JP2004218019A - 高強度鉄含有粒状物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転炉床式還元炉において、酸化鉄を多く含む原粉体から高強度の還元鉄の粒状物を製造する。高炉で直接利用できる強度を有し、また、金属鉄の再酸化が少ない状態で、長距離を輸送できるこの粒状物を製造する。
【解決手段】炭素と酸化鉄、又は、炭素、酸化鉄と金属鉄を含む粉体が、炭素含有粉体を除く粒子の平均径が80ミクロン以下であり、また、10ミクロン以下の金属鉄と酸化鉄の含有比率が85質量%以上の粒子を30質量%以上の比率で混合している条件のものを成形装置2で成形体として、これを回転炉床式還元炉3にて、最高温度1140〜1450℃で還元させるとともに、焼結させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転炉床式還元炉で、酸化鉄を含む粉から構成される成形体を加熱還元して、高強度の還元鉄の成形体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
還元鉄や合金鉄を製造する金属還元プロセスとしては各種のものがあるが、この内で、生産性の高いプロセスとして、回転炉床法での操業が実施されている。回転炉床法は、固定した耐火物の天井および側壁の下で、中央部を欠いた円盤状の耐火物の炉床がレールの上を一定速度で回転する型式の焼成炉(以下、回転炉と称する)を主体とするプロセスであり、酸化金属の還元に用いられる。回転炉の炉床直径は10〜50メートルかつ、幅は2〜6メートルである。
原料としては、粉状の鉱石や酸化金属ダストなどの酸化金属と還元剤として炭素を用いる。還元鉄の製造を主目的とする場合では、ペレットフィード等の微粒の鉄鉱石等が用いられる。還元剤は炭素を用いるが、還元反応の生じる温度である1100℃程度までに、揮発しない炭素分(固定炭素)の比率が高いものが望ましい。この様な炭素源には、粉コークスや無煙炭が良い。
【0003】
原料である酸化金属を含む粉体と炭素を含む粉体と混合する。さらに、この混合物を成形体にして、これを回転炉の炉床上に敷きつめるように供給する。回転炉では、炉床が回転していき、炉床上の成形体は高温の炉内の各部分を移動して、加熱される。この時、成形体内では、固定炭素により、酸化金属が還元される。回転炉では、成形体が炉床上に静置されていることから、成形体が炉内で崩壊しづらい利点がある。その結果、耐火物上に粉化した原料が付着する問題が無く、また、塊の製品歩留が高いと言った長所がある。また、生産性が高く、安価な石炭系の還元剤や粉原料を使用できる、と言った理由から、近年、実施される例が増加している。
【0004】
さらに、回転炉床法は、高炉、転炉、電気炉から発生する製鉄ダストや圧延工程でのシックナースラジの還元と不純物除去の処理にも有効であり、ダスト処理プロセスとしても使用され、金属資源のリサイクルに有効なプロセスである。
回転炉床法での酸化金属の還元方法は、生産性や製造費用の面で優れており、経済的に金属を製造する方法である。しかしながら、還元をうまく行う以外に、次工程で利用しやすい物理的な条件を満たす必要がある。
還元された成形体(以降、還元ペレットと称する)はそのままでは製品とならないため、次工程での最終還元・溶解が必要である。特に、回転炉床法で製造した還元ペレットは、石炭等の炭素源からの硫黄分が金属鉄に吸収されるため、還元鉄中の硫黄分は0.1〜0.4%となり、そのままでは、鉄鋼製品として使用できない。したがって、最終還元・溶解工程は脱硫する機能を持つことが必要である。製鉄用高炉は、還元・溶解とともに、脱硫機能を持つことから、製鉄用高炉で還元ペレットと他の原料と混合して使用し、銑鉄を製造することは経済的な鉄製造の方法である。
ただし、高炉で使用するためには、高強度の還元ペレットを製造することが重要である。理由は以下に示すとおりである。高炉の炉内においては、2000〜8000トンもの大量の鉱石類とコークスが積層されている。その結果、高炉炉内の還元ペレットには、非常に大きな力がかかることから、要求される圧潰強度は最低で5〜6メガパスカルと高い。
【0005】
従来の技術においても、例えば、回転炉床法での高強度の還元ペレットの製造方法は、本発明者らが出願した特許である特開2000−34526号公報や特開2000−54034号公報に示されるような方法があった。これらの特許による操業方法は、高強度の還元ペレットの製造に有効なもので、高炉で使用できる還元ペレットの製造には欠かせない技術である。これらの方法では、還元時の温度を適正にするとともに、還元ペレット内に還元後に残留する炭素含有率を低減することにより、高強度の還元ペレットを製造する技術である。
【0006】
また、本発明者らによる特開2002−194410号公報に記載される発明では、反応時間を適正にすることにより、還元ペレット強度を増加する方法が実施されている。なお、以降、還元ペレット強度とは、圧潰強度を言う。
特開2002−194410号公報の発明で、本発明者らは、反応と焼結が盛んに行われる条件である1200℃以上の炉内ガス温度の部分に、どれだけの時間、成形体が暴露されるかが重要な指標であることを解明した。これは、ある程度還元反応が進行した時点で、生成した金属鉄の粒子間の焼結を促進する技術であり、有効でかつ基本的な方法である。また、還元ペレットの金属鉄比率が40%以上である場合は、強度が高いことも解明している。ただし、特開2002−194410号公報の発明では、原料である成形体内の粒子径の影響や原料粉体の化学組成を適正に選定することが還元ペレット強度に影響することは解明していなかった。
これらの特許に基づく従来技術での操業においても、原料条件の適正にすることを怠ると、炉内での反応条件の細かい管理だけでは必ずしも高強度の還元ペレットを製造できない問題があった。つまり、従来は、原料となる酸化鉄含有粉体の化学組成や粒度分布等の条件が反応条件と同等に重要であることの認識がなかった問題があった。
従って、炉内での反応時間の管理が少しでも不十分な場合は,強度不足の還元ペレットができることもある。また、高強度の還元ペレットを製造することができても、適正な原料粉体を使用しない結果として、反応時間を延びてしまいエネルギー消費が多すぎるという問題が生じていおり、これらの問題を解決する新しい技術が要望されていた。
【0007】
【特許文献1】特開2000−34526号公報
【特許文献2】特開2000−54034号公報
【特許文献3】特開2002−194410号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決し、回転炉床式還元炉において、酸化鉄を多く含む原粉体から高強度の還元鉄を含む粒状物を製造することができ、しかも、含有される金属鉄の再酸化が少ない状態で、長距離を輸送することができる高強度鉄含有粒状物の製造方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記問題点に鑑みなされた発明であり、その要旨とするところは、以下の(1)から(7)に記載の通りである。
(1)炭素と酸化鉄、または、炭素、酸化鉄と金属鉄を含む粉体の成形体12を回転炉式還元炉3で還元する還元鉄の製造方法であって、金属鉄と酸化鉄の含有比率が85質量%以上で、かつ、10ミクロン以下の粒子が30質量%以上の比率で混在しているともに、炭素含有粉体を除く、粉体の平均粒子径が80ミクロン以下である成形体を、最高温度1140〜1450℃で還元するとともに、焼結させることを特徴とする高強度鉄含有粒状物の製造方法。
(2)炭素と酸化鉄、または、炭素、酸化鉄と金属鉄を含む粉体の成形体に含有される固定炭素と還元性酸化物と化合している酸素との原子モル比率が0.6〜1.4の範囲である成形体12を還元することを特徴とする前記(1)に記載の高強度鉄含有粒状物の製造方法。
(3)炉床8上の成形体12の平均層厚みが2.2層以下の条件で、成形体に含有される鉄の金属化率が45%になった時点から炉外に排出する間に、最低暴露時間(te)よりも長い時間、1200〜1450℃の炉内ガスに暴露して、トータル鉄が60質量%以上、鉄の金属化率が60%以上、かつ、残存炭素が3質量%以下の還元ペレットを製造することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の高強度鉄含有粒状物の製造方法。なお、teは以下の式で得られるものである。
te = 22.9−0.014Tg.
ここで、teは最低暴露時間(分)、Tgは平均炉内ガス温度(℃)である。
【0010】
(4)平均の代表径が25mm以下の成形体12を、1100℃以上の温度の炉内ガスに暴露する時間がts(=0.07(50−Mi)+0.7)となった時点から炉外に排出する間に、最低暴露時間(Te)よりも長い時間、1200〜1450℃の炉内ガスに暴露することを特徴とする前記(3)に記載の高強度鉄含有粒状物の製造方法。なお、Tsは焼結開始時間(分)、Miは原料粉体のトータル鉄中金属比率(%)である。
(5)ブリケット成形装置や貫通ノズル押し出し式成形装置などで製造した、空隙率が30〜50%の成形体を還元することを特徴とする前記(2)乃至(4)のいずれかに記載の高強度鉄含有粒状物の製造方法。
(6)転炉ガスに含有される微粒ダストを添加してある成形体を還元することを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の高強度鉄含有粒状物の製造方法。
(7)前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の方法で得た還元鉄を含有する粒状物を、再酸化を最低限に抑制しながら、常温に冷却する方法において、当該粒状物の冷却を行うに際して、酸素濃度が6%以下のガス雰囲気中で200〜400℃まで冷却して、この温度以下では酸素濃度を制御していない雰囲気中で冷却することにより、小さな還元ペレット冷却装置4で冷却することを特徴とする高強度鉄含有粒状物の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、回転炉床式還元炉で、炭素を還元剤として、酸化鉄を固体状態で還元する還元炉で高強度の還元ペレットを製造する技術に関するものである。本発明を実施する回転炉床法の設備の例を図1に示し、これをもとに、本発明の方法および装置を説明する。
図1の設備は、原料粉体の備蓄槽1、成形装置2、回転炉床式還元炉3、還元ペレット冷却装置4、および、還元ペレット備蓄ビン5から構成される。また、回転炉床式還元炉3の断面図を図2に示す。固定された耐火物製の天井6と炉壁7の下で、炉床8は車輪9の上を回転する。炉壁7には、バーナー10が複数設置してあり、火炎11により、炉内の温度と雰囲気をコントロールする。成形装置2で製造された成形体12は、炉床8上でガス輻射により、加熱されて、還元反応を起こす。なお、回転炉床式還元炉3の内部で、成形帯12を加熱する部分を加熱帯、また、還元が主として起きる部分を還元帯と呼ぶ。
【0012】
まず、原料粉体の備蓄槽1から切り出された粉鉄鉱石や転炉ガスダストなどの酸化鉄を含む粉体とコークス粉などの炭素を含む粉体を混合する。原料粉体に含まれる、炭素含有粉体以外の原料粉体の平均粒子径は80ミクロン以下にする。また、粉体混合の際には、原料粉体の中には、酸化鉄と金属鉄の質量の合計が85%以上である10ミクロン以下の粒子を30質量%以上の比率で含む。この条件の粉体を混合する理由は、回転炉床式還元炉3の内部で、微細な粒子を強固に焼結させると、成形体12の強度が高まるためである。このような粒子の配合とするには、鉄分の多い微細な粒子を添加することがよい。添加する粒子は、転炉ガスに含まれる微粒ダスト、ペレットフィード鉱石中の微粒分、製鉄所内で発生するスラッジ中の酸化鉄等が良い。特に、転炉ガスの微粒ダストは、平均粒子径が0.6〜5ミクロンであり、また、金属鉄と酸化鉄の合計が95質量%以上であることから、本発明で使用する粒子としては良好なものである。
混合された粉体を成形装置2で成形する。成形方法は、傾斜した円盤上で造粒核の周りに粉原料をまぶしながら、球形のペレットを作るパン式造粒機でのペレット製造方法、ロール圧縮機で成形するブリケット製造法やノズルからの押出し式の成形方法が一般的である。図1では、ブリケット製造法での成形体製造の例を示した。
【0013】
ここで、成形体12は回転炉床式還元炉3までの搬送に耐えられる強度が必要である。ブリケット製造法では、空隙率が30〜45%の比較的緻密でない成形体12しかできないため、バインダーや水分の粘着力で強度を高める。押し出し式の成形方法では、空隙率が40〜55%の緻密でない成形体12しかできないため、水分が空隙に充填されるようにして水分の粘着力で強度を高める。パン式造粒機の球形ペレットの場合では、空隙率が20〜33%の緻密なものを製造して、バインダーの粘着力でペレット強度を高める。
上記の方法で製造した成形体12を炉床8上に敷き詰め、回転炉床式還元炉3の炉内で、最高ガス温度1140〜1450℃で加熱還元する。成形体12を敷き込む層の数は、平均で2.2層以下が望ましい。理由は以下の通りである。成形体12への熱伝達は、成形体12上部のガスからの輻射と炉床8からの接触・輻射伝熱で行われる。したがって、成形体12の層数が2以下の場合は、成形体12が上下から直接的に受熱できるが、2層以上では中間に入った成形体12は、上下の成形体12の加熱が進んだ後にしか、加熱されない。したがって、上下の成形体12の還元が終了した後も長時間、中間の成形体12の還元が終了しない問題がある。ただし、本発明者らが行った回転炉床式還元炉3の炉内での成形体12の分布の観察結果では、現実には、成形体12は炉床8を100%被うことはない。このため、平均で2.2層までは、上記の問題は生じないことが解明された。
【0014】
回転炉床式還元炉3では、炉内の高温ガスからの輻射熱により、成形体12は急速に加熱される。水分を含む成形体12を処理する場合は、加熱帯で、まず、含有水分が蒸発して、その後に、成形体12が加熱される。乾燥された成形体12を処理する場合は、成形体12は、直ちに加熱される。還元体に入り、成形体12が1100℃程度となった時点から、炭素によって、酸化鉄などの還元性酸化物は還元される。なお、1200〜1400℃程度の一酸化炭素雰囲気で金属化する酸化物を還元性酸化物と称する。この還元性酸化物は、鉄、ニッケル、マンガン、亜鉛、鉛などである。
本発明では、回転炉床式還元炉3の炉内で酸化鉄を還元するとともに、さらに、還元ペレットを焼結させる。成形体12に含まれる粒子は微細であり、比表面積が大きいことから、焼結が急速に進む。また、この場合は、成形体12の内部の粒子数が多いため、粒子間結合が多く、強度が高い還元ペレットを製造できる。この現象を以下に,詳細に説明する。
【0015】
本発明者らは、以前に特開2002−194410公報で、成形体12を高温ガスに暴露することにより、還元反応と焼結を進行させる方法を発明している。ただし、特開2002−194410公報の発明などの従来技術では、成形体12の内部の粒子径や原料に含まれる金属鉄の影響についての十分な解析がなされていなかったことから、本発明者らは、実験用の小型電気炉を用いて、還元反応と焼結の進行状態の研究を行って新しい技術を研究した。
まず、本発明者らは、成形体12の内部では、酸化鉄の還元反応が進行して、鉄の金属化率が高くなった時点から、還元で生成した金属鉄粉の焼結が進行していることを解明した。そこで、多数の還元ペレットを色々な時間で回収して、還元反応と圧潰強度発現の進行を調査するともに、還元ペレットの組織を観察した結果、以下の新規の知見を得た。
【0016】
第一に、図3に示されるように、成形体12の炭素含有粉体以外の平均粒子径が、102ミクロンの場合では、還元ペレットの強度が上昇しづらいのに対して、80ミクロン以下(77ミクロンと52ミクロン)の場合に、還元ペレットの強度増加の進行が速いこと、また、最終的な強度も高いことを解明した。これは、粒子が微細である場合は、比表面積が大きく、粒子界面が広いことから、焼結が急速に進むことが原因である。なお、炭素を含む粒子は、回転炉床式還元炉3の内部で、還元反応ともに、燃焼して成形体12の中では消滅することから、反応終了後の還元ペレットに含まれる比率が少なく、還元ペレット内の粒度構成に影響しないことから、成形体12の粒度構成の条件から除外した。
本発明者らの顕微鏡観察とEPMA成分解析の結果では、強固に焼結している粒子は金属鉄比率が高く、かつ、10ミクロン以下の微粒子のものであった。本発明者らは、この解析結果から、還元ペレット内部では、10ミクロン以下の金属鉄粒子が粒子間のブリッジングによる強度向上に寄与していることを解明した。また、本発明者らの実験では、このブリッジング効果は、不純物が混在している酸化鉄含有粒子を還元して得た金属鉄粒子では顕著に発揮されないことも判った。本発明者らが実施した還元ペレットの顕微鏡観察の結果では、粒子に含まれる不純物が15質量%以下である場合は、効果的にブリッジング効果が得られる。つまり、原料粉体に含まれる、ブリッジング効果を発揮する10ミクロン以下の粒子は、酸化鉄と金属鉄を合計で85質量%含むことが本発明の重要な条件である。なお、以降、この10ミクロン以下の粒子をブリッジング微粒子と称する。
【0017】
次に、微粒子の効果を検証した。図4は、ブリッジング微粒子比率を変えた成形体12の還元帯の平均ガス温度1270℃で還元した還元ペレット強度の時間的推移の違いを示した図である。この実験では、成形体12は各々20mmの球状であり、原料粉体の平均粒子径は40〜55ミクロンであった。原料粉体中のブリッジング微粒子比率が20質量%の場合には、7分後に還元ペレットの強度が5メガパスカル、14分後には6メガパスカルであり、比較的低い結果となった。一方、ブリッジング微粒子比率が30質量%の場合には、7分後に還元ペレットの強度が8メガパスカルを越えて、14分後には、12メガパスカルになった。ブリッジング微粒子比率が50質量%の場合には、6分後に還元ペレットの強度が8メガパスカルを越えて、15分後には約14メガパスカルになった。このように、ブリッジング微粒子が30質量%以上では、高強度の還元ペレットを容易に製造できる。
本発明者らは、高強度の還元ペレットを製造できる条件である40質量%のブリッジング微粒子を含む、直径が18mmの成形体12を1300℃で処理する実験を行った。この実験では、処理した還元ペレットの強度を測定するとともに、鉄の分析を行った。この結果を図5に示す。加熱開始後1.7分で、成形体12の温度が1050℃となり、この時点から反応が盛んになった。加熱開始後4.5分に、鉄の金属化率が45%となり、この時点から急速に成形体12の強度が上昇した。加熱開始後6.7分に、強度が本発明の目標とする平均8メガパスカルとなり、十分な強度となった。この時のトータル鉄含有率は63質量%、鉄の金属化率は74%であった。このように、本発明の原料粉体を用いて製造された還元ペレットのトータル鉄が60質量%以上の場合は、成形体12の鉄の金属化率が45%以上になった時点から急速に粒子間の焼結が進み始める。
【0018】
本発明者らは、毎時16トンの還元ペレット製造用の回転炉床式還元炉3での実験を行い、鉄の金属化率が45%を越えた時点から還元ペレット強度が平均8メガパスカルとなる時間(最低暴露時間(te))を測定した。なお、本発明で要求される還元ペレット強度は、99%の還元ペレットの強度が5メガパスカル以上の条件を満たす平均8メガパスカル以上である。図6に、最低暴露時間(te)と雰囲気ガス温度の関係を示した。図6で判るように、本発明で要求される還元ペレット強度を確保できるまでの最低暴露時間(te)は(1)式で得られることを解明した。
te = 22.9−0.014Tg ……… (1)
ここで、Tgは、成形体12中の鉄の金属化率が45%となった時点から炉外に排出されるまでの平均ガス温度(℃)である。なお、本来は、焼結速度は温度に非線型で増加するが、本発明での適正な温度範囲が1140〜1450℃と小さいため、(1)式のような一次式で近似的に求めた。
【0019】
ただし、ガス温度が1140〜1200℃では、鉄の金属化率が45%となった以降の暴露時間が8〜15分間で、8メガパスカルの強度に到達した。また、1140℃以下のガス温度の場合は、長時間の暴露時間でも8メガパスカルに到達しなかった。したがって、本発明は、1140℃以上の炉内ガス温度の場合に有効である。ただし、回転炉床式還元炉の処理時間は、一般的に、10〜20分間であり、最低暴露時間(te)は、6分間程度以下でなければ、生産性低下の問題が生じる。つまり、望ましくは、1200℃以上の温度で、鉄金属化率が45%となった以降の暴露時間を最低暴露時間(te)よりも長くする処理方法がより望ましい。
ただし、還元帯の最高ガス温度が1450℃以上となると、例え残留炭素含有率が3質量%以下であっても、成形体12の鉄の一部が溶融する。また、混在しているスラグ成分も一部が溶融する。この際に、鉄とスラグが各々0.1〜1mm程度の粒状となって、両者が分離する。この結果、還元ペレット内の粒子間結合が低下することにより、還元ペレット強度が低下する。また、還元ペレットの一部が溶融すると周囲の還元ペレット同士で粘着したり、炉床8と融着したりする。この結果、還元ペレットが炉内から排出されなくなる問題がある。したがって、本発明の原料条件であれば、回転炉床式還元炉3の炉内ガスの還元帯中の最高温度は1140〜1450℃の範囲である。ただし、処理時間をムダに延長しないためには、炉内ガス温度の最高温度は1200℃以上であることが望ましい。また、還元ペレットの残留炭素を低く制御できない場合は、最高ガス温度の1420℃以下であれば、より安定して紅葉度還元ペレットが得られる。
【0020】
本発明者らは、還元ペレットの成分と還元ペレット強度の関係を調査した。このような高強度の還元ペレットを製造できるのは、製造された還元ペレットのトータル鉄が60質量%以上であること、また、鉄の金属化率が60〜90%の条件であった。トータル鉄が60%以下、または、鉄の金属化率が60%以下の還元ペレットの場合では、鉄の金属化率が45%になってから炉外に排出されるまでの暴露時間が長い必要である。例えば、1250℃以上のガスに15分間もの長時間暴露する必要がある。つまり、高強度の還元ペレットは製造できるが、経済性に問題が生ずる。
また、従来技術においても、還元ペレットの炭素含有率も強度に影響することが判明しているが、本発明においても、炭素含有率が4質量%以上となると、還元ペレット強度が7メガパスカルに到達しなくなる。また、反応速度の高い条件である1300〜1450℃の温度条件では、炭素含有率が3質量%を越えると、金属鉄中に炭素が進入して、低融点の鉄−炭素合金が生成する。この鉄−炭素合金は、1300〜1450℃で溶解して、これが非鉄金属の酸化物の粒子と遊離してしまい、還元ペレット中の粒子間結合が阻害される問題が生じる。したがって、本発明の効果を十分に発揮するためには、還元ペレットの成分を、トータル鉄含有率60質量%以上、鉄の金属化率60%以上、かつ、炭素含有率3質量%以下とすることが良い。
【0021】
上記の還元ペレット成分とする原料の条件は、炭素と還元性酸化物の混合比率は、固定炭素の原子モル数が還元性酸化物の酸素(活性酸素)の原子モル数に対する比率が0.6〜1.4の適正な値となるように配合されていることが望ましい。つまり、固定炭素の含有率を炭素の原子量(12)で割った値と活性酸素の含有率を酸素の原子量(16)で割った値の比が上記の値であり、以降、固定炭素モル比と称する。ただし、ここで、還元反応に寄与する炭素は、1000〜1100℃までに揮発する揮発分に含まれる炭素を除くものである。これは、1000℃程度以下では、鉄の還元反応は活発でなく、揮発分中の炭素は,鉄の還元に寄与しないで、成形体12から出ていくことが、除外する理由である。なお、1100℃で成形体12中に残留する炭素を固定炭素と称する。
理由は以下に説明する通りである。回転炉床法での還元では、酸化金属中の酸素と炭素が一酸化炭素を形成する条件での還元反応が中心である。したがって、固定炭素モル比は1.0を中心基準として、原料配合すると適正な条件とする。ただし、回転炉床式還元炉3の内部での雰囲気ガスの状態や温度によっては、一部は二酸化炭素までの反応まで還元反応に寄与すること、また、必ずしも100%の金属化率が必要でないこともあり、固定炭素モル比で0.6以上であれば、鉄の金属化率が60%以上の良好な結果とできる。また、炉内の高温の水蒸気や二酸化炭素ガスによる炭素の消費が多い場合は、余剰の固定炭素が必要になり、固定炭素モル比を1.4にすることもある。この条件の範囲で適正な固定炭素モル比に調整すれば、還元ペレットの金属化率を60%以上で、かつ、還元ペレット内に残留する炭素含有率を3質量%以下とできる。
【0022】
また、平均の代表径が25mm以下の成形体12を還元する場合は、成形体12内の鉄の金属化率が45%程度までは、成形体12内の鉄の金属化率は1100℃以上の温度の炉内ガスに暴露する時間で、ほぼ決まる。本発明者らは、回転炉床式還元炉3の炉内での還元ペレットの鉄の金属化率を測定して、鉄の金属化率は45%になるまでほぼ直線的に増加していくことを解明した。鉄の金属化率が45%になる時間は(2)式で示される時間以下であることを解明した。なお、代表径とは、成形体の容積の1/3乗と定義されるものであり、形状の異なる成形体の大きさを統一的に表現するためのものである。
ts =0.07(50−Mi)+0.7 ……… (2)
なお、tsは1100℃以上のガスに暴露されてから成形体12の鉄の金属化率が45%になる時間(焼結開始時間(分))、Miは原料粉体の鉄の金属化率(%)である。ここで、(2)式中で原料粉体の鉄の金属化率の影響を考慮する理由は、原料粉体が金属鉄を含む場合は、その分、金属化率の増加が速まるためである。
【0023】
以上に説明した理由により、固定炭素モル比が0.6〜1.4である、平均の代表径が25mm以下の成形体12を還元する場合は、成形体12が1100℃以上の温度の炉内ガスに暴露された時間をTsであると仮定することが可能である。したがって、1100℃以上の温度の炉内ガスに暴露されている時間がtsとなった時点から炉外に排出する間に、最低暴露時間(Te)よりも長い時間、1200〜1450℃の炉内ガスに暴露することが本発明の効果を拡大するための条件である。ここで、代表径が25mm以下の成形体12を還元することに限定した理由は、25mm以上の成形体12では、反応時間が長くなる問題と、還元ペレットの構造欠陥が発生するためである。大きな成形体では、内部への熱伝達が遅くなり、表面の反応が終了して高強度化した後も内部の反応が進行するため、還元反応で発生する一酸化炭素が表面を抜ける抵抗で内部圧力が高まり、還元ペレットに構造欠陥が発生する。なお、代表径とは、成形体12の容積の1/3乗であり、形状を問わず大きさを表現するための値である。
【0024】
また、本発明者らは、成形体12の空隙率が、還元ペレット強度に影響していることも解明した。空隙率が24〜30%の成形体12では10メガパスカルの強度しか出ない条件での処理においても、空隙率が45〜53%成形体12では18〜25メガパスカルの高強度がでることが判った。そこで、本発明者らは、空隙率が27%と46%の成形体12から製造した還元ペレットの切断面の拡大写真を観察したところ、成形体12内部での粒子の焼結状態は、両者でほぼ同一であった。しかし、空隙率が27%の成形体12から製造した還元ペレットには、内部に亀裂が生じていた。一方、空隙率が46%の成形体12から製造した還元ペレットには、亀裂がなかった。この結果、還元ペレット強度は、空隙率が27%の成形体12で9.8メガパスカルであったのに対して、46%の成形体12は19.1メガパスカルであった。なお、空隙率とは、成形体12の内部の粒子が存在しない空間の比率を表わすものである。
【0025】
本発明者らは、この亀裂発生現象は、空隙率が低い成形体12では、還元反応で生じた一酸化炭素ガスが成形体12から抜ける際に、内部圧力が大きくなり、亀裂を生ずることで起きることを解明した。更に、研究を進めて、空隙率が30%以上であれば、一酸化炭素ガスが容易に、粒子間を抜けることができるため、この内部亀裂が生じないことも解明した。この実験結果を図7に示す。図7には、固定炭素モル比が0.8〜1.2、還元帯のガス温度1300℃で10分間処理する条件でデータをまとめた。この条件で、20〜25%の空隙率の成形体12では、8〜9メガパスカルの還元ペレット強度であるが、25〜30%の空隙率の成形体12となると、強度は約10メガパスカルまで向上して、30%以上の空隙率の成形体12では、安定して18メガパスカル以上の強度となっていた。つまり、成形体12の空隙率を30%以上とすることにすることで、更に強度の高い還元ペレットを製造することができる。ただし、空隙率が53%以上となると、成形体12内部の粒子の分布が疎となって、焼結が進行しづらなることから、還元ペレット強度が10メガパスカル程度に低下する。
【0026】
以上の方法で製造した還元ペレットを回転炉床式還元炉3から排出して、還元ペレット冷却装置4にて冷却される。本発明の方法で製造した還元ペレットの再酸化の挙動を調査した結果、再酸化速度は、400℃までは大きく、400℃から300℃に温度が下がる段階で急速に小さくなり、300℃以下では、数時間の放置では確認できないまで低下することを見出した。また、100℃以下では、金属化率が5%低下するのに2ヶ月かかることも分かった。そこで、還元ペレットが200〜400℃以上は窒素等を導入して酸素濃度6%以下としている、ローラタリ−クーラーなどで、冷却して、更に、これ以下の温度を空気雰囲気で冷却する。ローラタリ−クーラーなどの接触伝熱と輻射伝熱に依存する冷却方法は、400℃以下では効率が悪くなるため、これ以下の温度では、空気による冷却を行うことで、還元ペレット冷却装置4の設備を小さくすることができる。つまり、還元ペレットを効率的に冷却するには、高温時を低酸素雰囲気の接触伝熱と輻射伝熱で、また、低温時を通常の雰囲気の対流伝熱等を用いることが良い。
冷却された還元ペレットは、還元ペレット備蓄ビン5に備蓄する。この後に、高炉等の還元と溶解の機能を有する炉の原料とする。また、場合によっては、長距離輸送して、遠方の還元溶解炉の原料とすることもある。
【0027】
【実施例】
図1に示す回転炉床式還元炉3を主体とする金属の還元設備で、本発明の方法を実施した操業例を示す。成形装置2での成形は、パン式造粒装置で球形ペレットを製造する方法、ブリケットを製造する方法、及び、ノズル押し出し式成形機で球形の湿潤成形体を製造する方法で行った。回転炉床式還元炉3は、毎時16トンの還元ペレットを製造できる、炉床面積が180平方メートルの設備であった。
表1に、実施例と比較例で使用した原料を示す。原料1は、微粒分の多いペレットフィード鉱石に、平均粒子径が0.8ミクロンの転炉ガスダストを混合した鉄原料に粉コークスを混合したものである。原料2は、製鉄所で発生する粉塵を利用する際の原料配合であり、平均粒子径が51ミクロンの高炉ガスダストと平均粒子径が0.8ミクロンの転炉ガスダストを混合したものである。炭素源は高炉ガスダストに含まれるものである。また、少量の高炉環境集塵ダストが混合している。原料3と原料4は粗い粒子で構成される原料の例である。なお、平均粒子径は、炭素含有粉体を除く粒子の平均値である。
【0028】
本発明の方法を用いた操業結果を実施例として、表2に示す。いずれも本発明の条件で操業した結果である。実施例1はパン式造粒装置で球形ペレット、実施例2はブリケット成形方法での成形体、また、実施例3と実施例4は、ノズル押し出し式成形方法での成形体を製造した結果である。
実施例1では、原料1を用いて、最高温度1320℃で処理した結果である。反応条件を本発明の範囲として処理したことから、還元ペレット強度は10.5メガパスカルと良好であった。ただし、緻密な成形体から還元ペレットを製造したことから、内部にクラックが認められて、この原因で、やや強度が低下していることが分かった。
実施例2は、比較的空隙率の高い成形体であるブリケットを比較的低温で処理した例である。還元帯のガス温度は1140℃以上であったことから、還元ペレット強度は限界的な強度以上であったものの、8.2メガパスカルとやや低かった。ただし、還元ペレット内部には、クラックは発生しておらず、これが、比較低温の処理でも良好な還元ペレット強度となった理由である。
【0029】
実施例3は、空隙率の高い成形体を適正条件で処理した例である。還元帯のガス温度は平均1280℃、最高1300℃であり、還元反応と焼結には最適な条件であった。その他の条件も本発明において良いものであった。この結果、還元ペレット強度は20.3メガパスカルと極めて良好であった。還元ペレット内部には、クラックは発生していなかった。
実施例4は、微粒子の多い原料2を用いて、空隙率の高い成形体を適正条件で処理した例である。この処理では、還元ペレット強度が22.3メガパスカルと極めて良好で、実施例3を超えるものであった。この処理では、ブリッジング微粒子の比率が高いことが好結果をもたらしている。実施例3と実施例4の還元ペレットは高炉原料として極めて良好な物性であった。
【0030】
一方、表3に示す比較例1では、原料としては本発明の条件を満たしているものを用いたが、還元帯のガス温度が低すぎる処理の結果である。この処理では、低温処理のため、金属化率が低いとともに、還元ペレット強度が平均6.1メガパスカルと低く、42%の還元ペレットが規定の5メガパスカル以下であり、高炉原料として利用できる物性ではなかった。
比較例2では、原料としては本発明の条件を満たしているものを用いたが、還元帯の最高ガス温度が1450℃以上の高温となっており、還元ペレットの鉄と酸化物の一部が溶融していた。この結果、この還元ペレットでは、鉄と酸化物の分離が生じて、極めて低強度のものであった。
比較例3と比較例4は、原料が本発明の条件を満たしていない処理の例である。いずれの処理でも、処理条件は良好であったが、実施例3と実施例4の還元ペレットと比較すると、低強度のものであり、いずれの還元ペレットも目標としている8メガパスカルにやや足りない強度であった。
【表1】
Figure 2004218019
【表2】
Figure 2004218019
【表3】
Figure 2004218019
【0031】
【発明の効果】
回転炉床式還元炉において、本発明の方法を用いることにより、酸化鉄を多く含む原粉体から高強度の還元鉄を含む粒状物を製造することができる。この粒状物は、高炉で直接利用できる強度を有するため、高炉原料として使用することで可能となる。また、高強度で緻密な粒状物であることから、含有される金属鉄の再酸化が少ない状態で、長距離を輸送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転炉床式還元炉3を中心とする酸化金属の還元設備を表わす図である。
【図2】回転炉床式還元炉3の炉内の状況を示す図である。
【図3】異なる平均粒子径の成形体を加熱帯のガス温度1300℃で処理した際の成形体の強度の推移を示す図である。
【図4】ブリッジング微粒子の比率が異なる場合のガス温度1270℃で処理した際の成形体の強度推移を示す図である。
【図5】成形体の還元と焼結に伴う、金属化率の増加と整形体の強度向上の状況を示す図である。
【図6】還元ペレット強度が平均8メガパスカル以上となる最低暴露時間(te)と雰囲気ガス温度(平均値)の関係を示す図である。
【図7】1300℃で還元と焼結した成形体における、処理前の成形体空隙率と還元後の還元ペレット強度の関係を示す図である。
【符号の説明】
1:原料粉体の備蓄槽、
2:成形装置、
3:回転炉床式還元炉、
4:還元ペレット冷却装置、
5:還元ペレット備蓄ビン、
6:天井、
7:炉壁、
8:炉床、
9:車輪、
10:バーナー、
11:火炎、
12:成形体

Claims (7)

  1. 炭素と酸化鉄、または、炭素、酸化鉄と金属鉄を含む粉体の成形体を回転炉式還元炉で還元する還元鉄の製造方法であって、金属鉄と酸化鉄の含有比率が85質量%以上で、かつ、10ミクロン以下の粒子が30質量%以上の比率で混在しているともに、炭素含有粉体を除く、粉体の平均粒子径が80ミクロン以下である成形体を、最高温度1140〜1450℃で還元するとともに、焼結させることを特徴とする高強度鉄含有粒状物の製造方法。
  2. 炭素と酸化鉄、または、炭素、酸化鉄と金属鉄を含む粉体の成形体に含有される固定炭素と還元性酸化物と化合している酸素との原子モル比率が0.6〜1.4の範囲である成形体を還元することを特徴とする請求項1に記載の高強度鉄含有粒状物の製造方法。
  3. 炉床上の成形体の平均層厚みが2.2層以下の条件で、成形体に含有される鉄の金属化率が45%になった時点から炉外に排出する間に、最低暴露時間(te)よりも長い時間、1200〜1450℃の炉内ガスに暴露して、トータル鉄が60質量%以上、鉄の金属化率が60%以上、かつ、残存炭素が3質量%以下の粒状物を製造することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高強度鉄含有粒状物の製造方法。なお、teは以下の式で得られるものである。
    te = 22.9−0.014Tg、 ここで、teは最低暴露時間(分)、Tgは平均炉内ガス温度(℃)である。
  4. 平均の代表径が25mm以下の成形体を、1100℃以上の温度の炉内ガスに暴露する時間がts(=0.07(50−Mi)+0.7)となった時点から炉外に排出する間に、最低暴露時間(Te)よりも長い時間、1200〜1450℃の炉内ガスに暴露することを特徴とする請求項3に記載の高強度鉄含有粒状物の製造方法。なお、Tsは焼結開始時間(分)、Miは原料粉体のトータル鉄中金属比率(%)である。
  5. 空隙率が30〜50%の成形体を還元することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の高強度鉄含有粒状物の製造方法。
  6. 転炉ガスに含有される微粒ダストを添加してある成形体を還元することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の高強度鉄含有粒状物の製造方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の方法で得た還元鉄を含有する粒状物を常温に冷却する方法において、当該粒状物を酸素濃度が6%以下のガス雰囲気中で200〜400℃まで冷却して、この温度以下では酸素濃度を制御していない雰囲気中で冷却することを特徴とする高強度鉄含有粒状物の製造方法。
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