JP2004219096A - レーダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】偏波を用いた合成開口レーダ方式によりポラリメトリ観測を行うレーダ装置においてポラリメトリ観測に悪影響を及ぼすレンジアンビギュイティを抑圧するレーダ装置を得る。
【解決手段】ランダム信号発生器によりパルス繰返し周期で発生されるランダム信号がすべて互いに無相関で、かつこれらのランダム信号を偏波の直交する2つのアンテナから交互に放射し、かつ受信時はそれぞれのアンテナで同時に受信するようにしたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】ランダム信号発生器によりパルス繰返し周期で発生されるランダム信号がすべて互いに無相関で、かつこれらのランダム信号を偏波の直交する2つのアンテナから交互に放射し、かつ受信時はそれぞれのアンテナで同時に受信するようにしたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は送信および受信の電波の偏波にもとづいて目標の判別を支援するポラリメトリ合成開口レーダ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2は従来のレーダ装置を示すもので,郵政省通信総合研究所、宇宙開発事業団発行(平成10年2月発行,平成11年2月改訂)のパンフレット「CRL/NASDA航空機搭載合成開口レーダ」PP.6に記されているレーダ装置の該当部分を抜粋してわかりやすく示したものである。
【0003】
図2において、28は一定のパルス繰返し周波数fPRF 2でRF(無線周波数)パルスを送信する送信機、9はfPRF 2に同期して送信機28からの出力を交互に切換える切換スイッチ、10および11はそれぞれT/RスイッチA、T/RスイッチB、12は偏波Pを送信および受信するアンテナA、20は上記偏波Pに直交する偏波Qを送信および受信するアンテナB、29および32はそれぞれ周波数変換、増幅を行う同一機能をもった受信機A、受信機B、30および33はそれぞれレンジ圧縮、合成開口処理によるアジマス圧縮、データ圧縮などを行う同一機能をもった信号処理器A、信号処理器B、31および34はそれぞれデータを記録する同一機能をもったデータレコーダA、データレコーダB、27はこれらの装置すべてを搭載する移動プラットフォームである。
【0004】
次に動作について説明する。図3に示すように送信機28より1/fPRF 2の時間間隔で送信パルスが出力され、例えば#N番目の送信パルス発生時から1/fPRF 2までの区間に対しては切換スイッチ9はイに接の状態となり,#(N+1)番目の送信パルス発生時から1/fPRF 2までの区間に対しては切換スイッチ9はロに接の状態となるよう1/fPRF 2ごとに交互に切換わるものとする。
【0005】
切換スイッチ9を通過した送信パルスはT/RスイッチA10またはT/RスイッチB11を経由してアンテナA12またはアンテナB20に出力される。
【0006】
さて、#N番目の送信パルスはアンテナA12から偏波Pとして放射され、目標で反射されるとき偏波Pの成分のみならず偏波Qの成分も反射波として発生し、それぞれアンテナA12およびアンテナB20により受信される。
【0007】
このときアンテナA12で受信された受信波は、送信は偏波P、受信も偏波Pであることから図3にはPPとしてレーダエコーが記されている。このレーダエコーはT/RスイッチA10を経由した後、受信機A29で周波数変換、増幅される。受信機A29の出力に対し、信号処理器A30ではレンジ圧縮、合成開口処理によるアジマス圧縮、およびデータ圧縮などが行われてデータレコーダA31に記録される。
【0008】
一方、アンテナB20で受信された受信波は、送信は偏波P、受信は偏波Qであることから図3にはPQとしてレーダエコーが記されている。このレーダエコーは同様にT/RスイッチB11を経由した後、受信機B32で周波数変換、増幅される。受信機B32の出力に対し信号処理器B33ではレンジ圧縮、合成開口処理によるアジマス圧縮、およびデータ圧縮などが行われてデータレコーダB34に記録される。
【0009】
同様に、#(N+1)番目の送信パルスがアンテナB20から偏波Qとして放射され、上記の目標で反射されるとき偏波Qの成分のみならず偏波Pの成分も反射波として発生し、それぞれアンテナB20およびアンテナA12により受信される。このときアンテナB20で受信された受信波は、送信は偏波Q、受信は偏波Qであることから図3にはQQとしてレーダエコーが記されている。このレーダエコーは同様にT/RスイッチB11を経由した後、受信機B32で周波数変換、増幅される。受信機B32の出力に対し信号処理器B33ではレンジ圧縮、合成開口処理によるアジマス圧縮、およびデータ処理などが行われてデータレコーダB34に記録される。.
【0010】
一方,アンテナA12で受信された受信波は、送信は偏波Q、受信は偏波Pであることから図3にはQPとしてレーダエコーが記されている。このレーダエコーはT/RスイッチA10を経由した後、受信機A29で周波数変換、増幅される。受信機A29の出力に対し、信号処理器A30ではレンジ圧縮、合成開口処理によるアジマス圧縮、およびデータ圧縮などが行われてデータレコーダA31に記録される。
【0011】
なお、信号処理器A30により合成開口処理によるアジマス圧縮が行われる場合では信号処理器A30にPPおよびQPのレーダエコーが交互に入力されるので、PPとQPのレーダエコーを分離してPPのみ、およびQPのみのレーダエコーそれぞれに対し合成開口処理によるアジマス圧縮が行われる。同様に信号処理器B33により合成開口処理によるアジマス圧縮が行われる場合では信号処理器B33にPQおよびQQのレーダエコーが交互に入力されるので、PQとQQのレーダエコーを分離してPQのみ、およびQQのみのレーダエコーそれぞれに対し合成開口処理によるアジマス圧縮が行われる。
【0012】
ただし、以上の動作は移動プラットフォーム27が一定速度で移動しつつ行われるものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来のレーダ装置は以上のように構成されているので、この種のレーダ装置により地上をアンテナA12およびアンテナB20により照射して、図3に示すレーダエコーPPとレーダエコーQP、あるいはレーダエコーPQとレーダエコーQQがfPRF 2の増大にともない大きく重畳する場合ではそれぞれのレーダエコーPPとQP、およびPQとQQが混在する結果、これらのレーダエコーを単独に観測することができない問題が生じた。従って、このような場合には従来のレーダ装置ではポラリメトリ観測を行うことはむずかしかった。
【0014】
この発明は上記のような問題を解決するためになされたもので、レーダエコーPPとQP,あるいはレーダエコーPQとQQが重畳する場合でもこの種のレーダ装置によるポラリメトリ観測を容易にすることを目的とする。
【0015】
この発明によるレーダ装置はパルス繰返し周波数に対応してトリガ信号を出力するトリガ信号発生器と、上記トリガ信号発生器の出力にもとづいて所定の時間幅にわたってランダム信号を発生し、かつ他の時刻に上記トリガ信号発生器にもとづいて発生されたランダム信号とは無相関の信号を発生するランダム信号発生器と、中間周波数の連続波を出力するコヒーレント発振器と、上記ランダム信号発生器の出力と上記コヒーレント発振器の出力を混合するミキサCと、上記ミキサCの出力を増幅する増幅器Cと、無線周波数の連続波を出力する安定化局部発振器と、上記安定化局部発振器の出力と上記増幅器Cの出力を混合するミキサDと、上記ミキサDの出力を増幅する高出力増幅器と、上記高出力増幅器に接続され、かつトリガ信号発生器の出力にもとづいて上記高出力増幅器の出力を入力として出力端イまたは出力端ロに切換える切換スイッチと、上記切換スイッチの出力端イに接続されたT/RスイッチAと、上記T/RスイッチAに接続されて偏波Pを送信すると共に上記偏波Pを受信するアンテナAと、上記T/RスイッチAに接続されて上記アンテナAからの出力と上記安定化局部発振器の出力を混合するミキサαと、上記ミキサαの出力を増幅する増幅器Aと、上記増幅器Aの出力と上記コヒーレント発振器の出力を混合するミキサAと、上記ミキサAの出力に対し上記アンテナAから対象目標までの距離の時間的な変化にもとづく位相の変化を補償する位相補償器Aと、上記位相補償器Aの出力と上記ランダム信号発生器で発生されるランダム信号との相関を算出するレンジ圧縮器Aと、上記レンジ圧縮器Aの出力にもとづいてアジマス方向に圧縮するアジマス圧縮器Aと、上記トリガ信号発生器で発生されるトリガ信号に同期して上記アジマス圧縮器Aの出力を記録するデータレコーダと、上記切換スイッチの出力端ロに接続されたT/RスイッチBと、上記T/RスイッチBに接続されて上記偏波Pに直交する偏波Qを送信すると共に上記偏波Qを受信するアンテナBと、上記T/RスイッチBに接続されて上記アンテナBからの出力と上記安定化局部発振器の出力を混合するミキサβと、上記ミキサβの出力を増幅する増幅器Bと、上記増幅器Bの出力と上記コヒーレント発振器の出力を混合するミキサBと、上記ミキサBの出力に対し上記アンテナBから上記対象目標までの距離の時間的変化にもとづく位相の変化を補償する位相補償器Bと、上記位相補償器の出力と上記ランダム信号発生器で発生されるランダム信号との相関を算出するレンジ圧縮器Bと、上記レンジ圧縮器Bの出力にもとづいてアジマス方向に圧縮し、この圧縮結果を上記データレコーダに記録するため上記トリガ信号発生器で発生されたトリガ信号に同期して上記データレコーダに出力するアジマス圧縮器Bと、上記の装置すべてを搭載する移動プラットフォームとを備えたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示す構成図であり、図において1はパルス繰返し周波数に対応してトリガ信号を出力するトリガ信号発生器、2はトリガ信号発生器の出力にもとづいて所定の時間幅にわたってランダム信号を発生し、かつ他の時刻に上記トリガ信号発生器にもとづいて発生されたランダム信号とは無相関の信号を発生するランダム信号発生器、3は中間周波数の連続波を出力するコヒーレント発振器、4はランダム信号発生器の出力とコヒーレント発振器の出力を混合するミキサC、5はミキサC4の出力を増幅する増幅器C、6は無線周波数の連続波を出力する安定化局部発振器、7は安定化局部発振器6の出力と増幅器C5の出力を混合するミキサD、8はミキサD7の出力を増幅する高出力増幅器、9はトリガ信号発生器1の出力にもとづいて高出力増幅器8の出力を入力として出力端イまたは出力端ロに切換える切換スイッチ、10はT/RスイッチA、11はT/RスイッチB、12は偏波Pを送受信するアンテナA、20は上記偏波Pに直交する偏波Qを送受信するアンテナB、13はアンテナA12からの出力と安定化局部発振器6の出力を混合するミキサα、21はアンテナB20からの出力と安定化局部発振器6の出力を混合するミキサβ、14はミキサα13の出力を増幅する増幅器A、22はミキサβ21の出力を増幅する増幅器B、15は増幅器A14の出力とコヒーレント発振器3の出力を混合するミキサA、23は増幅器B22の出力とコヒーレント発振器3の出力を混合するミキサB、16はミキサA15の出力に対しアンテナA12から対象目標までの距離の時間的な変化にもとづく位相の変化を補償する位相補償器A,24はミキサB23の出力に対しアンテナB20から上記対象目標までの距離の時間的な変化にもとずく位相の変化を補償する位相補償器B、17は位相補償器A16の出力とランダム信号発生器2で発生されるランダム信号との相関を算出するレンジ圧縮器A、25は位相補償器B24の出力とランダム信号発生器2で発生されるランダム信号との相関を算出するレンジ圧縮器B、18はレンジ圧縮器A18の出力にもとづいてアジマス方向に圧縮するアジマス圧縮器A、26はレンジ圧縮器B25の出力にもとづいてアジマス方向に圧縮するアジマス圧縮器B、19はトリガ信号発生器1で発生されるトリガ信号に同期してアジマス圧縮器A18およびアジマス圧縮器B26の出力を記録するデータレコーダ、27は上記1〜26までの装置をすべて搭載して一定速度で移動することのできる移動プラットフォームである。
【0017】
次に動作について説明する。まず、トリガ信号発生器1よりfPRFのパルス繰返し周波数でトリガ信号が図4に示すように発生される。また、図5に示すように上記トリガ信号に同期してランダム信号発生器2よりパルス幅τのランダム信号が発生される。このランダム信号はτ0<<τを満足するτ0により、τ0ごとに無相関の乱数、例えばガウス分布に従う乱数、あるいは一様乱数、あるいは+1ないしは−1の値がランダムに現れるようなものなどからなる。このようなランダム信号は1/fPRFごとに発生されるが、ランダム信号間に相関がないものとする。
【0018】
一例として、t=nτ0(n=−M/2,…,−1,…,M/2,ただしMは偶数)において+1、または−1の値がランダムに現れる関数rand2(n)を考える場合では、ランダム信号は数1に示すs1(t)となる。
【0019】
【数1】
【0020】
ただし、数1においてδ(t)はディラックのデルタ関数を表し、sig(t)の前の記号はコンボリューション積分を表す演算記号で、これは数2により定義される。
【0021】
【数2】
【0022】
また、sig(t)は数3により表されるもので、周波数fsigの正弦波がτ0の区間持続することを表す関数である。
【0023】
【数3】
【0024】
ただし、数3においてrect(t/τ0)は数4により定義される。
【0025】
【数4】
【0026】
なお、数1のs1(t)を図で表せば図6となる。
【0027】
コヒーレント発振器3では数5に示す中間周波数fIFの連続した信号s2(t)が発生される。
【0028】
【数5】
【0029】
ミキサC4ではコヒーレント発振器3の出力s2(t)とランダム信号発生器2の出力s1(t)が混合されて数6に示す信号s3(t)が出力され、増幅器C5で増幅される。
【0030】
【数6】
【0031】
安定化局部発振器6では数7に示す無線周波数fRFの連続した信号s4(t)が発生される。
【0032】
【数7】
【0033】
ミキサD7では安定化局部発振器6の出力s4(t)と増幅器C5の出力が混合された後、高出力増幅器8で増幅されて数8に示す信号s5(t)が出力される。ただし、数8においてA0は増幅器C5と高出力増幅器8により増幅された後の信号s5(t)の振幅を表す。
【0034】
【数8】
【0035】
切換スイッチ9はトリガ信号発生器1から1/fPRFごとに発生されるトリガ信号にもとづいてイまたはロに接の状態が交互に切り替わり、この結果高出力増幅器8の出力はT/RスイッチA10またはT/RスイッチB11に1/fPRFごとに交互に入力される。
【0036】
切換スイッチ9がイに接の状態で高出力増幅器8の出力がT/RスイッチA10を経由する場合では、高出力増幅器8の出力はアンテナA12から偏波Pとして放射され、目標で反射されるとき偏波Pの成分のみならず偏波Qの成分も反射波として発生し、それぞれアンテナA12およびアンテナB20により受信される。
【0037】
このときアンテナA12で受信された受信波は、送信は偏波P、受信も偏波Pとなることから、レーダエコーPPとしてT/RスイッチA10を経由してミキサα13に入力される。このレーダエコーはミキサα13において安定化局部発振器6からの出力s4(t)と混合され、中間周波帯の信号となる。
【0038】
ミキサα13の出力は増幅器A14で増幅された後、ミキサA15においてコヒーレント発振器3からの出力s2(t)と混合され、ビデオ帯の信号となる。位相補償器A16ではミキサA15の出力に対しアンテナA12から上記目標までの距離の時間的変化にもとづく位相の変化を補償する。
【0039】
位相補償器A16の出力はレンジ圧縮器A17に入力されて、ランダム信号発生器2で発生された信号s1(t)とレーダエコーPPとの相関が算出される。このレーダエコーPPをspp(t)とすれば数9に示す相関演算結果s6(η)がレンジ圧縮器A17により得られる。ただし、数9において*は複素共役を表し、ηはspp(t)の時間波形とs1(t)の時間波形との時間ずれを表す。
【0040】
【数9】
【0041】
なお、ランダム信号発生器2よりランダム信号が1/fPRFごとに出力されるが、互いに無相関の信号であるためこれにもとづくレーダエコーも互いに異なる。
【0042】
そして、レンジ圧縮器A17の出力s6(η)がアジマス圧縮器A18に入力される。アジマス圧縮器A18では2/fPRFごとに入力されるレンジ圧縮後のレーダエコーPPに対しレンジカーバチャ補正をした後、同一レンジビンにおけるs6(t)の複数のデータs7(t)に対し数10に示すようにアジマス圧縮器A18内に蓄積されたアジマス参照関数s8(t)との相関が演算され、s9(μ)が算出される。この相関演算は他のレンジビンに対しても同様で、所要のレンジ幅すべてにわたって行われる。ただし、数10においてμはs7(t)の時間波形とs8(t)の時間波形との時間ずれを表す。
【0043】
【数10】
【0044】
データレコーダ19ではトリガ信号発生器1から出力されるトリガ信号にもとづいてアジマス圧縮器A18からの出力が記録される。
【0045】
一方、アンテナB20で受信された受信波は、送信は偏波P、受信は偏波QとなることからレーダエコーPQとしてT/RスイッチB11を経由してミキサβ21に入力される。このレーダエコーはミキサβ21において安定化局部発振器6からの出力s4(t)と混合され、中間周波帯の信号となる。
【0046】
ミキサβ21の出力は増幅器B22で増幅された後、ミキサB23においてコヒーレント発振器3からの出力s2(t)と混合され、ビデオ帯の信号となる。位相補償器B24ではミキサB23の出力に対しアンテナB20から上記目標までの距離の時間的変化にもとづく位相の変化を補償する。
【0047】
位相補償器B24の出力はレンジ圧縮器B25に入力されて、ランダム信号発生器2で発生された信号s1(t)とレーダエコーPQとの相関が算出される。このレーダエコーPQをsPQ(t)とすれば数11に示す相関演算結果s10(η)がレンジ圧縮器B25より得られる。
【0048】
【数11】
【0049】
なお、ランダム信号発生器2よりランダム信号が1/fPRFごとに出力されるが、互いに無相関の信号であるためこれにもとづくレーダエコーも互いに異なる。
【0050】
そして、レンジ圧縮器B25の出力s10(η)がアジマス圧縮器B26に入力される。アジマス圧縮器B26では2/fPRFごとに入力されるレンジ圧縮後のレーダエコーPQに対しレンジカーバチャ補正をした後、同一レンジビンにおけるs10(t)の複数のデータs11(t)に対し数12に示すようにアジマス圧縮器B26内に蓄積されたアジマス参照関数s8(t)との相関が演算され、s12(μ)が算出される。この相関演算は他のレンジビンに対しても同様で所要のレンジ幅すべてにわたって行われる。データレコーダ19ではトリガ信号発生器1から出力されるトリガ信号にもとづいてアジマス圧縮器B26からの出力が記録される。
【0051】
【数12】
【0052】
同様にして、切換スイッチ9がロに接の状態で高出力増幅器8の出力がT/RスイッチB11を経由する場合では、高出力増幅器8の出力はアンテナB20から偏波Qとして放射され、目標で反射されるとき偏波Qの成分のみならず偏波Pの成分も反射波として発生し、それぞれアンテナB20およびアンテナA12により受信される。
【0053】
このときアンテナB20で受信された受信波は、送信は偏波Q、受信も偏波Qとなることから、レーダエコーQQとしてT/RスイッチB11を経由してミキサβ21に入力される。このレーダエコーはミキサβ21において安定化局部発振器6からの出力s4(t)と混合され、中間周波帯の信号となる。
【0054】
ミキサβ21の出力は増幅器B22で増幅された後、ミキサB23においてコヒーレント発振器3からの出力s2(t)と混合され、ビデオ帯の信号となる。位相補償器B24ではミキサB23の出力に対しアンテナB20から上記目標までの距離の時間的変化にもとづく位相の変化を補償する。
【0055】
位相補償器B24の出力はレンジ圧縮器B25に入力されて、ランダム信号発生器2で発生された信号s1’(t)とレーダエコーQQとの相関が算出される。このレーダエコーQQをsQQ(t)とすれば数13に示す相関演算結果s13(η)がレンジ圧縮器B25より得られる。ただし、数13に示すs1’(t)は数1に示すs1(t)と同様にランダム信号発生器2で発生されるが、s1’(t)とs1(t)は無相関である。
【0056】
【数13】
【0057】
なお、ランダム信号発生器2よりランダム信号が1/fPRFごとに出力されるが、互いに無相関の信号であるためこれにもとづくレーダエコーも互いに異なる。
【0058】
そして、レンジ圧縮器B25の出力s13(η)がアジマス圧縮器B26に入力される。アジマス圧縮器B26では2/fPRFごとに入力されるレンジ圧縮後のレーダエコーQQに対しレンジカーバチャ補正をした後、同一レンジビンにおけるs13(t)の複数のデータs14(t)に対し数14に示すようにアジマス圧縮器B26内に蓄積されたアジマス参照関数s8(t)との相関が演算され、s15(μ)が算出される。この相関演算は他のレンジビンに対しても同様で所要のレンジ幅すべてにわたって行われる。データレコーダ19ではトリガ信号発生器1から出力されるトリガ信号にもとづいてアジマス圧縮器B26からの出力が記録される。
【0059】
【数14】
【0060】
一方、アンテナA12で受信された受信波は、送信は偏波Q、受信は偏波PとなることからレーダエコーQPとしてT/RスイッチA10を経由してミキサα13に入力される。このレーダエコーはミキサα13において安定化局部発振器6からの出力s4(t)と混合され、中間周波帯の信号となる。
【0061】
ミキサα13の出力は増幅器A14で増幅された後、ミキサA15においてコヒーレント発振器3からの出力s2(t)と混合され、ビデオ帯の信号となる。位相補償器A16ではミキサA15の出力に対しアンテナA12から上記目標までの距離の時間的変化にもとづく位相の変化を補償する。
【0062】
位相補償器A16の出力はレンジ圧縮器A17に入力されて、ランダム信号発生器2で発生された信号s1’(t)とレーダエコーQPとの相関が算出される。このレーダエコーQPをsQP(t)とすれば数15に示す相関演算結果s16(η)がレンジ圧縮器A17により得られる。
【0063】
【数15】
【0064】
なお、ランダム信号発生器2よりランダム信号が1/fPRFごとに出力されるが、互いに無相関な信号であるためこれにもとづくレーダエコーも互いに異なる。
【0065】
そして、レンジ圧縮器A17の出力s16(η)がアジマス圧縮器A18に入力される。アジマス圧縮器A18では2/fPRFごとに入力されるレンジ圧縮後のレーダエコーQPに対しレンジカーバチャ補正をした後、同一レンジビンにおけるs16(t)の複数のデータs17(t)に対し数16に示すようにアジマス圧縮器A18内に蓄積されたアジマス参照関数s8(t)との相関が演算され、s18(μ)が算出される。この相関演算は他のレンジビンに対しても同様で、所要のレンジ幅すべてにわたって行われる。
【0066】
【数16】
【0067】
データレコーダ19ではトリガ信号発生器1から出力されるトリガ信号にもとづいてアジマス圧縮器A18からの出力が記録される。
【0068】
【発明の効果】
この発明によれば1/fPRFごとにアンテナAとアンテナBを切換えて送信してレーダエコーPP、QP、QQ、PQを得、fPRFによってはレーダエコーPPとQP、およびレーダエコーQQとPQにおいてレーダエコーが重畳、すなわちレンジアンビギュイティが発生し、この現象はこのレーダ装置から地上を照射するときの入射角が大きくなるにつれ顕著となるが、ランダム信号発生器から1/fPRFごとに発生されるランダム信号が互いに無相関であることからレンジ圧縮器A、レンジ圧縮器Bでレンジ圧縮を行う際、このようなレンジアンビギュイティを抑圧することができる。従って、レーダエコーPPとQP、およびレーダエコーQQとPQの混在を抑圧するためこれらのレーダエコーから目標の偏波情報を、従来のレーダ装置を用いる場合に比べ高い精度で抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるレーダ装置の実施の形態を示す図である。
【図2】従来のレーダ装置の構成を表す図である。
【図3】従来のレーダ装置における送信、受信のタイミング図である。
【図4】トリガ信号発生器より出力されるトリガ信号を時間領域で示した図である。
【図5】トリガ信号に同期してランダム信号発生器より出力されるランダム信号を時間領域で示した図である。
【図6】ランダム信号発生器で発生されるランダム信号の具体的な例を示す図である。
【符号の説明】
1 トリガ信号発生器
2 ランダム信号発生器
3 コヒーレント発振器
4 ミキサC
5 増幅器C
6 安定化局部発振器
7 ミキサD
8 高出力増幅器
9 切換スイッチ
10 T/RスイッチA
11 T/RスイッチB
12 アンテナA
13 ミキサα
14 増幅器A
15 ミキサA
16 位相補償器A
17 レンジ圧縮器A
18 アジマス圧縮器A
19 データレコーダ
20 アンテナB
21 ミキサβ
22 増幅器B
23 ミキサB
24 位相補償器B
25 レンジ圧縮器B
26 アジマス圧縮器B
27 移動プラットフォーム
28 送信機
29 受信機A
30 信号処理器A
31 データレコーダA
32 受信機B
33 信号処理器B
34 データレコーダB
【発明の属する技術分野】
この発明は送信および受信の電波の偏波にもとづいて目標の判別を支援するポラリメトリ合成開口レーダ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2は従来のレーダ装置を示すもので,郵政省通信総合研究所、宇宙開発事業団発行(平成10年2月発行,平成11年2月改訂)のパンフレット「CRL/NASDA航空機搭載合成開口レーダ」PP.6に記されているレーダ装置の該当部分を抜粋してわかりやすく示したものである。
【0003】
図2において、28は一定のパルス繰返し周波数fPRF 2でRF(無線周波数)パルスを送信する送信機、9はfPRF 2に同期して送信機28からの出力を交互に切換える切換スイッチ、10および11はそれぞれT/RスイッチA、T/RスイッチB、12は偏波Pを送信および受信するアンテナA、20は上記偏波Pに直交する偏波Qを送信および受信するアンテナB、29および32はそれぞれ周波数変換、増幅を行う同一機能をもった受信機A、受信機B、30および33はそれぞれレンジ圧縮、合成開口処理によるアジマス圧縮、データ圧縮などを行う同一機能をもった信号処理器A、信号処理器B、31および34はそれぞれデータを記録する同一機能をもったデータレコーダA、データレコーダB、27はこれらの装置すべてを搭載する移動プラットフォームである。
【0004】
次に動作について説明する。図3に示すように送信機28より1/fPRF 2の時間間隔で送信パルスが出力され、例えば#N番目の送信パルス発生時から1/fPRF 2までの区間に対しては切換スイッチ9はイに接の状態となり,#(N+1)番目の送信パルス発生時から1/fPRF 2までの区間に対しては切換スイッチ9はロに接の状態となるよう1/fPRF 2ごとに交互に切換わるものとする。
【0005】
切換スイッチ9を通過した送信パルスはT/RスイッチA10またはT/RスイッチB11を経由してアンテナA12またはアンテナB20に出力される。
【0006】
さて、#N番目の送信パルスはアンテナA12から偏波Pとして放射され、目標で反射されるとき偏波Pの成分のみならず偏波Qの成分も反射波として発生し、それぞれアンテナA12およびアンテナB20により受信される。
【0007】
このときアンテナA12で受信された受信波は、送信は偏波P、受信も偏波Pであることから図3にはPPとしてレーダエコーが記されている。このレーダエコーはT/RスイッチA10を経由した後、受信機A29で周波数変換、増幅される。受信機A29の出力に対し、信号処理器A30ではレンジ圧縮、合成開口処理によるアジマス圧縮、およびデータ圧縮などが行われてデータレコーダA31に記録される。
【0008】
一方、アンテナB20で受信された受信波は、送信は偏波P、受信は偏波Qであることから図3にはPQとしてレーダエコーが記されている。このレーダエコーは同様にT/RスイッチB11を経由した後、受信機B32で周波数変換、増幅される。受信機B32の出力に対し信号処理器B33ではレンジ圧縮、合成開口処理によるアジマス圧縮、およびデータ圧縮などが行われてデータレコーダB34に記録される。
【0009】
同様に、#(N+1)番目の送信パルスがアンテナB20から偏波Qとして放射され、上記の目標で反射されるとき偏波Qの成分のみならず偏波Pの成分も反射波として発生し、それぞれアンテナB20およびアンテナA12により受信される。このときアンテナB20で受信された受信波は、送信は偏波Q、受信は偏波Qであることから図3にはQQとしてレーダエコーが記されている。このレーダエコーは同様にT/RスイッチB11を経由した後、受信機B32で周波数変換、増幅される。受信機B32の出力に対し信号処理器B33ではレンジ圧縮、合成開口処理によるアジマス圧縮、およびデータ処理などが行われてデータレコーダB34に記録される。.
【0010】
一方,アンテナA12で受信された受信波は、送信は偏波Q、受信は偏波Pであることから図3にはQPとしてレーダエコーが記されている。このレーダエコーはT/RスイッチA10を経由した後、受信機A29で周波数変換、増幅される。受信機A29の出力に対し、信号処理器A30ではレンジ圧縮、合成開口処理によるアジマス圧縮、およびデータ圧縮などが行われてデータレコーダA31に記録される。
【0011】
なお、信号処理器A30により合成開口処理によるアジマス圧縮が行われる場合では信号処理器A30にPPおよびQPのレーダエコーが交互に入力されるので、PPとQPのレーダエコーを分離してPPのみ、およびQPのみのレーダエコーそれぞれに対し合成開口処理によるアジマス圧縮が行われる。同様に信号処理器B33により合成開口処理によるアジマス圧縮が行われる場合では信号処理器B33にPQおよびQQのレーダエコーが交互に入力されるので、PQとQQのレーダエコーを分離してPQのみ、およびQQのみのレーダエコーそれぞれに対し合成開口処理によるアジマス圧縮が行われる。
【0012】
ただし、以上の動作は移動プラットフォーム27が一定速度で移動しつつ行われるものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来のレーダ装置は以上のように構成されているので、この種のレーダ装置により地上をアンテナA12およびアンテナB20により照射して、図3に示すレーダエコーPPとレーダエコーQP、あるいはレーダエコーPQとレーダエコーQQがfPRF 2の増大にともない大きく重畳する場合ではそれぞれのレーダエコーPPとQP、およびPQとQQが混在する結果、これらのレーダエコーを単独に観測することができない問題が生じた。従って、このような場合には従来のレーダ装置ではポラリメトリ観測を行うことはむずかしかった。
【0014】
この発明は上記のような問題を解決するためになされたもので、レーダエコーPPとQP,あるいはレーダエコーPQとQQが重畳する場合でもこの種のレーダ装置によるポラリメトリ観測を容易にすることを目的とする。
【0015】
この発明によるレーダ装置はパルス繰返し周波数に対応してトリガ信号を出力するトリガ信号発生器と、上記トリガ信号発生器の出力にもとづいて所定の時間幅にわたってランダム信号を発生し、かつ他の時刻に上記トリガ信号発生器にもとづいて発生されたランダム信号とは無相関の信号を発生するランダム信号発生器と、中間周波数の連続波を出力するコヒーレント発振器と、上記ランダム信号発生器の出力と上記コヒーレント発振器の出力を混合するミキサCと、上記ミキサCの出力を増幅する増幅器Cと、無線周波数の連続波を出力する安定化局部発振器と、上記安定化局部発振器の出力と上記増幅器Cの出力を混合するミキサDと、上記ミキサDの出力を増幅する高出力増幅器と、上記高出力増幅器に接続され、かつトリガ信号発生器の出力にもとづいて上記高出力増幅器の出力を入力として出力端イまたは出力端ロに切換える切換スイッチと、上記切換スイッチの出力端イに接続されたT/RスイッチAと、上記T/RスイッチAに接続されて偏波Pを送信すると共に上記偏波Pを受信するアンテナAと、上記T/RスイッチAに接続されて上記アンテナAからの出力と上記安定化局部発振器の出力を混合するミキサαと、上記ミキサαの出力を増幅する増幅器Aと、上記増幅器Aの出力と上記コヒーレント発振器の出力を混合するミキサAと、上記ミキサAの出力に対し上記アンテナAから対象目標までの距離の時間的な変化にもとづく位相の変化を補償する位相補償器Aと、上記位相補償器Aの出力と上記ランダム信号発生器で発生されるランダム信号との相関を算出するレンジ圧縮器Aと、上記レンジ圧縮器Aの出力にもとづいてアジマス方向に圧縮するアジマス圧縮器Aと、上記トリガ信号発生器で発生されるトリガ信号に同期して上記アジマス圧縮器Aの出力を記録するデータレコーダと、上記切換スイッチの出力端ロに接続されたT/RスイッチBと、上記T/RスイッチBに接続されて上記偏波Pに直交する偏波Qを送信すると共に上記偏波Qを受信するアンテナBと、上記T/RスイッチBに接続されて上記アンテナBからの出力と上記安定化局部発振器の出力を混合するミキサβと、上記ミキサβの出力を増幅する増幅器Bと、上記増幅器Bの出力と上記コヒーレント発振器の出力を混合するミキサBと、上記ミキサBの出力に対し上記アンテナBから上記対象目標までの距離の時間的変化にもとづく位相の変化を補償する位相補償器Bと、上記位相補償器の出力と上記ランダム信号発生器で発生されるランダム信号との相関を算出するレンジ圧縮器Bと、上記レンジ圧縮器Bの出力にもとづいてアジマス方向に圧縮し、この圧縮結果を上記データレコーダに記録するため上記トリガ信号発生器で発生されたトリガ信号に同期して上記データレコーダに出力するアジマス圧縮器Bと、上記の装置すべてを搭載する移動プラットフォームとを備えたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示す構成図であり、図において1はパルス繰返し周波数に対応してトリガ信号を出力するトリガ信号発生器、2はトリガ信号発生器の出力にもとづいて所定の時間幅にわたってランダム信号を発生し、かつ他の時刻に上記トリガ信号発生器にもとづいて発生されたランダム信号とは無相関の信号を発生するランダム信号発生器、3は中間周波数の連続波を出力するコヒーレント発振器、4はランダム信号発生器の出力とコヒーレント発振器の出力を混合するミキサC、5はミキサC4の出力を増幅する増幅器C、6は無線周波数の連続波を出力する安定化局部発振器、7は安定化局部発振器6の出力と増幅器C5の出力を混合するミキサD、8はミキサD7の出力を増幅する高出力増幅器、9はトリガ信号発生器1の出力にもとづいて高出力増幅器8の出力を入力として出力端イまたは出力端ロに切換える切換スイッチ、10はT/RスイッチA、11はT/RスイッチB、12は偏波Pを送受信するアンテナA、20は上記偏波Pに直交する偏波Qを送受信するアンテナB、13はアンテナA12からの出力と安定化局部発振器6の出力を混合するミキサα、21はアンテナB20からの出力と安定化局部発振器6の出力を混合するミキサβ、14はミキサα13の出力を増幅する増幅器A、22はミキサβ21の出力を増幅する増幅器B、15は増幅器A14の出力とコヒーレント発振器3の出力を混合するミキサA、23は増幅器B22の出力とコヒーレント発振器3の出力を混合するミキサB、16はミキサA15の出力に対しアンテナA12から対象目標までの距離の時間的な変化にもとづく位相の変化を補償する位相補償器A,24はミキサB23の出力に対しアンテナB20から上記対象目標までの距離の時間的な変化にもとずく位相の変化を補償する位相補償器B、17は位相補償器A16の出力とランダム信号発生器2で発生されるランダム信号との相関を算出するレンジ圧縮器A、25は位相補償器B24の出力とランダム信号発生器2で発生されるランダム信号との相関を算出するレンジ圧縮器B、18はレンジ圧縮器A18の出力にもとづいてアジマス方向に圧縮するアジマス圧縮器A、26はレンジ圧縮器B25の出力にもとづいてアジマス方向に圧縮するアジマス圧縮器B、19はトリガ信号発生器1で発生されるトリガ信号に同期してアジマス圧縮器A18およびアジマス圧縮器B26の出力を記録するデータレコーダ、27は上記1〜26までの装置をすべて搭載して一定速度で移動することのできる移動プラットフォームである。
【0017】
次に動作について説明する。まず、トリガ信号発生器1よりfPRFのパルス繰返し周波数でトリガ信号が図4に示すように発生される。また、図5に示すように上記トリガ信号に同期してランダム信号発生器2よりパルス幅τのランダム信号が発生される。このランダム信号はτ0<<τを満足するτ0により、τ0ごとに無相関の乱数、例えばガウス分布に従う乱数、あるいは一様乱数、あるいは+1ないしは−1の値がランダムに現れるようなものなどからなる。このようなランダム信号は1/fPRFごとに発生されるが、ランダム信号間に相関がないものとする。
【0018】
一例として、t=nτ0(n=−M/2,…,−1,…,M/2,ただしMは偶数)において+1、または−1の値がランダムに現れる関数rand2(n)を考える場合では、ランダム信号は数1に示すs1(t)となる。
【0019】
【数1】
【0020】
ただし、数1においてδ(t)はディラックのデルタ関数を表し、sig(t)の前の記号はコンボリューション積分を表す演算記号で、これは数2により定義される。
【0021】
【数2】
【0022】
また、sig(t)は数3により表されるもので、周波数fsigの正弦波がτ0の区間持続することを表す関数である。
【0023】
【数3】
【0024】
ただし、数3においてrect(t/τ0)は数4により定義される。
【0025】
【数4】
【0026】
なお、数1のs1(t)を図で表せば図6となる。
【0027】
コヒーレント発振器3では数5に示す中間周波数fIFの連続した信号s2(t)が発生される。
【0028】
【数5】
【0029】
ミキサC4ではコヒーレント発振器3の出力s2(t)とランダム信号発生器2の出力s1(t)が混合されて数6に示す信号s3(t)が出力され、増幅器C5で増幅される。
【0030】
【数6】
【0031】
安定化局部発振器6では数7に示す無線周波数fRFの連続した信号s4(t)が発生される。
【0032】
【数7】
【0033】
ミキサD7では安定化局部発振器6の出力s4(t)と増幅器C5の出力が混合された後、高出力増幅器8で増幅されて数8に示す信号s5(t)が出力される。ただし、数8においてA0は増幅器C5と高出力増幅器8により増幅された後の信号s5(t)の振幅を表す。
【0034】
【数8】
【0035】
切換スイッチ9はトリガ信号発生器1から1/fPRFごとに発生されるトリガ信号にもとづいてイまたはロに接の状態が交互に切り替わり、この結果高出力増幅器8の出力はT/RスイッチA10またはT/RスイッチB11に1/fPRFごとに交互に入力される。
【0036】
切換スイッチ9がイに接の状態で高出力増幅器8の出力がT/RスイッチA10を経由する場合では、高出力増幅器8の出力はアンテナA12から偏波Pとして放射され、目標で反射されるとき偏波Pの成分のみならず偏波Qの成分も反射波として発生し、それぞれアンテナA12およびアンテナB20により受信される。
【0037】
このときアンテナA12で受信された受信波は、送信は偏波P、受信も偏波Pとなることから、レーダエコーPPとしてT/RスイッチA10を経由してミキサα13に入力される。このレーダエコーはミキサα13において安定化局部発振器6からの出力s4(t)と混合され、中間周波帯の信号となる。
【0038】
ミキサα13の出力は増幅器A14で増幅された後、ミキサA15においてコヒーレント発振器3からの出力s2(t)と混合され、ビデオ帯の信号となる。位相補償器A16ではミキサA15の出力に対しアンテナA12から上記目標までの距離の時間的変化にもとづく位相の変化を補償する。
【0039】
位相補償器A16の出力はレンジ圧縮器A17に入力されて、ランダム信号発生器2で発生された信号s1(t)とレーダエコーPPとの相関が算出される。このレーダエコーPPをspp(t)とすれば数9に示す相関演算結果s6(η)がレンジ圧縮器A17により得られる。ただし、数9において*は複素共役を表し、ηはspp(t)の時間波形とs1(t)の時間波形との時間ずれを表す。
【0040】
【数9】
【0041】
なお、ランダム信号発生器2よりランダム信号が1/fPRFごとに出力されるが、互いに無相関の信号であるためこれにもとづくレーダエコーも互いに異なる。
【0042】
そして、レンジ圧縮器A17の出力s6(η)がアジマス圧縮器A18に入力される。アジマス圧縮器A18では2/fPRFごとに入力されるレンジ圧縮後のレーダエコーPPに対しレンジカーバチャ補正をした後、同一レンジビンにおけるs6(t)の複数のデータs7(t)に対し数10に示すようにアジマス圧縮器A18内に蓄積されたアジマス参照関数s8(t)との相関が演算され、s9(μ)が算出される。この相関演算は他のレンジビンに対しても同様で、所要のレンジ幅すべてにわたって行われる。ただし、数10においてμはs7(t)の時間波形とs8(t)の時間波形との時間ずれを表す。
【0043】
【数10】
【0044】
データレコーダ19ではトリガ信号発生器1から出力されるトリガ信号にもとづいてアジマス圧縮器A18からの出力が記録される。
【0045】
一方、アンテナB20で受信された受信波は、送信は偏波P、受信は偏波QとなることからレーダエコーPQとしてT/RスイッチB11を経由してミキサβ21に入力される。このレーダエコーはミキサβ21において安定化局部発振器6からの出力s4(t)と混合され、中間周波帯の信号となる。
【0046】
ミキサβ21の出力は増幅器B22で増幅された後、ミキサB23においてコヒーレント発振器3からの出力s2(t)と混合され、ビデオ帯の信号となる。位相補償器B24ではミキサB23の出力に対しアンテナB20から上記目標までの距離の時間的変化にもとづく位相の変化を補償する。
【0047】
位相補償器B24の出力はレンジ圧縮器B25に入力されて、ランダム信号発生器2で発生された信号s1(t)とレーダエコーPQとの相関が算出される。このレーダエコーPQをsPQ(t)とすれば数11に示す相関演算結果s10(η)がレンジ圧縮器B25より得られる。
【0048】
【数11】
【0049】
なお、ランダム信号発生器2よりランダム信号が1/fPRFごとに出力されるが、互いに無相関の信号であるためこれにもとづくレーダエコーも互いに異なる。
【0050】
そして、レンジ圧縮器B25の出力s10(η)がアジマス圧縮器B26に入力される。アジマス圧縮器B26では2/fPRFごとに入力されるレンジ圧縮後のレーダエコーPQに対しレンジカーバチャ補正をした後、同一レンジビンにおけるs10(t)の複数のデータs11(t)に対し数12に示すようにアジマス圧縮器B26内に蓄積されたアジマス参照関数s8(t)との相関が演算され、s12(μ)が算出される。この相関演算は他のレンジビンに対しても同様で所要のレンジ幅すべてにわたって行われる。データレコーダ19ではトリガ信号発生器1から出力されるトリガ信号にもとづいてアジマス圧縮器B26からの出力が記録される。
【0051】
【数12】
【0052】
同様にして、切換スイッチ9がロに接の状態で高出力増幅器8の出力がT/RスイッチB11を経由する場合では、高出力増幅器8の出力はアンテナB20から偏波Qとして放射され、目標で反射されるとき偏波Qの成分のみならず偏波Pの成分も反射波として発生し、それぞれアンテナB20およびアンテナA12により受信される。
【0053】
このときアンテナB20で受信された受信波は、送信は偏波Q、受信も偏波Qとなることから、レーダエコーQQとしてT/RスイッチB11を経由してミキサβ21に入力される。このレーダエコーはミキサβ21において安定化局部発振器6からの出力s4(t)と混合され、中間周波帯の信号となる。
【0054】
ミキサβ21の出力は増幅器B22で増幅された後、ミキサB23においてコヒーレント発振器3からの出力s2(t)と混合され、ビデオ帯の信号となる。位相補償器B24ではミキサB23の出力に対しアンテナB20から上記目標までの距離の時間的変化にもとづく位相の変化を補償する。
【0055】
位相補償器B24の出力はレンジ圧縮器B25に入力されて、ランダム信号発生器2で発生された信号s1’(t)とレーダエコーQQとの相関が算出される。このレーダエコーQQをsQQ(t)とすれば数13に示す相関演算結果s13(η)がレンジ圧縮器B25より得られる。ただし、数13に示すs1’(t)は数1に示すs1(t)と同様にランダム信号発生器2で発生されるが、s1’(t)とs1(t)は無相関である。
【0056】
【数13】
【0057】
なお、ランダム信号発生器2よりランダム信号が1/fPRFごとに出力されるが、互いに無相関の信号であるためこれにもとづくレーダエコーも互いに異なる。
【0058】
そして、レンジ圧縮器B25の出力s13(η)がアジマス圧縮器B26に入力される。アジマス圧縮器B26では2/fPRFごとに入力されるレンジ圧縮後のレーダエコーQQに対しレンジカーバチャ補正をした後、同一レンジビンにおけるs13(t)の複数のデータs14(t)に対し数14に示すようにアジマス圧縮器B26内に蓄積されたアジマス参照関数s8(t)との相関が演算され、s15(μ)が算出される。この相関演算は他のレンジビンに対しても同様で所要のレンジ幅すべてにわたって行われる。データレコーダ19ではトリガ信号発生器1から出力されるトリガ信号にもとづいてアジマス圧縮器B26からの出力が記録される。
【0059】
【数14】
【0060】
一方、アンテナA12で受信された受信波は、送信は偏波Q、受信は偏波PとなることからレーダエコーQPとしてT/RスイッチA10を経由してミキサα13に入力される。このレーダエコーはミキサα13において安定化局部発振器6からの出力s4(t)と混合され、中間周波帯の信号となる。
【0061】
ミキサα13の出力は増幅器A14で増幅された後、ミキサA15においてコヒーレント発振器3からの出力s2(t)と混合され、ビデオ帯の信号となる。位相補償器A16ではミキサA15の出力に対しアンテナA12から上記目標までの距離の時間的変化にもとづく位相の変化を補償する。
【0062】
位相補償器A16の出力はレンジ圧縮器A17に入力されて、ランダム信号発生器2で発生された信号s1’(t)とレーダエコーQPとの相関が算出される。このレーダエコーQPをsQP(t)とすれば数15に示す相関演算結果s16(η)がレンジ圧縮器A17により得られる。
【0063】
【数15】
【0064】
なお、ランダム信号発生器2よりランダム信号が1/fPRFごとに出力されるが、互いに無相関な信号であるためこれにもとづくレーダエコーも互いに異なる。
【0065】
そして、レンジ圧縮器A17の出力s16(η)がアジマス圧縮器A18に入力される。アジマス圧縮器A18では2/fPRFごとに入力されるレンジ圧縮後のレーダエコーQPに対しレンジカーバチャ補正をした後、同一レンジビンにおけるs16(t)の複数のデータs17(t)に対し数16に示すようにアジマス圧縮器A18内に蓄積されたアジマス参照関数s8(t)との相関が演算され、s18(μ)が算出される。この相関演算は他のレンジビンに対しても同様で、所要のレンジ幅すべてにわたって行われる。
【0066】
【数16】
【0067】
データレコーダ19ではトリガ信号発生器1から出力されるトリガ信号にもとづいてアジマス圧縮器A18からの出力が記録される。
【0068】
【発明の効果】
この発明によれば1/fPRFごとにアンテナAとアンテナBを切換えて送信してレーダエコーPP、QP、QQ、PQを得、fPRFによってはレーダエコーPPとQP、およびレーダエコーQQとPQにおいてレーダエコーが重畳、すなわちレンジアンビギュイティが発生し、この現象はこのレーダ装置から地上を照射するときの入射角が大きくなるにつれ顕著となるが、ランダム信号発生器から1/fPRFごとに発生されるランダム信号が互いに無相関であることからレンジ圧縮器A、レンジ圧縮器Bでレンジ圧縮を行う際、このようなレンジアンビギュイティを抑圧することができる。従って、レーダエコーPPとQP、およびレーダエコーQQとPQの混在を抑圧するためこれらのレーダエコーから目標の偏波情報を、従来のレーダ装置を用いる場合に比べ高い精度で抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるレーダ装置の実施の形態を示す図である。
【図2】従来のレーダ装置の構成を表す図である。
【図3】従来のレーダ装置における送信、受信のタイミング図である。
【図4】トリガ信号発生器より出力されるトリガ信号を時間領域で示した図である。
【図5】トリガ信号に同期してランダム信号発生器より出力されるランダム信号を時間領域で示した図である。
【図6】ランダム信号発生器で発生されるランダム信号の具体的な例を示す図である。
【符号の説明】
1 トリガ信号発生器
2 ランダム信号発生器
3 コヒーレント発振器
4 ミキサC
5 増幅器C
6 安定化局部発振器
7 ミキサD
8 高出力増幅器
9 切換スイッチ
10 T/RスイッチA
11 T/RスイッチB
12 アンテナA
13 ミキサα
14 増幅器A
15 ミキサA
16 位相補償器A
17 レンジ圧縮器A
18 アジマス圧縮器A
19 データレコーダ
20 アンテナB
21 ミキサβ
22 増幅器B
23 ミキサB
24 位相補償器B
25 レンジ圧縮器B
26 アジマス圧縮器B
27 移動プラットフォーム
28 送信機
29 受信機A
30 信号処理器A
31 データレコーダA
32 受信機B
33 信号処理器B
34 データレコーダB
Claims (1)
- パルス繰返し周波数に対応してトリガ信号を出力するトリガ信号発生器と、上記トリガ信号発生器の出力にもとづいて所定の時間幅にわたってランダム信号を発生し、かつ他の時刻に上記トリガ信号発生器にもとづいて発生されたランダム信号とは無相関の信号を発生するランダム信号発生器と、中間周波数の連続波を出力するコヒーレント発振器と、上記ランダム信号発生器の出力と上記コヒーレント発振器の出力を混合するミキサCと、上記ミキサCの出力を増幅する増幅器Cと、無線周波数の連続波を出力する安定化局部発振器と、上記安定化局部発振器の出力と上記増幅器Cの出力を混合するミキサDと、上記ミキサDの出力を増幅する高出力増幅器と、上記高出力増幅器に接続され、かつトリガ信号発生器の出力にもとづいて上記高出力増幅器の出力を入力として出力端イまたは出力端ロに切換える切換スイッチと、上記切換スイッチの出力端イに接続されたT/RスイッチAと、上記T/RスイッチAに接続されて偏波Pを送信すると共に上記偏波Pを受信するアンテナAと、上記T/RスイッチAに接続されて上記アンテナAからの出力と上記安定化局部発振器の出力を混合するミキサαと、上記ミキサαの出力を増幅する増幅器Aと、上記増幅器Aの出力と上記コヒーレント発振器の出力を混合するミキサAと、上記ミキサAの出力に対し上記アンテナAから対象目標までの距離の時間的な変化にもとづく位相の変化を補償する位相補償器Aと、上記位相補償器Aの出力と上記ランダム信号発生器で発生されるランダム信号との相関を算出するレンジ圧縮器Aと、上記レンジ圧縮器Aの出力にもとづいてアジマス方向に圧縮するアジマス圧縮器Aと、上記トリガ信号発生器で発生されるトリガ信号に同期して上記アジマス圧縮器Aの出力を記録するデータレコーダと、上記切換スイッチの出力端ロに接続されたT/RスイッチBと、上記T/RスイッチBに接続されて上記偏波Pに直交する偏波Qを送信すると共に上記偏波Qを受信するアンテナBと、上記T/RスイッチBに接続されて上記アンテナBからの出力と上記安定化局部発振器の出力を混合するミキサβと、上記ミキサβの出力を増幅する増幅器Bと、上記増幅器Bの出力と上記コヒーレント発振器の出力を混合するミキサBと、上記ミキサBの出力に対し上記アンテナBから上記対象目標までの距離の時間的変化にもとづく位相の変化を補償する位相補償器Bと、上記位相補償器の出力と上記ランダム信号発生器で発生されるランダム信号との相関を算出するレンジ圧縮器Bと、上記レンジ圧縮器Bの出力にもとづいてアジマス方向に圧縮し、この圧縮結果を上記データレコーダに記録するため上記トリガ信号発生器で発生されたトリガ信号に同期して上記データレコーダに出力するアジマス圧縮器Bと、上記の装置すべてを搭載する移動プラットフォームとを備えたことを特徴とするレーダ装置。
Priority Applications (1)
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JP2003003355A JP2004219096A (ja) | 2003-01-09 | 2003-01-09 | レーダ装置 |
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Family Applications (1)
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- 2003-01-09 JP JP2003003355A patent/JP2004219096A/ja active Pending
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