JP2004209733A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

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正剛 赤池
Hideaki Nojiri
英章 野尻
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岳彦 川崎
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隆亜 和田
Tamayoshi Kurashima
玲伊 倉島
Tomohito Nozu
智史 野津
Kozo Toyama
綱造 外山
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Abstract

【課題】インクジェットヘッドにおける振動板の撓み方向を揃える。
【解決手段】圧力室7が形成されたSi基板1の接合面9にホウケイ酸ガラスから成る振動板10を陽極接合する。陽極接合後、振動板10をダイヤモンドスラリーを用いたラッピング研磨で薄片化し、さらに研磨面を平滑化するためのポリッシング研磨を施す。振動板10を構成しているガラス基板のガラス軟化点以下の温度で熱処理し、ガラス基板自身の自重で塑性流動を生じさせながら、振動板10を圧力室7に対して凸状となるように変形させて凸部11を形成する。振動板10の変形後、大気中にさらすことなく連続して減圧雰囲気中にアルゴンガスを導入し、振動板10上を逆スパッタリングにより清浄化し、振動板10の上にPtから成る下電極13、ZnOから成る圧電体14及びPtから成る上電極16を順次成膜する。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、圧力室にインクを導入し、電気−機械変換素子(圧電体)を用いて圧力室に体積変化を与え、圧力室からノズルを介してインクを吐出させるインクジェットヘッドが知られている。近年、高速、高画質、低消費、低価格のインクジェットプリンタが要求されており、このため低消費で駆動可能な、かつ高集積化可能なインクジェットヘッドの形状、構造及び作成方法が提案されている。
【0003】
従来、圧力室に体積変化を生じさせるための振動板としては様々な構成のものが開示されている。
【0004】
例えば、2層以上の異種金属膜を形成し、かつ該振動板に有機膜を形成しピンホールの遮蔽、亀裂巾の埋没化、インクの濡れ性の均一化を図ったもの(例えば、特許文献1参照)、金属板、例えばニッケル、クロム、アルミニウム及びそれらの酸化物、シリコン、シリコン酸化物、高分子有機物を材料とし、セラミック、金属又は樹脂からなる台座を介してその周辺部に接合されているもの(例えば、特許文献2参照)、あるいは、振動板を単に金属材で形成しているもの(例えば、特許文献3参照)等が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−1950号公報
【特許文献2】
特開平11−348285号公報
【特許文献3】
特開平9−314835号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では振動板として金属材料、Siあるいは高分子有機物材料を使用し、金属振動板においてはこの上に有機膜を被覆して、成膜過程で生成されるピンホールの影響を防ごうとしており、そして振動板をセラミック、金属あるいは樹脂からなる台座を介してその周辺部に接合している手法をとっていることから、振動板の運動特性を上げるために振動板のみに微小な変形を与えることは困難である。
【0007】
駆動源である圧電体により、振動板に座屈変形を伴う撓み変形を与えて圧力室の体積変化でインクを吐出させる機構の場合、振動板の撓み変形方向は振動板の初期位置の形状に依存する。よって、振動板自身の座屈変形方向は圧力室側に凸状になる場合もあれば、あるいは圧力室側に凹状になる場合もある。このため、振動板の初期位置の形状がそれぞれ異なることにより異なった座屈変形方向を有する振動板が複数個ある場合、同一信号を入力した際にこれらの振動板はそれぞれ異なる動きをとり、同一の運動を起こさないおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、同一信号を入力した際に全ての振動板を同一方向に撓ませることができるインクジェットヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明のインクジェットヘッドの製造方法は、それぞれ連通したインク室、オリフィス、圧力室及びノズルとなる溝をSi基板に形成する工程と、前記溝の、前記インク室、前記オリフィス、および前記ノズルとなる部分の壁を構成し、前記圧力室となる部分の壁、かつ前記振動板となる基板を前記Si基板に接合する工程と、前記基板を薄片化する工程と、前記振動板上に下電極、圧電体及び上電極を形成する工程とを含む、インクを吐出して記録を行うインクジェットヘッドの製造方法において、
前記基板としてガラス基板を用意する工程と、
前記圧電体に電圧を印加した際の前記圧電体の体積変化に伴う、前記圧力室の直上に位置する前記ガラス基板の撓み方向が常に同一方向となる形状に、前記ガラス基板を変形させる変形工程を含むことを特徴とする。
【0010】
上記の通りの本発明のインクジェットヘッドの製造方法は、圧電体の体積変化に伴い撓むことでインクを吐出させる振動板としてガラス基板を用意し、圧電体に電圧を印加した際にガラス基板の撓み方向が常に同一方向となる形状に変形させる工程を含む。このため、
振動板が複数個ある場合であっても、同一信号を入力した際にそれぞれが異なる動きをとることなく、全ての振動板を同一方向に撓ませることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1に本実施形態のインクジェットヘッドの振動板をSi基板に陽極接合した状態の平面図を、図2に図1のA矢視図を、図3に図1のB矢視図あるいは図2のD矢視図を、図4に図3のE矢視図を、図5に図4に示すガラス基板から成る振動板を重力場で熱処理によって塑性流動させ、圧力室に対して凸状に変形した状態の断面図を、図6に図5に示すガラス基板から成る振動板に下電極、圧電体及び上電極を形成した断面図をそれぞれ示す。
【0012】
Si基板1には、不図示のインクタンクから供給されるインクが流入するインク流入口2、インク流入口2に連通するインク室3、インク室3と圧力室7とを連通するオリフィス6、供給されたインクに圧力を印加する圧力室7、圧力が印加されたインクを吐出するノズル8が形成されている。また、このSi基板1の接合面9上には、ガラスからなる振動板10、下電極13、駆動源としての圧電体14、および上電極15が順に積層して形成されている。なお、本実施形態のインクジェットヘッドは、複数のノズル部が並列に形成されているが、各図には、簡単のため、1つのノズル部のみ示している。
【0013】
次に、本実施形態のインクジェットヘッドの製造工程について説明する。
【0014】
まず、Si基板1に、インク流入口2、インク室3、オリフィス6、圧力室7、およびノズル8となる溝がフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を用いてそれぞれ形成される。
【0015】
次に、Si基板1の接合面9にホウケイ酸ガラスから成る振動板10を陽極接合する。
【0016】
陽極接合後、振動板10をダイヤモンドスラリーを用いたラッピング研磨で薄片化し、さらに研磨面を平滑化するためのポリッシング研磨を施した。この時点で、振動板10の形状は平面となる。そして、振動板10を減圧雰囲気中(不図示)に導入し、さらに振動板10を構成しているガラス基板のガラス軟化点以下の温度(600℃)で熱処理し、ガラス基板自身の自重で塑性流動を生じさせながら、図5に示すように振動板10を圧力室7に対して凸状となるように変形させて凸部11を形成した。すなわち、複数形成されている各圧力室7のそれぞれには、圧力室7に対して凸状となる凸部11を備えた振動板10が設けられていることとなる。
【0017】
振動板10の変形後、大気中にさらすことなく連続して減圧雰囲気中(不図示)にアルゴンガスを導入し、振動板10上を逆スパッタリングにより清浄化し、清浄化した面に、図6に示すように振動板10の上にPtから成る下電極13、ZnOから成る厚さ5μmの圧電体14及びPtから成る上電極16を順次成膜した。すなわち、下電極13、圧電体14、および上電極16は凸部11を備えた振動板10上に形成されるため、振動板10の凸部11に対応する部分は、これら下電極13、圧電体14、および上電極16も圧力室7に対して凸形状となる。
【0018】
この後、ノズル8の先端をディスクカット(不図示)することで、本実施形態のインクジェットヘッドを得た。
【0019】
なお、本実施形態においては、振動板10を構成するガラス基板の塑性流動変形を600℃、窒素ガスで置換した減圧雰囲気中で行う例を示したが、この他にも減圧雰囲気を例えば、大気を減圧した真空中雰囲気にした場合でも良く、あるいはアルゴンガス等の不活性ガスで置換した減圧雰囲気にした場合でも良い。さらに、あるいは不活性ガス種の圧力を用いて、すなわち振動板10を挟んだ両側に圧力差を設け、圧力差でガラスに塑性流動変形を生じさせても良く、本発明の意図するところに何ら変わるものではない。
【0020】
また、本実施形態においては、振動板10を構成するガラス基板をホウケイ酸ガラスとしたが、この他にも例えばソーダライムガラスあるいはアルミノケイ酸ガラスであっても良い。
【0021】
また、下電極13としてPtを用いたが、振動板10と下電極13との間に中間層(不図示)としてTi及びAlをそれぞれ積層するものであってもよい。中間層として導電性を有する金属膜であれば良く、Ti及びAl以外に、例えば、In、Ag、Cu、Zn、Sn、Ge、Ni、Pd、Pbであっても良い。
【0022】
また、圧電体14をZnOとしたが、この他にも例えば水晶、ペロブスカイト系結晶、タングステン系結晶、あるいはウルツ鉱型結晶でも良く、好ましくは、PZT系(チタン酸ジルコン酸鉛)、チタン酸鉛、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、ニオブ酸リチュウム、タンタル酸リチュウム、ニオブ酸バリウムナトリウム、AlN、BeO、及びCdSでも良く、あるいはこれらの積層膜でも良い。
【0023】
本実施形態においては、圧電体14の厚さを5μmとしたが、この他にも厚さを0.2μm以上の厚さにした場合でも、あるいは20μm以下の厚さにした場合でも良く、圧電体としての機能があれば良い。また、本実施形態において振動板10となるガラス基板を3μmまで薄片化研磨したが、この他にも例えば、ガラスの薄片化研磨中に破損しなければ、どのような薄さでもあっても良く、薄片化研磨による薄片化は圧力室7の巾の長さに依存し、巾の長さが短い場合、例えば巾の長さが20μm以下の場合、ガラス基板を1μm以下まで薄片化研磨が可能になる。
【0024】
上記工程を経て、作成したインクジェットヘッドを用いた吐出系(不図示)を構成し、上電極15及び下電極13にそれぞれ電圧を印加したところ、ノズル8からインク滴が吐出した。
【0025】
振動板10に座屈変形を伴う撓み変形を与えて圧力室7の体積変化でインクを吐出させる機構の場合、振動板10の撓み変形方向は振動板10の初期位置の形状に依存するが、本実施形態のインクジェットヘッドにおいては、振動板10が圧力室7に対して凸状となる凸部11が形成されているので、座屈変形方向が規制されて常に圧力室7に対して凸状となる。よって、複数の振動板10に対して同一信号を入力した際に、全ての振動板10を圧力室7側に撓ませることができる。
【0026】
また、ガラス基板の軟化点以下の温度で塑性流動変形を生じさせることにより凸部11を形成する本実施形態の製造方法の場合、以下の点で有利となる。
【0027】
まず、ガラス基板自身の重みで、すなわち自重で重力方向にガラス基板の軟化点以下の温度で塑性流動変形を生じさせるので、一度に、複数の振動板に一定の方向に変形した形状を与えることが可能である。
【0028】
また、振動板10となるガラス基板に変形を与えるために、ガラス基板の軟化点以下の温度で、自重で塑性流動変形するので、複数の振動板に一度に同一の変形を与えることができる。
【0029】
また、ガラスの変形量を、塑性流動速度に関係する温度及び時間で制御するため、振動板となるガラス基板を任意の形状に形成できる。
【0030】
また、ガラス基板は非晶質であるため、広い温度範囲での塑性流動変形が可能であるため、振動板を一定方向に変形するための作業性が良い。
【0031】
また、ガラス基板は非晶質であるため、等方的に塑性流動変形するので微小な領域での、あるいは微小面積での振動板の変形が容易である。
【0032】
さらには、減圧雰囲気中でガラス基板から成る振動板を塑性流動変形し、大気中にさらすことなく減圧雰囲気中に不活性ガスを置換し、不活性ガス中で逆スパッタリングによる振動板上を清浄化し、この後、引き続いて振動板上に下電極、圧電体及び上電極を順次に成膜するので、ガラス振動板の連続変形成膜の一貫プロセスが可能である。
【0033】
以上説明したように、振動板をガラス基板とし、圧電体に電圧を印加した際にガラス基板の撓み方向が常に同一方向となる形状に変形させる工程を含む本実施形態のインクジェットの製造方法によれば、振動板が複数個ある場合であっても、同一信号を入力した際にそれぞれが異なる動きをとることなく、全ての振動板を同一方向に撓ませることができるインクジェットを製造することができるため、インクジェットヘッドの吐出性能を向上させることができる。
(第2の実施形態)
図7に本実施形態のインクジェットヘッドの振動板をSi基板に陽極接合した状態の平面図を、図2に図7のF断面図を、図9に図8のG及びH断面図を、図10に図3のE矢視図を、図11に図10におけるガラス基板である振動板上に、順次に下電極、圧電体及び上電極を形成した状態の平面図を、図12に図11におけるJ及びKの矢視図をそれぞれ示す。
【0034】
なお、以下の説明において、第1の実施形態に示したインクジェットヘッドと同じ構成要素に関しては同じ符号を用いて説明するものとする。
【0035】
図7に示すように、本実施形態のインクジェットヘッドは、Si基板1にインク流入口2を形成し、さらにインク室3、オリフィス4、圧力室5、7、オリフィス4、6、圧力室7及びノズル8となる溝がフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を用いてそれぞれ形成されており、その後、Si基板1の接合面9には、SD−2ガラス(HOYA[社]の登録商標)からなる振動板10aが陽極接合される。
【0036】
本実施形態においても、陽極接合後、ガラス基板を図9に示すように矢視Iに見る部分を薄片化研磨し、さらに振動板を減圧雰囲気中に導入し、振動板10aをガラス基板の軟化点以下の温度(650℃)で熱処理し、圧力室5及び圧力室7の直上に相当する個所の振動板10aをガラス基板の自重で塑性流動変形を生じさせるが、図10に示すように振動板10aを圧力室7(及び圧力室5)に対して凹状となるように変形させて凹部12を形成した。
【0037】
この後大気中にさらすことなく減圧雰囲気中に不活性ガスであるアルゴンを置換し、アルゴン雰囲気中で振動板10aの表面を逆スパッタリングで清浄化し、引き続いてアルゴン雰囲気を減圧雰囲気にし、振動板10aの上に下電極13、圧電体14及び上電極15、16を順次に成膜した(図11、図12)。
【0038】
この後、ノズル8の先端をディスクカット(不図示)することで、本実施形態のインクジェットヘッドを得た。
【0039】
すなわち、本実施形態においては、Si基板1の溝形状は、2つの圧力室5、7が形成され、これら圧力室5、7を連通させるオリフィス6を形成している点、および振動板10aの圧力室5、7に対応する部分が圧力室5、7に対して凹状に形成している点が異なるが、それ以外の構成および製造方法は基本的には第1の実施形態と同様であるため、詳細の説明は省略する。
【0040】
本実施形態のインクジェットヘッドは振動板10aに座屈変形を伴う撓み変形を与えて圧力室5、7の体積変化でインクを吐出させる機構であるため、振動板10aの撓み変形方向は振動板10aの初期位置の形状に依存するが、本実施形態のインクジェットヘッドは振動板10aが圧力室5、7に対して凹状となる凹部12が形成されているので、座屈変形方向が規制されて常に圧力室5、7に対して凹状となる。よって、複数の振動板10aに対して同一信号を入力した際に、全ての振動板10aを圧力室5、7から離れる方向に撓ませることができる。
【0041】
上記工程を経て作成したインクジェットヘッドを用いた吐出系を構成(不図示)し、上電極15及び下電極13間に電圧を印加したところノズル8からインク滴が吐出した。
【0042】
なお、本実施形態においては、圧電体14の厚さを10μmとしたが、圧電体14としての機能を果たすのであれば良く、この他にも例えば20μm以下であっても良い。また、本実施形態において、振動板10aを構成するガラス基板を、ラッピング研磨及びポリッシング研磨により5μmまで薄片化研磨したが、この他にも例えば100μmの厚さでも良い。
【0043】
以上説明したように、振動板をガラス基板とし、圧電体に電圧を印加した際にガラス基板の撓み方向が常に同一方向となる形状に変形させる工程を含む本実施形態のインクジェットの製造方法によれば、第1の実施形態と同様に、振動板が複数個ある場合であっても、同一信号を入力した際にそれぞれが異なる動きをとることなく、全ての振動板を同一方向に撓ませることができるインクジェットを製造することができるため、インクジェットヘッドの吐出性能を向上させることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明のインクジェット記録ヘッドを搭載可能なインクジェット記録装置の一例の斜視図を図13に示す。
【0044】
本体シャーシ1012にはガイドシャフト1003が取り付けられ、キャリッジ1008は、矢印B”方向に摺動自在にガイドシャフト1003に支持されている。このキャリッジ1008は、駆動モータ(不図示)に結合された駆動プーリ1006とアイドラプーリ1007との間に張設されたタイミングベルト1010にキャリッジ1008の一部が固定されており、駆動モータの回転に応じガイドシャフト1003に沿って矢印B”方向に往復移動可能である。
【0045】
記録ヘッドカートリッジ1017はキャリッジ1008に着脱自在に搭載され、この記録ヘッドカートリッジ1017を駆動するための電流や信号を送受信するフレキシブルケーブル1002を介して、本体シャーシ1012の背面に取り付けられている、記録装置本体を制御する基板であるコントロール基板に電気的に接続される。
【0046】
記録ヘッドカートリッジ1017のインクジェット記録ヘッド1016には、吐出口が図示下向きに形成されている。
【0047】
不図示の搬送ローラは、搬送ギアを介して被記録媒体搬送モータ(不図示)と接続され、矢印A”で示す副走査方向に被記録媒体を搬送する。
【0048】
記録領域まで搬送された被記録媒体である記録用紙1004に対して、インクタンク1005から供給されたインクがインクジェット記録ヘッド1016の吐出口より吐出されることで記録が行われる。
【0049】
本実施形態のインクジェット記録装置は高解像度、高速印字が可能で従来と比較して低消費電力化、高密度化が可能になった。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、振動板をガラス基板とし、圧電体に電圧を印加した際にガラス基板の撓み方向が常に同一方向となる形状に変形させてインクジェットヘッドを製造する。このため、振動板が複数個ある場合であっても、同一信号を入力した際にそれぞれが異なる動きをとることなく、全ての振動板を同一方向に撓ませることができ、吐出性能の向上したインクジェットヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるインクジェットヘッドの振動板を、Si基板に陽極接合した状態を示す平面図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】図1のB矢視図あるいは図2のD矢視図である。
【図4】図3のE矢視図である。
【図5】図4に示すガラス基板から成る振動板を、重力場で熱処理によって塑性流動させ、圧力室に対して凸状に変形させた状態を示す断面図である。
【図6】図5に示すガラス基板から成る振動板に下電極、圧電体及び上電極を形成した状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態におけるインクジェットヘッドの振動板を、Si基板に陽極接合した状態の平面図である。
【図8】図7のF断面図である。
【図9】図8のG及びH断面図である。
【図10】図9の矢視I部を薄片化研磨した後、ガラス基板から成る振動板を、重力場で熱処理によって塑性流動変形させ、圧力室に対して凹状に変形した状態の断面図である。
【図11】図10におけるガラス基板である振動板上に、下電極、圧電体及び上電極を形成した状態の平面図である。
【図12】図11におけるJ及びKの矢視図である。
【図13】本発明のインクジェット記録ヘッドを搭載可能なインクジェット記録装置の一例の斜視図である。
【符号の説明】
1 基板
2 インク流入口
3 インク室
4 オリフィス
5、7 圧力室
6 オリフィス
8 ノズル
9 接合面
10、10a 振動板
11 凸部
12 凹部
13 下電極
14 圧電体
15、16 上電極
1002 フレキシブルケーブル
1003 ガイドシャフト
1004 記録用紙
1005 インクタンク
1006 駆動プーリ
1007 アイドラプーリ
1008 キャリッジ
1010 タイミングベルト
1012 本体シャーシ
1016 インクジェット記録ヘッド
1017 記録ヘッドカートリッジ

Claims (1)

  1. それぞれ連通したインク室、オリフィス、圧力室及びノズルとなる溝をSi基板に形成する工程と、前記溝の、前記インク室、前記オリフィス、および前記ノズルとなる部分の壁を構成し、前記圧力室となる部分の壁、かつ前記振動板となる基板を前記Si基板に接合する工程と、前記基板を薄片化する工程と、前記振動板上に下電極、圧電体及び上電極を形成する工程とを含む、インクを吐出して記録を行うインクジェットヘッドの製造方法において、
    前記基板としてガラス基板を用意する工程と、
    前記圧電体に電圧を印加した際の前記圧電体の体積変化に伴う、前記圧力室の直上に位置する前記ガラス基板の撓み方向が常に同一方向となる形状に、前記ガラス基板を変形させる変形工程を含むことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2010150610A1 (ja) * 2009-06-24 2012-12-10 コニカミノルタホールディングス株式会社 薄膜アクチュエータ、及びインクジェットヘッド
KR101295215B1 (ko) 2010-07-29 2013-08-08 세이코 엡슨 가부시키가이샤 진동편, 진동자, 발진기 및, 전자 기기

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