JP2004209028A - 化粧料容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓋体を開ける際の操作感を軽くすることが可能な化粧料容器を提供する。
【解決手段】化粧料を収容する容器本体3と、容器本体を開閉する蓋体5と、容器本体に、その縁辺部に沿って形成されたスリット9を介して、当該容器本体に対し傾動可能に設けられた弾性操作部10と、容器本体に、スリット内に位置させて形成された係合突起11と、蓋体に形成され、スリット内で係合突起と係脱自在に係合されて蓋体を閉止状態とするフック片13と、弾性操作部にスリット内へ突出させて設けられ、弾性操作部の傾動に伴って一体に回動されてフック片を係合突起から離脱させる方向へ押圧するアーム部16とを備えた。アーム部に、フック片を係合突起から離脱する方向へ案内する案内部18を形成した。
【選択図】 図3
【解決手段】化粧料を収容する容器本体3と、容器本体を開閉する蓋体5と、容器本体に、その縁辺部に沿って形成されたスリット9を介して、当該容器本体に対し傾動可能に設けられた弾性操作部10と、容器本体に、スリット内に位置させて形成された係合突起11と、蓋体に形成され、スリット内で係合突起と係脱自在に係合されて蓋体を閉止状態とするフック片13と、弾性操作部にスリット内へ突出させて設けられ、弾性操作部の傾動に伴って一体に回動されてフック片を係合突起から離脱させる方向へ押圧するアーム部16とを備えた。アーム部に、フック片を係合突起から離脱する方向へ案内する案内部18を形成した。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓋体を開ける際の操作感を軽くすることが可能な化粧料容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の化粧料容器として、特許文献1に開示されたものが知られている。この化粧料容器では、容器本体の前端縁にその両端部間にわたってスリットを形成し、このスリットを介して容器本体の前端縁に可撓変形可能に帯状プッシュピースを両端支持させている。また、帯状プッシュピースと相対向させて、スリット内に被係合部を形成し、他方、蓋体には、スリット内へ挿入されて被係合部と係合する係合部および帯状プッシュピースに臨む傾斜面部を有する突部を形成している。さらに、帯状プッシュピースには、傾斜面部に摺接する面取り部を形成している。
【0003】
そして、帯状プッシュピースをスリットに向かって押し込むと、帯状プッシュピースは、容器本体の両端部を支点として弓状に可撓変形し、さらに帯状プッシュピースを押圧すると、蓋体の突部の傾斜面部に当接した面取り部が傾斜面部を摺動しつつ進入していき、これにより突部の傾斜面部を上方に押し上げて被係合部と係合部との係合を解除するようになっていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−332639号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の化粧料容器にあっては、係合部と被係合部との係合を解除して蓋体を開ける際の操作感が重いという課題があった。
【0006】
具体的に説明すると、上述したように、スリットによって容器本体に一体的に帯状プッシュピースを形成して、この帯状プッシュピースの両端を容器本体に支持させる構造を採用し、被係合部と係合部との係合を解除する際には、この帯状プッシュピースを押圧して容器本体に対し弓状に可撓変形させ、この可撓変形によって面取り部を突部の傾斜面部に対してスライド式に摺動させるようにし、この摺動動作によって突部を押し上げるようにしていたため、プッシュピースを押圧する操作力が突部の押し上げと、面取り部の突部に対するスライド移動とに分散され、この結果、係合を解除する際の帯状プッシュピースの操作感が重かった。
【0007】
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、蓋体を開ける際の操作感を軽くすることが可能な化粧料容器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる化粧料容器は、化粧料を収容する容器本体と、該容器本体を開閉する蓋体と、上記容器本体に、その縁辺部に沿って形成されたスリットを介して、当該容器本体に対し傾動可能に設けられた弾性操作部と、上記容器本体に、上記スリット内に位置させて形成された係合部と、上記蓋体に形成され、上記スリット内で上記係合部と係脱自在に係合されて該蓋体を閉止状態とするフック片と、上記弾性操作部に上記スリット内へ突出させて設けられ、該弾性操作部の傾動に伴って一体に回動されて上記フック片を上記係合部から離脱させる方向へ押圧するアーム部とを備えたことを特徴とする。
【0009】
容器本体に対して傾動可能な弾性操作部の傾動に伴って、一体的にアーム部が回動し、これによってフック片を係合部から離脱させる方向へ押圧するようにしていて、フック片を係合部から離脱させるのに、容器本体に対して傾動する弾性操作部と、この弾性操作部から突出されて一体に回動するアーム部とによる梃子作用を利用して、操作力のほとんどすべてをフック片の離脱操作に寄与させることが可能であり、フック片を係合部から離脱させる際の操作感を軽くし得る。
【0010】
また、前記アーム部に、前記フック片を前記係合部から離脱する方向へ案内する案内部を形成したことを特徴とする。アーム部でフック片を係合部から離脱させる方向へ押圧しつつ、さらに案内部でフック片を離脱方向へ案内するようにしていて、フック片の係合部からの離脱動作を円滑化し得る。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる化粧料容器の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態にかかる化粧料容器1は図1〜図5に示すように、化粧料Pを収容する化粧料収納部2がその左右幅方向に並べて2つ形成された平面外形輪郭が矩形状の合成樹脂製容器本体3と、容器本体3の前後方向後端にヒンジ4を介して回動可能に連結され、容器本体3にこれを開閉自在に閉じるべくその上方から被せられる平面外形輪郭が矩形状の合成樹脂製蓋体5とから主に構成される。
【0012】
ヒンジ4は、容器本体3の後端から一対突設されたヒンジ片6間に、蓋体5の後端から垂下されたヒンジブロック7が挟み込まれ、これらヒンジブロック7からヒンジ片6にわたって、容器本体3の左右幅方向にヒンジピン8が挿入されることで構成される。図示例にあっては、容器本体3および蓋体5はともに平面外形輪郭が矩形状であるが、これに限らず、円形状や多角形状であっても良いことはもちろんである。
【0013】
容器本体3には、その縁辺部の一部である前後方向前端にこれに沿って、当該容器本体3を上下方向に貫通するスリット9が形成される。このスリット9は、容器本体3の左右幅方向ほぼ全幅にわたって長く形成される。そしてこのスリット9により、容器本体3の前端には、容器本体の前後方向へ折り曲げられた形態の両端10a,10aが当該容器本体3に一体的に連結された帯状の弾性操作部10が設けられる。この弾性操作部10は、容器本体3に両端支持されることにより、水平方向へ弾性変形可能であるとともに、また当該容器本体3に対して傾動可能に、弾性的にねじり変形されるようになっている。
【0014】
また、容器本体3には、スリット9内に弾性操作部10と相対向させて、係合部となる係合突起11が突出させて形成される。係合突起11は具体的には、容器本体3上部であってかつ当該容器本体3の左右幅方向ほぼ中央に位置される。この係合突起11は、その上面および下面がテーパ面12で形成されて、先端へ向かって先細りに形成される。
【0015】
他方、蓋体5には、その前端に係合突起11の形成位置に対応する位置から垂下させて、スリット9内に挿抜自在に挿入されるフック片13が形成される。このフック片13は、スリット9内にその上方から中程へ達する長さで形成される。そしてこのフック片13の下部には、スリット9内で係合突起11と係脱自在に係合される係合突部14が係合突起11に向かって突出させて形成され、係合突部14が係合突起11に係合されることにより、蓋体5による容器本体3の閉止状態が維持されるようになっている。
【0016】
この係合突部14も係合突起11と同様に、その上面および下面がテーパ面15で形成されて先端へ向かって先細りに形成され、これらテーパ面12,15により係合突起11に対する係合突部14の上方および下方からの乗り越え動作がスムーズに行われるようになっている。
【0017】
そして弾性操作部10には、フック片13や係合突起11の下方において、容器本体3との間に広い隙間Sが形成されるように、上下方向ほぼ中央位置からスリット9内へ突出させてアーム部16が設けられる。アーム部16は、係合突起11の両側であって、かつ係合突部14が係合突起11と係合しているときにフック片13の下方に位置するようにして、弾性操作部10に一体的に一対形成される。換言すれば、フック片13は、これら一対のアーム部16間にわたって蓋体5の左右幅方向に幅広に形成されている。
【0018】
本実施形態にあっては、スリット9内方へ突出されたアーム部16の先端は、フック片13の下端に面で当接する平坦な上面17を有する板状に形成される一方で、その反対側の基端は相当の厚みをもって弾性操作部10に剛に接合され、さらにこれら基端と先端との間には、フック片13を係合突起11から離脱する方向、すなわち上方へ向かって案内する案内部として、先端から一連に基端へ向かって徐々に上方へ傾斜された傾斜面18が形成される。
【0019】
そしてアーム部16は、その下方の隙間Sを利用して弾性操作部10がねじり変形されて傾動されるのに伴って一体的に回動され、これら弾性操作部10の容器本体3に対する傾動とアーム部16の回動とによる梃子作用によって、フック片13の係合突部14を係合突起11から離脱させるべく、その先端の上面17でフック片13の下端を上方へ押圧するようになっている。そしてまた、アーム部16の先端から連続する傾斜面18は、アーム部16の回動によって押し上げられながら先端の上面17よりその上へと乗り上げてくるフック片13の下端を、その傾斜に沿ってさらに押し上げていくようになっている。
【0020】
次に、本実施形態の化粧料容器1の作用について説明すると、蓋体5を開けるときには、弾性操作部10をスリット9内方へ向けて押圧操作する。弾性操作部10をスリット9に向かって押し込んでいくと図4に示すように、アーム部16上方にフック片13や係合突起11が位置されていて水平方向には押し込みにくい一方で、アーム部16下方の隙間Sへはスムーズに押し込まれて、弾性操作部10は容器本体3に対して傾動される。弾性操作部10が傾動されるとそれに従ってアーム部16は一体に回動され、この弾性操作部10の容器本体3に対する接合部分を支点とする梃子作用により、アーム部16の上面17は、係合突部14が係合突起11をそれらのテーパ面12,15を利用して乗り越えるように、フック片13の下端を容器本体3前方へ引き出すように押圧する。
【0021】
そしてさらに、係合突部14が係合突起11から離脱していく最終段階で、傾斜面18がさらにフック片13を上方に向かって押し上げて係合突部14が係合突起11を乗り越えていくことを助け、これにより係合突部14が係合突起11を乗り越えて離脱する。係合突部14が係合突起11から離脱すると図5に示すように、弾性操作部10は、水平方向への移動に対する抵抗が減少してスムーズに押し込まれることとなり、この水平方向への押し込みに伴って傾斜面18がフック片13をさらに上方へ押し上げる。
【0022】
その後は、押し上げられた蓋体5と容器本体3との間に指などを差し込んで蓋体5を押し上げることで、容器本体3を開放することができる。弾性操作部10は、押圧操作力を取り去れば、その弾性により元の位置に復原する。
【0023】
他方、蓋体5を閉じる際には、フック片13をスリット9内へ押し込めば、テーパ面12,15を利用して係合突部14が係合突起11を乗り越えて係合し、これにより蓋体5による容器本体3の閉止状態が維持されることになる。
【0024】
以上説明したように本実施形態にかかる化粧料容器1にあっては、容器本体3に対して傾動可能な弾性操作部10の傾動に伴って一体的にアーム部16が回動し、これによってフック片13を係合突起11から離脱させる方向へ押圧するようにしていて、フック片13を係合突起11から離脱させるのに、容器本体3に対して傾動する弾性操作部10と、この弾性操作部10から突出されて一体に回動するアーム部16とによる梃子作用を利用して、操作力のほとんどすべてをフック片13の離脱操作に寄与させることができ、軽い操作力でフック片13を係合突起11から離脱させることができ、蓋体5を開ける際の操作性を向上させることができる。
【0025】
また、アーム部16で係合突起11から離脱する方向へ押圧されるフック片13を、傾斜面18でさらに離脱方向へ案内するようにしたので、フック片13の係合突起11からの離脱動作を円滑化することができる。
【0026】
図6には、上記実施形態の変形例が示されている。この実施形態は、スリット9の両端9aを容器本体3の左右幅方向両端から後方へ向かって延長し、これによって容器本体3の前後方向へ向かって折り曲げられた形態の弾性操作部10の両端10aを延長するようにしたもので、このような構成によれば弾性操作部10のねじり変形性能を高めることができ、水平方向への押圧操作性を劣化させることなく弾性操作部10の傾動性を向上させて、より軽い操作力で弾性操作部10を押圧操作してフック片13を係合突起11から離脱させることができる。
【0027】
上記実施形態にあっては、アーム部16を有する弾性操作部10や係合突起11、フック片13を化粧料容器1の前後方向前端に備える場合を例にとって説明したが、これに限らず化粧料容器1の左右幅方向の一方もしくは双方に備えるようにしても良い。また、蓋体5についても、ヒンジ4によって回動される形態のものに限られることはない。
【0028】
【発明の効果】
以上要するに、本発明にかかる化粧料容器にあっては、蓋体を開ける際の操作感を軽くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる化粧料容器の好適な一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示した化粧料容器の平面図である。
【図3】図1に示した化粧料容器の要部拡大側断面図である。
【図4】図1の化粧料容器の弾性操作部の操作開始段階を示す要部拡大側断面図である。
【図5】図1の化粧料容器の弾性操作部の操作最終段階を示す要部拡大側断面図である。
【図6】本発明にかかる化粧料容器の変形例を示す要部拡大平面図である。
【符号の説明】
1 化粧料容器 3 容器本体
5 蓋体 9 スリット
10 弾性操作部 11 係合突起
13 フック片 16 アーム部
18 傾斜面 P 化粧料
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓋体を開ける際の操作感を軽くすることが可能な化粧料容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の化粧料容器として、特許文献1に開示されたものが知られている。この化粧料容器では、容器本体の前端縁にその両端部間にわたってスリットを形成し、このスリットを介して容器本体の前端縁に可撓変形可能に帯状プッシュピースを両端支持させている。また、帯状プッシュピースと相対向させて、スリット内に被係合部を形成し、他方、蓋体には、スリット内へ挿入されて被係合部と係合する係合部および帯状プッシュピースに臨む傾斜面部を有する突部を形成している。さらに、帯状プッシュピースには、傾斜面部に摺接する面取り部を形成している。
【0003】
そして、帯状プッシュピースをスリットに向かって押し込むと、帯状プッシュピースは、容器本体の両端部を支点として弓状に可撓変形し、さらに帯状プッシュピースを押圧すると、蓋体の突部の傾斜面部に当接した面取り部が傾斜面部を摺動しつつ進入していき、これにより突部の傾斜面部を上方に押し上げて被係合部と係合部との係合を解除するようになっていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−332639号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の化粧料容器にあっては、係合部と被係合部との係合を解除して蓋体を開ける際の操作感が重いという課題があった。
【0006】
具体的に説明すると、上述したように、スリットによって容器本体に一体的に帯状プッシュピースを形成して、この帯状プッシュピースの両端を容器本体に支持させる構造を採用し、被係合部と係合部との係合を解除する際には、この帯状プッシュピースを押圧して容器本体に対し弓状に可撓変形させ、この可撓変形によって面取り部を突部の傾斜面部に対してスライド式に摺動させるようにし、この摺動動作によって突部を押し上げるようにしていたため、プッシュピースを押圧する操作力が突部の押し上げと、面取り部の突部に対するスライド移動とに分散され、この結果、係合を解除する際の帯状プッシュピースの操作感が重かった。
【0007】
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、蓋体を開ける際の操作感を軽くすることが可能な化粧料容器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる化粧料容器は、化粧料を収容する容器本体と、該容器本体を開閉する蓋体と、上記容器本体に、その縁辺部に沿って形成されたスリットを介して、当該容器本体に対し傾動可能に設けられた弾性操作部と、上記容器本体に、上記スリット内に位置させて形成された係合部と、上記蓋体に形成され、上記スリット内で上記係合部と係脱自在に係合されて該蓋体を閉止状態とするフック片と、上記弾性操作部に上記スリット内へ突出させて設けられ、該弾性操作部の傾動に伴って一体に回動されて上記フック片を上記係合部から離脱させる方向へ押圧するアーム部とを備えたことを特徴とする。
【0009】
容器本体に対して傾動可能な弾性操作部の傾動に伴って、一体的にアーム部が回動し、これによってフック片を係合部から離脱させる方向へ押圧するようにしていて、フック片を係合部から離脱させるのに、容器本体に対して傾動する弾性操作部と、この弾性操作部から突出されて一体に回動するアーム部とによる梃子作用を利用して、操作力のほとんどすべてをフック片の離脱操作に寄与させることが可能であり、フック片を係合部から離脱させる際の操作感を軽くし得る。
【0010】
また、前記アーム部に、前記フック片を前記係合部から離脱する方向へ案内する案内部を形成したことを特徴とする。アーム部でフック片を係合部から離脱させる方向へ押圧しつつ、さらに案内部でフック片を離脱方向へ案内するようにしていて、フック片の係合部からの離脱動作を円滑化し得る。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる化粧料容器の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態にかかる化粧料容器1は図1〜図5に示すように、化粧料Pを収容する化粧料収納部2がその左右幅方向に並べて2つ形成された平面外形輪郭が矩形状の合成樹脂製容器本体3と、容器本体3の前後方向後端にヒンジ4を介して回動可能に連結され、容器本体3にこれを開閉自在に閉じるべくその上方から被せられる平面外形輪郭が矩形状の合成樹脂製蓋体5とから主に構成される。
【0012】
ヒンジ4は、容器本体3の後端から一対突設されたヒンジ片6間に、蓋体5の後端から垂下されたヒンジブロック7が挟み込まれ、これらヒンジブロック7からヒンジ片6にわたって、容器本体3の左右幅方向にヒンジピン8が挿入されることで構成される。図示例にあっては、容器本体3および蓋体5はともに平面外形輪郭が矩形状であるが、これに限らず、円形状や多角形状であっても良いことはもちろんである。
【0013】
容器本体3には、その縁辺部の一部である前後方向前端にこれに沿って、当該容器本体3を上下方向に貫通するスリット9が形成される。このスリット9は、容器本体3の左右幅方向ほぼ全幅にわたって長く形成される。そしてこのスリット9により、容器本体3の前端には、容器本体の前後方向へ折り曲げられた形態の両端10a,10aが当該容器本体3に一体的に連結された帯状の弾性操作部10が設けられる。この弾性操作部10は、容器本体3に両端支持されることにより、水平方向へ弾性変形可能であるとともに、また当該容器本体3に対して傾動可能に、弾性的にねじり変形されるようになっている。
【0014】
また、容器本体3には、スリット9内に弾性操作部10と相対向させて、係合部となる係合突起11が突出させて形成される。係合突起11は具体的には、容器本体3上部であってかつ当該容器本体3の左右幅方向ほぼ中央に位置される。この係合突起11は、その上面および下面がテーパ面12で形成されて、先端へ向かって先細りに形成される。
【0015】
他方、蓋体5には、その前端に係合突起11の形成位置に対応する位置から垂下させて、スリット9内に挿抜自在に挿入されるフック片13が形成される。このフック片13は、スリット9内にその上方から中程へ達する長さで形成される。そしてこのフック片13の下部には、スリット9内で係合突起11と係脱自在に係合される係合突部14が係合突起11に向かって突出させて形成され、係合突部14が係合突起11に係合されることにより、蓋体5による容器本体3の閉止状態が維持されるようになっている。
【0016】
この係合突部14も係合突起11と同様に、その上面および下面がテーパ面15で形成されて先端へ向かって先細りに形成され、これらテーパ面12,15により係合突起11に対する係合突部14の上方および下方からの乗り越え動作がスムーズに行われるようになっている。
【0017】
そして弾性操作部10には、フック片13や係合突起11の下方において、容器本体3との間に広い隙間Sが形成されるように、上下方向ほぼ中央位置からスリット9内へ突出させてアーム部16が設けられる。アーム部16は、係合突起11の両側であって、かつ係合突部14が係合突起11と係合しているときにフック片13の下方に位置するようにして、弾性操作部10に一体的に一対形成される。換言すれば、フック片13は、これら一対のアーム部16間にわたって蓋体5の左右幅方向に幅広に形成されている。
【0018】
本実施形態にあっては、スリット9内方へ突出されたアーム部16の先端は、フック片13の下端に面で当接する平坦な上面17を有する板状に形成される一方で、その反対側の基端は相当の厚みをもって弾性操作部10に剛に接合され、さらにこれら基端と先端との間には、フック片13を係合突起11から離脱する方向、すなわち上方へ向かって案内する案内部として、先端から一連に基端へ向かって徐々に上方へ傾斜された傾斜面18が形成される。
【0019】
そしてアーム部16は、その下方の隙間Sを利用して弾性操作部10がねじり変形されて傾動されるのに伴って一体的に回動され、これら弾性操作部10の容器本体3に対する傾動とアーム部16の回動とによる梃子作用によって、フック片13の係合突部14を係合突起11から離脱させるべく、その先端の上面17でフック片13の下端を上方へ押圧するようになっている。そしてまた、アーム部16の先端から連続する傾斜面18は、アーム部16の回動によって押し上げられながら先端の上面17よりその上へと乗り上げてくるフック片13の下端を、その傾斜に沿ってさらに押し上げていくようになっている。
【0020】
次に、本実施形態の化粧料容器1の作用について説明すると、蓋体5を開けるときには、弾性操作部10をスリット9内方へ向けて押圧操作する。弾性操作部10をスリット9に向かって押し込んでいくと図4に示すように、アーム部16上方にフック片13や係合突起11が位置されていて水平方向には押し込みにくい一方で、アーム部16下方の隙間Sへはスムーズに押し込まれて、弾性操作部10は容器本体3に対して傾動される。弾性操作部10が傾動されるとそれに従ってアーム部16は一体に回動され、この弾性操作部10の容器本体3に対する接合部分を支点とする梃子作用により、アーム部16の上面17は、係合突部14が係合突起11をそれらのテーパ面12,15を利用して乗り越えるように、フック片13の下端を容器本体3前方へ引き出すように押圧する。
【0021】
そしてさらに、係合突部14が係合突起11から離脱していく最終段階で、傾斜面18がさらにフック片13を上方に向かって押し上げて係合突部14が係合突起11を乗り越えていくことを助け、これにより係合突部14が係合突起11を乗り越えて離脱する。係合突部14が係合突起11から離脱すると図5に示すように、弾性操作部10は、水平方向への移動に対する抵抗が減少してスムーズに押し込まれることとなり、この水平方向への押し込みに伴って傾斜面18がフック片13をさらに上方へ押し上げる。
【0022】
その後は、押し上げられた蓋体5と容器本体3との間に指などを差し込んで蓋体5を押し上げることで、容器本体3を開放することができる。弾性操作部10は、押圧操作力を取り去れば、その弾性により元の位置に復原する。
【0023】
他方、蓋体5を閉じる際には、フック片13をスリット9内へ押し込めば、テーパ面12,15を利用して係合突部14が係合突起11を乗り越えて係合し、これにより蓋体5による容器本体3の閉止状態が維持されることになる。
【0024】
以上説明したように本実施形態にかかる化粧料容器1にあっては、容器本体3に対して傾動可能な弾性操作部10の傾動に伴って一体的にアーム部16が回動し、これによってフック片13を係合突起11から離脱させる方向へ押圧するようにしていて、フック片13を係合突起11から離脱させるのに、容器本体3に対して傾動する弾性操作部10と、この弾性操作部10から突出されて一体に回動するアーム部16とによる梃子作用を利用して、操作力のほとんどすべてをフック片13の離脱操作に寄与させることができ、軽い操作力でフック片13を係合突起11から離脱させることができ、蓋体5を開ける際の操作性を向上させることができる。
【0025】
また、アーム部16で係合突起11から離脱する方向へ押圧されるフック片13を、傾斜面18でさらに離脱方向へ案内するようにしたので、フック片13の係合突起11からの離脱動作を円滑化することができる。
【0026】
図6には、上記実施形態の変形例が示されている。この実施形態は、スリット9の両端9aを容器本体3の左右幅方向両端から後方へ向かって延長し、これによって容器本体3の前後方向へ向かって折り曲げられた形態の弾性操作部10の両端10aを延長するようにしたもので、このような構成によれば弾性操作部10のねじり変形性能を高めることができ、水平方向への押圧操作性を劣化させることなく弾性操作部10の傾動性を向上させて、より軽い操作力で弾性操作部10を押圧操作してフック片13を係合突起11から離脱させることができる。
【0027】
上記実施形態にあっては、アーム部16を有する弾性操作部10や係合突起11、フック片13を化粧料容器1の前後方向前端に備える場合を例にとって説明したが、これに限らず化粧料容器1の左右幅方向の一方もしくは双方に備えるようにしても良い。また、蓋体5についても、ヒンジ4によって回動される形態のものに限られることはない。
【0028】
【発明の効果】
以上要するに、本発明にかかる化粧料容器にあっては、蓋体を開ける際の操作感を軽くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる化粧料容器の好適な一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示した化粧料容器の平面図である。
【図3】図1に示した化粧料容器の要部拡大側断面図である。
【図4】図1の化粧料容器の弾性操作部の操作開始段階を示す要部拡大側断面図である。
【図5】図1の化粧料容器の弾性操作部の操作最終段階を示す要部拡大側断面図である。
【図6】本発明にかかる化粧料容器の変形例を示す要部拡大平面図である。
【符号の説明】
1 化粧料容器 3 容器本体
5 蓋体 9 スリット
10 弾性操作部 11 係合突起
13 フック片 16 アーム部
18 傾斜面 P 化粧料
Claims (2)
- 化粧料を収容する容器本体と、該容器本体を開閉する蓋体と、上記容器本体に、その縁辺部に沿って形成されたスリットを介して、当該容器本体に対し傾動可能に設けられた弾性操作部と、上記容器本体に、上記スリット内に位置させて形成された係合部と、上記蓋体に形成され、上記スリット内で上記係合部と係脱自在に係合されて該蓋体を閉止状態とするフック片と、上記弾性操作部に上記スリット内へ突出させて設けられ、該弾性操作部の傾動に伴って一体に回動されて上記フック片を上記係合部から離脱させる方向へ押圧するアーム部とを備えたことを特徴とする化粧料容器。
- 前記アーム部に、前記フック片を前記係合部から離脱する方向へ案内する案内部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の化粧料容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003000200A JP2004209028A (ja) | 2003-01-06 | 2003-01-06 | 化粧料容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003000200A JP2004209028A (ja) | 2003-01-06 | 2003-01-06 | 化粧料容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004209028A true JP2004209028A (ja) | 2004-07-29 |
Family
ID=32818584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003000200A Pending JP2004209028A (ja) | 2003-01-06 | 2003-01-06 | 化粧料容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004209028A (ja) |
-
2003
- 2003-01-06 JP JP2003000200A patent/JP2004209028A/ja active Pending
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20051221 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081111 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090317 |