JP2004207110A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】純水を用いる燃料電池システムにおいて、システム停止中における純水の凍結を回避する。
【解決手段】システム停止に際し、次の起動までに純水が凍結するおそれのあるときは、加湿装置4から純水タンク11に純水を導入する。そして、燃料電池2の燃料タンクとしての高圧水素タンク22から純水タンク11に水素ガスを導入し、内部を加圧する。起動時には、ヒータ26を作動させて、純水タンク11内の純水を大気圧下における凝固点以上の温度に加熱した後に、加圧状態を解除する。
【選択図】図1
【解決手段】システム停止に際し、次の起動までに純水が凍結するおそれのあるときは、加湿装置4から純水タンク11に純水を導入する。そして、燃料電池2の燃料タンクとしての高圧水素タンク22から純水タンク11に水素ガスを導入し、内部を加圧する。起動時には、ヒータ26を作動させて、純水タンク11内の純水を大気圧下における凝固点以上の温度に加熱した後に、加圧状態を解除する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに関し、詳細には、スタックの加湿や冷却のために燃料電池に供給される純水の、システム停止中における凍結を防止し、あるいは凍結したとしても次の起動時にこれを早期に解凍することができるようにした燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用燃料電池に用いられる電解質膜として固体高分子膜が代表的であるが、その多くは、湿潤状態でのみ高いイオン伝導性を示すことが知られている。このため、燃料電池自動車に搭載される燃料電池システムでは、水素ガス及び酸素ガスの双方を加湿して燃料電池に供給するようにされているのが一般的である。そして、この加湿には、内部での漏電や触媒被毒を回避するため、純水を用いる必要がある。
【0003】
燃料電池システムの加湿に純水が用いられることから、0℃以下の環境条件のもとでシステムを停止すると、そのままの状態では純水が凍結してしまい、次の起動に際してその解凍を待たなければならず、起動に時間がかかるということが問題となっていた。
【0004】
そこで、運転停止時に気象条件に応じて、タンク内に貯まっている水を排出することが知られている。(下記特許文献1。)
【0005】
【特許文献1】
特開平11−273704号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
また、燃料電池システムのなかには、加湿に限らず、スタックの冷却に純水を用いるものも存在する。これは、燃料電池の内部構造との兼ね合いで、1次冷却系に純水を循環させるとともに、2次冷却系に不凍液を循環させるようにし、これらの冷却系の間に熱交換器を介装したものであるが、このものでも純水の凍結が問題となる。
【0007】
そこで、本発明は、純水を用いる燃料電池システムにおいて、純水を系外に排出することなく、システム停止中における純水の凍結を回避し、あるいは凍結したとしても次の起動時にこれを早期に解凍して、起動を完了することのできる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明では、燃料電池システムの停止時において、システム作動中に燃料電池に供給される純水をタンクに収容するとともに、このタンク内を加圧することとする。この加圧は、タンク内の純水がシステム停止中に凍結することを予測し、凍結すると予測した場合にのみ行うようにするとよい。
【0009】
このような構成によれば、タンク内を加圧することによりこのタンク内の純水の凝固点を大気圧下におけるよりも低くすることができるので、システム停止中に純水が凍結することを回避することができる。また、たとえ凍結しても、解凍がより低い温度で行われるので、次の起動時には早期に解凍を済ませ、起動を完了させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池システム1の構成図である。
【0011】
燃料電池システム1は、燃料電池自動車に搭載されるものであり、燃料電池2が発生した電力によりモータ3を駆動し、その動力により図示しない車輪を回転させるように構成されている。また、電界質膜として固体高分子膜が用いられており、この固体高分子膜をシステム作動中に湿潤状態に置くため、水素ガス及び空気に純水を添加する加湿装置4が設けられている。符号5は、スタックを冷却するための冷却装置である。
【0012】
図中中央に示す環状断面の純水タンク11は、システム停止中における純水の凍結を回避するため、システム停止に際して加湿装置4から純水を導入し、次の起動までこれを貯蔵しておくためのものである。純水タンク11は、水素ガスを透過させない可撓性ダイヤフラム12により内部が2室13,14に区画されている。これら貯蔵室(「第1室」に相当する。)13と圧力室(「第2室」に相当する。)14とは、ダイヤフラム12をタンク内面に気密に接合したり、あるいは純水タンク11が分割して形成されるものである場合に、各部の合わせ面の間に挟持させるなどして、気密に区画されている。
【0013】
純水タンク11は、純水導入管15を介して加湿装置4と接続されており、加湿装置4に供給された純水を、システム停止時に純水タンク11の貯蔵室13に戻すことができるように構成されている。純水導入管15のタンク接続部には、純水タンク11に向かうものと、ドレンパイプ16に向かうものとで通路を選択することのできる純水タンク入口弁17が設置されている。また、純水タンク11と加湿装置4とが純水吐出管18を介して接続され、貯蔵室13から加湿装置4に純水を供給することができるように構成されている。純水吐出管18には、ポンプ19が介装されるとともに、そのタンク接続部に開閉弁(「純水タンク出口弁」という。)20が設置されている。
【0014】
一方、純水タンク11は、圧力導入管21を介して燃料タンクとしての高圧水素タンク(「水素タンク」という。)22と接続されている。圧力導入管21の一端が純水タンク11に接続されるとともに、他端が水素タンク22から燃料電池2に水素ガスを供給するための水素供給管24に接続されて、水素タンク22から純水タンク11の圧力室14に水素ガスを導くことができるように構成されている。圧力導入管21には、開閉弁(「圧力導入弁」という。)23が介装されている。
【0015】
以上に述べた純水タンク入口弁17、純水タンク出口弁20、圧力導入弁23及びポンプ19は、水素タンク22を開閉するための水素タンク開閉弁25とともに、コントロールユニット31により制御される。符号25は、加熱手段としての電気ヒータであり、これもコントロールユニット31により制御される。ヒータ26は、純水タンク11、純水タンク入口弁17及び純水タンク出口弁20が加熱されるように構成されている。これらに加え、純水導入管15、純水吐出管18及びポンプ19が加熱されるように構成してもよい。
【0016】
コントロールユニット31は、外気温を検出するためのセンサ(図示しないオートエアーコンディショナに備わる。)41、燃料電池システム1を起動及び停止させるためのスイッチ42、純水タンク11の貯蔵室13に収容された純水の水位を検出するためのセンサ43、及び純水タンク11内の温度を検出するためのセンサ44の検出信号を入力し、これらの信号に基づいて上記の各デバイスを制御する。
【0017】
以下にコントロールユニット31の動作をフローチャートにより説明する。
図2は、純水収容及び加圧ルーチンのフローチャートである。S1では、起動及び停止スイッチ42から燃料電池システム1の停止信号を入力したか否かを判定する。入力したと判定したときは、S2へ進み、入力していないと判定したときは、本ルーチンをリターンしてこの判定を繰り返す。
【0018】
S2では、図3に示すフローチャートに従って加湿装置4からの純水を純水タンク11に収容する。
S3では、外気温センサ41により検出された外気温Taを読み込む。
【0019】
S4では、読み込んだ外気温Taに基づいて、システム停止中に純水が凍結するか否かを判定する。この判定は、外気温Taが大気圧下における純水の凝固点(すなわち、0℃)以下であるか否かを判定することにより行う。凍結すると判定した場合は、S5へ進み、凍結しないと判定した場合は、本ルーチンをリターンする。
【0020】
S5では、水素タンク開閉弁25及び圧力導入弁23を開いて、水素タンク22から純水タンク11の圧力室14に水素ガスを導入し、貯蔵室13内の圧力を増大させる。ここで、外気温Taに基づいてシステム停止中における純水の凍結を回避するために必要な付加圧力Paを設定し、貯蔵室13内の圧力を設定したPaだけ増大させるようにしてもよい。その場合に、付加圧力Paは、外気温Taが低いときほど大きな値に設定する。圧力導入が完了したときは、双方の弁25,23を閉じる。
【0021】
図3は、純水収容ルーチンの詳細なフローチャートである。S11では、純水タンク入口弁17を開くとともに、純水タンク出口弁20を閉じ、加湿装置4からの純水を純水タンク11に収容する。このときの純水の圧送は、加湿のために燃料電池システム1に通常備わるポンプ(図示せず)を利用することができる。
【0022】
S12では、水位センサ43により検出された純水の水位Hを読み込む。
S13では、読み込んだ水位Hが、満水時に対応する所定水位Hlimitに到達したか否かを判定する。到達したと判定したときは、S14へ進み、到達していないと判定したときは、S15へ進む。
【0023】
S14では、純水タンク入口弁17を閉じるとともに、ドレンパイプ16を開放し、余剰の純水を排出する。
S15では、読み込んだ水位Hからその単位時間当たりの変化量ΔH(=H/Δt:Δtを本ルーチンの演算周期とする。)を算出するとともに、算出したΔHが所定値SL以下であるか否かを判定する。SL以下であると判定したときは、S16へ進み、SLより大きいと判定したときは、S12へ戻って再び水位Hを読み込む。
【0024】
S16では、純水タンク入口弁17を閉じて純水の収容を終了するが、ドレンパイプ16への通路は閉じたままとする。
図4は、圧力復帰ルーチンのフローチャートである。S21では、起動及び停止スイッチ42から燃料電池システム1の起動信号を入力したか否かを判定する。入力したと判定したときは、S22へ進み、入力していないと判定したときは、本ルーチンをリターンしてこの判定を繰り返す。
【0025】
S22では、純水タンク11内が加圧状態にあるか否かを判定する。この判定は、純水タンク11内に圧力センサを設置して、加圧状態にあることを直接的に検出することにより行うこともできるが、直前のシステム停止時に実行した図2のフローチャートにおいて、そのS4で純水が凍結すると判定したときにフラグをセットし、このフラグを保持しておくことにより行うこととしてもよい。加圧状態にあると判定したときは、S23へ進み、加圧状態にないと判定したときは、S26へ進む。
【0026】
S23では、ヒータ26を作動させ、純水タンク11内の純水を加熱する。
S24では、温度センサ44により検出された純水タンク11内の温度Tiを読み込み、純水タンク11内の温度が大気圧下における純水の凝固点に到達したか否かを判定する。到達した判定したときは、S25へ進み、到達していないと判定したときは、S23へ戻って加熱を継続する。純水タンク11内の温度が凝固点に到達した後は、凝固点以上の温度が維持されるように、ヒータ26の電流を制御する。
【0027】
S25では、水素タンク開閉弁25を閉じたまま圧力導入弁23を開いて、圧力室14から水素ガスを排出し、純水タンク11内を大気圧に復帰させる。純水タンク11内が大気圧に復帰した後は、純水タンク出口弁20を開くとともに、ポンプ19を作動させ、加湿装置4に純水を供給する。
【0028】
S26では、燃料電池2への水素ガスの供給を開始し、燃料電池システム1を起動させる。ここで、水素タンク開閉弁25を開く前に、純水タンク11内の減圧に際して排出された水素ガスを、水素供給管24を介して燃料電池2や水素燃焼器(図示せず)に供給し、処理してもよい。
【0029】
本実施形態によれば、次の効果を得ることができる。
第1に、システム停止に際し、加湿装置4からの純水を純水タンク11に収容するとともに、この純水がシステム停止中に凍結するか否かを判定し、凍結すると判定したときは、純水タンク11内に圧力を導入し、純水を加圧することとした。このため、純水タンク11内の純水の凝固点が大気圧下におけるよりも低くなるので、凍結を回避することができる。
【0030】
図5は、圧力に対する純水の凝固点を示したものである。このように、圧力が35MPaであるときの凝固点は、−2.6℃であり、70MPaであるときの凝固点は、−5.3℃である。従って、純水を70MPaに加圧することができれば、燃料電池自動車を日本の首都圏で運転する場合の凍結は、年間を通してほぼ回避し得ることになる。また、たとえ純水が凍結したとしても、その頻度は大幅に少なくなるし、解凍が大気圧下におけるよりも低い温度で行われるので、起動開始後解凍に要する時間が短縮され、早期に起動を完了させることができる。本実施形態では、燃料タンクとしての水素タンク22から圧力を導入するようにしたことで、特別な圧力発生手段を設置することなく必要な高圧を形成することができる。
【0031】
第2に、システム起動に際し、純水タンク11内が加圧状態にあるときは、圧力の復帰に先立ってヒータ26を作動させ、貯蔵されている純水を加熱することとした。このため、減圧に伴って凝固点が上昇し、純水が凍結することを回避することができる。
【0032】
第3に、システム停止中に純水が凍結するか否かを判定し、凍結すると判定したときにのみ加圧を行うこととした。このため、大気圧下で凍結するおそれのないときにまでむだに加圧することを回避し、水素ガス使用量の増大等の損失を抑制することができる。ここで、付加圧力Paを設定し、これを外気温Taに応じて変更するようにすれば、過剰な加圧を回避することができる。
【0033】
本実施形態では、コントロールユニット31(図2のフローチャートのS4)を含んで凍結予測手段が構成され、ダイヤフラム12、水素タンク22及びコントロールユニット31(同フローチャートのS5)を含んで加圧手段が構成される。
【0034】
また、本実施形態では、ダイヤフラム12により純水タンク11内を2室に区画し、純水と水素ガスとが混合しないようにしている。しかしながら、圧力付与のためにダイヤフラム12が常に必要であるとは限らず、純水タンク11内を1室(すなわち、貯蔵室)のみとし、純水と水素ガスとが混合するようであっても、凍結を回避することは可能である。
【0035】
以下に本発明の他の実施形態について説明する。
図6は、第2の実施形態に係る燃料電池システム101のうち、純水の凍結回避に関する部分の構成を示したものである。
【0036】
第1の実施形態と同様に、ダイヤフラム12により純水タンク11内が貯蔵室13と圧力室14とに区画されており、システム停止に際して貯蔵室13に加湿装置からの純水が導入される。そして、純水が凍結するおそれのあるときは、圧力室14に高圧を導入して純水タンク11内を加圧し、システム停止中における純水の凍結を回避する。
【0037】
純水タンク11内の加圧は、コンプレッサ51により行われる。すなわち、純水タンク11への純水の収容が終了して、純水タンク入口弁17を閉じると、圧力導入弁23を開くとともに、制御弁52を閉じる。そして、コンプレッサ51を作動させて、純水タンク11内を加圧する。加圧が完了したときは、コンプレッサ51を停止するとともに、圧力導入弁23を閉じる。
【0038】
なお、システム起動に際し、ヒータ26により純水タンク11内の純水を加熱して、純水タンク11内の減圧に伴う純水の凍結を回避することは、前述同様である。この減圧は、圧力導入弁23及び制御弁52を開き、圧力室14内の圧縮空気を大気中に開放することで行う。
【0039】
本実施形態では、ダイヤフラム12、コンプレッサ51及びコントロールユニット31を含んで加圧手段が構成される。
図7は、第3の実施形態に係る燃料電池システム102のうち、純水の凍結回避に関する部分の構成を示したものである。
【0040】
燃料電池システム102では、純水タンク121は有蓋円筒状に形成されており、底部が開口し、ピストン122が挿入されている。ピストン122の周辺には、純水タンク121内が液密に保持されるようにシールが施されている。純水タンク121と加湿装置とは、純水流通管123を介して接続されており、加湿装置から純水タンク121に純水を導入するとともに、純水タンク121から加湿装置に純水を供給することができるように構成されている。純水流通管123のタンク接続部には、純水タンク121を開閉するための純水タンク開閉弁124が設置されている。ピストン122は、油圧シリンダ等の駆動手段125により移動させる。駆動手段125は、コントロールユニット131により制御される。コントロールユニット131には、外気温Taを検出するためのセンサ141、燃料電池システム102を起動及び停止させるためのスイッチ142、及び純水タンク121内の温度を検出するためのセンサ144からの信号が入力される。符号126は、加熱手段としての電気ヒータであり、純水タンク121、純水タンク開閉弁124及び純水流通管123が加熱されるように構成されている。
【0041】
コントロールユニット131は、システム停止に際し、駆動手段125によりピストン122を後退させ、純水タンク11の容積を拡大させる。これに伴って加湿装置から純水タンク121に純水が導入される。そして、外気温Taに基づいてシステム停止中に純水が凍結することを予測し、これが予測されたときは、純水の凍結を回避するため、ピストン122を前進させて純水タンク121の容積を縮小させ、純水タンク121内を加圧する。システム起動時には、ピストン122を後退させて純水タンク121内を大気圧に復帰させるが、このときの減圧に伴う純水の凍結を回避するため、予めヒータ126により純水タンク121内の純水を大気圧下における凝固点以上の温度に加熱しておく。
【0042】
本実施形態では、ピストン122、駆動手段125及びコントロールユニット131を含んで加圧手段が構成される。
以上では、加湿のために燃料電池に供給される純水の凍結を回避する場合を例に説明した。これに限らず、冷却のために燃料電池に供給される純水について本発明を適用することで、その純水の凍結を回避し、たとえ凍結したとしても次の起動に要する時間を短縮することができる。
【0043】
また、加熱手段には、電気ヒータに限らず、水素燃焼器からの排熱を直接的に利用したり、あるいはこの排熱を不凍液等の媒体を介して間接的に利用して、純水タンク内の純水を加熱するものを採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムの全体図
【図2】純水収容及び加圧ルーチンのフローチャート
【図3】純水収容ルーチンの詳細なフローチャート
【図4】圧力復帰ルーチンのフローチャート
【図5】圧力と純水の凝固点との関係
【図6】本発明の第2の実施形態に係る燃料電池システムの凍結回避に関する部分の構成図
【図7】本発明の第3の実施形態に係る燃料電池システムの凍結回避に関する部分の構成図
【符号の説明】
1,101,102…燃料電池システム、2…燃料電池、3…駆動モータ、4…加湿装置、5…冷却装置、11,121…純水タンク、12…ダイヤフラム、13…第1室としての貯蔵室、14…第2室としての圧力室、17…純水タンク入口弁、19…ポンプ、20…純水タンク出口弁、22…高圧水素タンク、23…圧力導入弁、26,126…加熱手段としての電気ヒータ、31,131…コントロールユニット、41,141…外気温センサ、42,142…起動及び停止スイッチ、43…水位センサ、44,144…温度センサ、51…コンプレッサ、122…ピストン、124…純水タンク開閉弁、125…駆動手段。
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに関し、詳細には、スタックの加湿や冷却のために燃料電池に供給される純水の、システム停止中における凍結を防止し、あるいは凍結したとしても次の起動時にこれを早期に解凍することができるようにした燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用燃料電池に用いられる電解質膜として固体高分子膜が代表的であるが、その多くは、湿潤状態でのみ高いイオン伝導性を示すことが知られている。このため、燃料電池自動車に搭載される燃料電池システムでは、水素ガス及び酸素ガスの双方を加湿して燃料電池に供給するようにされているのが一般的である。そして、この加湿には、内部での漏電や触媒被毒を回避するため、純水を用いる必要がある。
【0003】
燃料電池システムの加湿に純水が用いられることから、0℃以下の環境条件のもとでシステムを停止すると、そのままの状態では純水が凍結してしまい、次の起動に際してその解凍を待たなければならず、起動に時間がかかるということが問題となっていた。
【0004】
そこで、運転停止時に気象条件に応じて、タンク内に貯まっている水を排出することが知られている。(下記特許文献1。)
【0005】
【特許文献1】
特開平11−273704号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
また、燃料電池システムのなかには、加湿に限らず、スタックの冷却に純水を用いるものも存在する。これは、燃料電池の内部構造との兼ね合いで、1次冷却系に純水を循環させるとともに、2次冷却系に不凍液を循環させるようにし、これらの冷却系の間に熱交換器を介装したものであるが、このものでも純水の凍結が問題となる。
【0007】
そこで、本発明は、純水を用いる燃料電池システムにおいて、純水を系外に排出することなく、システム停止中における純水の凍結を回避し、あるいは凍結したとしても次の起動時にこれを早期に解凍して、起動を完了することのできる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明では、燃料電池システムの停止時において、システム作動中に燃料電池に供給される純水をタンクに収容するとともに、このタンク内を加圧することとする。この加圧は、タンク内の純水がシステム停止中に凍結することを予測し、凍結すると予測した場合にのみ行うようにするとよい。
【0009】
このような構成によれば、タンク内を加圧することによりこのタンク内の純水の凝固点を大気圧下におけるよりも低くすることができるので、システム停止中に純水が凍結することを回避することができる。また、たとえ凍結しても、解凍がより低い温度で行われるので、次の起動時には早期に解凍を済ませ、起動を完了させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池システム1の構成図である。
【0011】
燃料電池システム1は、燃料電池自動車に搭載されるものであり、燃料電池2が発生した電力によりモータ3を駆動し、その動力により図示しない車輪を回転させるように構成されている。また、電界質膜として固体高分子膜が用いられており、この固体高分子膜をシステム作動中に湿潤状態に置くため、水素ガス及び空気に純水を添加する加湿装置4が設けられている。符号5は、スタックを冷却するための冷却装置である。
【0012】
図中中央に示す環状断面の純水タンク11は、システム停止中における純水の凍結を回避するため、システム停止に際して加湿装置4から純水を導入し、次の起動までこれを貯蔵しておくためのものである。純水タンク11は、水素ガスを透過させない可撓性ダイヤフラム12により内部が2室13,14に区画されている。これら貯蔵室(「第1室」に相当する。)13と圧力室(「第2室」に相当する。)14とは、ダイヤフラム12をタンク内面に気密に接合したり、あるいは純水タンク11が分割して形成されるものである場合に、各部の合わせ面の間に挟持させるなどして、気密に区画されている。
【0013】
純水タンク11は、純水導入管15を介して加湿装置4と接続されており、加湿装置4に供給された純水を、システム停止時に純水タンク11の貯蔵室13に戻すことができるように構成されている。純水導入管15のタンク接続部には、純水タンク11に向かうものと、ドレンパイプ16に向かうものとで通路を選択することのできる純水タンク入口弁17が設置されている。また、純水タンク11と加湿装置4とが純水吐出管18を介して接続され、貯蔵室13から加湿装置4に純水を供給することができるように構成されている。純水吐出管18には、ポンプ19が介装されるとともに、そのタンク接続部に開閉弁(「純水タンク出口弁」という。)20が設置されている。
【0014】
一方、純水タンク11は、圧力導入管21を介して燃料タンクとしての高圧水素タンク(「水素タンク」という。)22と接続されている。圧力導入管21の一端が純水タンク11に接続されるとともに、他端が水素タンク22から燃料電池2に水素ガスを供給するための水素供給管24に接続されて、水素タンク22から純水タンク11の圧力室14に水素ガスを導くことができるように構成されている。圧力導入管21には、開閉弁(「圧力導入弁」という。)23が介装されている。
【0015】
以上に述べた純水タンク入口弁17、純水タンク出口弁20、圧力導入弁23及びポンプ19は、水素タンク22を開閉するための水素タンク開閉弁25とともに、コントロールユニット31により制御される。符号25は、加熱手段としての電気ヒータであり、これもコントロールユニット31により制御される。ヒータ26は、純水タンク11、純水タンク入口弁17及び純水タンク出口弁20が加熱されるように構成されている。これらに加え、純水導入管15、純水吐出管18及びポンプ19が加熱されるように構成してもよい。
【0016】
コントロールユニット31は、外気温を検出するためのセンサ(図示しないオートエアーコンディショナに備わる。)41、燃料電池システム1を起動及び停止させるためのスイッチ42、純水タンク11の貯蔵室13に収容された純水の水位を検出するためのセンサ43、及び純水タンク11内の温度を検出するためのセンサ44の検出信号を入力し、これらの信号に基づいて上記の各デバイスを制御する。
【0017】
以下にコントロールユニット31の動作をフローチャートにより説明する。
図2は、純水収容及び加圧ルーチンのフローチャートである。S1では、起動及び停止スイッチ42から燃料電池システム1の停止信号を入力したか否かを判定する。入力したと判定したときは、S2へ進み、入力していないと判定したときは、本ルーチンをリターンしてこの判定を繰り返す。
【0018】
S2では、図3に示すフローチャートに従って加湿装置4からの純水を純水タンク11に収容する。
S3では、外気温センサ41により検出された外気温Taを読み込む。
【0019】
S4では、読み込んだ外気温Taに基づいて、システム停止中に純水が凍結するか否かを判定する。この判定は、外気温Taが大気圧下における純水の凝固点(すなわち、0℃)以下であるか否かを判定することにより行う。凍結すると判定した場合は、S5へ進み、凍結しないと判定した場合は、本ルーチンをリターンする。
【0020】
S5では、水素タンク開閉弁25及び圧力導入弁23を開いて、水素タンク22から純水タンク11の圧力室14に水素ガスを導入し、貯蔵室13内の圧力を増大させる。ここで、外気温Taに基づいてシステム停止中における純水の凍結を回避するために必要な付加圧力Paを設定し、貯蔵室13内の圧力を設定したPaだけ増大させるようにしてもよい。その場合に、付加圧力Paは、外気温Taが低いときほど大きな値に設定する。圧力導入が完了したときは、双方の弁25,23を閉じる。
【0021】
図3は、純水収容ルーチンの詳細なフローチャートである。S11では、純水タンク入口弁17を開くとともに、純水タンク出口弁20を閉じ、加湿装置4からの純水を純水タンク11に収容する。このときの純水の圧送は、加湿のために燃料電池システム1に通常備わるポンプ(図示せず)を利用することができる。
【0022】
S12では、水位センサ43により検出された純水の水位Hを読み込む。
S13では、読み込んだ水位Hが、満水時に対応する所定水位Hlimitに到達したか否かを判定する。到達したと判定したときは、S14へ進み、到達していないと判定したときは、S15へ進む。
【0023】
S14では、純水タンク入口弁17を閉じるとともに、ドレンパイプ16を開放し、余剰の純水を排出する。
S15では、読み込んだ水位Hからその単位時間当たりの変化量ΔH(=H/Δt:Δtを本ルーチンの演算周期とする。)を算出するとともに、算出したΔHが所定値SL以下であるか否かを判定する。SL以下であると判定したときは、S16へ進み、SLより大きいと判定したときは、S12へ戻って再び水位Hを読み込む。
【0024】
S16では、純水タンク入口弁17を閉じて純水の収容を終了するが、ドレンパイプ16への通路は閉じたままとする。
図4は、圧力復帰ルーチンのフローチャートである。S21では、起動及び停止スイッチ42から燃料電池システム1の起動信号を入力したか否かを判定する。入力したと判定したときは、S22へ進み、入力していないと判定したときは、本ルーチンをリターンしてこの判定を繰り返す。
【0025】
S22では、純水タンク11内が加圧状態にあるか否かを判定する。この判定は、純水タンク11内に圧力センサを設置して、加圧状態にあることを直接的に検出することにより行うこともできるが、直前のシステム停止時に実行した図2のフローチャートにおいて、そのS4で純水が凍結すると判定したときにフラグをセットし、このフラグを保持しておくことにより行うこととしてもよい。加圧状態にあると判定したときは、S23へ進み、加圧状態にないと判定したときは、S26へ進む。
【0026】
S23では、ヒータ26を作動させ、純水タンク11内の純水を加熱する。
S24では、温度センサ44により検出された純水タンク11内の温度Tiを読み込み、純水タンク11内の温度が大気圧下における純水の凝固点に到達したか否かを判定する。到達した判定したときは、S25へ進み、到達していないと判定したときは、S23へ戻って加熱を継続する。純水タンク11内の温度が凝固点に到達した後は、凝固点以上の温度が維持されるように、ヒータ26の電流を制御する。
【0027】
S25では、水素タンク開閉弁25を閉じたまま圧力導入弁23を開いて、圧力室14から水素ガスを排出し、純水タンク11内を大気圧に復帰させる。純水タンク11内が大気圧に復帰した後は、純水タンク出口弁20を開くとともに、ポンプ19を作動させ、加湿装置4に純水を供給する。
【0028】
S26では、燃料電池2への水素ガスの供給を開始し、燃料電池システム1を起動させる。ここで、水素タンク開閉弁25を開く前に、純水タンク11内の減圧に際して排出された水素ガスを、水素供給管24を介して燃料電池2や水素燃焼器(図示せず)に供給し、処理してもよい。
【0029】
本実施形態によれば、次の効果を得ることができる。
第1に、システム停止に際し、加湿装置4からの純水を純水タンク11に収容するとともに、この純水がシステム停止中に凍結するか否かを判定し、凍結すると判定したときは、純水タンク11内に圧力を導入し、純水を加圧することとした。このため、純水タンク11内の純水の凝固点が大気圧下におけるよりも低くなるので、凍結を回避することができる。
【0030】
図5は、圧力に対する純水の凝固点を示したものである。このように、圧力が35MPaであるときの凝固点は、−2.6℃であり、70MPaであるときの凝固点は、−5.3℃である。従って、純水を70MPaに加圧することができれば、燃料電池自動車を日本の首都圏で運転する場合の凍結は、年間を通してほぼ回避し得ることになる。また、たとえ純水が凍結したとしても、その頻度は大幅に少なくなるし、解凍が大気圧下におけるよりも低い温度で行われるので、起動開始後解凍に要する時間が短縮され、早期に起動を完了させることができる。本実施形態では、燃料タンクとしての水素タンク22から圧力を導入するようにしたことで、特別な圧力発生手段を設置することなく必要な高圧を形成することができる。
【0031】
第2に、システム起動に際し、純水タンク11内が加圧状態にあるときは、圧力の復帰に先立ってヒータ26を作動させ、貯蔵されている純水を加熱することとした。このため、減圧に伴って凝固点が上昇し、純水が凍結することを回避することができる。
【0032】
第3に、システム停止中に純水が凍結するか否かを判定し、凍結すると判定したときにのみ加圧を行うこととした。このため、大気圧下で凍結するおそれのないときにまでむだに加圧することを回避し、水素ガス使用量の増大等の損失を抑制することができる。ここで、付加圧力Paを設定し、これを外気温Taに応じて変更するようにすれば、過剰な加圧を回避することができる。
【0033】
本実施形態では、コントロールユニット31(図2のフローチャートのS4)を含んで凍結予測手段が構成され、ダイヤフラム12、水素タンク22及びコントロールユニット31(同フローチャートのS5)を含んで加圧手段が構成される。
【0034】
また、本実施形態では、ダイヤフラム12により純水タンク11内を2室に区画し、純水と水素ガスとが混合しないようにしている。しかしながら、圧力付与のためにダイヤフラム12が常に必要であるとは限らず、純水タンク11内を1室(すなわち、貯蔵室)のみとし、純水と水素ガスとが混合するようであっても、凍結を回避することは可能である。
【0035】
以下に本発明の他の実施形態について説明する。
図6は、第2の実施形態に係る燃料電池システム101のうち、純水の凍結回避に関する部分の構成を示したものである。
【0036】
第1の実施形態と同様に、ダイヤフラム12により純水タンク11内が貯蔵室13と圧力室14とに区画されており、システム停止に際して貯蔵室13に加湿装置からの純水が導入される。そして、純水が凍結するおそれのあるときは、圧力室14に高圧を導入して純水タンク11内を加圧し、システム停止中における純水の凍結を回避する。
【0037】
純水タンク11内の加圧は、コンプレッサ51により行われる。すなわち、純水タンク11への純水の収容が終了して、純水タンク入口弁17を閉じると、圧力導入弁23を開くとともに、制御弁52を閉じる。そして、コンプレッサ51を作動させて、純水タンク11内を加圧する。加圧が完了したときは、コンプレッサ51を停止するとともに、圧力導入弁23を閉じる。
【0038】
なお、システム起動に際し、ヒータ26により純水タンク11内の純水を加熱して、純水タンク11内の減圧に伴う純水の凍結を回避することは、前述同様である。この減圧は、圧力導入弁23及び制御弁52を開き、圧力室14内の圧縮空気を大気中に開放することで行う。
【0039】
本実施形態では、ダイヤフラム12、コンプレッサ51及びコントロールユニット31を含んで加圧手段が構成される。
図7は、第3の実施形態に係る燃料電池システム102のうち、純水の凍結回避に関する部分の構成を示したものである。
【0040】
燃料電池システム102では、純水タンク121は有蓋円筒状に形成されており、底部が開口し、ピストン122が挿入されている。ピストン122の周辺には、純水タンク121内が液密に保持されるようにシールが施されている。純水タンク121と加湿装置とは、純水流通管123を介して接続されており、加湿装置から純水タンク121に純水を導入するとともに、純水タンク121から加湿装置に純水を供給することができるように構成されている。純水流通管123のタンク接続部には、純水タンク121を開閉するための純水タンク開閉弁124が設置されている。ピストン122は、油圧シリンダ等の駆動手段125により移動させる。駆動手段125は、コントロールユニット131により制御される。コントロールユニット131には、外気温Taを検出するためのセンサ141、燃料電池システム102を起動及び停止させるためのスイッチ142、及び純水タンク121内の温度を検出するためのセンサ144からの信号が入力される。符号126は、加熱手段としての電気ヒータであり、純水タンク121、純水タンク開閉弁124及び純水流通管123が加熱されるように構成されている。
【0041】
コントロールユニット131は、システム停止に際し、駆動手段125によりピストン122を後退させ、純水タンク11の容積を拡大させる。これに伴って加湿装置から純水タンク121に純水が導入される。そして、外気温Taに基づいてシステム停止中に純水が凍結することを予測し、これが予測されたときは、純水の凍結を回避するため、ピストン122を前進させて純水タンク121の容積を縮小させ、純水タンク121内を加圧する。システム起動時には、ピストン122を後退させて純水タンク121内を大気圧に復帰させるが、このときの減圧に伴う純水の凍結を回避するため、予めヒータ126により純水タンク121内の純水を大気圧下における凝固点以上の温度に加熱しておく。
【0042】
本実施形態では、ピストン122、駆動手段125及びコントロールユニット131を含んで加圧手段が構成される。
以上では、加湿のために燃料電池に供給される純水の凍結を回避する場合を例に説明した。これに限らず、冷却のために燃料電池に供給される純水について本発明を適用することで、その純水の凍結を回避し、たとえ凍結したとしても次の起動に要する時間を短縮することができる。
【0043】
また、加熱手段には、電気ヒータに限らず、水素燃焼器からの排熱を直接的に利用したり、あるいはこの排熱を不凍液等の媒体を介して間接的に利用して、純水タンク内の純水を加熱するものを採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムの全体図
【図2】純水収容及び加圧ルーチンのフローチャート
【図3】純水収容ルーチンの詳細なフローチャート
【図4】圧力復帰ルーチンのフローチャート
【図5】圧力と純水の凝固点との関係
【図6】本発明の第2の実施形態に係る燃料電池システムの凍結回避に関する部分の構成図
【図7】本発明の第3の実施形態に係る燃料電池システムの凍結回避に関する部分の構成図
【符号の説明】
1,101,102…燃料電池システム、2…燃料電池、3…駆動モータ、4…加湿装置、5…冷却装置、11,121…純水タンク、12…ダイヤフラム、13…第1室としての貯蔵室、14…第2室としての圧力室、17…純水タンク入口弁、19…ポンプ、20…純水タンク出口弁、22…高圧水素タンク、23…圧力導入弁、26,126…加熱手段としての電気ヒータ、31,131…コントロールユニット、41,141…外気温センサ、42,142…起動及び停止スイッチ、43…水位センサ、44,144…温度センサ、51…コンプレッサ、122…ピストン、124…純水タンク開閉弁、125…駆動手段。
Claims (15)
- 燃料電池と、
システム作動中に燃料電池に供給される純水をシステム停止中に貯蔵しておくための純水タンクと、
純水タンク内を加圧する加圧手段と、を含んで構成される燃料電池システム。 - 燃料電池と、
システム作動中に燃料電池に供給される純水をシステム停止中に貯蔵しておくための純水タンクと、
システム停止中に純水タンク内の純水が凍結することを予測する凍結予測手段と、
この手段により純水の凍結が予測されたときに純水タンク内を加圧する加圧手段と、を含んで構成される燃料電池システム。 - 凍結予測手段が、外気温に基づいて純水の凍結を予測する請求項2に記載の燃料電池システム。
- 加圧手段が、外気温に応じて加圧する圧力を変更する請求項2又は3に記載の燃料電池システム。
- 加圧手段が、燃料電池の燃料として使用する高圧水素を用いて純水タンク内を加圧する請求項2〜4のいずれかに記載の燃料電池システム。
- 加圧手段が、純水タンクの実質的な容積を縮小させてこのタンク内を加圧する請求項2〜4のいずれかに記載の燃料電池システム。
- 加圧手段が、純水タンク内を、純水が収容される第1室と、この第1室外の第2室とに気密に区画する部材を含んで構成され、第2室に圧力を導入してこの部材を変位させることで、第1室を縮小させる請求項6に記載の燃料電池システム。
- 加圧手段が、純水タンクに純水を液密に封入する、このタンクの内外方向に変位可能に設けられた部材を含んで構成され、この部材を内向きに変位させることで、純水タンクの容積を縮小させる請求項6に記載の燃料電池システム。
- 純水タンク内の純水を加熱するための加熱手段を更に備える請求項1〜8のいずれかに記載の燃料電池システム。
- システム起動時において、純水タンク内の純水が所定温度以上であることを条件に加圧手段による加圧を解除する請求項9に記載の燃料電池システム。
- 前記所定温度が、大気圧下における純水の凝固点である請求項10に記載の燃料電池システム。
- システム停止時において、システム作動中に燃料電池に供給される純水を純水タンクに収容するとともに、このタンク内の純水がシステム停止中に凍結することを予測し、凍結すると予測した場合に純水タンク内を加圧する燃料電池システム。
- システム起動時において、純水タンク内が加圧されているときは、純水タンク内の純水を加熱し、この純水が所定温度以上となった後に純水タンク内の加圧を解除する請求項12に記載の燃料電池システム。
- 純水が、燃料電池の加湿のためのものである請求項1〜13のいずれかに記載の燃料電池システム。
- 純水が、燃料電池の冷却のためのものである請求項1〜13のいずれかに記載の燃料電池システム。
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- 2002-12-26 JP JP2002376511A patent/JP2004207110A/ja active Pending
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