JP2004211378A - 立体トラス用押出構造材及びこれを用いた立体トラス構築物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中空基部10とその内部を上下に2分する厚肉扁平のフランジ部111を備えた一体成形のアルミ押出形材を使用するとともにその長手方向両端及び中央の連結位置部分の中空基部10を上下で切欠き除去して厚肉扁平のフランジ部111を露出して,これにボルト挿通用の連結孔112を配置し,該部分露出したフランジ部によって連結板状部11を形成し,ウエブ等の直線形状形態のものはそのまま,ラチス材のV字状折曲形態のものは事前又は事後に曲げ加工を施して押出構造材とする。
【選択図】 図5
Description
本発明は,各種の屋根構築物や自立構築物等として使用される立体トラス構築物においてその構造フレームを形成するように用いる立体トラスの押出構造材及びこれを用いた立体トラス構築物に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種立体トラス構築物は,例えば鋼製パイプ状にして直線乃至V字折曲形態の構造材を使用して,その長手方向端部及び/又は中間の所定位置に配置した連結板状部をボルトとナットの締着によって直接又はスペーサーを介して間接に連結して立体トラスを構成し,該立体トラスにパネル,シート等適宜の仕切面材を配置したものとされる。
【0003】
このとき一般にパイプ状の構造材は鋼製にして断面円形をなす鋼製のものとされるところ,本発明者は,該構造材の所定位置を内折りするように折畳み扁平化してその直径と同幅の連結板状部を形成し且つその両折込縁間にボルト挿通用の連結孔を配置した立体トラス用の鋼製パイプ状構造材を提案済みである。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−242184号(0008欄,図5,図6等参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この場合連結板状部が構造材の直径と同幅になり,連結孔が折込縁間に位置することによって,連結孔設置による断面欠損を可及的に小さくし,連結納まりにおけるモーメントの発生を可及的に防止し得て,立体トラスの構造材として強度に優れたものとすることが可能となるが,構造材が鋼製のものであるためその重量が嵩み,一般に高所に持ち上げて構造材の連結板状部を個別に重合連結することも多いこの種立体トラスの組立作業における作業性の向上,作業員の危険防止等の観点から,更には立体トラス構築物の重量軽減の観点からもその可及的な軽量化が望まれる状況にある。
【0006】
構造材の軽量化には,例えば構造材をアルミ合金製,合成樹脂製等の押出形材を使用することを想定し得るが,アルミ合金の押出形材を用いてこれを上記折畳み扁平化したものでは連結板状部の強度を確保することができないし,合成樹脂の押出形材を用いて上記折畳み扁平化しようとしても材質上破損を防止できないために連結板状部を形成することができない。また押出形材は長手方向に同一断面形状をなすから,その断面形状と異なる断面形状部分をなす連結板状部を長手方向端部や中間の所定位置に一体に配置することもできない。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので,その解決課題とするところは,軽量な押出形材を用い,断面形状を可及的に単純化しながら一体成形の連結板状部を簡易に形成して構造材としての強度や良好な連結納まりを確実に確保し得るようにした立体トラスの押出構造材及びこれを用いた立体トラスを提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題に添って本発明は,中空基部とその内部を上下に2分する厚肉扁平のフランジ部とを備えて押出成形した比較的単純形状にして一体成形の押出形材を構造材として使用するとともにその連結位置の中空基部を上下で部分的に切欠き除去することによって厚肉扁平のフランジ部を露出し,これにボルト挿通用の連結孔を配置して,該部分露出したフランジ部により中空基部と一体成形の連結板状部を形成し,ウエブ等の直線形状形態のものはそのまま,ラチス材等の,例えばV字状折曲形態のものは事前又は事後に曲げ加工を施して立体トラス形成用の押出構造材としたものであって,即ち請求項1に記載の発明を,長手方向端部及び/又は中間の所定位置に配置した連結板状部をボルトとナットの締着によって連結して立体トラスを形成するパイプ状直線乃至V字折曲形態の構造材であって,中空基部と該中空基部内の上下方向中間に架設配置した厚肉扁平のフランジ部とを備えて一体成形した押出形材を用いるとともに上記中空基部における長手方向所定位置の上下対向部位を切欠き除去して該所定位置のフランジ部を部分的に露出し且つその面内にボルト挿通用の連結孔を配置することによって部分露出のフランジ部を上記連結板状部としてなることを特徴とする立体トラス用押出構造材としたものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は,上記に加えて,例えばウエブ用の直線形態の押出構造材を相互に端部連結するについて,一方を他方に対して上下反転配置して相互に重合するように連結することによって連結板状部の肉厚により該押出構造材相互間に段差が発生するのを防止するとともに該段差発生の防止を同一断面形状単一の押出形材を共通に使用することによって可能とするように,これを,上記厚肉扁平のフランジ部を,上記中空基部の上下中央位置からその肉厚の1/2寸法分その上下方向一方に変位して架設配置してなることを特徴とする請求項1に記載の立体トラス用押出構造材としたものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は,同じく上記に加えて,立体トラスに仕切面材を配置するについてその押出構造材に対する装着固定を,該押出構造材に対して仕切面材固定材のスナップイン装着,スライド装着等によって作業者が立体トラス内側の,例えば下面から作業を行ない得るようにして外部,例えば足場の悪い上面からの作業による作業性の悪さや危険性を解消し得ることによって仕切面材装着作業の作業性と安全性を確保するとともに仕切面材装着の方向を押出構造材の左右いずれの側面からもなし得るように,これを,上記中空基部の外側面のフランジ部乃至近傍の左右対称位置に共通断面形状をなすように仕切面材固定材の装着用に一体成形によって配置した嵌合溝を備えてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の立体トラス用押出構造材としたものである。
【0011】
請求項4に記載の発明は,上記押出構造材を用いた立体トラス構築物を提供するように,これを,請求項1,2又は3に記載の立体トラス用押出構造材を用いて,その長手方向端部及び/又は中間の所定位置に配置した連結板状部をボルトナットの締着によって連結して立体トラスを形成し該立体トラスに仕切面材を配置してなることを特徴とする立体トラス構築物としたものである。
【0012】
本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【0013】
なお本発明でフランジ部の上下中央位置における上下とはフランジ部が水平になるように押出形材を配置したときを基準にした上下を意味し,押出構造材の縦,傾斜等の使用形態を排斥するものではない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば,Aは,例えば図示省略の農業用温室の構造フレーム,屋外設置の簡易屋根の構造フレーム等の比較的簡易な構築物に使用するように構成した押出構造材であり,該押出構造材Aは,長手方向端部及び/又は中間の所定位置に配置した連結板状部11をボルト17とナット18の締着によって連結して立体トラスBを形成するパイプ状直線乃至V字折曲形態のものとしてある。
【0015】
即ち本例の押出構造材Aは,例えば上記特許文献1と同様に,立体トラスBにおける上下位のウエブ(弦材)A1として使用する直線形態の構造材とこれら上下位のウエブ間のラチス材A2として使用するV字折曲形態のものとを備え,ウエブA1及びラチス材A2はそれぞれその長手方向両端部及び中間,特に中央位置(ラチス材A2にあっては長手方向中央の折曲部位)に連結板状部11を有したものし,該連結板状部11をボルト17とナット18の締着によって相互に連結することによって上下位のウエブA1を平面方形の桝目状に,ラチス材A2を該上下位のウエブA1間に適宜角度,例えば45度の角度のラチスをなすように介設することによって,上記構造フレームとして使用する立体トラスBを形成したものとしてある。
【0016】
連結板状部11の各連結は,ウエブA1及びラチス材A2の連結板状部11をウエブA1同士,ラチス材A2同士でそれぞれ相互に重合配置し,これら各重合した連結板状部11間に単一又は複数,本例にあっては例えば2枚のスペーサー15を介装配置するとともにウエブA1及びラチス材A2の重合した連結板状部11の上下位にそれぞれ座金13を配置し,下位の座金13側からこれらを挿通するように挿入したボルト17を上位の座金13側でこれにナット18を螺装し,その締着を行なうことによって上下位のウエブA1,ラチス材A2の各交点における強固にして,特に上記スペーサー15を介設することによってウエブA1とラチス材A2の中心を締着したボルト17の軸線上で可及的に近接交差させて連結板状部11の連結部位におけるモーメント発生を抑止するようにしてある。
【0017】
このように形成した立体トラスBには,所要の仕切面体20,例えばパネル,シート(フィルム状のものを含む)等,本例にあってはシートを上下位のウエブA1に張設し,平面,湾曲,部分屈曲等所定の立体トラス構築物を形成するようにしてある。
【0018】
このとき押出構造材Aは,例えばアルミ合金を用いたアルミ製のものとしてあり,中空基部10と該中空基部10内の上下方向中間に架設配置した厚肉扁平のフランジ部111とを備えて一体成形した押出形材を用いるとともに上記中空基部10における長手方向所定位置の上下対向部位を切欠き除去して該所定位置のフランジ部111を部分的に露出し且つその面内にボルト挿通用の連結孔112を配置することによって部分露出のフランジ部111を上記連結板状部11としたものとしてあり,本例の上記厚肉扁平のフランジ部111は,これを,上記中空基部10の上下中央位置からその肉厚の1/2寸法分その上下方向一方に変位して架設配置してある。
【0019】
本例にあって押出構造材Aは円形パイプ状のものとし,その中空基部10を所定の直径を有する断面円形としてウエブA1乃至ラチス材A2としての構造強度を容易に確保し得るようにしてあり,上記フランジ部111は,この中空基部10の内側中空部を上下に2分するように対向内壁面から中空基部10と交差するように架設配置して一体成形した長手方向に同一断面をなす押出形材製のものとしてある。
【0020】
フランジ部111は中空基部10の内部を横断するブリッジを配置したように厚肉扁平に架設配置してあり,厚肉扁平のフランジ部111を配置することによって中空基部10を補強して構造材としての高度な強度を確保し得るとともに連結板状部11とするフランジ部111を厚肉扁平としたことによってその相互に重合した連結を可能とし且つその連結強度を高度に確保し得るようにしてある。
【0021】
フランジ部111の架設配置は,中空基部10の中空部を上下に2等分するように上下中央位置に肉厚がかかるようにすることも可能であるが,この場合ウエブA1として使用すると,その連結板状部11の重合した連結部位でフランジ部111の肉厚が重なることによってウエブA1の高さの連続性が損われて連結部位においてウエブA1間に段差を生じることになるところ,本例にあってはフランジ部111の架設配置を,中空基部10内においてその上下方向一方に肉厚の1/2寸法分変位してあり,これによりウエブA1の連結を,一方を他方に対して上下反転配置して連結板状部 を重合することによって重合した双方の連結板状部11の対接面(上面又は下面)を中空基部10の中央に配置してウエブA1の高さを一致させてその連続性を確保し得るようにしてあり,また上記変位したフランジ部111が存在することによって押出構造材をラチス材A2として使用するについて支障はないから,ウエブA1及びラチス梁A2の複数種の押出構造材を単一にして同一断面形状の押出形材を共通に使用することが可能となる。
【0022】
押出形材は,構造材に適する所定のアルミ合金を押出成形によって一体に成形したものを所定長さに切断したものを用いてその所定位置,本例にあっては両端部及び中央位置にフランジ部111を残すように部分的な切欠き加工を施すことによってその上下対向部位を切欠き除去し,その後に露出したフランジ部111に連結孔112を孔加工によって透設設置すればよい。
【0023】
使用する押出形材は,ウエブA1を立体トラスの桝目長さの約2倍,ラチス材A2を同様に立体トラスの傾斜長さの約2倍の長さに切断し,その中空基部10の切欠き加工は,本例においてフランジ部111が連結時に直交方向に重合してもその寸法が一致して連結部位の外観を損なわないように,該各フランジ部111をそれぞれ平面方形とするように行ない,またその連結孔112の孔加工は,該平面方形のフランジ部111面内の中央位置に連結孔112が配置されるようにこれを行なうものとしてある。
【0024】
本例における中空基部10の切欠き除去によって,上記平面方形のフランジ部111を中空基部10から舌片状に突出するように露出するが,このとき中空基部10の切欠き除去は,これをフランジ部111の上下面から中空基部10の上下端に至るように長手方向に傾斜,本例にあっては20〜30度程度の傾斜をなすように行ってあり,これによって中空基部10が連結板状部11側に張出すことによって該連結板状部11の連結障害となるのを防止し,併せて中空基部10に構造材としての強度低下を来さないようにしてある。
【0025】
所定長さの押出形材に上記切欠き加工及び孔加工を施した後に,本例にあって上記ウエブA1として使用する直線形態のものはそのまま押出構造材A1とするが,ラチス材A2として使用するV字折曲形態のものは,更に押出形材両端部のフランジ部111及び中央のフランジ部111を水平とし側面形状において全体をV字状とするように曲げ加工により折曲して押出構造材A2とするものとしてある。
【0026】
本例のようにアルミ合金の押出形材による場合,一般にその表面処理として陽極酸化によるアルマイト層の形成及びアクリル樹脂等によるクリヤー塗装を施すが,中空基部10の切欠き加工がその後の加工となりアルミ合金の素地が露出するので,立体トラスの用途やその構築環境によっては,該部分を含めた樹脂の吹付け塗装,樹脂槽への浸漬塗装等所定の表面処理を施すか,又は素地の露出する加工を経た後に全体の表面処理を行なう所謂後アルマイトを施すことが,押出構造材としての耐食性や耐候性を向上する上で好ましい。
【0027】
13は,本例において上記中空基部10の外側面に配置した仕切面材固定材14の装着用の嵌合溝であり,該嵌合溝13は,上記フランジ部乃至近傍の左右対称位置に共通断面形状をなすように一体成形によって備えたものとしてあり,本例にあって嵌合溝13は中空基部10のフランジ部111と部分的に重なる位置の側面に左右対称に配置した断面C字状の溝とし,これによって,例えば同じく押出成形したアルミ製長尺の仕切面材固定材14の倒T字状の嵌合突起を,例えば嵌合溝13の長手方向端部から該嵌合溝13にスライド装着してその嵌合を行なうようにして仕切面材固定材14を介して,上記押出構造材を用いた立体トラスB上にその用途に合せた仕切面材20として透光性或いは遮光性にして合成樹脂等適宜材料のシートを敷設状に配置するようにしてあり,このとき上記仕切面材固定材14への仕切面材20,即ちシートの固定は,該固定材14の開口溝にシートの端部又は中間位置溶着等設置の固定片21を挿入し,例えば差込みプレート,波線状スプリング等の開口溝内に嵌め込み設置するようにした押え部材によって挟着することにより行なってあり,このとき図示するように外側面の嵌合溝13に仕切材固定材14の上記嵌合突起を嵌合することによってシートの装着を,押出構造材を用いた立体トラスの内側,即ち屋根下面側の作業によってなし得るようにしてある。
【0028】
このとき本例の押出構造材Aにおける嵌合溝13は上記左右対称位置に加えて上下対称位置にも配置して,都合4条の嵌合溝13を外周方向に90度間隔に設置したものとしてあり,これによって上記立体トラスB内側のシート端部又は固定片21の固定作業を可能とするとともにシートの敷設状配置に伴って立体トラスBの外側,即ち一般には上面における固定をも可能とするようにしてある。
【0029】
上記左右対称位置に上記同一断面形状の嵌合溝13を配置したのは,上記フランジ部111を変位したことによって隣接する押出構造材Aを上下反転するために該反転の状態でも嵌合溝13が側面の同一位置にくるようにして,上記ウエブA1の高さを等しくその連続性を確保したことと相応してその側面の嵌合溝13の高さの連続性を同じく確保するためであり,また上下対称位置に同じく同一断面形状の嵌合溝13を配置したのは,上記立体トラスBの外側の上面固定を行なうように押出構造材Aを使用したとき,同じく上下を反転して連結しても嵌合溝13が常時上面に配置されるようにしてその連続性を確保するためである。
【0030】
本例の押出構造材Aは,連結板状部11が押出構造材Aの直径と同幅にして厚肉扁平のものとなり,その面内の連結孔112透設による断面欠損が小さく,上記スペーサー15を介装配置することによって連結部位におけるモーメント発生を可及的に抑止可能とする一方,軽量な押出形材を用い,断面形状を可及的に単純化しながら一体成形の連結板状部11を簡易に形成して構造材としての強度や良好な連結納まりを確実に確保でき,連結板状部11の肉厚により該押出構造材A相互間に段差が発生するのを防止するとともに該段差発生の防止を同一断面形状単一の押出形材を共通に使用することによって可能とし,更に立体トラスBに仕切面材20を配置するについてその押出構造材Aに対する装着を,該押出構造材Aに対して仕切面材固定材14のスライド装着により固定することによって作業者が立体トラス内側の,例えば下面から作業を行ない得るようにして仕切面材20装着作業の作業性と安全性を確保するとともに仕切面材20装着の方向を押出構造材Aの左右いずれの側面からもなし得るようにした構造材とすることができる。
【0031】
本例の押出構造材を用いた立体トラス構築物の形成は,上記のようにその長手方向端部及び/又は中間の所定位置に配置した連結板状部11をボルト17とナット18の締着によって連結して立体トラスBを形成し,その後に該立体トラスBに仕切面材20を配置すればよく,これによって連結強度,構造強度に優れる構築物を得られるとともに,構築工事の作業性,安全性を充分に確保することができる。
【0032】
図示した例は以上のとおりとしたが,押出形材を上記アルミ合金に代えて合成樹脂によって一体成形したものとすること,このとき必要に応じてガラス,カーボン等のファイバーを補強として添加した合成樹脂を用い,また塗装を施すようにすること,押出形材の断面形状を,例えば角落しの矩形形状とする如くに,上記円形以外のものとすること,中空基部の部分的な切欠き除去を急傾斜乃至直交方向に行なうようにすること,厚肉扁平のフランジ部を中空基部の中央位置に架設配置すること,押出形材を断面形状を変えた複数種としてウエブ及びラチス材とするように構成すること,ラチス材を一方向に傾斜した直線部材とすること,この場合その両端部に連結板状部を配置すること,嵌合溝に対する仕切面材固定材の装着を,該固定材を押縁状のものとして形成したスナップイン装着用のものとすることによって,例えばシートの仕切面材の端部又は中間位置溶着等設置の固定片を嵌合溝に押し込むように該シートともに嵌合溝に向けて押圧嵌合して仕切面材を嵌合溝と上記嵌合突起間に挟持するスナップイン装着とすること等を含めて,本発明の実施に当って,押出構造材,その押出形材,中空基部,その切欠き除去部分,フランジ部,これによる連結板状部,連結孔,必要に応じて設置する嵌合溝,押出構造材による立体トラス及びその構築物の形状,構造,材質,寸法,用途,これらの関係,これらに対する付加等は,上記記載のものに限らずに様々な形態のものとすることができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明は以上のとおりに構成したから,請求項1に記載の発明は,中空基部とその内部を上下に2分する厚肉扁平のフランジ部とを備えて押出成形した比較的単純形状にして一体成形の押出形材を構造材として使用するとともにその連結位置の中空基部を上下で部分的に切欠き除去することによって厚肉扁平のフランジ部を露出し,これにボルト挿通用の連結孔を配置して,該部分露出したフランジ部により中空基部と一体成形の連結板状部を形成し,弦材等の直線形状形態のものはそのまま,ラチス等のV字状折曲形態のものは事前又は事後に曲げ加工を施して立体トラス形成用の押出構造材とすることによって,軽量な押出形材を用い,断面形状を可及的に単純化しながら一体成形の連結板状部を簡易に形成して構造材としての強度や良好な連結納まりを確実に確保し得るようにした立体トラスの押出構造材を提供することができる。
【0034】
請求項2に記載の発明は,上記に加えて,例えばウエブ用の直線形態の押出構造材を相互に端部連結するについて,一方を他方に対して上下反転配置して相互に重合するように連結することによって連結板状部の肉厚により該押出構造材相互間に段差が発生するのを防止するとともに該段差発生の防止を同一断面形状単一の押出形材を共通に使用することによってなし得るものとすることができる。
【0035】
請求項3に記載の発明は,同じく上記に加えて,立体トラスに仕切面材を配置するについてその押出構造材に対する装着固定を,該押出構造材に対して仕切面材固定材のスナップイン装着,スライド装着等によって作業者が立体トラス内側の,例えば下面から作業を行ない得るようにして外部,例えば足場の悪い上面からの作業による作業性の悪さや危険性を解消することによって仕切面材装着作業の作業性と安全性を確保するとともに仕切面材装着の方向を押出構造材の左右いずれの側面からもなし得るものとすることができる。
【0036】
請求項4に記載の発明は,上記押出構造材を用いることによって形成した立体トラス構築物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】立体トラスの部分平面図である。
【図2】立体トラスの部分側面図である。
【図3】押出構造材の連結部位の縦断面図である。
【図4】押出形材の縦断面図である。
【図5】ウエブの押出構造材の側面図である。
【図6】ラチス材の押出構造材の側面図である。
【図7】押出構造材における中空基部と連結板状部の関係を示す斜視図である。
【図8】押出構造材とシートとの関係を示す断面図である。
【符号の説明】
A 押出構造材
A1 ウエブ
A2 ラチス梁
10 中空基部
11 連結板状部
111 フランジ部
112 連結孔
13 嵌合溝
14 仕切面材固定材
17 ボルト
18 ナット
Claims (4)
- 長手方向端部及び/又は中間の所定位置に配置した連結板状部をボルトとナットの締着によって連結して立体トラスを形成するパイプ状直線乃至V字折曲形態の構造材であって,中空基部と該中空基部内の上下方向中間に架設配置した厚肉扁平のフランジ部とを備えて一体成形した押出形材を用いるとともに上記中空基部における長手方向所定位置の上下対向部位を切欠き除去して該所定位置のフランジ部を部分的に露出し且つその面内にボルト挿通用の連結孔を配置することによって部分露出のフランジ部を上記連結板状部としてなることを特徴とする立体トラス用押出構造材。
- 上記厚肉扁平のフランジ部を,上記中空基部の上下中央位置からその肉厚の1/2寸法分その上下方向一方に変位して架設配置してなることを特徴とする請求項1に記載の立体トラス用押出構造材。
- 上記中空基部の外側面のフランジ部乃至近傍の左右対称位置に共通断面形状をなすように仕切面材固定材の装着用に一体成形によって配置した嵌合溝を備えてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の立体トラス用押出構造材。
- 請求項1,2又は3に記載の立体トラス用押出構造材を用いて,その長手方向端部及び/又は中間の所定位置に配置した連結板状部をボルトナットの締着によって連結して立体トラスを形成し該立体トラスに仕切面材を配置してなることを特徴とする立体トラス構築物。
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