JP2004210605A - 酸化亜鉛針状結晶 - Google Patents

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Hirokatsu Miyata
浩克 宮田
Yoshinori Ogawa
美紀 小川
Akira Kuriyama
朗 栗山
Albrecht Otto
オットー・アルブレヒト
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Abstract

【課題】電子やホールの授受及び移動がスムーズで、内部抵抗や再結合確率が低く、変換効率が高いことに加えて、色素等の光吸収層や電解液などのp型の電荷輸送層とのコンタクトが良好で物質移動速度の速い光電変換装置を提供すること、及びこの光電変換装置のn型の電荷輸送層に用いられるアスペクト比の大きい酸化亜鉛針状結晶を提供する。
【解決手段】先端部位において銅若しくは銅を含む化合物13を含有し、径に対する長さの比が10以上で、径が5nm以上500nm以下である酸化亜鉛針状結晶11。透明基板14上に形成された透明導電性物質層15の上に、n型の電荷輸送層としての透明酸化物半導体層16及び酸化亜鉛針状結晶11、光吸収層18及びp型の電荷輸送層17を順次に積層形成した光電変換装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化亜鉛針状結晶及び酸化亜鉛針状結晶構造体並びにそれらの製造方法及びそれらを用いた光電変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多種多様の用途を持っている物質として従来より注目されている酸化亜鉛は、古くは顔料、塗料、印刷インキ、化粧品、医薬品、歯科材料等又はそれらの製造原料として使用されており、近年においてはその半導性、光半導性、圧電性、発光性や界面的性質を利用して電子写真用感光剤、半導体レーザー、UVカット材料、光触媒、センサー、表面弾性波フィルター、カメラ露出計、光電変換装置等又はそれらの製造原料として幅広い分野にて使用されている。
【0003】
一般的に、酸化亜鉛膜は、スパッタリング法、蒸着法、CVD法、電着法等様々な方法で作製可能である。
【0004】
例えば、特開2001−206800号公報(特許文献1)には、高温難酸化性金属である金、銀、白金、ロジウムを酸化亜鉛針状結晶の先端に有する構造体とその製造方法についての報告がなされている。
【0005】
一方、Gratzelらは色素と半導体電極とをさらに改善してシリコン太陽電池並みの性能が得られたことを報告している[J. Am. Chem. Soc. 115(1993)6382(非特許文献1)、米国特許第5350644号明細書(特許文献2)]。ここでは、色素にルテニウム系色素を用い、半導体電極としてはアナターゼ型の多孔質酸化チタン(TiO)微粒子を用いている。さらに、GratzelらはJ. Electrochem. Soc.,148(2001)C498(非特許文献2)において酸化亜鉛微粒子の半導体電極を電着法を用いて作製したことも報告している。
【0006】
この様な半導体電極に微粒子を用いるGratzel 型セルがシリコン太陽電池にとって代わるためには、今まで以上に高いエネルギー変換効率や、さらに高い短絡電流、開放電圧、形状因子及び耐久性が必要になってくる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−206800号公報
【特許文献2】
米国特許第5350644号明細書
【非特許文献1】
J. Am. Chem. Soc. 115(1993)6382
【非特許文献2】
J. Electrochem. Soc.,148(2001)C498
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記文献に記載の酸化亜鉛針状結晶の組成及び作製技術では、高価で入手及び取り扱いが比較的困難である高温難酸化性金属しか用いることができなかった。また、上記した従来方法である微粒子膜によって作製された半導体膜をGratzel型セルにおいて使用した場合、結晶粒界の問題や、電解液等のしみ込み更には基板との密着性等の問題があり、十分な光電流の確保が困難であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、電子やホールの授受及び移動がスムーズで、内部抵抗や再結合確率が低く、変換効率が高いことに加えて、色素等の光吸収層や電解液などのp型の電荷輸送層とのコンタクトが良好で物質移動速度の速い光電変換装置を提供すること、及びこの光電変換装置のn型の電荷輸送層に用いられるアスペクト比の大きい酸化亜鉛針状結晶及び該酸化亜鉛針状結晶の複数を基体上に設置してなる酸化亜鉛針状結晶構造体を提供すること、更にこれらの酸化亜鉛針状結晶及び酸化亜鉛針状結晶構造体を容易且つ低コストで製造する方法を提供するものである。
【0010】
即ち、本発明によれば、以下のような課題解決手段が提供される。
【0011】
1. 少なくとも一方の先端部位において銅若しくは銅を含む化合物を含有することを特徴とする酸化亜鉛針状結晶。
【0012】
2. 径に対する長さの比が10以上であることを特徴とする、上記1に記載の酸化亜鉛針状結晶。
【0013】
3. 径が5nm以上10μm以下であることを特徴とする、上記2に記載の酸化亜鉛針状結晶。
【0014】
4. 径が5nm以上500nm以下であることを特徴とする、上記2に記載の酸化亜鉛針状結晶。
【0015】
5. 上記1〜4のいずれかに記載の複数の酸化亜鉛針状結晶のそれぞれが前記一方の先端部位を末端側とし且つ他方の先端部位を基端側として基体の表面上に設置されていることを特徴とする酸化亜鉛針状結晶構造体。
【0016】
6. 前記基体の表面は導電性物質層またはその表面上に形成された酸化物半導体層により形成されていることを特徴とする、上記5に記載の酸化亜鉛針状結晶構造体。
【0017】
7. 少なくとも一方の先端部位において銅若しくは銅を含む化合物を含有する酸化亜鉛針状結晶を製造する方法において、
表面の少なくとも一部分に銅若しくは銅を含む化合物の薄層を形成した基体を準備する工程と、少なくとも亜鉛若しくは亜鉛を含む化合物を含んでなる原料を第1の温度で加熱することにより気化させ、前記原料から気化した亜鉛を含む材料を第2の温度に加熱された前記基体の表面に付着させる工程とを含むことを特徴とする、酸化亜鉛針状結晶の製造方法。
【0018】
8. 少なくとも一方の先端部位において銅若しくは銅を含む化合物を含有する酸化亜鉛針状結晶を製造する方法において、
酸化亜鉛針状結晶を形成する基体を準備する工程と、少なくとも亜鉛若しくは亜鉛を含む化合物と銅若しくは銅を含む化合物とを含んでなる原料を第1の温度で加熱することにより気化させ、前記原料から気化した亜鉛及び銅を含む材料を第2の温度に加熱された前記基体の表面に付着させる工程とを含むことを特徴とする、酸化亜鉛針状結晶の製造方法。
【0019】
9. 基体の表面上に複数の酸化亜鉛針状結晶が設置されており且つ前記酸化亜鉛針状結晶はそれぞれ少なくとも末端において銅若しくは銅を含む化合物を含有している酸化亜鉛針状結晶構造体を製造する方法において、
表面の少なくとも一部分に銅若しくは銅を含む化合物の薄層を形成した基体を準備する工程と、少なくとも亜鉛若しくは亜鉛を含む化合物を含んでなる原料を第1の温度で加熱することにより気化させ、前記原料から気化した亜鉛を含む材料を第2の温度に加熱された前記基体の表面に付着させる工程とを含むことを特徴とする、酸化亜鉛針状結晶構造体の製造方法。
【0020】
10. 基体の表面上に複数の酸化亜鉛針状結晶が設置されており且つ前記酸化亜鉛針状結晶はそれぞれ少なくとも末端において銅若しくは銅を含む化合物を含有している酸化亜鉛針状結晶構造体を製造する方法において、
酸化亜鉛針状結晶を形成する前記基体を準備する工程と、少なくとも亜鉛若しくは亜鉛を含む化合物と銅若しくは銅を含む化合物とを含んでなる原料を第1の温度で加熱することにより気化させ、前記原料から気化した亜鉛及び銅を含む材料を第2の温度に加熱された前記基体の表面に付着させる工程とを含むことを特徴とする、酸化亜鉛針状結晶構造体の製造方法。
【0021】
11. 基板上に形成された導電性物質層の上に、n型の電荷輸送層、光吸収層及びp型の電荷輸送層を順次に積層形成した光電変換装置であって、前記n型の電荷輸送層は少なくとも酸化亜鉛針状結晶を含み、該酸化亜鉛針状結晶は少なくとも一方の先端部位に銅若しくは銅を含む化合物を含有することを特徴とする光電変換装置。
【0022】
12. 前記基板及び前記導電性物質層は透明であることを特徴とする、上記11に記載の光電変換装置。
【0023】
13. 前記n型の電荷輸送層は前記酸化亜鉛針状結晶と共に酸化物半導体層を含んでおり、該酸化物半導体層は前記導電性物質層の表面上に形成されていることを特徴とする、上記11〜12のいずれかに記載の光電変換装置。
【0024】
14. 前記酸化物半導体層は透明であることを特徴とする、上記13に記載の光電変換装置。
【0025】
15. 前記光吸収層は前記酸化亜鉛針状結晶の表面に形成されていることを特徴とする、上記11〜14のいずれかに記載の光電変換装置。
【0026】
16. 前記酸化亜鉛針状結晶は径に対する長さの比が10以上であることを特徴とする、上記11〜15のいずれかに記載の光電変換装置。
【0027】
17. 前記酸化亜鉛針状結晶は径が5nm以上10μm以下であることを特徴とする、上記16に記載の光電変換装置。
【0028】
18. 前記酸化亜鉛針状結晶は径が5nm以上500nm以下であることを特徴とする、上記16に記載の光電変換装置。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、必要に応じて図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0030】
本発明にかかる酸化亜鉛針状結晶及び酸化亜鉛針状結晶構造体並びにそれらの製造方法における主たる特徴は、先端部位に銅若しくは銅を含む化合物を含有するアスペクト比の大きい酸化亜鉛針状結晶及び該酸化亜鉛針状結晶の複数を基体上に設置した酸化亜鉛針状結晶構造体を気相成長法を用いて製造することである。また、本発明にかかる光電変換装置における主たる特徴は、先端部位に銅若しくは銅を含む化合物を含有しアスペクト比の大きい酸化亜鉛針状結晶を、前記先端部位が末端側となるようにして基体の表面上に設置して、n型の電荷輸送層を構成することである。この酸化亜鉛針状結晶及び酸化亜鉛針状結晶構造体並びにこれらの製造方法及びこれらを用いた光電変換装置に関し、以下に説明する。
【0031】
<n型である酸化亜鉛針状結晶について>
本発明による酸化亜鉛針状結晶は、例えば図1において符号11で示されるものである。針状結晶とは、所謂ウィスカーであり、欠陥の無い針状の単結晶もしくは螺旋転位などを含んだ針状の結晶からなっている。さらに、針状結晶には、図3においてそれぞれ(a)、(b)及び(c)に示したように、テトラポッド状を含む1点より多数の針状結晶が成長したものや、樹枝状に形成されたものや、折れ線状に成長した1つまたは2つ以上の結晶から形成されるものも含まれる。
【0032】
また、針状結晶は、その形状が円柱及び円錐、円錐で先端が平坦なものや先端が大きくなっているもの、円柱で先端が尖っているものや先端が大きくなっているものなどをすべて含む。さらに、形状が三角錐、四角錐、六角錐、それ以外の多角錐やその多角錐の先端が平坦なものや先端が大きくなっているもの、また三角柱、四角柱、六角柱、それ以外の多角柱、あるいは先端が尖った若しくは先端が大きくなっている三角柱、四角柱、六角柱、それ以外の多角柱やその先端が大きくなっているものなども含まれ、さらに、これらの形状を折れ線状に繋いだ形状も含まれる。
【0033】
また、本発明の光電変換装置に用いられる酸化亜鉛針状結晶のアスペクト比は10以上、特に100以上が好ましく、針状結晶の横切断面の重心を通る最小長さ(径)は10μm以下、特に500nm以下が好ましく、さらに100nm以下が好ましい。尚、針状結晶の径は5nm以上が好ましい。ここで、アスペクト比とは針状結晶の横切断面が円形又は円形に近い状態の形状の場合は径に対する長さの比率をいい、針状結晶の横切断面が六角形等の角形の場合は切断面の重心を通る最小長さに対する長さの比率をいうものとする。
【0034】
本発明による酸化亜鉛針状結晶11は、図1に示すように、その末端側の先端部位12に銅若しくは銅を含む化合物13を含有している。先端部位12の形状は図2(a)のような球状体や図2(b)のような微粒子積層体など、どのような形状ものでも良い。先端部位12の銅を含む化合物としては、酸化第1銅、酸化第2銅、銅−亜鉛合金が例示される。
【0035】
酸化亜鉛針状結晶中における銅若しくは銅を含む化合物の含有量は、特に先端部位において例えば亜鉛と銅の原子数の合計に対する銅の原子数の割合(%)が5〜90%である。
【0036】
上記割合は、例えばエネルギー分散型X線分析装置(EDX)を用いて試料を構成する元素の種類や含有量を測定し、その値を用いて算出することができる。
【0037】
次に、この酸化亜鉛針状結晶及びそれを含む酸化亜鉛針状結晶構造体の製造方法について、図1を参照しながら説明する。
【0038】
基板14は、後述する酸化亜鉛針状結晶製造プロセスに耐え得るものであれば、どんな材料でも適用可能である。例えば、ガラス板、Si等の半導体基板、MgO,Al等の酸化物の基板、これらの表面に導電膜を形成したもの、ステンレススチール(SUS)等の金属の板などを用いることができる。後述する光電変換装置に使用する場合は、基板14上に導電性物質層15を形成した基体を使用する。導電性物質15は、例示すると、インジウム−スズ複合酸化物、酸化スズにフッ素をドープしたもの等からなる透明電極材料が好適に用いられる。さらに、導電性物質層15上に酸化物半導体層16を形成した基体を使用することにより、p型の電荷輸送層17との短絡が防止できる。酸化物半導体層16は、例示すると、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫などからなるものが好適に用いられる。この時、入射光が入射する側の基板は、透明であることが好ましく、ガラス等が好適に用いられる。ここで、基体とは、酸化亜鉛針状結晶を成長させるための表面を持つ構造体をいうものとする。
【0039】
本発明の酸化亜鉛針状結晶を製造するための原料は、少なくとも亜鉛若しくは亜鉛を含む化合物である。亜鉛を含む化合物としては、酸化亜鉛、硫化亜鉛、銅−亜鉛合金が例示される。原料の加熱温度は、原料の融点以上であれば良く、例えば亜鉛を使用した場合には400℃以上である。原料加熱の方法としては抵抗加熱法、レーザー加熱法、高周波誘導加熱法等の方法が挙げられる。
【0040】
本発明における、先端部位に銅若しくは銅を含む化合物13を含有する酸化亜鉛針状結晶11は、上記基体及び原料を用いて次の2つの方法で製造される。一つは、基体の表面上に銅若しくは銅を含む化合物の薄層を設置し、該薄層上で酸化亜鉛針状結晶を成長させる方法であり、もう一つは、少なくとも亜鉛若しくは亜鉛を含む化合物である原料中に銅若しくは銅を含む化合物を共存させて、基体上で酸化亜鉛針状結晶を成長させる方法である。
【0041】
まず、前者の製造方法から説明する。
【0042】
基体の表面上に銅若しくは銅を含む化合物の薄層を設置する方法は、任意の方法が用いられる。例えば、蒸着法やめっき法などである。薄層に使用する材質としては、多種の製法が既知且つ扱いが容易である銅が最も好適に用いられるが、これに限定されるものではなく、例えば酸化銅、銅−亜鉛合金を用いてもよい。この時、銅などからなる薄層の膜厚としては、200nm以下、特に100nm以下が好ましく、また1nm以上が好ましい。薄層は、基体の表面全体を完全に覆ってもよいが、部分的に覆ってもよい。この銅若しくは銅を含む化合物の薄層を形成した基体を炉中に保持する。そして、酸化亜鉛針状結晶11の原料となる亜鉛若しくは亜鉛を含む化合物をルツボ等に入れ、同じ炉中で加熱する。この条件で、基体上に酸化亜鉛針状結晶を形成することができる。
【0043】
更に、図5(a)を参照して、詳細な説明をする。
【0044】
反応容器107内に配置した電極106に抵抗加熱体であるるつぼ105を接続し、電流印加によりるつぼを加熱させると、るつぼ内の原料104が気化し、対向して配置された基板ホルダー102に取り付けた銅若しくは銅を含む化合物の薄層を表面に形成した基体(基板)101の該表面に付着できるように、装置が設計されている。またガスは反応容器下部のガス導入ライン108から入れられ、反応容器の中を上昇して反応容器上部のガス排気ライン109から排気される。基板101を適度な温度に保持するために基板ホルダー102の裏には基板ヒーター103が設けられている。
【0045】
基体上に酸化亜鉛針状結晶を成長させるには、まずガス導入ラインからキャリアガスおよび酸化性ガスを導入して反応容器107内を酸化性雰囲気及び適度な圧力に保持する。このときキャリアガスは不活性ガスであるHeやAr、窒素などが好ましく、酸化性ガスには酸素が好ましい。場合によっては、酸化性ガスとしては、空気や水も使用可能である。反応容器107内の圧力は普通100〜100,000Pa程度が用いられるが、これに限定されない。次に基板ヒーター103により基板温度を酸化亜鉛針状結晶製造に適当な温度に設定する。そのために図示はしていないが、基板近傍に温度計測のための熱電対を設置しておくことが好ましい。基板温度は、圧力にも依存するが、400から1000℃程度が一般的である。そして、電極106を介して電流を流し、原料104が入っているるつぼ105を加熱する。このるつぼには普通タングステン線にアルミナるつぼを接合したものが使用されるが、その他のものも勿論使用可能である。このるつぼの温度も制御可能なようにるつぼ近傍にも熱電対を設置しておくことが好ましい。るつぼ105が適宜の温度に加熱され、原料104が気化すると、原料の蒸気は表面に銅若しくは銅を含む化合物の薄層を形成した基体の表面上に付着して酸化亜鉛針状結晶を成長させる。一般的にはこの気化から付着までの過程で原料の酸化が進行するが、どこの時点で酸化が進行するかは圧力、酸素濃度、温度などに依存する。
【0046】
これらの反応機構は、基体上の銅若しくは銅を含む化合物がナノスケールの液滴となっており、これに酸化亜鉛が供給されると、初めは銅に酸化亜鉛が溶解するが、やがて溶解しきれなくなり、酸化亜鉛の析出が始まるというVLS(Vapor Liquid Solid)成長機構であることが考察される。
【0047】
次に、後者の製造方法について説明する。
【0048】
任意の基体を準備し、この基体を炉(反応容器)中に保持する。そして、酸化亜鉛針状結晶11の原料となる亜鉛若しくは亜鉛を含む化合物に銅若しくは銅を含む化合物(例えば酸化銅、銅−亜鉛合金)を混合したものを原料としてルツボ等に入れ、同じ炉中で加熱する。前者の製造方法と同様の装置が使用可能であり、加熱された原料である亜鉛若しくは亜鉛を含む化合物の蒸気と銅若しくは銅を含む化合物の蒸気とが同時に基体の表面上に付着し、前者の製造方法と同様にして、酸化亜鉛針状結晶を成長させると考察される。
【0049】
上記2つの製造方法のうちの前者の方法においては、所要の酸化亜鉛針状結晶を成長させた後において銅若しくは銅を含む化合物の薄層が残留しなくなる条件を採用する場合には、基板側から光入射させても光透過に及ぼす薄層の影響はないので、この条件で製造された酸化亜鉛針状結晶構造体を基体側から光入射させる形式の後述の光電変換装置に適用して問題はない。また、前者の方法において所要の酸化亜鉛針状結晶を成長させた後において銅若しくは銅を含む化合物の薄層の一部が残留する条件を採用する場合には、基板側から光入射させると薄層が光透過にある程度の影響を及ぼすので、この条件で製造された酸化亜鉛針状結晶構造体を基体側から光入射させる形式の後述の光電変換装置に適用する場合には、この点を考慮するのが好ましい。また、上記2つの製造方法のうちの後者の方法においては、前者の方法のような銅若しくは銅を含む化合物の薄層を使用しないので、この方法で製造された酸化亜鉛針状結晶構造体を基体側から光入射させる形式の後述の光電変換装置に適用して問題はない。このように、2つの製造方法は酸化亜鉛針状結晶及び酸化亜鉛針状結晶構造体の使用形態に応じて適宜使い分けることが可能である。
【0050】
また、図5(b)のように、導入されるガスの流れに対して、基板を原料の下流側に置いたような構成を用いることも可能である。
【0051】
<光電変換装置の構成について>
酸化亜鉛針状結晶を用いた本発明の光電変換装置の構成について説明する。
【0052】
まず、従来のGratzel型の光電変換装置について説明する。図4は従来のGratzel型の色素増感半導体電極を用いた光化学電池(本明細書中では、Gratzel型セルという)の概略構成を示す模式的な断面図である。
【0053】
図4中で、44はガラス基板であり、45はその表面に形成した透明電極層であり、41はアナターゼ型TiO微粒子層であり酸化チタン微粒子同士が接合したポーラス状の接合体から出来ている。また、42はその酸化チタン微粒子表面に接合させた色素であり光吸収層として作用する。
【0054】
このGratzel型セルの動作原理について説明する。図4の左側から光を入射させる。すると、入射光により光吸収層42を構成する色素中の電子が励起され、酸化チタンの伝導帯に移動する。電子を失って酸化状態にある色素は迅速にp型の電荷輸送層43例えば電解液のヨウ素イオンから電子を受け取って還元され元の状態に戻る。アナターゼ型TiO微粒子層41に注入された電子は、酸化チタン微粒子の間をホッピング伝導などの機構により移動し透明電極層(アノード)45に到達する。また、色素に電子を供給して酸化状態(I )になったヨウ素イオンは透明電極層(カソード)46から電子を受け取って還元され、元の状態(I)に戻る。
【0055】
上記動作原理から推測できるように、色素で生成した電子とホールとが効率良く分離及び移動するためには、色素の励起状態の電子のエネルギー準位はTiOの伝導帯より高いことが必要であり、色素のホールのエネルギー準位はレドックス準位より低いことが必要である。
【0056】
前述したGratzel型セルを始めとする色素増感型セルでは、色素1層の光吸収率が十分ではないために、表面積を大きくして実質的な光吸収量を大きくしている。この表面を大きくする方法には上記のGratzel型セルの様に微粒子を分散、接合させる方法が簡単ではあるが、電子の移動が十分効率的ではないという問題がある。例えば上記Gratzel型セルにおいてアナターゼ型TiO微粒子層41を設置したアノード透明電極45側から光入射を行った場合と、カソード透明電極46側のガラス基板44から光入射を行った場合とを比較すると、前者の方が光電変換効率が良い場合が多い。これは単なる色素による光吸収量の差だけではなく、光吸収により励起された電子がアナターゼ型TiO微粒子層41を移動してアノード透明電極45に到達する確率が、透明電極から光励起位置が離れるに従って低下していくことを示唆している。即ち、結晶粒界が多いGratzel型セルでは十分効率的な電子移動が達成されていないことを示唆している。また、p型の電荷輸送層43内においても電解質を用いる場合ではヨウ素などのイオンの拡散が律速になり、電流を大きくするためには電荷を十分輸送できなくなる問題がある。またp型の電荷輸送層を固体化する場合においても微粒子間のスペースに十分にp型の電荷輸送層材料を充填するのは困難である。
【0057】
これに対して、図1に模式的に示されるように、本発明の酸化亜鉛針状結晶を用いて作製した光電変換装置においては、本発明の酸化亜鉛針状結晶11をn型の電荷輸送層として用いた場合には、酸化亜鉛針状結晶11が細くてアスペクト比が大きい為に単結晶状態においても表面積が大きくなる。更に表面積を大きくするには針状結晶表面に微粒子の層を付着させることも有効である。この微粒子の層としては、例えば酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛などの酸化物半導体の微粒子を含む塗布物を塗布し、焼成したものが例示される。
【0058】
尚、本発明は色素増感に限らず、光吸収率が十分ではないために表面積を大きくして吸収光量を増大させる構成の光電変換装置一般に広く利用可能である。
【0059】
本発明にかかる光電変換装置では、酸化亜鉛針状結晶11はn型ワイドギャップ半導体であるため、色素の様な光吸収層18を挟んでp型のワイドギャップ半導体やレドックス対を含んだ電解液や高分子導電体などのp型の電荷輸送層17が必要である。
【0060】
本発明の光電変換装置においては、酸化亜鉛針状結晶11の周囲の空隙が比較的直線的であるので、p型の電荷輸送層17として機能する電解液やp型半導体を充填する場合にも都合が良い。すなわち、電解液の場合にはヨウ素イオンなどの拡散が速くなり、また作製の際に染み込みが早い。またp型の電荷輸送層がCuIの様な固体の場合にも、作製の際にポーラスなn型層の深くまで素早く充填することが出来且つコンタクトが良好になり好都合である。
【0061】
本発明の酸化亜鉛針状結晶を光電変換装置に用いる場合には、特に最小径が50nm以下であり、且つアスペクト比が100以上である酸化亜鉛針状結晶が好ましい。また、複数の酸化亜鉛針状結晶が基体の表面上に形成されている酸化亜鉛針状結晶構造体において、70%以上の針状結晶が基体の表面に対して60度以上の角度をなすように立っていることが好ましい。これは、針状結晶を高密度に配置出来ること及びp型の電荷輸送層を浸透させ易いことによる。
【0062】
図1において、基体は基板14上に透明電極である導電性物質層15及び例えば酸化亜鉛からなる酸化物半導体層16を順次設けたものからなる。n型の電荷輸送層として酸化亜鉛針状結晶11が用いられ、その表面上に光吸収層18が形成されている。酸化亜鉛針状結晶11とp型の電荷輸送層17との間に光吸収層18が設けられることになる。
【0063】
本発明の酸化亜鉛針状結晶の層と図4のような微粒子結晶の層とを比較すると、酸化亜鉛針状結晶層の方が光励起により生成した電子もしくはホールが電極層へ移動するまでに粒界により散乱される確率が少なくなる。図1に示したように、酸化亜鉛針状結晶の一端(基端)が電極に接合された状態で構成されている場合には、電子もしくはホールの移動において、従来の微粒子を用いたGratzel型セルと比較すると、粒界の影響はほどんど解消される。
【0064】
光の照射面はどの面に透明電極を用いるかによって決まる。図1に示したように、n型の電荷輸送層側からでも、p型の電荷輸送層側からでも光吸収層18までの照射光の吸収や反射が少なければどちらの構成でも良い。また、双方の面からの光照射を利用することも可能である。これらの構成は組み合わせる電荷輸送層の製法や組成にも依存する。
【0065】
本発明の光電変換装置の光吸収層18としては、各種の半導体や色素が利用可能である。半導体としてはi型の光吸収係数が大きなアモルファス半導体や直接遷移型半導体が好ましい。色素としては金属錯体色素および/もしくはポリメチン色素、ペリレン色素、ローズベンガル、エオシンY、マーキュロクロム、サンタリン(Santalin)色素、シアニン(Cyanin)色素などの有機色素や天然色素が好ましい。前記色素は半導体微粒子の表面に対する適当な結合基を有していることが好ましい。好ましい結合基としては、COOH基、シアノ基、PO 基、または、オキシム、ジオキシム、ヒドロキシキノリン、サリチレートおよびαケトエノレートのようなπ伝導性を有するキレート化基が挙げられる。この中でもCOOH基、PO 基が特に好ましい。本発明に使用する色素が金属錯体色素の場合、ルテニウム錯体色素{Ru(dcbpy)(SCN)、(dcbpy=2,2−bipyridine−4,4’−dicarboxylic acid)等]が利用できるが、酸化・還元体が安定であることが重要である。これらの光吸収層の材質は、光電変換の電気化学反応が滞りなく進行するような材料が選択される。
【0066】
p型の電荷輸送層には湿式太陽電池同様レドックス系が利用可能である。レドックスを用いる場合でも単純な溶液系のみでなく、カーボンパウダーを保持材にしたり、電解質をゲル化する方法がある。また、溶融塩やイオン伝導性ポリマーを用いる方法もある。さらに電子(ホール)を輸送する方法として電界重合有機ポリマーやCuI、CuSCN、NiOなどのp型半導体を用いることも出来る。上記輸送層は酸化亜鉛針状結晶間に入り込む必要があるため、その作製には、液体や高分子などに利用できる浸透法や、固体の輸送層に利用できる電着、CVD法などが適している。
【0067】
p型の電荷輸送層17に隣接するように導電性物質層20が設けられる。導電性物質層20はこれらの層の外側の全面に設けてもよいし一部に設けてもよい。p型の電荷輸送層が固体でない場合、電荷輸送層を保持するという観点から基板19の全面に導電性物質層20を設けたほうがよい。p型の電荷輸送層17に隣接する導電性物質層20の表面には、例えばレドックス対の還元を効率よく行わせる為にPt、Cなどの触媒層21を設けておくことが好ましい。この触媒層21の膜厚は、光照射を図1の酸化亜鉛針状結晶側からのみ行うときには光が透過しない程度の厚さに成膜しても良いが、p型の電荷輸送層側から光照射を行う場合は、触媒機能と透過光との兼ね合いにより膜厚を設定することが好ましい。
【0068】
なお、前述した導電性物質層20に基体としての機能を兼ねさせることにより、導電性物質層20とは別部材の基板を設けない様にしても良い。特に、p型の電荷輸送層17が固体の時には、直接その上部にAuやAgなどの導電性物質層20を設置させ、基板19を省略することが好適に用いられる。
【0069】
また、図示されてはいないが、本発明の光電変換装置の湿式のものは少なくとも基板以外の部分を封止することが、耐候性を高める観点から好ましい。封止材としては接着剤や樹脂を用いることができる。なお、光入射側を封止する場合、封止材は透光性であることが好ましい。
【0070】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をさらに説明する。
【0071】
「実施例1」
図5(a)の酸化亜鉛針状結晶製造装置を用いて、基体の表面上に形成した銅薄層から酸化亜鉛針状結晶を製造した実施例について詳述する。
【0072】
まずタングステン(W)ワイヤーに取り付けられたアルミナるつぼ105内に表面酸化されたZn粉を原料104として入れ、Wワイヤーを電極106に接続した。基体には厚み0.5mmのアルミナ基板を用い、その表面に50nmのCuを成膜したものを用い、基板温度を450−550℃に設定した。次に反応容器内に1%の酸素が混合されたアルゴンガスを100sccm流し30000Paに保持した。そしてるつぼの温度を650−750℃に加熱して原料を徐々に約30分間蒸発気化させた。
【0073】
作製した試料をFE−SEM(電界走査型電子顕微鏡)で観察した結果、基板上には平均径が50nm且つ平均長さが10μmで配向性を有する多数の酸化亜鉛針状結晶が成長していた。この先端部位をEDXによる分析を行ったところ亜鉛と銅とが含まれている事を確認した。亜鉛と銅の原子数の合計に対する銅の原子数の割合は、10%であった。
【0074】
本実施例により、従来に比べて非常に安価な原料である銅を用いて、良好な酸化亜鉛針状結晶及び酸化亜鉛針状結晶構造体を作製できることが示された。
【0075】
「実施例2」
図5(b)の酸化亜鉛針状結晶製造装置を用いて、銅を原料中に共存させることによって酸化亜鉛針状結晶を製造した実施例について詳述する。
【0076】
まずアルミナるつぼ105内にZn粉とCu粉の混合物を原料104として入れ、装置内に設置した。基体には厚み10mmの導電性ガラス(FドープSnO、10Ω/□)を用い、るつぼ加熱時に450−550℃になるように設置した。次に反応容器内に2%の酸素が混合されたアルゴンガスを100sccm流し100000Paに保持した。そしてヒーター112を加熱することによりるつぼの温度を650−750℃にして原料を徐々に約30分間蒸発させた。
【0077】
作製した試料をFE−SEM(電界走査型電子顕微鏡)で観察した結果、基板上には平均径が50nm且つ平均長さが10μmで配向性を有する多数の酸化亜鉛針状結晶が成長していた。この先端部位をEDXによる分析を行ったところ亜鉛と銅とが含まれている事を確認した。亜鉛と銅の原子数の合計に対する銅の原子数の割合は、12%であった。
【0078】
本実施例により、従来に比べて非常に安価な原料である銅を用いて、良好な酸化亜鉛針状結晶及び酸化亜鉛針状結晶構造体を作製できることが示された。
【0079】
「実施例3」
図5(b)の酸化亜鉛針状結晶製造装置を用いて酸化亜鉛針状結晶を製造し、前記酸化亜鉛針状結晶を用いて光電変換装置を作製した実施例について詳述する。
【0080】
まずアルミナるつぼ105内に表面酸化されたZn粉を原料104として入れ、装置内に設置した。基体には厚み10mmの導電性ガラス(FドープSnO、10Ω/□)の表面に200nmの酸化亜鉛層(酸化物半導体層)を形成したものを用い、その上に30nmの銅の薄層を成膜した。るつぼ加熱時に基板温度が450−550℃になるように設置した。次に反応容器内に0.5%の酸素が混合されたアルゴンガスを100sccm流し100000Paに保持した。そしてるつぼの温度を650−750℃に加熱して表面酸化されたZn粉を徐々に約120分間蒸発気化させた。
【0081】
作製した試料をFE−SEM(電界走査型電子顕微鏡)で観察した結果、基体上には平均径が30nm且つ平均長さが10μmで配向性を有する多数の酸化亜鉛針状結晶が成長していた。この先端部位をEDXによる分析を行ったところ亜鉛と銅とが含まれている事を確認した。亜鉛と銅の原子数の合計に対する銅の原子数の割合は、8%であった。
【0082】
光吸収層の色素はRu錯体であるRu((dcbpy)(COOH)(SCN)を用いた。色素を蒸留エタノールに溶解し、この中に酸化亜鉛針状結晶構造体を24h浸して色素を針状結晶に吸着させた後取りだし、80℃で乾燥させた。また、別の導電性ガラス(FドープSnO、10Ω/□)の表面上に白金を10nm厚にスパッタ成膜した導電性物質層を形成し、これを対極として用いた。p型の電荷輸送層のレドックス対はI/I を用いた。ここで、溶質にはテトラプロピルアンモニウムヨウ化物(tetrapropylammonium iodide ) (0.46mol/L)とヨウ素(0.06mol/L)とを用い、溶媒にはエチレンカルボナート(ethylene carbonate)(80vol%)とアセトニトリル(acetonitrile)(20vol%)とを用いた。この溶液を光吸収層形成済みの酸化亜鉛針状結晶構造体に滴下し、対極で挟んでセルとした。
【0083】
また、比較のために平均径100nmの酸化亜鉛微粒子を用いて図4に示すようなn型の電荷輸送層を作製し、それを用いて同様にセルを組み立てた。
【0084】
そして紫外線カットフィルターを取り付けた500Wのキセノンランプ光をp型の電荷輸送層側から照射した。本発明実施例の場合には、この時生じた光電変換反応による短絡電流値は13mA/cm、光電変換効率は7.5%であった。この測定結果を酸化亜鉛微粒子を用いた場合と比較すると、本発明のセルの方が短絡電流値、光電変換効率ともに10%程度大きかった。これは酸化亜鉛針状結晶を用いたことによってn型の電荷輸送層の内部抵抗が減少したことに起因すると考えられる。
【0085】
本実施例によって、従来よりはるかに安価な原料である銅を用いて製造された酸化亜鉛針状結晶及び酸化亜鉛針状結晶構造体を使用して構成された光電変換装置が、従来のものと比較して良好な特性を有することが示された。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により、アスペクト比の大きい酸化亜鉛針状結晶およびその複数を基体上に設置してなる酸化亜鉛針状結晶構造体が提供され、これらを容易且つ低コストで製造する方法が提供される。また、本発明により、電子やホールの授受及び移動がスムーズで、内部抵抗や再結合確率が低く、変換効率が高いことに加えて、色素等の光吸収層や電解液などのp型の電荷輸送層とコンタクトが良好で物質移動速度の速い光電変換装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸化亜鉛針状結晶を用いて作製された光電変換装置の構成を示す断面概略図である。
【図2】酸化亜鉛針状結晶の先端部位の概略図である。
【図3】酸化亜鉛針状結晶の種類を示す概略図である。
【図4】従来のGratzel型セルの構成を示す断面概略図である。
【図5】るつぼ型の抵抗加熱機構を備えた酸化亜鉛針状結晶の製造装置及び環状炉でるつぼを加熱することによる酸化亜鉛針状結晶の製造装置を示す概略図である。
【符号の説明】
11:酸化亜鉛針状結晶
12:先端部位
13:銅若しくは銅を含む化合物
14:基板
15: 導電性物質層(アノード)
16:酸化物半導体層
17:p型の電荷輸送層
18:光吸収層
19:基板
20:導電性物質層(カソード)
21:触媒層
41:アナターゼ型TiO微粒子
42:光吸収層
43:p型の電荷輸送層
44:ガラス基板
45:透明電極層(アノード)
46:透明電極層(カソード)
101:基板
102:基板ホルダー
103:基板ヒーター
104:原料
105:るつぼ
106:電極
107:反応容器
108:ガス導入ライン
109:ガス排気ライン
110:石英管
111:反応装置
112:ヒーター

Claims (1)

  1. 少なくとも一方の先端部位において銅若しくは銅を含む化合物を含有することを特徴とする酸化亜鉛針状結晶。
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