JP2002082162A - パルス圧縮レーダ装置 - Google Patents

パルス圧縮レーダ装置

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JP2002082162A
JP2002082162A JP2000275371A JP2000275371A JP2002082162A JP 2002082162 A JP2002082162 A JP 2002082162A JP 2000275371 A JP2000275371 A JP 2000275371A JP 2000275371 A JP2000275371 A JP 2000275371A JP 2002082162 A JP2002082162 A JP 2002082162A
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frequency
reception
transmitting
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JP2000275371A
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Kenji Kawabata
健二 川端
Masato Miyoshi
壮人 三好
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パルス圧縮レーダ装置に関し、最小探知距離
の劣化及び送信電力の増大を伴うことなく、最大探知距
離の拡大及び距離分解能を向上させる。 【解決手段】 送信パルス毎に順次周波数帯域が異なる
チャープパルス信号を、周波数シンセサイザ21により
生成し、第2送信ミキサで送信IF信号に混合し、周波
数フィルタ5、高出力増幅器3、送受切換器2を経て送
受信アンテナ1から、送信パルスとして周波数帯域の異
なるチャープパルスを一定周期で時分割で放射する。目
標で反射した反射波は送受信アンテナ1、送受切換器
2、低雑音増幅器13を経た後、周波数シンセサイザ2
1で各送信パルスに対応した周波教の信号と第1受信ミ
キサ14で混合し、周波数フィルタ15、中間周波増幅
器16を経た後、第2受信ミキサ17で位相検波し、信
号処理器19で各周波数帯域を結合して時間圧縮された
インパルス信号に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパルス圧縮レーダ装
置に関し、最小探知距離の劣化及び送信電力の増大を伴
うことなく、最大探知距離の拡大及び距離分解能の向上
を可能としたパルス圧縮レーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーダ装置は、遠方の目標の位置を正確
に把握するため、最大探知距離を増大させ、且つ、距離
分解能を高めることが必要である。最大探知距離を増大
させるためには、送信波の電力を増強する必要があり、
距離分解能を高めるには、送信波のパルス幅を狭める必
要がある。
【0003】これらの要求を実現するレーダ装置とし
て、従来から、図7に示すパルス圧縮レーダ装置があ
る。従来のパルス圧縮レーダ装置において、まず、第2
局部発振器12で生成された第2ローカル信号は、D/
A(ディジタル/アナログ)変換器10からのアナログ
信号と第1送信ミキサ9で混合され、周波数変換されて
送信IF信号として出力される。
【0004】送信IF信号は、中間周波増幅器8で増幅
され、周波数フィルタ7により不要周波数成分が除去さ
れ、第2送信ミキサ6で第1局部発振器11から生成さ
れた第1ローカル信号と混合されて周波数変換され、周
波数フィルタ5により不要周波数成分が除去された後、
パルス変調器4によりチャープパルスに変換される。
【0005】チャープパルスは、図8の(a),(b)
に示すように、時間の経過に伴って搬送周波数が直線状
に変化するパルスである。図8の(a)は時間と周波数
の関係を示し、パルスの時間幅Tの期間に周波数がf1
からf2 まで(f1 <f2 )、Δf(Δf=f2
1 )の変化幅で遷移することを示している。図8の
(b)は時間経過と共に変化するチャープパルスの波形
を示している。送信パルスそれぞれは等しく、f1 から
2 へ周波数がΔf変化するチャ−プパルスにより構成
される。
【0006】このチャープパルスは図7の高出力増幅器
3で増幅され、送信RF信号として出力される。送信R
F信号は送受切換器2を介して送受信アンテナ1に送出
され、送受信アンテナ1から送信波として放射される。
【0007】放射された送信波が様々な目標で反射する
と、その反射波は送受信アンテナ1で受信され、受信R
F信号として送受切換器2に入力される。送受切換器2
からの受信RF信号は低雑音増幅器13で増幅された
後、第1受信ミキサ14で第1局部発振器11から生成
された第1ローカル信号と混合されて中間周波数に変換
され、受信IF信号が生成される。
【0008】受信IF信号は周波数フィルタ15により
不要周波数成分が除去され、中間周波増幅器16で増幅
された後、第2受信ミキサ17で位相検波され、I/Q
ビデオ信号に変換される。I/Qビデオ信号はA/D
(アナログ/ディジタル)変換器18でI/Qディジタ
ル信号に変換され、信号処理器19に送出される。
【0009】I/Qディジタル信号は、信号処理器19
においてディジタルフィルタ又はIFFT(高遠フーリ
エ逆変換)により、時間圧縮されたインパルス信号に変
換され、表示器20に出力される。上記ディジタルフィ
ルタ又はIFFT(高遠フーリエ逆変換)は、図8の
(c)に示すような周波数に応じた遅延時間を入力信号
に与えることにより、図8の(d)に示すような時間圧
縮されたインパルス信号が出力される。この際、下式で
示されるパルス圧縮による利得が得られる。 パルス圧縮による利得=パルス幅T[s]×帯域幅Δf[Hz] …(式1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、次世代のレ
ーダ装置に必要とされる機能は、目標がどのような物体
(例えば、飛行機であるか船であるか、またその機種等
は何であるか等)を識別し、又は画像表示化する目標識
別の機能である。
【0011】一般に、レーダパルスによって取得した反
射信号から目標を識別するためには、レーダ装置は目標
の物理的寸法に対して十分に細かい分解能を有する必要
がある。また、3次元レーダの場合、方位分解能と高度
分解能は、それぞれ水平ビーム幅と垂直ビーム幅とで決
定され、距離分解能は受信パルスの圧縮後パルス幅で決
定される。
【0012】ビームの照射範囲は距離に比例するため、
方位分解能と高度分解能を目標の寸法以下にすること
は、距離が増大するにつれて困難になる。目標識別を可
能とするためには、距離分解能を目標の寸法以下にする
ことが必要となる。
【0013】ここで、距離分解能は、受信パルスの圧縮
後パルス幅と下式のような関係がある。 距離分解能[m]≒光速[m/s]/2×圧縮後パルス幅[s] …(式2) また、圧縮後パルス幅は、チャープパルスの帯域幅と下
式のような関係がある。 圧縮後パルス幅[s]=1/チャープパルス帯域幅[Hz] …(式3)
【0014】よって、距離分解能を向上させて目標識別
を可能とするためには、レーダ信号の周波数帯域幅を拡
大することが不可欠である。ところが、目標識別を可能
とするため、例えば、距離分解能を0.25[m]以下
とするためには、レーダ信号の周波数帯域幅が600
[MHz]以上必要となり、そのような広帯域の周波数
成分を有するレーダ信号(チャープパルス)の実現は困
難である。(実際のレーダ信号としては、300〜50
0[MHz]の周波数帯域幅が限度である。)
【0015】また、最小探知距離は、レーダパルスのパ
ルス幅と、レーダパルスが目標で反射してレーダ装置に
戻って来るまでの往復時間との関係で決定される。即
ち、 レーダパルス幅<レーダパルスの往復時間 …(式4) レーダパルスの往復時間=最小探知距離×2/光速 …(式5) ∴レーダパルス幅<最小探知距離×2/光速 …(式6)
【0016】従って、レーダパルス幅を増大させると最
小探知距離も増大してしまう。しかし、1パルス幅内に
広帯域の周波数成分を含ませようとすると、必然的にパ
ルス幅を大きくせざるを得なくなる。パルス幅を大きく
すると前述したように最小探知距離が増大し、近距離目
標の探知ができなくなってしまう。
【0017】本発明は、近距離目標の探知性能劣化を招
くことなく、また、送信電力を増大させることなく、レ
ーダ信号の周波数帯域を広帯域化させてパルス圧縮によ
る利得を増大させ、最大探知距離の拡大と距離分解能の
向上を図るパルス圧縮レーダ装置を提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のパルス圧縮レーダ装置は、チャープパルス
を送信し、目標で反射した受信パルスに周波数に応じた
時間遅延を与えて時間圧縮を行うパルス圧縮レーダにお
いて、送信パルスの周波数帯域を順次送信パルス毎に変
化させた送信パルスを、所定周期で繰り返し送信する送
信パルス送出手段と、目標に反射した戻って来た受信パ
ルスを、送信パルスに対応する周波数で周波数変換し、
該周波数変換された所定周期内の複数の受信パルスを周
波数軸上で結合し、該結合した信号を時間圧縮処理して
出力する受信パルス処理手段とを備えたものである。
【0019】また、上記送信パルス送出手段は、各送信
パルスの周波数帯域同士が連続した周波数帯域となる送
信パルス、又は、各送信パルスの周波数帯域同士で一部
が重複した周波数帯域となる送信パルス、又は、各送信
パルスの周波数帯域同士が互いに隔絶した周波数帯域と
なる送信パルスを、所定周期で繰り返し送信するもので
ある。
【0020】また、上記送信パルス送出手段は、各送信
パルスの周波数帯域幅を、各送信パルス毎に個別に定
め、各送信パルス同士で同一又は異なる周波数帯域幅の
送信パルスを所定周期で繰り返し送信するものである。
【0021】また、上記送信パルス送出手段は、各送信
パルスの時間幅を、各送信パルス毎に個別に定め、各送
信パルス同士で同一又は異なる時間幅の送信パルスを所
定周期で繰り返し送信するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のパルス圧縮レー
ダ装置の構成を示したものであって、図7に示した従来
の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付してい
る。図1において、第2局部発振器12で生成された第
2ローカル信号は、D/A変換器10からのアナログ信
号と第1送信ミキサ9で混合され、周波数変換されて送
信IF信号として出力される。
【0023】送信IF信号は、中間周波増幅器8で増幅
され、周波数フィルタ7により不要周波数成分が除去さ
れ、周波数シンセサイザ21にて生成されたチャープパ
ルス信号と第2送信ミキサ6で混合され、周波数変換さ
れる。
【0024】周波数シンセサイザ21は、時間の経過に
伴って周波数が直線状に変化する信号を生成し、一実施
形態として図2(a),(b)に示すように、パルス幅
Tを複数個(n個)併せた時間幅に亙って連続的に変化
するチャープパルス信号を生成する。また、同図に示す
実施形態は、各パルス幅Tは等しく、各パルス幅T内の
周波数帯域幅Δfはそれぞれ等しいチャープパルス信号
を生成する実施形態を示している。なお、パルス幅T、
周波数帯域幅Δfを異なるものとすることもできる。
【0025】図2(a),(b)に示すチャープパルス
信号は、図3(a)に示すように、パルス幅T毎に区切
って順々にn個の各送信パルスに割り振られ、各送信パ
ルスは連続して周波数帯域が変化するチャープパルス信
号となる。各チャープパルス信号は、周波数フィルタ5
により不要周波数成分が除去された後、高出力増幅器3
で増幅され、送信RF信号として出力される。
【0026】送信RF信号は送受切換器2を介して送受
信アンテナ1に送出され、図3(a)に示すように、送
信パルスとして周波数帯域の異なるコヒーレントなチャ
ープパルスが一定周期で時分割で放射される。なお、図
3(a)は各送信パルスの周波数帯域幅及びパルス幅が
等しい送信パルスを送出する実施形態を示している。そ
して、周波数帯域がそれぞれ異なるn個の送信パルス周
期を一周期とし、該一周期の送信パルスを繰り返し生成
する。
【0027】送信波が様々な目標で反射すると、その反
射波は送受信アンテナ1で受信され、受信RF信号とし
て送受切換器2に入力される。送受切換器2からの受信
RF信号は低雑音増幅器13で増幅された後、周波数シ
ンセサイザ21で生成された、各送信パルスに対応した
周波教の信号と第1受信ミキサ14で混合され、中間周
波数に変換され、受信IF信号が生成される。
【0028】受信IF信号は周波数フィルタ15により
不要周波数成分が除去され、中間周波増幅器16で増幅
された後、第2受信ミキサ17で位相検波され、I/Q
ビデオ信号に変換される。I/Qビデオ信号はA/D
(アナログ/ディジタル)変換器18でI/Qディジタ
ル信号に変換され、信号処理器19に送出される。
【0029】各周波数帯域の受信パルスのI/Qディジ
タル信号は、信号処理器19において周波数領域で連続
する信号に結合され、ディジタルフィルタ又はIFFT
(高速フーリエ逆変換)により、時間圧縮されたインパ
ルス信号に変換され、表示器20に出力される。
【0030】上記ディジタルフィルタ又はIFFT(高
遠フーリエ逆変換)は、図2の(c)に示すように、各
周波数帯域幅Δfをn個併せた周波数帯域幅に亙って異
なる遅延時間を入力信号に与えることにより、図2の
(d)に示すような時間圧縮されたインパルス信号が出
力される。
【0031】ここで、周波数帯域の分割数nとした場合
のパルス圧縮による利得は下式に示すとおりとなる。 パルス圧縮による利得=nT[s]×nΔf[Hz] …(式7) また、最大探知距離とパルス圧縮による利得及び積分利
得との関係は、下式に示すとおりである。 最大探知距離∝(パルス圧縮による利得×積分利得/受信機帯域幅)1/4 … (式8)
【0032】ここで、ノンコヒーレント積分の場合、積
分利得は下式に示すようになる。 積分利得=(ビーム幅[°]/スキャン速度[°/s]×パルス繰り返し周波数 [Hz]/分割数n)1/2 …(式9)
【0033】従って、周波数帯域をn分割した場合、送
信電力を増大することなく、最大探知距離をn1/8 倍に
することができる。また、各レーダパルスのパルス幅は
従来のパルス圧縮レーダ装置のレーダパルス幅と同一と
すれば、パルス幅増大に伴う最小探知距離の劣化を生じ
ない。一方、周波数帯域をn分割した場合、距離分解能
はn倍となる。
【0034】図3(a)は、連続する周波数帯域から同
一の周波数帯域幅を切出して各送信パルスに割り振り、
且つ各送信パルスを同一のパルス幅とした実施形態であ
ったが、切出す周波数帯域幅及び送信パルスのパルス幅
は、各送信パルス同士で同一である必要はなく、各送信
パルス毎に個別に定めた異なる周波数帯域幅又はパルス
幅としても同様の効果が得られる。
【0035】図3(b)は、各送信パルスに割当てる周
波数帯域幅を変化させた実施形態を示し、低域の周波数
帯域幅を狭く、高域の周波数帯域幅を広くし、各送信パ
ルスに割当てる比帯域(Δf/f)を同一とした例を示
している。
【0036】図3(c)は、各送信パルスのパルス幅を
それぞれ異なる幅で個別に定めた実施形態を示してい
る。レーダ装置は、フェージングや雑音等の影響によ
り、また対象目標等に応じて、周波数帯域によって目標
表示の鮮明度が異なる場合があり、より鮮明に表示され
る周波数帯域に長いパルス幅を割付けることにより、目
標の表示精度を向上させることができる。
【0037】図3(d)は、各送信パルスに割当てる周
波数帯域幅を変化させるとともに、各送信パルスのパル
ス幅をそれぞれ異なる幅で個別に定めた実施形態を示し
ている。
【0038】図4は、各送信パルスに一部重複する周波
数帯域を割当てた実施形態を示す。前述したように、レ
ーダ装置は、周波数帯域によって目標表示の鮮明度が異
なる場合があり、より鮮明に表示される周波数帯域を複
数の送信パルスに重ねて割当てることにより、目標の表
示精度を向上させることができる。
【0039】図4(a)は、各送信パルスの周波数帯域
幅及びパルス幅を同一にした実施形態を示し、図4
(b)は、各送信パルスに割当てる周波数帯域幅を変化
させ、比帯域(Δf/f)を同一とした実施形態を示
し、図4(c)は、各送信パルスのパルス幅をそれぞれ
異なる幅で個別に定めた実施形態を示し、図4(d)
は、各送信パルスに割当てる周波数帯域幅を変化させる
とともに、各送信パルスのパルス幅をそれぞれ異なる幅
で個別に定めた実施形態を示している。
【0040】図5は、各送信パルスに隔絶した周波数帯
域を割当てた実施形態を示す。前述したとおり、レーダ
装置は、周波数帯域によって目標表示の鮮明度が異なる
場合があり、鮮明に表示されない無効な周波数帯域を除
外し、鮮明に表示される有効な周波数帯域のみを送信パ
ルスに割当てることにより、効率良く目標の表示精度を
向上させることができる。
【0041】図5(a)は、各送信パルスの周波数帯域
幅及びパルス幅を同一にした実施形態を示し、図5
(b)は、各送信パルスに割当てる周波数帯域幅を変化
させ、比帯域(Δf/f)を同一とした実施形態を示
し、図5(c)は、各送信パルスのパルス幅をそれぞれ
異なる幅で個別に定めた実施形態を示し、図5(d)
は、各送信パルスに割当てる周波数帯域幅を変化させる
とともに、各送信パルスのパルス幅をそれぞれ異なる幅
で個別に定めた実施形態を示している。
【0042】
【実施例】図6は本発明のパルス圧縮レーダ装置の一実
施例を示し、図1に示した構成要素と同一の構成要素に
は同一の符号を付している。図6の実施例において、送
信周波数としてXバンドの8〜12GHzを得るため
に、周波数シンセサイザ21の発振周波数を14〜18
GHzとし、第2局部発振器12の発振周波数を6.5
GHzとし、第3局部発振器26の発振周波数を0.5
GHzとしている。これによって、第1中間周波数とし
て0.5GHzを得、第2中間周波数として6GHzを
得るようにし、送信周波数として8〜12GHzの送信
信号を得ている。
【0043】いま、このレーダ装置によって、中心周波
数がそれぞれ9.55GHz、9.85GHz、10.
15GHz、10.45GHz、周波数帯域幅がそれぞ
れ300MHzの4分割の周波数帯域を各送信パルスに
割振り、各送信パルスのパルス幅を1μsとしたコヒー
レントなチャープパルスを、繰り返し周波数100kH
z(周波数帯域の異なる4つのチャープパルスパターン
の繰り返し周波数は25kHz)で時分割的に送信し、
送信電力を4W、アンテナ利得を25dBi、水平面の
ビーム幅を2°、スキャン速度を12°/sec、受信
機の雑音指数を3dB、システム損失を10dB、検出
S/Nを13dB、目標のRCS(レーダ散乱断面積)
を0.1m2 とした場合、レーダ方程式により最大探知
距離は約1300mとなる。また、この場合、レーダ信
号の全周波数帯域は9.4〜10.6GHzとなり、周
波数帯域幅は1.2GHzとなるため、距離分解能は
0.125mとなる。
【0044】これに対し、周波数の帯域分割を行わず、
中心周波数10GHz、周波数帯域幅300MHz、パ
ルス幅1μsのチャープパルスを、繰り返し周波数10
0kHzで送信し、他のパラメータを同一とした場合、
最大探知距離は約1100m、距離分解能は0.5mと
なる。従って、帯域分割を行って4つの周波数帯域を使
用することにより、最大探知距離及び距離分解能が共に
改善される。
【0045】(付記1) チャープパルスを送信し、目
標で反射した受信パルスに周波数に応じた時間遅延を与
えて時間圧縮を行うパルス圧縮レーダにおいて、送信パ
ルスの周波数帯域を順次送信パルス毎に変化させ、各送
信パルスの周波数帯域同士が連続した周波数帯域となる
送信パルスを、所定周期で繰り返し送信する送信パルス
送出手段と、目標に反射した前記送信パルスを受信パル
スとして受信し、該受信パルスを送信パルスに対応する
周波数で周波数変換し、該周波数変換された前記所定周
期内の複数の受信パルスを周波数軸上で結合し、該結合
した信号を時間圧縮処理して出力する受信パルス処理手
段と、を備えたことを特徴とするパルス圧縮レーダ装
置。 (付記2) チャープパルスを送信し、目標で反射した
受信パルスに周波数に応じた時間遅延を与えて時間圧縮
を行うパルス圧縮レーダにおいて、送信パルスの周波数
帯域を順次送信パルス毎に変化させ、各送信パルスの周
波数帯域同士で一部が重複した周波数帯域となる送信パ
ルスを、所定周期で繰り返し送信する送信パルス送出手
段と、目標に反射した前記送信パルスを受信パルスとし
て受信し、該受信パルスを送信パルスに対応する周波数
で周波数変換し、該周波数変換された前記所定周期内の
複数の受信パルスを周波数軸上で結合し、該結合した信
号を時間圧縮処理して出力する受信パルス処理手段と、
を備えたことを特徴とするパルス圧縮レーダ装置。 (付記3) チャープパルスを送信し、目標で反射した
受信パルスに周波数に応じた時間遅延を与えて時間圧縮
を行うパルス圧縮レーダにおいて、送信パルスの周波数
帯域を順次送信パルス毎に変化させ、各送信パルスの周
波数帯域同士が互いに隔絶した周波数帯域となる送信パ
ルスを、所定周期で繰り返し送信する送信パルス送出手
段と、目標に反射した前記送信パルスを受信パルスとし
て受信し、該受信パルスを送信パルスに対応する周波数
で周波数変換し、該周波数変換された前記所定周期内の
複数の受信パルスを周波数軸上で結合し、該結合した信
号を時間圧縮処理して出力する受信パルス処理手段と、
を備えたことを特徴とするパルス圧縮レーダ装置。 (付記4)前記送信パルス送出手段は、各送信パルスの
周波数帯域幅を、各送信パルス毎に個別に定め、各送信
パルス同士で同一又は異なる周波数帯域幅の送信パルス
を所定周期で繰り返し送信することを特徴とする付記1
乃至3の何れかに記載のパルス圧縮レーダ装置。 (付記5) 前記送信パルス送出手段は、各送信パルス
の時間幅を、各送信パルス毎に個別に定め、各送信パル
ス同士で同一又は異なる時間幅の送信パルスを所定周期
で繰り返し送信することを特徴とする付記1乃至4の何
れかに記載のパルス圧縮レーダ装置。 (付記6) 前記送信パルス送出手段は、各送信パルス
に対して同一の周波数帯域幅を割当て、該送信パルスを
所定周期で繰り返し送信することを特徴とする付記1乃
至3の何れかに記載のパルス圧縮レーダ装置。 (付記7) 前記送信パルス送出手段は、各送信パルス
の周波数帯域幅を、各送信パルス毎に個別に定めた異な
る周波数帯域幅とし、該送信パルスを所定周期で繰り返
し送信することを特徴とする付記1乃至3の何れかに記
載のパルス圧縮レーダ装置。 (付記8) 前記送信パルス送出手段は、各送信パルス
の時間幅を同一のパルス時間幅とし、該送信パルスを所
定周期で繰り返し送信することを特徴とする付記1乃至
4の何れかに記載のパルス圧縮レーダ装置。 (付記9) 前記送信パルス送出手段は、各送信パルス
を、各送信パルス毎に個別に定めた異なるパルス時間幅
とし、該送信パルスを所定周期で繰り返し送信すること
を特徴とする付記1乃至4の何れかに記載のパルス圧縮
レーダ装置。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
パルス圧縮レーダ装置において、周波数帯域を分割し
て、時分割で送信し、受信信号を結合することにより、
最小探知距離を劣化及び送信電力の増大をさせることな
く、最大探知距離の拡大、距離分解能の向上を図ること
ができる。さらに、距離分解能の向上に伴い、次世代レ
ーダ機能として必要とされる目標識別も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパルス圧縮レーダ装置の構成を示す図
である。
【図2】本発明の送信パルス(チャープパルス)と受信
パルスの圧縮処理の説明図である。
【図3】本発明による連続する周波数帯域を各送信パル
スに割当てた実施形態を示す図である。
【図4】本発明による一部重複する周波数帯域を各送信
パルスに割当てた実施形態を示す図である。
【図5】本発明による隔絶した周波数帯域を各送信パル
スに割当てた実施形態を示す図である。
【図6】本発明のパルス圧縮レーダ装置の一実施例を示
す図である。
【図7】従来のパルス圧縮レーダ装置の構成を示す図で
ある。
【図8】従来の送信パルス(チャープパルス)と受信パ
ルスの圧縮処理の説明図である。
【符号の説明】
1 送受信アンテナ 2 送受切換器 3 高出力増幅器 4 パルス変調器 5 周波数フィルタ 6 第2送信ミキサ 7 周波数フィルタ 8 中間周波増幅器 9 第1送信ミキサ 10 D/A(ディジタル/アナログ)変換器 11 第1局部発振器 12 第2局部発振器 13 低雑音増幅器 14 第1受信ミキサ 15 周波数フィルタ 16 中間周波増幅器 17 第2受信ミキサ 18 A/D(アナログ/ディジタル)変換器 19 信号処理器 20 表示器 21 周波数シンセサイザ 22 第2中間周波増幅器 23 第3送信ミキサ 24 周波数フィルタ 25 第1中間周波増幅器 26 第3局部発振器 27 第1中間周波増幅器 28 第3受信ミキサ 29 周波数フィルタ 30 第2中間周波増幅器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三好 壮人 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 株式会社富士通システム統合研究所 内 Fターム(参考) 5J070 AB08 AC02 AC13 AD01 AH31 AH34 AH35 AH39 AK01 AK02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャープパルスを送信し、目標で反射し
    た受信パルスに周波数に応じた時間遅延を与えて時間圧
    縮を行うパルス圧縮レーダにおいて、 送信パルスの周波数帯域を順次送信パルス毎に変化さ
    せ、各送信パルスの周波数帯域同士が連続した周波数帯
    域となる送信パルスを、所定周期で繰り返し送信する送
    信パルス送出手段と、 目標に反射した前記送信パルスを受信パルスとして受信
    し、該受信パルスを送信パルスに対応する周波数で周波
    数変換し、該周波数変換された前記所定周期内の複数の
    受信パルスを周波数軸上で結合し、該結合した信号を時
    間圧縮処理して出力する受信パルス処理手段と、 を備えたことを特徴とするパルス圧縮レーダ装置。
  2. 【請求項2】 チャープパルスを送信し、目標で反射し
    た受信パルスに周波数に応じた時間遅延を与えて時間圧
    縮を行うパルス圧縮レーダにおいて、 送信パルスの周波数帯域を順次送信パルス毎に変化さ
    せ、各送信パルスの周波数帯域同士で一部のみが重複し
    た周波数帯域となる送信パルスを、所定周期で繰り返し
    送信する送信パルス送出手段と、 目標に反射した前記送信パルスを受信パルスとして受信
    し、該受信パルスを送信パルスに対応する周波数で周波
    数変換し、該周波数変換された前記所定周期内の複数の
    受信パルスを周波数軸上で結合し、該結合した信号を時
    間圧縮処理して出力する受信パルス処理手段と、 を備えたことを特徴とするパルス圧縮レーダ装置。
  3. 【請求項3】 チャープパルスを送信し、目標で反射し
    た受信パルスに周波数に応じた時間遅延を与えて時間圧
    縮を行うパルス圧縮レーダにおいて、 送信パルスの周波数帯域を順次送信パルス毎に変化さ
    せ、各送信パルスの周波数帯域同士が互いに隔絶した周
    波数帯域となる送信パルスを、所定周期で繰り返し送信
    する送信パルス送出手段と、 目標に反射した前記送信パルスを受信パルスとして受信
    し、該受信パルスを送信パルスに対応する周波数で周波
    数変換し、該周波数変換された前記所定周期内の複数の
    受信パルスを周波数軸上で結合し、該結合した信号を時
    間圧縮処理して出力する受信パルス処理手段と、 を備えたことを特徴とするパルス圧縮レーダ装置。
  4. 【請求項4】 前記送信パルス送出手段は、各送信パル
    スの周波数帯域幅を、各送信パルス毎に個別に定め、各
    送信パルス同士で同一又は異なる周波数帯域幅の送信パ
    ルスを所定周期で繰り返し送信することを特徴とする請
    求項1乃至3の何れかに記載のパルス圧縮レーダ装置。
  5. 【請求項5】 前記送信パルス送出手段は、各送信パル
    スの時間幅を、各送信パルス毎に個別に定め、各送信パ
    ルス同士で同一又は異なる時間幅の送信パルスを所定周
    期で繰り返し送信することを特徴とする請求項1乃至4
    の何れかに記載のパルス圧縮レーダ装置。
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