JP2004215161A - バイコニカルアンテナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バイコニカルアンテナの給電点周りおよび開口面付近に開口面において給電点から放射される電波の位相が揃うような形状を持った誘電体を設ける。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、通信あるいはレーダシステム等として使用されるアンテナ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来のバイコニカルアンテナを示す斜視図である。バイコニカルアンテナは第一の円錐導体2aと第二の円錐導体2bとが、その円錐の頂点を互いに接近して対向させ、同じ軸上に逆方向に配置し、その頂点に設けられた給電点1から特定の周波数範囲の高周波で励振されるとき電波を給電点1を中心とする同心円状に放射し、水平面内で無指向性となる。
【0003】
非特許文献1に示されたように、給電点1から開口面端部までの長さをl、円錐の角度をθ0とすると、l>2λL(λL:下限周波数)かつθ0>20°のとき、バイコニカルアンテナのインピーダンスZは以下のような式で表すことができる。
Z=120logecotθ0/2 (1)
従って、インピーダンスは角度θ0のみに依存し、用いる電波の波長等には影響されない。例えば、同軸線の特性インピーダンスを50Ωとすると、(1)式より、θ0は66.8°となる。
【0004】
【非特許文献1】
Antenna Engineering Handbook(Henry Jasik編;McGRAWHILL Book Company;pp.10−13〜pp.10−14)
【発明が解決しようとする課題】
従来のバイコニカルアンテナは以上のように構成されているので、l>2λL(λL:下限周波数)かつθ0>20°である限りインピーダンスは円錐の角度のみに依存し、周波数には依存しないため広帯域にインピーダンス整合がとれる。しかし、上記(1)式に従って円錐型金属導体2a、2b間の円錐角が決定され、また給電点1から開口面までの電気長は下限周波数の1.58波長以上必要であることから必然的に開口面3で位相分布がつく形状となり、高域周波数で利得低下が発生していた。
【0005】
例えば、図6に示すように給電点から開口中央部までの電気長と給電点から開口端部までの電気長の差が1/2波長となる周波数では開口面中央部からの放射と開口面端部からの放射が水平方向で打ち消し合い利得が低下する現象が発生する。
【0006】
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、高域周波数における利得低下を解消し、広帯域にわたって高利得が得られるバイコニカルアンテナを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るアンテナ装置は、頂点を互いに接するよう対向させ、同軸上で逆方向に配置した2つの円錐型金属導体と、当該2つの円錐型金属導体の頂点が接する部分に設けられた給電点と、前記2つの円錐型金属導体の底面外周間の円筒面上において、前記給電点より放射される電波の位相が揃うよう前記給電点周辺部に設けられた誘電体とを備えたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るバイコニカルアンテナの構成を表す図である。また、図2は本発明の実施の形態1に係るバイコニカルアンテナの断面図である。以下、動作について説明する。図1において、1は給電点、2aは第一の円錐型金属導体、2bは第二の円錐型金属導体、3は開口面、4は本実施の形態1の特徴である円錐型金属導体の間に設けられた誘電体である。
【0009】
また、図2において、給電点1から開口部中央までの長さをL1、また、給電点1から開口面3上の任意の点Pまでの長さをLp1+Lp2で表す。また、θ0は円錐の角度である。Lp1は給電点1から誘電体4外周まで、Lp2は誘電体4外周から点Pまでの長さである。給電点1に給電された信号は給電点を中心として同心円状に円錐型金属導体2a、2bの間を伝搬する。ここで、誘電体4の誘電率をεrとすると、誘電体内を電波が伝搬する速度は空気中の伝搬速度に対して1/√εrに比例する。そこで、物理長に対して電波の伝搬速度も考慮した電気長を考えると、給電点1から開口面3の中央部までは全て誘電体内を通過するので、その電気長はL1√εrである。一方、開口面3上での任意の点Pとして、開口面3中央部から点Pまでの角度をφとすると、給電点1から点Pまでの電気長はLp1√εr+Lp2となる。従って、開口面上の任意の点同士の電気長が等しい状態、
L1√εr=Lp1√εr+Lp2 (1)
となるような誘電体形状とすることで、開口面3で位相分布を均一にすることができる。ここで、
(Lp1+Lp2)cosφ=L1 (2)
である。
【0010】
上記(1)、(2)式を満たすように誘電体形状を調整することで開口面3全体で位相が揃うため従来のように開口面端部において位相が打ち消し合うことがなく、広帯域にわたり高利得なバイコニカルアンテナを得る。また、開口部に誘電体を装荷することで円錐型金属導体の支持部材としての役割も果たすため、耐風圧等の強度の高いバイコニカルアンテナを得る。
【0011】
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。上記実施の形態1では、誘電体を給電部1付近に装荷したが、本実施の形態2では、開口面付近に誘電体を装荷した場合について説明する。
【0012】
図3は本発明の実施の形態2に係るバイコニカルアンテナの断面図である。図中の点Qにおける電気長はLq1+Lq2√εrである。また、開口面端部までの電気長はL2であるので、これらの電気長が一致する形状がアンテナ開口面において位相が一致する条件である。従って、
Lq1+Lq2√εr=L2
(Lq1+Lq2)cosφ=L1
を満たす形状を有した誘電体をアンテナ開口部付近に設ける。なお、L1は給電点1から開口面中央までの長さ、θ0は図3中に示したように円錐の開いた角度、φは水平方向に対する任意の角度のことである。
【0013】
このため、上記実施の形態1と同様、開口面3全体で位相が揃うため従来のように開口面端部と中央部との位相がことで打ち消し合うことがなく、広帯域にわたり高利得なバイコニカルアンテナを得る。また、開口部に誘電体を装荷することで円錐型金属導体の支持部材としての役割も果たすため、耐風圧等の強度の高いバイコニカルアンテナを得る。
【0014】
実施の形態3.
本実施の形態3では、上記実施の形態1および2を組み合わせて、給電点1付近と開口部付近両方に誘電体を装荷した例について説明する。図4は、本発明の実施の形態3に係るバイコニカルアンテナの断面図である。
【0015】
上記実施の形態1、2の場合と同様、アンテナ開口面上の任意の点の電気長がすべて等しくなるよう誘電体4a、4bの形状を調整すればよい。なお、誘電体4aと4bの誘電率は異なるものであってもよい。給電点1付近に装荷された誘電体4bで大体の調整を行い、開口部付近に装荷された誘電体4bで開口面各部までの電気長が一致するよう細かい調整を行うようにしてもよい。
【0016】
例えば、誘電体4aの誘電率をεr1、誘電体4bの誘電率をεr2とすると、開口面3の任意の点R(開口面中央との角度φ)ではLr1√εr1+Lr2+Lr3√εr2、開口面3中央では、L11√εr1+L12+L13√εr2となる。従って、開口面3上の任意の点Rにおいて、
Lr1√εr1+Lr2+Lr3√εr2=L11√εr1+L12+L13√εr2,
(Lr1+Lr2+Lr3)cosφ=L11+L12+L13
が成り立つように誘電体4a、4bの形状を調整する。
【0017】
このため、上記実施の形態1、2と同様、開口面3全体で位相が揃うため従来のように開口面端部と中央部との位相が打ち消し合うことがなく、広帯域にわたり高利得なバイコニカルアンテナを得る。また、開口部に誘電体を装荷することで円錐型金属導体の支持部材としての役割も果たすため、耐風圧等の強度の高いバイコニカルアンテナを得る。さらに、複数の誘電体を用いて位相の調整を行うため、位相の調整がより正確に行うことができる。
【0018】
実施の形態4.
上記実施の形態1〜3では、いずれも開口面3を円錐型金属導体2の端部としたが、図5に示したように誘電体4を円錐型金属導体2の端部より突出させて装荷し、開口面3aを円錐型金属導体2の端部より突出した面としても同様な効果が得られる。
【0019】
上記実施の形態1〜3と同様に、誘電体4中での電波の伝搬速度を考慮し、給電点1から開口面3a上の任意の点Sまでの図中矢印のような経路の電気長がすべて等しくなるように誘電体4の形状を調整する。
【0020】
このため、上記実施の形態1〜3と同様、開口面3全体で位相が揃うため従来のように開口面端部と中央部との位相がことで打ち消し合うことがなく、広帯域にわたり高利得なバイコニカルアンテナを得る。また、開口部に誘電体を装荷することで円錐型金属導体の支持部材としての役割も果たすため、耐風圧等の強度の高いバイコニカルアンテナを得る。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るバイコニカルアンテナは、開口面に装荷した誘電体により、開口面全体で給電点より放射される電波の位相が揃うため従来のように開口面端部と中央部との位相がことで打ち消し合うことがなく、広帯域にわたり高利得なバイコニカルアンテナを得る。また、開口部に誘電体を装荷することで円錐型金属導体の支持部材としての役割も果たすため、強度の高いバイコニカルアンテナを得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るバイコニカルアンテナの斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るバイコニカルアンテナの断面図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係るバイコニカルアンテナの断面図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係るバイコニカルアンテナの断面図である。
【図5】本発明の実施の形態4に係るバイコニカルアンテナの断面図である。
【図6】従来のバイコニカルアンテナの断面図である。
【符号の説明】
1 給電点、 2a、2b 円錐型金属導体、 3 開口面、
4、4a、4b 誘電体、 5 同軸ケーブル。
Claims (5)
- 頂点を互いに接近するよう対向させ、同軸上で逆方向に配置した2つの円錐型金属導体と、
当該2つの円錐型金属導体の頂点が接近する部分に設けられた給電点と、
この給電点から前記2つの円錐型金属導体にて形成される開口面までの電気長が等しくなるよう前記給電点周辺部に設けられた誘電体とを備えたことを特徴とするバイコニカルアンテナ。 - 頂点を互いに接近するよう対向させ、同軸上で逆方向に配置した2つの円錐型金属導体と、
当該2つの円錐型金属導体の頂点が接近する部分に設けられた給電点と、
この給電点から前記2つの円錐型金属導体にて形成される開口面までの電気長が等しくなるよう前記開口面周辺部に設けられた誘電体とを備えたことを特徴とするバイコニカルアンテナ。 - 頂点を互いに接近するよう対向させ、同軸上で逆方向に配置した2つの円錐型金属導体と、
当該2つの円錐型金属導体の頂点が接近する部分に設けられた給電点と、
この給電点から前記2つの円錐型金属導体にて形成される開口面までの電気長が等しくなるよう前記円筒面周辺および前記給電点周辺に設けられた誘電体とを備えたことを特徴とするバイコニカルアンテナ。 - 前記円筒面周辺に設けられた誘電体と、前記給電点周辺に設けられた誘電体の誘電率が異なることを特徴とする請求項3記載のバイコニカルアンテナ。
- 頂点を互いに接近するよう対向させ、同軸上で逆方向に配置した2つの円錐型金属導体と、
当該2つの円錐型金属導体の頂点が接近する部分に設けられた給電点と、
この給電点から前記2つの円錐型金属導体にて形成される開口面までの電気長が等しくなるよう前記2つの円錐型金属導体の底面外周よりも突出して設けられた誘電体とを備えたことを特徴とするバイコニカルアンテナ。
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JP2008535299A (ja) * | 2005-03-24 | 2008-08-28 | グループ デ ゼコール デ テレコミュニキャシオン (ジェーウーテー) | 構想上の大きな柔軟性を提供する超広帯域アンテナ |
GB2481743B (en) * | 2009-02-28 | 2014-08-20 | Original Perspectives Ltd | Antenna |
KR102096426B1 (ko) * | 2019-06-18 | 2020-04-03 | 조선대학교산학협력단 | 방사특성 개선을 위한 광대역 안테나 |
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2003
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