JP2004210931A - 改良された氷上摩擦力を有するゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】天然ゴム及びジエン系合成ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含んでなるゴムマトリックスに、非ジエン系ゴム100重量部に対して30〜170重量部の熱膨張性熱可塑性樹脂粒子を配合してなる非ジエン系ゴムマスターバッチを配合してなるゴム組成物。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム組成物に関する。より詳細には、本発明は、熱膨張性熱可塑性樹脂粒子を非ジエン系ゴムに配合してなる非ジエン系ゴムマスターバッチを、ゴムマトリックスに配合することによって得られる、改良された氷上摩擦力を有するゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
当該技術分野において既知の如く、熱膨張性熱可塑性樹脂粒子等の中空粒子をゴム組成物に配合することによって、当該ゴム組成物によって構成されるタイヤトレッド部の表面に凹部を形成させて、氷上制動時の路面上での水膜除去効果を高め、空気入りタイヤの氷上摩擦力を向上させることが提案されているが、この方法には、ゴムの見かけ上の硬度が増大するという特徴がある。
【0003】
一方、氷上摩擦力には、上記水膜除去効果に加えて、ゴムと被接触面(例えば氷路面)との間での相互作用によって生ずる凝着摩擦力も寄与することが、当該技術分野において知られている。当該凝着摩擦力を向上させるには、ゴムの硬度を低下させるのが有効であることもまた当該技術分野において知られており、上記水膜除去効果と凝着摩擦力とは、ゴムの硬度という観点において二律背反の関係にあると言える。
【0004】
そこで、タイヤトレッド部の硬度を低下させる手法として、タイヤトレッド部を構成するゴム組成物におけるオイル成分の配合量を増加させることが提案されているが、この方法には、ゴム組成物中のオイル成分が経時的に失われるのに従って、タイヤトレッド部の硬度が経時的に増大し、凝着摩擦力が次第に低下するという点に問題がある。
【0005】
また、上述の如く、熱膨張性熱可塑性樹脂粒子等の中空粒子をゴム組成物に配合する場合、当該中空粒子が飛散し易く、また、ゴム組成物中への混入及び/又は分散が困難となりがちであり、更に、ゴム組成物中に混入及び/又は分散させようとする際に、当該中空粒子同士及び/若しくは当該中空粒子と他の充填材との接触並びに/又はバンバリーミキサー等の混練機によって当該中空粒子に及ぼされる剪断力等に起因する当該中空粒子の破壊が起こり、当該中空粒子を配合することによる所望の効果(例えば、水膜除去効果)を十分に達成することができない等の加工上の問題が発生しがちであった。
【0006】
従って、当該技術分野においては、上記加工上の問題を解決しつつ、優れた水膜除去効果を有し、かつ凝着摩擦力の経時的な低下が小さい、タイヤトレッド用ゴム組成物に対する要求が存在する。
【0007】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【特許文献1】
特開2002−105247号公報
【特許文献2】
特開2000−158907号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、経時的な低下を伴わない高い氷上摩擦力及び優れた加工性を有するゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、天然ゴム及びジエン系合成ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含んでなるゴムマトリックスに、非ジエン系ゴム100重量部に対して30〜170重量部の熱膨張性熱可塑性樹脂粒子を配合してなる非ジエン系ゴムマスターバッチを配合してなるゴム組成物によって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、天然ゴム及びジエン系合成ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含んでなるゴムマトリックスに、熱膨張性熱可塑性樹脂粒子を非ジエン系ゴムに配合してなる非ジエン系ゴムマスターバッチを配合することによって、経時的な低下を伴わない高い氷上摩擦力及び優れた加工性を有するゴム組成物を提供することができる。
【0011】
より具体的には、上記の如く、熱膨張性熱可塑性樹脂粒子を、非ジエン系ゴムに配合されたマスターバッチとして配合することにより、当該樹脂粒子の飛散が防止され、ゴムマトリックス中への取り込み性が改良され、その結果、ゴムマトリックス中での分散が良好となり、更に、ゴムマトリックス中への取り込み時の当該樹脂粒子同士及び/若しくは当該樹脂粒子と他の充填材との接触並びに/又はバンバリーミキサー等の混練機によって及ぼされる剪断力等に起因する当該樹脂粒子の破壊を防止することができるので、氷上摩擦力の達成に当該樹脂粒子が効率良く寄与することができる。
【0012】
更に、上記マスターバッチを構成する非ジエン系ゴムは、ゴム組成物の加硫時の硬度を低減させる目的で配合されるオイル成分と同様の作用を有し、かつ、当該オイル成分のように経時的に失われること無く加硫ゴム中に残留して、加硫ゴムの硬度の経時的増大を抑制するので、凝着摩擦力の経時的な低下を抑制することができる。
【0013】
以下に、本発明に係るゴム組成物の構成について、より詳細に説明する。
上述の如く、本発明に係るゴム組成物は、天然ゴム及びジエン系合成ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含んでなるゴムマトリックスに、非ジエン系ゴム100重量部に対して30〜170重量部の熱膨張性熱可塑性樹脂粒子を配合してなる非ジエン系ゴムマスターバッチを配合してなるゴム組成物である。
【0014】
本発明に係るゴム組成物において使用されるゴムマトリックスを構成するゴム成分としては、従来からゴム組成物、特に空気入りタイヤ用ゴム組成物において一般的に使用されている任意のゴムを使用することができ、例えば、天然ゴム(NR)またはジエン系合成ゴムのいずれか、あるいはこれらの混合系を用いることができる。ジエン系合成ゴムとしては、例えば、各種ブタジエンゴム(BR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム等が挙げられる。特に好ましいゴムマトリックスは、天然ゴム(NR)とブタジエンゴム(BR)との混合系である。
【0015】
特に、タイヤトレッド用ゴム組成物として使用する場合には、加硫後のゴム組成物が、低い転がり抵抗、高い耐摩耗性、低温における高い制動性を兼備しているのが望ましく、この目的のためには、平均値で−55℃以下、好ましくは平均値で−60〜−100℃のガラス転移温度(Tg)を有するものが望ましい。
【0016】
本発明に係るゴム組成物において使用される熱膨張性熱可塑性樹脂粒子は、熱によって気化、分解、又は化学反応して気体を発生する液体又は固体を熱可塑性樹脂に内包させてなる熱膨張性熱可塑性樹脂粒子であって、70〜120℃の熱膨張開始温度を有し、かつゴム組成物の加硫温度に耐える耐熱性を有する熱可塑性樹脂からなる熱膨張性熱可塑性樹脂粒子が望ましい。
【0017】
上記要求条件を満足する熱膨張性熱可塑性樹脂粒子は、ゴム組成物を構成する各種成分の混練、予備成形、あるいは加硫工程等のゴム組成物の加工工程において、上記膨張開始温度以上の温度において加熱されて膨張する。好ましくは、上記熱膨張性熱可塑性樹脂粒子は、ゴム組成物の加硫工程(通常は、150〜180℃)において膨張する。
【0018】
本発明に係るゴム組成物を加硫することによって得られる加硫ゴムにおける上記熱膨張性熱可塑性樹脂粒子の中空状空洞部分が加硫ゴムにおいて占める体積比率は、好ましくは2〜40%、更に好ましくは5〜35%、特に好ましくは10〜30%、最も好ましくは10〜25%である。この体積比率が2%未満である場合には、水膜除去効果が不十分となるので好ましくない。逆に、40%を超える場合には、耐摩耗性が悪化するので好ましくない。
【0019】
上記熱膨張性熱可塑性樹脂粒子(膨張性粒子)としては、例えば、松本油脂製薬株式会社製「マツモトマイクロスフェアー」(アクリロニトリル系樹脂製気体封入粒子)の各種銘柄、及びAKZO NOBEL社製「EXPANCEL(商標)」の各種銘柄(例えば、092DU120)等の市販品を使用することができる。
【0020】
上記熱膨張性熱可塑性樹脂粒子の外殻成分を構成する熱可塑性樹脂としては、熱膨張性熱可塑性樹脂粒子の膨張温度およびゴム組成物の加硫温度に耐える耐熱性を有するものが好ましい。かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、(メタ)アクリロニトリルの重合体、また(メタ)アクリロニトリル含有量の高い共重合体を好適に使用することができる。その共重合体の場合の相手側モノマー(コモノマー)としては、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、スチレン系モノマー、(メタ)アクリレート系モノマー、酢酸ビニル、ブタジエン、ビニルピリジン、クロロプレン等のモノマーを使用することができる。尚、これらの熱可塑性樹脂は、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、トリアクリルホルマール、トリアリルイソシアヌレート等の架橋剤によって架橋可能にされていてもよい。架橋形態については、未架橋が好ましいが、熱可塑性樹脂としての性質を損なわない程度に部分的に架橋されていてもよい。
【0021】
上述の熱によって気化、分解、又は化学反応して気体を発生する液体又は固体の例としては、例えば、炭化水素類(例えば、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ブタン、イソブタン、ヘキサン、石油エーテル等)及びハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチル、塩化メチレン、ジクロロエチレン、トリクロロエタン、トリクロルエチレン等)等の液体、または、アゾジカーボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、トルエンスルホニルヒドラジド誘導体、芳香族スクシニルヒドラジド誘導体等の固体を挙げることができる。
【0022】
本発明に係るゴム組成物において使用される熱膨張性熱可塑性樹脂粒子は、上記要求条件を満足することにより、例えば、ゴム組成物の加硫時の熱によって、加硫ゴム中に独立した空洞部を形成し、当該空洞部により、所望の水膜除去効果を発揮することができる。
【0023】
また、上述の如く、本発明に係るゴム組成物においては、上記熱膨張性熱可塑性樹脂粒子が、非ジエン系ゴムに配合された非ジエン系ゴムマスターバッチとして配合されるので、上述の如き加工上の問題を回避し、氷上摩擦力の達成に当該樹脂粒子が効率良く寄与することができる。
【0024】
上記非ジエン系ゴムとしては、当該技術分野において「非ジエン系ゴム」として識別されている、いずれのゴムを使用することもできる。本発明の好ましい態様においては、上記非ジエン系ゴムは、エチレンと他のオレフィン系炭化水素との共重合体を主成分として含んでなる。上記非ジエン系ゴムの具体例としては、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、エチレンブテンゴム(EBM)、及びプロピレンブテンゴム(PBM)等を挙げることができる。他の非ジエン系ゴムとしては、例えば、フッ素ゴム(FKM)、エピクロルヒドリンゴム(CO、ECO)、アクリルゴム(ACM)、塩素化ポリエチレン(CM)、クロロスルホン化ゴム(CSM)、シリコーンゴム(Q)、ウレタンゴム(U)等を使用することができる。これらの非ジエン系ゴムは、単独で使用しても、又は複数種を組み合わせて使用してもよい。
【0025】
上述の如く、本発明に係るゴム組成物においては、上記非ジエン系ゴムは、熱膨張性熱可塑性樹脂粒子のゴムマトリックスへの取り込み性に関連する加工上の問題を回避するのみならず、ゴム組成物の加硫時の硬度を低減し、かつ経時的に失われること無く加硫ゴム中に残留して、加硫ゴムの硬度の経時的増大を抑制するので、凝着摩擦力の経時的な低下を抑制することにも大きく寄与する。
【0026】
本発明に係るゴム組成物における上記非ジエン系ゴムマスターバッチにおける上記熱膨張性熱可塑性樹脂粒子の配合量は、非ジエン系ゴム100重量部に対して30〜170重量部、好ましくは40〜150重量部であるのが望ましい。この配合量が非ジエン系ゴム100重量部に対して30重量部未満である場合には、所望の水膜除去効果が得られず、逆に、170重量部を超える場合には、加硫後のゴム組成物の耐摩耗性が悪化するので好ましくない。
【0027】
また、上記非ジエン系ゴムマスターバッチは、当該技術分野においてゴム組成物の構成成分の配合方法として知られている方法の、いずれの方法を使用して配合してもよい。例えば、二軸混練押出機で混合することによって、上記非ジエン系ゴムマスターバッチを調製することができる。
【0028】
好ましい態様において、本発明に係るゴム組成物における上記非ジエン系ゴムマスターバッチの配合量は、上記ゴムマトリックス100重量部に対して5〜40重量部、好ましくは10〜30重量部であるのが望ましい。この配合量がゴムマトリックス100重量部に対して5重量部未満である場合には、加硫後のゴム組成物において所望の水膜除去効果及び/又は硬度低減効果を得ることができないので好ましくなく、逆に、40重量部を超える場合には、加硫後のゴム組成物において耐摩耗性が悪化するので好ましくない。
【0029】
本発明に係るゴム組成物には、上述の必須の構成成分に加えて、補強用充填材(例えば、カーボンブラック、シリカ等)、オイル、ワックス、可塑剤、軟化剤、加硫助剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、加硫活性化剤、老化防止剤等、及び/又はゴム配合技術分野において一般的に使用される他の各種添加剤を更に配合することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
【0030】
また、本発明に係るゴム組成物に、例えば、短繊維、粉砕ゴム、及び硬質多孔性粒子等の、昨今のスタッドレスタイヤのタイヤトレッド用ゴム組成物において使用されている種々の添加剤を更に配合してもよい。
【0031】
本発明に係るゴム組成物は、公知のゴム用混練機械(例えば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー等)を使用して、上記各種構成成分を混合することによって製造することができる。
【0032】
好ましい態様において、本発明に係るゴム組成物を加硫することによって得られる加硫ゴムが提供される。更に好ましい態様においては、当該加硫ゴムが、少なくともタイヤトレッドにおいて使用されている空気入りタイヤが提供される。
【0033】
以下に記載する比較例及び実施例によって本発明を更に詳しく説明するけれども、本発明の技術的範囲は、これらの例に限定されるものではない。
【0034】
【実施例】
比較例1〜3及び実施例1〜3
配合成分
後述する各種試験片を構成する各種ゴム組成物の調製において使用される各種配合成分を、以下に列記する。
【0035】
天然ゴム(NR):TTR−20
ポリブタジエンゴム(BR):日本ゼオン株式会社製「Nipol 1220」
カーボンブラック(CB):昭和キャボット(株)製「ショウブラックN220」(ISAF)
液状ポリマー:日本ゼオン株式会社製「Polyoil 130」(液状BR、重量平均分子量15,000、シス含量=80%)
亜鉛華:正同化学工業株式会社製「酸化亜鉛 3種」
アロマチックオイル:昭和シェル石油株式会社製「デソレックス 3号」
ステアリン酸:日本油脂株式会社製「ビーズステアリン酸」
老化防止剤(6PPD):住友化学工業株式会社製「アンチゲン 6C」(N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン)
ワックス:大内新興化学工業株式会社製「サンノック」
硫黄:株式会社軽井沢精錬所製「油処理硫黄」
加硫促進剤(TBBS):大内新興化学工業(株)製「ノクセラー NS−F」(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリル−スルフェンアミド)
熱膨張性熱可塑性樹脂粒子(膨張性粒子):AKZO NOBEL社製「EXPANCEL(商標)092DU120」
非ジエン系ゴム:JSR株式会社製「EBM」(エチレンブテンゴム)
非ジエン系ゴムマスターバッチ(マスターバッチ):リケンテクノス株式会社製コンパウンド[上記膨張性粒子(30重量%)と上記非ジエン系ゴムとの配合物(70重量%)]
【0036】
各種試験片の調製
以下の表Iに示す硫黄、加硫促進剤、膨張性粒子、非ジエン系ゴム、及びマスターバッチ以外の成分を、以下の表Iに示す配合量で、3Lの密閉式バンバリーミキサーを使用して、5分間混合し、当該混合物を室温まで冷却した後、以下の表Iに示す配合量の硫黄、加硫促進剤、膨張性粒子、非ジエン系ゴム、及びマスターバッチを添加し、更に混合して、ゴムの温度が115℃に達した時点で放出することによって、比較例1〜3及び実施例1〜3のゴム組成物を得た。次に、各種ゴム組成物を室温まで冷却した後、180℃において10分間加硫して、目的とする各種試験片を調製した。
【0037】
【表1】
【0038】
各種試験片の加硫物性の測定
上記各種試験片の各種加硫物性を、以下の試験方法に従って測定した。
【0039】
1)粒子の潰れ:
上記の如く得られた各種試験片の断面を光学顕微鏡によって観察し、膨張性粒子の潰れの有無を確認した。粒子の潰れが観察される試験片については、当該粒子の配合による水膜除去効果が小さい傾向がある。
【0040】
2)硬度:
上記の如く得られた各種試験片について、熱老化(空気中で70℃×96時間老化させた)の前後における硬度を、JIS K6253に準拠して測定し、熱老化前の硬度に対する熱老化後の硬度の上昇率を百分率で表した。
【0041】
3)氷上μ指数:
上記の如く得られた各種試験片について、温度制御された恒温室内に設置されている回転ドラム内面に形成された氷路面上を、一定スリップ比(80%)及び20km/時の滑り速度で、10秒間滑らせた際の摩擦力から摩擦係数を求め、実施例1については比較例1の熱老化前の摩擦係数を、実施例2及び3については比較例2の熱老化前の摩擦係数を、それぞれ100とする指数値で表した。更に、膨張性粒子と非ジエン系ゴムとが別個に配合されたことを除き実施例2のゴム組成物とまったく同一の組成を有する比較例3についても、実施例2と同様に、比較例2の熱老化前の摩擦係数を100とする指数値で表した。この指数が大きいほど摩擦係数が大きく、氷上摩擦力が大きいことを示す。尚、路面温度は−1.5℃とし、接地圧力は0.3 MPaとした。
【0042】
上述の硬度の測定と同様に、熱老化(空気中で70℃×96時間老化させた)後の試験片についても、上記氷上μ指数測定を行い、熱老化前の上記指数に対する熱老化後の上記指数の低下率を百分率で表した。
【0043】
各種試験片の加硫物性の評価
上記各種試験片についての、上記1)〜3)の各加硫物性の測定結果は、上記表Iに示されている。
【0044】
比較例1の試験片は、膨張性粒子がマスターバッチとしてではなく単独で配合されており、非ジエン系ゴムを含んでいない、比較用のゴム組成物を使用して調製された試験片である。膨張性粒子が単独で配合されているため、非ジエン系ゴムによる加工性改良効果が認められず、膨張性粒子の潰れが確認された。また、アロマチックオイルを大量(ゴムマトリックス100重量部に対して16.5重量部)に配合することによって硬度を低下させ、凝着摩擦力を増大させているので、熱老化後の硬度の上昇率及び氷上μ指数の低下率が大きく、本発明の目的を達成することはできないことが明らかとなった。
【0045】
実施例1の試験片は、ゴムマトリックス100重量部に対する膨張性粒子の配合量を比較例1と同一(6重量部)に維持しつつ、膨張性粒子をマスターバッチとして配合し、これに伴って非ジエン系ゴムが配合されるので、これに対応してアロマチックオイルの量を16.5重量部から14重量部に減らして、熱老化前の硬度を比較例1と同等に維持したことを除き、比較例1のゴム組成物と同じ組成を有する、本発明に係るゴム組成物を使用して調製された試験片である。膨張性粒子がマスターバッチとして配合されているため、膨張性粒子の潰れは確認されず、熱老化前の氷上μ指数も改善された。また、非ジエン系ゴムによる硬度上昇防止効果により、熱老化後の硬度の上昇及び氷上μ指数の低下が抑制され、本発明の目的を達成することができた。
【0046】
比較例2の試験片は、アロマチックオイルの配合量を11.5重量部に減らしたことを除き、比較例1のゴム組成物と同じ組成を有する、比較用のゴム組成物を使用して調製された試験片である。アロマチックオイルの配合量を減らしたことにより、比較例1の試験片と比較して、熱老化前の硬度が増大したものの、比較例1と同様に膨張性粒子が単独で配合されているため、非ジエン系ゴムによる加工性改良効果が認められず、膨張性粒子の潰れが確認された。また、アロマチックオイルの配合量を減らしたにもかかわらず、熱老化後の硬度の上昇率及び氷上μ指数の低下率は比較例1と同様に大きく、比較例2においても本発明の目的を達成することはできないことが明らかとなった。
【0047】
実施例2の試験片は、ゴムマトリックス100重量部に対する膨張性粒子の配合量を比較例2と同一(6重量部)に維持しつつ、膨張性粒子をマスターバッチとして配合し、これに伴って非ジエン系ゴムが配合されるので、これに対応してアロマチックオイルの量を11.5重量部から10重量部に減らして、熱老化前の硬度を比較例2と同等に維持したことを除き、比較例2のゴム組成物と同じ組成を有する、本発明に係るゴム組成物を使用して調製された試験片である。膨張性粒子がマスターバッチとして配合されているため、膨張性粒子の潰れは確認されず、熱老化前の氷上μ指数も大幅に改善された。また、非ジエン系ゴムによる硬度上昇防止効果により、熱老化後の硬度の上昇及び氷上μ指数の低下が大幅に抑制され、本発明の目的を達成することができた。
【0048】
また、実施例3の試験片は、ゴムマトリックス100重量部に対する膨張性粒子の配合量が比較例2の半分(3重量部)となるようにして、膨張性粒子をマスターバッチとして配合したことを除き、比較例2のゴム組成物と同じ組成を有する、本発明に係るゴム組成物を使用して調製された試験片である。膨張性粒子をマスターバッチとして配合することに伴って、非ジエン系ゴムが配合されるにもかかわらず、アロマチックオイルの量を減らさなかったためか、熱老化前の硬度が若干低下したが、実施例2と同様に膨張性粒子がマスターバッチとして配合されているため、膨張性粒子の潰れは確認されず、比較例2と比較して、熱老化前の氷上μ指数も大幅に改善された。また、非ジエン系ゴムによる硬度上昇防止効果により、熱老化後の硬度の上昇及び氷上μ指数の低下が大幅に抑制され、本発明の目的を達成することができた。
【0049】
一方、比較例3の試験片は、膨張性粒子及び非ジエン系ゴムを、これらが配合されてなるマスターバッチとしてではなく、それぞれ単独に、ゴムマトリックスに配合したことを除き、実施例2のゴム組成物と同じ組成を有する、比較用のゴム組成物を使用して調製された試験片である。各種構成成分の配合量としては、実施例2のゴム組成物とまったく同一であるにもかかわらず、膨張性粒子が非ジエン系ゴムとは別個に配合されているため、非ジエン系ゴムによる加工性改良効果が認められず、膨張性粒子の潰れが確認された。その結果、非ジエン系ゴムによる硬度上昇防止効果は認められたものの、膨張性粒子の配合による熱老化前の氷上μ指数の増大効果が認められず、膨張性粒子と非ジエン系ゴムとを別個に配合したのでは、本発明の目的を達成することはできないことが明らかとなった。
【0050】
以上の結果から、良好な加工性並びに加硫後のゴム組成物における高い氷上摩擦力及び氷上摩擦力の経時的低下の抑制を同時に達成するためには、本発明の規定の如く、膨張性粒子及び非ジエン系ゴムをマスターバッチとしてゴムマトリックスに配合することが必要であることが明らかとなった。
【0051】
【発明の効果】
表Iの結果から明らかなように、本発明によれば、加工上の問題を解決しつつ、優れた水膜除去効果を有し、かつ凝着摩擦力の経時的な低下が小さい、タイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
Claims (5)
- 天然ゴム及びジエン系合成ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含んでなるゴムマトリックスに、非ジエン系ゴム100重量部に対して30〜170重量部の熱膨張性熱可塑性樹脂粒子を配合してなる非ジエン系ゴムマスターバッチを配合してなるゴム組成物。
- 前記非ジエン系ゴムマスターバッチの配合量が、前記ゴムマトリックス100重量部に対して5〜40重量部である、請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記非ジエン系ゴムが、エチレンと他のオレフィン炭化水素との共重合体を主成分として含んでなる、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物を加硫することによって得られる加硫ゴム。
- 少なくともタイヤトレッドが、請求項4に記載の加硫ゴムを含んでなる空気入りタイヤ。
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