JP2004207507A - 基板検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】検出対象となる基板の寸法が異なっても機器の取り替えを行うことなく寸法の異なる基板を検出可能であって、簡易な構造で実現できる基板検出装置を提供する。
【解決手段】寸法の異なる基板を検出する複数の透過式センサ12と、複数の透過式センサ12を基板Wと基板収納容器との間の隙間に挿入可能にそれぞれ支持する複数対のセンサ支持手段15と、センサ支持手段15の進退手段10及び上下移動手段9と、を備え、複数対のセンサ支持手段15は、基板収納容器の開口の幅方向に広がって配設され、径寸法の大きい基板を検出する透過式センサ14を支持するセンサ支持手段17が開口の幅方向のより外側に配設されるとともに基板収納容器側に向かってより突出して形成され、寸法の異なる基板Wに応じて、当該基板Wを検出する透過式センサ12を支持するセンサ支持手段15が所定位置に位置決めされるように進退手段10を制御する。
【選択図】 図4
【解決手段】寸法の異なる基板を検出する複数の透過式センサ12と、複数の透過式センサ12を基板Wと基板収納容器との間の隙間に挿入可能にそれぞれ支持する複数対のセンサ支持手段15と、センサ支持手段15の進退手段10及び上下移動手段9と、を備え、複数対のセンサ支持手段15は、基板収納容器の開口の幅方向に広がって配設され、径寸法の大きい基板を検出する透過式センサ14を支持するセンサ支持手段17が開口の幅方向のより外側に配設されるとともに基板収納容器側に向かってより突出して形成され、寸法の異なる基板Wに応じて、当該基板Wを検出する透過式センサ12を支持するセンサ支持手段15が所定位置に位置決めされるように進退手段10を制御する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板収納容器に収納された基板を検出する基板検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製品の製造工程等にて半導体ウェハ等の基板を搬送する際、通常、複数の基板が、カセットと呼ばれる基板収納容器に収納されて各工程間(各基板処理装置間)を搬送される。そして、各工程(各基板処理装置)では、基板収納容器(以下、「カセット」という)から基板が基板搬送装置によって1枚ずつ取り出され、基板処理装置の基板処理室内で所定の処理が行われた後、再び、基板搬送装置によって当該カセットに収納される。この場合、基板処理装置において基板毎の処理を行う前に、基板搬送装置で基板処理室へと搬送する対象である基板のカセット内での収納状態を把握する必要がある。そのため、カセットに収納された基板を検出する基板検出装置が設けられる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
下記特許文献1においては、カセットと基板の左右との隙間に挿入する透過式センサーをカセット内に侵入退避させるとともにカセット内の基板収納棚の全段を移動させて、投受光器間の光路が遮られるか否かでカセット内に収納された基板を検出する半導体ウエハ認識装置(基板検出装置)が記載されている。なお、この特許文献1においては、透過式センサが設けられる光電検出器保持具が、搬送ロボット(基板搬送装置)の腕の先端に設けられたウエハ取り出しハンドと背中合わせに取り付けられている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−153818号公報(第2−4頁、第6−8図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
下記特許文献1に記載の基板検出装置は、透過式センサの投光器及び受光器が、検出対象である基板の大きさに応じた位置にそれぞれ取り付けられている。このため、検出対象となる基板の大きさが異なる場合(即ち、基板及びそれを収納するカセットの寸法が異なる場合)は、検出対象の基板寸法が異なる毎に、寸法の異なる基板に投受光器の取付位置が対応した光電検出器保持具に取り替えなければならない。また、寸法の異なる基板にそれぞれ対応した光電検出器保持具を複数備え、検出対象となる基板(及びカセット)の寸法に応じて、対応する光電検出器保持具を所定の位置まで移動させる駆動装置を設けることも考えられるが、機構が複雑となり、望ましくない。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、検出対象となる基板の寸法が異なっても機器の取り替えを行うことなく寸法の異なる基板を検出可能であって、簡易な構造で実現できる基板検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の基板検出装置は、基板の収納及び取り出しを行うための開口と前記基板を収納保持する複数の棚とを備える基板収納容器に対して、前記各棚に収納された基板を検出する基板検出装置において、一対の投光器及び受光器を各々有し、各一対の投受光器がそれぞれ寸法の異なる基板を検出する複数の透過式センサと、前記複数の透過式センサをそれぞれ支持するように複数対設けられるセンサ支持手段であって、前記基板と前記基板収納容器との間で前記開口の幅方向の両側にそれぞれ形成される隙間に対して前記一対の投光器及び受光器をそれぞれ挿入可能に支持するセンサ支持手段と、前記センサ支持手段を前記基板収納容器に向かって進退させる進退手段と、前記センサ支持手段を前記基板収納容器の高さ方向に沿って上下に移動させる上下移動手段と、を備え、前記複数対のセンサ支持手段は、寸法の異なる基板をそれぞれ検出する各前記透過式センサを当該寸法の異なる基板及びそれを収納する前記基板収納容器ごとに形成される前記隙間にそれぞれ挿入可能な位置で支持するように、前記開口の幅方向に広がって配設され、径寸法のより大きい基板を検出する前記透過式センサを支持する前記センサ支持手段は、径寸法のより小さい基板を検出する前記透過式センサを支持する前記センサ支持手段よりも、前記開口の幅方向のより外側に配設されるとともに前記基板収納容器に向かってより突出して形成され、寸法の異なる基板に応じて、当該基板を検出する前記透過式センサを支持する前記センサ支持手段が所定位置に位置決めされるように前記進退手段を制御することを特徴とする。
【0008】
この構成によると、寸法の異なる基板を検出する複数の透過式センサを基板と基板収納容器との隙間に挿入可能にそれぞれ支持する複数対のセンサ支持手段が設けられているため、検出対象となる基板の寸法が異なってもセンサ支持手段等の機器の取り替えを行う必要がない。そして、複数対のセンサ支持手段は、基板収納容器の開口幅方向に広がって配設されるとともに、外側に配設されるセンサ支持手段ほど、基板収納容器に向かって突出して形成されて、径寸法のより大きい基板を検出することができるようになっている。このため、径寸法のより小さい基板を検出する透過式センサのセンサ支持手段と径寸法のより大きい基板を検出する透過式センサのセンサ支持手段とが、基板及び基板収納容器と干渉することなく、また投受光器間の線光経路が互いに干渉することもない。そして、寸法の異なる基板にそれぞれ対応するセンサ支持手段が進退手段によってそれぞれ所定位置に位置決めされ、対応する基板の検出を容易に行うことができる。したがって、検出対象となる基板の寸法が異なっても機器の取り替えを行うことなく寸法の異なる基板を検出可能であって、簡易な構造で実現できる基板検出装置を提供することができる。
【0009】
請求項2に記載の基板検出装置は、請求項1において、前記基板検出装置は、基板搬送用ハンドがロボットアームの先端側に取り付けられて前記基板収納容器内に収納された基板を前記開口を通じて搬出入する基板搬送装置に設けられ、前記複数対のセンサ支持手段は、前記アームの先端側に前記基板搬送用ハンドと略背中合わせに設けられ、前記基板搬送用ハンドの移動機構が、前記進退手段及び前記上下移動手段を兼ねていることを特徴とする。
【0010】
この構成によると、基板搬送装置の基板搬送用ハンドの移動機構が、基板検出装置の進退手段及び上下移動手段を兼ねるため、進退手段及び上下移動手段を基板搬送装置とは別途に設ける必要がなく、装置構成を簡略化できる。また、設備配設スペースの観点からも効率化が図れる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る基板検出装置が適用される基板処理装置の一例を示す概略図であり、図2はその上面図(図1のA線矢視図)である。図1に示す基板移載装置2は、基板収納容器7(以下、「カセット7」という)内に収納された基板Wを1枚ずつ取り出して基板処理装置4内にて所定の基板処理を行うものである。
【0013】
図1及び図2に示すように、複数の基板Wが収納されたカセット7は、例えば前処理工程から搬送されてきた後、基板処理装置のポート装置5(ロードポート5)のカセット載置部5aに載置される。カセット載置部5aは、ロードポート5の型枠5b(ロードポートフレーム5b)で基板移載装置2に支持されており、型枠5bには、通過口5cが設けられている。この通過口5cが、遮蔽板6a(ポートドア6a)で遮蔽されることで、載置部5aと基板処理スペース8との雰囲気が遮断されるようになっている。
【0014】
カセット7には、図3に例示するように、基板Wの収納及び取り出しを行うための開口7bと基板Wを略水平に収納保持する複数の棚7cとが設けられた容器7aと、開口7bを開閉するための蓋7dと、が備えられている。蓋7dは、着脱機構7eを介して容器7aに着脱自在に取り付けられる。カセット7は、カセット載置部5a上のカセットステージ5dに載置されると(図1、2参照)、カセットステージ5dごと通過口5cに向かって前進駆動される。そして、ポートドア6aと蓋7dとが連結され、遮蔽板駆動装置6によってポートドア6aとともに蓋7dが取り外される。そして、遮蔽板駆動装置6によってポートドア6aが蓋7bとともに下降すると、カセット7内に収納された基板Wを通過口5c(及び開口7b)を介して取り出すことが可能になる。
【0015】
カセット7内の各棚7cに収納された基板Wが、後述する基板検出装置1によって検出され、この検出情報に基づいて、移載ロボット3(基板搬送装置)によって1枚ずつ基板Wが取り出されて基板処理装置4へと搬送され、所定の処理が行われる。処理が終了すると、再び、基板Wが、移載ロボット3によってカセット7へと搬送されて収納される。この処理がカセット7内の全ての基板Wについて行われると、再び、遮蔽板6a及び蓋7dが元の状態に戻され、カセット7が次工程へと搬送可能な状態となる。
【0016】
図4に移載ロボット3を示す。図4(a)は上面図、図4(b)は側面図である。図1、2、4に示すように、移載ロボット3は、昇降動作自在な昇降機構9と、昇降機構9の上端側で旋回機構(図示せず)を介して水平に旋回自在に取り付けられるとともに屈曲自在な多関節のロボットアーム10と、ロボットアーム10の先端側に取り付けられる基板搬送用ハンド11と、を備えている。移載ロボット3においては、昇降機構9、ロボットアーム10、旋回機構を駆動することで、基板搬送用ハンド11(以下、「ハンド11」という)を上下・前後・旋回方向に移動自在に支持している。このハンド11によってカセット7内に収納された基板Wが開口7bを通じて搬出入される。図4(a)には、基板Wがハンド11上に載置されて搬送されるイメージを二点鎖線で示している。
【0017】
以下、本実施形態に係る基板検出装置1について図4等に基づいて説明する。基板検出装置1は、カセット7に対して、各棚7cに収納された基板Wを検出するものであって、移載ロボット3に設けられる。図4において、基板検出装置1は、カセット7内の基板Wを検出する複数の透過式センサ12(第1透過式センサ13及び第2透過式センサ14)と、複数の透過式センサ12をそれぞれ支持するように複数対設けられるセンサ支持手段15(第1センサ支持手段16、第2センサ支持手段17)と、ロボットアーム10によって構成される進退手段10と、昇降機構9によって構成される上下移動手段9と、を備えている。
【0018】
各透過式センサ12は、後述するセンサ支持手段15に取り付けられており、一対の投光器及び受光器をそれぞれ有し、各一対の投受光器がそれぞれ寸法の異なる基板Wを検出するようになっている。図5は、透過式センサ12及びセンサ支持手段15を基板Wとともに拡大して示した模式図である(上側から見た図であって、カセット7については、断面図で示している)。第1センサ支持手段16の先端側に取り付けられる第1透過式センサ13は、一対の投光器13a及び受光器13bを有している。また、第2センサ支持手段17の先端側に取り付けられる第2透過式センサ14は、一対の投光器14a及び受光器14bを有している。図5(a)に示すように、第1透過式センサ13は、投受光器(13a、13b)間に形成される線光経路L1が、基板寸法が小さい基板Wa(例えば、基板直径200mm)によって遮られることによって、寸法の小さい基板Waを検出する。また、図5(b)に示すように、第2透過式センサ14は、投受光器(14a、14b)間に形成される線光経路L2が、基板寸法の大きい基板Wb(例えば、基板直径300mm)によって遮られることによって、寸法の大きい基板Wbを検出する。このように、透過式センサ12は、各一対の投受光器がそれぞれ寸法の異なる基板Wを検出することができるようになっている。
【0019】
複数対のセンサ支持手段15は、図4に示すように、ロボットアーム10の先端側にハンド11と略背中合わせにフォーク状に設けられている。そして、各センサ支持手段15として、前述したように、第1透過式センサ13を支持する第1センサ支持手段16と、第2透過式センサ14を支持する第2センサ支持手段17と、を備えている(図5参照)。第1及び第2センサ支持手段(16、17)は、いずれも、図示しない光電検出器を内部に収納した光電検出器保持具18に取り付けられている。なお、光電検出器保持具18内の光電検出器は、各投受光器(13a、13b、14a、14b)と光学的に接続されている。
【0020】
図5(a)、(b)に示すように、各センサ支持手段15は、基板Wとカセット7との間で開口7bの幅方向の両側にそれぞれ形成される隙間に対して一対の投受光器をそれぞれ挿入可能支持している。即ち、第1センサ支持手段16は、基板Waとそれを収納するカセット71との間で開口7bの幅方向の両側にそれぞれ形成される隙間19に対して投光器13a及び受光器13bをそれぞれ挿入可能に支持している(図5(a)参照)。また、第2センサ支持手段17は、基板Wbとそれを収納するカセット72との間で開口7bの幅方向の両側にそれぞれ形成される隙間20に対して投光器14a及び受光器14bをそれぞれ挿入可能に支持している(図5(b)参照)。
【0021】
このように、これら複数対のセンサ支持手段(16、17)は、寸法の異なる基板(図5では、基板Wa及びWb)をそれぞれ検出する各透過式センサ(13、14)を当該寸法の異なる基板W及びそれを収納するカセット7ごとに形成される隙間(19又は20)に挿入可能な位置で支持するように、開口7bの幅方向に広がって配設されている。このため、基板Wの寸法ごとに異なる位置に形成される隙間(19又は20)に応じて、各透過式センサ(13又は14)を挿入することができる。
【0022】
また、径寸法のより大きい基板Wbを検出する透過式センサ14を支持する第2センサ支持手段17は、径寸法のより小さい基板Waを検出する透過式センサ13を支持するセンサ支持手段16よりも、開口7bの幅方向のより外側に配設されるとともにカセット7に向かってより突出して形成されている。このように形成されることで、第1センサ支持手段16と第2センサ支持手段17とが、基板Wa又はWb及びカセット71又は72と干渉することがなく、また、投受光器間の線光経路(L1、L2)が互いに干渉することもない。
【0023】
進退手段10は、センサ支持手段15をカセット7に向かって進退させる役割を担うものであり、基板検出装置1においては、移載ロボット3のロボットアーム10によって構成されている。即ち、図2に二点鎖線で示すようにセンサ支持手段15がカセット7に対向した状態であるとともにロボットアーム10が屈曲した状態から、図4(a)に二点鎖線で示すようにロボットアーム10をカセット7に向けて伸ばした状態にすることで、センサ支持手段15は、カセット7に向かって進出することになる。また、進出した状態からロボットアーム10を縮退させることで、センサ支持手段15はカセット7内から退避することになる。なお、カセット7から基板Wを取り出すときは、旋回機構によりロボットアーム10を旋回させて、ハンド11がカセット7に対向している状態で、ロボットアーム10を伸ばしてハンド11をカセット7内に進出させることになる。
【0024】
上下移動手段9は、センサ支持手段15をカセット7の高さ方向に沿って上下に移動させるものであり、基板検出装置1においては、移載ロボット3の昇降機構9によって構成されている。即ち、図1に示すように、昇降機構9の昇降動作が行われることで(図中二点鎖線が上昇位置、実線が下降位置)、センサ支持支持手段15の上下移動が行われることになる。透過式センサ12がカセット7内に挿入された状態で、昇降機構9によって昇降動作が行われることで、投受光器間に形成される線光経路(L1又はL2)が、基板Wが存在している棚7cに対応する位置では遮られ、基板Wが存在していない棚7cに対応する位置では遮られないことになる(図5参照)。これにより、光電検出器を通じて発せられる出力信号に基づいて、各棚7cに収納されている基板Wの有無及び状態を検出することができる。
【0025】
このように、基板検出装置1においては、ハンド11の移動機構である昇降機構9及びロボットアーム10が、進退手段10及び上下移動手段9をそれぞれ兼ねている。このため、進退手段及び上下移動手段を移載ロボット3とは別途に設ける必要がなく、装置構成を簡略化できる。また、設備配設スペースの観点からも効率化が図れる。
【0026】
また、基板検出装置1は、基板検出コントローラ21を備えている。図6は、基板検出コントローラ21の機能ブロック図を移載ロボット3などの模式図とともに示したものである。基板検出コントローラ21は、移載ロボット3におけるハンド11の移動機構を制御するハンド移動コントローラ22、及び基板移載装置2全体の作動を集中制御する基板処理コントローラ23、とそれぞれ通信可能に接続されている。また、センサ支持手段15に支持される透過式センサ12と接続している光電検出器(図示せず)からの出力信号も受信可能に接続されている。
【0027】
基板検出コントローラ21は、図示しないハードウェア構成として、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を内蔵している。ROMは、読み出し専用の記憶装置であって、基板検出装置1の動作を制御するために用いられる各種プログラムが格納されている。CPUは、受信した各種信号やROMに格納された各種プログラム等に基づいた各種演算及び処理や、他のコントローラ等との信号やデータの送受信を行う。RAMは、読み出し・書き込み可能な揮発性記憶装置であって、CPUでの各種演算結果等が記憶される。これらのハードウェア及びソフトウェアが組み合わされることによって、後述の各部(24〜28)が基板検出装置1内に構築されている。
【0028】
基板検出コントローラ21は、検出信号記憶部(検出信号記憶手段)24と、位置情報記憶部(位置情報記憶手段)25と、信号処理部(信号処理手段)26と、カセット情報記憶部(カセット情報記憶手段)27と、センサ位置判断部(センサ位置判断手段)28と、を備えている。なお、受信信号記憶部24、位置情報記憶部25、カセット情報記憶部27は、RAMによって構成され、信号処理部26、センサ位置判断部28は、CPUによって実現される。
【0029】
検出信号記憶部24は、光電検出器から出力されて基板検出コントローラ21にて受信された信号を記憶する。即ち、検出信号記憶部24では、各棚7cにおける基板Wの有無によって(投受光器間の線光経路が遮られるか否かによって)変化する光電検出器からの出力信号(基板検出信号)が記憶される。また、位置情報記憶部25は、ハンド移動コントローラ22から出力されて基板検出コントローラ21にて受信された信号を記憶する。具体的には、位置情報記憶部25では、ハンド移動コントローラ22によって制御されている昇降機構9の昇降位置情報(カセット高さ方向の検出位置情報)が記憶される。この検出位置情報としては、例えば、昇降機構9を構成しているステッピングモータのパルス信号等が用いられる。なお、基板検出信号は、対応する検出位置情報と関連付けられて記憶される。
【0030】
信号処理部26は、検出信号記憶部24に記憶された基板検出信号と位置情報記憶部25に記憶された検出位置情報とを処理し、カセット7内の各棚7cにおける基板Wの収納状態を把握する(検出する)。ここで、信号処理部26による処理内容を、図7を用いて説明する。図7は、開口7b側から見たカセット7の一部を各棚7cに収納された基板W(W1〜W5)とともに示した例(図7(b))と、それに対する基板検出装置1による検出例(図7(a))とを示したものである。ここで、n段目の棚7cにて基板Wを収納するための領域をn段目領域、n+1段目の棚7cにて基板Wを収納するための領域をn+1段目領域、・・・・(以下、同じ)、とする。図7(a)の例では、n段目領域、n+1段目領域、n+8段目領域には、基板W1、W2、W5が1枚ずつそれぞれ正常な状態で収納されている。また、n+2段目領域、n+5段目領域、n+7段目領域には、基板Wは収納されていない(存在していない)。しかし、n+3段目領域及びn+4段目領域には、斜め差しになった状態で基板W3が収納されており、n+6段目領域には、2枚差しになった状態で基板W4が収納されている。
【0031】
この状態のカセット7内に挿入された透過式センサ12が上下方向(カセット高さ方向)に移動することで得られた基板検出信号及び検出位置情報に基づいて、信号処理部26では、図7(b)に示すような検出位置との関係の基板検出信号の出力波形が得られる。即ち、1枚の基板Wが正常な状態で収納されているn段目領域、n+1段目領域、n+8段目領域では、基板Wの1枚分の厚み寸法相当の遮光幅をもった遮光信号S1、S2、S5がそれぞれ現れる。また、基板Wが存在していないn+2段目領域、n+5段目領域、n+7段目領域では、遮光信号は現れない。しかし、斜め差しになった状態のn+3段目領域及びn+4段目領域にかけては、両領域に跨る遮光幅S3が現れる。また、基板W4が2枚差しになった状態で収納されているn+6段目領域では、基板Wの1枚分の厚み寸法相当よりも厚い(約2枚分の厚み相当)の遮光幅S4が現れる。なお、3枚差し以上であると、さらに幅の大きい遮光幅が現れることになる。
【0032】
このように、信号処理部26においては、検出位置と基板検出信号とに基づいて、各棚7cに収納されている基板Wの有無及び状態が把握される。即ち、▲1▼基板Wが1枚だけ正常な状態で収納されている、▲2▼基板Wが収納されていない(存在しない)、▲3▼基板Wが複数枚重ねで収納されている、▲4▼基板Wが斜め差しの状態で収納されている、の4パターンのうちいずれの状態にあるかが判断される。なお、移載ロボット3では、▲1▼の状態に該当している棚7cのみから基板Wを取り出して、基板処理装置4へと搬送することになる。
【0033】
カセット情報記憶部27では、信号処理部26で判断され検出された各棚7cにおける基板収納情報(基板Wの有無及び収納状態に関する情報)が、全ての棚7cに関して記憶される。そして、カセット情報記憶部27に記憶された各棚7cの基板収納情報は、カセット単位で集計されたデータとして基板検出コントローラ23に送信される。基板検出コントローラ23では、当該データを当該カセット7に関するカセット情報のファイルに書き込む。基板処理コントローラ23は、各棚7cの基板収納状態に関するデータが書き込まれたこのカセット情報に基づいて基板移載装置2全体の制御(ハンド移動コントローラ22を通じての移載ロボット3の制御、基板処理装置4の制御、当該処理工程の前後行程とのカセット情報の送受信等)を行う。
【0034】
センサ位置判断部28は、基板Wの寸法(基板Wの直径)に応じて、カセット7内の基板検出時におけるカセット7に対するセンサ支持手段15の前後方向における位置(以下、「基板検出位置」という)を判断する。即ち、基板移載装置2にカセット7が搬送されてくると、基板検出コントローラ21が、当該カセット7のファイル情報(まだ、この状態では各棚7cの基板収納状態に関するデータが書き込まれていない)に含まれる基板寸法情報(即ち、基板直径情報)を基板処理コントローラ23から受信する。センサ位置判断部28では、この基板寸法情報に基づいて、対応する透過式センサ12が支持されているセンサ支持手段15を判断し、この対応するセンサ支持手段の基板検出位置を決定する。そして、この基板検出位置情報が、ハンド移動コントローラ22に送信され、当該センサ支持手段15が所定位置に位置決めされるようにロボットアーム(進退手段)10が制御される。
【0035】
図5(a)は、検出対象が径寸法の小さい基板Waである場合にそれに対応する第1センサ支持手段16が所定の基板検出位置に位置決めされた状態を示している。また、図5(b)は、検出対象が径寸法の大きい基板Wbである場合にそれに対応する第2センサ支持手段17が所定の基板検出位置に位置決めされた状態をそれぞれ示している。図5(a)の場合、第1透過式センサ13の投受光器(13a、13b)間に形成される線光経路L1が基板Waによって遮られる位置に第1センサ支持手段16が位置するように、ロボットアーム10のカセット7に対する前後方向位置が制御される。一方、図5(b)の場合、第2透過式センサ14の投受光器(14a、14b)間に形成される線光経路L2が基板Wbによって遮られる位置に第2センサ支持手段17が位置するように、ロボットアーム10のカセット7に対する前後方向位置が制御される。このように、寸法の異なる基板Wに応じて、対応するセンサ支持手段15が所定の基板検出位置に位置決めされ、その後、昇降機構(上下移動手段)9によってセンサ支持手段15が上下移動するとともに、前述したように各棚7cに収納された基板Wが順次検出されていくことになる。
【0036】
最後に、基板検出装置1の作動について、説明する。まず、図1及び図2に示すように、カセット7が搬送されてきてロードポート5の載置部5aに載置され、通過口5cに向かって前進する。そして、遮蔽板駆動装置6によって、ポートドア6aとともにカセット7の蓋7dが取り外され、開口7bが開放される。図8は、移載ロボット3のロボットアーム10とカセット7との位置関係を示す模式図であるが、開口7bが開放状態になると、図8(a)に示すように、ロボットアーム10は、センサ支持手段15がカセット7に対向して縮退した状態になる(図2の二点鎖線のロボットアーム10を参照)。
【0037】
そして、基板検出装置1の基板検出コントローラ21でカセット7内の基板Wの寸法が判断され、基板Wの寸法に応じて、図8(b)に示すように、ロボットアーム10がカセット7に向かって進出し、センサ支持手段15及び透過式センサ12が所定の基板検出位置に位置決めされる(図5(a)又は(b)参照)。その後、移載ロボット3の昇降機構9によって、図8(c)に示すように、ロボットアーム10及びセンサ支持手段15が上昇していき、透過式センサ12の投受光器間の線光経路が遮られることで順次基板Wが検出されていく。カセット7の最上段の棚7cまで基板検出が終了すると(上下移動が終了すると)、図8(d)に示すように、ロボットアーム10が縮退し、センサ支持手段15及び透過式センサ12がカセット7内から退避する。
【0038】
基板検出コントローラ21では、前述したように基板検出信号及び検出位置情報に基づいて、各棚7cにおける基板Wの収納状態を把握し、得られた各棚7cの基板収納情報をまとめて基板処理コントローラ23へと送信する。この情報に基づいて、移載ロボット3による基板Wの搬送動作等が行われる。基板処理移載2において、カセット7内に正常な状態で収納された全ての基板Wの処理が終了すると、遮蔽板駆動装置6によってカセット7の開口7bに蓋7dが取り付けられるとともに、通過口5cがポートドア6aで塞がれる。その後、カセット7がポート装置5の載置部5aから持ち出され、次の処理工程へと搬送されることになる。
【0039】
本実施形態に係る基板検出装置1によると、検出対象となる基板Wの寸法が異なってもセンサ支持手段15や透過式センサ12等の取り替えを行うことなく寸法の異なる基板Wを検出可能であって、簡易な構造で実現できる基板検出装置を提供することができる。
【0040】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、次のように変更して実施することができる。
【0041】
(1)基板検出装置が移載ロボットに設けられていないものであってもよい。この場合、進退手段及び上下移動手段が、移載ロボットのロボットアーム及び昇降機構とは別途に設けられているものであってもよい。
【0042】
(2)複数対のセンサ支持手段が、2対でなく3対以上設けられ、3種類以上の寸法の基板を機器の取り替えを行うことなく検出可能になっているものであってもよい。
【0043】
(3)カセット内の各棚に収納された基板を下段から順次検出するものでなく、上段から順次検出していくものであってもよい。
【0044】
(4)基板検出コントローラ、ハンド移動コントローラ、基板処理コントローラのうち2台のコントローラが、又は全部のコントローラが、同一の制御装置によって実現されているものであってもよい。
【0045】
(5)基板検出信号及び検出位置情報を処理してカセットの各棚における基板の収納状態を把握する処理形態については、本実施形態のものに限られず、種々の処理形態を選択し得るものである。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の記載の発明によると、寸法の異なる基板を検出する複数の透過式センサを基板と基板収納容器との隙間に挿入可能にそれぞれ支持する複数対のセンサ支持手段が設けられているため、検出対象となる基板の寸法が異なってもセンサ支持手段等の機器の取り替えを行う必要がない。そして、複数対のセンサ支持手段は、基板収納容器の開口幅方向に広がって配設されるとともに、外側に配設されるセンサ支持手段ほど、基板収納容器に向かって突出して形成されて、径寸法のより大きい基板を検出することができるようになっている。このため、径寸法のより小さい基板を検出する透過式センサのセンサ支持手段と径寸法のより大きい基板を検出する透過式センサのセンサ支持手段とが、基板及び基板収納容器と干渉することなく、また投受光器間の線光経路が互いに干渉することもない。そして、寸法の異なる基板にそれぞれ対応するセンサ支持手段が進退手段によってそれぞれ所定位置に位置決めされ、対応する基板の検出を容易に行うことができる。したがって、検出対象となる基板の寸法が異なっても機器の取り替えを行うことなく寸法の異なる基板を検出可能であって、簡易な構造で実現できる基板検出装置を提供することができる。
【0047】
請求項2の記載の発明によると、基板搬送装置の基板搬送用ハンドの移動機構が、基板検出装置の進退手段及び上下移動手段を兼ねるため、進退手段及び上下移動手段を基板搬送装置とは別途に設ける必要がなく、装置構成を簡略化できる。また、設備配設スペースの観点からも効率化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板処理装置の一例を示す概略図である。
【図2】図1に示す基板処理装置の上面図(図1のA線矢視図)である。
【図3】基板収納容器を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る基板検出装置が設けられる移載ロボットを示す図であって、図4(a)は上面図、図4(b)は側面図を示す。
【図5】図4に示す基板検出装置の透過式センサ及びセンサ支持手段を基板とともに拡大して示した模式図である。
【図6】図4に示す基板検出装置の基板検出コントローラの機能ブロック図を移載ロボット等の模式図とともに示したものである。
【図7】開口側から見た基板収納容器の一部を各棚に収納された基板とともに示した例(図7(b))と、それに対する基板検出装置により検出例(図7(a))とを示したものである。
【図8】基板検出時における基板検出装置のセンサ支持手段と基板収納容器との位置関係を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基板検出容器
2 基板移載装置
3 移載ロボット
7、71、72 基板収納容器
7b 開口
7c 棚
9 上下移動手段(昇降機構)
10 進退手段(ロボットアーム)
12 透過式センサ
13 第1透過式センサ
14 第2透過式センサ
13a、14a 投光器
13b、14b 受光器
15 センサ支持手段
16 第1センサ支持手段
17 第2センサ支持手段
19、20 隙間
21 基板検出コントローラ
28 センサ位置判断部
W、Wa、Wb 基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板収納容器に収納された基板を検出する基板検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製品の製造工程等にて半導体ウェハ等の基板を搬送する際、通常、複数の基板が、カセットと呼ばれる基板収納容器に収納されて各工程間(各基板処理装置間)を搬送される。そして、各工程(各基板処理装置)では、基板収納容器(以下、「カセット」という)から基板が基板搬送装置によって1枚ずつ取り出され、基板処理装置の基板処理室内で所定の処理が行われた後、再び、基板搬送装置によって当該カセットに収納される。この場合、基板処理装置において基板毎の処理を行う前に、基板搬送装置で基板処理室へと搬送する対象である基板のカセット内での収納状態を把握する必要がある。そのため、カセットに収納された基板を検出する基板検出装置が設けられる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
下記特許文献1においては、カセットと基板の左右との隙間に挿入する透過式センサーをカセット内に侵入退避させるとともにカセット内の基板収納棚の全段を移動させて、投受光器間の光路が遮られるか否かでカセット内に収納された基板を検出する半導体ウエハ認識装置(基板検出装置)が記載されている。なお、この特許文献1においては、透過式センサが設けられる光電検出器保持具が、搬送ロボット(基板搬送装置)の腕の先端に設けられたウエハ取り出しハンドと背中合わせに取り付けられている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−153818号公報(第2−4頁、第6−8図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
下記特許文献1に記載の基板検出装置は、透過式センサの投光器及び受光器が、検出対象である基板の大きさに応じた位置にそれぞれ取り付けられている。このため、検出対象となる基板の大きさが異なる場合(即ち、基板及びそれを収納するカセットの寸法が異なる場合)は、検出対象の基板寸法が異なる毎に、寸法の異なる基板に投受光器の取付位置が対応した光電検出器保持具に取り替えなければならない。また、寸法の異なる基板にそれぞれ対応した光電検出器保持具を複数備え、検出対象となる基板(及びカセット)の寸法に応じて、対応する光電検出器保持具を所定の位置まで移動させる駆動装置を設けることも考えられるが、機構が複雑となり、望ましくない。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、検出対象となる基板の寸法が異なっても機器の取り替えを行うことなく寸法の異なる基板を検出可能であって、簡易な構造で実現できる基板検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の基板検出装置は、基板の収納及び取り出しを行うための開口と前記基板を収納保持する複数の棚とを備える基板収納容器に対して、前記各棚に収納された基板を検出する基板検出装置において、一対の投光器及び受光器を各々有し、各一対の投受光器がそれぞれ寸法の異なる基板を検出する複数の透過式センサと、前記複数の透過式センサをそれぞれ支持するように複数対設けられるセンサ支持手段であって、前記基板と前記基板収納容器との間で前記開口の幅方向の両側にそれぞれ形成される隙間に対して前記一対の投光器及び受光器をそれぞれ挿入可能に支持するセンサ支持手段と、前記センサ支持手段を前記基板収納容器に向かって進退させる進退手段と、前記センサ支持手段を前記基板収納容器の高さ方向に沿って上下に移動させる上下移動手段と、を備え、前記複数対のセンサ支持手段は、寸法の異なる基板をそれぞれ検出する各前記透過式センサを当該寸法の異なる基板及びそれを収納する前記基板収納容器ごとに形成される前記隙間にそれぞれ挿入可能な位置で支持するように、前記開口の幅方向に広がって配設され、径寸法のより大きい基板を検出する前記透過式センサを支持する前記センサ支持手段は、径寸法のより小さい基板を検出する前記透過式センサを支持する前記センサ支持手段よりも、前記開口の幅方向のより外側に配設されるとともに前記基板収納容器に向かってより突出して形成され、寸法の異なる基板に応じて、当該基板を検出する前記透過式センサを支持する前記センサ支持手段が所定位置に位置決めされるように前記進退手段を制御することを特徴とする。
【0008】
この構成によると、寸法の異なる基板を検出する複数の透過式センサを基板と基板収納容器との隙間に挿入可能にそれぞれ支持する複数対のセンサ支持手段が設けられているため、検出対象となる基板の寸法が異なってもセンサ支持手段等の機器の取り替えを行う必要がない。そして、複数対のセンサ支持手段は、基板収納容器の開口幅方向に広がって配設されるとともに、外側に配設されるセンサ支持手段ほど、基板収納容器に向かって突出して形成されて、径寸法のより大きい基板を検出することができるようになっている。このため、径寸法のより小さい基板を検出する透過式センサのセンサ支持手段と径寸法のより大きい基板を検出する透過式センサのセンサ支持手段とが、基板及び基板収納容器と干渉することなく、また投受光器間の線光経路が互いに干渉することもない。そして、寸法の異なる基板にそれぞれ対応するセンサ支持手段が進退手段によってそれぞれ所定位置に位置決めされ、対応する基板の検出を容易に行うことができる。したがって、検出対象となる基板の寸法が異なっても機器の取り替えを行うことなく寸法の異なる基板を検出可能であって、簡易な構造で実現できる基板検出装置を提供することができる。
【0009】
請求項2に記載の基板検出装置は、請求項1において、前記基板検出装置は、基板搬送用ハンドがロボットアームの先端側に取り付けられて前記基板収納容器内に収納された基板を前記開口を通じて搬出入する基板搬送装置に設けられ、前記複数対のセンサ支持手段は、前記アームの先端側に前記基板搬送用ハンドと略背中合わせに設けられ、前記基板搬送用ハンドの移動機構が、前記進退手段及び前記上下移動手段を兼ねていることを特徴とする。
【0010】
この構成によると、基板搬送装置の基板搬送用ハンドの移動機構が、基板検出装置の進退手段及び上下移動手段を兼ねるため、進退手段及び上下移動手段を基板搬送装置とは別途に設ける必要がなく、装置構成を簡略化できる。また、設備配設スペースの観点からも効率化が図れる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る基板検出装置が適用される基板処理装置の一例を示す概略図であり、図2はその上面図(図1のA線矢視図)である。図1に示す基板移載装置2は、基板収納容器7(以下、「カセット7」という)内に収納された基板Wを1枚ずつ取り出して基板処理装置4内にて所定の基板処理を行うものである。
【0013】
図1及び図2に示すように、複数の基板Wが収納されたカセット7は、例えば前処理工程から搬送されてきた後、基板処理装置のポート装置5(ロードポート5)のカセット載置部5aに載置される。カセット載置部5aは、ロードポート5の型枠5b(ロードポートフレーム5b)で基板移載装置2に支持されており、型枠5bには、通過口5cが設けられている。この通過口5cが、遮蔽板6a(ポートドア6a)で遮蔽されることで、載置部5aと基板処理スペース8との雰囲気が遮断されるようになっている。
【0014】
カセット7には、図3に例示するように、基板Wの収納及び取り出しを行うための開口7bと基板Wを略水平に収納保持する複数の棚7cとが設けられた容器7aと、開口7bを開閉するための蓋7dと、が備えられている。蓋7dは、着脱機構7eを介して容器7aに着脱自在に取り付けられる。カセット7は、カセット載置部5a上のカセットステージ5dに載置されると(図1、2参照)、カセットステージ5dごと通過口5cに向かって前進駆動される。そして、ポートドア6aと蓋7dとが連結され、遮蔽板駆動装置6によってポートドア6aとともに蓋7dが取り外される。そして、遮蔽板駆動装置6によってポートドア6aが蓋7bとともに下降すると、カセット7内に収納された基板Wを通過口5c(及び開口7b)を介して取り出すことが可能になる。
【0015】
カセット7内の各棚7cに収納された基板Wが、後述する基板検出装置1によって検出され、この検出情報に基づいて、移載ロボット3(基板搬送装置)によって1枚ずつ基板Wが取り出されて基板処理装置4へと搬送され、所定の処理が行われる。処理が終了すると、再び、基板Wが、移載ロボット3によってカセット7へと搬送されて収納される。この処理がカセット7内の全ての基板Wについて行われると、再び、遮蔽板6a及び蓋7dが元の状態に戻され、カセット7が次工程へと搬送可能な状態となる。
【0016】
図4に移載ロボット3を示す。図4(a)は上面図、図4(b)は側面図である。図1、2、4に示すように、移載ロボット3は、昇降動作自在な昇降機構9と、昇降機構9の上端側で旋回機構(図示せず)を介して水平に旋回自在に取り付けられるとともに屈曲自在な多関節のロボットアーム10と、ロボットアーム10の先端側に取り付けられる基板搬送用ハンド11と、を備えている。移載ロボット3においては、昇降機構9、ロボットアーム10、旋回機構を駆動することで、基板搬送用ハンド11(以下、「ハンド11」という)を上下・前後・旋回方向に移動自在に支持している。このハンド11によってカセット7内に収納された基板Wが開口7bを通じて搬出入される。図4(a)には、基板Wがハンド11上に載置されて搬送されるイメージを二点鎖線で示している。
【0017】
以下、本実施形態に係る基板検出装置1について図4等に基づいて説明する。基板検出装置1は、カセット7に対して、各棚7cに収納された基板Wを検出するものであって、移載ロボット3に設けられる。図4において、基板検出装置1は、カセット7内の基板Wを検出する複数の透過式センサ12(第1透過式センサ13及び第2透過式センサ14)と、複数の透過式センサ12をそれぞれ支持するように複数対設けられるセンサ支持手段15(第1センサ支持手段16、第2センサ支持手段17)と、ロボットアーム10によって構成される進退手段10と、昇降機構9によって構成される上下移動手段9と、を備えている。
【0018】
各透過式センサ12は、後述するセンサ支持手段15に取り付けられており、一対の投光器及び受光器をそれぞれ有し、各一対の投受光器がそれぞれ寸法の異なる基板Wを検出するようになっている。図5は、透過式センサ12及びセンサ支持手段15を基板Wとともに拡大して示した模式図である(上側から見た図であって、カセット7については、断面図で示している)。第1センサ支持手段16の先端側に取り付けられる第1透過式センサ13は、一対の投光器13a及び受光器13bを有している。また、第2センサ支持手段17の先端側に取り付けられる第2透過式センサ14は、一対の投光器14a及び受光器14bを有している。図5(a)に示すように、第1透過式センサ13は、投受光器(13a、13b)間に形成される線光経路L1が、基板寸法が小さい基板Wa(例えば、基板直径200mm)によって遮られることによって、寸法の小さい基板Waを検出する。また、図5(b)に示すように、第2透過式センサ14は、投受光器(14a、14b)間に形成される線光経路L2が、基板寸法の大きい基板Wb(例えば、基板直径300mm)によって遮られることによって、寸法の大きい基板Wbを検出する。このように、透過式センサ12は、各一対の投受光器がそれぞれ寸法の異なる基板Wを検出することができるようになっている。
【0019】
複数対のセンサ支持手段15は、図4に示すように、ロボットアーム10の先端側にハンド11と略背中合わせにフォーク状に設けられている。そして、各センサ支持手段15として、前述したように、第1透過式センサ13を支持する第1センサ支持手段16と、第2透過式センサ14を支持する第2センサ支持手段17と、を備えている(図5参照)。第1及び第2センサ支持手段(16、17)は、いずれも、図示しない光電検出器を内部に収納した光電検出器保持具18に取り付けられている。なお、光電検出器保持具18内の光電検出器は、各投受光器(13a、13b、14a、14b)と光学的に接続されている。
【0020】
図5(a)、(b)に示すように、各センサ支持手段15は、基板Wとカセット7との間で開口7bの幅方向の両側にそれぞれ形成される隙間に対して一対の投受光器をそれぞれ挿入可能支持している。即ち、第1センサ支持手段16は、基板Waとそれを収納するカセット71との間で開口7bの幅方向の両側にそれぞれ形成される隙間19に対して投光器13a及び受光器13bをそれぞれ挿入可能に支持している(図5(a)参照)。また、第2センサ支持手段17は、基板Wbとそれを収納するカセット72との間で開口7bの幅方向の両側にそれぞれ形成される隙間20に対して投光器14a及び受光器14bをそれぞれ挿入可能に支持している(図5(b)参照)。
【0021】
このように、これら複数対のセンサ支持手段(16、17)は、寸法の異なる基板(図5では、基板Wa及びWb)をそれぞれ検出する各透過式センサ(13、14)を当該寸法の異なる基板W及びそれを収納するカセット7ごとに形成される隙間(19又は20)に挿入可能な位置で支持するように、開口7bの幅方向に広がって配設されている。このため、基板Wの寸法ごとに異なる位置に形成される隙間(19又は20)に応じて、各透過式センサ(13又は14)を挿入することができる。
【0022】
また、径寸法のより大きい基板Wbを検出する透過式センサ14を支持する第2センサ支持手段17は、径寸法のより小さい基板Waを検出する透過式センサ13を支持するセンサ支持手段16よりも、開口7bの幅方向のより外側に配設されるとともにカセット7に向かってより突出して形成されている。このように形成されることで、第1センサ支持手段16と第2センサ支持手段17とが、基板Wa又はWb及びカセット71又は72と干渉することがなく、また、投受光器間の線光経路(L1、L2)が互いに干渉することもない。
【0023】
進退手段10は、センサ支持手段15をカセット7に向かって進退させる役割を担うものであり、基板検出装置1においては、移載ロボット3のロボットアーム10によって構成されている。即ち、図2に二点鎖線で示すようにセンサ支持手段15がカセット7に対向した状態であるとともにロボットアーム10が屈曲した状態から、図4(a)に二点鎖線で示すようにロボットアーム10をカセット7に向けて伸ばした状態にすることで、センサ支持手段15は、カセット7に向かって進出することになる。また、進出した状態からロボットアーム10を縮退させることで、センサ支持手段15はカセット7内から退避することになる。なお、カセット7から基板Wを取り出すときは、旋回機構によりロボットアーム10を旋回させて、ハンド11がカセット7に対向している状態で、ロボットアーム10を伸ばしてハンド11をカセット7内に進出させることになる。
【0024】
上下移動手段9は、センサ支持手段15をカセット7の高さ方向に沿って上下に移動させるものであり、基板検出装置1においては、移載ロボット3の昇降機構9によって構成されている。即ち、図1に示すように、昇降機構9の昇降動作が行われることで(図中二点鎖線が上昇位置、実線が下降位置)、センサ支持支持手段15の上下移動が行われることになる。透過式センサ12がカセット7内に挿入された状態で、昇降機構9によって昇降動作が行われることで、投受光器間に形成される線光経路(L1又はL2)が、基板Wが存在している棚7cに対応する位置では遮られ、基板Wが存在していない棚7cに対応する位置では遮られないことになる(図5参照)。これにより、光電検出器を通じて発せられる出力信号に基づいて、各棚7cに収納されている基板Wの有無及び状態を検出することができる。
【0025】
このように、基板検出装置1においては、ハンド11の移動機構である昇降機構9及びロボットアーム10が、進退手段10及び上下移動手段9をそれぞれ兼ねている。このため、進退手段及び上下移動手段を移載ロボット3とは別途に設ける必要がなく、装置構成を簡略化できる。また、設備配設スペースの観点からも効率化が図れる。
【0026】
また、基板検出装置1は、基板検出コントローラ21を備えている。図6は、基板検出コントローラ21の機能ブロック図を移載ロボット3などの模式図とともに示したものである。基板検出コントローラ21は、移載ロボット3におけるハンド11の移動機構を制御するハンド移動コントローラ22、及び基板移載装置2全体の作動を集中制御する基板処理コントローラ23、とそれぞれ通信可能に接続されている。また、センサ支持手段15に支持される透過式センサ12と接続している光電検出器(図示せず)からの出力信号も受信可能に接続されている。
【0027】
基板検出コントローラ21は、図示しないハードウェア構成として、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を内蔵している。ROMは、読み出し専用の記憶装置であって、基板検出装置1の動作を制御するために用いられる各種プログラムが格納されている。CPUは、受信した各種信号やROMに格納された各種プログラム等に基づいた各種演算及び処理や、他のコントローラ等との信号やデータの送受信を行う。RAMは、読み出し・書き込み可能な揮発性記憶装置であって、CPUでの各種演算結果等が記憶される。これらのハードウェア及びソフトウェアが組み合わされることによって、後述の各部(24〜28)が基板検出装置1内に構築されている。
【0028】
基板検出コントローラ21は、検出信号記憶部(検出信号記憶手段)24と、位置情報記憶部(位置情報記憶手段)25と、信号処理部(信号処理手段)26と、カセット情報記憶部(カセット情報記憶手段)27と、センサ位置判断部(センサ位置判断手段)28と、を備えている。なお、受信信号記憶部24、位置情報記憶部25、カセット情報記憶部27は、RAMによって構成され、信号処理部26、センサ位置判断部28は、CPUによって実現される。
【0029】
検出信号記憶部24は、光電検出器から出力されて基板検出コントローラ21にて受信された信号を記憶する。即ち、検出信号記憶部24では、各棚7cにおける基板Wの有無によって(投受光器間の線光経路が遮られるか否かによって)変化する光電検出器からの出力信号(基板検出信号)が記憶される。また、位置情報記憶部25は、ハンド移動コントローラ22から出力されて基板検出コントローラ21にて受信された信号を記憶する。具体的には、位置情報記憶部25では、ハンド移動コントローラ22によって制御されている昇降機構9の昇降位置情報(カセット高さ方向の検出位置情報)が記憶される。この検出位置情報としては、例えば、昇降機構9を構成しているステッピングモータのパルス信号等が用いられる。なお、基板検出信号は、対応する検出位置情報と関連付けられて記憶される。
【0030】
信号処理部26は、検出信号記憶部24に記憶された基板検出信号と位置情報記憶部25に記憶された検出位置情報とを処理し、カセット7内の各棚7cにおける基板Wの収納状態を把握する(検出する)。ここで、信号処理部26による処理内容を、図7を用いて説明する。図7は、開口7b側から見たカセット7の一部を各棚7cに収納された基板W(W1〜W5)とともに示した例(図7(b))と、それに対する基板検出装置1による検出例(図7(a))とを示したものである。ここで、n段目の棚7cにて基板Wを収納するための領域をn段目領域、n+1段目の棚7cにて基板Wを収納するための領域をn+1段目領域、・・・・(以下、同じ)、とする。図7(a)の例では、n段目領域、n+1段目領域、n+8段目領域には、基板W1、W2、W5が1枚ずつそれぞれ正常な状態で収納されている。また、n+2段目領域、n+5段目領域、n+7段目領域には、基板Wは収納されていない(存在していない)。しかし、n+3段目領域及びn+4段目領域には、斜め差しになった状態で基板W3が収納されており、n+6段目領域には、2枚差しになった状態で基板W4が収納されている。
【0031】
この状態のカセット7内に挿入された透過式センサ12が上下方向(カセット高さ方向)に移動することで得られた基板検出信号及び検出位置情報に基づいて、信号処理部26では、図7(b)に示すような検出位置との関係の基板検出信号の出力波形が得られる。即ち、1枚の基板Wが正常な状態で収納されているn段目領域、n+1段目領域、n+8段目領域では、基板Wの1枚分の厚み寸法相当の遮光幅をもった遮光信号S1、S2、S5がそれぞれ現れる。また、基板Wが存在していないn+2段目領域、n+5段目領域、n+7段目領域では、遮光信号は現れない。しかし、斜め差しになった状態のn+3段目領域及びn+4段目領域にかけては、両領域に跨る遮光幅S3が現れる。また、基板W4が2枚差しになった状態で収納されているn+6段目領域では、基板Wの1枚分の厚み寸法相当よりも厚い(約2枚分の厚み相当)の遮光幅S4が現れる。なお、3枚差し以上であると、さらに幅の大きい遮光幅が現れることになる。
【0032】
このように、信号処理部26においては、検出位置と基板検出信号とに基づいて、各棚7cに収納されている基板Wの有無及び状態が把握される。即ち、▲1▼基板Wが1枚だけ正常な状態で収納されている、▲2▼基板Wが収納されていない(存在しない)、▲3▼基板Wが複数枚重ねで収納されている、▲4▼基板Wが斜め差しの状態で収納されている、の4パターンのうちいずれの状態にあるかが判断される。なお、移載ロボット3では、▲1▼の状態に該当している棚7cのみから基板Wを取り出して、基板処理装置4へと搬送することになる。
【0033】
カセット情報記憶部27では、信号処理部26で判断され検出された各棚7cにおける基板収納情報(基板Wの有無及び収納状態に関する情報)が、全ての棚7cに関して記憶される。そして、カセット情報記憶部27に記憶された各棚7cの基板収納情報は、カセット単位で集計されたデータとして基板検出コントローラ23に送信される。基板検出コントローラ23では、当該データを当該カセット7に関するカセット情報のファイルに書き込む。基板処理コントローラ23は、各棚7cの基板収納状態に関するデータが書き込まれたこのカセット情報に基づいて基板移載装置2全体の制御(ハンド移動コントローラ22を通じての移載ロボット3の制御、基板処理装置4の制御、当該処理工程の前後行程とのカセット情報の送受信等)を行う。
【0034】
センサ位置判断部28は、基板Wの寸法(基板Wの直径)に応じて、カセット7内の基板検出時におけるカセット7に対するセンサ支持手段15の前後方向における位置(以下、「基板検出位置」という)を判断する。即ち、基板移載装置2にカセット7が搬送されてくると、基板検出コントローラ21が、当該カセット7のファイル情報(まだ、この状態では各棚7cの基板収納状態に関するデータが書き込まれていない)に含まれる基板寸法情報(即ち、基板直径情報)を基板処理コントローラ23から受信する。センサ位置判断部28では、この基板寸法情報に基づいて、対応する透過式センサ12が支持されているセンサ支持手段15を判断し、この対応するセンサ支持手段の基板検出位置を決定する。そして、この基板検出位置情報が、ハンド移動コントローラ22に送信され、当該センサ支持手段15が所定位置に位置決めされるようにロボットアーム(進退手段)10が制御される。
【0035】
図5(a)は、検出対象が径寸法の小さい基板Waである場合にそれに対応する第1センサ支持手段16が所定の基板検出位置に位置決めされた状態を示している。また、図5(b)は、検出対象が径寸法の大きい基板Wbである場合にそれに対応する第2センサ支持手段17が所定の基板検出位置に位置決めされた状態をそれぞれ示している。図5(a)の場合、第1透過式センサ13の投受光器(13a、13b)間に形成される線光経路L1が基板Waによって遮られる位置に第1センサ支持手段16が位置するように、ロボットアーム10のカセット7に対する前後方向位置が制御される。一方、図5(b)の場合、第2透過式センサ14の投受光器(14a、14b)間に形成される線光経路L2が基板Wbによって遮られる位置に第2センサ支持手段17が位置するように、ロボットアーム10のカセット7に対する前後方向位置が制御される。このように、寸法の異なる基板Wに応じて、対応するセンサ支持手段15が所定の基板検出位置に位置決めされ、その後、昇降機構(上下移動手段)9によってセンサ支持手段15が上下移動するとともに、前述したように各棚7cに収納された基板Wが順次検出されていくことになる。
【0036】
最後に、基板検出装置1の作動について、説明する。まず、図1及び図2に示すように、カセット7が搬送されてきてロードポート5の載置部5aに載置され、通過口5cに向かって前進する。そして、遮蔽板駆動装置6によって、ポートドア6aとともにカセット7の蓋7dが取り外され、開口7bが開放される。図8は、移載ロボット3のロボットアーム10とカセット7との位置関係を示す模式図であるが、開口7bが開放状態になると、図8(a)に示すように、ロボットアーム10は、センサ支持手段15がカセット7に対向して縮退した状態になる(図2の二点鎖線のロボットアーム10を参照)。
【0037】
そして、基板検出装置1の基板検出コントローラ21でカセット7内の基板Wの寸法が判断され、基板Wの寸法に応じて、図8(b)に示すように、ロボットアーム10がカセット7に向かって進出し、センサ支持手段15及び透過式センサ12が所定の基板検出位置に位置決めされる(図5(a)又は(b)参照)。その後、移載ロボット3の昇降機構9によって、図8(c)に示すように、ロボットアーム10及びセンサ支持手段15が上昇していき、透過式センサ12の投受光器間の線光経路が遮られることで順次基板Wが検出されていく。カセット7の最上段の棚7cまで基板検出が終了すると(上下移動が終了すると)、図8(d)に示すように、ロボットアーム10が縮退し、センサ支持手段15及び透過式センサ12がカセット7内から退避する。
【0038】
基板検出コントローラ21では、前述したように基板検出信号及び検出位置情報に基づいて、各棚7cにおける基板Wの収納状態を把握し、得られた各棚7cの基板収納情報をまとめて基板処理コントローラ23へと送信する。この情報に基づいて、移載ロボット3による基板Wの搬送動作等が行われる。基板処理移載2において、カセット7内に正常な状態で収納された全ての基板Wの処理が終了すると、遮蔽板駆動装置6によってカセット7の開口7bに蓋7dが取り付けられるとともに、通過口5cがポートドア6aで塞がれる。その後、カセット7がポート装置5の載置部5aから持ち出され、次の処理工程へと搬送されることになる。
【0039】
本実施形態に係る基板検出装置1によると、検出対象となる基板Wの寸法が異なってもセンサ支持手段15や透過式センサ12等の取り替えを行うことなく寸法の異なる基板Wを検出可能であって、簡易な構造で実現できる基板検出装置を提供することができる。
【0040】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、次のように変更して実施することができる。
【0041】
(1)基板検出装置が移載ロボットに設けられていないものであってもよい。この場合、進退手段及び上下移動手段が、移載ロボットのロボットアーム及び昇降機構とは別途に設けられているものであってもよい。
【0042】
(2)複数対のセンサ支持手段が、2対でなく3対以上設けられ、3種類以上の寸法の基板を機器の取り替えを行うことなく検出可能になっているものであってもよい。
【0043】
(3)カセット内の各棚に収納された基板を下段から順次検出するものでなく、上段から順次検出していくものであってもよい。
【0044】
(4)基板検出コントローラ、ハンド移動コントローラ、基板処理コントローラのうち2台のコントローラが、又は全部のコントローラが、同一の制御装置によって実現されているものであってもよい。
【0045】
(5)基板検出信号及び検出位置情報を処理してカセットの各棚における基板の収納状態を把握する処理形態については、本実施形態のものに限られず、種々の処理形態を選択し得るものである。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の記載の発明によると、寸法の異なる基板を検出する複数の透過式センサを基板と基板収納容器との隙間に挿入可能にそれぞれ支持する複数対のセンサ支持手段が設けられているため、検出対象となる基板の寸法が異なってもセンサ支持手段等の機器の取り替えを行う必要がない。そして、複数対のセンサ支持手段は、基板収納容器の開口幅方向に広がって配設されるとともに、外側に配設されるセンサ支持手段ほど、基板収納容器に向かって突出して形成されて、径寸法のより大きい基板を検出することができるようになっている。このため、径寸法のより小さい基板を検出する透過式センサのセンサ支持手段と径寸法のより大きい基板を検出する透過式センサのセンサ支持手段とが、基板及び基板収納容器と干渉することなく、また投受光器間の線光経路が互いに干渉することもない。そして、寸法の異なる基板にそれぞれ対応するセンサ支持手段が進退手段によってそれぞれ所定位置に位置決めされ、対応する基板の検出を容易に行うことができる。したがって、検出対象となる基板の寸法が異なっても機器の取り替えを行うことなく寸法の異なる基板を検出可能であって、簡易な構造で実現できる基板検出装置を提供することができる。
【0047】
請求項2の記載の発明によると、基板搬送装置の基板搬送用ハンドの移動機構が、基板検出装置の進退手段及び上下移動手段を兼ねるため、進退手段及び上下移動手段を基板搬送装置とは別途に設ける必要がなく、装置構成を簡略化できる。また、設備配設スペースの観点からも効率化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板処理装置の一例を示す概略図である。
【図2】図1に示す基板処理装置の上面図(図1のA線矢視図)である。
【図3】基板収納容器を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る基板検出装置が設けられる移載ロボットを示す図であって、図4(a)は上面図、図4(b)は側面図を示す。
【図5】図4に示す基板検出装置の透過式センサ及びセンサ支持手段を基板とともに拡大して示した模式図である。
【図6】図4に示す基板検出装置の基板検出コントローラの機能ブロック図を移載ロボット等の模式図とともに示したものである。
【図7】開口側から見た基板収納容器の一部を各棚に収納された基板とともに示した例(図7(b))と、それに対する基板検出装置により検出例(図7(a))とを示したものである。
【図8】基板検出時における基板検出装置のセンサ支持手段と基板収納容器との位置関係を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基板検出容器
2 基板移載装置
3 移載ロボット
7、71、72 基板収納容器
7b 開口
7c 棚
9 上下移動手段(昇降機構)
10 進退手段(ロボットアーム)
12 透過式センサ
13 第1透過式センサ
14 第2透過式センサ
13a、14a 投光器
13b、14b 受光器
15 センサ支持手段
16 第1センサ支持手段
17 第2センサ支持手段
19、20 隙間
21 基板検出コントローラ
28 センサ位置判断部
W、Wa、Wb 基板
Claims (2)
- 基板の収納及び取り出しを行うための開口と前記基板を収納保持する複数の棚とを備える基板収納容器に対して、前記各棚に収納された基板を検出する基板検出装置において、
一対の投光器及び受光器を各々有し、各一対の投受光器がそれぞれ寸法の異なる基板を検出する複数の透過式センサと、
前記複数の透過式センサをそれぞれ支持するように複数対設けられるセンサ支持手段であって、前記基板と前記基板収納容器との間で前記開口の幅方向の両側にそれぞれ形成される隙間に対して前記一対の投光器及び受光器をそれぞれ挿入可能に支持するセンサ支持手段と、
前記センサ支持手段を前記基板収納容器に向かって進退させる進退手段と、
前記センサ支持手段を前記基板収納容器の高さ方向に沿って上下に移動させる上下移動手段と、
を備え、
前記複数対のセンサ支持手段は、寸法の異なる基板をそれぞれ検出する各前記透過式センサを当該寸法の異なる基板及びそれを収納する前記基板収納容器ごとに形成される前記隙間にそれぞれ挿入可能な位置で支持するように、前記開口の幅方向に広がって配設され、
径寸法のより大きい基板を検出する前記透過式センサを支持する前記センサ支持手段は、径寸法のより小さい基板を検出する前記透過式センサを支持する前記センサ支持手段よりも、前記開口の幅方向のより外側に配設されるとともに前記基板収納容器に向かってより突出して形成され、
寸法の異なる基板に応じて、当該基板を検出する前記透過式センサを支持する前記センサ支持手段が所定位置に位置決めされるように前記進退手段を制御することを特徴とする基板検出装置。 - 前記基板検出装置は、基板搬送用ハンドがロボットアームの先端側に取り付けられて前記基板収納容器内に収納された基板を前記開口を通じて搬出入する基板搬送装置に設けられ、
前記複数対のセンサ支持手段は、前記アームの先端側に前記基板搬送用ハンドと略背中合わせに設けられ、
前記基板搬送用ハンドの移動機構が、前記進退手段及び前記上下移動手段を兼ねていることを特徴とする請求項1に記載の基板検出装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2002
- 2002-12-25 JP JP2002375157A patent/JP2004207507A/ja active Pending
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