JP2004215708A - コップホルダー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円筒形成部2および接合部3からなる、エンボス加工されて凹凸が形成されたパルプと合成繊維の混抄紙により形成された、コップ4と別体の円筒状のコップホルダー1。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コップホルダーに関し、特にホット飲料あるいはコールド飲料が入れられたコップのいずれのホルダーとしても適したコップホルダーに関する。
【0002】
【従来の技術】
飲料用のコップとしては、ガラス製のコップ、プラスチック製のコップ、紙製のコップ、陶磁器製のコップなどが広く用いられている。これらのコップを用い、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、ジュース、コーラなど種々の飲料が飲用されている。これら飲料は、ホットな状態、コールドな状態など種々の状態で飲用される。これらコップは、自動販売機や店頭での手渡しあるいは店内でのセルフサービスによって飲料を提供する際、紙製のコップ、即ち紙コップや薄手のプラスチック製のコップ、即ちプラスチックコップが広く用いられている。紙コップやプラスチックコップは、レジャーや家庭内でも用いられている。
【0003】
飲料用の紙コップは、通常パラフィンワックス加工紙や、ポリエチレン押し出しラミネート加工紙で製造されており、それ自身は断熱性を有するとはいえ、ホット飲料を入れたときには紙コップ自体熱くなり、紙コップを持っていられないような状態にまでなることがある。またプラスチックコップはポリエチレンなどを用いて製造されているが、薄く且つ紙より熱伝導度が大きいため、ホット飲料を入れたときのコップの温度は紙コップの場合より一層高くなり、このためホット飲料用としては殆ど用いられていないのが現状である。
【0004】
一方、コールド飲料をコップに入れた場合、あるいは氷と共に飲料がコップ内に入れられるような場合には、周囲の温度が高いとコップ外壁に結露がおこり、これによってコップを持つ手が濡れるとか、コップを持つ手が滑りやすくなるなどの問題が起る。
【0005】
このような従来の問題を解決するべく、例えばホット飲料用の紙コップについてみると、コップの外壁に指で挟持することができる紙製把持部を接着し、取り付けたもの、紙コップの表面に貼着、印刷などにより発泡体層などの断熱層を設けたものなどが知られている。しかし、把持部材により飲料入りの紙コップの重量を支える強度をもたせるためには、把持部の面積を大きくする必要があり、また紙コップを指先で摘んで保持することが必要となり、利用者にとって不便が感じられるばかりでなく、紙コップを製造した後に更に把持部を接着する別の工程が必要となり、コスト高となる。しかも、把持部を接着した場合には、コップを重ねて収納する際この把持部が邪魔となるという問題もある。しかもこの紙製把持部材を貼着する方法は、通常紙コップに限られる。他方、前記したように紙コップの表面に発泡体シートなどの断熱体を貼り付ける、あるいは断熱層を印刷により設ける方法なども行われているがコスト上、またコップの収納上の点で問題がある。
【0006】
このようなコップ自体の改善の他に、紙コップとは別体の組み立て式の紙製コップホルダーを用いることによりホット飲料に対処することも提案されている。このような紙コップとは別体の組立式の紙製コップホルダーとしては、片面段ボール製あるいは板紙製からなるもので、例えば図5に示すように、帯板状の弓形本体部7の上下円弧状部の端部から所定幅内方側に、一方は上縁部から、また他方は下縁部から内方側にスリット8、8aをそれぞれ設け、スリット8、8aを嵌合させることにより円環状とし、該スリットから端部側両端片9、9aを外側に折り返し、重ね合せて把持部材を形成し、形成された円環内に紙コップなどを挿入保持するもの(例えば、特許文献1参照)、あるいは図6に示すように、弓形帯状の波形紙10の長手方向両端部に、互いにロック状態で結合して波形紙からなる円環を形成することができる切り込み11、11aをそれぞれ設けたもの(例えば、特許文献2参照)などが知られているが、いずれも使用の際に組み立てて使用するものである。なお、これらのコップホルダーはプラスチックコップに対しても使用可能なものである。
【0007】
他方コールド飲料を入れたコップに対しては従来特別の配慮はなされておらず、通常紙ナプキンをコップの外周に巻くようにしてコップを持ち、これにより結露した水をナプキンに吸収させ、コップを持つ手に水が付着することを防止することが行われているのみである。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−213408号公報
【特許文献2】
特開平9−154697号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来ホット飲料用コップホルダーとして、紙コップとは別体の紙製ホルダーを用いることは知られているが、強度の点からホルダーの素材として片面段ボールあるいは板紙を用いる必要がある。このため素材の厚みにより保管時嵩張ると共に、使用時に一つ一つ組み立ててホルダーを形成しなければならないという問題がある。さらに段ボールや板紙は、素材自体の色が通常の紙のように白くなく外見上の問題もある上、印刷した際の見栄えも更に改善する余地がある。また、片面段ボール製あるいは板紙製のコップホルダーはホット飲料用には使用し得るが、コールド飲料用としては必ずしも適したものではない。すなわち、氷などとともに飲料が入れられたコップでは、コップの周りに結露がおこり、この結露によって生じた水が段ボールあるいは板紙に吸収されると、段ボールあるいは板紙の強度が落ち、コップホルダーが破損されるおそれがあるし、そのような状態にまで至らなくてもコップを持つ手の指に段ボールあるいは板紙の一部が付着するなどの問題が生じることが考えられるからである。
【0010】
したがって、本発明は、上記コップとは別体に提供される使い捨ての紙製コップホルダーが有する従来の問題点の改善されたコップホルダーを提供することを目的とするものである。
より具体的には、本発明は、ホット飲料用およびコールド飲料用のいずれにも適した使い捨ての紙製コップホルダーを提供することを目的とするものである。また、本発明は、断熱性が優れていることはもちろん、保管、収納時に嵩張らず、使用時に特別の組み立てを必要としない、使い捨ての紙製コップホルダーを提供することを目的とするものである。
更に、本発明は、エンボス加工された凹凸の維持が良好で、吸水した際にも強度が保持される、使い捨ての紙製コップホルダーを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討、研究を重ねた結果、エンボス加工されて凹凸が形成されたパルプと合成繊維の混抄紙により紙製コップホルダーを形成することにより、上記従来の課題が全て解決されることを見出して本発明を成したものである。
【0012】
すなわち、本発明は、エンボス加工されて凹凸が形成されたパルプと合成繊維の混抄紙からなり、該混抄紙が接合されて形成された円筒状のコップホルダーに関する。
【0013】
また、本発明は、前記混抄紙がクレープ紙であることを特徴とする前記円筒状のコップホルダーに関する。
【0014】
また、本発明は、前記接合が熱溶着であることを特徴とする前記円筒状のコップホルダーに関する。
【0015】
また、本発明は、前記円筒体の上下開口径が互いに異なる大きさであることを特徴とする前記円筒状のコップホルダーに関する。
【0016】
また、本発明は、前記混抄紙を構成する合成繊維がポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする前記円筒状のコップホルダーに関する。
【0017】
また、本発明は、前記混抄紙が重ね合わされた複数枚の混抄紙からなることを特徴とする前記円筒状のコップホルダーに関する。
【0018】
また、本発明は、前記混抄紙が少なくとも最内層に存在するとともに、合成樹脂フィルムからなる水不透過層が更に設けられていることを特徴とする前記円筒状のコップホルダーに関する。
【0019】
また、本発明は、エンボス加工されて凹凸が形成されたパルプと合成繊維の混抄紙からなり、半折りされて、互いに重ね合わされ、重ね合わされた各々の面は同じ弓形形状を有する帯状体であって、該帯状体の折り返し部に対向する端部に熱溶着接合部を有することを特徴とするコップホルダーに関する。
【0020】
【発明の具体的態様】
以下、図面を参照しつつ、本発明のコップホルダーを更に具体的に説明する。図1は、本発明のコップホルダー1を紙コップ4に適用した例を示すものである。この円筒状のコップホルダー1は、エンボス加工されて凹凸が形成されたパルプと合成繊維の混抄紙からなっており、混抄紙の開放側端部6が接合され、円筒形成部2と接合部3から構成されている。このコップホルダー1は、通常図3に示されるように平面状に折り畳まれた状態で供給される。平面状に折り畳まれた状態では、コップホルダー1は一方端部が折り返された二枚重ねの弓形帯状形状をしており、二枚重ねとなった帯状混抄紙の折り返し部5に対向する開放端部6には、混抄紙を上下から加熱加圧することにより混抄紙中の合成繊維が溶融されて接合部3が形成されている。使用に当っては、利用者は、図2に示されるように、折り畳まれたコップホルダー1を一つ手に取り、指でホルダーの開口部を開き、形成された円筒空間に、コップ4の外径とホルダー1の上部開口内径が一致する位置までコップを挿入し、ホルダー1の外面から紙コップを指で保持すればよい。図1ではコップとして紙コップを例に挙げて説明したが、プラスチックコップ、ガラスコップなど他の材質のコップについても紙コップと同様である。
【0021】
本発明のコップホルダーにおいては、ホルダー原紙として、パルプと合成繊維の混抄紙が用いられる。このときパルプとしては、通常紙を抄紙する際に用いられているセルロースパルプの何れが用いられてもよく、要求される吸水性、紙の強度などに応じ適宜のものを採用すればよい。例えば、パルプ原料となるセルロース繊維としては、針葉樹、広葉樹などの木材繊維、マニラ麻、ケナフ、バガスなどの非木材繊維、レーヨンなどの再生繊維等が挙げられる。セルロース繊維のパルプ化には、クラフトパルプ法、亜硫酸パルプ法等の化学パルプ法、セミ化学パルプ法、機械パルプ法など任意の方法が採用できる。またセルロース繊維は通常採用される方法で、晒したまたは半晒したもの、あるいは未晒しのものが採用でき、これらは単独で用いられてもよいし、二種以上が併用されてもよい。
【0022】
一方、混抄紙を構成する合成繊維としては、ポリエステル、ビニロン、ナイロンなどの単体繊維、あるいは芯がポリエチレンあるいはポリエステルで、鞘がポリエステル、エチレン・酢ビのような所謂芯−鞘型の複合繊維などを単独で用いてもよいし、あるいはこれらの二種以上を併用してもよい。合成繊維を混抄することにより、エンボス加工時の加熱により、合成繊維が溶融軟化し、合成繊維がパルプと接着することによって、エンボス形状の保持性が向上するとともに紙力が向上する。また、本発明のコップホルダーは水を吸収する特性を有するためコールド飲料をコップに入れた場合にもホルダーが結露した水を吸水し、しかも紙力が向上されているため吸水によってホルダーが破損するおそれはない。また合成繊維の溶融軟化によりパルプは互いに接合されているため、吸水した場合においても紙の一部が剥がれ指に付着することはない。さらに、本発明のコップホルダーを用いることにより、コップを持つ手が直接コップに触れないため、コップホルダーが結露した水により濡れた場合でも、コップを直接持つ場合に比べ手が感じる冷たさは和らぐ。このため、本発明のコップホルダーはコールド飲料用としても適したものである。なお、コップ内にホット飲料が入れられる場合、コップ外側の温度は80〜90℃程度、場合によっては100℃近くとなることもあるため、合成繊維として、100℃以下の温度に軟化点を有するものを用いることは避けることが好ましい。このような観点から、本発明のコップホルダーを構成する混抄紙の合成繊維としては、ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0023】
パルプと合成繊維の配合比率はコップホルダーに要求される、例えば吸水性、強度、エンボス加工性、エンボスによる凹凸形状の保持性、混抄紙の熱溶着性などを勘案して、適宜の比率とすればよい。例えば、パルプと合成繊維は、パルプが50〜90重量%、好ましくは70〜80重量%、合成繊維が50〜10重量%、好ましくは30〜20重量%とされるのが一般である。
【0024】
本発明に係るコップホルダーの混抄紙としては、クレープ紙を用いることが手触りのやさしさ、断熱性の点から好ましい。クレープ加工法は従来知られている何れの方法によってもよい。また、混抄紙は、通常坪量15〜25g/m2程度のものが用いられる。坪量が小さいものでは1枚の混抄紙を用いることによっては所望のエンボス形状保持特性が得られず、また断熱性も十分なものではないことから、複数枚の混抄紙を重ねてホルダー原紙とすることが好ましい。複数枚の混抄紙が重ねられた状態で用いられる場合、エンボス加工の際に混抄紙中の合成繊維が溶融軟化し、混抄紙も互いに接合され、エンボス形状保持特性がより良好となるとともに、接合された紙により形成される空間によって断熱性も向上する。このとき、原紙として、混抄紙とともにコップホルダーの最内層を除く層形成材料として水不透過層を形成する合成樹脂フィルムを重ねて用いることもできる。合成樹脂フィルムが原紙の少なくとも一層として用いられていると、合成樹脂フィルム層より内側に位置する混抄紙により吸収された結露水が、合成樹脂フィルム層より外に浸透せず、コールド飲料用のコップホルダーとして用いる際に、手が結露した水により濡れることがない。合成樹脂フィルムを用いる場合、合成樹脂フィルム層はコップホルダーの最外層としてもよいが、コップホルダーに紙の感触をもたせたい場合には、合成樹脂フィルム層の外層に更に混抄紙の層を配置するように原紙を構成すればよい。なお、この場合には、合成樹脂フィルム層により合成樹脂フィルムの外層を形成する紙との結着がなされるため、合成樹脂フィルムの外層となる紙層の材質は混抄紙でなくてもかまわない。
【0025】
また、本発明のコップホルダーにはエンボス加工が施されて凹凸が形成されており、前記するようにエンボス形状保持特性も向上していることから、ホルダー上からコップを持っても通常エンボスの凹凸形状が大きくくずれることはない。したがって、コップを持つ指はエンボスの外に向って凸部の部分に接触することになる。一方、コップはエンボスの内に向かって凸の部分に接触することになる。これにより、コップを持つ手とコップ外壁との間にはエンボスの凹凸に相当する空間が形成され、指にコップの熱が直接伝わらず、ホット飲料がコップ内にあっても、指は熱さを感じることはない。仮に強く握ってコップホルダーのエンボスのコップの外壁と接触する凹部の部分に指が接触したとしても、接触面積は極く小面積であるため、さほどの熱さは感じない。形成されるエンボスの深さおよびピッチは、エンボス形状保持特性を考慮して適宜の深さおよびピッチとすればよいが、通常深さは1〜3mm程度、ピッチは2〜5mm程度とするのが適当である。また、エンボス形状保持特性は、100g/cm2程度以上あることが好ましい。なお、このエンボス形状保持特性の値は、原紙にエンボス加工を施し、その後50mm×50mmの大きさに切り取り、水分調整を行って試料とし、乾燥状態の試料上に試料と同じ大きさのガラス板を乗せ、更にその上に錘を乗せて行き、エンボス形状が無くなるまでこれを継続し、エンボス形状が完全になくなった時のガラス板と錘の合計重量(g)を試料面積(cm2)で割った値(g/cm2)である。
【0026】
本発明のコップホルダーは、テーパー状となっているコップの外面に円筒状としたコップホルダー内面が面接触することが好ましい。このため、コップホルダー内面がコップの外径と同様のテーパー角を有するよう上部開口径を大きく、下部開口径を小さくした逆円錐台形形状となるようにされることが好ましい。コップホルダーの円筒形成部のテーパー角は、コップのテーパー角と同じであることが好ましいが、正確に同一の角度としなくてもよい。コップホルダーが混抄紙により形成されていることから、ホルダーの円筒形成部が一部幾分延び、これによりホルダーがコップ外表面にフィットすることとなるからである。また、本発明のコップホルダーは、一つのコップホルダーにより大きさの異なる複数種のコップに対応することができるが、コップ内の飲料を飲む際唇にコップホルダーが当たらないことが好ましく、このため図1に示されるように、例えばコップの上端から少なくとも1cm程度離れた位置にコップホルダーの上端縁部が嵌まり込み固定されるような上部開口内径とされることが好ましい。このため、飲料が入れられるコップの大きさ、コップ外面の傾斜角度に合わせた大きさ(内径)および内面角度となる複数種のホルダーを作成し、利用されるコップの大きさ、形状に合わせて適宜の大きさ、角度を有するコップホルダーを選択使用することが好ましい。コップホルダーの開口縁の形状は、図1〜3に示すごとき直線状の他、波形など適宜の形状であってよい。なお、本発明に係るコップホルダーは、円筒状とされたとき、上下の開口径が同じ大きさ、すなわち円柱形状となるものであってよいことは勿論である。またコップホルダーの幅(コップにはめ込んだときの高さ方向の長さ)は、任意でよいが、通常コップを持つ際、親指と人差し指、中指および薬指を用いることが一般的であるため、少なくともこれらの指がコップにかからない程度の大きさとすることが好ましく、またコップの底部からコップホルダーがはみ出さない程度の長さとする必要がある。このためコップホルダーの幅は、通常4〜7cm程度とすることが好ましい。これより幅を大きくすれば安全性はより増すがコスト面から問題が出てくるし、コップの高さが低い場合コップ底部からホルダーがはみだすことも考えられる。また、これより幅を小さくしてもよいが、指の太い人の場合コップを握る位置が少しずれただけでも、コップ外壁に触るおそれが出てくる。
【0027】
さらに、本発明に係るコップホルダーは円筒形状とするために帯状体が接合されていることが必要とされる。このとき、図3に示されるように1枚の原紙を半折りとした帯状体の開放端部を帯状体の表裏方向から熱圧着することにより熱溶着したものが外見上および製造上の観点から好ましい。もちろん折り返し部を設けることなく帯状体の両端部が例えば熱溶着で接合されていてもよい。なお、接合形態も例えば円柱形状のコップホルダーを形成するような場合などでは、帯状体の一端の内面と他端の外面とを接合して、接合部が円筒体の一部を形成するようにしてもよいし、製造コストはかかるが接着剤により接合を行ってもよいことはもちろんである。
【0028】
本発明のコップホルダーを製造する方法がこれに限定されるものではないが、本発明のコップホルダーを製造する方法の一例を図4に基づいて説明する。すなわち、先ず、ホルダーの材料となる原紙を準備する(工程a)。本例においては、原紙として、ポリエチレンテレフタレート(PET)を20重量%配合した坪量20g/m2のPET混抄クレープ紙を3枚重ねたものが用いられている。このとき原紙の幅は、製造されるホルダーの大きさに応じ所定の幅のものを用いればよい。原紙であるPET混抄クレープ紙マルチプライの表面に必要に応じ印刷を施し(工程b)、次いで、150〜190℃に加熱された深さ2〜5mmの凹凸(リブ)のついた2本のエンボスロール間に原紙を通すことによりエンボス加工を行う(工程c)。このとき熱によりPETが溶融軟化し、3枚のPET混抄クレープ紙は互いに接合されるとともに、保持性の良好なエンボスが形成される。エンボス加工されたPET混抄クレープ紙マルチプライを半折りとして重ね合わせ(工程d)、重ね合わされた開放端側に各ホルダーのための接合部を熱溶着により形成する(工程e)。この後、接合部および折り返し部を含む、弓形帯状に型抜きして(工程f)、ホルダーを得る。
【0029】
【発明の効果】
本発明のコップホルダーは、従来の段ボールや板紙を用いた組立式のコップホルダーと異なり、出荷時に既に接合固着されて広げれば円筒状となるように形成されている。したがって、従来の段ボールや板紙を用いた組立式のコップホルダーのように使用時に一つ一つ組み立てる煩わしさがなく、また使用時に組み立てたホルダーの係合が解けるおそれもなく、利用が簡単であり、安全性も高い。
【0030】
また、原紙としてパルプと合成繊維の混抄紙が用いられているため、同一枚数のコップホルダーを収納する際、段ボールや板紙を用いる従来例のものに比べ収納容積が格段に小さくてすみ、しかも原紙は通常の紙と同様純白も含め種々の色とすることが可能で、印刷も容易であり、印刷をしない場合も、また印刷をした後の状態も段ボールや板紙を用いた場合に比べ格段に綺麗で、商品価値が高いものである。
【0031】
さらに、コップホルダーに印刷を施せば、例えば紙コップとして無地の安価なものを使っても、紙コップに印刷を施したものと同様の効果を得ることができるし、同じ無地のコップを用いてもコップホルダーの印刷を変えるだけで簡単に種々の製品に対応することが可能となる。
【0032】
また、本発明のコップホルダーは、原紙としてパルプと合成繊維の混抄紙が用いられているため、エンボスの際に合成繊維が溶融軟化し、パルプの接合が起こり紙力が向上し、エンボス形状保持特性も向上する。このため、簡単な構造であるにもかかわらず断熱性に優れ、ホット飲料がコップに入れられている場合でもコップの熱さを感じることなくコップを手で持つことができ、ホット飲料用のコップホルダーとして好適である上、吸水性も良好で、吸水した後もコップホルダーの破損が起こるおそれもなく、したがってコップ表面に結露した水による手の濡れや滑りを無くすことが可能であるため、コールド飲料用のコップホルダーとしても好適に使用でき、さらに夏、冬に関係なく、年間を通して使用することができる。
【0033】
また、原紙として混抄紙とともに合成樹脂フィルムが重ね合わされたものが用いられると、少なくとも最内層に設けられた混抄紙により結露した水が吸収できるとともに、合成樹脂フィルム層により吸収された水がコップホルダーの表面にまで達することがないため、手の濡れが防止でき、コールド飲料用として好ましいコップホルダーが得られる。
【0034】
このように、本発明のコップホルダーは、ホット飲料用としても、またコールド飲料用としても使用でき、コップも紙コップ、プラスチックコップ、ガラスコップなど種々の材質のものへの適用が可能であるし、構造が簡単で、量産性に優れ、安価、綺麗、かつ安全であり、減容化も可能であるという極めて優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコップホルダーに紙コップを挿入した状態の斜視図である。
【図2】本発明のコップホルダーに対し紙コップを挿入する時の斜視図である。
【図3】折り畳まれた状態の本発明のコップホルダーの一例の平面図である。
【図4】本発明のコップホルダーを製造する方法の一例を説明する工程図である。
【図5】従来の片面段ボール製のコップホルダーの展開平面図である。
【図6】従来の他の片面段ボール製のコップホルダーの展開平面図である。
【符号の説明】
1 コップホルダー
2 円筒形成部
3 接合部
4 紙コップ
5 折り返し部
6 折り返し部対向端部
7 帯板状の弓形本体部
8、8a スリット
9、9a 端部側両端片
10 弓形帯状の波形紙
11、11a 切り込み
Claims (8)
- エンボス加工されて凹凸が形成されたパルプと合成繊維の混抄紙からなり、該混抄紙が接合されて形成された円筒状のコップホルダー。
- 前記混抄紙がクレープ紙であることを特徴とする請求項1記載の円筒状のコップホルダー。
- 前記接合が熱溶着であることを特徴とする請求項1または2に記載の円筒状のコップホルダー。
- 前記円筒体の上下開口径が互いに異なる大きさであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の円筒状のコップホルダー。
- 前記混抄紙を構成する合成繊維がポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の円筒状のコップホルダー。
- 前記混抄紙が重ね合わされた複数枚の混抄紙からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の円筒状のコップホルダー。
- 前記混抄紙が少なくとも最内層に存在するとともに、合成樹脂フィルムからなる水不透過層が更に設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の円筒状のコップホルダー。
- エンボス加工されて凹凸が形成されたパルプと合成繊維の混抄紙からなり、半折りされて、互いに重ね合わされ、重ね合わされた各々の面は同じ弓形形状を有する帯状体であって、該帯状体の折り返し部に対向する端部に熱溶着接合部を有することを特徴とするコップホルダー。
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