JP2004219512A - プロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】収容されているトナーの結着による固化現象を容易に解消できると共に、トナーの円滑な吐出を可能にする構成を備えた現像手段を含むプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】プロセスカートリッジ21に含まれる現像装置4は、潜像担持体1上に形成されている静電潜像の可視像処理のために新規トナーと潜像担持体1上から回収された未転写状態のリサイクルトナーとを混在させた現像剤を用いる構成を備え、上記リサイクルトナーの搬送路S1と上記新規トナーの搬送路S2とを介して上記潜像担持体1に対する現像剤の供給を行う位置にこれら各種のトナーを混在させた現像剤とは別に準備された現像剤を収容している現像剤カートリッジ10を配置し、該カートリッジ10には、開放されると内部と外部とを連通可能な開口部10Aが上面に設けられ、該開口部10Aは、通常、蓋部材12により塞がれていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】プロセスカートリッジ21に含まれる現像装置4は、潜像担持体1上に形成されている静電潜像の可視像処理のために新規トナーと潜像担持体1上から回収された未転写状態のリサイクルトナーとを混在させた現像剤を用いる構成を備え、上記リサイクルトナーの搬送路S1と上記新規トナーの搬送路S2とを介して上記潜像担持体1に対する現像剤の供給を行う位置にこれら各種のトナーを混在させた現像剤とは別に準備された現像剤を収容している現像剤カートリッジ10を配置し、該カートリッジ10には、開放されると内部と外部とを連通可能な開口部10Aが上面に設けられ、該開口部10Aは、通常、蓋部材12により塞がれていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に搭載されるプロセスカートリッジに関し、より詳細には、クリーニング手段によって回収された潜像担持体上の未転写トナーを、再び現像手段にて利用することが可能な構成を有する画像形成装置のプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機やファクシミリあるいはプリンタさらには印刷機などの画像形成装置においては、潜像担持体である感光体上に担持されている静電潜像に対してトナーなどの現像剤を用いて可視像処理が行われる。
【0003】
現像剤には、一成分系および二成分系といわれる現像剤があり、そのうち、二成分系現像剤は、トナーとキャリアとを混在させて用いられる。
現像剤、特に二成分系現像剤の場合には、現像剤中でのトナーの含有率が消費度合いに応じて変化し、画像濃度に悪影響を及ぼすことがある。このため、二成分系現像剤を用いる場合には、現像剤濃度が所定濃度以下にならないように適宜トナーを補給するようになっている。
【0004】
二成分系現像剤を用いる場合でいうと、トナー補給構造に用いられる構成の一つにバージントナーを内部に収容しているタンクなどの補給部材を現像装置におけるトナー補給部に装着する構成がある。
トナー補給部材は内部に収容されているトナー量にもよるが、相当な容積を有する。このため、トナー補給部材を現像装置の上方に設置するようにした場合には現像装置の上方空間に大きな占有空間が必要となり、画像形成装置の大型化を招く虞がある。
【0005】
一方、装置の大型化とは別の問題として、使用される現像剤の後処理に関する問題がある。つまり、近年では、画像形成後の感光体上に残留しているトナーをクリーニングした後、クリーニング後のトナーを再利用して環境保全対策とすることが多く提案されてきている。
しかし、トナー補給部材の大きさがバージントナーに加えてクリーニングにおいて回収されたリサイクルトナーを収容できる大きさを必要とすることになることから、上述したように現像装置の上方にトナー補給部材を設置するのは画像形成装置の大型化が顕著となる理由で望ましくないことになる。
【0006】
二成分系現像剤を用いる場合でいうと、現像槽内に導入されたトナーとキャリアとを攪拌して摩擦帯電させるようになっており、このための構成として、周方向に複数の羽根を有した攪拌部材が設けられているが、攪拌部材は現像槽内の現像剤を回転方向に移動させるだけで軸方向に積極的に移動させる構成にはなっていない。このため、感光体の長手方向、換言すれば画像を転写される記録媒体の幅方向において現像剤が偏在してしまうことがある。そこで、従来では、現像装置内にスクリュー構造を用いた供給部材を設けて記録媒体の幅方向に亘って均一に現像剤が行き渡るようにした構成が用いられるようになってきている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
クリーニングにより回収されたトナーを含めて現像装置内で均一分散させるようにした構成を備えた現像装置では、トナー補給部材を現像装置の長手方向の一端に位置させ、かつ、供給部材の近傍に配置して補給されたトナーを供給部材により現像装置の長手方向全般にわたり均一分散させる構成を現像装置あるいはこれに加えて感光体を一纏めに配置した作像ユニットに装備させる構成が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
上記文献には、作像ユニットにおける現像装置の長手方向一方側に着脱可能なトナー補給部材としてのトナーカートリッジを配置し、トナーカートリッジの底部に有する開口と現像装置側のトナー受け入れ口に形成されている開口とを連通させてトナーを現像剤供給部に向けて移送できるような構成が開示されている。
【0009】
上記文献に開示されているような作像ユニットにおいては、現像装置の上方にトナーカートリッジを配置する場合に比べて装置の丈を小さくできる効果が得られる。
しかし、トナーカートリッジは、トナーの吐出部となる開口を大きく形成して円滑なトナーの吐き出しが行えることが望ましいが、開口部を大きくするに従い、カートリッジの容積も大きくなり、設置スペースの問題が再発してしまう。このため、従来のトナーカートリッジは、開口部が下面となるように設置姿勢を規定し、さらに、収容されているトナーが収束しやすいように下面側を他の部分よりも容積を小さくして絞り込んだ形状とされることが多い。
【0010】
このような形状を持つトナーカートリッジを現像装置に適用した場合には次のような問題がある。
トナーはカートリッジの内部形状によりブリッジ現象、つまり、先細となっている面間に橋渡された状態で固まりやすくなる。特に、トナーは、これを構成する成分の一つでありバインダ樹脂が温度の影響を受けやすく、温度によって物性が変化し、結着しやすくなる。このため、運搬時等での温度変化に対処するような管理方法が定められているが、管理方法における環境変化によっては上述した結着による固化現象が発生してしまう虞がある。
特に用いられる成分にもよるが、一般には60℃程度に温度上昇すると殆ど全てのトナーが結着する傾向があり、これを完全に防止するための構造を用いようとすると、コスト上昇を招くことになる。
【0011】
トナーの結着による固化現象が発生するとトナーの補給が困難となり、感光体上に形成されている潜像の可視像化に用いられる現像剤の濃度低下を引き起こし、濃度不良を生じた画像が得られてしまう。
【0012】
トナーカートリッジは、その形状により吐出部の開口が小さくなっていることからとトナーが開口周辺に集約しやすい。このため、開口周辺に向けて流れようとするトナーは開口周辺でカートリッジ内部に存在している空気の抵抗を受けやすくなり、開口から外部に向けた円滑な吐出が妨げられやすくなる。
【0013】
【特許文献1】
特開平7−306592号公報
【特許文献2】
特開平10−186991号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、収容されているトナーの結着による固化現象を容易に解消できると共に、トナーの円滑な吐出を可能にする構成を備えた現像手段を含むプロセスカートリッジを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、潜像担持体と、少なくとも現像手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に形成したプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、前記潜像担持体上に形成されている静電潜像の可視像処理のために新規トナーと前記潜像担持体上から回収された未転写状態のリサイクルトナーとを混在させた現像剤を用いる構成を備えた現像手段であって、前記リサイクルトナーの搬送路と前記新規トナーの搬送路とを介して前記潜像担持体に対する現像剤の供給を行う位置に、これら各種のトナーを混在させた現像剤とは別に準備された現像剤を収容している現像剤カートリッジを配置し、該カートリッジには、開放されると内部と外部とを連通可能な開口部が上面に設けられ、該開口部は、通常、蓋部材により塞がれているプロセスカートリッジである。
【0016】
請求項2に記載の発明は、潜像担持体と、少なくとも現像手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に形成したプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、前記潜像担持体上に形成されている静電潜像の可視像処理のために新規トナーと前記潜像担持体上から回収された未転写状態のリサイクルトナーとを混在させた現像剤を用いる構成を備えた現像手段であって、前記リサイクルトナーの搬送路と前記新規トナーの搬送路とを介して前記潜像担持体に対する現像剤の供給を行う位置に、これら各種のトナーを混在させた現像剤とは別に準備された現像剤を収容している現像剤カートリッジを配置し、該カートリッジには、上面に常時内部と外部とを連通する通気部が設けられ、該通気部は内部に収容されている現像剤の通過を阻止して空気のみを通過させる構成とされているプロセスカートリッジである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るプロセスカートリッジが搭載された画像形成装置の概略構成図である。本実施形態では、潜像担持体としての感光体1と、帯電手段としての帯電ローラ2、現像装置4、クリーニング装置6を一体にし、画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ21を構成しているが、帯電ローラ等の帯電手段2、クリーニング装置6は別体に構成するものであっても良い。
【0018】
帯電ローラ2によって均一に帯電された感光体1表面に、書き込み手段3(図1では光路のみが示されている。)にて光学的に潜像が形成され、現像装置4によってトナーの可視化像が形成される。この感光体1に形成されたトナー像は、レジストローラ対7を経て搬送された転写紙に転写ベルト5Aによって転写される。トナー像が転写された転写紙は、転写ベルト5Aにより更に定着装置8に搬送され、定着ローラ8Aと加圧ローラ8Bにより定着され、機外に排出される。
転写紙に転写されず、感光体1上に残留する未転写トナーは、クリーニング装置6のクリーニングブレード6Aによって感光体1上から掻き落とされる。更に、感光体1上の残留電荷は除電手段9により除電され、次の作像動作に備えられる。
【0019】
クリーニングブレード6Aによって掻き落とされた未転写トナーは、回収羽根6Bにより回収手段6C側に送られ、回収手段6Cによって図中手前側に送られる。そして、回収トナー搬送経路を通って現像装置4の手前側に戻され、未転写トナーは再使用される。
転写ベルト5Aに付着した感光体1上の非画像域や転写紙間のトナーは、転写ベルトクリーニングブレード5Bによって、転写ベルト5A上から掻き落とされ、転写装置5の廃トナー収容部(図示せず)に蓄えられる。転写装置5に収容されたトナーは再使用されず、定期点検時破棄される。
【0020】
現像装置4では、本実施形態の場合、小さな鉄球からなる磁性キャリアに誘電体からなるトナーを付着させて構成した二成分系現像剤が用いられるようになっている。このため、現像装置4には、感光体1に対して現像剤を供給する現像スリーブ4Aと、内部において現像剤を攪拌混合しながらトナーの帯電を行うパドルホィール4Bとパドルホィール4B内に配置されている搬送スクリュー(図示されず。)とが備えられており、クリーニング装置6において感光体1から回収されたリサイクルトナーおよび後述するトナー補給装置16から補給されたトナーを纏めて攪拌した現像剤が搬送スクリューによって図1を示す紙面に対して手前側から奥側に向けて移送され、さらに、奥側からはパドルホィール4Bの外周面に有する攪拌羽根によって手前側に移送されて循環されるようになっている。
このような現像装置4は、感光体1およびクリーニング装置6さらには帯電ローラ2を纏めて配置した作像ユニットP1の下方に配置された着脱可能なユニット構造とされている。尚、前述したトナー補給装置16は、新規トナーを現像装置4に補充するための装置であり、その詳細については、図3を用いて後述する。
【0021】
作像ユニットP1は、その構成が図2に示されている。
図2において、作像ユニットP1は、クリーニング装置6に装備されている回収羽根6Bおよび回収手段6Cの回転軌跡に沿った円弧面を有する受け面6D1、6D2を備えたトナー回収部材6Dを備えており、トナー回収部材6Dは、受け面6D1、6D2を上向きにした状態で作像ユニットP1に設置されている。
回転羽根6B、回収手段6Cは、受け面6D1、6D2の上方から装填されて回転自在に支持される。尚、図2には示されていないが、作像ユニットP1には、感光体1および帯電ローラ2が動作可能に設けられている。
【0022】
作像ユニットP1において、回転羽根6Bおよび回収手段6Cの長手方向、つまり軸方向の一方側に位置する側壁部材P1Aには、一部に他の部分と区画された空間部P1Bが設けられている。
空間部P1Bは、図2において下方に行くに従い断面積が小さくなるように先細状態の形状とされ、回転羽根6Bをはじめとする各部材の支持面には、トナー回収部材6Dの受け面6D1側の円弧面上方空間に連通するトナー導入口P1Cが形成され、さらに、空間部P1Bの底面には現像装置4の内部と連通可能なトナー供給口P1D(図2(B)参照)が形成されている。
【0023】
空間部P1Bを有する側壁部材P1Aには、底面から上方に向かうに従いトナー導入口P1Cを有する支持面から離れる傾斜片を有した受け部P1Eが形成され、さらに支持面と直角な方向の面の一方には、段部P1Fが形成されている。
受け部P1Eは、図2において符号10で示す現像剤カートリッジの底面を載置する部分として用いられ、段部P1Fは、トナー補給装置16の一部が搭載される部分として用いられる。段部P1Fには、トナー補給装置16からの新規トナーを空間部P1B内に導入するためのトナー補給口P1G(図3参照)が形成されている。
作像ユニットP1は、上面、つまり、回転羽根6B、回収手段6Cの上方をカバー6Fによって覆われ、カバー6Fは複数箇所をトナー回収部材6Dの上面に締結されて固定される。
【0024】
図3には、作像ユニットP1における側壁部材P1Aの底面に形成されたトナー供給口P1Dおよび段部P1Fに形成されたトナー補給口P1Gに関係する構成が模式的に示されている。
図3において、空間部P1Bは、リサイクルトナーの搬送路S1とトナー補給装置16からの新規トナーの搬送路S2とが合流する部分を構成している。
リサイクルトナーは、回収手段6Cによって搬送されると、支持面に形成されているトナー導入口P1Cから空間部P1B内に流入してトナー供給口P1Dに流れ込む経路を搬送路S1としている。
【0025】
新規トナー、つまり、新規に可視像処理のために使用されるトナーを補充するためのトナー補給装置16は、図3に示すように、新規トナーを収容しているトナーボトル16Aを備えている。
トナーボトル16Aは、外周面に螺旋状の凸部を有し、回転駆動されると内部に収容している新規トナーを開口16A1に向けて移動させることができる。トナーボトル16Aの開口16A1にはこれを装填した状態で回転可能なボトル保持部材16Bが設けられており、ボトル保持部材16Bには、開口16A1の周辺に周方向に沿って複数のトナー掃き出しフィラー16B1が設けられている。
【0026】
図3に示す構成においては、トナーボトル16Aが回転することにより内部に収容されている新規トナーが開口16A1から流出し、ボトル保持部材16Bに有するトナー掃き出しフィラー16B1によってトナー補給装置16の一部に形成されているトナー流出口16Cに移動させられる。
トナー流出口16Cは、作像ユニットP1における側壁部材P1Aに有する段部P1Fに形成されたトナー補給口P1Gに対向する位置関係とされており、これにより、トナーボトル16A内の新規トナーは、トナーボトル16Aから作像ユニットP1の空間部P1B内に導入される経路を搬送路S2としている。
【0027】
作像ユニットP1の空間部P1Bでは、トナー補給装置16からの新規トナーに加えて、リサイクルトナーが導入されるが、リサイクルトナーは、図3において、作像ユニットP1の支持面に形成されているトナー導入口P1Cから空間部P1B内に導入され、新規トナーと共に、空間部P1Bの底面に形成されているトナー供給口P1Dを介して現像装置4内に供給される。
【0028】
作像ユニットP1の空間部P1B内に装填可能な現像剤カートリッジ10は、その構成が図4に示されている。
図4において、現像剤カートリッジ10は、空間部1Bの形状に相似した断面形状を有しており、内部には、トナーと磁性キャリアとを混合した二成分系現像剤が収容されている。現像剤カートリッジ10には、空間部P1Bの底面に形成されているトナー供給口P1Dに対向する面、つまり、図4において下面には、空間部P1Bの受け部P1Eに載置されて開放されると空間部P1Bに連通可能なトナー補給口10Aが形成されている。
【0029】
トナー補給口10Aは、空間部P1Bの受け部P1Eに載置される時期がくるまでの間、貼着されているシール部材11によって覆われている。これにより、管理時において不用意にトナー補給口10Aが開放されるようなことがなく、内部のトナーが密封された状態を維持される。シール部材11は引き剥がされるとトナー補給口10Aを開放して内部から現像剤を流出させることができる。
【0030】
図5および図6は、図4に示した現像剤カートリッジ10を作像ユニットP1に装填した状態をそれぞれ示しており、図5は外観図を、図6は図5中、符号(6)で示す方向の断面図である。
現像剤カートリッジ10は、作像ユニットP1に装填されると空間部P1B内を覆う状態となり、外部への現像剤の飛散を防止している。また、装填された際には、図6に示すように、空間部P1Bの受け部P1Eに底面が載置され、自らの重力により受け部P1Eに搭載された状態を維持できるようになっている。現像剤カートリッジ10内の現像剤は、シール部材11が引き剥がされてトナー補給口10Aが開放されるとカートリッジ内から落下して流出し、受け部P1Eの傾斜面によりガイドされて滑落することにより空間部P1Bの底面に向けて移動することができ、底面に有するトナー供給口P1Dを介して現像装置4側に導入されることになる。なお、図5において、符号10Bは、作像ユニットP1における側壁部材P1Aに形成されている段部P1Fに連続する段部を示している。
【0031】
図7ないし図10は本発明の実施形態に係る要部構成を示している。以下、その構成について説明する。
現像剤カートリッジ10の上面10Cには、開放されることによりカートリッジ内と外部とを連通可能な開口部10Dが形成されており、開口部10Dは、挿脱可能な蓋部材12によって塞がれるようになっている。
【0032】
本実施形態では、現像剤カートリッジ10内に現像剤を充填する場合には開口部10Dが用いられる。
内部に現像剤を充填された現像剤カートリッジ10は、通常、蓋部材12によって開口部10Dが塞がれており、内部と外部とが非連通状態を維持されて現像剤の漏出が防止された状態で保管あるいは作像ユニットP1に装填される。
【0033】
一方、保管状態から画像形成装置に装填される現像剤カートリッジ10は、保管環境により現像剤の固化現象が発生している場合に、蓋部材12が外されて開口部10Dが開放される。これにより、図8に示すように、ドライバなどの棒13を開口部10Dからカートリッジ10内に挿入して現像剤を突き崩すことができるので、固化している現像剤がほぐされて固化状態を解消される。
固化状態を解消された現像剤は、トナー補給口10Aを介して作像ユニットP1における空間部P1Bの受け部P1Eに沿って流れ落ち、空間部P1Bの底面に位置するトナー供給口P1Dから現像装置4に向けて移動することができる。
【0034】
本実施形態では、新たな現像剤カートリッジ10を空間部P1Bに装填するような場合に現像剤カートリッジ10からの現像剤の吐出がない時に限って開口部10Dが開放される。このような場合を判別するためには、新たな現像剤カートリッジ10の装填時であることを割り出し、装填された現像剤カートリッジ10からの現像剤を現像装置4内に一様拡散させる運転モードを設定しておくことが望ましい。つまり、新たな現像剤カートリッジ10が装填された際には、現像剤充填モードなどの運転モードを設定しておき、このモードが選択された場合には現像装置4を稼働して現像装置4内での現像剤濃度を検知する。
現像剤濃度が所定濃度に達しない場合には、サービスマンにより現像剤カートリッジ10の開口部10Dが開放され、ドライバなどの棒13によって収容されている現像剤の固化現象を解消させることができる。
【0035】
次に本発明の実施形態に関する別例を説明する。
図9は、現像剤カートリッジ10の外観図であり、同図に示す現像剤カートリッジ10には、上面10Cに通気部10Eが設けられている。
通気部10Eは、内部に収容されている現像剤の通過を阻止して空気のみを通過させる形態を備えている。この形態としては、開口を覆うメッシュ部材やフィルタ部材あるいは上面に形成されたラス孔(パンチング孔あるいは成型孔等を用いた微小孔)が用いられる。
【0036】
本実施形態では、現像剤カートリッジ10が空間部P1Bに装填されると、内部と外部とが通気部10Eを介して常時連通している。これにより、現像剤中に含まれている空気が現像剤の落下移動により抜け出ると通気部10Eを介して外部に排気される。この結果、現像剤カートリッジ10の底面に設けられているトナー補給口10A近傍に存在している空気による現像剤の移動阻止状態が緩和されて円滑に現像剤が流動することになる。なお、通気部10Eは、開放状態のままでも良いが、例えば輸送時での温度上昇あるいは空輸時のように外部の圧力変化による内圧変化によって現像剤が外部に向けて浮遊したり飛散することをなくすためにシール部材(図示されず)を貼着して使用時に剥がすようにすることも可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明により、収容されているトナーの結着による固化現象を容易に解消できると共に、トナーの円滑な吐出を可能にすることができる。このような構成を備えた現像手段を含む本発明のプロセスカートリッジにより、画像形成装置の保守性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプロセスカートリッジが搭載された画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明に係るプロセスカートリッジに含まれる作像ユニットの構成を説明するための図であり、(A)は要部構成を、(B)は(A)中、符号(B)で示す部分の拡大図である。
【図3】図2に示した作像ユニットに用いられる側壁部材に有するトナー供給構造を説明するための模式的な断面斜視図である。
【図4】本発明の実施形態における現像装置に用いられる現像剤カートリッジの構成を示す斜視図である。
【図5】図4に示した現像剤カートリッジが作像ユニットに装填された状態を示す外観図である。
【図6】図5中、符号(6)で示す方向の断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る現像装置に用いられる現像剤カートリッジの要部構成を示す斜視図である。
【図8】図7中、符号(8)で示す方向の断面図である。
【図9】本発明の実施形態に係る現像装置に用いられる現像剤カートリッジの要部構成の別例を示す斜視図である。
【図10】図9中、符号(10)で示す方向の断面図である。
【符号の説明】
1 感光体(潜像担持体)
4 現像装置
6 クリーニング装置
10 現像剤カートリッジ
10C 現像剤カートリッジの上面
10D 開口部
10E 通気部
12 蓋部材
13 棒
16 トナー補給装置
21 プロセスカートリッジ
P1 作像ユニット
P1A 側壁部材
P1B 空間部
P1C リサイクルトナーの導入口
P1D トナー供給口
S1 リサイクルトナーの搬送路
S2 新規トナーの搬送路
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に搭載されるプロセスカートリッジに関し、より詳細には、クリーニング手段によって回収された潜像担持体上の未転写トナーを、再び現像手段にて利用することが可能な構成を有する画像形成装置のプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機やファクシミリあるいはプリンタさらには印刷機などの画像形成装置においては、潜像担持体である感光体上に担持されている静電潜像に対してトナーなどの現像剤を用いて可視像処理が行われる。
【0003】
現像剤には、一成分系および二成分系といわれる現像剤があり、そのうち、二成分系現像剤は、トナーとキャリアとを混在させて用いられる。
現像剤、特に二成分系現像剤の場合には、現像剤中でのトナーの含有率が消費度合いに応じて変化し、画像濃度に悪影響を及ぼすことがある。このため、二成分系現像剤を用いる場合には、現像剤濃度が所定濃度以下にならないように適宜トナーを補給するようになっている。
【0004】
二成分系現像剤を用いる場合でいうと、トナー補給構造に用いられる構成の一つにバージントナーを内部に収容しているタンクなどの補給部材を現像装置におけるトナー補給部に装着する構成がある。
トナー補給部材は内部に収容されているトナー量にもよるが、相当な容積を有する。このため、トナー補給部材を現像装置の上方に設置するようにした場合には現像装置の上方空間に大きな占有空間が必要となり、画像形成装置の大型化を招く虞がある。
【0005】
一方、装置の大型化とは別の問題として、使用される現像剤の後処理に関する問題がある。つまり、近年では、画像形成後の感光体上に残留しているトナーをクリーニングした後、クリーニング後のトナーを再利用して環境保全対策とすることが多く提案されてきている。
しかし、トナー補給部材の大きさがバージントナーに加えてクリーニングにおいて回収されたリサイクルトナーを収容できる大きさを必要とすることになることから、上述したように現像装置の上方にトナー補給部材を設置するのは画像形成装置の大型化が顕著となる理由で望ましくないことになる。
【0006】
二成分系現像剤を用いる場合でいうと、現像槽内に導入されたトナーとキャリアとを攪拌して摩擦帯電させるようになっており、このための構成として、周方向に複数の羽根を有した攪拌部材が設けられているが、攪拌部材は現像槽内の現像剤を回転方向に移動させるだけで軸方向に積極的に移動させる構成にはなっていない。このため、感光体の長手方向、換言すれば画像を転写される記録媒体の幅方向において現像剤が偏在してしまうことがある。そこで、従来では、現像装置内にスクリュー構造を用いた供給部材を設けて記録媒体の幅方向に亘って均一に現像剤が行き渡るようにした構成が用いられるようになってきている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
クリーニングにより回収されたトナーを含めて現像装置内で均一分散させるようにした構成を備えた現像装置では、トナー補給部材を現像装置の長手方向の一端に位置させ、かつ、供給部材の近傍に配置して補給されたトナーを供給部材により現像装置の長手方向全般にわたり均一分散させる構成を現像装置あるいはこれに加えて感光体を一纏めに配置した作像ユニットに装備させる構成が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
上記文献には、作像ユニットにおける現像装置の長手方向一方側に着脱可能なトナー補給部材としてのトナーカートリッジを配置し、トナーカートリッジの底部に有する開口と現像装置側のトナー受け入れ口に形成されている開口とを連通させてトナーを現像剤供給部に向けて移送できるような構成が開示されている。
【0009】
上記文献に開示されているような作像ユニットにおいては、現像装置の上方にトナーカートリッジを配置する場合に比べて装置の丈を小さくできる効果が得られる。
しかし、トナーカートリッジは、トナーの吐出部となる開口を大きく形成して円滑なトナーの吐き出しが行えることが望ましいが、開口部を大きくするに従い、カートリッジの容積も大きくなり、設置スペースの問題が再発してしまう。このため、従来のトナーカートリッジは、開口部が下面となるように設置姿勢を規定し、さらに、収容されているトナーが収束しやすいように下面側を他の部分よりも容積を小さくして絞り込んだ形状とされることが多い。
【0010】
このような形状を持つトナーカートリッジを現像装置に適用した場合には次のような問題がある。
トナーはカートリッジの内部形状によりブリッジ現象、つまり、先細となっている面間に橋渡された状態で固まりやすくなる。特に、トナーは、これを構成する成分の一つでありバインダ樹脂が温度の影響を受けやすく、温度によって物性が変化し、結着しやすくなる。このため、運搬時等での温度変化に対処するような管理方法が定められているが、管理方法における環境変化によっては上述した結着による固化現象が発生してしまう虞がある。
特に用いられる成分にもよるが、一般には60℃程度に温度上昇すると殆ど全てのトナーが結着する傾向があり、これを完全に防止するための構造を用いようとすると、コスト上昇を招くことになる。
【0011】
トナーの結着による固化現象が発生するとトナーの補給が困難となり、感光体上に形成されている潜像の可視像化に用いられる現像剤の濃度低下を引き起こし、濃度不良を生じた画像が得られてしまう。
【0012】
トナーカートリッジは、その形状により吐出部の開口が小さくなっていることからとトナーが開口周辺に集約しやすい。このため、開口周辺に向けて流れようとするトナーは開口周辺でカートリッジ内部に存在している空気の抵抗を受けやすくなり、開口から外部に向けた円滑な吐出が妨げられやすくなる。
【0013】
【特許文献1】
特開平7−306592号公報
【特許文献2】
特開平10−186991号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、収容されているトナーの結着による固化現象を容易に解消できると共に、トナーの円滑な吐出を可能にする構成を備えた現像手段を含むプロセスカートリッジを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、潜像担持体と、少なくとも現像手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に形成したプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、前記潜像担持体上に形成されている静電潜像の可視像処理のために新規トナーと前記潜像担持体上から回収された未転写状態のリサイクルトナーとを混在させた現像剤を用いる構成を備えた現像手段であって、前記リサイクルトナーの搬送路と前記新規トナーの搬送路とを介して前記潜像担持体に対する現像剤の供給を行う位置に、これら各種のトナーを混在させた現像剤とは別に準備された現像剤を収容している現像剤カートリッジを配置し、該カートリッジには、開放されると内部と外部とを連通可能な開口部が上面に設けられ、該開口部は、通常、蓋部材により塞がれているプロセスカートリッジである。
【0016】
請求項2に記載の発明は、潜像担持体と、少なくとも現像手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に形成したプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、前記潜像担持体上に形成されている静電潜像の可視像処理のために新規トナーと前記潜像担持体上から回収された未転写状態のリサイクルトナーとを混在させた現像剤を用いる構成を備えた現像手段であって、前記リサイクルトナーの搬送路と前記新規トナーの搬送路とを介して前記潜像担持体に対する現像剤の供給を行う位置に、これら各種のトナーを混在させた現像剤とは別に準備された現像剤を収容している現像剤カートリッジを配置し、該カートリッジには、上面に常時内部と外部とを連通する通気部が設けられ、該通気部は内部に収容されている現像剤の通過を阻止して空気のみを通過させる構成とされているプロセスカートリッジである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るプロセスカートリッジが搭載された画像形成装置の概略構成図である。本実施形態では、潜像担持体としての感光体1と、帯電手段としての帯電ローラ2、現像装置4、クリーニング装置6を一体にし、画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ21を構成しているが、帯電ローラ等の帯電手段2、クリーニング装置6は別体に構成するものであっても良い。
【0018】
帯電ローラ2によって均一に帯電された感光体1表面に、書き込み手段3(図1では光路のみが示されている。)にて光学的に潜像が形成され、現像装置4によってトナーの可視化像が形成される。この感光体1に形成されたトナー像は、レジストローラ対7を経て搬送された転写紙に転写ベルト5Aによって転写される。トナー像が転写された転写紙は、転写ベルト5Aにより更に定着装置8に搬送され、定着ローラ8Aと加圧ローラ8Bにより定着され、機外に排出される。
転写紙に転写されず、感光体1上に残留する未転写トナーは、クリーニング装置6のクリーニングブレード6Aによって感光体1上から掻き落とされる。更に、感光体1上の残留電荷は除電手段9により除電され、次の作像動作に備えられる。
【0019】
クリーニングブレード6Aによって掻き落とされた未転写トナーは、回収羽根6Bにより回収手段6C側に送られ、回収手段6Cによって図中手前側に送られる。そして、回収トナー搬送経路を通って現像装置4の手前側に戻され、未転写トナーは再使用される。
転写ベルト5Aに付着した感光体1上の非画像域や転写紙間のトナーは、転写ベルトクリーニングブレード5Bによって、転写ベルト5A上から掻き落とされ、転写装置5の廃トナー収容部(図示せず)に蓄えられる。転写装置5に収容されたトナーは再使用されず、定期点検時破棄される。
【0020】
現像装置4では、本実施形態の場合、小さな鉄球からなる磁性キャリアに誘電体からなるトナーを付着させて構成した二成分系現像剤が用いられるようになっている。このため、現像装置4には、感光体1に対して現像剤を供給する現像スリーブ4Aと、内部において現像剤を攪拌混合しながらトナーの帯電を行うパドルホィール4Bとパドルホィール4B内に配置されている搬送スクリュー(図示されず。)とが備えられており、クリーニング装置6において感光体1から回収されたリサイクルトナーおよび後述するトナー補給装置16から補給されたトナーを纏めて攪拌した現像剤が搬送スクリューによって図1を示す紙面に対して手前側から奥側に向けて移送され、さらに、奥側からはパドルホィール4Bの外周面に有する攪拌羽根によって手前側に移送されて循環されるようになっている。
このような現像装置4は、感光体1およびクリーニング装置6さらには帯電ローラ2を纏めて配置した作像ユニットP1の下方に配置された着脱可能なユニット構造とされている。尚、前述したトナー補給装置16は、新規トナーを現像装置4に補充するための装置であり、その詳細については、図3を用いて後述する。
【0021】
作像ユニットP1は、その構成が図2に示されている。
図2において、作像ユニットP1は、クリーニング装置6に装備されている回収羽根6Bおよび回収手段6Cの回転軌跡に沿った円弧面を有する受け面6D1、6D2を備えたトナー回収部材6Dを備えており、トナー回収部材6Dは、受け面6D1、6D2を上向きにした状態で作像ユニットP1に設置されている。
回転羽根6B、回収手段6Cは、受け面6D1、6D2の上方から装填されて回転自在に支持される。尚、図2には示されていないが、作像ユニットP1には、感光体1および帯電ローラ2が動作可能に設けられている。
【0022】
作像ユニットP1において、回転羽根6Bおよび回収手段6Cの長手方向、つまり軸方向の一方側に位置する側壁部材P1Aには、一部に他の部分と区画された空間部P1Bが設けられている。
空間部P1Bは、図2において下方に行くに従い断面積が小さくなるように先細状態の形状とされ、回転羽根6Bをはじめとする各部材の支持面には、トナー回収部材6Dの受け面6D1側の円弧面上方空間に連通するトナー導入口P1Cが形成され、さらに、空間部P1Bの底面には現像装置4の内部と連通可能なトナー供給口P1D(図2(B)参照)が形成されている。
【0023】
空間部P1Bを有する側壁部材P1Aには、底面から上方に向かうに従いトナー導入口P1Cを有する支持面から離れる傾斜片を有した受け部P1Eが形成され、さらに支持面と直角な方向の面の一方には、段部P1Fが形成されている。
受け部P1Eは、図2において符号10で示す現像剤カートリッジの底面を載置する部分として用いられ、段部P1Fは、トナー補給装置16の一部が搭載される部分として用いられる。段部P1Fには、トナー補給装置16からの新規トナーを空間部P1B内に導入するためのトナー補給口P1G(図3参照)が形成されている。
作像ユニットP1は、上面、つまり、回転羽根6B、回収手段6Cの上方をカバー6Fによって覆われ、カバー6Fは複数箇所をトナー回収部材6Dの上面に締結されて固定される。
【0024】
図3には、作像ユニットP1における側壁部材P1Aの底面に形成されたトナー供給口P1Dおよび段部P1Fに形成されたトナー補給口P1Gに関係する構成が模式的に示されている。
図3において、空間部P1Bは、リサイクルトナーの搬送路S1とトナー補給装置16からの新規トナーの搬送路S2とが合流する部分を構成している。
リサイクルトナーは、回収手段6Cによって搬送されると、支持面に形成されているトナー導入口P1Cから空間部P1B内に流入してトナー供給口P1Dに流れ込む経路を搬送路S1としている。
【0025】
新規トナー、つまり、新規に可視像処理のために使用されるトナーを補充するためのトナー補給装置16は、図3に示すように、新規トナーを収容しているトナーボトル16Aを備えている。
トナーボトル16Aは、外周面に螺旋状の凸部を有し、回転駆動されると内部に収容している新規トナーを開口16A1に向けて移動させることができる。トナーボトル16Aの開口16A1にはこれを装填した状態で回転可能なボトル保持部材16Bが設けられており、ボトル保持部材16Bには、開口16A1の周辺に周方向に沿って複数のトナー掃き出しフィラー16B1が設けられている。
【0026】
図3に示す構成においては、トナーボトル16Aが回転することにより内部に収容されている新規トナーが開口16A1から流出し、ボトル保持部材16Bに有するトナー掃き出しフィラー16B1によってトナー補給装置16の一部に形成されているトナー流出口16Cに移動させられる。
トナー流出口16Cは、作像ユニットP1における側壁部材P1Aに有する段部P1Fに形成されたトナー補給口P1Gに対向する位置関係とされており、これにより、トナーボトル16A内の新規トナーは、トナーボトル16Aから作像ユニットP1の空間部P1B内に導入される経路を搬送路S2としている。
【0027】
作像ユニットP1の空間部P1Bでは、トナー補給装置16からの新規トナーに加えて、リサイクルトナーが導入されるが、リサイクルトナーは、図3において、作像ユニットP1の支持面に形成されているトナー導入口P1Cから空間部P1B内に導入され、新規トナーと共に、空間部P1Bの底面に形成されているトナー供給口P1Dを介して現像装置4内に供給される。
【0028】
作像ユニットP1の空間部P1B内に装填可能な現像剤カートリッジ10は、その構成が図4に示されている。
図4において、現像剤カートリッジ10は、空間部1Bの形状に相似した断面形状を有しており、内部には、トナーと磁性キャリアとを混合した二成分系現像剤が収容されている。現像剤カートリッジ10には、空間部P1Bの底面に形成されているトナー供給口P1Dに対向する面、つまり、図4において下面には、空間部P1Bの受け部P1Eに載置されて開放されると空間部P1Bに連通可能なトナー補給口10Aが形成されている。
【0029】
トナー補給口10Aは、空間部P1Bの受け部P1Eに載置される時期がくるまでの間、貼着されているシール部材11によって覆われている。これにより、管理時において不用意にトナー補給口10Aが開放されるようなことがなく、内部のトナーが密封された状態を維持される。シール部材11は引き剥がされるとトナー補給口10Aを開放して内部から現像剤を流出させることができる。
【0030】
図5および図6は、図4に示した現像剤カートリッジ10を作像ユニットP1に装填した状態をそれぞれ示しており、図5は外観図を、図6は図5中、符号(6)で示す方向の断面図である。
現像剤カートリッジ10は、作像ユニットP1に装填されると空間部P1B内を覆う状態となり、外部への現像剤の飛散を防止している。また、装填された際には、図6に示すように、空間部P1Bの受け部P1Eに底面が載置され、自らの重力により受け部P1Eに搭載された状態を維持できるようになっている。現像剤カートリッジ10内の現像剤は、シール部材11が引き剥がされてトナー補給口10Aが開放されるとカートリッジ内から落下して流出し、受け部P1Eの傾斜面によりガイドされて滑落することにより空間部P1Bの底面に向けて移動することができ、底面に有するトナー供給口P1Dを介して現像装置4側に導入されることになる。なお、図5において、符号10Bは、作像ユニットP1における側壁部材P1Aに形成されている段部P1Fに連続する段部を示している。
【0031】
図7ないし図10は本発明の実施形態に係る要部構成を示している。以下、その構成について説明する。
現像剤カートリッジ10の上面10Cには、開放されることによりカートリッジ内と外部とを連通可能な開口部10Dが形成されており、開口部10Dは、挿脱可能な蓋部材12によって塞がれるようになっている。
【0032】
本実施形態では、現像剤カートリッジ10内に現像剤を充填する場合には開口部10Dが用いられる。
内部に現像剤を充填された現像剤カートリッジ10は、通常、蓋部材12によって開口部10Dが塞がれており、内部と外部とが非連通状態を維持されて現像剤の漏出が防止された状態で保管あるいは作像ユニットP1に装填される。
【0033】
一方、保管状態から画像形成装置に装填される現像剤カートリッジ10は、保管環境により現像剤の固化現象が発生している場合に、蓋部材12が外されて開口部10Dが開放される。これにより、図8に示すように、ドライバなどの棒13を開口部10Dからカートリッジ10内に挿入して現像剤を突き崩すことができるので、固化している現像剤がほぐされて固化状態を解消される。
固化状態を解消された現像剤は、トナー補給口10Aを介して作像ユニットP1における空間部P1Bの受け部P1Eに沿って流れ落ち、空間部P1Bの底面に位置するトナー供給口P1Dから現像装置4に向けて移動することができる。
【0034】
本実施形態では、新たな現像剤カートリッジ10を空間部P1Bに装填するような場合に現像剤カートリッジ10からの現像剤の吐出がない時に限って開口部10Dが開放される。このような場合を判別するためには、新たな現像剤カートリッジ10の装填時であることを割り出し、装填された現像剤カートリッジ10からの現像剤を現像装置4内に一様拡散させる運転モードを設定しておくことが望ましい。つまり、新たな現像剤カートリッジ10が装填された際には、現像剤充填モードなどの運転モードを設定しておき、このモードが選択された場合には現像装置4を稼働して現像装置4内での現像剤濃度を検知する。
現像剤濃度が所定濃度に達しない場合には、サービスマンにより現像剤カートリッジ10の開口部10Dが開放され、ドライバなどの棒13によって収容されている現像剤の固化現象を解消させることができる。
【0035】
次に本発明の実施形態に関する別例を説明する。
図9は、現像剤カートリッジ10の外観図であり、同図に示す現像剤カートリッジ10には、上面10Cに通気部10Eが設けられている。
通気部10Eは、内部に収容されている現像剤の通過を阻止して空気のみを通過させる形態を備えている。この形態としては、開口を覆うメッシュ部材やフィルタ部材あるいは上面に形成されたラス孔(パンチング孔あるいは成型孔等を用いた微小孔)が用いられる。
【0036】
本実施形態では、現像剤カートリッジ10が空間部P1Bに装填されると、内部と外部とが通気部10Eを介して常時連通している。これにより、現像剤中に含まれている空気が現像剤の落下移動により抜け出ると通気部10Eを介して外部に排気される。この結果、現像剤カートリッジ10の底面に設けられているトナー補給口10A近傍に存在している空気による現像剤の移動阻止状態が緩和されて円滑に現像剤が流動することになる。なお、通気部10Eは、開放状態のままでも良いが、例えば輸送時での温度上昇あるいは空輸時のように外部の圧力変化による内圧変化によって現像剤が外部に向けて浮遊したり飛散することをなくすためにシール部材(図示されず)を貼着して使用時に剥がすようにすることも可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明により、収容されているトナーの結着による固化現象を容易に解消できると共に、トナーの円滑な吐出を可能にすることができる。このような構成を備えた現像手段を含む本発明のプロセスカートリッジにより、画像形成装置の保守性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプロセスカートリッジが搭載された画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明に係るプロセスカートリッジに含まれる作像ユニットの構成を説明するための図であり、(A)は要部構成を、(B)は(A)中、符号(B)で示す部分の拡大図である。
【図3】図2に示した作像ユニットに用いられる側壁部材に有するトナー供給構造を説明するための模式的な断面斜視図である。
【図4】本発明の実施形態における現像装置に用いられる現像剤カートリッジの構成を示す斜視図である。
【図5】図4に示した現像剤カートリッジが作像ユニットに装填された状態を示す外観図である。
【図6】図5中、符号(6)で示す方向の断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る現像装置に用いられる現像剤カートリッジの要部構成を示す斜視図である。
【図8】図7中、符号(8)で示す方向の断面図である。
【図9】本発明の実施形態に係る現像装置に用いられる現像剤カートリッジの要部構成の別例を示す斜視図である。
【図10】図9中、符号(10)で示す方向の断面図である。
【符号の説明】
1 感光体(潜像担持体)
4 現像装置
6 クリーニング装置
10 現像剤カートリッジ
10C 現像剤カートリッジの上面
10D 開口部
10E 通気部
12 蓋部材
13 棒
16 トナー補給装置
21 プロセスカートリッジ
P1 作像ユニット
P1A 側壁部材
P1B 空間部
P1C リサイクルトナーの導入口
P1D トナー供給口
S1 リサイクルトナーの搬送路
S2 新規トナーの搬送路
Claims (2)
- 潜像担持体と、少なくとも現像手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に形成したプロセスカートリッジにおいて、
前記現像手段は、前記潜像担持体上に形成されている静電潜像の可視像処理のために新規トナーと前記潜像担持体上から回収された未転写状態のリサイクルトナーとを混在させた現像剤を用いる構成を備えた現像手段であって、
前記リサイクルトナーの搬送路と前記新規トナーの搬送路とを介して前記潜像担持体に対する現像剤の供給を行う位置に、これら各種のトナーを混在させた現像剤とは別に準備された現像剤を収容している現像剤カートリッジを配置し、該カートリッジには、開放されると内部と外部とを連通可能な開口部が上面に設けられ、該開口部は、通常、蓋部材により塞がれている
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 潜像担持体と、少なくとも現像手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に形成したプロセスカートリッジにおいて、
前記現像手段は、前記潜像担持体上に形成されている静電潜像の可視像処理のために新規トナーと前記潜像担持体上から回収された未転写状態のリサイクルトナーとを混在させた現像剤を用いる構成を備えた現像手段であって、
前記リサイクルトナーの搬送路と前記新規トナーの搬送路とを介して前記潜像担持体に対する現像剤の供給を行う位置に、これら各種のトナーを混在させた現像剤とは別に準備された現像剤を収容している現像剤カートリッジを配置し、該カートリッジには、上面に常時内部と外部とを連通する通気部が設けられ、該通気部は内部に収容されている現像剤の通過を阻止して空気のみを通過させる構成とされている
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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Cited By (1)
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JP2006235474A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-07 | Ricoh Co Ltd | 現像装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 |
-
2003
- 2003-01-10 JP JP2003003978A patent/JP2004219512A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006235474A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-07 | Ricoh Co Ltd | 現像装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 |
JP4646654B2 (ja) * | 2005-02-28 | 2011-03-09 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
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