JP2004219496A - ホログラム光学素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な波面変換作用を持つHOEを精度よく露光することが可能なホログラム光学素子の製造方法を提供する。
【解決手段】露光用プリズム1と同一の材質で形成され、同一の形状を有する調整用プリズム2を用意し、その一面2aが、露光面1aと同一平面上になるようにして、露光用プリズム1と調整用プリズム2を相互に固定して、図のように2階建構造とする。まず、調整用プリズムの前記一面2aに、物体光生成光学系5からの物体光のみを照射し、一面2aを透過して調整用光学系4点に入射した光により、像集光面3に形成されたスポットが点像集光面3の所定の位置に集光するように、物体光生成光学系5を調整する。調整終了後は、上下スライドステージにより、一体に固定された露光用プリズム1と調整用プリズム2を、露光面1aに沿って移動し、露光面1aに物体光と参照光が照射されるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】露光用プリズム1と同一の材質で形成され、同一の形状を有する調整用プリズム2を用意し、その一面2aが、露光面1aと同一平面上になるようにして、露光用プリズム1と調整用プリズム2を相互に固定して、図のように2階建構造とする。まず、調整用プリズムの前記一面2aに、物体光生成光学系5からの物体光のみを照射し、一面2aを透過して調整用光学系4点に入射した光により、像集光面3に形成されたスポットが点像集光面3の所定の位置に集光するように、物体光生成光学系5を調整する。調整終了後は、上下スライドステージにより、一体に固定された露光用プリズム1と調整用プリズム2を、露光面1aに沿って移動し、露光面1aに物体光と参照光が照射されるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イメージコンバイナ等に使用されるホログラム光学素子であって、露光により干渉縞が形成されたフィルムを有するものの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、画像表示装置の結像光学系にはホログラム光学素子(HOE:Holographic Optical Element)がコンバイナとして広く用いられている。図5に、HOEを用いて構成された画像表示装置の例を示す。この画像表示装置は、イメージコンバイナ31と、画像表示素子32とを備えている。この例においては、画像表示素子32として透過型LCDが用いられている。画像表示素子32は、その背後から、LED33及び放物面鏡等の反射鏡34からなる光源からの光源光により照射され、光源光を空間光変調して表示画像を示す光を透過させる。
【0003】
イメージコンバイナ31は、ガラスやプラスチック等の光学材料で、上部を除いて平行平板上に構成された板状部35を備えている。もっとも、板状部35は、例えば使用者の視力矯正用光学的パワーを有していてもよい。その場合には、例えば板状部35のZ軸方向の両面35a、35bのうちの少なくとも一方の面は、曲面で構成される。なお板状部35は、図5中の下方にも延びているが、その図示は省略している。
【0004】
板状部35は、フレーム等の支持部材(図示せず)を介して、眼鏡レンズと同様に、使用者の頭部に装着されて、使用者の眼(図示せず)の前に位置する。図5において、Pは、イメージコンバイナ31の、画像表示素子32からの光に対する射出瞳を示し、P0は射出瞳Pの中心を示す。この射出瞳Pが使用者の眼の瞳とほぼ一致するように、イメージコンバイナ31が使用者に装着される。従って射出瞳の中心P0は、使用者の眼の瞳の中心とほぼ一致する。
【0005】
図5では、Z軸方向が板状部35の厚み方向と一致している。板状部35の眼側の面35a及び反対側の面35bは、XY平面と平行となっている。なお、図面には示していないが、LED33、反射鏡34及び画像表示素子32も、前記支持部材により支持されている。これにより、画像表示素子32は、使用者が外界を観察するのを妨げないようにすると共に、使用者が当該画像表示装置を装着するときに邪魔にならないように、板状部35に対して図中紙面内の斜め右上方に配置されている。
【0006】
もっとも、画像表示素子32を他の適当な箇所に配置し、リレー光学系によって図5中の画像表示素子32の位置に表示画像を導いてもよいし、また、スキャン光学系を用いてこの位置に空中画像を形成してもよい。
【0007】
イメージコンバイナ31は、板状部35の前方から板状部35の厚みdを通過するように(すなわち、面35bから入射して面35aから射出するように)板状部35を透過する光(以下、「外界光」という。)に対して、画像表示素子32からの光を重畳させて、使用者の眼に導くように構成されている。
【0008】
この例では、板状部35における使用者の眼と対向する位置付近において、板状部35の内部に、反射型ホログラム光学素子(反射型HOE)36が設けられている。この反射型HOE36は、図5に示すように、面35aに対して反時計方向に所定角度傾けられている。
【0009】
画像表示素子32からの光の波長は、この反射型HOE36の回折効率ピークの波長を含む波長幅を持ち、その波長幅のうち発光スペクトルの極大部が反射型HOE36の回折効率ピークの波長と略一致している。
【0010】
ホログラム光学素子の作成は、参照光と物体光を感光フィルム上で干渉させ、その干渉縞を記録することで行う。R,G,Bの三原色のレーザーを用いてそれぞれ対応するホログラムを作成すれば、再生の際、加法混色によりフルカラー再生するホログラムを作成することが可能である。
【0011】
また2光束のうち一方、例えば参照光を球面波や平面波など単純な波面とし、もう一方、例えば物体光を複雑な非球面波面として作成すれば、出来上がったホログラム光学素子に参照光と等しい波面を照明すると、物体光と等価な複雑な波面が回折するので、複雑な変換波面を得ることが可能である。逆に、出来上がったホログラム光学素子に物体光と等しい波面を照明すると、参照光と等しい変換波面を得ることが可能であり、これにより、物体の像を結像させることが容易になる。
【0012】
このような、物体光に相当する非球面波面の物体光生成手段としては、特開2000−121989号公報に開示されているような球面レンズを偏心配置する構成や、特開平6−337314公報に開示されているように計算機ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)で所望の物体光を得る方法などが提案されている。そして特開平6−337314公報には位置調整も提案されている。
【0013】
【特許文献1】特開2000−121989号公報
【特許文献2】特開平6−337314公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平6−337314公報に開示されている方法では、CGHの基板の有効径外の領域に、反射鏡やアライメントマークを設け、PSD(ポイントセンシングデバイス)で複数点の位置を検出しているが、この方法で調整できるのはCGH基板の位置であり、CGHにより生成される波面の調整を行うことはできない。
【0015】
また、特開2000−121989号公報に提案されている複雑な偏心配置のレンズ系では、露光レンズ群の組立の際の誤差が多く積算されることが予想され、露光レンズの調整は困難を極めることが想像される。
【0016】
従って、複雑な波面変換作用を持つHOEを設計できても、それを設計値通りに露光することはとても難しく、従来の露光装置はそれを満足するものではなかった。
【0017】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、複雑な波面変換作用を持つHOEを精度よく露光することが可能なホログラム光学素子の製造方法を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、感光体を具備したホログラム形成基板の一面に、物体光と参照光との干渉光を露光させて、干渉縞を前記ホログラム形成基板に形成して製造されるホログラム光学素子の製造方法であって、前記ホログラム形成基板の前記一面と同方向に面した一面を有する調整用基板を配置し、当該調整用基板の光学面を透過した前記物体光を点像に集光する波面変換光学系と、点像集光位置における全点像の様子を観察する観察手段とを用いて、前記点像を観察しながら、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記調整用基板の位置の調整を行い、前記調整用基板を前記ホログラム形成基板に置き換えて、前記ホログラム形成基板への露光を行う工程を有することを特徴とするホログラム光学素子の製造方法(請求項1)である。
【0019】
図5により説明したように、HOEは、使用状態においては、非球面波である物体光が入射したときに、回折作用により波面変換する働きを有するものである。よって、その製造過程においては、この非球面波と同じ非球面波(物体光)を参照光と干渉させて干渉縞を形成し、この干渉縞をホログラム形成基板の感光体に感光させてHOEとする。
【0020】
光の伝達の可逆性により、この物体光のみを干渉縞記録前の感光体に照射して透過させ、その後に、実際の使用状態において物面(図5では画像表示素子2に対応)から放出された光がHOEに至るまでに通る光学系と等価な光学系を配置して、この透過光が、この光学系を逆にたどるようにすれば、この透過光は、使用状態における物面の位置で点像として集光される。本手段は、このような原理に基づくものである。
【0021】
しかしながら、ホログラム形成基板の一面には感光剤が塗布されたり接合されているため、調整に用いることができない。よって、本手段においては調整用基板を使用することにした。調整用基板の一面とホログラム形成基板の感光体を具備した一面が同一平面に位置するように調整用基板とホログラム形成基板の位置合わせをしておくことが好ましい。
【0022】
そして、調整時には、ホログラム形成基板の前記感光体を具備した一面と同方向に面した調整用基板の一面に物体光を入射して透過させ、その後に、前述のように、透過した物体光を点像に集光させるような波面変換光学系を配置する。そして、点像集光位置における像の様子を観察する観察手段を設け、当該観察手段で前記点像の様子を観察しながら、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は調整用基板の位置の調整の少なくとも一方を行う。
【0023】
なお、調整用基板の位置を調整する場合は、調整用プリズムの一面とホログラム形成基板の感光体を具備した一面とが一体となるように位置調整されていることが好ましい。この調整が終了した後、調整用基板とホログラム形成基板とを置き換えることで、目的とする干渉縞をホログラム形成基板の前記一面に形成することができる。
【0024】
前記課題を解決するために第2の手段は、前記第1の手段であって、前記ホログラム形成基板と前記調整用基板は、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記調整用基板の位置の調整が行われる前に、ホログラム形成基板の露光面と調整用基板の光学面が同一平面に位置するように位置合わせされ、かつ前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記調整用基板の位置の調整後は、前記調整用基板と前記ホログラム形成基板が前記ホログラム形成基板の前記感光体を具備した一面に沿って移動され、前記ホログラム形成基板が露光される工程を有することを特徴とするホログラム光学素子製造方法(請求項2)である。
【0025】
このように、本手段においては調整用基板の光学面とホログラム形成基板の露光面とが同一平面に位置するように調整基板とホログラム形成基板とを予め位置合わせしておく。その後に、第1の手段と同様に観察手段で前記点像の様子を観察しながら、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整または調整用基板の光学面の位置調整の少なくとも一方を調整する。
【0026】
この調整が終了した後、調整用基板とホログラム形成基板を露光面に沿って移動させ、その後、ホログラム形成基板への露光(すなわち、参照光と物体光を同時に照射して干渉縞を露光させること)を行うようにすれば、目的とする干渉縞を感光基板上に形成することができ、さらに調整用基板とホログラム形成基板を位置ずれなく置き換えることができる。
【0027】
本手段においては、調整用基板とホログラム形成基板を、露光面が同一面になるように上下あるいは左右に並べて配置し、調整終了後は、その面内で両部材をスライドして交換するようにしている。例えば、参照光と物体光の引き回しを定盤面に平行な水平面内で行うときは、調整用基板とホログラム形成基板を露光面が同一面となるように上下に重ねて2階建とし、1階部分で露光レンズの調整を行った後、上下動ステージによって2階部分が光軸面にくるようにスライドして露光すれば、基板交換の際の誤差は上下動ステージのブレのみとなり、それはほとんど無視できる量である。したがって調整用基板を用いて物体光生成手段を調整し、その状態を保存したまま、精度の良い波面をホログラム形成基板に入射させることが可能となる。
【0028】
前記課題を解決するために第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、前記ホログラム形成基板は感光体が設けられた感光基板と前記感光基板を一面に設けたプリズムからなり、前記調整用基板は前記プリズムと同じ材質でかつ同じ形状を有するものであることを特徴とする光学素子製造方法(請求項3)である。
【0029】
本手段は、ヘッドマウントディスプレイとして組み込むために必要な形状となるプリズム形状となった状態で感光体に露光するような場合に、有用な手段である。調整用基板を露光時のホログラム形成基板と同形状かつ同じ材質にしているので、調整基板の一面を透過した物体光を点像に集光する波面変換光学系はHOEが使用されるときに物面から放出された物体光を点像に集光する光学系と同じものが使用でき、光学系の設計製作が容易となる。
【0030】
前記課題を解決するための第4の手段は、感光体を具備したホログラム形成基板に、物体光と参照光の干渉光を露光させて、干渉縞を前記ホログラム形成基板に形成して製造されるホログラム光学素子の製造方法であって、前記ホログラム形成基板の前記感光体を具備した一面の直前に挿脱可能な反射板を設け、当該反射板で反射された前記物体光を点像に集光する波面変換光学系と、点像集光位置における像の様子を観察する観察光学系を設け、当該観察光学系で前記点像の様子を観察しながら、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記ホログラム形成基板の位置の調整の少なくとも一方を行い、調整が完了した時点で、前記反射板を取り除いて、その後、前記ホログラム形成基板への露光を行う工程を有することを特徴とするホログラム光学素子の製造方法(請求項4)である。
【0031】
本手段の基本的な原理は、前記第1の手段と同じである。すなわち、物体光のみを干渉縞記録前の感光体に照射した場合に、その透過光又は反射光が、HOEの使用時において物面からHOEに至る光学系と等価な光学系中を逆に通るようにすれば、HOEの使用時における物面に相当する位置に点像として集光されるという原理に基づくものである。しかし、ホログラム形成基板の一面には感光体が設けられているので、そのまま調整に使用するわけにはいかない。
【0032】
この問題を解決するために、本手段においては、ホログラム形成基板の感光体を具備した一面の直前に挿脱可能な反射板を設け、この反射板で反射された物体光を波面変換光学系により点像に集光し、観察光学系で前記点像の様子を観察しながら、物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記ホログラム形成基板の位置の調整の少なくとも一方を行うようにしている。この反射板は、物体光を反射すると共に、感光基板が感光するのを防ぐ作用を有する。
【0033】
調整完了後、反射板を取り除いて、ホログラム形成基板への露光(すなわち、参照光と物体光を同時に照射して干渉縞を露光させること)を行うようにすれば、目的とする干渉縞をホログラム形成基板上に形成することができる。
【0034】
このとき、ホログラム形成基板を露光面に当たる金物を基準として位置決めし、また前記反射面はその金物の反対側の面を基準として位置決めし、その面内でスライドすることで、露光面と反射面の配置を精度よく決めることが可能である。
【0035】
本手段は、露光レンズのワーキングディスタンスが長く、露光面に対する物体光の入射角が大きい場合に有効である。
【0036】
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第4の手段であって、前記ホログラム形成基板が、感光体が設けられた感光基板と前記感光基板を一面に設けたプリズムからなることを特徴とするもの(請求項5)である。
【0037】
本手段は、前記第4の手段と同様の効果を奏する。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態の第1の例であるホログラム光学素子の製造方法の概要を説明するための図である。露光用プリズム1の一面には、感光基板が設けられ露光面1aとなっている。この露光用プリズム1と同一の材質で形成され、同一の形状を有する調整用プリズム2を用意し、その一面2aが、露光面1aと同一平面上になるようにして、露光用プリズム1と調整用プリズム2を相互に固定して、図のように2階建構造とする。
【0039】
一方、物体光が正確に調整されたとき、露光面1aを透過した物体光を、点像集光面3上に点像として集光させる機能を有する調整用光学系(波面変換光学系)4を用意する。この調整用光学系4は、前述のように、使用状態において物面から放出された光がHOEに到達するまでの光学系と等価な光学系である。
【0040】
そして、まず、調整用プリズムの前記一面2aに、物体光生成光学系5からの物体光のみを照射し、一面2aを透過して調整用光学系4に入射した光により、像集光面3に形成されたスポットの様子を、図示しない拡大光学系を用いて、図示しないCCDカメラおよびモニタを通して観察しながら、このスポットが点像集光面3の所定の位置に集光するように、物体光生成光学系(例えば露光レンズ群の位置5(上下、左右、およびピント方向等))を調整する。
【0041】
そして調整終了後は、上下スライドステージにより、一体に固定された露光用プリズム1と調整用プリズム2を、露光面1aに沿って移動し、露光面1aに物体光と参照光が照射されるようにする。そして、この状態で物体光と参照光を照射して露光面1aの感光基板に干渉縞を形成すればよい。
【0042】
図2は物体光生成光学系5により非球面波面に変換された物体光が調整用プリズム2を透過して、調整用光学系(波面変換光学系)4により点像に結像する様子を示す光路図である。
【0043】
この例においては、調整用光学系4として、ダミープリズム6とレンズ系7を組み合わせて用い、この光学系により、調整用プリズム2の一面2a(図1においてプリズム1の感光面1aと同一平面に位置する面)を透過した物体光が、点像集光面3に集光するようにしている。その際、調整用プリズム2とダミープリズム6の界面で反射が起こらないように、屈折率マッチングオイルを挟んで調整用プリズム2とダミープリズム6が接するようにする。このようにダミープリズム6を設けるのは、調整用プリズム2の適当な位置から光を取りだし、適当な方向に導くためである。
【0044】
点像集光面3に目盛あるいはターゲットの蒸着されたレチクルを配置し、調整の指標とすることができる。また、図に示す調整用光学系(波面変換光学系)4は、調整用プリズム2の側面を密着させたダミープリズム6と単レンズの簡単な構成であるため、ガラス部品精度と組立金物精度で設計値通りに組み立てることが可能である。
【0045】
また、図に示す例においては、物体光生成光学系5は、同心の2群レンズを光路に対して偏心配置したものである。同心であるため、露光レンズ単体の調整は、露光レンズを鏡筒に組み込む際に平行光を入射し、露光レンズを回転させながら焦点位置でのスポットのフレを確認し、フレが無いように調整しながら組み込むことで精度良く製造することが可能である。そしてその露光レンズ群の鏡筒全体の配置を、前述の調整方法により調整して確定するものである。このような場合には、簡単に物体光生成光学系5の調整が可能である。
【0046】
もちろん、本発明が適用される物体光生成光学系5は、このようなものに限られず、枚数や軸の多い光学系からなるものでもよいし、非球面レンズを用いたり、CGHやDOEを用いて非球面波面を生成するものでもよい。
【0047】
この例においては、調整用プリズム2とダミープリズム6を別々のものとして構成しているが、これらを一体化したものを調整用プリズムとしてもよいことはいうまでもない。また、調整用プリズム2が露光用プリズム1と同一の材質で形成され、同一の形状を有するようにし、調整用プリズムの一面から入射した物体光が、HOEの使用時に物面からの光が露光用プリズムを通る光路を、逆方向に進むようにすれば、その後の調整用光学系4を、HOEの使用時におけるものと同一のものとすることができる。
【0048】
図3は、本発明の実施の形態の第2の例であるホログラム光学素子の製造方法の概要を説明するための図である。
露光用プリズム1の露光面1aの直前に反射板8を配置し、調整時に挿入して、物体光を照射し、その反射光を調整用光学系(波面変換光学系)4で点像集光面3上に点像として集光させる。この調整用光学系4は、使用状態において物面から放出された光がHOEに到達するまでの光学系と等価な光学系である。
【0049】
調整時には、物体光生成光学系5からの物体光のみを照射し、反射板8で反射されて調整用光学系4に入射した光により、点像集光面3に形成されたスポットの様子を、図示しない拡大光学系を用いて、図示しないCCDカメラおよびモニタを通して観察しながら、このスポットが点像集光面3の所定の位置に集光するように、物体光生成光学系5(例えば露光レンズ群の位置(上下、左右、およびピント方向等))を調整する。
【0050】
そして調整終了後は、反射板8を取り除き、露光面1aに物体光と参照光が照射されるようにする。そして、この状態で物体光と参照光を照射して露光面1aの感光基板に干渉縞を形成すればよい。
【0051】
また、本発明の実施の形態における参照光は平行光である。平行光であるために、参照光の調整は非常に楽で、露光基板に対する入射角を精度良く設定してやればよい。
【0052】
図4は、本発明の実施の形態であるホログラム光学素子の製造方法に使用する露光装置の全体構成及びその光線の概略の経路の1例を示す図である。この露光装置は、所定の波長のレーザー光を射出するレーザー光源11R、11G、11Bと、レーザー光源からのレーザー光の光軸上に配されたビームスプリッタ14R、14G、14Bとを備えている。ビームスプリッタ14R、14G、14Bはレーザー光源11R、11G、11Rから射出されたレーザー光を参照光と物体光に分離するためのものである。
【0053】
ここでレーザー光源としては、赤色光源として波長647nmのKrレーザー、緑色光源として波長532nmのYAGレーザー、青色光源として波長476nmのArレーザーが用いられる。
【0054】
各レーザー光は、シャッター12R、12G、12Bで照射タイミングを制御される。シャッター12R、12G、12Bを通過したレーザー光は、反射ミラー13R、13G、13Bで反射され、それぞれのビームスプリッタ14R、14G、14Bで参照光と物体光に分離される。
【0055】
参照光は光量・偏光調整部材群15R、15G、15Bにより光量調整と偏光調整を受けた後、反射ミラー16R、16G、16Bで反射され、さらに対物レンズとピンホールを組み合わせたスペイシャルフィルタ付対物レンズ17R、17G、17Bでノイズ光をカットされ、コリメータレンズ18R、18G、18Bにより平行光とされて、プリズム1の感光面に照射される。
【0056】
物体光は、反射ミラー19R、19G、19Bで反射された後、光量・偏光調整部材群20R、20G、20Bにより光量調整と偏光調整を受け、さらに対物レンズとピンホールを組み合わせたスペイシャルフィルタ付対物レンズ21R、21G、21Bでノイズ光をカットされ、コリメータレンズ22R、22G、22Bにより平行光とされる。そして各波長ごとに最適化された露光レンズ群23R、23G、23Bにより、所望の波面変換を受けた後、非球面波となって、プリズム1の感光面に照射される。
【0057】
参照光、物体光の両光束はプリズム1の感光部のホログラム感光材料内の感光層で干渉し、その結果生じる干渉縞が、感光層に屈折率や濃度の変化として記録される。
【0058】
プリズム1は、水平面内のスライドステージに搭載されており、矢印で示すように、R,G,Bに対する所定の位置に、スムーズに移動することが可能である。移動量はステッピングモータ等で精密に制御される。なお、このスライドステージには、前記上下スライドステージが載っており、その上にプリズム1が調整用プリズム2と一体化されて搭載されている。よって、水平面内のスライドステージで、R,G,Bに対する所定の位置にプリズム1を移動すると共に、各位置で上下スライドステージを移動させて、露光レンズ群23R、23G、23Bの調整を行い、その後露光を行うようにすればよい。
【0059】
この例は、3色についての干渉縞を別々の位置で形成する例であるが、本発明は、3色ではなく単色の露光装置においても、あるいはR,G,Bの露光レンズを1種類とする設計にして、3色のビームをダイクロイックプリズム等で合成して同時露光する配置の露光装置においても、適用が可能であることはいうまでもない。
【0060】
ここでホログラム感光材料としては、例えば、フォトポリマー、フォトレジスト、フォトクロミック、フォトダイクロミック、銀塩乳剤、重クロム酸ゼラチン、ダイクロメートゼラチン、プラスチック、強誘電体、磁気光学材料、電気光学材料、非晶質半導体、フォトリフラクチィブ材料等が用いられる。
【0061】
ここで用いる材料は、先のレーザー光の波長帯全てを含む広帯域の感光剤を含んだ感光層をもった単層の材料、もしくは各レーザー光の波長帯それぞれに対応する狭帯域の感光剤を含んだ感光層がバリア層をはさんで配置された多層構造の材料等である。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複雑な波面変換作用を持つHOEを精度よく露光することが可能なホログラム光学素子の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1の例であるホログラム光学素子の製造方法の概要を説明するための図である。
【図2】物体光生成光学系により非球面波面に変換された物体光が調整用プリズムを透過して、結像レンズ部材(波面変換光学系)により点像に結像する様子を示す光路図である。
【図3】本発明の実施の形態の第2の例であるホログラム光学素子の製造方法の概要を説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態であるホログラム光学素子の製造方法に使用する露光装置の全体構成及びその光線の概略の経路の1例を示す図である。
【図5】HOEを用いて構成された画像表示装置の例を示す図である。
【符号の説明】
1:露光用プリズム、1a:露光面、2:調整用プリズム、2a:調整用プリズムの一面、3:点像集光面、4:調整用光学系、5:物体光生成光学系、6:ダミープリズム、7:レンズ系、8:反射板、11R、11G、11R:レーザー光源、12R、12G、12B:シャッター、13R、13G、13B:反射ミラー、14R、14G、14B:ビームスプリッタ、15R、15G、15B:光量・偏光調整部材群、16R、16G、16B:反射ミラー、17R、17G、17B:スペイシャルフィルタ付対物レンズ、18R、18G、18B:コリメータレンズ、19R、19G、19B:反射ミラー、20R、20G、20B:光量・偏光調整部材群、21R、21G、21B:スペイシャルフィルタ付対物レンズ、22R、22G、22B:コリメータレンズ、23R、23G、23B:露光レンズ群
【発明の属する技術分野】
本発明は、イメージコンバイナ等に使用されるホログラム光学素子であって、露光により干渉縞が形成されたフィルムを有するものの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、画像表示装置の結像光学系にはホログラム光学素子(HOE:Holographic Optical Element)がコンバイナとして広く用いられている。図5に、HOEを用いて構成された画像表示装置の例を示す。この画像表示装置は、イメージコンバイナ31と、画像表示素子32とを備えている。この例においては、画像表示素子32として透過型LCDが用いられている。画像表示素子32は、その背後から、LED33及び放物面鏡等の反射鏡34からなる光源からの光源光により照射され、光源光を空間光変調して表示画像を示す光を透過させる。
【0003】
イメージコンバイナ31は、ガラスやプラスチック等の光学材料で、上部を除いて平行平板上に構成された板状部35を備えている。もっとも、板状部35は、例えば使用者の視力矯正用光学的パワーを有していてもよい。その場合には、例えば板状部35のZ軸方向の両面35a、35bのうちの少なくとも一方の面は、曲面で構成される。なお板状部35は、図5中の下方にも延びているが、その図示は省略している。
【0004】
板状部35は、フレーム等の支持部材(図示せず)を介して、眼鏡レンズと同様に、使用者の頭部に装着されて、使用者の眼(図示せず)の前に位置する。図5において、Pは、イメージコンバイナ31の、画像表示素子32からの光に対する射出瞳を示し、P0は射出瞳Pの中心を示す。この射出瞳Pが使用者の眼の瞳とほぼ一致するように、イメージコンバイナ31が使用者に装着される。従って射出瞳の中心P0は、使用者の眼の瞳の中心とほぼ一致する。
【0005】
図5では、Z軸方向が板状部35の厚み方向と一致している。板状部35の眼側の面35a及び反対側の面35bは、XY平面と平行となっている。なお、図面には示していないが、LED33、反射鏡34及び画像表示素子32も、前記支持部材により支持されている。これにより、画像表示素子32は、使用者が外界を観察するのを妨げないようにすると共に、使用者が当該画像表示装置を装着するときに邪魔にならないように、板状部35に対して図中紙面内の斜め右上方に配置されている。
【0006】
もっとも、画像表示素子32を他の適当な箇所に配置し、リレー光学系によって図5中の画像表示素子32の位置に表示画像を導いてもよいし、また、スキャン光学系を用いてこの位置に空中画像を形成してもよい。
【0007】
イメージコンバイナ31は、板状部35の前方から板状部35の厚みdを通過するように(すなわち、面35bから入射して面35aから射出するように)板状部35を透過する光(以下、「外界光」という。)に対して、画像表示素子32からの光を重畳させて、使用者の眼に導くように構成されている。
【0008】
この例では、板状部35における使用者の眼と対向する位置付近において、板状部35の内部に、反射型ホログラム光学素子(反射型HOE)36が設けられている。この反射型HOE36は、図5に示すように、面35aに対して反時計方向に所定角度傾けられている。
【0009】
画像表示素子32からの光の波長は、この反射型HOE36の回折効率ピークの波長を含む波長幅を持ち、その波長幅のうち発光スペクトルの極大部が反射型HOE36の回折効率ピークの波長と略一致している。
【0010】
ホログラム光学素子の作成は、参照光と物体光を感光フィルム上で干渉させ、その干渉縞を記録することで行う。R,G,Bの三原色のレーザーを用いてそれぞれ対応するホログラムを作成すれば、再生の際、加法混色によりフルカラー再生するホログラムを作成することが可能である。
【0011】
また2光束のうち一方、例えば参照光を球面波や平面波など単純な波面とし、もう一方、例えば物体光を複雑な非球面波面として作成すれば、出来上がったホログラム光学素子に参照光と等しい波面を照明すると、物体光と等価な複雑な波面が回折するので、複雑な変換波面を得ることが可能である。逆に、出来上がったホログラム光学素子に物体光と等しい波面を照明すると、参照光と等しい変換波面を得ることが可能であり、これにより、物体の像を結像させることが容易になる。
【0012】
このような、物体光に相当する非球面波面の物体光生成手段としては、特開2000−121989号公報に開示されているような球面レンズを偏心配置する構成や、特開平6−337314公報に開示されているように計算機ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)で所望の物体光を得る方法などが提案されている。そして特開平6−337314公報には位置調整も提案されている。
【0013】
【特許文献1】特開2000−121989号公報
【特許文献2】特開平6−337314公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平6−337314公報に開示されている方法では、CGHの基板の有効径外の領域に、反射鏡やアライメントマークを設け、PSD(ポイントセンシングデバイス)で複数点の位置を検出しているが、この方法で調整できるのはCGH基板の位置であり、CGHにより生成される波面の調整を行うことはできない。
【0015】
また、特開2000−121989号公報に提案されている複雑な偏心配置のレンズ系では、露光レンズ群の組立の際の誤差が多く積算されることが予想され、露光レンズの調整は困難を極めることが想像される。
【0016】
従って、複雑な波面変換作用を持つHOEを設計できても、それを設計値通りに露光することはとても難しく、従来の露光装置はそれを満足するものではなかった。
【0017】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、複雑な波面変換作用を持つHOEを精度よく露光することが可能なホログラム光学素子の製造方法を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、感光体を具備したホログラム形成基板の一面に、物体光と参照光との干渉光を露光させて、干渉縞を前記ホログラム形成基板に形成して製造されるホログラム光学素子の製造方法であって、前記ホログラム形成基板の前記一面と同方向に面した一面を有する調整用基板を配置し、当該調整用基板の光学面を透過した前記物体光を点像に集光する波面変換光学系と、点像集光位置における全点像の様子を観察する観察手段とを用いて、前記点像を観察しながら、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記調整用基板の位置の調整を行い、前記調整用基板を前記ホログラム形成基板に置き換えて、前記ホログラム形成基板への露光を行う工程を有することを特徴とするホログラム光学素子の製造方法(請求項1)である。
【0019】
図5により説明したように、HOEは、使用状態においては、非球面波である物体光が入射したときに、回折作用により波面変換する働きを有するものである。よって、その製造過程においては、この非球面波と同じ非球面波(物体光)を参照光と干渉させて干渉縞を形成し、この干渉縞をホログラム形成基板の感光体に感光させてHOEとする。
【0020】
光の伝達の可逆性により、この物体光のみを干渉縞記録前の感光体に照射して透過させ、その後に、実際の使用状態において物面(図5では画像表示素子2に対応)から放出された光がHOEに至るまでに通る光学系と等価な光学系を配置して、この透過光が、この光学系を逆にたどるようにすれば、この透過光は、使用状態における物面の位置で点像として集光される。本手段は、このような原理に基づくものである。
【0021】
しかしながら、ホログラム形成基板の一面には感光剤が塗布されたり接合されているため、調整に用いることができない。よって、本手段においては調整用基板を使用することにした。調整用基板の一面とホログラム形成基板の感光体を具備した一面が同一平面に位置するように調整用基板とホログラム形成基板の位置合わせをしておくことが好ましい。
【0022】
そして、調整時には、ホログラム形成基板の前記感光体を具備した一面と同方向に面した調整用基板の一面に物体光を入射して透過させ、その後に、前述のように、透過した物体光を点像に集光させるような波面変換光学系を配置する。そして、点像集光位置における像の様子を観察する観察手段を設け、当該観察手段で前記点像の様子を観察しながら、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は調整用基板の位置の調整の少なくとも一方を行う。
【0023】
なお、調整用基板の位置を調整する場合は、調整用プリズムの一面とホログラム形成基板の感光体を具備した一面とが一体となるように位置調整されていることが好ましい。この調整が終了した後、調整用基板とホログラム形成基板とを置き換えることで、目的とする干渉縞をホログラム形成基板の前記一面に形成することができる。
【0024】
前記課題を解決するために第2の手段は、前記第1の手段であって、前記ホログラム形成基板と前記調整用基板は、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記調整用基板の位置の調整が行われる前に、ホログラム形成基板の露光面と調整用基板の光学面が同一平面に位置するように位置合わせされ、かつ前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記調整用基板の位置の調整後は、前記調整用基板と前記ホログラム形成基板が前記ホログラム形成基板の前記感光体を具備した一面に沿って移動され、前記ホログラム形成基板が露光される工程を有することを特徴とするホログラム光学素子製造方法(請求項2)である。
【0025】
このように、本手段においては調整用基板の光学面とホログラム形成基板の露光面とが同一平面に位置するように調整基板とホログラム形成基板とを予め位置合わせしておく。その後に、第1の手段と同様に観察手段で前記点像の様子を観察しながら、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整または調整用基板の光学面の位置調整の少なくとも一方を調整する。
【0026】
この調整が終了した後、調整用基板とホログラム形成基板を露光面に沿って移動させ、その後、ホログラム形成基板への露光(すなわち、参照光と物体光を同時に照射して干渉縞を露光させること)を行うようにすれば、目的とする干渉縞を感光基板上に形成することができ、さらに調整用基板とホログラム形成基板を位置ずれなく置き換えることができる。
【0027】
本手段においては、調整用基板とホログラム形成基板を、露光面が同一面になるように上下あるいは左右に並べて配置し、調整終了後は、その面内で両部材をスライドして交換するようにしている。例えば、参照光と物体光の引き回しを定盤面に平行な水平面内で行うときは、調整用基板とホログラム形成基板を露光面が同一面となるように上下に重ねて2階建とし、1階部分で露光レンズの調整を行った後、上下動ステージによって2階部分が光軸面にくるようにスライドして露光すれば、基板交換の際の誤差は上下動ステージのブレのみとなり、それはほとんど無視できる量である。したがって調整用基板を用いて物体光生成手段を調整し、その状態を保存したまま、精度の良い波面をホログラム形成基板に入射させることが可能となる。
【0028】
前記課題を解決するために第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、前記ホログラム形成基板は感光体が設けられた感光基板と前記感光基板を一面に設けたプリズムからなり、前記調整用基板は前記プリズムと同じ材質でかつ同じ形状を有するものであることを特徴とする光学素子製造方法(請求項3)である。
【0029】
本手段は、ヘッドマウントディスプレイとして組み込むために必要な形状となるプリズム形状となった状態で感光体に露光するような場合に、有用な手段である。調整用基板を露光時のホログラム形成基板と同形状かつ同じ材質にしているので、調整基板の一面を透過した物体光を点像に集光する波面変換光学系はHOEが使用されるときに物面から放出された物体光を点像に集光する光学系と同じものが使用でき、光学系の設計製作が容易となる。
【0030】
前記課題を解決するための第4の手段は、感光体を具備したホログラム形成基板に、物体光と参照光の干渉光を露光させて、干渉縞を前記ホログラム形成基板に形成して製造されるホログラム光学素子の製造方法であって、前記ホログラム形成基板の前記感光体を具備した一面の直前に挿脱可能な反射板を設け、当該反射板で反射された前記物体光を点像に集光する波面変換光学系と、点像集光位置における像の様子を観察する観察光学系を設け、当該観察光学系で前記点像の様子を観察しながら、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記ホログラム形成基板の位置の調整の少なくとも一方を行い、調整が完了した時点で、前記反射板を取り除いて、その後、前記ホログラム形成基板への露光を行う工程を有することを特徴とするホログラム光学素子の製造方法(請求項4)である。
【0031】
本手段の基本的な原理は、前記第1の手段と同じである。すなわち、物体光のみを干渉縞記録前の感光体に照射した場合に、その透過光又は反射光が、HOEの使用時において物面からHOEに至る光学系と等価な光学系中を逆に通るようにすれば、HOEの使用時における物面に相当する位置に点像として集光されるという原理に基づくものである。しかし、ホログラム形成基板の一面には感光体が設けられているので、そのまま調整に使用するわけにはいかない。
【0032】
この問題を解決するために、本手段においては、ホログラム形成基板の感光体を具備した一面の直前に挿脱可能な反射板を設け、この反射板で反射された物体光を波面変換光学系により点像に集光し、観察光学系で前記点像の様子を観察しながら、物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記ホログラム形成基板の位置の調整の少なくとも一方を行うようにしている。この反射板は、物体光を反射すると共に、感光基板が感光するのを防ぐ作用を有する。
【0033】
調整完了後、反射板を取り除いて、ホログラム形成基板への露光(すなわち、参照光と物体光を同時に照射して干渉縞を露光させること)を行うようにすれば、目的とする干渉縞をホログラム形成基板上に形成することができる。
【0034】
このとき、ホログラム形成基板を露光面に当たる金物を基準として位置決めし、また前記反射面はその金物の反対側の面を基準として位置決めし、その面内でスライドすることで、露光面と反射面の配置を精度よく決めることが可能である。
【0035】
本手段は、露光レンズのワーキングディスタンスが長く、露光面に対する物体光の入射角が大きい場合に有効である。
【0036】
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第4の手段であって、前記ホログラム形成基板が、感光体が設けられた感光基板と前記感光基板を一面に設けたプリズムからなることを特徴とするもの(請求項5)である。
【0037】
本手段は、前記第4の手段と同様の効果を奏する。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態の第1の例であるホログラム光学素子の製造方法の概要を説明するための図である。露光用プリズム1の一面には、感光基板が設けられ露光面1aとなっている。この露光用プリズム1と同一の材質で形成され、同一の形状を有する調整用プリズム2を用意し、その一面2aが、露光面1aと同一平面上になるようにして、露光用プリズム1と調整用プリズム2を相互に固定して、図のように2階建構造とする。
【0039】
一方、物体光が正確に調整されたとき、露光面1aを透過した物体光を、点像集光面3上に点像として集光させる機能を有する調整用光学系(波面変換光学系)4を用意する。この調整用光学系4は、前述のように、使用状態において物面から放出された光がHOEに到達するまでの光学系と等価な光学系である。
【0040】
そして、まず、調整用プリズムの前記一面2aに、物体光生成光学系5からの物体光のみを照射し、一面2aを透過して調整用光学系4に入射した光により、像集光面3に形成されたスポットの様子を、図示しない拡大光学系を用いて、図示しないCCDカメラおよびモニタを通して観察しながら、このスポットが点像集光面3の所定の位置に集光するように、物体光生成光学系(例えば露光レンズ群の位置5(上下、左右、およびピント方向等))を調整する。
【0041】
そして調整終了後は、上下スライドステージにより、一体に固定された露光用プリズム1と調整用プリズム2を、露光面1aに沿って移動し、露光面1aに物体光と参照光が照射されるようにする。そして、この状態で物体光と参照光を照射して露光面1aの感光基板に干渉縞を形成すればよい。
【0042】
図2は物体光生成光学系5により非球面波面に変換された物体光が調整用プリズム2を透過して、調整用光学系(波面変換光学系)4により点像に結像する様子を示す光路図である。
【0043】
この例においては、調整用光学系4として、ダミープリズム6とレンズ系7を組み合わせて用い、この光学系により、調整用プリズム2の一面2a(図1においてプリズム1の感光面1aと同一平面に位置する面)を透過した物体光が、点像集光面3に集光するようにしている。その際、調整用プリズム2とダミープリズム6の界面で反射が起こらないように、屈折率マッチングオイルを挟んで調整用プリズム2とダミープリズム6が接するようにする。このようにダミープリズム6を設けるのは、調整用プリズム2の適当な位置から光を取りだし、適当な方向に導くためである。
【0044】
点像集光面3に目盛あるいはターゲットの蒸着されたレチクルを配置し、調整の指標とすることができる。また、図に示す調整用光学系(波面変換光学系)4は、調整用プリズム2の側面を密着させたダミープリズム6と単レンズの簡単な構成であるため、ガラス部品精度と組立金物精度で設計値通りに組み立てることが可能である。
【0045】
また、図に示す例においては、物体光生成光学系5は、同心の2群レンズを光路に対して偏心配置したものである。同心であるため、露光レンズ単体の調整は、露光レンズを鏡筒に組み込む際に平行光を入射し、露光レンズを回転させながら焦点位置でのスポットのフレを確認し、フレが無いように調整しながら組み込むことで精度良く製造することが可能である。そしてその露光レンズ群の鏡筒全体の配置を、前述の調整方法により調整して確定するものである。このような場合には、簡単に物体光生成光学系5の調整が可能である。
【0046】
もちろん、本発明が適用される物体光生成光学系5は、このようなものに限られず、枚数や軸の多い光学系からなるものでもよいし、非球面レンズを用いたり、CGHやDOEを用いて非球面波面を生成するものでもよい。
【0047】
この例においては、調整用プリズム2とダミープリズム6を別々のものとして構成しているが、これらを一体化したものを調整用プリズムとしてもよいことはいうまでもない。また、調整用プリズム2が露光用プリズム1と同一の材質で形成され、同一の形状を有するようにし、調整用プリズムの一面から入射した物体光が、HOEの使用時に物面からの光が露光用プリズムを通る光路を、逆方向に進むようにすれば、その後の調整用光学系4を、HOEの使用時におけるものと同一のものとすることができる。
【0048】
図3は、本発明の実施の形態の第2の例であるホログラム光学素子の製造方法の概要を説明するための図である。
露光用プリズム1の露光面1aの直前に反射板8を配置し、調整時に挿入して、物体光を照射し、その反射光を調整用光学系(波面変換光学系)4で点像集光面3上に点像として集光させる。この調整用光学系4は、使用状態において物面から放出された光がHOEに到達するまでの光学系と等価な光学系である。
【0049】
調整時には、物体光生成光学系5からの物体光のみを照射し、反射板8で反射されて調整用光学系4に入射した光により、点像集光面3に形成されたスポットの様子を、図示しない拡大光学系を用いて、図示しないCCDカメラおよびモニタを通して観察しながら、このスポットが点像集光面3の所定の位置に集光するように、物体光生成光学系5(例えば露光レンズ群の位置(上下、左右、およびピント方向等))を調整する。
【0050】
そして調整終了後は、反射板8を取り除き、露光面1aに物体光と参照光が照射されるようにする。そして、この状態で物体光と参照光を照射して露光面1aの感光基板に干渉縞を形成すればよい。
【0051】
また、本発明の実施の形態における参照光は平行光である。平行光であるために、参照光の調整は非常に楽で、露光基板に対する入射角を精度良く設定してやればよい。
【0052】
図4は、本発明の実施の形態であるホログラム光学素子の製造方法に使用する露光装置の全体構成及びその光線の概略の経路の1例を示す図である。この露光装置は、所定の波長のレーザー光を射出するレーザー光源11R、11G、11Bと、レーザー光源からのレーザー光の光軸上に配されたビームスプリッタ14R、14G、14Bとを備えている。ビームスプリッタ14R、14G、14Bはレーザー光源11R、11G、11Rから射出されたレーザー光を参照光と物体光に分離するためのものである。
【0053】
ここでレーザー光源としては、赤色光源として波長647nmのKrレーザー、緑色光源として波長532nmのYAGレーザー、青色光源として波長476nmのArレーザーが用いられる。
【0054】
各レーザー光は、シャッター12R、12G、12Bで照射タイミングを制御される。シャッター12R、12G、12Bを通過したレーザー光は、反射ミラー13R、13G、13Bで反射され、それぞれのビームスプリッタ14R、14G、14Bで参照光と物体光に分離される。
【0055】
参照光は光量・偏光調整部材群15R、15G、15Bにより光量調整と偏光調整を受けた後、反射ミラー16R、16G、16Bで反射され、さらに対物レンズとピンホールを組み合わせたスペイシャルフィルタ付対物レンズ17R、17G、17Bでノイズ光をカットされ、コリメータレンズ18R、18G、18Bにより平行光とされて、プリズム1の感光面に照射される。
【0056】
物体光は、反射ミラー19R、19G、19Bで反射された後、光量・偏光調整部材群20R、20G、20Bにより光量調整と偏光調整を受け、さらに対物レンズとピンホールを組み合わせたスペイシャルフィルタ付対物レンズ21R、21G、21Bでノイズ光をカットされ、コリメータレンズ22R、22G、22Bにより平行光とされる。そして各波長ごとに最適化された露光レンズ群23R、23G、23Bにより、所望の波面変換を受けた後、非球面波となって、プリズム1の感光面に照射される。
【0057】
参照光、物体光の両光束はプリズム1の感光部のホログラム感光材料内の感光層で干渉し、その結果生じる干渉縞が、感光層に屈折率や濃度の変化として記録される。
【0058】
プリズム1は、水平面内のスライドステージに搭載されており、矢印で示すように、R,G,Bに対する所定の位置に、スムーズに移動することが可能である。移動量はステッピングモータ等で精密に制御される。なお、このスライドステージには、前記上下スライドステージが載っており、その上にプリズム1が調整用プリズム2と一体化されて搭載されている。よって、水平面内のスライドステージで、R,G,Bに対する所定の位置にプリズム1を移動すると共に、各位置で上下スライドステージを移動させて、露光レンズ群23R、23G、23Bの調整を行い、その後露光を行うようにすればよい。
【0059】
この例は、3色についての干渉縞を別々の位置で形成する例であるが、本発明は、3色ではなく単色の露光装置においても、あるいはR,G,Bの露光レンズを1種類とする設計にして、3色のビームをダイクロイックプリズム等で合成して同時露光する配置の露光装置においても、適用が可能であることはいうまでもない。
【0060】
ここでホログラム感光材料としては、例えば、フォトポリマー、フォトレジスト、フォトクロミック、フォトダイクロミック、銀塩乳剤、重クロム酸ゼラチン、ダイクロメートゼラチン、プラスチック、強誘電体、磁気光学材料、電気光学材料、非晶質半導体、フォトリフラクチィブ材料等が用いられる。
【0061】
ここで用いる材料は、先のレーザー光の波長帯全てを含む広帯域の感光剤を含んだ感光層をもった単層の材料、もしくは各レーザー光の波長帯それぞれに対応する狭帯域の感光剤を含んだ感光層がバリア層をはさんで配置された多層構造の材料等である。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複雑な波面変換作用を持つHOEを精度よく露光することが可能なホログラム光学素子の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1の例であるホログラム光学素子の製造方法の概要を説明するための図である。
【図2】物体光生成光学系により非球面波面に変換された物体光が調整用プリズムを透過して、結像レンズ部材(波面変換光学系)により点像に結像する様子を示す光路図である。
【図3】本発明の実施の形態の第2の例であるホログラム光学素子の製造方法の概要を説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態であるホログラム光学素子の製造方法に使用する露光装置の全体構成及びその光線の概略の経路の1例を示す図である。
【図5】HOEを用いて構成された画像表示装置の例を示す図である。
【符号の説明】
1:露光用プリズム、1a:露光面、2:調整用プリズム、2a:調整用プリズムの一面、3:点像集光面、4:調整用光学系、5:物体光生成光学系、6:ダミープリズム、7:レンズ系、8:反射板、11R、11G、11R:レーザー光源、12R、12G、12B:シャッター、13R、13G、13B:反射ミラー、14R、14G、14B:ビームスプリッタ、15R、15G、15B:光量・偏光調整部材群、16R、16G、16B:反射ミラー、17R、17G、17B:スペイシャルフィルタ付対物レンズ、18R、18G、18B:コリメータレンズ、19R、19G、19B:反射ミラー、20R、20G、20B:光量・偏光調整部材群、21R、21G、21B:スペイシャルフィルタ付対物レンズ、22R、22G、22B:コリメータレンズ、23R、23G、23B:露光レンズ群
Claims (5)
- 感光体を具備したホログラム形成基板の一面に、物体光と参照光との干渉光を露光させて、干渉縞を前記ホログラム形成基板に形成して製造されるホログラム光学素子の製造方法であって、前記ホログラム形成基板の前記一面と同方向に面した一面を有する調整用基板を配置し、当該調整用基板の光学面を透過した前記物体光を点像に集光する波面変換光学系と、点像集光位置における全点像の様子を観察する観察手段とを用いて、前記点像を観察しながら、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記調整用基板の位置の調整を行い、前記調整用基板を前記ホログラム形成基板に置き換えて、前記ホログラム形成基板への露光を行う工程を有することを特徴とするホログラム光学素子の製造方法。
- 前記ホログラム形成基板と前記調整用基板は、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記調整用基板の位置の調整が行われる前に、ホログラム形成基板の前記感光体を具備した一面と前記調整用基板の一面が同一平面に位置するように位置合わせされ、かつ前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記調整用基板の位置の調整後は、前記調整用基板と前記ホログラム形成基板が前記ホログラム形成基板の前記感光体を具備した一面に沿って移動され、前記ホログラム形成基板が露光される工程を有することを特徴とする請求項1に記載のホログラム光学素子の製造方法。
- 前記ホログラム形成基板は感光体が設けられた感光基板と前記感光基板を一面に設けたプリズムからなり、前記調整用基板は前記ホログラム形成基板と同じ材質でかつ同じ形状を有するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホログラム光学素子の製造方法。
- 感光体を具備したホログラム形成基板に、物体光と参照光の干渉光を露光させて、干渉縞を前記ホログラム形成基板に形成して製造されるホログラム光学素子の製造方法であって、前記ホログラム形成基板の前記感光体を具備した一面の直前に挿脱可能な反射板を設け、当該反射板で反射された前記物体光を点像に集光する波面変換光学系と、点像集光位置における像の様子を観察する観察光学系を設け、当該観察光学系で前記点像の様子を観察しながら、前記物体光を発生させる物体光生成手段の調整又は前記ホログラム形成基板の位置の調整の少なくとも一方を行い、調整が完了した時点で、前記反射板を取り除いて、その後、前記ホログラム形成基板への露光を行う工程を有することを特徴とするホログラム光学素子の製造方法。
- 前記ホログラム形成基板が、感光体が設けられた感光基板と前記感光基板を一面に設けたプリズムからなることを特徴とする請求項4に記載のホログラム光学素子の製造方法。
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