JP2004211656A - スクロール型圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】各ボールの追従性、信頼性及び圧縮性能を向上させ、騒音が低減されたスクロール型圧縮機を提供する。
【解決手段】旋回スクロール4に生じるスラスト力を受けるスラスト玉軸受50を備えたスクロール型圧縮機において、各凹部37には、旋回スクロール4に対して各ボール39を付勢する付勢手段40をそれぞれ設けている。
【選択図】 図2
【解決手段】旋回スクロール4に生じるスラスト力を受けるスラスト玉軸受50を備えたスクロール型圧縮機において、各凹部37には、旋回スクロール4に対して各ボール39を付勢する付勢手段40をそれぞれ設けている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクロール型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、冷媒や空気等を圧縮する圧縮機は、現在様々なものが提供されているが、その一つとしてスクロール型圧縮機が知られている。
スクロール型圧縮機は、固定スクロール及び旋回スクロールとを備えており、固定スクロールは、端板の一面側に渦巻状突起が形成されケーシング内に固定されている。旋回スクロールは、固定スクロールと同様に端板の一面側に渦巻状突起が形成されており、固定スクロールの渦巻状突起に噛み合うようにケーシング内のスラスト玉軸受によって旋回自在に支持されている。これら固定スクロールと旋回スクロ−ルとの渦巻状突起がそれぞれ噛み合わさることにより、三日月状の圧縮室が形成されている。なお、固定スクロールと旋回スクロールとは、若干の隙間を有して噛み合わされている。
【0003】
スラスト玉軸受は、保持器とボールとスラストプレートとを備えており、保持器は、環状に形成されスラストプレート上に配置されている。また、保持器には、ボールを保持する保持孔が環状配置され、この保持孔内にボールが保持されている。このスラスト玉軸受は、旋回スクロ−ルの端板の他面側に対向配置されており、旋回スクロールの端板の他面にボールが当接している。
【0004】
このスクロール型圧縮機においては、固定スクロールに対して旋回スクロールが公転旋回運動することにより、導入した冷媒ガスを圧縮室にて圧縮させる。このとき旋回スクロールには、圧縮時に発生したスラスト荷重が作用し、固定スクロールから離れる方向に押圧されているが、スラスト荷重はボールを介してスラスト玉軸受によって支承されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−346062号公報(第19−29段落、第1−3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のスクロール型圧縮機においては、固定スクロールと旋回スクロールとは、若干の隙間を有して噛み合わされているので、旋回スクロールにスラスト荷重が作用しない停止時では、旋回スクロールが傾いたり、全体的に固定スクロール側に位置している場合がある。このため、ボールと旋回スクロールとの間が離れてしまい、旋回スクロールが作動した際に、ボールが追従しないといった問題があった。
特に、旋回スクロールが旋回運動を行い、その回転速度が上がり高回転になった場合には、旋回スクロールの旋回運動にばたつきが生じ、端板の旋回面の傾きが増大することにより、旋回スクロールの端板とボールとの間隔が開いてしまい、ボールが離れてしまうので、旋回スクロールにボールが追従しない恐れがあった。
また、ボールの追従性が悪いと旋回スクロールが円滑に回転せず、圧縮効率が下がり、圧縮性能が低下するといった問題があった。
更に、ボールが旋回スクロールから離れるので、ボールにがたつき等が生じ騒音が発生するといった問題があった。
更には、ボールが離れた衝撃によって、スラスト玉軸受が損傷を受けるので、信頼性が低減するといった問題があった。
【0007】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、各ボールの追従性、信頼性及び圧縮性能を向上させ、騒音が低減されたスクロール型圧縮機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
請求項1に係る発明は、固定スクロールと、該固定スクロールと組み合わされて圧縮室を形成し、前記固定スクロールに対して自転を阻止されつつ公転旋回運動することで前記圧縮室内の被圧縮流体を圧縮する旋回スクロールと、前記旋回スクロールを回転駆動する駆動軸と、該駆動軸の軸線周りに環状配置された複数の凹部及び該凹部内に保持されたボールを有し、前記旋回スクロールに生じるスラスト力を受けるスラスト玉軸受とを備えたスクロール型圧縮機において、前記各凹部は、前記旋回スクロールに対して前記各ボールを付勢する付勢手段がそれぞれ設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
この発明に係るスクロール型圧縮機においては、各凹部には、旋回スクロールに対して各ボールを付勢する付勢手段がそれぞれ設けられているので、旋回スクロールの回転又は停止状態に応じて各ボールを確実に旋回スクロールに押圧できる。従って、旋回スクロールと各ボールとの間に隙間が生じるのを防止でき、すべての個所において当接状態が常に維持できる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のスクロール型圧縮機において、前記付勢手段が、旋回スクロールに対して、隣接する複数の前記各ボールを同時に付勢することを特徴とするものである。
この発明に係るスクロール型圧縮機においては、付勢手段が、旋回スクロールに対して、隣接する複数の各ボールを同時に付勢することができるので、付勢手段の設置数を減らした構成にできる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のスクロール型圧縮機において、前記凹部の底部は、前記ボールの沈み込み量を調整する調整部材が設けられていることを特徴とするものである。
この発明に係るスクロール型圧縮機においては、凹部の底部には、ボールの沈み込み量を調整する調整部材が設けられているので、ボールが過度に沈みこむことを防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の一実施の形態について説明する。
図1から図4は、この発明の第一の実施形態を示した図である。
図1に示すスクロール型圧縮機1は、ケーシング2、固定スクロール3、旋回スクロール4とを備えている。
ケーシング2は、カップ状のケーシング本体2aと、フロントケーシング2bとから構成され、これらはボルト5により互いに結合されている。フロントケーシング2bには、駆動軸6が挿通され、メイン軸受7及びサブ軸受8を介してフロントケーシング2bに回転自在に支持されている。また、駆動軸6には、図示しない駆動源の回転が伝達されるよう構成されている。
【0013】
固定スクロール3は、端板3aと端板3aの一端面(紙面に対して左側)に形成された渦巻形状のラップ3bとを備えており、ケーシング本体2a内にボルト10にて固定されている。また、端板3aには、吐出ポート16が穿設されており、この吐出ポート16を開閉させる吐出弁17a及びそれを抑えている規制部材17bが、固定スクロール3の背面に位置してボルト18により端板3aに固定されている。また、高圧室14には吐出口19が連通され、この吐出口19には管路20が連結されている。
【0014】
旋回スクロール4は、図2に示すように端板4a、ラップ4b及びボス4cとを備えている。端板4aの一端面(紙面に対して上側)には、固定スクロール3のラップ3bと同一形状である渦巻形状のラップ4bが形成されている。この旋回スクロール4と固定スクロール3とは、それぞれラップ3b、4bを対向させ、互いに若干の隙間を有して噛み合わされている。このとき、旋回スクロール4と固定スクロール3とは、相互に公転旋回半径ρだけ偏心し、かつ、180°だけ位相をずらして噛み合わされている。
【0015】
また、固定スクロール3のラップ3bの先端に埋設された図示しないチップシールは、旋回スクロール4の端板4aの内面に密接されており、同様に旋回スクロール4のラップ4bの先端に埋設された図示しないチップシールも、固定スクロール3の端板3aの内面に密接されている。また、各ラップ3b、4bの側面は、互いに複数箇所にて密接されている。これにより、固定スクロール3と旋回スクロール4との間には、渦巻状の中心に対して略点対称をなす複数の密閉空間とされた圧縮室25が形成される。また、固定スクロール3と旋回スクロール4との間には、旋回スクロール4の自転を阻止して公転を許容する図示しない自転防止リングが設けられている。
【0016】
旋回スクロール4のボス4cは、端板4aの他端面(紙面に対して下側)に円筒状に形成されている。このボス4cの内部には、ドライブブッシュ26がラジアル軸受を兼ねる旋回軸受27を介して回動自在に収容されており、ドライブブッシュ26に穿設された貫通孔28内には駆動軸6に一体形成された偏心軸29が回動自在に嵌合されている。
【0017】
端板4aの他端面の外周縁には、環状のスラストプレート30が埋設され、ボルト31により端板4aに固定されている。また、スラストプレート30とフロントケーシング2bとの間には、リテーナ35が駆動軸6の軸線周りに環状配置され、ボルト36によりフロントケーシング2bに固定されている。
ここで、図3に示すように、リテーナ35には保持孔37が複数個環状配置され、各保持孔37内にはスラストプレート38が配置され、スラストプレート38上にボール39が位置するように保持孔37内に保持されている。また、図2に示すように保持孔37内の底部には、ゴム、バネ等の弾性体40(付勢手段)と調整部材41とが設けられている。この弾性体40は、スラストプレート38を介してボール39をスラストプレート30に向けて付勢させている。
なお、弾性体40の付勢力は、後述するスラスト力以下の力となるよう予め設定されている。また、調整部材41の高さh1は、ボール39とリテーナ35との間が所定の間隔h2を有するよう設定され、スラストプレート38の位置決めをなしている。
これらリテーナ35、スラストプレート38、ボール39、弾性体40及び調整部材41は、玉軸受50を構成している。
【0018】
このスクロール型圧縮機1においては、運転前の停止時の際、固定スクロール3と旋回スクロール4とが、若干の隙間を有して噛み合わされているので、旋回スクロール4が不安定状態となり、端板4aが傾いたり、全体的に固定スクロール3側に位置している場合がある。ここで、ボール39は、旋回スクロール4のスラストプレート30に対して弾性体40によって付勢されているので、旋回スクロール4の状態に応じて弾性体40が伸長し、ボール39は常にスラストプレート30に当接される。よって、ボール39とスラストプレート30との間に隙間が生じることはないので、起動の際、確実にボール39はスラストプレート30に追従できる。
【0019】
次に、このスクロール型圧縮機1の運転時においては、駆動源の回転が駆動軸6に伝達されると、駆動軸6の回転は、偏心軸29、貫通孔28、ドライブブッシュ26、旋回軸受27及びボス4cを介して旋回スクロール4を駆動させる。旋回スクロール4は、自転防止リングにより自転を阻止されつつ固定スクロール3に対して半径ρの公転旋回運動を行う。旋回スクロール4が公転旋回運動すると、固定スクロール3のラップ3bと旋回スクロール4のラップ4bとの線接触部は、順次渦巻の中心方向に移動するので、圧縮室25は容積を減少しながら渦巻の中心方向に移動する。これに伴い、ケーシング本体2aに形成された吸入口(図示せず)から低圧室13に流入した冷媒ガス等の作動ガス(矢印A)は、ラップ3bとラップbとの外終端開口部から圧縮室25内に取り込まれ、順次圧縮されて中心部に移動する。圧縮された高圧ガスは、吐出ポート16を通り吐出弁17a及び規制部材17bを押開いて高圧室14、吐出口19を通り管路20に吐出される。
【0020】
また、圧縮室25内で圧縮された高圧ガスは、スラスト力を発生し旋回スクロール4をスラスト玉軸受50方向に押圧させ、ボール39、スラストプレート38を介して弾性体40に作用する。ここで、弾性体40の付勢力は、前述したようにスラスト荷重以下に設定されているので弾性体40は収縮し、同時にスラストプレート38は、調整部材41に向けて移動し調整部材41に当接される。予め所定の高さに設定された調整部材41により、ボール39はリテーナ35より突出するので、スラスト荷重はボール39を介してスラスト玉軸受50に支持される。なお、ボール38は、リテーナ35の保持孔37内にて旋回スクロール4と同位相で公転旋回を行うので、スラスト荷重を常に支持できる。
【0021】
更に、旋回スクロール4の回転速度が増加した場合には、旋回スクロール4の旋回運動が不安定になり、ばたつきが生じて端板4aが傾く場合がある。この場合は、スラストプレート30とリテーナ35との距離が広くなる位置に配置されているボール39は、スラスト荷重が低下するので、端板4aの傾きに応じて弾性体40が伸長し、ボール39とスラストプレート30との当接状態が維持できる。よって、旋回スクロール4の旋回運動に対してボール39を常に追従させることができる。
【0022】
なお、旋回スクロール4が傾いた場合に限られるものではなく、旋回スクロール4に働くスラスト荷重の荷重分布差等により、端板4aに変形等が生じた場合も同様である。即ち、図4に示すように、圧縮室25で圧縮される作動ガスは、渦巻の中心部において最も圧力が高いので、旋回スクロール4を押圧するスラスト荷重Fも、同様に旋回スクロール4の中心部において最も高く、旋回スクロール4の外径に向けて次第に低下していく。このように旋回スクロール4を押圧するスラスト荷重Fは、旋回スクロール4の位置に応じて荷重分布を有しているので、旋回スクロール4にたわみ等の変形が生じる場合がある。この場合においても、旋回スクロール4の変形に応じて弾性体40が伸長するので、旋回スクロール4の旋回運動に対してボール39を常に追従できる。
【0023】
上述したようにスクロール型圧縮機1は、停止時から運転中に至るまで、旋回スクロール4のあらゆる状態に応じて各ボール39を確実に旋回スクロール4に付勢でき、すべての個所において旋回スクロール4のスラストプレート30とボール39との当接状態を維持できる。従って、旋回スクロール4の旋回運動に対して全てのボール39が追従できるので、旋回スクロール4は、円滑に旋回運動して圧縮を安定に行える。よって、圧縮性能を向上させることができる。
また、ボール39は、旋回スクロール4から離れることがないので、ボール39のがたつき等がなくなり騒音の発生を防止することができる。
更に、ボール39のがたつき等が防止できるので、ボール39の磨耗が低減され、ボール39が離れた衝撃による損傷が防止できる、よって信頼性を向上させることができる。
更には、保持孔37内の底部には、調整部材41が設けられているので、ボール39はスラスト力により過度に沈み込むことなく、リテーナ35上に常に突出させる。よって、ボール39とスラストプレート30との当接を確実に維持し、スラスト玉軸受50の機能性をより確保できるので、より信頼性を向上させることができる。
【0024】
図5から図7は、この発明の第二の実施形態を示す図である。
この実施の形態においては、図1から図4に示すものとその基本的構成は同一であるが、図2にスラスト玉軸受50の構成が異なっている。なお、図5から図7において、図1から図4の構成要素と同一の部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0025】
図5から図7に示すスラスト玉軸受60は、リテーナ61、スラストプレート62、弾性体63、調整部材64及びボール39とを備えている。リテーナ61は、環状に形成され、複数の保持孔37が環状配置されている。また、隣接する保持孔37間には、図7に示すように開口部65がリテーナ61の環状に沿って形成されている。この開口部65内の底部には、弾性体63及び調整部材64が設けられ、弾性体63上には、スラストプレート62が配置されている。このスラストプレート62上に隣接する各ボール39が位置し、それぞれ保持孔37内にて保持されている。
【0026】
このスクロール型圧縮機1においては、一枚のスラストプレート62上に隣接する二個のボール39が同時に配置されているので、弾性体64は、同時に各ボール39を旋回スクロール4に対して付勢できる。よって、複数の保持孔37内にそれぞれスラストプレート62、弾性体63及び調整部材64を設ける必要がないので、構成を簡単にし、低コスト化、コンパクト化を図ることができる。
【0027】
なお、上記の実施の形態においては、弾性体40を用いた構成としたが、これに限られるものではなく、例えば、高圧ガス、高圧油等を用いてボール39を旋回スクロールに対して付勢できる付勢手段であれば良い。
また、調整部材41、64を用いた構成としたが、これに限られるものではなく、調整部材41、64を設けない構成としても良い。この場合は、弾性体40、63は、旋回スクロール4のスラスト力を支持できる力に設定される。
更に、スラスト玉軸受60は、ボール39を二つ同時に付勢する構成としたが、3つ以上同時に不勢した構成としても良い。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、各凹部には旋回スクロールに対して各ボールを付勢する付勢手段がそれぞれ設けられているので、旋回スクロールの回転状態に応じて各ボールを確実に旋回スクロールに付勢できる。従って、旋回スクロールと各ボールとの間に隙間が生じるのを防止でき、すべての個所において当接状態が常に維持できるので、旋回スクロールの旋回運動に対して全てのボールが追従できる。よって、旋回スクロールは、円滑に旋回運動して圧縮を安定に行うことができるで、圧縮性能を向上させることができる。
更に、ボールは、旋回スクロールから離れることがないので、ボールのがたつき等がなくなり損音の発生を防止することができる。
更には、ボールの磨耗及びボールが離れた衝撃による損傷が防止でき、信頼性を向上させることができる。
【0029】
請求項2に係る発明によれば、付勢手段は、旋回スクロールに対して、隣接する複数の各ボールを同時に付勢することができるので、付勢手段の設置数を減らした構成にできる。よって、構成を簡単にし、低コスト化、コンパクト化を図ることができる。
【0030】
請求項3に係る発明によれば、凹部の底部には、ボールの沈み込み量を調整する調整部材が設けられているので、ボールが過度に沈みこむことを防止できる。よって、ボールと旋回スクロールとの当接を確実に維持し、玉軸受の機能性を確保できるので、信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクロール型圧縮機の第一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1に示すスクロール式型圧縮機の要部を拡大した図で、スラスト玉軸受の断面図である。
【図3】図2に示すスラスト玉軸受のリテーナの上部断面図である。
【図4】旋回スクロ−ルに作用する荷重を示すである。
【図5】第二のスラスト玉軸受の上部断面図である。
【図6】図5に示すスラスト軸受のA−A線矢視図である。
【図7】図5に示すスラスト軸受のB−B線矢視図である。
【符号の説明】
1 スクロール型圧縮機
3 固定スクロール
4 旋回スクロール
6 駆動軸
25 圧縮室
37 凹部(保持孔)
39 ボール
40、63 付勢手段(弾性体)
50、60 スラスト玉軸受
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクロール型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、冷媒や空気等を圧縮する圧縮機は、現在様々なものが提供されているが、その一つとしてスクロール型圧縮機が知られている。
スクロール型圧縮機は、固定スクロール及び旋回スクロールとを備えており、固定スクロールは、端板の一面側に渦巻状突起が形成されケーシング内に固定されている。旋回スクロールは、固定スクロールと同様に端板の一面側に渦巻状突起が形成されており、固定スクロールの渦巻状突起に噛み合うようにケーシング内のスラスト玉軸受によって旋回自在に支持されている。これら固定スクロールと旋回スクロ−ルとの渦巻状突起がそれぞれ噛み合わさることにより、三日月状の圧縮室が形成されている。なお、固定スクロールと旋回スクロールとは、若干の隙間を有して噛み合わされている。
【0003】
スラスト玉軸受は、保持器とボールとスラストプレートとを備えており、保持器は、環状に形成されスラストプレート上に配置されている。また、保持器には、ボールを保持する保持孔が環状配置され、この保持孔内にボールが保持されている。このスラスト玉軸受は、旋回スクロ−ルの端板の他面側に対向配置されており、旋回スクロールの端板の他面にボールが当接している。
【0004】
このスクロール型圧縮機においては、固定スクロールに対して旋回スクロールが公転旋回運動することにより、導入した冷媒ガスを圧縮室にて圧縮させる。このとき旋回スクロールには、圧縮時に発生したスラスト荷重が作用し、固定スクロールから離れる方向に押圧されているが、スラスト荷重はボールを介してスラスト玉軸受によって支承されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−346062号公報(第19−29段落、第1−3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のスクロール型圧縮機においては、固定スクロールと旋回スクロールとは、若干の隙間を有して噛み合わされているので、旋回スクロールにスラスト荷重が作用しない停止時では、旋回スクロールが傾いたり、全体的に固定スクロール側に位置している場合がある。このため、ボールと旋回スクロールとの間が離れてしまい、旋回スクロールが作動した際に、ボールが追従しないといった問題があった。
特に、旋回スクロールが旋回運動を行い、その回転速度が上がり高回転になった場合には、旋回スクロールの旋回運動にばたつきが生じ、端板の旋回面の傾きが増大することにより、旋回スクロールの端板とボールとの間隔が開いてしまい、ボールが離れてしまうので、旋回スクロールにボールが追従しない恐れがあった。
また、ボールの追従性が悪いと旋回スクロールが円滑に回転せず、圧縮効率が下がり、圧縮性能が低下するといった問題があった。
更に、ボールが旋回スクロールから離れるので、ボールにがたつき等が生じ騒音が発生するといった問題があった。
更には、ボールが離れた衝撃によって、スラスト玉軸受が損傷を受けるので、信頼性が低減するといった問題があった。
【0007】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、各ボールの追従性、信頼性及び圧縮性能を向上させ、騒音が低減されたスクロール型圧縮機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
請求項1に係る発明は、固定スクロールと、該固定スクロールと組み合わされて圧縮室を形成し、前記固定スクロールに対して自転を阻止されつつ公転旋回運動することで前記圧縮室内の被圧縮流体を圧縮する旋回スクロールと、前記旋回スクロールを回転駆動する駆動軸と、該駆動軸の軸線周りに環状配置された複数の凹部及び該凹部内に保持されたボールを有し、前記旋回スクロールに生じるスラスト力を受けるスラスト玉軸受とを備えたスクロール型圧縮機において、前記各凹部は、前記旋回スクロールに対して前記各ボールを付勢する付勢手段がそれぞれ設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
この発明に係るスクロール型圧縮機においては、各凹部には、旋回スクロールに対して各ボールを付勢する付勢手段がそれぞれ設けられているので、旋回スクロールの回転又は停止状態に応じて各ボールを確実に旋回スクロールに押圧できる。従って、旋回スクロールと各ボールとの間に隙間が生じるのを防止でき、すべての個所において当接状態が常に維持できる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のスクロール型圧縮機において、前記付勢手段が、旋回スクロールに対して、隣接する複数の前記各ボールを同時に付勢することを特徴とするものである。
この発明に係るスクロール型圧縮機においては、付勢手段が、旋回スクロールに対して、隣接する複数の各ボールを同時に付勢することができるので、付勢手段の設置数を減らした構成にできる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のスクロール型圧縮機において、前記凹部の底部は、前記ボールの沈み込み量を調整する調整部材が設けられていることを特徴とするものである。
この発明に係るスクロール型圧縮機においては、凹部の底部には、ボールの沈み込み量を調整する調整部材が設けられているので、ボールが過度に沈みこむことを防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の一実施の形態について説明する。
図1から図4は、この発明の第一の実施形態を示した図である。
図1に示すスクロール型圧縮機1は、ケーシング2、固定スクロール3、旋回スクロール4とを備えている。
ケーシング2は、カップ状のケーシング本体2aと、フロントケーシング2bとから構成され、これらはボルト5により互いに結合されている。フロントケーシング2bには、駆動軸6が挿通され、メイン軸受7及びサブ軸受8を介してフロントケーシング2bに回転自在に支持されている。また、駆動軸6には、図示しない駆動源の回転が伝達されるよう構成されている。
【0013】
固定スクロール3は、端板3aと端板3aの一端面(紙面に対して左側)に形成された渦巻形状のラップ3bとを備えており、ケーシング本体2a内にボルト10にて固定されている。また、端板3aには、吐出ポート16が穿設されており、この吐出ポート16を開閉させる吐出弁17a及びそれを抑えている規制部材17bが、固定スクロール3の背面に位置してボルト18により端板3aに固定されている。また、高圧室14には吐出口19が連通され、この吐出口19には管路20が連結されている。
【0014】
旋回スクロール4は、図2に示すように端板4a、ラップ4b及びボス4cとを備えている。端板4aの一端面(紙面に対して上側)には、固定スクロール3のラップ3bと同一形状である渦巻形状のラップ4bが形成されている。この旋回スクロール4と固定スクロール3とは、それぞれラップ3b、4bを対向させ、互いに若干の隙間を有して噛み合わされている。このとき、旋回スクロール4と固定スクロール3とは、相互に公転旋回半径ρだけ偏心し、かつ、180°だけ位相をずらして噛み合わされている。
【0015】
また、固定スクロール3のラップ3bの先端に埋設された図示しないチップシールは、旋回スクロール4の端板4aの内面に密接されており、同様に旋回スクロール4のラップ4bの先端に埋設された図示しないチップシールも、固定スクロール3の端板3aの内面に密接されている。また、各ラップ3b、4bの側面は、互いに複数箇所にて密接されている。これにより、固定スクロール3と旋回スクロール4との間には、渦巻状の中心に対して略点対称をなす複数の密閉空間とされた圧縮室25が形成される。また、固定スクロール3と旋回スクロール4との間には、旋回スクロール4の自転を阻止して公転を許容する図示しない自転防止リングが設けられている。
【0016】
旋回スクロール4のボス4cは、端板4aの他端面(紙面に対して下側)に円筒状に形成されている。このボス4cの内部には、ドライブブッシュ26がラジアル軸受を兼ねる旋回軸受27を介して回動自在に収容されており、ドライブブッシュ26に穿設された貫通孔28内には駆動軸6に一体形成された偏心軸29が回動自在に嵌合されている。
【0017】
端板4aの他端面の外周縁には、環状のスラストプレート30が埋設され、ボルト31により端板4aに固定されている。また、スラストプレート30とフロントケーシング2bとの間には、リテーナ35が駆動軸6の軸線周りに環状配置され、ボルト36によりフロントケーシング2bに固定されている。
ここで、図3に示すように、リテーナ35には保持孔37が複数個環状配置され、各保持孔37内にはスラストプレート38が配置され、スラストプレート38上にボール39が位置するように保持孔37内に保持されている。また、図2に示すように保持孔37内の底部には、ゴム、バネ等の弾性体40(付勢手段)と調整部材41とが設けられている。この弾性体40は、スラストプレート38を介してボール39をスラストプレート30に向けて付勢させている。
なお、弾性体40の付勢力は、後述するスラスト力以下の力となるよう予め設定されている。また、調整部材41の高さh1は、ボール39とリテーナ35との間が所定の間隔h2を有するよう設定され、スラストプレート38の位置決めをなしている。
これらリテーナ35、スラストプレート38、ボール39、弾性体40及び調整部材41は、玉軸受50を構成している。
【0018】
このスクロール型圧縮機1においては、運転前の停止時の際、固定スクロール3と旋回スクロール4とが、若干の隙間を有して噛み合わされているので、旋回スクロール4が不安定状態となり、端板4aが傾いたり、全体的に固定スクロール3側に位置している場合がある。ここで、ボール39は、旋回スクロール4のスラストプレート30に対して弾性体40によって付勢されているので、旋回スクロール4の状態に応じて弾性体40が伸長し、ボール39は常にスラストプレート30に当接される。よって、ボール39とスラストプレート30との間に隙間が生じることはないので、起動の際、確実にボール39はスラストプレート30に追従できる。
【0019】
次に、このスクロール型圧縮機1の運転時においては、駆動源の回転が駆動軸6に伝達されると、駆動軸6の回転は、偏心軸29、貫通孔28、ドライブブッシュ26、旋回軸受27及びボス4cを介して旋回スクロール4を駆動させる。旋回スクロール4は、自転防止リングにより自転を阻止されつつ固定スクロール3に対して半径ρの公転旋回運動を行う。旋回スクロール4が公転旋回運動すると、固定スクロール3のラップ3bと旋回スクロール4のラップ4bとの線接触部は、順次渦巻の中心方向に移動するので、圧縮室25は容積を減少しながら渦巻の中心方向に移動する。これに伴い、ケーシング本体2aに形成された吸入口(図示せず)から低圧室13に流入した冷媒ガス等の作動ガス(矢印A)は、ラップ3bとラップbとの外終端開口部から圧縮室25内に取り込まれ、順次圧縮されて中心部に移動する。圧縮された高圧ガスは、吐出ポート16を通り吐出弁17a及び規制部材17bを押開いて高圧室14、吐出口19を通り管路20に吐出される。
【0020】
また、圧縮室25内で圧縮された高圧ガスは、スラスト力を発生し旋回スクロール4をスラスト玉軸受50方向に押圧させ、ボール39、スラストプレート38を介して弾性体40に作用する。ここで、弾性体40の付勢力は、前述したようにスラスト荷重以下に設定されているので弾性体40は収縮し、同時にスラストプレート38は、調整部材41に向けて移動し調整部材41に当接される。予め所定の高さに設定された調整部材41により、ボール39はリテーナ35より突出するので、スラスト荷重はボール39を介してスラスト玉軸受50に支持される。なお、ボール38は、リテーナ35の保持孔37内にて旋回スクロール4と同位相で公転旋回を行うので、スラスト荷重を常に支持できる。
【0021】
更に、旋回スクロール4の回転速度が増加した場合には、旋回スクロール4の旋回運動が不安定になり、ばたつきが生じて端板4aが傾く場合がある。この場合は、スラストプレート30とリテーナ35との距離が広くなる位置に配置されているボール39は、スラスト荷重が低下するので、端板4aの傾きに応じて弾性体40が伸長し、ボール39とスラストプレート30との当接状態が維持できる。よって、旋回スクロール4の旋回運動に対してボール39を常に追従させることができる。
【0022】
なお、旋回スクロール4が傾いた場合に限られるものではなく、旋回スクロール4に働くスラスト荷重の荷重分布差等により、端板4aに変形等が生じた場合も同様である。即ち、図4に示すように、圧縮室25で圧縮される作動ガスは、渦巻の中心部において最も圧力が高いので、旋回スクロール4を押圧するスラスト荷重Fも、同様に旋回スクロール4の中心部において最も高く、旋回スクロール4の外径に向けて次第に低下していく。このように旋回スクロール4を押圧するスラスト荷重Fは、旋回スクロール4の位置に応じて荷重分布を有しているので、旋回スクロール4にたわみ等の変形が生じる場合がある。この場合においても、旋回スクロール4の変形に応じて弾性体40が伸長するので、旋回スクロール4の旋回運動に対してボール39を常に追従できる。
【0023】
上述したようにスクロール型圧縮機1は、停止時から運転中に至るまで、旋回スクロール4のあらゆる状態に応じて各ボール39を確実に旋回スクロール4に付勢でき、すべての個所において旋回スクロール4のスラストプレート30とボール39との当接状態を維持できる。従って、旋回スクロール4の旋回運動に対して全てのボール39が追従できるので、旋回スクロール4は、円滑に旋回運動して圧縮を安定に行える。よって、圧縮性能を向上させることができる。
また、ボール39は、旋回スクロール4から離れることがないので、ボール39のがたつき等がなくなり騒音の発生を防止することができる。
更に、ボール39のがたつき等が防止できるので、ボール39の磨耗が低減され、ボール39が離れた衝撃による損傷が防止できる、よって信頼性を向上させることができる。
更には、保持孔37内の底部には、調整部材41が設けられているので、ボール39はスラスト力により過度に沈み込むことなく、リテーナ35上に常に突出させる。よって、ボール39とスラストプレート30との当接を確実に維持し、スラスト玉軸受50の機能性をより確保できるので、より信頼性を向上させることができる。
【0024】
図5から図7は、この発明の第二の実施形態を示す図である。
この実施の形態においては、図1から図4に示すものとその基本的構成は同一であるが、図2にスラスト玉軸受50の構成が異なっている。なお、図5から図7において、図1から図4の構成要素と同一の部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0025】
図5から図7に示すスラスト玉軸受60は、リテーナ61、スラストプレート62、弾性体63、調整部材64及びボール39とを備えている。リテーナ61は、環状に形成され、複数の保持孔37が環状配置されている。また、隣接する保持孔37間には、図7に示すように開口部65がリテーナ61の環状に沿って形成されている。この開口部65内の底部には、弾性体63及び調整部材64が設けられ、弾性体63上には、スラストプレート62が配置されている。このスラストプレート62上に隣接する各ボール39が位置し、それぞれ保持孔37内にて保持されている。
【0026】
このスクロール型圧縮機1においては、一枚のスラストプレート62上に隣接する二個のボール39が同時に配置されているので、弾性体64は、同時に各ボール39を旋回スクロール4に対して付勢できる。よって、複数の保持孔37内にそれぞれスラストプレート62、弾性体63及び調整部材64を設ける必要がないので、構成を簡単にし、低コスト化、コンパクト化を図ることができる。
【0027】
なお、上記の実施の形態においては、弾性体40を用いた構成としたが、これに限られるものではなく、例えば、高圧ガス、高圧油等を用いてボール39を旋回スクロールに対して付勢できる付勢手段であれば良い。
また、調整部材41、64を用いた構成としたが、これに限られるものではなく、調整部材41、64を設けない構成としても良い。この場合は、弾性体40、63は、旋回スクロール4のスラスト力を支持できる力に設定される。
更に、スラスト玉軸受60は、ボール39を二つ同時に付勢する構成としたが、3つ以上同時に不勢した構成としても良い。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、各凹部には旋回スクロールに対して各ボールを付勢する付勢手段がそれぞれ設けられているので、旋回スクロールの回転状態に応じて各ボールを確実に旋回スクロールに付勢できる。従って、旋回スクロールと各ボールとの間に隙間が生じるのを防止でき、すべての個所において当接状態が常に維持できるので、旋回スクロールの旋回運動に対して全てのボールが追従できる。よって、旋回スクロールは、円滑に旋回運動して圧縮を安定に行うことができるで、圧縮性能を向上させることができる。
更に、ボールは、旋回スクロールから離れることがないので、ボールのがたつき等がなくなり損音の発生を防止することができる。
更には、ボールの磨耗及びボールが離れた衝撃による損傷が防止でき、信頼性を向上させることができる。
【0029】
請求項2に係る発明によれば、付勢手段は、旋回スクロールに対して、隣接する複数の各ボールを同時に付勢することができるので、付勢手段の設置数を減らした構成にできる。よって、構成を簡単にし、低コスト化、コンパクト化を図ることができる。
【0030】
請求項3に係る発明によれば、凹部の底部には、ボールの沈み込み量を調整する調整部材が設けられているので、ボールが過度に沈みこむことを防止できる。よって、ボールと旋回スクロールとの当接を確実に維持し、玉軸受の機能性を確保できるので、信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクロール型圧縮機の第一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1に示すスクロール式型圧縮機の要部を拡大した図で、スラスト玉軸受の断面図である。
【図3】図2に示すスラスト玉軸受のリテーナの上部断面図である。
【図4】旋回スクロ−ルに作用する荷重を示すである。
【図5】第二のスラスト玉軸受の上部断面図である。
【図6】図5に示すスラスト軸受のA−A線矢視図である。
【図7】図5に示すスラスト軸受のB−B線矢視図である。
【符号の説明】
1 スクロール型圧縮機
3 固定スクロール
4 旋回スクロール
6 駆動軸
25 圧縮室
37 凹部(保持孔)
39 ボール
40、63 付勢手段(弾性体)
50、60 スラスト玉軸受
Claims (3)
- 固定スクロールと、
該固定スクロールと組み合わされて圧縮室を形成し、前記固定スクロールに対して自転を阻止されつつ公転旋回運動することで前記圧縮室内の被圧縮流体を圧縮する旋回スクロールと、
前記旋回スクロールを回転駆動する駆動軸と、
該駆動軸の軸線周りに環状配置された複数の凹部及び該凹部内に保持されたボールを有し、前記旋回スクロールに生じるスラスト力を受けるスラスト玉軸受とを備えたスクロール型圧縮機において、
前記各凹部には、前記旋回スクロールに対して前記各ボールを付勢する付勢手段がそれぞれ設けられていることを特徴とするスクロール型圧縮機。 - 請求項1記載のスクロール型圧縮機において、
前記付勢手段は、旋回スクロールに対して、隣接する複数の前記各ボールを同時に付勢することを特徴とするスクロール型圧縮機。 - 請求項1又は2記載のスクロール型圧縮機において、
前記凹部の底部には、前記ボールの沈み込み量を調整する調整部材が設けられていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
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2003
- 2003-01-08 JP JP2003002181A patent/JP2004211656A/ja not_active Withdrawn
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