JP2004215034A - トラッキングフィルタの自動調整可能なチューナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1のトラッキングフィルタ2および第2のトラッキングフィルタ4のバリキャップダイオードに供給するセンタ周波数制御電圧を、PLL回路8が出力した制御電圧を調整したときの自動利得制御回路6が出力する自動利得制御電圧の変化をもとに決定された第1および第2のトラッキングフィルタ用の補正値により補正するための第1の補正用演算アンプ11と第2の補正用演算アンプ10とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、トラッキングフィルタの自動調整可能なチューナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、チューナ部のフロントエンド前段には、受信周波数ごとにそのセンタ周波数を変化させる目的で電圧制御により容量が変化するバリキャップダイオードを用いてトラッキングフィルタを構成する場合が多い。
このような従来のバリキャップダイオードを用いたトラッキングフィルタのセンタ周波数を受信周波数ごとに変化させる手法では、ローカル発振制御用の制御電圧を用いて前記バリキャップダイオードの制御を行なっているが、部品ごとのばらつきを含めフィルタとしての特性を最良に設定するためには、さらに空芯コイルを人手により調整するといった熟練技術が必要であった。
なお、このような受信周波数に対しフィルタのセンタ周波数を自動調整するものとして、高周波増幅部の選択増幅器の同調素子を、中間周波信号強度が最大になるように可変制御するようにしたRF部自動調整機能を有するシンセサイザーチューナがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、複数の電圧制御同調手段を制御する制御値をそれぞれ記憶し、この記憶された制御値を用いて複数の電圧制御同調手段の制御を行うようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭60−12828号公報(第2頁、第1図、第2図)
【特許文献2】
特開平11−168399号公報(第3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナは以上のように構成されているので、前記特許文献1に開示されている技術においては、受信機が同調するたびに、バリキャップダイオード等で構成されたトラッキングフィルタを通過する信号号強度を測定し、この信号強度が最大になるようにバリキャップダイオードの制御電圧を変化させてトラッキングフィルタの特性を設定する必要があり、最適な同調特性を得るまでに時間を要し、さらに前記信号強度の測定に伴って損失が発生し、トラッキングフィルタを通過する信号強度が低下するため、精度の高い調整が難しいという課題があった。
【0006】
また、特許文献2に開示された技術においては、トラッキングフィルタ特性の調整に用いるメモリに記憶された制御値が、製造過程で発生するトラッキングフィルタを構成する各同調素子の値のばらつきに対し対応可能な値となっているのかという課題があった。
【0007】
この発明は、トラッキングフィルタを構成する各同調素子の値のばらつきを含む回路ごとの個体差の違いを吸収して全ての受信周波数に対応したトラッキングフィルタの調整を自動的に行うことのできるトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナは、位相ロック回路が出力した制御電圧を調整したときの自動利得制御回路が出力する自動利得制御電圧の変化をもとに決定された補正値により、前記制御電圧を補正する補正回路を備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態について説明する。
実施の形態1.
図1は、この実施の形態1のトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナの構成を示すブロック図である。このトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナは、受信アンテナ1、第1のトラッキングフィルタ2、アンプ3、第2のトラッキングフィルタ4、ミキサ5、自動利得制御回路6、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM、記憶手段)7、PLL(Phase Locked Loop)回路(位相ロック回路)8、電圧制御発振回路(位相ロック回路)9、第1の補正用演算アンプ(補正回路)11、第2の補正用演算アンプ(補正回路)10などを備えている。
【0010】
受信アンテナ1は、放送局から放射される電波を受信し電気信号に変換する。第1のトラッキングフィルタ2は、受信アンテナ1により変換された電気信号から希望信号周波数を検出するための通過帯域のセンタ周波数を規定するものであり、センタ周波数制御電圧により容量が変化するバリキャップダイオードを備えている。
アンプ3は、第1のトラッキングフィルタ2により抽出された希望信号周波数を増幅する。第2のトラッキングフィルタ4は、アンプ3の出力に対し希望信号周波数を検出するための通過帯域のセンタ周波数を規定するものであり、センタ周波数制御電圧により容量が変化するバリキャップダイオードを備えている。
【0011】
ミキサ5は、第2のトラッキングフィルタ4により抽出された希望信号周波数とローカル周波数信号とをミキシングし中間周波数信号を出力する。自動利得制御回路6はミキサ5の出力をもとにアンプ3の利得制御を行う。また、この自動利得制御回路6はそのAGC制御電圧を、ミキサ5が出力する中間周波数信号の信号強度を判定するための信号強度モニタ信号として出力する。EEPROM7は第1のトラッキングフィルタ2および第2のトラッキングフィルタ4のセンタ周波数を補正するための補正値を記憶する。PLL回路8は、PLL設定データと電圧制御発振回路9が現在出力している発振周波数とをもとに電圧制御発振回路9の発振周波数を前記PLL設定データに応じた発振周波数に制御するための制御電圧VTを生成する。電圧制御発振回路9は、PLL回路8が生成した制御電圧VTをもとにローカル周波数信号を生成する。
【0012】
第2の補正用演算アンプ10は、第2のトラッキングフィルタ4へ供給される制御電圧VTを補正する補正値と、前記制御電圧VTがそれぞれ入力される入力端子を有し、前記補正値と前記制御電圧VTとをもとに生成した第2のトラッキングフィルタ4のセンタ周波数を制御するためのセンタ周波数制御電圧を、第2のトラッキングフィルタ4のバリキャップダイオードに供給する。第1の補正用演算アンプ11は、第1のトラッキングフィルタ2へ供給される制御電圧VTを補正する補正値と、前記制御電圧VTとがそれぞれ入力される入力端子を有し、前記補正値と前記制御電圧VTとをもとに生成した第1のトラッキングフィルタ2のセンタ周波数を制御するためのセンタ周波数制御電圧を、第1のトラッキングフィルタ2のバリキャップダイオードに供給する。
【0013】
次に動作について説明する。
このトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナでは、トラッキングフィルタの特性の制御に、従来のローカル周波数信号を制御する制御電圧VTに加えて、この制御電圧VTを増減可能な補正回路を、第1のトラッキングフィルタ2と第2のトラッキングフィルタ4に対しそれぞれ1系統づつ設け、この補正回路に供給される補正値をEEPROM7へ記憶する。この場合、制御電圧VTのみでは制御しきれないトラッキングフィルタの特性ズレや、各トラッキングフィルタ固有の各同調素子の値のばらつきにも対応可能なように、自動利得制御回路6から出力される信号強度モニタ信号をもとに、第1のトラッキングフィルタ2および第2のトラッキングフィルタ4を含む回路ごとの最適な補正値をEEPROM7へ記憶する。
そして、このEEPROM7から読み出した補正値を前記第1のトラッキングフィルタ2用の補正回路と、前記第2のトラッキングフィルタ4用の補正回路へ供給し、各バリキャップダイオードへ供給される制御電圧VTを微調整する。
【0014】
図2は、EEPROM7へ記憶した補正値により制御電圧VTが補正されるときの特性図である。図において、実線はローカル発振制御特性を示し、また、破線はトラッキングフィルタ最適制御特性を示しており、通常、受信周波数全帯域に渡ってローカル発振制御特性とトラッキングフィルタ最適制御特性とは一致せず、特性上のズレを有しており、ローカル発振制御特性すなわち制御電圧VTを用いてトラッキングフィルタの制御特性を最適に保つことは困難であるが、制御電圧VTのみでは制御しきれなかったトラッキングフィルタの前記特性ズレや、トラッキングフィルタ固有の各同調素子の値のばらつきに対応して、前記補正値により制御電圧VTをV1からV2へ補正することができ、受信周波数全帯域に渡ってローカル発振制御特性とトラッキングフィルタ最適制御特性とを一致させることが出来、ローカル発振制御特性と前記補正値による補正特性とによりトラッキングフィルタの特性を常に最適に保つことが出来る。
また、前記補正値を決める際のフィルタ通過信号の信号強度の判定も、中間周波数信号など直接信号ラインを入力するのではなく、自動利得制御回路6のAGC制御電圧を信号強度モニタ信号として入力し用いるため、フィルタ通過信号の劣化などの悪影響が回避できる。
また、第1のトラッキングフィルタ2や第2のトラッキングフィルタ4を含む回路上の構成部品のバラツキによって前記回路ごとに補正量もそれぞれ変化するが、前記回路ごとにEEPROM7を設け、前記回路ごとの補正値を前記EEPROM7へ記憶するため、各個体差を吸収して補正でき、チューナに用いた場合には各チューナの個体差に応じた補正が可能であり、均一な特性が得られる。
【0015】
実施の形態2.
図3は、前記実施の形態1において説明したトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナとその調整治具回路41を示すブロック図である。なお、図3において図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
図3において、チューナ部31は、第1の補正用演算アンプ11へ供給される補正値が入力される入力端子C1、第2の補正用演算アンプ10へ供給される補正値が入力される入力端子C2、PLL回路8へ供給されるPLL設定データが入力される入力端子C3、自動利得制御回路6から出力された信号強度モニタ信号を取り出すための出力端子C4、EEPROM7へ補正値を書き込むための入力端子C5、EEPROM7から読み出した補正値が出力される出力端子C6、自動利得制御回路6から出力された中間周波数信号を取り出すための出力端子C7を備えている。
【0016】
調整治具回路41は、チューナ部31の第1の補正用演算アンプ11へ供給される補正値が出力される出力端子C11、第2の補正用演算アンプ10へ供給される補正値が出力される出力端子C12、PLL回路8へ供給されるPLL設定データが出力される出力端子C13、チューナ部31の自動利得制御回路6から出力された信号強度モニタ信号を入力するための入力端子C14、EEPROM7へ補正値を書き込むための出力端子C15、EEPROM7から読み出した補正値を取り込むための入力端子C16を備えている。また、マイクロコンピュータ21と、入力端子C14から入力された信号強度モニタ信号をディジタル信号へ変換するA/D変換器22と、出力端子C12へ供給する補正値をディジタル信号からアナログ信号へ変換するD/A変換器23と、出力端子C11へ供給する補正値をディジタル信号からアナログ信号へ変換するD/A変換器24を備えている。
【0017】
また、チューナ部31は前記入力端子、出力端子により調整治具回路41の出力端子、入力端子と接続され、調整治具回路41により補正値が決定され、EEPROM7へ保存される。
すなわち、チューナ部31の入力端子C1は調整治具回路41の出力端子C11と接続し、チューナ部31の入力端子C2は調整治具回路41の出力端子C12と接続し、チューナ部31の入力端子C3は調整治具回路41の出力端子C13と接続する。さらに、チューナ部31の出力端子C4は調整治具回路41の入力端子C14と接続し、チューナ部31の入力端子C5は調整治具回路41の出力端子C15と接続する。
【0018】
次に、調整治具回路41を用いて補正値をチューナ部31のEEPROM7へ保存する動作について説明する。
図4は、調整治具回路41により補正値をチューナ部31のEEPROM7へ保存する際の動作を示すフローチャートである。
先ず、調整治具回路41のマイクロコンピュータ21により、受信周波数がチューナ部31のPLL回路8に設定される(ステップST1)。この受信周波数についての情報は、調整治具回路41の出力端子C13と、チューナ部31の入力端子C3を経てPLL回路8へ送られる。この結果、PLL回路8からはローカル発振制御用の制御電圧VTが出力され、電圧制御発振回路9と、第1のトラッキングフィルタ2および第2のトラッキングフィルタ4のバリキャップダイオードへ供給され、電圧制御発振回路9はローカル発振を開始し、PLL回路8はローカル発振制御を開始する(ステップST2)。一方、第1のトラッキングフィルタ2と第2のトラッキングフィルタ4のセンター周波数は特性ズレを含んだ値に設定される。
【0019】
その後、マイクロコンピュータ21は第1のトラッキングフィルタ2と第2のトラッキングフィルタ4に対し補正制御を開始する。この補正制御では、マイクロコンピュータ21は、先ず、前記設定された受信周波数に応じて予め設定された補正値(初期値)をD/A変換器23およびD/A変換器24へ出力する(ステップST3)。続いて、チューナ部31の出力端子C4と調整治具回路41の入力端子C14を経て、チューナ部31の自動利得制御回路6が出力するAGC制御電圧である信号強度モニタ信号を取り込み、A/D変換器22を介してモニタする(ステップST4)。
【0020】
そして、前記補正値を増加させて(ステップST5)、AGC制御電圧である信号強度モニタ信号を取り込み、A/D変換器22を介してモニタを続け(ステップST6)、前記信号強度モニタ信号の増減を判定する(ステップST7)。この結果、前記信号強度モニタ信号が増加すれば、前記補正値をさらに増加させる。また、前記信号強度モニタ信号が増加から減少へ変化すれば、そのポイントの補正値を、調整治具回路41の出力端子C15とチューナ部31の入力端子C5を経てEEPROM7へ記憶する(ステップST8)。そして、このときの受信周波数をチェックし(ステップST9)、終了か続行かを判定し(ステップST10)、続行であればステップST1へ戻り次の受信周波数の設定を行い、ステップST2以下の処理を繰り返す。そして、同様な方法で全受信周波数帯について信号強度モニタ信号が増加から減少へ変化するポイントの補正値をEEPROM7へ記憶する。
【0021】
なお、ステップST1において設定する受信周波数、ステップST3においてセットする補正値(初期値)については、外部から与えられるか、あるいはマイクロコンピュータ21にあらかじめ設定されている。
【0022】
この結果、チューナ部31の製造に際し、生産ラインのチューナ部31を調整するための調整治具を調整治具回路41のような構成にし、調整治具回路41を調整対象のチューナ部31へ入力端子および出力端子により接続し、その後、図4に示すフローチャートを自動的に実行するようにプログラム化することで、チューナ部31の調整工程を自動化できる。
【0023】
実施の形態3.
図5は、前記実施の形態1において説明したトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナが前記実施の形態2において説明した調整治具回路41により調整され、EEPROM7に補正値が記憶され、ラジオ受信機に組み込まれた状態を示すブロック図であり、図3と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。このラジオ受信機はトラッキングフィルタの自動調整回路が適用されるチューナ部31と、受信アンテナ1、コントローラ部51およびスピーカ61を備えている。
【0024】
コントローラ部51は、D/A変換器23,24とこのラジオ受信機の各部の制御を行うマイクロコンピュータ71と、信号処理部25、アンプ26、キー操作部27および表示部28など、ラジオ受信機として必要な各種機能ブロックを備えている。また、出力端子C111,C112,C113,C118と入力端子C116,C117を備えている。出力端子C111は、チューナ部31の第1の補正用演算アンプ11へ供給される補正値が出力される。出力端子C112は、第2の補正用演算アンプ10へ供給される補正値が出力される。出力端子C113は、PLL回路8へ供給されるPL設定データが出力される。入力端子C116は、EEPROM7から読み出した補正値をマイクロコンピュータ71が取り込むためのものである。また、入力端子117は、チューナ部31の自動利得制御回路6から出力された中間周波数信号をコントローラ部51の信号処理回路25へ取り込むためのものである。出力端子C118は、アンプ26により増幅された信号をスピーカ61へ出力するためのものである。
【0025】
そして、チューナ部31の入力端子C1はコントローラ部51の出力端子C111と接続し、チューナ部31の入力端子C2はコントローラ部51の出力端子C112と接続し、チューナ部31の入力端子C3はコントローラ部51の出力端子C113と接続する。さらに、チューナ部31の出力端子C6はコントローラ部51の入力端子C116と接続し、チューナ部31の出力端子C7はコントローラ部51の入力端子C117と接続する。
【0026】
次に動作について説明する。
このラジオ受信機において特定の放送局が使用する放送電波の周波数帯域を受信しようとする場合、キー操作部27が操作され、選局が行われ、受信周波数が指定される。マイクロコンピュータ71は、この指定された受信周波数をチューナ部31のPLL回路8に設定し、PLL回路8はローカル発振制御を開始し、制御電圧VTを出力する。マイクロコンピュータ71は、前記指定された受信周波数に対応した補正値をチューナ部31のEEPROM7から読み出し、D/A変換器23を介して第2の補正用演算アンプ10へ、またD/A変換器24を介して第1の補正用演算アンプ11へ出力する。この補正値は、このラジオ受信機に用いられたチューナ部31固有の補正値であり、チューナ部31の個体差に応じた補正が可能であり、第1のトラッキングフィルタ2や第2のトラッキングフィルタ4の特性ズレによる受信信号の減衰が抑制され、最適な受信特性を実現できる。
【0027】
図7は、EEPROM7に記憶された第1のトラッキングフィルタ2のバリキャップダイオードへ供給される制御電圧VTの補正値(TBPF1データ)と、第2のトラッキングフィルタ4のバリキャップダイオードへ供給される制御電圧VTの補正値(TBPF2データ)を示す説明図である。
また、図6は、各チャネルごとの欧州向けの受信周波数とカナダ向けの受信周波数を示し、このように欧州向けの受信周波数とカナダ向けの受信周波数は各チャネルごとにわずかに異なっている。このため、図7に示すように欧州向けの受信周波数とカナダ向けの受信周波数にそれぞれ対応したそのラジオ受信機固有の補正値を前記チャネルに対応させてEEPROM7へ記憶するようにすれば、同一の工程で製造されたラジオ受信機を「欧州向け」と「カナダ向け」などのように複数の輸出先国の受信周波数に対応させることが可能になる。
【0028】
また、トラッキングフィルタの特性が全周波数帯にわたってリニアな特性を示すチューナ部31であれば、調整工程における補正値の設定を数ポイントに限定し、その間のポイントを平均値補正し求めることで、調整工程に要する時間を短縮できる。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、位相ロック回路が出力した制御電圧を調整したときの自動利得制御回路が出力する自動利得制御電圧の変化をもとに決定された補正値により、前記制御電圧を補正する補正回路を備えるように構成したので、前記補正回路により前記補正値を用いて、前記位相ロック回路が出力した制御電圧を補正することで、トラッキングフィルタを構成する各同調素子の値のばらつきを含む回路ごとの個体差の違いを吸収し、全ての受信周波数に対応したトラッキングフィルタの調整を自動的に行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1のトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1のトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナにおいてEEPROMへ記憶した補正値により制御電圧が補正されるときの特性図である。
【図3】この発明の実施の形態2におけるトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナとその調整治具回路を示すブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態2のトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナにおいて調整治具回路により補正値をEEPROMへ保存する際の動作を示すフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態1のトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナがラジオ受信機に組み込まれた状態を示すブロック図である。
【図6】各チャネルごとの欧州向けの受信周波数とカナダ向けの受信周波数を示す説明図である。
【図7】EEPROMへ記憶された第1のトラッキングフィルタおよび第2のトラッキングフィルタへ供給される制御電圧VTの補正値を示す説明図である。
【符号の説明】
2,4 トラッキングフィルタ、6 自動利得制御回路、7 EEPROM(記憶手段)、8 PLL回路(位相ロック回路)、9 電圧制御発振回路(位相ロック回路)、10 第2の補正用演算アンプ(補正回路)、11 第1の補正用演算アンプ(補正回路)。
Claims (5)
- 受信周波数に応じてローカル発振制御を行う位相ロック回路の制御電圧をもとに、トラッキングフィルタの同調特性を自動調整可能に行うチューナにおいて、
前記位相ロック回路が出力した前記制御電圧を調整したときの自動利得制御回路が出力する自動利得制御電圧の変化をもとに決定された補正値により、前記制御電圧を補正する補正回路を備えたことを特徴とするトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナ。 - 受信周波数に対応させて制御電圧を補正する補正値を記憶した記憶手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナ。
- 記憶手段に記憶される補正値は、位相ロック回路が出力する制御電圧の補正値を変化させたとき、自動利得制御回路が出力する自動利得制御電圧の変化がピークを示したときの補正値であることを特徴とする請求項2記載のトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナ。
- 記憶手段に記憶される補正値は、全受信周波数帯の各受信周波数ごとに位相ロック回路が出力する制御電圧の補正値を変化させたとき、自動利得制御回路が出力する自動利得制御電圧の変化がピークを示したときの補正値であることを特徴とする請求項3記載のトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナ。
- 記憶手段に記憶される補正値は、全受信周波数帯のうちの特定の受信周波数ごとに位相ロック回路が出力する制御電圧の補正値を変化させたとき、自動利得制御回路が出力する自動利得制御電圧の変化がピークを示したときの補正値と、前記特定の受信周波数ごとの補正値をもとに演算して求められた前記特定の受信周波数以外の受信周波数についての補正値であることを特徴とする請求項3記載のトラッキングフィルタの自動調整可能なチューナ。
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