成装置において画像情報信号をカウントする方法を説明するための波形図である。
【図4】現像剤のトナー濃度変化によってインダクタンスヘッドからの検出信号が変化する状態を示す特性図である。
【図5】本発明の一実施例の基本動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】実施例6における、現像スリーブを感光体ドラム回転方向と逆方向に回転させる現像器を示す概略構成図である。
【図7】フェライト系磁性キャリアと実施例7におけるトリボ変化量を抑えることができた高抵抗のキャリアとを用いた、現像剤放置によるトナー帯電量(Q/M)の変動と、それに対応する装置動作停止直前と装置動作再開直後のセンサー検出信号(T/D)の誤差を示した説明図である。
【符号の説明】
20 インダクタンスヘッド(第一の現像剤濃度制御装置)
36a レーザ光
40 感光体ドラム(像担持体)
42 一次帯電器
44 現像器
60 トナー補給槽
66 ビデオカウンタ(第二の現像剤濃度制御装置)
Claims (12)
- 像担持体に画像情報信号に対応した静電潜像を形成し、該静電潜像をトナー粒子とキャリア粒子を含む二成分現像剤を用いて現像して可視画像を形成する画像形成装置において、
二成分現像剤の見かけの透磁率を検知し、該検知結果に基づく検出信号の基準値との比較結果から、トナー補給制御の基準値を基にトナー補給手段を動作させる第一の現像剤濃度制御装置と、画像情報信号の濃度信号のビデオカウント数によりトナー補給手段を動作させる第二の現像剤濃度制御装置を有し、
前記第一の現像剤濃度制御装置は、第一段階として画像形成装置動作直後の検出信号と検出信号の基準値とを比較し、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替える必要の有無を判別し、有りと判別した場合、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替え、無いと判別した場合は、第二段階として画像形成装置動作直後の検出信号と前回の画像形成装置動作停止直前の検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御に切り替えることを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体に画像情報信号に対応した静電潜像を形成し、該静電潜像をトナー粒子とキャリア粒子を含む二成分現像剤を用いて現像して可視画像を形成する画像形成装置において、
二成分現像剤の見かけの透磁率を検知し、該検知結果に基づく検出信号の基準値との比較結果から、トナー補給制御の基準値を基にトナー補給手段を動作させる第一の現像剤濃度制御装置と、画像情報信号の濃度信号のビデオカウント数によりトナー補給手段を動作させる第二の現像剤濃度制御装置を有し、
前記第一の現像剤濃度制御装置は、第一段階として画像形成装置動作直後の検出信号と検出信号の基準値とを比較し、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御と併用する必要の有無を判別し、有りと判別した場合、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御を併用し、無いと判別した場合は、第二段階として画像形成装置動作直後の検出信号と前回の画像形成装置動作停止直前の検出信号を比較し変化していた場合、その検出信号差から、前記第二の現像剤濃度制御装置による補給制御を併用することを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像形成装置動作再開直後の検出信号が、画像形成装置動作再開後、一回目の画像形成動作前に検出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 所定の時間後に元のトナー補給制御に戻すことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の画像形成装置。
- 前記所定の時間が画像形成枚数を基に決定されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記所定の時間が現像剤攪拌部材の動作時間を基に決定されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記トナー粒子の形状係数SF−1が100〜140、SF−2が100〜120の範囲であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 前記トナー粒子が重合法により生成されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 像担持体上に担持された静電潜像を現像する現像装置は、前記像担持体に対し逆方向に回転する現像剤担持体と、該現像剤担持体上の現像剤を規制する現像剤規制部材を現像剤担持体の下方に配置したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 前記キャリア粒子の比抵抗が1×1010〜1014Ω・cmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に記載の画像形成装置。
画像形成装置。 - 前記キャリア粒子をバインダー樹脂と磁性金属酸化物及び非磁性金属酸化物から成る磁性樹脂キャリアから成る樹脂磁性キャリアを重合法により生成したことを特徴とする請求項1〜10のいずれかの項に記載の画像形成装置。
画像形成装置。 - 前記画像形成装置動作停止時の現像剤濃度制御装置の検出信号が不揮発性メモリーに記憶されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかの項に記載の画像形成装置。
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JP2013160969A (ja) * | 2012-02-07 | 2013-08-19 | Ricoh Co Ltd | 現像装置および画像形成装置 |
JP2013167794A (ja) * | 2012-02-16 | 2013-08-29 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
-
2003
- 2003-01-15 JP JP2003007685A patent/JP2004219771A/ja active Pending
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