JP2004214454A - 保持装置、当該保持装置を有する光学系及び露光装置 - Google Patents

保持装置、当該保持装置を有する光学系及び露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光学系を構成する光学素子の有する複屈折特性を制御し、複屈折の影響を低減して所望の結像性能をもたらす保持装置、当該保持装置を有する光学系及び露光装置を提供する。
【解決手段】光学素子を保持するための保持装置であって、前記光学素子の一又は複数箇所に局所的に応力を発生させ得る圧力制御手段を有することを特徴とする保持装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、光学素子を搭載する精密機械、特に、露光装置等の投影光学系に関し、更に詳細には、半導体素子、撮像素子(CCD等)又は薄膜磁気ヘッド等を製造するためのリソグラフィー工程に使用される露光装置において、原版(例えば、マスク及びレチクル(なお、本出願ではこれらの用語を交換可能に使用する。))の像を被処理体(例えば、半導体ウェハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス基板)に投影露光する際、より正確な結像関係を得るための光学素子の保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器の小型化及び薄型化の要請から、電子機器に搭載される半導体素子の微細化への要求はますます高くなっている。半導体素子製造用の代表的な露光装置である投影露光装置は、マスク上に描画されたパターンをウェハに投影露光する投影光学系を備えている。投影露光装置の解像度(正確に転写できる最小寸法)Rは、光源の波長λ、投影光学系の開口数NA及びレジストの解像力やプロセス等によって決定される定数kを用いて次式で与えられる。
【0003】
【数1】
Figure 2004214454
【0004】
従って、波長を短くすればするほど、及び、NAを上げれば上げるほど、解像度は良くなる。近年では、解像度はより小さい値を要求されNAを上げるだけではこの要求を満足するには限界となっており、短波長化により解像度の向上を見込んでいる。現在では、露光光源は、g線(波長約436nm)、i線(波長約365nm)、Kr−Fエキシマレーザー(波長約248nm)、Ar−Fエキシマレーザー(波長約193nm)と進み、今後は、Fレーザー(波長約157nm)の使用が有望視されている。
【0005】
i線までの波長域では、光学系に従来の光学素子を使用することが可能であったが、Kr−Fエキシマレーザー、Ar−Fエキシマレーザー、Fレーザーの波長域では、透過率が低く、従来の光学ガラスを使用することは不可能である。このためエキシマレーザーを光源とする露光装置の光学系には、短波長光の透過率が高い石英ガラス(SiO)又はフッ化カルシウム(CaF)を材料とした光学素子を使用することが一般的になっており、特に、Fレーザーを光源とする露光装置においては、フッ化カルシウムを材料とした光学素子を使用することが必須とされている。また、投影光学系の高NA化に伴い投影光学系を構成するレンズの大口径化が必要になり、屈折率均質性等の光学特性に優れたフッ化カルシウムが要求されている。
【0006】
フッ化カルシウム単結晶は、従来から、(「ブリッジマン法」としても知られる)坩堝降下法によって製造されている。かかる方法は、化学合成された高純度原料を坩堝に入れ育成装置内で熔融した後、坩堝を除々に引き下げ、坩堝の下部から結晶化させる。この育成過程の熱履歴によりフッ化カルシウム結晶内には応力が残留する。フッ化カルシウムは、応力に対して複屈折性を示し、残留応力があると光学特性が悪化するので、結晶育成後、熱処理を施し応力を除去する。また、光学素子に圧力をかけて応力分布を発生させることにより複屈折を補正する提案がされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−331927号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、フッ化カルシウムは、理想的な内部応力がない結晶であっても、結晶構造に起因する複屈折、いわゆる真性複屈折(Intrinsic Birefringence)が無視できない量だけ発生する。
【0009】
フッ化カルシウムの結晶軸は図8に示す通りである。結晶軸としての[1 00]軸、[0 1 0]軸及び[0 0 1]軸は互いに入れ替えて考えることが可能であり、結晶としては立方晶系に属する。そのため真性複屈折の影響を無視すれば、光学的な特性は等方的、即ち、結晶中を光束が進む向きによって光学的な影響が変化することはないことが知られている。
【0010】
フッ化カルシウムの真性複屈折は図9及び図10によって説明される。まず、図9は、結晶中の光線方向に応じた複屈折の大きさを表す。図9を参照するに、[1 1 1]軸、[1 0 0]軸、[0 1 0]軸及び[0 0 1]軸方向に進行する光束に対しては複屈折量がゼロとなる。しかし、[1 0 1]軸、[1 1 0]軸及び[0 1 1]軸方向に進行する光束に対しては複屈折量が最大となり、例えば、Ar−Fエキシマレーザーの波長193nmでは3.4nm/cm、Fレーザーの波長157nmでは11.2±0.5nm/cmにも達する。図10は、光線方向に応じた複屈折の進相軸分布を表すものである。そのような結晶で光学系を構成した場合、像の形成に寄与する波面が入射光の偏光方向によって変化し、近似的には2つに分かれた波面が二重の像を形成する。そのため真性複屈折によって、光学系としての結像特性が大きく劣化するという結果になる。
【0011】
従って、Ar−FエキシマレーザーやFレーザー等の紫外光を露光光源とする露光装置においては、真性複屈折を含めた複屈折特性を考慮してフッ化カルシウムからなる光学素子を投影光学系内に保持することが必要となる。
【0012】
そこで、本発明は、光学系を構成する光学素子の有する複屈折特性を制御し、複屈折の影響を低減して所望の結像性能をもたらす保持装置、当該保持装置を有する光学系及び露光装置を提供することを例示的目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての保持装置は、光学素子を保持するための保持装置であって、前記光学素子の一又は複数箇所に局所的に応力を発生させ得る圧力制御手段を有することを特徴とする。
【0014】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の例示的な保持装置100及び露光装置200について説明する。但し、本発明は、これらの実施例に限定するものではなく、本発明の目的が達成される範囲において、各構成要素が代替的に置換されてもよい。例えば、本実施形態では、保持装置100を例示的に露光装置200の投影光学系230に適用しているが、露光装置200の照明光学系214、その他周知のいかなる光学系に適用してもよい。ここで、図1は、露光装置200の投影光学系230に適用される本発明の保持装置100を示す概略平面図である。図2は、図1に示す保持装置100のA−A´概略断面図である。
【0016】
保持装置100は、図1及び図2に示すように、保持部材120と、伸縮部材132と、接続部材134と、圧力制御部130と、保持部140と、圧力量制御手段150と、回転制御手段160とを有し、光学素子110を保持する。
【0017】
光学素子110は、周辺部に配置した複数個の保持部材120及び保持部140によって保持される。光学素子110は、反射、屈折及び回折等を利用して光を結像させ、例えば、レンズ、平行平板ガラス、プリズム及びフレネルゾーンプレート、キノフォーム、バイナリオプティックス、ホログラム等の回折光学素子を含む。エキシマレーザーを使用する露光装置に使用可能なレンズの材料は、例えば、合成石英ガラスやフッ化カルシウム(蛍石)である。
【0018】
保持部材120は、各々伸縮部材132及び接続部材134により構成される圧力制御部130を介して図示しない鏡筒と結合している。ここで、本実施形態においては、光学素子110の周辺部に配置される保持部材120、及び保持部材120に接続されている伸縮部材132、接続部材134は、図1に示すように、12個であるが、かかる数は例示的である。例えば、光学素子110としてフッ化カルシウム単結晶を用いる場合、フッ化カルシウムの結晶軸の対称性を考慮して、かかる結晶軸の位置を包含するように配置する。
【0019】
伸縮部材132は、圧力量制御手段150から印加される印加電圧によって長さが伸縮し、保持部材120を微小に移動させる。伸縮部材132は、保持部材120を光学素子110の中心側に押圧することで(又は外側に引くことで)、光学素子110に対して局所的に応力を発生させる。伸縮部材132は、例えば、ピエゾ素子として構成される。
【0020】
図3は、図1に示す保持部材120と伸縮部材132の接合面の概略拡大図である。図3を参照するに、保持部材120に対して伸縮部材132が上下方向に複数個接続されており、光学素子110の厚み方向においても局所的に応力を発生させることができる。なお、本実施形態では、伸縮部材132としてピエゾ素子を使用しているが、ピエゾ素子以外のものでも物理的に保持部材120を介して光学素子110を周辺から押圧したり、引いたりすることができるもの(即ち、長さが伸縮可能なもの)であればよい。
【0021】
また、圧力制御部130は、回転制御手段160を有する。従って、回転制御手段160により、光学素子110に対して圧力制御部130を回転調整することができる。また、光学素子110を鏡筒に対して光軸まわりに回転制御することにより各光学素子の相対配置を回転調整することができる。
【0022】
保持部140は、例えば、3点において光学素子110を支持し、圧力制御部130を載置する。保持部140は、光軸を中心とするリング状部材であり、例えば、実質的に光学素子110の線膨張率と等しい線膨張率を有する材料から構成される。
【0023】
また、光学素子110の複屈折は投影光学系の収差となって現れるから、公知の収差測定手段により非点収差を測定し、この非点収差が許容範囲内になるように圧力制御部130により光学素子110に応力分布を与えるといった形態をとることもできる。つまり、保持装置100は、圧力制御部130により、制御位置、制御方向及び制御量を各々独立に制御することで、光学素子110に対して応力を発生させる位置及び応力量を制御し、光学素子110の応力分布を制御する。また、圧力制御部130は、回転制御手段160を有し、かかる回転制御手段160により、光学素子110に対して圧力制御部130を回転調整することができる。また、回転制御手段160により、鏡筒に対して光学素子110の相対配置を回転調整することができる。このように、光学素子110の局所的な複屈折量と進相軸方向を制御することで光学素子110の有する真性複屈折を含めた複屈折特性(量)を制御することができ、複屈折の影響を低減して所望の結像性能をもたらすことができる。
【0024】
以下、図4を参照して、本発明の保持装置100を適用した例示的な投影光学系230及び投影光学系230を有する露光装置200について説明する。ここで、図4は、本発明の例示的な露光装置200を示す概略ブロック断面図である。露光装置200は、図4に示すように、回路パターンが形成されたマスク220を照明する照明装置210と、照明されたマスクパターンから生じる回折光をプレート240に投影する投影光学系230と、プレート240を支持するステージ245とを有する。
【0025】
露光装置200は、例えば、ステップアンドスキャン方式やステップアンドリピート方式でマスク220に形成された回路パターンをプレート240に露光する投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程に好適であり、以下、本実施形態ではステップアンドスキャン方式(「スキャナー」とも呼ばれる。)を例に説明する。ここで、「ステップアンドスキャン方式」は、マスクに対してウェハを連続的にスキャン(走査)してマスクパターンをウェハに露光すると共に、1ショットの露光終了後ウェハをステップ移動して、次の露光領域に移動する露光方法である。「ステップアンドリピート方式」は、ウェハの一括露光ごとにウェハをステップ移動して次のショットの露光領域に移動する露光方法である。
【0026】
照明装置210は、転写用の回路パターンが形成されたマスク220を照明し、光源部212と、照明光学系214とを有する。
【0027】
光源部212は、例えば、光源としては、波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約157nmのFエキシマレーザーなどを使用することができるが、光源の種類はエキシマレーザーに限定されず、例えば、YAGレーザーを使用してもよいし、その光源の個数も限定されない。また、EUV光源等を用いても良い。例えば、独立に動作する2個の固体レーザーを使用すれば固体レーザー間相互のコヒーレンスはなく、コヒーレンスに起因するスペックルはかなり低減する。さらにスペックルを低減するために光学系を直線的又は回転的に揺動させてもよい。また、光源部212にレーザーが使用される場合、レーザー光源からの平行光束を所望のビーム形状に整形する光束整形光学系、コヒーレントなレーザー光束をインコヒーレント化するインコヒーレント化光学系を使用することが好ましい。また、光源部212に使用可能な光源はレーザーに限定されるものではなく、一又は複数の水銀ランプやキセノンランプなどのランプも使用可能である。
【0028】
照明光学系214は、マスク220を照明する光学系であり、レンズ、ミラー、ライトインテグレーター、絞り等を含む。例えば、コンデンサーレンズ、ハエの目レンズ、開口絞り、コンデンサーレンズ、スリット、結像光学系の順で整列する等である。照明光学系214は、軸上光、軸外光を問わずに使用することができる。ライトインテグレーターは、ハエの目レンズや2組のシリンドリカルレンズアレイ(又はレンチキュラーレンズ)板を重ねることによって構成されるインテグレーター等を含むが、光学ロッドや回折素子に置換される場合もある。かかる照明光学系214のレンズなどの光学素子の保持に本発明の光学素子保持装置100を使用することができる。
【0029】
マスク220は、例えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成され、図示しないマスクステージに支持及び駆動される。マスク220から発せられた回折光は、投影光学系230を通りプレート240上に投影される。マスク220とプレート240は、光学的に共役の関係にある。本実施形態の露光装置200はスキャナーであるため、マスク220とプレート240を縮小倍率比の速度比でスキャンすることによりマスク220のパターンをプレート240上に転写する。なお、ステップアンドリピート方式の露光装置(「ステッパー」とも呼ばれる。)の場合は、マスク220とプレート240を静止させた状態で露光が行われる。
【0030】
投影光学系230は、複数のレンズ素子のみからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の光学系等を使用することができる。色収差の補正が必要な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素子をレンズ素子と逆方向の分散が生じるように構成したりする。
【0031】
かかる投影光学系230のレンズなどの光学素子110の保持に本発明の保持装置100を使用することができる。保持装置100は、図5に示すように、投影光学系230の鏡筒232に連結されている。図5は、図4に示す露光装置100の投影光学系230の鏡筒232内部を示す概略断面図である。なお、保持装置100は、半径方向の変形を吸収することができる図示しないバネ部材によって投影光学系230の鏡筒232に連結することで、装置輸送時などの温度環境変動時に、線膨張率の違いから生じる鏡筒232と保持装置100の相対変位により、保持装置100が鏡筒232に対して偏芯するのを防止することができる。
【0032】
なお、保持装置100は、上述した構成であり、ここでの詳細な説明は省略する。従って、投影光学系230は、結像性能の劣化となる光学素子110の有する複屈折の影響を低減して所望の結像性能をもたらすことができる。
【0033】
プレート240は、ウェハや液晶基板などの被処理体でありフォトレジストが塗布されている。
【0034】
ステージ245は、プレート240を支持する。ステージ245は、当業界で周知のいかなる構成をも適用することができるので、ここでは詳しい構造及び動作の説明は省略する。例えば、ステージ245は、リニアモーターを利用してXY方向にプレートを移動することができる。マスク220とプレート240は、例えば、同期走査され、ステージ245と図示しないマスクステージの位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。ステージ245は、例えば、ダンパを介して床等の上に支持されるステージ定盤上に設けられ、マスクステージ及び投影光学系230は、例えば、床等に載置されたベースフレーム上にダンパ等を介して支持される図示しない鏡筒定盤上に設けられる。
【0035】
露光において、光源部212から発せられた光束は、照明光学系214によりマスク220を、例えば、ケーラー照明する。マスク220を通過してマスクパターンを反映する光は、投影光学系230によりプレート240に結像される。露光装置200が使用する投影光学系230(及び/又は照明光学系214)は、本発明の保持装置100で保持された光学素子を含んで、光学素子110の有する複屈折の影響を抑えることができるので、高いスループットで経済性よく従来よりも高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
【0036】
次に、図6及び図7を参照して、上述の露光装置200を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図6は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷される。
【0037】
図7は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置200によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施例のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、かかる露光装置200を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面として機能するものである。
【0038】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。例えば、本発明の保持装置は、レンズやミラーやフィルター等の様々な光学部材を保持するために用いることができる。さらに、本発明の保持装置をマスクやウェハを支持するために用いても良い。
【0039】
本発明は、更に以下の事項を開示する。
【0040】
〔実施態様1〕 光学素子を保持するための保持装置であって、
前記光学素子の一又は複数箇所に局所的に応力を発生させ得る圧力制御手段を有することを特徴とする保持装置。
【0041】
〔実施態様2〕 前記光学素子に対して前記光学素子の光軸まわりに前記圧力制御手段を回転させる回転手段を更に有することを特徴とする実施態様1記載の保持装置。
【0042】
〔実施態様3〕 前記圧力制御手段は、前記光学素子の単体における応力分布情報を有し、当該応力分布情報を基に、前記光学素子を所望の応力分布に制御することを特徴とする実施態様1記載の保持装置。
【0043】
〔実施態様4〕 前記圧力制御手段は、前記光学素子と接続し、当該光学素子を押圧する伸縮部材と、
前記伸縮部材が前記光学素子を押圧する圧力量を制御する圧力量制御手段とを有することを特徴とする実施態様1記載の保持装置。
【0044】
〔実施態様5〕 前記圧力制御手段は、応力を発生させる位置及び応力量を制御することを特徴とする実施態様1記載の保持装置。
【0045】
〔実施態様6〕 前記圧力制御手段は、前記光学素子の結晶軸方位の対称性に基づいて、前記応力を発生させる位置を制御することを特徴とする実施態様5記載の保持装置。
【0046】
〔実施態様7〕 前記回転手段は、前記光学素子に対して光軸まわりに前記圧力制御手段の回転量を制御することを特徴とする実施態様2記載の保持装置。
【0047】
〔実施態様8〕 前記回転手段は、前記光学素子を前記光軸まわりに回転制御できることを特徴とする実施態様2記載の保持装置。
【0048】
〔実施態様9〕 前記光学素子は、フッ化カルシウムであることを特徴とする実施態様1記載の保持装置。
【0049】
〔実施態様10〕 前記光学素子は、レンズであることを特徴とする実施態様1記載の保持装置。
【0050】
〔実施態様11〕 一又は複数個の光学素子で構成される光学系の複屈折を低減させる方法であって、
前記光学素子の少なくとも一つの素子の真性複屈折を含めた複屈折を測定するステップと、
前記測定ステップで測定した前記光学素子の前記複屈折を打ち消すように、前記光学素子に発生させる応力の位置及び応力量を制御するステップとを有することを特徴とする方法。
【0051】
〔実施態様12〕 前記測定ステップで測定した前記光学素子の前記複屈折を打ち消すように、前記光学素子を他の光学素子に対して相対的に回転させることを特徴とする実施態様11記載の方法。
【0052】
〔実施態様13〕 実施態様1乃至10のうちいずれか一項記載の保持装置を有し、当該保持装置に保持された光学素子を介して物体面上のパターンを像面上に結像することを特徴とする光学系。
【0053】
〔実施態様14〕 光源からの光を、実施態様13記載の光学系を介して被処理体に導いて当該被処理体を露光することを特徴とする露光装置。
【0054】
〔実施態様15〕 前記光源は、紫外線パルスレーザーであることを特徴とする実施態様14記載の露光装置。
【0055】
〔実施態様16〕 前記光源は、エキシマレーザーであることを特徴とする実施態様14記載の露光装置。
【0056】
〔実施態様17〕 実施態様14乃至16のうちいずれか一項記載の露光装置を用いて被処理体を露光するステップと、
露光された前記被処理体に所定のプロセスを行うステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
【0057】
【発明の効果】
本発明の保持装置によれば、投影光学系の光学素子の有する真性複屈折及び応力複屈折を良好に補正し、複屈折の影響を低減して所望の結像性能をもたらすことができる。よって、かかる保持装置を有する光学系及び露光装置は、高品位なデバイスを露光性能良く提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】露光装置の投影光学系に適用される本発明の保持装置を示す概略平面図である。
【図2】図1に示す保持装置のA−A´断面図である。
【図3】図1に示す保持部材と伸縮部材の接合面の概略拡大図である。
【図4】本発明の例示的な露光装置を示す概略ブロック図である。
【図5】図4に示す露光装置の投影光学系の鏡筒内部を示す概略断面図である。
【図6】デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。
【図7】図6に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
【図8】フッ化カルシウム結晶の結晶軸を説明するための図である。
【図9】フッ化カルシウム結晶における真性複屈折量の分布を示す図である。
【図10】フッ化カルシウム結晶における真性複屈折進相軸の分布を示す図である。
【符号の説明】
100 保持装置
110 光学素子
120 保持部材
132 伸縮部材
134 接続部材
130 圧力制御部
140 保持部
150 圧力量制御手段
160 回転制御手段
170 応力分布測定手段
200 露光装置
210 照明装置
212 光源
214 照明光学系
220 マスク
230 投影光学系
232 鏡筒
240 プレート
245 プレートステージ

Claims (1)

  1. 光学素子を保持するための保持装置であって、
    前記光学素子の一又は複数箇所に局所的に応力を発生させ得る圧力制御手段を有することを特徴とする保持装置。
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