JP2004208727A - 生体穿刺装置 - Google Patents

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Kinji Nishimura
金治 西村
Hiroyuki Kato
浩之 加藤
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NISHITOMO KK
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Abstract

【課題】生体への穿刺部の穿刺が容易で、かつ同じ状態での穿刺が可能な生体穿刺装置を提供する。
【解決手段】生体穿刺装置1は、生体に巻回されて所定部位に固定される固定部材20と、固定部材20に連結して設けられ生体に穿刺される穿刺部10とを備えている。固定部材20が生体の所定部位に固定された状態で、穿刺部10は生体の皮下に穿刺可能に突出する使用状態と、他部材に接触しないように保護される収納状態とに切替え可能である。この装置によれば、固定部材20を生体に巻回して所定部位に固定し、穿刺部10を使用状態にすることで、生体の穿刺が完了する。このため、作業が簡単である。また、穿刺部10が所定部位に固定されるため、同じ状態での穿刺を繰り返し行うことが可能である。また、穿刺部は、収納状態と使用状態とに切り替え可能なため、収納状態では穿刺部の汚染や誤った穿刺を防止でき、安全である。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、血液などの体液を得るために生体に針状物を穿刺するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
健康診断や病気の特定、病状の確認などのために、生体から血液を採取することが一般的に行われている。また、糖尿病患者には、血糖値を測定するために一日に何回も血液を採取している人がいる。これらの作業は、一般に、看護婦、医者、あるいは患者本人が行っているが、注射針を穿刺するには熟練を要し、また刺す行為そのものを行うこと、またそれを目視することによる精神的な苦痛は大きい。
また、近年、本発明者らは、血液を採取せず、電極を生体内に穿刺することで血糖値などの生体情報を入手できるセンサを開発してきた(例えば、特許文献1参照。)。しかし、このセンサにおいても皮下へ穿刺する行為は残り、これに伴う苦痛がある。さらに、センサの皮下への穿刺は、常に同じ状態であることが好ましい。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−276021号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明では、生体への穿刺部の穿刺が容易で、かつ同じ状態での穿刺が可能な生体穿刺装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の生体穿刺装置は、生体に巻回されて所定部位に固定される固定部材と、前記固定部材に連結して設けられ生体に穿刺される穿刺部とを備え、前記固定部材が生体の所定部位に固定された状態で前記穿刺部は生体の皮下に穿刺可能に突出する使用状態と、他部材に接触しないように保護される収納状態とに切替え可能であるものである。
この装置によれば、固定部材が生体に巻回されて所定部位に固定されることによって、穿刺部が生体の所定部位に配置される。そして、この配置で、穿刺部を使用状態にすることで、生体の穿刺が完了する。このため、作業が簡単である。また、穿刺部は、収納状態と使用状態とに切り替え可能なため、収納状態では穿刺部の汚染や誤った穿刺を防止でき、安全である。また、穿刺部は、固定部材によって所定部位に固定されるため、同じ状態での穿刺を繰り返し行うことが可能である。
【0006】
また、本願の別の発明は、前記穿刺部の使用状態と収納状態とを切替え可能な生体への締付け圧力を調節できる調圧部を備えているものである。
調圧部は、締付け圧力を調節して、穿刺部の使用状態と収納状態を切り替えるため、所定の締付け状態の生体に穿刺部を穿刺することができる。したがって、同じ状態での穿刺を繰り返し行うことが簡単である。
【0007】
また、本願の別の発明は、上記いずれかの生体穿刺装置において、前記穿刺部を包囲するようにバネを介して固定部材に取り付けられている保護部材を備え、この保護部材は、常時は穿刺部を収納状態に維持し、前記バネを弾性変形させて使用状態を形成するものである。
この装置では、穿刺部は、バネを介して固定部材に取り付けられている保護部材によって包囲されており、常時は収納状態に維持されているため、他部材との接触が回避されて衛生的である。そして、保護部材と固定部材との間に位置するバネを弾性変形させて保護部材が移動することによって穿刺部を収納状態から使用状態に切り替えることができる。
また、保護部材を備える生体穿刺装置では、前記保護部材は、移動できる量が制御されており、穿刺部の使用状態における最大突出量を決定していることが好ましい。この装置では、保護部材が最大に移動できる位置において、穿刺部の突出量が最大となるため、穿刺部を皮下に穿刺する場合は、常に保護部材を最大に移動させることにより、穿刺深さを一定にして、測定部である生体情報検知部位の皮下への穿刺量を一定に保つことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明に係わる生体穿刺装置は、血液、体液の採取や薬液の皮下投与、生体情報の測定など生体の所定の部位を穿刺して処理する種々の装置に適用できる。
生体穿刺装置1は、帯状部材22,24と本体部2とよりなり、環状に形成される固定部材20を備えている。
【0009】
本体部2は、直方体状部材に形成されており、図3,4に示すように穿刺部10が着脱自在に取り付けられている。本体部2は、穿刺部10の穿刺、および穿刺による生体情報の取得、生体情報の処理などのための処理手段を内蔵している。また、この装置1を操作するために必要な情報や、生体情報の処理結果を作業者に報知する報知手段を備えている。本体部2の生体に対向する面と反対側の面には、報知手段としての表示部6と操作部8とが設けられている。
【0010】
本体部2は、穿刺部10を取付可能な取り付け部87を備えている。取り付け部87は、本体部2が生体に固定されるときに、生体に対向する面に向かって穿刺部10が突出するように保持する。本実施形態では、本体部2の生体に対向する面の中央に設けられており、後述する穿刺部10の基部13を係止可能に形成されている。
【0011】
図2〜4に示すように、本体部2の生体に対向される面には、面に対して垂直な方向に移動可能な保護部材12が設けられている。保護部材12は、後で詳述する穿刺部10を包囲する部材で、種々の形状に形成することができる。本実施形態では、本体部2の一面に略平行な生体接触面を備え、本体部2側の面が開口された厚みの小さい箱状に形成されている。
【0012】
保護部材12は、バネ85を介して、図3に示す取り付け部87に取り付けられた穿刺部10よりも突出する収納位置と、図4に示す穿刺部10より突出しない使用位置との間を移動可能に本体部2に連結されている。なお、本体部2への連結形態は、使用位置と収納位置との間を移動可能となる連結形態であれば良く、保護部材12の収納位置へ向かう付勢力は、固定部材20が生体を締め付けるときの締付け圧力によって使用位置に向かう程度の大きさである。
【0013】
バネ85は、保護部材12の各隅部の近傍に1つずつ配置されている。バネ85は、一端が本体部2のバネ受け部81に、他端が保護部材12のバネ受け台83に固定されており、常時は保護部材12を図3に示す収納位置に付勢している。このため、保護部材12は自然状態で収納位置に配置されており、保護部材12が本体部2側に向かって押圧されることで、バネ85が弾性変形して保護部材12が本体部2内に収容される使用位置(図4参照)まで移動する。バネ85の付勢力に抗して使用位置まで移動させるのに要する力は、固定部材20による生体への締付け圧力に略等しくなっている。
【0014】
穿刺部10は、本体部2の取り付け部87に取り付けられる基部13と、基部13に一体化され、生体の皮下に穿刺される突起11とを備えている。
基部13は、穿刺部10を取り付け可能、かつ穿刺部10を本体部2側の電源や処理手段(図5の38)に電気的に接続可能とする部分である。具体的には、基部13は、絶縁性の基材を備え、この基材上に接続用の導電性部材が付加されている。例えば、後述の図6,7に示すように、セラミック、樹脂などで形成された板状の基材に、金属被膜などが設けられて形成されている。
【0015】
突起11は、皮下に穿刺可能な鋭利な形状とされ、例えば円錐状や筒状に形成されている。突起11は、生体穿刺装置1の目的に合わせて種々の形態のものを用いることができるが、皮下への穿刺における痛みを軽減できる微小なものが好ましい。具体的には、例えば、突起11は、穿刺方向の長さが1mm以下で、最大直径が0.5mm以下とされることが好ましいが、特に寸法は特定されない。
【0016】
生体情報を電気的に取り出すのに好適な穿刺部10の一例を図6に示す。図6に示す穿刺部10aは、基部13と突起11とを備えている。
基部13は、絶縁性の樹脂材料よりなる基材79と、基材79の表面に付与された所定形状の銅箔76とを備えている。銅箔76は、突起11の電極と取り付け部87側の電源や処理手段(38)とを接続可能に形成されている。
突起11は、対を成す断面略半円形の柱状の電極材65と、この電極材65の間に充填された選択部68と、電極材65および選択部68の外面を被覆する保護層71とを備えている。電極材65は、貴金属材料よりなり、基材79に形成された貫通孔22に挿通された状態で固定されている。貫通孔22の開口端縁には、銅箔76が付与されており、これにより電極材65は、銅箔76を介して本体部2側に電気的に接続可能とされている。
【0017】
選択部68は、種々の成分が混在する皮下体液(血液など)から所定の成分に関する情報を選択的に取り出すための部分である。選択部68は、特定の物質と反応する酵素や特定の物質のみを透過または透過しない制限透過膜など種々の構成とすることができる。血糖値を測定する本実施形態の穿刺部10aでは、選択部68は、糖と選択的に電子移動反応をするグルコースオキシダーゼを含有する層状部に形成することができる。図7に示す選択部68は、グルコースオキシダーゼと、グルコースオキシダーゼによる反応と電極との電位差を補償する電子メディエータと、銀ペーストとを含む、適度な導電性を有する材料で形成されている。
【0018】
保護層71は、電極材65および選択部68の保護および/または電極材65、選択部68に含有される生体に好ましくない成分の流出の抑制のために設けられる。例えば、生体適合性を有する高分子などによって形成された膜とすることができる。
【0019】
また、図7に生体情報を電気的に取り出すのに好適な穿刺部10の他の例を示す。穿刺部10bは、絶縁性材料から成る板状の基部103と、皮下に穿刺可能な複数の突起101a,101bとを備えている。基部103は、図6の形態と同様、絶縁性の樹脂材料よりなる基材105と、基材105の表面に付与された銅箔107とを備えている。銅箔107は、突起101a,101bと取り付け部87側の電源や処理手段(38)とを接続可能に形成されている。各突起101a,101bは、それぞれ1つの電極を構成しており、略円錐状に形成されている。突起101a,101bは、貴金属材料より成る中実円錐状の電極材112の表面に、選択部114と保護層116とを備えている。本実施形態では、選択部114は、酵素等を含む選択層115aと電極材112と外部との電位差を補償する電子メディエータ層115bの二層より構成されている。保護層116は、図6の保護層71と同様である。
なお、図6,7に示す穿刺部10a,10bは、いずれも作用電極及び対電極として作用する2つの電極材を備えているが、作用電極、対電極及び参照電極として作用する3つの電極材を備える構成でも良いことはもちろんである。
【0020】
次に、本体部2を腕などに固定する固定部材20について説明する。固定部材20の帯状部材22,24は、本体部2の生体に対向する面に隣接し、かつ互いに対向する2面から延びるように設けられている。帯状部材24は、端部に連結リング28を備えている。連結リング28は、帯状部材22を挿通可能な連結孔を備える部材である。
【0021】
帯状部材22は、帯状部材24より長く形成されており、生体への巻回で必要と想定される標準的な長さの約2倍の長さに形成されている。帯状部材22は、生体に対向しない面に、対を成す面ファスナ30a,30bを備えている。図2,4に示すように、帯状部材22が帯状部材24の連結リング28に挿通されて本体部2、帯状部材22,24が環状を成す。環状部分の大きさは、帯状部材22の面ファスナ30a,30bの係合位置を変えることで、環状部分を構成する帯状部材22の長さを調節できる。すなわち、面ファスナ30a,30bを備える帯状部材22によって締付け圧力を調節することもでき、面ファスナ30a,30bの係合構造は、本発明の調圧部に対応する。
【0022】
帯状部材22は、さらに、固定部材20の環状部分の長さを変えずに締付け圧力を変えられる容積調節部32を備えている。容積調節部32は、生体に巻回されている固定部材20による生体への締付け圧力を調節できる部材であり、本発明の調圧部に対応する。容積調節部32は、具体的には、固定部材20の環状部分の内側に設けられて、所定の締付け圧力となるまで容積が増大できる部材等とされる。
本実施形態の容積調節部32は、柔軟でエアを注入可能な袋状の容積変化部34を有しており、チューブ36を介して開閉弁とエアを供給するエアポンプとが連結されている。
【0023】
次に、生体穿刺装置1において穿刺部10を穿刺して生体情報を検出する方法について説明する。
まず、本体部2の内部について図5を参照して簡単に説明する。本体部2は、処理手段38、入力インタフェース40、出力インタフェース42、操作部8の測定スイッチ44、報知手段46、および外部出力48を備えている。処理手段38は、入力インタフェース40を介して測定スイッチ44と穿刺部10に電気的に接続されている。また、報知手段46および外部出力48は、出力インタフェース42を介して処理手段38に電気的に接続されている。報知手段46は、表示部6の他、音声、ブザー等による報知手段を含む。外部出力48は、電話回線などに接続されて外部に検出情報、または検出情報の処理結果を伝送する手段である。
【0024】
容積調節部32には、圧力センサ50が設けられており、入力インタフェース40を介して処理手段38に接続されている。また、流体量調節手段である流入用ポンプ52および開閉弁54は、出力インタフェース42を介して処理手段に接続されている。流入用ポンプ52の作動および弁54の開閉が、処理手段38によって制御されている。
【0025】
この生体穿刺装置1の穿刺部10を穿刺するためには、まず、固定部材20を生体の腕に巻回する。図4に示すように、本体部2および帯状部材22,24で形成される環状部分を、例えば、腕90に通し、面ファスナ30a,30bの嵌合位置を調節して腕90の所定部位に固定する。次に、操作部8の測定スイッチ44を押すと、処理手段38が、流入用ポンプ52に作動開始の信号を送信し、弁54に流入用ポンプ52と容積変化部34との間が連通される開状態とする信号を送信する。流入用ポンプ52は、容積変化部34へエアを送り込む。
【0026】
処理手段38は、弁54が容積変化部34と流入用ポンプ52とを連通させている間、所定の時間間隔で圧力センサ50で検出される容積変化部34に関する圧力情報を受信する。そして、圧力情報が所定の値に達すると、弁54に閉塞の信号を送信する。
締付け圧力が所定の値に達するとき、生体穿刺装置1は、図4に示すように生体に確実に固定されている。また、保護部材12がバネ85による付勢に抗して収納位置から使用位置に移動されて穿刺部10が突出し、皮下に穿刺される。
【0027】
本実施形態の生体穿刺装置1では、このとき、保護部材12の移動可能な位置、すなわち、バネ85に抗して移動できる量が、制御されており、穿刺部10の突出量を決定している。具体的には、保護部材12は、本体部2内部に移動していくと、所定の位置で本体部2と当接するように形成されており(図示せず)、本体部2の内部側にはそれ以上移動できないようになっている。これにより穿刺部10の保護部材12の下面からの最大突出量は、常に一定となる。
【0028】
血糖値の測定は、穿刺部10が穿刺された時点以降に行うことができる。本実施形態では、処理手段38は、圧力センサ50で所定の圧力が検出されると、穿刺部10での検出を開始する。処理手段38は、入力インタフェース40を介して穿刺部10での検出情報を受信する。そして、十分な検出情報を得られたら、検出を終了する。
【0029】
検出を終了すると、処理手段38は、弁54に容積変化部34からエアを排出できるように開状態となる信号を送信する。これにより、容積変化部34からエアが排出されて、締付けが解除され、測定が完了する。
【0030】
処理手段38は、得られた検出情報を処理して血糖値、あるいは投与すべきインシュリンの量や種類などを求める。あるいは、処理手段38は、血糖値が正常であるかどうかを判定しても良い。処理手段38は、処理結果を出力インタフェース42を通じて報知手段46および外部出力48に送信する。
【0031】
この生体穿刺装置1は、固定部材20を生体に巻回したときの締付け圧力に関係なく、容積調節部32によって、毎回ほぼ同じ大きさの締付け圧力で測定することができる。このため、生体穿刺装置1の使用者は、所定の締付け圧力で固定部材を固定して、所定の締付け状態の生体に穿刺部を穿刺することができ、特に熟練しなくても同じ状態で繰り返し穿刺が行える。また、締付け圧力を変化させての穿刺も行える。
また、保護部材12の付勢手段によって所定の締付け圧力に達する時点で、穿刺部10が自動的に使用状態とされる。このため、直接的な穿刺作業がなく、熟練を要しない。また、精神的苦痛が軽減されている。
また、特に、処理手段38によって、所定の締付け圧力に達成しているかどうかで、穿刺部10の使用状態を確認し、自動的に検出を開始する構成であるため、穿刺部10の穿刺後、すみやかに測定が行われるため、肉体的苦痛および精神的苦痛の双方が良好に軽減されている。特に、保護部材12によって穿刺部10の保護部材12の下面からの突出量が制御されているため、常に、保護部材12を本体部2の内部側に最大に移動させることで、常に同じ長さだけ穿刺部10を穿刺することができる。したがって、一定の条件での測定が可能であり、良好な測定精度が得られる。
また、本生体穿刺装置1では、固定部材20によって生体に穿刺部10を固定すると、被穿刺者から穿刺部10が見えなくなるため、精神的苦痛が軽減されている。
【0032】
また、本体部2が固定部材20に穿刺部10と一体に設けられているため、生体穿刺装置1が良好に小型化されている。また、本体部2を穿刺部10に一体に設けることにより、本体部2によって穿刺部10を被穿刺者から見えないようにすることができ、合理的である。
また、保護部材12がケース部材によって形成されていることにより、部品点数の増加が良好に回避されている。
【0033】
また、調圧部は、面ファスナ30a,30bと容積調節部32との組み合わせによって構成されているため、固定部材20を生体に巻回することで、生体の所定の部位に装着することができ、その後容積調節部32によって穿刺に適当な締付け圧力まで調節することができる。したがって、生体への生体穿刺装置1の適当な場所への装着が容易で、同じ状態での穿刺部10の穿刺が容易である。
【0034】
また、図8に本発明に係る別の実施形態の保護部材周りの構造を示す。この生体穿刺装置90は、所定の圧力まで締め付けた状態で穿刺せずに保持しておくことができ、より大きい所定の圧力で穿刺部の穿刺が行えるものである。なお、図1〜4に示す生体穿刺装置1と同様の構成の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0035】
この生体穿刺装置90の保護部材91は、生体に巻回された固定部材による所定の締付け圧力では、移動せず、別の操作によって移動する形態とされている。
保護部材91は、箱状に形成されており、一方の対辺の上端から、箱状の底面に平行に延びる延長部91bが形成されている。この保護部材91は、箱状の底面が、本体部2の生体に対向する面から突出するように本体部2に一体化されており、延長部91bは、本体部2内に配置されている。また、底面に、穿刺部10の突起11を挿通可能な貫通孔91aが設けられている。
【0036】
保護部材91は、バネ95を介して本体部2に連結されている。バネ95は、既述の実施形態と同様、一端が本体部2のバネ受け台93に取り付けられており、他端は、保護部材91の底面内側に取り付けられている。バネ95は保護部材91を、図8に示す収納位置に向かって付勢しており、保護部材91は常時は収納位置に保持される。
【0037】
保護部材91の延長部91bと本体部2の底面との間には、保護部材91をバネ95の付勢に抗して使用位置まで移動させる移動手段として、空気袋97が設けられている。空気袋97は、上記実施形態の容積変化部34と同様、エアが入ることで容積が増大する袋状部材で、図示しない弁を介してエアポンプに接続されている。空気袋97、弁、エアポンプにおける弁の開閉やエアポンプの作動については、図5に示す処理手段38に制御させることが可能である。また、操作部8に、エアポンプによる注入の開始を指示する穿刺開始スイッチ、測定開始スイッチなどを設けることができる。
【0038】
また、延長部91bの先端には、それぞれ固定部材20の帯状部材22,24の端部が連結されている。帯状部材22,24は、本体部2の底面に形成された挿通孔99を通って外部に延びており、図2に示す場合と同様に、環状部分を形成可能とされている。帯状部材22は、図2と同様に容積調節部32を備えていても良い。
【0039】
この生体穿刺装置90を使用する場合、まず、固定部材20を生体の腕などの所定部位に巻回して所定の締付け圧力で固定することができる。その後、所定の締付け時間を経過後、または、穿刺開始のためのスイッチが押圧されてから、空気袋97にエアを供給して保護部材91を収納位置から使用位置まで移動させる。このとき、穿刺部10は、突出しない収納状態から生体側に突出する使用状態に切り替えられて、生体の皮下に穿刺される。このとき、保護部材91の移動に合わせて帯状部材22,24の延長部91bに連結された端部が本体部2の上に向かって移動する。このことによって、保護部材91の生体側への突出量が減少することによる生体を巻回する環状部分の環が大きくなることを低減または回避することができる。
【0040】
この生体穿刺装置90では、調圧部の空気袋97が本体部2内に内蔵されているため、締付け圧力は調節可能であるとともに、空気袋97が良好に保護されており、損傷などし難い。
一方、生体穿刺装置90において、帯状部材22が容積調節部34を備える形態では、容積調節部34によって所定の締付け圧力に形成後、保護部材91を容積調節部34とは別の空気袋97を備える機構によって移動させることができる。すなわち、この形態は、保護部材の移動は、調圧部による締付け状態の調整に連動せず、別個に行われる。この形態では、所定の締付け圧力での保持が可能であり、例えば、採血など確実に締付け状態が完了した状態での穿刺が好ましい用途の装置に好適に用いることができる。また、特に帯状部材22,24が保護部材91に連結されているため、保護部材91の移動にかかる締付け圧力の変化を抑制または回避でき、決められた締付け圧力での穿刺にも使用することができる。
【0041】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されないことは、もちろんである。例えば、穿刺部が注射針の形態では、固定部材は、駆血帯に兼用されることが好ましい。固定部材を駆血帯とする装置では、固定部材の締付け圧力がかかる部位は、穿刺部より心臓に近い側に配置できるように形成される。
また、容積変化部が帯状に形成されて固定部材の巻回される部分を構成する形態でも良い。
また、本装置は、穿刺部が固定部材で固定される形態であれば良く、測定装置や検出装置の本体部分は、生体に固定されない形態であっても良い。
【0042】
保護部材は、穿刺部が他の部材や外部に接触しないように保護できる種々の形状で良く、例えば、穿刺部を包囲する円筒状部材や、穿刺部を被覆する半球状部材、穿刺部10の周りに立設される複数の柱状部材などに形成することができる。
また、保護部材は、公知の移動可能な取り付け形態で本体部に一体化でき、機械的に行われても良いし電気的に行われても良い。また、例えば、容積調節部32のようにエアを注入可能な容積変化部を用いて保護部材の位置を調節しても良い。この場合、固定部材にバネなどの弾性部材による調圧部が設けられても良い。また、保護部材を固定部材に取り付けるバネは、実施形態のようなコイルばねに限定されず、板ばねやゴム部材など弾性変形可能なばね機能を有する種々の部材とすることができる。
なお、保護部材は、上述の第2実施例で述べた通り、所定の締付け圧力状態で穿刺部が使用状態となる使用位置に移動可能であれば良く、調圧部とは別個の移動機構を備えていても良い。この場合も、好ましくは、図8で帯状部材22,24が保護部材91に連結されている構成のように、調圧部で設定した圧力を保持可能な構成が設けられる。あるいは、調圧部では、保護部材の移動による圧力減少を考慮した圧力に設定する構成であっても良い。
【0043】
また、保護部材を弾性変形可能なゴム状リングなどに形成して、本体部とは別体とし、生体穿刺装置を固定したい生体の所定部位にあてて、その上から穿刺部を備える本体部を装着しても良い。
また、穿刺部の使用状態と収納状態との切替えは、穿刺部自体を移動可能に設けることによって行われても良い。穿刺部の移動の構造は、保護部材と同様、公知の種々の構造を用いることができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明では、生体への穿刺部の穿刺が容易で、かつ同じ状態での穿刺が可能な生体穿刺装置を提供することにより、簡易な操作で良好な穿刺を手早く行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる生体穿刺装置を示す正面図である。
【図2】図1の生体穿刺装置を示す平面図である。
【図3】図1の生体穿刺装置を示す一部を破断した側面図である。
【図4】図1の生体穿刺装置の使用状態を示す図である。
【図5】図1の生体穿刺装置の動作形態を示すブロック図である。
【図6】穿刺部の一実施形態である電極部を示す斜視図及び断面図である。
【図7】穿刺部の他の実施形態である電極部を示す斜視図及び断面図である。
【図8】本発明の別の実施形態にかかわる生体穿刺装置の要部を示す一部を破断した側面図である。
【符号の説明】
1,90 生体穿刺装置
2 本体部
6 表示部
8 操作部
10 穿刺部
11,101 突起
12,91 保護部材
12a,91a 貫通孔
13,103 基部
20 固定部材
22,24 帯状部材
28 連結リング
30a,30b 面ファスナ
32 容積調節部
34 容積変化部
36 チューブ
38 処理手段
40 入力インタフェース
42 出力インタフェース
44 測定スイッチ
46 報知手段
48 外部出力
50 圧力センサ
52 流入用ポンプ
54 弁
65,112 電極材
68,114 選択部
71,116 保護層
76,107 銅箔
79,105 基材
81,93 バネ受け部
83 バネ受け台
85,95 バネ
97 空気袋
99 挿通孔

Claims (4)

  1. 生体に巻回されて所定部位に固定される固定部材と、
    前記固定部材に連結して設けられ生体に穿刺される穿刺部と、
    を備え、
    前記固定部材が生体の所定部位に固定された状態で
    前記穿刺部は生体の皮下に穿刺可能に突出する使用状態と、他部材に接触しないように保護される収納状態とに切替え可能である、生体穿刺装置。
  2. 前記穿刺部の使用状態と収納状態とを切替え可能な生体への締付け圧力を調節できる調圧部を備えている、請求項1に記載の生体穿刺装置。
  3. 前記穿刺部を包囲するようにバネを介して固定部材に取り付けられている保護部材を備え、
    この保護部材は、常時は穿刺部を収納状態に維持し、前記バネを弾性変形させて使用状態を形成する、請求項1または2に記載の生体穿刺装置。
  4. 前記保護部材は、移動できる量が制御されており、穿刺部の使用状態における最大突出量を決定している、請求項3に記載の生体穿刺装置。
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