JP2004212358A - 炭化水素分析装置 - Google Patents

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JP2004212358A JP2003002793A JP2003002793A JP2004212358A JP 2004212358 A JP2004212358 A JP 2004212358A JP 2003002793 A JP2003002793 A JP 2003002793A JP 2003002793 A JP2003002793 A JP 2003002793A JP 2004212358 A JP2004212358 A JP 2004212358A
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康則 宮崎
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Abstract

【課題】効率よく連続的にガス中の炭化水素成分を測定することができる炭化水素分析装置を提供すること。
【解決手段】ガス中の炭化水素成分を分析する炭化水素分析装置において、本発明の炭化水素分析装置は、ガス中のダストを除去するダスト除去装置(4、5)と、ダスト除去装置(4、5)の温度を調整する第一温度調整装置(6、7)と、ダスト除去装置(4、5)の下流に設置され、予め設定される既定温度より高い沸点をもつ高沸点炭化水素成分を捕捉し、既定温度より低い沸点をもつ低沸点炭化水素成分を通過させる高沸点炭化水素捕集装置(8、9)と、高沸点炭化水素捕集装置(8、9)の温度を調整する第二温度調整装置(10、11)と、高沸点炭化水素捕集装置(8、9)の下流に設置され、低沸点炭化水素成分を分析する分析器(18)と、を具備する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素分析装置に関し、特に連続的にサンプリングされたガスに含まれる炭化水素成分を効率よく分析する炭化水素分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
石炭ガス化プラントの燃料ガス、重油ガス化プラントの燃料ガス、もしくは炭化水素を燃焼させるボイラや火炉の排気ガスなどのガスに含まれる炭化水素成分を測定するために炭化水素分析装置が使用される場合がある。
測定されるガスは、さまざまな分子量および沸点を有する炭化水素成分を含む場合がある。
燃料ガスに含まれる炭化水素成分の測定は、燃料ガスの性状確認および、下流のタービンなどに流れると問題が発生する可能性がある高沸点の炭化水素成分の濃度を測定するために実施される場合がある。
排気ガスに含まれる炭化水素成分の測定は、炭化水素成分が光化学スモッグの原因になることから環境保持のための基準値を守るように炭化水素成分の濃度を測定し確認するために実施される場合がある。
【0003】
図7に従来のガスで実施されている炭化水素分析装置の例が説明される。
従来の炭化水素分析装置は、ガス採集管102、ストップバルブ103、ダスト捕集用円筒濾紙104、円筒濾紙ホルダ105、断熱材およびヒータ106、温度調整器107、配管108、断熱材およびヒータ109、温度調整器110、流路切替機構111、圧力調整器114、キャリアガス(N2など)ボンベ115、分析器116を含む。
【0004】
分析器116は、水素炎イオン化検出器あるいは熱伝導度検出器付きガスクロマトグラフである。燃料ガス等に含まれる高濃度のメタンを測定する場合は、熱伝導度検出器付きガスクロマトグラフの検出器をより低感度の熱伝導度検出器にする場合がある。
流路切替機構111は、六方切替バルブ112と試料採取容器113を具備する。
【0005】
ガス採取管102は、ガス路101を通過するガスの一部を、ストップバルブ103を介して、ダスト捕集用円筒濾紙104が取り付けられた円筒濾紙ホルダ105に導入する。
ダスト捕集用円筒濾紙104は、ガス中のダストを除去する。ガス採取管102、ストップバルブ103、円筒濾紙ホルダ105はヒータ106で所定の温度に加熱されているが、所定の温度以上の高沸点を有する炭化水素成分(以後、高沸点炭化水素成分)が、ダスト捕集用円筒濾紙104で、除去される場合がある。
ダストおよび高沸点炭化水素成分が除去されたガスは、配管108を通って流路切替機構111に導入される。配管108は、ヒータ109で所定温度以上に加熱される。
流路切替機構111に導入されたガスは、六方切替バルブ112の流路a―bを通って試料採取容器113に導入され、試料採取容器113内に充満し、さらに、六方切替バルブ112の流路e―fを通って系外に放出される。キャリアガスは、六方切替バルブ112の流路c―dを通って分析器116に導入される。
測定時には、六方切替バルブ112が60°回転(ここでは時計回りに回転する例が説明される)する。この場合、キャリアガスが、流路d−cを通って、試料採取容器113に導入され、試料採取容器113内のガスを押し出して、六方切替バルブ112の流路f−eを通って、分析器116に導入され、測定が行われる。配管108からのガスは六方切替バルブ112の流路b−aを通って系外に放出される。
流路切替機構111も、ヒータ(図示なし)を具備し、既定温度以上に加熱される。
【0006】
このような装置を使用して、沸点が100℃以下の炭化水素成分(メタン、ヘキサンなど)を測定する場合は、ヒータ106、109等で、ガス採取管102、ストップバルブ103、円筒濾紙ホルダ105、配管108、流路切替機構111が、100℃以上、例えば150℃程度に加熱される。沸点がさらに高い炭化水素成分を測定する場合は、その炭化水素成分の沸点以上に加熱される場合がある。
しかし、分析器までの高温に加熱することは効率が悪い。
【0007】
このため、インデン(沸点182℃)やナフタレン(沸点218℃)などの150〜220℃程度の沸点を有する炭化水素成分を含む場合は、ガス採取管102、ストップバルブ103、円筒濾紙ホルダ105を、ヒータ106で沸点以上に加熱するとともに、円筒濾紙ホルダ105の下流に試料ガス採取容器(図示せず)を設けてガスを採取し、作業者が試料ガス採取容器を取り外して、試料ガス採取容器内のガスを、別のガスクロマトグラフで測定する場合があった。
上記の方法では、ガス中の150℃以上の沸点を有する炭化水素成分を測定する場合は、バッチ処理となり、測定装置で自動的もしくは連続的に測定を行うことができない場合があった。
さらに、上記の方法では、ガス中に広い範囲の沸点を有する炭化水素成分が含まれる場合、沸点の範囲毎に測定対象を分け、個別にサンプリングポイントを設け、各々にガス採取管102、ストップバルブ103、円筒濾紙ホルダ105を、設ける場合があった。
【0008】
さらに、炭化水素は、沸点の範囲により異なる分析器を使用して測定することが、効率および精度がよいため好ましい。具体的には、メタンを測定する場合は、熱伝導度検出器付ガスクロマトグラフで測定されることが好ましい。エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン(沸点68℃)等の沸点が低い炭化水素成分は、パックドカラムを有する水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフで測定されることが好ましい。ベンゼン、トルエン、キシレン、インデン、ナフタレン(沸点、218℃)等の炭化水素成分は、キャピラリカラムを有する水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフで測定されることが好ましい。
【0009】
さらに、150℃より高い炭化水素成分がある場合は、ヒータ106、109の加熱温度が高くなり効率が悪くなる上、配管108や流路切替機構111が詰まりやすくなる場合がある。
【0010】
サンプルガス源に接続されるサンプルガス流路を3つのサンプルガス流路に分岐し、第1サンプルガス流路を水素炎イオン化検出器に接続する一方、第2サンプルガス流路にサンプルガスに含まれるメタン以外の炭化水素を除去処理するカッターを設けると共に、第3サンプルガス流路にサンプルガスに含まれる全炭化水素を除去処理するカッターを設け、さらに、第2サンプルガス流路および第3サンプルガス流路に跨がって設けられるガス切換え供給部によって、第2サンプルガス流路を流れる処理後のサンプルガスと第3サンプルガス流路を流れる処理後のサンプルガスとを、水素炎イオン化検出器の上流側において第1サンプルガス流路内に一定周期で交互に導入して、処理後のサンプルガスの何れかを第1サンプルガス流路を流れる未処理のサンプルガスと共に水素炎イオン化検出器に供給し、そのとき水素炎イオン化検出器から出力される信号を、そのまま同期平滑処理する一方、処理後のサンプルガスを切換える周期と同じ周期で復調した後、同期平滑処理し、これらの処理から得られる信号に基づいて、サンプルガスに含まれる全炭化水素、メタン、メタン以外の炭化水素の各濃度をそれぞれ連続的に測定できるように構成したことを特徴とする炭化水素分析装置の発明がある(特許文献1)。
【0011】
燃焼排ガス中に含まれる可燃性未燃物質を酸化させる酸化手段を備えた第1サンプルガスラインと、可燃性未燃物質のうちの特定の未燃炭化水素を分離する分離手段および特定の未燃炭化水素が分離された残りの可燃性未燃物質を酸化させる酸化手段を備えた第2サンプルガスラインと、両サンプルガスラインの下流側に設けられ、両サンプルガスラインをそれぞれ経た燃焼排ガスが導入され、差量ガス濃度測定を行うガス分析計とから構成されたことを特徴とする燃焼排ガス中の未燃炭化水素分析装置の発明がある(特許文献2)。
【0012】
【特許文献1】
特開平05―223782号公報
【特許文献2】
特開平05―80043号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、効率よく連続的にガス中の炭化水素成分を測定することができる炭化水素分析装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用する番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0015】
ガス中の炭化水素成分を分析する炭化水素分析装置において、本発明の炭化水素分析装置は、ガス中のダストを除去するダスト除去装置(4、5)と、ダスト除去装置(4、5)の温度を調整する第一温度調整装置(6、7)と、ダスト除去装置(4、5)の下流に設置され、予め設定される既定温度より高い沸点をもつ高沸点炭化水素成分を捕捉し、既定温度より低い沸点をもつ低沸点炭化水素成分を通過させる高沸点炭化水素捕集装置(8、9)と、高沸点炭化水素捕集装置(8、9)の温度を調整する第二温度調整装置(10、11)と、高沸点炭化水素捕集装置(8、9)の下流に設置され、低沸点炭化水素成分を分析する分析器(18)と、を具備する。
第一温度調整装置(6、7)は、既定温度より高くなるようにダスト除去装置(4、5)の温度を調整する。
第二温度調整装置(10、11)は、既定温度より低く、かつ低沸点炭化水素成分の沸点より高くなるように、高沸点炭化水素捕集装置(8、9)の温度を調整する。第一温度調整装置(6、7)および第二温度調整装置(10、11)は、ヒータと温度調整器で構成される場合がある。
高沸点炭化水素捕集装置(8、9)は、液化もしくは固体化した高沸点炭化水素成分を捕捉する。
【0016】
請求項1に記載された炭化水素分析装置のダスト除去装置(4、5)は、所定の粒径以上の固体を分離するろ過器である。
【0017】
請求項1または2に記載された炭化水素分析装置の高沸点炭化水素捕集装置(8、9)は、ガス中の固体および液体を分離するろ過器である。高沸点炭化水素捕集装置(8、9)は、濾紙(8)と濾紙ホルダー(9)で構成される場合がある。
【0018】
請求項1〜3のいずれかに記載された炭化水素分析装置の第一温度調整装置(6、7)および第二温度調整装置(10、11)の各々は、ダスト除去装置(4、5)もしくは高沸点炭化水素捕集装置(8、9)を加熱するヒータ(6、10)と、温度計の測定温度によりヒータの加熱を調整する温度調整器(7、11)と、を具備する。
【0019】
本発明の炭化水素分析装置は、さらに、分析器(28、29、30)は測定されるガスに含まれる炭化水素成分の種類もしくは沸点範囲ごとに複数設置され、高沸点炭化水素捕集装置(8、9)と分析器(28、29、30)との間に設置されるガス分配装置(21)を具備する。
ガス分配装置(21)は、低沸点炭化水素成分を、分析器(28、29、30)に分配する。
【0020】
請求項5に記載された炭化水素分析装置に記載されたガス分配装置(21)は、一定量のガスを捕集する試料採取容器(25、26、27)と、試料採取容器(25、26、27)内のガスを分析器(28、29、30)に送り出すキャリアガスを導入するガスボンベやコンプレッサーに代表されるキャリアガス導入装置と、分析器(28、29、30)毎に設置され、試料採取容器(25、26、27)にガスを導入する流路および試料採取容器(25、26、27)内にキャリアガス導入装置からキャリアガスを導入してガスを分析器(28、29、30)に導入する流路と、を切り替える切替バルブ(22、23、24)とを、具備する。
【0021】
請求項1〜6のいずれかに記載された炭化水素分析装置は、さらに、ダスト除去装置(4、5)の下流から洗浄ガスもしくは洗浄液を導入する逆洗装置(35、36、38、39)を具備する。
【0022】
請求項1〜7のいずれかに記載された炭化水素分析装置は、さらに、高沸点炭化水素捕集装置(8、9)の下流から洗浄ガスもしくは洗浄液を導入する逆洗装置(47、48、49、50)を具備する。
【0023】
請求項8に記載された炭化水素分析装置において、逆洗装置(47、48、49、50)から洗浄ガスもしくは洗浄液を導入して、高沸点炭化水素捕集装置(8、9)を逆洗するときに、第二温度調整装置(10、11)は、既定温度より高くなるように高沸点炭化水素捕集装置(8、9)の温度を調整する。
【0024】
請求項8または9に記載された炭化水素分析装置は、さらに、高沸点炭化水素捕集装置(8、9)を逆洗した洗浄ガスもしくは洗浄液中の、高沸点炭化水素成分を分析する高沸点炭化水素分析器を具備する。
【0025】
請求項1〜7のいずれかに記載された炭化水素分析装置は、さらに、高沸点炭化水素捕集装置(8、9)の上流から、高沸点炭化水素成分を溶解する溶媒を導入する溶媒導入装置(51、55、57)と、高沸点炭化水素捕集装置(8、9)の下流で、溶媒を捕集する溶媒捕集容器(59)と、溶媒捕集容器(59)に捕集された溶媒中の高沸点炭化水素成分を分析する高沸点炭化水素分析器(61)を具備する。
【0026】
ガス中の炭化水素成分を測定する炭化水素分析装置において、本発明の炭化水素分析装置は、予め設定される既定温度より高い沸点を有する高沸点炭化水素成分を吸収もしくは溶解し、既定温度より低い沸点を有する低沸点炭化水素成分を通過させる吸収溶液にガスを通過させる吸収溶液槽(66)と、吸収溶液槽(66)を通過した低沸点炭化水素成分の濃度を測定する分析器(18)と、を具備する。
【0027】
請求項12に記載された炭化水素分析装置は、さらに、吸収溶液槽(66)内の吸収溶液に含まれる高沸点炭化水素成分の濃度を測定する高沸点炭化水素分析器(76)とを具備する。
【0028】
請求項12または13に記載された炭化水素分析装置は、さらに、吸収溶液を排出する排出装置(68)と、吸収溶液槽(66)に吸収溶液を供給する供給装置(72、70、69)と、を具備する。
【0029】
請求項12〜14のいずれかに記載された炭化水素分析装置は、さらに、吸収溶液槽(66)の上流に設置され、ガス中のダストを除去するダスト除去装置(4、5)を具備する。
【0030】
請求項15に記載された炭化水素分析装置は、さらに、ダスト除去装置(4、5)の下流から洗浄ガスもしくは洗浄液を導入する逆洗装置(35、36、38、39)を具備する。
【0031】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明による炭化水素分析装置の実施の形態を以下に説明する。
【0032】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1の炭化水素分析装置の構成を示す。
炭化水素分析装置は、ガス採集管2、ストップバルブ3、ダスト捕集用円筒濾紙4、円筒濾紙ホルダ5、第一ヒータ6、第一温度調整器7、高沸点炭化水素用円筒濾紙8、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9、第二ヒータ10、第二温度調整器11、配管12、流路切替機構13、圧力調整器16、キャリアガス(N2など)ボンベ17、分析器18を含む。
【0033】
分析器18は、水素炎イオン化検出器あるいは熱伝導度検出器付きガスクロマトグラフである。燃料ガス等に含まれる高濃度のメタンを測定する場合は、熱伝導度検出器付きガスクロマトグラフの検出器をより低感度の熱伝導度検出器にする場合がある。
流路切替機構13は、六方切替バルブ14と試料採取容器15を具備する。
【0034】
ガス採取管2は、ガス路1を通過するガスの一部を、ストップバルブ3を介してダスト捕集用円筒濾紙4および円筒濾紙ホルダ5に導入する。
ダスト捕集用円筒濾紙4は円筒濾紙ホルダ5に設置され、ガス中のダストを除去する。ガス採取管2、ストップバルブ3、円筒濾紙ホルダ5は第一ヒータ6で所定の第一温度に加熱される。第一ヒータ6は、第一温度調整器7により制御される。
第一ヒータ3が、ガスを、ガス中に含まれる炭化水素成分の沸点より高い第一温度に加熱することにより、ダスト捕集用円筒濾紙4で炭化水素成分が捕捉されない。また、ガス採取管2から円筒濾紙ホルダ5までの流路で、炭化水素成分の一部が凝縮もしくは凝固して閉塞することを防ぐことができる。さらに、ガス採取管2から円筒濾紙ホルダ5までは流路を短くできるので、加熱する範囲が狭い。
【0035】
ダストが除去されたガスは、高沸点炭化水素用円筒濾紙8が取り付けられた高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9に導入される。高沸点炭化水素用円筒濾紙8、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9は、第二ヒータ10で第一温度より低い第二温度に加熱されている。第二ヒータ10は、第二温度調整器11により制御される。
ガス採取管2から円筒濾紙ホルダ5までの流路の第一温度より、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9の第二温度が低いことにより、ガス中の第二温度より高い沸点を有する炭化水素成分が、凝縮もしくは凝固し、高沸点炭化水素用円筒濾紙8で捕集される。
高沸点炭化水素用円筒濾紙8で第二温度より高い沸点を有する炭化水素成分が捕集されたガスは、配管12を通って流路切替機構13に導入される。配管12は、ヒータ10で第二温度以上に加熱される。
高沸点炭化水素用円筒濾紙8で第二温度より高い沸点を有する炭化水素成分が捕集されることにより、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9より下流で、加熱温度を第一温度より低く設定しても、第二温度より高く設定すれば、炭化水素成分の凝縮または凝固による閉塞を防ぐことができる。
高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9から分析器18までの流路は、長い場合があるので、加熱温度を低く設定できることが好ましい。
【0036】
第一温度は、ガスに含まれる炭化水素成分の沸点により決められる。
第二温度は、高沸点炭化水素用円筒濾紙8で捕捉したい炭化水素成分の沸点以下に設定される。
【0037】
流路切替機構13は、ガス充填過程と、測定過程を切り替える。
ガス充填過程では、流路切替機構13に導入されたガスは、六方切替バルブ14の流路g―hを通って試料採取容器15に導入され、試料採取容器15内に充填され、さらに、余分なガスは六方切替バルブ14の流路k―lを通って系外に放出される。キャリアガスは、六方切替バルブ14の流路i―jを通って分析器18に導入される。
測定過程には、充填過程から、六方切替バルブ14が60°回転(どちら回転でもよいが、ここでは時計回りに回転する例が説明される)する。この場合、キャリアガスが、六方切替バルブ14の流路j−iを通って、試料採取容器15に導入され、試料採取容器15内のガスを押し出して、六方切替バルブ14の流路l−kを通って、分析器18に導入され、測定が行われる。配管12からのガスは六方切替バルブ14の流路h−gを通って系外に放出される。
測定過程が終了すると、六方切替バルブ14は再度、60°回転して、充填過程となり、配管12からのガスを試料採取容器15内に充填する。
上記のように充填過程と、測定過程を所定の時間で繰り返す。ただし、充填過程は、ガスが、測定過程で試料採取容器15内に導入されたキャリアガスと概ね完全に置換される時間だけ継続することが好ましい。
【0038】
流路切替機構13は、ヒータ(図示なし)を具備し、第二温度以上に加熱される。
【0039】
上記のように、高沸点炭化水素用円筒濾紙8および高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9を設け、第二温度に制御することにより、第二温度より沸点が高い炭化水素成分を除去することができ、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9より下流を第一温度まで加熱する必要がない。このため、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9より下流を第一温度まで加熱しなくても、炭化水素成分の凝縮や凝固による閉塞を防止することができる。
本実施例では、ダストや高沸点炭化水素成分などの配管閉塞原因となる物質を捕捉することができるので長時間にわたって測定を継続することができる。
【0040】
具体的には、沸点が200℃以下の炭化水素成分を測定する場合、第一温度を200℃以上、例えば400〜450℃(ガス路1の温度)に設定し、第二温度を200℃に設定することで、沸点200℃以上の炭化水素成分を高沸点炭化水素用円筒濾紙8で捕捉することができる。このため、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9より下流を200℃より高く加温しなくても、200℃以上の沸点を有する炭化水素成分の凝縮や凝固による閉塞を防止することができる。
【0041】
なお、本実施例では、ダスト捕集用円筒濾紙4および円筒濾紙ホルダ5、高沸点炭化水素用円筒濾紙8および高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9がの例が示されているが、固体のダスト、固体もしくは液体の炭化水素成分を捕集できるものであれば、上記の形状に限定されない。
【0042】
(実施の形態2)
本実施の形態では、流路切替機構21が、複数の分析器28、29、30および複数の試料採取容器25、26、27を具備し、複数の分析器28、29、30にガスを分配する形態が説明される。流路切替機構21は、導入されるガスに含まれる炭化水素成分の沸点より高く加温することができるヒータ(図示なし)を具備している。
【0043】
炭化水素成分は、沸点の範囲により異なる分析器を使用して測定することが、効率および精度がよいため好ましい。具体的には、メタンを測定する場合は、熱伝導度検出器付ガスクロマトグラフで測定されることが好ましい。さらに、燃料ガス等に含まれる高濃度のメタンを測定する場合は、熱伝導度検出器付きガスクロマトグラフの検出器をより低感度の熱伝導度検出器にすることが好ましい。エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン(沸点68℃)等の沸点が低い炭化水素成分は、パックドカラムを有する水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフで測定されることが好ましい。ベンゼン、トルエン、キシレン、インデン、ナフタレン(沸点、218℃)等の炭化水素成分は、キャピラリカラムを有する水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフで測定されることが好ましい。
このため、複数の分析器28、29、30は、分析器ごとに測定する炭化水素成分の種類に合わせて設置される。
具体的には、第一分析器28として、メタン測定用の熱伝導度検出器付ガスクロマトグラフ、第二分析器29として、パックドカラムを有する水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフ、第三分析器30として、キャピラリカラムを有する水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフが設置される場合がある。
【0044】
次に流路の切替が説明される。
流路切替機構21は、ガス充填過程と、測定過程を切り替える。
ガス充填過程では、流路切替機構21に導入されたガスは、第一六方切替バルブ22の流路g―hを通って第一試料採取容器25に導入され、第一試料採取容器25内に充填される。さらに、ガスは第一六方切替バルブ22の流路k―lを通って第二六方切替バルブ23に導入される。
キャリアガスは、第一六方切替バルブ22の流路i―jを通って第一分析器28に導入される。
【0045】
第二六方切替バルブ23に導入されたガスは、第二六方切替バルブ23の流路m―nを通って第二試料採取容器26に導入され、第二試料採取容器26内に充填される。さらに、ガスは第二六方切替バルブ23の流路q―rを通って第三六方切替バルブ24に導入される。
キャリアガスは、第二六方切替バルブ23の流路o―pを通って第二分析器29に導入される。
【0046】
第三六方切替バルブ24に導入されたガスは、第三六方切替バルブ24の流路s―tを通って第三試料採取容器27に導入され、第三試料採取容器27内に充填される。さらに、ガスは第三六方切替バルブ24の流路w―xを通って系外に放出される。
キャリアガスは、第三六方切替バルブ24の流路u―vを通って第三分析器30に導入される。
【0047】
測定過程では、充填過程から、第一六方切替バルブ22、第二六方切替バルブ23、第三六方切替バルブ24が、60°回転(どちら回転でもよいが、ここでは時計回りに回転する例が説明される)する。
この場合、キャリアガスが、第一六方切替バルブ22の流路j−iを通って、第一試料採取容器25に導入され、第一試料採取容器25内のガスを押し出して、第一六方切替バルブ22の流路l−kを通って、第一分析器28に導入され、測定が行われる。試料ガスは第一六方切替バルブ22の流路h−gを通って第二六方切替バルブ23に導入される。
【0048】
さらに、第二六方切替バルブ23では、キャリアガスが、第二六方切替バルブ23の流路p−oを通って、第二試料採取容器26に導入され、第二試料採取容器26内のガスを押し出して、第二六方切替バルブ23の流路r−qを通って、第二分析器29に導入され、測定が行われる。第一六方切替バルブ22からの試料ガスは第二六方切替バルブ23の流路n−mを通って第三六方切替バルブ24に導入される
【0049】
さらに、第三六方切替バルブ24では、キャリアガスが、第三六方切替バルブ24の流路v−uを通って、第三試料採取容器27に導入され、第三試料採取容器27内のガスを押し出して、第三六方切替バルブ24の流路x−wを通って、第三分析器30に導入され、測定が行われる。第二六方切替バルブ23からの試料ガスは第三六方切替バルブ24の流路t−sを通って系外に放出される。
【0050】
測定過程が終了すると、六方切替バルブ22、23、24は再度、60°回転して、充填過程となり、試料ガスを試料採取容器25、26、27内に充填する。
上記のように充填過程と、測定過程を所定の時間で繰り返す。ただし、充填過程は、試料ガスが、測定過程で試料採取容器22、23、24内に導入されたキャリアガスと概ね完全に置換される時間だけ継続することが好ましい。
【0051】
上記の流路切替機構21を備えることで、測定する炭化水素成分に合わせた分析器28、29、30を使用することができる。このことにより、一種類の分析器では測定できないもしくは、測定の精度もしくは効率が悪い複数種類の炭化水素成分を、精度もしくは効率よく測定することができる。
【0052】
(実施の形態3)
次に、実施の形態1に、ダスト捕集用円筒濾紙4の捕集されたダストを除去するための逆洗機構が追加された実施の形態が示される。
図3は、ダスト捕集用円筒濾紙4の逆洗機構を具備した炭化水素分析装置の一部を示す。図3において、実施の形態1と同じ部位には同じ番号が付され、同じ部位の説明は省略される。
【0053】
図3には炭化水素分析装置の一部として、ガス採集管2、ストップバルブ3、排出分岐管31、排出バルブ32、排出配管33、ダスト捕集用円筒濾紙4、円筒濾紙ホルダ5、第一ヒータ6、第一温度調整器7、洗浄ガス導入分岐管34、洗浄ガス導入バルブ35、洗浄ガス導入管36、洗浄ガスボンベ39、圧力調整器38、ストップバルブ37、高沸点炭化水素用円筒濾紙8、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9、第二ヒータ10、第二温度調整器11が示される。
【0054】
排出分岐管31は、ストップバルブ3と円筒濾紙ホルダ5の間に設置され、さらに途中に分岐を有し、分岐の先に排出バルブ32が設置される。排出バルブ32の排出分岐管31に接続される端と反対の端には、排出配管33が接続される。さらに、排出配管33は、系外のガス処理設備などに接続されている。
洗浄ガス導入分岐管34は、円筒濾紙ホルダ5とストップバルブ37の間に設置され、さらに途中に分岐を有し、分岐の先に洗浄ガス導入バルブ35が設置される。洗浄ガス導入バルブ35の洗浄ガス導入分岐管34と接続される端と反対の端には、洗浄ガス導入管36が接続される。
洗浄ガス導入管36は、洗浄ガス導入バルブ35と洗浄ガスボンベ39を接続する。
洗浄ガスボンベ39は、窒素ガスに代表される洗浄ガスを供給する。圧力調整器38は洗浄ガスの供給圧力を調整する。
【0055】
ガス路1からのガス測定時には、ストップバルブ3、ストップバルブ37が開となり、排出バルブ32と洗浄ガス導入バルブ35が閉となる。ガス採集管2から導入されたガスは、円筒濾紙ホルダ5、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9を経て、流路切替機構(図示なし)に流れて、分析器(図示なし)に導入されて、測定が行われる。
円筒濾紙ホルダ5の上下流に設置された圧力計で、円筒濾紙ホルダ5での圧力損失が所定の値以上になった場合、ダスト捕集用円筒濾紙4が捕集したダストで閉塞したと判断され、逆洗が行われる。所定の時間ごとに逆洗を実施するようにすることもできる。
逆洗を行う逆洗工程では、ストップバルブ3、ストップバルブ37が閉じられ、排出バルブ32と洗浄ガス導入バルブ35が開となる。
これにより、洗浄ガスが、洗浄ガスボンベ39から、洗浄ガス導入管36、洗浄ガス導入バルブ35、洗浄ガス導入分岐管34を経て、円筒濾紙ホルダ5に導入され、ダスト捕集用円筒濾紙4に通常の流れとは逆方向から流れて捕集されているダストを除去する。洗浄ガスと除去されたダストは、排出分岐管31、排出バルブ32を経て、排出配管33から排出される。
【0056】
なお、ガス路1の圧力が低い場合は、排出分岐管31、排出バルブ32、排出配管33が設置されず、ストップバルブ3が開となり、洗浄ガスと除去されたダストが、ガス路1内に排出される場合がある。
【0057】
上記の逆洗工程の間は、ガス路1からガスはサンプリングされず、ガスの測定は中断される。
【0058】
なお、ストップバルブ3、ストップバルブ37、排出バルブ32、洗浄ガス導入バルブ35は電動バルブ等の自動開閉バルブの場合がある。さらに制御装置(図示なし)を具備し、円筒濾紙ホルダ5の圧損を検出する圧力計(図示なし)からの信号により制御装置が、ストップバルブ3、ストップバルブ37、排出バルブ32、洗浄ガス導入バルブ35の開閉を制御することにより、自動的に逆洗工程を行うことができるように構成することもできる。
逆洗工程と通常の状態(測定を実施する状態)の切替のため、作業員がストップバルブ3、ストップバルブ37、排出バルブ32、洗浄ガス導入バルブ35の開閉をすることもできる。
【0059】
なお、第一ヒータ6は、ガス採集管2、ストップバルブ3、排出分岐管31、排出バルブ32、円筒濾紙ホルダ5、洗浄ガス導入分岐管34、洗浄ガス導入バルブ35を、ガス中に含まれる炭化水素成分の沸点以上の第一温度に加熱することが好ましい。
第二ヒータ10は、ストップバルブ37を、第一温度より低く、かつ高沸点炭化水素用円筒濾紙8で捕捉されない炭化水素成分の沸点より高い第二温度に加熱することが好ましい。
【0060】
なお、洗浄ガスの代わりに、圧入される洗浄液が使用される場合がある。洗浄液を使用する場合は、洗浄工程の最後に洗浄液がブローされることが好ましい。
【0061】
なお、本実施の形態では、実施の形態1で説明された流路切替機構13もしくは実施の形態2で説明された流路切替機構21を使用することができる。
【0062】
なお、洗浄ガスボンベ39の代わりにコンプレッサーを使用することもできる。
【0063】
上記のように、ダスト捕集用円筒濾紙4を逆洗することにより、ダスト捕集用円筒濾紙4の詰まりを防止することができる。このため、連続的に長期間の測定が可能となる。
【0064】
なお、本実施例では、ダスト捕集用円筒濾紙4および円筒濾紙ホルダ5、高沸点炭化水素用円筒濾紙8および高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9がの例が示されているが、固体のダスト、固体もしくは液体の炭化水素成分を捕集できるものであれば、上記の形状に限定されない。さらに、ダスト捕集用円筒濾紙4およびその代用品は逆洗可能な強度および構造を有すれば、上記の形状に限定されない。
【0065】
(実施の形態4)
次に、実施の形態1に、高沸点炭化水素用円筒濾紙8に捕集された高沸点炭化水素成分を除去するための逆洗機構が追加された実施の形態が示される。
図4は、高沸点炭化水素用円筒濾紙8の逆洗機構を具備した炭化水素分析装置の一部を示す。図4において、実施の形態1と同じ部位には同じ番号が付され、同じ部位の説明は省略される。
【0066】
図4には炭化水素分析装置の一部として、ガス採集管2、ストップバルブ3、ダスト捕集用円筒濾紙4、円筒濾紙ホルダ5、ストップバルブ40、排出分岐管41、排出バルブ42、排出管43、第一ヒータ6、第一温度調整器7、高沸点炭化水素用円筒濾紙8、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9、洗浄ガス導入分岐管44、洗浄ガス導入バルブ47、洗浄ガス導入管48、洗浄ガスボンベ50、圧力調整器49、ストップバルブ45、第二ヒータ10、第二温度調整器11、配管12が示される。
【0067】
排出分岐管41は、ストップバルブ40と高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9の間に設置され、さらに途中に分岐を有し、分岐の先に排出バルブ42が設置される。排出バルブ42の排出分岐管41に接続される端と反対の端には、排出配管43が接続される。さらに、排出配管43は、系外のガス処理設備などに接続される。
洗浄ガス導入分岐管44は、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9とストップバルブ45の間に設置され、さらに途中に分岐を有し、分岐の先に洗浄ガス導入バルブ47が設置される。洗浄ガス導入バルブ47の洗浄ガス導入分岐管44と接続される端と反対の端には、洗浄ガス導入管48が接続される。
洗浄ガス導入管48は、洗浄ガス導入バルブ47と洗浄ガスボンベ50を接続する。
洗浄ガスボンベ50は、窒素ガスに代表される洗浄ガスを供給する。圧力調整器49は洗浄ガスの供給圧力を調整する。
【0068】
ガス路1からのガス測定時には、ストップバルブ3、ストップバルブ40、およびストップバルブ45が開となり、排出バルブ42と洗浄ガス導入バルブ47が閉となる。ガス採集管2から導入されたガスは、円筒濾紙ホルダ5、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9を経て、流路切替機構(図示なし)に流れて、分析器(図示なし)に導入されて、測定が行われる。
高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9の上下流に設置された圧力計で、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9での圧力損失が所定の値以上になった場合、高沸点炭化水素用円筒濾紙8が捕集した高沸点炭化水素成分で閉塞したと判断され、逆洗が行われる。
逆洗を行う逆洗工程では、ストップバルブ40、ストップバルブ45が閉じられ、排出バルブ42と洗浄ガス導入バルブ47が開となる。
これにより、洗浄ガスが、洗浄ガスボンベ50から、洗浄ガス導入管48、洗浄ガス導入バルブ47、洗浄ガス導入分岐管44を経て、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9に導入され、高沸点炭化水素用円筒濾紙8に通常の流れとは逆方向から流れて捕集されている高沸点炭化水素成分を除去する。洗浄ガスと除去された高沸点炭化水素成分は、排出分岐管41、排出バルブ42を経て、排出配管43から排出される。
【0069】
なお、排出配管43が分析計(図示なし)に接続され、除去された高沸点炭化水素成分の分析が行われる場合がある。さらに、逆洗工程が定期的に行われることで、高沸点炭化水素成分の、ガス中の濃度を近似計算することができる。
【0070】
上記の逆洗工程の間は、ガス路1からガスはサンプリングされず、ガスの測定は中断される。
【0071】
なお、ストップバルブ40、ストップバルブ45、排出バルブ42、洗浄ガス導入バルブ47は電動バルブ等の自動開閉バルブの場合がある。さらに制御装置(図示なし)を具備し、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9の圧損を検出する圧力計(図示なし)からの信号により制御装置が、ストップバルブ40、ストップバルブ45、排出バルブ42、洗浄ガス導入バルブ47の開閉を制御することにより、自動的に逆洗工程を行うことができるように構成することもできる。
逆洗工程と通常の状態(測定を実施する状態)の切替のため、作業員がストップバルブ40、ストップバルブ45、排出バルブ42、洗浄ガス導入バルブ47の開閉をすることもできる。
【0072】
なお、第一ヒータ6は、ガス採集管2、ストップバルブ3、円筒濾紙ホルダ5、ストップバルブ40、排出分岐管41、排出バルブ42、をガス中に含まれる炭化水素成分の沸点以上の第一温度に加熱することが好ましい。
第二ヒータ10は、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9より下流を、第一温度より低く、かつ高沸点炭化水素用円筒濾紙8で捕捉されない炭化水素成分の沸点より高い第二温度に加熱することが好ましい。
さらに、逆洗を行う場合は、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9の温度が、第二温度より高く、望ましくは第一温度より高く加熱されることが、高沸点炭化水素用円筒濾紙8に捕捉された炭化水素成分を軟化もしくは気化させて、洗浄の効率を上げるために望ましい。
【0073】
なお、洗浄ガスの代わりに、圧入される洗浄液、もしくは高沸点炭化水素用円筒濾紙8に捕捉された高沸点炭化水素成分を溶解する溶解溶液が使用される場合がある。洗浄液もしくは溶解溶液を使用する場合は、洗浄工程の最後に液がブローされることが好ましい。
【0074】
なお、本実施の形態では、実施の形態1で説明された流路切替機構13もしくは実施の形態2で説明された流路切替機構21を使用することができる。
【0075】
なお、洗浄ガスボンベ50の代わりにコンプレッサーを使用することもできる。
【0076】
上記のように、高沸点炭化水素用円筒濾紙8を逆洗することにより、高沸点炭化水素用円筒濾紙8の詰まりを防止することができる。このため、連続的に長期間の測定が可能となる。
さらに、高沸点炭化水素成分の測定をすることができる場合がある。
【0077】
なお、本実施例では、ダスト捕集用円筒濾紙4および円筒濾紙ホルダ5、高沸点炭化水素用円筒濾紙8および高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9がの例が示されているが、固体のダスト、固体もしくは液体の炭化水素成分を捕集できるものであれば、上記の形状に限定されない。さらに、高沸点炭化水素用円筒濾紙8およびその代用品は逆洗可能な強度および構造を有すれば、上記の形状に限定されない。
【0078】
(実施の形態5)
本実施の形態では、高沸点炭化水素用円筒濾紙8に捕集された高沸点炭化水素成分を、溶媒により洗浄、除去する手段と、排出される溶媒に含まれる高沸点炭化水素成分を測定する手段を示す。
図5は、実施の形態1に、高沸点炭化水素用円筒濾紙8を溶媒で洗浄する機構と、洗浄後の溶媒に含まれる高沸点炭化水素成分を測定する機構を具備した炭化水素分析装置を示す。
図5において、実施の形態1と同じ部位には同じ番号が付され、同じ部位の説明は省略される。さらに、図5において流路切替機構21および分析器28、29、30は、実施の形態2で説明された機構を具備している。実施の形態2で説明された流路切替機構21および分析器28、29、30の説明は省略される。ただし、流路切替機構21および分析器28、29、30は実施の形態2の形態に限定されず。実施の形態1で説明された流路切替機構13および分析器18でもよい。
【0079】
図5の炭化水素分析装置は、ガス採集管2、ストップバルブ3、ダスト捕集用円筒濾紙4を具備する円筒濾紙ホルダ5、ストップバルブ40、溶媒導入分岐管、溶媒導入バルブ51、溶媒移送ポンプ55、溶媒56が入れられる溶媒槽57、高沸点炭化水素用円筒濾紙8を具備する高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9、排出溶媒分岐管、排出溶媒バルブ52、排出溶媒槽59、排出溶媒移送ポンプ54、溶媒分配機構60、分析器61、排水バルブ53、ストップバルブ45、流路切替機構21および分析器28、29、30を備える。
【0080】
ヒータは図示されていないが、第一ヒータ(図示なし)が、ガス採集管2から高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9の上流まで、および溶媒導入バルブ51までを、ガスに含まれる炭化水素成分の沸点以上の第一温度まで加熱している。
さらに、第二ヒータ(図示なし)が、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9から分析器28、29、30上流まで、および排出溶媒バルブ52までを、第一温度より低く、かつ高沸点炭化水素用円筒濾紙8で捕捉されない炭化水素成分の沸点以上の第二温度に加熱している。
【0081】
溶媒は、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9に捕捉されている高沸点炭化水素成分を溶解する溶媒で、二硫化炭素もしくはトルエンに代表される。
【0082】
通常の測定状態では、ストップバルブ3、ストップバルブ40、ストップバルブ45が開で、溶媒導入バルブ51、排出溶媒バルブ52が閉である。
測定状態では、ガス採集管2から導入されたガスが、円筒濾紙ホルダ5を経てダスト捕集用円筒濾紙4でダストが除去され、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9を経て高沸点炭化水素用円筒濾紙8で高沸点炭化水素成分が除去され、流路切替機構21で分配され、分析器28、29、30で測定が行われる。
【0083】
具体的には、第一分析器28は熱伝導度検出器付ガスクロマトグラフで、メタンを測定する。第二分析器29は、パックドカラムを有する水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフで、エタンからヘキサンを測定する。第三分析器30は、キャピラリカラムを有する水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフで、ベンゼンからナフタレンを測定する。
【0084】
高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9の圧力損失が規定値以上となった時、若しくは定期的に、高沸点炭化水素用円筒濾紙8を洗浄する洗浄工程が行われる。
洗浄工程では、ストップバルブ40、ストップバルブ45が閉となり、溶媒導入バルブ51、排出溶媒バルブ52が開となる。
さらに、溶媒槽57から溶媒56が、溶媒移送ポンプ55により移送され、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9に導入される。溶媒56は、高沸点炭化水素用円筒濾紙8が捕捉している高沸点炭化水素成分を溶解し、排出溶媒バルブ52を経て排出溶媒槽59に溜まる。
【0085】
高沸点炭化水素成分の測定を行う場合には排出溶媒槽59に溜まった洗浄後の溶媒を、排出溶媒移送ポンプ54で溶媒分配機構60に移送し、分析器61で測定が行われる。分析器61として、水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフを使用することができる。
【0086】
定期的に、洗浄工程を行い、洗浄する溶媒の量を一定にし、洗浄工程ごとに排出溶媒槽59から溜まった溶媒を、排水バルブ53を開にして排出することで、定性的にガス中の高沸点炭化水素成分の濃度を測定することができる。さらに、別途測定した比較表などを参照することにより、定量的にガス中の高沸点炭化水素成分の濃度を算出することができる。
【0087】
なお、本実施例では、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9の上流から溶媒56を導入しているが、溶媒が溜まらない構造であれば、高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9の下流から溶媒56を導入し、上流から排出することもできる。
【0088】
上記の実施の形態を実施することにより、高沸点炭化水素用円筒濾紙8の洗浄が可能である。このため、連続的に長期間の測定が可能となる。
さらに、ガス中の高沸点炭化水素成分の濃度を測定することができる。
【0089】
なお、本実施例では、ダスト捕集用円筒濾紙4および円筒濾紙ホルダ5、高沸点炭化水素用円筒濾紙8および高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9がの例が示されているが、固体のダスト、固体もしくは液体の炭化水素成分を捕集できるものであれば、上記の形状に限定されない。さらに、高沸点炭化水素用円筒濾紙8およびその代用品は洗浄可能な強度および構造を有すれば、上記の形状に限定されない。
【0090】
(実施の形態6)
本実施の形態では、高沸点炭化水素用円筒濾紙8および高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9を設置せず、代わりに吸収溶液にガスを通して炭化水素成分の一部の成分を捕集する例が示される。吸収溶液に捕集された炭化水素成分は、吸収溶液内の成分が測定されることにより測定が行われる。吸収溶液に捕集されなかった炭化水素成分は、別途、分析器に導入されることで測定が行われる。
【0091】
図6は、実施の形態1の高沸点炭化水素用円筒濾紙8と高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ9の代わりに、吸収溶液槽66が設置され、さらに炭化水素成分を吸収した吸収溶液を分析する機構(73、74、75、76)と、新しい吸収溶液を供給する機構(71、70、69)を具備した炭化水素分析装置を示す。
図6において、実施の形態1と同じ部位には同じ番号が付され、同じ部位の説明は省略される。
【0092】
図6の炭化水素分析装置は、ガス採集管2、ストップバルブ3、ダスト捕集用円筒濾紙4を具備する円筒濾紙ホルダ5、ストップバルブ40、吸収溶液槽66、ストップバルブ45、流路切替機構13、分析器18、吸収溶液供給槽71、吸収溶液供給ポンプ70、吸収溶液供給バルブ69、吸収溶液排出バルブ73、吸収溶液排出ポンプ74、吸収溶液流路切替機構75、分析器76、排水バルブ68を具備する。
【0093】
ヒータは図示されていないが、第一ヒータ(図示なし)が、ガス採集管2から吸収溶液槽66の上流までを、ガスに含まれる炭化水素成分の沸点以上の第一温度まで加熱している。
吸収溶液67は、通常、常温で使用されるので、吸収溶液67の下流からは加熱されない。
【0094】
通常の測定状態では、ストップバルブ3、ストップバルブ40、ストップバルブ45が開となり、吸収溶液供給バルブ69、吸収溶液排出バルブ73、排水バルブ68が閉である。
ガス採集管2から導入されたガスは、円筒濾紙ホルダ5を通過して、ダスト捕集用円筒濾紙4でダストが除去される。円筒濾紙ホルダ5は、ガスに含まれる炭化水素成分の沸点より高い温度に加熱されているので、炭化水素成分はダスト捕集用円筒濾紙4を通過し、吸収溶液槽66に導入される。
吸収溶液槽66は、概ね常温のため、概ね常温で凝縮もしくは凝固する炭化水素成分は、吸収溶液に溶解する。または液体もしくは固体となり捕集される。
吸収溶液で捕集されないガスは、流路切替機構13を経て、分析器18に導入され、分析される。
吸収溶液で捕集されないガスは、常温でガスの炭化水素成分、例えば、メタン、エタンであるので、分析器18として水素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフが使用されることが好ましい。
吸収溶液67(72)は、二硫化炭素、クロロホルム等の炭化水素吸収溶液である。吸収溶液槽66は、一定量の吸収溶液67をため、外部から氷浴や冷却水で冷却される場合がある。
【0095】
通常の測定状態を一定時間経過後、吸収溶液分析工程が実施される。
ストップバルブ40が開となり、吸収溶液排出ポンプ74が稼動して、炭化水素成分の一部の成分を含む吸収溶液67が、吸収溶液槽66から吸収溶液流路切替機構75を経て分析器76に導入され、分析される。
吸収溶液分析工程後には、吸収溶液排出工程が実施される。
吸収溶液排出工程では、吸収溶液排出ポンプ74が停止し、ストップバルブ40が閉となり、排水バルブ68が開となって、吸収溶液槽66中の吸収溶液67が排出される。
吸収溶液排出工程後に、吸収溶液供給工程が実施される。
吸収溶液供給工程では、排水バルブ68が閉となり、吸収溶液供給バルブ69が開となり、吸収溶液供給ポンプ70が稼動して、吸収溶液供給槽71から新たな吸収溶液72が、吸収溶液槽66に一定量供給される。
【0096】
吸収溶液排出工程後には、吸収溶液供給バルブ69が閉となり、吸収溶液供給ポンプ70が停止して、ストップバルブ40、ストップバルブ45が開となり、通常の測定状態となる。
上記のように、通常の測定状態、吸収溶液分析工程、吸収溶液排出工程、吸収溶液供給工程が繰り返されることで、概ね連続的、および自動的に測定を行うことができる。
【0097】
なお、上記のストップバルブ3、ストップバルブ40、ストップバルブ45、吸収溶液供給バルブ69、吸収溶液排出バルブ73、排水バルブ68は、電動弁などの自動開閉弁の場合がある。さらに、制御装置(図示なし)を具備し、制御装置はストップバルブ3、ストップバルブ40、ストップバルブ45、吸収溶液供給バルブ69、吸収溶液排出バルブ73、排水バルブ68の開閉を制御し、さらに、吸収溶液供給ポンプ70、吸収溶液排出ポンプ74の稼動および停止の制御をする場合がある。
【0098】
さらに、実施の形態2で説明された、ダスト捕集用円筒濾紙4の逆洗機構を備える場合がある。
【0099】
吸収溶液槽66に吸収溶液72が、一定量供給され、吸収溶液槽66に定期的にガスが導入されることで、定性的にガス中の吸収溶液槽66で吸収される炭化水素成分濃度を測定することができる。さらに、マニュアルで測定した測定値と、分析器76で測定された炭化水素成分濃度の比較表を作成し、比較することで、ガス中の吸収溶液槽66で吸収される炭化水素成分濃度を定量的に測定することができる。
【0100】
上記の実施の形態を実施することにより、ダストと閉塞原因となる炭化水素が捕捉でき、配管の閉塞を防止できる。このため、連続的に長期間の測定が可能となる。
さらに、吸収溶液で捕捉した炭化水素を測定することができる。
【0101】
【発明の効果】
本発明の炭化水素分析装置は、効率よく連続的にガス中の炭化水素成分を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施の形態1の炭化水素分析装置の構成を示す。
【図2】図2は、実施の形態2の炭化水素分析装置の構成を示す。
【図3】図3は、実施の形態3の炭化水素分析装置の構成を示す。
【図4】図4は、実施の形態4の炭化水素分析装置の構成を示す。
【図5】図5は、実施の形態5の炭化水素分析装置の構成を示す。
【図6】図6は、実施の形態6の炭化水素分析装置の構成を示す。
【図7】図7は、従来の炭化水素分析装置の構成を示す。
【符号の説明】
1 ガス路
2 ガス採集管
3 ストップバルブ
4 ダスト捕集用円筒濾紙
5 円筒濾紙ホルダ
6 第一ヒータ
7 第一温度調整器
8 高沸点炭化水素用円筒濾紙
9 高沸点炭化水素用円筒濾紙ホルダ
10 第二ヒータ
11 第二温度調整器
12 配管
13 流路切替機構
14 六方切替バルブ
15 試料採取容器
16 圧力調整器
17 キャリアガスボンベ
18 分析器
21 流路切替機構
22 第一六方切替バルブ
23 第二六方切替バルブ
24 第三六方切替バルブ
25 第一試料採取容器
26 第二試料採取容器
27 第三試料採取容器
28 第一分析器
29 第二分析器
30 第三分析器
31 排出分岐管
32 排出バルブ
33 排出配管、
34 洗浄ガス導入分岐管
35 洗浄ガス導入バルブ
36 洗浄ガス導入管
37 ストップバルブ
38 圧力調整器
39 洗浄ガスボンベ
41 排出分岐管
42 排出バルブ
43 排出管
44 洗浄ガス導入分岐管
45 ストップバルブ
47 洗浄ガス導入バルブ
48 洗浄ガス導入管
49 圧力調整器
50 洗浄ガスボンベ
51 溶媒導入バルブ
52 排出溶媒バルブ
53 排水バルブ
54 排出溶媒移送ポンプ
55 溶媒移送ポンプ
56 溶媒
57 溶媒槽
59 排出溶媒槽
60 溶媒分配機構
61 分析器
66 吸収溶液槽
68 排水バルブ
69 吸収溶液供給バルブ
70 吸収溶液供給ポンプ
71 吸収溶液供給槽
73 吸収溶液排出バルブ
74 吸収溶液排出ポンプ
75 吸収溶液流路切替機構
76 分析器

Claims (16)

  1. ガス中の炭化水素成分を分析する炭化水素分析装置において、
    前記ガス中のダストを除去するダスト除去装置と、
    前記ダスト除去装置の温度を調整する第一温度調整装置と、
    前記ダスト除去装置の下流に設置され、予め設定される既定温度より高い沸点をもつ高沸点炭化水素成分を捕捉し、前記既定温度より低い沸点をもつ低沸点炭化水素成分を通過させる高沸点炭化水素捕集装置と、
    前記高沸点炭化水素捕集装置の温度を調整する第二温度調整装置と、
    前記高沸点炭化水素捕集装置の下流に設置され、前記低沸点炭化水素成分を分析する分析器と、
    を具備し、
    前記第一温度調整装置は、前記既定温度より高くなるように前記ダスト除去装置の温度を調整し、
    前記第二温度調整装置は、前記既定温度より低く、かつ前記低沸点炭化水素成分の沸点より高く、前記高沸点炭化水素捕集装置の温度を調整し、
    前記高沸点炭化水素捕集装置は、液化もしくは固体化した前記高沸点炭化水素成分を捕捉する、
    炭化水素分析装置。
  2. 前記ダスト除去装置は、所定の粒径以上の固体を分離するろ過器である、
    請求項1に記載された炭化水素分析装置。
  3. 前記高沸点炭化水素捕集装置は、ガス中の固体および液体を分離するろ過器である、
    請求項1または2に記載された炭化水素分析装置。
  4. 前記第一温度調整装置および前記第二温度調整装置の各々は、
    前記ダスト除去装置もしくは前記高沸点炭化水素捕集装置を加熱するヒータと、
    前記ヒータの加熱を調整する温度調整器と、
    を具備する、
    請求項1〜3のいずれかに記載された炭化水素分析装置。
  5. さらに、前記分析器は測定される前記ガスに含まれる炭化水素成分の種類もしくは沸点範囲ごとに複数設置され、
    前記高沸点炭化水素捕集装置と前記分析器との間に設置されるガス分配装置を具備し、
    前記ガス分配装置は、前記低沸点炭化水素成分を、前記分析器に分配する、
    請求項1〜4のいずれかに記載された炭化水素分析装置。
  6. 前記ガス分配装置は、
    一定量の前記ガスを捕集する試料採取容器と、
    前記試料採取容器内の前記ガスを前記分析器に送り出すキャリアガスを導入するキャリアガス導入装置と、
    前記分析器毎に設置され、前記試料採取容器に前記ガスを導入する流路と、前記試料採取容器内に前記キャリアガス導入装置から前記キャリアガスを導入して前記ガスを前記分析器に導入する流路と、を切り替える切替バルブと、
    を具備する、
    請求項5に記載された炭化水素分析装置。
  7. さらに、前記ダスト除去装置の下流から洗浄ガスもしくは洗浄液を導入する逆洗装置を具備する、
    請求項1〜6のいずれかに記載された炭化水素分析装置。
  8. さらに、前記高沸点炭化水素捕集装置の下流から洗浄ガスもしくは洗浄液を導入する逆洗装置を具備する、
    請求項1〜7のいずれかに記載された炭化水素分析装置。
  9. 前記逆洗装置から前記洗浄ガスもしくは洗浄液を導入して、前記高沸点炭化水素捕集装置を逆洗するときに、
    前記第二温度調整装置は、前記既定温度より高くなるように前記高沸点炭化水素捕集装置の温度を調整する、
    請求項8に記載された炭化水素分析装置。
  10. さらに、前記高沸点炭化水素捕集装置を逆洗した前記洗浄ガスもしくは洗浄液中の、前記高沸点炭化水素成分を分析する高沸点炭化水素分析器を具備する、
    請求項8または9に記載された炭化水素分析装置。
  11. さらに、前記高沸点炭化水素捕集装置の上流から、前記高沸点炭化水素成分を溶解する溶媒を導入する溶媒導入装置と、
    前記高沸点炭化水素捕集装置の下流で、前記溶媒を捕集する溶媒捕集容器と、
    前記溶媒捕集容器に捕集された前記溶媒中の前記高沸点炭化水素成分を分析する高沸点炭化水素分析器を具備する、
    請求項1〜7のいずれかに記載された炭化水素分析装置。
  12. ガス中の炭化水素成分を測定する炭化水素分析装置において、
    予め設定される既定温度より高い沸点をもつ高沸点炭化水素成分を吸収もしくは溶解し、前記既定温度より低い沸点をもつ低沸点炭化水素成分を通過させる吸収溶液にガスを通過させる吸収溶液槽と、
    前記吸収溶液槽を通過した前記低沸点炭化水素成分の濃度を測定する分析器と、
    を具備する、
    炭化水素分析装置。
  13. さらに、前記吸収溶液槽内の前記吸収溶液に含まれる前記高沸点炭化水素成分の濃度を測定する高沸点炭化水素分析器とを具備する、
    請求項12に記載された炭化水素分析装置。
  14. さらに、前記吸収溶液を排出する排出装置と、
    前記吸収溶液槽に前記吸収溶液を供給する供給装置と、
    を具備する、
    請求項12または13に記載された炭化水素分析装置。
  15. さらに、前記吸収溶液槽の上流に設置され、前記ガス中のダストを除去するダスト除去装置を具備する、
    請求項12〜14のいずれかに記載された炭化水素分析装置。
  16. さらに、前記ダスト除去装置の下流から洗浄ガスもしくは洗浄液を導入する逆洗装置を具備する、
    請求項15に記載された炭化水素分析装置。
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