JP2004209564A - ラップ盤の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラップ液層の厚みや定盤の摩耗による影響を受けず、研磨終了タイミングを正確に判定でき、ワークの仕上がり厚みのバラツキを少なくできるラップ盤の制御装置を提供する。
【解決手段】ラップ盤のキャリア3をワークWの目標厚みとほぼ同一厚みとするとともに、上定盤1の上下方向の変位を検出する変位検出センサ9と、このセンサ9の出力から上定盤の降下速度を検出する降下速度検出手段13と、検出された降下速度をしきい値と比較することで研磨終了を検出する研磨終了検出手段14と、研磨終了検出手段の検出信号に応じてラップ盤を停止させる停止制御手段15とを設ける。このように上定盤1の降下速度によって研磨終了を検出するので、ワークWの仕上がり厚みのバラツキが少ない。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はセラミック板のようなワークをラップ加工するのに適したラップ盤の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平10−202512号公報
【特許文献2】特開2001−260015号公報
【特許文献3】特開平6−8132号公報
従来、セラミック板のようなワークを所定厚みに研磨するため、ラップ盤と呼ばれる研磨装置が用いられる。このラップ盤は、上下の定盤の間にキャリアと呼ばれる円盤状の遊星ギヤを配置するとともに、ワークを遊星ギヤの保持穴に貫通保持し、遊星ギヤに噛み合うサンギヤまたはリングギヤの少なくとも一方を回転させることにより、遊星ギヤを自転または自転・公転させ、上下の定盤とワークとの摺動によってワークの上下面を同時に研磨するものである。この場合、上下の定盤とワークとの間に研磨材を水またはオイルと混合して液化させたスラリー状砥粒(ラップ液)を供給し、研磨材によってワークから必要量の取り代を取り除き、上下の定盤の持つ平面度をワークに転写している。
上記ラップ盤において、ワークを目標厚みに高精度に加工すること、つまりワークが目標厚みになった時、装置を正確に停止させることが重要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1には、上下定盤の間隔を上定盤の変位を検出する渦電流センサを用いて検出し、所定の定寸値になった時に停止信号を発生して、加工を終了させるラップ装置が開示されている。
このラップ装置では、ワークの厚みの代替特性として上下定盤の間隔を測定しているため、上下定盤間に供給されるラップ液も含んだ間隔を測定していることになる。しかしながら、上下定盤の間隔測定に含まれるラップ液層の厚みが容易に変化するため、ワークの厚みの代替特性とするには誤差が大きく、ワークの仕上がり厚みに誤差を生じていた。また、加工が進行するにつれて定盤も摩耗するため、バッチ毎に停止位置の設定値を変更する必要があり、その決定が難しかった。
【0004】
特許文献2では、予めワーク(半導体ウエハ)の狙い厚みとほぼ同じ厚みに用意したキャリアを用いて加工し、加工が進行して上定盤が降下し、キャリアに接触したことを検出した時、ワークのラップ加工を終了する半導体ウエハのラップ方法が開示されている。
このラップ方法では、上定盤がキャリアに接触したことを検出する手段として、回転駆動モータにかかる負荷抵抗の変化を利用している。この場合、ワーク厚みがキャリア厚みに近づき、負荷抵抗が大きく変化する変曲点付近では、ワークは未だキャリア厚みまで到達しておらず、しかも研磨速度が不安定な状態にある。そのため、しきい値の設定が困難であり、停止タイミングの小さな誤差によりワークの仕上がり厚みが大きくばらつくという欠点があった。
【0005】
特許文献3では、研磨盤に対して対向する試料取付面を備えた試料ホルダを接近させることにより、試料ホルダの試料取付面に取り付けられた試料を所定厚さになるように研磨する装置において、試料取付面に、研磨すべき試料の研磨後の厚さにほぼ等しい厚さを有し、かつ試料の研磨速度より遅い研磨速度を持つチップを隣接して取り付け、試料の予定研磨時間より長い時間だけ研磨を行うことにより、試料を実質的に所定厚さに研磨する装置が開示されている。
この装置は、上下定盤の間にキャリアを配置したラップ盤ではないが、試料とチップとを一緒に試料取付面に取り付けて研磨することにより、チップによって試料の研磨量を制限するものである。しかし、研磨終了タイミングを検出していないので、必要以上に研磨盤を回転させてしまい、研磨盤がチップとの摺動によって大きく摩耗し、寿命を低下させる問題がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、ラップ液層の厚みや定盤の摩耗による影響を受けず、研磨終了タイミングを正確に判定でき、ワークの仕上がり厚みのバラツキを少なくできるラップ盤の制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、上下の定盤と、上下の定盤の間に配置され、ワークを保持する保持穴を設けた遊星ギヤ形状のキャリアと、キャリアと噛み合うサンギヤ及びリングギヤとを備え、サンギヤまたはリングギヤの少なくとも一方を回転させることにより、キャリアを自転または自転・公転させ、ワークと上下の定盤とを摺動させることによりワークの上下面を研磨するラップ盤において、上記キャリアをワークの目標厚みとほぼ同一厚みとするとともに、上記上定盤の上下方向の変位を検出する変位検出センサと、上記センサの出力から上定盤の降下速度を検出する降下速度検出手段と、上記検出された降下速度の変化によって研磨終了を検出する研磨終了検出手段と、上記研磨終了検出手段の検出信号に応じてラップ盤を停止させる停止制御手段と、を設けたことを特徴とするラップ盤の制御装置を提供する。
【0008】
また、請求項2にかかる発明は、上下の定盤と、上下の定盤の間に配置され、ワークを保持する保持穴を設けた遊星ギヤ形状のキャリアと、キャリアと噛み合うサンギヤ及びリングギヤとを備え、サンギヤまたはリングギヤの少なくとも一方を回転させることにより、キャリアを自転または自転・公転させ、ワークと上下の定盤とを摺動させることによりワークの上下面を研磨するラップ盤において、上記上下の定盤の間であってサンギヤ及びリングギヤと噛み合うように配置され、上記キャリアより厚みが厚く、かつワークの目標厚みとほぼ同一厚みのダミーキャリアと、上記上定盤の上下方向の変位を検出する変位検出センサと、上記センサの出力から上定盤の降下速度を検出する降下速度検出手段と、上記検出された降下速度をしきい値と比較することで研磨終了を検出する研磨終了検出手段と、上記研磨終了検出手段の検出信号に応じてラップ盤を停止させる停止制御手段と、を設けたことを特徴とするラップ盤の制御装置を提供する。
【0009】
請求項1において、ワークを保持したキャリアは、上下の定盤の間で自転または自転・公転することで、ワークの上下面が定盤と摺動し、ラップ加工される。ワークの厚みが減少すると、上定盤が降下するので、この変位を変位センサで検出し、その変位信号に対し一定時間毎の差分や時間微分を行うことでワークの研磨速度、つまり上定盤の降下速度を検出する。ワークの厚みが減少してキャリアの厚みに近づくと、上定盤の加工面における接触面積が増大することと、キャリアの硬度が非常に高いこととにより、上定盤の降下速度が急激に低下する。この時の降下速度は安定した値を示す。そこで、この時の降下速度を予め設定されたしきい値と比較するなどの方法を用いることで、研磨終了タイミングを明瞭に検出することができる。そして、研磨終了の検出信号に応じてラップ盤を停止させれば、キャリアの厚みとほぼ等しい厚みのワークを得ることができる。
本発明は、研磨終了を特許文献1のような位置信号によって検出するのではなく、特許文献2におけるモータ負荷のような間接的な信号によって検出するものでもない。研磨速度つまり上定盤の降下速度の変化によって研磨終了を検出しているため、ラップ液層の厚みの影響を受けず、上下定盤の摩耗の影響も受けない。また、研磨終了時における降下速度の変化量が小さく、かつ安定しているので、研磨終了タイミングの検出ばらつきも少ない。したがって、ワークの仕上がり厚みを高精度に目標厚み(キャリアの厚み)に制御することができる。
【0010】
請求項2では、ワークを保持するキャリアのほかに、キャリアより厚みが厚く、かつワークの目標厚みとほぼ同一厚みのダミーキャリアを用いている。そのため、ワークの厚みが目標加工厚みに近づくと、上定盤がダミーキャリアに接触し、上定盤の降下速度が急激に低下するため、この時の降下速度を予め設定されたしきい値と比較するなどの方法を用いることで、研磨終了タイミングを明瞭に検出することができる。
この場合には、請求項1の作用効果に加えて、キャリアの摩耗を抑制できるという利点がある。
【0011】
請求項3のように、変位検出センサの出力からラップ盤の回転周波数に対応する変位信号を抽出する変位抽出手段を設けるのがよい。
変位検出センサの出力には、検出したい上定盤の変位信号のほかに、各種ノイズやキャリア回転の伴ううねり情報などの不要な信号が含まれているが、これら不要信号を変位抽出手段によって除去することで、キャリアが回転することによる上定盤の変位信号のみを取り出すことができる。
変位抽出手段としては、所定のカットオフ周波数を持つハイパスまたはローパスフィルタやバンドパスフィルタなどを使用することができる。
【0012】
請求項4のように、研磨終了検出手段による研磨終了の検出から所定の遅延時間をもってラップ盤を停止させるとともに、遅延時間を研磨の回数の増加につれて短くするのがよい。
すなわち、研磨回数(バッチ回数)が増加するに従って使用するキャリア(ダミーキャリアを含む)が摩耗し、キャリアの厚みが徐々に減少するため、ワークの仕上がり厚みも徐々に薄くなる。そこで、しきい値に到達してから停止信号を装置に送信するまでの間に遅延時間を設け、この遅延時間を少しずつ減少させることで、キャリアの摩耗によるワーク厚みのバッチ間バラツキを小さくすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1,図2は本発明にかかるラップ盤の第1実施例を示す。
上下の定盤1,2の間には、複数のキャリア3が回転自在に配置されており、これらキャリア3は定盤1,2の中心部に配置されたサンギヤ4と、定盤1,2の外周部に配置されたリングギヤ5とに噛み合っている。キャリア3には複数の保持穴3aが形成されており、これら保持穴3aにはキャリア3より厚みの大きなワークWが貫通保持されている。キャリア3は、ワークWの目標厚みに対して+0.5〜+2.0μmに精度よく厚み管理されたものを使用する。サンギヤ4は駆動軸6を介して駆動装置7と連結されている。砥粒が混合されたラップ液を上下の定盤1,2の間に注入しながら、サンギヤ4を駆動することにより、図2に矢印で示すようにキャリア3はサンギヤ4の回りを自転しつつ公転し、保持穴3aに保持されたワークWの上下両面が定盤1,2と摺動し、研磨される。
なお、サンギヤ4に代えてリングギヤ5を駆動してもよいし、サンギヤ4とリングギヤ5の両方を駆動してもよい。
【0014】
上定盤1の上面には、上定盤1と共に位置変化する測定板8が固定されており、測定板8に対向して変位センサ9が装置外部の一定高さに設置されている。このセンサ9はラップ加工中の測定板8の上下方向の動き、つまり上定盤1の変位を測定する変位センサであり、渦電流式などの非接触式センサでも、差動トランスなどの接触式センサでもよい。
センサ9からは測定板8とセンサ9との間の距離に応じたアナログ電圧信号が、例えば20kHz程度の頻度で出力される。出力されたアナログ信号は、A/D変換器10によってデジタル信号に変換され、コンピュータ11に取り込まれる。コンピュータ11内には、デジタルフィルタなどの位置情報抽出回路12、位置情報から研磨速度を算出する研磨速度算出回路13、研磨速度をしきい値と比較して研磨終了タイミングを検出する研磨終了検出回路14、研磨終了タイミングの検出によって停止信号を駆動装置7に出力する停止信号出力回路15などが設けられている。
【0015】
ここで、コンピュータ11の動作を図3にしたがって説明する。
コンピュータ11内において、上定盤1の変位に関するデジタル情報は所定のサンプリング周期で取り込まれ(ステップS1)、キャリア3の公転周期程度以下をカットオフ周波数として予め設定されたデジタルフィルタ処理され(ステップS2)、ノイズ成分やキャリア3回転に伴ううねり情報などが除去される。デジタルフィルタ処理によって、ラップ加工が進行するに従って降下する上定盤1の位置情報のみが抽出され、逐次データ記憶される。
次に、記憶された上定盤位置情報に対し、同時刻において、一定期間毎の差分や時間微分処理を行い、上定盤1の位置変化率すなわち降下速度(研磨速度)を算出し(ステップS3)、データ保管する。コンピュータ11内では、算出された研磨速度を逐次モニターし、研磨速度に著しい変化が生じないか監視するのがよい。
ラップ加工中において、上定盤1がワークWのみに接している時、すなわち加工が途中段階にある時には、研磨速度は大きな値を示す。しかし、ワークWが目標厚み付近まで薄く加工され、キャリア3の厚みと同程度になると、上定盤1の加工面における接触面積が増大することと、キャリア3の硬度が非常に高いことにより、研磨速度は急激に低下する。この時点における研磨速度は、各バッチで安定した値となる。この上定盤1がキャリア3に接触した時の安定した研磨速度を予め設定したしきい値と比較することで、研磨終了タイミングを検出する(ステップS4)。そして、研磨終了タイミングの検出と同時または所定の遅延時間をおいてから駆動装置7に停止信号を出力し(ステップS5)、加工を終了する。
【0016】
図4は上定盤1の位置と研磨速度の時間変化を示す。
時刻t1 までは研磨速度は大きな値を示すが、ワークWがキャリア3の厚みに近くなる時刻t1 を過ぎると低下し始め、時刻t2 でしきい値S以下になる。この時刻t2 が研磨終了タイミングである。研磨終了タイミングt2 と同時に停止信号を出力してもよいが、ここでは所定の遅延時間Δtをおいてから、時刻t3 で停止信号を出力している。この遅延時間Δtをバッチの進行に応じて短くすることで、バッチ間のワークWの厚みバラツキを小さくすることが可能である。
【0017】
遅延時間Δtによってバッチ間のワークWの厚みバラツキを小さくする方法を以下に説明する。
ラップ加工が終了した後、次の未加工のワークをキャリア3の保持穴3aに配置し、上下定盤1,2によってラップ加工を行うという操作を繰り返すと、キャリア3も上下定盤1,2によって研磨されるため、摩耗によりその厚みが徐々に薄くなる。つまり、バッチの進行に伴ってキャリア3が徐々に摩耗するため、バッチの進行に関係なく同一のタイミングt2 でラップ盤を停止させると、ワークWの仕上がり厚みも徐々に薄くなる。
そこで、停止タイミングt2 と同時に停止信号を出力せずに、所定の遅延時間Δtをおいてから停止信号を出力し、この遅延時間Δtをバッチの進行に応じて短くする。つまり、摩耗により薄くなったキャリア3を使用した場合には、遅延時間Δtを短くすることで、ワークWの削り過ぎを抑制し、バッチ間のワークWの厚みバラツキを少なくすることができる。
【0018】
図5はバッチ間で遅延時間Δtを同一とした場合の目標厚みと仕上がり厚みとの誤差と、バッチ回数との関係を示したものである。
図から明らかなように、バッチ回数が増えると、ワークWの厚みの誤差がマイナス方向に増大していることがわかる。その理由は、キャリア3がバッチ回数の増加につれて徐々に摩耗しているからである。したがって、バッチ回数の増加に応じて遅延時間Δtを徐々に短く設定することで、目標厚みと仕上がり厚みとの誤差を小さくすることが可能になる。
【0019】
図6,図7は本発明にかかるラップ盤の第2実施例を示す。
この実施例の特徴は、ワークWを保持したキャリア3とは別に、キャリア3より厚みが厚く、かつワークWの目標厚みとほぼ同一厚みのダミーキャリア20を配置した点である。ダミーキャリア20にはワークWが保持されていない。また、キャリア3の厚みは、ワークWの目標加工厚みより薄い。
ダミーキャリア20の直径はキャリア3と等しく、キャリア3と同様に、上下の定盤1,2の間に配置され、サンギヤ4及びリングギヤ5と噛み合っている。ダミーキャリア20の個数は単数でもよいが、図7に示すように複数のダミーキャリア20を均等な間隔で配置すれば、上定盤1の傾きを防止できるので望ましい。ダミーキャリア20の材質はキャリア3と同種あるいは異種のいずれでもよいが、キャリア3より耐摩耗性に優れた材料(硬い材料)で形成すれば、摩耗を抑制することができる。
【0020】
この実施例では、第1実施例と同様に、上定盤1の変位から降下速度(研磨速度)を算出し、ワークWが目標厚み付近まで薄く加工され、ダミーキャリア20の厚みと同程度になると、上定盤1の加工面における接触面積が増大することと、ダミーキャリア20の硬度が非常に高いことにより、研磨速度は急激に低下する。この上定盤1がダミーキャリア20に接触した時の安定した研磨速度を予め設定したしきい値と比較することで、研磨終了タイミングを検出することができる。
この実施例の場合には、研磨回数(バッチ回数)が増加してもキャリア3が摩耗しないので、同じキャリア3を長期間使用できる利点がある。
【0021】
上記実施例では、上定盤1の変位を検出するため、図1に示すように上定盤1の外周部に測定板8を固定し、測定板8と対向するように配置されたセンサ9によって測定板8の変位を測定したが、測定板8あるいはセンサ9の位置は図1に限定されるものではない。
例えば、上定盤1の中心部に測定板8を固定し、サンギヤ4の中心部を貫通するようにセンサ9を配置し、測定板8の変位をセンサ9で検出するようにしてもよい。この場合には、上定盤1の傾きやうねりなどの影響を少なくできるので、上定盤1の上下変位をより正確に測定できる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、ワークの目標厚みとほぼ同一厚みのキャリアを使用し、ラップ加工に伴う上定盤の変位を変位センサで検出し、その変位信号から上定盤の降下速度を検出し、上定盤の降下速度によって研磨終了を検出するようにしたので、ラップ液層の厚みや上下定盤の摩耗の影響を受けず、研磨終了タイミングを精度よく検出することができる。また、研磨終了時における上定盤の降下速度は急激に低下し、かつ安定しているので、研磨終了タイミングの検出誤差も少ない。そのため、ワークの仕上がり厚みを目標厚みに高精度に一致させることができるとともに、バッチ内の厚みばらつきも小さくできる。
【0023】
また、請求項2にかかる発明では、キャリアの他にダミーキャリアを用いることで、請求項1と同様の作用効果を達成することができる。また、キャリアの摩耗を抑制できるので、同一のキャリアを多数回使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるラップ盤の第1実施例の全体図である。
【図2】図1に示すラップ盤の上定盤を取り外した状態の平面図である。
【図3】ラップ盤の制御装置に動作を示すフローチャート図である。
【図4】ラップ加工中における上定盤の位置および研磨速度の変化を示す図である。
【図5】目標厚みと仕上がり厚みとの誤差と、バッチ回数との関係を示す図である。
【図6】本発明にかかるラップ盤の第2実施例の全体図である。
【図7】図6に示すラップ盤の上定盤を取り外した状態の平面図である。
【符号の説明】
W ワーク
1 上定盤
2 下定盤
3 キャリア
3a 保持穴
4 サンギヤ
5 リングギヤ
9 センサ
11 コンピュータ(制御装置)
12 位置情報抽出回路
13 研磨速度算出回路
14 研磨終了検出回路
15 停止信号出力回路
20 ダミーキャリア

Claims (4)

  1. 上下の定盤と、上下の定盤の間に配置され、ワークを保持する保持穴を設けた遊星ギヤ形状のキャリアと、キャリアと噛み合うサンギヤ及びリングギヤとを備え、サンギヤまたはリングギヤの少なくとも一方を回転させることにより、キャリアを自転または自転・公転させ、ワークと上下の定盤とを摺動させることによりワークの上下面を研磨するラップ盤において、
    上記キャリアをワークの目標厚みとほぼ同一厚みとするとともに、
    上記上定盤の上下方向の変位を検出する変位検出センサと、
    上記センサの出力から上定盤の降下速度を検出する降下速度検出手段と、
    上記検出された降下速度の変化によって研磨終了を検出する研磨終了検出手段と、
    上記研磨終了検出手段の検出信号に応じてラップ盤を停止させる停止制御手段と、を設けたことを特徴とするラップ盤の制御装置。
  2. 上下の定盤と、上下の定盤の間に配置され、ワークを保持する保持穴を設けた遊星ギヤ形状のキャリアと、キャリアと噛み合うサンギヤ及びリングギヤとを備え、サンギヤまたはリングギヤの少なくとも一方を回転させることにより、キャリアを自転または自転・公転させ、ワークと上下の定盤とを摺動させることによりワークの上下面を研磨するラップ盤において、
    上記上下の定盤の間であってサンギヤ及びリングギヤと噛み合うように配置され、上記キャリアより厚みが厚く、かつワークの目標厚みとほぼ同一厚みのダミーキャリアと、
    上記上定盤の上下方向の変位を検出する変位検出センサと、
    上記センサの出力から上定盤の降下速度を検出する降下速度検出手段と、
    上記検出された降下速度をしきい値と比較することで研磨終了を検出する研磨終了検出手段と、
    上記研磨終了検出手段の検出信号に応じてラップ盤を停止させる停止制御手段と、を設けたことを特徴とするラップ盤の制御装置。
  3. 上記変位検出センサの出力から上記ラップ盤の回転周波数に対応する変位信号を抽出する変位抽出手段が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のラップ盤の制御装置。
  4. 上記停止制御手段は、上記研磨終了検出手段による研磨終了の検出から所定の遅延時間をもってラップ盤を停止させるとともに、上記遅延時間を研磨の回数の増加につれて短くしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のラップ盤の制御装置。
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