JP2004208726A - 生体穿刺装置 - Google Patents

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JP2004208726A
JP2004208726A JP2002378574A JP2002378574A JP2004208726A JP 2004208726 A JP2004208726 A JP 2004208726A JP 2002378574 A JP2002378574 A JP 2002378574A JP 2002378574 A JP2002378574 A JP 2002378574A JP 2004208726 A JP2004208726 A JP 2004208726A
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Kinji Nishimura
金治 西村
Hiroyuki Kato
浩之 加藤
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NISHITOMO KK
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Abstract

【課題】生体の皮下に、注射針やセンサなどの穿刺部を、同じ状態で、かつ痛みを軽減して穿刺することができる生体穿刺装置を提供する。
【解決手段】本発明の生体穿刺装置は、生体に穿刺できる突起状に形成されている穿刺部10と、穿刺部10を着脱自在に保持して生体100に穿刺可能な使用位置と生体100に穿刺されない収納位置とに切替え可能な移動体4と、移動体4に保持された穿刺部10より使用位置側に突出して設けられ、穿刺部10が穿刺される生体表面の周囲を圧接可能な略環状の突出部50とを備えている。突出部50が生体表面に圧接されると、穿刺部10が穿刺される生体表面100を張った状態に保持できるため、常に張った状態の生体表面へ穿刺部を穿刺できる。また、突出部の圧接により、皮膚の痛覚を鈍らせたり、穿刺される人の感覚が穿刺部の穿刺に集中することを抑制したりして、痛みを軽減することができる。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、血液などの体液を得るために生体に針状物を穿刺するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
健康診断や病気の特定、病状の確認などのために、生体から血液を採取することが一般的に行われている。また、糖尿病患者には、血糖値を測定するために一日に何回も血液を採取している人がいる。これらの作業は、一般に、看護婦、医者、あるいは患者本人が行っているが、注射針を穿刺するには熟練を要し、また刺す行為そのものを行うこと、またそれを目視することによる精神的な苦痛は大きい。
また、近年、本発明者らは、血液を採取せず、電極を生体内に穿刺することで血糖値などの生体情報を入手できるセンサを開発してきた(例えば、特許文献1参照。)。しかし、このセンサにおいても皮下へ穿刺する行為は残り、これに伴う苦痛がある。さらに、センサの皮下への穿刺は、常に同じ状態であることが好ましい。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−276021号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明では、生体の皮下に、注射針やセンサなどの穿刺部を、同じ状態で、かつ痛みを軽減して穿刺することができる生体穿刺装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、生体に穿刺できる突起状に形成されている穿刺部と、前記穿刺部を着脱自在に保持して生体に穿刺可能な使用位置と生体に穿刺されない収納位置とに切替え可能な移動体と、前記移動体に保持された穿刺部より使用位置側に突出して設けられ、前記穿刺部が穿刺される生体表面の周囲を圧接可能な略環状の突出部とを備える生体穿刺装置を提供するものである。この生体穿刺装置では、略環状の突出部が生体表面に圧接されることで、穿刺部が穿刺される生体表面を張った状態に保持できる。したがって、この状態で移動体に取り付けられた穿刺部を収納位置から使用位置に切り替えて生体に穿刺することにより、常に張った状態の生体表面へ穿刺部を穿刺できる。また、突出部が生体表面に圧接されることにより、皮膚の痛覚を鈍らせたり、穿刺される人の感覚が穿刺部の穿刺に集中することを抑制したりして痛みを軽減できる。
【0006】
また、本発明は、上記生体穿刺装置において、前記突出部とこの突出部が圧接された生体表面とで仕切られる空間のエアを吸引可能な吸引手段を備える装置を提供するものである。
この装置では、吸引手段で略環状の突出部とこの突出部が圧接された生体表面とで仕切られる空間のエアを吸引することにより、突出部内の生体表面を穿刺部側に引き寄せて、より確実に生体表面を張った状態に保持することができる。このため、より同じ状態での穿刺部の穿刺が可能となっている。また、生体表面に吸引の刺激を与えることにより、生体表面の痛覚を鈍らせたり、穿刺部の穿刺への感覚の集中を抑制して、痛みを緩和することができる。
【0007】
また、この装置では、前記突出部の内側に着脱可能に取り付けられて、体液に接触することで生体情報を検出可能なセンサ部を備える装置とすることができる。この装置では、略環状の突出部内にセンサ部が設けられるため、穿刺部の穿刺部分から体液を流出させて、センサ部に体液を供給して生体情報を検出することができる。このため、作業者および被穿刺者は、血液などの体液を触ったり視認したりすることなく生体情報を得ることができる。
【0008】
また、本発明は、上記いずれかの生体穿刺装置において、生体に巻回されて、前記突出部および移動体を生体の所定部位に固定する固定部材と、前記固定部材で固定された前記突出部の生体表面への圧接圧力を調節する調圧部とを備えている装置を提供するものである。
この装置では、固定部材によって生体の所定部位に突出部と移動体とを固定し、さらに突出部の圧接圧力を調圧部で調節することによって、所定の位置、所定の状態での穿刺部の穿刺を繰り返し行うことができる。また、固定部材によって突出部や穿刺部を生体の所定部位に固定して穿刺作業が行えるため、作業が簡単である。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1〜5に、本発明の一実施形態にかかわる生体穿刺装置を示す。この生体穿刺装置1は、血糖値測定用の装置であり、血糖に関する情報を検出するセンサを生体に穿刺して血糖値を測定するものである。
図1に示すように、生体穿刺装置1は直方体状の本体部2と、帯状の固定部材20とを備えている。
【0010】
本体部2は、処理手段、報知手段、操作部等の装置の主要部を備えている。処理手段は、本体部2に内蔵されており、移動体4の移動や穿刺部10による生体情報の検出、生体情報からの血糖値などの導出といった種々の処理をする。図2に示すように、本体部2は、上面に、処理結果や操作方法を報知する報知手段としての表示部6と、測定スイッチを含む操作部8とが設けられている。
【0011】
図1に示す本体部2の下面は、図中の下方に凹状の湾曲面に形成されて接触部2aに形成されている。接触部2aは、穿刺時に生体に接触する面である。また、接触部2aの中央に突出部50が設けられている。突出部50は、穿刺部10が穿刺される生体表面の周囲を圧接する部分であり、接触部2aから突出する略環状に形成されている。ここで、突出部50について略環状とは、閉環状、または断絶部分を備えるが実質的に閉環状である種々の形状を含むものとする。突出部50は、好ましくは、図2,3に示すように、穿刺部10の先端を中心とする対称的な形状とされ、本実施形態では、穿刺部10の先端を中心とする円形に形成されている。突出部50は、内側部分が緩やかな傾斜面を成す断面略半円状に形成されており、接触部2aに連続している。
【0012】
突出部50の剛性は、特に限定されず、生体への圧接によって変形しても良いし変形しなくても良い。生体への圧接で変形できる突出部50は、突出部50の突出面に対する生体表面の高低差を補償することができ、突出部全体が良好に生体表面に圧接される。適当な柔軟性を備える突出部50は、例えば、ABS樹脂や熱可塑性エラストマー材料、種々のゴム材料によって形成することができる。
【0013】
突出部50の内側は、突出部50および接触部2aによって、凹状に形成された圧着面54が形成されている。圧着面54は、後述する吸引手段によって引き寄せられる生体表面が当接される部分である。また、圧着面54の中心には、後述する、穿刺部10が挿通可能な挿通孔52が設けられている。
【0014】
図3に示すように、本体部2内には、挿通孔52に連通する密閉状の空気室56が形成されている。空気室56は、図示しないエアポンプに接続されており、空気室56内のエアが吸引される構成となっている。空気室56に接続されているエアポンプは、本発明の吸引手段に対応する。この吸引手段は、貫通孔52を通して突出部50の内側の空気を吸引可能となっている。
【0015】
本体部2の内部には、移動体4が設けられている。移動体4は、穿刺部10を保持して生体に穿刺可能な使用位置(図4参照)と生体に穿刺されない収納位置(図3参照)とに切り替える部材である。移動体4は、常時は、収納位置を安定に保つ構成とされる。このため、移動体4は、例えば、収納位置に向かう付勢力を発生する付勢手段と、この付勢に抗して使用位置へ移動させる移動手段とを備えていることが好ましい。
【0016】
本実施形態の移動体4は、本体部2内に内蔵されており、可動部材40と、上記付勢手段に対応する付勢部材42と、前記移動手段に対応する加圧部材44とを備えている。付勢部材42は、本実施形態では、コイルばねであり、一端が本体部2内部の台座17に取り付けられて接触部2a側に延びており、他端に可動部材40が取り付けられている。
【0017】
可動部材40は、平板状部材で、空気室56内に接触部2aに対して略平行となるように配置されている。可動部材40は、図3に示すように、穿刺部10が取り付けられて、その先端が接触部2aより突出しない位置に配置されている。可動部材40の接触部2a側の面には、後述する穿刺部10を着脱可能に取り付けるための取付部46が一体化されている。
【0018】
取付部46は、穿刺部10の基部13の互いに対向する端部を挟持して係止可能な係止爪を備える形状である。また、取付部46は、後述する穿刺部10の基部13に設けられている接続部15に電気的に接続する端子(図示せず)を備えている。この端子は、穿刺部10と本体部2との間での電圧の収受や検出された電気的情報の送受信を可能とする。
【0019】
また、加圧部材44は、可動部材40上に配置されている空気袋と、この空気袋に接続された弁およびエアポンプ(図示せず)とを備えている。加圧部材44は、空気袋にエアが供給されると膨張し、エアの排出によって収縮する。加圧部材44の空気袋は、膨張によって付勢部材42の付勢力に勝る圧力で可動部材40を下方に押圧する。
なお、移動手段は、加圧部材44のように、可動部材44を使用位置に押出す構成に代えて、本体部2の下面と可動部材40との間に設置されて、可動部材40を使用位置に引張る構成とされても良い。
【0020】
次に、穿刺部10の一実施形態について、図5を参照して説明する。穿刺部10aは、移動体4の取付部46に取り付けられる基部13と、基部13に一体化され、生体の皮下に穿刺される突起11とを備えている。
基部13は、絶縁性の樹脂材料またはセラミックよりなる基材79と、基材79の表面に付与された所定形状の銅箔76とを備えている。銅箔76の一端は、基材79の端部まで延びて露出された接続部15に形成されており、取付部46側の電気的な接続部分に接続可能となっている。また、銅箔76の他端は、基材79に形成されている突起11を取り付けるための貫通孔22の表面を被覆している。
【0021】
突起11は、皮下に穿刺可能な鋭利な形状とされ、生体穿刺装置1の目的に合わせて、円錐状や筒状など種々の形状に形成される。突起11は、寸法が特定されるものではないが、例えば、穿刺方向の長さが1mm以下で、最大直径が0.5mm以下であると、皮下への穿刺における痛みを軽減でき、好ましい。
図5に示す突起11は、対を成す電極材65と、対を成す電極材65の間に充填された選択部68と、電極材65および選択部68の外面を被覆する保護層71とを備えている。電極材65は、貴金属材料よりなり、それぞれ先端がテーパ状に形成された半円柱状に形成されており、各平面部分が対向して配置されて円柱状部材を成している。電極材65は、基材79に形成された貫通孔22に挿通されており、貫通孔22を被覆する銅箔76と接触している。
【0022】
選択部68は、皮下体液(血液など)から所定の成分に関する情報を選択的に取り出すための部分である。選択部68は、特定の物質と反応する酵素や、特定の物質のみを透過するまたは特定の物質を透過しない制限透過膜など選択能を備える材を含む種々の構成とすることができる。血糖値を測定する穿刺部10では、選択部68は、糖と選択的に電子移動反応をするグルコースオキシダーゼを含有する銀ペーストより成り、電極材65間に層状に形成されている。また、選択部68には、グルコースオキシダーゼによる反応と電極との電位差を補償する電子メディエータが含有されている。
【0023】
保護層71は、電極材65や選択部68の保護および/または電極材65や選択部68に含有される生体に好ましくない成分の流出の抑制のために設けられる。例えば、生体適合性を有する高分子などの膜とすることができる。
【0024】
また、図6に生体情報を電気的に取り出すのに好適な穿刺部10の他の例を示す。穿刺部10bは、絶縁性材料から成る板状の基部103と、皮下に穿刺可能な複数の突起101a,101bとを備えている。基部103は、図5の形態と同様、絶縁性の樹脂材料よりなる基材105と、基材105の表面に付与された銅箔107とを備えている。銅箔107は、突起101a,101bごとに、独立して取り付け部87側の電源や処理手段(38)まで接続可能に形成されている。各突起101a,101bは、それぞれ1つの電極を構成しており、略円錐状に形成されている。突起101a,101bは、貴金属材料より成る中実円錐状の電極材112の表面に、選択部114と保護層116とを備えている。本実施形態では、選択部114は、酵素等を含む選択層115aと電極材112と外部との電位差を補償する電子メディエータ層115bの二層より構成されている。保護層116は、図5の保護層71と同様である。
なお、図5,6に示す穿刺部10a,10bは、いずれも作用電極及び対電極として作用する2つの電極材を備えているが、作用電極、対電極及び参照電極として作用する3つの電極材を備える構成でも良いことはもちろんである。
【0025】
固定部材20は、図1に示すように、帯状部材22,24を備えており、本体部2を腕などに固定する。
帯状部材22,24は、柔軟な帯状体で、本体部2の生体に対向する面に隣接する対を成す両側面の下部に接続されている。
帯状部材22は、帯状部材24より長く形成されており、生体への巻回で必要と想定される標準的な長さの約2倍の長さに形成されている。帯状部材22は、生体に対向しない面に、対を成す面ファスナ30a,30bを備えている。
帯状部材24の端部には、帯状部材22を挿通可能な連結孔を有する連結リング28が設けられている。
【0026】
図1,3に示すように、帯状部材22が帯状部材24の連結リング28に挿通されて本体部2、帯状部材22,24が環を形成している。環状部分の周長は、帯状部材22の面ファスナ30a,30bの係合位置を変えることで調節できる。面ファスナ30a,30bは、その係合位置の調節によって固定部材20による生体への締付け圧力を調節することもでき、本発明の調圧部に対応する。
【0027】
帯状部材22には、固定部材20(帯状部材22および24)の環状部分の長さを変えずに締付け圧力を変えられる容積調節部32が設けられている。容積調節部32は、本発明の調圧部に対応する。本実施形態の容積調節部32は、エアを注入可能な袋状の容積変化部34と、容積変化部34にチューブ36を介して連結された開閉弁とエアポンプとを備えている。容積変化部34は、本体部2と固定部材20とで形成される間の内側に位置しており、内部のエアの量によって体積が変化する。
【0028】
この生体穿刺装置1を使用して、穿刺部10を穿刺し、血糖値を求める方法について説明する。
まず、図4に示すように、本体部2および帯状部材22,24で形成される環状部分を、例えば、腕100に通して、固定部材20を生体に巻回する。そして、面ファスナ30a,30bの係合位置を調節して腕100の所定部位に固定する。
次に、容積調節部32を作動させて、所定の圧力となるまで容積変化部34にエアを送り込み、締付け圧力を調節する。所定の締付け圧力に達したとき、突出部50は、生体表面に確実に圧接されている。また、移動体4の可動部材40は、付勢部材42によって収納位置に付勢されており、穿刺部10は本体部2内に収容されている。
【0029】
次に、吸引手段によって突出部50と生体表面との間の空気を吸引する。このとき、突出部50と生体表面とで仕切られる空間のエアが吸引されて、突出部50の内側の生体表面が挿通孔52側、すなわち穿刺部10側に引き寄せられる。吸引を続けることにより、生体表面が圧着面54に接触するようになる。
【0030】
次に、移動体4の加圧部材44の空気袋にエアを供給して膨張させ、可動部材40を使用位置まで移動させる。可動部材40を使用位置まで移動させることで、穿刺部10の突起11が生体表面に穿刺される。
【0031】
穿刺部10を生体に穿刺すると、血糖値を測定するための生体情報を検出することができる。穿刺部10の突起11による検出情報は、本体部2内の処理手段によって処理される。この処理結果は、算出された血糖値や、血糖値が正常であるかどうか、あるいは投与すべきインシュリンの量や種類などであり、報知手段である表示部6などで出力される。
検出終了後は、上述と逆の操作を行うことによって、生体穿刺装置1を生体から取り外すことができる。
【0032】
この生体穿刺装置1では、突出部50を圧接することで生体表面を張った状態にすることができ、さらに吸引手段によって生体表面を引き寄せて圧着面54に接触された状態の生体表面に穿刺部10が穿刺される。このため、生体表面を常に同様の張った状態にして、突起11の生体への穿刺量を一定に保って穿刺できる。特に、移動体4は、生体に設置した時の収納状態から突起11を穿刺するときの穿刺状態へと移動するが、突出部50の圧接によって、移動体4が移動するときに生体に対して位置ズレすることが抑制されて、生体表面を張った状態に安定させて穿刺することができる。したがって、良好に所定の状態での穿刺部10の穿刺を行うことができる。また、吸引手段による吸引圧力などを調整することで穿刺量や生体表面の張り具合などを調節することができ、所望の穿刺状態を設定することも可能である。
【0033】
また、突出部50による押圧、および吸引手段による吸引により、穿刺部10の穿刺にかかる痛みに被穿刺者の感覚が集中することを抑制して、痛みを緩和することができる。また、痛覚が鈍ることが期待され、これによる痛みの軽減が期待される。
【0034】
また、本体部2が固定部材20に穿刺部10と一体に設けられているため、生体穿刺装置1が良好に小型化されている。また、本体部2を穿刺部10に一体に設けることにより、本体部2によって穿刺部10を被穿刺者から見えないようにすることができ、精神的苦痛を軽減できるとともに、合理的である。
【0035】
また、調圧部を備えるため、生体穿刺装置1は、固定部材20を生体に巻回したときの締付け圧力に関係なく、容積調節部32によって、毎回ほぼ同じ大きさの締付け圧力で測定することができる。したがって、生体穿刺装置1の使用者は、特に熟練しなくても所定の締付け圧力で、繰り返し穿刺することができる。
【0036】
次に、図7を参照して本発明の生体穿刺装置の別の実施形態について説明する。図7に示す生体穿刺装置81は、穿刺部の穿刺によって血液を流出させ、流出血液をセンサ部に導入して血糖値などの生体情報を測定する装置である。
なお、図7に示す生体穿刺装置81の、図1の生体穿刺装置1と同様な部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】
生体穿刺装置81は、突出部50の内側に、突出部50を突出端とし、移動体4側にくぼむ凹状の圧着面82を有している。この圧着面82は、中心に穿刺部90を挿入可能な挿通孔84を備えており、その挿通孔84の開口端縁は、脱着自在なセンサ部86によって構成されている。センサ部86は、板状部材で、第1の実施形態の取付部46と同様、例えば係合などによって接触部2aに着脱自在に固定されている。また、センサ部86は、生体情報を検出するための電圧の収受や、検出情報の送受信のために本体部2側に電気的に接続されている。
なお、センサ部86は公知のセンサチップである。例えば、電極が絶縁性部材でサンドイッチされており、毛細管現象によって血液などの体液が電極まで供給される構成とすることができる。
【0038】
この生体穿刺装置81の穿刺部90は、突起92が中実で、先端が円錐状の針である。また、基部94は、突起92を本体部2側に電気的に接続する接続部を備えていない。
【0039】
この生体穿刺装置81を使用するには、第1の実施形態の生体穿刺装置1と同様に穿刺部90を穿刺する。その後、突起92を生体表面から引き抜くことで、体液、すなわち血液を生体表面から流出させる。そして、この流出した血液が毛細管現象によって自然にセンサ部86の電極に到達することで、血糖値に関する生体情報を検出することができる。
【0040】
この形態では、特に、吸引手段によって生体表面を引き寄せることにより、穿刺される部分の血流を抑制した状態で穿刺部90を穿刺することができる。また、生体表面を引き寄せて突出部50との接触面を密にすることにより、生体表面から流出させた血液が外側に漏れることを抑止することができる。このため、より少ない血液で、確実に所望の生体情報を得ることができる。
【0041】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明に係る生体穿刺装置は、血糖値計に限定されず、種々の生体情報を取得するための装置に適用できる。また、生体穿刺装置は、生体に巻回される固定部材を備えない形態や、固定部材のみ有し、調圧部を備えない形態でも良い。また、固定部材は、腕の他脚、指、腹、胸、首など種々の部位に巻回される構成とすることができる。
また、上述の実施形態において、測定スイッチを1回押すだけで、容積調節部32による締付け圧力の調節に引き続いて穿刺部10,90の穿刺を行う形態とされても良い。この形態では、さらに穿刺部10,90の穿刺への触覚の集中を軽減でき、痛みを軽減できることが期待できる。
また、穿刺部は、複数の突起を備える形状でも良いし、本形態とは異なる種々の形状の電極材から構成されていても良い。
【0042】
【発明の効果】
本発明では、生体の皮下に、注射針やセンサなどの穿刺部を、同じ状態で、かつ痛みを軽減して穿刺することができる生体穿刺装置を提供することにより、肉体的または精神的な苦痛を軽減して、繰り返し同じ状態の穿刺をして、生体情報を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる生体穿刺装置の正面図である。
【図2】図1の生体穿刺装置の平面図である。
【図3】図1の生体穿刺装置の一部を破断した正面図である。
【図4】図1の生体穿刺装置の穿刺部を生体表面に穿刺したようすを示す図である。
【図5】穿刺部の一実施形態を示す図である。
【図6】穿刺部の他の実施形態を示す図である。
【図7】本発明の別の実施の形態に係わる生体穿刺装置の要部を示す一部を破断した正面図である。
【符号の説明】
1,81 生体穿刺装置
2 本体部
2a 接触部
4 移動体
6 表示部
8 操作部
10,90 穿刺部
11,92,101 突起
13,94,103 基部
15 接続部
17 台座
20 固定部材
22,24 帯状部材
28 連結リング
30a,30b 面ファスナ
32 容積調節部
34 容積変化部
36 チューブ
40 可動部材
42 付勢部材
44 加圧部材
46 取付部
50 突出部
52,84 挿通孔
54,82 圧着面
56 空気室
65,112 電極材
68,114 選択部
71,116 保護層
76,107 銅箔
79,105 基材
86 センサ部
100 腕

Claims (4)

  1. 生体に穿刺できる突起状に形成されている穿刺部と、
    前記穿刺部を着脱自在に保持して生体に穿刺可能な使用位置と生体に穿刺されない収納位置とに切替え可能な移動体と、
    前記移動体に保持された穿刺部より使用位置側に突出して設けられ、前記穿刺部が穿刺される生体表面の周囲を圧接可能な略環状の突出部と
    を備える、生体穿刺装置。
  2. 前記突出部とこの突出部が圧接された生体表面とで仕切られる空間のエアを吸引可能な吸引手段を備える、請求項1に記載の生体穿刺装置。
  3. 前記突出部の内側に着脱可能に取り付けられて、体液に接触することで生体情報を検出可能なセンサ部を備える、請求項2に記載の生体穿刺装置。
  4. 生体に巻回されて、前記突出部および移動体を生体の所定部位に固定する固定部材と、
    前記固定部材で固定された前記突出部の生体表面への圧接圧力を調節する調圧部と
    を備えている、請求項1から3のいずれかに記載の生体穿刺装置。
JP2002378574A 2002-12-26 2002-12-26 生体穿刺装置 Pending JP2004208726A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021092966A1 (zh) * 2019-11-16 2021-05-20 柏兆(吉安)电子有限责任公司 一种基于表带式电子医疗手表的血糖远程监测系统

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WO2021092966A1 (zh) * 2019-11-16 2021-05-20 柏兆(吉安)电子有限责任公司 一种基于表带式电子医疗手表的血糖远程监测系统

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