JP2004213978A - 燃料電池システム - Google Patents

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陽 濱田
Mitsuo Karakane
光雄 唐金
Hirokazu Izaki
博和 井崎
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Abstract

【課題】電池内部に堆積された改質装置において生じる粉体や空気中のホコリやチリなどを効果的に除去することができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】本発明の燃料電池システムSは、電解質膜6dの両面にアノード6a及びカソード6bを構成すると共に、アノード6aに燃料ガスを供給し、カソード6bに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池6を備え、燃料電池6は、アノード6aに燃料ガスを流通させるためのガス流路89と、カソード6bに酸化剤ガスを流通させるためのガス流路89とを備え、これらガス流路89に洗浄用流体としての水を流通させ、当該ガス流路89を洗浄する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと空気中に含まれる酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、電極反応によって燃料ガス(水素など)が有する化学エネルギーを直接電気エネルギーとして取り出すものである。特に、固体高分子形燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:「PEFC」)は、固体高分子電解質膜(Polymer Electrolyte Membrance)の両面にアノードとカソードとが配されたセルと、セルを挟持する一対のリブ付きセパレータなどから構成され、このセパレータのリブ間に構成されるガス流路(燃料ガス通路及び酸化剤ガス通路)を介して、アノードとカソードにそれぞれポンプにより水素ガス(燃料ガス)と空気(酸化剤ガス)を供給し、水素と空気中の酸素が酸化還元反応を生ずることで電力を発生させるものである(特許文献1又は特許文献2参照)。
【0003】
この場合、固体高分子電解質膜は、アノード側で生成されたプロトン(H)がカソード側に伝導する際の通路となるため、陽イオン伝導性を有するパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマーをはじめとする陽イオン交換樹脂が一般的に用いられる。しかしながら、係る陽イオン伝導は水和水とともに成されることから、固体高分子電解質膜は湿潤された状態(水分が含まれた状態)でなければならない。そのため、固体高分子電解質膜は燃料電池を運転する際、常時湿潤させておく必要がある。そこで、一般的には水素ガスと空気を加湿した後、アノードとカソードにそれぞれ供給する方式が採られていた。
【0004】
また、係る燃料電池を用いた燃料電池システムでは、天然ガス、都市ガス、メタノール、LPG、ブタンなどの原料ガスから水素ガス(燃料ガス)を改質生成する場合、原料ガスから水素、二酸化炭素及び一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質器と、この改質器からの改質ガスに含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変成するCO変成器と、このCO変成器からの未変成の一酸化炭素を除去するCO除去器とを備えた改質装置が使用される。
【0005】
上記改質器はバーナを有し、燃料ガスと内部の熱交換器で水蒸気化した水蒸気とを混合して予熱し、触媒で活性化することによって改質ガスを生成する。この水蒸気を作る水はポンプにより改質器に供給される。また、CO除去器にはCO変成器を経た改質ガスと空気が混合されて供給される。そして、この混合された改質ガスは熱交換器で冷却された後、触媒によって改質ガス中の一酸化炭素が選択酸化反応により二酸化炭素に転換され、改質ガス中の一酸化炭素濃度は10ppm程度に低減される。この場合に改質ガスに混合する空気もポンプによってCO除去器に供給される(特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−185170号公報
【特許文献2】
特開2002−42849号公報
【特許文献3】
特開2001−180911号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の燃料電池システムでは、改質装置において、触媒や吸着剤などが圧壊により粉化し、これらの粉体が改質ガス中に混入して電池内部にまで流入してしまう問題があった。また、電池内部に流入する酸化剤ガスは、空気を用いているため、空気内に混入するホコリやチリなどの不純物も酸化剤ガスと共に電池内部にまで流入してしまう問題があった。これら粉体などの不純物が電池内部に流入すると、一部の電池内部を閉塞させ、各ガス流路の圧力損失或いは、各セル間の圧力損失にばらつきが生じる問題がある。また、これにより燃料ガスや酸化剤ガスの流量分配が損なわれ、当該燃料電池の性能が低下する問題がある。
【0008】
特に、燃料ガスや酸化剤ガスを効率的に電池内部に流入させるため、これらガスを整流する径の小さなノズルが電池のガス流入部に設けられている場合には、より一層容易に、改質装置から生じる粉体や、空気中のホコリやチリなどが当該ノズルを閉塞してしまう問題があった。
【0009】
他方、電解質膜には、イオン交換膜が用いられているため、燃料電池内部に浸入した金属イオンなどの汚染イオンが付着し、電池性能が低下する問題があった。従来では、特許文献2に示す如く係る汚染イオンを電池外部へ排出するため、酸化剤極を酸性雰囲気に保つ方法がなされているが、係る方法では、上述した如き、電池内部を閉塞させる不純物をも除去することは不可能であった。そのため、各ガス流路の圧力損失或いは、各セル間に生じる圧力損失のばらつきを解消することができず、燃料ガス又は酸化剤ガスの円滑な流量分配が行われないことから、当該燃料電池の性能の低下を招いていた。
【0010】
そこで、本発明は、従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、電池内部に堆積された改質装置において生じる粉体や空気中のホコリやチリなどを効果的に除去することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の燃料電池システムは、電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、アノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えたものであって、燃料電池は、アノードに燃料ガスを流通させるための燃料ガス流路と、カソードに酸化剤ガスを流通させるための酸化剤ガス流路と、燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路に洗浄用流体を流通させるための洗浄手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、アノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池は、アノードに燃料ガスを流通させるための燃料ガス流路と、カソードに酸化剤ガスを流通させるための酸化剤ガス流路と、燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路に洗浄用流体を流通させるための洗浄手段とを備えたので、燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路の洗浄が可能となり、これらガス流路内に燃料ガスと共に流入した粉体などの不純物や、酸化剤ガスと共に流入したホコリやチリなどの不純物を効果的に除去することができるようになる。
【0013】
これにより、燃料電池内に不純物が堆積し、一部の電池内部を閉塞させ、各ガス流路の圧力損失或いは、各セル間の圧力損失にばらつきを生じることを未然に回避することができるようになる。そのため、燃料ガスや酸化剤ガスなどの流量分配を円滑に行うことができ、当該燃料電池の性能が低下を抑制することができるようになる。
【0014】
請求項2の発明の燃料電池システムは、上記発明において燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路には、流路断面積が狭められた部分が形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項2の発明によれば、上記発明において燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路には、流路断面積が狭められた部分が形成されているので、これらガス流路を流通するガスの整流を行うことができるようになると共に、これによって、当該流路断面積が狭められた部分に堆積される不純物を洗浄手段によって効果的に除去することができるようになる。
【0016】
請求項3の発明の燃料電池システムは、上記各発明において、洗浄手段は、燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路のガスの流通方向とは逆方向に洗浄用流体を流通させることを特徴とする。
【0017】
請求項3の発明によれば、上記各発明において、洗浄手段は、燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路のガスの流通方向とは逆方向に洗浄用流体を流通させるので、より一層効果的に燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路を洗浄することができるようになる。
【0018】
請求項4の発明の燃料電池システムは、上記各発明において、洗浄用流体は水であることを特徴とする。
【0019】
請求項4の発明によれば、上記各発明において、洗浄用流体は水であるので、容易に燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路を洗浄することができるようになる。
【0020】
請求項5の発明の燃料電池システムは、上記発明において、水は、燃料電池を冷却する冷却水であることを特徴とする。
【0021】
請求項5の発明によれば、上記発明において、水は、燃料電池を冷却する冷却水であるので、格別に燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路を洗浄するための水を貯留する水タンクを設ける必要が無くなり、システムの簡素化を図ることができるようになる。
【0022】
請求項6の発明の燃料電池システムは、請求項1、請求項2又は請求項3の発明において、洗浄用流体は酸性電解質溶液であることを特徴とする。
【0023】
請求項6の発明によれば、請求項1、請求項2又は請求項3の発明において、洗浄用流体は酸性電解質溶液であるので、燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路に堆積した不純物を溶解除去することが可能となる。特に、電解質膜をイオン交換膜により構成した場合には、当該イオン交換膜に金属イオンなどが付着するが、係る金属イオンなどの不純物をも酸性電解質溶液により除去することができる。そのため、使用により低下する当該燃料電池の出力特性を容易に回復させることができるようになる。
【0024】
請求項7の発明の燃料電池システムは、上記発明において、酸性電解質溶液は、電解質貯留タンクに貯留され、当該電解質貯留タンクは、システムに着脱可能とされていることを特徴とする。
【0025】
請求項7の発明によれば、上記発明において、酸性電解質溶液は、電解質貯留タンクに貯留され、当該電解質貯留タンクは、システムに着脱可能とされているので、容易に酸性電解質溶液の補充を行うことができるようになる。また、メンテナンス時に洗浄を行う際に、当該電解質貯留タンクをシステムに取り付けることにより、システムの構造を簡素化することができるようになる。
【0026】
請求項8の発明の燃料電池システムは、請求項6又は請求項7の発明において、洗浄手段は、酸性電解質溶液を燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路に流通させた後、水を流通させることを特徴とする。
【0027】
請求項8の発明によれば、請求項6又は請求項7の発明において、洗浄手段は、酸性電解質溶液を燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路に流通させた後、水を流通させるので、酸性電解質溶液による洗浄後、水により当該酸性電解質溶液を洗浄することができ、洗浄後、当該酸性電解質溶液に影響されることなく発電を行うことができるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。本実施例における燃料電池システムSは、PEFC装置T(ポリマ・エレクトロライト・フューエル・セル)を備えた固体高分子形燃料電池システムである。この燃料電池システムSは、上記PEFC装置Tの他に燃料電池システムSの発電において生じる熱を有効的に利用するコージェネレーションシステムを構築するため、貯湯タンク7と水処理装置8を含む熱回収装置を有している。この水処理装置8には水道管を通じて市水が供給される。この市水は水処理装置8で脱イオン化されて、昇圧ポンプ44により各配管9、10を介して水タンク11、12に供給され、また、水タンク21を介して改質装置13に供給される。
【0029】
ここで、係る固定高分子形の燃料電池システムSについて、図1及び図2を参照して説明する。尚、図2は、図1の部分回路図を示している。この燃料電池システムSでは、天然ガス、都市ガス、メタノール、LPG、ブタンなど(原料ガス)の燃料の供給源である燃料供給源1と、原料ガスから硫黄成分を除去する脱硫器2と、改質装置13と、固体高分子形の燃料電池(PEFC)6とを備える。改質装置13は、原料ガスから水素、二酸化炭素及び一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質器3と、この改質器3からの改質ガスに含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変成するCO変成器4と、このCO変成器4からの未変成の一酸化炭素を除去するCO除去器5とを備えている。
【0030】
燃料電池6は、改質装置13のCO除去器5からの一酸化炭素が除去された後の水素と空気中に含まれる酸素とを反応させて電力を発生させるものであり、この燃料電池6は、アノード(燃料極)6aと、カソード(酸化剤極)6bと、冷却部6cと、固体高分子電解質膜6dを備えている。
【0031】
ここで、この燃料電池6の構造について説明する。燃料電池6は、固体高分子電解質膜(Polymer Electrolyte Membrance)6dの両面にアノード6aとカソード6bとが配されたセル81と、セル81を挟持する一対のリブ付きセパレータ82などから構成される。
【0032】
ここで、図3及び図4を参照してセパレータ82の構成について説明する。図3はノズルプレート94を取り付けた状態のセパレータ82の平面図、図4は図3におけるX−X線概略断面図を示している。セパレータ82には、図3に示す如く前記リブ間に複数の凹溝状のガス流路89が形成され、当該ガス流路89の入口にはガス供給用マニホールド88が設けられている。そして、セパレータ82には、燃料ガスの供給孔87が形成され、該供給孔87は、ガス供給用マニホールド88に接続されている。他方、ガス流路89の出口にはガス排出用マニホールド90が設けられると共に、セパレータ82には、このガス排出用マニホールド90を接続する排出孔91が設けられている。
【0033】
また、セパレータ82には、酸化剤ガスの供給孔92と排出孔93がそれぞれ設けられ、当該セパレータ82の他面側に設けられた図示しないガス供給用マニホールド及びガス排出用マニホールドにそれぞれ接続し、且つ複数の酸化剤ガスのガス流路が形成されている。
【0034】
他方、セパレータ82のガス流路89の入口とガス供給用マニホールド88との間には、ノズルプレート94が取り付けられている。ここで、図5及び図6を参照してノズルプレート94の構成について説明する。図5はノズルプレート94の平面図、図6はノズルプレート94の正面図を示している。このノズルプレート94は、薄板状の基部94Aと、この基部94Aの一端側に所定の間隔を持って突出片95が櫛歯状に併設された接続部94Bとを有し、基部94Aの他端側から前記各突出片95を貫通するノズル孔96がそれぞれ設けられている。
【0035】
ここで、突出片95は、セパレータ94の各ガス流路89の凹部内に挿入できるようにガス流路89の間隔に対応させて櫛歯状に形成されているものとする。ノズル孔96の直径は、入口側(基部94Aの他端側)が約0.25mm、出口側(突出片95の先端側)が約0.22mmに設定されており、当該ノズルプレート94内に流入したガスを噴出できるようにやや先細り形状とされている。
【0036】
そして、このノズルプレート94は、セパレータ4のガス流路89の入口とガス供給用マニホールド88の下端との間に形成された凹部97に嵌り込むかたちで取り付けられる。
【0037】
これにより、各ノズル孔96の入口側は供給用マニホールド88内に連通し、ノズル孔96の出口側は各ガス流路89の入口に連通し、即ちノズルプレート94を介してガス供給用マニホールド88と各ガス流路89とが接続されることとなる。
【0038】
尚、図3においては、ガス流路89の入口側のみにノズルプレート94を取り付けた例を示しているが、ガス流路89の出口側にも同様のノズルプレート94を取り付けてもよいものとする。また、セパレータ82の他面側の酸化剤ガス流路についても同様であるものとする。
【0039】
そして、前記セル81を複数本のガス流路89が形成されたセパレータ82で両側から挟み付けて複数積層し、両端に図示しないエンドプレートを添えて通しボルトで締め付け一体化することでスタックを構成する。尚、セル81を構成するアノード6a及びカソード6bの各外側面には図示しない拡散層が形成されているものとする。
【0040】
そして、スタックに水素ガス(燃料ガス)が供給されると、スタックの積層方向に連通する供給孔87から各セパレータ82のガス供給用マニホールド88内に分配され、このガス供給用マニホールド88からノズルプレート94のノズル孔96内に流入し、これらノズル孔96を通過して各ガス流路89に供給される。
【0041】
これにより、ガス流路89内に供給される水素ガス(燃料ガス)は、ノズルプレート94の同一径のノズル孔94によって流量を規制することにより、各セパレータ82、83及び各ガス流路89に対する水素ガスの供給を均一とすることができる。尚、酸化剤ガスについても同様に流量が均一とされた酸化剤ガスをガス流路89に供給することができる。
【0042】
そして、上述の如くセパレータ82の燃料ガス及び酸化剤ガスのそれぞれのガス流路89を介して、アノード6aとカソード6bにそれぞれ水素ガス(燃料ガス)と空気(酸化剤ガス)が供給され、水素と空気中の酸素が下記化学式▲1▼及び▲2▼の酸化還元反応を生ずることで電力を発生させるものである。
【0043】
→2H+2e ・・・・▲1▼
2H+1/2O+2e→HO ・・・・▲2▼
【0044】
この場合、固体高分子電解質膜6dは、アノード6a側で生成されたプロトン(H)がカソード6b側に伝導する際の通路となるため、陽イオン伝導性を有するパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマーをはじめとする陽イオン交換樹脂が用いられる。
【0045】
前記燃料供給源1からはガス管17が延出され、このガス管17には電磁開閉弁18及び昇圧ポンプ19が設けられ、ガス管17は脱硫器2に接続される。脱硫器2はガス管22を介して改質装置13の改質器3に接続される。そして、この改質器3は、図示しないガス管により、CO変成器4、CO除去器5と順次接続されている。この改質装置13には、昇圧ポンプ40が設けられた配管41を介して水タンク21が接続される。
【0046】
そして、CO除去器5は、ガス管23を介して前記水タンク11に接続され、この水タンク11は、図2のみに図示する電磁開閉弁50が設けられた配管24を介して燃料電池6のアノード6a側の前記燃料ガスのガス流路89に接続される。このアノード6a側の燃料ガスのガス流路89は、図2のみに図示する電磁開閉弁51が設けられたガス管37を介して改質器3の図示しないバーナに接続されている。また、この燃料ガスのガス流路89は、一端に三方弁52が設けられた配管53が接続されている。
【0047】
そして、水タンク11は、配管25を介して燃料電池6の冷却部6cに接続され、冷却部6cは、前記三方弁52と、昇圧ポンプ54と熱回収用熱交換器27とが順次介設された配管26を介して再び水タンク11に接続されている。
【0048】
他方、上記水タンク12は、配管31を介して酸化剤ガス供給源30と接続され、配管32を介して燃料電池6のカソード6b側の前記酸化剤ガスのガス流路89に接続される。このカソード6b側の酸化剤ガスのガス流路89は、配管34を介して熱回収用熱交換器33に接続される。この熱回収用熱交換器33には、排気ダクト35及びドレンパイプ36が接続される。
【0049】
また、上記貯湯タンク7は、昇圧ポンプ45により配管42を介して上述した熱回収用熱交換器27と接続されていると共に、昇圧ポンプ46により配管43を介して上述した熱回収用熱交換器33と接続されている。
【0050】
尚、上述した如き電磁開閉弁18、50、51及び三方弁52と、昇圧ポンプ19、40、44、45、46及び54は、図示しない制御装置に接続され、当該制御装置により制御されるものとする。
【0051】
前記制御装置により燃料電池システムSの定常運転において、燃料供給源1からの原料ガスは、電磁開閉弁18を介して昇圧ポンプ19に入り、当該昇圧ポンプ19にて昇圧されて、脱硫器2に供給される。ここで原料ガスから硫黄成分が除去される。この脱硫器2に、例えば酸化亜鉛や活性炭等の吸着反応を利用した触媒を使用した場合、常温で、硫黄成分を除去することができる。この脱硫器2を経た原料ガスは、ガス管22を介して改質装置13の改質器3に供給される。
【0052】
この改質器3では前記バーナによって脱硫器2からの燃料ガスと昇圧ポンプ40から供給される水を内部の熱交換器で水蒸気化した水蒸気とを混合して予熱し、触媒で活性化することによって水素(燃料ガス)、二酸化炭素及び一酸化炭素を含む改質ガスを生成する。この改質器3を経たガスは、CO変成器4に供給され、ここでは改質ガスに含まれる一酸化炭素が二酸化炭素に変成される。
【0053】
このCO変成器4を経たガスは、CO除去器5に供給される。この場合、CO除去器5にはCO変成器4を経た改質ガスと図示しない空気ポンプによって供給される空気が混合されて供給される。そして、この混合された改質ガスは内部の熱交換器で冷却された後、触媒によって改質ガス中の未変成の一酸化炭素が選択酸化反応により二酸化炭素に転換され、改質ガス中の一酸化炭素濃度は10ppm程度に低減され、実質的にガス中の未変成の一酸化炭素が除去される。
【0054】
このCO除去器5を経て一酸化炭素が除去された後の水素がガス管23を経て水タンク11に入り、そこで加湿された後、ガス管24及び電磁開閉弁50(開)を介して燃料ガスのガス流路89から燃料電池6のアノード6aに燃料ガスとして供給される。他方、酸化剤ガス供給源30から水タンク12に空気が供給され、そこで加湿された空気が酸化剤ガスのガス流路89から燃料電池6のカソード6bに供給される。これにより、アノード6aに供給された水素と、カソード6bに供給された空気中に含まれる酸素とが反応し、電力が発生すると共に、固体高分子電解質膜6dを湿潤状態とする。尚、図2において太線で示される矢印は洗浄運転における水の流れを示しているものである。
【0055】
尚、上記改質器3の前記バーナにはガス管37及び電磁開閉弁51(開)を介して、アノード6a側の燃料ガスのガス流路89を経た未反応水素がオフガスとして供給される。このとき、化学反応により生じ、アノード6a及び燃料ガスのガス流路89に一部残存、若しくは、移動した水及び改質装置13において生じたドレン水は、図示しないドレンパイプにより外部に排出される。
【0056】
また、カソード6bの酸化剤ガスのガス流路89から配管34に導出された空気は、燃料電池6の発熱反応によって温度上昇しており、この温度上昇した排気空気は、上記貯湯タンク7の水が配管43を介して循環する熱回収用熱交換器33で熱回収された後、排気ダクト35を通じて外部に放出される。このとき、熱回収用熱交換器33での熱交換によって、貯湯タンク7の水が温度上昇する。他方、燃料電池6の化学反応において生じた水は、温度上昇した排気空気中に水蒸気として存在しているため、熱回収用熱交換器33にて貯湯タンク7の水と熱交換した際に凝縮され、ドレン水としてドレンパイプ36より外部に排出される。
【0057】
上述した改質器3、CO変成器4、CO除去器5、燃料電池6では、所定の反応温度を有する化学反応が行われる。改質器3における化学反応は吸熱反応であるので、改質装置13に設けられた前記バーナによって常時加熱しながら化学反応を行う。
【0058】
また、CO変成器4、CO除去器5で行われる化学反応は発熱反応であるので、システム起動時のみ図示しないバーナを燃焼させて、燃焼ガスを発生させ、このとき発生した燃焼ガスの熱でCO除去器5の温度を反応温度まで昇温し、この反応温度まで昇温した後には、発熱反応の熱により反応温度以上に昇温しないように冷却が行われる。
【0059】
燃料電池6では、電気化学反応が行われ、この電気化学反応時の活性化過電圧、濃度過電圧、抵抗過電圧により熱が発生する。このとき、燃料電池6の冷却部6cには、昇圧ポンプ54により、水タンク11の水が供給され、当該冷却部6cを経た水は、三方弁52(冷却部6c側が開)及び配管26を介して熱回収用熱交換器27を通過し、再び水タンク11に帰還する。尚、熱回収用熱交換器27には、上記貯湯タンク7の水が配管42を介して循環するため、貯湯タンク7の水が温度上昇し、水タンク11の水の温度が低下する。これにより、水タンク11の水が冷却部6cを循環することにより、燃料電池6が冷却される。
【0060】
上記改質器3の排気系には、前述した熱交換器が接続され、水タンク21の水が前述の如く昇圧ポンプ40を介して供給されると、当該熱交換器で水蒸気化し、この水蒸気が、原料ガスと混合して改質器3に供給される。
【0061】
そして、上述した如く燃料電池6にて水素ガス(燃料ガス)と空気中の酸素(酸化剤ガス)とを化学反応させて発電された電力は、昇圧コンバータ15を経て、200Vにまで昇圧され、系統連系インバータ16に送られ、ここから、単相3線の100V/200Vの電源として図示しない家庭に供給される。
【0062】
一方、燃料電池システムSを長期間運転すると、上記改質装置13において、運転の際に生じる振動などによって圧壊された微量の粉体が生じる。この粉体の殆どは、水タンク11に燃料ガスを通すことにより除去されるが、一部、ミストとして燃料電池6に到達してしまい燃料ガスのガス流路89に堆積する。特に、本実施例において用いられる燃料電池6は燃料ガスのガス流路89の入口に流路断面積を低減したノズルプレート94が設けられているため、係るノズルプレート94のノズル孔96に係る不純物が堆積する。そのため、不純物によりノズル孔96が閉塞され、一つのセル81内の各ガス流路89の圧力損失或いはスタックを構成する各セル81間の圧力損失にばらつきが発生する。その結果として燃料ガスの適切な流量分配が行われず、スタックの性能低下が発生する。
【0063】
そこで、一定期間使用した後、若しくは、図示しない圧力計によりスタックの一部の圧力を計測し、この値に基づき、制御装置は、燃料電池システムSの洗浄運転を実行する。係る洗浄運転では、前記制御装置は、燃料電池システムSの発電を停止する。そのため、燃料電池6への水素ガス及び空気の供給が停止された状態で、電磁開閉弁51を閉とし、三方弁52はアノード6a側に切り換える。
【0064】
そして、昇圧ポンプ54が運転されると、図2の太線矢印の如く水タンク11内の水は、洗浄用流体として熱交換器27、昇圧ポンプ54及び三方弁52(アノード6a側が開)を順次経て配管53を介してアノード6aの出口側から燃料電池6の燃料ガスのガス流路89に供給される。そして、このガス流路89を通過した水は、電磁開閉弁50及び配管24を経て再び水タンク11に帰還する。
【0065】
これにより、水タンク11の水が燃料電池6の燃料ガスのガス流路89を循環することにより、当該ガス流路89及びノズルプレート94のノズル孔96に堆積された粉体などの不純物が洗浄される。そのため、燃料電池6内に不純物が堆積し、一部の電池6内部を閉塞させ、各ガス流路89の圧力損失或いは、各セル81間の圧力損失にばらつきを生じることを未然に回避することができるようになる。また、燃料ガスの流量分配を円滑に行うことができ、当該燃料電池6の性能が低下を抑制することができるようになる。
【0066】
特に、本実施例では、燃料ガスのガス流路89には、流路断面積が狭められたノズルプレート94が設けられているが、当該ガス流路89に水を流通させることにより、係るノズルプレート94に堆積された不純物をも洗浄することができる。
【0067】
また、本実施例では、水タンク11から供給される水を、燃料ガスの流通方向とは逆方向に流通させるため、より一層効果的に燃料ガスのガス流路89を洗浄することができるようになる。
【0068】
尚、本実施例では、水タンク11からの水を、燃料電池6の燃料ガスのガス流路89のみに供給しているが、これ以外に、燃料電池6の酸化剤ガスのガス流路89には、供給される空気中にホコリやチリなどの不純物が堆積するため、洗浄運転時において、当該ガス流路89にも水タンク11からの水を流通させ、洗浄を行ってもよいものとする。
【0069】
また、本実施例において、用いられる洗浄用流体は、上述した如く水であるため、容易にガス流路89の洗浄を行うことができる。特に、本実施例において用いられる水は、燃料電池6を冷却するための冷却水であるため、格別に洗浄用流体を貯留する水タンクを設ける必要が無くなり、システムSの簡素化を図ることができるようになる。
【0070】
尚、冷却水が貯留される水タンク11は、常時、伝導度が検出され、この伝導度に応じて、当該水タンク11内の水が交換されるものとする。また、配管24、又は、26、若しくは、53に図示しないフィルタを設け、これら配管中の不純物を含む水のろ過を行い、これにより、当該水中の純度を保持してもよいものとする。
【0071】
尚、本実施例では、洗浄用流体として水が用いられているが、これ以外に、二酸化炭素などの不活性ガスなどであってもよいものとする。
【0072】
次に、図7を参照して、本発明の他の実施例について説明する。尚、図7において図2と同様の符号が付してあるものは、同様若しくは、同一の効果を奏するものであるものとする。また、上記実施例と同様の構成については説明を省略する。
【0073】
係る実施例において、ガス管23を介して前記水タンク11に接続され、この水タンク11は、電磁開閉弁50が設けられた配管24を介して燃料電池6のアノード6a側の前記燃料ガスのガス流路89に接続される。このアノード6a側の燃料ガスのガス流路89は、電磁開閉弁51が設けられたガス管37を介して改質器3の図示しないバーナに接続されている。
【0074】
そして、水タンク11は、配管25を介して燃料電池6の冷却部6cに接続され、冷却部6cは、昇圧ポンプ54と熱回収用熱交換器27とが順次介設された配管26を介して再び水タンク11に接続されている。
【0075】
他方、本実施例に係る燃料電池システムSでは、当該システムSに着脱自在となる電解質貯留タンク60が設けられる。この電解質貯留タンク60には、洗浄用流体である酸性電解質溶液として希硫酸が貯留されている。そして、この電解質貯留タンク60には、昇圧ポンプ61及び電磁開閉弁62が設けられた配管63が接続されていると共に、この配管63は、アノード6aの燃料ガスのガス流路89の出口側に接続されている。また、アノード6aの燃料ガスのガス流路89の入口側には、電磁開閉弁64が設けられた配管65が接続されており、この配管65は、電解質貯留タンク60に接続されている。
【0076】
以上の構成により、係る実施例における燃料電池システムSの定常運転では、前記制御装置により、電磁開閉弁50及び51が開とされていると共に、電磁開閉弁62及び64が閉とされていることから、電解質貯留タンク60に貯留される酸性電解質溶液は、燃料電池6内に流入することなく、上記実施例と同様に発電が行われる。
【0077】
係る実施例における燃料電池システムSの洗浄運転では、前記制御装置は、燃料電池システムSの発電を停止する。そのため、燃料電池6への水素ガス及び空気の供給が停止された状態で、電磁開閉弁50及び51を閉とし、電磁開閉弁62及び64を開とする。
【0078】
そして、昇圧ポンプ61が運転されると、図7の太線矢印の如く電解質貯留タンク60内の酸性電解質溶液は、開閉弁62(開)を経て配管63を介してアノード6aの出口側から燃料電池6の燃料ガスのガス流路89に供給される。そして、このガス流路89を通過した酸性電解質溶液は、電磁開閉弁64(開)及び配管65を経て再び電解質貯留タンク60に帰還する。
【0079】
これにより、電解質貯留タンク60の酸性電解質溶液が燃料電池6の燃料ガスのガス流路89を循環することにより、当該ガス流路89及びノズルプレート94のノズル孔96に堆積された粉体などの不純物を溶解除去することが可能となる。そのため、燃料電池6内に不純物が堆積し、一部の電池6内部を閉塞させ、各ガス流路89の圧力損失或いは、各セル81間の圧力損失にばらつきを生じることを未然に回避することができるようになる。また、燃料ガスの流量分配を円滑に行うことができ、当該燃料電池6の性能が低下を抑制することができるようになる。
【0080】
特に、本実施例においても、燃料ガスのガス流路89には、流路断面積が狭められたノズルプレート94が設けられているが、当該ガス流路89に酸性電解質溶液を流通させることにより、係るノズルプレート94に堆積された不純物をも溶解除去することができる。
【0081】
また、本実施例では、電解質貯留タンク60から供給される酸性電解質溶液を、燃料ガスの流通方向とは逆方向に流通させるため、より一層効果的に燃料ガスのガス流路89を洗浄することができるようになる。
【0082】
また、燃料電池6を構成する電解質膜6dは、上述した如きイオン交換膜により構成されているため、定常運転により金属イオンが付着しているが、酸性電解質溶液により、係る金属イオンなどの不純物をも溶解除去することができる。そのため、使用により低下する燃料電池6の出力特性を容易に回復させることができる。
【0083】
尚、本実施例では、電解質貯留タンク60からの酸性電解質溶液を、燃料電池6の燃料ガスのガス流路89のみに供給しているが、これ以外に、燃料電池6の酸化剤ガスのガス流路89には、供給される空気中にホコリやチリなどの不純物が堆積するため、洗浄運転時において、当該ガス流路89にも電解質貯留タンク60からの酸性電解質溶液を流通させ、洗浄を行ってもよいものとする。
【0084】
また、係る実施例では、電解質貯留タンク60は、システムSに着脱自在とされているため、メンテナンス時などに取り付けることで、洗浄運転を実行することができ、通常使用する場合におけるシステムSの構造を簡素化することができるようになる。また、電解質貯留タンク60内の酸性電解質溶液を容易に補充することができるため、使用性が向上する。
【0085】
尚、上記実施例において、酸性電解質溶液を燃料ガスのガス流路89に流通させた後は、水タンク11内の水などにより当該酸性電解質溶液を除去する措置を行うことが望ましい。これにより、洗浄運転後、酸性電解質溶液に影響されることなく発電を行うことができるようになる。
【0086】
尚、本実施例では、燃料電池6として固体高分子形燃料電池を用いた燃料電池システムSについて説明しているが、これ以外に、水又はガスなどの流通経路を燃料電池6内に有しているものであれば他の種類の燃料電池を用いた燃料電池システムであっても、同様の効果が得られる。
【0087】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、アノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池は、アノードに燃料ガスを流通させるための燃料ガス流路と、カソードに酸化剤ガスを流通させるための酸化剤ガス流路と、燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路に洗浄用流体を流通させるための洗浄手段とを備えたので、燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路の洗浄が可能となり、これらガス流路内に燃料ガスと共に流入した粉体などの不純物や、酸化剤ガスと共に流入したホコリやチリなどの不純物を効果的に除去することができるようになる。
【0088】
これにより、燃料電池内に不純物が堆積し、一部の電池内部を閉塞させ、各ガス流路の圧力損失或いは、各セル間の圧力損失にばらつきを生じることを未然に回避することができるようになる。そのため、燃料ガスや酸化剤ガスなどの流量分配を円滑に行うことができ、当該燃料電池の性能が低下を抑制することができるようになる。
【0089】
請求項2の発明によれば、上記発明において燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路には、流路断面積が狭められた部分が形成されているので、これらガス流路を流通するガスの整流を行うことができるようになると共に、これによって、当該流路断面積が狭められた部分に堆積される不純物を洗浄手段によって効果的に除去することができるようになる。
【0090】
請求項3の発明によれば、上記各発明において、洗浄手段は、燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路のガスの流通方向とは逆方向に洗浄用流体を流通させるので、より一層効果的に燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路を洗浄することができるようになる。
【0091】
請求項4の発明によれば、上記各発明において、洗浄用流体は水であるので、容易に燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路を洗浄することができるようになる。
【0092】
請求項5の発明によれば、上記発明において、水は、燃料電池を冷却する冷却水であるので、格別に燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路を洗浄するための水を貯留する水タンクを設ける必要が無くなり、システムの簡素化を図ることができるようになる。
【0093】
請求項6の発明によれば、請求項1、請求項2又は請求項3の発明において、洗浄用流体は酸性電解質溶液であるので、燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路に堆積した不純物を溶解除去することが可能となる。特に、電解質膜をイオン交換膜により構成した場合には、当該イオン交換膜に金属イオンなどが付着するが、係る金属イオンなどの不純物をも酸性電解質溶液により除去することができる。そのため、使用により低下する当該燃料電池の出力特性を容易に回復させることができるようになる。
【0094】
請求項7の発明によれば、上記発明において、酸性電解質溶液は、電解質貯留タンクに貯留され、当該電解質貯留タンクは、システムに着脱可能とされているので、容易に酸性電解質溶液の補充を行うことができるようになる。また、メンテナンス時に洗浄を行う際に、当該電解質貯留タンクをシステムに取り付けることにより、システムの構造を簡素化することができるようになる。
【0095】
請求項8の発明によれば、請求項6又は請求項7の発明において、洗浄手段は、酸性電解質溶液を燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路に流通させた後、水を流通させるので、酸性電解質溶液による洗浄後、水により当該酸性電解質溶液を洗浄することができ、洗浄後、当該酸性電解質溶液に影響されることなく発電を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池システムSの回路図である。
【図2】図1の一部拡大回路図である。
【図3】ノズルプレートを取り付けた状態のセパレータの平面図である。
【図4】図3におけるX−X線概略断面図である。
【図5】ノズルプレートの平面図である。
【図6】ノズルプレートの正面図である。
【図7】他の実施例の燃料電池システムの一部拡大回路図である。
【符号の説明】
S 燃料電池システム
1 原料ガス
3 改質器
4 CO変成器
5 CO除去器
6 燃料電池
6a アノード
6b カソード
6d 固体高分子電解質膜
11、12、21 水タンク
13 改質装置
24、25、26、31、32、37、63、65 配管
50、51、53、62、64 電磁開閉弁
54、61 昇圧ポンプ
52 三方弁
60 電解質貯留タンク
81 セル
82 セパレータ
89 ガス流路
94 ノズルプレート
96 ノズル孔

Claims (8)

  1. 電解質膜の両面にアノード及びカソードを構成すると共に、前記アノードに燃料ガスを供給し、前記カソードに酸化剤ガスを供給して前記燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させ、電力を発生させる燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池は、前記アノードに前記燃料ガスを流通させるための燃料ガス流路と、前記カソードに前記酸化剤ガスを流通させるための酸化剤ガス流路と、前記燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路に洗浄用流体を流通させるための洗浄手段とを備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路には、流路断面積が狭められた部分が形成されていることを特徴とする請求項1の燃料電池システム。
  3. 前記洗浄手段は、前記燃料ガス流路及び/又は酸化剤ガス流路のガスの流通方向とは逆方向に前記洗浄用流体を流通させることを特徴とする請求項1又は請求項2の燃料電池システム。
  4. 前記洗浄用流体は水であることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3の燃料電池システム。
  5. 前記水は、前記燃料電池を冷却する冷却水であることを特徴とする請求項4の燃料電池システム。
  6. 前記洗浄用流体は酸性電解質溶液であることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3の燃料電池システム。
  7. 前記酸性電解質溶液は、電解質貯留タンクに貯留され、当該電解質貯留タンクは、前記システムに着脱可能とされていることを特徴とする請求項6の燃料電池システム。
  8. 前記洗浄手段は、前記酸性電解質溶液を前記燃料ガス流路及び/又は前記酸化剤ガス流路に流通させた後、水を流通させることを特徴とする請求項6又は請求項7の燃料電池システム。
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